JP4819945B2 - チャンバを含む流路部位を有する基板、およびそれを用いて液体を移送する方法 - Google Patents
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Description
マイクロ流路に発生する毛細管力によって送液が阻止されている微小チャンバ内の液体を、基板の回転により発生する遠心力によって、隣接する遠心方向の微小チャンバへと送液する。微小チャンバ内の液体を送液するのに必要な遠心力は、マイクロ流路に発生する毛細管力に相当する。前述の通りマイクロ流路に発生する毛細管力は、回転中心線から遠ざかるに従って大きくされている。よって回転速度を上げなければ、一つの微小チャンバから隣接する遠心方向の微小チャンバへと液体を送液することができない。その結果、段階的な送液を実現している。
反する、流路深さよりも大きな流路幅を有する扁平流路を含む基板を実際に作製した。チャンバ段数を3段として、内周側の流路幅を750μm、外周側の流路幅を300μm、流路深さ15μmとした。作製した基板を用いて多段送液の評価を行ったが、多段送液は実現されなかった。つまり、第一の回転速度を基板に印加すると、最内周のチャンバから送液された溶液は、次に接続されているチャンバで留まらずに、最外周のチャンバまで一気に送液された。
また本発明は、その内部を溶液が移動する流路部位を有する基板を、負荷の少ないプロセスで作製する方法、つまりマイクロ流路を形成するステップを必要としない方法を提供することを目的とする。
[1] 回転軸を中心に回転可能であり、その内部に形成された、チャンバを含む流路部位を有する基板であって、
前記チャンバの内壁は、前記中心からの遠心方向と交差する面を含む第1内部面と、前記第1内部面よりも前記中心から遠い位置に配置され、かつ前記中心からの遠心方向と交差する面を含む第2内部面とを有し、
前記第1内部面は、提供される液体の液滴を保持する領域と、前記基板の回転により、前記保持された液滴の接触面積が拡がる領域であって、前記第2内部面と連なっている領域とを有する基板。
[2] [1]に記載の基板の内部に形成された一のチャンバにおいて、液体を移送す
る方法であって、
前記第1内部面の液滴を保持する領域に、液滴を保持させる工程と、前記回転軸を中心に前記基板を回転させて、前記保持された液滴の接触面積を拡げて、前記液体を第2内部面に移送する工程と、を含む方法。
[3] [1]に記載の基板と、前記基板を前記回転中心線まわりに回転駆動させる回転駆動部とを備える、液滴移送装置。
しかも、本発明の基板は、チャンバどうしをつなぐマイクロ流路を必要としないので、その作製プロセスの負荷を小さくすることができるので、作製実現度も高い。
本発明の基板は、回転中心線である回転軸を中心にして回転されうる。回転方向は、回転中心線に対して直交する仮想の線に対して直交し、かつこの仮想の線と同一の平面上にある方向として定義される。例えば基板が回転軸に固定される場合、前記回転軸の半径方向に対して直交する接線方向が回転方向である。回転方向は、平面視で回転中心線に対して時計方向および反時計方向のいずれでもよい。
であれば、保持領域において液体を液滴として保持しやすくなるので、提供された液体が第1内部面の全面をぬらすことを防ぐ。
フッ素系の塗布剤で保持領域を皮膜処理すると、液滴が接触角102°で第1内部面に保持される。この場合には、第1内部面の面角度と遠心方向との交差角度を−12°〜12°の範囲で調整しても、液滴を保持できる。
シリコン系撥水剤で保持領域を皮膜処理すると、液滴が接触角85〜95°で第1内部面に保持される。この場合には、第1内部面の面角度と遠心方向との交差角度を−9°〜9°の範囲で調整しても、液滴を保持できる。
さらに、アクリルウレタン系撥水剤で保持領域を皮膜処理すると、液滴が接触角70°で第1内部面に保持される。この場合には、第1内部面の面角度と遠心方向との交差角度を−30°〜30°の範囲で調整しても、液滴を保持できる。
このように第1内部面の面角度と遠心方向との交差角度は、第1内部面の疎水性を変化させたり、表面を皮膜処理したりすることで変化させることができる。
また、第1内部面の全面を疎水性にすれば、保持領域で液体の液滴をより確実に保持できるだけでなく、拡がり領域を含めた第1内部面の全面で液滴を保持する。したがって、第1内部面の全面が疎水性を有する場合は、一定量の液体を第1内部面から第2内部面に
移送するために、閾値の回転速度以上の回転駆動を続ける必要がある。この回転駆動時間を制御することにより、より正確に定められた量の液体をチャンバの第1内部面から第2内部面へ移送することができる。回転駆動時間を調整して移送を制御する手段は、所定時間後に別の部位で反応を行うために液体を移送する場合などに有効である。
さらに、基板全体が疎水性を有していてもよい。基板全体を疎水性材料で形成するか、基板全体に疎水化処理を施せばよいので、生産性がさらに向上する。
保持領域から延びる拡がり領域の幅は、平面視で0.3mm以上13mm以下が好ましく、より好適には0.5mm以上2.5mm以下である。拡がり領域の幅が0.3mm以下であると、保持領域での溶液の保持が不安定となる。容積10μLの液滴は、直径3.3mmの円形の断面積をもって保持領域に保持される。基板を回転速度3000rpmで回転させても、容積10μLの液滴の幅は28mm以上に拡がらない。保持する溶液の量は通常10μL以下であるので、保持領域の外周から拡がり領域の最外周に至る拡がり領域の幅は、12.3mmとすれば通常は充分である。
部面を配置することが好ましい。第3内部面は、チャンバの内壁の一部であって、回転中心からの遠心方向に交差する面を含む。かつ第3内部面は、第2内部面よりも基板の回転中心から離れた位置に配置され、第2内部面の液滴の拡がり領域と連通していることが好ましい。
同様にして、さらに第4の内部面、第5の内部面・・・・第nの内部面を設けてもよい。
のまま回転させることができ、送液装置(後述)が簡便になる。基板の製造コスト面からみても、一つの検体の処理コストを下げることに貢献する。
本発明の液体を移送する方法(「送液方法」とも称する)は、本発明の基板の内部に形成された流路部位のチャンバにおいて、1の領域から、他の領域へ段階的に溶液を移送する方法である。本発明の送液方法は、本発明の基板を回転させるステップを含む。
チャンバに提供された液体が、第1内部面の保持領域に接触し、凝集力が働いて液滴様の形状を保つ。したがって液体は、第1内部面の保持領域に液滴として保持され、液滴は一定の接触角をもって保持領域に保持される。
基板を、回転軸を中心に回転させると、第1内部面の保持領域に保持されている液体の液滴に、遠心性の方向(すなわち回転中心線から遠ざかる方向)の遠心力が作用する。遠心力が作用した液滴には、求心性の方向(すなわち回転中心線へ向かう方向)に、液滴であろうとする表面張力の合力が作用する。表面張力の合力が遠心力と釣り合おうとするため、液体の液滴の接触面積が拡がって、液滴の接触周囲長も拡がる。したがって、液滴は保持領域の周辺の「拡がり領域」にまで拡がる。
このように、マイクロ流路を経ることなく、回転速度に応じた段階的な液体の移送が実
現される。
注入口から注入された第1チャンバ内の液体は、接続部の接続端部において毛細管力によって保持される。このときの毛細管力を第1毛細管力と称する。基板を第1回転速度で回転させることにより、接続端部で保持されている液体に、遠心性の方向(すなわち回転中心線から遠ざかる方向)の第1遠心力を作用させる。第1遠心力がかかる溶液の体積は、接続端部を底面積として、溶液面までの距離を高さとした立方体領域である。第1遠心力が第1毛細管力を上回ると、第1チャンバ内の液体が接続部に流れ込み、第2チャンバの第1内部面へ導かれる。
本発明の装置は、本発明の基板;および前記基板を前記回転中心線まわりに回転駆動可能な回転駆動部を備える。回転駆動部で基板を回転させることによって、前述の送液方法を実現する。
図1〜図4は、実施の形態1に係る基板2を示す。
図1に示すように、実施の形態1の基板2は、回転軸3と共に回転することができる。図1に示された矢印R1またはR2のように、基板は、回転軸3からの半径方向rに対して直交する方向に回転する。つまり回転方向は、回転軸3の軸線Sに対して直交する仮想の線に対して直交し、かつ、この仮想の線と同一の平面上にある方向として定義される。基板2は、平面視で時計方向R1および反時計方向R2のいずれにも回転することができる。
第1内部面8は、液体10の液滴を保持する保持領域16;および保持領域16に保持された液滴が、基板の回転により拡がるための拡がり領域17の両方を備えている。第1内部面8は、遠心方向と交差する面を有しており、図1では遠心方向と略直交する面を有している。保持領域16および拡がり領域17に配置された液滴に作用する表面張力の合力の向きが、中心軸から見て遠心性の方向に向かないように、第1内部面8の向きを調整する。このように、第1内部面8の向きについて自由度が高く、基板の生産性等の面で好ましい。
保持領域16の疎水性を高めれば、液滴の接触角を大きくすることができる。液滴の接触角を大きくすれば、液滴保持領域と液滴との周囲長を小さくすることができる。液滴保持領域と液滴との周囲長を小さくすれば、液滴に作用する表面張力が小さくなるため、より小さな遠心力で液滴を拡げることができる。つまり、液滴の移送を、より低い回転速度によって実現することができる。
疎水性材料の例には、単結晶シリコン、アモルファスシリコン、炭化ケイ素、酸化ケイ素、窒化ケイ素等に代表される半導体材料;アルミナ、サファイア、フォルステライト、炭化ケイ素、酸化ケイ素、窒化ケイ素の群から選ばれる無機絶縁材料;ポリエチレン、エチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、不飽和ポリエステル、含フッ素樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、アクリル樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、アセタール樹脂、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド、フェノール樹脂、ユリア樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、スチレン・アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリル・ブタジエンスチレン共重合体、シリコン樹脂、ポリフェニレンオキサイド及びポリスルホン等の群から選ばれる有機材料が含まれる。好適に用いられる疎水性材料は、PETまたはPCである。
疎水化処理の例には、フッ素樹脂系の塗布剤、シリコン系の塗布剤、アクリルウレタン系の塗布剤、エポキシ系の塗布剤の塗布などがある。好適には、フッ素樹脂計の塗布剤が用いられる。
図2A、図2Bを参照して、基板2の積層構造の第1の例について説明する。基板2は3層構造を有し、上部板材41、チャンバ板材43および下部板材44が積層されている。
例えば、各板材の間に接着性材料または接着性を有するシートを介在させてもよく、超音波接合、熱圧着接合、ラミネータ加工等の他の接合方法を採用してもよい。流路やチャンバは、当業者に知られた種々の方法を採用して形成される。例えば、半導体微細加工技術に代表されるフォトリソグラフィー加工、プラスチック成型に代表されるインジェクションモールド、切削加工、マスター基板から複製をつくる転写加工などを採用する。好適に用いられるのは、フォトリソグラフィー加工である。
送液方法は、1)第1内部面8の保持領域16に、液滴10を保持させる工程A、および2)基板2を、回転軸3を中心として第3回転速度rpm3で回転させる工程Bを含む。工程Aで、液体10を供給チャンバ6に充填する方法は任意である。
には、遠心方向に作用する遠心力を受け止める内部面が存在しないため、第2内部面9に液体が流れ出す。
つまり、第3回転速度rpm3で基板2を回転駆動することによって、第1内部面8上の液体10を第2内部面9上に移送することができる。回転方向は、時計方向R1および反時計方向R2のいずれでもよい。
実施の形態2に係る基板2の構造が図5に示される。実施の形態2に係る基板2は、被供給チャンバ7に、接続部15を介して供給チャンバ6が設けられている。実施の形態1では、被供給チャンバ7の注入口12から液体を供給したが、実施の形態2では、基板2の回転により、供給チャンバ6から被供給チャンバ7の第1内部面8に液滴を供給する。
図5を参照すると、平面視で供給チャンバ(第1チャンバ)6が被供給チャンバ(第2チャンバ)7よりも回転軸3の近くに配置され、両者は接続部15を介して連通している。
チャンバ6の回転半径、「r2d」は被供給チャンバ7の第1内部面8の回転半径をそれぞれ示す。
実施の態様2の基板2を用いた送液方法は、基板2を第1回転速度rpm1で回転駆動する工程D;第3回転速度rpm3で回転駆動する工程Eを含む。工程Dの前に、基板2の注入口11から液体10を注入して、供給チャンバ6に充填してもよい(工程C)。このときに注入する液体10の体積を、仮想チャンバ体積18とする。
接続部15の幅を100μm以上2000μm以下程度に設定し、かつ接続部15の深さを供給チャンバ6、被供給チャンバ7よりも浅く設定すれば、毛細管力Fc1によって第1接続端部13で液体10をより確実に保持することができる。
図8Bに示すように、基板2を第1回転速度rpm1で回転しているときには、第1接続端部13で毛細管力Fc1により保持されている液体10に対して、半径方向rで外向きの遠心力Fg1が作用する。遠心力Fgの大きさは、1)遠心力が作用する液体の領域の体積に比例し、2)回転軸3から第1の接続端部13までの距離である回転半径r1d
(図8A参照)に比例し、3)回転速度の2乗に比例する。
つまり、Pg1がPc1より小さい場合は、遠心力Fg1が作用しても、液体10は第1接続端部13で保持され続ける。そして、遠心圧力Pg1が、第1接続端部13に液体10を保持する毛細管圧力Pc1を上回ると、第1接続端部13で保持されていた液体10が接続部15に流入する。
図6を参照して、基板2の積層構造の第2の例について説明する。図6に示す基板2は3層構造を有し、空気口12を設けた上部板材41、接続部を開口した接続部材42、および供給チャンバ6、被供給チャンバ7を設けたチャンバ板材43を含む。
チャンバ板材43には溝孔が設けられ、溝孔は供給チャンバ6と被供給チャンバ7に対応する形状を有し、かつ板厚方向に貫通しておらず、凹形状である。かかるチャンバ板材43は、切削加工で作製することができる。また切削した部材を金型として利用することで、樹脂成型により一体成型してもよい。
接続部材42は、接続部、供給チャンバ6、被供給チャンバ7に相当する溝孔が設けられ、板厚方向に貫通している。かかる接続部材42は、樹脂フィルムや金属板金を抜き加工して作製することができる。これらの工法は量産性に優れており、コスト面からも好ましい。
図9AおよびBに示す実施の形態3の基板2は、基板本体51;基板本体51に対して着脱可能なチップ体52を備える。各チップ体52に流路部位が形成され、基板本体51に流路部位は形成されていない。基板本体51の上面側に、複数のチップ体52のそれぞれが収容される複数の収容孔53が形成されている。収容孔53は回転軸3に対して放射状に配置されている。収容孔53の外側の壁面には凹部が形成されている。
図10を参照して本発明の送液装置を説明する。図10に示すように装置1は、基板2;基板2が固定される回転軸3;および回転軸3を回転駆動する回転駆動部4を備える。回転軸3は、その軸線(回転中心軸線)Sが鉛直方向に延びており、その上端側に基板2が固定されている。基板2は平面視で円形であり、基板2の中心は回転軸3の軸線Sと一致している。一方、回転軸3の下端側はモータ31に連結されている。
基板2の積層構造の第3の例
図11を参照して、基板2の積層構造の第3の例について説明する。図11に示す基板2は2層構造を有し、空気口12を設けた上部板材41、ならびに供給チャンバ6、被供給チャンバ7および接続部15を設けた下部板材50を含む。
図11に示す2層構造の基板2は、例えばフォトリソグラフィー加工を用いて作製されうる。具体的には、下部板材50にフォトレジストを塗布し、リソグラフィーにより供給チャンバ6、被供給チャンバ7および接続部15を形成する工程;上部板材41に注入口11および空気口12を形成する工程;下部板材50の流路部位5の上部を上部板材41で封止する工程からなる。
化薬マイクロケム)等が形成される膜の厚さや、アスペクト比の面から優れている。スピンコーターなど回転塗布型のものなどが用いられる。スピンコーターにてKMPR1030を回転塗布する場合には、500rpmで10秒間のプレ回転、および1000rpmで30秒間の本回転を行う。本回転の回転速度を変化させることにより、膜厚を変化させることができる。一例を示すと、本回転を1000rpmとすると57μm;1070rpmとすると48μmとすることができる。
次に、95℃で6分間、PEB(Post Exposure Bake)し、現像を行い、チャンバパターンをフォトリソグラフィーにより形成させる。次に、下部板材50のチャンバ部位を、これを指標に、切削加工もしくはサンドブラスト加工等の当業者に公知の技術を用いて所定の深さまで拡張させる。最後に、注入口11と空気口12を開けた上部板材49を下部板材50に貼り付ける。
実施例1は、実施の形態2に対応する実施例である。
実施例1として、図5から図8(特に図5)に示す流路部位5を有する基板2を作製した。実施例1の流路部位5について、段階的送液駆動する実験を行った。
図12に示した基板2の流路部位5を設計した。各設計値を表1に示した。
清浄に処理されたガラス基板にネガ型厚膜フォトレジストKMPR1030(化薬マイクロケム)を塗布した。スピンコーターにてKMPR1030を回転塗布する場合には、500rpmで10秒間プレ回転させ;1000rpmで30秒間本回転した。本回転の
回転速度を変化させると、膜厚を変化させることができた。
試料溶液(液体10)として、純水または視認性を上げる目的で青色色素を混入させた純水を用いた。ハミルトンシリンジで、1μL;0.5μL;0.2μLの試料溶液を、実施例1の基板2の注入口11から第1チャンバ6に注入した。その後、送液装置1に基板2を取り付けて回転駆動させた。回転速度を、800rpmから10rpm/秒の上昇速度で徐々に回転速度を上昇させた。
面への試料溶液の移送は、溶液量0.5μLで1600rpm;0.2μLで1658rpmであった。
このように、実験的に段階的送液が確認された。
2 回転基板
3 回転軸
4 回転駆動部
5 部位
6 第1チャンバ(供給チャンバ)
7 第2チャンバ(被供給チャンバ)
8 第1内部面
9 第2内部面
10 液体
11 注入口
12 注入口もしくは空気穴
13 第1接続端部(入口端部)
14 第2接続端部(出口端部)
15 接続部
16 保持領域
17 拡がり領域
20 接続部幅
21 第1チャンバの幅
22 第2チャンバの幅
24 第1チャンバの深さ
25 第2チャンバの深さ
27 接続部の深さ
31 モータ
32 駆動回路
33 制御信号出力部
34 速度特性印加部
35 回転速度検出器
36 回転速度制御部
41 上部板材
42 接続部材
43 チャンバ板材
44 下部板材
49 チャンバ形成基板
50 下部板材
51 基板本体
52 チップ
53 収容孔
R1 時計方向
R2 反時計方向
S 回転中心線(軸線)
r 半径方向
r1d 第1チャンバの回転半径
r1u 第1チャンバの仮想液面回転半径
r2d 第2チャンバの第1内部面の回転半径
r2u 第2チャンバの第1内部面の仮想液面回転半径
r3d 第2チャンバの第2内部面の仮想液面回転半径
Fc1 第1毛細管力
Fc2 第2毛細管力
Pc1 第1毛細管圧力
Pc2 第2毛細管圧力
Fg1 第1遠心力
Fg2 第2遠心力
Pg1 第1遠心力圧力
Pg2 第2遠心力圧力
T1−Tn 全方位の表面張力
θc 接触角
Claims (9)
- 回転軸を中心に回転可能であり、その内部に形成された、チャンバを含む流路部位を有する基板であって、
前記チャンバの内壁は、前記中心からの遠心方向と交差する面を含む第1内部面と、前記第1内部面よりも前記中心から遠い位置に配置され、かつ前記中心からの遠心方向と交差する面を含む第2内部面とを有し、
前記第1内部面は、提供される液体の液滴を保持する領域と、および前記基板の回転により、前記保持された液滴の接触面積が拡がる領域であって、前記第2内部面と連なっている領域とを有する基板。 - 前記液滴を保持する領域は疎水性を有する、請求項1に記載の基板。
- 回転軸として作用する中心軸部材を有する、請求項1に記載の基板。
- 回転軸を中心に回転可能であり、その内部に形成された流路部材を有する基板であって、
前記流路部材は、第1チャンバ、および前記第1チャンバよりも前記中心から遠い位置に配置された第2チャンバ、ならびに第1チャンバと第2チャンバとを連通させる接続部を含み、
前記第1チャンバは、注入口を除いて空間的に閉じられ、
前記第2チャンバの内壁は、前記中心からの遠心方向と交差する面を含む第1内部面と、前記第1内部面よりも前記中心から遠い位置に配置され、かつ前記中心からの遠心方向と交差する面を含む第2内部面とを有し、かつ
前記第1内部面は、提供される液体の液滴を保持する領域と、前記基板の回転により、前記保持された液滴の接触面積が拡がる領域であって、前記第2内部面と連なっている領域とを有する基板。 - 請求項1に記載の基板の内部に形成された一つのチャンバにおいて、液体を移送する方法であって、
前記第1内部面の液滴を保持する領域に、液滴を保持させる工程と、
前記回転軸を中心に基板を回転させて、前記保持された液滴の接触面積を拡げて、前記液体を第2内部面に移送する工程と、を含む方法。 - 請求項4に記載の基板の内部に形成された第2チャンバにおいて、液体を移送する方法であって、
前記回転軸を中心に第1回転速度で前記基板を回転させて、前記第1チャンバに注入された液体を前記第2チャンバに流入させて、前記第1内部面の液滴を保持する領域に、前記液体の液滴を保持させる工程と、
前記回転軸を中心に、前記第1回転速度より大きな第2回転速度で前記基板を回転させて、前記保持された液滴の接触面積を拡げて、前記液体を第2内部面に移送する工程と、を含む方法。 - 請求項1に記載の基板と、
前記基板を前記回転中心線まわりに回転駆動させる回転駆動部と、を備える液滴移送装置。 - 前記回転駆動部は、前記基板を前記回転中心線まわりに回転させるモータと、前記モータに速度特性を与える速度特性印加部とを含む、請求項7に記載の液滴移送装置。
- 前記回転駆動部は、回転中の前記基板の回転速度を検出する回転速度検出部と、前記回転速度検出器の検出した回転速度に基づいて、前記速度特性印加部が前記モータに与える速度特性を補正する回転速度補正部とをさらに備える、請求項8に記載の液滴移送装置。
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