JP2012188560A - ポリエステル系樹脂発泡粒子並びにこれを用いたポリエステル系樹脂発泡成形体及びその製造方法 - Google Patents

ポリエステル系樹脂発泡粒子並びにこれを用いたポリエステル系樹脂発泡成形体及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、優れた機械的強度を有するポリエステル系樹脂発泡成形体を製造することができるポリエステル系樹脂発泡粒子を提供する。
【解決手段】 本発明のポリエステル系樹脂発泡粒子は、金型内に充填した上で発泡させてポリエステル系樹脂発泡成形体を製造するためのポリエステル系樹脂発泡粒子であって、平均アスペクト比(L/D)が3を超え且つ20以下であることを特徴とするので、このポリエステル系樹脂発泡粒子を用いて得られたポリエステル系樹脂発泡成形体は優れた機械的強度及び外観性を有している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、優れた機械的強度を有するポリエステル系樹脂発泡成形体を製造することができるポリエステル系樹脂発泡粒子並びにこれを用いたポリエステル系樹脂発泡成形体及びその製造方法に関する。
ポリ乳酸系樹脂は、天然に存在する乳酸を重合されて得られた樹脂であり、自然界に存在する微生物によって分解可能な生分解性樹脂であると共に、常温での機械的特性についても優れていることから注目を集めている。そして、ポリ乳酸系樹脂発泡粒子を金型内に充填して加熱、発泡させてポリ乳酸系樹脂発泡成形体を製造する、所謂、型内発泡成形が行われている。
特許文献1には、ポリ乳酸系樹脂発泡粒子を型内発泡成形して得られたポリ乳酸系樹脂発泡成形体であって、150℃での加熱寸法変化率が5%未満であるポリ乳酸系樹脂発泡成形体が開示されている。
又、特許文献2には、発泡粒子の形状が、平均L/Dが0.8〜3.0、平均d/Dが0.2〜0.7であることを特徴とする鼓形状の熱可塑性樹脂発泡粒子(但し、Lは鼓形状発泡粒子の柱状長手方向最長部の平均長さ、Dは鼓形状発泡粒子の平均最大径、dは該発泡粒子の平均最小径である)が開示されている。
しかしながら、ポリエステル系樹脂発泡粒子を構成しているポリエステル系樹脂は結晶性であるために熱融着性が低く、上述のポリエステル系樹脂発泡粒子を用いて型内発泡成形を行って得られるポリエステル系樹脂発泡成形体は、ポリエステル系樹脂発泡粒子を二次発泡させて得られた二次発泡粒子同士の熱融着が不十分なことがあり、ポリエステル系樹脂発泡成形体の機械的強度が低いことがあるという問題点を有する。
又、特許文献2では、型内発泡成形を行って得られる発泡成形体に空隙を積極的に形成しており、得られる発泡成形体の機械的強度が低いという問題点を有している。
特開2007−100025号公報 特開2000−302909号公報
本発明は、優れた機械的強度を有するポリエステル系樹脂発泡成形体を製造することができるポリエステル系樹脂発泡粒子並びにこれを用いたポリエステル系樹脂発泡成形体及びその製造方法を提供する。
本発明のポリエステル系樹脂発泡粒子は、金型内に充填した上で発泡させてポリエステル系樹脂発泡成形体を製造するためのポリエステル系樹脂発泡粒子であって、平均アスペクト比(L/D)が3を超え且つ20以下であることを特徴とする。
ポリエステル系樹脂発泡粒子を構成しているポリエステル系樹脂としては、特に限定されず、例えば、ポリ乳酸系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどが挙げられ、ポリ乳酸系樹脂が好ましい。なお、ポリエステル系樹脂は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
上記ポリ乳酸系樹脂は下記化1で示され、D−乳酸及びL−乳酸をモノマーとして共重合させるか、D−乳酸又はL−乳酸の何れか一方をモノマーとして重合させるか、或いは、D−ラクチド、L−ラクチド及びDL−ラクチドからなる群より選ばれた一又は二以上のラクチドを開環重合させることによって得ることができ、何れのポリ乳酸系樹脂であってもよい。
ポリ乳酸系樹脂を製造するに際して、モノマーとしてL体又はD体のみ、或いは、モノマーとしてL体とD体とを併用した場合においてL体又はD体の何れか一方を他方に比して多量に用いた時は、得られるポリ乳酸系樹脂は結晶性となる一方、モノマーとしてL体とD体とを略同量づつ用いた場合には、得られるポリ乳酸系樹脂は非結晶性となるが、耐熱性及び機械的強度に優れている点から、本発明においては、結晶性のポリ乳酸系樹脂を用いることが好ましい。
ポリ乳酸系樹脂を製造する際に用いられるモノマーとしてL体とD体とを併用した場合、モノマー中におけるD体或いはL体の含有量の少ない方のモノマー量は、0.5〜5モル%が好ましい。これは、モノマー中におけるD体或いはL体の含有量の少ない方のモノマー量が5モル%を超えると、ポリ乳酸系樹脂の結晶性が低くなって、得られるポリ乳酸系樹脂発泡成形体の耐熱性が低下することがある一方、モノマー中におけるD体或いはL体の含有量の少ない方のモノマー量が0.5モル%を下回ると、ポリ乳酸系樹脂発泡粒子の型内発泡成形時にポリ乳酸系樹脂の結晶化度が急激に上昇し、その結果、ポリ乳酸系樹脂発泡粒子同士の熱融着性が低下してポリ乳酸系樹脂発泡成形体の機械的強度や外観性が低下することがあるからである。
ここで、ポリ乳酸系樹脂中におけるD体又はL体の含有量は以下の方法によって測定することができる。先ず、ポリ乳酸系樹脂をクロロホルムに溶解させて、ポリ乳酸系樹脂の濃度が10mg/ミリリットルのクロロホルム溶液を作製する。次に、旋光計を用いて25℃にて波長589nmの偏光をクロロホルム溶液に照射して、クロロホルム溶液の比旋光度を測定する。
一方、モノマーとしてD体のみを用いて重合して得られたポリ乳酸系樹脂、或いは、モノマーとしてL体のみを用いて重合して得られたポリ乳酸系樹脂について、上述と同様の要領で比旋光度を測定してもよいが、この比旋光度は、通常、既に測定されており、D体のみを用いて重合して得られたポリ乳酸系樹脂は+156°、モノマーとしてL体のみを用いて重合して得られたポリ乳酸系樹脂は−156°とされている。
そして、下記式に基づいてポリ乳酸系樹脂中におけるD体成分又はL体成分の量を算出することができる。
D体成分量(モル%)=100×{クロロホルム溶液の比旋光度−(−156)}
/{156−(−156)}
L体成分量(モル%)=100−(D体成分量)
そして、ポリエステル系樹脂発泡粒子はその平均アスペクト比(L/D)が3を超え且つ20以下に限定されている。なお、「L」はポリエステル系樹脂発泡粒子の最大長さであり、「D」はポリエステル系樹脂発泡粒子の幅である。
平均アスペクト比(L/D)が3を超え且つ20以下のポリエステル系樹脂発泡粒子を用いて型内発泡させて得られたポリエステル系樹脂発泡成形体において、図1に示したように、ポリエステル系樹脂発泡粒子を発泡させてなる二次発泡粒子F1、F1同士の熱融着界面N1の殆どがこれらの二次発泡粒子に対して図面上において上下方向に隣接する二次発泡粒子F2、F2同士の熱融着界面N2に接続せず、二次発泡粒子同士の熱融着界面の殆どはこれらの二次発泡粒子に隣接する二次発泡粒子F2に衝突した状態となる。よって、ポリエステル系樹脂発泡成形体にその二次発泡粒子同士を図面上において左右方向に離間させる方向に外力が加わった場合にあっても、二次発泡粒子同士の熱融着界面の剥離が、これらの二次発泡粒子に隣接する二次発泡粒子同士の熱融着界面に容易に伝播して二次発泡粒子同士の熱融着界面の剥離が連続的に進行するようなことはなく、ポリエステル系樹脂発泡成形体は大きな外力に抗することができ全体として優れた機械的強度を有している。
一方、ポリエステル系樹脂発泡粒子の平均アスペクト比(L/D)が従来のポリエステル系樹脂発泡粒子のように「1」に近いような場合、このようなポリエステル系樹脂発泡粒子を用いて型内発泡させて得られたポリエステル系樹脂発泡成形体においては、図2に示したように、ポリエステル系樹脂発泡粒子を発泡させてなる二次発泡粒子F3、F3同士の熱融着界面N3の殆どがこれらの二次発泡粒子に対して図面上において上下方向に隣接する二次発泡粒子F4、F4同士の熱融着界面N4に連続しており、二次発泡粒子同士の熱融着界面が順次、図面上において上下方向に接続、指向した状態となる。よって、ポリエステル系樹脂発泡成形体にその二次発泡粒子同士を図面上において左右方向に離間させる方向に外力が加わった場合、二次発泡粒子F3、F3同士の熱融着界面N3の剥離が、これらの二次発泡粒子に対して上下方向に隣接する二次発泡粒子F4、F4同士の熱融着界面N4に容易に伝播して二次発泡粒子同士の熱融着界面の剥離が連続的に進行し、ポリエステル系樹脂発泡成形体は大きな外力に抗することができずに亀裂を生じてしまい機械的強度が低い。
なお、図1、2はポリエステル系樹脂発泡成形体の断面図であるが、二次発泡粒子同士の熱融着界面が視認し易いように二次発泡粒子同士の熱融着界面に着色を施している。
そこで、本発明のポリエステル系樹脂発泡粒子は、その平均アスペクト比(L/D)を3を超える値に限定している一方、平均アスペクト比(L/D)は大きすぎると、ポリエステル系樹脂発泡粒子の金型内への充填性が低下するので20以下に限定され、3.1〜19が好ましく、3.5〜18がより好ましい。
ポリエステル系樹脂発泡粒子の最大長さLは、小さいと、ポリエステル系樹脂発泡粒子の製造が困難となることがあり、大きいと、ポリエステル系樹脂発泡粒子の金型内への充填性が低下するので、0.7〜100mmが好ましく、1.5〜60mmがより好ましい。
ポリエステル系樹脂発泡粒子の幅Dは、小さいと、ポリエステル系樹脂発泡粒子の製造が困難となることがあり、大きいと、ポリエステル系樹脂発泡粒子の金型内への充填性が低下するので、0.2〜8mmが好ましく、0.4〜5mmがより好ましい。
ここで、ポリエステル系樹脂発泡粒子の平均アスペクト比(L/D)の算出方法について説明する。ポリエステル系樹脂発泡粒子の最大長さLを測定する。次に、ポリエステル系樹脂発泡粒子の幅Dを測定する。ポリエステル系樹脂発泡粒子について最大長さLをとる方向に対して直交する平面に沿った断面のうち、最も大きな断面積を有する断面を包囲し得る最小径を有する真円の直径を測定し、この直径をポリエステル系樹脂発泡粒子の幅Dとする。そして、各ポリエステル系樹脂発泡粒子について最大長さLを幅Dで除してアスペクト比(L/D)を算出し、各ポリエステル系樹脂発泡粒子のアスペクト比(L/D)の相加平均値をポリエステル系樹脂発泡粒子の平均アスペクト比(L/D)とする。
ポリエステル系樹脂発泡粒子の形状は、平均アスペクト比(L/D)が3を超え且つ20以下であれば、特に限定されず、例えば、図3に示したような直方体形状、三角柱形状、五角柱形状などの多角柱形状、図4に示したような円柱状、図5に示したような紡錘形状、図6に示したような紡錘形状の長さ方向の両端部を切除してなり且つ長さ方向の中央部になるにしたがって径が大きくなるように形成されてなる太鼓形状などが挙げられ、円柱状、多角柱形状、図6に示した太鼓形状が好ましく、直方体形状がより好ましい。
次に、本発明のポリエステル系樹脂発泡粒子の製造方法について説明する。ポリエステル系樹脂発泡粒子の製造方法は、特に限定されず、公知の製造方法によって製造される。ポリエステル系樹脂発泡粒子の製造方法としては、例えば、(1)公知の要領でポリエステル系樹脂粒子を製造し、このポリエステル系樹脂粒子に発泡剤を含浸させて発泡性ポリエステル系樹脂粒子を製造し、このポリエステル系樹脂粒子を加熱、発泡させて平均アスペクト比(L/D)が3を超え且つ20以下であるポリエステル系樹脂発泡粒子を製造する製造方法、(2)ポリエステル系樹脂を押出機に供給して発泡剤の存在下にて溶融混練して押出機から押出発泡して得られたポリエステル系樹脂押出発泡体をその後に或いは押出発泡直後に平均アスペクト比(L/D)が3を超え且つ20以下となるように粒子状に切断加工してポリエステル系樹脂発泡粒子を製造する製造方法などが挙げられ、ポリエステル系樹脂発泡粒子の結晶化度を制御し易いことから、上記(2)のポリエステル系樹脂発泡粒子の製造方法が好ましい。
次に、上記(2)のポリエステル系樹脂発泡粒子の製造方法について具体的に説明する。先ず、上記ポリエステル系樹脂を押出機に供給して発泡剤の存在下にて溶融混練した後、押出機の先端に取り付けた金型から押出発泡させるが、この押出発泡させて得られたポリエステル系樹脂押出発泡体の形態は、特に限定されず、ストランド状、シート状などが挙げられる。
なお、上記押出機としては、従来から汎用されている押出機であれば、特に限定されず、例えば、単軸押出機、二軸押出機、複数の押出機を連結させたタンデム型の押出機が挙げられる。
又、上記発泡剤としては、従来から汎用されているものが用いられ、例えば、アゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、ヒドラゾイルジカルボンアミド、重炭酸ナトリウムなどの化学発泡剤;プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、ヘキサンなどの飽和脂肪族炭化水素、ジメチルエーテルなどのエーテル類、塩化メチル、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、1,1−ジフルオロエタン、モノクロロジフルオロメタンなどのフロン、二酸化炭素、窒素、アルゴンなどの物理発泡剤などが挙げられ、ジメチルエーテル、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、二酸化炭素が好ましく、プロパン、ノルマルブタン、イソブタンがより好ましく、ノルマルブタン、イソブタンが特に好ましい。
そして、押出機に供給される発泡剤量としては、少ないと、ポリエステル系樹脂発泡粒子を所望発泡倍率まで発泡させることができないことがある一方、多いと、発泡剤が可塑剤として作用することから溶融状態のポリエステル系樹脂の粘弾性が低下し過ぎて発泡性が低下し良好なポリエステル系樹脂発泡粒子を得ることができず或いはポリエステル系樹脂発泡粒子の発泡倍率が高過ぎる場合があるので、ポリエステル系樹脂100重量部に対して0.1〜20重量部が好ましく、0.2〜17重量部がより好ましく、0.3〜15重量部が特に好ましい。
なお、押出機には気泡調整剤が添加されることが好ましいが、気泡調整剤の多くは、ポリエステル系樹脂発泡粒子の結晶核剤として作用するため、ポリエステル系樹脂の結晶化を過度に促進しない気泡調整剤を用いることが好ましく、このような気泡調整剤としては、ポリテトラフルオロエチレン粉末、アクリル樹脂で変性されたポリテトラフルオロエチレン粉末が好ましい。
又、押出機に供給される気泡調整剤の量としては、少ないと、ポリエステル系樹脂発泡粒子の気泡が粗大となり、得られるポリエステル系樹脂発泡成形体の外観が低下することがある一方、多いと、ポリエステル系樹脂を押出発泡させる際に破泡を生じてポリエステル系樹脂発泡粒子の独立気泡率が低下することがあるので、ポリエステル系樹脂100重量部に対して0.01〜3重量部が好ましく、0.05〜2重量部がより好ましく、0.1〜1重量部が特に好ましい。
そして、押出機から押出発泡されたポリエステル系樹脂押出発泡体を冷却して、ポリエステル系樹脂押出発泡体の結晶化が進行するのを抑制し、このポリエステル系樹脂押出発泡体を粒子状に切断してポリエステル系樹脂発泡粒子を得る。得られたポリエステル系樹脂発泡粒子の結晶化度は、30%以下が好ましく、3〜28%がより好ましく、5〜26%が特に好ましい。
ここで、ポリエステル系樹脂発泡粒子の結晶化度は、示差走査熱量計(DSC)を用いてJIS K7121に記載の測定方法に準拠して10℃/分の昇温速度にて昇温しながら測定された1mg当たりの冷結晶化熱量及び1mg当たりの融解熱量に基づいて下記式により算出することができる。

このように、好ましくは結晶化度が30%以下のポリエステル系樹脂発泡粒子を用いることによって、ポリエステル系樹脂発泡粒子の熱融着性を確保し、型内発泡成形時に、60〜100℃の水によって加熱した際のポリエステル系樹脂発泡粒子同士の熱融着性を良好なものとすることができると共に、型内発泡成形途上において、ポリエステル系樹脂発泡粒子の結晶化度を上昇させて、ポリエステル系樹脂の耐熱性を向上させることができ、得られるポリエステル系樹脂発泡成形体に優れた融着性及び耐熱性を付与することができる。
そして、ポリエステル系樹脂押出発泡体の冷却方法としては、押出発泡されたポリエステル系樹脂押出発泡体の結晶化度の上昇を速やかに停止できる方法が好ましく、具体的には、押出機から押出発泡されたポリエステル系樹脂押出発泡体を水面に浮かせて冷却する方法、押出機から押出発泡されたポリエステル系樹脂押出発泡体に水などを霧状に吹き付ける方法、低温に温度調節された冷却板上又はマンドレルに、押出機から押出発泡されたポリエステル系樹脂押出発泡体を接触させることによって冷却させる方法、押出機から押出発泡された押出発泡体に冷風などの冷却された気体を吹き付ける方法などが挙げられる。なお、ポリエステル系樹脂押出発泡体を冷却する上記水や冷風の温度は、ポリエステル系樹脂のガラス転移温度よりも低い温度が好ましく、50℃以下がより好ましく、45℃以下が特に好ましく、40℃以下が最も好ましい。
次に、上述のようにして冷却されたポリエステル系樹脂押出発泡体をその平均アスペクト比(L/D)が3を超え且つ20以下となるように粒子状に切断することによってポリエステル系樹脂発泡粒子を得ることができる。ポリエステル系樹脂押出発泡体を粒子状に切断する切断機としては、ペレタイザーやホットカット機などが挙げられ、又、切断機の切断方法としては、ドラムカッタ式やファンカッタ式があるが、ポリエステル系樹脂押出発泡体の切断時にポリエステル系樹脂押出発泡体に割れや欠けが発生しにくいことから、ファンカッタ式の切断方法を用いることが好ましい。なお、上記では、ポリエステル系樹脂押出発泡体の冷却後に、ポリエステル系樹脂押出発泡体を切断する場合を説明したが、押出機から押出発泡させると同時にポリエステル系樹脂押出発泡体を切断して粒子状とした後に、ポリエステル系樹脂発泡粒子を冷却するようにしてもよい。
このようにして得られたポリエステル系樹脂発泡粒子の嵩密度は、小さいと、ポリエステル系樹脂発泡粒子の連続気泡率が上昇して、型内発泡成形時にポリエステル系樹脂発泡粒子に必要な発泡力を付与することができない虞れがある一方、大きいと、得られるポリエステル系樹脂発泡粒子の気泡が不均一となって、型内発泡成形時のポリエステル系樹脂発泡粒子の発泡性が不充分となることがあるので、0.03〜0.5g/cm3 が好ましく、0.05〜0.4g/cm3 がより好ましく、0.07〜0.3g/cm3 が特に好ましい。
なお、ポリエステル系樹脂発泡粒子の嵩密度は、JIS K6911:1995年「熱硬化性プラスチック一般試験方法」に準拠して測定されたものをいう。具体的には、JIS K6911に準拠した見掛け密度測定器を用い、下記式に基づいてポリエステル系樹脂発泡粒子の嵩密度を測定することができる。
ポリエステル系樹脂発泡粒子の嵩密度(g/cm3
=〔試料を入れたメスシリンダーの質量(g)−メスシリンダーの質量(g)〕
/〔メスシリンダーの容量(cm3)〕
そして、ポリエステル系樹脂発泡粒子の連続気泡率は、高いと、型内発泡成形時にポリエステル系樹脂発泡粒子が殆ど発泡せず、ポリエステル系樹脂発泡粒子同士の融着性が低くなって、得られるポリエステル系樹脂発泡成形体の機械的強度が低下することがあるので、30%以下が好ましく、28%以下がより好ましく、26%以下が特に好ましい。なお、ポリエステル系樹脂発泡粒子の連続気泡率の調整は、押出発泡温度及び発泡剤量を調整することによって行われる。
ここで、ポリエステル系樹脂発泡粒子の連続気泡率は下記の要領で測定される。先ず、体積測定空気比較式比重計の試料カップを用意し、この試料カップの80%程度を満たす量のポリエステル系樹脂発泡粒子の全重量A(g)を測定する。次に、上記ポリエステル系樹脂発泡粒子全体の体積B(cm3 )を比重計を用いて1−1/2−1気圧法により測定する。なお、体積測定空気比較式比重計は、例えば、東京サイエンス社から商品名「1000型」にて市販されている。
続いて、金網製の容器を用意し、この金網製の容器を水中に浸漬し、この水中に浸漬した状態における金網製の容器の重量C(g)を測定する。次に、この金網製の容器内に上記ポリエステル系樹脂発泡粒子を全量入れた上で、この金網製の容器を水中に浸漬し、水中に浸漬した状態における金網製の容器とこの金網製容器に入れたポリエステル系樹脂発泡粒子の全量とを併せた重量W(g)を測定する。
そして、下記式に基づいてポリエステル系樹脂発泡粒子の見掛け体積E(cm3 )を算出し、この見掛け体積Eと上記ポリエステル系樹脂発泡粒子全体の体積B(cm3 )に基づいて下記式によりポリエステル系樹脂発泡粒子の連続気泡率を算出することができる。なお、水1gの体積を1cm3 とした。
E=A+(C−W)
連続気泡率(%)=100×(E−B)/E
このようにして得られたポリエステル系樹脂発泡粒子を金型のキャビティ内に充填して加熱し、ポリエステル系樹脂発泡粒子を二次発泡させることによって、ポリエステル系樹脂発泡粒子を二次発泡させて得られる二次発泡粒子同士をそれらの発泡圧によって互いに融着一体化させると共にポリエステル系樹脂の結晶化度を上昇させて、融着性及び耐熱性に優れた所望形状を有するポリエステル系樹脂発泡成形体を得ることができる。
ポリエステル系樹脂発泡粒子の金型のキャビティ内への充填率は、低いと、ポリエステル系樹脂発泡粒子の発泡圧によって、ポリエステル系樹脂発泡粒子を二次発泡させて得られる二次発泡粒子同士を熱融着によって十分に一体化することができないことがあるので、63%以上が好ましく、65〜80%がより好ましい。なお、ポリエステル系樹脂発泡粒子の金型のキャビティ内への充填率は、金型内に充填したポリエステル系樹脂発泡粒子の合計体積をキャビティの内容積で除した値に100を乗じた値をいう。
ここで、金型内に充填したポリエステル系樹脂発泡粒子の加熱媒体としては、ポリエステル系樹脂発泡粒子を二次発泡させることができれば、特に限定されないが、60〜100℃の水を用いることが好ましい。水は、液体状であって比熱が大きいことから、温度が低くても金型内のポリエステル系樹脂発泡粒子に発泡に必要な高い熱量を充分に付与することができる。
従って、ポリエステル系樹脂発泡粒子を加熱し過ぎることなく、ポリエステル系樹脂発泡粒子を充分に加熱、発泡させることができ、加熱媒体として水蒸気や熱風を用いた時に生じたようなポリエステル系樹脂発泡粒子表面の熱収縮を生じさせることなく、ポリエステル系樹脂発泡粒子同士をそれらの発泡力によって互いに強固に熱融着一体化させることができ、得られるポリエステル系樹脂発泡成形体は、優れた機械的強度を有していると共に外観性にも優れている。
そして、ポリエステル系樹脂発泡粒子を加熱して型内発泡成形を行った後、金型内に形成されたポリエステル系樹脂発泡成形体を冷却した上で金型を開放して所望形状を有するポリエステル系樹脂発泡成形体を得ることができる。
金型内に形成されたポリエステル系樹脂発泡成形体の冷却は、高いと、金型内の二次発泡粒子が充分に固化しておらず、金型から取り出した時に膨らんで金型のキャビティ形状通りのポリエステル系樹脂発泡成形体とならない虞れがあるので、ポリエステル系樹脂発泡成形体の表面温度が好ましくは50℃以下となるように、より好ましくは0〜45℃となるように、特に好ましくは0〜40℃となるように、最も好ましくは0〜35℃となるように冷却する。
なお、金型を形成している材料としては、特に限定されず、例えば、鉄系金属、アルミニウム系金属、銅系金属、亜鉛系金属などが挙げられ、熱伝導性及び加工性の観点からアルミニウム系金属が好ましい。
得られたポリエステル系樹脂発泡成形体の空隙率は、高いと、ポリエステル系樹脂発泡成形体の機械的強度が低下することがあるので、3%以下が好ましく、0%がより好ましい。なお、ポリエステル系樹脂発泡成形体の空隙率は、金型のキャビティ内へのポリエステル系樹脂発泡粒子の充填率を調整することによって制御することができる。
ポリエステル系樹脂発泡成形体の空隙率は下記の要領で測定された値をいう。先ず、ポリエステル系樹脂発泡成形体からこの表面とこの表面に対して直交する方向に5mmの深さ部分との間に存在する表面層を除去して試験片を作製し、この試験片の見掛け体積V1(cm3)を測定する。次に、試験片を全面的にエチルアルコール中に浸漬することによって試験片の真の体積V2(cm3)を測定し、下記式に基づいてポリエステル系樹脂発泡成形体の空隙率を算出することができる。
ポリエステル系樹脂発泡成形体の空隙率(%)=100×(V1−V2)/V1
更に、上記ポリエステル系樹脂発泡粒子に更に不活性ガスを含浸させて、ポリエステル系樹脂発泡粒子の発泡力を向上させてもよい。このようにポリエステル系樹脂発泡粒子の発泡力を向上させることにより、型内発泡成形時にポリエステル系樹脂発泡粒子同士の融着性が向上し、得られるポリエステル系樹脂発泡成形体は更に優れた機械的強度を有する。なお、上記不活性ガスとしては、例えば、二酸化炭素、窒素、ヘリウム、アルゴンなどが挙げられる。
ポリエステル系樹脂発泡粒子に不活性ガスを含浸させる方法としては、例えば、常圧以上の圧力を有する不活性ガス雰囲気下にポリエステル系樹脂発泡粒子を置くことによってポリエステル系樹脂発泡粒子中に不活性ガスを含浸させる方法が挙げられ、このような場合、ポリエステル系樹脂発泡粒子を金型内に充填する前に不活性ガスを含浸させてもよいが、ポリエステル系樹脂発泡粒子を金型内に充填した後に金型ごと不活性ガス雰囲気下に置き、ポリエステル系樹脂発泡粒子に不活性ガスを含浸させてもよい。なお、不活性ガスが二酸化炭素である場合、0.1〜1.5MPaの二酸化炭素雰囲気中にポリエステル系樹脂発泡粒子を20分〜24時間に亘って放置することが好ましい。
又、上記のように、ポリエステル系樹脂発泡粒子に不活性ガスを含浸させた場合、ポリエステル系樹脂発泡粒子をこのまま、金型内にて加熱、発泡させてもよいが、ポリエステル系樹脂発泡粒子を金型内に充填する前に加熱、発泡させて、高発泡倍率のポリエステル系樹脂発泡粒子とした上で金型内に充填して加熱、発泡させてもよい。このような高発泡倍率のポリエステル系樹脂発泡粒子を用いることによって、高発泡倍率のポリエステル系樹脂発泡成形体を得ることができる。なお、ポリエステル系樹脂発泡粒子を加熱する加熱媒体としては、乾燥した空気が好ましい。
なお、高発泡倍率のポリエステル系樹脂発泡粒子とした上で金型内に充填し成形する場合にも、0.1〜1.5MPaの不活性ガス雰囲気、好ましくは二酸化炭素中にポリエステル系樹脂発泡粒子を20分〜24時間に亘って置いて、ポリエステル系樹脂発泡粒子中に不活性ガスを含浸させて発泡性を向上させておくことが好ましい。
そして、ポリエステル系樹脂発泡粒子を発泡させて高発泡倍率の発泡粒子とする際の温度としては、高いと、ポリエステル系樹脂の結晶化度が上昇し、ポリエステル系樹脂発泡粒子同士の熱融着性が低下して得られるポリエステル系樹脂発泡成形体の機械的強度及び外観性が低下するので、70℃未満が好ましい。
本発明のポリエステル系樹脂発泡粒子は、金型内に充填した上で発泡させてポリエステル系樹脂発泡成形体を製造するためのポリエステル系樹脂発泡粒子であって、平均アスペクト比(L/D)が3を超え且つ20以下であるので、このポリエステル系樹脂発泡粒子を用いて得られたポリエステル系樹脂発泡成形体は優れた機械的強度及び外観性を有している。
本発明のポリエステル系樹脂発泡粒子を用いて成形されたポリエステル系樹脂発泡成形体を示した断面図である。 従来のポリエステル系樹脂発泡粒子を用いて成形されたポリエステル系樹脂発泡成形体を示した断面図である。 ポリエステル系樹脂発泡粒子の形態の一例を示した斜視図である。 ポリエステル系樹脂発泡粒子の形態の一例を示した斜視図である。 ポリエステル系樹脂発泡粒子の形態の一例を示した斜視図である。 ポリエステル系樹脂発泡粒子の形態の一例を示した斜視図である。
次に本発明の実施例を説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
結晶性ポリ乳酸系樹脂(ユニチカ社製 商品名「HV6250H」、D体:1モル%、L体:99モル%)を熱風循環式除湿乾燥機内にて80℃で3時間に亘って乾燥させた。結晶性ポリ乳酸系樹脂の含有水分率は、結晶性ポリ乳酸系樹脂の全重量に対して250ppmであった。
この結晶性ポリ乳酸系樹脂100重量部と、分子内に2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ官能性アクリル−スチレン系架橋剤のマスターバッチ(クラリアント社製 商品名「Cesa−Extend OMAN698493」、分子内に2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ官能性アクリル−スチレン系架橋剤の含有量:30重量%、結晶性ポリ乳酸系樹脂の含有量:70重量%)1重量部とをドライブレンドして均一に混合してポリ乳酸系樹脂組成物を作製した。
次に、第一押出機(L/D:30、口径φ:40mm)の先端に接続配管を介して第二押出機(L/D:28、口径φ:50mm)が接続されてなるタンデム型押出機を用意し、このタンデム型押出機の第一押出機に上記ポリ乳酸系樹脂組成物を供給して220℃にて溶融混練すると共に、第一押出機の途中から二酸化炭素をポリ乳酸系樹脂組成物を構成している結晶性ポリ乳酸系樹脂100重量部に対して12.4重量部となるように圧入して、ポリ乳酸系樹脂組成物中に二酸化炭素を均一に分散させて発泡性樹脂組成物を作製した。
そして、第一押出機から発泡性樹脂組成物を第二押出機に接続配管を介して連続的に供給して所定温度に冷却した上で第二押出機の先端に取り付けられている朝顔型環状ダイ(クリアランスの外径:30mm、スリットクリアランス:0.3mm)から押出発泡させて円筒状のポリ乳酸系樹脂発泡体を製造し、このポリ乳酸系樹脂発泡体を徐々に拡径させた後に15℃に保持された冷却マンドレルに供給して冷却した。しかる後、円筒状のポリ乳酸系樹脂発泡体をその押出方向に内外周面間に亘って切断して展開することによってポリ乳酸系樹脂発泡シートを得た。得られたポリ乳酸系樹脂発泡シートは、その目付が355g/m2、厚みが2.9mm、見掛け密度が0.122g/cm3であった。得られたポリ乳酸系樹脂発泡シートは優れた表面性を有していた。朝顔型環状ダイ部分において、発泡性樹脂組成物の圧力は26MPa、発泡性樹脂組成物の温度は136℃であった。
なお、第一押出機はシリンダー3ゾーンを有しており、ホッパー側からシリンダーをそれぞれ、シリンダー1、2、3とし、シリンダー1を200℃、シリンダー2を230℃、シリンダー3を210℃に保持した。
第二押出機はシリンダー3ゾーンを有しており、第一押出機側からシリンダーをそれぞれ、シリンダー1、2、3とし、シリンダー1を125℃、シリンダー2及び3を120℃に保持した。朝顔型環状ダイを135℃に、接続配管を175℃に保持した。
得られたポリ乳酸系樹脂発泡シートをファンカッタを用いて縦5mm×横25mm×高さ2.9mmの直方体形状に切断してポリ乳酸系樹脂発泡粒子を得た。得られたポリ乳酸系樹脂発泡粒子の平均アスペクト比(L/D)は4.3であった。ポリ乳酸系樹脂発泡粒子の結晶化度は19%であった。得られたポリ乳酸系樹脂発泡粒子の連続気泡率は20%であった。
次に、内容積が10リットルの圧力容器を用意し、この圧力容器内にポリ乳酸系樹脂発泡粒子100gを供給して容器を密封した後、容器内に二酸化炭素を1.0MPaの圧力で圧入した上で20℃にて4時間に亘って放置してポリ乳酸系樹脂発泡粒子に二酸化炭素を含浸させた。
しかる後、キャビティ形状が縦200mm×横200mm×高さ30mmの直方体形状である金型を用意し、この金型のキャビティ内にポリ乳酸系樹脂発泡粒子を充填した。なお、充填率は65%であった。
続いて、金型を全面的に90℃の水中に60秒間に亘って浸漬して金型のキャビティ内のポリ乳酸系樹脂粒子を加熱して二次発泡させた。次に、金型を水中から取り出し、金型を直ぐに10℃の水中に全面的に7分間に亘って浸漬して金型のキャビティ内のポリ乳酸系樹脂発泡成形体を冷却した。そして、ポリ乳酸系樹脂発泡成形体を金型のキャビティ内から取り出して20℃にて24時間に亘って乾燥させた。
(実施例2)
得られたポリ乳酸系樹脂発泡シートを縦5mm×横50mm×高さ2.9mmの直方体形状に切断してポリ乳酸系樹脂発泡粒子を得た。得られたポリ乳酸系樹脂発泡粒子の平均アスペクト比(L/D)は8.7であった。このポリ乳酸系樹脂発泡粒子を用いたこと以外は実施例1と同様にしてポリ乳酸系樹脂発泡成形体を得た。
(実施例3)
得られたポリ乳酸系樹脂発泡シートを縦5mm×横100mm×高さ2.9mmの直方体形状に切断してポリ乳酸系樹脂発泡粒子を得た。得られたポリ乳酸系樹脂発泡粒子の平均アスペクト比(L/D)は17.3であった。このポリ乳酸系樹脂発泡粒子を用いたこと、金型へのポリ乳酸系樹脂発泡粒子の充填率が79%であったこと以外は実施例1と同様にしてポリ乳酸系樹脂発泡成形体を得た。
(比較例1)
得られたポリ乳酸系樹脂発泡シートを縦5mm×横6mm×高さ2.9mmの直方体形状に切断してポリ乳酸系樹脂発泡粒子を得た。得られたポリ乳酸系樹脂発泡粒子の平均アスペクト比(L/D)は1.0であった。このポリ乳酸系樹脂発泡粒子を用いたこと、金型へのポリ乳酸系樹脂発泡粒子の充填率が79%であったこと以外は実施例1と同様にしてポリ乳酸系樹脂発泡成形体を得た。
得られたポリ乳酸系樹脂発泡成形体の空隙率、最大点荷重、最大点応力、最大点変位及び最大点エネルギーを下記の要領で測定し、その結果を表1に示した。
(最大点荷重、最大点応力、最大点変位及び最大点エネルギー)
ポリ乳酸系樹脂発泡成形体から縦135mm×横25mm×高さ20mmの直方体形状の試験片を3個切り出した。各試験片を用いてJIS K7221−1に準拠して試験片の最大点荷重、最大点応力、最大点変位及び最大点エネルギーを測定した。なお、上記測定には、テンシロン万能試験機(オリエンテック社製 商品名「UCT−10T」)を用いた。
3個の試験片の最大点荷重、最大点応力、最大点変位及び最大点エネルギーのそれぞれの相加平均値を最大点荷重、最大点応力、最大点変位及び最大点エネルギーとした。

Claims (5)

  1. 金型内に充填した上で発泡させてポリエステル系樹脂発泡成形体を製造するためのポリエステル系樹脂発泡粒子であって、平均アスペクト比(L/D)が3を超え且つ20以下であることを特徴とするポリエステル系樹脂発泡粒子。
  2. ポリエステル系樹脂がポリ乳酸系樹脂であることを特徴とする請求項1に記載のポリエステル系樹脂発泡粒子。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のポリエステル系樹脂発泡粒子を金型内に充填した上で二次発泡させて上記ポリエステル系樹脂発泡粒子同士を融着一体化させて成形されたことを特徴とするポリエステル系樹脂発泡成形体。
  4. 空隙率が3%以下であることを特徴とする請求項3に記載のポリエステル系樹脂発泡成形体。
  5. 平均アスペクト比(L/D)が3を超え且つ20以下であるポリエステル系樹脂発泡粒子を金型内に充填した上で二次発泡させて、上記ポリエステル系樹脂発泡粒子を二次発泡させて得られる二次発泡粒子同士を熱融着一体化させてポリエステル系樹脂発泡成形体を成形することを特徴とするポリエステル系樹脂発泡成形体の製造方法。
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