JP4821101B2 - カーボンナノチューブの製造方法およびカーボンナノチューブの製造装置 - Google Patents

カーボンナノチューブの製造方法およびカーボンナノチューブの製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、カーボンナノチューブの製造方法およびカーボンナノチューブの製造装置に関するものである。
近年、所謂ナノテクノロジーの分野において注目されているカーボンナノチューブを用いた種々のカーボンナノチューブ応用デバイス(例えば、電子放出素子、ディスプレイ、電界効果型トランジスタ、メモリ、半導体圧力センサ、半導体加速度センサなど)や、カーボンナノチューブの製造方法が各所で研究開発されている。
ここにおいて、カーボンナノチューブの成長方向を制御可能なカーボンナノチューブの製造方法としては、絶縁層の一表面に平行な面内で所望の方向にカーボンナノチューブを成長可能なカーボンナノチューブの製造方法が提案されている。このようなカーボンナノチューブの製造方法としては、例えば、図8(a),(b)に示すように、基板1上の絶縁層2上に対となる電極(電極層)3,3を形成してから、各電極3,3上に触媒金属部(触媒金属薄膜)4,4を形成した後、対となる電極3,3間に直流電源Eから電圧を印加した状態でCVD法により触媒金属部4,4間にカーボンナノチューブを成長させる方法が提案されている。この製造方法では、対となる電極3,3の先端部および対となる触媒金属部4,4の先端部を、絶縁層2の上記一表面に平行な面内で先端同士が対向する尖突状に形成しており、触媒金属部4,4の先端同士を結ぶ直線上にカーボンナノチューブを成長することができる。
また、絶縁層の一表面に平行な面内で所望の方向にカーボンナノチューブを成長可能なカーボンナノチューブの製造方法としては、図9に示すように、絶縁層2上に触媒金属部4,4の対を形成し、絶縁層2上で対となる触媒金属部4,4よりも外側に配置された一対の電極3,3間に電圧を印加した状態でCVD法により触媒金属部4,4間にカーボンナノチューブ5を成長させる方法も提案されている(例えば、特許文献1参照)
特表2003−504857号公報(段落〔0046〕,〔0049〕および図3)
しかしながら、図8を参照しながら説明したカーボンナノチューブの製造方法では、対となる電極3,3の先端部および対となる触媒金属部4,4の先端部を、絶縁層2の上記一表面に平行な面内で先端同士が対向する尖突状に形成しているので、対となる電極3,3間に電圧が印加された状態において、図8(a)中に一点鎖線で示すような等電位面が形成されて電極3,3間に生じる電界分布が不均一になり、対となる電極3,3の並設方向とは異なる電位勾配方向(図8(a)中の矢印の向き)へもカーボンナノチューブが成長してしまうことがあった。要するに、対となる触媒金属部4,4の並設方向をカーボンナノチューブの所望の成長方向としたいにもかかわらず、触媒金属部4,4から所望の成長方向以外の方向にもカーボンナノチューブが成長してしまうことがあった。
また、上記特許文献1に提案されているカーボンナノチューブの製造方法では、一対の電極3,3間に電圧を印加したときに電界が形成される領域内において電極3,3から離間した位置に対となる触媒金属部4,4を形成しているので、一対の電極3,3間に電圧を印加した状態において触媒金属部4,4自身にも電位勾配が発生し、図9中に一点鎖線で示すように一方の触媒金属部4における他方の触媒金属部4との対向面とは異なる側面からカーボンナノチューブ5が成長してしまう恐れがある。要するに、上記特許文献1に提案されたカーボンナノチューブの製造方法でも、対となる触媒金属部4,4の並設方向をカーボンナノチューブの所望の成長方向としたいにもかかわらず、触媒金属部4,4から所望の成長方向以外の方向にもカーボンナノチューブが成長してしまう恐れがあった。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、従来に比べてカーボンナノチューブの成長方向の制御性を向上可能なカーボンナノチューブの製造方法およびカーボンナノチューブの製造装置を提供することにある。
請求項1の発明は、絶縁層の一表面上に少なくとも一対の電極を対となる電極同士の対向面が平行となる形で形成してから、対となる電極間に電圧を印加するときに電界が形成される領域において各電極それぞれに接して且つ絶縁層側とは反対側が露出する触媒金属部の対を形成した後、対となる電極間に電圧を印加し且つ絶縁層の前記一表面側に炭素を含む原料ガスを供給して対となる触媒金属部間にカーボンナノチューブを成長させるようにし、触媒金属部の対の形成にあたっては、絶縁層の前記一表面に平行な面内で対となる電極同士を結ぶ直線に直交する方向において各触媒金属部それぞれが複数個ずつの小領域に分離された形で触媒金属部の対を形成することを特徴とする。
この発明によれば、カーボンナノチューブを成長させる際、対となる電極間に電圧を印加することにより電極間に均一な電位分布を発生させることができ、電極間に形成される電界分布の均一性が高くなって、対となる電極間での電位勾配方向のばらつきが少なくなり、しかも、対となる触媒金属部が電極間への電圧印加時に電界が形成される領域に設けられ、対となる触媒金属部がそれぞれ接している電極と同電位となっているので、対となる触媒金属部の並設方向へ安定してカーボンナノチューブを成長させることが可能となり、従来に比べてカーボンナノチューブの成長方向の制御性が向上する。また、この発明によれば、カーボンナノチューブの成長時に、触媒金属部から対となる電極の並設方向とは異なる方向へカーボンナノチューブが成長し始めたとしても、他のカーボンナノチューブに干渉して絡み合うのを防止することができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、触媒金属部の対の形成にあたっては、対となる触媒金属部同士の互いの対向面が対となる電極同士の互いの対向面と平行になる形状の触媒金属部を、対となる電極における互いの対向面側の端部上に形成することを特徴とする。
この発明によれば、対となる触媒金属部を対となる電極における互いの対向面側の端部から比較的離れて電界が作用しにくい位置に形成する場合に比べて、対となる触媒金属部間に生じる電界分布の均一性を高めることができ、対となる触媒金属部の並設方向へより安定してカーボンナノチューブを成長させることが可能となる。
請求項3の発明は、請求項1の発明において、触媒金属部の対の形成にあたっては、対となる触媒金属部同士の互いの対向面が対となる電極同士の対向面と同一平面内に揃う形状の触媒金属部を、対となる電極それぞれの上に形成することを特徴とする。
この発明によれば、対となる触媒金属部同士の互いの対向面が対となる電極同士の対向面と同一平面内に揃わない形で各電極上に形成されている場合に比べて、対となる触媒金属部間に生じる電界分布の均一性を高めることができ、対となる触媒金属部の並設方向へより安定してカーボンナノチューブを成長させることが可能となる。
請求項4の発明は、請求項1の発明において、触媒金属部の対の形成にあたっては、対となる触媒金属部同士の互いの対向面が対となる電極同士の互いの対向面と平行になる形状の触媒金属部を、電極上と電極間の空間における絶縁層上とに跨って形成することを特徴とする。
この発明によれば、カーボンナノチューブの成長時に、対となる触媒金属部間に形成される電界分布の均一性がより高くなり、対となる触媒金属部間では電位勾配方向が対となる触媒金属部の並設方向に揃うこととなるので、対となる触媒金属部の並設方向へより安定してカーボンナノチューブを成長させることが可能となる。
請求項の発明は、請求項1の発明において、触媒金属部の対の形成にあたっては、小領域を多角形状とし且つ対となる小領域それぞれの1つの角同士が対向する形で触媒金属部の対を形成することを特徴とする。
この発明によれば、対となる電極の並設方向において対向する小領域間には1本のカーボンナノチューブのみが成長することとなり、対となる触媒金属部間に成長するカーボンナノチューブ同士が干渉して絡み合うのを防止することができる。
請求項の発明は、請求項1の発明において、触媒金属部の対の形成にあたっては、小領域を円形状とすることを特徴とする。
この発明によれば、対となる電極の並設方向において対向する小領域間には1本のカーボンナノチューブのみが成長することとなり、対となる触媒金属部間に成長するカーボンナノチューブ同士が干渉して絡み合うのを防止することができる。
請求項7の発明は、絶縁層の一表面上に少なくとも一対の電極を対となる電極同士の対向面が平行となる形で有するとともに、対となる電極間に電圧を印加するときに電界が形成される領域において各電極それぞれに接して且つ絶縁層側とは反対側が露出する触媒金属部の対を有し、触媒金属部は、絶縁層の前記一表面に平行な面内で対となる電極同士を結ぶ直線に直交する方向において各触媒金属部それぞれが複数個ずつの小領域に分離されていることを特徴とする。
この発明によれば、カーボンナノチューブを成長させる際、対となる電極間に電圧を印加することにより電極間に均一な電位分布を発生させることができ、電極間に形成される電界分布の均一性が高くなって、対となる電極間での電位勾配方向のばらつきが少なくなり、しかも、対となる触媒金属部が電極間への電圧印加時に電界が形成される領域に設けられ、対となる触媒金属部がそれぞれ接している電極と同電位となっているので、対となる触媒金属部の並設方向へ安定してカーボンナノチューブを成長させることが可能となり、従来に比べてカーボンナノチューブの成長方向の制御性が向上する。また、この発明によれば、カーボンナノチューブの成長時に、触媒金属部から対となる電極の並設方向とは異なる方向へカーボンナノチューブが成長し始めたとしても、他のカーボンナノチューブに干渉して絡み合うのを防止することができる。
請求項1の発明では、対となる触媒金属部の並設方向へ安定してカーボンナノチューブを成長させることが可能となり、従来に比べてカーボンナノチューブの成長方向の制御性が向上するという効果がある。
(参考例)
以下、本参考例のカーボンナノチューブの製造方法について図1を参照しながら説明する。
まず、シリコン基板からなる基板1上のSiO膜からなる絶縁層2の一表面(図1(b)における上面)上に、少なくとも一対(図示例では一対のみ)の電極3,3を対となる電極3,3同士の対向面が平行となる形で形成する。ここに、電極3,3を形成するにあたっては、絶縁層2の上記一表面上に例えばスパッタ法や蒸着法などによって電極3,3の構成材料(例えば、アルミニウムなど)からなる導電層を成膜し、リソグラフィ技術およびエッチング技術を利用して導電層をパターニングすることによってそれぞれ導電層の一部からなる電極3,3を形成する。なお、電極3,3の平面形状は矩形状としてあるが、電極3,3同士の対向面が平行となる形状であればよく、矩形状の形状に限定するものではない。
電極3,3の形成後、対となる電極3,3間に所定の電圧(直流電圧)を印加するときに電界が形成される領域において各電極3,3それぞれに接して且つ絶縁層2側とは反対側が露出する触媒金属部4,4の対を形成する。触媒金属部4,4の対の形成にあたっては、絶縁層2の上記一表面側にカーボンナノチューブを成長させるための触媒金属材料(例えば、鉄、ニッケル、コバルトなど)からなる触媒金属薄膜を成膜し、リソグラフィ技術およびエッチング技術を利用して触媒金属薄膜をパターニングすることによってそれぞれ触媒金属薄膜の一部からなる触媒金属部4,4を形成するようにし、対となる触媒金属部4,4同士の互いの対向面が電極3,3同士の互いの対向面と平行になる形状の触媒金属部4,4を、対となる電極3,3における互いの対向面側の端部(図1(b)の左側の電極3では右端部、図1(b)の右側の電極3では左端部)上に形成する。なお、触媒金属部4,4の平面形状は細長の長方形状の形状として、触媒金属部4,4の長手方向を絶縁層2の上記一表面に平行な面内で触媒金属部4,4の並設方向と直交する方向に一致させてある。
触媒金属部4,4の形成後、対となる電極3,3間に所定の電圧を印加し且つ絶縁層2の上記一表面側に炭素を含む原料ガス(例えば、炭化水素を含むCガス、Cガス、CHガスなど)を供給して例えばCVD法によって対となる触媒金属部4,4間にカーボンナノチューブ5(図2参照)を成長させる(対となる触媒金属部4,4の一方の触媒金属部4から他方の触媒金属部4へ向かってカーボンナノチューブ5を成長させる)。なお、CVD法によってカーボンナノチューブを成長させる際の基板温度は、原料ガスおよび触媒金属材料の種類に応じて例えば500℃〜1000℃の範囲で適宜設定すればよい。
カーボンナノチューブ5を成長させた後、対となる電極3,3それぞれを下部電極として、各下部電極3,3それぞれの一表面(図1(b)の上面)側に上部電極6,6を形成する。この上部電極6,6を形成することにより、触媒金属部4,4は下部電極3,3と上部電極6,6との間に介在することとなる。なお、上部電極6,6の材料は下部電極3,3と同じ材料でもよいし、異なる材料でもよい。また、上部電極6,6は必ずしも設ける必要はなく、必要に応じて設ければよい。
以上説明したカーボンナノチューブの製造方法によれば、カーボンナノチューブを成長させる際、対となる電極3,3間に所定の電圧を印加することにより電極3,3間には均一な電位分布を発生させることができ、電極3,3間に形成される電界分布の均一性が高くなって、対となる電極3,3間での電位勾配方向のばらつきが少なくなり(電位勾配方向が一方向に揃いやすくなり)、しかも、対となる触媒金属部4,4が電極3,3間への電圧印加時に電界が形成される領域内に設けられ、対となる触媒金属部4,4がそれぞれ接している電極3,3と同電位となっているので、対となる触媒金属部4,4の並設方向へ安定してカーボンナノチューブ5を成長させることが可能となる(図1(a)の左右方向を長手方向とするカーボンナノチューブ5を成長させることが可能となる)。しかして、従来に比べてカーボンナノチュー5の成長方向の制御性が向上する。また、対となる触媒金属部4,4の形成にあたって、対となる触媒金属部4,4同士の互いの対向面が電極3,3同士の互いの対向面と平行になる形状(本参考例では、対となる触媒金属部4,4同士の互いの対向面が電極3,3同士の対向面と同一平面内に揃う形状)の触媒金属部4,4を、対となる電極3,3における互いの対向面側の端部上に形成しているので、対となる触媒金属部4,4を対となる電極3,3における互いの対向面側の端部から比較的離れて電界が作用しにくい位置に形成する場合に比べて、対となる触媒金属部4,4間に生じる電界分布の均一性を高めることができ、対となる触媒金属部4,4の並設方向へより安定してカーボンナノチューブを成長させることが可能となる。
ところで、対となる触媒金属部4,4の平面形状が上述のような細長の長方形状の形状となって且つ対となる触媒金属部4,4の互いの対向面が平面となっている場合、対となる触媒金属部4,4間には多数のカーボンナノチューブが成長するが、成長時に触媒金属部4,4から所望の成長方向とは異なる方向へ成長し始めたカーボンナノチューブが存在すると、近接したカーボンナノチューブ間に分子間力が作用してカーボンナノチューブ同士が干渉して絡み合い、成長方向の制御が困難となってしまう。しかしながら、本参考例の製造方法によれば、上述のように触媒金属部4,4間の電界分布の均一性が高い状態で各カーボンナノチューブを成長させるので、各カーボンナノチューブの成長初期から成長終了まで各カーボンナノチューブの成長方向を安定して制御することができ、成長途中のカーボンナノチューブ同士が干渉して絡み合うのを防止することができる。
(実施形態
本実施形態のカーボンナノチューブの製造方法は基本的には参考例の製造方法と同じであり、触媒金属部4,4の対の形成にあたって、図3(a),(b)に示すように、絶縁層2の上記一表面(図3(b)における上面)に平行な面内で対となる電極3,3同士を結ぶ直線に直交する方向(図3(a)における上下方向)において各触媒金属部4,4それぞれを複数個(図示例では、4個)ずつの小領域4aに分離した形で触媒金属部4,4の対を形成している点が相違するだけである。要するに、本実施形態の製造方法では、対となる電極3,3の一方の電極3上に形成した複数個の小領域4aにより一方の触媒金属部4を構成し、他方の電極3上に形成した複数個の小領域4aにより他方の触媒金属部4を構成している。ここに、本実施形態では、各小領域4aの平面形状を矩形状の形状として、各小領域4aの一側面が電極3,3同士の対向面と同一平面上に揃うように各小領域4aをパターニングしているが、各小領域4aの一側面が電極3,3同士の対向面と平行であればよい。なお、本実施形態では、図3(a),(b)の構造物が、カーボンナノチューブの製造装置を構成している。
しかして、本実施形態のカーボンナノチューブの製造方法によれば、対となる電極3,3の並設方向(図3(a)における左右方向)において対向する小領域4a,4a間にカーボンナノチューブが成長することとなるので、各触媒金属部4,4それぞれにおいて隣り合う小領域4a,4a間(図3(a)の上下方向において隣り合う小領域4a.4a間)の距離を適宜設定しておくことにより、隣り合う小領域4a,4aそれぞれから成長するカーボンナノチューブ間に分子間力が作用する可能性を低くでき、カーボンナノチューブの成長時に、絶縁層2の上記一表面に平行な面内において対となる触媒金属部4,4の並設方向(図3(a)における左右方向)とは異なる方向へ成長し始めたカーボンナノチューブが存在しても、他のカーボンナノチューブに干渉して絡み合う可能性を低減できる。
(実施形態
本実施形態のカーボンナノチューブの製造方法は基本的には実施形態の製造方法と同じであり、触媒金属部4,4の対の形成にあたって、図4(a),(b),(c)に示すように、対となる触媒金属部4,4を構成する複数個ずつの小領域4a,4aを、電極3,3上と電極3,3間の空間における絶縁層2上とに跨って形成している点が相違するだけである。要するに、本実施形態では、対となる触媒金属部4,4同士の互いの対向面が電極3,3同士の互いの対向面と平行になる形状の触媒金属部4,4を、電極3,3上と電極3,3間の空間における絶縁層2上とに跨って形成している。言い換えれば、対となる電極3,3間の空間に各電極3,3それぞれと接する各触媒金属部4,4それぞれの一部を入り込ませている。なお、本実施形態では、図4(a),(b),(c)の構造物が、カーボンナノチューブの製造装置を構成している。
しかして、本実施形態のカーボンナノチューブの製造方法によれば、カーボンナノチューブの成長時に、対となる触媒金属部4,4の小領域4a,4a間に形成される電界分布の均一性がより高くなり、対となる触媒金属部4,4間では電位勾配方向が対となる触媒金属部4,4の小領域4a,4aの並設方向に揃っているので、対となる触媒金属部4,4の並設方向へより安定してカーボンナノチューブを成長させることが可能となる。
なお、参考例の製造方法において対となる触媒金属部4,4を形成するにあたって、対となる触媒金属部4,4同士の互いの対向面が電極3,3同士の互いの対向面と平行になる形状の触媒金属部4,4を、電極3,3上と電極3,3間の空間における絶縁層2上とに跨って形成してもよく、この場合には、参考例に比べて、対となる触媒金属部4,4の並設方向へより安定してカーボンナノチューブを成長させることが可能となる。
(実施形態
本実施形態のカーボンナノチューブの製造方法は基本的には実施形態の製造方法と同じであり、触媒金属部4,4の対の形成にあたって、図5(a),(b)に示すように、対となる触媒金属部4,4を構成する複数個ずつの小領域4a,4aを、対となる小領域4a,4aそれぞれの1つの角同士が対向する形で形成している点が相違するだけである。ここにおいて、対となる触媒金属部4,4は、対となる小領域4a,4aそれぞれの1つの角が対となる電極3,3同士の互いの対向面を含む平面上に位置するように形成してある。なお、本実施形態では、図5(a),(b)の構造物が、カーボンナノチューブの製造装置を構成している。
しかして、本実施形態のカーボンナノチューブの製造方法によれば、対となる電極3,3の並設方向(図5(a)における左右方向)において対向する小領域4a,4a間には小領域4a,4aの対向する角同士の間に1本のカーボンナノチューブのみが成長することとなり、対となる触媒金属部4,4間に所望の本数のカーボンナノチューブを高い位置精度で成長させることが可能となるとともに、対となる触媒金属部4,4間に成長するカーボンナノチューブ同士が干渉して絡み合うのを防止することができる。このような製造方法を採用する場合、カーボンナノチューブを配置したい直線上に対となる小領域4a,4aそれぞれの角が位置し且つ当該2つの角間の距離がカーボンチューブの長さ寸法分だけ離間するように小領域4a,4aを形成すれば、所望の長さのカーボンチューブを所望の直線上に配設することができるのである。
なお、本実施形態では、絶縁層2の上記一表面(図5(b)における上面)に平行な面内における各小領域4aの平面形状を矩形状(つまり、四角形状)の形状としてあるが、各小領域4aの平面形状は四角形状の形状に限らず、対となる小領域4a,4aそれぞれの1つの角同士が対向する形で形成される多角形状の形状であればよく、例えば、図6(a),(b)に示すような三角形状の平面形状としてもよい。なお、この場合は、図6(a),(b)の構造物が、カーボンナノチューブの製造装置を構成する。
(実施形態
本実施形態のカーボンナノチューブの製造方法は基本的には実施形態の製造方法と同じであり、触媒金属部4,4の対の形成にあたって、図7(a),(b)に示すように、対となる触媒金属部4,4を構成する複数個ずつの小領域4a,4aの平面形状を円形状の形状としている点が相違するだけである。ここで、対となる触媒金属部4,4は、絶縁層2の上記一表面(図7(b)における上面)に平行な面内における各小領域4aの1本の接線が、対となる電極3,3同士の互いの対向面を含む平面上に位置するように形成してある。なお、本実施形態では、図7(a),(b)の構造物が、カーボンナノチューブの製造装置を構成している。
本実施形態では、カーボンナノチューブは、絶縁層2の上記一表面に平行な面内において対となる円形状の小領域4a,4aそれぞれの中心を通る各直線上に、当該各直線と長手方向が一致するように成長する。
しかして、本実施形態のカーボンナノチューブの製造方法によれば、対となる電極3,3の並設方向(図7(a)における左右方向)において対向する小領域4a,4a間には1本のカーボンナノチューブのみが成長することとなり、対となる触媒金属部4,4間に成長するカーボンナノチューブ同士が干渉して絡み合うのを防止することができる。
なお、上記参考例および上記各実施形態で説明したカーボンナノチューブの製造方法は、絶縁層2の一表面に平行な面内で長手方向を所望の方向に一致させる必要のある種々のカーボンナノチューブ応用デバイスの製造方法に適用できる。ここに、上記参考例および上記各実施形態では、基板1としてシリコン基板を用いているが、基板1はカーボンナノチューブ応用デバイスの仕様に応じて適宜選定すればよく、シリコン基板以外の半導体基板(例えば、GaAs基板、InP基板、SiC基板など)や、所謂SOI基板などを用いてもよいし、絶縁性基板を用いて当該絶縁性基板自体が絶縁層2を構成するようにしてもよい。
参考例におけるカーボンナノチューブの製造方法の説明図であって、(a)は主要工程平面図、(b)は主要工程断面図である。 同上におけるカーボンナノチューブの製造方法の説明図である。 実施形態におけるカーボンナノチューブの製造方法の説明図であって、(a)は主要工程平面図、(b)は主要工程断面図である。 実施形態におけるカーボンナノチューブの製造方法の説明図であって、(a)は主要工程平面図、(b)は主要工程断面図、(c)は(b)の要部拡大図である。 実施形態におけるカーボンナノチューブの製造方法の説明図であって、(a)は主要工程平面図、(b)は主要工程断面図である。 同上における他の製造方法の説明図であって、(a)は主要工程平面図、(b)は主要工程断面図である。 実施形態におけるカーボンナノチューブの製造方法の説明図であって、(a)は主要工程平面図、(b)は主要工程断面図である。 従来例におけるカーボンナノチューブの製造方法の説明図であって、(a)は主要工程平面図、(b)は主要工程断面図である。 他の従来例におけるカーボンナノチューブの製造方法の説明図である。
1 基板
2 絶縁層
3,3 電極
4,4 触媒金属部

Claims (7)

  1. 絶縁層の一表面上に少なくとも一対の電極を対となる電極同士の対向面が平行となる形で形成してから、対となる電極間に電圧を印加するときに電界が形成される領域において各電極それぞれに接して且つ絶縁層側とは反対側が露出する触媒金属部の対を形成した後、対となる電極間に電圧を印加し且つ絶縁層の前記一表面側に炭素を含む原料ガスを供給して対となる触媒金属部間にカーボンナノチューブを成長させるようにし、触媒金属部の対の形成にあたっては、絶縁層の前記一表面に平行な面内で対となる電極同士を結ぶ直線に直交する方向において各触媒金属部それぞれが複数個ずつの小領域に分離された形で触媒金属部の対を形成することを特徴とするカーボンナノチューブの製造方法。
  2. 触媒金属部の対の形成にあたっては、対となる触媒金属部同士の互いの対向面が対となる電極同士の互いの対向面と平行になる形状の触媒金属部を、対となる電極における互いの対向面側の端部上に形成することを特徴とする請求項1記載のカーボンナノチューブの製造方法。
  3. 触媒金属部の対の形成にあたっては、対となる触媒金属部同士の互いの対向面が対となる電極同士の対向面と同一平面内に揃う形状の触媒金属部を、対となる電極それぞれの上に形成することを特徴とする請求項1記載のカーボンナノチューブの製造方法。
  4. 触媒金属部の対の形成にあたっては、対となる触媒金属部同士の互いの対向面が対となる電極同士の互いの対向面と平行になる形状の触媒金属部を、電極上と電極間の空間における絶縁層上とに跨って形成することを特徴とする請求項1記載のカーボンナノチューブの製造方法。
  5. 触媒金属部の対の形成にあたっては、小領域を多角形状とし且つ対となる小領域それぞれの1つの角同士が対向する形で触媒金属部の対を形成することを特徴とする請求項1記載のカーボンナノチューブの製造方法。
  6. 触媒金属部の対の形成にあたっては、小領域を円形状とすることを特徴とする請求項1記載のカーボンナノチューブの製造方法。
  7. 絶縁層の一表面上に少なくとも一対の電極を対となる電極同士の対向面が平行となる形で有するとともに、対となる電極間に電圧を印加するときに電界が形成される領域において各電極それぞれに接して且つ絶縁層側とは反対側が露出する触媒金属部の対を有し、触媒金属部は、絶縁層の前記一表面に平行な面内で対となる電極同士を結ぶ直線に直交する方向において各触媒金属部それぞれが複数個ずつの小領域に分離されていることを特徴とするカーボンナノチューブの製造装置。
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