JP4821198B2 - 半導体集積回路とその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、互いに機能を代替可能な複数のモジュールを有する半導体集積回路とその製造方法に係り、特に、モジュールの故障による歩留りの低下の改善を図った半導体集積回路に関するものである。
近年の半導体集積回路では、加工寸法の微細化と回路構成の大規模化が進み、製造上の欠陥による歩留りの低下が深刻化している。そこで、全体の回路の一部に予め冗長な回路を設けておき、欠陥部分をこの冗長な回路に置き換えることによって、半導体チップ全体が不良品とならないようにする手法が提案されている。
例えば特許文献1に記載されるFPGA(field programmable gate array)の論理回路データ生成方法では、故障情報と論理情報から故障回避の必要性を判定し、必要であるなら故障部分の機能を空き部分で代用するように論理情報を変更する。
また、特許文献2に記載される半導体装置では、メモリーマップ型のアドレッシングによって複数の回路モジュール間のデータ転送が行われる。各回路モジュールにIDコードが割り当てられており、そのIDコードを操作してデータの転送先を制御することにより、故障した回路モジュールを冗長な回路モジュールに置き換える。
特許第3491579号明細書 特許第3192220号明細書
上述した従来の技術には、次に述べるような問題点がある。
特許文献1に記載されるFPGAでは、論理回路の基本構成単位である基本セルが故障している場合、これを迂回するように配線ルートが変更される。故障回避のための迂回配線は故障の発生状況に応じて様々であり、どのような配線ルートに変更されるかをあらかじめ予測することは難しい。そのため、基本セルのどれが故障しても所望の遅延条件を満たし得るような明確な遅延マージンを設定することが困難であり、遅延特性が著しく悪化する可能性を考慮してかなり大きな遅延マージンを見込んでおく必要がある。
特許文献2に記載される半導体装置では、回路モジュール間のデータ転送距離がどの程度の長さになるかが不良の発生状況に応じて大きく変化する可能性があるため、全ての回路モジュールがお互いに最大限離れた場合を想定して各モジュールの動作を規定する必要がある。したがって、設計の段階においてかなり大きな遅延マージンを見込んでおく必要があり、システム全体の性能を最適化し難い。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、回路の一部分に欠陥が生じていてもそれを救済して回路全体を正常に動作させることが可能であるとともに、欠陥の救済に伴う信号遅延の変化を小さくすることができる半導体集積回路とその製造方法を提供することにある。
第1の発明の半導体集積回路は、互いに機能を代替可能なN個(Nは2より大きい整数を示す)のモジュールと、各々が1つのモジュールに少なくとも1つの信号を出力するとともに当該1つのモジュールにおいて発生する少なくとも1つの信号を入力するR個(Rは1より大きくNより小さい整数を示す)の入出力部を有した回路ブロックと、入力される制御信号に応じて上記N個のモジュールからR個のモジュールを選択し、当該選択したR個のモジュールと上記回路ブロックのR個の入出力部とを1対1に接続し、かつ、上記R個の入出力部の各々に、少なくとも2つのモジュールから上記制御信号に応じて選択した1つのモジュールを接続するモジュール選択部と、を具備し、上記モジュール選択部は、少なくとも2×R個のスイッチ回路を有し、上記2×R個のスイッチ回路の各々は、1つのモジュールと1つの入出力部との間に接続され、上記R個の入出力部の各々は、複数のスイッチ回路を介して複数のモジュールに接続され、上記N個のモジュールの各々は、1つ又は複数のスイッチ回路を介して1つ又は複数の入出力部に接続され、同一の入出力部に接続される複数のスイッチ回路は、上記制御信号に応じて、その何れか1つがオンし、同一のモジュールに接続される複数のスイッチ回路は、上記制御信号に応じて、その何れか1つがオンするか若しくは全てがオフし、上記スイッチ回路は、上記入出力部から信号を入力する端子と、上記モジュールへ信号を出力する端子とを有し、上記制御信号によってオンに設定される場合、当該入力端子に入力される信号を論理反転して当該出力端子から出力し、上記制御信号によってオフに設定される場合は、当該出力端子を高インピーダンス状態にする少なくとも1つの第1のインバータ回路と、上記モジュールから信号を入力する端子と、上記入出力部へ信号を出力する端子とを有し、上記制御信号によってオンに設定される場合、当該入力端子に入力される信号を論理反転して当該出力端子から出力し、上記制御信号によってオフに設定される場合は、当該出力端子を高インピーダンス状態にする少なくとも1つの第2のインバータ回路と、を有する
好適には、上記N個のモジュールのうち故障したモジュールが上記R個の入出力部から切り離されるように、上記モジュール選択部の制御信号を生成する制御部を具備する。
上記第1の観点によれば、同一の入出力部に接続される2つ以上のモジュールを、この入出力部との距離の違いが小さくなるように配置することが可能になる。入出力部とモジュールとの距離の違いが小さくなると、両者を接続する配線長の違いが小さくなるため、欠陥の救済等に伴ってモジュールと入出力部との接続を切り替えた場合に生じる信号遅延の変化が小さくなる。
上記R個の入出力部は、第1入出力部から第R入出力部までのR個の入出力部を含んでも良い。上記N個のモジュールは、第1モジュールから第(R+1)モジュールまでの(R+1)個のモジュールを含んでも良い。上記モジュール選択部は、上記制御信号に応じて第iモジュール(iは1からRまでの整数を示す)又は第(i+1)モジュールの一方を選択し、当該選択したモジュールを第i入出力部に接続しても良い。
この場合、上記R個の入出力部は、等しい間隔で番号順に配列されても良く、第iモジュール及び第(i+1)モジュールは、第i入出力部との距離が互いに等しくなる位置に配置されても良い。
上記モジュール選択部を介して上記R個の入出力部の各々に接続可能な少なくとも2つのモジュールの組合せは、上記モジュール選択部を介して上記R個の入出力部と上記N個のモジュールとを接続する全信号経路の遅延の最大値が最も小さくなるように決定されても良い。あるいは、上記モジュール選択部を介して上記R個の入出力部と上記N個のモジュールとを接続する全信号経路の遅延の総和が最も小さくなるように決定されても良い。または、上記モジュール選択部を介して上記R個の入出力部と上記N個のモジュールとを接続する全信号経路の遅延の最大値が所定の上限値を超えない範囲において、当該全信号経路の遅延の総和が最も小さくなるように決定されても良い。
好適には、上記回路ブロック及び上記モジュール選択部は、上記N個のモジュールに比べて、同一配線層に属する配線同士の間隔が広い。
また、好適には、上記回路ブロック及び上記モジュール選択部は、上記N個のモジュールに比べて、異なる配線層に属する配線同士を接続するために使用されるビヤの本数が多い。
これにより、上記回路ブロック及び上記モジュール選択部の故障の発生確率が低減し、歩留りが向上する。
上記N個のモジュールは、上記回路ブロック及び上記モジュール選択部に比べて、単位面積当たりの回路素子の密度が高くても良い。これにより、回路の面積が小さくなる。
上記第1の観点に係る半導体集積回路は、各々が上記N個のモジュールの各々の電源供給線に挿入されており、上記制御信号に応じて、上記R個の入出力部と1対1に接続されていない(N−R)個のモジュールへの電源供給を遮断するN個の電源スイッチ回路を有しても良い。
これにより、未使用のモジュールにおける電力の無駄な消費が低減する。また、故障したモジュールを電源システムから切り離すことにより、歩留りが向上する。
上記第1の観点に係る半導体集積回路は、上記R個の入出力部から切り離すべき(N−R)個のモジュールを指定する信号を記憶する記憶部を具備しても良い。この場合、上記制御部は、上記記憶部に記憶される信号に応じて上記制御信号を生成しても良い。
また、上記第1の観点に係る半導体集積回路は、上記R個の入出力部から切り離すべき(N−R)個のモジュールを指定する信号を入力する信号入力部を具備しても良い。この場合、上記制御部は、上記信号入力部に入力される信号に応じて上記制御信号を生成しても良い。
上記記憶部と上記信号入力部とを共に具備する場合、上記制御部は、上記記憶部に所定の初期値を持つ信号が記憶される場合、上記信号入力部に入力される信号に応じて上記制御信号を生成し、上記記憶部に上記初期値と異なる値を持つ信号が記憶される場合、上記記憶部に記憶される信号に応じて上記制御信号を生成しても良い。
第2の発明の半導体集積回路は、各々が少なくとも3つのモジュールを含んだ複数のモジュールブロックと、各々が1つのモジュールに少なくとも1つの信号を出力するとともに当該1つのモジュールにおいて発生する少なくとも1つの信号を入力する複数の入出力部を有した回路ブロックと、入力される制御信号に応じて、各モジュールブロックに含まれるN個(Nは2より大きい整数を示す)のモジュールからR個(Rは1より大きくNより小さい整数を示す)のモジュールを選択し、当該選択したR個のモジュールと上記回路ブロックのR個の入出力部とを1対1に接続し、かつ、上記回路ブロックが有する複数の入出力部の各々に、少なくとも2つのモジュールから上記制御信号に応じて選択した1つのモジュールを接続するモジュール選択部と、上記モジュールブロックに含まれる上記N個のモジュールのうち故障したモジュールが上記R個の入出力部から切り離されるように、上記モジュール選択部の制御信号を生成する制御部と、を具備し、同一のモジュールブロックに含まれるモジュール同士は互いに機能を代替可能であって、上記複数のモジュールブロックに含まれるモジュールの全体集合は、それぞれ複数のモジュールから構成され、かつ互いに交わりを持たない複数の部分集合を含んでおり、上記制御部は、上記部分集合に属するモジュールを上記入出力部から切り離す場合、当該切り離し対象のモジュールと同じ部分集合に属する他の全てのモジュールを上記入出力部から切り離すように上記制御信号を生成する
上記第2の観点によれば、同一の入出力部に接続される2つ以上のモジュールを、入出力部との距離の違いが小さくなるように配置することが可能になる。また、複数種類のモジュールの欠陥を救済することが可能になる。
上記第2の観点に係る半導体集積回路は、各々が上記複数の部分集合の各々の電源供給線に挿入されており、上記制御信号に応じて、上記入出力部から切り離される部分集合への電源供給を遮断する複数の電源スイッチ回路を有しても良い。
これにより、未使用のモジュールにおける電力の無駄な消費が低減する。また、故障したモジュールを電源システムから切り離すことにより、歩留りが向上する。個々のモジュールの電源供給線に電源スイッチ回路を挿入する場合に比べて、回路構成が簡易になる。
上記第2の観点に係る半導体集積回路は、複数のモジュールブロックに共有されたモジュールを有しても良い。このモジュールは、当該複数のモジュールブロックに含まれる他のモジュールの機能の一部若しくは全部を包含する機能を備えていることが好ましい。
これにより、モジュールブロックごとに専用に設ける冗長なモジュールを上記共有されたモジュールに置き換えることが可能になる。
本発明の第3の観点に係る半導体集積回路の製造方法は、第1の工程と、第2の工程と、第3の工程と、第4の工程とを有する。
上記第1の工程においては、互いに機能を代替可能なN個(Nは2より大きい整数を示す)のモジュールと、各々が1つのモジュールに少なくとも1つの信号を出力するとともに当該1つのモジュールにおいて発生する少なくとも1つの信号を入力するR個(Rは1より大きくNより小さい整数を示す)の入出力部を有した回路ブロックと、入力される制御信号に応じて上記N個のモジュールからR個のモジュールを選択し、当該選択したR個のモジュールと上記回路ブロックのR個の入出力部とを1対1に接続するモジュール選択部と、所定の初期値を持った信号を記憶する記憶部と、上記R個の入出力部から切り離すべき(N−R)個のモジュールを指定する信号を入力する信号入力部と、上記記憶部に上記初期値を持つ信号が記憶される場合、上記信号入力部に入力される信号に応じて上記制御信号を生成し、上記記憶部に上記初期値と異なる値を持つ信号が記憶される場合、上記記憶部に記憶される信号に応じて上記制御信号を生成する制御部とを具備する回路を半導体基板上に形成する。
上記第2の工程では、上記(N−R)個のモジュールを指定する信号を上記信号入力部に入力し、当該入力信号に応じて上記R個の入出力部に接続されるR個のモジュールを検査する。
上記第3の工程では、上記第2の工程の検査において故障のモジュールが検出された場合、当該故障のモジュールを含んだ新たな(N−R)個のモジュールを指定する信号を上記信号入力部に入力し、上記第2の工程の検査を再び行う。
上記第4の工程では、上記第2の工程の検査において故障のモジュールが検出されない場合に上記信号入力部に入力される信号に応じて、上記R個の入出力部から切り離すべき(N−R)個のモジュールを指定する信号を決定し、上記記憶部に書き込む。
本発明によれば、同一入出力部に接続される複数個のモジュールを、当該入出力部との距離の違いが小さくなるように配置することができるため、欠陥の救済等に伴って入出力部とモジュールとの接続を切り替えた場合に生じる信号遅延の変化を小さくすることができる。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る半導体集積回路の構成の一例を示す図である。
第1の実施形態に係る半導体集積回路は、例えば図1(A)に示すように、モジュールM1〜M6と、一般回路ブロック100と、スイッチ回路SWA1〜SWA5と、スイッチ回路SWB1〜SWB5とを有する。
モジュールM1〜M6は、それぞれ本発明のモジュールの一実施形態である。
一般回路ブロック100は、本発明の回路ブロックの一実施形態である。
スイッチ回路SWA1〜SWA5及びSWB1〜SWB5を含む回路は、本発明のモジュール選択部の一実施形態である。
スイッチ回路SWA1〜SWA5の集まりは、本発明の第1スイッチ群の一実施形態である。
スイッチ回路SWB1〜SWB5の集まりは、本発明の第2スイッチ群の一実施形態である。
モジュールM1〜M6は、それぞれ所定の機能を持つ一まとまりの回路であり、互いに機能を代替することができる。モジュールM1〜M6は、全て同一の回路構成を有していても良いし、互いに機能を代替可能であれば、その一部に異なる回路構成を有するモジュールを含んでいても良い。
モジュールM1〜M6の回路構成や機能は任意である。例えばDSP(digital signal processor)等の演算・処理機能を持つ回路でも良いし、ルックアップテーブルのように比較的単純な論理演算を行う回路でも良い。あるいは、半導体集積回路中に含まれている同等な機能を持った複数の回路の各々を1つのモジュールとして扱っても良い。
また、モジュールM1〜M6は、デジタル回路に限定されるものではなく、アナログ回路でも良い。
一般回路ブロック100は、上述したモジュールM1〜M6との間で信号をやり取りするための入出力部P1〜P5を有しており、これらのモジュールと共同して所定の処理を実行する。一般回路ブロック100の回路構成や機能は任意であり、例えば配線のみでも良い。
入出力部P1〜P5は、それぞれ、上述したモジュールM1〜M6のうちの1つのモジュールに少なくとも1つの信号を出力するとともに、当該1つのモジュールにおいて発生する少なくとも1つの信号を入力する。
入出力部P1〜P5は、全てが同一の組合せの信号を入出力しても良いし、異なる組合せの信号を入出力する異なる種類の入出力部を含んでいても良い。
例えばモジュールM1〜M6が3つの出力端子を有する場合において、この3つの出力端子の全てから信号を入力する入出力部や、1つの出力端子のみから信号を入力する入出力部などが混在していても良い。
スイッチ回路SWAi(iは、1から5までの整数を示す。以下、本実施形態において同じ。)は、入出力部PiとモジュールMiとの間に接続されており、入力される制御信号(不図示)に応じてオン又はオフする。
スイッチ回路SWBiは、入出力部PiとモジュールM(i+1)との間に接続されており、入力される制御信号に応じてオン又はオフする。
スイッチ回路SWA1〜SWA5及びSWB1〜SWB5は、モジュール選択部を構成する。
ここで、モジュール選択部(SWA1〜SWA5,SWB1〜SWB5)は、6つのモジュール(M1〜M6)の中から制御信号に応じて5つのモジュールを選択し、選択した5つのモジュールと5つの入出力部(P1〜P5)とを1対1に接続する機能を持った回路である。
このモジュール選択部(SWA1〜SWA5,SWB1〜SWB5)は、5つの入出力部(P1〜P5)の各々に、2つのモジュールから制御信号に応じて選択した1つのモジュールを接続する。すなわち、入力される制御信号に応じて、モジュールMi又はモジュールM(i+1)の一方を選択し、選択したモジュールを入出力部Piに接続する。
モジュール選択部(SWA1〜SWA5及びSWB1〜SWB5)は、例えば、不図示の制御部から供給される制御信号に応じて、6つのモジュールのうちの故障したモジュール(故障がない場合には予め冗長用に設けられたモジュール)が全ての入出力部から切り離されるように5つのモジュールを選択する。
例えば、モジュールMn(nは、1から6までの整数を示す。以下、本実施形態において同じ。)を全ての入出力部から切り離すことを指示する制御信号が入力された場合において、nが2から5までの整数であれば(すなわちモジュールM2〜M5を切り離す場合は)、スイッチ回路SWA1〜SWA(n−1)がオン、スイッチ回路SWAn〜SWA5がオフするとともに、スイッチ回路SWB1〜SWB(n−1)がオフ、スイッチ回路SWBn〜SWB5がオンする。
nが整数1であれば(すなわちモジュールM1を切り離す場合は)、スイッチ回路SWA1〜SWA5が全てオフし、スイッチ回路SWB1〜SWB5が全てオンする。
nが整数6であれば(すなわちモジュールM6を切り離す場合は)、スイッチ回路SWA1〜SWA5が全てオンし、スイッチ回路SWB1〜SWB5が全てオフする。
図1(B)は、モジュールM3に欠陥が生じている場合の接続状態を示す。この場合、図示しない制御部は、モジュールM3を全ての入出力部から切り離すように制御信号を生成する。
この制御信号に応じて、スイッチ回路SWA1,SWA2がオン、スイッチ回路SWA3,SWA4,SWA5がオフ、スイッチ回路SWB1,SWB2がオフ、スイッチ回路SWB3,SWB4,SWB5がオンする。
これにより、入出力部P1とモジュールM1、入出力部P2とモジュールM2、入出力部P3とモジュールM4、入出力部P4とモジュールM5、入出力部P5とモジュールM6がそれぞれ接続され、モジュールM3は一般回路ブロック100から切り離される。
以上説明したように、図1に示す半導体集積回路によれば、6個のモジュール(M1〜M6)の中から選択された5つのモジュールと、一般回路ブロック100に設けられた5個の入出力部(P1〜P5)とが1対1に接続される。また、5つの入出力部(P1〜P5)の各々に、2つのモジュールから選択された1つのモジュールが接続される。
これにより、同一の入出力部Piに接続される2つのモジュール(Mi、M(i+1))を、入出力部Piとの距離の違いが小さくなるように配置することが可能になる。例えば図1に示すように、5つの入出力部(P1〜P5)を等しい間隔で番号順に(すなわちP1,…,P5の順に)配列することによって、入出力部Piとの距離が互いに等しくなるように2つモジュール(Mi、M(i+1))を配置することができる。
入出力部とモジュールとの距離の違いを小さくすることによって、両者を接続する配線長の違いを小さくすることができる。したがって、欠陥の救済に伴ってモジュールと入出力部との接続を切り替えた場合に生じる信号遅延の変化を小さくすることができる。
また、モジュールMi及びM(i+1)と入出力部Piとの位置関係に基づいて、欠陥救済による信号遅延の変化がどの程度になるかを正確に予測することができるため、例えば先に述べた特許文献1のように正確な予測が難しい場合に比べて、遅延マージンを小さく見積もることが可能になり、より高速に動作する回路を実現することができる。
更に、図1に示す半導体集積回路によれば、1つの入出力部に2つのモジュールの一方を選択して接続する簡易な回路構成によって欠陥の救済を行うことができるため、回路の増加や余分な消費電力の発生を最小限に抑えることができる。
接続の切替えに用いるスイッチ回路や制御部、欠陥情報を保持するための記憶部には、従来の一般的な方法によって設計、製造可能な回路を用いることができるため、欠陥救済機能を設けることによるコストの増大を微小に抑えることができる。
また、一般回路ブロック100には、欠陥の救済を行うために回路を付加する必要が全くないため、従来の回路をそのまま使用することが可能になり、欠陥救済機能を設けることによる設計の負担を軽減できる。
なお、図1に示す半導体集積回路においては、5つの入出力部(P1〜P5)が直線上に配列されているが、これらは例えば曲線や蛇行した線の上に配列されても良いし、ジグザグに配列されても良い。どのような線上であっても、入出力部P1〜P5が等しい間隔で番号順に配列されていれば、入出力部Piとの距離が互いに等しくなるように2つモジュール(Mi、M(i+1))を配置することが可能である。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
第1の実施形態に係る半導体集積回路では、欠陥救済を行う部分(モジュールM1〜M6)と、欠陥救済を行わない部分(一般回路ブロック100)とが分離されている。欠陥救済を行わない部分において欠陥が生じると、回路全体を破棄しなくてはならないため、この部分はできるだけ故障率を低くすることが望ましい。そこで、第2の実施形態に係る半導体集積回路では、例えばDFM(design for manufacturing)などの手法によって、欠陥救済を行わない部分(一般回路ブロック100)が欠陥救済を行う部分(モジュールM1〜M6)に比べて故障し難くなるような対策を施す。
例えば、一般回路ブロック100においては、モジュールM1〜M6に比べて、同一配線層に属する配線同士の間隔が広くなるように配線パターンが形成される。これにより、配線同士が短絡することによる故障の発生確率を低減することができる。
また、一般回路ブロック100においては、モジュールM1〜M6に比べて、異なる配線層に属する配線同士を接続するために使用されるビヤの本数を多くしても良い。例えば、通常1本のビヤによって接続される配線を2本のビヤによって接続するなどの対策を施す。これにより、ビヤが欠落することによる故障の発生確率を低減することができる。
逆にモジュールM1〜M6においては、一般回路ブロック100に比べて、単位面積当たりの回路素子の密度を高くしても良い。回路素子の密度が高くなると故障の発生確率が高くなるが、モジュールM1〜M6においては欠陥救済による効果が期待できるため、適正な範囲内であれば多少故障が生じ易くなっても歩留りに大きな影響はない。したがって、モジュールM1〜M6における回路素子の密度を高めることによって、歩留りに大きな影響を与えることなく回路全体の小面積化と高性能化を図ることができる。
なお、モジュール選択部を構成する各スイッチ回路(SWA1〜SWA5、SWB1〜SWB5)は、上述した欠陥救済を行う部分に含めても良いし、欠陥救済を行わない部分に含めても良い。
スイッチ回路(SWA1〜SWA5、SWB1〜SWB5)を欠陥救済しない部分に含める場合、これらのスイッチ回路には一般回路ブロック100と同様な対策を施す。すなわち、モジュールM1〜M6に比べて、同一配線層に属する配線同士の間隔が広くなるように配線パターンを形成する対策や、モジュールM1〜M6に比べて多くのビヤを用いて配線を接続する対策などを施す。これにより、スイッチ回路の故障による歩留りの低下を抑えることができる。
他方、スイッチ回路(SWA1〜SWA5、SWB1〜SWB5)を欠陥救済しない部分に含める場合には、上述の対策を行う場合に比べて故障の発生確率が高くなる。
スイッチ回路の故障が回路全体に影響を与える場合としては、例えば、一般回路ブロック100へ信号を入力するための経路に設けられたスイッチ回路が短絡状態で故障し、この故障したスイッチ回路から一般回路ブロック100へ一定電圧の信号が入力され続ける場合などが挙げられる。このような故障があまり発生しないのであれば、スイッチ回路(SWA1〜SWA5、SWB1〜SWB5)を欠陥救済しない部分に含めることによって、配線間のピッチやビヤの本数を減らせるため、回路の面積を削減することができるというメリットが得られる。
なお、スイッチ回路(SWA1〜SWA5、SWB1〜SWB5)を欠陥救済する部分に含める場合には、例えば図1に示すように、各モジュールにスイッチ回路が付属していると見なしても良い。すなわち、モジュールMj(jは2から5までの整数を示す。以下、本実施形態において同じ。)にスイッチ回路SWAj及びスイッチ回路SWB(j−1)が付属し、モジュールM1にスイッチ回路SWA1が付属し、モジュールM6にスイッチ回路SWB5が付属すると見なしても良い。この場合、スイッチ回路が付属したモジュールM1〜M6を1つの構成単位と見なして配置設計や配線設計を行っても良い。
また、スイッチ回路(SWA1〜SWA5、SWB1〜SWB5)を欠陥救済しない部分に含める場合には、例えば図2に示すように、各入出力部にスイッチ回路が付属していると見なしても良い。すなわち、入出力部Pi(iは1から5までの整数を示す。以下、本実施形態において同じ。)にスイッチ回路SWAiとスイッチ回路SWBiが付属すると見なしても良い。この場合、スイッチ回路が付属した入出力部を1つの構成単位と見なして配置設計や配線設計を行っても良い。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
第1の実施形態に係る半導体集積回路では、モジュールM1〜M6が互いに機能を代替可能であることを規定しているが、これらのモジュールは全て同一の機能を持っている必要性はない。複数のモジュールの一部が他の一部に対して上位互換性を有している場合でも、モジュール間の機能の代替は可能である。
例えば、第1の機能を持つモジュールと、この第1の機能を包含した第2の機能を持つモジュールとが存在するものとする。この場合、第2の機能を持つモジュールは第1の機能を持つモジュールの全機能を代替することが可能である。一方、第1の機能を持つモジュールは第2の機能を持つモジュールの全機能を代替することはできないが、その一部の機能であれば代替可能である。
このように、本明細書において「モジュール同士が互いに機能を代替可能である」と言う場合には、モジュール同士が互いの全機能を代替可能である場合のみならず、互いの一部の機能を代替可能である場合も含んでいる。
図3は、第3の実施形態に係る半導体集積回路の構成の一例を示す図である。図3に示す半導体集積回路は、図1に示す半導体集積回路におけるモジュールM5及びM6を、モジュールM1〜M4に対して上位互換性を有するモジュールMA5及びM6に置き換えたものである。
モジュールMA5及びMA6は、モジュールM1〜M4に対して上位互換性を有しているため、後者のモジュールに欠陥が生じた場合には、これを前者のモジュールに置き換えることによって欠陥の救済が可能である。
全てのモジュールが正常に動作する場合は(図3(A))、入出力部P4にモジュールM4が接続され、入出力部P5にモジュールMA5が接続される。
モジュールM3に欠陥がある場合は(図3(B))、入出力部P4にモジュールMA5が接続され、入出力部P5にモジュールMA6が接続される。モジュールMA5はモジュールM4に対して上位互換性を有しているため、入出力部P4に接続されたモジュールMA5はモジュールM4と同等の機能を一般回路ブロック100に提供することができる。
モジュールMA5に欠陥がある場合は(図3(C))、モジュールMA5と同等な機能を持つモジュールMA6が入出力部P5に接続される。
このように、図3に示す半導体集積回路では、一部の高機能なモジュール(MA5、M6)が、他の一部の低機能なモジュール(M1〜M4)に対して上位互換性を有している。高機能モジュールの数がこれに接続される入出力部の数に比べて多いため、高機能モジュールの一部が冗長になっている。この冗長な高機能モジュールを利用して、2種類のモジュール(高機能、低機能)の欠陥を救済することができる。
これにより、低機能モジュールを救済するためにわざわざ冗長な低機能モジュールを設ける必要がなくなるため、回路面積の増大を抑制することができる。
<第4の実施形態>
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
図4(A)は、5つの入出力部(P1〜P5)と6つのモジュール(M1〜M6)との間の全ての接続経路を示す図である。
図4(A)に示すような全接続経路の中で、1つの入出力部に対して2つのモジュールの一方を選択的に接続にし、かつ、6つのモジュール(M1〜M6)から選択した任意の5つのモジュールと5つの入出力部(P1〜P5)とを1対1に接続する条件を満たす接続経路の組合せを、本実施形態においては接続セットと呼ぶことにする。接続セットは、6つの入出力部の各々に接続可能な2つのモジュールの組合せによって一意に指定することができる。
この接続セットは複数存在しており、図4(B)及び図4(C)はそのうちの2つを例示している。
図4(B)に示す半導体集積回路は、図1に示す半導体集積回路と同じ接続セットを有する。すなわち、入出力部Pi(iは、1から5までの整数を示す。以下、本実施形態において同じ。)に対してモジュールMi又はM(i+1)の一方が選択的に接続される。
他方、図4(C)に示す半導体集積回路では、入出力部P5に対してモジュールM4又はM6が接続され、入出力部P1に対してモジュールM4又はM1が接続され、入出力部P2に対してモジュールM1又はM2が接続され、入出力部P3に対してモジュールM2又はM3が接続され、入出力部P4に対してモジュールM3又はM5が接続される。
第4の実施形態に係る半導体集積回路は、このように複数存在する接続セットの中で、接続切替えに伴う電気的特性の変化ができるだけ小さくなるように選ばれた接続セットを採用する。
例えば、モジュール選択部(SWA1〜SW5,SWB1〜SWB5)を介して5つの入出力部(P1〜P5)と6つのモジュール(M1〜M6)とを接続する全ての信号経路の遅延の最大値が最も小さくなるように接続セットを決定しても良い。
あるいは、モジュール選択部(SWA1〜SW5及びSWB1〜SWB5)を介して5つの入出力部(P1〜P5)と6つのモジュール(M1〜M6)とを接続する全ての信号経路の遅延の総和が最も小さくなるように接続セットを決定しても良い。
または、モジュール選択部(SWA1〜SW5及びSWB1〜SWB5)を介して5つの入出力部(P1〜P5)と6つのモジュール(M1〜M6)とを接続する全ての信号経路の遅延の最大値が所定の上限値を超えない範囲において、この全信号経路の遅延の総和が最も小さくなるように接続セットを決定しても良い。
このように、接続切替えに伴う電気的特性(特に信号遅延)の変化ができるだけ小さくなるように接続セットを選ぶことによって、欠陥の救済に伴う回路全体の性能の変化を小さく抑えることができるため、所望の性能を持つ半導体集積回路を安定に製造することができる。
<第5の実施形態>
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
図5は、図1に示す半導体集積回路における入出力部(P1〜P5)及びモジュール(M1〜M6)の配置の一例を示す図であり、モジュール選択部やこれに含まれるスイッチ回路については図示を省略している。
入出力部とモジュールは、例えば図5に示すように番号順に整列させても良いが、CAD等を使ってこれらの配置・配線を自動設計する場合には、必ずしも図5に示すように整列させる必要はない。
図6は、本実施形態に係る半導体集積回路における入出力部(P1〜P5)及びモジュール(M1〜M6)の配置・配線の一例を示す図である。
図6(A)に示す半導体集積回路では、入出力部(P1〜P5)については図5の例と同様に番号順に整列されているものの、モジュール(M1〜M6)については図5の例に示すような整然とした配列が崩れている。ただし、入出力部(P1〜P5)とモジュール(M1〜M6)との接続関係については図5の例と同じである。
図7は、図6に示す半導体集積回路においてモジュールM3に欠陥が生じた場合の救済の手順を説明するための図である。
欠陥を救済する前のデフォルト状態においては、図6(B)に示すように入出力部Pi(iは、1から5までの整数を示す。以下、本実施形態において同じ。)とモジュールMiとが1対1に接続されている。
この初期の接続においてモジュールM3に欠陥が生じていることが見つかった場合、先ずモジュールM3が入出力部P3から切り離される(図7(A))。
モジュールM3を切り離された入出力部P3には、代わりにモジュールM4が接続される。モジュールM4は、入出力部P4から切り離される(図7(B))。
モジュールM4を切り離された入出力部P4には、代わりにモジュールM5に接続される。モジュールM5は、入出力部P5から切り離される(図7(C))。
モジュールM5から切り離された入出力部P5は、初期の接続において未接続状態にあったモジュールM6に接続される(図7(D))。
上記のような接続の切替えにより、入出力部P1,P2,P3,P4,P5とモジュールM1,M2,M4,M5,M6とが1対1に接続され、欠陥を有するモジュールM3が全ての入出力部から切り離される。
このように、配置・配線が規則的でない場合であっても、接続関係については図1や図5に示す半導体集積回路と同様であるため、これと同様な手順で欠陥救済を行うことができる。
図8は、回路の全体的な配置の一例を示す図である。
図8(A)は、一般回路ブロック100及びモジュールブロック(互いに機能を代替可能なモジュールの集まりを指す。)を規則的に配置する例を示す。この場合、モジュールブロックの内部では、例えば図5に示すように、等しい間隔で番号順にモジュールが配置される。このような規則的な配置は、入出力部とモジュールとの距離のバラツキを小さくし易いため、接続切替えに伴う信号遅延の変化を微小に抑えることができるという利点があり、回路の性能向上を重視する場合に適している。
他方、図8(B)は、一般回路ブロック100及びモジュールブロックを自由な形状で配置する例を示す。これは、例えば、CAD等を使って配置・配線の自動設計を行う場合の配置に相当する。図8(B)に示すように、一般回路ブロックの領域とモジュールブロックの領域とのオーバーラップが許容される。モジュール及び入出力部を図8(A)に示すような規則性に制約されることなく自由に配置できるため、回路素子の配置密度を高め易いという利点があり、回路の面積を重視する場合に適している。
ところで、先に説明した図4(C)に示す半導体集積回路は、観点を変えると、図4(B)に示す半導体集積回路における入出力部(P1〜P5)及びモジュール(M1〜M6)の配置・配線を変更したものと見なすこともできる。
すなわち、図4(C)における入出力部P5,P1,P2,P3,P4をそれぞれ図4(B)における入出力部P1,P2,P3,P4,P5と見なし、図4(C)におけるモジュールM6,M4,M1,M2,M3,M5を図4(B)におけるモジュールM1,M2,M3,M4,M5,M6と見なした場合、両者の接続関係は同一であるが、配置と配線パターンが異なっている。
したがって、先に説明した接続セットの選択の基準は、入出力部(P1〜P5)とモジュール(M1〜M6)の配置や配線経路を決定する際の基準として採用することも可能である。
すなわち、モジュール選択部(SWA1〜SW5及びSWB1〜SWB5)を介して5つの入出力部(P1〜P5)と6つのモジュール(M1〜M6)とを接続する全ての信号経路の遅延の最大値が最も小さくなるように、入出力部(P1〜P5)及びモジュール(M1〜M6)の配置や配線経路を決定しても良い。
あるいは、モジュール選択部(SWA1〜SW5及びSWB1〜SWB5)を介して5つの入出力部(P1〜P5)と6つのモジュール(M1〜M6)とを接続する全ての信号経路の遅延の総和が最も小さくなるように、入出力部(P1〜P5)及びモジュール(M1〜M6)の配置や配線経路を決定しても良い。
または、モジュール選択部(SWA1〜SW5及びSWB1〜SWB5)を介して5つの入出力部(P1〜P5)と6つのモジュール(M1〜M6)とを接続する全ての信号経路の遅延の最大値が所定の上限値を超えない範囲において、この全信号経路の遅延の総和が最も小さくなるように入出力部(P1〜P5)及びモジュール(M1〜M6)の配置や配線経路を決定しても良い。
<第6の実施形態>
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。
本実施形態に係る半導体集積回路は、複数のモジュールブロックを有する。
ここでモジュールブロックは、互いに機能を代替可能な複数個(3つ以上)のモジュールの集まりを指す。例えば図1に示す半導体集積回路においては、6個のモジュール(M1〜M6)の集まりが1つのモジュールブロックに相当する。
また、本実施形態に係る半導体集積回路は、先の実施形態において述べたものと同様に、各モジュールブロックから一部のモジュールを選択して一般回路ブロックの入出力部に接続する機能を持ったモジュール選択部を有する。
このモジュール選択部は、各々のモジュールブロックから制御信号に応じて一部(2つ以上)のモジュールを選択し、当該選択した一部のモジュールをこれと同じ数の入出力部に1対1に接続する。また、一般回路ブロックに設けられた各入出力部に対して、少なくとも2つのモジュールから選択した1つのモジュールを接続する。
このような複数のモジュールブロックとモジュール選択部を設けることによって、半導体集積回路内のより多くの欠陥を救済することが可能になる。例えば、図1に示す半導体集積回路においては1つの欠陥しか救済できないが、同様なモジュールブロックを複数設けることによって2以上の欠陥を救済することが可能になる。
また、複数のモジュールブロックを設けることによって、複数種類のモジュールを救済することが可能になる。例えば、互いに機能を代替可能なモジュール群が複数存在し、同一のモジュール群に属するモジュール同士は機能を代替可能であるが、異なるモジュール群に属するモジュール同士は機能を代替できない場合がある。このような場合には、各モジュール群に冗長なモジュールを付加した複数のモジュールブロックを構成し、この複数のモジュールブロックの各々において欠陥救済を行うことにより、複数種類のモジュールを救済することが可能になる。
なお、1つのモジュールは1つのモジュールブロックのみに含まれていてもよいし、異なる複数のモジュールブロックに共有されても良い。
複数のモジュールブロックに共有されたモジュールは、その複数のモジュールブロックに含まれる他のモジュールの機能の一部若しくは全部を包含する機能を備える。例えば機能Aを有するモジュールで構成されたモジュールブロックと、機能Bを有するモジュールMジュールで構成されたモジュールブロックによって共有されるモジュールは、機能Aの少なくとも一部及び機能Bの少なくとも一部を包含した機能Cを有する。そのため、共有されたモジュールは、何れのモジュールに含まれるモジュールとも機能を代替することが可能である。
図9は、1つのモジュール(MC1)が2つのモジュールブロック(B1,B2)に共有される例を示す図である。
図9の例において、モジュールブロックB1は機能Aを備える6個のモジュール(MA1〜MA6)と機能Cを備えるモジュールMC1により構成される。モジュールブロックB2は、機能Bを備える6個のモジュール(MB1〜MB6)と機能Cを備えるモジュールMC1により構成される。したがって、モジュールMC1は、モジュールブロックB1及びB2に共有されている。
モジュールMC1の機能Cは、例えば、モジュールMA1〜MA6の機能AとモジュールMB1〜MB6の機能Bの両方を包含する。すなわち、モジュールMC1は、モジュールMA1〜MA6及びMB1〜MB6に対して上位互換性を有する。
デフォルト時において、上位互換性を有するモジュールMC1は未接続にされており、2つのモジュールブロック(B1,B2)の冗長なモジュールとなっている(図9(A))。また、モジュールブロックB1のモジュールMA1,…,MA6は一般回路ブロックの入出力部P1,…,P6と1対1に接続され、モジュールブロックB2のモジュールMB1,…,MB6は一般回路ブロックの入出力部P7,…,P12と1対1に接続される。
例えばモジュールブロックB1のモジュールMA4に欠陥が生じると(図9(B))、モジュールMA4は入出力部P4から切り離される。そして、入出力部P4,P5,P6にはモジュールMA5,MA6,MC1が接続される。
また、例えばモジュールブロックB2のモジュールMB2に欠陥が生じると(図9(C))、モジュールMB2は入出力部P8から切り離される。そして、入出力部P7,P8にはモジュールMC1,MB1が接続される。
このように、上位互換性を有するモジュールMC1は、モジュールブロックB1及びB2の何れの欠陥も救済することができる。
複数のモジュールブロックによって共有されたモジュールを設けることにより、モジュールブロックごとに専用に設ける冗長なモジュールの数を減らすことができる。例えば図9に示すように、専用に設ける冗長なモジュールがなくても、共有されたモジュールを使って欠陥の救済を行うことができる。
そのため、例えばモジュールブロックの数が非常に多い場合であっても、モジュールブロックごとに冗長なモジュールを設けなくて良いため、冗長なモジュールの数が不必要に増えることを防止できる。
図10は、複数のモジュールブロックを有する場合における回路の全体的な配置の一例を示す図である。
図10(A)は、各モジュールブロックを規則的に配置する例を示す。図の例では、各モジュールブロックが行列状に配置されている。各モジュールブロックの内部では、例えば図8(A)の場合と同様に、等しい間隔で番号順にモジュールが配置される。このような規則的な配置は、接続切替えに伴う信号遅延の変化を微小に抑えることができるという利点がある。
他方、図10(B)は、各モジュールブロックを自由な形状で配置する例を示しており、例えばCAD等を使って配置・配線の自動設計を行う場合の配置に相当する。図10(B)の例では、一般回路ブロックの領域とモジュールブロックの領域とがオーバーラップしている。このような自由形状の配置は、回路素子の配置密度を高め易いという利点がある。
<第7の実施形態>
次に、本発明の第7の実施形態について説明する。
図11は、本発明の第7の実施形態に係る半導体集積回路の構成の一例を示す図である。
第7の実施形態に係る半導体集積回路は、例えば図11に示すように、モジュールM11〜M16,M21〜M26と、一般回路ブロック100と、スイッチ回路SWA11〜SWA15,SWA21〜SWA25と、スイッチ回路SWB11〜SWB15,SWB21〜SWB25と、制御部110と、電源スイッチ部120とを有する。
モジュールM11〜M16の集まり並びにM21〜M26の集まりは、それぞれ本発明のモジュールブロックの一実施形態である。
一般回路ブロック100は、本発明の回路ブロックの一実施形態である。
スイッチ回路SWA11〜SWA15,SWA21〜SWA25,SWB11〜SWB15及びSWB21〜SWB25を含む回路は、本発明のモジュール選択部の一実施形態である。
スイッチ回路SWA11〜SWA15の集まり並びにスイッチ回路SWA21〜SWA25の集まりは、それぞれ本発明の第1スイッチ群の一実施形態である。
スイッチ回路SWB11〜SWB15の集まり並びにスイッチ回路SWB21〜SWB25の集まりは、それぞれ本発明の第2スイッチ群の一実施形態である。
モジュールM11〜M16,M21〜M26は、先に説明したモジュールM1〜M6(図1)と同様に、それぞれ所定の機能を持つ一まとまりの回路である。
モジュールM11〜M16の集まり並びにモジュールM11〜M16の集まりは、それぞれモジュールブロックを形成する。本実施形態では、モジュールM11〜M16の集まりを第1モジュールブロックと呼び、モジュールM21〜M26の集まりを第2モジュールブロックと呼ぶ。
同一のモジュールブロックに属するモジュール同士は、互いに機能を代替することができる。異なるモジュールブロックに属するモジュール同士は、互いに機能を代替できても良いし、できなくても良い。
一般回路ブロック100は、第1モジュールブロック(M11〜M16)との間で信号をやり取りするための入出力部P11〜P15、並びに、第2モジュールブロック(M21〜M26)との間で信号をやり取りするための入出力部P21〜P25を有しており、これらのモジュールと共同して所定の処理を実行する。
入出力部P11〜P15は、それぞれ、第1モジュールブロック(M11〜M16)に属する1つのモジュールに少なくとも1つの信号を出力するとともに、当該1つのモジュールにおいて発生する少なくとも1つの信号を入力する。
入出力部P21〜P25は、それぞれ、第2モジュールブロック(M21〜M26)に属する1つのモジュールに少なくとも1つの信号を出力するとともに、当該1つのモジュールにおいて発生する少なくとも1つの信号を入力する。
スイッチ回路SWA1i(iは、1から5までの整数を示す。以下、本実施形態において同じ。)は、入出力部P1iとモジュールM1iとの間に接続されており、制御部110から供給される制御信号に応じてオン又はオフする。
スイッチ回路SWA2iは、入出力部P2iとモジュールM2iとの間に接続されており、制御部110から供給される制御信号に応じてオン又はオフする。
スイッチ回路SWB1iは、入出力部P1iとモジュールM1(i+1)との間に接続されており、制御部110から供給される制御信号に応じてオン又はオフする。
スイッチ回路SWB2iは、入出力部P2iとモジュールM2(i+1)との間に接続されており、制御部110から供給される制御信号に応じてオン又はオフする。
スイッチ回路SWA11〜SWA15及びSWB11〜SWB15は、第1モジュールブロック(M11〜M16)の中から5つのモジュールを選択して入出力部P11〜P15と1対1に接続する機能を持つ。本実施形態においては、このスイッチ回路SWA11〜SWA15及びSWB11〜SWB15で構成される回路を第1モジュール選択部と呼ぶ。
第1モジュール選択部(SWA11〜SWA15,SWB11〜SWB15)は、入出力部P11〜P15の各々に、第1モジュールブロック(M11〜M16)に含まれる2つのモジュールから選択した1つのモジュールを接続する。すなわち、制御部110から供給される制御信号に応じて、モジュールM1i又はモジュールM1(i+1)の一方を選択し、この選択したモジュールを入出力部P1iに接続する。
スイッチ回路SWA21〜SWA25及びSWB21〜SWB25は、第2モジュールブロック(M21〜M26)の中から5つのモジュールを選択して入出力部P21〜P25と1対1に接続する機能を持つ。本実施形態においては、このスイッチ回路SWA21〜SWA25及びSWB21〜SWB25で構成される回路を第2モジュール選択部と呼ぶ。
第2モジュール選択部(SWA21〜SWA25,SWB21〜SWB25)は、入出力部P21〜P25の各々に、第2モジュールブロック(M21〜M26)に含まれる2つのモジュールから選択した1つのモジュールを接続する。すなわち、制御部110から供給される制御信号に応じて、モジュールM2i又はモジュールM2(i+1)の一方を選択し、この選択したモジュールを入出力部P2iに接続する。
制御部110は、故障したモジュール(故障がない場合には予め冗長用に設けられたモジュール)が全ての入出力部から切り離されるように、第1モジュールブロック(M11〜M16)及び第2モジュールブロック(M21〜M26)からそれぞれ5つのモジュールを選択する制御信号を生成し、これを上述した第1モジュール選択部及び第2モジュール選択部に供給する。
ただし制御部110は、第1モジュール選択部(SWA11〜SWA15,SWB11〜SWB15)及び第2モジュール選択部(SWA21〜SWA25,SWB21〜SWB25)に供給する制御信号を共通化しているため、第1モジュールブロック(M11〜M16)において特定のモジュールが入出力部から切り離されると、第2モジュールブロック(M21〜M26)においてもこれに対応する特定のモジュールが入出力部から切り離される。
この点をより一般化して説明する。
モジュールの全体集合(M11〜M16,M21〜M26)の中には、6つの部分集合が形成されている。この6つの部分集合は、それぞれ2つのモジュールから構成されており、互いに交わりを持っていない。6つの部分集合を第1部分集合〜第6部分集合とすると、各部分集合は以下の構成要素を含む。
第1部分集合・・・{M11,M21};
第2部分集合・・・{M12,M22};
第3部分集合・・・{M13,M23};
第4部分集合・・・{M14,M24};
第5部分集合・・・{M15,M25};
第6部分集合・・・{M16,M26};
制御部110は、ある部分集合に属するモジュールを入出力部から切り離す場合に、この部分集合に属する全てのモジュールを入出力部から切り離すように制御信号を生成する。例えばモジュールM23を入出力部から切り離す場合、これと同じ部分集合に属するモジュールM13も入出力部から切り離すように制御信号を生成する。
すなわち、同一の部分集合に属するモジュールは、制御部110から供給される同一の制御信号によって入出力部との接続状態を制御される。
ここで、第n部分集合(nは、1から6までの整数を示す。以下、本実施形態において同じ。)を全ての入出力部から切り離すことを指示する制御信号が制御部110において生成された場合における、各スイッチ回路の状態ついて説明する。
この場合、nが2から5までの整数であれば(すなわち第2〜第5部分集合を切り離す場合は)、スイッチ回路SWA11〜SWA1(n−1),SWA21〜SWA2(n−1)がオン、スイッチ回路SWA1n〜SWA15,SWA2n〜SWA25がオフする。また、スイッチ回路SWB11〜SWB1(n−1),SWB21〜SWB2(n−1)がオフ、スイッチ回路SWB1n〜SWB15,SWB2n〜SWB25がオンする。
nが整数1であれば(すなわち第1部分集合を切り離す場合は)、スイッチ回路SWA11〜SWA15,SWA21〜SWA25が全てオフし、スイッチ回路SWB11〜SWB15,SWB21〜SWB25が全てオンする。
nが整数6であれば(すなわち第1部分集合を切り離す場合は)、スイッチ回路SWA11〜SWA15,SWA21〜SWA25が全てオンし、スイッチ回路SWB11〜SWB15,SWB21〜SWB25が全てオフする。
電源スイッチ部120は、制御部110の制御信号に応じて、第1部分集合〜第6部分集合のうち入出力部から切り離される部分集合への電源供給を遮断する。
例えば電源スイッチ部120は、第1部分集合〜第6部分集合の各電源供給線に挿入される6つの電源スイッチ回路(不図示)を有する。ある部分集合が入出力部から切り離される場合、その電源供給線に挿入された電源スイッチ回路がオフする。
図12は、モジュールM23に欠陥が生じている場合の接続状態を示す。この場合、制御部110は、モジュールM23を全ての入出力部から切り離すように制御信号を生成する。
この制御信号を受けて、スイッチ回路SWA11,SWA12,SWA21,SWA22はオン、スイッチ回路SWA13,SWA14,SWA15,SWA23,SWA24,SWA25はオフ、スイッチ回路SWB11,SWB12,SWB21,SWB22はオフ、スイッチ回路SWB13,SWB14,SWB15,SWB23,SWB24,SWB25はオンする。
これにより、入出力部P11,P21とモジュールM11,M21、入出力部P12,22とモジュールM12,M22、入出力部P13,P23とモジュールM14,M24、入出力部P14,P24とモジュールM15,M25、入出力部P15,P25とモジュールM16,M26がそれぞれ接続され、モジュールM13,M23は一般回路ブロック100から切り離される。
以上説明したように、本実施形態に係る半導体集積回路によれば、制御部110から供給される同一の制御信号によって、同一の部分集合に属する全てのモジュールの接続状態が共通に制御される。これにより、個々のモジュールについて入出力部との接続状態を独立に制御する場合に比べて制御信号の数を大幅に減らすことが可能であり、制御部110の回路構成を簡易化することができる。
また、入出力部から切り離される部分集合への電源供給が遮断されるため、回路の動作に寄与しないモジュールにおいて無駄な電力が消費されることを防止できる。電源ラインに大電流が流れるような故障がモジュールで発生した場合には、これを遮断して電源システムや他の回路への影響を阻止できるため、モジュールの故障による歩留りの低下を効果的に抑えることができる。
また、故障を検査する場合には、部分集合ごとに故障の有無を検査すれば良いため、個々のモジュールの検査を行う場合に比べて検査時間を短縮することができる。
更には、半導体集積回路の内部にヒューズ等の記憶素子を利用して故障モジュールの情報を書き込む場合には、部分集合ごとに故障の有無の情報を書き込めば良いため、情報量が少なくなり、書き込み処理に要する時間を短縮することができる。
なお、本実施形態に係る半導体集積回路では、故障したモジュールが存在する場合に、これと同じ部分集合に属する全てのモジュールが入出力部から切り離されるため、正常なモジュールも無駄になってしまう。そのため、故障の発生確率が高い場合には、無駄になるモジュールの数が多くなる傾向がある。しかしながら、故障の発生確率があまり高くない場合や、比較的小規模のモジュールを大量に有する場合には、個々のモジュールについて接続状態の制御や電源遮断の制御を行う方式に比べて、同一の歩留りを達成するために必要な回路面積を抑えることができる。
<第8の実施形態>
次に、本発明の第8の実施形態について説明する。
図1に示す半導体集積回路では、各入出力部に接続するモジュールを2つのモジュールから選択するが、本実施形態に係る半導体集積回路では、これを3つ以上のモジュールから選択する。
図13(A)は、各入出力部に接続するモジュールを3つのモジュールから選択する半導体集積回路の構成の一例を示す図である。
図13(A)に示す半導体集積回路は、入出力部P1〜P5が設けられた一般回路ブロックと、モジュールM1〜M7と、モジュール選択部とを有する。なお、図13と後述の図14においては、入出力部とモジュールとの間の接続経路を図示しており、この接続経路の切替えを実現するモジュール選択部については図示を省略している。
入出力部Pi(iは、1から5までの整数を示す。以下、図13の説明において同じ。)は、モジュールMi、M(i+1)又はM(i+2)の何れか1つに接続される。これらの接続は、モジュール選択部によって切り替えられる。
図13(B)は、モジュールM1〜M7に故障がない場合における初期の接続パターンの一例を示す。図13(B)に示す例では、入出力部P1,P2,P3,P4,P5とモジュールM2,M3,M4,M5,M6とが1対1に接続される。
図13(C)は、モジュールM2及びM4が故障している場合の接続パターンを示す。図13(C)の例では、入出力部P1,P2,P3,P4,P5とモジュールM1,M3,M5,M6,M7とが1対1に接続され、モジュールM2及びM4が各入出力部から切り離される。
初期の接続パターンが図13(B)に示すように設定されている場合、欠陥を救済するための接続パターンは、例えば次の手順によって決定することができる。
先ず、モジュールM1からM7へ(すなわち図の右方向へ)故障の有無を順番に判定し、故障したモジュールが存在する場合は、これを入出力部から切り離す。そして、この切り離した入出力部より図の左側にある入出力部の接続相手を図の左方向へ全体的にシフトする。
更に、上記のシフトを行った場合、今度はモジュールM7からM1へ(すなわち図の左方向へ)に故障の有無を順番に判定し、先述とは別の故障したモジュールが存在する場合には、これを入出力部から切り離す。そして、この切り離した入出力部より図の右側にある入出力部の接続相手を図の右方向へ全体的にシフトする。
例えば図13(C)の例では、故障したモジュールM2に接続される入出力部P1より左側にある入出力部(すなわち入出力部P1)の接続相手が図の左方向へシフトされている。また、故障したモジュールM4に接続される入出力部P3より右側にある入出力部(すなわち入出力部P3,P4,P5)の接続相手が図の右方向へシフトされている。
図14(A)は、各入出力部に接続するモジュールを4つのモジュールから選択する半導体集積回路の構成の一例を示す図である。
図14(A)に示す半導体集積回路は、入出力部P1〜P3が設けられた一般回路ブロックと、モジュールM1〜M4と、モジュール選択部とを有する。
入出力部P1は、モジュールM1、M2、M4又はM5の何れか1つに接続される。入出力部P2は、モジュールM2,M3,M4又はM5の何れか1つに接続される。入出力部P3は、モジュールM1,M2,M3又はM4の何れか1つに接続される。これらの接続は、モジュール選択部によって切り替えられる。
図14(B)は、モジュールM1〜M4に故障がない場合における初期の接続パターンの一例を示す。図14(B)に示す例では、入出力部P1,P2,P3とモジュールM5,M4,M2とが1対1に接続される。
図14(C)は、モジュールM2が故障している場合の接続パターンを示す。図14(C)の例では、入出力部P1,P2,P3とモジュールM5,M4,M1とが1対1に接続され、モジュールM2が各入出力部から切り離される。
ここで、本実施形態に係る半導体集積回路において欠陥を救済するため接続パターンを探索する一般的な手順について、図15〜図17のフローチャートを参照して説明する。
ステップST100:
先ず、検査対象の半導体集積回路における入出力部とモジュールとの接続パターンを、例えば図13(B)や図14(B)に示すような所定の初期パターンに設定する。
ステップST105:
次いで、現在半導体集積回路に設定中の接続パターンにおいて各モジュールの欠陥の有無を検査する。例えば、スキャンパステストなどの検査手法を用いて、入出力部に接続されたモジュールの動作を検査する。
ステップST110:
ステップST105の検査で欠陥が見つからなかった場合、検査対象の半導体集積回路は良品であると判定して接続パターンの探索を終了する。この場合、現在設定されている接続パターンが探索結果として取得される。
ステップST115:
他方、欠陥モジュールが見つかった場合は、その欠陥モジュールの数が冗長なモジュールの数より多いか否かを判定する。もし多いならば、欠陥を救済することができないため、検査対象の半導体集積回路は不良品であると判定して接続パターンの探索を終了する。また、欠陥モジュールの数が冗長なモジュールの数より小さいか両者が等しいならば、欠陥を救済できる可能性があるため、ステップST120において接続パターンの探索処理を実行する。
ステップST125,ST130:
ステップST120における探索処理の結果、欠陥判定されていないモジュールを全入出力部に1つずつ接続するパターンが見つかった場合は、検査対象の半導体集積回路の接続パターンを、この探索された接続パターンに設定し、再びステップST105の検査を実行する。
図16及び図17は、ステップST120における接続パターンの探索処理を説明するためのフローチャートである。なお、この探索処理において行われる接続パターンの変更は、目的の接続パターンを探索するための仮想的な変更であって、検査対象の半導体集積回路において実際に行われるものではない。この探索処理は、例えばコンピュータ上でソフトウェアにより実行される。
ステップST200:
先ず、ステップST105の検査によって見つかった欠陥モジュールを全ての入出力部から切り離す。
なお、図16及び図17において、入出力部は'I/O'と表記されている。
ステップST205:
次に、現在の接続パターンにおいて、どのモジュールにも接続されていない未接続の入出力部があるか否かを判定する。未接続の入出力部がない場合には、現在の接続パターンを探索結果として取得し、探索処理を終了する。
ステップST210:
ステップST205において未接続の入出力部があると判定した場合は、入出力部の登録順序を示す番号i(iは自然数を示す。以下、図16及び図17の説明において同じ。)を初期値‘1’に設定する。また、入出力部の登録(ステップST250)やモジュールの登録(ステップST310)を全て初期化し、未登録の状態とする。
なお、入出力部やモジュールについて行われる「登録」については、後のステップで説明する。
ステップST215:
現在未接続になっている入出力部を、第i番目の入出力部として登録する。未接続の入出力部が複数ある場合には、その中から任意の1つを選択して第i番目の入出力部とする。
ステップST220:
次の4つの条件を全て満たしたモジュールを検索する。
(1)第i番目の入出力部に接続可能であること。
(2)ステップST105の検査において欠陥があると判定されていないこと。
(3)番号iが2以上の場合において、第1〜第(i−1)番目の入出力部(すなわち登録済みの入出力部)に接続されていないこと。
(4)第i番目の入出力部に対して接続禁止のモジュールとして登録されていないこと。
ステップST225:
ステップST220の条件を満たすモジュールが見つかった場合にはステップST230へ移行し、見つからない場合はステップST300へ移行する。
ステップST230:
ステップST200の条件を満たすモジュールを1つ選択する。
ステップST235:
ステップST230において選択したモジュールを第i番目の入出力部に接続する。
ステップST240:
ステップST230において選択したモジュールに、第i番目の入出力部とは別の入出力部が接続されているかを判定する。別の入出力部が接続されている場合はステップST245へ進み、接続されていない場合はステップST205へ戻る。
ステップST245:
番号iに‘1’を加えて、ステップST250に進む。
ステップST250:
ステップST230において選択したモジュールに接続される別の入出力部を、当該モジュールから切り離す。また、当該モジュールから切り離された入出力部を、第i番目の入出力部として登録し、ステップST220のモジュール検索を再び行う。
ステップST300:
ステップST220の検索によって条件を満たすモジュールが見つからなかった場合、現在の番号iが‘1’であるかを判定する。すなわち、現在の第i番目の入出力部が、ステップST210の登録初期化後に始めて登録された入出力部であるかを判定する。もしそうであるなら、第1番目の入出力部に接続可能なモジュールが何れもステップST220の条件(2)を満たしていない(すなわち欠陥がある)と考えられるため、どのような接続パターンでも第1番目の入出力部には欠陥を持ったモジュールが接続されることになる。そのため、この場合には、接続パターンの検索に失敗したことを判定して探索処理を終了する。
ステップST305,ST310,ST315:
ステップST300において現在の番号iが‘1’でないと判定した場合は、現在の第i番目の入出力部に対して1つ前に登録された第(i−1)番目の入出力部からモジュールを切り離し、この切り離したモジュールを第i番目のモジュールに再び接続する。そして、この第(i−1)番目の入出力部から切り離したモジュールを、第(i−1)番目の入出力部に対して接続禁止のモジュールとして登録する。また、現在の第i番目の入出力部の登録を抹消し、未登録の状態に戻す。
以上の処理(ST305,ST310,ST315)によって、現在の接続パターンは第(i−1)番目の入出力部が未接続になっていたときの状態に戻る。
ステップST320:
番号iから‘1’を引いて、ステップST220のモジュール検索を再び行う。
ここで、図16及び図17に示した接続パターン探索処理の一具体例について、図18を参照して説明する。
ステップST250において、入出力部Pbが第10番目の入出力部として登録される(図18(A))。このとき番号iは'10'である。
入出力部Pbに接続可能なモジュールは4つ存在し(Me,Mf,Mg,Mh)、この中でモジュールMe及びMfは既に登録された入出力部(Pa,Pe)に接続されているため、上述した(3)の条件を満たしていない。モジュールMg及びMhは、(1)〜(4)の条件を全て満たしている。
そこで、ステップST220では2つのモジュール(Mg,Mh)が検索される。
ステップST230では、この2つのモジュール(Mg,Mh)のうちモジュールMgが選択される。モジュールMgは、ステップST235において入出力部Pbに接続される。
ここで、モジュールMgには入出力部Pcが接続されているため、ステップST250においてモジュールMgから入出力部Pcが切り離され、未接続となった入出力部Pcが第11番目の入出力部として登録される(図18(B))。このとき番号iは'11'である。
入出力部Pcに接続可能なモジュールは2つ存在し(Mf,Mm)、この中でモジュールMfは既に登録された入出力部(Pa,Pe)に接続されているため、上述した(3)の条件を満たしていない。またモジュールMmは欠陥を有するモジュールとして判定されているため、(2)の条件を満たしていない。すなわち、ステップST220の条件を満たすモジュールが存在しない。そのため、ステップST225からステップST300へ処理が移行する。
このとき番号iは'11'であるため、ステップST300からステップST305へ処理が移行する。
ステップST305では、第10番目の入出力部である入出力部PbからモジュールMgが切り離され、この切り離されたモジュールMgが元の入出力部Pcに接続される。
またステップST310では、入出力部Pbから切り離されたモジュールMgが、入出力部Pbに対して接続禁止のモジュールとして登録される。
そしてステップST315において、第11番目の入出力部の登録が抹消され、第11番目については未登録の状態となる。
ステップST305,ST310,ST315の処理によって図18(A)に示す接続パターンに戻ると、ステップST320において番号iが'11'から'10'に減算された後、再びステップST220においてモジュールの検索が行われる。
入出力部Pbが接続可能な4つのモジュール(Me,Mf,Mg,Mh)のうち、モジュールMe及びMfは条件(3)を満たしておらず、モジュールMgは条件(4)を満たしていない。(1)〜(4)の条件を全て満たすのはモジュールMhのみである。
そこで、ステップST220では、モジュールMhのみが検索される。
ステップST230では、このモジュールMhが選択される。モジュールMhは、ステップST235において入出力部Pbに接続される。
ここで、モジュールMhには入出力部Pdが接続されているため、ステップST250においてモジュールMhから入出力部Pdが切り離され、未接続となった入出力部Pdが第11番目の入出力部として登録される(図18(C))。
以上説明したように、本実施形態に係る半導体集積回路によれば、1つの入出力部に対して選択的に接続可能なモジュールの数を3以上に増やすことによって、入出力部とモジュールとを1対1に接続するパターンを増やすことができるため、種々の態様で発生する欠陥を柔軟に救済することが可能になる。また、接続パターンが増えることによって構造が複雑化しても、図16及び図17に示すような手順によって欠陥を回避する接続パターンを探索することができる。
<第9の実施形態>
次に、本発明の第9の実施形態について説明する。
図19は、第9の実施形態に係る半導体集積回路の構成の一例を示す図である。
本実施形態に係る半導体集積回路は、例えば図19に示すように、モジュールM101〜M108,M201〜M208,M301〜M308,M401〜M408,M501と、バス10と、ブリッジ回路21〜24と、スイッチ・ネットワーク31〜34と、USB(universal serial bus)インターフェース回路41と、DDR DRAM(double data rate DRAM)インターフェース回路42と、DMA(direct memory access)コントローラ43〜45と、スーパーバイザ・プロセッサ47と、コプロセッサ46と、2次キャッシュ48と、モジュール選択部50とを有する。
また本実施形態に係る半導体集積回路は、モジュールの切替え制御に係わる構成要素として後述の図21に示すように、制御部60と、記憶部70と、信号入力部80とを有する。
モジュールM101〜M108,M201〜M208,M301〜M308,M401〜M408,M501は、それぞれ所定の機能を持つ一まとまりの回路であり、互いに機能を代替することができる。
各モジュールは、例えば図20に示すように、転送制御部101と、演算部103と、記憶部102とを有する。
転送制御部101は、スイッチ・ネットワーク31〜34の入出力部(P101,P102,…)を介して入出力されるデータの転送を制御する。
演算部103は、記憶部102に格納される命令コードに応じた演算を実行する。演算部103には、例えばALU(arithmetic logical unit)とシーケンサ回路が搭載されており、上述の命令コードに応じてシーケンサ回路がALUを制御し、種々の演算を実行する。
記憶部102は、演算部103において実行される命令コードや、演算部103の処理に利用されるデータ、処理結果として演算部103から出力されるデータなどを記憶する。また、転送制御部101において入出力されるデータを一時的に記憶する。
図20に示すモジュールは、例えば、スイッチ・ネットワーク31〜34の入出力部を通じて供給される命令コード群に従って処理を実行する。命令コード群は、個々の入出力部に宛ててスーパーバイザ・プロセッサ47等から転送されるため、後述のモジュール選択部50により入出力部とモジュールとの接続が切り替えられると、モジュールには異なる命令コード群が供給されることになる。そのため、モジュールの処理機能は接続先の入出力部に応じて変化する。
スイッチ・ネットワーク31〜34は、モジュールに接続される入出力部をそれぞれ8個有する。すなわち、スイッチ・ネットワーク31は入出力部P101〜108を有し、スイッチ・ネットワーク32は入出力部P201〜208を有し、スイッチ・ネットワーク33は入出力部P301〜308を有し、スイッチ・ネットワーク34は入出力部P401〜408を有する。
スイッチ・ネットワーク31〜34は、モジュール同士が互いにデータをやり取りできるように、8個の入出力部を相互に接続する。また、モジュールがブリッジ回路(21,22,…)を介してバス10上の各ユニット(41〜47)とデータをやり取りできるように、ブリッジ回路と各入出力部と接続する。
ブリッジ回路21〜24は、スイッチ・ネットワーク31〜34とバス10との間で相互にデータを転送できるように制御を行う。
バス10は、ブリッジ回路21〜24を介して接続されるスイッチ・ネットワーク31〜34の各モジュールや、スーパーバイザ・プロセッサ47等の各ユニットが互いにデータを転送できるように制御を行う。
スイッチ・ネットワーク31〜34、ブリッジ回路21〜24、バス10によって構成されるバスの構造は任意であり、例えばAXI(advanced extensible interface)などのバス規格に準拠したものでも良い。
バス10には、USBインターフェース回路41、DDR DRAMインターフェース回路42、DMAコントローラ43〜45、スーパーバイザ・プロセッサ47、コプロセッサ46が接続される。
USBインターフェース回路41は、USB機器と通信を行うための制御を行う。
DDR DRAMインターフェース回路42は、バス10に接続される各ユニットがDDR DRAMにアクセスするための制御を行う。
DMAコントローラ43〜45は、バス10に接続されるユニット間でDMAによるデータ転送を行うための制御を行う。3つのDMAコントローラによって、3チャンネルの独立したデータ転送が実行される。
スーパーバイザ・プロセッサ47は、システムの全体的な動作を統括的に制御する。スーパーバイザ・プロセッサ47には2次キャッシュ48が接続されており、使用頻度の高いデータが一時的に格納される。
コプロセッサ46は、スーパーバイザ・プロセッサ47における演算や処理を補助する。
モジュール選択部50は、制御部60から供給される制御信号に応じて、33個のモジュール(M101〜M108,M201〜M208,M301〜M308,M401〜M408,M501)から32個のモジュールを選択し、これを32個の入出力部(P101〜108,P201〜208,P301〜308,P401〜408)に1対1に接続する。また、32個の入出力部の各々には、上記の制御信号に応じて2つのモジュールから選択した1つのモジュールを接続する。
ここで、モジュール選択部50とその制御に係わる部分について、図21を参照して説明する。
なお説明の便宜上、図21においては、各モジュールと各入出力部の記号を以下のように置き換えている。
(モジュール)
M101,…,M108 −−> M1,…,M8 ;
M208,…,M201 −−> M9,…,M16 ;
M301,…,M308 −−> M17,…,M24 ;
M408,…,M401 −−> M26,…,M33 ;
M501 −−> M25;
(入出力部)
P101,…,P108 −−> P1,…,P8 ;
P208,…,P201 −−> P9,…,P16 ;
P301,…,P308 −−> P17,…,P24 ;
P408,…,P401 −−> P25,…,P32 ;
モジュール選択部50は、例えば図21に示すように、スイッチ回路SWA1〜SWA32と、スイッチ回路SWB1〜SWB32とを有する。
スイッチ回路SWA1〜SWA32の集まりは、本発明の第1スイッチ群の一実施形態である。
スイッチ回路SWB1〜SWB32の集まりは、本発明の第2スイッチ群の一実施形態である。
スイッチ回路SWAi(iは、1から32までの整数を示す。以下、本実施形態において同じ。)は、入出力部PiとモジュールMiとの間に接続されており、制御部60から供給される制御信号Sciが値‘0’の場合にオン、値‘1’の場合にオフする。
スイッチ回路SWBiは、入出力部PiとモジュールM(i+1)との間に接続されており、制御信号Sciが値‘0’の場合にオフ、値‘1’の場合にオンする。
スイッチ回路SWAiは、入出力部PiからモジュールMiへ伝送される信号Sinをオン/オフする回路、並びに、モジュールMiから入出力部Piへ伝送される信号Soutをオン/オフする回路をそれぞれ少なくとも1つ有している。
同様に、スイッチ回路SWBiは、入出力部PiからモジュールM(i+1)へ伝送される信号Sinをオン/オフする回路、並びに、モジュールM(i+1)から入出力部Piへ伝送される信号Soutをオン/オフする回路をそれぞれ少なくとも1つ有している。
以下では、このように個々の信号のオン/オフを行う回路をスイッチ素子と呼び、その幾つかの構成例について説明する。
図22は、入出力部からモジュールへ伝送される信号をオン/オフするスイッチ素子の第1の構成例を示す図である。
図22に示すスイッチ素子SE1は、入出力部PiからモジュールMiへ伝送される信号Sin1をオン/オフする回路であり、スイッチ回路SWAiに含まれる。
スイッチ素子SE1は、入出力部Piから信号を入力する入力端子Tiと、モジュールMiへ信号を出力する出力端子Toとを有する。制御信号Sciが値‘0’(ローレベル)の場合、入力端子Tiに入力される信号を論理反転して出力端子Toから出力し、制御信号Sciが値‘1’(ハイレベル)の場合は、出力端子Toを高インピーダンス状態にする。
図22に示すスイッチ素子SE2は、入出力部PiからモジュールM(i+1)へ伝送される信号Sin2をオン/オフする回路であり、スイッチ回路SWBiに含まれる。
スイッチ素子SE2は、入出力部Piから信号を入力する入力端子Tiと、モジュールM(i+1)へ信号を出力する出力端子Toとを有する。制御信号Sciが値‘1’(ハイレベル)の場合、入力端子Tiに入力される信号を論理反転して出力端子Toから出力し、制御信号Sciが値‘0’(ローレベル)の場合は、出力端子Toを高インピーダンス状態にする。
また、スイッチ素子SE2は、接続先のモジュールM(i+1)を全ての入出力部から切り離すことを指示する信号が入力された場合、出力端子Toをグランド線VSSに接続する。
スイッチ素子SE1及びSE2は、共に4つのトランジスタ(Q1〜Q4)を有する。
p型MOSトランジスタQ1及びQ2は電源線VCCと出力端子Toとの間に直列に接続され、n型MOSトランジスタQ3及びQ4は出力端子Toとグランド線VSSとの間に直列に接続される。p型MOSトランジスタQ1及びQ4のゲートには、入出力部Piからの信号SMin1が入力される。
スイッチ素子SE1において、p型MOSトランジスタQ2のゲートには制御信号Sciが入力される。n型MOSトランジスタQ3のゲートには制御信号Sciを不図示のインバータ回路において論理反転した制御信号/Sciが入力される。
他方、スイッチ素子SE2において、p型MOSトランジスタQ2のゲートには上述の論理反転した制御信号/Sciが入力され、n型MOSトランジスタQ3のゲートには制御信号Sciが入力される。
制御信号Sciがローレベル(値‘0’)の場合、スイッチ素子SE1においてp型MOSトランジスタQ2及びn型MOSトランジスタQ3がオンするため、スイッチ素子SE1がインバータ回路として動作する。入出力部Piからの信号SMin1は、このインバータ回路によって論理反転されて、モジュールMiに入力される。また、スイッチ素子SE2においてp型MOSトランジスタQ2及びn型MOSトランジスタQ3がオフして、出力端子Toが高インピーダンス状態になり、モジュールM(i+1)と入出力部Piとが切り離される。
制御信号Sciがハイレベル(値‘1’)の場合は、上述と逆にスイッチ素子SE2がインバータ回路として動作する。入出力部Piからの信号SMin1は、このインバータ回路によって論理反転されて、モジュールM(i+1)に入力される。また、スイッチ素子SE1において出力端子Toが高インピーダンス状態になり、モジュールMiと入出力部Piとが切り離される。
図23は、モジュールから入出力部へ伝送される信号をオン/オフするスイッチ素子の第1の構成例を示す図である。
図23に示すスイッチ素子SE3は、モジュールMiから入出力部Piへ伝送される信号Sout1をオン/オフする回路であり、スイッチ回路SWAiに含まれる。
スイッチ素子SE3は、モジュールMiから信号を入力する入力端子Tiと、入出力部Piへ信号を出力する出力端子Toとを有する。制御信号Sciが値‘0’(ローレベル)の場合、入力端子Tiに入力される信号を論理反転して出力端子Toから出力し、制御信号Sciが値‘1’(ハイレベル)の場合は、出力端子Toを高インピーダンス状態にする。
図23に示すスイッチ素子SE4は、モジュールM(i+1)から入出力部Piへ伝送される信号Sout2をオン/オフする回路であり、スイッチ回路SWBiに含まれる。
スイッチ素子SE4は、モジュールM(i+1)から信号を入力する入力端子Tiと、入出力部Piへ信号を出力する出力端子Toとを有する。制御信号Sciが値‘1’(ハイレベル)の場合、入力端子Tiに入力される信号を論理反転して出力端子Toから出力し、制御信号Sciが値‘0’(ローレベル)の場合は、出力端子Toを高インピーダンス状態にする。
スイッチ素子SE3及びSE4は、スイッチ素子SE1及びSE2と同様に、4つのトランジスタ(Q1〜Q4)を有する。p型MOSトランジスタQ1及びQ2は電源線VCCと出力端子Toとの間に直列に接続され、n型MOSトランジスタQ3及びQ4は出力端子Toとグランド線VSSとの間に直列に接続される。
スイッチ素子SE3において、p型MOSトランジスタQ2のゲートには制御信号Sciが入力され、n型MOSトランジスタQ3のゲートには制御信号/Sciが入力され、p型MOSトランジスタQ1及びQ4のゲートにはモジュールMiからの信号Sout1が入力される。
他方、スイッチ素子SE4において、p型MOSトランジスタQ2のゲートには制御信号/Sciが入力され、n型MOSトランジスタQ3のゲートには制御信号Sciが入力され、p型MOSトランジスタQ1及びQ4のゲートにはモジュールM(i+1)からの信号Sout2が入力される。
制御信号Sciがローレベル(値‘0’)の場合、スイッチ素子SE3においてp型MOSトランジスタQ2及びn型MOSトランジスタQ3がオンし、スイッチ素子SE3はインバータ回路として動作する。モジュールMiからの信号Sout1は、このインバータ回路によって論理反転されて、入出力部Piに入力される。また、スイッチ素子SE4においてp型MOSトランジスタQ2及びn型MOSトランジスタQ3がオフして、出力端子Toが高インピーダンス状態になり、モジュールM(i+1)と入出力部Piとが切り離される。
制御信号Sciがハイレベル(値‘1’)の場合は、上述と逆にスイッチ素子SE4がインバータ回路として動作する。モジュールM(i+1)からの信号Sout2は、このインバータ回路によって論理反転されて、入出力部Piに入力される。スイッチ素子SE3においては、出力端子Toが高インピーダンス状態になり、モジュールMiと入出力部Piとが切り離される。
図24は、入出力部からモジュールへ伝送される信号をオン/オフするスイッチ素子の第2の構成例を示す図である。
図24に示すスイッチ素子SE1Aは、図22に示すスイッチ素子SE1と同様に、入出力部PiからモジュールMiへ伝送される信号Sin1をオン/オフする回路であり、スイッチ回路SWAiに含まれる。
スイッチ素子SE1Aは、入出力部PiからモジュールMiへ信号を伝送する経路に挿入されたトランスミッションゲート回路を有する。このトランスミッションゲート回路は、並列に接続されたp型MOSトランジスタQ5及びn型MOSトランジスタQ6によって構成される。
図24に示すスイッチ素子SE2Aは、図22にスイッチ素子SE2と同様に、入出力部PiからモジュールM(i+1)へ伝送される信号Sin2をオン/オフする回路であり、スイッチ回路SWBiに含まれる。
スイッチ素子SE2Aは、入出力部PiからモジュールM(i+1)へ信号を伝送する経路に挿入されたトランスミッションゲート回路を有する。このトランスミッションゲート回路は、スイッチ素子SE1Aと同様に、並列接続されたp型MOSトランジスタQ5及びn型MOSトランジスタQ6によって構成される。
スイッチ素子SE1Aにおいて、p型MOSトランジスタQ5のゲートには制御信号Sciが入力され、n型MOSトランジスタQ6のゲートには論理反転された制御信号/Sciが入力される。他方、スイッチ素子SE2Aにおいて、p型MOSトランジスタQ5のゲートには論理反転された制御信号/Sciが入力され、n型MOSトランジスタQ6のゲートには制御信号Sciが入力される。
制御信号Sciがローレベル(値‘0’)の場合、スイッチ素子SE1Aのp型MOSトランジスタQ5及びn型MOSトランジスタQ6がオンに駆動され、スイッチ素子SE1Aが導通状態になる。入出力部Piから出力される信号SMin1は、スイッチ素子SE1Aを介してモジュールMiに入力される。また、スイッチ素子SE2Aのp型MOSトランジスタQ5及びn型MOSトランジスタQ6がオフに駆動されて、スイッチ素子SE2Aが遮断状態になり、モジュールM(i+1)と入出力部Piとが切り離される。
制御信号Sciがハイレベル(値‘1’)の場合は、上述と逆にスイッチ素子SE2Aが導通状態になる。入出力部Piから出力される信号SMin1は、スイッチ素子SE2Aを介してモジュールM(i+1)に入力される。また、スイッチ素子SE1Aが遮断状態になり、モジュールMiと入出力部Piとが切り離される。
なお、図24の例では、トランスミッションゲート回路の抵抗成分による信号遅延を改善するため、スイッチ素子SE1A,SE2Aの入力側(入出力部側)の経路にインバータ回路U5,U6が挿入されている。
図25は、モジュールから入出力部へ伝送される信号をオン/オフするスイッチ素子の第2の構成例を示す図である。
図25に示すスイッチ素子SE3Aは、図23に示すスイッチ素子SE3と同様に、モジュールMiから入出力部Piへ伝送される信号Sout1をオン/オフする回路であり、スイッチ回路SWAiに含まれる。
スイッチ素子SE3Aは、モジュールMiから入出力部Piへ信号を伝送する経路に挿入されたトランスミッションゲート回路を有する。このトランスミッションゲート回路は、並列に接続されたp型MOSトランジスタQ5及びn型MOSトランジスタQ6によって構成される。
図25に示すスイッチ素子SE4Aは、図23にスイッチ素子SE4と同様に、モジュールM(i+1)から入出力部Piへ伝送される信号Sout2をオン/オフする回路であり、スイッチ回路SWBiに含まれる。
スイッチ素子SE4Aは、モジュールM(i+1)から入出力部Piへ信号を伝送する経路に挿入されたトランスミッションゲート回路を有する。このトランスミッションゲート回路は、スイッチ素子SE3Aと同様に、並列接続されたp型MOSトランジスタQ5及びn型MOSトランジスタQ6によって構成される。
スイッチ素子SE3Aにおいて、p型MOSトランジスタQ5のゲートには制御信号Sciが入力され、n型MOSトランジスタQ6のゲートには論理反転された制御信号/Sciが入力される。他方、スイッチ素子SE4Aにおいて、p型MOSトランジスタQ5のゲートには論理反転された制御信号/Sciが入力され、n型MOSトランジスタQ6のゲートには制御信号Sciが入力される。
制御信号Sciがローレベル(値‘0’)の場合、スイッチ素子SE3Aのp型MOSトランジスタQ5及びn型MOSトランジスタQ6がオンに駆動され、スイッチ素子SE1Aが導通状態になる。モジュールMiから出力される信号Sout1は、スイッチ素子SE3Aを介して入出力部Piに入力される。また、スイッチ素子SE4Aのp型MOSトランジスタQ5及びn型MOSトランジスタQ6がオフに駆動されて、スイッチ素子SE4Aが遮断状態になり、モジュールM(i+1)と入出力部Piとが切り離される。
制御信号Sciがハイレベル(値‘1’)の場合は、上述と逆にスイッチ素子SE4Aが導通状態になる。モジュールM(i+1)から出力される信号Sout2は、スイッチ素子SE4Aを介して入出力部Piに入力される。また、スイッチ素子SE3Aが遮断状態になり、モジュールMiと入出力部Piとが切り離される。
なお、トランスミッションゲート回路の抵抗成分による信号遅延を改善するため、スイッチ素子SE1A,SE2Aの入力側(モジュール側)の経路にインバータ回路を挿入しても良い。
図26は、入出力部からモジュールへ伝送される信号をオン/オフするスイッチ素子の第3の構成例を示す図である。
図26に示すスイッチ素子SE1B,SE2Bは、図24に示すスイッチ素子SE1A,SE2Aのp型MOSトランジスタQ5をそれぞれ削除したものであり、基本的な動作はスイッチ素子SE1A,SE2Aと同じである。すなわち、制御信号Sciがローレベル(値‘0’)の場合、入出力部Piからの信号をモジュールMiへ伝送し、入出力部PiとモジュールM(i+1)とを切り離す。制御信号Sciがハイレベル(値‘1’)の場合は、入出力部Piからの信号をモジュールM(i+1)へ伝送し、入出力部PiとモジュールMiとを切り離す。
図27は、モジュールから入出力部へ伝送される信号をオン/オフするスイッチ素子の第3の構成例を示す図である。
図27に示すスイッチ素子SE3B,SE4Bは、図25に示すスイッチ素子SE3A,SE3Aのp型MOSトランジスタQ5をそれぞれ削除したものであり、基本的な動作はスイッチ素子SE3A,SE4Aと同じである。すなわち、制御信号Sciがローレベル(値‘0’)の場合、モジュールMiからの信号を入出力部Piへ伝送し、入出力部PiとモジュールM(i+1)とを切り離す。制御信号Sciがハイレベル(値‘1’)の場合は、モジュールM(i+1)からの信号を入出力部Piへ伝送し、入出力部PiとモジュールMiとを切り離す。
なお、図26,図27に示すスイッチ素子(SE1B,SE2B,SE3B,SE4B)にハイレベルの信号が入力される場合、これらのスイッチ素子を通過して出力される信号はn型MOSトランジスタQ6のしきい値に相当する電圧降下を生じる。そのため、図26,図27に示すスイッチ素子を用いる場合は、この電圧降下による回路動作への影響(遅延、ノイズマージン等)が許容範囲内に収まることが要求される。
ここで、第1の構成例(図22、図23)及び第2の構成例(図24、図25)のスイッチ素子を半導体基板上に形成した場合の構造について、図28及び図29を参照して説明する。
図28は、図22及び図23に示す第1の構成例のスイッチ素子(SE1〜SE4)の構造例を示す平面図である。
図28(A)は、2つの活性領域(D1,D2)にそれぞれ2つずつMOSトランジスタが形成される場合の例を示し、図28(B)は、4つの活性領域(D3〜D6)にそれぞれ1つずつMOSトランジスタが形成される場合の例を示す。
図28(A)に示す構造例では、半導体基板上に活性領域D1及びD2が並んで形成される。活性領域D1にはn型不純物が導入され、活性領域D2にはp型不純物が導入される。活性領域D1及びD2は、例えば図28(A)に示すように矩形の形状を有しており、これらのサイズはほぼ同じである。活性領域の間には、異なる活性領域の素子同士を電気的に分離するための領域(素子分離領域)が設けられている。
活性領域D1及びD2の上には、不図示のゲート酸化膜を介してゲート電極G1〜G3が設けられている。
ゲート電極G1は、2つの活性領域(D1、D2)の上に跨って設けられている。活性領域D1においてゲート電極G1に面する部分には、p型MOSトランジスタQ1のチャネルが形成される。また活性領域D2においてゲート電極G1に面する部分には、n型MOSトランジスタQ4のチャネルが形成される。
ゲート電極G1は、第1の構成例のスイッチ素子(SE1〜SE4)における入力端子Tiに相当する。
ゲート電極G2は、図においてゲート電極G1の右側の活性領域D1上に設けられている。活性領域D1においてゲート電極G2に面する部分には、p型MOSトランジスタQ2のチャネルが形成される。
ゲート電極G3は、図においてゲート電極G1の右側の活性領域D2上に設けられている。活性領域D2においてゲート電極G3に面する部分には、n型MOSトランジスタQ3のチャネルが形成される。
ゲート電極G2,G3は、制御信号Sci若しくはその論理反転信号/Sciを入力する端子に相当する。
活性領域D1においてゲート電極G1の左側の領域A1は、p型MOSトランジスタQ1のソースに相当する。この領域A1は、不図示のビヤを介して金属配線W1に接続される。金属配線W1は、電源線VCCに相当する。
活性領域D1においてゲート電極G1及びG2の間に挟まれた領域A2は、p型MOSトランジスタQ1のドレイン並びにp型MOSトランジスタQ2のソースに相当する。p型MOSトランジスタQ1のドレインとp型MOSトランジスタQ2のソースは、この領域A2において互いに接続されている。
活性領域D1においてゲート電極G2の右側の領域A3は、p型MOSトランジスタQ2のドレインに相当する。また、活性領域D2においてゲート電極G3の右側の領域A4は、n型MOSトランジスタQ3のドレインに相当する。この領域A3とA4は、不図示のビヤと金属配線W2を介して互いに接続される。領域A3とA4の接続点は、第1の構成例のスイッチ素子(SE1〜SE4)における出力端子Toに相当する。
活性領域D2において、ゲート電極G1及びG3の間に挟まれた領域A5は、n型MOSトランジスタQ3のソース並びにn型MOSトランジスタQ4のドレインに相当する。n型MOSトランジスタQ3のソースとn型MOSトランジスタQ4のドレインは、この領域A5において互いに接続されている。
活性領域D2においてゲート電極G1の左側の領域A6は、n型MOSトランジスタQ4のソースに相当する。この領域A6は、不図示のビヤを介して金属配線W3に接続される。金属配線W3は、グランド線VSSに相当する。
図28(B)に示す構造例では、半導体基板上において4つの活性領域D3、D4、D5及びD6が行列状に形成される。図28(B)の例では、活性領域D4が活性領域D3の右側に形成され、活性領域D6が活性領域D3の下側に形成され、活性領域D5が活性領域D4の下側かつ活性領域D6の右側に形成される。
活性領域D3及びD4にはn型不純物が導入され、活性領域D5及びD6にはp型不純物が導入される。活性領域D3〜D6は、例えば図28(B)に示すように矩形の形状を有しており、これらのサイズはほぼ同じである。活性領域の間には、素子分離領域が設けられている。
活性領域D3〜D6の上には、不図示のゲート酸化膜を介してゲート電極G4〜G6が設けられている。
ゲート電極G4は、活性領域D3及びD6の上に跨って設けられている。活性領域D3においてゲート電極G4に面する部分には、p型MOSトランジスタQ1のチャネルが形成される。また活性領域D6においてゲート電極G4に面する部分には、n型MOSトランジスタQ4のチャネルが形成される。
ゲート電極G4は、第1の構成例のスイッチ素子(SE1〜SE4)における入力端子Tiに相当する。
ゲート電極G5は、活性領域D4の上に設けられている。活性領域D4においてゲート電極G5に面する部分には、p型MOSトランジスタQ2のチャネルが形成される。
ゲート電極G6は、活性領域D5の上に設けられている。活性領域D5においてゲート電極G6に面する部分には、n型MOSトランジスタQ3のチャネルが形成される。
ゲート電極G5,G6は、制御信号Sci若しくはその論理反転信号/Sciを入力する端子に相当する。
活性領域D3においてゲート電極G4の左側の領域A7は、p型MOSトランジスタQ1のソースに相当する。この領域A7は、不図示のビヤを介して金属配線W4に接続される。金属配線W4は、電源線VCCに相当する。
活性領域D3においてゲート電極G4の右側の領域A8は、p型MOSトランジスタQ1のドレインに相当する。また、活性領域D4においてゲート電極G5の左側の領域A9は、p型MOSトランジスタQ2のソースに相当する。この領域A8とA9は、不図示のビヤ並びに金属配線W5、W6及びW7を介して互いに接続される。
活性領域D4においてゲート電極G5の右側の領域A10は、p型MOSトランジスタQ2のドレインに相当する。また、活性領域D5においてゲート電極G6の右側の領域A11は、n型MOSトランジスタQ3のドレインに相当する。この領域A3とA4は、不図示のビヤと金属配線W8を介して互いに接続される。領域A10とA11の接続点は、第1の構成例のスイッチ素子(SE1〜SE4)における出力端子Toに相当する。
活性領域D5においてゲート電極G6の左側の領域A12は、n型MOSトランジスタQ3のソースに相当する。また、活性領域D6においてゲート電極G4の右側の領域A13は、n型MOSトランジスタQ1のドレインに相当する。この領域A12とA13は、不図示のビヤ並びに金属配線W9、W10及びW11を介して互いに接続される。
活性領域D6においてゲート電極G1の左側の領域A14は、n型MOSトランジスタQ4のソースに相当する。この領域A14は、不図示のビヤを介して金属配線W12に接続される。金属配線W3は、グランド線VSSに相当する。
図29は、図24及び図25に示す第2の構成例のスイッチ素子(SE1A〜SE4A)の構造例を示す平面図である。
図29(A)は、2つの活性領域(D7,D8)にそれぞれ2つずつMOSトランジスタが形成される場合の例を示し、図29(B)は、4つの活性領域(D9〜D12)にそれぞれ1つずつMOSトランジスタが形成される場合の例を示す。
図29(A)に示す構造例では、半導体基板上に活性領域D7及びD8が並んで形成される。活性領域D7にはn型不純物が導入され、活性領域D8にはp型不純物が導入される。活性領域D7及びD8は、例えば図29(A)に示すように矩形の形状を有しており、これらのサイズはほぼ同じである。活性領域の間には素子分離領域が設けられている。
活性領域D7及びD8の上には、不図示のゲート酸化膜を介してゲート電極G7〜G9が設けられている。
ゲート電極G7は、2つの活性領域(D7、D8)の上に跨って設けられている。活性領域D7においてゲート電極G7に面する部分には、p型MOSトランジスタQ7のチャネルが形成される。また活性領域D8においてゲート電極G7に面する部分には、n型MOSトランジスタQ8のチャネルが形成される。
なお、p型MOSトランジスタQ7及びn型MOSトランジスタQ8は、スイッチ素子(SE1A〜SE4A)の入力側の経路に挿入されるインバータ回路を構成するトランジスタである。ゲート電極G7は、このインバータ回路の入力端子に相当する。
ゲート電極G8は、図においてゲート電極G7の右側の活性領域D7上に設けられている。活性領域D7においてゲート電極G8に面する部分には、p型MOSトランジスタQ5のチャネルが形成される。
ゲート電極G9は、図においてゲート電極G7の右側の活性領域D8上に設けられている。活性領域D8においてゲート電極G9に面する部分には、n型MOSトランジスタQ6のチャネルが形成される。
ゲート電極G8,G9は、制御信号Sci若しくはその論理反転信号/Sciを入力する端子に相当する。
活性領域D7においてゲート電極G7の左側の領域A15は、p型MOSトランジスタQ7のソースに相当する。この領域A15は、不図示のビヤを介して金属配線W13に接続される。金属配線W13は、電源線VCCに相当する。
活性領域D8においてゲート電極G7の左側の領域A20は、n型MOSトランジスタQ8のソースに相当する。この領域A20は、不図示のビヤを介して金属配線W15に接続される。金属配線W15は、電源線VCCに相当する。
活性領域D7においてゲート電極G7及びG8の間に挟まれた領域A16は、p型MOSトランジスタQ7のドレイン並びにp型MOSトランジスタQ5のソースに相当する。また、活性領域D8においてゲート電極G7及びG9の間に挟まれた領域A19は、n型MOSトランジスタQ8のドレイン並びにn型MOSトランジスタQ6のソースに相当する。
この領域A16とA19は、不図示のビヤと金属配線W14とを介して互いに接続される。領域A16とA19の接続点は、上述したインバータ回路の出力端子に相当するとともに、第2の構成例のスイッチ素子(SE1A〜SE4A)において信号を入力する側の端子に相当する。
活性領域D7においてゲート電極G8の右側の領域A17は、p型MOSトランジスタQ5のドレインに相当する。また、活性領域D8においてゲート電極G9の右側の領域A18は、n型MOSトランジスタQ6のドレインに相当する。この領域A17とA18は、不図示のビヤと金属配線W16を介して互いに接続される。領域A17とA18の接続点は、第2の構成例のスイッチ素子(SE1A〜SE4A)において信号を出力する側の端子に相当する。
図29(B)に示す構造例では、半導体基板上において4つの活性領域D9、D10、D11及びD12が行列状に形成される。図29(B)の例では、活性領域D11が活性領域D9の右側に形成され、活性領域D10が活性領域D9の下側に形成され、活性領域D12が活性領域D11の下側かつ活性領域D10の右側に形成される。
活性領域D9及びD11にはn型不純物が導入され、活性領域D10及びD12にはp型不純物が導入される。活性領域D9〜D12は、例えば図29(B)に示すように矩形の形状を有しており、これらのサイズはほぼ同じである。活性領域の間には、素子分離領域が設けられている。
活性領域D9〜D12の上には、不図示のゲート酸化膜を介してゲート電極G10〜G12が設けられている。
ゲート電極G10は、活性領域D9及びD10の上に跨って設けられている。活性領域D9においてゲート電極G10に面する部分には、p型MOSトランジスタQ7のチャネルが形成される。また活性領域D10においてゲート電極G10に面する部分には、n型MOSトランジスタQ8のチャネルが形成される。
ゲート電極G10は、p型MOSトランジスタQ7及びn型MOSトランジスタQ8によって構成されるインバータ回路の入力端子に相当する。
ゲート電極G11は、活性領域D11の上に設けられている。活性領域D11においてゲート電極G11に面する部分には、p型MOSトランジスタQ5のチャネルが形成される。
ゲート電極G12は、活性領域D12の上に設けられている。活性領域D12においてゲート電極G12に面する部分には、n型MOSトランジスタQ6のチャネルが形成される。
ゲート電極G11,G12は、制御信号Sci若しくはその論理反転信号/Sciを入力する端子に相当する。
活性領域D9においてゲート電極G10の左側の領域A21は、p型MOSトランジスタQ7のソースに相当する。この領域A21は、不図示のビヤを介して金属配線W17に接続される。金属配線W17は、電源線VCCに相当する。
活性領域D10においてゲート電極G10の左側の領域A28は、n型MOSトランジスタQ8のソースに相当する。この領域A28は、不図示のビヤを介して金属配線W19に接続される。金属配線W19は、グランド線VSSに相当する。
活性領域D9においてゲート電極G10の右側の領域A22は、p型MOSトランジスタQ7のドレインに相当する。また、活性領域D10においてゲート電極G10の右側の領域A27は、n型MOSトランジスタQ8のドレインに相当する。この領域A22とA27は、不図示のビヤと金属配線W18を介して互いに接続される。領域A22とA27の接続点は、p型MOSトランジスタQ7及びn型MOSトランジスタQ8によって構成されるインバータ回路の出力端子に相当する。
活性領域D11においてゲート電極G11の左側の領域A23は、p型MOSトランジスタQ5のソースに相当する。また、活性領域D12においてゲート電極G12の左側の領域A26は、n型MOSトランジスタQ6のソースに相当する。この領域A23とA26は、不図示のビヤと金属配線W21を介して互いに接続される。領域A23とA26の接続点は、第2の構成例のスイッチ素子(SE1A〜SE4A)において信号を入力する側の端子に相当する。
金属配線W18とW21は、金属配線W20を介して接続される。これにより、インバータ回路(Q7,Q8)の出力端子とスイッチ素子(SE1A〜SE4A)の入力端子とが接続される。
活性領域D11においてゲート電極G11の右側の領域A24は、p型MOSトランジスタQ5のドレインに相当する。また、活性領域D12においてゲート電極G12の右側の領域A25は、n型MOSトランジスタQ6のドレインに相当する。この領域A24とA25は、不図示のビヤと金属配線W22を介して互いに接続される。領域A24とA25の接続点は、第2の構成例のスイッチ素子(SE1A〜SE4A)において信号を出力する側の端子に相当する。
図29(A)に示す第2の構成例のスイッチ素子(SE1A〜SE4A)では、ゲート電極G7とゲート電極G8,G9との間に挟まれた領域A16,A19を接続するために、金属配線W14とビヤが設けられている。一方、図28(A)に示す第1の構成例のスイッチ素子(SE1〜SE4)では、ゲート電極G1とゲート電極G2,G3との間に挟まれた領域A2,A5を接続する必要がないため、図29(A)に示すような金属配線やビヤが不要である。
したがって、第1の構成例のスイッチ素子(SE1〜SE4)は、第2の構成例のスイッチ素子(SE1A〜SE4A)にインバータ回路(Q7,Q8)を付加した回路よりも面積を小さくすることができる。
ただし、各トランジスタを別個の活性領域に形成する場合は、図28(B)及び図29(B)を比較しても分かるように、両者の面積はあまり変わらない。
また、インバータ回路(Q7,Q8)を削除して第2の構成例のスイッチ素子(SE1A〜SE4A)のみを用いる場合、第2の構成例のスイッチ素子(SE1A〜SE4A)は第1の構成例のスイッチ素子(SE1〜SE4)より面積を小さくすることができる。しかしながら、この場合は、トランスミッションゲート回路(Q5,Q6)の抵抗成分によって信号遅延が生じるため、第1の構成例のスイッチ素子(SE1〜SE4)を用いる場合に比べて回路の動作速度は遅くなる。
以上、モジュール選択部50のスイッチ回路SWAi,SWBiに含まれるスイッチ素子について説明した。
再び図21の説明に戻る。
制御部60は、記憶部70に記憶される信号若しくは信号入力部80から入力される信号に応じて、モジュール選択部50の動作を制御する制御信号Sc1〜Sc32を生成する。
制御部60は、記憶部70に記憶される信号若しくは信号入力部80から入力される信号においてモジュールMn(nは、1から33までの整数を示す。以下、本実施形態において同じ。)を全ての入出力部から切り離すように指示された場合、整数nの値に応じて、次のような制御信号Sc1〜Sc32を出力する。
[2≦n≦32]
この場合、制御部60は、制御信号Sc1〜Sc(n−1)を値‘0’に設定し、制御信号Scn〜Sc32を値‘1’に設定する。
これにより、スイッチ回路SWA1〜SWA(n−1)がオン、スイッチ回路SWAn〜SWA32がオフ、スイッチ回路SWB1〜SWB(n−1)がオフ、スイッチ回路SWBn〜SWB32がオンに設定される。その結果、モジュールM1〜M(n−1)が入出力部P1〜P(n−1)と1対1に接続され、モジュールM(n+1)〜M33が入出力部Pn〜P32と1対1に接続され、モジュールMnが全入出力部から切り離される。
[n=1]
この場合、制御部60は、制御信号Sc1〜Sc32を全て値‘1’に設定する。
これにより、スイッチ回路SWA1〜SWA32が全てオフ、スイッチ回路SWB1〜SWB32が全てオンに設定される。その結果、モジュールM2〜M33が入出力部P1〜P32と1対1に接続され、モジュールM1が全入出力部から切り離される。
[n=33]
この場合、制御部60は、制御信号Sc1〜Sc32を全て値‘0’に設定する。
これにより、スイッチ回路SWA1〜SWA32が全てオン、スイッチ回路SWB1〜SWB32が全てオフに設定される。その結果、モジュールM1〜M32が入出力部P1〜P32と1対1に接続され、モジュールM33が全入出力部から切り離される。
また制御部60は、記憶部70に記憶される信号が所定の初期値を持つ場合、信号入力部80から入力される信号に応じて制御信号Sc1〜Sc32を生成し、記憶部70に記憶される信号が上記所定の初期値と異なる値を持つ場合、記憶部70に記憶される信号に応じて制御信号Sc1〜Sc32を生成する。
これにより、例えば記憶部70に対する信号の書き込みが行われていない初期状態(モジュールの検査を行う場合など)においては、半導体集積回路の外部から信号入力部80に入力する信号に応じて制御信号Sc1〜Sc32を生成できるため、入出力部とモジュールとの接続を任意に制御できる。また、記憶部70に対する信号の書き込みが行われた後は、その書き込まれた信号に応じて制御信号Sc1〜Sc32を生成できるため、外部から信号を入力することなく、入出力部とモジュールとの接続を所望の状態に固定できる。
この制御部60は、例えば図21に示すように、デコード部601と、OR回路602−2〜602−32とを有する。
デコード部601は、記憶部70若しくは信号入力部80から入力される信号をデコードし、そのデコード結果を信号Sd1〜Sd32として出力する。
すなわち、記憶部70に記憶される信号若しくは信号入力部80から入力される信号がモジュールMnを全ての入出力部から切り離すように指示する場合、デコード部601は、整数nの値に応じて、次のような信号Sd1〜Sd32を生成する。
‘n’が1から32までの整数であれば、信号Sdnのみを‘1’とし、他の信号を‘0’に設定する。
‘n’が整数33であれば、信号Sd1〜Sd32を全て値‘0’に設定する
信号Sd1〜Sd32は、モジュールM1〜M32の各々を全入出力部から切り離すか否か指示する信号であることから、以降の説明ではこれらを指示信号Sd1〜Sd32と呼ぶ。
デコード部601は、記憶部70に記憶される信号が上述した所定の初期値を持つ場合、信号入力部80から入力される信号に応じて指示信号Sd1〜Sd32を生成し、記憶部70に記憶される信号が上記所定の初期値と異なる値を持つ場合は、記憶部70に記憶される信号に応じて指示信号Sd1〜Sd32を生成する。
なお、図21の例においてデコード部601が出力する指示信号Sd1は、モジュール選択部50に供給される制御信号Sc1と同じである。
OR回路602−2〜602−32は、それぞれ2つの入力と1つの出力を有する論理和演算回路であり、この順番で縦続に接続される。
OR回路602−2は、2つの入力の一方に指示信号Sd1(=制御信号Sc1)、他方に指示信号Sd2を入力する。OR回路602−2の出力は、制御信号Sc2としてモジュール選択部50に供給される。
OR回路602−k(kは、3から32までの整数を示す。以下、本実施形態において同じ。)は、2つの入力の一方にOR回路602−(k−1)の出力信号を入力し、他方に指示信号Sdkを入力する。OR回路602−kの出力は、制御信号Sckとしてモジュール選択部50に供給される。
デコード部601の指示信号Sdj(jは、2から32までの整数を示す。以下、本実施形態において同じ。)が値‘1’になると、この指示信号Sdjが入力されるOR回路602−jは値‘1’の制御信号Scjを出力する。‘j’が32より小さい場合には、OR回路602−jより後段のOR回路602−(j+1)〜602−32から出力される制御信号Sc(j+1)〜Sc32も全て値‘1’になる。
デコード部601の指示信号Sd1(=制御信号Sc1)が値‘1’になると、この指示信号Sd1が入力されるOR回路602−2は値‘1’の制御信号Sc2を出力する。OR回路602−2より後段のOR回路602−3〜602−32から出力される制御信号Sc3〜Sc32も全て値‘1’になる。
他方、デコード部601の全ての指示信号(Sd1〜Sd32)が値‘0’になると、OR回路602−2〜602−32の入出力信号が全て値‘0’になるため、モジュール選択部50に供給される制御信号(Sc1〜Sc32)は全て値‘0’になる。
したがって、モジュールMnを全ての入出力部から切り離す場合において、‘n’が2から32までの整数であるときは、デコード部601によって指示信号Sd1〜Sd(n−1)が値‘0’、指示信号Sdnが値‘1’に設定されるため、制御信号Sc1〜Sc(n−1)は値‘0’、制御信号Scn〜Sc32は値‘1’になる。‘n’が整数1であるときは、デコード部601によって指示信号Sd1が値‘1’に設定されるため、制御信号Sc1〜Sc32は全て値‘1’になる。‘n’が整数33であるときは、デコード部601によって指示信号Sd1〜Sd32が全て値‘0’に設定されるため、制御信号Sc1〜Sc32は全て値‘0’になる。
記憶部70は、33個のモジュール(M1〜M33)の中で、32個の入出力部(P1〜P32)から切り離すべき1つのモジュールを指定する信号を記憶する。また、記憶部70は、書き込みがなされていない初期の状態において、所定の初期値を持つ信号を記憶する。
記憶部70は、例えばヒューズ素子や不揮発性メモリなどによって構成可能である。
信号入力部80は、32個の入出力部(P1〜P32)から切り離すべき1つのモジュールを指定する信号を入力するための回路であり、例えば半導体集積回路の検査を行う場合などにおいて、外部の装置から制御部60に信号を入力するために用いられる。
ここで、上述した構成を有する本実施形態に係る半導体集積回路における欠陥救済の動作について、図30〜図3を参照して説明する。
図30は、欠陥の検査を行う前のデフォルトの接続状態を示す。
図30に示す例では、入出力部P101〜P108及びモジュールM101〜M108、入出力部P201〜P208及びモジュールM201〜M208、入出力部P301〜P308及びモジュールM301〜M308、並びに入出力部P401〜P408及びモジュールM401〜M408がそれぞれ1対1に接続される。また、モジュールM501が全入出力部から切り離されており、冗長なモジュールとなっている。
このデフォルトの接続状態を図21に示す記号で説明すると、入出力部P1〜P24及びモジュールM1〜M24、並びに入出力部P25〜P32及びモジュールM26〜M33がそれぞれ1対1に接続される。また、モジュールM25が全入出力部から切り離されており、冗長なモジュールとなっている。
この場合、制御部60は制御信号Sc1〜Sc24を値‘0’、制御信号Sc25〜Sc32を値‘1’に設定する。モジュール選択部50ではスイッチ回路SWA1〜SWA24がオン、スイッチ回路SWA25〜SWA32がオフ、スイッチ回路SWB1〜SWB24がオフ、スイッチ回路SWB25〜SWB32がオンする。
図31は、モジュールM204が欠陥を有する場合における接続状態を示す。
この場合、欠陥を有するモジュールM204から冗長なモジュールM501に向かって、入出力部とモジュールとの接続関係がシフトする。すなわち、入出力部P204,203,202,201,301,302,…,307,308がモジュールM203,M202,M201,M301,M302,…,M307,M308,M501と1対1に接続され、モジュールM204が全入出力部から切り離される。他の接続関係については図30に示すデフォルト時と同じである。
この図31に示す接続状態を図21に示す記号で説明すると、入出力部P1〜P12及びモジュールM1〜M12、並びに入出力部P13〜P33及びモジュールM14〜M33がそれぞれ1対1に接続され、モジュールM13が全入出力部から切り離される。
この場合、制御部60は制御信号Sc1〜Sc12を値‘0’、制御信号Sc13〜Sc32を値‘1’に設定する。モジュール選択部50ではスイッチ回路SWA1〜SWA12がオン、スイッチ回路SWA13〜SWA32がオフ、スイッチ回路SWB1〜SWB12がオフ、スイッチ回路SWB13〜SWB32がオンする。
図32は、モジュールM404が欠陥を有する場合における接続状態を示す。
この場合、欠陥を有するモジュールM404から冗長なモジュールM501に向かって、入出力部とモジュールとの接続関係がシフトする。すなわち、入出力部P404,405,406,407,P408がモジュールM405,M406,M407,M408,M501と1対1に接続され、モジュールM404が全入出力部から切り離される。他の接続関係については図30に示すデフォルト時と同じである。
この図32に示す接続状態を図21に示す記号で説明すると、入出力部P1〜P29及びモジュールM1〜M29、並びに入出力部P30〜P32及びモジュールM31〜M33がそれぞれ1対1に接続され、モジュールM30が全入出力部から切り離される。
この場合、制御部60は制御信号Sc1〜Sc29を値‘0’、制御信号Sc30〜Sc32を値‘1’に設定する。モジュール選択部50ではスイッチ回路SWA1〜SWA29がオン、スイッチ回路SWA30〜SWA32がオフ、スイッチ回路SWB1〜SWB29がオフ、スイッチ回路SWB30〜SWB32がオンする。
以上説明したように、本実施形態に係る半導体集積回路によれば、記憶部70若しくは信号入力部80から入力される信号に応じて、33個のモジュール(M1〜M33)から32個のモジュールが選択され、選択された32個のモジュールと32個の入出力部(P1〜P32)とが1対1に接続される。入出力部Piには、2つのモジュール(Mi,M(i+1))から選択された一方のモジュールが接続される。
したがって、入出力部Piとモジュール(Mi,M(i+1))との接続を切り替えた場合に生じる信号遅延の変化が小さくなるようにレイアウトを設計することが可能になる。例えば図19,図21に示すように、入出力部を番号順に配列し(P1,P2,…,P32)、この配列に沿ってモジュールを番号順に配列することにより(M1,M2,…,M33)、入出力部Piとモジュール(Mi,M(i+1))との距離の違いを小さくして、接続切替えに伴う信号変化を小さくすることができる。
<第10の実施形態>
次に、本発明の第10の実施形態について説明する。
本実施形態に係る半導体集積回路は、上述した第9の実施形態に係る半導体集積回路における制御部60(図21)を変更したものであり、他の構成は第9の実施形態に係る半導体集積回路と同じである。
図33は、本実施形態に係る半導体集積回路の構成の一例を示す図である。
図33に示す半導体集積回路は、図21に示す半導体集積回路における制御部60を制御部60Aに置き換えたものである。図21と図33における同一の符号は同一の構成要素を示す。
図33の例において、制御部60Aは、デコード部6011及び6012と、OR回路602−2〜602−32と、NOR回路603−1〜603−32と、制御線Lc1〜Lc8,Lr1〜Lr4とを有する。
制御線Lc1〜Lc8は、本発明の第1制御線の一実施形態である。
制御線Lr1〜Lr4は、本発明の第2制御線の一実施形態である。
デコード部6011及び6012を含む回路は、本発明の第1制御部の一実施形態である。
OR回路602−2〜602−32及びNOR回路603−1〜603−32を含む回路は、本発明の第2制御部の一実施形態である。
制御線Lc1〜Lc8は図の縦方向に伸びて形成され、制御線Lr1〜Lr4は図33の横方向に伸びて形成される。
図33の例において、制御線Lc1〜Lc8及び制御線Lr1〜Lr4は略垂直に交差しており、両者の交差によって32個の交差点(CR1〜CR32)が形成されている。
交差点CR1,…,CR8は、制御線Lc1,…,Lc8と制御線Lr1との交差点である。
交差点CR9,…,CR16は、制御線Lc8,…,Lc1と制御線Lr2との交差点である。
交差点CR17,…,CR24は、制御線Lc1,…,Lc8と制御線Lr3との交差点である。
交差点CR25,…,CR32は、制御線Lc8,…,Lc1と制御線Lr4との交差点である。
デコード部6011は、記憶部70に記憶される信号若しくは信号入力部80から入力される信号に応じて、制御線Lc1〜Lc8の何れか1つに値‘0’の信号を出力するか、若しくは全てに値‘1’の信号を出力する。
同様に、デコード部6012は、記憶部70に記憶される信号若しくは信号入力部80から入力される信号に応じて、制御線Lr1〜Lr4の何れか1つに値‘0’の信号を出力するか、若しくは全てに値‘1’の信号を出力する。
したがって、デコード部6011及び6012により構成される回路(第1制御回路)は、記憶部70に記憶される信号若しくは信号入力部80から入力される信号に応じて、32個の交差点(CR1〜CR32)の中から1つの交差点を選択し、選択した交差点を形成する2本の制御線に値‘0’の信号を出力するか、若しくは、32個の交差点(CR1〜CR32)を形成する全ての制御線(Lc1〜Lc8,Lr1〜Lr4)に値‘1’の信号を出力する。
更に、デコード部6011は、記憶部70に記憶される信号が所定の初期値を持つ場合、信号入力部80から入力される信号に応じて制御線Lc1〜Lc8の信号値を決定し、記憶部70に記憶される信号が上記所定の初期値と異なる値を持つ場合は、記憶部70に記憶される信号に応じて制御線Lc1〜Lc8の信号値を決定する。
同様に、デコード部6012は、記憶部70に記憶される信号が上記所定の初期値を持つ場合、信号入力部80から入力される信号に応じて制御線Lr1〜Lr4の信号値を決定し、記憶部70に記憶される信号が上記所定の初期値と異なる値を持つ場合は、記憶部70に記憶される信号に応じて制御線Lr1〜Lr4の信号値を決定する。
すなわち、デコード部6011及び6012により構成される回路(第1制御回路)は、記憶部70に記憶される信号が上記所定の初期値を持つ場合、信号入力部80から入力される信号に応じて各制御線の信号値を決定し、記憶部70に記憶される信号が上記所定の初期値と異なる値を持つ場合は、記憶部70に記憶される信号に応じて各制御線の信号値を決定する。
NOR回路603−i(iは、1から32までの整数を示す。以下、本実施形態において同じ。)は、交差点CRiを形成する2つの制御線に出力される信号の反転論理和を演算し、その演算結果を信号Sdiとして出力する。
NOR回路603−iから出力される信号Sdiは、制御部60(図21)においてデコード部601からOR回路602−iに出力される指示信号Sdiに対応する。
ここで、図33に示す半導体集積回路の動作を説明する。
デコード部6011及び6012によって交差点CRiが選択され、選択された交差点CRiを形成する2つの制御線に値‘0’の信号が出力された場合、NOR回路603−iから出力される指示信号Sdiは値‘1’になる。
このとき'i'が2から32までの整数であるならば、NOR回路603−1から出力される制御信号Sc1並びにOR回路602−2〜602−(i−1)から出力される制御信号Sc2〜Sc(i−1)が値‘0’になり、OR回路602−i〜602−32から出力される制御信号Sci〜Sc32が値‘1’になる。
また、このとき'i'が整数1であるならば、NOR回路603−1から出力される制御信号Sc1並びにOR回路602−2〜602−32から出力される制御信号Sc2〜Sc32が全て値‘1’になる。
したがって、デコード部6011及び6012によって交差点CRi(i=1〜32)が選択された場合、全入出力部から切り離すモジュールとしてモジュールMiが選択される。そして、残りの32個のモジュールと32個の入出力部(P1〜P32)とが1対1に接続される。
他方、デコード部6011及び6012によって交差点CR1〜CR32を形成する全制御線に値‘1’の信号が出力された場合、NOR回路603−1〜603−32から出力される指示信号Sd1〜Sd32は全て値‘0’になる。
指示信号Sd1〜Sd32が値‘0’になると、OR回路602−2〜602−32の入出力信号が全て値‘0’になるため、モジュール選択部50に供給される制御信号(Sc1〜Sc32)は全て値‘0’になる。
制御信号Sc1〜Sc32が全て値‘0’になると、モジュールM33が全ての入出力部から切り離され、残りの32個のモジュール(M1〜M32)と32個の入出力部(P1〜P32)とが1対1に接続される。
以上説明したように、本実施形態に係る半導体集積回路によれば、8本の制御線Lc1〜LC8と4本の制御線Lr1〜Lr4とが形成する32個の交差点(CR1〜CR32)の中から、デコード部6011及び6012によって1つの交差点Criが選択される。そして、この選択された交差点CRiを形成する2つの制御線が値‘0’に設定されることにより、交差点CRiに対応するモジュールMiが全ての入出力部から切り離され、残りの32個のモジュールが32個の入出力部(P1〜P32)と1対1に接続される。他方、32個の交差点(CR1〜CR32)を形成する制御線が全て値‘1’に設定される場合は、モジュールM33が全ての入出力部から切り離され、残りの32個のモジュール(M1〜M32)が32個の入出力部(P1〜P32)と1対1に接続される。
すなわち、複数の制御線(第1制御線)と複数の制御線(第2制御線)とにより形成される複数の交差点の各々に1つのモジュールが対応付けられており、この複数の交差点の中から1つの交差点が選択されるように各制御線に信号を与えることによって、この選択された交差点に対応付けられているモジュールを切り離し対象のモジュールとして指定することができる。
したがって、欠陥救済可能なモジュールの数が多い場合でも、このモジュールの数に比べて非常に少ない本数の制御線によって切り離し対象のモジュールを指定することができる。
例えば図21に示す半導体集積回路では、33個のモジュール(M1〜M33)から切り離し対象として1つのモジュールを指示するために32の指示信号(Sd1〜Sd32)をデコード部601において生成している。これに対して、図33に示す半導体集積回路では、12本の制御線(Lc1〜Lc8,Lr1〜Lr4)によって同様な指定を行うことが可能である。したがって、図33のデコード部6011及び6012は、図21のデコード部601に比べて非常に簡易な構成にすることができる。
なお、図33の例では、8本の制御線(Lc1〜Lc8)と4本の制御線(Lr1〜Lr4)とにより形成される32個の交差点の全てにモジュールを対応付けているが、形成される交差点の数がモジュールの数より多い場合には、一部の交差点にモジュールを対応付けても良い。
また、入出力部、モジュール及び交差点の配置は任意であるが、好ましくは、同一入出力部に接続されるモジュール同士の距離が短くなり、かつ、対応付けられた交差点のモジュールとの距離が短くなるように上記の位置関係を決定する。
例えば図33に示す例では、制御線(Lc1〜LC8,Lr1〜Lr4)の交差により形成される全ての交差点を最短距離で一列に結んだ経路に沿って、入出力部P1,…,P32とモジュールM1,M2,…,M33が配列される。そして、各モジュールから最も近い位置にある交差点を各モジュールに対応付ける。
このような配置にすると、例えば図33に示すように、スイッチ回路(SWAi,SWBi)と交差点CRiとの距離を短くすることができる。これにより、交差点CRiを形成する制御線の信号に応じて制御信号Sciを生成する回路(OR回路602−j,NOR回路603−i)を、この制御信号Sciにより制御されるスイッチ回路(SWAi,SWBi)の近くに配置できる。この配置が近くなると、制御信号Sciを伝送するために長い配線を引き回さなくて良いため、配線リソースを節約することができる。
<第11の実施形態>
次に、本発明の第11の実施形態について説明する。
本実施形態に係る半導体集積回路は、上述した第9の実施形態に係る半導体集積回路(図19、図21)に電源スイッチ部90を設けたものであり、他の構成は第9の実施形態に係る半導体集積回路と同じである。
図34は、本実施形態に係る半導体集積回路の構成の一例を示す図である。
図34に示す半導体集積回路は、図21に示す半導体集積回路に電源スイッチ部90を加えたものである。図21と図34における同一の符号は同一の構成要素を示す。
電源スイッチ部90は、制御部60から出力される信号に応じて各モジュール(M1〜M33)への電源供給を制御する。すなわち、入出力部P1〜P32から切り離されたモジュールの電源をオフする。
電源スイッチ部90は、例えば図34に示すように、電源スイッチ回路PS1〜PS33を有する。
電源スイッチ回路PSi(iは、1から32までの整数を示す。以下、本実施形態において同じ。)は、モジュールMiの電源供給線に挿入されており、指示信号Sdiが値‘0’の場合にオンし、値‘1’の場合にオフする。指示信号Sdiは、モジュールMiを全ての入出力部から切り離す場合に値‘1’になるため、この場合、モジュールMiへの電源供給が遮断される。
電源スイッチ回路PS33は、モジュールM33の電源供給線に挿入されており、制御信号/Sc32(制御信号Sc32を論理反転した信号)が値‘0’の場合にオン、値‘1’の場合にオフする。制御信号/Sc32は、モジュールM33を全ての入出力部から切り離す場合に値‘1’になるため、この場合、モジュールM33への電源供給が遮断される。
図35(A)は、電源スイッチ回路PSi(i=1,…,32)の構成の一例を示す図である。
電源スイッチ回路PSiは、例えば図35(A)に示すように、n型MOSトランジスタQnh1と、p型MOSトランジスタQph1と、インバータ回路U1とを有する。
p型MOSトランジスタQph1は、そのソースが電源線VCCに接続され、そのドレインがモジュールMiの仮想電源線V−VCCに接続され、そのゲートに指示信号Sdiが入力される。
p型MOSトランジスタQph1には、半導体集積回路における通常のp型MOSトランジスタに比べてリーク電流が小さい高しきい値型のp型MOSトランジスタを用いても良い。
n型MOSトランジスタQnh1は、そのソースがグランド線VSSに接続され、そのドレインがモジュールMiの仮想グランド線V−VSSに接続される。
n型MOSトランジスタQnh1には、半導体集積回路において使用される通常のn型MOSトランジスタに比べてリーク電流が小さい高しきい値型のn型MOSトランジスタを用いても良い。
インバータ回路U1は、p型MOSトランジスタQph1のゲートに入力される信号を論理反転してn型MOSトランジスタQnh1のゲートに入力する。
図35(A)に示す電源スイッチ回路PSiによれば、指示信号Sdiが値‘0’の場合(モジュールMiが何れかの入出力部に接続される場合)、p型MOSトランジスタQph1のゲートにローレベル、n型MOSトランジスタQnh1のゲートにハイレベルの信号が入力され、これらのトランジスタが共にオンする。そのため、モジュールMiには電源線VCC及びグランド線VSSから電源が供給される。
他方、指示信号Sdiが値‘1’の場合(モジュールMiが全ての入出力部から切り離される場合)、p型MOSトランジスタQph1及びn型MOSトランジスタQnh1が共にオフし、モジュールMiへの電源供給が遮断される。
図35(B)は、電源スイッチ回路PS33の構成の一例を示す図である。
電源スイッチ回路PS33は、図35(A)に示す電源スイッチ回路PSi(i=1,…,32)と同じ構成を有している。電源スイッチ回路PS33は、指示信号Sdiの代わりに制御信号/Sc32を入力する点で、図35(A)に示す電源スイッチ回路PSiと異なっている。
制御信号/Sc32は、指示信号Sd1〜Sd32の何れかが値‘1’になると値‘0’になる。すなわち、モジュールM1〜M32の何れかが入出力部から切り離され、その代わりにモジュールM33が入出力部P32へ接続される場合に値‘0’になる。この場合、p型MOSトランジスタQph1のゲートにローレベル、n型MOSトランジスタQnh1のゲートにハイレベルの信号が入力され、これらのトランジスタが共にオンするため、モジュールM33には電源線VCC及びグランド線VSSから電源が供給される。
他方、制御信号/Sc32は、指示信号Sd1〜Sd32の全てが値‘0’になると値‘1’になる。すなわち、モジュールM1〜M32がそれぞれ入出力部に接続され、モジュールM33が冗長のモジュールとして入出力部P32から切り離される場合に値‘0’になる。この場合、p型MOSトランジスタQph1及びn型MOSトランジスタQnh1が共にオフし、モジュールMiへの電源供給が遮断される。
以上説明したように、本実施形態に係る半導体集積回路によれば、各モジュールの電源供給線に電源スイッチ回路が挿入されており、これを制御することによって入出力部から切り離されるモジュールへの電源供給が遮断されるため、回路の動作に寄与しないモジュールにおいて無駄な電力が消費されることを防止でき、消費電力の低減を図ることができる。
また、電源ラインに大電流が流れるような故障がモジュールで発生した場合には、これを遮断して電源システムや他の回路への影響を阻止できるため、モジュールの故障による歩留りの低下をより効果的に抑えることができる。
<第12の実施形態>
次に、本発明の第12の実施形態について説明する。
図36は、本実施形態に係る半導体集積回路の構成の一例を示す図である。
図36に示す半導体集積回路は、図19に示す半導体集積回路におけるモジュール選択部50をモジュール選択部51及び52に置換し、これにモジュールM502を追加したものであり、他の構成は図19に示す半導体集積回路と同じである。図19と図25における同一符号は同一の構成要素を示す。
モジュール選択部51は、図示しない制御部から供給される制御信号に応じて、17個のモジュール(M101,…,M108,M201,…,M208,M502)の中から16個のモジュールを選択し、選択した16個のモジュールと16個の入出力部(P101,…,P108,P201,…,P208)とを1対1に接続する。モジュール選択部51の切替え対象となる17個のモジュール(M101,…,M108,M201,…,M208,M502)は、互いに機能を代替可能なモジュールの集まりであり、1つのモジュールブロックを形成する。
ここで、17個のモジュール(M101,…,M108,M201,…,M208,M502)と16個の入出力部(P101,…,P108,P201,…,P208)をそれぞれ次の記号に置き換えて、モジュール選択部51を説明する。
(モジュール)
M101,…,M108 −−> M1,…,M8 ;
M208,…,M201 −−> M10,…,M17 ;
M502 −−> M9;
(入出力部)
P101,…,P108 −−> P1,…,P8 ;
P208,…,P201 −−> P9,…,P16 ;
上記の記号を用いて説明すると、モジュール選択部51は、図示しない制御部から供給される制御信号に応じて、モジュールMi(iは、1から16までの整数を示す。以下、本実施形態において同じ。)又はモジュールM(i+1)の一方を選択し、選択した一方のモジュールを入出力部Piに接続する。
このような切替え動作を行うモジュール選択部51は、例えば図21におけるモジュール選択部50と同様な構成によって実現可能である。すなわち、モジュール選択部50に接続される入出力部の数を32個から16個に削減し、これに合わせて内部のスイッチ回路を削減することによって、モジュール選択部51を構成することができる。
また、モジュール選択部51に制御信号を供給する制御部については、例えば図21における制御部60と同様な構成によって実現可能である。すなわち、制御部60から出力される制御信号の数を、モジュール選択部51のスイッチ回路の数に合わせて削減すれば良い。
他方、モジュール選択部52は、図示しない制御部から供給される制御信号に応じて、17個のモジュール(M301,…,M308,M401,…,M408,M501)の中から16個のモジュールを選択し、選択した16個のモジュールと16個の入出力部(P301,…,P308,P401,…,P408)とを1対1に接続する。モジュール選択部52の切替え対象となる17個のモジュール(M301,…,M308,M401,…,M408,M501)は、互いに機能を代替可能なモジュールの集まりであり、1つのモジュールブロックを形成する。
モジュール選択部52については、次のように記号に置き換えて説明する。
(モジュール)
M301,…,M308 −−> M1,…,M8 ;
M408,…,M401 −−> M10,…,M17 ;
M501 −−> M9;
(入出力部)
P301,…,P308 −−> P1,…,P8 ;
P408,…,P401 −−> P9,…,P16 ;
上記の記号を用いて説明すると、モジュール選択部52は、図示しない制御部から供給される制御信号に応じて、モジュールMi又はモジュールM(i+1)の一方を選択し、選択した一方のモジュールを入出力部Piに接続する。
このモジュール切替え動作は、先に説明したモジュール選択部51と等価であるため、モジュール選択部52はモジュール選択部51と同様な構成により実現可能である。また、モジュール選択部52に制御信号を供給する制御部については、モジュール選択部51に制御信号を供給する制御部と同様な構成により実現可能である。
ここで、上述した構成を有する本実施形態に係る半導体集積回路における欠陥救済動作について、図37及び図38を参照して説明する。
図37は、欠陥の検査を行う前のデフォルトの接続状態を示す。
図37に示す例では、入出力部P101〜P108及びモジュールM101〜M108、入出力部P201〜P208及びモジュールM201〜M208、入出力部P301〜P308及びモジュールM301〜M308、並びに入出力部P401〜P408及びモジュールM401〜M408がそれぞれ1対1に接続される。また、モジュールM501及びM502が全入出力部から切り離される。
図38は、モジュールM202及びM403が欠陥を有する場合における接続状態を示す。
この場合、モジュールM202が全入出力部から切り離され、入出力部P202,…,P208の接続先がモジュールM203,…,M208,M502に切り替えられる。すなわち、欠陥を有するモジュールM202からデフォルト時に未接続のモジュールM502に向かって、入出力部とモジュールとの接続関係がシフトする。
また、この場合、モジュールM403が全入出力部から切り離され、入出力部P403,…,P408の接続先がモジュールM404,…,M408,M501に切り替えられる。すなわち、欠陥を有するモジュールM403からデフォルト時に未接続のモジュールM501に向かって、入出力部とモジュールとの接続関係がシフトする。
他の接続関係については図37に示すデフォルト時と同じである。
このように、本実施形態に係る半導体集積回路は、互いに機能を代替可能な複数個のモジュールにより構成されるモジュールブロックを2つ有している。この2つのモジュールブロックはそれぞれ1つの冗長なモジュールを含んでおり、モジュールブロックごとに1つの欠陥モジュールを救済可能である。したがって、回路全体では図38に示すように2つの欠陥モジュールを救済可能であり、モジュールブロックを1つしか持たない図19に示す半導体集積回路に比べて救済可能なモジュールの数を増やすことができる。
<第13の実施形態>
次に、本発明の第13の実施形態について説明する。
図21に示す半導体集積回路では、入出力部から切り離すモジュールを1つずつ指定してその接続を切り替えることが可能であるが、モジュールの数が多くなると、その数に比例して制御信号を生成する必要があるため、制御回路の規模が大きくなる。本実施形態に係る半導体集積回路では、複数のモジュールをまとめて入出力部から切り離し、その接続をまとめて切り替えることにより、制御回路の簡略化が図られる。
図39は、本発明の第13の実施形態に係る半導体集積回路の構成の一例を示す図である。
図39に示す半導体集積回路は、図19に示す半導体集積回路におけるモジュール選択部50をモジュール選択部51,52,53,54に置換し、かつ、モジュールM501をモジュールM109,209,309,409に置換したものであり、他の構成については図19に示す半導体集積回路と同じである。図19と図39における同一符号は同一の構成要素を示す。
モジュール選択部51は、後述する制御部60B(図40)から供給される制御信号Sc1〜Sc9に応じて、9つのモジュール(M101,…,M109)から8つのモジュールを選択し、選択した8つのモジュールと8つの入出力部(P101,…,P108)とを1対1に接続する。
すなわち、モジュール選択部51は、制御信号Sci(iは、1から8までの整数を示す。以下、本実施形態において同じ。)に応じて、モジュールM(100+i)又はモジュールM(100+i+1)の一方を選択し、選択したモジュールを入出力部P(100+i)に接続する。
モジュール選択部52は、制御信号Sc1〜Sc9に応じて、9つのモジュール(M201,…,M209)から8つのモジュールを選択し、選択した8つのモジュールと8つの入出力部(P201,…,P208)とを1対1に接続する。
すなわち、モジュール選択部52は、制御信号Sciに応じて、モジュールM(200+i)又はモジュールM(200+i+1)の一方を選択し、選択したモジュールを入出力部P(200+i)に接続する。
モジュール選択部53は、制御信号Sc1〜Sc9に応じて、9つのモジュール(M301,…,M309)から8つのモジュールを選択し、選択した8つのモジュールと8つの入出力部(P301,…,P308)とを1対1に接続する。
すなわち、モジュール選択部53は、制御信号Sciに応じて、モジュールM(300+i)又はモジュールM(300+i+1)の一方を選択し、選択したモジュールを入出力部P(300+i)に接続する。
モジュール選択部54は、制御信号Sc1〜Sc9に応じて、9つのモジュール(M401,…,M409)から8つのモジュールを選択し、選択した8つのモジュールと8つの入出力部(P401,…,P408)とを1対1に接続する。
すなわち、モジュール選択部54は、制御信号Sciに応じて、モジュールM(400+i)又はモジュールM(400+i+1)の一方を選択し、選択したモジュールを入出力部P(400+i)に接続する。
図40は、図39に示す半導体集積回路の要部の構成例を示す図である。
本実施形態に係る半導体集積回路は、例えば図39に示すように、制御部60Bと、記憶部70Bと、信号入力部80Bと、電源スイッチ部90Bとを有する。
また図39の構成例において、モジュール選択部51は、スイッチ回路SWA101〜108及びSWB101〜108を有する。モジュール選択部52は、スイッチ回路SWA201〜208及びSWB201〜208を有する。モジュール選択部53は、スイッチ回路SWA301〜308及びSWB301〜308を有する。モジュール選択部54は、スイッチ回路SWA401〜408及びSWB401〜408を有する。
スイッチ回路SWA(100+i)は、入出力部P(100+i)とモジュールM(100+i)との間に接続され、制御信号Sciが値‘0’のときにオン、値‘1’のときにオフする。スイッチ回路SWB(100+i)は、入出力部P(100+i)とモジュールM(100+i+1)との間に接続され、制御信号Sciが値‘0’のときにオフ、値‘1’のときにオンする。
スイッチ回路SWA(200+i)は、入出力部P(200+i)とモジュールM(200+i)との間に接続され、制御信号Sciが値‘0’のときにオン、値‘1’のときにオフする。スイッチ回路SWB(200+i)は、入出力部P(200+i)とモジュールM(200+i+1)との間に接続され、制御信号Sciが値‘0’のときにオフ、値‘1’のときにオンする。
スイッチ回路SWA(300+i)は、入出力部P(300+i)とモジュールM(300+i)との間に接続され、制御信号Sciが値‘0’のときにオン、値‘1’のときにオフする。スイッチ回路SWB(300+i)は、入出力部P(300+i)とモジュールM(300+i+1)との間に接続され、制御信号Sciが値‘0’のときにオフ、値‘1’のときにオンする。
スイッチ回路SWA(400+i)は、入出力部P(400+i)とモジュールM(400+i)との間に接続され、制御信号Sciが値‘0’のときにオン、値‘1’のときにオフする。スイッチ回路SWB(400+i)は、入出力部P(400+i)とモジュールM(400+i+1)との間に接続され、制御信号Sciが値‘0’のときにオフ、値‘1’のときにオンする。
制御部60Bは、記憶部70Bに記憶される信号若しくは信号入力部80Bから入力される信号に応じて、モジュール選択部51〜54の動作を共通に制御する制御信号Sc1〜Sc9を生成する。
ここで、図39,図40において縦方向に並ぶ4つのモジュールの集合{M(100+n),M(200+n),M(300+n),M(400+n)}(nは、1から9までの整数を示す。以下、本実施形態において同じ。)を、第nモジュール集合と呼ぶことにする。
制御部60Bは、記憶部70Bに記憶される信号若しくは信号入力部80Bから入力される信号において、上述した第nモジュール集合を全ての入出力部から切り離すように指示された場合、整数nの値に応じて、次のような制御信号Sc1〜Sc9を出力する。
[2≦n≦8]
この場合、制御部60Bは、制御信号Sc1〜Sc(n−1)を値‘0’に設定し、制御信号Scn〜Sc8を値‘1’に設定する。
これにより、スイッチ回路SWA(100+n),SWA(200+n),SWA(300+n),SWA(400+n)がオフし、スイッチ回路SWB(100+n−1),SWB(200+n−1),SWB(300+n−1),SWB(400+n−1)もオフするため、第nモジュール集合に属する4つのモジュールは全ての入出力部から切り離される。
また、'p'を1から(n−1)までの整数とすると、スイッチ回路SWA(100+p),SWA(200+p),SWA(300+p),SWA(400+p)がオンし、スイッチ回路SWB(100+p),SWB(200+p),SWB(300+p),SWB(400+p)がオフする。そのため、第pモジュール集合に属する4つのモジュールは、4つの入出力部P(100+p),P(200+p),P(300+p),P(400+p)に接続される。
更に、'q'をnから8までの整数とすると、スイッチ回路SWA(100+q),SWA(200+q),SWA(300+q),SWA(400+q)がオフし、スイッチ回路SWB(100+q),SWB(200+q),SWB(300+q),SWB(400+q)がオンする。そのため、第(q+1)モジュール集合に属する4つのモジュールは、4つの入出力部P(100+q),P(200+q),P(300+q),P(400+q)に接続される。
[n=1]
この場合、制御部60Bは、制御信号Sc1〜Sc8を全て値‘1’に設定する。
これにより、スイッチ回路SWA101,SWA201,SWA301,SWA401が全てオフするため、第1モジュール集合は全ての入出力部から切り離される。
また、'i'を1から8までの整数とすると、スイッチ回路SWA(100+i),SWA(200+i),SWA(300+i),SWA(400+i)がオフし、スイッチ回路SWB(100+i),SWB(200+i),SWB(300+i),SWB(400+i)がオンする。そのため、第(i+1)モジュール集合に属する4つのモジュールは、4つの入出力部P(100+i),P(200+i),P(300+i),P(400+i)に接続される。
[n=9]
この場合、制御部60Bは、制御信号Sc1〜Sc8を全て値‘0’に設定する。
これにより、スイッチ回路SWB108,SWB208,SWB308,SWB408が全てオフするため、第9モジュール集合は全ての入出力部から切り離される。
また、'i'を1から8までの整数とすると、スイッチ回路SWA(100+i),SWA(200+i),SWA(300+i),SWA(400+i)がオンし、スイッチ回路SWB(100+i),SWB(200+i),SWB(300+i),SWB(400+i)がオフする。そのため、第iモジュール集合に属する4つのモジュールは、4つの入出力部P(100+i),P(200+i),P(300+i),P(400+i)に接続される。
また、制御部60Bは、記憶部70Bに記憶される信号が所定の初期値を持つ場合、信号入力部80Bから入力される信号に応じて制御信号Sc1〜Sc8を生成し、記憶部70Bに記憶される信号が上記所定の初期値と異なる値を持つ場合、記憶部70Bに記憶される信号に応じて制御信号Sc1〜Sc8を生成する。
これにより、例えば記憶部70Bに対する信号の書き込みが行われていない初期状態(モジュールの検査を行う場合など)においては、半導体集積回路の外部から信号入力部80Bに入力する信号に応じて制御信号Sc1〜Sc8を生成できるため、入出力部とモジュールとの接続を任意に制御できる。また、記憶部70Bに対する信号の書き込みが行われた後は、その書き込まれた信号に応じて制御信号Sc1〜Sc8を生成できるため、外部から信号を入力することなく、入出力部とモジュールとの接続を所望の状態に固定できる。
この制御部60Bは、例えば図40に示すように、デコード部601Bと、OR回路602−2〜602−8とを有する。
デコード部601Bは、記憶部70B若しくは信号入力部80Bから入力される信号をデコードし、そのデコード結果を指示信号Sd1〜Sd8として出力する。
すなわち、デコード部601Bは、記憶部70Bに記憶される信号若しくは信号入力部80Bから入力される信号において第nモジュール集合を全ての入出力部から切り離すように指示される場合、整数nの値に応じて、次のような指示信号Sd1〜Sd8を生成する。
‘n’が1から8までの整数であれば、指示信号Sdnのみを値‘1’とし、他の指示信号を値‘0’に設定する。
‘n’が整数9であれば、指示信号Sd1〜Sd8を全て値‘0’に設定する。
またデコード部601Bは、記憶部70Bに記憶される信号が上述した所定の初期値を持つ場合、信号入力部80Bから入力される信号に応じて指示信号Sd1〜Sd8を生成し、記憶部70Bに記憶される信号が上記所定の初期値と異なる値を持つ場合は、記憶部70Bに記憶される信号に応じて指示信号Sd1〜Sd32を生成する。
なお、図40の例において、デコード部601Bが出力する指示信号Sd1は、モジュール選択部51〜54に供給される制御信号Sc1と同じである。
OR回路602−2〜602−8は、それぞれ2つの入力と1つの出力を有する論理和演算回路であり、この順番で縦続に接続される。
OR回路602−2は、2つの入力の一方に指示信号Sd1(=制御信号Sc1)、他方に指示信号Sd2を入力する。OR回路602−2の出力は、制御信号Sc2としてモジュール選択部51〜54に供給される。
OR回路602−k(kは、3から8までの整数を示す。以下、本実施形態において同じ。)は、2つの入力の一方にOR回路602−(k−1)の出力信号を入力し、他方に指示信号Sdkを入力する。OR回路602−kの出力は、制御信号Sckとしてモジュール選択部51〜54に供給される。
デコード部601Bの指示信号Sdj(jは、2から8までの整数を示す。以下、本実施形態において同じ。)が値‘1’になると、この指示信号Sdjが入力されるOR回路602−jは値‘1’の制御信号Scjを出力する。‘j’が8より小さい場合には、OR回路602−jより後段のOR回路602−(j+1)〜602−8から出力される制御信号Sc(j+1)〜Sc8も全て値‘1’になる。
デコード部601Bの指示信号Sd1(=制御信号Sc1)が値‘1’になると、この指示信号Sd1が入力されるOR回路602−2は値‘1’の制御信号Sc2を出力する。OR回路602−2より後段のOR回路602−3〜602−8から出力される制御信号Sc3〜Sc32も全て値‘1’になる。
他方、デコード部601Bの全ての指示信号(Sd1〜Sd8)が値‘0’になると、OR回路602−2〜602−8の入出力信号が全て値‘0’になるため、モジュール選択部50に供給される制御信号(Sc1〜Sc8)は全て値‘0’になる。
したがって、第nモジュール集合を全ての入出力部から切り離す場合において、‘n’が2から8までの整数であるときは、デコード部601Bによって指示信号Sd1〜Sd(n−1)が値‘0’、指示信号Sdnが値‘1’に設定されるため、制御信号Sc1〜Sc(n−1)が値‘0’、制御信号Scn〜Sc8が値‘1’になる。‘n’が整数1であるときは、デコード部601Bによって指示信号Sd1が値‘1’に設定されるため、制御信号Sc1〜Sc8が全て値‘1’になる。‘n’が整数8であるときは、デコード部601Bによって指示信号Sd1〜Sd8が全て値‘0’に設定されるため、制御信号Sc1〜Sc8が全て値‘0’になる。
記憶部70Bは、9つのモジュール集合(第1モジュール集合〜第9モジュール集合)の中で、全ての入出力部と切り離すべき1つのモジュール集合を指定する信号を記憶する。また、記憶部70Bは、書き込みがなされていない初期の状態において、所定の初期値を持つ信号を記憶する。
記憶部70Bは、例えばヒューズ素子や不揮発性メモリなどによって構成可能である。
信号入力部80Bは、全ての入出力部と切り離すべき1つのモジュール集合を指定する信号を入力するための回路であり、例えば半導体集積回路の検査を行う場合などにおいて、外部の装置から制御部60Bに信号を入力するために用いられる。
電源スイッチ部90Bは、制御部60Bから出力される信号に応じて各モジュール集合(第1モジュール集合〜第9モジュール集合)への電源供給を制御する。すなわち、入出力部から切り離されたモジュール集合の電源をオフする。
電源スイッチ部90Bは、例えば図40に示すように、電源スイッチ回路PS101〜PS109を有する。
電源スイッチ回路PS(100+i)(i=1,…,8)は、第iモジュール集合の電源供給線に挿入される。指示信号Sdiが値‘0’の場合にオンし、値‘1’の場合にオフする。
電源スイッチ回路PS(100+i)は、例えば図35(A)に示す電源スイッチ回路PSiと同様な回路構成を有する。
電源スイッチ回路PS109は、第9モジュール集合の電源供給線に挿入されており、制御信号Sc8が値‘1’の場合にオン、値‘0’の場合にオフする。
電源スイッチ回路PS109は、例えば図35(B)に示す電源スイッチ回路PS33と同様な回路構成を有する。
ここで、上述した構成を有する本実施形態に係る半導体集積回路における欠陥救済動作について、図41及び図42を参照して説明する。
図41は、欠陥の検査を行う前のデフォルトの接続状態を示す。
図41に示す例では、入出力部P101〜P108及びモジュールM101〜M108、入出力部P201〜P208及びモジュールM201〜M208、入出力部P301〜P308及びモジュールM301〜M308、並びに入出力部P401〜P408及びモジュールM401〜M408がそれぞれ1対1に接続される。また、モジュールM109,M209,M309,M409が全入出力部から切り離される。
言い換えると、第1モジュール集合〜第8モジュール集合が入出力部に接続され、第9モジュール集合が冗長になっている。
図42は、モジュールM204が欠陥を有する場合における接続状態を示す。
この場合、モジュールM204を含んだ第4モジュール集合{M104,M204,M304,M404}が入出力部から切り離される。また、入出力部P104,…,P108の接続先がモジュールM105,…,M109に切替えられ、入出力部P204,…,P208の接続先がモジュールM205,…,M209に切替えられ、入出力部P304,…,P308の接続先がモジュールM305,…,M309に切替えられ、入出力部P404,…,P408の接続先がモジュールM405,…,M409に切替えられる。すなわち、欠陥を含む第4モジュール集合からデフォルト時に未接続の第9モジュール集合に向かって、入出力部とモジュール集合との接続関係が全体的にシフトする。
他の接続関係については図41に示すデフォルト時と同じである。
以上説明したように、本実施形態に係る半導体集積回路によれば、制御部60Bから供給される同一の制御信号によって、同一のモジュール集合に属する全てのモジュールの接続状態が共通に制御される。これにより、個々のモジュールについて入出力部との接続状態を独立に制御する場合に比べて制御信号の数を大幅に減らすことができるため、制御部60Bの回路構成を簡易化することができる。
また、同一のモジュール集合に属する全てのモジュールの電源が共通に制御されるため、個々のモジュールの電源を制御する場合に比べて、電源スイッチ回路の数を減らすことができる。
更に、故障を検査する場合には、モジュール集合ごとに故障の有無を検査すれば良いため、個々のモジュールの検査を行う場合に比べて検査時間を短縮することができる。
また、記憶部70Bを構成するヒューズ等の記憶素子に故障モジュールの情報を書き込む場合には、モジュール集合ごとに故障の有無の情報を書き込めば良いため、情報量が少なくなり、書き込み処理に要する時間を短縮することができる。
<第14の実施形態>
次に、本発明の第14の実施形態について説明する。
本実施形態は、上述した半導体集積回路の製造方法に関するものである。
図43は、図21に示す半導体集積回路の製造方法の一例を示す図である。
ステップST401:
図21に示す回路が半導体基板上に形成される。
ステップST402:
例えば外部の検査装置等において、全入出力部(P1〜P32)から切り離すべきモジュールを指定する信号が生成され、信号入力部80に入力される。
ステップST401において形成された記憶部70には、このとき未だ書き込み処理がなされていないため、所定の初期値を持つ信号が記憶されている。したがって、制御部60では、信号入力部80に入力される信号によって指定されたモジュールが全ての入出力部から切り離されるように、制御信号Sc1〜Sc32が生成される。
ステップST403:
スキャンパステストなどの検査手法によって、現在入出力部に接続されているモジュールの動作が検査される。
ステップST404:
ステップST403の検査において欠陥を有するモジュールが検出されたか否かが判定される。
ステップST405,ST406,ST407:
ステップST404において欠陥を有するモジュールが検出されたと判定され、この欠陥モジュールを含めて全部で2つ以上の欠陥モジュールが検出された場合、現在検査中の半導体集積回路が不良品と判定され、処理が終了する(ステップST407)。
一方、検出された欠陥モジュールがまだ1つのみであるならば、その検出された欠陥モジュールを全入出力部から切り離すべきモジュールとして指定する信号が検査装置等によって信号入力部80に供給され(ステップST406)、再びステップST403の検査が行われる。
ステップST408:
ステップST404において欠陥を有するモジュールが検出されなかった場合、そのとき信号入力部80に入力される信号に応じて、全入出力部から切り離すべき欠陥モジュールを指定する信号が決定され、記憶部70に書き込まれる。例えば、記憶部70がヒューズによって構成されている場合には、ヒューズを切断する処理が行われる。
記憶部70に初期値と異なる信号が書き込まれると、制御部60では、この記憶部70に記憶される信号に応じて制御信号Sc1〜Sc32が生成される。これにより、ステップST403の検査で不良と判定された欠陥モジュールが全入出力部から切り離される。
以上、本発明の幾つかの実施形態について説明したが、本発明は上記の形態のみに限定されるものではなく、例えば次に述べるような様々なバリエーションを含んでいる。
図1に示す半導体集積回路では、1つの入出力部に対して選択的に接続可能なモジュールの数が2つに統一されているが、この数は様々であっても良い。例えば、2つのモジュールから1つを選択して接続する入出力部と、3つのモジュールから1つを選択して接続する入出力部とが混在していても良い。
上述の各実施形態におけるモジュール選択部の構成は一例であり、本発明はこれに限定されない。
例えば、一般回路ブロックに設けられた入出力部の数をR個とし、モジュールの数をN個とする。この場合、モジュール選択部は、少なくとも2×R個のスイッチ回路を有する。これらのスイッチ回路は、それぞれ1つのモジュールと1つの入出力部との間に接続される。R個の入出力部は、それぞれ複数のスイッチ回路を介して複数のモジュールに接続される。N個のモジュールの少なくとも一部は、複数のスイッチ回路を介して複数の入出力部に接続される。同一の入出力部に接続される複数のスイッチ回路は、制御部から供給される制御信号に応じて、その何れか1つがオンする。同一のモジュールに接続される複数のスイッチ回路は、制御部から供給される制御信号に応じて、その何れか1つがオンするか若しくは全てがオフする。
モジュール選択部をこのように構成することによって、N個のモジュールから制御信号に応じてR個のモジュールを選択し、これをR個の入出力部に1対1に接続することが可能である。
本発明におけるモジュール選択部は、全ての入出力部から切り離されたモジュールの信号入力端子を所定電位の配線に接続しても良い。
図22、24、26に示すスイッチ素子では、オフのときに出力端子Toが高インピーダンス状態になる。そのため、モジュールを全ての入出力部から切り離した場合、そのモジュールの信号入力端子は高ピーダンス状態になり、電位が不安定になる。この状態でモジュールに電源が供給されると、信号入力端子の不安定な電位に応じてモジュール内部の回路が動作するため、貫通電流等により無駄な電力が消費される。そこで、上記のように全ての入出力部から切り離されたモジュールの信号入力端子を所定電位の配線に接続すれば、信号入力端子の電位を安定させることができるため、貫通電流等による消費電力の増大を防止できる。
図44は、図21に示す半導体集積回路において、モジュール選択部50にスイッチ回路SWC1〜SWC33を設けた場合の構成例を示す図である。スイッチ回路SWC1〜SWC33は、モジュールM1〜M33の信号入力端子を所定電位の配線に接続するための回路である。
スイッチ回路SWC1〜SWC33は、それぞれ、モジュールM1〜M33の信号入力端子とグランド線VSSとの間に接続される。スイッチ回路SWCi(i=1,…,32)は、指示信号Sdiが値‘1’のとき、すなわちモジュールMiが全ての入出力部から切り離される場合にオンし、その他の場合にオフする。スイッチ回路SWC33は、制御信号Sc32が‘0’の場合、すなわちモジュールM33が全ての入出力部から切り離される場合にオンし、その他の場合にオフする。
図39に示す半導体集積回路では、8つのモジュール集合の各々に含まれるモジュールの数が4つに統一されているが、本発明においてこの数は任意である。すなわち、モジュール集合が複数ある場合、その各々に含まれるモジュールの数は様々に異なっていても良い。
上述した半導体集積回路は、その全てを同一の半導体チップに形成しても良いし、例えばSIP(system in package)などの技術を用いることによって複数の半導体チップに分けて形成しても良い。
上述した実施形態では、主としてCMOS型の半導体集積回路を例に挙げているが、本発明はこれに限定されない。例えばバイポーラトランジスタなど、種々の回路素子で構成される集積回路に本発明は適用可能である。
上述の実施形態において具体的に示した数値(モジュールの数、入出力部の数、モジュールブロックの数など)は一例であり、適宜任意の数値に変更可能である。
第1の実施形態に係る半導体集積回路の構成の一例を示す図である。 図1に示す半導体集積回路において、スイッチ回路が入出力部に付属すると見なした場合の例を示す図である。 第3の実施形態に係る半導体集積回路の構成の一例を示す図である。 第4の実施形態に係る半導体集積回路の構成の一例を示す図である。 図1に示す半導体集積回路における入出力部及びモジュールの配置の一例を示す図 第5の実施形態に係る半導体集積回路における入出力部及びモジュールの配置・配線の一例を示す図である。 図6に示す半導体集積回路においてモジュールM3に欠陥が生じた場合の救済の手順を説明するための図である。 第5の実施形態に係る半導体集積回路の全体的な回路配置の一例を示す図である。 第6の実施形態に係る半導体集積回路において、1つのモジュールが2つのモジュールブロックに共有される例を示す図である。 第6の実施形態に係る半導体集積回路の全体的な回路配置の一例を示す図である。 第7の実施形態に係る半導体集積回路の構成の一例を示す図である。 図11に示す半導体集積回路における欠陥救済の一例を示す図である。 第8の実施形態に係る半導体集積回路の第1の構成例を示す図である。 第8の実施形態に係る半導体集積回路の第2の構成例を示す図である。 欠陥を救済するための接続パターンを探索する手順の一例を示す第1のフローチャートである。 欠陥を救済するための接続パターンを探索する手順の一例を示す第2のフローチャートである。 欠陥を救済するための接続パターンを探索する手順の一例を示す第3のフローチャートである。 接続パターン探索処理の一具体例を説明するための図である。 第9の実施形態に係る半導体集積回路の構成の一例を示す図である。 モジュールの構成の一例を示す図である。 図18に示す半導体集積回路において、モジュールの切替え制御に係わる部分の構成例を示す図である。 入出力部からモジュールへ伝送される信号をオン/オフするスイッチ素子の第1の構成例を示す図である。 モジュールから入出力部へ伝送される信号をオン/オフするスイッチ素子の第1の構成例を示す図である。 入出力部からモジュールへ伝送される信号をオン/オフするスイッチ素子の第2の構成例を示す図である。 モジュールから入出力部へ伝送される信号をオン/オフするスイッチ素子の第2の構成例を示す図である。 入出力部からモジュールへ伝送される信号をオン/オフするスイッチ素子の第3の構成例を示す図である。 モジュールから入出力部へ伝送される信号をオン/オフするスイッチ素子の第3の構成例を示す図である。 図22及び図23に示す第1の構成例のスイッチ素子の構造例を示す平面図である。 図24及び図25に示す第2の構成例のスイッチ素子の構造例を示す平面図である。 図19に示す半導体集積回路のデフォルトの接続状態を示す図である。 図19に示す半導体集積回路において欠陥救済を行った場合の接続状態を示す第1の図である。 図19に示す半導体集積回路において欠陥救済を行った場合の接続状態を示す第2の図である。 第10の実施形態に係る半導体集積回路の構成の一例を示す図である。 第11の本実施形態に係る半導体集積回路の構成の一例を示す図である。 電源スイッチ回路の構成の一例を示す図である。 第12の実施形態に係る半導体集積回路の構成の一例を示す図である。 図36に示す半導体集積回路のデフォルトの接続状態を示す図である。 図36に示す半導体集積回路において欠陥救済を行った場合の接続状態を示す図である。 第13の実施形態に係る半導体集積回路の構成の一例を示す図である。 図39に示す半導体集積回路の要部の構成例を示す図である。 図39に示す半導体集積回路のデフォルトの接続状態を示す図である。 図39に示す半導体集積回路において欠陥救済を行った場合の接続状態を示す図である。 図21に示す半導体集積回路の製造方法の一例を示す図である。 信号入力端子を所定電位の配線に接続するためのスイッチ回路が設けられたモジュール選択部の構成例を示す図である。
符号の説明
M1〜M33,M101〜M109,M201〜M209,M301〜M309,M401〜M409,M501,M502…モジュール、SWA1〜SWA32,SWA101〜SWA108,SWA201〜SWA208,SWA301〜SWA308,SWA401〜SWA408,SWB1〜SWB32,SWB101〜SWB108,SWB201〜SWB208,SWB301〜SWB308,SWB401〜SWB408…スイッチ回路、P1〜P32,P101〜M108,P201〜P208,P301〜P308,P401〜P408…入出力部、PS1〜PS33,PS101〜PS109…電源スイッチ回路、21〜24ブリッジ回路、31〜34…スイッチ・ネットワーク、41…USBインターフェース回路、42…DDR DRAMインターフェース回路、43〜45…DMAコントローラ、47…スーパーバイザ・プロセッサ、46…コプロセッサ、48…2次キャッシュ、50,51〜54…モジュール選択部、60,60A,60B,110…制御部、601,601B…デコード部、602−2〜602−32…OR回路、603−1〜603−32…NOR回路、70,70B…記憶部、80,80B…信号入力部、90,90B,120…電源スイッチ部、100…一般回路ブロック,101…転送制御部、102…記憶部、103…演算部、Q1,Q2,Q5,Qph1…p型MOSトランジスタ、Q3,Q4,Q6,Qnh1…n型MOSトランジスタ、U1,U2,U5,U6…インバータ回路、U3…NAND回路

Claims (28)

  1. 互いに機能を代替可能なN個(Nは2より大きい整数を示す)のモジュールと、
    各々が1つのモジュールに少なくとも1つの信号を出力するとともに当該1つのモジュールにおいて発生する少なくとも1つの信号を入力するR個(Rは1より大きくNより小さい整数を示す)の入出力部を有した回路ブロックと、
    入力される制御信号に応じて上記N個のモジュールからR個のモジュールを選択し、当該選択したR個のモジュールと上記回路ブロックのR個の入出力部とを1対1に接続し、かつ、上記R個の入出力部の各々に、少なくとも2つのモジュールから上記制御信号に応じて選択した1つのモジュールを接続するモジュール選択部と、
    を具備し、
    上記モジュール選択部は、少なくとも2×R個のスイッチ回路を有し、上記2×R個のスイッチ回路の各々は、1つのモジュールと1つの入出力部との間に接続され、上記R個の入出力部の各々は、複数のスイッチ回路を介して複数のモジュールに接続され、上記N個のモジュールの各々は、1つ又は複数のスイッチ回路を介して1つ又は複数の入出力部に接続され、同一の入出力部に接続される複数のスイッチ回路は、上記制御信号に応じて、その何れか1つがオンし、同一のモジュールに接続される複数のスイッチ回路は、上記制御信号に応じて、その何れか1つがオンするか若しくは全てがオフし、
    上記スイッチ回路は、
    上記入出力部から信号を入力する端子と、上記モジュールへ信号を出力する端子とを有し、上記制御信号によってオンに設定される場合、当該入力端子に入力される信号を論理反転して当該出力端子から出力し、上記制御信号によってオフに設定される場合は、当該出力端子を高インピーダンス状態にする少なくとも1つの第1のインバータ回路と、
    上記モジュールから信号を入力する端子と、上記入出力部へ信号を出力する端子とを有し、上記制御信号によってオンに設定される場合、当該入力端子に入力される信号を論理反転して当該出力端子から出力し、上記制御信号によってオフに設定される場合は、当該出力端子を高インピーダンス状態にする少なくとも1つの第2のインバータ回路と、
    を有する半導体集積回路。
  2. 上記N個のモジュールのうち故障したモジュールが上記R個の入出力部から切り離されるように、上記モジュール選択部の制御信号を生成する制御部を具備する
    請求項1に記載の半導体集積回路。
  3. 上記N個のモジュールは、
    第1の機能を持った少なくとも1つの第1のモジュールと、
    上記第1の機能を包含する第2の機能を持った少なくとも1つの第2のモジュールと
    を含む
    請求項1に記載の半導体集積回路。
  4. 上記R個の入出力部は、第1入出力部から第R入出力部までのR個の入出力部を含み、
    上記N個のモジュールは、第1モジュールから第(R+1)モジュールまでの(R+1)個のモジュールを含み、
    上記モジュール選択部は、上記制御信号に応じて第iモジュール(iは1からRまでの整数を示す)又は第(i+1)モジュールの一方を選択し、当該選択したモジュールを第i入出力部に接続する
    請求項1に記載の半導体集積回路。
  5. 上記R個の入出力部は、等しい間隔で番号順に配列されており、
    第iモジュール及び第(i+1)モジュールは、第i入出力部との距離が互いに等しくなる位置に配置される
    請求項4に記載の半導体集積回路。
  6. 上記モジュール選択部は、
    第1スイッチ回路から第Rスイッチ回路までのR個のスイッチ回路を含む第1スイッチ群と、
    第1スイッチ回路から第Rスイッチ回路までのR個のスイッチ回路を含む第2スイッチ群と、
    を有し、
    上記第1スイッチ群に属する第iスイッチ回路は、上記第i入出力部と上記第iモジュールとの間に接続され、
    上記第2スイッチ群に属する第iスイッチ回路は、上記第i入出力部と上記第(i+1)モジュールとの間に接続される
    請求項4に記載の半導体集積回路。
  7. 第nモジュール(nは、1から(R+1)までの整数を示す)を全ての入出力部から切り離すことを指示する制御信号が入力された場合において、
    nが2からRまでの整数であれば、上記第1スイッチ群に属する第1スイッチ回路ないし第(n−1)スイッチ回路がオン、第nスイッチ回路ないし第Rスイッチ回路がオフするとともに、上記第2スイッチ群に属する第1スイッチ回路ないし第(n−1)スイッチ回路がオフ、第nスイッチ回路ないし第Rスイッチ回路がオンし、
    nが整数1であれば、上記第1スイッチ群に属する全てのスイッチ回路がオフするとともに、上記第2スイッチ群に属する全てのスイッチ回路がオンし、
    nが整数(R+1)であれば、上記第1スイッチ群に属する全てのスイッチ回路がオンするとともに、上記第2スイッチ群に属する全てのスイッチ回路がオフする
    請求項6に記載の半導体集積回路。
  8. 第1制御信号から第R制御信号までのR個の制御信号を出力する制御部であって、
    上記第nモジュールを全ての入出力部から切り離す場合、
    nが2からRまでの整数であれば、第1制御信号ないし第(n−1)制御信号を第1の値に設定するとともに、第n制御信号ないし第R制御信号を第2の値に設定し、
    nが整数1であれば、第1制御信号ないし第R制御信号を全て上記第2の値に設定し、
    nが整数(R+1)であれば、第1制御信号ないし第R制御信号を全て上記第1の値に設定する
    制御部を具備し、
    上記第1スイッチ群に属する上記第iスイッチ回路は、上記第i制御信号が上記第1の値の場合にオン、上記第2の値の場合にオフし、
    上記第2スイッチ群に属する上記第iスイッチ回路は、上記第i制御信号が上記第1の値の場合にオフ、上記第2の値の場合にオンする
    請求項7に記載の半導体集積回路。
  9. 上記制御部は、
    第1の方向に伸びる複数の第1制御線と、
    上記第1の方向と異なる第2の方向に伸びており、上記複数の第1制御線と交差し、当該交差によって第1交差点から第R交差点までのR個の交差点を形成する複数の第2制御線と、
    上記R個の交差点の中から入力信号に応じて1つの交差点を選択し、当該選択した交差点を形成する第1制御線及び第2制御線を活性化するか、若しくは、上記入力信号に応じて上記R個の交差点を形成する第1制御線及び第2制御線を全て非活性化する第1制御部と、
    上記第i交差点を形成する第1制御線及び第2制御線が活性化される場合、iが2からRまでの整数であれば、第1制御信号ないし第(i−1)制御信号を上記第1の値に設定するとともに第i制御信号ないし第R制御信号を上記第2の値に設定し、iが整数1であれば第1制御信号ないし第R制御信号を全て上記第2の値に設定し、上記R個の交差点を形成する第1制御線及び第2制御線が全て非活性化される場合は、第1制御信号ないし第R制御信号を全て上記第1の値に設定する第2制御部と、
    を有する請求項8に記載の半導体集積回路。
  10. 上記第1のインバータ回路及び上記第2のインバータ回路は、
    第1の電源線と上記出力端子との間に直列に接続される第1導電型の第1トランジスタ及び第2トランジスタと、
    第2の電源線と上記出力端子との間に直列に接続される第2導電型の第3トランジスタ及び第4トランジスタと
    を含み、
    上記入力端子に入力される信号に応じて、上記第1トランジスタ及び上記第4トランジスタの一方がオン、他方がオフに駆動され、
    上記制御信号に応じて、上記第2トランジスタ及び上記第3トランジスタの両方がオンに駆動されるか若しくは両方がオフに駆動される
    請求項に記載の半導体集積回路。
  11. 上記スイッチ回路は、
    上記入出力部から上記モジュールへ信号を伝送する経路に挿入され、上記制御信号に応じてオン又はオフする第1のトランスミッションゲート回路と、
    上記モジュールから上記入出力部へ信号を伝送する経路に挿入され、上記制御信号に応じてオン又はオフする第2のトランスミッションゲート回路と
    を有する
    請求項に記載の半導体集積回路。
  12. 上記スイッチ回路は、
    上記入出力部から上記モジュールへ信号を伝送する経路に挿入され、上記制御信号に応じてオン又はオフする第5トランジスタと、
    上記モジュールから上記入出力部へ信号を伝送する経路に挿入され、上記制御信号に応じてオン又はオフする第6トランジスタと
    を有する
    請求項に記載の半導体集積回路。
  13. 上記モジュール選択部は、上記制御信号に応じて、全ての入出力部から切り離されたモジュールの信号入力端子を所定電位の配線に接続する
    請求項1に記載の半導体集積回路。
  14. 上記モジュール選択部を介して上記R個の入出力部の各々に接続可能な少なくとも2つのモジュールの組合せは、上記モジュール選択部を介して上記R個の入出力部と上記N個のモジュールとを接続する全信号経路の遅延の最大値が最も小さくなるように決定される
    請求項1に記載の半導体集積回路。
  15. 上記モジュール選択部を介して上記R個の入出力部の各々に接続可能な少なくとも2つのモジュールの組合せは、上記モジュール選択部を介して上記R個の入出力部と上記N個のモジュールとを接続する全信号経路の遅延の総和が最も小さくなるように決定される
    請求項1に記載の半導体集積回路。
  16. 上記モジュール選択部を介して上記R個の入出力部の各々に接続可能な少なくとも2つのモジュールの組合せは、上記モジュール選択部を介して上記R個の入出力部と上記N個のモジュールとを接続する全信号経路の遅延の最大値が所定の上限値を超えない範囲において、当該全信号経路の遅延の総和が最も小さくなるように決定される
    請求項1に記載の半導体集積回路。
  17. 上記回路ブロック及び上記モジュール選択部は、上記N個のモジュールに比べて、同一配線層に属する配線同士の間隔が広い
    請求項1に記載の半導体集積回路。
  18. 上記回路ブロック及び上記モジュール選択部は、上記N個のモジュールに比べて、異なる配線層に属する配線同士を接続するために使用されるビヤの本数が多い
    請求項1に記載の半導体集積回路。
  19. 上記N個のモジュールは、上記回路ブロック及び上記モジュール選択部に比べて、単位面積当たりの回路素子の密度が高い
    請求項1に記載の半導体集積回路。
  20. 各々が上記N個のモジュールの各々の電源供給線に挿入されており、上記制御信号に応じて、上記R個の入出力部と1対1に接続されていない(N−R)個のモジュールへの電源供給を遮断するN個の電源スイッチ回路を有する、
    請求項1に記載の半導体集積回路。
  21. 各々が上記(R+1)個のモジュールの各々の電源供給線に挿入される(R+1)個の電源スイッチ回路を有し、
    上記制御部は、第1指示信号から第R指示信号までのR個の指示信号を出力し、第i指示信号によって第iモジュールを全ての入出力部から切り離すか否かを指示し、
    第iモジュールの電源供給線に挿入される電源スイッチ回路は、上記第i指示信号によって第iモジュールを全ての入出力部から切り離すように指示された場合にオフし、
    第(R+1)モジュールの電源供給線に挿入される電源スイッチ回路は、第R制御信号が上記第1の値の場合にオフする、
    請求項8に記載の半導体集積回路。
  22. 上記R個の入出力部から切り離すべき(N−R)個のモジュールを指定する信号を記憶する記憶部を具備し、
    上記制御部は、上記記憶部に記憶される信号に応じて上記制御信号を生成する、
    請求項2に記載の半導体集積回路。
  23. 上記R個の入出力部から切り離すべき(N−R)個のモジュールを指定する信号を入力する信号入力部を具備し、
    上記制御部は、上記信号入力部に入力される信号に応じて上記制御信号を生成する、
    請求項2に記載の半導体集積回路。
  24. 上記R個の入出力部から切り離すべき(N−R)個のモジュールを指定する信号を記憶する記憶部と、
    上記R個の入出力部から切り離すべき(N−R)個のモジュールを指定する信号を入力する信号入力部と
    を具備し、
    上記制御部は、上記記憶部に所定の初期値を持つ信号が記憶される場合、上記信号入力部に入力される信号に応じて上記制御信号を生成し、上記記憶部に上記初期値と異なる値を持つ信号が記憶される場合、上記記憶部に記憶される信号に応じて上記制御信号を生成する、
    請求項2に記載の半導体集積回路。
  25. 各々が少なくとも3つのモジュールを含んだ複数のモジュールブロックと、
    各々が1つのモジュールに少なくとも1つの信号を出力するとともに当該1つのモジュールにおいて発生する少なくとも1つの信号を入力する複数の入出力部を有した回路ブロックと、
    入力される制御信号に応じて、各モジュールブロックに含まれるN個(Nは2より大きい整数を示す)のモジュールからR個(Rは1より大きくNより小さい整数を示す)のモジュールを選択し、当該選択したR個のモジュールと上記回路ブロックのR個の入出力部とを1対1に接続し、かつ、上記回路ブロックが有する複数の入出力部の各々に、少なくとも2つのモジュールから上記制御信号に応じて選択した1つのモジュールを接続するモジュール選択部と、
    上記モジュールブロックに含まれる上記N個のモジュールのうち故障したモジュールが上記R個の入出力部から切り離されるように、上記モジュール選択部の制御信号を生成する制御部と、
    を具備し、
    同一のモジュールブロックに含まれるモジュール同士は互いに機能を代替可能であって、
    上記複数のモジュールブロックに含まれるモジュールの全体集合は、それぞれ複数のモジュールから構成され、かつ互いに交わりを持たない複数の部分集合を含んでおり、
    上記制御部は、上記部分集合に属するモジュールを上記入出力部から切り離す場合、当該切り離し対象のモジュールと同じ部分集合に属する他の全てのモジュールを上記入出力部から切り離すように上記制御信号を生成する
    半導体集積回路。
  26. 各々が上記複数の部分集合の各々の電源供給線に挿入されており、上記制御信号に応じて、上記入出力部から切り離される部分集合への電源供給を遮断する複数の電源スイッチ回路を有する、
    請求項25に記載の半導体集積回路。
  27. 複数のモジュールブロックに共有されており、当該複数のモジュールブロックに含まれる他のモジュールの機能の一部若しくは全部を包含する機能を備えたモジュールを有する、
    請求項25に記載の半導体集積回路。
  28. 互いに機能を代替可能なN個(Nは2より大きい整数を示す)のモジュールと、
    各々が1つのモジュールに少なくとも1つの信号を出力するとともに当該1つのモジュールにおいて発生する少なくとも1つの信号を入力するR個(Rは1より大きくNより小さい整数を示す)の入出力部を有した回路ブロックと、
    入力される制御信号に応じて上記N個のモジュールからR個のモジュールを選択し、当該選択したR個のモジュールと上記回路ブロックのR個の入出力部とを1対1に接続するモジュール選択部と、
    所定の初期値を持った信号を記憶する記憶部と、
    上記R個の入出力部から切り離すべき(N−R)個のモジュールを指定する信号を入力する信号入力部と、
    上記記憶部に上記初期値を持つ信号が記憶される場合、上記信号入力部に入力される信号に応じて上記制御信号を生成し、上記記憶部に上記初期値と異なる値を持つ信号が記憶される場合、上記記憶部に記憶される信号に応じて上記制御信号を生成する制御部と
    を具備する回路を半導体基板上に形成する第1の工程と、
    上記(N−R)個のモジュールを指定する信号を上記信号入力部に入力し、当該入力信号に応じて上記R個の入出力部に接続されるR個のモジュールを検査する第2の工程と、
    上記第2の工程の検査において故障のモジュールが検出された場合、当該故障のモジュールを含んだ新たな(N−R)個のモジュールを指定する信号を上記信号入力部に入力し、上記第2の工程の検査を再び行う第3の工程と、
    上記第2の工程の検査において故障のモジュールが検出されない場合に上記信号入力部に入力される信号に応じて、上記R個の入出力部から切り離すべき(N−R)個のモジュールを指定する信号を決定し、上記記憶部に書き込む第4の工程と、
    を有する半導体集積回路の製造方法。
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