JP4820923B1 - 市場取引支援装置及び市場取引支援方法並びにプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】異なる時間スケールで周期的に取得される2の相場データD1,D2のぞれぞれに基づいて相場のトレンドが判定され、短い時間スケールの相場データD2に基づいて判定された相場のトレンドが長い時間スケールの相場データD2に基づいて判定された相場のトレンドと一致し始めた場合に、売買の注文が指示される。短い時間スケールのトレンドが長い時間スケールのトレンドと一致し始めたタイミングで売買の注文を行うことで、より成功率の高い取引を行うことができる。
【選択図】図8
Description
前記傾向判定部は、対応する前記相場データが示す前記相場が最高値を更新した後一時的に下落して再び最高値を更新した場合における当該一時的下落期間の前記相場の底値を取得する底値取得部と、前記取得された底値が1回若しくは連続して複数回上昇した場合に前記相場が上昇傾向にあると判定し、前記相場が上昇傾向にあると判定した後、前記相場データが示す最新の相場が前記底値取得部により取得された最新の前記底値より下落した場合に前記相場の上昇傾向が終了したと判定する上昇傾向判定部と、対応する前記相場データが示す前記相場が最安値を更新した後一時的に上昇して再び最安値を更新した場合における当該一時的上昇期間の前記相場の天井値を取得する天井値取得部と、前記取得された天井値が1回若しくは連続して複数回下落した場合に前記相場が下落傾向にあると判定し、前記相場が下落傾向にあると判定した後、前記相場データが示す最新の相場が前記天井値取得部により取得された最新の前記天井値より上昇した場合に前記相場の下落傾向が終了したと判定する下落傾向判定部とを含む。
前記底値取得部は、前記相場の最高値を記憶する最高値記憶部と、前記データ取得部で取得された前記相場データが示す最新の相場と前記最高値記憶部の前記最高値とを比較する最高値比較部と、前記最新の相場が前記最高値記憶部の前記最高値より高いと前記最高値比較部において判定された場合、前記最新の相場を新たな最高値として前記最高値記憶部に格納する最高値更新部と、前記最高値更新部による前記最高値の更新の合間に前記データ取得部で取得された前記相場データが示す前記相場の底値を記憶する第1底値記憶部及び第2底値記憶部と、前記データ取得部で取得された前記相場データが示す最新の相場と前記第1底値記憶部の前記底値とを比較する底値比較部と、前記最高値更新部による前記最高値の更新後に前記データ取得部で最初に取得された相場データが示す最新の相場が前記最高値記憶部の前記最高値より安いと前記最高値比較部において判定された場合、前記最初の相場データが示す最新の相場を前記底値として前記第1底値記憶部に格納し、その後、前記最高値が再び更新されるまでの期間において、前記データ取得部で取得された相場データが示す最新の相場が前記第1底値記憶部の前記底値より安いと前記底値比較部において判定された場合、前記最新の相場を新たな底値として前記第1底値記憶部に格納する底値更新部と、前記最高値更新部において前記最高値が更新されたとき、前回の最高値の更新から今回の最高値の更新までの期間に前記第1底値記憶部の前記底値が前記底値更新部により更新されたか否かを判定し、更新されたと判定した場合、前記第1底値記憶部に記憶される底値を前記一時的下落期間における確定した底値として前記第2底値記憶部に格納する確定底値取得部とを含む。
前記上昇傾向判定部は、前記確定底値取得部によって確定した底値が前記第2底値記憶部に格納される度に、最新の確定した底値と直前の確定した底値とを比較し、最新の確定した底値が直前の確定した底値より高いとの比較結果が1回若しくは連続して複数回得られた場合、前記相場が上昇傾向にあると判定し、前記相場が上昇傾向にあると判定した後、前記相場データが示す最新の相場が最新の確定した底値より安いとの比較結果が得られた場合、前記相場の上昇傾向が終了したと判定する。
前記天井値取得部は、前記相場の最安値を記憶する最安値記憶部と、前記データ取得部で取得された前記相場データが示す最新の相場と前記最安値記憶部の前記最安値とを比較する最安値比較部と、前記最新の相場が前記最安値記憶部の前記最安値より安いと前記最安値比較部において判定された場合、前記最新の相場を新たな最安値として前記最安値記憶部に格納する最安値更新部と、前記最安値更新部による前記最安値の更新の合間に前記データ取得部で取得された前記相場データが示す前記相場の天井値を記憶する第1天井値記憶部及び第2天井値記憶部と、前記データ取得部で取得された前記相場データが示す最新の相場と前記第1天井値記憶部の前記天井値とを比較する天井値比較部と、前記最安値更新部による前記最安値の更新後に前記データ取得部で最初に取得された相場データが示す最新の相場が前記最安値記憶部の前記最安値より高いと前記最安値比較部において判定された場合、前記最初の相場データが示す最新の相場を前記天井値として前記第1天井値記憶部に格納し、その後、前記最安値が再び更新されるまでの期間において、前記データ取得部で取得された相場データが示す最新の相場が前記第1天井値記憶部の前記天井値より高いと前記天井値比較部において判定された場合、前記最新の相場を新たな天井値として前記第1天井値記憶部に格納する天井値更新部と、前記最安値更新部において前記最安値が更新されたとき、前回の最安値の更新から今回の最安値の更新までの期間に前記第1天井値記憶部の前記天井値が前記天井値更新部により更新されたか否かを判定し、更新されたと判定した場合、前記第1天井値記憶部に記憶される天井値を前記一時的上昇期間における確定した天井値として前記第2天井値記憶部に格納する確定天井値取得部とを含む。
前記下落傾向判定部は、前記確定天井値取得部によって確定した天井値が前記第2天井値記憶部に格納される度に、最新の確定した天井値と直前の確定した天井値とを比較し、最新の確定した天井値が直前の確定した天井値より安いとの比較結果が1回若しくは連続して複数回得られた場合、前記相場が下落傾向にあると判定し、前記相場が下落傾向にあると判定した後、前記相場データが示す最新の相場が最新の確定した天井値より高いとの比較結果が得られた場合、前記相場の下落傾向が終了したと判定する。
好適に、前記最安値更新部は、前記上昇傾向判定部において前記相場の上昇傾向が終了したと判定されたとき前記データ取得部で取得された相場データが示す最新の相場を新たな最安値として前記最安値記憶部に格納する。
好適に、前記最高値比較部は、前記データ取得部で取得された前記相場データが示す最新の相場の前記高値と前記最高値記憶部の前記最高値とを比較し、前記最高値更新部は、前記最新の相場の前記高値が前記最高値記憶部の前記最高値より高いと前記最高値比較部において判定された場合、前記最新の相場の前記高値を新たな最高値として前記最高値記憶部に格納する。
好適に、前記底値比較部は、前記データ取得部で取得された前記相場データが示す最新の相場の前記安値と前記第1底値記憶部の前記底値とを比較する。
好適に、前記底値更新部は、前記最高値更新部による前記最高値の更新後に前記データ取得部で最初に取得された相場データが示す最新の相場の前記高値が前記最高値記憶部の前記最高値より安いと前記最高値比較部において判定された場合、前記最初の相場データが示す最新の相場の前記安値を前記底値として前記第1底値記憶部に格納し、その後、前記最高値が再び更新されるまでの期間において、前記データ取得部で取得された相場データが示す最新の相場の前記安値が前記第1底値記憶部の前記底値より安いと前記底値比較部において判定された場合、前記最新の相場の前記安値を新たな底値として前記第1底値記憶部に格納する。
好適に、前記最安値比較部は、前記データ取得部で取得された前記相場データが示す最新の相場の前記安値と前記最安値記憶部の前記最安値とを比較し、前記最安値更新部は、前記最新の相場の前記安値が前記最安値記憶部の前記最安値より安いと前記最安値比較部において判定された場合、前記最新の相場の前記安値を新たな最安値として前記最安値記憶部に格納する。
好適に、前記天井値比較部は、前記データ取得部で取得された前記相場データが示す最新の相場の前記高値と前記第1天井値記憶部の前記天井値とを比較する。
好適に、前記天井値更新部は、前記最安値更新部による前記最安値の更新後に前記データ取得部で最初に取得された相場データが示す最新の相場の前記安値が前記最安値記憶部の前記最安値より高いと前記最安値比較部において判定された場合、前記最初の相場データが示す最新の相場の前記高値を前記天井値として前記第1天井値記憶部に格納し、その後、前記最安値が再び更新されるまでの期間において、前記データ取得部で取得された相場データが示す最新の相場の前記高値が前記第1天井値記憶部の前記天井値より高いと前記天井値比較部において判定された場合、前記最新の相場の前記高値を新たな天井値として前記第1天井値記憶部に格納する。
好適に、前記確定天井値取得部は、前記最安値更新部による前回の最安値の更新から今回の最安値の更新までの期間に前記第1天井値記憶部の天井値が前記天井値更新部により更新されたとしても、当該更新後の天井値と前記前回の最安値との差が所定の値より小さい場合、又は、当該更新後の天井値若しくは前記前回の最安値に対する当該差の割合が所定の値より小さい場合には、当該更新後の天井値を確定した天井値として前記第2天井値記憶部に格納しない。
好適に、前記確定底値取得部は、前記最高値更新部による前回の最高値の更新から今回の最高値の更新までの期間に前記第1底値記憶部の底値が前記底値更新部により更新された場合、前記最高値記憶部に記憶される前記時刻の情報に基づいて前回の最高値が付いた時刻と今回の最高値が付いた時刻との差を算出し、当該差が所定の時間より短いならば、当該更新後の底値を確定した底値として前記第2底値記憶部に格納しない。
好適に、前記確定天井値取得部は、前記最安値更新部による前回の最安値の更新から今回の最安値の更新までの期間に前記第1天井値記憶部の天井値が前記天井値更新部により更新された場合、前記最安値記憶部に記憶される前記時刻の情報に基づいて前回の最安値が付いた時刻と今回の最安値が付いた時刻との差を算出し、当該差が所定の時間より短いならば、当該更新後の天井値を確定した天井値として前記第2天井値記憶部に格納しない。
好適に、前記注文情報生成部は、前記生成した注文情報に係る注文を許可する旨の応答が前記注文受付部において受信された場合、前記生成した注文情報を前記注文情報記憶部に格納する。
好適に、前記注文情報生成部は、前記注文受付部において前記端末装置から注文の受け付けを求める前記応答を受信すると、注文元の前記端末装置から受信した前記要求データに応じて注文情報を生成し、前記注文情報記憶部に格納する。
好適に、前記注文情報記憶部は、前記逆指値注文を指示する注文情報を記憶し、前記注文情報生成部は、前記逆指値算出部において前記逆指値注文の売値又は買値が算出されると、前記注文情報記憶部に記憶される確定した逆指値注文の情報を当該算出された売値又は買値による逆指値注文の情報へ変更し、前記注文部は、前記相場データが示す最新の相場が前記注文情報記憶部に記憶される前記注文情報において指定された前記逆指値注文の執行条件を満たすと、当該逆指値注文の売買を行うための前記発注データを前記所定のサーバへ送信する。
前記傾向判定手段が前記相場の傾向を判定する前記工程は、前記コンピュータの底値取得手段が、前記相場データが示す前記相場が最高値を更新した後一時的に下落して再び最高値を更新した場合における当該一時的下落期間の前記相場の底値を取得する工程と、前記コンピュータの上昇傾向判定手段が、前記取得された底値が1回若しくは連続して複数回上昇した場合に前記相場が上昇傾向にあると判定する工程と、前記上昇傾向判定手段が、前記相場を上昇傾向にあると判定した後、前記相場データが示す最新の相場が前記底値取得手段により取得された最新の前記底値より下落した場合に前記相場の上昇傾向が終了したと判定する工程と、前記コンピュータの天井値取得手段が、前記相場データが示す前記相場が最安値を更新した後一時的に上昇して再び最安値を更新した場合における当該一時的上昇期間の前記相場の天井値を取得する工程と、前記コンピュータの下落傾向判定手段が、前記取得された天井値が1回若しくは連続して複数回下落した場合に前記相場が下落傾向にあると判定する工程と、前記下落傾向判定手段が、前記相場を下落傾向にあると判定した後、前記相場データが示す最新の相場が前記天井値取得手段により取得された最新の前記天井値より上昇した場合に前記相場の下落傾向が終了したと判定する工程とを含む。
前記底値取得手段が前記相場の底値を取得する前記工程は、前記コンピュータの最高値比較手段が、前記データ取得手段で取得された前記相場データが示す最新の相場と前記コンピュータの最高値記憶手段に記憶される前記最高値とを比較する工程と、前記コンピュータの最高値更新手段が、前記最新の相場が前記最高値記憶手段の前記最高値より高いと前記最高値比較手段において判定された場合、前記最新の相場を新たな最高値として前記最高値記憶手段に格納する工程と、前記コンピュータの底値更新手段が、前記最高値更新手段による前記最高値の更新後に前記データ取得手段で最初に取得された相場データが示す最新の相場が前記最高値記憶手段の前記最高値より安いと前記最高値比較手段において判定された場合、前記最初の相場データが示す最新の相場を前記底値として前記コンピュータの第1底値記憶手段に格納し、その後、前記最高値が再び更新されるまでの期間において、前記データ取得手段で取得された相場データが示す最新の相場が前記第1底値記憶部の前記底値より安いと前記底値比較手段において判定された場合、前記最新の相場を新たな底値として前記第1底値記憶手段に格納する工程と、前記コンピュータの確定底値取得手段が、前記最高値更新手段において前記最高値が更新されたとき、前回の最高値の更新から今回の最高値の更新までの期間に前記第1底値記憶手段の前記底値が前記底値更新手段により更新されたか否かを判定し、更新されたと判定した場合、前記第1底値記憶手段に記憶される底値を前記一時的下落期間における確定した底値として前記コンピュータの第2底値記憶手段に格納する工程とを含む。
前記上昇傾向判定手段が前記相場の上昇傾向を判定する前記工程では、前記上昇傾向判定手段が、前記確定底値取得手段によって確定した底値が前記第2底値記憶手段に格納される度に、最新の確定した底値と直前の確定した底値とを比較し、最新の確定した底値が直前の確定した底値より高いとの比較結果が1回若しくは連続して複数回得られた場合、前記相場が上昇傾向にあると判定する。
前記天井値取得手段が前記相場の天井値を取得する工程は、前記コンピュータの最安値比較手段が、前記データ取得手段で取得された前記相場データが示す最新の相場と前記コンピュータの最安値記憶手段に記憶される前記最安値とを比較する工程と、前記コンピュータの最安値更新手段が、前記最新の相場が前記最安値記憶手段の前記最安値より安いと前記最安値比較手段において判定された場合、前記最新の相場を新たな最安値として前記最安値記憶手段に格納する工程と、前記コンピュータの天井値比較手段が、前記データ取得手段で取得された前記相場データが示す最新の相場と前記第1天井値記憶手段の前記天井値とを比較する工程と、前記コンピュータの天井値更新手段が、前記最安値更新手段による前記最安値の更新後に前記データ取得手段で最初に取得された相場データが示す最新の相場が前記最安値記憶手段の前記最安値より高いと前記最安値比較手段において判定された場合、前記最初の相場データが示す最新の相場を前記天井値として前記コンピュータの第1天井値記憶手段に格納し、その後、前記最安値が再び更新されるまでの期間において、前記データ取得手段で取得された相場データが示す最新の相場が前記第1天井値記憶手段の前記天井値より高いと前記天井値比較手段において判定された場合、前記最新の相場を新たな天井値として前記第1天井値記憶手段に格納する工程と、前記コンピュータの確定天井値取得手段が、前記最安値更新手段において前記最安値が更新されたとき、前回の最安値の更新から今回の最安値の更新までの期間に前記第1天井値記憶手段の前記天井値が前記天井値更新手段により更新されたか否かを判定し、更新されたと判定した場合、前記第1天井値記憶手段に記憶される天井値を前記一時的上昇期間における確定した天井値として前記コンピュータの第2天井値記憶手段に格納する工程とを含む。
前記下落傾向判定手段が前記相場の下落傾向を判定する前記工程では、前記下落傾向判定手段が、前記確定天井値取得手段によって確定した天井値が前記第2天井値記憶手段に格納される度に、最新の確定した天井値と直前の確定した天井値とを比較し、最新の確定した天井値が直前の確定した天井値より安いとの比較結果が1回若しくは連続して複数回得られた場合、前記相場が下落傾向にあると判定する。
図1は、本発明に係る市場取引システムの全体的な構成の一例を示す図である。
図1に示す市場取引システム1は、注文処理サーバ1と、複数の端末装置2と、相場データ提供サーバ3と、市場取引所サーバ4を有する。
また、端末装置2は、注文処理サーバ1における後述の取引支援機能によって発注の確認を求める通知が送られてきた場合、発注の許可又は不許可を示す応答を注文処理サーバ1に送信する。
図2に示す注文処理サーバ1は、通信部11と、操作部12と、ディスプレイ13と、記憶部14と、処理回路15と、作業メモリ16を有する。通信部11、操作部12、ディスプレイ13、記憶部14及び処理回路15は例えば内部バスを介して接続されている。
通信部11は、処理回路15の制御に従って、インターネット等の通信ネットワーク9を介して端末装置2や相場データ提供サーバ3と通信を行い、注文情報や相場データ等の送信・受信を行う。
操作部12は、ユーザが命令・指示を入力するために操作するユーザインターフェースであり、例えばキーボードやマウス、タッチパネル等により構成される。
ディスプレイ13は、処理回路15において生成される表示信号に応じた画面を表示する。
記憶部14は、処理回路15において処理を実行させるためのプログラムやデータを記憶する装置であり、例えばハードディスクやフラッシュROM等の不揮発性メモリ、光磁気ディスク装置等の比較的容量が大きい記憶装置によって構成される。
作業メモリ16は、処理回路15において実行されるプログラムコードや、処理の過程で一時的に利用されるデータ等を記憶する装置であり、SRAM等の比較的高速な記憶装置によって構成される。
処理回路15は、記憶部14に記憶されるプログラムに従って処理を実行する回路であり、端末装置2の全体的な動作を統括的に制御する。処理回路15は、作業メモリ16に処理対象および処理途中のデータを適宜記憶させながらプログラムの命令を順次実行する。
図3に示す注文処理サーバ1は、相場データ取得部101と、第1傾向判定部103と、第2傾向判定部105と、注文指示部106と、注文情報記憶部107と、注文情報生成部108と、注文受付部109と、注文部110を有する。
相場データ取得部101は、通信ネットワーク9を介して相場データ提供サーバ3にアクセスし、市場取引所の売買において刻々変化する株式や為替等の相場を示す相場データを相場データ提供サーバ3から逐次取得する。
第1傾向判定部103は、比較的時間スケールの長い相場データD1に基づいて、相場が上昇傾向にあるか又は下落傾向にあるかを判定する。他方、第2傾向判定部105は、比較的時間スケールの短い相場データD2に基づいて、相場が上昇傾向にあるか又は下落傾向にあるかを判定する。
本実施形態において、第1傾向判定部103と第2傾向判定部105は、処理対象の相場データが異なるものの(D1とD2)、処理内容が同じである。そこで、以下では、第1傾向判定部103と第2傾向判定部105を総称して「傾向判定部」と記し、その共通の構成と動作を説明する。
具体的には、傾向判定部は、相場が最高値を更新する合間に生じる一時的下落期間の底値を随時取得し、底値が1回若しくは連続して複数回上昇した場合、相場が上昇傾向にあると判定する。また、傾向判定部は、相場が最安値を更新する合間に生じる一時的上昇期間の天井値を随時取得し、天井値が1回若しくは連続して複数回下落した場合、相場が下落傾向にあると判定する。
図5に示す傾向判定部は、底値取得部120と、上昇傾向判定部121と、天井値取得部122と、下落傾向判定部123を有する。
また、底値取得部120は、下落傾向判定部123において相場の下落傾向が終了したと判定されたとき、相場データ取得部101で取得された相場データが示す最新の相場を最高値とみなして、以降の底値を取得する。すなわち、下落傾向が終了して傾向不定の状態に移行した場合、底値取得部120は、底値を取得する際の基準となる最高値を、その時点の最新の相場にリセットする。
図6に示す底値取得部120は、最高値記憶部130と、最高値比較部131と、最高値更新部132と、第1底値記憶部133と、底値比較部134と、底値更新部135と、確定底値取得部136と、第2底値記憶部137を有する。
第1底値記憶部133は、最高値が更新される合間の一時的下落期間内において底値を一時的に記憶する。第2底値記憶部137は、一時的下落期間の終了時点で確定した底値を記憶する。
すなわち、底値更新部135は、最高値更新部132による最高値の更新後に相場データ取得部101で最初に取得された相場データが示す最新の相場が最高値記憶部130の最高値より安いと最高値比較部131において判定された場合、その最初の相場データが示す最新の相場を底値として第1底値記憶部133に格納する(すなわち、一時的下落期間における相場の初期値を記憶する)。その後、最高値が再び更新されるまでの期間において、相場データ取得部101で取得された相場データが示す最新の相場が第1底値記憶部133の底値より安いと底値比較部134において判定された場合、底値更新部135は、その最新の相場を新たな底値として第1底値記憶部133に格納する。
例えば、底値更新部135は、最高値更新部132による最高値の更新後に相場データ取得部101で最初に取得された相場データに含まれる最新の相場の高値(図4)が最高値記憶部130の最高値より安いと最高値比較部131において判定された場合、その最初の相場データに含まれる最新の相場の安値(図4)を底値として第1底値記憶部133に格納する。その後、最高値が再び更新されるまでの期間において、相場データ取得部101で取得された相場データに含まれる最新の相場の安値(図4)が第1底値記憶部133の底値より安いと底値比較部134において判定された場合、底値更新部135は、その最新の相場の安値を新たな底値として第1底値記憶部133に格納する。
以上が、底値取得部120についての説明である。
天井値取得部122は、逐次取得される一連の相場データに基づいて、相場が最安値を更新した後一時的に上昇して再び最安値を更新した場合における一時的上昇期間の相場の天井値を取得する。従って、天井値取得部122は、一時的上昇期間が終了して最安値が更新されたときに天井値を取得する。
また、天井値取得部122は、上昇傾向判定部121において相場の上昇傾向が終了したと判定されたとき相場データ取得部101で取得された相場データが示す最新の相場を最安値とみなして、以降の天井値を取得する。すなわち、上昇傾向が終了して傾向不定の状態に移行した場合、天井値取得部122は、天井値を取得する際の基準となる最安値を、その時点の最新の相場にリセットする。
図7に示す天井値取得部122は、最安値記憶部140と、最安値比較部141と、最安値更新部142と、第1天井値記憶部143と、天井値比較部144と、天井値更新部145と、確定天井値取得部146と、第2天井値記憶部147を有する。
第1天井値記憶部143は、最安値が更新される合間の一時的上昇期間内において天井値を一時的に記憶する。第2天井値記憶部147は、一時的上昇期間の終了時点で確定した天井値を記憶する。
すなわち、天井値更新部145は、最安値更新部142による最安値の更新後に相場データ取得部101で最初に取得された相場データが示す最新の相場が最安値記憶部140の最安値より高いと最安値比較部141において判定された場合、その最初の相場データが示す最新の相場を天井値として第1天井値記憶部143に格納する(すなわち、一時的上昇期間における相場の初期値を記憶する)。その後、最安値が再び更新されるまでの期間において、相場データ取得部101で取得された相場データが示す最新の相場が第1天井値記憶部143の天井値より高いと天井値比較部144において判定された場合、天井値更新部145は、その最新の相場を新たな天井値として第1天井値記憶部143に格納する。
例えば、天井値更新部145は、最安値更新部142による最安値の更新後に相場データ取得部101で最初に取得された相場データに含まれる最新の相場の安値(図4)が最安値記憶部140の最安値より高いと最安値比較部141において判定された場合、その最初の相場データに含まれる最新の相場の高値(図4)を天井値として第1天井値記憶部143に格納する。その後、最安値が再び更新されるまでの期間において、相場データ取得部101で取得された相場データに含まれる最新の相場の高値(図4)が第1天井値記憶部143の天井値より高いと天井値比較部144において判定された場合、最新の相場の高値を新たな天井値として第1天井値記憶部143に格納する。
以上が、天井値取得部122についての説明である。
上昇傾向判定部121は、底値取得部120において取得された底値が上昇し続けている場合に相場が上昇傾向にあると判定し、この条件が崩れた場合に上昇傾向が終了したと判定する。
すなわち、上昇傾向判定部121は、底値取得部120で取得された底値が1回若しくは連続して複数回上昇した場合、相場が上昇傾向にあると判定する。そして、相場が上昇傾向にあると判定した後、相場データが示す最新の相場(例えば最新の相場データの安値)が底値取得部120で取得された最新の底値より下落した場合、相場の上昇傾向が終了したと判定する。
例えば、上昇傾向判定部121は、確定底値取得部136によって確定した底値が第2底値記憶部137に格納される度に、最新の確定した底値と直前の確定した底値とを比較し、最新の確定した底値が直前の確定した底値より高いとの比較結果が1回若しくは連続して複数回得られた場合、相場が上昇傾向にあると判定する。そして、相場が上昇傾向にあると判定した後、相場データが示す最新の相場(例えば最新の相場データの安値)が最新の確定した底値より安いとの比較結果が得られた場合、相場の上昇傾向が終了したと判定する。
すなわち、下落傾向判定部123は、天井値取得部122で取得された天井値が1回若しくは連続して複数回下落した場合、相場が下落傾向にあると判定する。そして、相場が下落傾向にあると判定した後、相場データが示す最新の相場(例えば最新の相場データの高値)が天井値取得部122で取得された最新の天井値より上昇した場合、相場の下落傾向が終了したと判定する。
例えば、下落傾向判定部123は、確定天井値取得部146によって確定した天井値が前記第2天井値記憶部に格納される度に、最新の確定した天井値と直前の確定した天井値とを比較し、最新の確定した天井値が直前の確定した天井値より安いとの比較結果が1回若しくは連続して複数回得られた場合、相場が下落傾向にあると判定する。そして、相場が下落傾向にあると判定した後、相場データが示す最新の相場(例えば最新の相場データの高値)が最新の確定した天井値より高いとの比較結果が得られた場合、相場の下落傾向が終了したと判定する。
図3に戻る。
注文指示部106は、第1傾向判定部103において相場が上昇傾向にあると判定されている状態で、第2傾向判定部105において相場の上昇傾向が始まったと判定された場合に、買い注文を指示する。また、注文指示部106は、第1傾向判定部103において相場が下落傾向にあると判定されている状態で、第2傾向判定部105において相場の下落傾向が始まったと判定された場合、売り注文を指示する。
つまり、注文指示部106は、短い時間スケールの相場データに基づいて判定された相場のトレンドが、長い時間スケールの相場データに基づいて判定された相場のトレンドと一致し始めた場合に、売買の注文を指示する。
注文情報生成部108は、注文受付部109において受け付けたユーザの端末装置2からの指示に応じて、市場取引所サーバ4に発注する注文の内容を示す注文情報を生成し、注文情報記憶部107に格納する。注文情報には、例えば、ユーザの識別番号や注文の種類(売り/買い、成行き注文、指値注文等)、売買を執行すべき価格、売買の金額・数量などの情報が含まれる。
このように注文情報の自動生成を行った場合、注文情報生成部108は、ユーザの端末装置2から注文の許可を受けるまで、注文情報を注文情報記憶部107に格納しない。すなわち、注文情報生成部108は、自動生成した注文情報に係る注文を許可する旨の端末装置2からの応答を注文受付部109において受信した場合に、当該注文情報を注文情報記憶部107に格納する。
注文受付部109は、通信ネットワーク9を介してユーザの端末装置2と通信を行う。例えば受付部109は、Webサーバとしての機能を備えており、端末装置のWebブラウザとHTTP等の所定のプロトコルによってWebページのデータ(HTMLデータ等)をやり取りする。すなわち、注文受付部109は、ユーザがシステムへログインするための認証情報を入力する画面や、相場のチャートを表示する画面、取引条件を設定する画面(例えば図41〜図43)、過去の注文履歴や約定履歴を表示する画面などを端末装置2のディスプレイにおいて表示させるように、HTMLデータ等の画面表示データを生成して端末装置2に送信する。注文受付部109は、これらの画面において入力された情報を端末装置2から受信する。
例えば注文受付部109は、電子メールの送信機能を備えており、注文受付部109の注文確認用WebページのURLが記載された電子メールをユーザの電子メールアドレスに宛てて送信する。端末装置2のユーザが電子メールに記載された上記URLにアクセスすると、注文受付部109は、自動生成された注文情報に係る注文の許可/不許可をユーザに確認するための画面のデータを端末装置2に送信する。注文受付部109は、この確認画面においてユーザが入力した許可又は不許可の応答を端末装置2から受信し、注文情報生成部108に渡す。
注文部110は、注文情報記憶部107に記憶される注文情報に基づいて、市場取引所サーバ4へ売買の注文を行うための発注データを送信し、発注データに応じて執行された売買の結果に関する情報(約定情報)を市場取引所サーバ4から受信する。約定情報には、例えば、ユーザの識別コード、注文の識別コード、注文の受け付け結果(受け付けが確定したか否かの通知)、注文の執行結果(売買が約定した価格,日時,数量等)などが含まれる。注文部110は、これらの情報を注文情報記憶部107の注文情報に追加する。
注文情報記憶部107は、注文処理サーバ1において受け付けが確定した売買の注文に関する情報を記憶する。受け付けが確定した注文の情報には、約定した注文の情報も含まれる。
傾向判定部(103,105)は、最高値が更新される合間の一時的下落期間の底値を取得し、底値が1回若しくは連続して複数回上昇した場合、相場が上昇傾向にあると判定する。また、傾向判定部103は、最安値が更新される合間の一時的上昇期間の天井値を取得し、天井値が1回若しくは連続して複数回数下落した場合、相場が下落傾向にあると判定する。
一方、第1傾向判定部103において相場が下落傾向にあると判定され(ステップST150)、かつ、第2傾向判定部105において相場の下落傾向が始まった判定された場合(ステップST160)、注文指示部106が売り注文を指示する。これにより、注文情報生成部108が売り注文を指示する注文情報を生成する(ステップST170)。
第1傾向判定部103と第2傾向判定部105の判定結果が反対の場合(一方が上昇傾向を判定し、他方が下落傾向を判定する場合)や、第1傾向判定部103と第2傾向判定部105の一方の判定結果が傾向不定の場合(上昇傾向でも下落傾向でもない場合)は、注文指示部106において注文の指示が出ないため、注文情報は生成されない。
図に表された四角い記号は「ローソク足」と呼ばれ、一定期間内の高値、安値、始値、終値を表す。白い四角形の下辺が始値、上辺が終値を表し、黒い四角形の上辺が始値、下辺が終値を示す。四角形の上辺から上に突き出した線の上端が高値を示し、四角形の下辺から下に突き出した線の下端が安値を示す。
図9において、左側が時間スケールの短いローソク足のチャートを示し、右側が時間スケールの長いローソク足のチャートを示す。図に示すように、時間スケールの長い1本のローソク足は、時間スケールの短い複数本のローソク足に対応する。例えば、1日のローソク足の1本は、1時間のローソク足の12本に対応する。
相場データ取得部101において取得される各相場データは、例えば、図9に示すようなローソク足の1つ1つに対応する。そして、第1傾向判定部103は、図の左に示すような長い時間スケールのローソク足チャートにおいて相場の傾向を判定し、第2傾向判定部105は、図の右に示すような短い時間スケールのローソク足チャートにおいて相場の傾向を判定する。
例えば、図の左側に示すように長い時間スケールで相場が上昇傾向にあると第1傾向判定部103で判定されている場合、注文指示部106は、図の右側に示すように短い時間スケールで相場の上昇が開始したと第2傾向判定部105で判定された場合に、買い注文を指示する。
底値更新部135は、一時的下落期間を示すフラグf1が「0」の場合(ST400)、フラグf1を「1」にセットするとともに(ST405)、最新の相場を底値の初期値として第1底値記憶部133に格納する(ST410)。一方、フラグf1が「1」の場合(ST400)、底値更新部135は、第1底値記憶部133の底値と最新の相場とを比較し(ST415)、最新の相場が底値より安ければ、最新の相場を底値として第1底値記憶部133に格納する(ST410)。
天井値更新部145は、一時的上昇期間を示すフラグf2が「0」の場合(ST450)、フラグf2を「1」にセットするとともに(ST455)、最新の相場を天井値の初期値として第1天井値記憶部143に格納する(ST460)。一方、フラグf2が「1」の場合(ST450)、天井値更新部145は、第1天井値記憶部143の天井値と最新の相場とを比較し(ST465)、最新の相場が天井値より高ければ、最新の相場を天井値として第1天井値記憶部143に格納する(ST460)。
最新の相場が最高値も最安値も更新しておらず、かつ、相場が上昇傾向にあると判定している場合(ST310)、傾向判定部(103,105)は、相場の上昇傾向が終了したか否かを判定する。
すなわち、相場が上昇傾向にあると判定している状態で(ST310)、最新の相場が直近の確定した底値より安い場合(ST315)、上昇傾向判定部121は、相場の上昇傾向が終了して傾向不定の状態(上昇傾向でも下落傾向でもない状態)になったと判定する(ST335)。
この場合、最安値更新部142は、最新の相場を新たな最安値として最安値記憶部140に格納する(ST320)。これにより、最新の相場を最安値の初期値として、天井値取得部122による天井値の取得と下落傾向判定部123による下落傾向の判定が可能となる。また、天井値更新部145は、フラグf2を「0」にリセットして前回の最安値からの一時的上昇期間を終了させ(ST325)、確定天井値取得部146は、第1天井値記憶部143に記憶される天井値を確定した天井値として第2天井値記憶部147に格納する(ST330)。このとき確定する天井値は、終了した上昇傾向の期間における最高値に対応する。
最新の相場が直近の確定した底値より高い場合(ST315)、上昇傾向判定部121は、上昇傾向の判定を維持する(ST340)。
すなわち、相場が下落傾向にあると判定している状態で(ST350)、最新の相場が直近の確定した天井値より高い場合(ST355)、下落傾向判定部123は、相場の下落傾向が終了して傾向不定の状態になったと判定する(ST375)。
この場合、最高値更新部132は、最新の相場を新たな最高値として最高値記憶部130に格納する(ST360)。これにより、最新の相場を最高値の基準として、底値取得部120による底値の取得と上昇傾向判定部121による上昇傾向の判定が可能となる。また、底値更新部135は、フラグf1を「0」にリセットして前回の最高値からの一時的下落期間を終了させ(ST365)、確定底値取得部136は、第1底値記憶部133に記憶される底値を確定した底値として第2底値記憶部137に格納する(ST370)。このとき確定する底値は、終了した下落傾向の期間における最安値に対応する。
最新の相場が直近の確定した天井値より安い場合(ST355)、下落傾向判定部123は、下落傾向の判定を維持する(ST380)。
最新の相場が最高値も最安値も更新しておらず、かつ、相場を傾向不定状態と判定している場合、傾向判定部(103,105)は、傾向不定状態の判定を維持する(ST380)。
図14の例において、「p31」,「p33」,「p36」の相場データの高値は、最安値の更新の合間に生じる一時的上昇期間の天井値であり、これらの一連の天井値は時間ともに下落している。このように天井値が下落している期間において、傾向判定部(103,105)は相場を下落傾向と判定する。
相場が「p36」の天井値から下落し、「p38」の最安値をつけた後、反転上昇して「p39」の高値に達すると、直近の天井値「p36」より高くなるため、傾向判定部(103,105)は相場の下落傾向が終了したと判定する。この場合、「p39」の高値が新たな最高値として最高値記憶部130に格納される。また、第1底値記憶部133に格納される「p38」の安値が、最新の確定した底値として第2底値記憶部137に格納される。
下落傾向が終了して傾向不定の状態になった後、相場は最高値を更新しながら上昇する。「p40」における最高値の更新から相場が一時的に下落し、「p42」において再び相場が最高値を更新すると、「p41」の安値が確定した底値として第2底値記憶部137に格納される。「p41」の底値は「p38」の底値より高くなっている。相場が更に「p43」の高値まで上昇し、一時的下落期間を経て、「p43」の高値を超える「p44」の高値に達すると、「p43」の安値が確定した底値として第2底値記憶部137に格納される。「p43」の底値は「p41」の底値より更に高くなっている。ここで、「p38」から2回続けて底値が上昇したことになると、上昇傾向判定部121は相場が上昇傾向に入ったと判定する。
図15の例において、「p2」,「p4」,「p7」の相場データの安値は、最高値の更新の合間に生じる一時的下落期間の底値であり、これらの一連の底値は時間ともに上昇している。このように底値が上昇している期間において、傾向判定部(103,105)は相場を上昇傾向と判定する。
相場が「p7」の底値から上昇し、「p9」の最高値をつけた後、反転下落して「p10」の安値に達すると、直近の底値「p7」より安くなるため、傾向判定部(103,105)は相場の上昇傾向が終了したと判定する。この場合、「p10」の安値が新たな最安値として最安値記憶部140に格納される。また、第1天井記憶部143に格納される「p9」の高値が、最新の確定した天井値として第2天井値記憶部147に格納される。
上昇傾向が終了して傾向不定の状態になった後、相場は最安値を更新しながら下落する。「p11」における最安値の更新から相場が一時的に上昇し、「p13」において再び相場が最安値を更新すると、「p12」の高値が確定した天井値として第2天井値記憶部147に格納される。「p12」の天井値は「p9」の天井値より安くなっている。相場が更に「p13」の安値まで下落し、一時的上昇期間を経て、「p14」の安値より安い「p16」の安値に達すると、「p15」の高値が確定した天井値として第2天井値記憶部147に格納される。「p15」の天井値は「p12」の天井値より更に安くなっている。ここで、「p9」から2回続けて天井値が下落したことになると、下落傾向判定部123は相場が下落傾向に入ったと判定する。
以上が、傾向判定部(103,105)における判定処理(ST100,ST110:図8)の説明である。
一方、端末装置2からの応答が注文内容の修正を求めるものであった場合(ST730)、注文情報生成部108は、この要求に応じて注文内容が修正された注文情報を生成し(ST700)、修正された注文情報を注文受付部109が端末装置2へ再送信する(ST710)。また、端末装置2からの応答が注文の不許可を示すものであった場合、注文情報生成部108は、生成した注文情報を注文情報記憶部107へ格納せずに破棄する。
一般に、長い時間スパンで一定のトレンドが継続している場合、短い時間スパンでは長い時間スパンと同じ方向のトレンドが優勢になる。従って、上記のように短い時間スパンのトレンドが長い時間スパンのトレンドと一致し始めたタイミングで売買の注文を行うことで、より成功率の高い取引を行うことができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
第1の実施形態における図8に示すフローチャートと比較すると、図17に示すフローチャートには「ステップST141〜ST142」と「ステップST171〜ST172」が加わっている。第2の実施形態に係る注文処理サーバ1の他の動作は、第1の実施形態と同様である。
他方、第1傾向判定部103において相場が下落傾向にあると判定されている状態で(ST150)、第2傾向判定部105において相場の下落傾向が終わったと判定された場合(ST171)、約定した売り注文(売り建て玉)を決済するための買い注文を指示する、これにより、注文情報生成部108が売り注文を指示する注文情報を自動的に生成する(ST172)。
ステップST142,ST172における注文処理では、例えば図16のフローチャートにおいて示すように、ユーザが注文内容を許可した場合に注文が確定される。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
図10に示すフローチャートと比較すると、図19に示すフローチャートには「ステップST241」と「ステップST286」が加わっている。第3の実施形態に係る注文処理サーバ1の他の動作は、第1の実施形態と同様である。
図20のフローチャートは、第2傾向判定部105で上昇傾向と判定された場合における逆指値の更新処理の一例を示す。
まず、逆指値算出部113は、第2傾向判定部105の第2底値記憶部137に記憶される最新の確定した底値に基づいて、逆指値注文の売値を算出する(ST800)。例えば逆指値算出部113は、最新の底値から所定のオフセット値を減算した結果や、最新の底値に対して所定の割合だけ安い値を逆指値注文の売値として算出する。逆指値算出部113において逆指値が算出されると、注文情報生成部108は、この算出された逆指値と注文情報記憶部107に記憶される注文情報の逆指値とを比較する(ST805)。算出された逆指値が現在確定している逆指値より高い場合、注文情報生成部108は、注文情報記憶部107に記憶される注文情報の逆指値を、この算出された逆指値に変更する(ST810)。算出された逆指値が現在の逆指値より安い場合、注文情報生成部108は逆指値の更新を行わない。これは、売りの逆指値を安くすると、逆指値注文の執行時における損失の額が大きくなるからである。
図21のフローチャートは、第2傾向判定部105で下落傾向と判定された場合における逆指値の更新処理の一例を示す。
まず、逆指値算出部113は、第2傾向判定部105の第2天井値記憶部147に記憶される最新の確定した天井値に基づいて、逆指値注文の買値を算出する(ST850)。例えば逆指値算出部113は、最新の天井値に所定のオフセット値を加算した結果や、最新の天井値に対して所定の割合だけ高い値を逆指値注文の買値として算出する。逆指値算出部113において逆指値が算出されると、注文情報生成部108は、この算出された逆指値と注文情報記憶部107に記憶される注文情報の逆指値とを比較する(ST855)。算出された逆指値が現在確定している逆指値より安い場合、注文情報生成部108は、注文情報記憶部107に記憶される注文情報の逆指値を、この算出された逆指値に変更する(ST860)。一方、算出された逆指値が現在の逆指値より高い場合、注文情報生成部108は逆指値の更新を行わない。これは、買いの逆指値を高くすると、逆指値注文の執行時における損失の額が大きくなるからである。
一般に、上昇傾向の相場における一時的下落期間の底値は相場の上昇とともに高くなる傾向があり、下落傾向の相場における一時的場用期間の天井値は相場の下落とともに安くなる傾向がある。従って、この底値や天井値に応じて逆指値を設定することにより、一定の値幅で逆指値を相場に追従させる従来のトレール方式などに比べて逆指値注文の無駄な執行を抑制できるとともに、逆指値注文が執行された際の損失を減らすことができる。
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
これに対し、本実施形態に係る注文処理サーバ1は、相場データD1,D2から生成された時間スケールの異なるテクニカル指標に基づいて、相場の傾向をそれぞれ判定する。
本実施形態に係る傾向判定部は、例えば図24において示すように、指標データ生成部154と指標傾向判定部155を有する。
図25に示す第1変化点取得部150は、指標データ記憶部160と、第1変化点検出部161と、第1変化点記憶部162と、確定第1変化点取得部163と、確定第1変化点記憶部164を有する。
第1変化点検出部161は、前回のテクニカル指標と今回のテクニカル指標の比較によって相場の下落傾向を示す方向へのテクニカル指標の変化(SMAの低下)を検出した場合、前回のテクニカル指標を変化点として第1変化点記憶部162に格納する。
また、第1変化点検出部161は、相場の下落傾向を示す方向へのテクニカル指標の変化(SMAの低下)を検出した場合、フラグf3を「1」をセットするとともにフラグf4を「0」にリセットする。
また、第1変化点検出部161は、前回のテクニカル指標と今回のテクニカル指標との比較結果に応じてフラグf3を「0」から「1」へ変更した場合、前回のテクニカル指標に係る情報を変化点として第1変化点記憶部162に格納する。例えば、第1変化点検出部161は、変化点におけるテクニカル指標とその時刻に関する情報を第1変化点記憶部162に格納する。
以上が、第1変化点取得部150の説明である。
第2変化点取得部152は、テクニカル指標が相場の上昇傾向を示す方向へ変化する場合において当該変化が開始する変化点のテクニカル指標を取得する。例えば、第2変化点取得部152は、テクニカル指標が相場の上昇傾向を示す方向へ一定の値又は一定の割合だけ変化した場合に、当該変化の開始点のテクニカル指標を変化点として取得する。
図26に示す第2変化点取得部152は、指標データ記憶部170と、第2変化点検出部171と、第2変化点記憶部172と、確定第2変化点取得部173と、確定第2変化点記憶部174を有する。
第2変化点検出部171は、前回のテクニカル指標と今回のテクニカル指標の比較によって相場の上昇傾向を示す方向へのテクニカル指標の変化(SMAの上昇)を検出した場合、前回のテクニカル指標を変化点として第2変化点記憶部172に格納する。
また、第2変化点検出部171は、相場の上昇傾向を示す方向へのテクニカル指標の変化(SMAの上昇)を検出した場合、フラグf4に「1」をセットするとともにフラグf3を「0」にリセットする。
また、第2変化点検出部171は、前回のテクニカル指標と今回のテクニカル指標との比較結果に応じてフラグf4を「0」から「1」へ変更した場合、前回のテクニカル指標に係る情報を変化点として第2変化点記憶部172に格納する。例えば、第2変化点検出部171は、変化点におけるテクニカル指標とその時刻に関する情報を第2変化点記憶部172に格納する。
以上が、第2変化点取得部152の説明である。
第1指標判定部151は、第1変化点取得部150において取得された変化点のテクニカル指標が、相場の下落傾向を示す方向へ1回若しくは連続して複数回推移した場合、相場の下落傾向が始まったと判定する。
図30の例において、「q4」,「q7」,「q12」のテクニカル指標は、それぞれ上昇方向への変化を開始する変化点である。第2変化点検出部171(図26)は、これらの変化点のテクニカル指標を第2変化点記憶部172に格納する。第2変化点記憶部172の変化点に対してテクニカル指標が一定の値(若しくは一定の割合)だけ上昇すると、確定第2変化点取得部173は、第2変化点記憶部172の変化点を確定した変化点として確定第2変化点記憶部174に格納する。図30の例において、「q9」のテクニカル指標を取得したとき「q7」の変化点が確定する。確定した「q7」の変化点は、前回の変化点(「q4」)に比べて上昇している。第2指標判定部153は、この「q4」から「q7」への変化点の上昇に基づいて、相場が上昇傾向にあると判定する。
次に「q12」の変化点が確定したとき、「q12」の変化点は前回の変化点(「q7」)に比べて上昇している。そのため、第2指標判定部153は、「q7」から「q12」への変化点の上昇に基づいて、相場が上昇傾向にあるとの判定を維持する。
図31の例において、「q24」,「q27」,「q32」のテクニカル指標(例えばSMA)は、それぞれ低下方向への変化を開始する変化点である。第1変化点検出部161(図25)は、これらの変化点のテクニカル指標を第1変化点記憶部162に格納する。第1変化点記憶部162の変化点に対してテクニカル指標が一定の値(若しくは一定の割合)だけ低下すると、確定第1変化点取得部163は、第1変化点記憶部162の変化点を確定した変化点として確定第1変化点記憶部164に格納する。図31の例において、「q29」のテクニカル指標を取得したとき「q27」の変化点が確定する。確定した「q27」の変化点は、前回の変化点(「q24」)に比べて低下している。第1指標判定部151は、この「q24」から「q27」への変化点の低下に基づいて、相場が下落傾向にあると判定する。
次に「q32」の変化点が確定したとき、「q32」の変化点は前回の変化点(「q27」)に比べて低下している。そのため、第1指標判定部151は、「q27」から「q32」への変化点の低下に基づいて、相場が下落傾向にあるとの判定を維持する。
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
また、本実施形態に係る傾向判定部は、図24に示す傾向判定部おける上述した指標傾向判定部155を、次に述べる指標傾向判定部155Aに置き換えたものである。
例えばテクニカル指標がSMAの場合、変化方向判定部180は、指標データ記憶部183に記憶される前回のテクニカル指標データと指標データ生成部154において生成された今回のテクニカル指標データとを比較し、今回のテクニカル指標が前回のテクニカル指標に比べて大きく、かつ、その差が所定値以上の場合、相場の上昇を示す方向へテクニカル指標が変化したと判定する。この場合、変化方向判定部180は、相場の上昇を示す方向へのテクニカル指標の変化を示すフラグf6を「1」にセットするとともに、相場の下落を示す方向へのテクニカル指標の変化を示すフラグf5を「0」にリセットする。
他方、変化方向判定部180は、今回のテクニカル指標が前回のテクニカル指標に比べて小さく、かつ、その差が所定値以上の場合、相場の下落を示す方向へテクニカル指標が変化したと判定する。この場合、変化方向判定部180は、フラグf5を「1」にセットするとともにフラグf6を「0」にリセットする。
その他の場合、変化方向判定部180は、テクニカル指標の変化がないと判定し、フラグf5,f6をそれぞれ「0」にリセットする。
例えば第1指標判定部181は、変化方向判定部180の判定結果が相場の上昇傾向を示す方向へのテクニカル指標の変化を示す判定結果に移行した場合(フラグf6が「0」から「1」へ変化した場合)、移行時のテクニカル指標とその時刻に関する情報を変化点として指標データ記憶部183に格納する。そして、第1指標判定部181は、指標データ生成部154においてテクニカル指標データが生成される度に、指標データ記憶部183に記憶される直近の変化点のテクニカル指標と最新のテクニカル指標とを比較し、直近の変化点からの経過時間が所定の時間を超え、かつ、直近の変化点からの上昇量が所定値を超えているならば、相場が上昇傾向にあると判定する。
例えば第2指標判定部182は、変化方向判定部180の判定結果が相場の下落傾向を示す方向へのテクニカル指標の変化を示す判定結果に移行した場合(フラグf5が「0」から「1」へ変化した場合)、移行時のテクニカル指標とその時刻に関する情報を変化点として指標データ記憶部183に格納する。そして、第2指標判定部182は、指標データ生成部154においてテクニカル指標データが生成される度に、指標データ記憶部183に記憶される直近の変化点のテクニカル指標と最新のテクニカル指標とを比較し、直近の変化点からの経過時間が所定の時間を超え、かつ、直近の変化点からの下落量が所定値を超えているならば、相場が下落傾向にあると判定する。
図35の例において、「q40」〜「q45」のテクニカル指標は単調に増加している。この期間において、指標傾向判定部155Aは、相場が上昇傾向にあると判定する。その後、テクニカル指標「q46」が生成されると、これが前回のテクニカル指標「q45」とほぼ等しいため、指標傾向判定部155Aは相場の傾向を不定状態と判定する。相場の傾向が不定状態において、テクニカル指標「q48」から単調な下落が始まり、この下落期間がテクニカル指標「q52」において所定の時間Taに達する。ここで、テクニカル指標「q48」から「q52」までの下落量Aが所定のしきい値を超えているため、指標傾向判定部155Aは、相場が下落傾向にあると判定する。
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。
図36の例において、本実施形態に係る傾向判定部(103,105)は、指標データ生成部154Bと指標傾向判定部155Bを有する。
例えば指標データ生成部154Bは、テクニカル指標としてSMAを生成する場合、N個の相場データ(D1,D2)の平均値を第1テクニカル指標データとして生成するとともに、M個の相場データ(D1,D2)の平均値を第2テクニカル指標データとして生成する。第2テクニカル指標データは、第1テクニカル指標データより緩やかに変化する。
例えばテクニカル指標がSMAの場合、変化方向判定部190は、指標データ記憶部196に記憶される前回のテクニカル指標(I1,I2)と指標データ生成部154Bにおいて生成された今回のテクニカル指標データ(I1,I2)とを比較し、今回のテクニカル指標(I1,I2)が前回のテクニカル指標(I1,I2)に比べて大きく、かつ、その差が所定値以上の場合、相場の上昇を示す方向へテクニカル指標(I1,I2)が変化したと判定する。他方、変化方向判定部190は、今回のテクニカル指標(I1,I2)が前回のテクニカル指標(I1,I2)に比べて小さく、かつ、その差が所定値以上の場合、相場の下落を示す方向へテクニカル指標(I1,I2)が変化したと判定する。その他の場合、変化方向判定部190は、テクニカル指標(I1,I2)が変化していないと判定する。
すなわち、注文指示部106は、第1傾向判定部103において相場が上昇傾向にあるとの判定がされた後一定の期間内に第2傾向判定部105において相場が上昇傾向にあると判定された場合、買い注文を指示する。他方、注文指示部106は、第1傾向判定部103において相場が下落傾向にあると判定された後一定の期間内に第2傾向判定部105において相場が下落傾向にあると判定された場合、売り注文を指示する。
すなわち、注文指示部106は、比較的時間スケールの長い相場データD1に基づいて相場の上昇傾向又は下落傾向を示す判定結果が得られた後、一定期間内に、これと同じ相場の傾向の判定結果が比較的時間スケールの短い相場データD2に基づいて得られた場合、売り又は買いの注文を指示する。
この変数jは、フラグf8が「1」にセットされた後、第1テクニカル指標I1が相場の上昇を示す方向へ変化し続けるとともに、第2テクニカル指標I2が相場の下落を示す方向へ変化しない状態が続く限り、第1テクニカル指標データの生成の度に1ずつインクリメントされる。
すなわち、第1指標判定部192は、フラグf8を「1」にセットした後、第1テクニカル指標I1が相場の上昇を示す方向へ変化し、かつ、第2テクニカル指標I2が相場の下落を示す方向へ変化しない状態が一定期間続いた場合に、相場が上昇傾向にあると判定する。この判定結果は、第1テクニカル指標I1が相場の上昇を示す方向へ変化し続けるとともに、第2テクニカル指標I2が相場の下落を示す方向へ変化しない状態が続く限り維持される。
この変数iは、フラグf7が「1」にセットされた後、第1テクニカル指標I1が相場の下落を示す方向へ変化し続けるとともに、第2テクニカル指標I2が相場の上昇を示す方向へ変化しない状態が続く限り、第1テクニカル指標データの生成の度に1ずつインクリメントされる。
すなわち、第2指標判定部193は、フラグf7を「1」にセットした後、第1テクニカル指標I1が相場の下落を示す方向へ変化し、かつ、第2テクニカル指標I2が相場の上昇を示す方向へ変化しない状態が一定期間続いた場合に、相場が下落傾向にあると判定する。この判定結果は、第1テクニカル指標I1が相場の下落を示す方向へ変化し続けるとともに、第2テクニカル指標I2が相場の上昇を示す方向へ変化しない状態が続く限り維持される。
すなわち、本実施形態に係る注文処理サーバ1では、第1傾向判定部103において相場が上昇傾向にあるとの判定結果が得られ(ステップST120)、かつ、その上昇傾向の判定開始から一定時間内に第2傾向判定部105において相場が上昇傾向にあるとの判定結果が得られた場合(ステップST125,ST130)、注文指示部106は買い注文処理を実行する(ステップST140)。他方、第1傾向判定部103において相場が下落傾向にあるとの判定結果が得られ(ステップST150)、かつ、その下落傾向の判定開始から一定時間内に第2傾向判定部105において相場が下落傾向にあるとの判定結果が得られた場合(ステップST155,ST160)、注文指示部106は売り注文処理を実行する(ステップST170)。
図40(A)は、時間スケールの長い相場データD1に基づいて生成されるテクニカル指標を示す。「CV11」は短期の第1テクニカル指標I1の曲線を示し、「CV12」は長期の第2テクニカル指標I2の曲線を示す。第1傾向判定部103は、この曲線CV11とCV12が所定の条件で交差した場合、相場が上昇傾向若しくは下落傾向にあると判定する。
他方、図40(B)は、時間スケールの短い相場データD2に基づいて生成されるテクニカル指標を示す。「CV21」は短期の第1テクニカル指標I1の曲線を示し、「CV22」は長期の第2テクニカル指標I2の曲線を示す。第2傾向判定部105は、この曲線CV21とCV22が所定の条件で交差した場合、相場が上昇傾向若しくは下落傾向にあると判定する。
図40(A)によれば、長期の曲線CV12が緩やかに上昇している中で短期の曲線CV11がこれより急に上昇し、上昇過程の時刻t1において2つの曲線が交差する。この交差点CP1において、第1テクニカル指標I1が上昇し(ST1003:図37)、かつ、第1テクニカル指標I1と第2テクニカル指標I2の大小関係が反転するため(ST1010)、第1傾向判定部103はフラグf8を「1」にセットする(ST1013)。
時刻t1の後、曲線CV11,CV12が更に上昇を続けると、第1傾向判定部103は、第1テクニカル指標I1が生成される度に変数jを「1」ずつインクリメントする(ST1023)。時刻t1から所定の時間Tb1が経過した時刻t2において、変数jが所定のしきい値Naを超えると(ST1026)、第1傾向判定部103は相場が上昇傾向にあると判定する(ST1030)。第1傾向判定部103は、曲線CV11,CV12が上昇を続ける間、相場が上昇傾向にあるとの判定を維持する。
時刻t4の後、曲線CV21,CV22が更に上昇を続けると、第2傾向判定部105は、第1テクニカル指標I1が生成される度に変数jを「1」ずつインクリメントする(ST1023)。時刻t4から所定の時間Tb2が経過した時刻t5において、変数jが所定のしきい値Naを超えると(ST1026)、第2傾向判定部105は相場が上昇傾向にあると判定する(ST1030)。第2傾向判定部105は、曲線CV21,CV22が上昇を続ける間、上昇傾向の判定を維持する。
1番目のチェックボックスが選択された場合、注文指示部106は、その右側のリストボックスに設定された時間スケールの相場データに基づくトレンドの判定結果と、第1傾向判定部103におけるトレンドの判定結果(第1判定)とを比較し、両者が反対方向(一方が上昇傾向、他方が下落傾向)になったら決済の注文を指示する。
また、2番目のチェックボックスが選択された場合、注文指示部106は、その右側のリストボックスに設定された時間スケールの相場データに基づくトレンドの判定結果が「不定状態」になったら決済の注文を指示する。
なお、この場合、注文処理サーバ1は、第2傾向判定部105と同様の構成を持つ決済注文条件の判定用の傾向判定部を備える。相場データ取得部101は、リストボックスに入力される時間スケールの設定に従って、この傾向判定部の判定に使用される相場データを生成する。注文指示部106は、この傾向判定部の判定結果に応じて決済の注文を指示する。
すなわち、左側の「新規注文と決済注文を繰り返す」というチェックボックスが有効状態の場合、注文指示部106は、欄501,502において設定された新規注文と決済注文を連続的に実行する。中央の「一回限り」というチェックボックスが有効状態の場合、注文指示部106は、新規注文とその決済注文を一回だけ実行する。右側のチェックボックスが有効状態の場合、注文指示部106は、リストボックスに入力された回数だけ新規注文と決済注文を繰り返す。
追加注文のチェックボックスが有効状態の場合、注文指示部106は、欄501の新規注文が未だ決済されていない状態で相場の底値若しくは天井値が確定したら、買い又は売りのポジションを更に追加する。すなわち、注文指示部106は、2つの傾向判定部(103,105)の判定結果が両方とも上昇傾向を示す場合、底値の確定に応じて買いのポジションを追加し、2つの傾向判定部(103,105)の判定結果が両方とも下落傾向を示す場合には、天井値の確定に応じて売りのポジションを追加する。
なお、この場合、注文処理サーバ1は、第2傾向判定部105と同様の構成を持つ追加注文条件の判定用の傾向判定部を備えている。相場データ取得部101は、リストボックスに入力される時間スケールの設定に従って、この傾向判定部の判定に使用される相場データを生成する。注文指示部106は、この傾向判定部の判定結果に応じて決済の注文を指示する。
1番目のチェックボックスが有効状態の場合、逆指値算出部113は、売り又は買いの新規注文の約定時にその約定価格から一定金額だけ離れた価格を逆指値の価格として算出する。例えば逆指値算出部113は、売り注文が約定した場合に、その売値より一定金額だけ高い価格を逆指値注文の買値として算出し、買い注文が約定した場合は、その買値より一定金額だけ安い価格を逆指値注文の売値として算出する。逆指値算出部113によって逆指値の価格が算出されると、注文情報生成部108は、算出された逆指値の注文情報を注文情報記憶部107に格納する。これにより、約定価格から一定金額だけ離れた逆指値の注文が有効となる。1番目のチェックボックスの右側には、約定価格と逆指値の価格との差に相当する金額をpips単位(最小通貨単位)で設定するためのボックスが設けられている。
また、2番目のチェックボックスが有効状態の場合、逆指値算出部113は、欄501の新規注文が未だ決済されていない状態で相場の底値若しくは天井値が確定する度に、その底値若しくは天井値から一定金額だけ離れた価格を逆指値として算出する。例えば、逆指値算出部113は、2つの傾向判定部(103,105)の判定結果が両方とも上昇傾向を示す場合、短い時間スケールの相場の底値から一定金額だけ安い価格を逆指値注文の売値として算出し、2つの傾向判定部(103,105)の判定結果が両方とも下落傾向を示す場合は、短い時間スケールの相場の天井値から一定金額だけ高い価格を逆指値注文の買値として算出する。逆指値算出部113において逆指値注文の価格が算出されると、注文情報生成部108は、注文情報記憶部107に記憶される確定した逆指値注文を当該算出された価格による逆指値注文に変更する。これにより、逆指値注文の価格が相場の底値若しくは天井値から一定金額だけ離れた価格に逐次修正される。2番目のチェックボックスの右側には、相場の底値や天井値を取得するために使用される相場データの時間スケールを設定するためのリストボックスが設けられており、このリストボックスに入力可能な時間スケールは、相場データD1に比べて短くなるように制限される。また、リストボックスの更に右側には、底値若しくは天井値と逆指値の価格との差に相当する金額をpips単位で設定するためのボックスが設けられている。
なお、この場合、注文処理サーバ1は、第2傾向判定部105と同様の構成を持つ逆指値算出用の傾向判定部を備えている。相場データ取得部101は、リストボックスに入力される時間スケールの設定に従って、この傾向判定部の判定に使用される相場データを生成する。逆指値算出部113は、この傾向判定部の底値取得部120(図6)において取得される底値や天井値取得部122(図7)において取得される天井値に基づいて逆指値の価格を算出する。
このチェックボックスが有効状態の場合、逆指値算出部113は、相場データが示す最新の相場が約定価格に対して一定金額離れた価格に達した場合に、この約定価格を逆指値注文の価格として算出する。例えば、逆指値算出部113は、2つの傾向判定部(103,105)の判定結果が両方とも上昇傾向を示す場合、最新の相場が買い注文の約定価格に対して一定金額だけ高い価格に達したならば、この買い注文の約定価格を逆指値注文の売値として算出する。他方、逆指値算出部113は、2つの傾向判定部(103,105)の判定結果が両方とも下落傾向を示す場合、最新の相場が売り注文の約定価格に対して一定金額だけ安い価格に達したならば、この売り注文の約定価格を逆指値注文の買値として算出する。逆指値算出部113において逆指値注文の価格が算出されると、注文情報生成部108は、注文情報記憶部107に記憶される確定した逆指値注文を当該算出された価格による逆指値注文に変更する。これにより、逆指値注文の価格が約定価格に修正されるため、逆指値注文が執行されても約定価格と同じ価格で取引が行われることになり、損失が生じなくなる。チェックボックスの右側には、この特別注文を執行する価格と約定価格との差に相当する金額をpips単位で設定するためのボックスが設けられている。
相場データ取得部101は、これらのリストボックスに入力される時間スケールの設定に従って、各傾向判定部(103,105)の判定に使用される相場データを生成する。
相場データ取得部101は、これらのリストボックスに入力される時間スケールの設定に従って、各傾向判定部(103,105)の判定に使用される相場データを生成する。
例えば、注文指示部は、一部の傾向判定部が異なる判定をする状態から全ての傾向判定部が同一の判定をする状態へ変化した場合に、新規の売買の注文を指示する。すなわち、注文指示部は、一部の傾向判定部において相場が上昇傾向にないと判定される状態から、全ての傾向判定部において相場が上昇傾向にあると判定される状態へ変化した場合に新規の買い注文を指示し、一部の傾向判定部において相場が下落傾向にないと判定される状態から、全ての傾向判定部において相場が下落傾向にあると判定される状態へ変化した場合に新規の買い注文を指示する。
また例えば、注文指示部は、全部の傾向判定部が同一の判定をする状態から一部の傾向判定部が異なる判定をする状態へ変化した場合、約定済みの注文を決済するための注文を指示する。すなわち、注文指示部は、全ての傾向判定部において相場が上昇傾向にあると判定される状態から、一部の傾向判定部において相場が上昇傾向にないと判定される状態へ変化した場合、約定済の買い注文を決済するための売り注文を指示し、全ての傾向判定部において相場が下落傾向にあると判定される状態から、一部の傾向判定部において相場が下落傾向にないと判定される状態へ変化した場合、約定済の売り注文を決済するための買い注文を指示する。
注文情報生成部108は、このような確認通知にもかかわらず、注文の受け付けを要求する端末装置2からの応答を注文受付部109において受信した場合には、要求に応じて注文情報を生成し、注文情報記憶部107に格納する。逆に、注文の取消しを求める応答を受信した場合、注文情報生成部108は、注文情報記憶部107への注文情報の格納を行わない。
このように、ユーザからの注文の内容(「売り」又は「買い」)が比較的長い時間スケールの相場データに基づいて判定された相場のトレンドと適合していない場合、ユーザに対して注文内容の確認を求めるようにすることで、ユーザが「売り」と「買い」を間違って注文するようなケースを効果的に防止できる。
本発明の他の実施形態では、一時的下落期間における下落幅が所定値より小さい場合、当該一時的下落期間の最低値を底値取得部120(図5)が底値として取得しないようにしてもよい。例えば、確定底値取得部136(図6)は、最高値更新部132による前回の最高値の更新から今回の最高値の更新までの期間に第1底値記憶部133の底値が底値更新部135により更新された場合、その更新後の底値と前回の最高値との差、又は、当該底値(若しくは前回の最高値)に対する当該差の割合を算出する。そして、この算出した差又は割合が所定の値より小さい場合、確定底値取得部136は、当該底値を第2底値記憶部137に格納しないようにする。
また、同様に、本発明の他の実施形態では、一時的上昇期間における上昇幅が所定値より大きい場合、当該一時的上昇期間の最高値を天井値取得部122(図5)が天井値として取得しないようにしてもよい。例えば、確定天井値取得部146(図7)は、最安値更新部142による前回の最安値の更新から今回の最安値の更新までの期間に第1天井値記憶部143の天井値が天井値更新部145により更新された場合、その更新後の天井値と前回の最安値との差、又は、当該天井値(若しくは前回の最安値)に対する当該差の割合を算出する。そして、この算出した差又は割合が所定の値より小さい場合、確定天井値取得部146は、当該天井値を第2天井値記憶部147に格納しないようにする。
このように、相場の変動が無視し得るくらい小さい場合には、この微小な変動に基づいて底値や天井値が取得されないようにすることで、上昇傾向判定部121や下落傾向判定部123における誤判定を生じ難くすることができる。
また、同様に、本発明の他の実施形態では、一時的上昇期間が所定の時間幅より短い場合に、天井値取得部122が当該一時的上昇期間の天井値を取得しないようにしてもよい。すなわち、天井値取得部122は、相場データに含まれる時間情報に基づいて一時的上昇期間の開始時と終了時の時間差を算出し、その時間差が所定値より短い場合に当該一時的上昇期間の天井値を取得しないようにしてもよい。例えば、最安値記憶部140(図7)は、相場データに含まれる時刻の情報を最安値と関連付けて記憶する。確定天井値取得部146は、最安値更新部142による前回の最安値の更新から今回の最安値の更新までの期間に第1天井値記憶部143の天井値が天井値更新部145により更新された場合、最安値記憶部140に記憶される時刻の情報に基づいて、前回の最安値が付いた時刻と今回の最安値が付いた時刻との差を算出する。そして、確定天井値取得部146は、この算出した差が所定の時間より短いならば、当該天井値を確定した天井値として第2天井値記憶部137に格納しないようにする。
このように、ノイズ的な短期間の相場の変動によって底値や天井値が取得されないようにすることで、上昇傾向判定部121や下落傾向判定部123における誤判定を生じ難くすることができる。
なお、底値や天井値の取得を行うか否かの規準となる最小の時間幅は、上述したローソク足の本数で規定してもよい。すなわち、一時的下落期間や一時的上昇期間を形成するローソク足が所定本数に達しない場合は、底値や天井値を取得しないようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、相場の上昇傾向を示す方向へテクニカル指標の変化点が連続して推移した場合に、相場の上昇傾向が始まったと判定されるが(ST545:図27)、本発明はこれに限定されない。本発明の他の実施形態では、第2変化点取得部152(図24)において一の変化点のテクニカル指標が取得された後で、当該一の変化点のテクニカル指標より相場の上昇傾向を示す方向へ推移した別の変化点のテクニカル指標が1回若しくは連続して複数回取得された場合に、相場の上昇傾向が始まったと第2指標判定部153(図24)が判定してもよい。
また、上述した第6の実施形態において、第2指標判定部193は、相場が下落傾向にあると判定する場合、第2テクニカル指標I2が相場の上昇傾向を示す方向へ変化していないことを条件としているが、本発明はこれに限定されない。本発明の他の実施形態では、この条件を満たさなくても、第2指標判定部において相場が下落傾向にあると判定してよい。例えば、図38に示すフローにおいてステップST1063の条件判断を省略し、ステップST1083へ分岐しないようにしてもよい。
Claims (15)
- 市場において刻々変化する取引対象物の相場の情報であって、それぞれ時間スケールが異なる相場の情報を含んだ複数の相場データを逐次取得するデータ取得部と、
前記複数の相場データと一対一に対応する複数の傾向判定部であって、それぞれ対応する前記相場データに基づいて前記相場が上昇傾向にあるか又は下落傾向にあるかを判定する複数の傾向判定部と、
全ての前記傾向判定部において前記相場が上昇傾向にあると判定される場合に買い注文を指示し、全ての前記傾向判定部において前記相場が下落傾向にあると判定される場合に売り注文を指示する注文指示部と、
を有し、
前記傾向判定部は、
対応する前記相場データが示す前記相場が最高値を更新した後一時的に下落して再び最高値を更新した場合における当該一時的下落期間の前記相場の底値を取得する底値取得部と、
前記取得された底値が1回若しくは連続して複数回上昇した場合に前記相場が上昇傾向にあると判定し、前記相場が上昇傾向にあると判定した後、前記相場データが示す最新の相場が前記底値取得部により取得された最新の前記底値より下落した場合に前記相場の上昇傾向が終了したと判定する上昇傾向判定部と、
対応する前記相場データが示す前記相場が最安値を更新した後一時的に上昇して再び最安値を更新した場合における当該一時的上昇期間の前記相場の天井値を取得する天井値取得部と、
前記取得された天井値が1回若しくは連続して複数回下落した場合に前記相場が下落傾向にあると判定し、前記相場が下落傾向にあると判定した後、前記相場データが示す最新の相場が前記天井値取得部により取得された最新の前記天井値より上昇した場合に前記相場の下落傾向が終了したと判定する下落傾向判定部と、
を含み、
前記底値取得部は、
前記相場の最高値を記憶する最高値記憶部と、
前記データ取得部で取得された前記相場データが示す最新の相場と前記最高値記憶部の前記最高値とを比較する最高値比較部と、
前記最新の相場が前記最高値記憶部の前記最高値より高いと前記最高値比較部において判定された場合、前記最新の相場を新たな最高値として前記最高値記憶部に格納する最高値更新部と、
前記最高値更新部による前記最高値の更新の合間に前記データ取得部で取得された前記相場データが示す前記相場の底値を記憶する第1底値記憶部及び第2底値記憶部と、
前記データ取得部で取得された前記相場データが示す最新の相場と前記第1底値記憶部の前記底値とを比較する底値比較部と、
前記最高値更新部による前記最高値の更新後に前記データ取得部で最初に取得された相場データが示す最新の相場が前記最高値記憶部の前記最高値より安いと前記最高値比較部において判定された場合、前記最初の相場データが示す最新の相場を前記底値として前記第1底値記憶部に格納し、その後、前記最高値が再び更新されるまでの期間において、前記データ取得部で取得された相場データが示す最新の相場が前記第1底値記憶部の前記底値より安いと前記底値比較部において判定された場合、前記最新の相場を新たな底値として前記第1底値記憶部に格納する底値更新部と、
前記最高値更新部において前記最高値が更新されたとき、前回の最高値の更新から今回の最高値の更新までの期間に前記第1底値記憶部の前記底値が前記底値更新部により更新されたか否かを判定し、更新されたと判定した場合、前記第1底値記憶部に記憶される底値を前記一時的下落期間における確定した底値として前記第2底値記憶部に格納する確定底値取得部と、
を含み、
前記上昇傾向判定部は、前記確定底値取得部によって確定した底値が前記第2底値記憶部に格納される度に、最新の確定した底値と直前の確定した底値とを比較し、最新の確定した底値が直前の確定した底値より高いとの比較結果が1回若しくは連続して複数回得られた場合、前記相場が上昇傾向にあると判定し、前記相場が上昇傾向にあると判定した後、前記相場データが示す最新の相場が最新の確定した底値より安いとの比較結果が得られた場合、前記相場の上昇傾向が終了したと判定し、
前記天井値取得部は、
前記相場の最安値を記憶する最安値記憶部と、
前記データ取得部で取得された前記相場データが示す最新の相場と前記最安値記憶部の前記最安値とを比較する最安値比較部と、
前記最新の相場が前記最安値記憶部の前記最安値より安いと前記最安値比較部において判定された場合、前記最新の相場を新たな最安値として前記最安値記憶部に格納する最安値更新部と、
前記最安値更新部による前記最安値の更新の合間に前記データ取得部で取得された前記相場データが示す前記相場の天井値を記憶する第1天井値記憶部及び第2天井値記憶部と、
前記データ取得部で取得された前記相場データが示す最新の相場と前記第1天井値記憶部の前記天井値とを比較する天井値比較部と、
前記最安値更新部による前記最安値の更新後に前記データ取得部で最初に取得された相場データが示す最新の相場が前記最安値記憶部の前記最安値より高いと前記最安値比較部において判定された場合、前記最初の相場データが示す最新の相場を前記天井値として前記第1天井値記憶部に格納し、その後、前記最安値が再び更新されるまでの期間において、前記データ取得部で取得された相場データが示す最新の相場が前記第1天井値記憶部の前記天井値より高いと前記天井値比較部において判定された場合、前記最新の相場を新たな天井値として前記第1天井値記憶部に格納する天井値更新部と、
前記最安値更新部において前記最安値が更新されたとき、前回の最安値の更新から今回の最安値の更新までの期間に前記第1天井値記憶部の前記天井値が前記天井値更新部により更新されたか否かを判定し、更新されたと判定した場合、前記第1天井値記憶部に記憶される天井値を前記一時的上昇期間における確定した天井値として前記第2天井値記憶部に格納する確定天井値取得部と、
を含み、
前記下落傾向判定部は、前記確定天井値取得部によって確定した天井値が前記第2天井値記憶部に格納される度に、最新の確定した天井値と直前の確定した天井値とを比較し、最新の確定した天井値が直前の確定した天井値より安いとの比較結果が1回若しくは連続して複数回得られた場合、前記相場が下落傾向にあると判定し、前記相場が下落傾向にあると判定した後、前記相場データが示す最新の相場が最新の確定した天井値より高いとの比較結果が得られた場合、前記相場の下落傾向が終了したと判定する、
市場取引支援装置。 - 前記注文指示部は、一部の前記傾向判定部において前記相場が上昇傾向にないと判定される状態から、全ての前記傾向判定部において前記相場が上昇傾向にあると判定される状態へ変化した場合に新規の買い注文を指示し、一部の前記傾向判定部において前記相場が下落傾向にないと判定される状態から、全ての前記傾向判定部において前記相場が下落傾向にあると判定される状態へ変化した場合に新規の売り注文を指示する、
請求項1に記載の市場取引支援装置。 - 前記注文指示部は、全ての前記傾向判定部において前記相場が上昇傾向にあると判定される状態から、一部の前記傾向判定部において前記相場が上昇傾向にないと判定される状態へ変化した場合、約定済の買い注文を決済するための売り注文を指示し、全ての前記傾向判定部において前記相場が下落傾向にあると判定される状態から、一部の前記傾向判定部において前記相場が下落傾向にないと判定される状態へ変化した場合、約定済の売り注文を決済するための買い注文を指示する、
請求項2に記載の市場取引支援装置。 - 前記最高値更新部は、前記下落傾向判定部において前記相場の下落傾向が終了したと判定されたとき前記データ取得部で取得された相場データが示す最新の相場を新たな最高値として前記最高値記憶部に格納し、
前記最安値更新部は、前記上昇傾向判定部において前記相場の上昇傾向が終了したと判定されたとき前記データ取得部で取得された相場データが示す最新の相場を新たな最安値として前記最安値記憶部に格納する、
請求項1乃至3の何れか一項に記載の市場取引支援装置。 - 前記データ取得部は、前記時間スケールに応じて異なる所定時間内における前記相場の高値と安値の情報を含んだ前記複数の相場データを、それぞれ前記所定時間が経過する度に取得し、
前記最高値比較部は、前記データ取得部で取得された前記相場データが示す最新の相場の前記高値と前記最高値記憶部の前記最高値とを比較し、
前記最高値更新部は、前記最新の相場の前記高値が前記最高値記憶部の前記最高値より高いと前記最高値比較部において判定された場合、前記最新の相場の前記高値を新たな最高値として前記最高値記憶部に格納し、
前記底値比較部は、前記データ取得部で取得された前記相場データが示す最新の相場の前記安値と前記第1底値記憶部の前記底値とを比較し、
前記底値更新部は、前記最高値更新部による前記最高値の更新後に前記データ取得部で最初に取得された相場データが示す最新の相場の前記高値が前記最高値記憶部の前記最高値より安いと前記最高値比較部において判定された場合、前記最初の相場データが示す最新の相場の前記安値を前記底値として前記第1底値記憶部に格納し、その後、前記最高値が再び更新されるまでの期間において、前記データ取得部で取得された相場データが示す最新の相場の前記安値が前記第1底値記憶部の前記底値より安いと前記底値比較部において判定された場合、前記最新の相場の前記安値を新たな底値として前記第1底値記憶部に格納し、
前記最安値比較部は、前記データ取得部で取得された前記相場データが示す最新の相場の前記安値と前記最安値記憶部の前記最安値とを比較し、
前記最安値更新部は、前記最新の相場の前記安値が前記最安値記憶部の前記最安値より安いと前記最安値比較部において判定された場合、前記最新の相場の前記安値を新たな最安値として前記最安値記憶部に格納し、
前記天井値比較部は、前記データ取得部で取得された前記相場データが示す最新の相場の前記高値と前記第1天井値記憶部の前記天井値とを比較し、
前記天井値更新部は、前記最安値更新部による前記最安値の更新後に前記データ取得部で最初に取得された相場データが示す最新の相場の前記安値が前記最安値記憶部の前記最安値より高いと前記最安値比較部において判定された場合、前記最初の相場データが示す最新の相場の前記高値を前記天井値として前記第1天井値記憶部に格納し、その後、前記最安値が再び更新されるまでの期間において、前記データ取得部で取得された相場データが示す最新の相場の前記高値が前記第1天井値記憶部の前記天井値より高いと前記天井値比較部において判定された場合、前記最新の相場の前記高値を新たな天井値として前記第1天井値記憶部に格納する、
請求項1乃至4の何れか一項に記載の市場取引支援装置。 - 前記底値取得部は、前記一時的下落期間における相場の下落幅が所定値より小さい場合、当該一時的下落期間についての前記底値を取得せず、
前記天井値取得部は、前記一時的上昇期間における相場の上昇幅が所定値より小さい場合、当該一時的上昇期間についての前記天井値を取得しない、
請求項1乃至5の何れか一項に記載の市場取引支援装置。 - 前記確定底値取得部は、前記最高値更新部による前回の最高値の更新から今回の最高値の更新までの期間に前記第1底値記憶部の底値が前記底値更新部により更新されたとしても、当該更新後の底値と前記前回の最高値との差が所定の値より小さい場合、又は、当該更新後の底値若しくは前記前回の最高値に対する当該差の割合が所定の値より小さい場合には、当該更新後の底値を確定した底値として前記第2底値記憶部に格納せず、
前記確定天井値取得部は、前記最安値更新部による前回の最安値の更新から今回の最安値の更新までの期間に前記第1天井値記憶部の天井値が前記天井値更新部により更新されたとしても、当該更新後の天井値と前記前回の最安値との差が所定の値より小さい場合、又は、当該更新後の天井値若しくは前記前回の最安値に対する当該差の割合が所定の値より小さい場合には、当該更新後の天井値を確定した天井値として前記第2天井値記憶部に格納しない、
請求項6に記載の市場取引支援装置。 - 前記底値取得部は、前記一時的下落期間の時間幅が所定値より短い場合、当該一時的下落期間についての前記底値を取得せず、
前記天井値取得部は、前記一時的上昇期間の時間幅が所定値より短い場合、当該一時的上昇期間についての前記天井値を取得しない、
請求項1乃至7の何れか一項に記載の市場取引支援装置。 - 前記相場データは、前記相場が付いた時刻の情報を含んでおり、
前記最高値記憶部は、前記相場データの前記時刻の情報を前記最高値と関連付けて記憶し、
前記最安値記憶部は、前記相場データの前記時刻の情報を前記最安値と関連付けて記憶し、
前記確定底値取得部は、前記最高値更新部による前回の最高値の更新から今回の最高値の更新までの期間に前記第1底値記憶部の底値が前記底値更新部により更新された場合、前記最高値記憶部に記憶される前記時刻の情報に基づいて前回の最高値が付いた時刻と今回の最高値が付いた時刻との差を算出し、当該差が所定の時間より短いならば、当該更新後の底値を確定した底値として前記第2底値記憶部に格納せず、
前記確定天井値取得部は、前記最安値更新部による前回の最安値の更新から今回の最安値の更新までの期間に前記第1天井値記憶部の天井値が前記天井値更新部により更新された場合、前記最安値記憶部に記憶される前記時刻の情報に基づいて前回の最安値が付いた時刻と今回の最安値が付いた時刻との差を算出し、当該差が所定の時間より短いならば、当該更新後の天井値を確定した天井値として前記第2天井値記憶部に格納しない、
請求項8に記載の市場取引支援装置。 - 受け付けが確定した売買の注文に関する情報を記憶する注文情報記憶部と、
前記注文指示部において買い注文を指示された場合、新規の買い注文を指示する注文情報、及び/又は、前記注文情報記憶部に記憶される情報が示す約定した売り注文を決済するための買い注文を指示する注文情報を生成し、前記注文指示部において売り注文を指示された場合、新規の売り注文を指示する注文情報、及び/又は、前記注文情報記憶部に記憶される情報が示す約定した買い注文を決済するための売り注文を指示する注文情報を生成し、前記生成した注文情報を前記注文情報記憶部に格納する注文情報生成部と、
前記注文情報記憶部に記憶される注文情報に基づいて、市場取引を管理する所定のサーバへ売買の注文を行うための発注データを送信する注文部とを有する、
請求項1乃至9の何れか一項に記載の市場取引支援装置。 - 前記注文情報生成部において前記注文情報が生成されると、前記生成された注文情報が示す注文の内容に関する通知を注文元の端末装置へ送信し、前記注文元の端末装置から当該通知に係る注文の許可又は不許可を示す応答を受信する注文受付部を有し、
前記注文情報生成部は、前記生成した注文情報に係る注文を許可する旨の応答が前記注文受付部において受信された場合、前記生成した注文情報を前記注文情報記憶部に格納する、
請求項10に記載の市場取引支援装置。 - 時間スケールが最も長い前記相場データに対応する前記傾向判定部の前記下落傾向判定部において前記相場が下落傾向にあると判定されているときに買い注文の要求データを注文者の端末装置から受信した場合、又は、時間スケールが最も長い前記相場データに対応する前記傾向判定部の前記上昇傾向判定部において前記相場が上昇傾向にあると判定されているときに売り注文の要求データを注文者の端末装置から受信した場合、前記端末装置に注文内容の確認を求める通知を送信し、当該通知に対して前記注文の受け付け又は取消しを求める応答を前記端末装置から受信する注文受付部を有し、
前記注文情報生成部は、前記注文受付部において前記端末装置から注文の受け付けを求める前記応答を受信すると、注文元の前記端末装置から受信した前記要求データに応じて注文情報を生成し、前記注文情報記憶部に格納する、
請求項10又は11に記載の市場取引支援装置。 - 時間スケールが最も短い相場データに対応する前記傾向判定部の上昇傾向判定部において前記相場が上昇傾向にあると判定された状態で、当該傾向判定部の前記底値取得部において前記底値が取得された場合、前記取得された底値に基づいて、約定済の買い注文の損失をカットするための逆指値注文の売値を算出し、当該傾向判定部の下落傾向判定部において前記相場が下落傾向にあると判定された状態で、当該傾向判定部の前記天井値取得部において前天井値が取得された場合、前記取得された天井値に基づいて、約定済の売り注文の損失をカットするための逆指値注文の買値を算出する逆指値算出部を有し、
前記注文情報記憶部は、前記逆指値注文を指示する注文情報を記憶し、
前記注文情報生成部は、前記逆指値算出部において前記逆指値注文の売値又は買値が算出されると、前記注文情報記憶部に記憶される確定した逆指値注文の情報を当該算出された売値又は買値による逆指値注文の情報へ変更し、
前記注文部は、前記相場データが示す最新の相場が前記注文情報記憶部に記憶される前記注文情報において指定された前記逆指値注文の執行条件を満たすと、当該逆指値注文の売買を行うための前記発注データを前記所定のサーバへ送信する、
請求項10乃至12の何れか一項に記載の市場取引支援装置。 - 市場取引の支援に係る処理をコンピュータが実行する市場取引支援方法であって、
前記コンピュータのデータ取得手段が、市場において刻々変化する取引対象物の相場の情報であって、それぞれ時間スケールが異なる相場の情報を含んだ複数の相場データを逐次取得する工程と、
前記複数の相場データと一対一に対応する前記コンピュータの複数の傾向判定手段が、それぞれ対応する時間スケールの前記相場データに基づいて前記相場が上昇傾向にあるか又は下落傾向にあるかを判定する工程と、
前記コンピュータの注文指示手段が、全ての前記傾向判定手段において前記相場が上昇傾向にあると判定される場合に買い注文を指示し、全ての前記傾向判定手段において前記相場が下落傾向にあると判定される場合に売り注文を指示する工程と、
を有し、
前記傾向判定手段が前記相場の傾向を判定する前記工程は、
前記コンピュータの底値取得手段が、前記相場データが示す前記相場が最高値を更新した後一時的に下落して再び最高値を更新した場合における当該一時的下落期間の前記相場の底値を取得する工程と、
前記コンピュータの上昇傾向判定手段が、前記取得された底値が1回若しくは連続して複数回上昇した場合に前記相場が上昇傾向にあると判定する工程と、
前記上昇傾向判定手段が、前記相場を上昇傾向にあると判定した後、前記相場データが示す最新の相場が前記底値取得手段により取得された最新の前記底値より下落した場合に前記相場の上昇傾向が終了したと判定する工程と、
前記コンピュータの天井値取得手段が、前記相場データが示す前記相場が最安値を更新した後一時的に上昇して再び最安値を更新した場合における当該一時的上昇期間の前記相場の天井値を取得する工程と、
前記コンピュータの下落傾向判定手段が、前記取得された天井値が1回若しくは連続して複数回下落した場合に前記相場が下落傾向にあると判定する工程と、
前記下落傾向判定手段が、前記相場を下落傾向にあると判定した後、前記相場データが示す最新の相場が前記天井値取得手段により取得された最新の前記天井値より上昇した場合に前記相場の下落傾向が終了したと判定する工程と、
を含み、
前記底値取得手段が前記相場の底値を取得する前記工程は、
前記コンピュータの最高値比較手段が、前記データ取得手段で取得された前記相場データが示す最新の相場と前記コンピュータの最高値記憶手段に記憶される前記最高値とを比較する工程と、
前記コンピュータの最高値更新手段が、前記最新の相場が前記最高値記憶手段の前記最高値より高いと前記最高値比較手段において判定された場合、前記最新の相場を新たな最高値として前記最高値記憶手段に格納する工程と、
前記コンピュータの底値更新手段が、前記最高値更新手段による前記最高値の更新後に前記データ取得手段で最初に取得された相場データが示す最新の相場が前記最高値記憶手段の前記最高値より安いと前記最高値比較手段において判定された場合、前記最初の相場データが示す最新の相場を前記底値として前記コンピュータの第1底値記憶手段に格納し、その後、前記最高値が再び更新されるまでの期間において、前記データ取得手段で取得された相場データが示す最新の相場が前記第1底値記憶部の前記底値より安いと前記底値比較手段において判定された場合、前記最新の相場を新たな底値として前記第1底値記憶手段に格納する工程と、
前記コンピュータの確定底値取得手段が、前記最高値更新手段において前記最高値が更新されたとき、前回の最高値の更新から今回の最高値の更新までの期間に前記第1底値記憶手段の前記底値が前記底値更新手段により更新されたか否かを判定し、更新されたと判定した場合、前記第1底値記憶手段に記憶される底値を前記一時的下落期間における確定した底値として前記コンピュータの第2底値記憶手段に格納する工程と、
を含み、
前記上昇傾向判定手段が前記相場の上昇傾向を判定する前記工程では、前記上昇傾向判定手段が、前記確定底値取得手段によって確定した底値が前記第2底値記憶手段に格納される度に、最新の確定した底値と直前の確定した底値とを比較し、最新の確定した底値が直前の確定した底値より高いとの比較結果が1回若しくは連続して複数回得られた場合、前記相場が上昇傾向にあると判定し、
前記天井値取得手段が前記相場の天井値を取得する工程は、
前記コンピュータの最安値比較手段が、前記データ取得手段で取得された前記相場データが示す最新の相場と前記コンピュータの最安値記憶手段に記憶される前記最安値とを比較する工程と、
前記コンピュータの最安値更新手段が、前記最新の相場が前記最安値記憶手段の前記最安値より安いと前記最安値比較手段において判定された場合、前記最新の相場を新たな最安値として前記最安値記憶手段に格納する工程と、
前記コンピュータの天井値比較手段が、前記データ取得手段で取得された前記相場データが示す最新の相場と前記第1天井値記憶手段の前記天井値とを比較する工程と、
前記コンピュータの天井値更新手段が、前記最安値更新手段による前記最安値の更新後に前記データ取得手段で最初に取得された相場データが示す最新の相場が前記最安値記憶手段の前記最安値より高いと前記最安値比較手段において判定された場合、前記最初の相場データが示す最新の相場を前記天井値として前記コンピュータの第1天井値記憶手段に格納し、その後、前記最安値が再び更新されるまでの期間において、前記データ取得手段で取得された相場データが示す最新の相場が前記第1天井値記憶手段の前記天井値より高いと前記天井値比較手段において判定された場合、前記最新の相場を新たな天井値として前記第1天井値記憶手段に格納する工程と、
前記コンピュータの確定天井値取得手段が、前記最安値更新手段において前記最安値が更新されたとき、前回の最安値の更新から今回の最安値の更新までの期間に前記第1天井値記憶手段の前記天井値が前記天井値更新手段により更新されたか否かを判定し、更新されたと判定した場合、前記第1天井値記憶手段に記憶される天井値を前記一時的上昇期間における確定した天井値として前記コンピュータの第2天井値記憶手段に格納する工程と、
を含み、
前記下落傾向判定手段が前記相場の下落傾向を判定する前記工程では、前記下落傾向判定手段が、前記確定天井値取得手段によって確定した天井値が前記第2天井値記憶手段に格納される度に、最新の確定した天井値と直前の確定した天井値とを比較し、最新の確定した天井値が直前の確定した天井値より安いとの比較結果が1回若しくは連続して複数回得られた場合、前記相場が下落傾向にあると判定する、
市場取引支援方法。 - 請求項1乃至13の何れか一項に記載される市場取引支援装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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