JP4818533B2 - Thermosetting coating composition and paint - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、塗膜硬度と加工性のバランス、耐レトルト性および耐黄変性に優れた塗膜を形成することができ、さらに塗料にした際の貯蔵安定性に優れる熱硬化性被覆用組成物およびこれを用いた塗料に関するものであり、特に金属用塗料として好適に用いることのできる熱硬化性被覆用組成物およびこれを用いた塗料に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、化粧品や殺虫剤のスプレー缶等に使用される金属缶には、外面に塗装が施されている。このような金属缶に用いる塗料には、防錆性、意匠性が要求され、缶製造工程、缶詰製造工程における加工性(可撓性)も要求される。また、缶コーヒー、缶ジュース、缶ビール等の飲料缶、魚肉加工品缶等の食品缶に使用する塗料は、食品殺菌処理時のレトルト工程に耐える必要がある。このように、缶外面に使用される金属用塗料には多くの高い性能が求められている。
【0003】
このような厳しい要求性能を満たすことを目的として、例えば、アクリル樹脂/アミノ樹脂系塗料、ポリエステル樹脂/アミノ樹脂系塗料、エポキシ樹脂/アミノ樹脂系塗料等、これまでに種々の金属用塗料が提案されている。アクリル樹脂/アミノ樹脂系塗料は、塗膜の耐レトルト性が良好であるという特徴を有し、ポリエステル樹脂/アミノ樹脂系塗料やエポキシ樹脂/アミノ樹脂系塗料は、塗膜の加工性が良好であるという特徴を有する。
【0004】
しかしながら、アクリル樹脂/アミノ樹脂系塗料は、塗膜の硬度を高めようとすると加工性が低位になるという欠点を有し、ポリエステル樹脂/アミノ樹脂系塗料やエポキシ樹脂/アミノ樹脂系塗料は、塗膜の耐レトルト性が低位であるという欠点を有していた。また、アミノ樹脂を使用した塗料は、焼き付け時に揮発性低分子量物(ヒューム)が生じ、これが焼付炉内に堆積後落下して塗膜を汚染するといった問題点も有していた。
【0005】
塗膜硬度と加工性のバランス、および耐レトルト性が良好な金属用塗料としては、アクリル樹脂/エポキシ樹脂系塗料が知られている。このアクリル樹脂/エポキシ樹脂系塗料は、ヒューミングの問題も少ない。しかしながら、アクリル樹脂/エポキシ樹脂系塗料は、第3級アミンや第4級アンモニウム化合物等の硬化促進剤を使用する必要があり、このような硬化促進剤の使用により、塗料の貯蔵安定性が低下したり、硬化塗膜が黄変するといった問題点を有していた。
【0006】
一方、塗料の貯蔵安定性を改善する手段として、金属キレートを硬化促進剤として使用することが提案されている。例えば、特開昭52−115894号公報には、樹脂の硬化温度で金属を遊離するアセチルアセトン遷移金属塩等の金属キレート化合物を含有するアクリル/エポキシ熱硬化性樹脂組成物の使用が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような金属キレート化合物を硬化促進剤として使用したアクリル/エポキシ熱硬化性樹脂組成物を金属に塗布する場合には、貯蔵安定性は良好であるが、得られる塗膜の硬度と加工性のバランス、および耐レトルト性が低下するという問題点を有していた。そのため、このような樹脂組成物の金属用塗料への適用は困難であった。
このような問題を解決するものとしては、特定の酸価、分子量を有するカルボキシル基含有アクリル系共重合体と、特定のグリシジル基含有エポキシ化合物と、有機金属塩とを含有する熱硬化被覆用組成物が、特開平10−212449号公報に開示されている。しかしながら、低分子量の有機金属塩を硬化促進剤として含有する熱硬化被覆用組成物は、耐レトルト性および貯蔵安定性がいまだ不十分であった。
【0008】
よって、本発明の目的は、塗膜硬度と加工性のバランス、耐レトルト性および耐黄変性に優れた塗膜を形成することができ、塗料にした際の貯蔵安定性に優れ、特に金属用塗料として有用な熱硬化性被覆用組成物およびこれを用いた塗料を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、金属含有重合性単量体を構成成分とするとともに、特定の酸価および重量平均分子量を有するアクリル系共重合体を含有するアクリル/エポキシ熱硬化性樹脂組成物が上記課題を解決し、金属用塗料として好適に使用することができることを見いだし、本発明を完成した。
【0010】
すなわち、本発明の熱硬化性被覆用組成物は、α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸(a)(以下、(a)成分とも記す)2〜30質量%、一般式(I)で示される金属含有重合性単量体(b)(以下、(b)成分とも記す)0.1〜10質量%および、(a)成分および(b)成分と共重合可能なビニル単量体(c)(以下、(c)成分とも記す)60〜97.9質量%を共重合させて得られ、酸価が15〜150mgKOH/gであり、重量平均分子量が3000〜80000の範囲であるアクリル系共重合体(A)(以下、(A)成分とも記す)と、分子内に2個以上のグリシジル基を有するエポキシ化合物(B)(以下、(B)成分とも記す)とを含有し、(A)成分と(B)成分との合計100質量部中、(A)成分が50〜95質量部であることを特徴とする。
【0011】
(式中、R1 は水素原子またはメチル基、MはMg、ZnまたはCa、R2 は有機酸残基を示す。)
【0012】
【化3】
【0013】
また、前記金属含有重合性単量体(b)は、2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する金属含有重合性単量体(b2 )を含むことが望ましい。
また、本発明の塗料は、本発明の熱硬化性被覆用組成物を含有することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明におけるアクリル系共重合体(A)は、α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸(a)、金属含有重合性単量体(b)および、(a)成分および(b)成分と共重合可能なビニル単量体(c)を特定の比率で共重合させて得られるものである。
【0015】
(A)成分に使用されるα,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸(a)は、得られる塗膜に硬度や耐レトルト性等を付与するものである。
α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸(a)としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ビニル安息香酸、フマール酸、フマール酸モノメチルエステル、フマール酸モノブチルエステル、マレイン酸、マレイン酸モノメチルエステル、マレイン酸モノブチルエステル、イタコン酸、イタコン酸モノメチルエステル、イタコン酸モノブチルエステル、無水イタコン酸、無水マレイン酸、無水シトラコン酸等を挙げることができる。これらは、単独もしくは2種類以上を併用して使用することができる。これらの中でもアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸が特に好ましい。
【0016】
(a)成分の割合は、全単量体に対して、2〜30質量%の範囲である。(a)成分の割合が2質量%以上であると、得られる硬化塗膜の架橋密度が適度の範囲にあり、塗膜の硬度、耐溶剤性、耐レトルト性等が良好となる。(a)成分の割合が30質量%以下では、得られる硬化塗膜は可撓性が適度にあり、塗料の貯蔵安定性が良好となる。(a)成分の割合は、より好ましくは4〜23質量%、さらに好ましくは6〜15質量%の範囲である。
【0017】
上記(a)成分と共に(A)成分の構成成分として使用される金属含有重合性単量体(b)は、得られる硬化塗膜に金属下地に対する密着性を付与するとともに、(A)成分と(B)成分の硬化促進剤として使用されるものである。また、アクリル系共重合体(A)が金属含有重合性単量体(b)を含むことにより、第3級アミンや第4級アンモニウム塩等の硬化促進剤を使用する必要がなくなり、硬化塗膜の耐黄変性が向上する。
【0018】
(b)成分の割合は、全単量体に対して、0.1〜10質量%の範囲である。(b)成分の割合が0.1質量%以上であると、得られる硬化塗膜の架橋密度が適当な範囲にあり、硬度、耐溶剤性、耐レトルト性が良好となる。(b)成分の割合が10質量%以下では、得られる硬化塗膜は適当な可撓性を持ち、加工性、塗料の貯蔵安定性が良好となる。(b)成分の割合は、より好ましくは、0.5〜7質量%の範囲であり、さらに好ましくは1〜5質量%の範囲である。
【0019】
金属含有重合性単量体(b)は、下記一般式(I)で表されるものである。上記の一般式(I)において、R1 は水素原子またはメチル基、Mはマグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)またはカルシウム(Ca)の金属を表し、R2 は有機酸残基を示す。
【0020】
【化4】
【0021】
有機酸残基としては、モノクロル酢酸、モノフルオロ酢酸、プロピオン酸、オクチル酸、バーサチック酸、オレイン酸、イソステアリン酸、パルミチン酸、クレソチン酸、α−ナフトエ酸、β−ナフトエ酸、安息香酸、2,4,5−トリクロロフェノキシ酢酸、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸、キノリンカルボン酸、ニトロ安息香酸、ニトロナフタレンカルボン酸、プルビン酸等の一価の有機酸から誘導されるものが例示される。これらの有機酸残基の中でも、脂肪酸系のものが、本発明におけるアクリル系共重合体(A)には特に好ましく、それにより長期にわたりクラックや剥離のない塗膜を維持することができる。
【0022】
上記一般式(I)で表される化合物の具体例としては、例えば、モノクロル酢酸マグネシウム(メタ)アクリレート((メタ)アクリレートは、アクリレートまたはメタクリレートを意味する。以下、同じ。)、モノクロル酢酸亜鉛(メタ)アクリレート、モノクロル酢酸カルシウム(メタ)アクリレート、モノフルオロ酢酸マグネシウム(メタ)アクリレート、モノフルオロ酢酸亜鉛(メタ)アクリレート、モノフルオロ酢酸カルシウム(メタ)アクリレート、プロピオン酸マグネシウム(メタ)アクリレート、プロピオン酸亜鉛(メタ)アクリレート、プロピオン酸カルシウム(メタ)アクリレート、オクチル酸マグネシウム(メタ)アクリレート、オクチル酸亜鉛(メタ)アクリレート、オクチル酸カルシウム(メタ)アクリレート、バーサチック酸マグネシウム(メタ)アクリレート、バーサチック酸亜鉛(メタ)アクリレート、バーサチック酸カルシウム(メタ)アクリレート、オレイン酸マグネシウム(メタ)アクリレート、オレイン酸亜鉛(メタ)アクリレート、オレイン酸カルシウム(メタ)アクリレート、イソステアリン酸マグネシウム(メタ)アクリレート、イソステアリン酸亜鉛(メタ)アクリレート、イソステアリン酸カルシウム(メタ)アクリレート、
【0023】
パルミチン酸マグネシウム(メタ)アクリレート、パルミチン酸亜鉛(メタ)アクリレート、パルミチン酸カルシウム(メタ)アクリレート、クレソチン酸マグネシウム(メタ)アクリレート、クレソチン酸亜鉛(メタ)アクリレート、クレソチン酸カルシウム(メタ)アクリレート、α−ナフトエ酸マグネシウム(メタ)アクリレート、α−ナフトエ酸亜鉛(メタ)アクリレート、α−ナフトエ酸カルシウム(メタ)アクリレート、β−ナフトエ酸マグネシウム(メタ)アクリレート、β−ナフトエ酸亜鉛(メタ)アクリレート、β−ナフトエ酸カルシウム(メタ)アクリレート、安息香酸マグネシウム(メタ)アクリレート、安息香酸亜鉛(メタ)アクリレート、安息香酸カルシウム(メタ)アクリレート、2,4,5−トリクロロフェノキシ酢酸マグネシウム(メタ)アクリレート、2,4,5−トリクロロフェノキシ酢酸亜鉛(メタ)アクリレート、2,4,5−トリクロロフェノキシ酢酸カルシウム(メタ)アクリレート、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸マグネシウム(メタ)アクリレート、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸亜鉛(メタ)アクリレート、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸カルシウム(メタ)アクリレート、
【0024】
キノリンカルボン酸マグネシウム(メタ)アクリレート、キノリンカルボン酸亜鉛(メタ)アクリレート、キノリンカルボン酸カルシウム(メタ)アクリレート、ニトロ安息香酸マグネシウム(メタ)アクリレート、ニトロ安息香酸亜鉛(メタ)アクリレート、ニトロ安息香酸カルシウム(メタ)アクリレート、ニトロナフタレンカルボン酸マグネシウム(メタ)アクリレート、ニトロナフタレンカルボン酸亜鉛(メタ)アクリレート、ニトロナフタレンカルボン酸カルシウム(メタ)アクリレート、プルビン酸マグネシウム(メタ)アクリレート、プルビン酸亜鉛(メタ)アクリレート、プルビン酸カルシウム(メタ)アクリレート等が挙げられる。これら金属含有重合性単量体(b1 )は、1種または2種以上を必要に応じて適宜選択して使用することができる。これらの中でも、耐黄変性、耐レトルト性の点で、亜鉛含有重合性単量体が好ましい。
【0025】
金属含有重合性単量体(b)のうち、金属含有重合性単量体(b2 )は、2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する金属含有重合性単量体であり、例えば、ジアクリル酸マグネシウム[(CH2=CHCOO)2Mg]、ジメタクリル酸マグネシウム[(CH2=C(CH3)COO)2Mg]、ジアクリル酸亜鉛[(CH2=CHCOO)2Zn]、ジメタクリル酸亜鉛[(CH2=C(CH3)COO)2Zn]、ジアクリル酸カルシウム[(CH2=CHCOO)2Ca]、ジメタクリル酸カルシウム[(CH2=C(CH3)COO)2Ca]等を挙げることができる。これら金属含有重合性単量体(b2 )は、1種または2種以上を必要に応じて適宜選択して用いることができる。これらの中でも、耐黄変性、耐レトルト性の点で、ジ(メタ)アクリル酸亜鉛が好ましい(なお、(メタ)アクリルとは、アクリルまたはメタクリルのことを意味する。以下、同じ)。
【0026】
さらに、金属含有重合性単量体(b)として、2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する金属含有重合性単量体(b2 )を含む場合、金属含有重合性単量体同士の相溶性の観点から同種金属が好ましく、ジ(メタ)アクリル酸亜鉛と、脂肪酸系亜鉛(メタ)アクリレートの組み合わせが特に好ましい。
【0027】
上記(a)成分および(b)成分と共に(A)成分の構成成分として使用されるビニル単量体(c)は、得られる硬化塗膜に優れた塗膜性能を付与するために適宜選択して使用される。
【0028】
ビニル単量体(c)としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の炭化水素置換基を有する(メタ)アクリル酸エステル単量体;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン誘導体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の重合性不飽和ニトリル類;N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等のアクリルアミド系単量体;
【0029】
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのγ−ブチロラクトン開環付加物、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのε−カプロラクトン開環付加物、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートまたは2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートへのエチレンオキシドの開環付加物やプロピレンオキシドの開環付加物、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートまたは2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートの二量体や三量体等の水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル単量体;酢酸ビニル等のビニルエステル類;グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有単量体;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の塩基性単量体等が挙げられる。これらは単独あるいは二種以上を併用して使用することができる。これらの中でも、塗膜硬度、加工性、耐黄変性、耐レトルト性の点で、(メタ)アクリル酸エステル単量体やスチレンが好ましい。
【0030】
(c)成分の割合は、全単量体に対して、60〜97.9質量%の範囲である。(c)成分の割合が60質量%以上であると、得られる硬化塗膜の可撓性が適当で加工性が良好になるとともに、塗料の貯蔵安定性が良好となる。(c)成分の割合が97.9質量%以下では、得られる硬化塗膜の架橋密度が適当に有り、塗膜の硬度、耐溶剤性、耐レトルト性等が良好となる。(c)成分の割合は、より好ましくは70〜95.5質量%、さらに好ましくは80〜93質量%の範囲である。
【0031】
本発明におけるアクリル系共重合体(A)の酸価は、15〜150mgKOH/gの範囲である必要がある。酸価が15mgKOH/g以上で、得られる硬化塗膜の架橋密度が適当な範囲となり、塗膜の硬度、耐溶剤性、耐レトルト性等が良好となる。酸価が150mgKOH/g以下では、得られる硬化塗膜には適度な可撓性があることから加工性が良好となると共に、塗料の貯蔵安定性が良好となる。アクリル系共重合体(A)の酸価は、より好ましくは30〜120mgKOH/g、さらに好ましくは40〜100mgKOH/gの範囲である。
【0032】
また、本発明の熱硬化性被覆用組成物を、特に金属用塗料として好適に使用するためには、アクリル系共重合体(A)の重量平均分子量は、3000〜80000の範囲である必要がある。(A)成分の重量平均分子量が3000以上では得られる塗膜の耐溶剤性、耐レトルト性が良好となる。(A)成分の重量平均分子量が80000以下では本発明の熱硬化性被覆用組成物の粘度が適当な範囲にあり、塗料固形分が適正に保たれると共に、塗膜の外観も良好となる。(A)成分の重量平均分子量は、より好ましくは5000〜50000の範囲である。
【0033】
本発明におけるアクリル系共重合体(A)は、本発明の熱硬化性被覆用組成物の(A)成分と(B)成分の合計100質量部中、50〜95質量部の範囲で用いられる。(A)成分が50質量部以上であると、得られる塗膜の硬度と加工性のバランス、耐レトルト性等が良好となる。(A)成分が95質量部以下では、得られる硬化塗膜の架橋密度が適度な範囲となり、硬度、耐溶剤性、耐レトルト性等が良好となる。(A)成分は、より好ましくは60〜90質量部の範囲である。
【0034】
本発明におけるアクリル系共重合体(A)の重合方法としては、溶液重合法、塊状重合法、乳化重合法等の公知の重合法が挙げられ、一般には、溶液重合法が好ましい。
溶液重合法による場合、有機溶剤および重合開始剤の存在下に、前記各単量体の混合物を共重合させる。
【0035】
有機溶剤としては、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、トルエン、キシレン、エクソン化学社製ソルベッソ#100、ソルベッソ#150、日石三菱社製スーパーゾール#1500、スーパーゾール#1800、丸善石油化学社製スワゾール#1000、スワゾール#1500、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等の通常用いられる有機溶剤が使用できる。これらの中でも、金属含有重合性単量体(b)の溶解性の点でn−ブタノールやエチレングリコールモノブチルエーテル等のアルコール系有機溶剤、グリコール系有機溶剤を併用することが好ましい。
【0036】
また、重合開始剤としても、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、t−ブチルパーオクトエート等の通常用いられる重合開始剤が使用できる。さらに、必要に応じて、2−メルカプトエタノール、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、α−メチルスチレンダイマー等の連鎖移動剤を使用することができる。
【0037】
本発明に使用される、分子内に2個以上のグリシジル基を有するエポキシ化合物(B)は、得られる塗膜に硬度、耐レトルト性、耐溶剤性等を付与するものである。
【0038】
本発明における、分子内に2個以上のグリシジル基を有するエポキシ化合物(B)は、エポキシ当量が150〜3000の範囲であることが好ましい。エポキシ当量が150以上であると、得られる塗膜の耐溶剤性、耐レトルト性、塗料の貯蔵安定性が良好となる。エポキシ当量が3000以下では、本発明の熱硬化性被覆用組成物の粘度が適当な範囲にあり、塗料固形分が適正に保たれると共に、塗膜の外観も低下する傾向にある。エポキシ当量は、より好ましくは150〜1500の範囲である。
【0039】
本発明における、分子内に2個以上のグリシジル基を有するエポキシ化合物(B)としては、塗膜硬度、耐レトルト性の点で、ビスフェノールA型またはビスフェノールF型のエポキシ樹脂であることが特に好ましい。例えば、油化シェルエポキシ(株)のエピコート828、エピコート1001、エピコート1004、エピコート1007、東都化成(株)のYD−011、YD−014、YDF−2001、YDF−2004、大日本インキ化学工業(株)のエピクロン1050、エピクロン4050等を挙げることができる。これらは単独であるいは二種以上を併用して使用することができる。
【0040】
本発明における、分子内に2個以上のグリシジル基を有するエポキシ化合物(B)は、(A)成分と(B)成分の合計100質量部中、5〜50質量部の範囲で用いられる。(B)成分が5質量部以上であると、得られる硬化塗膜の架橋密度が適当な範囲にあり、硬度、耐溶剤性、耐レトルト性等が良好となる。(B)成分が50質量部以下では、得られる塗膜の硬度と加工性のバランス、耐レトルト性等が良好となる。(B)成分は、より好ましくは10〜40質量部の範囲である。
【0041】
本発明の熱硬化性被覆用組成物の製造方法は、特に限定されるものではないが、例えば、分子内に2個以上のグリシジル基を有するエポキシ化合物(B)を有機溶剤に溶解し、その中にアクリル系共重合体(A)の単量体成分である(a)成分、(b)成分および(c)成分の混合物、重合開始剤、連鎖移動剤等を滴下、重合してもよい。また、(A)成分の重合終了時に(B)成分を添加してもよい。また、塗料配合時に(A)成分と(B)成分を混合してもよい。
【0042】
本発明の塗料は、本発明の熱硬化性被覆剤組成物を塗料化したものであり、通常、固形分40〜70質量%の範囲で使用される。
また、本発明の熱硬化性被覆組成物を塗料化する際には、酸化チタン、カーボンブラック、アルミニウムペースト、タルク、炭酸カルシウム等の顔料;ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、アミノ樹脂、アルキッド樹脂、繊維素樹脂等の樹脂;表面調整剤、消泡剤、潤滑剤、酸化防止剤、顔料沈降防止剤、揺変性付与剤、アセチルアセトン金属塩、有機酸金属塩などの金属化合物等の添加剤を必要に応じて使用することができる。
【0043】
本発明の塗料の塗布方法としては、噴霧コート法、ローラーコート法、バーコート法、エアーナイフ法、流延法、刷毛塗り法、ディッピング法等が挙げられるが、特に限定されない。
また、本発明の塗料を、塗布後、通常160〜280℃の温度範囲で10秒〜10分間加熱することによって、塗膜を形成させることができる。
【0044】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、実施例中の「%」および「部」は、特に明記しない限りは重量基準である。
【0045】
<アクリル系重合体P−1〜P−12の合成>
攪拌機、温度制御装置、冷却管、窒素導入管を備えた容器に、窒素をパージした後、表1に示した溶剤を加え、攪拌しながら100℃に加熱した。その後、表1に示した組成の単量体および重合開始剤の混合物を4時間かけて滴下した。滴下終了1時間後にアゾビスイソブチロニトリル0.2部を加え、さらに2時間同温度を保持し、樹脂への転化率を高め、アクリル系共重合体P1〜P12を合成した。
【0046】
【表1】
【0047】
*1)エクソン化学(株)製芳香族炭化水素
*2)ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーにより測定し、ポリスチレンを基準とした値を示す。
【0048】
<樹脂組成物A−1〜A−19の調製>
表2記載の配合により熱硬化性被覆用組成物(A−1〜A−19)を得た。
【0049】
【表2】
【0050】
*1)油化シェルエポキシ(株)製エポキシ樹脂、エポキシ当量184〜194
*2)油化シェルエポキシ(株)製エポキシ樹脂、エポキシ当量450〜500
*3)油化シェルエポキシ(株)製エポキシ樹脂、エポキシ当量875〜975
*4)三菱レイヨン(株)製水酸基含有アクリル樹脂、固形分:50%、水酸基価:22mgKOH/g、酸価:8mgKOH/g 、重量平均分子量:50000
*5)三井サイテック(株)製メチル化メラミン樹脂、固形分100%
*6)キングインダストリー(株)製酸触媒、有効成分25%
*7)1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7
【0051】
<実施例1〜5、比較例1〜14>
表2記載の熱硬化性被覆用組成物(A−1〜A−19)とタイペークCR−95(石原産業(株)製の酸化チタン)を固形分質量比で1/1となるように配合し、各々サンドミル等公知の分散機により分散練肉した後、ブチルセロソルブ(エチレングリコールモノブチルエーテル)/ソルベッソ#150(エッソ社製、芳香族炭化水素)=1/2(質量%)からなる混合溶剤を加え、塗料の固形分が40%となるよう調製し、塗料化した。なお、熱硬化性被覆組成物(A−14)は粘度が高く、上記の手法では分散練肉ができず塗料化できなかった。
【0052】
この塗料を厚さ0.3mmのブリキ板上に乾燥膜厚が10μmとなるように、バーコーターを用いて塗装し、190℃で10分間焼き付けた。得られた塗膜の評価結果を表3に示した。
【0053】
【表3】
【0054】
実施例および比較例における性能の評価は以下に示す方法を用いて行った。
[評価判定の基準]
7:非常に良好、6:良好、5:やや良好、4:可(実用上の下限)、3:やや不良、2:不良、1:極めて不良
[評価方法]
・塗膜硬度:鉛筆引っかき試験(JIS K−5400)に準じて行い、評価した。
・密着性:カッターナイフで塗面上の1cm角内に100個の碁盤目を作成し、セロハンテープを貼り付け、剥離後の塗板の状態を目視で評価した。
【0055】
・耐衝撃性:デュポン衝撃試験器を用い、1/2インチ径、1kg荷重、高さ40cmの条件で評価し、評価後の塗板の状態を目視で評価した。
・加工性:エリクセン試験(JIS Z−2247)に準じて行い評価した。
・耐溶剤性:キシレンラビング100回後、塗板の状態を目視で評価した。
・耐レトルト性:プレッシャークッカー試験器を用い、130℃の熱水中に塗板を45分間浸漬した後、密着性試験を行い目視評価した。
・耐黄変性:塗板を更に190℃で10分間焼き付け、目視で評価した。
・塗料貯蔵安定性:塗料を50℃で45日間放置した後、塗料の状態の変化と粘度の変化より評価した。
【0056】
表3の各実施例から明らかなように、本発明の熱硬化性被覆用組成物を含有する塗料は、塗膜硬度と加工性のバランスに優れた塗膜が形成できるとともに耐レトルト性、耐黄変性等、他の塗膜性能も優れていた。また、塗料の貯蔵安定性も優れていた。
【0057】
これに対して、比較例1は、本発明の熱硬化性被覆用組成物と異なり、水酸基含有アクリル樹脂とメラミン樹脂とから構成されており、これは、塗膜の耐衝撃性と加工性が低位であった。
また、比較例10〜14では、本発明における金属含有重合性単量体(b)を除いたアクリル系共重合体を用いており、その中で比較例10〜13のように硬化促進作用を持つ公知の化合物を加えた樹脂組成物からなる塗料は全て、塗料の貯蔵安定性が低位であった。一方、硬化促進作用をもつ化合物を加えていない比較例14は耐溶剤性、耐レトルト性が低位であった。
また、比較例2〜9では、本発明において規定される条件を満たさない樹脂組成物を含有する塗料は、硬化塗膜の硬度と加工性のバランス、耐レトルト性、耐黄変性等、他の塗膜性能および塗料の貯蔵安定性全てを満足することはできなかった。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の熱硬化性被覆用組成物は、α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸(a)2〜30質量%、一般式(I)で示される金属含有重合性単量体(b)0.1〜10質量%および、(a)成分および(b)成分と共重合可能なビニル単量体(c)60〜97.9質量%を共重合させて得られ、酸価が15〜150mgKOH/gであり、重量平均分子量が3000〜80000の範囲であるアクリル系共重合体(A)と、分子内に2個以上のグリシジル基を有するエポキシ化合物(B)とを含有し、(A)成分と(B)成分との合計100質量部中、(A)成分が50〜95質量部であるものであるので、塗膜硬度と加工性のバランス、耐レトルト性および耐黄変性に優れた塗膜を形成することができ、さらに塗料にした際の貯蔵安定性に優れている。このような熱硬化性被覆用組成物は、特に金属用塗料として好適に用いることのできるものであり、工業上非常に有益なものである。
【0059】
また、本発明の塗料は、本発明の熱硬化性被覆用組成物を含有するものであるので、塗膜硬度と加工性のバランス、耐レトルト性および耐黄変性に優れた塗膜を形成することができ、貯蔵安定性に優れ、特に金属用塗料として有用である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention is capable of forming a coating film excellent in the balance between coating film hardness and processability, retort resistance and yellowing resistance, and is further excellent in storage stability when formed into a paint. In particular, the present invention relates to a thermosetting coating composition that can be suitably used as a metal paint, and a paint using the same.
[0002]
[Prior art]
Usually, metal cans used for cosmetics, insecticide spray cans, and the like are painted on the outer surface. The coating material used for such metal cans is required to have rust prevention and design properties, and to have workability (flexibility) in the can manufacturing process and the can manufacturing process. Moreover, the coating material used for food cans, such as beverage cans, such as can coffee, can juice, can beer, and processed fish meat products, needs to endure the retort process at the time of a food sterilization process. Thus, many high performance is calculated | required by the metal coating material used for a can outer surface.
[0003]
Various metal paints have been proposed so far, for example, acrylic resin / amino resin paints, polyester resin / amino resin paints, epoxy resin / amino resin paints, etc. with the aim of satisfying these strict requirements. Has been. Acrylic resin / amino resin paints have good retort resistance, and polyester resin / amino resin paints and epoxy resin / amino resin paints have good processability. It has the characteristic of being.
[0004]
However, acrylic resin / amino resin-based paints have the disadvantage that the workability becomes low when trying to increase the hardness of the coating film. Polyester resin / amino resin-based paints and epoxy resin / amino resin-based paints are The film had the disadvantage of low retort resistance. In addition, a coating material using an amino resin has a problem that a volatile low molecular weight substance (fume) is generated during baking, which drops after being deposited in a baking furnace and contaminates the coating film.
[0005]
An acrylic resin / epoxy resin-based paint is known as a paint for metal having a good balance between coating film hardness and processability and good retort resistance. This acrylic resin / epoxy resin-based paint has few problems of fuming. However, acrylic resin / epoxy resin-based paints require the use of a curing accelerator such as a tertiary amine or quaternary ammonium compound, and the use of such a curing accelerator reduces the storage stability of the paint. And the cured coating film has a problem of yellowing.
[0006]
On the other hand, the use of metal chelates as curing accelerators has been proposed as means for improving the storage stability of paints. For example, JP-A-52-115894 discloses the use of an acrylic / epoxy thermosetting resin composition containing a metal chelate compound such as an acetylacetone transition metal salt that liberates a metal at the curing temperature of the resin. .
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, when an acrylic / epoxy thermosetting resin composition using such a metal chelate compound as a curing accelerator is applied to a metal, the storage stability is good, but the hardness and processing of the resulting coating film are good. The problem was that the balance of properties and retort resistance were reduced. Therefore, it is difficult to apply such a resin composition to a metal paint.
As a solution to such a problem, a composition for thermosetting coating containing a carboxyl group-containing acrylic copolymer having a specific acid value and molecular weight, a specific glycidyl group-containing epoxy compound, and an organometallic salt This is disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-212449. However, the thermosetting coating composition containing a low molecular weight organometallic salt as a curing accelerator is still insufficient in retort resistance and storage stability.
[0008]
Therefore, the object of the present invention is to form a coating film excellent in the balance between coating film hardness and processability, retort resistance and yellowing resistance, and excellent in storage stability when used as a paint, particularly for metals. It is an object of the present invention to provide a thermosetting coating composition useful as a paint and a paint using the same.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
Therefore, as a result of diligent studies to solve the above problems, the present inventors include a metal-containing polymerizable monomer as a constituent component and an acrylic copolymer having a specific acid value and a weight average molecular weight. It was found that an acrylic / epoxy thermosetting resin composition to solve the above-mentioned problems and can be suitably used as a coating material for metal, and the present invention was completed.
[0010]
That is, the thermosetting coating composition of the present invention comprises 2 to 30% by mass of α, β-monoethylenically unsaturated carboxylic acid (a) (hereinafter also referred to as component (a)),Shown by general formula (I)0.1-10% by mass of metal-containing polymerizable monomer (b) (hereinafter also referred to as component (b)) and vinyl monomer (c) copolymerizable with component (a) and component (b) (Hereinafter also referred to as the component (c)) An acrylic copolymer obtained by copolymerizing 60 to 97.9% by mass, having an acid value of 15 to 150 mgKOH / g, and a weight average molecular weight of 3000 to 80000. A polymer (A) (hereinafter also referred to as component (A)) and an epoxy compound (B) having two or more glycidyl groups in the molecule (hereinafter also referred to as component (B)); The component (A) is 50 to 95 parts by mass in a total of 100 parts by mass of the component (B) and the component (B).
[0011]
(Where R1 Is a hydrogen atom or a methyl group, M is Mg, Zn or Ca, R2 Represents an organic acid residue. )
[0012]
[Chemical Formula 3]
[0013]
The metal-containing polymerizable monomer (b) has two(Meth) acryloyloxyGroup-containing metal-containing polymerizable monomer (b2 )includingIs desirable.
Moreover, the coating material of this invention contains the composition for thermosetting coating of this invention, It is characterized by the above-mentioned.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
The acrylic copolymer (A) in the present invention comprises an α, β-monoethylenically unsaturated carboxylic acid (a), a metal-containing polymerizable monomer (b), and the components (a) and (b). It is obtained by copolymerizing a copolymerizable vinyl monomer (c) at a specific ratio.
[0015]
The α, β-monoethylenically unsaturated carboxylic acid (a) used for the component (A) imparts hardness, retort resistance and the like to the obtained coating film.
Examples of the α, β-monoethylenically unsaturated carboxylic acid (a) include acrylic acid, methacrylic acid, crotonic acid, vinyl benzoic acid, fumaric acid, fumaric acid monomethyl ester, fumaric acid monobutyl ester, maleic acid and maleic acid. Examples include acid monomethyl ester, maleic acid monobutyl ester, itaconic acid, itaconic acid monomethyl ester, itaconic acid monobutyl ester, itaconic anhydride, maleic anhydride, and citraconic anhydride. These can be used alone or in combination of two or more. Among these, acrylic acid, methacrylic acid, and itaconic acid are particularly preferable.
[0016]
(A) The ratio of a component is the range of 2-30 mass% with respect to all the monomers. When the proportion of the component (a) is 2% by mass or more, the cured coating film obtained has a crosslinking density in an appropriate range, and the coating film hardness, solvent resistance, retort resistance, and the like are improved. When the proportion of the component (a) is 30% by mass or less, the obtained cured coating film has an appropriate flexibility, and the storage stability of the paint becomes good. The proportion of the component (a) is more preferably in the range of 4 to 23% by mass, still more preferably 6 to 15% by mass.
[0017]
The metal-containing polymerizable monomer (b) used as a constituent component of the component (A) together with the component (a) provides adhesion to the metal base to the cured film obtained, and the component (A) It is used as a curing accelerator for the component (B). Further, since the acrylic copolymer (A) contains the metal-containing polymerizable monomer (b), it is not necessary to use a curing accelerator such as a tertiary amine or a quaternary ammonium salt. The yellowing resistance of the film is improved.
[0018]
(B) The ratio of a component is the range of 0.1-10 mass% with respect to all the monomers. When the ratio of the component (b) is 0.1% by mass or more, the resulting cured coating film has a crosslinking density in an appropriate range, and the hardness, solvent resistance, and retort resistance are good. When the proportion of component (b) is 10% by mass or less, the resulting cured coating film has appropriate flexibility, and processability and coating storage stability are good. (B) The ratio of a component becomes like this. More preferably, it is the range of 0.5-7 mass%, More preferably, it is the range of 1-5 mass%.
[0019]
The metal-containing polymerizable monomer (b) is,underIt is represented by the general formula (I). In the above general formula (I), R1 Represents a hydrogen atom or a methyl group, M represents a metal of magnesium (Mg), zinc (Zn) or calcium (Ca), R2 Represents an organic acid residue.
[0020]
[Formula 4]
[0021]
Examples of organic acid residues include monochloroacetic acid, monofluoroacetic acid, propionic acid, octylic acid, versatic acid, oleic acid, isostearic acid, palmitic acid, cresotic acid, α-naphthoic acid, β-naphthoic acid, benzoic acid, 2, Examples thereof include those derived from monovalent organic acids such as 4,5-trichlorophenoxyacetic acid, 2,4-dichlorophenoxyacetic acid, quinolinecarboxylic acid, nitrobenzoic acid, nitronaphthalenecarboxylic acid, and puruvic acid. Among these organic acid residues, those of fatty acid type are particularly preferable for the acrylic copolymer (A) in the present invention, whereby a coating film free from cracks and peeling can be maintained over a long period of time.
[0022]
Specific examples of the compound represented by the general formula (I) include, for example, monochloromagnesium acetate (meth) acrylate ((meth) acrylate means acrylate or methacrylate. The same shall apply hereinafter), monochlorozinc acetate ( (Meth) acrylate, monochloro calcium acetate (meth) acrylate, magnesium monofluoroacetate (meth) acrylate, zinc monofluoroacetate (meth) acrylate, calcium monofluoroacetate (meth) acrylate, magnesium propionate (meth) acrylate, zinc propionate (Meth) acrylate, calcium propionate (meth) acrylate, magnesium octylate (meth) acrylate, zinc octylate (meth) acrylate, calcium octylate (meth) acrylate, -Magnesic acid magnesium (meth) acrylate, versatic acid zinc (meth) acrylate, versatic acid calcium (meth) acrylate, magnesium oleate (meth) acrylate, zinc oleate (meth) acrylate, calcium oleate (meth) acrylate, isostearic acid Magnesium (meth) acrylate, zinc isostearate (meth) acrylate, calcium isostearate (meth) acrylate,
[0023]
Magnesium palmitate (meth) acrylate, zinc palmitate (meth) acrylate, calcium palmitate (meth) acrylate, magnesium cresinate (meth) acrylate, zinc cresinate (meth) acrylate, calcium cresotate (meth) acrylate, α- Magnesium naphthoate (meth) acrylate, zinc naphthoate (meth) acrylate, calcium naphthoate (meth) acrylate, magnesium naphthoate (meth) acrylate, zinc naphthoate (meth) acrylate, β- Calcium naphthoate (meth) acrylate, magnesium benzoate (meth) acrylate, zinc benzoate (meth) acrylate, calcium benzoate (meth) acrylate, 2,4,5-trichlorophenoxy Magnesium acetate (meth) acrylate, 2,4,5-trichlorophenoxyacetic acid zinc (meth) acrylate, 2,4,5-trichlorophenoxyacetic acid calcium (meth) acrylate, 2,4-dichlorophenoxyacetic acid magnesium (meth) acrylate, 2,4-dichlorophenoxyacetic acid zinc (meth) acrylate, 2,4-dichlorophenoxyacetic acid calcium (meth) acrylate,
[0024]
Magnesium quinolinecarboxylate (meth) acrylate, zinc quinolinecarboxylate (meth) acrylate, calcium quinolinecarboxylate (meth) acrylate, magnesium nitrobenzoate (meth) acrylate, zinc nitrobenzoate (meth) acrylate, calcium nitrobenzoate ( Meth) acrylate, magnesium nitronaphthalenecarboxylate (meth) acrylate, zinc nitronaphthalenecarboxylate (meth) acrylate, calcium nitronaphthalenecarboxylate (meth) acrylate, magnesium puruvate (meth) acrylate, zinc puruvate (meth) acrylate, Examples thereof include calcium (meth) acrylate of puruvate. These metal-containing polymerizable monomers (b1 ) Can be used by appropriately selecting one or two or more as necessary. Among these, a zinc-containing polymerizable monomer is preferable in terms of yellowing resistance and retort resistance.
[0025]
Among metal-containing polymerizable monomers (b), metal-containing polymerizable monomers (b2 ) Is two(Meth) acryloyloxyA metal-containing polymerizable monomer having a group, for example, magnesium diacrylate [(CH2= CHCOO)2Mg], magnesium dimethacrylate [(CH2= C (CHThree) COO)2Mg], zinc diacrylate [(CH2= CHCOO)2Zn], zinc dimethacrylate [(CH2= C (CHThree) COO)2Zn], calcium diacrylate [(CH2= CHCOO)2Ca], calcium dimethacrylate [(CH2= C (CHThree) COO)2Ca] and the like. These metal-containing polymerizable monomers (b2 ) Can be used by appropriately selecting one or two or more as necessary. Among these, zinc di (meth) acrylate is preferable in terms of yellowing resistance and retort resistance (in addition, (meth) acryl means acryl or methacryl; hereinafter the same).
[0026]
Furthermore, as a metal-containing polymerizable monomer (b)2Pieces(Meth) acryloyloxyGroup-containing metal-containing polymerizable monomer (b2 )includingIn this case, the same metal is preferable from the viewpoint of compatibility between the metal-containing polymerizable monomers, and a combination of zinc di (meth) acrylate and fatty acid-based zinc (meth) acrylate is particularly preferable.
[0027]
The vinyl monomer (c) used as a component of the component (A) together with the components (a) and (b) is appropriately selected in order to impart excellent coating performance to the resulting cured coating film. Used.
[0028]
Examples of the vinyl monomer (c) include methyl (meth) acrylate, ethyl (meth) acrylate, propyl (meth) acrylate, n-butyl (meth) acrylate, i-butyl (meth) acrylate, sec-butyl ( (Meth) acrylate, t-butyl (meth) acrylate, 2-ethylhexyl (meth) acrylate, n-octyl (meth) acrylate, lauryl (meth) acrylate, stearyl (meth) acrylate, cyclohexyl (meth) acrylate, phenyl (meth) (Meth) acrylic acid ester monomers having a hydrocarbon substituent such as acrylate and benzyl (meth) acrylate; styrene derivatives such as styrene, α-methylstyrene and vinyltoluene; polymerizable unsaturated such as acrylonitrile and methacrylonitrile Nitori S; N- methylol (meth) acrylamide, N- methoxymethyl (meth) acrylamide, N- butoxymethyl (meth) acrylamide monomers such as acrylamide;
[0029]
2-hydroxyethyl (meth) acrylate, 2-hydroxypropyl (meth) acrylate, 4-hydroxybutyl (meth) acrylate, γ-butyrolactone ring-opening adduct of 2-hydroxyethyl (meth) acrylate, 2-hydroxyethyl (meth) ) Ε-caprolactone ring-opening adduct of acrylate, 2-hydroxyethyl (meth) acrylate or 2-hydroxypropyl (meth) acrylate, ethylene oxide ring-opening adduct, propylene oxide ring-opening adduct, 2-hydroxyethyl ( (Meth) acrylate or 2-hydroxypropyl (meth) acrylate dimer and trimer-containing (meth) acrylic acid ester monomers; vinyl esters such as vinyl acetate; glycidyl (meth) acrylate, (meta Acrylic glycidyl And epoxy group-containing monomers such as ether; basic monomers such as dimethylaminoethyl (meth) acrylate and diethylaminoethyl (meth) acrylate. These can be used alone or in combination of two or more. Among these, (meth) acrylic acid ester monomers and styrene are preferable in terms of coating film hardness, processability, yellowing resistance, and retort resistance.
[0030]
(C) The ratio of a component is the range of 60-97.9 mass% with respect to all the monomers. When the proportion of the component (c) is 60% by mass or more, the resulting cured coating film has suitable flexibility and processability, and the storage stability of the paint is improved. When the proportion of the component (c) is 97.9% by mass or less, the resulting cured coating film has an appropriate crosslinking density, and the coating film has good hardness, solvent resistance, retort resistance, and the like. (C) The ratio of a component becomes like this. More preferably, it is 70-95.5 mass%, More preferably, it is the range of 80-93 mass%.
[0031]
The acid value of the acrylic copolymer (A) in the present invention needs to be in the range of 15 to 150 mgKOH / g. When the acid value is 15 mgKOH / g or more, the cross-linking density of the obtained cured coating film is in an appropriate range, and the hardness, solvent resistance, retort resistance, etc. of the coating film are good. When the acid value is 150 mgKOH / g or less, the obtained cured coating film has appropriate flexibility, so that the processability is good and the storage stability of the paint is good. The acid value of the acrylic copolymer (A) is more preferably in the range of 30 to 120 mgKOH / g, still more preferably in the range of 40 to 100 mgKOH / g.
[0032]
Moreover, in order to use the thermosetting coating composition of this invention suitably as a metal coating especially, the weight average molecular weight of an acrylic copolymer (A) needs to be the range of 3000-80000. is there. When the weight average molecular weight of the component (A) is 3000 or more, the resulting coating film has good solvent resistance and retort resistance. When the weight average molecular weight of the component (A) is 80,000 or less, the viscosity of the thermosetting coating composition of the present invention is in an appropriate range, the solid content of the paint is maintained properly, and the appearance of the coating film is also good. . (A) The weight average molecular weight of a component becomes like this. More preferably, it is the range of 5000-50000.
[0033]
The acrylic copolymer (A) in the present invention is used in the range of 50 to 95 parts by mass in a total of 100 parts by mass of the component (A) and the component (B) of the thermosetting coating composition of the present invention. . When the component (A) is 50 parts by mass or more, the hardness and workability balance of the resulting coating film, retort resistance, and the like are improved. When the component (A) is 95 parts by mass or less, the crosslinking density of the obtained cured coating film is in an appropriate range, and the hardness, solvent resistance, retort resistance, and the like are improved. The component (A) is more preferably in the range of 60 to 90 parts by mass.
[0034]
Examples of the polymerization method of the acrylic copolymer (A) in the present invention include known polymerization methods such as a solution polymerization method, a bulk polymerization method, and an emulsion polymerization method, and a solution polymerization method is generally preferable.
In the case of the solution polymerization method, the mixture of the monomers is copolymerized in the presence of an organic solvent and a polymerization initiator.
[0035]
Organic solvents include isopropyl alcohol, n-butanol, ethylene glycol monobutyl ether, propylene glycol monomethyl ether, propylene glycol monoethyl ether, propylene glycol monobutyl ether, diethylene glycol monomethyl ether, diethylene glycol monoethyl ether, diethylene glycol monobutyl ether, ethylene glycol monobutyl ether Acetate, Propylene glycol monomethyl ether acetate, Diethylene glycol monobutyl ether acetate, Toluene, Xylene, Solvesso # 100, Solvesso # 150 manufactured by Exxon Chemical Co., Ltd. Supersol # 1500, Supersol # 1800 manufactured by Mitsubishi Corporation # 1000, Swah Lumpur # 1500, methyl ethyl ketone, methyl isobutyl ketone, usually organic solvent used such as cyclohexanone can be used. Among these, it is preferable to use alcohol organic solvents and glycol organic solvents such as n-butanol and ethylene glycol monobutyl ether in view of the solubility of the metal-containing polymerizable monomer (b).
[0036]
As the polymerization initiator, a commonly used polymerization initiator such as azobisisobutyronitrile, benzoyl peroxide, cumene hydroperoxide, t-butyl peroctoate, or the like can be used. Furthermore, a chain transfer agent such as 2-mercaptoethanol, n-octyl mercaptan, n-dodecyl mercaptan, α-methylstyrene dimer can be used as necessary.
[0037]
The epoxy compound (B) having two or more glycidyl groups in the molecule used in the present invention imparts hardness, retort resistance, solvent resistance and the like to the resulting coating film.
[0038]
In the present invention, the epoxy compound (B) having two or more glycidyl groups in the molecule preferably has an epoxy equivalent in the range of 150 to 3000. When the epoxy equivalent is 150 or more, the resulting coating film has good solvent resistance, retort resistance, and storage stability of the paint. When the epoxy equivalent is 3000 or less, the viscosity of the thermosetting coating composition of the present invention is in an appropriate range, the solid content of the paint is maintained properly, and the appearance of the coating film tends to be lowered. The epoxy equivalent is more preferably in the range of 150-1500.
[0039]
In the present invention, the epoxy compound (B) having two or more glycidyl groups in the molecule is particularly preferably a bisphenol A type or bisphenol F type epoxy resin in terms of coating film hardness and retort resistance. . For example, Epikod 828, Epicote 1001, Epicote 1004, Epicote 1007 of Yuka Shell Epoxy Co., Ltd., YD-011, YD-014, YDF-2001, YDF-2004 of Toto Kasei Co., Ltd. Epicron 1050, Epicron 4050, and the like. These can be used alone or in combination of two or more.
[0040]
In the present invention, the epoxy compound (B) having two or more glycidyl groups in the molecule is used in a range of 5 to 50 parts by mass in a total of 100 parts by mass of the component (A) and the component (B). When the component (B) is 5 parts by mass or more, the cross-linking density of the resulting cured coating film is in an appropriate range, and the hardness, solvent resistance, retort resistance and the like are good. When the component (B) is 50 parts by mass or less, the hardness and workability balance of the obtained coating film, retort resistance, and the like are good. The component (B) is more preferably in the range of 10 to 40 parts by mass.
[0041]
The method for producing the thermosetting coating composition of the present invention is not particularly limited. For example, an epoxy compound (B) having two or more glycidyl groups in the molecule is dissolved in an organic solvent, A monomer component of the acrylic copolymer (A) (a), a mixture of the component (b) and the component (c), a polymerization initiator, a chain transfer agent, etc. may be dropped and polymerized. . Moreover, you may add (B) component at the time of completion | finish of superposition | polymerization of (A) component. Moreover, you may mix (A) component and (B) component at the time of paint compounding.
[0042]
The coating material of the present invention is obtained by coating the thermosetting coating composition of the present invention, and is usually used in a solid content of 40 to 70% by mass.
In addition, when the thermosetting coating composition of the present invention is made into a paint, pigments such as titanium oxide, carbon black, aluminum paste, talc, calcium carbonate; polyester resin, acrylic resin, epoxy resin, amino resin, alkyd resin Resins such as fiber resins; additives such as surface conditioners, antifoaming agents, lubricants, antioxidants, pigment settling inhibitors, thixotropic agents, metal compounds such as acetylacetone metal salts and organic acid metal salts Can be used as needed.
[0043]
Examples of the coating method of the present invention include a spray coating method, a roller coating method, a bar coating method, an air knife method, a casting method, a brush coating method, and a dipping method, but are not particularly limited.
Moreover, a coating film can be formed by heating the coating material of this invention for 10 second-10 minutes normally in the temperature range of 160-280 degreeC after application | coating.
[0044]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example is given and this invention is demonstrated further more concretely, this invention is not limited to these Examples.
In the examples, “%” and “parts” are based on weight unless otherwise specified.
[0045]
<Synthesis of acrylic polymers P-1 to P-12>
After purging nitrogen into a vessel equipped with a stirrer, temperature controller, cooling pipe, and nitrogen introduction pipe, the solvent shown in Table 1 was added and heated to 100 ° C. with stirring. Thereafter, a mixture of a monomer and a polymerization initiator having the composition shown in Table 1 was dropped over 4 hours. One hour after the completion of dropping, 0.2 part of azobisisobutyronitrile was added, and the same temperature was maintained for 2 hours to increase the conversion rate to resin, and acrylic copolymers P1 to P12 were synthesized.
[0046]
[Table 1]
[0047]
* 1) Aromatic hydrocarbons manufactured by Exxon Chemical Co., Ltd.
* 2) Measured by gel permeation chromatography and shows a value based on polystyrene.
[0048]
<Preparation of Resin Compositions A-1 to A-19>
Thermosetting coating compositions (A-1 to A-19) were obtained by the formulation shown in Table 2.
[0049]
[Table 2]
[0050]
* 1) Epoxy resin manufactured by Yuka Shell Epoxy Co., Ltd., epoxy equivalents 184 to 194
* 2) Epoxy resin manufactured by Yuka Shell Epoxy Co., Ltd., epoxy equivalent 450-500
* 3) Epoxy resin manufactured by Yuka Shell Epoxy Co., Ltd., epoxy equivalent of 875-975
* 4) Hydroxyl-containing acrylic resin manufactured by Mitsubishi Rayon Co., Ltd., solid content: 50%, hydroxyl value: 22 mgKOH / g, acid value: 8 mgKOH / g, weight average molecular weight: 50,000
* 5) Methyl Cymel Co., Ltd. methylated melamine resin, solid content 100%
* 6) Acid catalyst manufactured by King Industry Co., Ltd., 25% active ingredient
* 7) 1,8-diazabicyclo [5,4,0] undecene-7
[0051]
<Examples 1-5, Comparative Examples 1-14>
The thermosetting coating composition shown in Table 2 (A-1 to A-19) and Taipei CR-95 (titanium oxide manufactured by Ishihara Sangyo Co., Ltd.) were blended so that the solid content mass ratio was 1/1. Then, after each kneaded by a known disperser such as a sand mill, a mixed solvent consisting of butyl cellosolve (ethylene glycol monobutyl ether) / solvesso # 150 (Esso Corp., aromatic hydrocarbon) = 1/2 (mass%) was used. In addition, the solid content of the coating material was adjusted to 40% and made into a coating material. Note that the thermosetting coating composition (A-14) had a high viscosity and could not be dispersed and kneaded by the above-mentioned method and could not be formed into a paint.
[0052]
This paint was applied on a tin plate having a thickness of 0.3 mm using a bar coater so as to have a dry film thickness of 10 μm, and baked at 190 ° C. for 10 minutes. The evaluation results of the obtained coating film are shown in Table 3.
[0053]
[Table 3]
[0054]
Evaluation of the performance in Examples and Comparative Examples was performed using the following method.
[Evaluation criteria]
7: very good, 6: good, 5: slightly good, 4: acceptable (practical lower limit), 3: slightly bad, 2: bad, 1: very bad
[Evaluation methods]
-Coating film hardness: It evaluated in accordance with the pencil scratch test (JIS K-5400).
Adhesiveness: 100 grids were prepared in a 1 cm square on the coating surface with a cutter knife, cellophane tape was applied, and the state of the coated plate after peeling was visually evaluated.
[0055]
Impact resistance: Using a DuPont impact tester, evaluation was performed under the conditions of a 1/2 inch diameter, a 1 kg load, and a height of 40 cm, and the state of the coated plate after the evaluation was visually evaluated.
Processability: Evaluated according to the Eriksen test (JIS Z-2247).
-Solvent resistance: The state of the coated plate was visually evaluated after 100 times of xylene rubbing.
-Retort resistance: Using a pressure cooker tester, the coated plate was immersed in hot water at 130 ° C. for 45 minutes, and then an adhesion test was performed and visually evaluated.
Yellowing resistance: The coated plate was further baked at 190 ° C. for 10 minutes and visually evaluated.
-Paint storage stability: The paint was allowed to stand at 50 ° C for 45 days and then evaluated from changes in the state of the paint and changes in viscosity.
[0056]
As is clear from the respective examples in Table 3, the paint containing the thermosetting coating composition of the present invention can form a coating film having an excellent balance between coating film hardness and workability, and can be resistant to retort and resistance. Other coating performances such as yellowing were also excellent. Also, the storage stability of the paint was excellent.
[0057]
On the other hand, the comparative example 1 is comprised from the hydroxyl-containing acrylic resin and the melamine resin unlike the thermosetting coating composition of this invention, and this is the impact resistance and workability of a coating film. It was low.
Moreover, in Comparative Examples 10-14, the acrylic copolymer except the metal-containing polymerizable monomer (b) in the present invention is used, and among them, the curing accelerating action is provided as in Comparative Examples 10-13. All the paints composed of a resin composition containing a known compound having a low storage stability of the paints. On the other hand, Comparative Example 14 in which a compound having a curing accelerating action was not added had low solvent resistance and retort resistance.
Further, in Comparative Examples 2 to 9, the paint containing the resin composition that does not satisfy the conditions specified in the present invention is a balance of hardness and workability of the cured coating film, retort resistance, yellowing resistance, etc. The film performance and the storage stability of the paint could not all be satisfied.
[0058]
【The invention's effect】
As explained above, the thermosetting coating composition of the present invention comprises 2 to 30% by mass of α, β-monoethylenically unsaturated carboxylic acid (a),Shown by general formula (I)Copolymerizes 0.1 to 10% by mass of metal-containing polymerizable monomer (b) and 60 to 97.9% by mass of vinyl monomer (c) copolymerizable with component (a) and component (b) An acrylic copolymer (A) having an acid value of 15 to 150 mgKOH / g and a weight average molecular weight of 3000 to 80000, and an epoxy compound having two or more glycidyl groups in the molecule Since (B) is contained and (A) component is 50-95 mass parts in a total of 100 mass parts of (A) component and (B) component, coating-film hardness and workability balance In addition, a coating film excellent in retort resistance and yellowing resistance can be formed, and further, it is excellent in storage stability when made into a paint. Such a thermosetting coating composition can be suitably used particularly as a coating material for metal, and is very useful industrially.
[0059]
MaIn addition, since the coating material of the present invention contains the thermosetting coating composition of the present invention, it forms a coating film excellent in the balance between coating film hardness and processability, retort resistance and yellowing resistance. It is excellent in storage stability and is particularly useful as a metal coating.
Claims (3)
分子内に2個以上のグリシジル基を有するエポキシ化合物(B)とを含有し、 (A)成分と(B)成分との合計100質量部中、(A)成分が50〜95質量部であることを特徴とする熱硬化性被覆用組成物。
An epoxy compound (B) having two or more glycidyl groups in the molecule, and (A) component is 50 to 95 parts by mass in a total of 100 parts by mass of component (A) and component (B). A thermosetting coating composition characterized by that.
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