JP4820623B2 - 発泡性ポリ乳酸系樹脂の製造方法 - Google Patents

発泡性ポリ乳酸系樹脂の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4820623B2
JP4820623B2 JP2005319824A JP2005319824A JP4820623B2 JP 4820623 B2 JP4820623 B2 JP 4820623B2 JP 2005319824 A JP2005319824 A JP 2005319824A JP 2005319824 A JP2005319824 A JP 2005319824A JP 4820623 B2 JP4820623 B2 JP 4820623B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polylactic acid
acid resin
elastic modulus
resin
foamable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005319824A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007126539A (ja
Inventor
善行 桑垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Kasei Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Kasei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Kasei Co Ltd filed Critical Sekisui Kasei Co Ltd
Priority to JP2005319824A priority Critical patent/JP4820623B2/ja
Publication of JP2007126539A publication Critical patent/JP2007126539A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4820623B2 publication Critical patent/JP4820623B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)

Description

本発明は、発泡性ポリ乳酸系樹脂の製造方法に関する。
ポリ乳酸系樹脂は、天然に存在する乳酸を重合されて得られた樹脂であり、自然界に存在する微生物によって分解可能な生分解性樹脂であると共に、常温での機械的特性についても優れていることから注目を集めている。
ポリ乳酸系樹脂の原料となる乳酸は、分子中に不斉炭素原子を有するために光学活性を示し、D体、L体、及び、D体とL体とが等量混合してなるラセミ体の三種類が存在する。
そのために、乳酸を重合させて得られるポリ乳酸系樹脂は、上記三種類の乳酸の混合割合と重合方法を調整することによって種々の性質を有するものとすることができ、現実に、ポリ乳酸系樹脂には、結晶性のものから非結晶性のものまで多種多様存在し、融点又は軟化点も様々である。
このようなポリ乳酸系樹脂を用いたポリ乳酸発泡性粒子の製造方法として、特許文献1には、ポリ乳酸を主成分とし、示差走査熱量測定における発熱量が15J/g以上の樹脂粒子に、二酸化炭素を所定条件を満たす雰囲気温度にて含浸させる方法が提案されている。
しかしながら、上述の製造方法で製造されたポリ乳酸発泡性粒子を用いて得られたポリ乳酸系樹脂発泡成形品は、その平均気泡径が大きく加熱寸法変化率も大きいといった問題点があった。
特開2003−73495号公報
本発明は、平均気泡径が小さくて加熱寸法安定性に優れたポリ乳酸系樹脂発泡成形品を得ることができる発泡性ポリ乳酸系樹脂の製造方法を提案する。
本発明の発泡性ポリ乳酸系樹脂の製造方法は、重量平均分子量が160000〜250000であり、動的粘弾性測定にて得られた、貯蔵弾性率曲線と損失弾性率曲線との交点Aにおける温度Tが120〜150℃であり且つ上記交点Aにおける貯蔵弾性率が1.0×103〜1.0×105Paであるポリ乳酸系樹脂に無機ガスを1.4〜3.5MPaの圧力で気相含浸させることを特徴とする。
上記ポリ乳酸系樹脂は下記式1で示される。このポリ乳酸系樹脂は、L−乳酸及び/又はD−乳酸を重合させるか、或いは、L−ラクチド、D−ラクチド及びDL−ラクチドからなる群より選ばれた一又は二以上のラクチドを開環重合させることによって得ることができ、何れのポリ乳酸系樹脂であってもよい。
Figure 0004820623
ポリ乳酸系樹脂を製造するに際して、モノマーとしてL体又はD体のみ、或いは、モノマーとしてL体とD体とを併用した場合においてL体又はD体の何れか一方を他方に比して多量に用いた時は、得られるポリ乳酸系樹脂は結晶性となる一方、モノマーとしてL体とD体とを略同量づつ用いた場合には、得られるポリ乳酸系樹脂は非結晶性となるが、耐熱性及び機械的強度に優れている点から、本発明においては、結晶性のポリ乳酸系樹脂が好ましい。
そして、ポリ乳酸系樹脂を製造する際に用いられるモノマーとしてL体とD体とを併用した場合、モノマー中におけるD体の含有量は、少ないと、発泡性ポリ乳酸系樹脂を用いて得られるポリ乳酸系樹脂発泡成形品が硬くて脆くなることがある一方、多いと、得られるポリ乳酸系樹脂発泡成形品が柔らかくなって機械的強度が低下することがあるので、0.5〜5重量%が好ましく、0.5〜4重量%がより好ましい。
ここで、動的粘弾性測定にて得られた貯蔵弾性率は、粘弾性において弾性的な性質を示す指標であって、発泡過程における気泡膜の弾性の大小を示す指標であり、発泡過程において、気泡膜の収縮力に抗して気泡を膨張させるのに必要な発泡圧の大小を示す指標である。
即ち、ポリ乳酸系樹脂の動的粘弾性測定にて得られた貯蔵弾性率が低いと、気泡膜が伸長された場合、気泡膜が伸長力に抗して収縮しようとする力が小さく、密度が0.03〜0.1g/cm3 のポリ乳酸系樹脂発泡成形品の製造に必要とする発泡圧によって発泡膜が容易に伸長してしまう結果、気泡膜が過度に伸長してしまい破泡を生じる一方、ポリ乳酸系樹脂の動的粘弾性測定にて得られた貯蔵弾性率が高いと、気泡膜に伸長力が加わった場合、伸長に抗する気泡膜の収縮力が大きく、密度が0.03〜0.1g/cm3 のポリ乳酸系樹脂発泡成形品の製造に必要とする発泡圧で一旦、気泡が膨張したとしても、温度低下などに起因する経時的な発泡圧の低下に伴って気泡が収縮してしまう。
又、動的粘弾性測定にて得られた損失弾性率は、粘弾性において粘性的な性質を示す指標であって、発泡過程における気泡膜の粘性を示す指標であり、発泡過程において、気泡膜をどの程度まで破れることなく伸長させることができるかの許容範囲を示す指標であると同時に、発泡圧によって所望大きさに気泡を膨張させた後、この膨張した気泡をその大きさに維持する能力を示す指標でもある。
即ち、ポリ乳酸系樹脂の動的粘弾性測定にて得られた損失弾性率が低いと、密度が0.03〜0.1g/cm3 のポリ乳酸系樹脂発泡成形品の製造に必要とする発泡圧によって気泡膜が伸長された場合、気泡膜が容易に破れてしまう一方、ポリ乳酸系樹脂の動的粘弾性測定にて得られた損失弾性率が高いと、発泡力が気泡膜によって熱エネルギーに変換されてしまい、気泡膜を伸長させることができず、気泡を膨張させることができない。
このように、ポリ乳酸系樹脂を発泡させ、密度が0.03〜0.1g/cm3 といった発泡倍率が高倍率のポリ乳酸系樹脂発泡成形品を製造するにあたっては、発泡過程において、ポリ乳酸系樹脂は、密度が0.03〜0.1g/cm3 のポリ乳酸系樹脂発泡成形品を得るために必要とされる発泡圧によって気泡膜が破れることなく適度に伸長するための弾性力、即ち、貯蔵弾性率を有している必要があると共に、上記発泡圧によって気泡膜が破れることなく円滑に伸長し、所望大きさに膨張した気泡をその大きさに発泡圧の経時的な減少にかかわらず維持しておくための粘性力、即ち、損失弾性率を有している必要がある。
つまり、発泡工程において、ポリ乳酸系樹脂の貯蔵弾性率及び損失弾性率の双方が発泡に適した値を有している必要があり、このような発泡に適した貯蔵弾性率及び損失弾性率を発泡工程においてポリ乳酸系樹脂に付与するために、発明者らが鋭意研究した結果、動的粘弾性測定にて得られた、貯蔵弾性率曲線と損失弾性率曲線との交点Aにおける温度Tと、この交点Aにおける貯蔵弾性率(又は損失弾性率)の値について着目し、交点Aの温度T及び交点Aにおける貯蔵弾性率(又は損失弾性率)の値を調整することによって、ポリ乳酸系樹脂における貯蔵弾性率及び損失弾性率のバランスをとると共に無機ガスを所定圧力で気相含浸させることによって、ポリ乳酸系樹脂の発泡性を良好なものとし、密度が0.03〜0.1g/cm3 程度の高発泡倍率なポリ乳酸系樹脂発泡成形品を安定的に製造することができる発泡性ポリ乳酸系樹脂を製造することができることを見出した。
更に、ポリ乳酸系樹脂の動的粘弾性測定にて得られた、貯蔵弾性率曲線と損失弾性率曲線との交点Aにおける温度Tと、この交点Aにおける貯蔵弾性率(又は損失弾性率)を調整した理由を下記に詳述する。
先ず、ポリ乳酸系樹脂の動的粘弾性測定にて得られた、貯蔵弾性率曲線と損失弾性率曲線との交点Aにおける温度Tが低いと、発泡性ポリ乳酸系樹脂を用いて得られるポリ乳酸系樹脂発泡成形品に収縮が生じる一方、高いと、発泡性ポリ乳酸系樹脂の発泡性が低下して気泡が形成されにくくなるので、120〜150℃に限定され、125〜140℃が好ましい。
なお、ポリ乳酸系樹脂の動的粘弾性測定にて得られた、貯蔵弾性率曲線と損失弾性率曲線との交点Aにおける温度Tを調整する方法としては、ポリ乳酸系樹脂の重量平均分子量が高くなるにしたがって、ポリ乳酸系樹脂の動的粘弾性測定にて得られた、貯蔵弾性率曲線と損失弾性率曲線との交点Aにおける温度Tが高くなることから、ポリ乳酸系樹脂の重合時に反応時間或いは反応温度を調整することによって得られるポリ乳酸系樹脂の重量平均分子量を調整する方法、押出発泡前に或いは押出発泡時にポリ乳酸系樹脂の重量平均分子量を増粘剤や架橋剤を用いて調整する方法が挙げられる。
このような観点から、ポリ乳酸系樹脂の重量平均分子量は、160000〜250000に限定される。更に、ポリ乳酸系樹脂の分子量分布(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)は、3.2〜10が好ましく、3.4〜9がより好ましく、3.6〜8が特に好ましい。
ここで、ポリ乳酸系樹脂の動的粘弾性測定にて得られた、貯蔵弾性率曲線と損失弾性率曲線との交点Aにおける温度Tは下記の要領で測定されたものをいう。即ち、ポリ乳酸系樹脂を9.33×104 Paの減圧下にて80℃で3時間に亘って乾燥する。このポリ乳酸系樹脂を該ポリ乳酸系樹脂の融点よりも40〜50℃だけ高い温度に加熱した測定プレート上に載置して窒素雰囲気下にて5分間に亘って放置し溶融させる。
次に、直径が25mmの平面円形状の押圧板を用意し、この押圧板を用いて測定プレート上のポリ乳酸系樹脂を押圧板と測定プレートとの対向面間の間隔が1mmとなるまで上下方向に押圧する。そして、押圧板の外周縁からはみ出したポリ乳酸系樹脂を除去した後、5分間に亘って放置する。
しかる後、歪み5%、周波数1rad/秒、降温速度2℃/分、測定間隔30秒の条件下にて、ポリ乳酸系樹脂の動的粘弾性測定を行って貯蔵弾性率及び損失弾性率を測定する。次に、横軸を温度とし、縦軸を貯蔵弾性率及び損失弾性率として、貯蔵弾性率曲線及び損失弾性率曲線を描く。なお、貯蔵弾性率曲線及び損失弾性率曲線を描くにあたっては、測定温度を基準として互いに隣接する測定値同士を直線で結ぶ。
そして、得られた貯蔵弾性率曲線と損失弾性率曲線との交点における温度Tを上記グラフから読み取ることによって得ることができる。なお、貯蔵弾性率曲線と損失弾性率曲線とが複数箇所において互いに交差する場合は、貯蔵弾性率曲線と損失弾性率曲線との複数の交点における温度のうち最も高い温度を、貯蔵弾性率曲線と損失弾性率曲線との交点における温度Tとする。
なお、動的粘弾性測定にて得られた、貯蔵弾性率曲線と損失弾性率曲線との交点Aにおける温度T及びこの交点Aにおける貯蔵弾性率(損失弾性率)は、Reologica Instruments A.B 社から商品名「STRESS RHEOMETER DAR-100」にて市販されている動的粘弾性測定装置を用いて測定することができる。
そして、貯蔵弾性率曲線と損失弾性率曲線との交点Aにおける貯蔵弾性率(又は損失弾性率)は、低いと、発泡中のポリ乳酸系樹脂の粘弾性が低くなり、気泡膜が発泡圧によって破れて破泡を生じて、得られたポリ乳酸系樹脂発泡成形品に収縮が発生する一方、高いと、発泡性ポリ乳酸系樹脂を発泡させて生じる気泡膜が発泡圧よりも強くなって、発泡性ポリ乳酸系樹脂を良好に発泡させることができなくなるので、1.0×103 〜1.0×105 Paに限定され、5.0×103 〜9.0×104 Paが好ましく、1.0×104 〜8.0×104 Paがより好ましい。
なお、ポリ乳酸系樹脂に後述する添加剤が配合されている場合には、ポリ乳酸系樹脂の貯蔵弾性率及び損失弾性率は、添加剤が含有された状態のポリ乳酸系樹脂の貯蔵弾性率及び損失弾性率をいう。
そして、ポリ乳酸系樹脂の動的粘弾性測定にて得られた、貯蔵弾性率曲線と損失弾性率曲線との交点における温度Tでの弾性率(貯蔵弾性率又は損失弾性率)は、ポリ乳酸系樹脂の重合時に反応時間或いは反応温度を調整することによって、ポリ乳酸系樹脂の重量平均分子量を調整する方法、押出発泡前に或いは押出発泡時にポリ乳酸系樹脂の重量平均分子量を増粘剤や架橋剤を用いて調整する方法が挙げられる。
そして、上述のポリ乳酸系樹脂に無機ガスを所定圧力下にて気相含浸させて発泡性ポリ乳酸系樹脂を製造するが、このような無機ガスとしては、例えば、二酸化炭素、窒素、空気などが挙げられ、ポリ乳酸系樹脂との親和性に優れていることから、二酸化炭素が好ましい。
ポリ乳酸系樹脂に無機ガスを気相含浸させる要領としては、オートクレーブなどの密閉容器内にポリ乳酸系樹脂を供給した上で無機ガスを圧入し、ポリ乳酸系樹脂に無機ガスを含浸させる方法が挙げられる。
更に、ポリ乳酸系樹脂に無機ガスを気相含浸させる際の圧力(ゲージ圧)は、低いと、ポリ乳酸系樹脂に無機ガスを充分に含浸させることができず、発泡性ポリ乳酸系樹脂の発泡性が低下する一方、高いと、無機ガスによってポリ乳酸系樹脂が可塑化し、ポリ乳酸系樹脂同士が熱融着を生じる虞れがあるので、1.4〜3.5MPaに限定され、1.9〜3.0MPaが好ましい。
又、ポリ乳酸系樹脂に無機ガスを気相含浸させる際の温度は、低いと、発泡性ポリ乳酸系樹脂の発泡性が低下することがある一方、高いと、結晶性のポリ乳酸系樹脂の場合にポリ乳酸系樹脂の結晶化が促進してしまい、発泡性ポリ乳酸系樹脂の発泡性が低下することがあるので、3〜60℃が好ましく、5〜50℃がより好ましい。
更に、ポリ乳酸系樹脂に無機ガスを気相含浸させる時間は、短いと、発泡性ポリ乳酸系樹脂の発泡性が低下することがある一方、長くても、得られる発泡性ポリ乳酸系樹脂の発泡性に変化はないので、8〜30時間が好ましく、10〜25時間がより好ましい。
そして、ポリ乳酸系樹脂に無機ガスを気相含浸させて得られる発泡性ポリ乳酸系樹脂中に含有される無機ガス量は、少ないと、発泡性ポリ乳酸系樹脂の発泡性が低下する虞れがある一方、多いと、ポリ乳酸系樹脂が無機ガスによって可塑化されてしまい、発泡性ポリ乳酸系樹脂同士が気相含浸中に熱融着してしまう虞れがあるので、4.5〜13重量%が好ましく、5.0〜12.5重量%がより好ましい。
なお、発泡性ポリ乳酸系樹脂中における無機ガス量は下記の要領で測定されたものをいう。即ち、発泡性ポリ乳酸系樹脂を180℃の加熱炉に供給してガスクロマトグラフから測定対象となる無機ガスのチャートを得、予め測定しておいた、測定対象となる無機ガスの検量線に基づいて、上記チャートから発泡性ポリ乳酸系樹脂中の無機ガス量を算出することができる。
更に、ポリ乳酸系樹脂に無機ガスを気相含浸させる際、ポリ乳酸系樹脂同士が合着する虞れがあることから、発泡助剤や分散剤を存在させないことが好ましい。このような発泡助剤としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの低分子量芳香族化合物、炭素数が1〜4の脂肪族アルコール、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトンなどの脂肪族アルコールが挙げられる。又、分散剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロースなどが挙げられる。
なお、発泡性ポリ乳酸系樹脂には、その物性を損なわない範囲内において、帯電防止剤、発泡セル造核剤、難燃剤、難燃助剤、滑剤、着色剤などの添加物が添加されていてもよい。
そして、発泡性ポリ乳酸系樹脂の形態としては、特に限定されず、粒子状、シート状などの何れの形態であってもよい。発泡性ポリ乳酸系樹脂粒子を製造するには、ポリ乳酸系樹脂粒子を製造し、このポリ乳酸系樹脂粒子に無機ガスを気相含浸させればよい。
ポリ乳酸系樹脂粒子を製造する要領としては、ポリ乳酸系樹脂を押出機に供給し溶融混練してストランド状(棒状)に押出し、このストランドを所定長さ毎に切断して円柱状として、ポリ乳酸系樹脂粒子を製造する方法、ポリ乳酸系樹脂を混練りローラーに供給して溶融混練してポリ乳酸系樹脂シートを製造し、このポリ乳酸系樹脂シートを切断機(ペレタイザー)を用いて直方体形状に切断して、ポリ乳酸系樹脂粒子を製造する方法などが挙げられる。
又、発泡性ポリ乳酸系樹脂シートを製造するには、ポリ乳酸系樹脂シートを製造し、このポリ乳酸系樹脂シートに無機ガスを気相含浸させればよい。ポリ乳酸系樹脂シートを製造する要領としては、ポリ乳酸系樹脂を押出機に供給し溶融混練してTダイからシート状に押出す方法、ポリ乳酸系樹脂を押出機にて溶融混練してサーキュラダイから円筒状に押出し、押出された直後の軟化状態にある円筒状体を押出方向に連続的に内外周面間に亘って切断して切り開いて展開する方法などが挙げられる。
次に、上述のようにして得られた発泡性ポリ乳酸系樹脂を用いてポリ乳酸系樹脂発泡成形品を製造する要領について説明する。先ず、発泡性ポリ乳酸系樹脂を加熱して予備発泡させて予備発泡体を製造する。なお、発泡性ポリ乳酸系樹脂の加熱媒体としては、例えば、水蒸気、沸騰水、熱風などが挙げられ、水蒸気が好ましい。
そして、予備発泡体の嵩密度は、小さいと、得られるポリ乳酸系樹脂発泡成形品が発泡時に収縮し、ポリ乳酸系樹脂発泡成形品の機械的強度が低下することがある一方、大きいと、得られるポリ乳酸系樹脂発泡成形品の軽量性が低下することがあるので、0.03〜0.1g/cm3 が好ましく、0.035〜0.08g/cm3 がより好ましい。
なお、予備発泡体の嵩密度の測定方法は、予備発泡体の形態によって異なる。先ず、予備発泡体が粒子状である場合について説明する。予備発泡粒子の嵩密度は、JIS K6911:1995年「熱硬化性プラスチック一般試験方法」に準拠して測定されたものをいう。具体的には、JIS K6911に準拠した見掛け密度測定器を用いて測定し、下記式に基づいて予備発泡粒子の嵩密度を算出することができる。
予備発泡粒子の嵩密度(g/cm3
=〔試料を入れたメスシリンダーの質量(g)−メスシリンダーの質量(g)〕
/メスシリンダーの容量(cm3
次に、予備発泡体がシート状である場合について説明する。予備発泡シートの嵩密度は、JIS K7222:1999年「発泡プラスチック及びゴム−見掛け密度の測定」に準拠して測定されたものをいう。具体的には、予備発泡シートを予備発泡させた直後から72時間以上放置して養生した後、更に、予備発泡シートを21〜25℃、相対湿度45〜55%の雰囲気下に16時間に亘って放置する。しかる後、予備発泡シートから50cm3 以上の試験片を予備発泡シートの気泡構造を変形させないように切り出し、この試験片の重量W2 g及び見掛け体積V2 cm3 を測定し、下記式に基づいて予備発泡シートの嵩密度を算出することができる。
予備発泡シートの嵩密度(g/cm3 )=試験片の重量W2 /試験片の体積V2
更に、上記予備発泡体の平均気泡径は、小さいと、予備発泡体中の気泡数が多くなって気泡膜が薄くなり、予備発泡体を二次発泡させた際に破泡してしまい、良好なポリ乳酸系樹脂発泡成形品を得ることができないことがある一方、大きいと、予備発泡体を用いて得られるポリ乳酸系樹脂発泡成形品の機械的強度が低下することがあるので、30〜100μmが好ましく、40〜90μmがより好ましい。
予備発泡体の平均気泡径は、ポリ乳酸系樹脂に無機ガスを気相含浸させる際の圧力を変化させることによって調整することができ、圧力を大きくする程、予備発泡体の平均気泡径を小さくすることができる。
なお、予備発泡体の平均気泡径は、ASTM D2842−69の試験方法に準拠して測定された平均弦長に基づいて算出されたものをいう。具体的には、予備発泡体を任意の方向に切断し、この切断面における中央部を走査型電子顕微鏡を用いて17〜20倍に拡大して撮影する。
次に、撮影した写真において、任意の方向を指向し且つ写真上の長さが60mmである一直線上にある気泡数から、各気泡の平均弦長(t)を下記式1に基づいて算出する。
平均弦長(t)=60/(気泡数×写真の倍率)・・・式1
そして、下記式2に基づいて気泡径Dを算出し、この気泡径Dを平均気泡径とする。
気泡径D=t/0.616・・・式2
更に、予備発泡体を構成するポリ乳酸系樹脂の結晶化度は、高いと、予備発泡体の発泡力が低下して、予備発泡体が二次発泡して得られる発泡粒子同士の熱融着が不充分となることがあるので、45%以下が好ましく、40%以下がより好ましい。
なお、予備発泡体を構成するポリ乳酸系樹脂の結晶化度の調整は、発泡性ポリ乳酸系樹脂を予備発泡させる際の温度及び時間を調整することによって行うことができ、具体的には、発泡性ポリ乳酸系樹脂の予備発泡温度及び予備発泡時間を80〜100℃、1〜3分に調整することによって、予備発泡体の結晶化度を予備発泡体の二次発泡に適したものに調整することができる。
ここで、本発明において、ポリ乳酸系樹脂の結晶化度は、示差走査熱量計(DSC)を用いてJIS K7121に記載の測定方法に準拠して10℃/分の昇温速度にて昇温しながら測定された1mg当たりの冷結晶化熱量及び1mg当たりの融解熱量に基づいて下記式により算出することができる。
Figure 0004820623
次に、上記予備発泡体を成形ダイのキャビティ内に充填した上で予備発泡体を加熱して二次発泡させることにより所望形状を有するポリ乳酸系樹脂発泡成形品を得ることができる。なお、予備発泡体の加熱媒体としては、予備発泡時と同様に、例えば、水蒸気、沸騰水、熱風などが挙げられ、水蒸気が好ましい。
ここで、予備発泡体を二次発泡させてポリ乳酸系樹脂発泡成形品を成形する途上において、ポリ乳酸系樹脂の結晶化度を高めることによって、得られるポリ乳酸系樹脂発泡成形品の耐熱性を向上させることができ、具体的には、ポリ乳酸系樹脂の結晶化度が好ましくは25%以上、より好ましくは30〜45%となるように調整することが好ましい。なお、ポリ乳酸系樹脂の結晶化度を高めるには、予備発泡体の二次発泡時間を長くすればよい。
そして、予備発泡体を二次発泡させるにあたって水蒸気を用いた場合、水蒸気の圧力は、低いと、予備発泡体を二次発泡させて得られる発泡粒子同士の熱融着性が低下し、ポリ乳酸系樹脂発泡成形品の機械的強度が低下する一方、高いと、ポリ乳酸系樹脂が融解してしまい、良好なポリ乳酸系樹脂発泡成形品を得ることができないことがあるので、ゲージ圧で、9.8×104 〜3.9×105 Paが好ましく、1.5×105 〜3.4×105 Paがより好ましい。
このようにして得られたポリ乳酸系樹脂発泡成形品は、平均気泡径が小さくて加熱寸法安定性に優れ且つ低密度なものであり、食品包装材、緩衝材、工業用部材、建材、土木資材、農業用資材などの多種多様の用途に好適に用いることができる。
本発明の発泡性ポリ乳酸系樹脂の製造方法は、重量平均分子量が160000〜250000であり、動的粘弾性測定にて得られた、貯蔵弾性率曲線と損失弾性率曲線との交点Aにおける温度Tが120〜150℃であり且つ上記交点Aにおける貯蔵弾性率が1.0×103〜1.0×105Paであるポリ乳酸系樹脂に無機ガスを1.4〜3.5MPaの圧力で気相含浸させるものであり、この製造方法により得られる発泡性ポリ乳酸系樹脂を用いることによって、加熱寸法安定性及び機械的強度に優れ且つ低密度なポリ乳酸系樹脂発泡成形品を安定的に得ることができる。
そして、上記発泡性ポリ乳酸系樹脂の製造方法において、無機ガスが二酸化炭素である場合には、二酸化炭素がポリ乳酸との親和性に優れており、得られる発泡性ポリ乳酸系樹脂を用いて得られるポリ乳酸系樹脂発泡成形品の平均気泡径をより微細なものとすることができる。
更に、上記発泡性ポリ乳酸系樹脂の製造方法において、ポリ乳酸系樹脂に無機ガスを3〜60℃にて気相含浸させる場合には、ポリ乳酸系樹脂に無機ガスを効果的に含浸させ、更に優れた発泡性を有する発泡性ポリ乳酸系樹脂を製造することができる。
(実施例1)
結晶性ポリ乳酸系樹脂(ユニチカ社製 商品名「TERRAMAC TE−6100」、貯蔵弾性率曲線と損失弾性率曲線との交点Aにおける温度T:140.3℃、交点Aにおける貯蔵弾性率(損失弾性率):5.37×104 Pa、重量平均分子量:171000、分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量):4.05、融点:167.8℃)を押出機に供給して230℃にて溶融混練し、ストランド状に押出した。このストランドを所定長さ毎に切断して円柱状とし、1個当たり5mgの重量を有するポリ乳酸系樹脂粒子を製造した。なお、図1に、ポリ乳酸系樹脂の動的粘弾性測定にて得られた、貯蔵弾性率曲線及び損失弾性率曲線を示した。
次に、上記ポリ乳酸系樹脂粒子をオートクレーブ内に供給して密封し、このオートクレーブ内に二酸化炭素を圧入した上で、オートクレーブ内を30℃に12時間に亘って維持し、ポリ乳酸系樹脂粒子に二酸化炭素をゲージ圧で2.0MPaの圧力で気相含浸させて、発泡性ポリ乳酸系樹脂粒子を得た。
続いて、得られた発泡性ポリ乳酸系樹脂粒子を予備発泡機に供給して90℃にて1分間に亘って加熱して予備発泡させて嵩密度が0.05g/cm3 の予備発泡粒子を得た。この予備発泡粒子を成形ダイのキャビティ内に充填した上で、予備発泡粒子を圧力0.2MPaの水蒸気を用いて加熱し、予備発泡粒子を二次発泡させて得られる発泡粒子同士を熱融着一体化させて、縦400mm×横300mm×高さ30mmのポリ乳酸系樹脂発泡成形品を得た。
(実施例2)
結晶性ポリ乳酸系樹脂(ユニチカ社製 商品名「TERRAMAC TE−6100」、貯蔵弾性率曲線と損失弾性率曲線との交点Aにおける温度T:140.3℃、交点Aにおける貯蔵弾性率(損失弾性率):5.37×104 Pa、重量平均分子量:171000、分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量):4.05、融点:167.8℃)を押出機に供給して230℃にて溶融混練し、190℃に保持されたTダイから厚さ1mmのポリ乳酸系樹脂シートを押出した。このポリ乳酸系樹脂シートを切断機を用いて直方体形状に切断して、1個当たり10mgの重量を有するポリ乳酸系樹脂粒子を製造した。このポリ乳酸系樹脂粒子を用いて実施例1と同様にしてポリ乳酸系樹脂発泡成形品を得た。
(実施例3)
結晶性ポリ乳酸系樹脂(ユニチカ社製 商品名「TERRAMAC TE−6100」、貯蔵弾性率曲線と損失弾性率曲線との交点Aにおける温度T:140.3℃、交点Aにおける貯蔵弾性率(損失弾性率):5.37×104 Pa、重量平均分子量:171000、分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量):4.05、融点:167.8℃)を押出機に供給して230℃にて溶融混練して、190℃に保持されたサーキュラダイから厚さ0.5mmの円筒状体を押出した。そして、この円筒状体をその押出方向に連続的に内外周面間に亘って切断して切り開いて展開し、長尺状のポリ乳酸系樹脂シートを得た。この長尺状のポリ乳酸系樹脂シートから一辺が200mmの平面正方形状のポリ乳酸系樹脂シートを切り出した。
そして、平面正方形状のポリ乳酸系樹脂シートをオートクレーブ内に供給して密封し、このオートクレーブ内に二酸化炭素を圧入した上で、オートクレーブ内を30℃に12時間に亘って維持し、平面正方形状のポリ乳酸系樹脂シートに二酸化炭素をゲージ圧で2.0MPaの圧力で気相含浸させて、発泡性ポリ乳酸系樹脂シートを得た。
続いて、得られた発泡性ポリ乳酸系樹脂シートを予備発泡機に供給して90℃にて1分間に亘って加熱して予備発泡させて予備発泡シートを得た。この予備発泡シートを成形ダイのキャビティ内に充填した上で、予備発泡シートを圧力が0.2MPaの水蒸気を用いて加熱し、予備発泡シートを二次発泡させて得られる発泡シート同士を熱融着一体化させて、縦400mm×横300mm×高さ30mmのポリ乳酸系樹脂発泡成形品を得た。
(実施例4)
ポリ乳酸系樹脂粒子に二酸化炭素をゲージ圧で3.0MPaの圧力にて気相含浸したこと以外は実施例1と同様にしてポリ乳酸系樹脂発泡成形品を得た。
(実施例5)
ポリ乳酸系樹脂として、ユニチカ社から商品名「TERRAMAC HV−6200」で市販されている結晶性ポリ乳酸系樹脂(貯蔵弾性率曲線と損失弾性率曲線との交点Aにおける温度T:139.5℃、交点Aにおける貯蔵弾性率(損失弾性率):4.27×104 Pa、167.4℃、重量平均分子量:172000、分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量):3.90、融点:167.4℃)を用いたこと以外は実施例1と同様にしてポリ乳酸系樹脂発泡成形品を得た。
(比較例1)
ポリ乳酸系樹脂として、ユニチカ社から商品名「TERRAMAC TE−4000」で市販されている結晶性ポリ乳酸系樹脂(貯蔵弾性率曲線と損失弾性率曲線との交点Aにおける温度T:105.0℃、交点Aにおける貯蔵弾性率(損失弾性率):1.17×105 Pa、融点:170.3℃)を用いたこと以外は実施例1と同様にしてポリ乳酸系樹脂発泡成形品を得た。なお、発泡性ポリ乳酸系樹脂粒子の予備発泡時に収縮が発生した。
(比較例2)
ポリ乳酸系樹脂として、島津製作所社から商品名「LACTY 9010」で市販されている結晶性ポリ乳酸系樹脂(貯蔵弾性率曲線と損失弾性率曲線との交点Aにおける温度T:101.7℃、交点Aにおける貯蔵弾性率(損失弾性率):1.06×105 Pa、融点:142.4℃)を用いたこと以外は実施例1と同様にしてポリ乳酸系樹脂発泡成形品を得た。
(比較例3)
ポリ乳酸系樹脂粒子に二酸化炭素をゲージ圧で1.0MPaの圧力にて気相含浸したこと以外は実施例1と同様にしてポリ乳酸系樹脂発泡成形品を得ようとしたが、発泡性ポリ乳酸系樹脂粒子が発泡せず、ポリ乳酸系樹脂発泡成形品を得ることができなかった。
(比較例4)
ポリ乳酸系樹脂粒子に二酸化炭素をゲージ圧で4.0MPaの圧力にて気相含浸したこと以外は実施例1と同様にしてポリ乳酸系樹脂発泡成形品を得ようとしたが、ポリ乳酸系樹脂粒子への二酸化炭素の気相含浸時に、ポリ乳酸系樹脂粒子同士の合着が生じ、発泡性ポリ乳酸系樹脂粒子を得ることができなかった。
各実施例及び比較例で得られた発泡性ポリ乳酸系樹脂粒子及び発泡性ポリ乳酸系樹脂シート中における二酸化炭素量を測定した。更に、各実施例及び比較例で得られた予備発泡粒子及び予備発泡シートの嵩密度、平均気泡径を上述の要領で、外観性を下記の要領で測定すると共に、ポリ乳酸系樹脂発泡成形品の嵩密度、平均気泡径、ポリ乳酸系樹脂の結晶化度を上述の要領で、外観性及び加熱寸法変化率を下記の要領で測定した。これらの測定結果を表1及び表2に示した。なお、ポリ乳酸系樹脂発泡成形品の平均気泡径は、予備発泡体の平均気泡径の測定方法と同様の方法にて測定した。
(予備発泡粒子及び予備発泡シートの外観性)
得られた予備発泡粒子及び予備発泡シートの外観を目視観察し、下記基準に基づいて判断した。
○・・・予備発泡粒子及び予備発泡シートに収縮は発生していなかった。
△・・・予備発泡粒子及び予備発泡シートにやや収縮が発生していた。
×・・・予備発泡粒子及び予備発泡シートの収縮が著しかった。
(ポリ乳酸系樹脂発泡成形品の外観性)
得られたポリ乳酸系樹脂発泡成形品の外観を目視観察し、下記基準に基づいて判断した。
○・・・ポリ乳酸系樹脂発泡成形品に収縮は発生していなかった。
△・・・ポリ乳酸系樹脂発泡成形品にやや収縮が発生していた。
×・・・ポリ乳酸系樹脂発泡成形品の収縮が著しかった。
(加熱寸法変化率)
ポリ乳酸系樹脂発泡成形品の加熱寸法変化率は、JIS K6767:1999「発泡プラスチック−ポリエチレン−試験方法」のB法に準拠して測定されたものをいう。具体的には、ポリ乳酸系樹脂発泡成形品を製造直後に50℃の雰囲気下にて6時間に亘って放置して養生した。
次に、ポリ乳酸系樹脂発泡成形品から一辺が150mmの平面正方形状の試験片を切り出した。この試験片の表面中央部に、この試験片における任意の一辺に対して平行に、長さ50mmの直線を三本、50mm間隔毎に描くと共に、これら三本の直線に対して直交する方向に長さ50mmの直線を50mm間隔毎に三本、描いた。
得られた試験片を120℃の雰囲気中に22時間に亘って放置した後に、6本の直線の長さを測定して、これら6本の直線の長さを相加平均し、得られた相加平均値Lから下記式に基づいて加熱寸法変化率を算出した。
Figure 0004820623
Figure 0004820623
Figure 0004820623
図1は、実施例1で用いられたポリ乳酸系樹脂の動的粘弾性測定にて得られた、貯蔵弾性率曲線及び損失弾性率曲線を示したグラフである。

Claims (3)

  1. 重量平均分子量が160000〜250000であり、動的粘弾性測定にて得られた、貯蔵弾性率曲線と損失弾性率曲線との交点Aにおける温度Tが120〜150℃であり且つ上記交点Aにおける貯蔵弾性率が1.0×103〜1.0×105Paであるポリ乳酸系樹脂に無機ガスを1.4〜3.5MPaの圧力で気相含浸させることを特徴とする発泡性ポリ乳酸系樹脂の製造方法。
  2. 無機ガスが二酸化炭素であることを特徴とする請求項1に記載の発泡性ポリ乳酸系樹脂の製造方法。
  3. ポリ乳酸系樹脂に無機ガスを3〜60℃にて気相含浸させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の発泡性ポリ乳酸系樹脂の製造方法。
JP2005319824A 2005-11-02 2005-11-02 発泡性ポリ乳酸系樹脂の製造方法 Expired - Fee Related JP4820623B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005319824A JP4820623B2 (ja) 2005-11-02 2005-11-02 発泡性ポリ乳酸系樹脂の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005319824A JP4820623B2 (ja) 2005-11-02 2005-11-02 発泡性ポリ乳酸系樹脂の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007126539A JP2007126539A (ja) 2007-05-24
JP4820623B2 true JP4820623B2 (ja) 2011-11-24

Family

ID=38149456

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005319824A Expired - Fee Related JP4820623B2 (ja) 2005-11-02 2005-11-02 発泡性ポリ乳酸系樹脂の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4820623B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20120007267A1 (en) 2010-07-07 2012-01-12 Lifoam Industries Method of Producing Compostable or Biobased Foams
WO2012026556A1 (ja) 2010-08-25 2012-03-01 ダイキン工業株式会社 複雑形状フッ素ゴム成形体
JP5720689B2 (ja) 2010-08-25 2015-05-20 ダイキン工業株式会社 フッ素ゴム組成物
EP2610533A4 (en) * 2010-08-25 2017-12-13 Daikin Industries, Ltd. Seal member
WO2012026554A1 (ja) 2010-08-25 2012-03-01 ダイキン工業株式会社 フッ素ゴム組成物
WO2012026549A1 (ja) 2010-08-25 2012-03-01 ダイキン工業株式会社 ホース
EP2610301B1 (en) 2010-08-25 2017-10-11 Daikin Industries, Ltd. Belt material
US8962706B2 (en) 2010-09-10 2015-02-24 Lifoam Industries, Llc Process for enabling secondary expansion of expandable beads
EP2892951A4 (en) * 2012-09-05 2016-04-13 Biopolymer Network Ltd PREPARATION OF POLYMILIC ACIDIC FOAMS WITH LIQUID CARBON DIOXIDE

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000136261A (ja) * 1998-08-28 2000-05-16 Mitsui Chemicals Inc 発泡性粒子及びその製造方法
JP4781503B2 (ja) * 2000-05-31 2011-09-28 西川ゴム工業株式会社 乳酸系ポリマーの発泡方法
JP4289547B2 (ja) * 2002-07-01 2009-07-01 株式会社ジェイエスピー ポリ乳酸発泡粒子及びポリ乳酸発泡粒子成形体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007126539A (ja) 2007-05-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4820623B2 (ja) 発泡性ポリ乳酸系樹脂の製造方法
JP4446385B2 (ja) 熱成形用多層ポリ乳酸系樹脂発泡体
JP4761916B2 (ja) ポリ乳酸系樹脂発泡成形体
JP5004247B2 (ja) ポリ乳酸発泡粒子成形体
US10167372B2 (en) Manufacture of polylactic acid foams using liquid carbon dioxide
TWI520995B (zh) 聚乳酸系樹脂發泡粒子及聚乳酸系樹脂發泡粒子成型體
EP2940070B1 (en) Molded article of polylactic acid-based resin expanded beads
JP4578309B2 (ja) ポリ乳酸系樹脂発泡体の製造方法、ポリ乳酸系樹脂発泡成形品の製造方法及びポリ乳酸系樹脂発泡体
JP2004083890A (ja) ポリ乳酸発泡粒子及びポリ乳酸発泡粒子成形体
KR101859913B1 (ko) 고강도의 압출된 열가소성 중합체 발포체
WO2020201935A1 (ja) 生分解性ポリエステル系樹脂発泡粒子、生分解性ポリエステル系樹脂発泡粒子の製造方法、生分解性ポリエステル系樹脂発泡成形体、及び、生分解性ポリエステル系樹脂発泡成形体の製造方法
JP5943826B2 (ja) ポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子、ポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子の製造方法、及びポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子成形体
JP6583909B2 (ja) ポリ乳酸系樹脂発泡粒子成形体
JP4761917B2 (ja) ポリ乳酸系樹脂予備発泡粒子の製造方法
JP2005008776A (ja) ポリ乳酸系樹脂型内発泡成形体の製造方法及びポリ乳酸系樹脂型内発泡成形体
US20220162377A1 (en) Foam sheet, product, and method for producing foam sheet
JP2010209224A (ja) ポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子、及びポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子成形体
KR101438032B1 (ko) 상용성이 우수한 생분해 폴리락트산계 고분자블렌드 조성물, 그를 이용한 내열성의 압출발포시트 및 그로부터 제조된 발포성형체
JP4295971B2 (ja) 熱可塑性樹脂発泡粒子、その成形体および発泡粒子の製造方法
JP4816853B2 (ja) ポリ乳酸系発泡性樹脂粒子
EP3844211A1 (en) Process for forming polylactide expanded bead foam
JP4570033B2 (ja) ポリ乳酸系樹脂発泡成形体の製造方法及び熱成形用ポリ乳酸系樹脂発泡シート
JP2011213906A (ja) ポリ乳酸系樹脂発泡粒子、その製造方法および発泡成形体
KR20200072357A (ko) 저융점 수지를 포함하는 발포체 및 이를 포함하는 성형체
JP2012188560A (ja) ポリエステル系樹脂発泡粒子並びにこれを用いたポリエステル系樹脂発泡成形体及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080807

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110512

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110524

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110721

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110818

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110905

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140909

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4820623

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees