JP4820923B1 - 市場取引支援装置及び市場取引支援方法並びにプログラム - Google Patents

市場取引支援装置及び市場取引支援方法並びにプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】相場のトレンドの継続中における適切な取引を支援できる市場取引支援装置を提供する。
【解決手段】異なる時間スケールで周期的に取得される2の相場データD1,D2のぞれぞれに基づいて相場のトレンドが判定され、短い時間スケールの相場データD2に基づいて判定された相場のトレンドが長い時間スケールの相場データD2に基づいて判定された相場のトレンドと一致し始めた場合に、売買の注文が指示される。短い時間スケールのトレンドが長い時間スケールのトレンドと一致し始めたタイミングで売買の注文を行うことで、より成功率の高い取引を行うことができる。
【選択図】図8

Description

本発明は、株式や為替等の市場取引を支援する装置に関する。
近年、インターネットに代表される通信網の発達とコンピュータの普及によって、株式や為替取引(FX)等の市場取引をネットワーク経由で容易に行えるようになってきた。一般の投資家によるネットでのトレーディングが盛んに行われており、ソフトウェアを用いて取引の支援や自動化を行う種々のツールが開発されている。
特許第4562809号明細書 特開2008−165720号公報
一般に、市場取引では、取引対象物を安値で買って高値で売ることが基本的な目的となっている。従って、取引を行うにあたり相場の動向(トレンド)を判断することが重要となる。特に、上昇トレンドが開始するタイミングでの「買い」や下降トレンドが開始するタイミングでの「売り」など、トレンドが変化するタイミングで適切な取引を行うことができれば、大きな利益を上げることができる。しかしながら、トレンドの変換点で取引を行う場合、その予想が外れると損失が大きくなる可能性がある。従って、上昇トレンド継続中の「買い」や下降トレンド継続中の「売り」など、トレンド継続中に適切な取引を行うほうが、より損失のリスクを低減できる。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、相場のトレンドの継続中における適切な取引を支援できる市場取引支援装置を提供することにある。
本発明の第1の観点に係る市場取引支援装置は、市場において刻々変化する取引対象物の相場の情報であって、それぞれ時間スケールが異なる相場の情報を含んだ複数の相場データを逐次取得するデータ取得部と、前記複数の相場データと一対一に対応する複数の傾向判定部であって、それぞれ対応する前記相場データに基づいて前記相場が上昇傾向にあるか又は下落傾向にあるかを判定する複数の傾向判定部と、全ての前記傾向判定部において前記相場が上昇傾向にあると判定される場合に買い注文を指示し、全ての前記傾向判定部において前記相場が下落傾向にあると判定される場合に売り注文を指示する注文指示部とを有する。
前記傾向判定部は、対応する前記相場データが示す前記相場が最高値を更新した後一時的に下落して再び最高値を更新した場合における当該一時的下落期間の前記相場の底値を取得する底値取得部と、前記取得された底値が1回若しくは連続して複数回上昇した場合に前記相場が上昇傾向にあると判定し、前記相場が上昇傾向にあると判定した後、前記相場データが示す最新の相場が前記底値取得部により取得された最新の前記底値より下落した場合に前記相場の上昇傾向が終了したと判定する上昇傾向判定部と、対応する前記相場データが示す前記相場が最安値を更新した後一時的に上昇して再び最安値を更新した場合における当該一時的上昇期間の前記相場の天井値を取得する天井値取得部と、前記取得された天井値が1回若しくは連続して複数回下落した場合に前記相場が下落傾向にあると判定し、前記相場が下落傾向にあると判定した後、前記相場データが示す最新の相場が前記天井値取得部により取得された最新の前記天井値より上昇した場合に前記相場の下落傾向が終了したと判定する下落傾向判定部とを含む。
前記底値取得部は、前記相場の最高値を記憶する最高値記憶部と、前記データ取得部で取得された前記相場データが示す最新の相場と前記最高値記憶部の前記最高値とを比較する最高値比較部と、前記最新の相場が前記最高値記憶部の前記最高値より高いと前記最高値比較部において判定された場合、前記最新の相場を新たな最高値として前記最高値記憶部に格納する最高値更新部と、前記最高値更新部による前記最高値の更新の合間に前記データ取得部で取得された前記相場データが示す前記相場の底値を記憶する第1底値記憶部及び第2底値記憶部と、前記データ取得部で取得された前記相場データが示す最新の相場と前記第1底値記憶部の前記底値とを比較する底値比較部と、前記最高値更新部による前記最高値の更新後に前記データ取得部で最初に取得された相場データが示す最新の相場が前記最高値記憶部の前記最高値より安いと前記最高値比較部において判定された場合、前記最初の相場データが示す最新の相場を前記底値として前記第1底値記憶部に格納し、その後、前記最高値が再び更新されるまでの期間において、前記データ取得部で取得された相場データが示す最新の相場が前記第1底値記憶部の前記底値より安いと前記底値比較部において判定された場合、前記最新の相場を新たな底値として前記第1底値記憶部に格納する底値更新部と、前記最高値更新部において前記最高値が更新されたとき、前回の最高値の更新から今回の最高値の更新までの期間に前記第1底値記憶部の前記底値が前記底値更新部により更新されたか否かを判定し、更新されたと判定した場合、前記第1底値記憶部に記憶される底値を前記一時的下落期間における確定した底値として前記第2底値記憶部に格納する確定底値取得部とを含む。
前記上昇傾向判定部は、前記確定底値取得部によって確定した底値が前記第2底値記憶部に格納される度に、最新の確定した底値と直前の確定した底値とを比較し、最新の確定した底値が直前の確定した底値より高いとの比較結果が1回若しくは連続して複数回得られた場合、前記相場が上昇傾向にあると判定し、前記相場が上昇傾向にあると判定した後、前記相場データが示す最新の相場が最新の確定した底値より安いとの比較結果が得られた場合、前記相場の上昇傾向が終了したと判定する。
前記天井値取得部は、前記相場の最安値を記憶する最安値記憶部と、前記データ取得部で取得された前記相場データが示す最新の相場と前記最安値記憶部の前記最安値とを比較する最安値比較部と、前記最新の相場が前記最安値記憶部の前記最安値より安いと前記最安値比較部において判定された場合、前記最新の相場を新たな最安値として前記最安値記憶部に格納する最安値更新部と、前記最安値更新部による前記最安値の更新の合間に前記データ取得部で取得された前記相場データが示す前記相場の天井値を記憶する第1天井値記憶部及び第2天井値記憶部と、前記データ取得部で取得された前記相場データが示す最新の相場と前記第1天井値記憶部の前記天井値とを比較する天井値比較部と、前記最安値更新部による前記最安値の更新後に前記データ取得部で最初に取得された相場データが示す最新の相場が前記最安値記憶部の前記最安値より高いと前記最安値比較部において判定された場合、前記最初の相場データが示す最新の相場を前記天井値として前記第1天井値記憶部に格納し、その後、前記最安値が再び更新されるまでの期間において、前記データ取得部で取得された相場データが示す最新の相場が前記第1天井値記憶部の前記天井値より高いと前記天井値比較部において判定された場合、前記最新の相場を新たな天井値として前記第1天井値記憶部に格納する天井値更新部と、前記最安値更新部において前記最安値が更新されたとき、前回の最安値の更新から今回の最安値の更新までの期間に前記第1天井値記憶部の前記天井値が前記天井値更新部により更新されたか否かを判定し、更新されたと判定した場合、前記第1天井値記憶部に記憶される天井値を前記一時的上昇期間における確定した天井値として前記第2天井値記憶部に格納する確定天井値取得部とを含む。
前記下落傾向判定部は、前記確定天井値取得部によって確定した天井値が前記第2天井値記憶部に格納される度に、最新の確定した天井値と直前の確定した天井値とを比較し、最新の確定した天井値が直前の確定した天井値より安いとの比較結果が1回若しくは連続して複数回得られた場合、前記相場が下落傾向にあると判定し、前記相場が下落傾向にあると判定した後、前記相場データが示す最新の相場が最新の確定した天井値より高いとの比較結果が得られた場合、前記相場の下落傾向が終了したと判定する。
好適に、前記注文指示部は、一部の前記傾向判定部において前記相場が上昇傾向にないと判定される状態から、全ての前記傾向判定部において前記相場が上昇傾向にあると判定される状態へ変化した場合に新規の買い注文を指示し、一部の前記傾向判定部において前記相場が下落傾向にないと判定される状態から、全ての前記傾向判定部において前記相場が下落傾向にあると判定される状態へ変化した場合に新規の売り注文を指示する。
好適に、前記注文指示部は、全ての前記傾向判定部において前記相場が上昇傾向にあると判定される状態から、一部の前記傾向判定部において前記相場が上昇傾向にないと判定される状態へ変化した場合、約定済の買い注文を決済するための売り注文を指示し、全ての前記傾向判定部において前記相場が下落傾向にあると判定される状態から、一部の前記傾向判定部において前記相場が下落傾向にないと判定される状態へ変化した場合、約定済の売り注文を決済するための買い注文を指示する。
好適に、前記最高値更新部は、前記下落傾向判定部において前記相場の下落傾向が終了したと判定されたとき前記データ取得部で取得された相場データが示す最新の相場を新たな最高値として前記最高値記憶部に格納する。
好適に、前記最安値更新部は、前記上昇傾向判定部において前記相場の上昇傾向が終了したと判定されたとき前記データ取得部で取得された相場データが示す最新の相場を新たな最安値として前記最安値記憶部に格納する。
好適に、前記データ取得部は、前記時間スケールに応じて異なる所定時間内における前記相場の高値と安値の情報を含んだ前記複数の相場データを、それぞれ前記所定時間が経過する度に取得する。
好適に、前記最高値比較部は、前記データ取得部で取得された前記相場データが示す最新の相場の前記高値と前記最高値記憶部の前記最高値とを比較し、前記最高値更新部は、前記最新の相場の前記高値が前記最高値記憶部の前記最高値より高いと前記最高値比較部において判定された場合、前記最新の相場の前記高値を新たな最高値として前記最高値記憶部に格納する。
好適に、前記底値比較部は、前記データ取得部で取得された前記相場データが示す最新の相場の前記安値と前記第1底値記憶部の前記底値とを比較する。
好適に、前記底値更新部は、前記最高値更新部による前記最高値の更新後に前記データ取得部で最初に取得された相場データが示す最新の相場の前記高値が前記最高値記憶部の前記最高値より安いと前記最高値比較部において判定された場合、前記最初の相場データが示す最新の相場の前記安値を前記底値として前記第1底値記憶部に格納し、その後、前記最高値が再び更新されるまでの期間において、前記データ取得部で取得された相場データが示す最新の相場の前記安値が前記第1底値記憶部の前記底値より安いと前記底値比較部において判定された場合、前記最新の相場の前記安値を新たな底値として前記第1底値記憶部に格納する。
好適に、前記最安値比較部は、前記データ取得部で取得された前記相場データが示す最新の相場の前記安値と前記最安値記憶部の前記最安値とを比較し、前記最安値更新部は、前記最新の相場の前記安値が前記最安値記憶部の前記最安値より安いと前記最安値比較部において判定された場合、前記最新の相場の前記安値を新たな最安値として前記最安値記憶部に格納する。
好適に、前記天井値比較部は、前記データ取得部で取得された前記相場データが示す最新の相場の前記高値と前記第1天井値記憶部の前記天井値とを比較する。
好適に、前記天井値更新部は、前記最安値更新部による前記最安値の更新後に前記データ取得部で最初に取得された相場データが示す最新の相場の前記安値が前記最安値記憶部の前記最安値より高いと前記最安値比較部において判定された場合、前記最初の相場データが示す最新の相場の前記高値を前記天井値として前記第1天井値記憶部に格納し、その後、前記最安値が再び更新されるまでの期間において、前記データ取得部で取得された相場データが示す最新の相場の前記高値が前記第1天井値記憶部の前記天井値より高いと前記天井値比較部において判定された場合、前記最新の相場の前記高値を新たな天井値として前記第1天井値記憶部に格納する。
好適に、前記底値取得部は、前記一時的下落期間における相場の下落幅が所定値より小さい場合、当該一時的下落期間についての前記底値を取得せず、前記天井値取得部は、前記一時的上昇期間における相場の上昇幅が所定値より小さい場合、当該一時的上昇期間についての前記天井値を取得しない。
好適に、前記確定底値取得部は、前記最高値更新部による前回の最高値の更新から今回の最高値の更新までの期間に前記第1底値記憶部の底値が前記底値更新部により更新されたとしても、当該更新後の底値と前記前回の最高値との差が所定の値より小さい場合、又は、当該更新後の底値若しくは前記前回の最高値に対する当該差の割合が所定の値より小さい場合には、当該更新後の底値を確定した底値として前記第2底値記憶部に格納しない。
好適に、前記確定天井値取得部は、前記最安値更新部による前回の最安値の更新から今回の最安値の更新までの期間に前記第1天井値記憶部の天井値が前記天井値更新部により更新されたとしても、当該更新後の天井値と前記前回の最安値との差が所定の値より小さい場合、又は、当該更新後の天井値若しくは前記前回の最安値に対する当該差の割合が所定の値より小さい場合には、当該更新後の天井値を確定した天井値として前記第2天井値記憶部に格納しない。
好適に、前記底値取得部は、前記一時的下落期間の時間幅が所定値より短い場合、当該一時的下落期間についての前記底値を取得せず、前記天井値取得部は、前記一時的上昇期間の時間幅が所定値より短い場合、当該一時的上昇期間についての前記天井値を取得しない。
好適に、前記相場データは、前記相場が付いた時刻の情報を含んでおり、前記最高値記憶部は、前記相場データの前記時刻の情報を前記最高値と関連付けて記憶し、前記最安値記憶部は、前記相場データの前記時刻の情報を前記最安値と関連付けて記憶する。
好適に、前記確定底値取得部は、前記最高値更新部による前回の最高値の更新から今回の最高値の更新までの期間に前記第1底値記憶部の底値が前記底値更新部により更新された場合、前記最高値記憶部に記憶される前記時刻の情報に基づいて前回の最高値が付いた時刻と今回の最高値が付いた時刻との差を算出し、当該差が所定の時間より短いならば、当該更新後の底値を確定した底値として前記第2底値記憶部に格納しない。
好適に、前記確定天井値取得部は、前記最安値更新部による前回の最安値の更新から今回の最安値の更新までの期間に前記第1天井値記憶部の天井値が前記天井値更新部により更新された場合、前記最安値記憶部に記憶される前記時刻の情報に基づいて前回の最安値が付いた時刻と今回の最安値が付いた時刻との差を算出し、当該差が所定の時間より短いならば、当該更新後の天井値を確定した天井値として前記第2天井値記憶部に格納しない。
好適に、上記市場取引支援装置は、受け付けが確定した売買の注文に関する情報を記憶する注文情報記憶部と、前記注文指示部において買い注文を指示された場合、新規の買い注文を指示する注文情報、及び/又は、前記注文情報記憶部に記憶される情報が示す約定した売り注文を決済するための買い注文を指示する注文情報を生成し、前記注文指示部において売り注文を指示された場合、新規の売り注文を指示する注文情報、及び/又は、前記注文情報記憶部に記憶される情報が示す約定した買い注文を決済するための売り注文を指示する注文情報を生成し、前記生成した注文情報を前記注文情報記憶部に格納する注文情報生成部と、前記注文情報記憶部に記憶される注文情報に基づいて、市場取引を管理する所定のサーバへ売買の注文を行うための発注データを送信する注文部とを有する。
好適に、上記市場取引支援装置は、前記注文情報生成部において前記注文情報が生成されると、前記生成された注文情報が示す注文の内容に関する通知を注文元の端末装置へ送信し、前記注文元の端末装置から当該通知に係る注文の許可又は不許可を示す応答を受信する注文受付部を有する。
好適に、前記注文情報生成部は、前記生成した注文情報に係る注文を許可する旨の応答が前記注文受付部において受信された場合、前記生成した注文情報を前記注文情報記憶部に格納する。
好適に、上記市場取引支援装置は、時間スケールが最も長い前記相場データに対応する前記傾向判定部の前記下落傾向判定部において前記相場が下落傾向にあると判定されているときに買い注文の要求データを注文者の端末装置から受信した場合、又は、時間スケールが最も長い前記相場データに対応する前記傾向判定部の前記上昇傾向判定部において前記相場が上昇傾向にあると判定されているときに売り注文の要求データを注文者の端末装置から受信した場合、前記端末装置に注文内容の確認を求める通知を送信し、当該通知に対して前記注文の受け付け又は取消しを求める応答を前記端末装置から受信する注文受付部を有する。
好適に、前記注文情報生成部は、前記注文受付部において前記端末装置から注文の受け付けを求める前記応答を受信すると、注文元の前記端末装置から受信した前記要求データに応じて注文情報を生成し、前記注文情報記憶部に格納する。
好適に、上記市場取引支援装置は、時間スケールが最も短い相場データに対応する前記傾向判定部の上昇傾向判定部において前記相場が上昇傾向にあると判定された状態で、当該傾向判定部の前記底値取得部において前記底値が取得された場合、前記取得された底値に基づいて、約定済の買い注文の損失をカットするための逆指値注文の売値を算出し、当該傾向判定部の下落傾向判定部において前記相場が下落傾向にあると判定された状態で、当該傾向判定部の前記天井値取得部において前天井値が取得された場合、前記取得された天井値に基づいて、約定済の売り注文の損失をカットするための逆指値注文の買値を算出する逆指値算出部を有する。
好適に、前記注文情報記憶部は、前記逆指値注文を指示する注文情報を記憶し、前記注文情報生成部は、前記逆指値算出部において前記逆指値注文の売値又は買値が算出されると、前記注文情報記憶部に記憶される確定した逆指値注文の情報を当該算出された売値又は買値による逆指値注文の情報へ変更し、前記注文部は、前記相場データが示す最新の相場が前記注文情報記憶部に記憶される前記注文情報において指定された前記逆指値注文の執行条件を満たすと、当該逆指値注文の売買を行うための前記発注データを前記所定のサーバへ送信する。
本発明の第2の観点は、市場取引の支援に係る処理をコンピュータが実行する市場取引支援方法に関する。この市場取引支援方法は、前記コンピュータのデータ取得手段が、市場において刻々変化する取引対象物の相場の情報であって、それぞれ時間スケールが異なる相場の情報を含んだ複数の相場データを逐次取得する工程と、前記複数の相場データと一対一に対応する前記コンピュータの複数の傾向判定手段が、それぞれ対応する時間スケールの前記相場データに基づいて前記相場が上昇傾向にあるか又は下落傾向にあるかを判定する工程と、前記コンピュータの注文指示手段が、全ての前記傾向判定手段において前記相場が上昇傾向にあると判定される場合に買い注文を指示し、全ての前記傾向判定手段において前記相場が下落傾向にあると判定される場合に売り注文を指示する工程とを有する。
前記傾向判定手段が前記相場の傾向を判定する前記工程は、前記コンピュータの底値取得手段が、前記相場データが示す前記相場が最高値を更新した後一時的に下落して再び最高値を更新した場合における当該一時的下落期間の前記相場の底値を取得する工程と、前記コンピュータの上昇傾向判定手段が、前記取得された底値が1回若しくは連続して複数回上昇した場合に前記相場が上昇傾向にあると判定する工程と、前記上昇傾向判定手段が、前記相場を上昇傾向にあると判定した後、前記相場データが示す最新の相場が前記底値取得手段により取得された最新の前記底値より下落した場合に前記相場の上昇傾向が終了したと判定する工程と、前記コンピュータの天井値取得手段が、前記相場データが示す前記相場が最安値を更新した後一時的に上昇して再び最安値を更新した場合における当該一時的上昇期間の前記相場の天井値を取得する工程と、前記コンピュータの下落傾向判定手段が、前記取得された天井値が1回若しくは連続して複数回下落した場合に前記相場が下落傾向にあると判定する工程と、前記下落傾向判定手段が、前記相場を下落傾向にあると判定した後、前記相場データが示す最新の相場が前記天井値取得手段により取得された最新の前記天井値より上昇した場合に前記相場の下落傾向が終了したと判定する工程とを含む。
前記底値取得手段が前記相場の底値を取得する前記工程は、前記コンピュータの最高値比較手段が、前記データ取得手段で取得された前記相場データが示す最新の相場と前記コンピュータの最高値記憶手段に記憶される前記最高値とを比較する工程と、前記コンピュータの最高値更新手段が、前記最新の相場が前記最高値記憶手段の前記最高値より高いと前記最高値比較手段において判定された場合、前記最新の相場を新たな最高値として前記最高値記憶手段に格納する工程と、前記コンピュータの底値更新手段が、前記最高値更新手段による前記最高値の更新後に前記データ取得手段で最初に取得された相場データが示す最新の相場が前記最高値記憶手段の前記最高値より安いと前記最高値比較手段において判定された場合、前記最初の相場データが示す最新の相場を前記底値として前記コンピュータの第1底値記憶手段に格納し、その後、前記最高値が再び更新されるまでの期間において、前記データ取得手段で取得された相場データが示す最新の相場が前記第1底値記憶部の前記底値より安いと前記底値比較手段において判定された場合、前記最新の相場を新たな底値として前記第1底値記憶手段に格納する工程と、前記コンピュータの確定底値取得手段が、前記最高値更新手段において前記最高値が更新されたとき、前回の最高値の更新から今回の最高値の更新までの期間に前記第1底値記憶手段の前記底値が前記底値更新手段により更新されたか否かを判定し、更新されたと判定した場合、前記第1底値記憶手段に記憶される底値を前記一時的下落期間における確定した底値として前記コンピュータの第2底値記憶手段に格納する工程とを含む。
前記上昇傾向判定手段が前記相場の上昇傾向を判定する前記工程では、前記上昇傾向判定手段が、前記確定底値取得手段によって確定した底値が前記第2底値記憶手段に格納される度に、最新の確定した底値と直前の確定した底値とを比較し、最新の確定した底値が直前の確定した底値より高いとの比較結果が1回若しくは連続して複数回得られた場合、前記相場が上昇傾向にあると判定する。
前記天井値取得手段が前記相場の天井値を取得する工程は、前記コンピュータの最安値比較手段が、前記データ取得手段で取得された前記相場データが示す最新の相場と前記コンピュータの最安値記憶手段に記憶される前記最安値とを比較する工程と、前記コンピュータの最安値更新手段が、前記最新の相場が前記最安値記憶手段の前記最安値より安いと前記最安値比較手段において判定された場合、前記最新の相場を新たな最安値として前記最安値記憶手段に格納する工程と、前記コンピュータの天井値比較手段が、前記データ取得手段で取得された前記相場データが示す最新の相場と前記第1天井値記憶手段の前記天井値とを比較する工程と、前記コンピュータの天井値更新手段が、前記最安値更新手段による前記最安値の更新後に前記データ取得手段で最初に取得された相場データが示す最新の相場が前記最安値記憶手段の前記最安値より高いと前記最安値比較手段において判定された場合、前記最初の相場データが示す最新の相場を前記天井値として前記コンピュータの第1天井値記憶手段に格納し、その後、前記最安値が再び更新されるまでの期間において、前記データ取得手段で取得された相場データが示す最新の相場が前記第1天井値記憶手段の前記天井値より高いと前記天井値比較手段において判定された場合、前記最新の相場を新たな天井値として前記第1天井値記憶手段に格納する工程と、前記コンピュータの確定天井値取得手段が、前記最安値更新手段において前記最安値が更新されたとき、前回の最安値の更新から今回の最安値の更新までの期間に前記第1天井値記憶手段の前記天井値が前記天井値更新手段により更新されたか否かを判定し、更新されたと判定した場合、前記第1天井値記憶手段に記憶される天井値を前記一時的上昇期間における確定した天井値として前記コンピュータの第2天井値記憶手段に格納する工程とを含む。
前記下落傾向判定手段が前記相場の下落傾向を判定する前記工程では、前記下落傾向判定手段が、前記確定天井値取得手段によって確定した天井値が前記第2天井値記憶手段に格納される度に、最新の確定した天井値と直前の確定した天井値とを比較し、最新の確定した天井値が直前の確定した天井値より安いとの比較結果が1回若しくは連続して複数回得られた場合、前記相場が下落傾向にあると判定する。
本発明の第3の観点に係るプログラムは、上記市場取引支援装置としてコンピュータを機能させる。
本発明によれば、長い時間スパンでの相場の変動傾向に基づいて判定した相場のトレンドと、短い時間スパンでの相場の変動傾向に基づいて判定した相場のトレンドとを参照することにより、長い時間スパンで相場のトレンドが継続する場合の適切な取引を支援できる。
本発明に係る市場取引システムの全体的な構成の一例を示す図である。 端末装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る注文処理サーバの構成の一例を示す図である。 相場データ取得部によって取得される相場データの一例を示す図である。 第1傾向判定部の構成の一例を示す図である。 底値取得部の構成の一例を示す図である。 天井値取得部の構成の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る注文処理サーバにおいて注文を実行する動作を説明するためのフローチャートである。 時間ステップの異なる相場のチャートの例を示す図である。 第1傾向判定部における判定処理について説明するための第1のフローチャートである。 第1傾向判定部における判定処理について説明するための第2のフローチャートである。 底値の更新処理を説明するためのフローチャートである。 天井値の更新処理を説明するためのフローチャートである。 下落傾向から上昇傾向へ変化する相場のチャートの一例を示す図である。 上昇傾向から下落傾向へ変化する相場のチャートの一例を示す図である。 売り注文又は買い注文の処理を説明するためのフローチャートである。 第2の実施形態に係る注文処理サーバにおいて売買の注文を実行する動作を説明するためのフローチャートである。 第3の実施形態に係る注文処理サーバの構成の一例を示す図である。 第3の実施形態に係る注文処理サーバにおいて、第2傾向判定部の判定処理とともに実行される逆指値の更新処理について説明するためのフローチャートである。 第2傾向判定部で上昇傾向と判定された場合における逆指値の更新処理について説明するためのフローチャートである。 第2傾向判定部で下落傾向と判定された場合における逆指値の更新処理について説明するためのフローチャートである。 第3の実施形態に係る注文処理サーバにおいて逆指値が変更される動作を説明するための図であり、逆指値注文の売値が変更される上昇傾向のチャートの例を示す。 第3の実施形態に係る注文処理サーバにおいて逆指値が変更される動作を説明するための図であり、逆指値注文の買値が変更される下落傾向のチャートの例を示す。 第4実施形態に係る傾向判定部の構成の一例を示す図である。 第1変化点取得部の構成の一例を示す図である。 第2変化点取得部の構成の一例を示す図である。 第4の実施形態に係る注文処理サーバにおける傾向判定部での判定処理について説明するための第1のフローチャートである。 第4の実施形態に係る注文処理サーバにおける傾向判定部での判定処理について説明するための第2のフローチャートである。 第4の実施形態に係る注文処理サーバにおける傾向判定部での判定処理について説明するための第3のフローチャートである。 相場が上昇傾向にある場合のテクニカル指標のチャートの一例を示す図である。 相場が下落傾向にある場合のテクニカル指標のチャートの一例を示す図である。 第5の実施形態に係る注文処理サーバにおける傾向判定部の構成の一例を示す図である。 第5の実施形態に係る注文処理サーバにおける傾向判定部での判定処理について説明するための第1のフローチャートである。 第5の実施形態に係る注文処理サーバにおける傾向判定部での判定処理について説明するための第2のフローチャートである。 相場が上昇傾向から下落傾向へ変化する場合のテクニカル指標のチャートの一例を示す図である。 第6の実施形態に係る注文処理サーバにおける傾向判定部の構成の一例を示す図である。 第6の実施形態に係る注文処理サーバにおける傾向判定部での判定処理について説明するための第1のフローチャートである。 第6の実施形態に係る注文処理サーバにおける傾向判定部での判定処理について説明するための第2のフローチャートである。 第6の実施形態に係る注文処理サーバにおける注文処理部での注文処理について説明するためのフローチャートである。 第1傾向判定部及び第2傾向判定部の指標データ生成部において生成されるテクニカル指標の一例を示す図である。 第1〜第3の実施形態に係る注文処理サーバにおける取引条件の設定画面の例を示す図である。 第4,第5の実施形態に係る注文処理サーバにおける取引条件の設定画面の例を示す図である。 第6の実施形態に係る注文処理サーバにおける取引条件の設定画面の例を示す図である。
<第1の実施形態>
図1は、本発明に係る市場取引システムの全体的な構成の一例を示す図である。
図1に示す市場取引システム1は、注文処理サーバ1と、複数の端末装置2と、相場データ提供サーバ3と、市場取引所サーバ4を有する。
市場取引所サーバ4は、証券取引所等において株式や債権、為替等の売買を管理するコンピュータシステムである。市場取引所サーバ4は、証券会社やFX取引業者等の注文処理サーバ1から送信される発注データに応じて売買を執行し、成立した売買の結果を約定情報として注文処理サーバ1に返信する。
相場データ提供サーバ3は、市場取引所サーバ4における株式等の売買によって付いた相場の情報を相場データとして提供するコンピュータシステムである。相場データ提供サーバ3は、例えば市場取引所サーバ4に通信ネットワーク9を介して接続し、市場取引所サーバ4からリアルタイムで得た相場の情報に基づいて相場データを生成し、生成した相場データを注文処理サーバ1や端末装置2に提供する。
端末装置2は、株式等の売買の注文を行うためにユーザが操作するパーソナルコンピュータや携帯電話機等の端末装置である。端末装置2は、インターネット等の通信ネットワーク9を介して注文処理サーバ1にアクセスし、売買の注文に関する指示を注文処理サーバ1に送信する。
また、端末装置2は、注文処理サーバ1における後述の取引支援機能によって発注の確認を求める通知が送られてきた場合、発注の許可又は不許可を示す応答を注文処理サーバ1に送信する。
注文処理サーバ1は、ユーザの端末装置2から受けた注文を処理するコンピュータシステムであり、例えば証券会社やFX取引業者等によって運営・管理される。注文処理サーバ1は、端末装置2から通信ネットワーク9を介して送信される注文の指示に応じて、売り又は買いの注文を発注するための発注データを生成し、市場取引所サーバ4に送信する。発注データに応じた売買が約定した場合、注文処理サーバ1は、市場取引所サーバ4から受信した約定価格等の情報に基づいて、図示しない口座管理用のサーバにアクセスし、顧客口座における入金・出金処理を指示する。
また、注文処理サーバ1は、市場取引所サーバ4に売買を発注する基本的な機能に加えて、有利な売買の条件の成立を自動的に判定する取引支援機能を備える。すなわち、注文処理サーバ1は、相場の値動きを分析することにより、利益を期待できる売買の条件が成立したかどうか判定する。有利な売買条件が成立したと判定した場合、注文処理サーバ1は、その判定結果に応じて「売り」又は「買い」の注文情報を自動的に生成し、その注文を許可するか否かの確認通知を端末装置2に送信する。この確認通知に対して注文を許可する旨の応答を端末装置2から受信すると、注文処理サーバ1は、許可された注文の内容に応じて市場取引所サーバ4に発注データを送信する。
図2は、注文処理サーバ1のハードウェア構成の一例を示す図である。
図2に示す注文処理サーバ1は、通信部11と、操作部12と、ディスプレイ13と、記憶部14と、処理回路15と、作業メモリ16を有する。通信部11、操作部12、ディスプレイ13、記憶部14及び処理回路15は例えば内部バスを介して接続されている。
通信部11は、処理回路15の制御に従って、インターネット等の通信ネットワーク9を介して端末装置2や相場データ提供サーバ3と通信を行い、注文情報や相場データ等の送信・受信を行う。
操作部12は、ユーザが命令・指示を入力するために操作するユーザインターフェースであり、例えばキーボードやマウス、タッチパネル等により構成される。
ディスプレイ13は、処理回路15において生成される表示信号に応じた画面を表示する。
記憶部14は、処理回路15において処理を実行させるためのプログラムやデータを記憶する装置であり、例えばハードディスクやフラッシュROM等の不揮発性メモリ、光磁気ディスク装置等の比較的容量が大きい記憶装置によって構成される。
作業メモリ16は、処理回路15において実行されるプログラムコードや、処理の過程で一時的に利用されるデータ等を記憶する装置であり、SRAM等の比較的高速な記憶装置によって構成される。
処理回路15は、記憶部14に記憶されるプログラムに従って処理を実行する回路であり、端末装置2の全体的な動作を統括的に制御する。処理回路15は、作業メモリ16に処理対象および処理途中のデータを適宜記憶させながらプログラムの命令を順次実行する。
図3は、図2に示す各ハードウェア要素とプログラムとが協働することにより実現される注文処理サーバ1の構成の一例を示す図である。
図3に示す注文処理サーバ1は、相場データ取得部101と、第1傾向判定部103と、第2傾向判定部105と、注文指示部106と、注文情報記憶部107と、注文情報生成部108と、注文受付部109と、注文部110を有する。
[相場データ取得部101]
相場データ取得部101は、通信ネットワーク9を介して相場データ提供サーバ3にアクセスし、市場取引所の売買において刻々変化する株式や為替等の相場を示す相場データを相場データ提供サーバ3から逐次取得する。
図4は、相場データ取得部101によって取得される相場データの一例を示す図である。図4の例において、1つの相場データには、所定の時間内(図4の例では15分)における始値、終値、安値、高値を示すデータと、その開始点の時間を示すデータが含まれる。相場データ取得部101は、所定の時間内におけるこれらの相場の情報を含んだ相場データを、所定の時間が経過する度に(図4の例では15分ごとに)取得する。
また、相場データ取得部101は、それぞれ時間スケールが異なる相場の情報を含んだ少なくとも2つの相場データを並行に取得する。例えば、相場データ取得部101は、比較的長い時間T1内における相場の情報(高値、安値等)を含んだ相場データD1を時間T1が経過する度に取得するとともに、比較的短い時間T2内(T2<T1)における相場の情報を含んだ相場データD2をを時間T2が経過する度に取得する。
なお、相場データ取得部101は、相場データ提供サーバ3から逐次提供される相場の情報に基づいて、図4の例に示すような所定時間毎の高値、安値等を含む複数の相場データを並行に生成してもよい。
[第1傾向判定部103および第2傾向判定部105]
第1傾向判定部103は、比較的時間スケールの長い相場データD1に基づいて、相場が上昇傾向にあるか又は下落傾向にあるかを判定する。他方、第2傾向判定部105は、比較的時間スケールの短い相場データD2に基づいて、相場が上昇傾向にあるか又は下落傾向にあるかを判定する。
本実施形態において、第1傾向判定部103と第2傾向判定部105は、処理対象の相場データが異なるものの(D1とD2)、処理内容が同じである。そこで、以下では、第1傾向判定部103と第2傾向判定部105を総称して「傾向判定部」と記し、その共通の構成と動作を説明する。
傾向判定部は、一連の相場データ(D1又はD2)が示す相場の変動の傾向が所定の条件を満たすか否かに応じて、相場が上昇傾向にあるか又は下落傾向にあるかを判定する。
具体的には、傾向判定部は、相場が最高値を更新する合間に生じる一時的下落期間の底値を随時取得し、底値が1回若しくは連続して複数回上昇した場合、相場が上昇傾向にあると判定する。また、傾向判定部は、相場が最安値を更新する合間に生じる一時的上昇期間の天井値を随時取得し、天井値が1回若しくは連続して複数回下落した場合、相場が下落傾向にあると判定する。
図5は、傾向判定部の構成の一例を示す図である。
図5に示す傾向判定部は、底値取得部120と、上昇傾向判定部121と、天井値取得部122と、下落傾向判定部123を有する。
底値取得部120は、相場データ取得部101において逐次取得される一連の相場データに基づいて、相場が最高値を更新した後一時的に下落して再び最高値を更新した場合における一時的下落期間の相場の底値を取得する。従って、底値取得部120は、一時的下落期間が終了して最高値が更新されたときに底値を取得する。
また、底値取得部120は、下落傾向判定部123において相場の下落傾向が終了したと判定されたとき、相場データ取得部101で取得された相場データが示す最新の相場を最高値とみなして、以降の底値を取得する。すなわち、下落傾向が終了して傾向不定の状態に移行した場合、底値取得部120は、底値を取得する際の基準となる最高値を、その時点の最新の相場にリセットする。
図6は、底値取得部120の構成の一例を示す図である。
図6に示す底値取得部120は、最高値記憶部130と、最高値比較部131と、最高値更新部132と、第1底値記憶部133と、底値比較部134と、底値更新部135と、確定底値取得部136と、第2底値記憶部137を有する。
最高値記憶部130は、相場データ取得部101で取得された相場データが示す相場の最高値を記憶する。
最高値比較部131は、相場データ取得部101で取得された相場データが示す最新の相場と最高値記憶部130の最高値とを比較する。例えば、最高値比較部131は、相場データに含まれる最新の相場の高値(図4)と最高値記憶部130の最高値とを比較する。
最高値更新部132は、最新の相場が最高値記憶部130の最高値より高いと最高値比較部131において判定された場合、最新の相場を新たな最高値として最高値記憶部130に格納する。例えば、最高値更新部132は、相場データに含まれる最新の相場の高値(図4)が最高値記憶部130の最高値より高いと最高値比較部131において判定された場合、当該最新の相場の高値を新たな最高値として最高値記憶部130に格納する。
第1底値記憶部133及び第2底値記憶部137は、最高値更新部132による最高値の更新の合間に相場データ取得部101で取得された相場データが示す相場の底値を記憶する。
第1底値記憶部133は、最高値が更新される合間の一時的下落期間内において底値を一時的に記憶する。第2底値記憶部137は、一時的下落期間の終了時点で確定した底値を記憶する。
底値比較部134は、相場データ取得部101で取得された相場データが示す最新の相場と第1底値記憶部133の底値とを比較する。例えば、底値比較部134は、相場データに含まれる最新の相場の安値(図4)と第1底値記憶部133の底値とを比較する。
底値更新部135は、最高値更新部132による最高値の更新の合間に相場データ取得部101で取得される相場データの中で最も安い値(底値)を第1底値記憶部133に格納する。
すなわち、底値更新部135は、最高値更新部132による最高値の更新後に相場データ取得部101で最初に取得された相場データが示す最新の相場が最高値記憶部130の最高値より安いと最高値比較部131において判定された場合、その最初の相場データが示す最新の相場を底値として第1底値記憶部133に格納する(すなわち、一時的下落期間における相場の初期値を記憶する)。その後、最高値が再び更新されるまでの期間において、相場データ取得部101で取得された相場データが示す最新の相場が第1底値記憶部133の底値より安いと底値比較部134において判定された場合、底値更新部135は、その最新の相場を新たな底値として第1底値記憶部133に格納する。
例えば、底値更新部135は、最高値更新部132による最高値の更新後に相場データ取得部101で最初に取得された相場データに含まれる最新の相場の高値(図4)が最高値記憶部130の最高値より安いと最高値比較部131において判定された場合、その最初の相場データに含まれる最新の相場の安値(図4)を底値として第1底値記憶部133に格納する。その後、最高値が再び更新されるまでの期間において、相場データ取得部101で取得された相場データに含まれる最新の相場の安値(図4)が第1底値記憶部133の底値より安いと底値比較部134において判定された場合、底値更新部135は、その最新の相場の安値を新たな底値として第1底値記憶部133に格納する。
また、底値更新部135は、最高値の更新の合間における底値の更新状態を示すフラグf1を保持する。すなわち、底値更新部135は、第1底値記憶部133の底値を更新した場合、フラグf1を「1」にセットし、最高値更新部132によって最高値記憶部130の最高値が更新された場合、フラグf1を「0」にリセットする。従って、最高値の更新の合間における一時的下落期間では、フラグf1が「1」となる。
確定底値取得部136は、最高値更新部132において最高値が更新されたとき、前回の最高値の更新から今回の最高値の更新までの期間に第1底値記憶部133の底値が底値更新部135により更新されたか否かを(すなわちフラグf1が「1」か「0」か)判定し、更新されたと判定した場合、第1底値記憶部133に記憶される底値を一時的下落期間における確定した底値として第2底値記憶部137に格納する。
以上が、底値取得部120についての説明である。
図5に戻る。
天井値取得部122は、逐次取得される一連の相場データに基づいて、相場が最安値を更新した後一時的に上昇して再び最安値を更新した場合における一時的上昇期間の相場の天井値を取得する。従って、天井値取得部122は、一時的上昇期間が終了して最安値が更新されたときに天井値を取得する。
また、天井値取得部122は、上昇傾向判定部121において相場の上昇傾向が終了したと判定されたとき相場データ取得部101で取得された相場データが示す最新の相場を最安値とみなして、以降の天井値を取得する。すなわち、上昇傾向が終了して傾向不定の状態に移行した場合、天井値取得部122は、天井値を取得する際の基準となる最安値を、その時点の最新の相場にリセットする。
図7は、天井値取得部122の構成の一例を示す図である。
図7に示す天井値取得部122は、最安値記憶部140と、最安値比較部141と、最安値更新部142と、第1天井値記憶部143と、天井値比較部144と、天井値更新部145と、確定天井値取得部146と、第2天井値記憶部147を有する。
最安値記憶部140は、相場データ取得部101で取得された相場データが示す相場の最安値を記憶する。
最安値比較部141は、相場データ取得部101で取得された相場データが示す最新の相場と最安値記憶部140の最安値とを比較する。例えば、最安値比較部141は、相場データに含まれる最新の相場の安値(図4)と最安値記憶部140の最安値とを比較する。
最安値更新部142は、最新の相場が最高値記憶部130の最安値より安いと最安値比較部141において判定された場合、最新の相場を新たな最安値として最安値記憶部140に格納する。例えば、最安値更新部142は、相場データに含まれる最新の相場の安値(図4)が最安値記憶部140の最安値より安いと最安値比較部141において判定された場合、当該最新の相場の安値を新たな最安値として最安値記憶部140に格納する。
第1天井値記憶部143及び第2天井値記憶部147は、最安値更新部142による最安値の更新の合間に相場データ取得部101で取得された相場データが示す相場の天井値を記憶する。
第1天井値記憶部143は、最安値が更新される合間の一時的上昇期間内において天井値を一時的に記憶する。第2天井値記憶部147は、一時的上昇期間の終了時点で確定した天井値を記憶する。
天井値比較部144は、相場データ取得部101で取得された相場データが示す最新の相場と第1天井値記憶部143の天井値とを比較する。例えば、天井値比較部144は、相場データに含まれる最新の相場の高値(図4)と第1天井値記憶部143の天井値とを比較する。
天井値更新部145は、最安値更新部142による最高値の更新の合間に相場データ取得部101で取得される相場データの中で最も高い値(天井値)を第1天井値記憶部143に格納する。
すなわち、天井値更新部145は、最安値更新部142による最安値の更新後に相場データ取得部101で最初に取得された相場データが示す最新の相場が最安値記憶部140の最安値より高いと最安値比較部141において判定された場合、その最初の相場データが示す最新の相場を天井値として第1天井値記憶部143に格納する(すなわち、一時的上昇期間における相場の初期値を記憶する)。その後、最安値が再び更新されるまでの期間において、相場データ取得部101で取得された相場データが示す最新の相場が第1天井値記憶部143の天井値より高いと天井値比較部144において判定された場合、天井値更新部145は、その最新の相場を新たな天井値として第1天井値記憶部143に格納する。
例えば、天井値更新部145は、最安値更新部142による最安値の更新後に相場データ取得部101で最初に取得された相場データに含まれる最新の相場の安値(図4)が最安値記憶部140の最安値より高いと最安値比較部141において判定された場合、その最初の相場データに含まれる最新の相場の高値(図4)を天井値として第1天井値記憶部143に格納する。その後、最安値が再び更新されるまでの期間において、相場データ取得部101で取得された相場データに含まれる最新の相場の高値(図4)が第1天井値記憶部143の天井値より高いと天井値比較部144において判定された場合、最新の相場の高値を新たな天井値として第1天井値記憶部143に格納する。
また、天井値更新部145は、最安値の更新の合間における天井値の更新状態を示すフラグf2を保持する。すなわち、天井値更新部145は、第1天井値記憶部143の底値を更新した場合、フラグf2を「1」にセットし、最安値更新部142によって最安値記憶部140の最安値が更新された場合、フラグf2を「0」にリセットする。従って、最安値の更新の合間における一時的上昇期間では、フラグf2が「1」となる。
確定天井値取得部146は、最安値更新部142において最安値が更新されたとき、前回の最安値の更新から今回の最安値の更新までの期間に第1天井値記憶部143の天井値が天井値更新部145により更新されたか否か(すなわちフラグf2が「1」か「0」か)を判定し、更新されたと判定した場合、第1天井値記憶部143に記憶される天井値を一時的上昇期間における確定した天井値として第2天井値記憶部147に格納する。
以上が、天井値取得部122についての説明である。
再び図5に戻る。
上昇傾向判定部121は、底値取得部120において取得された底値が上昇し続けている場合に相場が上昇傾向にあると判定し、この条件が崩れた場合に上昇傾向が終了したと判定する。
すなわち、上昇傾向判定部121は、底値取得部120で取得された底値が1回若しくは連続して複数回上昇した場合、相場が上昇傾向にあると判定する。そして、相場が上昇傾向にあると判定した後、相場データが示す最新の相場(例えば最新の相場データの安値)が底値取得部120で取得された最新の底値より下落した場合、相場の上昇傾向が終了したと判定する。
例えば、上昇傾向判定部121は、確定底値取得部136によって確定した底値が第2底値記憶部137に格納される度に、最新の確定した底値と直前の確定した底値とを比較し、最新の確定した底値が直前の確定した底値より高いとの比較結果が1回若しくは連続して複数回得られた場合、相場が上昇傾向にあると判定する。そして、相場が上昇傾向にあると判定した後、相場データが示す最新の相場(例えば最新の相場データの安値)が最新の確定した底値より安いとの比較結果が得られた場合、相場の上昇傾向が終了したと判定する。
下落傾向判定部123は、天井値取得部122において取得された天井値が下落し続けている場合に相場が下落傾向にあると判定し、この条件が崩れた場合に下落傾向が終了したと判定する。
すなわち、下落傾向判定部123は、天井値取得部122で取得された天井値が1回若しくは連続して複数回下落した場合、相場が下落傾向にあると判定する。そして、相場が下落傾向にあると判定した後、相場データが示す最新の相場(例えば最新の相場データの高値)が天井値取得部122で取得された最新の天井値より上昇した場合、相場の下落傾向が終了したと判定する。
例えば、下落傾向判定部123は、確定天井値取得部146によって確定した天井値が前記第2天井値記憶部に格納される度に、最新の確定した天井値と直前の確定した天井値とを比較し、最新の確定した天井値が直前の確定した天井値より安いとの比較結果が1回若しくは連続して複数回得られた場合、相場が下落傾向にあると判定する。そして、相場が下落傾向にあると判定した後、相場データが示す最新の相場(例えば最新の相場データの高値)が最新の確定した天井値より高いとの比較結果が得られた場合、相場の下落傾向が終了したと判定する。
[注文指示部106]
図3に戻る。
注文指示部106は、第1傾向判定部103において相場が上昇傾向にあると判定されている状態で、第2傾向判定部105において相場の上昇傾向が始まったと判定された場合に、買い注文を指示する。また、注文指示部106は、第1傾向判定部103において相場が下落傾向にあると判定されている状態で、第2傾向判定部105において相場の下落傾向が始まったと判定された場合、売り注文を指示する。
つまり、注文指示部106は、短い時間スケールの相場データに基づいて判定された相場のトレンドが、長い時間スケールの相場データに基づいて判定された相場のトレンドと一致し始めた場合に、売買の注文を指示する。
[注文情報生成部108]
注文情報生成部108は、注文受付部109において受け付けたユーザの端末装置2からの指示に応じて、市場取引所サーバ4に発注する注文の内容を示す注文情報を生成し、注文情報記憶部107に格納する。注文情報には、例えば、ユーザの識別番号や注文の種類(売り/買い、成行き注文、指値注文等)、売買を執行すべき価格、売買の金額・数量などの情報が含まれる。
また、注文情報生成部108は、注文指示部106において買い注文を指示された場合、新規の買い注文を指示する注文情報や、注文情報記憶部107に記憶される情報が示す約定した売り注文を決済するための買い注文を指示する注文情報を生成する。他方、注文指示部106において売り注文を指示された場合、注文情報生成部108は、新規の売り注文を指示する注文情報や、注文情報記憶部107に記憶される情報が示す約定した買い注文を決済するための売り注文を指示する注文情報を生成する。
このように注文情報の自動生成を行った場合、注文情報生成部108は、ユーザの端末装置2から注文の許可を受けるまで、注文情報を注文情報記憶部107に格納しない。すなわち、注文情報生成部108は、自動生成した注文情報に係る注文を許可する旨の端末装置2からの応答を注文受付部109において受信した場合に、当該注文情報を注文情報記憶部107に格納する。
[注文受付部109]
注文受付部109は、通信ネットワーク9を介してユーザの端末装置2と通信を行う。例えば受付部109は、Webサーバとしての機能を備えており、端末装置のWebブラウザとHTTP等の所定のプロトコルによってWebページのデータ(HTMLデータ等)をやり取りする。すなわち、注文受付部109は、ユーザがシステムへログインするための認証情報を入力する画面や、相場のチャートを表示する画面、取引条件を設定する画面(例えば図41〜図43)、過去の注文履歴や約定履歴を表示する画面などを端末装置2のディスプレイにおいて表示させるように、HTMLデータ等の画面表示データを生成して端末装置2に送信する。注文受付部109は、これらの画面において入力された情報を端末装置2から受信する。
また、注文受付部109は、注文情報生成部108において注文指示部106の注文指示に応じた注文情報が自動生成された場合、当該注文情報が示す注文の内容に関する通知を注文元の端末装置2へ送信する。
例えば注文受付部109は、電子メールの送信機能を備えており、注文受付部109の注文確認用WebページのURLが記載された電子メールをユーザの電子メールアドレスに宛てて送信する。端末装置2のユーザが電子メールに記載された上記URLにアクセスすると、注文受付部109は、自動生成された注文情報に係る注文の許可/不許可をユーザに確認するための画面のデータを端末装置2に送信する。注文受付部109は、この確認画面においてユーザが入力した許可又は不許可の応答を端末装置2から受信し、注文情報生成部108に渡す。
[注文部110]
注文部110は、注文情報記憶部107に記憶される注文情報に基づいて、市場取引所サーバ4へ売買の注文を行うための発注データを送信し、発注データに応じて執行された売買の結果に関する情報(約定情報)を市場取引所サーバ4から受信する。約定情報には、例えば、ユーザの識別コード、注文の識別コード、注文の受け付け結果(受け付けが確定したか否かの通知)、注文の執行結果(売買が約定した価格,日時,数量等)などが含まれる。注文部110は、これらの情報を注文情報記憶部107の注文情報に追加する。
[注文情報記憶部107]
注文情報記憶部107は、注文処理サーバ1において受け付けが確定した売買の注文に関する情報を記憶する。受け付けが確定した注文の情報には、約定した注文の情報も含まれる。
ここで、上述した構成を有する本実施形態に係る注文処理サーバ1の動作について詳細に説明する。
図8は、注文処理サーバ1が相場の値動きに基づいて有利な売買の条件を自動的に判定し、注文を実行する動作を説明するためのフローチャートである。注文処理サーバ1は、図8に示す処理を繰り返し実行する。
第1傾向判定部103は、相場データ取得部101において取得される比較的時間スケールの長い相場データD1に基づいて、相場が上昇傾向にあるか又は下落傾向にあるかを判定する(ステップST100)。また、第2傾向判定部105は、相場データ取得部101において取得される比較的時間スケールの短い相場データD2に基づいて、相場が上昇傾向にあるか又は下落傾向にあるかを判定する(ステップST110)。
傾向判定部(103,105)は、最高値が更新される合間の一時的下落期間の底値を取得し、底値が1回若しくは連続して複数回上昇した場合、相場が上昇傾向にあると判定する。また、傾向判定部103は、最安値が更新される合間の一時的上昇期間の天井値を取得し、天井値が1回若しくは連続して複数回数下落した場合、相場が下落傾向にあると判定する。
第1傾向判定部103において相場が上昇傾向にあると判定され(ステップST120)、かつ、第2傾向判定部105において相場の上昇傾向が始まった判定された場合(ステップST130)、注文指示部106が買い注文を指示する。これにより、注文情報生成部108が買い注文を指示する注文情報を自動的に生成する(ステップST140)。
一方、第1傾向判定部103において相場が下落傾向にあると判定され(ステップST150)、かつ、第2傾向判定部105において相場の下落傾向が始まった判定された場合(ステップST160)、注文指示部106が売り注文を指示する。これにより、注文情報生成部108が売り注文を指示する注文情報を生成する(ステップST170)。
第1傾向判定部103と第2傾向判定部105の判定結果が反対の場合(一方が上昇傾向を判定し、他方が下落傾向を判定する場合)や、第1傾向判定部103と第2傾向判定部105の一方の判定結果が傾向不定の場合(上昇傾向でも下落傾向でもない場合)は、注文指示部106において注文の指示が出ないため、注文情報は生成されない。
図9は、時間ステップの異なる相場のチャートの例を示す図である。
図に表された四角い記号は「ローソク足」と呼ばれ、一定期間内の高値、安値、始値、終値を表す。白い四角形の下辺が始値、上辺が終値を表し、黒い四角形の上辺が始値、下辺が終値を示す。四角形の上辺から上に突き出した線の上端が高値を示し、四角形の下辺から下に突き出した線の下端が安値を示す。
図9において、左側が時間スケールの短いローソク足のチャートを示し、右側が時間スケールの長いローソク足のチャートを示す。図に示すように、時間スケールの長い1本のローソク足は、時間スケールの短い複数本のローソク足に対応する。例えば、1日のローソク足の1本は、1時間のローソク足の12本に対応する。
相場データ取得部101において取得される各相場データは、例えば、図9に示すようなローソク足の1つ1つに対応する。そして、第1傾向判定部103は、図の左に示すような長い時間スケールのローソク足チャートにおいて相場の傾向を判定し、第2傾向判定部105は、図の右に示すような短い時間スケールのローソク足チャートにおいて相場の傾向を判定する。
例えば、図の左側に示すように長い時間スケールで相場が上昇傾向にあると第1傾向判定部103で判定されている場合、注文指示部106は、図の右側に示すように短い時間スケールで相場の上昇が開始したと第2傾向判定部105で判定された場合に、買い注文を指示する。
次に、図10〜図11のフローチャートを参照して、第1傾向判定部103及び第2傾向判定部105における相場の底値と天井値に基づいた判定処理(ST100,ST110:図8)について説明する。
相場データ取得部101において相場データが取得されると(ST200)、最高値比較部131は、最高値記憶部130に記憶されるそれまでの最高値と、相場データが示す最新の相場とを比較する(ST205)。最新の相場が最高値より高い場合、最高値更新部132は、最新の相場を新たな最高値として最高値記憶部130に格納する(ST210)。また、この場合、相場の上昇に伴う天井値の更新処理も行う(ST215)。天井値の更新処理については、後ほど図13を参照して説明する。
次いで、確定底値取得部136は、前回の最高値の更新から今回の最高値の更新までの間に底値更新部135が底値の更新を行ったか否か(一時的下落期間が存在したか否か)示すフラグf1を参照する(ST220)。フラグf1が「1」の場合、第1底値記憶部133には一時的下落期間の底値が記憶されているので、確定底値取得部136はこれを確定した底値として取得し、第2底値記憶部137に格納する(ST230)。また、最高値の更新により一時的下落期間が終了したので、底値更新部135はフラグf1を「0」にリセットする(ST225)。
新たに確定した底値が第2底値記憶部137に格納されると、上昇傾向判定部121は、確定した底値が所定回数連続して上昇したかどうか判定し(ST235)、連続して底値が上昇している場合に相場が上昇傾向にあると判定する(ST240)。
ステップST200においてフラグf1が「0」の場合、相場の一時的下落期間が存在せず、相場が単調に上昇している。この場合、傾向判定部(103,105)は、それまでの判定結果を維持する。また、ステップST235において連続した底値の上昇がなかった場合も、傾向判定部(103,105)は、それまでの判定結果を維持する(ST245)。
また、最高値が更新されていない場合、最安値比較部141は、最安値記憶部140に記憶されるそれまでの最安値と、相場データが示す最新の相場とを比較する(ST250)。最新の相場が最安値より安い場合、最安値更新部142は、最新の相場を新たな最安値として最安値記憶部140に格納する(ST255)。この場合、相場の下落に伴う底値の更新処理も行う(ST260)。底値の更新処理については、後ほど図12を参照して説明する。
次いで、確定天井値取得部146は、前回の最安値の更新から今回の最安値の更新までの間に天井値更新部145が天井値の更新を行ったか否か(一時的上昇期間が存在したか否か)示すフラグf2を参照する(ST265)。フラグf2が「1」の場合、第1天井値用値記憶部143には一時的上昇期間の天井値が記憶されているので、確定天井値取得部146はこれを確定した天井値として取得し、第2天井値記憶部147に格納する(ST275)。また、最安値の更新により一時的上昇期間が終了したので、天井値更新部145はフラグf2を「0」にリセットする(ST270)。
新たに確定した天井値が第2天井値記憶部147に格納されると、下落傾向判定部123は、確定した天井値が所定回数連続して下落したかどうか判定し(ST280)、連続して天井値が下落している場合に相場が下落傾向にあると判定する(ST285)。
ステップST265においてフラグf2が「0」の場合、相場の一時的上昇期間が存在せず、相場が単調に下落している。この場合、傾向判定部(103,105)は、それまでの判定結果を維持する。また、ステップST280において連続した天井値の上昇がなかった場合も、傾向判定部(103,105)は、それまでの判定結果を維持する(ST245)。
最新の相場が最高値も最安値も更新しなかった場合、底値更新部135による底値の更新処理(ST300)と天井値更新部145による天井値の更新処理(ST305)がそれぞれ行われる。
図12は、底値の更新処理(ST260,ST300)について説明するためのフローチャートである。
底値更新部135は、一時的下落期間を示すフラグf1が「0」の場合(ST400)、フラグf1を「1」にセットするとともに(ST405)、最新の相場を底値の初期値として第1底値記憶部133に格納する(ST410)。一方、フラグf1が「1」の場合(ST400)、底値更新部135は、第1底値記憶部133の底値と最新の相場とを比較し(ST415)、最新の相場が底値より安ければ、最新の相場を底値として第1底値記憶部133に格納する(ST410)。
図13は、天井値の更新処理(ST215,ST305)について説明するためのフローチャートである。
天井値更新部145は、一時的上昇期間を示すフラグf2が「0」の場合(ST450)、フラグf2を「1」にセットするとともに(ST455)、最新の相場を天井値の初期値として第1天井値記憶部143に格納する(ST460)。一方、フラグf2が「1」の場合(ST450)、天井値更新部145は、第1天井値記憶部143の天井値と最新の相場とを比較し(ST465)、最新の相場が天井値より高ければ、最新の相場を天井値として第1天井値記憶部143に格納する(ST460)。
図11に戻る。
最新の相場が最高値も最安値も更新しておらず、かつ、相場が上昇傾向にあると判定している場合(ST310)、傾向判定部(103,105)は、相場の上昇傾向が終了したか否かを判定する。
すなわち、相場が上昇傾向にあると判定している状態で(ST310)、最新の相場が直近の確定した底値より安い場合(ST315)、上昇傾向判定部121は、相場の上昇傾向が終了して傾向不定の状態(上昇傾向でも下落傾向でもない状態)になったと判定する(ST335)。
この場合、最安値更新部142は、最新の相場を新たな最安値として最安値記憶部140に格納する(ST320)。これにより、最新の相場を最安値の初期値として、天井値取得部122による天井値の取得と下落傾向判定部123による下落傾向の判定が可能となる。また、天井値更新部145は、フラグf2を「0」にリセットして前回の最安値からの一時的上昇期間を終了させ(ST325)、確定天井値取得部146は、第1天井値記憶部143に記憶される天井値を確定した天井値として第2天井値記憶部147に格納する(ST330)。このとき確定する天井値は、終了した上昇傾向の期間における最高値に対応する。
最新の相場が直近の確定した底値より高い場合(ST315)、上昇傾向判定部121は、上昇傾向の判定を維持する(ST340)。
他方、最新の相場が最高値も最安値も更新しておらず、かつ、相場が下落傾向にあると判定している場合(ST350)、傾向判定部(103,105)は、相場の下落傾向が終了したか否かを判定する。
すなわち、相場が下落傾向にあると判定している状態で(ST350)、最新の相場が直近の確定した天井値より高い場合(ST355)、下落傾向判定部123は、相場の下落傾向が終了して傾向不定の状態になったと判定する(ST375)。
この場合、最高値更新部132は、最新の相場を新たな最高値として最高値記憶部130に格納する(ST360)。これにより、最新の相場を最高値の基準として、底値取得部120による底値の取得と上昇傾向判定部121による上昇傾向の判定が可能となる。また、底値更新部135は、フラグf1を「0」にリセットして前回の最高値からの一時的下落期間を終了させ(ST365)、確定底値取得部136は、第1底値記憶部133に記憶される底値を確定した底値として第2底値記憶部137に格納する(ST370)。このとき確定する底値は、終了した下落傾向の期間における最安値に対応する。
最新の相場が直近の確定した天井値より安い場合(ST355)、下落傾向判定部123は、下落傾向の判定を維持する(ST380)。
最新の相場が最高値も最安値も更新しておらず、かつ、相場を傾向不定状態と判定している場合、傾向判定部(103,105)は、傾向不定状態の判定を維持する(ST380)。
図14は、下落傾向から上昇傾向へ変化する相場のチャートの一例を示す図である。
図14の例において、「p31」,「p33」,「p36」の相場データの高値は、最安値の更新の合間に生じる一時的上昇期間の天井値であり、これらの一連の天井値は時間ともに下落している。このように天井値が下落している期間において、傾向判定部(103,105)は相場を下落傾向と判定する。
相場が「p36」の天井値から下落し、「p38」の最安値をつけた後、反転上昇して「p39」の高値に達すると、直近の天井値「p36」より高くなるため、傾向判定部(103,105)は相場の下落傾向が終了したと判定する。この場合、「p39」の高値が新たな最高値として最高値記憶部130に格納される。また、第1底値記憶部133に格納される「p38」の安値が、最新の確定した底値として第2底値記憶部137に格納される。
下落傾向が終了して傾向不定の状態になった後、相場は最高値を更新しながら上昇する。「p40」における最高値の更新から相場が一時的に下落し、「p42」において再び相場が最高値を更新すると、「p41」の安値が確定した底値として第2底値記憶部137に格納される。「p41」の底値は「p38」の底値より高くなっている。相場が更に「p43」の高値まで上昇し、一時的下落期間を経て、「p43」の高値を超える「p44」の高値に達すると、「p43」の安値が確定した底値として第2底値記憶部137に格納される。「p43」の底値は「p41」の底値より更に高くなっている。ここで、「p38」から2回続けて底値が上昇したことになると、上昇傾向判定部121は相場が上昇傾向に入ったと判定する。
図15は、上昇傾向から下落傾向へ変化する相場のチャートの一例を示す図である。
図15の例において、「p2」,「p4」,「p7」の相場データの安値は、最高値の更新の合間に生じる一時的下落期間の底値であり、これらの一連の底値は時間ともに上昇している。このように底値が上昇している期間において、傾向判定部(103,105)は相場を上昇傾向と判定する。
相場が「p7」の底値から上昇し、「p9」の最高値をつけた後、反転下落して「p10」の安値に達すると、直近の底値「p7」より安くなるため、傾向判定部(103,105)は相場の上昇傾向が終了したと判定する。この場合、「p10」の安値が新たな最安値として最安値記憶部140に格納される。また、第1天井記憶部143に格納される「p9」の高値が、最新の確定した天井値として第2天井値記憶部147に格納される。
上昇傾向が終了して傾向不定の状態になった後、相場は最安値を更新しながら下落する。「p11」における最安値の更新から相場が一時的に上昇し、「p13」において再び相場が最安値を更新すると、「p12」の高値が確定した天井値として第2天井値記憶部147に格納される。「p12」の天井値は「p9」の天井値より安くなっている。相場が更に「p13」の安値まで下落し、一時的上昇期間を経て、「p14」の安値より安い「p16」の安値に達すると、「p15」の高値が確定した天井値として第2天井値記憶部147に格納される。「p15」の天井値は「p12」の天井値より更に安くなっている。ここで、「p9」から2回続けて天井値が下落したことになると、下落傾向判定部123は相場が下落傾向に入ったと判定する。
以上が、傾向判定部(103,105)における判定処理(ST100,ST110:図8)の説明である。
次に、図16のフローチャートを参照して、売り注文又は買い注文の処理(ST140,170:図8)について説明する。
注文指示部106において売買の注文が指示されると、注文情報生成部108は、新規の売買を指示する注文情報、或いは、約定した建て玉を決済するための売買を指示する注文情報を生成する(ST700)。注文情報生成部108において注文情報が生成されると、注文受付部109は、生成された注文情報が示す注文内容の確認を求める通知を注文元の端末装置2へ送信し、これに対する端末装置2からの応答の受信を待つ(ST710)。注文受付部109が注文を許可する旨の応答を受信した場合(ST715)、注文情報生成部108は、ステップST700において生成した注文情報を注文情報記憶部107に格納する(ST720)。注文部110は、注文情報記憶部107に格納される確定した注文情報に応じて、市場取引所サーバ4に発注データを送信する。
一方、端末装置2からの応答が注文内容の修正を求めるものであった場合(ST730)、注文情報生成部108は、この要求に応じて注文内容が修正された注文情報を生成し(ST700)、修正された注文情報を注文受付部109が端末装置2へ再送信する(ST710)。また、端末装置2からの応答が注文の不許可を示すものであった場合、注文情報生成部108は、生成した注文情報を注文情報記憶部107へ格納せずに破棄する。
以上説明したように、本実施形態に係る注文処理サーバ1によれば、異なる時間スケールで周期的に取得される2つの相場データD1,D2のぞれぞれに基づいて相場のトレンドが判定され、短い時間スケールの相場データD2に基づいて判定された相場のトレンドが長い時間スケールの相場データD2に基づいて判定された相場のトレンドと一致した場合に、売買の注文が指示される。
一般に、長い時間スパンで一定のトレンドが継続している場合、短い時間スパンでは長い時間スパンと同じ方向のトレンドが優勢になる。従って、上記のように短い時間スパンのトレンドが長い時間スパンのトレンドと一致し始めたタイミングで売買の注文を行うことで、より成功率の高い取引を行うことができる。
また、本実施形態に係る注文処理サーバ1によれば、相場のトレンドの判定結果に応じて売買の注文を行う場合、注文元のユーザの端末装置2に対して注文内容の確認を求める通知を送信し、この通知に対して注文を許可する旨の応答を端末装置2から受信した場合に注文を確定する。すなわち、注文処理サーバ1がトレンド判定結果に応じて売買の注文を確定する場合に、ユーザの許可を必要とするようにしたので、ユーザが望まない不利な条件で自動的に取引が行われることによる損失発生のリスクを低減できる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図17は、第2の実施形態に係る注文処理サーバ1において売買の注文を実行する動作を説明するためのフローチャートである。
第1の実施形態における図8に示すフローチャートと比較すると、図17に示すフローチャートには「ステップST141〜ST142」と「ステップST171〜ST172」が加わっている。第2の実施形態に係る注文処理サーバ1の他の動作は、第1の実施形態と同様である。
第1傾向判定部103において相場が上昇傾向にあると判定されている状態で(ST120)、第2傾向判定部105において相場の上昇傾向が終わったと判定された場合(ST141)、注文指示部106は、注文情報記憶部107の注文情報に記憶される約定した買い注文(買い建て玉)を決済するための売り注文を指示する。これにより、注文情報生成部108が買い注文を指示する注文情報を自動的に生成する(ST142)。
他方、第1傾向判定部103において相場が下落傾向にあると判定されている状態で(ST150)、第2傾向判定部105において相場の下落傾向が終わったと判定された場合(ST171)、約定した売り注文(売り建て玉)を決済するための買い注文を指示する、これにより、注文情報生成部108が売り注文を指示する注文情報を自動的に生成する(ST172)。
ステップST142,ST172における注文処理では、例えば図16のフローチャートにおいて示すように、ユーザが注文内容を許可した場合に注文が確定される。
このように、本実施形態に係る注文処理サーバ1によれば、短い時間スパンのトレンドが長い時間スパンのトレンドと一致した場合に新規の売買の注文が指示され、短い時間スパンのトレンドが長い時間スパンのトレンドに対して逆になり始めたら、約定済の注文(建て玉)の決済が指示される。一般に、短い時間スパンでは長い時間スパンと同一方向のトレンドの優勢が見込まれるので、短い時間スパンと長い時間スパンとが同一方向のトレンドを持つ期間に的を絞って売買を実施することによって、相場の予想が外れる可能性を低減でき、安定性の高い取引を行うことができる。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
買い注文が約定した後の相場の下落による損失や、売り注文が約定した後の相場の上昇による損失をカットするために、予め定めた条件で約定済の注文と逆の売買の注文を行う逆指値注文を設定する場合がある。第3の実施形態では、この逆指値注文における売買の価格が、相場の値動きに応じて自動的に変更される。
図18は、第3の実施形態に係る注文処理サーバ1の構成の一例を示す図である。図18に示す注文処理サーバ1は、第1の実施形態に係る注文処理サーバ1(図3)と同様な構成を有するとともに、逆指値算出部113を有する。
逆指値算出部113は、第2傾向判定部105の上昇傾向判定部121(図5)において相場が上昇傾向にあると判定された状態で、第2傾向判定部105の底値取得部120(図5)において底値が取得された場合、この取得された底値に基づいて、約定した買い注文の損失をカットするための逆指値注文の売値を算出する。例えば、逆指値算出部113は、第2傾向判定部105の底値取得部120において取得された底値から所定のオフセット値を減算した値や、底値に対して所定の割合だけ安くした値を逆指値注文の売値として算出する。
また、逆指値算出部113は、第2傾向判定部105の下落傾向判定部123(図5)において相場が下落傾向にあると判定された状態で、第2傾向判定部105の天井値取得部122(図5)において天井値が取得された場合、この取得された天井値に基づいて、約定した売り注文の損失をカットするための逆指値注文の買値を算出する。例えば、逆指値算出部113は、第2傾向判定部105の天井値取得部122において取得された天井値に所定のオフセット値を加算した値や、天井値に対して所定の割合だけ高くした値を逆指値注文の買値として算出する。
注文情報生成部108は、逆指値算出部113において逆指値注文の売値又は買値が算出されると、注文情報記憶部107に記憶される確定した逆指値注文を当該算出された売値又は買値による逆指値注文に変更する。
注文部110は、相場データが示す最新の相場が注文情報記憶部107に記憶される注文情報において指定された逆指値注文の執行条件を満たした場合、この逆指値注文の売買を行うための発注データを市場取引所サーバ4へ送信する。例えば、注文情報記憶部107に記憶される注文情報において買い建て玉の損失をカットする売りの逆指値が設定されている場合、注文部110は、この逆指値より相場が安くなると買い建て玉を解消する売りの発注データを市場取引所サーバ4に送信する。また、注文情報記憶部107に記憶される注文情報において売り建て玉の損失をカットする買いの逆指値が設定されている場合、注文部110は、この逆指値より相場が高くなると売り建て玉を解消する買いの発注データを市場取引所サーバ4に送信する。
図19は、第3の実施形態に係る注文処理サーバ1において、第2傾向判定部105の判定処理とともに実行される逆指値の更新処理について説明するためのフローチャートである。
図10に示すフローチャートと比較すると、図19に示すフローチャートには「ステップST241」と「ステップST286」が加わっている。第3の実施形態に係る注文処理サーバ1の他の動作は、第1の実施形態と同様である。
第2傾向判定部105において相場が上昇傾向にあると判定された場合(ST240)、注文情報記憶部107に記憶される注文情報の逆指値を更新する処理が行われる(ST241)。
図20のフローチャートは、第2傾向判定部105で上昇傾向と判定された場合における逆指値の更新処理の一例を示す。
まず、逆指値算出部113は、第2傾向判定部105の第2底値記憶部137に記憶される最新の確定した底値に基づいて、逆指値注文の売値を算出する(ST800)。例えば逆指値算出部113は、最新の底値から所定のオフセット値を減算した結果や、最新の底値に対して所定の割合だけ安い値を逆指値注文の売値として算出する。逆指値算出部113において逆指値が算出されると、注文情報生成部108は、この算出された逆指値と注文情報記憶部107に記憶される注文情報の逆指値とを比較する(ST805)。算出された逆指値が現在確定している逆指値より高い場合、注文情報生成部108は、注文情報記憶部107に記憶される注文情報の逆指値を、この算出された逆指値に変更する(ST810)。算出された逆指値が現在の逆指値より安い場合、注文情報生成部108は逆指値の更新を行わない。これは、売りの逆指値を安くすると、逆指値注文の執行時における損失の額が大きくなるからである。
第2傾向判定部105において相場が下落傾向にあると判定された場合も(ST286)、注文情報記憶部107に記憶される注文情報の逆指値を更新する処理が行われる(ST241)。
図21のフローチャートは、第2傾向判定部105で下落傾向と判定された場合における逆指値の更新処理の一例を示す。
まず、逆指値算出部113は、第2傾向判定部105の第2天井値記憶部147に記憶される最新の確定した天井値に基づいて、逆指値注文の買値を算出する(ST850)。例えば逆指値算出部113は、最新の天井値に所定のオフセット値を加算した結果や、最新の天井値に対して所定の割合だけ高い値を逆指値注文の買値として算出する。逆指値算出部113において逆指値が算出されると、注文情報生成部108は、この算出された逆指値と注文情報記憶部107に記憶される注文情報の逆指値とを比較する(ST855)。算出された逆指値が現在確定している逆指値より安い場合、注文情報生成部108は、注文情報記憶部107に記憶される注文情報の逆指値を、この算出された逆指値に変更する(ST860)。一方、算出された逆指値が現在の逆指値より高い場合、注文情報生成部108は逆指値の更新を行わない。これは、買いの逆指値を高くすると、逆指値注文の執行時における損失の額が大きくなるからである。
図22,図23は、第3の実施形態に係る注文処理サーバ1において逆指値が変更される動作を説明するための図であり、図22は逆指値注文の売値が変更される上昇傾向のチャートの例を示し、図23は逆指値注文の買値が変更される下落傾向のチャートの例を示す。各図においてロウソク足チャートとともに示す階段状のグラフは、逆指値の推移を示す。
図22の例では、上昇傾向の相場で買い建て玉を保有しているため、相場の下落による損失をカットするために売りの逆指値が設定される。この逆指値は、「p62」,「p64」,「p67」の底値が確定する「p63」,「p65」,「p68」のタイミングで更新され、底値より所定のオフセット値だけ(あるいは所定の割合だけ)安い値に設定される。その後、「p74」のタイミングで相場が逆指値より低くなると、注文部110によって売りの逆指値注文の発注データが市場取引所サーバ4に送信され、買い建て玉が決済される。
また図23の例では、下落傾向の相場で売り建て玉を保有しているため、相場の上昇による損失をカットするために買いの逆指値が設定される。この逆指値は、「p82」,「p84」,「p87」の天井値が確定する「p83」,「p85」,「p88」のタイミングで更新され、天井値より所定のオフセット値だけ(あるいは所定の割合だけ)高い値に設定される。その後、「p94」のタイミングで相場が約指値より低くなると、注文部110によって買いの逆指値注文の発注データが市場取引所サーバ4に送信され、売り建て玉が決済される。
以上説明したように、第3の実施形態に係る注文処理サーバ1によれば、相場が上昇傾向にある場合の一時的下落期間の底値に基づいて、損失カット用の逆指値注文の売値が設定され、相場が下落傾向にある場合の一時的上昇期間の天井値に基づいて、損失カット用の逆指値注文の買値が設定される。
一般に、上昇傾向の相場における一時的下落期間の底値は相場の上昇とともに高くなる傾向があり、下落傾向の相場における一時的場用期間の天井値は相場の下落とともに安くなる傾向がある。従って、この底値や天井値に応じて逆指値を設定することにより、一定の値幅で逆指値を相場に追従させる従来のトレール方式などに比べて逆指値注文の無駄な執行を抑制できるとともに、逆指値注文が執行された際の損失を減らすことができる。
<第4の実施形態>
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
上述した各実施形態に係る注文処理サーバ1は、相場データD1,D2が示す相場の変化のパターン(刻々と変化する相場の底値や天井値の推移)に基づいて、異なる時間スパンでの相場のトレンドをそれぞれ判定する。
これに対し、本実施形態に係る注文処理サーバ1は、相場データD1,D2から生成された時間スケールの異なるテクニカル指標に基づいて、相場の傾向をそれぞれ判定する。
図24は、本実施形態に係る傾向判定部(第1傾向判定部103,第2傾向判定部105)の構成の一例を示す図である。注文処理サーバ1の他の構成要素は、上述した実施形態と同様である。
本実施形態に係る傾向判定部は、例えば図24において示すように、指標データ生成部154と指標傾向判定部155を有する。
指標データ生成部154は、相場データ取得部101で取得される相場データ(D1,D2)に基づいて、例えばSMA(simple moving average:単純移動平均)など、相場の動向を示す所定のテクニカル指標データを逐次生成する。指標データが示すテクニカル指標は、その値の変化方向に応じて相場が下落傾向にあるか又は上昇傾向にあるかを示す。
指標傾向判定部155は、指標データ生成部154で生成されるテクニカル指標データに基づいて、相場が上昇傾向にあるか又は下落傾向にあるかを判定する。すなわち、指標傾向判定部155は、テクニカル指標データの変化が所定の条件を満たすか否かに応じて、相場が上昇傾向にあるか又は下落傾向にあるかを判定する。指標傾向判定部155は、例えば図24に示すように、第1変化点取得部150と、第1指標判定部151と、第2変化点取得部152と、第2指標判定部153を有する。
第1変化点取得部150は、テクニカル指標が相場の下落傾向を示す方向へ変化する場合において当該変化が開始する変化点のテクニカル指標を取得する。例えば、第1変化点取得部150は、テクニカル指標が相場の下落傾向を示す方向へ一定の値又は一定の割合だけ変化した場合に、当該変化の開始点のテクニカル指標を変化点として取得する。
図25は、第1変化点取得部150の構成の一例を示す図である。
図25に示す第1変化点取得部150は、指標データ記憶部160と、第1変化点検出部161と、第1変化点記憶部162と、確定第1変化点取得部163と、確定第1変化点記憶部164を有する。
指標データ記憶部160は、指標データ生成部154において逐次生成されるテクニカル指標データを記憶する。
第1変化点検出部161は、指標データ生成部154において生成された今回のテクニカル指標データと指標データ記憶部160に記憶される前回のテクニカル指標データとを比較し、前回のテクニカル指標が今回のテクニカル指標より相場の下落傾向を示す方向へ変化しているか否かを検出する。例えば、テクニカル指標がSMAの場合、第1変化点検出部161は、前回のテクニカル指標が今回のテクニカル指標より低い場合に、テクニカル指標が下落方向へ変化したことを検出する。
第1変化点検出部161は、前回のテクニカル指標と今回のテクニカル指標の比較によって相場の下落傾向を示す方向へのテクニカル指標の変化(SMAの低下)を検出した場合、前回のテクニカル指標を変化点として第1変化点記憶部162に格納する。
また、第1変化点検出部161は、相場の下落傾向を示す方向へのテクニカル指標の変化(SMAの低下)を検出した場合、フラグf3を「1」をセットするとともにフラグf4を「0」にリセットする。
また、第1変化点検出部161は、前回のテクニカル指標と今回のテクニカル指標との比較結果に応じてフラグf3を「0」から「1」へ変更した場合、前回のテクニカル指標に係る情報を変化点として第1変化点記憶部162に格納する。例えば、第1変化点検出部161は、変化点におけるテクニカル指標とその時刻に関する情報を第1変化点記憶部162に格納する。
確定第1変化点取得部163は、指標データ生成部104において生成されたテクニカル指標データと第1変化点記憶部162に記憶される直近の変化点のテクニカル指標データとを比較し、直近の変化点のテクニカル指標に比べて最新のテクニカル指標が相場の下落傾向を示す方向へ所定の値だけ(若しくは所定の割合だけ)変化した場合、当該直近の変化点のテクニカル指標データを確定した変化点として確定第1変化点記憶部164に格納する。
以上が、第1変化点取得部150の説明である。
図24に戻る。
第2変化点取得部152は、テクニカル指標が相場の上昇傾向を示す方向へ変化する場合において当該変化が開始する変化点のテクニカル指標を取得する。例えば、第2変化点取得部152は、テクニカル指標が相場の上昇傾向を示す方向へ一定の値又は一定の割合だけ変化した場合に、当該変化の開始点のテクニカル指標を変化点として取得する。
図26は、第2変化点取得部152の構成の一例を示す図である。
図26に示す第2変化点取得部152は、指標データ記憶部170と、第2変化点検出部171と、第2変化点記憶部172と、確定第2変化点取得部173と、確定第2変化点記憶部174を有する。
指標データ記憶部170は、指標データ生成部104において逐次生成されるテクニカル指標データを記憶する。指標データ記憶部170と指標データ記憶部160(図25)は共通化してもよい。
第2変化点検出部171は、指標データ生成部104において生成された今回のテクニカル指標データと指標データ記憶部170に記憶される前回のテクニカル指標データとを比較し、前回のテクニカル指標が今回のテクニカル指標より相場の上昇傾向を示す方向へ変化しているか否かを検出する。例えば、テクニカル指標がSMAの場合、第2変化点検出部171は、前回のテクニカル指標が今回のテクニカル指標より高い場合に、テクニカル指標が上昇方向へ変化したことを検出する。
第2変化点検出部171は、前回のテクニカル指標と今回のテクニカル指標の比較によって相場の上昇傾向を示す方向へのテクニカル指標の変化(SMAの上昇)を検出した場合、前回のテクニカル指標を変化点として第2変化点記憶部172に格納する。
また、第2変化点検出部171は、相場の上昇傾向を示す方向へのテクニカル指標の変化(SMAの上昇)を検出した場合、フラグf4に「1」をセットするとともにフラグf3を「0」にリセットする。
また、第2変化点検出部171は、前回のテクニカル指標と今回のテクニカル指標との比較結果に応じてフラグf4を「0」から「1」へ変更した場合、前回のテクニカル指標に係る情報を変化点として第2変化点記憶部172に格納する。例えば、第2変化点検出部171は、変化点におけるテクニカル指標とその時刻に関する情報を第2変化点記憶部172に格納する。
確定第2変化点取得部173は、指標データ生成部104において生成されたテクニカル指標データと第2変化点記憶部172に記憶される直近の変化点のテクニカル指標データとを比較し、直近の変化点のテクニカル指標に比べて最新のテクニカル指標が相場の上昇傾向を示す方向へ所定の値だけ(若しくは所定の割合だけ)変化した場合、当該直近の変化点のテクニカル指標データを確定した変化点として確定第2変化点記憶部174に格納する。
以上が、第2変化点取得部152の説明である。
再び図24に戻る。
第1指標判定部151は、第1変化点取得部150において取得された変化点のテクニカル指標が、相場の下落傾向を示す方向へ1回若しくは連続して複数回推移した場合、相場の下落傾向が始まったと判定する。
第2指標判定部153は、第2変化点取得部152において取得された変化点のテクニカル指標が、相場の上昇傾向を示す方向へ1回若しくは連続して複数回推移した場合、相場の上昇傾向が始まったと判定する。
次に、図27〜図29のフローチャートを参照して、第4の実施形態に係る注文処理サーバ1における傾向判定部(103,105)での相場傾向の判定処理(ST100,ST110:図8)について説明する。
指標データ生成部154(図24)は、相場データ(D1,D2)に基づいてテクニカル指標(例えばSMA)を算出する(ST500)。第2変化点検出部171(図26)は、指標データ生成部154で算出された今回のテクニカル指標と、指標データ記憶部160に記憶される前回のテクニカル指標とを比較し(ST505)、今回のテクニカル指標が前回のテクニカル指標より高い場合、テクニカル指標の低下を示すフラグf3を「0」にリセットする(ST510)。この場合、第2変化点検出部171は、テクニカル指標の上昇を示すフラグf4の値を確認し(ST515)、フラグf4が「0」であれば、フラグf4を「1」にセットするとともに(ST520)、前回のテクニカル指標を第2変化点記憶部172に格納する(ST530)。
今回のテクニカル指標が前回のテクニカル指標より高い場合、確定第2変化点取得部173は、第2変化点検出部171に記憶される直近の変化点と今回のテクニカル指標とを比較する(ST535)。今回のテクニカル指標が直近の変化点に比べて一定値以上(若しくは一定割合以上)高くなっている場合、確定第2変化点取得部173は、この直近の変化点を確定した変化点として確定第2変化点記憶部174に格納する(ST540)。
確定第1変化点記憶部174に新たな変化点が格納されると、第2指標判定部153は、この新しい変化点と前回の変化点とを比較し、その比較結果に基づいて、変化点が上昇したか否かを判定する(ST545)。変化点が所定回数連続して上昇している場合、第2指標判定部153は、相場が上昇傾向にあると判定する(ST550)。
なお、第2指標判定部153は、今回のテクニカル指標が前回のテクニカル指標より高い場合において、今回のテクニカル指標が前回のテクニカル指標と比べて一定値以上(若しくは一定割合以上)上昇していない場合や(ST535)、変化点が所定回数連続して上昇していない場合には(ST545)、それまでの判定を維持する(ST625)。
一方、第1変化点検出部161(図25)は、今回のテクニカル指標と前回のテクニカル指標の比較を行い(ST555)、今回のテクニカル指標が前回のテクニカル指標より低い場合、テクニカル指標の上昇を示すフラグf4を「0」にリセットする(ST560)。この場合、第1変化点検出部161は、テクニカル指標の低下を示すフラグf3の値を確認し(ST565)、フラグf3が「0」であれば、フラグf3を「1」にセットするとともに(ST570)、前回のテクニカル指標を第1変化点記憶部162に格納する(ST580)。
今回のテクニカル指標が前回のテクニカル指標より低い場合、確定第1変化点取得部163は、第1変化点検出部161に記憶される直近の変化点と今回のテクニカル指標とを比較する(ST585)。今回のテクニカル指標が直近の変化点に比べて一定値以上(若しくは一定割合以上)低下している場合、確定第1変化点取得部163は、この直近の変化点を確定した変化点として確定第1変化点記憶部164に格納する(ST590)。
確定第1変化点記憶部164に新たな変化点が格納されると、第1指標判定部151は、この新しい変化点と前回の変化点とを比較し、その比較結果に基づいて、変化点が所定回数連続して低下したか否かを判定する(ST595)。変化点が所定回数連続して低下している場合、第1指標判定部151は、相場が下落傾向にあると判定する(ST600)。
なお、第1指標判定部151は、今回のテクニカル指標が前回のテクニカル指標より低い場合において、今回のテクニカル指標が直近の変化点と比べて一定値以上(若しくは一定割合以上)低下していない場合や(ST585)、変化点が所定回数連続して低下していない場合(ST595)には、それまでの判定を維持する(ST625)。
今回のテクニカル指標が前回のテクニカル指標と等しい場合、指標傾向判定部155は、フラグf3及びf4をそれぞれ「0」にリセットし(ST615)、相場の傾向を不定状態と判定する(ST620)。
図30は、相場が上昇傾向にある場合のテクニカル指標(例えばSMA)のチャートの一例を示す図である。
図30の例において、「q4」,「q7」,「q12」のテクニカル指標は、それぞれ上昇方向への変化を開始する変化点である。第2変化点検出部171(図26)は、これらの変化点のテクニカル指標を第2変化点記憶部172に格納する。第2変化点記憶部172の変化点に対してテクニカル指標が一定の値(若しくは一定の割合)だけ上昇すると、確定第2変化点取得部173は、第2変化点記憶部172の変化点を確定した変化点として確定第2変化点記憶部174に格納する。図30の例において、「q9」のテクニカル指標を取得したとき「q7」の変化点が確定する。確定した「q7」の変化点は、前回の変化点(「q4」)に比べて上昇している。第2指標判定部153は、この「q4」から「q7」への変化点の上昇に基づいて、相場が上昇傾向にあると判定する。
次に「q12」の変化点が確定したとき、「q12」の変化点は前回の変化点(「q7」)に比べて上昇している。そのため、第2指標判定部153は、「q7」から「q12」への変化点の上昇に基づいて、相場が上昇傾向にあるとの判定を維持する。
図31は、相場が下落傾向にある場合のテクニカル指標のチャートの一例を示す図である。
図31の例において、「q24」,「q27」,「q32」のテクニカル指標(例えばSMA)は、それぞれ低下方向への変化を開始する変化点である。第1変化点検出部161(図25)は、これらの変化点のテクニカル指標を第1変化点記憶部162に格納する。第1変化点記憶部162の変化点に対してテクニカル指標が一定の値(若しくは一定の割合)だけ低下すると、確定第1変化点取得部163は、第1変化点記憶部162の変化点を確定した変化点として確定第1変化点記憶部164に格納する。図31の例において、「q29」のテクニカル指標を取得したとき「q27」の変化点が確定する。確定した「q27」の変化点は、前回の変化点(「q24」)に比べて低下している。第1指標判定部151は、この「q24」から「q27」への変化点の低下に基づいて、相場が下落傾向にあると判定する。
次に「q32」の変化点が確定したとき、「q32」の変化点は前回の変化点(「q27」)に比べて低下している。そのため、第1指標判定部151は、「q27」から「q32」への変化点の低下に基づいて、相場が下落傾向にあるとの判定を維持する。
以上説明したように、本実施形態に係る注文処理サーバ1によれば、相場データD1,D2に基づいて異なる時間スケールのテクニカル指標データが生成され、当該生成されたテクニカル指標の変化点の推移に基づいて各時間スケールでの相場のトレンドが判定される。このように、テクニカル指標の変化点の推移を観測する方法でも、相場のトレンドを判定することが可能である。
<第5の実施形態>
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
上述した第4の実施形態に係る注文処理サーバ1は、テクニカル指標の変化点の推移に基づいて相場の傾向を判定するが、本実施形態に係る注文処理サーバ1は、テクニカル指標の上昇若しくは下落の継続時間とその上昇量若しくは下落量に基づいて相場の傾向を判定する。
図32は、本実施形態に係る注文処理サーバ1における傾向判定部(第1傾向判定部103,第2傾向判定部105)の構成の一例を示す図である。注文処理サーバ1の他の構成要素は、上述した実施形態と同様である。
また、本実施形態に係る傾向判定部は、図24に示す傾向判定部おける上述した指標傾向判定部155を、次に述べる指標傾向判定部155Aに置き換えたものである。
図32に示す傾向判定部において、指標傾向判定部155Aは、変化方向判定部180と、第1指標判定部181と、第2指標判定部182と、指標データ記憶部183を有する。
変化方向判定部180は、指標データ生成部154において生成されたテクニカル指標データに基づいて、テクニカル指標の変化の方向(上昇又は下落)を判定する。
例えばテクニカル指標がSMAの場合、変化方向判定部180は、指標データ記憶部183に記憶される前回のテクニカル指標データと指標データ生成部154において生成された今回のテクニカル指標データとを比較し、今回のテクニカル指標が前回のテクニカル指標に比べて大きく、かつ、その差が所定値以上の場合、相場の上昇を示す方向へテクニカル指標が変化したと判定する。この場合、変化方向判定部180は、相場の上昇を示す方向へのテクニカル指標の変化を示すフラグf6を「1」にセットするとともに、相場の下落を示す方向へのテクニカル指標の変化を示すフラグf5を「0」にリセットする。
他方、変化方向判定部180は、今回のテクニカル指標が前回のテクニカル指標に比べて小さく、かつ、その差が所定値以上の場合、相場の下落を示す方向へテクニカル指標が変化したと判定する。この場合、変化方向判定部180は、フラグf5を「1」にセットするとともにフラグf6を「0」にリセットする。
その他の場合、変化方向判定部180は、テクニカル指標の変化がないと判定し、フラグf5,f6をそれぞれ「0」にリセットする。
第1指標判定部181は、テクニカル指標が相場の上昇傾向を示す方向へ変化していることを示す変化方向判定部180の判定結果が所定の期間継続し、かつ、この所定の期間におけるテクニカル指標の変化量が所定のしきい値を超えた場合、相場が上昇傾向にあると判定する。
例えば第1指標判定部181は、変化方向判定部180の判定結果が相場の上昇傾向を示す方向へのテクニカル指標の変化を示す判定結果に移行した場合(フラグf6が「0」から「1」へ変化した場合)、移行時のテクニカル指標とその時刻に関する情報を変化点として指標データ記憶部183に格納する。そして、第1指標判定部181は、指標データ生成部154においてテクニカル指標データが生成される度に、指標データ記憶部183に記憶される直近の変化点のテクニカル指標と最新のテクニカル指標とを比較し、直近の変化点からの経過時間が所定の時間を超え、かつ、直近の変化点からの上昇量が所定値を超えているならば、相場が上昇傾向にあると判定する。
第2指標判定部182は、テクニカル指標が相場の下落傾向を示す方向へ変化していることを示す変化方向判定部180の判定結果が所定の期間継続し、かつ、この所定の期間におけるテクニカル指標の変化量が所定のしきい値を超えた場合、相場が下落傾向にあると判定する。
例えば第2指標判定部182は、変化方向判定部180の判定結果が相場の下落傾向を示す方向へのテクニカル指標の変化を示す判定結果に移行した場合(フラグf5が「0」から「1」へ変化した場合)、移行時のテクニカル指標とその時刻に関する情報を変化点として指標データ記憶部183に格納する。そして、第2指標判定部182は、指標データ生成部154においてテクニカル指標データが生成される度に、指標データ記憶部183に記憶される直近の変化点のテクニカル指標と最新のテクニカル指標とを比較し、直近の変化点からの経過時間が所定の時間を超え、かつ、直近の変化点からの下落量が所定値を超えているならば、相場が下落傾向にあると判定する。
図33,図34は、第5の実施形態に係る注文処理サーバ1における傾向判定部(103,105)での相場傾向の判定処理(ST100,ST110:図8)について説明するためのフローチャートである。
指標データ生成部154が相場データ(D1,D2)に基づいてテクニカル指標(例えばSMA)を算出すると(ST900)、変化方向判定部180(図32)は、指標データ生成部154で算出された今回のテクニカル指標と、指標データ記憶部160に記憶される前回のテクニカル指標とを比較する。
この比較の結果、今回のテクニカル指標が前回のテクニカル指標に比べて高く、かつ、その差が所定値より大きい場合、変化方向判定部180は、テクニカル指標が相場の上昇を示す方向へ変化したと判定する(ステップST903)。この場合、変化方向判定部180は、フラグf5を「0」にリセットする(ST906)。また、変化方向判定部180は、フラグf6の値を確認し(ST910)、フラグf6が「0」であれば、フラグf6を「1」にセットする(ST913)。その際、第1指標判定部181は、今回のテクニカル指標と時刻情報を変化点として指標データ記憶部183に格納する(ST916)。
テクニカル指標が相場の上昇を示す方向へ変化したと変化方向判定部180において判定された場合、第1指標判定部181は、指標データ記憶部183に記憶される直近の変化点が得られた時刻からの経過時間を算出し、この経過時間が所定時間に達したか否かを判定する(ステップST920)。例えば、第1指標判定部181は、直近の変化点が得られてから算出されたテクニカル指標データの数をカウントし、そのカウント値が所定値を超えていれば、上記経過時間が所定時間に達したと判定する。
直近の変化点が得られた時刻からの経過時間が所定時間に達している場合、第1指標判定部181は、最新のテクニカル指標データと直近の変化点のテクニカル指標データとの差を上昇量として算出し、この上昇量がしきい値を超えているか否かを判定する(ステップST923)。上昇量がしきい値を超えている場合、第1指標判定部181は相場が上昇傾向にあると判定する(ステップST926)。
ステップST920において直近の変化点が得られた時刻からの経過時間が所定時間に達していないと判定された場合や、ステップST923において上昇量がしきい値より小さいと判定された場合、第1指標判定部181は、現在の判定を維持する(ステップST956)。
他方、今回のテクニカル指標が前回のテクニカル指標に比べて低く、かつ、その差が所定値より大きい場合、変化方向判定部180は、テクニカル指標が相場の下落を示す方向へ変化したと判定する(ステップST930)。この場合、変化方向判定部180は、フラグf6を「0」にリセットする(ST933)。また、変化方向判定部180は、フラグf5の値を確認し(ST936)、フラグf5が「0」であれば、フラグf5を「1」にセットする(ST940)。その際、第2指標判定部182は、今回のテクニカル指標と時刻情報を変化点として指標データ記憶部183に格納する(ST943)。
テクニカル指標が相場の下落を示す方向へ変化したと変化方向判定部180において判定された場合、第2指標判定部182は、指標データ記憶部183に記憶される直近の変化点が得られた時刻からの経過時間を算出し、この経過時間が所定時間に達したか否かを判定する(ステップST946)。例えば、第2指標判定部182は、直近の変化点が得られてから算出されたテクニカル指標データの数をカウントし、そのカウント値が所定値を超えていれば、上記経過時間が所定時間に達したと判定する。
直近の変化点が得られた時刻からの経過時間が所定時間に達している場合、第2指標判定部182は、最新のテクニカル指標データと直近の変化点のテクニカル指標データとの差を下落量として算出し、この下落量がしきい値を超えているか否かを判定する(ステップST950)。下落量がしきい値を超えている場合、第2指標判定部182は相場が下落傾向にあると判定する(ステップST953)。
ステップST946において直近の変化点が得られた時刻からの経過時間が所定時間に達していないと判定された場合や、ステップST950において下落量がしきい値より小さいと判定された場合、第1指標判定部181は、現在の判定を維持する(ステップST956)。
今回のテクニカル指標と前回のテクニカル指標との差が所定範囲内にあるためテクニカル指標に変化がないと変化方向判定部180が判定した場合、指標傾向判定部155Aは、フラグf5,f6をそれぞれ「0」にリセットし、相場の傾向を不定状態と判定する(ステップST963)。
図35は、相場が上昇傾向から下落傾向へ変化する場合のテクニカル指標(例えばSMA)のチャートの一例を示す図である。
図35の例において、「q40」〜「q45」のテクニカル指標は単調に増加している。この期間において、指標傾向判定部155Aは、相場が上昇傾向にあると判定する。その後、テクニカル指標「q46」が生成されると、これが前回のテクニカル指標「q45」とほぼ等しいため、指標傾向判定部155Aは相場の傾向を不定状態と判定する。相場の傾向が不定状態において、テクニカル指標「q48」から単調な下落が始まり、この下落期間がテクニカル指標「q52」において所定の時間Taに達する。ここで、テクニカル指標「q48」から「q52」までの下落量Aが所定のしきい値を超えているため、指標傾向判定部155Aは、相場が下落傾向にあると判定する。
以上説明したように、本実施形態に係る注文処理サーバ1によれば、相場データD1,D2に基づいて異なる時間スケールのテクニカル指標データが生成され、当該生成されたテクニカル指標が単一方向(上昇方向または下落方向)へ継続的に変化する期間とその変化量とに基づいて、各時間スケールでの相場のトレンドが判定される。このように、テクニカル指標が単一方向へ変化する時間とその変化量を観測する方法でも相場のトレンドを判定することが可能である。
<第6の実施形態>
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。
上述した第4の実施形態及び第5の実施形態に係る注文処理サーバ1における傾向判定部(103,105)は、1つのテクニカル指標の変化に基づいて相場の傾向を判定するが、本実施形態に係る注文処理サーバ1における傾向判定部は、短期と長期の相場の変化を表す2つのテクニカル指標に基づいて相場の傾向を判定する。
図36は、本実施形態に係る注文処理サーバ1における傾向判定部(第1傾向判定部103,第2傾向判定部105)の構成の一例を示す図である。注文処理サーバ1の他の構成要素は、上述した実施形態と同様である。
図36の例において、本実施形態に係る傾向判定部(103,105)は、指標データ生成部154Bと指標傾向判定部155Bを有する。
指標データ生成部154Bは、一連のN個の相場データ(D1,D2)に基づいて第1テクニカル指標データを生成するとともに、一連のM個(M>N)の相場データ(D1,D2)に基づいて第2テクニカル指標データを生成する。
例えば指標データ生成部154Bは、テクニカル指標としてSMAを生成する場合、N個の相場データ(D1,D2)の平均値を第1テクニカル指標データとして生成するとともに、M個の相場データ(D1,D2)の平均値を第2テクニカル指標データとして生成する。第2テクニカル指標データは、第1テクニカル指標データより緩やかに変化する。
第1テクニカル指標データが示す第1テクニカル指標I1並びに第2テクニカル指標データが示す第2テクニカル指標I2は、その値の変化方向に応じて、相場が上昇傾向にあるか又は下落傾向にあるかを示す。
指標傾向判定部155Bは、第1テクニカル指標I1が相場の上昇を示す方向へ変化する過程で第1テクニカル指標I1と第2テクニカル指標I2との大小関係が反転した場合に、相場が上昇傾向にあると判定する。他方、指標傾向判定部155Bは、第1テクニカル指標I1が相場の下落を示す方向へ変化する過程で第1テクニカル指標I1と第2テクニカル指標I2との大小関係が反転した場合に、相場が下落傾向にあると判定する。
指標傾向判定部155Bは、例えば図36に示すように、変化方向判定部190と、指標比較部191と、第1指標判定部192と、第2指標判定部193と、指標データ記憶部196を有する。
変化方向判定部190は、第1テクニカル指標I1及び第2テクニカル指標I2の変化の方向をそれぞれ判定する。
例えばテクニカル指標がSMAの場合、変化方向判定部190は、指標データ記憶部196に記憶される前回のテクニカル指標(I1,I2)と指標データ生成部154Bにおいて生成された今回のテクニカル指標データ(I1,I2)とを比較し、今回のテクニカル指標(I1,I2)が前回のテクニカル指標(I1,I2)に比べて大きく、かつ、その差が所定値以上の場合、相場の上昇を示す方向へテクニカル指標(I1,I2)が変化したと判定する。他方、変化方向判定部190は、今回のテクニカル指標(I1,I2)が前回のテクニカル指標(I1,I2)に比べて小さく、かつ、その差が所定値以上の場合、相場の下落を示す方向へテクニカル指標(I1,I2)が変化したと判定する。その他の場合、変化方向判定部190は、テクニカル指標(I1,I2)が変化していないと判定する。
指標比較部191は、指標データ生成部154Bで生成された2つのテクニカル指標(I1,I2)を比較する。すなわち、指標比較部191は、第1テクニカル指標I1と第2テクニカル指標I2の大小関係を判定する。
第1指標判定部192は、第1テクニカル指標I1が相場の上昇傾向を示す方向に変化したと変化方向判定部190において判定され、かつ、この変化の過程で第1テクニカル指標I1と第2テクニカル指標I2との大小関係が逆転したと指標比較部191において判定された場合(すなわち、第1テクニカル指標I1と第2テクニカル指標I2のチャートが交差した場合)において、その判定後に、第1テクニカル指標I1が相場の上昇傾向を示す方向へ変化し、かつ、第2テクニカル指標I2が相場の下落傾向を示す方向へ変化していないことを示す変化方向判定部190の判定結果が所定の期間継続したならば、相場が上昇傾向にあると判定する。
第2指標判定部193は、第1テクニカル指標I1が相場の下落傾向を示す方向に変化したと変化方向判定部190において判定され、かつ、この変化の過程で第1テクニカル指標I1と第2テクニカル指標I2との大小関係が逆転したと指標比較部191において判定された場合(すなわち、第1テクニカル指標I1と第2テクニカル指標I2のチャートが交差した場合)において、その判定後に、第1テクニカル指標I1が相場の下落傾向を示す方向へ変化し、かつ、第2テクニカル指標I2が相場の上昇傾向を示す方向へ変化していないことを示す変化方向判定部190の判定結果が所定の期間継続したならば、相場が下落傾向にあると判定する。
また本実施形態において、注文指示部106は、次のように動作する。
すなわち、注文指示部106は、第1傾向判定部103において相場が上昇傾向にあるとの判定がされた後一定の期間内に第2傾向判定部105において相場が上昇傾向にあると判定された場合、買い注文を指示する。他方、注文指示部106は、第1傾向判定部103において相場が下落傾向にあると判定された後一定の期間内に第2傾向判定部105において相場が下落傾向にあると判定された場合、売り注文を指示する。
すなわち、注文指示部106は、比較的時間スケールの長い相場データD1に基づいて相場の上昇傾向又は下落傾向を示す判定結果が得られた後、一定期間内に、これと同じ相場の傾向の判定結果が比較的時間スケールの短い相場データD2に基づいて得られた場合、売り又は買いの注文を指示する。
図37,図38は、第6の実施形態に係る注文処理サーバ1における傾向判定部(103,105)での相場傾向の判定処理(ST100,ST110:図39)について説明するためのフローチャートである。
指標データ生成部154Bにおいて第1テクニカル指標データが生成されると(ステップST1000)、変化方向判定部190は、その変化の方向を判定する。判定の結果、第1テクニカル指標I1の変化方向が相場の上昇を示す方向である場合(ステップST1003)、第2指標判定部193は、フラグf7を「0」にリセットするとともに、変数iを「0」にリセットする(ステップST1006)。フラグf7は相場の下落傾向の判定に係る変数であり、変数iはフラグf7を「1」にセットした期間の長さを示す変数である。
また、指標データ生成部154Bにおいて第1テクニカル指標データが生成されると、指標比較部191は、この生成された最新の第1テクニカル指標I1と直近に生成された第2テクニカル指標I2とを比較する(ステップST1010)。比較の結果、両者の大小関係が反転した場合(例えば、前回「I1<I2」の状態であったのが今回「I1>I2」の状態になった場合)、第1指標判定部192は、フラグf8を「1」にセットするとともに、変数jを「0」にリセットする(ステップST1013)。フラグf8は相場の上昇傾向の判定に係る変数であり、変数jはフラグf8を「1」にセットした期間の長さを示す変数である。
ここで、フラグf8が「1」にセットされることは、相場の上昇を示す方向へ変化する第1テクニカル指標I1のチャートと第2テクニカル指標I2のチャートとが交差することを示す。
指標比較部191の比較結果を参照した後、次に第1指標判定部192は、直近に生成された第2テクニカル指標I2についての変化方向判定部190の判定結果を参照する(ステップST1016)。この判定結果において第2テクニカル指標I2が相場の下落を示す方向に変化していない場合(相場の上昇を示す方向に変化するか若しくは変化していない場合)、第1指標判定部192は、更にフラグf8の値を参照し(ステップST1020)、フラグf8が「1」にセットされているならば、変数jに「1」を加算する(ステップST1023)。
この変数jは、フラグf8が「1」にセットされた後、第1テクニカル指標I1が相場の上昇を示す方向へ変化し続けるとともに、第2テクニカル指標I2が相場の下落を示す方向へ変化しない状態が続く限り、第1テクニカル指標データの生成の度に1ずつインクリメントされる。
第1指標判定部192は、変化方向判定部190の判定結果において第1テクニカル指標I1が相場の上昇を示す方向へ変化し、かつ、第2テクニカル指標I2が相場の下落を示す方向へ変化していない場合、変数jが所定のしきい値Naを超えているか否か判定する(ステップST1026)。変数jが所定のしきい値Naを超えている場合、第1指標判定部192は、相場が上昇傾向にあると判定する(ステップST1030)。
すなわち、第1指標判定部192は、フラグf8を「1」にセットした後、第1テクニカル指標I1が相場の上昇を示す方向へ変化し、かつ、第2テクニカル指標I2が相場の下落を示す方向へ変化しない状態が一定期間続いた場合に、相場が上昇傾向にあると判定する。この判定結果は、第1テクニカル指標I1が相場の上昇を示す方向へ変化し続けるとともに、第2テクニカル指標I2が相場の下落を示す方向へ変化しない状態が続く限り維持される。
なお、ステップST1016において第2テクニカル指標I2が相場の下落を示す方向に変化したとの判定結果が変化方向判定部190において得られた場合、第1指標判定部192は、フラグf8を「0」にリセットするとともに変数jを「0」にリセットし(ステップST1033)、相場の傾向を不定状態と判定する(ステップST1086)。また、ステップST1026において変数jが所定のしきい値Naを超えていない場合も、第1指標判定部192は、相場の傾向を不定状態と判定する(ステップST1086)。
他方、第1テクニカル指標I1が相場の下落を示す方向に変化したと変化方向判定部190において判定され場合(ステップST1050)、第1指標判定部192は、フラグf8を「0」にリセットするとともに、変数jを「0」にリセットする(ステップST1053)。
この場合、第2指標判定部193は、指標比較部191における最新の第1テクニカル指標I1と直近の第2テクニカル指標I2との比較結果を参照し(ステップST1056)、この比較結果において両者の大小関係が反転したならば、フラグf7を「1」にセットするとともに、変数iを「0」にリセットする(ステップST1060)。
ここで、フラグf7が「1」にセットされることは、相場の下落を示す方向へ変化する第1テクニカル指標I1のチャートと第2テクニカル指標I2のチャートとが交差することを示す。
指標比較部191の比較結果を参照した後、次に第2指標判定部193は、直近に生成された第2テクニカル指標I2についての変化方向判定部190の判定結果を参照する(ステップST1063)。この判定結果において第2テクニカル指標I2が相場の上昇を示す方向に変化していない場合(相場の下落を示す方向に変化するか若しくは変化していない場合)、第2指標判定部193は、更にフラグf7の値を参照し(ステップST1066)、フラグf7が「1」にセットされているならば、変数iに「1」を加算する(ステップST1070)。
この変数iは、フラグf7が「1」にセットされた後、第1テクニカル指標I1が相場の下落を示す方向へ変化し続けるとともに、第2テクニカル指標I2が相場の上昇を示す方向へ変化しない状態が続く限り、第1テクニカル指標データの生成の度に1ずつインクリメントされる。
第2指標判定部193は、変化方向判定部190の判定結果において第1テクニカル指標I1が相場の下落を示す方向へ変化し、かつ、第2テクニカル指標I2が相場の上昇を示す方向へ変化していない場合、変数iが所定のしきい値Naを超えているか否か判定する(ステップST1073)。変数iが所定のしきい値Naを超えている場合、第2指標判定部193は、相場が下落傾向にあると判定する(ステップST1076)。
すなわち、第2指標判定部193は、フラグf7を「1」にセットした後、第1テクニカル指標I1が相場の下落を示す方向へ変化し、かつ、第2テクニカル指標I2が相場の上昇を示す方向へ変化しない状態が一定期間続いた場合に、相場が下落傾向にあると判定する。この判定結果は、第1テクニカル指標I1が相場の下落を示す方向へ変化し続けるとともに、第2テクニカル指標I2が相場の上昇を示す方向へ変化しない状態が続く限り維持される。
なお、ステップST1063において第2テクニカル指標I2が相場の上昇を示す方向に変化したとの判定結果が変化方向判定部190において得られた場合、第2指標判定部193は、フラグf7を「0」にリセットするとともに変数iを「0」にリセットし(ステップST1083)、相場の傾向を不定状態と判定する(ステップST1086)。また、ステップST1073において変数iが所定のしきい値Naを超えていない場合も、第2指標判定部193は、相場の傾向を不定状態と判定する(ステップST1086)。
また、第1テクニカル指標I1が相場の上昇を示す方向にも下落を示す方向にも変化していないと変化方向判定部190において判定され場合(ステップST1050)、第1指標判定部192及び第2指標判定部193は、フラグf7,f8を「0」にリセットするとともに、変数i,jを「0」にリセットし(ステップST1080)、相場の傾向を不定状態と判定する(ステップST1086)。
図39は、本実施形態に係る注文処理サーバ1における注文処理の例を説明するためのフローチャートである。図8に示すフローチャートと比較すると、図39のフローチャートにはステップST125,ST155が追加されている。
すなわち、本実施形態に係る注文処理サーバ1では、第1傾向判定部103において相場が上昇傾向にあるとの判定結果が得られ(ステップST120)、かつ、その上昇傾向の判定開始から一定時間内に第2傾向判定部105において相場が上昇傾向にあるとの判定結果が得られた場合(ステップST125,ST130)、注文指示部106は買い注文処理を実行する(ステップST140)。他方、第1傾向判定部103において相場が下落傾向にあるとの判定結果が得られ(ステップST150)、かつ、その下落傾向の判定開始から一定時間内に第2傾向判定部105において相場が下落傾向にあるとの判定結果が得られた場合(ステップST155,ST160)、注文指示部106は売り注文処理を実行する(ステップST170)。
図40は、第1傾向判定部103及び第2傾向判定部105の指標データ生成部154Bにおいて生成されるテクニカル指標(I1,I2)の一例を示す図である。
図40(A)は、時間スケールの長い相場データD1に基づいて生成されるテクニカル指標を示す。「CV11」は短期の第1テクニカル指標I1の曲線を示し、「CV12」は長期の第2テクニカル指標I2の曲線を示す。第1傾向判定部103は、この曲線CV11とCV12が所定の条件で交差した場合、相場が上昇傾向若しくは下落傾向にあると判定する。
他方、図40(B)は、時間スケールの短い相場データD2に基づいて生成されるテクニカル指標を示す。「CV21」は短期の第1テクニカル指標I1の曲線を示し、「CV22」は長期の第2テクニカル指標I2の曲線を示す。第2傾向判定部105は、この曲線CV21とCV22が所定の条件で交差した場合、相場が上昇傾向若しくは下落傾向にあると判定する。
図40に示すテクニカル指標(I1,I2)は、例えばSMAであり、指標の上昇が相場の上昇を示す。
図40(A)によれば、長期の曲線CV12が緩やかに上昇している中で短期の曲線CV11がこれより急に上昇し、上昇過程の時刻t1において2つの曲線が交差する。この交差点CP1において、第1テクニカル指標I1が上昇し(ST1003:図37)、かつ、第1テクニカル指標I1と第2テクニカル指標I2の大小関係が反転するため(ST1010)、第1傾向判定部103はフラグf8を「1」にセットする(ST1013)。
時刻t1の後、曲線CV11,CV12が更に上昇を続けると、第1傾向判定部103は、第1テクニカル指標I1が生成される度に変数jを「1」ずつインクリメントする(ST1023)。時刻t1から所定の時間Tb1が経過した時刻t2において、変数jが所定のしきい値Naを超えると(ST1026)、第1傾向判定部103は相場が上昇傾向にあると判定する(ST1030)。第1傾向判定部103は、曲線CV11,CV12が上昇を続ける間、相場が上昇傾向にあるとの判定を維持する。
上記のように第1傾向判定部103が上昇傾向の判定を維持しているとき、図40(B)に示すように、時間スケールの短い相場データD2に基づいて生成されるテクニカル指標の曲線CV21とCV22が交差する。すなわち、長期の曲線CV22が緩やかに上昇している中で短期の曲線CV21がこれより急に上昇し、上昇過程の時刻t4において2つの曲線が交差する。この交差点CP2において、第1テクニカル指標I1が上昇し(ST1003:図37)、かつ、第1テクニカル指標I1と第2テクニカル指標I2の大小関係が反転するため(ST1010)、第2傾向判定部105はフラグf8を「1」にセットする(ST1013)。
時刻t4の後、曲線CV21,CV22が更に上昇を続けると、第2傾向判定部105は、第1テクニカル指標I1が生成される度に変数jを「1」ずつインクリメントする(ST1023)。時刻t4から所定の時間Tb2が経過した時刻t5において、変数jが所定のしきい値Naを超えると(ST1026)、第2傾向判定部105は相場が上昇傾向にあると判定する(ST1030)。第2傾向判定部105は、曲線CV21,CV22が上昇を続ける間、上昇傾向の判定を維持する。
ここで、第1傾向判定部103において相場の上昇傾向が判定された時刻t2から第2傾向判定部105において相場の上昇傾向が判定される時刻t5までの経過時間(t5−t2)が所定時間内である場合、注文指示部106は注文情報生成部108に対して買い注文を指示する。
以上説明したように、本実施形態に係る注文処理サーバ1によれば、異なる時間スケールの相場データD1,D2に基づいて、短期と長期の相場の変化を表す2つのテクニカル指標(I1,I2)がそれぞれ生成され、各時間スケールにおいて2つのテクニカル指標(I1,I2)が所定の条件で交差した場合に、相場が上昇傾向若しくは下落傾向にあると判定される。このように、長期と短期のテクニカル指標の交差点を検出する方法でも相場のトレンドを判定することが可能である。
次に、上述した各実施形態に係る注文処理サーバ1においてユーザが取引条件を設定するための画面の例について説明する。
図41は、第1〜第3の実施形態に係る注文サーバ1における取引条件の設定画面の例を示す図である。この画面の情報は、例えば注文受付部109(図3)においてWebページのデータとして生成されて端末装置2に送信される。
図41の画面例は、外国為替証拠金取引に関する取引条件の設定画面を示す。画面の上部には、「買い」又は「売り」を選択するボタンと、取引対象の通貨ペアをリストから選択して入力するためのリストボックスと、取引する通貨のロット数(金額)を入力するボックスが設けられている。そして、その上部より下側には、新規注文に関する欄501と、決済注文に関する欄502と、追加注文に関する欄503と、逆指値(損切り)注文に関する欄504と、その他の特別注文に関する欄505が設けられている。
新規注文に関する欄501には、2つの傾向判定部(103,105)の判定に使用される相場データD1,D2の時間スケールをそれぞれ設定するためのリストボックスが設けられている。相場データD1に比べて相場データD2の時間スケールが短くなるようにするため、左のリストボックス(相場データD1)に時間スケールが設定されると、右のリストボックス(相場データD2)に入力可能な時間スケールが制限されるようになっている。相場データ取得部101は、これらのリストボックスに入力される時間スケールの設定に従って、各傾向判定部(103,105)の判定に使用される相場データを生成する。
決済注文に関する欄502には、2通りの決済条件を選択するためのチェックボックスが設けられている。また、各チェックボックスの右側には、それぞれの決済条件の判定に使用される相場データの時間スケールを設定するためのリストボックスが設けられている。リストボックスに入力可能な時間スケールは、例えば、相場データD1に比べて短くなるように制限されている。
1番目のチェックボックスが選択された場合、注文指示部106は、その右側のリストボックスに設定された時間スケールの相場データに基づくトレンドの判定結果と、第1傾向判定部103におけるトレンドの判定結果(第1判定)とを比較し、両者が反対方向(一方が上昇傾向、他方が下落傾向)になったら決済の注文を指示する。
また、2番目のチェックボックスが選択された場合、注文指示部106は、その右側のリストボックスに設定された時間スケールの相場データに基づくトレンドの判定結果が「不定状態」になったら決済の注文を指示する。
なお、この場合、注文処理サーバ1は、第2傾向判定部105と同様の構成を持つ決済注文条件の判定用の傾向判定部を備える。相場データ取得部101は、リストボックスに入力される時間スケールの設定に従って、この傾向判定部の判定に使用される相場データを生成する。注文指示部106は、この傾向判定部の判定結果に応じて決済の注文を指示する。
画面上部にある3つのチェックボックスは、上述した欄501の新規注文と欄502の決済注文を繰り返し実行するか否かについて設定するためのものである。
すなわち、左側の「新規注文と決済注文を繰り返す」というチェックボックスが有効状態の場合、注文指示部106は、欄501,502において設定された新規注文と決済注文を連続的に実行する。中央の「一回限り」というチェックボックスが有効状態の場合、注文指示部106は、新規注文とその決済注文を一回だけ実行する。右側のチェックボックスが有効状態の場合、注文指示部106は、リストボックスに入力された回数だけ新規注文と決済注文を繰り返す。
追加注文に関する欄503には、新規注文後の自動的な追加注文を有効にするためのチェックボックスが設けられている。また、チェックボックスの右側には、追加注文の判定に使用される相場データの時間スケールを設定するためのリストボックスが設けられている。リストボックスに入力可能な時間スケールは、例えば、相場データD1に比べて短くなるように制限されている。欄503の中央付近には、追加注文する通貨のロット数(金額)を入力するためのボックスが設けられている。
追加注文のチェックボックスが有効状態の場合、注文指示部106は、欄501の新規注文が未だ決済されていない状態で相場の底値若しくは天井値が確定したら、買い又は売りのポジションを更に追加する。すなわち、注文指示部106は、2つの傾向判定部(103,105)の判定結果が両方とも上昇傾向を示す場合、底値の確定に応じて買いのポジションを追加し、2つの傾向判定部(103,105)の判定結果が両方とも下落傾向を示す場合には、天井値の確定に応じて売りのポジションを追加する。
なお、この場合、注文処理サーバ1は、第2傾向判定部105と同様の構成を持つ追加注文条件の判定用の傾向判定部を備えている。相場データ取得部101は、リストボックスに入力される時間スケールの設定に従って、この傾向判定部の判定に使用される相場データを生成する。注文指示部106は、この傾向判定部の判定結果に応じて決済の注文を指示する。
逆指値(損切り)注文に関する欄504には、逆指値注文の自動設定を有効にするための2つのチェックボックスが設けられている。
1番目のチェックボックスが有効状態の場合、逆指値算出部113は、売り又は買いの新規注文の約定時にその約定価格から一定金額だけ離れた価格を逆指値の価格として算出する。例えば逆指値算出部113は、売り注文が約定した場合に、その売値より一定金額だけ高い価格を逆指値注文の買値として算出し、買い注文が約定した場合は、その買値より一定金額だけ安い価格を逆指値注文の売値として算出する。逆指値算出部113によって逆指値の価格が算出されると、注文情報生成部108は、算出された逆指値の注文情報を注文情報記憶部107に格納する。これにより、約定価格から一定金額だけ離れた逆指値の注文が有効となる。1番目のチェックボックスの右側には、約定価格と逆指値の価格との差に相当する金額をpips単位(最小通貨単位)で設定するためのボックスが設けられている。
また、2番目のチェックボックスが有効状態の場合、逆指値算出部113は、欄501の新規注文が未だ決済されていない状態で相場の底値若しくは天井値が確定する度に、その底値若しくは天井値から一定金額だけ離れた価格を逆指値として算出する。例えば、逆指値算出部113は、2つの傾向判定部(103,105)の判定結果が両方とも上昇傾向を示す場合、短い時間スケールの相場の底値から一定金額だけ安い価格を逆指値注文の売値として算出し、2つの傾向判定部(103,105)の判定結果が両方とも下落傾向を示す場合は、短い時間スケールの相場の天井値から一定金額だけ高い価格を逆指値注文の買値として算出する。逆指値算出部113において逆指値注文の価格が算出されると、注文情報生成部108は、注文情報記憶部107に記憶される確定した逆指値注文を当該算出された価格による逆指値注文に変更する。これにより、逆指値注文の価格が相場の底値若しくは天井値から一定金額だけ離れた価格に逐次修正される。2番目のチェックボックスの右側には、相場の底値や天井値を取得するために使用される相場データの時間スケールを設定するためのリストボックスが設けられており、このリストボックスに入力可能な時間スケールは、相場データD1に比べて短くなるように制限される。また、リストボックスの更に右側には、底値若しくは天井値と逆指値の価格との差に相当する金額をpips単位で設定するためのボックスが設けられている。
なお、この場合、注文処理サーバ1は、第2傾向判定部105と同様の構成を持つ逆指値算出用の傾向判定部を備えている。相場データ取得部101は、リストボックスに入力される時間スケールの設定に従って、この傾向判定部の判定に使用される相場データを生成する。逆指値算出部113は、この傾向判定部の底値取得部120(図6)において取得される底値や天井値取得部122(図7)において取得される天井値に基づいて逆指値の価格を算出する。
特別注文に関する欄505には、新規注文が約定した後の逆指値の自動修正に係る特別注文を有効にするためのチェックボックスが設けられている。
このチェックボックスが有効状態の場合、逆指値算出部113は、相場データが示す最新の相場が約定価格に対して一定金額離れた価格に達した場合に、この約定価格を逆指値注文の価格として算出する。例えば、逆指値算出部113は、2つの傾向判定部(103,105)の判定結果が両方とも上昇傾向を示す場合、最新の相場が買い注文の約定価格に対して一定金額だけ高い価格に達したならば、この買い注文の約定価格を逆指値注文の売値として算出する。他方、逆指値算出部113は、2つの傾向判定部(103,105)の判定結果が両方とも下落傾向を示す場合、最新の相場が売り注文の約定価格に対して一定金額だけ安い価格に達したならば、この売り注文の約定価格を逆指値注文の買値として算出する。逆指値算出部113において逆指値注文の価格が算出されると、注文情報生成部108は、注文情報記憶部107に記憶される確定した逆指値注文を当該算出された価格による逆指値注文に変更する。これにより、逆指値注文の価格が約定価格に修正されるため、逆指値注文が執行されても約定価格と同じ価格で取引が行われることになり、損失が生じなくなる。チェックボックスの右側には、この特別注文を執行する価格と約定価格との差に相当する金額をpips単位で設定するためのボックスが設けられている。
画面上部の「設定」ボタンは、画面の各欄に入力した事項を注文処理サーバ1に設定するためのボタンである。「設定」ボタンが押されると、端末装置2から注文処理サーバ1へ画面の設定内容が送信されて、その取引条件が有効になる。
図42は、第4及び第5の実施形態に係る注文処理サーバ1における取引条件の設定画面の例を示す図である。図42に示す設定画面は、図41に示す設定画面における欄501を欄501Aに置き換えたものであり、他の構成要素は図41に示す設定画面と同様である。
この図42の画面例において、新規注文に関する欄501Aには、2つの傾向判定部(103,105)において生成されるテクニカル指標の種類、並びに、各テクニカル指標の生成に使用される相場データD1,D2の時間スケールとその数を設定するためのリストボックスがそれぞれ設けられている。相場データD1に比べて相場データD2の時間スケールが短くなるようにするため、左のリストボックス(相場データD1)に時間スケールが設定されると、右のリストボックス(相場データD2)に入力可能な時間スケールが制限されるようになっている。
相場データ取得部101は、これらのリストボックスに入力される時間スケールの設定に従って、各傾向判定部(103,105)の判定に使用される相場データを生成する。
図43は、第6の実施形態に係る注文処理サーバ1における取引条件の設定画面の例を示す図である。図43に示す設定画面は、図41に示す設定画面における欄501を欄501Bに置き換えたものであり、他の構成要素は図41に示す設定画面と同様である。
この図43の画面例において、新規注文に関する欄501Bには、2つの傾向判定部(103,105)においてそれぞれ2つ生成されるテクニカル指標(I1,I2)の種類、並びに、各テクニカル指標の生成に使用される相場データ(D1,D2)の時間スケールとその数を設定するためのリストボックスが設けられている。また、欄501Bの中央付近には、注文指示部106において注文が指示されるための条件として、第1傾向判定部103と同じ判定結果が第2傾向判定部105において得られるまでの期間の最大値を設定するためのボックスが設けられている。相場データD1に比べて相場データD2の時間スケールが短くなるようにするため、左のリストボックス(相場データD1)に時間スケールが設定されると、右のリストボックス(相場データD2)に入力可能な時間スケールが制限されるようになっている。
相場データ取得部101は、これらのリストボックスに入力される時間スケールの設定に従って、各傾向判定部(103,105)の判定に使用される相場データを生成する。
さて、ここまで本発明の各種の実施形態を説明したが、本発明は上記の形態にのみ限定されるものではなく、種々のバリエーションを含んでいる。
上述した実施形態では、異なる時間スケールの相場データに基づいてそれぞれ相場の傾向を判定する2つの傾向判定部(103,105)の判定結果に応じて売買の注文の指示が出されているが、本発明はこれに限定されない。本発明の他の実施形態では、異なる時間スケールの相場データに基づいてそれぞれ相場の傾向を判定する3以上の傾向判定部の判定結果に応じて売買の注文を指示するようにしてもよい。この場合、注文指示部は、全ての傾向判定部において相場が上昇傾向にあると判定される場合に買い注文を指示し、全ての傾向判定部において相場が下落傾向にあると判定される場合に売り注文を指示してもよい。
例えば、注文指示部は、一部の傾向判定部が異なる判定をする状態から全ての傾向判定部が同一の判定をする状態へ変化した場合に、新規の売買の注文を指示する。すなわち、注文指示部は、一部の傾向判定部において相場が上昇傾向にないと判定される状態から、全ての傾向判定部において相場が上昇傾向にあると判定される状態へ変化した場合に新規の買い注文を指示し、一部の傾向判定部において相場が下落傾向にないと判定される状態から、全ての傾向判定部において相場が下落傾向にあると判定される状態へ変化した場合に新規の買い注文を指示する。
また例えば、注文指示部は、全部の傾向判定部が同一の判定をする状態から一部の傾向判定部が異なる判定をする状態へ変化した場合、約定済みの注文を決済するための注文を指示する。すなわち、注文指示部は、全ての傾向判定部において相場が上昇傾向にあると判定される状態から、一部の傾向判定部において相場が上昇傾向にないと判定される状態へ変化した場合、約定済の買い注文を決済するための売り注文を指示し、全ての傾向判定部において相場が下落傾向にあると判定される状態から、一部の傾向判定部において相場が下落傾向にないと判定される状態へ変化した場合、約定済の売り注文を決済するための買い注文を指示する。
上述した実施形態では、トレンドの判定結果に基づいて自動的に適切な注文のタイミングを指示する例が挙げられているが、本発明はこれに限定されない。本発明の他の実施形態では、ユーザが直接注文を行う場合に、その注文が適切であるか否かをトレンドの判定結果に基づいて自動的に判定し、不適切であると判定した場合はユーザに注文内容の確認を求めるようにしてもよい。
例えば、注文受付部109(図3)は、比較的長い時間スケールの相場データに基づいて判定を行う第1傾向判定部103の判定結果に対して、端末装置2から受信した注文要求データが示す注文内容が適合しない場合、注文内容の確認を求める通知を端末装置2に送信する。すなわち、注文受付部109(図3)は、第1傾向判定部103の下落傾向判定部123(図5)において相場が下落傾向にあると判定されているときに買い注文の要求データを注文者の端末装置2から受信した場合や、第1傾向判定部103の上昇傾向判定部121(図5)において相場が上昇傾向にあると判定されているときに売り注文の要求データを注文者の端末装置2から受信した場合に、注文内容の確認を求める通知を端末装置2に送信する。この通知は、例えば「上昇トレンドですが売り注文を出しますか?」や「下落トレンドですが買い注文を出しますか?」など、第1傾向判定部103の判定結果に注文内容が適合していないことを指摘する。注文受付部109は、この通知に対して注文の受け付け又は取消しを求める応答を端末装置2から受信する。
注文情報生成部108は、このような確認通知にもかかわらず、注文の受け付けを要求する端末装置2からの応答を注文受付部109において受信した場合には、要求に応じて注文情報を生成し、注文情報記憶部107に格納する。逆に、注文の取消しを求める応答を受信した場合、注文情報生成部108は、注文情報記憶部107への注文情報の格納を行わない。
このように、ユーザからの注文の内容(「売り」又は「買い」)が比較的長い時間スケールの相場データに基づいて判定された相場のトレンドと適合していない場合、ユーザに対して注文内容の確認を求めるようにすることで、ユーザが「売り」と「買い」を間違って注文するようなケースを効果的に防止できる。
なお、この場合、本発明の更に他の実施形態では、注文受付部109から端末装置2へ第1傾向判定部103のトレンドの判定結果が随時送信されるようにしてもよい。そして、判定結果のトレンドと適合しない注文指示が端末装置2において入力された場合、端末装置2のディスプレイ等に上記の通知が表示されるようにして、ユーザの注意が喚起されるようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、最高値の更新の合間において一時的に相場の下落が生じた場合に底値が取得されるが、本発明はこれに限定されない。
本発明の他の実施形態では、一時的下落期間における下落幅が所定値より小さい場合、当該一時的下落期間の最低値を底値取得部120(図5)が底値として取得しないようにしてもよい。例えば、確定底値取得部136(図6)は、最高値更新部132による前回の最高値の更新から今回の最高値の更新までの期間に第1底値記憶部133の底値が底値更新部135により更新された場合、その更新後の底値と前回の最高値との差、又は、当該底値(若しくは前回の最高値)に対する当該差の割合を算出する。そして、この算出した差又は割合が所定の値より小さい場合、確定底値取得部136は、当該底値を第2底値記憶部137に格納しないようにする。
また、同様に、本発明の他の実施形態では、一時的上昇期間における上昇幅が所定値より大きい場合、当該一時的上昇期間の最高値を天井値取得部122(図5)が天井値として取得しないようにしてもよい。例えば、確定天井値取得部146(図7)は、最安値更新部142による前回の最安値の更新から今回の最安値の更新までの期間に第1天井値記憶部143の天井値が天井値更新部145により更新された場合、その更新後の天井値と前回の最安値との差、又は、当該天井値(若しくは前回の最安値)に対する当該差の割合を算出する。そして、この算出した差又は割合が所定の値より小さい場合、確定天井値取得部146は、当該天井値を第2天井値記憶部147に格納しないようにする。
このように、相場の変動が無視し得るくらい小さい場合には、この微小な変動に基づいて底値や天井値が取得されないようにすることで、上昇傾向判定部121や下落傾向判定部123における誤判定を生じ難くすることができる。
更に、本発明の他の実施形態では、一時的下落期間が所定の時間幅より短い場合に、底値取得部120が当該一時的下落期間の底値を取得しないようにしてもよい。すなわち、底値取得部120は、相場データに含まれる時間情報に基づいて一時的下落期間の開始時と終了時の時間差を算出し、その時間差が所定値より短い場合に当該一時的下落期間の底値を取得しないようにしてもよい。例えば、最高値記憶部130(図6)は、相場データに含まれる時刻の情報を最高値と関連付けて記憶する。確定底値取得部136は、最高値更新部132による前回の最高値の更新から今回の最高値の更新までの期間に第1底値記憶部133の底値が底値更新部135により更新された場合、最高値記憶部130に記憶される時刻の情報に基づいて、前回の最高値が付いた時刻と今回の最高値が付いた時刻との差を算出する。そして、確定底値取得部136は、この算出した差が所定の時間より短いならば、当該底値を確定した底値として第2底値記憶部137に格納しないようにする。
また、同様に、本発明の他の実施形態では、一時的上昇期間が所定の時間幅より短い場合に、天井値取得部122が当該一時的上昇期間の天井値を取得しないようにしてもよい。すなわち、天井値取得部122は、相場データに含まれる時間情報に基づいて一時的上昇期間の開始時と終了時の時間差を算出し、その時間差が所定値より短い場合に当該一時的上昇期間の天井値を取得しないようにしてもよい。例えば、最安値記憶部140(図7)は、相場データに含まれる時刻の情報を最安値と関連付けて記憶する。確定天井値取得部146は、最安値更新部142による前回の最安値の更新から今回の最安値の更新までの期間に第1天井値記憶部143の天井値が天井値更新部145により更新された場合、最安値記憶部140に記憶される時刻の情報に基づいて、前回の最安値が付いた時刻と今回の最安値が付いた時刻との差を算出する。そして、確定天井値取得部146は、この算出した差が所定の時間より短いならば、当該天井値を確定した天井値として第2天井値記憶部137に格納しないようにする。
このように、ノイズ的な短期間の相場の変動によって底値や天井値が取得されないようにすることで、上昇傾向判定部121や下落傾向判定部123における誤判定を生じ難くすることができる。
なお、底値や天井値の取得を行うか否かの規準となる最小の時間幅は、上述したローソク足の本数で規定してもよい。すなわち、一時的下落期間や一時的上昇期間を形成するローソク足が所定本数に達しない場合は、底値や天井値を取得しないようにしてもよい。
上述した実施形態では、指標データ生成部154,154Bにおいて生成されるテクニカル指標の一例としてSMAを挙げているが、本発明はこれに限定されない。本発明の他の実施形態では、例えば、EMA(exponential moving average:指数移動平均)、WMA(weighted moving average:加重移動平均)、MACD(moving average convergence divergence)、RSI(relative strength index)、ストキャスティクス、RCI(rank correlation index)、ROC(rate of change)など、他の種々のテクニカル指標を用いてもよい。
上述した実施形態では、上述した実施形態では、相場の下落傾向を示す方向へテクニカル指標の変化点が連続して推移した場合に、相場の下落傾向が始まったと判定されるが(ST595:図28)、本発明はこれに限定されない。本発明の他の実施形態では、第1変化点取得部150(図24)において一の変化点のテクニカル指標が取得された後で、当該一の変化点のテクニカル指標より相場の下落傾向を示す方向へ推移した別の変化点のテクニカル指標が1回若しくは連続して複数回取得された場合に、相場の下落傾向が始まったと第1指標判定部151(図24)が判定してもよい。
また、上述した実施形態では、相場の上昇傾向を示す方向へテクニカル指標の変化点が連続して推移した場合に、相場の上昇傾向が始まったと判定されるが(ST545:図27)、本発明はこれに限定されない。本発明の他の実施形態では、第2変化点取得部152(図24)において一の変化点のテクニカル指標が取得された後で、当該一の変化点のテクニカル指標より相場の上昇傾向を示す方向へ推移した別の変化点のテクニカル指標が1回若しくは連続して複数回取得された場合に、相場の上昇傾向が始まったと第2指標判定部153(図24)が判定してもよい。
上述した第6の実施形態において、第1指標判定部192は、相場が上昇傾向にあると判定する場合に、第2テクニカル指標I2が相場の下落傾向を示す方向へ変化していないことを条件としているが、本発明はこれに限定されない。本発明の他の実施形態では、この条件を満たさなくても、第1指標判定部において相場が上昇傾向にあると判定してよい。例えば、図37に示すフローにおいてステップST1016の条件判断を省略し、ステップST1033へ分岐しないようにしてもよい。
また、上述した第6の実施形態において、第2指標判定部193は、相場が下落傾向にあると判定する場合、第2テクニカル指標I2が相場の上昇傾向を示す方向へ変化していないことを条件としているが、本発明はこれに限定されない。本発明の他の実施形態では、この条件を満たさなくても、第2指標判定部において相場が下落傾向にあると判定してよい。例えば、図38に示すフローにおいてステップST1063の条件判断を省略し、ステップST1083へ分岐しないようにしてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、第1傾向判定部103における相場のトレンドの判定が維持された状態で逆指値注文の値段を変更する際に、上昇トレンドであれば買い注文を新たに追加し、下降トレンドであれば売り注文を新たに追加するように、注文情報生成部108が注文情報を生成してもよい。これにより、逆指値注文の執行による損失を低減しつつ、利益の積極的な上積みを図ることができる。
上述した実施形態では、相場のトレンドの判定や注文情報の生成に関する処理が注文処理サーバ1において行われているが、本発明はこれに限定されない。本発明の他の実施形態では、注文処理サーバ1において行われている処理の一部を端末装置2で行うようにしてもよい。この場合、例えば上述した処理の一部を担うプログラムを注文処理サーバ1から端末装置2へ適宜ダウンロードし、端末装置2で処理の一部を実行するようにしてもよい。
上述した実施形態では、トレンドの判定結果に基づいて自動的に注文を行う例を挙げているが、本発明はこれに限定されない。本発明の他の実施形態では自動的な注文を行わず、トレンドの判定結果を端末装置2においてユーザに表示するだけでもよい。
また、上述した実施形態では、図4に示すようなデータ群(始値、終値、高値、安値)の高値と安値に基づいて相場の底値と天井値を取得しているが、本発明はこれに限定されない。本発明の他の実施形態では、相場データに含まれる特定の値(例えば終値)のみを参照して、相場の底値と天井値を取得してもよい。
また、上述した実施形態では、売買の注文を実行する場合にユーザの確認を求める例を挙げているが、本発明の他の実施形態では、ユーザの確認を求めずに注文を実行してもよい。あるいは、確認を求めるか否かをユーザが任意に設定できるようにしてもよい。
1…注文処理サーバ、2…端末装置、3…相場データ提供サーバ、4…市場取引所サーバ、9…通信ネットワーク、101…相場データ取得部、103…第1傾向判定部、104…指標データ生成部、105…第2傾向判定部、106…注文指示部、107…注文情報記憶部、108…注文情報生成部、109…注文受付部、110…注文部、113…逆指値算出部、120…底値取得部、121…上昇傾向判定部、122…天井値取得部、123…下落傾向判定部、130…最高値記憶部、131…最高値比較部、132…最高値更新部、133…第1底値記憶部、134…底値比較部、135…底値更新部、136…確定底値取得部、137…第2底値記憶部、140…最安値記憶部、141…最安値比較部、142…最安値更新部、143…第1天井値記憶部、144…天井値比較部、145…天井値更新部、146…確定天井値取得部、147…第2天井値記憶部、150…第1変化点取得部、151…第1指標判定部、152…第1指標判定部、153…第2指標判定部、154,154B…指標データ生成部、155,155A,155B…指標傾向判定部、160,170…指標データ記憶部、161…第1変化点検出部、162…第1変化点記憶部、163…確定第1変化点取得部、164…確定第1変化点記憶部、171…第2変化点検出部、172…第2変化点記憶部、173…確定第2変化点取得部、174…確定第2変化点記憶部、180,190…変化方向判定部、181…第1指標判定部、182…第2指標判定部、183…指標データ記憶部、191…指標比較部、192…第1指標判定部、193…第2指標判定部、196…指標データ記憶部。

Claims (15)

  1. 市場において刻々変化する取引対象物の相場の情報であって、それぞれ時間スケールが異なる相場の情報を含んだ複数の相場データを逐次取得するデータ取得部と、
    前記複数の相場データと一対一に対応する複数の傾向判定部であって、それぞれ対応する前記相場データに基づいて前記相場が上昇傾向にあるか又は下落傾向にあるかを判定する複数の傾向判定部と、
    全ての前記傾向判定部において前記相場が上昇傾向にあると判定される場合に買い注文を指示し、全ての前記傾向判定部において前記相場が下落傾向にあると判定される場合に売り注文を指示する注文指示部と、
    を有し、
    前記傾向判定部は、
    対応する前記相場データが示す前記相場が最高値を更新した後一時的に下落して再び最高値を更新した場合における当該一時的下落期間の前記相場の底値を取得する底値取得部と、
    前記取得された底値が1回若しくは連続して複数回上昇した場合に前記相場が上昇傾向にあると判定し、前記相場が上昇傾向にあると判定した後、前記相場データが示す最新の相場が前記底値取得部により取得された最新の前記底値より下落した場合に前記相場の上昇傾向が終了したと判定する上昇傾向判定部と、
    対応する前記相場データが示す前記相場が最安値を更新した後一時的に上昇して再び最安値を更新した場合における当該一時的上昇期間の前記相場の天井値を取得する天井値取得部と、
    前記取得された天井値が1回若しくは連続して複数回下落した場合に前記相場が下落傾向にあると判定し、前記相場が下落傾向にあると判定した後、前記相場データが示す最新の相場が前記天井値取得部により取得された最新の前記天井値より上昇した場合に前記相場の下落傾向が終了したと判定する下落傾向判定部と、
    を含み、
    前記底値取得部は、
    前記相場の最高値を記憶する最高値記憶部と、
    前記データ取得部で取得された前記相場データが示す最新の相場と前記最高値記憶部の前記最高値とを比較する最高値比較部と、
    前記最新の相場が前記最高値記憶部の前記最高値より高いと前記最高値比較部において判定された場合、前記最新の相場を新たな最高値として前記最高値記憶部に格納する最高値更新部と、
    前記最高値更新部による前記最高値の更新の合間に前記データ取得部で取得された前記相場データが示す前記相場の底値を記憶する第1底値記憶部及び第2底値記憶部と、
    前記データ取得部で取得された前記相場データが示す最新の相場と前記第1底値記憶部の前記底値とを比較する底値比較部と、
    前記最高値更新部による前記最高値の更新後に前記データ取得部で最初に取得された相場データが示す最新の相場が前記最高値記憶部の前記最高値より安いと前記最高値比較部において判定された場合、前記最初の相場データが示す最新の相場を前記底値として前記第1底値記憶部に格納し、その後、前記最高値が再び更新されるまでの期間において、前記データ取得部で取得された相場データが示す最新の相場が前記第1底値記憶部の前記底値より安いと前記底値比較部において判定された場合、前記最新の相場を新たな底値として前記第1底値記憶部に格納する底値更新部と、
    前記最高値更新部において前記最高値が更新されたとき、前回の最高値の更新から今回の最高値の更新までの期間に前記第1底値記憶部の前記底値が前記底値更新部により更新されたか否かを判定し、更新されたと判定した場合、前記第1底値記憶部に記憶される底値を前記一時的下落期間における確定した底値として前記第2底値記憶部に格納する確定底値取得部と、
    を含み、
    前記上昇傾向判定部は、前記確定底値取得部によって確定した底値が前記第2底値記憶部に格納される度に、最新の確定した底値と直前の確定した底値とを比較し、最新の確定した底値が直前の確定した底値より高いとの比較結果が1回若しくは連続して複数回得られた場合、前記相場が上昇傾向にあると判定し、前記相場が上昇傾向にあると判定した後、前記相場データが示す最新の相場が最新の確定した底値より安いとの比較結果が得られた場合、前記相場の上昇傾向が終了したと判定し、
    前記天井値取得部は、
    前記相場の最安値を記憶する最安値記憶部と、
    前記データ取得部で取得された前記相場データが示す最新の相場と前記最安値記憶部の前記最安値とを比較する最安値比較部と、
    前記最新の相場が前記最安値記憶部の前記最安値より安いと前記最安値比較部において判定された場合、前記最新の相場を新たな最安値として前記最安値記憶部に格納する最安値更新部と、
    前記最安値更新部による前記最安値の更新の合間に前記データ取得部で取得された前記相場データが示す前記相場の天井値を記憶する第1天井値記憶部及び第2天井値記憶部と、
    前記データ取得部で取得された前記相場データが示す最新の相場と前記第1天井値記憶部の前記天井値とを比較する天井値比較部と、
    前記最安値更新部による前記最安値の更新後に前記データ取得部で最初に取得された相場データが示す最新の相場が前記最安値記憶部の前記最安値より高いと前記最安値比較部において判定された場合、前記最初の相場データが示す最新の相場を前記天井値として前記第1天井値記憶部に格納し、その後、前記最安値が再び更新されるまでの期間において、前記データ取得部で取得された相場データが示す最新の相場が前記第1天井値記憶部の前記天井値より高いと前記天井値比較部において判定された場合、前記最新の相場を新たな天井値として前記第1天井値記憶部に格納する天井値更新部と、
    前記最安値更新部において前記最安値が更新されたとき、前回の最安値の更新から今回の最安値の更新までの期間に前記第1天井値記憶部の前記天井値が前記天井値更新部により更新されたか否かを判定し、更新されたと判定した場合、前記第1天井値記憶部に記憶される天井値を前記一時的上昇期間における確定した天井値として前記第2天井値記憶部に格納する確定天井値取得部と、
    を含み、
    前記下落傾向判定部は、前記確定天井値取得部によって確定した天井値が前記第2天井値記憶部に格納される度に、最新の確定した天井値と直前の確定した天井値とを比較し、最新の確定した天井値が直前の確定した天井値より安いとの比較結果が1回若しくは連続して複数回得られた場合、前記相場が下落傾向にあると判定し、前記相場が下落傾向にあると判定した後、前記相場データが示す最新の相場が最新の確定した天井値より高いとの比較結果が得られた場合、前記相場の下落傾向が終了したと判定する、
    市場取引支援装置。
  2. 前記注文指示部は、一部の前記傾向判定部において前記相場が上昇傾向にないと判定される状態から、全ての前記傾向判定部において前記相場が上昇傾向にあると判定される状態へ変化した場合に新規の買い注文を指示し、一部の前記傾向判定部において前記相場が下落傾向にないと判定される状態から、全ての前記傾向判定部において前記相場が下落傾向にあると判定される状態へ変化した場合に新規の売り注文を指示する、
    請求項1に記載の市場取引支援装置。
  3. 前記注文指示部は、全ての前記傾向判定部において前記相場が上昇傾向にあると判定される状態から、一部の前記傾向判定部において前記相場が上昇傾向にないと判定される状態へ変化した場合、約定済の買い注文を決済するための売り注文を指示し、全ての前記傾向判定部において前記相場が下落傾向にあると判定される状態から、一部の前記傾向判定部において前記相場が下落傾向にないと判定される状態へ変化した場合、約定済の売り注文を決済するための買い注文を指示する、
    請求項2に記載の市場取引支援装置。
  4. 前記最高値更新部は、前記下落傾向判定部において前記相場の下落傾向が終了したと判定されたとき前記データ取得部で取得された相場データが示す最新の相場を新たな最高値として前記最高値記憶部に格納し、
    前記最安値更新部は、前記上昇傾向判定部において前記相場の上昇傾向が終了したと判定されたとき前記データ取得部で取得された相場データが示す最新の相場を新たな最安値として前記最安値記憶部に格納する、
    請求項1乃至3の何れか一項に記載の市場取引支援装置。
  5. 前記データ取得部は、前記時間スケールに応じて異なる所定時間内における前記相場の高値と安値の情報を含んだ前記複数の相場データを、それぞれ前記所定時間が経過する度に取得し、
    前記最高値比較部は、前記データ取得部で取得された前記相場データが示す最新の相場の前記高値と前記最高値記憶部の前記最高値とを比較し、
    前記最高値更新部は、前記最新の相場の前記高値が前記最高値記憶部の前記最高値より高いと前記最高値比較部において判定された場合、前記最新の相場の前記高値を新たな最高値として前記最高値記憶部に格納し、
    前記底値比較部は、前記データ取得部で取得された前記相場データが示す最新の相場の前記安値と前記第1底値記憶部の前記底値とを比較し、
    前記底値更新部は、前記最高値更新部による前記最高値の更新後に前記データ取得部で最初に取得された相場データが示す最新の相場の前記高値が前記最高値記憶部の前記最高値より安いと前記最高値比較部において判定された場合、前記最初の相場データが示す最新の相場の前記安値を前記底値として前記第1底値記憶部に格納し、その後、前記最高値が再び更新されるまでの期間において、前記データ取得部で取得された相場データが示す最新の相場の前記安値が前記第1底値記憶部の前記底値より安いと前記底値比較部において判定された場合、前記最新の相場の前記安値を新たな底値として前記第1底値記憶部に格納し、
    前記最安値比較部は、前記データ取得部で取得された前記相場データが示す最新の相場の前記安値と前記最安値記憶部の前記最安値とを比較し、
    前記最安値更新部は、前記最新の相場の前記安値が前記最安値記憶部の前記最安値より安いと前記最安値比較部において判定された場合、前記最新の相場の前記安値を新たな最安値として前記最安値記憶部に格納し、
    前記天井値比較部は、前記データ取得部で取得された前記相場データが示す最新の相場の前記高値と前記第1天井値記憶部の前記天井値とを比較し、
    前記天井値更新部は、前記最安値更新部による前記最安値の更新後に前記データ取得部で最初に取得された相場データが示す最新の相場の前記安値が前記最安値記憶部の前記最安値より高いと前記最安値比較部において判定された場合、前記最初の相場データが示す最新の相場の前記高値を前記天井値として前記第1天井値記憶部に格納し、その後、前記最安値が再び更新されるまでの期間において、前記データ取得部で取得された相場データが示す最新の相場の前記高値が前記第1天井値記憶部の前記天井値より高いと前記天井値比較部において判定された場合、前記最新の相場の前記高値を新たな天井値として前記第1天井値記憶部に格納する、
    請求項1乃至4の何れか一項に記載の市場取引支援装置。
  6. 前記底値取得部は、前記一時的下落期間における相場の下落幅が所定値より小さい場合、当該一時的下落期間についての前記底値を取得せず、
    前記天井値取得部は、前記一時的上昇期間における相場の上昇幅が所定値より小さい場合、当該一時的上昇期間についての前記天井値を取得しない、
    請求項1乃至5の何れか一項に記載の市場取引支援装置。
  7. 前記確定底値取得部は、前記最高値更新部による前回の最高値の更新から今回の最高値の更新までの期間に前記第1底値記憶部の底値が前記底値更新部により更新されたとしても、当該更新後の底値と前記前回の最高値との差が所定の値より小さい場合、又は、当該更新後の底値若しくは前記前回の最高値に対する当該差の割合が所定の値より小さい場合には、当該更新後の底値を確定した底値として前記第2底値記憶部に格納せず、
    前記確定天井値取得部は、前記最安値更新部による前回の最安値の更新から今回の最安値の更新までの期間に前記第1天井値記憶部の天井値が前記天井値更新部により更新されたとしても、当該更新後の天井値と前記前回の最安値との差が所定の値より小さい場合、又は、当該更新後の天井値若しくは前記前回の最安値に対する当該差の割合が所定の値より小さい場合には、当該更新後の天井値を確定した天井値として前記第2天井値記憶部に格納しない、
    請求項6に記載の市場取引支援装置。
  8. 前記底値取得部は、前記一時的下落期間の時間幅が所定値より短い場合、当該一時的下落期間についての前記底値を取得せず、
    前記天井値取得部は、前記一時的上昇期間の時間幅が所定値より短い場合、当該一時的上昇期間についての前記天井値を取得しない、
    請求項1乃至7の何れか一項に記載の市場取引支援装置。
  9. 前記相場データは、前記相場が付いた時刻の情報を含んでおり、
    前記最高値記憶部は、前記相場データの前記時刻の情報を前記最高値と関連付けて記憶し、
    前記最安値記憶部は、前記相場データの前記時刻の情報を前記最安値と関連付けて記憶し、
    前記確定底値取得部は、前記最高値更新部による前回の最高値の更新から今回の最高値の更新までの期間に前記第1底値記憶部の底値が前記底値更新部により更新された場合、前記最高値記憶部に記憶される前記時刻の情報に基づいて前回の最高値が付いた時刻と今回の最高値が付いた時刻との差を算出し、当該差が所定の時間より短いならば、当該更新後の底値を確定した底値として前記第2底値記憶部に格納せず、
    前記確定天井値取得部は、前記最安値更新部による前回の最安値の更新から今回の最安値の更新までの期間に前記第1天井値記憶部の天井値が前記天井値更新部により更新された場合、前記最安値記憶部に記憶される前記時刻の情報に基づいて前回の最安値が付いた時刻と今回の最安値が付いた時刻との差を算出し、当該差が所定の時間より短いならば、当該更新後の天井値を確定した天井値として前記第2天井値記憶部に格納しない、
    請求項8に記載の市場取引支援装置。
  10. 受け付けが確定した売買の注文に関する情報を記憶する注文情報記憶部と、
    前記注文指示部において買い注文を指示された場合、新規の買い注文を指示する注文情報、及び/又は、前記注文情報記憶部に記憶される情報が示す約定した売り注文を決済するための買い注文を指示する注文情報を生成し、前記注文指示部において売り注文を指示された場合、新規の売り注文を指示する注文情報、及び/又は、前記注文情報記憶部に記憶される情報が示す約定した買い注文を決済するための売り注文を指示する注文情報を生成し、前記生成した注文情報を前記注文情報記憶部に格納する注文情報生成部と、
    前記注文情報記憶部に記憶される注文情報に基づいて、市場取引を管理する所定のサーバへ売買の注文を行うための発注データを送信する注文部とを有する、
    請求項1乃至9の何れか一項に記載の市場取引支援装置。
  11. 前記注文情報生成部において前記注文情報が生成されると、前記生成された注文情報が示す注文の内容に関する通知を注文元の端末装置へ送信し、前記注文元の端末装置から当該通知に係る注文の許可又は不許可を示す応答を受信する注文受付部を有し、
    前記注文情報生成部は、前記生成した注文情報に係る注文を許可する旨の応答が前記注文受付部において受信された場合、前記生成した注文情報を前記注文情報記憶部に格納する、
    請求項10に記載の市場取引支援装置。
  12. 時間スケールが最も長い前記相場データに対応する前記傾向判定部の前記下落傾向判定部において前記相場が下落傾向にあると判定されているときに買い注文の要求データを注文者の端末装置から受信した場合、又は、時間スケールが最も長い前記相場データに対応する前記傾向判定部の前記上昇傾向判定部において前記相場が上昇傾向にあると判定されているときに売り注文の要求データを注文者の端末装置から受信した場合、前記端末装置に注文内容の確認を求める通知を送信し、当該通知に対して前記注文の受け付け又は取消しを求める応答を前記端末装置から受信する注文受付部を有し、
    前記注文情報生成部は、前記注文受付部において前記端末装置から注文の受け付けを求める前記応答を受信すると、注文元の前記端末装置から受信した前記要求データに応じて注文情報を生成し、前記注文情報記憶部に格納する、
    請求項10又は11に記載の市場取引支援装置。
  13. 時間スケールが最も短い相場データに対応する前記傾向判定部の上昇傾向判定部において前記相場が上昇傾向にあると判定された状態で、当該傾向判定部の前記底値取得部において前記底値が取得された場合、前記取得された底値に基づいて、約定済の買い注文の損失をカットするための逆指値注文の売値を算出し、当該傾向判定部の下落傾向判定部において前記相場が下落傾向にあると判定された状態で、当該傾向判定部の前記天井値取得部において前天井値が取得された場合、前記取得された天井値に基づいて、約定済の売り注文の損失をカットするための逆指値注文の買値を算出する逆指値算出部を有し、
    前記注文情報記憶部は、前記逆指値注文を指示する注文情報を記憶し、
    前記注文情報生成部は、前記逆指値算出部において前記逆指値注文の売値又は買値が算出されると、前記注文情報記憶部に記憶される確定した逆指値注文の情報を当該算出された売値又は買値による逆指値注文の情報へ変更し、
    前記注文部は、前記相場データが示す最新の相場が前記注文情報記憶部に記憶される前記注文情報において指定された前記逆指値注文の執行条件を満たすと、当該逆指値注文の売買を行うための前記発注データを前記所定のサーバへ送信する、
    請求項10乃至12の何れか一項に記載の市場取引支援装置。
  14. 市場取引の支援に係る処理をコンピュータが実行する市場取引支援方法であって、
    前記コンピュータのデータ取得手段が、市場において刻々変化する取引対象物の相場の情報であって、それぞれ時間スケールが異なる相場の情報を含んだ複数の相場データを逐次取得する工程と、
    前記複数の相場データと一対一に対応する前記コンピュータの複数の傾向判定手段が、それぞれ対応する時間スケールの前記相場データに基づいて前記相場が上昇傾向にあるか又は下落傾向にあるかを判定する工程と、
    前記コンピュータの注文指示手段が、全ての前記傾向判定手段において前記相場が上昇傾向にあると判定される場合に買い注文を指示し、全ての前記傾向判定手段において前記相場が下落傾向にあると判定される場合に売り注文を指示する工程と、
    有し、
    前記傾向判定手段が前記相場の傾向を判定する前記工程は、
    前記コンピュータの底値取得手段が、前記相場データが示す前記相場が最高値を更新した後一時的に下落して再び最高値を更新した場合における当該一時的下落期間の前記相場の底値を取得する工程と、
    前記コンピュータの上昇傾向判定手段が、前記取得された底値が1回若しくは連続して複数回上昇した場合に前記相場が上昇傾向にあると判定する工程と、
    前記上昇傾向判定手段が、前記相場を上昇傾向にあると判定した後、前記相場データが示す最新の相場が前記底値取得手段により取得された最新の前記底値より下落した場合に前記相場の上昇傾向が終了したと判定する工程と、
    前記コンピュータの天井値取得手段が、前記相場データが示す前記相場が最安値を更新した後一時的に上昇して再び最安値を更新した場合における当該一時的上昇期間の前記相場の天井値を取得する工程と、
    前記コンピュータの下落傾向判定手段が、前記取得された天井値が1回若しくは連続して複数回下落した場合に前記相場が下落傾向にあると判定する工程と、
    前記下落傾向判定手段が、前記相場を下落傾向にあると判定した後、前記相場データが示す最新の相場が前記天井値取得手段により取得された最新の前記天井値より上昇した場合に前記相場の下落傾向が終了したと判定する工程と、
    を含み、
    前記底値取得手段が前記相場の底値を取得する前記工程は、
    前記コンピュータの最高値比較手段が、前記データ取得手段で取得された前記相場データが示す最新の相場と前記コンピュータの最高値記憶手段に記憶される前記最高値とを比較する工程と、
    前記コンピュータの最高値更新手段が、前記最新の相場が前記最高値記憶手段の前記最高値より高いと前記最高値比較手段において判定された場合、前記最新の相場を新たな最高値として前記最高値記憶手段に格納する工程と、
    前記コンピュータの底値更新手段が、前記最高値更新手段による前記最高値の更新後に前記データ取得手段で最初に取得された相場データが示す最新の相場が前記最高値記憶手段の前記最高値より安いと前記最高値比較手段において判定された場合、前記最初の相場データが示す最新の相場を前記底値として前記コンピュータの第1底値記憶手段に格納し、その後、前記最高値が再び更新されるまでの期間において、前記データ取得手段で取得された相場データが示す最新の相場が前記第1底値記憶部の前記底値より安いと前記底値比較手段において判定された場合、前記最新の相場を新たな底値として前記第1底値記憶手段に格納する工程と、
    前記コンピュータの確定底値取得手段が、前記最高値更新手段において前記最高値が更新されたとき、前回の最高値の更新から今回の最高値の更新までの期間に前記第1底値記憶手段の前記底値が前記底値更新手段により更新されたか否かを判定し、更新されたと判定した場合、前記第1底値記憶手段に記憶される底値を前記一時的下落期間における確定した底値として前記コンピュータの第2底値記憶手段に格納する工程と、
    を含み、
    前記上昇傾向判定手段が前記相場の上昇傾向を判定する前記工程では、前記上昇傾向判定手段が、前記確定底値取得手段によって確定した底値が前記第2底値記憶手段に格納される度に、最新の確定した底値と直前の確定した底値とを比較し、最新の確定した底値が直前の確定した底値より高いとの比較結果が1回若しくは連続して複数回得られた場合、前記相場が上昇傾向にあると判定し、
    前記天井値取得手段が前記相場の天井値を取得する工程は、
    前記コンピュータの最安値比較手段が、前記データ取得手段で取得された前記相場データが示す最新の相場と前記コンピュータの最安値記憶手段に記憶される前記最安値とを比較する工程と、
    前記コンピュータの最安値更新手段が、前記最新の相場が前記最安値記憶手段の前記最安値より安いと前記最安値比較手段において判定された場合、前記最新の相場を新たな最安値として前記最安値記憶手段に格納する工程と、
    前記コンピュータの天井値比較手段が、前記データ取得手段で取得された前記相場データが示す最新の相場と前記第1天井値記憶手段の前記天井値とを比較する工程と、
    前記コンピュータの天井値更新手段が、前記最安値更新手段による前記最安値の更新後に前記データ取得手段で最初に取得された相場データが示す最新の相場が前記最安値記憶手段の前記最安値より高いと前記最安値比較手段において判定された場合、前記最初の相場データが示す最新の相場を前記天井値として前記コンピュータの第1天井値記憶手段に格納し、その後、前記最安値が再び更新されるまでの期間において、前記データ取得手段で取得された相場データが示す最新の相場が前記第1天井値記憶手段の前記天井値より高いと前記天井値比較手段において判定された場合、前記最新の相場を新たな天井値として前記第1天井値記憶手段に格納する工程と、
    前記コンピュータの確定天井値取得手段が、前記最安値更新手段において前記最安値が更新されたとき、前回の最安値の更新から今回の最安値の更新までの期間に前記第1天井値記憶手段の前記天井値が前記天井値更新手段により更新されたか否かを判定し、更新されたと判定した場合、前記第1天井値記憶手段に記憶される天井値を前記一時的上昇期間における確定した天井値として前記コンピュータの第2天井値記憶手段に格納する工程と、
    を含み、
    前記下落傾向判定手段が前記相場の下落傾向を判定する前記工程では、前記下落傾向判定手段が、前記確定天井値取得手段によって確定した天井値が前記第2天井値記憶手段に格納される度に、最新の確定した天井値と直前の確定した天井値とを比較し、最新の確定した天井値が直前の確定した天井値より安いとの比較結果が1回若しくは連続して複数回得られた場合、前記相場が下落傾向にあると判定する、
    市場取引支援方法。
  15. 請求項1乃至13の何れか一項に記載される市場取引支援装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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