実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による携帯電話機1の一例を示した斜視図であり、筐体を展開した状態を示している。この携帯電話機1は、いわゆる折り畳み式の携帯電話機であり、それぞれ直方体形状からなる表示筐体2及び操作筐体5がヒンジ部3を介して連結され、表示筐体2及び操作筐体5の各主面を対向させた状態で折り畳むことができるようになっている。
表示筐体2には、折り畳んだ状態で操作筐体5に対向する主面に、表示部2a及び受話用レシーバ8が配置されている。表示部2aは、長方形の表示画面を有する液晶表示器からなり、その長手方向が表示筐体2の長手方向と一致するように配置されている。受話用レシーバ8は、通話時に相手方電話機からの音声を出力するための音声出力手段であり、表示筐体2におけるヒンジ部3と反対側の端部に配置されている。
操作筐体5には、折り畳んだ状態で表示筐体2に対向する主面に、操作部4及び送話用マイクロホン7が配置されている。操作部4は、複数の操作キーからなる入力手段であり、この操作部4を用いて選択操作や決定操作を行うことができる。送話用マイクロホン7は、通話時にユーザの音声を入力する音声入力手段であり、操作筐体5におけるヒンジ部3と反対側の端部に配置されている。
ヒンジ部3は、表示筐体2及び操作筐体5を各主面が対向するように折り畳み可能に連結している。また、ヒンジ部3は、操作筐体5に対して回動可能に連結される連結部3aと、表示筐体2の外面に対向して配置され、表示筐体2を水平な面内で回転可能に保持する矩形板状の保持部3bとが一体に形成されて構成される。表示筐体2は、その外面がヒンジ部3の保持部3bの平面に対向したまま、表示部2aの表示画面に垂直な回転軸(図示せず)を中心にして保持部3bの平面部分に回転可能に連結されている。これにより、表示筐体2は、保持部3bにおける表示部2aの表示画面に水平な面内で回転可能に保持され、操作筐体5に対する傾斜角度を保った状態で回転できるようになっている。
図2は、図1の携帯電話機1の表示筐体2を回転させた状態を示した斜視図であり、正面から見て図1の状態から時計回りに約45°回転させた状態を示している。図3は、図1の携帯電話機1の表示筐体2を回転させた状態を示した斜視図であり、正面から見て図1の状態から時計回りに90°回転させた状態を示している。
ユーザは、操作筐体5を把持した状態で、表示筐体2を表示部2aの表示画面に水平な面内において90°の角度範囲内で回転させることにより、図1に示した縦長表示状態と図3に示した横長表示状態とに切り替えることができる。図1に示した縦長表示状態における表示部2aの表示画面には、その長手方向を上下方向として画像が表示される。一方、図3に示した横長表示状態における表示部2aの表示画面には、その短手方向を上下方向として画像が表示される。
図4は、この携帯電話機1が適用されるデジタルテレビ放送システムの電気的構成の一例を示したブロック図である。この携帯電話機1は、プロセッサからなる制御部6、並びに、この制御部6によりそれぞれ制御可能な表示部2a、操作部4、送話用マイクロホン7、受話用レシーバ8、スピーカ9、セルラー通信部10、デジタルテレビ放送受信部11、回転検出センサ12及びメモリ13を備えている。
セルラー通信部10は、通信用アンテナ10aを介して無線基地局100との間で電波を送受信することにより、通話音の送受信を行う。相手方電話機との間で通信状態が確立された状態では、ユーザの通話音に基づく音声信号がセルラー通信部10から送信され、相手方電話機からの通話音に基づく音声信号がセルラー通信部10で受信されることにより、通話音の送受信が行われる。
デジタルテレビ放送受信部11は、テレビ放送受信用アンテナ11aを介して、放送基地局200から発信されているデジタルテレビ放送波を受信する。放送基地局200から発信されるデジタルテレビ放送波は、一般のデジタルハイビジョン放送波の一定帯域に割り当てられた携帯電話機向けの1セグメント放送波であり、テレビ画像201及びテレビ音声202を含むテレビ放送用データの他、ニュース、天気、イベントメッセージ(EM)といった各種コンテンツデータ203を含むデータ放送用データなどからなる。これらのデータは、複数のパケットに分割されることにより、いわゆるTS(Transport Stream)パケットとして発信される。
この携帯電話機1では、デジタルテレビ放送受信部11で受信したデジタルテレビ放送波から複数のTSパケットを抽出し、それらのTSパケットを合成することにより、テレビ画像201、テレビ音声202及びコンテンツデータ203などを生成する。そして、TSパケットから生成されたテレビ画像201が表示部2aに表示されるとともに、そのテレビ画像201に対応するテレビ音声202がスピーカ9から増幅して出力されることにより、ユーザはテレビ放送を視聴することができる。また、TSパケットから生成されたコンテンツデータ203が表示部2aに表示されることにより、ユーザはデータ放送を見ることができる。
回転検出センサ12は、機械的又は電気的なスイッチにより構成され、ユーザによる表示筐体2の回転操作を検出することにより、ユーザに対する表示画面の配置方向を検出する方向検出手段である。メモリ13は、RAM(Random Access Memory)又はROM(Read Only Memory)により構成されている。
図5は、制御部6の一構成例を示した機能ブロック図である。制御部6は、TSパケット抽出部61、PMT抽出部62、パケット合成部63、テレビ画像生成部64、コンテンツデータ生成部65、テレビ音声生成部66、表示制御部67、音声制御部68及び更新情報生成部69によって構成され、これらの各機能ブロックは、制御部6が実行するコンピュータプログラムにより実現される。メモリ13には、PMT記憶部131及びコンテンツデータ記憶部132などが割り当てられている。
デジタルテレビ放送波には、各番組に対応付けて発信されるPMT(Program Map Table)が定期的に含まれている。このPMTには、TSパケットのデータ種別と、各データ種別に対応付けられた識別情報であるPID(Packet Identifier)との対応関係が規定されている。PMT抽出部62は、ある番組のデジタルテレビ放送波を受信しているときに、放送基地局200から定期的に発信される当該番組に対応するPMTをデジタルテレビ放送波から抽出し、PMT記憶部131に格納する。一般的に、PMTは200ms〜500msの周期で発信されている。
TSパケット抽出部61は、受信しているデジタルテレビ放送波から複数のTSパケットを抽出する。TSパケット抽出部61で抽出された複数のTSパケットは、パケット合成部63においてPIDに基づいてデータ種別ごとに合成される。このとき、パケット合成部63は、PMT記憶部131に記憶されているPMTと各TSパケットに含まれるPIDとを比較することによりデータ種別を特定し、テレビ画像、テレビ音声及び後述するコンテンツデータに含まれるDII(Download Info Indication)やDDB(Download Data Block)やイベントメッセージ(Event Message)といったデータ種別ごとにTSパケットを合成する。
テレビ画像生成部64は、受信したデジタルテレビ放送波に含まれるテレビ放送用データに基づいてテレビ画像を生成するテレビ画像生成手段であり、テレビ画像に対応付けられているPIDに基づいて合成されたTSパケットからテレビ画像を生成する。また、テレビ音声生成部66は、受信したデジタルテレビ放送波に含まれるテレビ放送用データに基づいてテレビ音声を生成するテレビ音声生成手段であり、テレビ音声に対応付けられているPIDに基づいて合成されたTSパケットからテレビ音声を生成する。テレビ音声生成部66により生成されたテレビ音声は、音声制御部68によってスピーカ9から出力される。
コンテンツデータ生成部65は、受信したデジタルテレビ放送波に含まれるデータ放送用データに基づいてコンテンツデータを生成するコンテンツデータ生成手段であり、データ放送用データに対応付けられているPIDに基づいて合成されたTSパケットからコンテンツデータを生成する。コンテンツデータには、データ放送向けの言語であるBML(Broadcast Markup Language)を用いて作成された文字列の他、画像データやタグ情報などが含まれている。ただし、コンテンツデータに含まれる文字列は、BMLを用いて作成されるものに限らず、HTML(Hyper Text Markup Language)などの他の言語を用いて作成されるものであってもよい。コンテンツデータは、モジュールと呼ばれるコンテンツデータを構成するオブジェクトごとに、いわゆるデータ・カルーセル伝送方式で伝送される。
コンテンツデータ生成部65において生成されたコンテンツデータは、コンテンツデータ記憶部132に格納される。ここで、生成されたコンテンツデータには、カレント画面データ及び各種ページデータが含まれている。ページデータは、ニュースや天気などの内容を表す文字列や画像データがページごとにグループ化されることにより構成されている。カレント画面データは、ページデータを選択するためのカレント画面のデータであり、各ページデータの上位階層の画面を構成している。すなわち、本実施の形態におけるコンテンツデータは、階層構造を有しており、カレント画面データに基づくカレント画面上でページデータを選択することにより、複数のページデータの中から選択したページデータを読み出すことができるようになっている。
更新情報生成部69は、受信したデジタルテレビ放送波に含まれるデータ放送用データに基づいて更新情報を生成する更新情報生成手段であり、データ放送用データに対応付けられているPIDに基づいて合成されたTSパケットから更新情報を生成する。更新情報は、コンテンツデータの内容が更新されている場合に生成され、コンテンツデータが更新された旨又は更新された内容を表す文字列からなる。ここでは、「更新」には、コンテンツデータに対するデータの変更、付加及び削除の少なくとも1つが含まれるものとする。
表示制御部67は、表示部2aに対する表示を制御する表示制御手段であり、テレビ画像表示制御部671、コンテンツデータ表示制御部672、カーソル選択部673及び更新情報表示制御部674が含まれている。テレビ画像表示制御部671は、テレビ画像生成部64により生成されたテレビ画像を表示部2aに表示させる。このテレビ画像表示制御部671は、回転検出センサ12からの検出信号に基づいて、縦長表示状態及び横長表示状態のいずれかによって異なる態様で表示部2aに対する表示を行う。
コンテンツデータ表示制御部672は、表示部2aを縦長表示状態の表示画面に切り替えたときに、コンテンツデータ生成部65で生成されたコンテンツデータであるカレント画面データ及び複数のページデータを切り替えて、表示部2aに表示させる。カーソル選択部673は、コンテンツデータに基づいて表示部2aに表示されるいずれかの文字列にカーソルを合わすことにより、当該文字列を選択して表示部2aに表示させる。このように、カーソル選択部673は、当該文字列を選択するための文字列選択手段である。更新情報表示制御部674は、更新情報生成部69で生成された更新情報を表示部2aに表示させる。
図6は、受信したTSパケット31に基づいてコンテンツデータを生成する際の態様を示した図である。コンテンツデータをデータ・カルーセル伝送方式で伝送する際には、コンテンツデータの各モジュールがDDBとして複数のブロックデータに分割される。そして、これらのDDBと、各モジュールに関する情報からなるDIIとが、それぞれTSパケット31として繰り返し伝送される。
TSパケット31として伝送されたDII及び複数のDDBには、それぞれ異なるPIDが割り当てられており、PIDが共通するTSパケット31を合成することにより、DII及び各DDBが別々のデータとして生成される。この例では、DIIと3つのDDBが、それぞれに割り当てられたPID(a〜d)に基づいて別々のデータとして生成されている。ここで、各DDBは、コンテンツデータの各モジュールを構成しているブロックデータであり、文字列や画像データなどからなる。また、DIIには、各モジュールに割り当てられた識別情報であるモジュールIDと、そのモジュールが更新された日時などからなるバージョン情報とが含まれる。上述した更新情報生成部69は、このバージョン情報に基づいて更新情報を生成する。
上記のようにして生成された複数のDDBが、DIIに含まれるモジュールIDに基づいて合成されることにより、各モジュール32が生成される。ただし、各モジュール32は、複数のDDBにより生成されてもよいし、1つのDDBにより生成されてもよい。生成された複数のモジュール32によって構成されるカレント画面データやページデータなどのコンテンツデータは、コンテンツデータ記憶部132に格納される。
図7は、テレビ放送及びデータ放送を受信しているときの表示部2aの表示態様の一例を示した図であり、(a)は横長表示状態における表示態様、(b)は(a)の状態から縦長表示状態に切り替えたときの表示態様、(c)は選択したページデータが表示された状態を示している。図7(a)に示すように、横長表示状態における表示部2aの表示画面には、ピクト表示領域21及びテレビ画像表示領域22が形成される。また、図7(b)(c)に示すように、縦長表示状態における表示部2aの表示画面には、ピクト表示領域23、テレビ画像表示領域24及びデータ放送表示領域25が表示画面上に形成される。
横長表示状態におけるテレビ画像表示領域22は、その横幅が表示画面の長辺の長さと一致しており、縦幅に比べて横幅が長い横長のアスペクト比からなるテレビ画像が、表示画面の短手方向を上下方向として表示される。この例におけるテレビ画像は、横幅と縦幅の比が16:9のアスペクト比となっている。ピクト表示領域21は、その横幅が表示画面の長辺の長さと一致し、テレビ画像表示領域22よりも小さい領域からなる。このピクト表示領域21には、セルラー通信部10における電波の受信感度や、当該携帯電話機1に電力を供給する電池の残量などを表示することができる。
この例では、バージョン情報に基づいて、いずれかのコンテンツデータが更新されたものと判断される場合に、コンテンツデータが更新された旨を表す文字列として予め定められた更新情報が生成され、その更新情報が、図7(a)に示すようにピクト表示領域21に表示されるようになっている。このピクト表示領域21には、1行分の文字を表示することができ、表示画面の長手方向に向かってマーキー表示されるようになっている。ここで、マーキー表示とは、時間経過とともに一定方向に移動するように文字が表示される表示態様であり、文頭の文字から順にピクト表示領域21に表示され、このピクト表示領域21内で一定方向に移動した後、文頭の文字から順にピクト表示領域21から消去される。
図7(a)の状態から表示筐体2が回転され、横長表示状態から縦長表示状態に切り替わると、図7(b)に示すように、ピクト表示領域23、テレビ画像表示領域24及びデータ放送表示領域25が表示画面上に形成される。テレビ画像表示領域24は、その横幅が表示画面の短辺の長さと一致しており、テレビ画像のアスペクト比に対応する横幅及び縦幅で形成されることにより、図7(a)の横長表示状態におけるテレビ画像表示領域22よりも小さい領域として形成されている。縦長表示状態では、テレビ画像表示領域24に対して、表示画面の長手方向を上下方向としてテレビ画像が表示される。ピクト表示領域23は、その横幅が表示画面の短辺の長さと一致し、テレビ画像表示領域24よりも小さい領域からなる。このピクト表示領域23には、図7(a)の場合と同様に、セルラー通信部10における電波の受信感度や、当該携帯電話機1に電力を供給する電池の残量などを表示することができる。
この例では、データ放送のコンテンツデータとして、ニュース、天気及びスポーツなどに関する文字列を伝送することができるようになっており、図7(b)に示したデータ放送表示領域25には、これらの各種コンテンツデータを選択するためのカレント画面が表示されている。データ放送表示領域25は、ピクト表示領域23よりも大きい縦幅を有しており、複数行にわたって文字を表示することができる。図7(b)に示したカレント画面では、カレント画面データに含まれる「ニュース」、「天気」及び「スポーツ」といった文字列が、データ放送表示領域25に複数行で表示されている。
ユーザは、図7(b)のカレント画面に表示されているいずれかの文字列にカーソル26を合わせて決定操作を行うことにより、図7(c)に示すように、その文字列に対応するページデータをデータ放送表示領域25に表示させることができる。図7(b)のカレント画面において「ニュース」という文字列にカーソル26が合わせられて決定操作が行われることにより、図7(c)に示すように、「ニュース」のページデータとしての文字列がデータ放送表示領域25に表示させることができる。
本実施の形態では、図7(a)のように更新情報がピクト表示領域21にマーキー表示されているときに、表示部2aの表示画面が横長表示状態から縦長表示状態へ切り替えられた場合に、図7(b)に示すような表示画面に表示される文字列のうち、切替時に横長表示状態で表示されていた更新情報に対応する文字列、すなわち更新されたコンテンツデータに対応する文字列にカーソル26が合わせられるようになっている。この例では、「ニュース」に対応するページデータの文字列(図7(c))が更新され、コンテンツデータが更新された旨を表す更新情報が横長表示状態の表示画面に表示されているときに(図7(a))、表示画面が縦長表示状態へ切り替えられることにより、縦長表示状態の表示画面に表示される文字列のうち「ニュース」の文字列にカーソル26が合わせられるようになっている(図7(b))。
このような構成により、横長表示状態の表示画面のピクト表示領域21にコンテンツデータの更新情報が表示されるので、ユーザは、横長表示状態の表示画面でテレビ画像を見ながら、小さい表示領域でコンテンツデータが更新された旨を確認することができる。また、横長表示状態の表示画面のピクト表示領域21に表示された更新情報を確認したユーザが、その更新されたデータ放送の内容を詳細に確認することを望む場合には、表示画面を縦長表示状態へ切り替えることにより更新内容をすぐに確認することができる。このとき、縦長表示状態への表示画面の切り替え操作により、縦長表示状態の表示画面に表示されるコンテンツデータに含まれる文字列のうち、横長表示状態のときに表示されていた更新情報に対応する文字列にカーソル26が自動的に合わせられるので、更新された部分が分かりやすく、更新された内容をユーザが容易に確認できる。
図8は、横長表示状態でテレビ放送及びデータ放送を受信しているときの制御部6による処理の一例を示したフローチャートである。横長表示状態でテレビ放送を受信しているときには、テレビ画像表示領域22にテレビ画像が表示されており、受信したデータ放送用データに基づいて更新情報が生成された場合には(ステップS101でYes)、図7(a)に示したように、その更新情報がピクト表示領域21にマーキー表示される(ステップS102)。
横長表示状態の表示画面に更新情報がマーキー表示されているときに、表示部2aの表示画面が縦長表示状態へ切り替えられると(ステップS103でYes)、テレビ画像の配置方向が90°回転されるとともに(ステップS104)、切替によって表示画面上に現れたデータ放送表示領域25にカレント画面が表示される(ステップS105)。このとき、カレント画面に表示される文字列のうち、切替時に横長表示状態で表示されていた更新情報に対応する文字列、すなわち更新されたコンテンツデータに対応する文字列にカーソル26が自動的に合わせられる(ステップS106)。
したがって、ユーザは、操作部4を用いてステップS106において自動的に合わさせられたカーソルに対して決定操作を行うことにより(ステップS107でYes)、そのカーソル26が合わせられている文字列に対応する更新されたページデータを読み出し、データ放送表示領域25に表示させることができる(ステップS108)。また、ユーザは、操作部4を操作することによりカーソル26をステップS106において自動的に合わさせられた前記文字列とは別の文字列に合わせた後、決定操作を行うことによって、そのカーソル26を合わせた文字列に対応するページデータを読み出すことも可能である。
なお、図8に示すフローチャートにおいて、ステップS103の縦長表示状態へ切り替えたか否かの判断の際、縦長表示状態へ切り替えなかった場合(ステップS103でNo)には、マーキー表示がされている状態が所定時間経過したか否かをさらに判断し、所定時間経過していた場合には、横長表示状態の表示画面にマーキー表示を表示しないように制御するようにしてもよい。
実施の形態2.
実施の形態1では、横長表示状態の表示画面に更新情報が表示されているときに縦長表示状態へ切り替えられた場合に、縦長表示状態の表示画面にカレント画面が表示され、そのカレント画面に表示される文字列のうち、切替時に横長表示状態で表示されていた更新情報に対応する文字列にカーソル26が合わせられるような構成について説明した。これに対して、実施の形態2では、横長表示状態の表示画面に更新情報が表示されているときに縦長表示状態へ切り替えられた場合に、切替時に横長表示状態で表示されていた更新情報に対応するページデータが縦長表示状態の表示画面に表示されるようになっている。
図9は、本発明の実施の形態2による携帯電話機1においてテレビ放送及びデータ放送を受信しているときの表示部2aの表示態様の一例を示した図であり、(a)は横長表示状態における表示態様、(b)は(a)の状態から縦長表示状態に切り替えたときの表示態様を示している。横長表示状態における表示部2aの表示画面には、実施の形態1と同様にピクト表示領域21及びテレビ画像表示領域22が形成され、テレビ画像表示領域22に表示画面の短手方向を上下方向としてテレビ画像が表示される。そして、受信したデータ放送用データに基づいて更新情報が生成された場合には、図9(a)に示すように、その更新情報がピクト表示領域21にマーキー表示される。
図9(a)の状態から表示筐体2が回転され、横長表示状態から縦長表示状態に切り替わると、図9(b)に示すように、ピクト表示領域23、テレビ画像表示領域24及びデータ放送表示領域25が表示画面上に形成される。このとき、ピクト表示領域23及びテレビ画像表示領域24に対する表示態様は、実施の形態1において図7(b)に示した態様と同様であるので、ここでは説明を省略することとする。一方、縦長表示状態に切り替えられたときに表示画面上に現れるデータ放送表示領域25には、実施の形態1の場合とは異なり、カレント画面データの下位階層であるページデータが表示される。
より具体的には、図9(a)のように更新情報がピクト表示領域21にマーキー表示されているときに、表示部2aの表示画面が横長表示状態から縦長表示状態へ切り替えられた場合に、図9(b)に示すように、切替時に横長表示状態で表示されていた更新情報に対応するページデータ、すなわち更新されたコンテンツデータに対応するページデータが、表示画面のデータ放送表示領域25に表示されるようになっている。この例では、「天気」に対応するページデータの文字列が更新され、コンテンツデータが更新された旨を表す更新情報が横長表示状態の表示画面に表示されているときに(図9(a))、表示画面が縦長表示状態へ切り替えられることにより、縦長表示状態の表示画面のデータ放送表示領域25に、「天気」に対応するページデータの文字列が表示されている(図9(b))。
このような構成により、横長表示状態の表示画面のピクト表示領域21にコンテンツデータの更新情報が表示されるので、ユーザは、横長表示状態の表示画面でテレビ画像を見ながら、小さい表示領域でコンテンツデータが更新された旨を確認することができる。また、横長表示状態の表示画面のピクト表示領域21に表示された更新情報を確認したユーザが、その更新されたデータ放送の内容を詳細に確認することを望む場合には、表示画面を縦長表示状態へ切り替えることにより、更新されたデータ放送の内容を簡単に表示画面に表示することができる。このとき、上記更新情報が表示されている横長表示状態の表示画面から、縦長表示状態の表示画面に切り替えることにより、縦長表示状態の表示画面に切り替えて表示可能な複数のページデータのうち、横長表示状態のときに表示されていた更新情報に対応するページデータが表示画面に自動的に表示されるので、更新された内容をユーザが容易に確認できる。
なお、実施の形態2のように、横長表示状態から縦長表示状態へ切り替えられることにより表示画面にページデータが表示される場合、図10に示すように、図10(a)の横長表示状態から図10(b)の縦長表示状態へ切り替えられることにより表示画面に表示されたページデータに含まれる文字列のうち、横長表示状態のときに表示されていた更新情報に対応する文字列、すなわち更新された文字を含む文字列が自動的に選択され、実施の形態1の場合と同様に、その選択された文字列にカーソル26が合わせられるような構成となっていてもよい。
図11は、実施の形態2において横長表示状態でテレビ放送及びデータ放送を受信しているときの制御部6による処理の一例を示したフローチャートである。横長表示状態でテレビ放送を受信しているときには、テレビ画像表示領域22にテレビ画像が表示されており、受信したデータ放送用データに基づいて更新情報が生成された場合には(ステップS201でYes)、図9(a)に示したように、その更新情報がピクト表示領域21にマーキー表示される(ステップS202)。
横長表示状態の表示画面に更新情報がマーキー表示されているときに、表示部2aの表示画面が縦長表示状態へ切り替えられると(ステップS203でYes)、テレビ画像の配置方向が90°回転されるとともに(ステップS204)、切替時に横長表示状態で表示されていた更新情報に対応するページデータが、切替によって表示画面上に現れたデータ放送表示領域25に表示される(ステップS205)。
実施の形態3.
実施の形態1及び2では、コンテンツデータが更新された旨を表す文字列として予め定められた更新情報が横長表示状態のピクト表示領域21にマーキー表示されるような構成について説明した。これに対して、実施の形態3では、更新された文字を含む文字列がコンテンツデータから更新情報として抽出され、その抽出された更新情報が横長表示状態のピクト表示領域21にマーキー表示されるようになっている点が異なっている。
図12は、本発明の実施の形態3による携帯電話機1において受信したTSパケット31に基づいてコンテンツデータを生成する際の態様を示した図である。受信したTSパケット31に基づいてコンテンツデータを生成する際の具体的な態様については、図6に示した実施の形態1の場合と同様であるので、ここでは説明を省略することとする。
本実施の形態では、図12に示すように、コンテンツデータの各モジュールを構成するDDBの一部に、当該コンテンツデータに含まれる任意の文字列に対応付けられたマーキーフラグ33が含まれている。このマーキーフラグ33は、対応するコンテンツデータに含まれる任意の文字列を更新情報として抽出させるか否かを表すフラグであり、任意の文字列に対するタグ情報としてコンテンツデータに埋め込まれている。したがって、更新された文字を含む文字列にマーキーフラグ33を対応付けることにより、その文字列を更新情報として横長表示状態のピクト表示領域21にマーキー表示させることができる。
図13は、本発明の実施の形態3による携帯電話機1においてテレビ放送及びデータ放送を受信しているときの表示部2aの表示態様の一例を示した図であり、(a)は横長表示状態における表示態様、(b)は(a)の状態から縦長表示状態に切り替えたときの表示態様を示している。横長表示状態における表示部2aの表示画面には、実施の形態1と同様にピクト表示領域21及びテレビ画像表示領域22が形成され、テレビ画像表示領域22に表示画面の短手方向を上下方向としてテレビ画像が表示される。そして、受信したデータ放送用データに基づいて更新情報が生成された場合には、図13(a)に示すように、その更新情報がピクト表示領域21にマーキー表示される。
この例では、「天気」のコンテンツデータに対応するDDBにマーキーフラグ33が含まれており、このマーキーフラグ33が、「天気」のコンテンツデータに含まれる文字列に対応付けられている。そのため、横長表示状態のピクト表示領域21には、図13(a)に示すように、「天気」のコンテンツデータから抽出された文字列が更新情報としてマーキー表示されている。
図13(a)の状態から表示筐体2が回転され、横長表示状態から縦長表示状態に切り替わると図13(b)に示すように、ピクト表示領域23、テレビ画像表示領域24及びデータ放送表示領域25が表示画面上に形成される。このとき、ピクト表示領域23、テレビ画像表示領域24及びデータ放送表示領域25に対する表示態様は、実施の形態2において図9(b)に示した態様と同様であるので、ここでは説明を省略することとする。
このような構成により、コンテンツデータに含まれる文字列のうち、更新情報として表示させる旨が表されているマーキーフラグ33に対応する文字列のみを横長表示状態のピクト表示領域21に表示させることができる。したがって、マーキーフラグ33を適宜に設定することにより、コンテンツデータが更新された旨又は更新された内容をユーザが確認しやすい文字列を更新情報として表示させることができる。
特に、コンテンツデータから更新された文字を含む文字列を更新情報として抽出し、その抽出した文字列を横長表示状態のピクト表示領域21に表示させることができるので、ユーザは、横長表示状態の表示画面でテレビ画像を見ながら、更新された部分の文字列を確認することにより、コンテンツデータが更新された旨だけでなく、更新された内容を横長表示状態のまま確認することができる。このとき、表示された文字列だけでは更新された内容を十分に理解できない場合には、表示画面を横長表示状態から縦長表示状態へ切り替えて、更新された内容をより詳細に確認することができる。
なお、更新された文字を含む文字列をコンテンツデータから更新情報として抽出するような構成としては、本実施の形態のように、任意の文字列にマーキーフラグ33を対応付けるような構成に限らず、例えば、コンテンツデータを複数の文字列に分割し、それらの文字列のうち更新された文字を含む文字列が更新情報として抽出され、その更新情報が横長表示状態のピクト表示領域21に表示されるような構成であってもよい。
実施の形態4.
実施の形態3では、横長表示状態のピクト表示領域21に更新情報として表示させる文字列が、コンテンツデータに含まれるマーキーフラグ33により規定されるような構成について説明した。これに対して、実施の形態4では、更新情報として表示させる専用の文字列がコンテンツデータに含まれている点が異なっている。
図14は、本発明の実施の形態4による携帯電話機1において受信したTSパケット31に基づいてコンテンツデータを生成する際の態様を示した図である。受信したTSパケット31に基づいてコンテンツデータを生成する際の具体的な態様については、図6に示した実施の形態1の場合と同様であるので、ここでは説明を省略することとする。
本実施の形態では、図14に示すように、コンテンツデータの各モジュールを構成するDDBの一部に、更新情報として横長表示状態のピクト表示領域21に表示するための専用の文字列であるマーキー専用文字列34が含まれている。この例では、「天気」のコンテンツデータに対応するDDBにマーキー専用文字列34が含まれ、「ニュース」のコンテンツデータに対応するDDBにはマーキー専用文字列34が含まれていない。そのため、横長表示状態のピクト表示領域21には、「天気」のコンテンツデータから抽出されたマーキー専用文字列34は表示されるが、「ニュース」のコンテンツデータに含まれる文字列は表示されない。なお、マーキー専用文字34は、横長表示状態のピクト表示領域21にマーキー表示するための専用の文字列であり、縦長表示状態のときには表示画面に表示されない。
このような構成により、コンテンツデータに含まれる文字列のうち、更新情報として表示画面に表示するためのマーキー専用文字列34のみを横長表示状態のピクト表示領域21に表示させることができる。したがって、マーキー専用文字列34を適宜に設定することにより、コンテンツデータが更新された旨又は更新された内容をユーザが確認しやすい文字列を更新情報として表示させることができる。
上記実施の形態1〜4では、横長表示状態のピクト表示領域21に表示した更新情報は、複数の文字列で表示するようにしたが、更新情報があることをマークで表示するようにしてもよいし、このマーク表示と文字列表示とを併記するようにしてもよい。
実施の形態5.
上記した実施の形態1〜4では、コンテンツデータが更新された場合に、その更新情報を横長表示状態の表示画面に表示させ、さらに、更新情報が表示された横長表示状態の表示画面から縦長表示状態へ切り替えられた場合に、縦長表示状態の表示画面に更新されたコンテンツデータを表示する構成について説明した。これに対して、実施の形態5では、ユーザがテレビ画像を視聴しているときに、放送局が、ユーザが視聴しているテレビ放送の内容に対応したデータ放送の提供を望む場合に、提供したいデータ放送がある旨(以下誘導情報という。)の表示を横長表示状態の表示画面に表示させるようになっている。さらに、実施の形態5では、横長表示状態の表示画面に上記誘導情報が表示されているときに縦長表示状態へ切り替えられた場合に、縦長表示状態の表示画面にカレント画面が表示され、そのカレント画面に表示される文字列のうち、切替時に横長表示状態で表示されていた誘導情報に対応する文字列にカーソル26が合わせられるような構成になっている。
実施の形態5においても、使用する携帯電話機1の構成および画像の表示状態は、図1から図3に示す実施の形態1の携帯電話機1と同様であり、この携帯電話機1が適用されるデジタルテレビ放送システムの電気的構成は、図4に示す実施の形態1と同様の構成とする。ここでは、携帯電話機1の構成およびデジタルテレビ放送システムの電気的構成の説明を省略することとする。
そして、制御部6の構成は、図15に示すように、第1の実施の形態の更新情報生成部69が誘導情報生成部70に、更新情報表示制御部674が誘導情報表示制御部675に変更された点、および、表示制御部67において表示選択部676が追加されたを除いて、実施の形態1と構成は同じである。誘導情報生成部70、誘導情報表示制御部675、表示選択部676以外は、図5の実施の形態1と同じ構成のものは同じ符号で示し、説明を省略することとする。
誘導情報生成部70は、受信したデジタルテレビ放送波に含まれるデータ放送用データのイベントメッセージに基づいて、ユーザに提供したいデータ放送があるという誘導情報を生成する誘導情報生成手段であり、データ放送用データに対応付けられているPIDに基づいて合成されたTSパケットから誘導情報を生成する。
イベントメッセージは、この例では必要なときだけ、リアルタイムで放送局から送信されてくる場合を示している。ただし、イベントメッセージは、定期的に放送局から送信されてくるようにしてもよい。イベントメッセージは、上記した実施の形態1〜4のように、データ放送用データのコンテンツデータが更新されたことを通知するために用いることもできるし、視聴中のテレビ画像と関連したデータ放送を視聴することができるという通知を行うためにも用いることができる。
この例では、誘導情報は、放送局がユーザに提供したいデータ放送があることを通知した場合に、放送局から送られてくるイベントメッセージに基づいて生成される。そして、誘導情報は、提供したいデータ放送がある旨や、提供したいデータ放送の簡単な内容を表す文字列や、マーク(シンボル)からなる。ここで、提供したいデータ放送としては、テレビ放送中のコマーシャルにおけるスポンサーの情報やスポンサーが提供したい商品、または、テレビ番組の内容に関連したデータ放送などが挙げられる。誘導情報表示制御部675は、誘導情報生成部70で生成された誘導情報を表示部2aに表示させる。
表示選択部676は、横長表示状態で表示されていた上記誘導情報に対応するコンテンツデータを、上記誘導情報が表示されている横長表示状態の表示画面から縦長表示状態の上記表示画面へ切り替えたときに、縦長表示状態の上記表示画面に表示させるか否かを選択するように構成されている。
この例では、表示筐体2を回転させて、横長表示状態の上記表示画面から、縦長表示状態の上記表示画面へ移行するとき、上記誘導情報に対応するコンテンツデータを表示させたいときには、そのまま、表示筐体2を回転させる。また、上記誘導情報に対応するコンテンツデータを表示させなくない場合には、操作筐体5の操作部4の所定のボタンを押しながら、表示筐体2を回転させるようにするようにする。このように、上記表示選択部676は、上記表示筐体2を回転させて表示切り替えを行うときに、上記操作筐体5の操作部4の所定のボタンを押しながら行うか否かで表示の選択を行うように構成している。
この例では、ユーザは、表示筐体2を回転させる際に、操作筐体5の操作部4の所定のボタンを押しながら回転させるか否かの簡単な動作によって、希望に応じて、上記誘導情報に対応するコンテンツデータを表示させるようにするか、または、表示させないようにするかを選択することができる。
図16は、実施の形態5において、受信したTSパケット31に基づいてコンテンツデータを生成する際の態様を示した図である。コンテンツデータをデータ・カルーセル伝送方式で伝送する際には、コンテンツデータの各モジュールがDDBとして複数のブロックデータに分割される。そして、これらのDDBと、各モジュールに関する情報からなるDIIとが、それぞれTSパケット31として繰り返し伝送される。さらに、必要なときは、図16に示すように、イベントメッセージ(EM)が、DIIとDDBと共に伝送される。
TSパケット31として伝送されたDII、複数のDDB、そしてイベントメッセージには、それぞれ異なるPIDが割り当てられており、PIDが共通するTSパケット31を合成することにより、DII及び各DDBが別々のデータとして生成される。この例では、DIIと2つのDDBと、イベントメッセージとが、それぞれに割り当てられたPID(a〜d)に基づいて別々のデータとして生成されている。ここで、各DDBは、コンテンツデータの各モジュールを構成しているブロックデータであり、文字列や画像データなどからなる。また、DIIには、各モジュールに割り当てられた識別情報であるモジュールIDと、そのモジュールが更新された日時などからなるバージョン情報とが含まれる。
イベントメッセージは、誘導したいコンテンツデータに割り当てられた識別情報であるメッセージIDと、横長表示状態における表示画面に表示させる文字列とが含まれる。横長表示状態における表示画面に表示させる文字列は、テキスト表示としてもよいし、マーク表示としてもよいし、テキスト表示とマーク表示とを含むようにしてもよい。さらに、イベントメッセージには、誘導したいページデータの起動URL(Uniform Resource Locator)の情報を含むようにしている。上述した誘導情報生成部70は、このイベントメッセージの情報に基づいて誘導情報を生成する。
上記のようにして生成された複数のDDBが、DIIに含まれるモジュールIDに基づいて合成されることにより、各モジュール32が生成される。ただし、各モジュール32は、複数のDDBにより生成されてもよいし、1つのDDBにより生成されてもよい。生成された複数のモジュール32によって構成されるカレント画面データやページデータなどのコンテンツデータは、コンテンツデータ記憶部132に格納される。
図17は、実施の形態5によるテレビ放送及びデータ放送を受信しているときの表示部2aの表示態様の一例を示した図であり、(a)は横長表示状態における表示態様、(b)は(a)の状態から縦長表示状態に切り替えたときの表示態様、(c)は選択したページデータが表示された状態を示している。図17(a)に示すように、横長表示状態における表示部2aの表示画面には、ピクト表示領域21及びテレビ画像表示領域22が形成される。また、図17(b)(c)に示すように、縦長表示状態における表示部2aの表示画面には、ピクト表示領域23、テレビ画像表示領域24及びデータ放送表示領域25が表示画面上に形成される。
この例では、視聴中のテレビ放送に関連したデータ放送の提供を放送局が望む場合に、放送局から送られてきたイベントメッセージに基づいて、提供したいデータ放送の視聴を望む旨を表す文字列として予め定められた誘導情報が生成され、その誘導情報が、図17(a)に示すようにピクト表示領域21に表示されるようになっている。このピクト表示領域21には、1行分の文字を表示することができ、表示画面の長手方向に向かって実施の形態1で説明したマーキー表示が表示されるようになっている。
図17(a)の状態から表示筐体2が回転され、横長表示状態から縦長表示状態に切り替わると、図17(b)に示すように、ピクト表示領域23、テレビ画像表示領域24及びデータ放送表示領域25が表示画面上に形成される。
この例では、データ放送のコンテンツデータとして、放送局が提供するニュース、天気、スポンサーなどに関する文字列を伝送することができるようになっており、図17(b)に示したデータ放送表示領域25には、これらの各種コンテンツデータを選択するためのカレント画面が表示されている。データ放送表示領域25は、ピクト表示領域23よりも大きい縦幅を有しており、複数行にわたって文字を表示することができる。図17(b)に示したカレント画面では、カレント画面データに含まれる「ニュース」及び「スポンサー」といった文字列が、データ放送表示領域25に複数行で表示されている。
ユーザは、図17(b)のカレント画面に表示されているいずれかの文字列にカーソル26を合わせて決定操作を行うことにより、図17(c)に示すように、その文字列に対応するページデータをデータ放送表示領域25に表示させることができる。この図17(c)の例では、図17(b)において「スポンサー」という文字列にカーソル26が合わせられて決定操作が行われることにより、「スポンサー」のページデータとしての文字列がデータ放送表示領域25に表示されている。
この例では、図17(a)のように誘導情報がピクト表示領域21にマーキー表示されているときに、表示部2aの表示画面が横長表示状態から縦長表示状態へ切り替えられた場合に、図17(b)に示すような表示画面に表示される文字列のうち、切替時に横長表示状態で表示されていた誘導情報に対応する文字列にカーソル26が合わせられるようになっている。
図17に示す例では、テレビ放送で車のコマーシャルが放送されているときに、放送局からコマーシャル中の新車情報を提供したいというイベントメッセージが送られてきて、誘導情報が横長表示状態の表示画面に表示されている(図17(a))。そして、図17(a)の横長表示状態の表示画面の状態から、縦長表示状態に切り替えられることにより、カレント画面にこのコマーシャル中のスポンサーに対応した「スポンサー」という文字列にカーソル26が合わせられる(図17(b))。そして、「スポンサー」という文字列で、決定操作が行われることにより、次に、「スポンサー」のページデータにおける、コマーシャル中の新車情報のページデータが表示される。
このような構成により、横長表示状態の表示画面のピクト表示領域21に誘導情報が表示されるので、ユーザは、横長表示状態の表示画面でテレビ画像を見ながら、小さい表示領域で放送局からの誘導情報があることを確認することができる。また、横長表示状態の表示画面のピクト表示領域21に表示された誘導情報を確認したユーザが、その提供したいデータ放送の内容を詳細に確認することを望む場合には、表示画面を縦長表示状態へ切り替えることにより誘導情報の内容をすぐに確認することができる。このとき、縦長表示状態への表示画面の切り替え操作により、縦長表示状態の表示画面に表示されるコンテンツデータに含まれる文字列のうち、横長表示状態のときに表示されていた誘導情報に対応する文字列にカーソル26が自動的に合わせられるので、放送局が提供したいデータ放送の部分が分かりやすく、誘導情報の内容をユーザが容易に確認できる。
図18は、横長表示状態でテレビ放送及びデータ放送を受信しているときの制御部6による処理の一例を示したフローチャートである。横長表示状態でテレビ放送を受信しているときには、テレビ画像表示領域22にテレビ画像が表示されており、受信したデータ放送用データのイベントメッセージに基づいて誘導情報が生成された場合には(ステップS301でYes)、図17(a)に示したように、その誘導情報がピクト表示領域21にマーキー表示される(ステップS302)。
横長表示状態の表示画面に誘導情報がマーキー表示されているときに、表示部2aの表示画面が縦長表示状態へ切り替えられると(ステップS303でYes)、テレビ画像の配置方向が90°回転される(ステップS304)。そして、切替によって表示画面上に現れたデータ放送表示領域25にカレント画面が表示される(ステップS305)。
なお、この例では、ステップS303の表示切り替え操作時に、操作筐体5の操作部4の所定のボタンを押しながら表示筐体2を回転させた場合には、横長表示状態の表示画面に表示されていた誘導情報に対応しない通常のTOPページのカレント画面へと表示が切り替わり、表示筐体2をそのまま回転させた場合には、上記誘導情報に対応したカレント画面へと表示が切り替わるように構成されている。
そして、上記誘導情報に対応したカレント画面へと表示が切り替わった場合には、カレント画面に表示される文字列のうち、切替時に横長表示状態で表示されていた誘導情報に対応する文字列に対応する文字列にカーソル26が自動的に合わせられ、横長表示状態の表示画面に表示されていた誘導情報に対応しない通常のTOPページのカレント画面へと表示が切り替わった場合には、TOPページの最上位に表示される文字列にカーソル26が自動的に合わせられる(ステップS306)。
ユーザは、操作部4を用いてステップS306において自動的に合わさせられたカーソルに対して決定操作を行うことにより(ステップS307でYes)、そのカーソル26が合わせられている文字列に対応し、誘導情報に対応するページデータを読み出し、このページデータをデータ放送表示領域25に表示させることができる(ステップS308)。また、ユーザは、操作部4を操作することによりカーソル26をステップS306において自動的に合わさせられた前記文字列とは別の文字列に合わせた後、決定操作を行うことによって、そのカーソル26を合わせた文字列に対応するページデータを読み出すことも可能である。
実施の形態6.
実施の形態5では、横長表示状態の表示画面に誘導情報が表示されているときに縦長表示状態へ切り替えられた場合に、縦長表示状態の表示画面にカレント画面が表示され、そのカレント画面に表示される文字列のうち、切替時に横長表示状態で表示されていた誘導情報に対応する文字列にカーソル26が合わせられるような構成について説明した。これに対して、実施の形態6では、横長表示状態の表示画面に誘導情報が表示されているときに縦長表示状態へ切り替えられた場合に、切替時に横長表示状態で表示されていた誘導情報に対応するページデータが縦長表示状態の表示画面に表示されるようになっている。
図19は、本発明の実施の形態6による携帯電話機1においてテレビ放送及びデータ放送を受信しているときの表示部2aの表示態様の一例を示した図であり、(a)は横長表示状態における表示態様、(b)は(a)の状態から縦長表示状態に切り替えたときの表示態様を示している。横長表示状態における表示部2aの表示画面には、実施の形態5と同様にピクト表示領域21及びテレビ画像表示領域22が形成され、テレビ画像表示領域22に表示画面の短手方向を上下方向としてテレビ画像が表示される。そして、受信したデータ放送用データに基づいて誘導情報が生成された場合には、図19(a)に示すように、その誘導情報がピクト表示領域21にマーキー表示される。
そして、図19(a)の状態から表示筐体2が回転され、横長表示状態から縦長表示状態に切り替わると、図19(b)に示すように、ピクト表示領域23、テレビ画像表示領域24及びデータ放送表示領域25が表示画面上に形成される。このとき、ピクト表示領域23及びテレビ画像表示領域24に対する表示態様は、実施の形態5において図17(b)に示した態様と同様であるので、ここでは説明を省略することとする。
実施の形態6では、図19(a)のように誘導情報がピクト表示領域21にマーキー表示されているときに、表示部2aの表示画面が横長表示状態から縦長表示状態へ切り替えられた場合に、図19(b)に示すように、切替時に横長表示状態で表示されていた誘導情報に対応するページデータ、すなわち放送局側が提供を望むテレビ放送に関連したコンテンツデータに対応するページデータが、表示画面のデータ放送表示領域25に表示されるようになっている。
より具体的には、テレビ放送で車のコマーシャルが放送されているときに、放送局からコマーシャル中の新車情報を提供したいというイベントメッセージが送られてくると、誘導情報が横長表示状態の表示画面に表示される(図19(a))。この表示状態のときに表示画面が横長表示状態から縦長表示状態に切り替えられることにより、カレント画面データの二階層以降となる下位階層の「スポンサー」のページデータにおける、コマーシャル中の新車情報のページデータ(図19(b))が表示されるようになっている。
このような構成により、横長表示状態の表示画面のピクト表示領域21にコンテンツデータの誘導情報が表示されるので、ユーザは、横長表示状態の表示画面でテレビ画像を見ながら、小さい表示領域で放送局が提供したいコンテンツデータがある旨を確認することができる。また、横長表示状態の表示画面のピクト表示領域21に表示された誘導情報を確認したユーザが、その提供したいデータ放送の内容を詳細に確認することを望む場合には、表示画面を縦長表示状態へ切り替えることができる。このとき、横長表示状態から縦長表示状態への表示画面の切り替え操作により、縦長表示状態の表示画面に対して切り替えて表示可能な複数のページデータのうち、横長表示状態のときに表示されていた誘導情報に対応するページデータが表示画面に自動的に表示されるので、提供したいコンテンツデータの内容をユーザが容易に確認できる。
図20は、実施の形態6による横長表示状態でテレビ放送及びデータ放送を受信しているときの制御部6による処理の一例を示したフローチャートである。横長表示状態でテレビ放送を受信しているときには、テレビ画像表示領域22にテレビ画像が表示されており、受信したデータ放送用データのイベントメッセージに基づいて誘導情報が生成された場合には(ステップS401でYes)、図19(a)に示したように、その誘導情報がピクト表示領域21にマーキー表示される(ステップS402)。
横長表示状態の表示画面に誘導情報がマーキー表示されているときに、表示部2aの表示画面が縦長表示状態へ切り替えられると(ステップS403でYes)、テレビ画像の配置方向が90°回転されるとともに(ステップS404)、切替時に横長表示状態で表示されていた誘導情報に対応するページデータが、切替によって表示画面上に現れたデータ放送表示領域25に表示される(ステップS405)。
実施の形態7.
なお、図19(a)に示す例では、誘導情報を所定の文字列でピクト表示領域21にマーキー表示したが、図21(a)に示すように、文字列では、誘導情報を示す専用のマークをピクト表示領域21に表示することもできる。さらに、専用のマークと文字列とを表示することもできる。図21に示す例も、(a)は、横長表示状態における表示態様、(b)は(a)の状態から縦長表示状態に切り替えたときの表示態様を示している。横長表示状態における表示部2aの表示画面には、実施の形態5と同様にピクト表示領域21及びテレビ画像表示領域22が形成され、テレビ画像表示領域22に表示画面の短手方向を上下方向としてテレビ画像が表示される。そして、受信したデータ放送用データに基づいて誘導情報が生成された場合には、図21(a)に示すように、その誘導情報を示す専用のマークがピクト表示領域21に表示される。
実施の形態8.
実施の形態6では、放送局が、ユーザが視聴しているテレビ放送の内容に対応したデータ放送の提供を望む場合の一例として、テレビ放送で車のコマーシャルが放送されているときに、放送局からコマーシャル中の新車情報を提供したいというイベントメッセージが送られてきて、誘導情報が横長表示状態の表示画面に表示され、このとき表示画面が横長表示状態から縦長表示状態に切り替えられることにより、コマーシャル中の新車情報のページデータが表示されるようにした。
これに対し、実施の形態8では、図22に示すように、図22に示すように、テレビ放送でクイズ番組が放送されているときに、放送局からその時に出題された問題に関するヒントをデータ放送で提供したいというイベントメッセージが送られてきて、問題のヒントを提供したいという誘導情報が横長表示状態の表示画面に表示される。誘導情報が表示されている表示画面が横長表示状態から縦長表示状態に切り替えられることにより、クイズ番組において出題されている問題のヒントのページデータが表示される。なお、実施の形態7の上記誘導情報の表示、および、上記ページデータの表示は、実施の形態6と同じ制御で行うので、説明を省略するものとする。
実施の形態9.
また、放送局が、ユーザが視聴しているテレビ放送の内容に対応したデータ放送の提供を望む場合の他の一例として、実施の形態9を図23に基づいて説明する。実施の形態9では、テレビ放送でレストランの紹介番組を放送しているときに、放送局から、その時に放送されているレストランの情報、例えば、クーポンを取得できる旨をデータ放送で提供したいというイベントメッセージが送られてきて、そのレストランの誘導情報が横長表示状態の表示画面に表示される。誘導情報が表示されている表示画面が横長表示状態から縦長表示状態に切り替えられることにより、そのとき放送されているレストランのホームページのページデータが表示されるようになっている。このとき、ページデータのクーポン券に対応する文字列にカーソル26が合わせられる。実施の形態9の誘導情報の表示は、上記実施の形態6と同じ制御で行い、上記ページデータのクーポン券に対応する文字列にカーソル26が合わせられる制御は、実施の形態2の図10で説明した制御と同じ制御を行うので、説明を省略するものとする。
また、放送局がユーザに提供したい他の情報としては、野球中継をテレビ放送しているときに、選手が映っている映像が放送されている間、この選手のプロフィールをデータ放送により得られるように誘導情報を表示画面に表示するなど、テレビ映像とリンクさせた情報を誘導情報として表示画面に表示することができる。
上記実施の形態5〜9では、イベントメッセージに基づいて、誘導情報を横長表示状態の表示画面に表示させる場合、携帯電話機でテレビ放送を受信して、テレビ画像のみを表示画面に表示させている間も、ブラウザを起動させるようにしている。そして、ブラウザの起動により、常にイベントメッセージを受信して、ブラウザを用いてこのイベントメッセージに基づいて誘導情報の表示を行うようにしている。
一方、ブラウザを常時起動させない場合も生じるので、そのような場合は、ブラウザ以外の処理ソフトやモジュールを用いてイベントメッセージを受信しておくようにしてもよい。このとき、表示画面を横長表示状態から縦長表示状態に切り替えたときに、ブラウザを起動させ、ソフトなどで取得したイベントメッセージ中の起動URLに対応したページデータを表示画面に表示させるようにする。
なお、上記した実施の形態5では、横長表示状態で表示されていた上記誘導情報に対応するコンテンツデータを、上記誘導情報が表示されている横長表示状態の表示画面から縦長表示状態の上記表示画面へ切り替えたときに、縦長表示状態の上記表示画面に表示させるか否かを選択する表示選択部676を設けた。この表示選択部676は、実施の形態5の携帯電話機に限らず、誘導情報または更新情報を表示画面に表示することができる場合には、上記した他の実施の形態による携帯電話機にも適用することができる。
また、他の表示選択手段として、例えば、携帯電話機の補助機能設定メニューにおいて、更新情報または誘導情報に対応するコンテンツデータを表示する状態(ON状態)に設定するか、更新情報または誘導情報に対応するコンテンツデータを表示しない状態(OFF状態)に設定しておくようにすることもできる。このとき、補助機能設定メニューにおいてOFF状態を設定したときには、画面切り替え時に、更新情報または提供状態に対応させてコンテンツデータを表示画面しないようにすることができる。
また、他の表示選択手段として、例えば、横長表示状態の表示画面から、縦長表示状態の表示画面へ移行したときに、コンテンツデータを表示する前に、縦長表示状態の表示画面に更新情報または誘導情報に対応するコンテンツデータを表示するか否かの選択画面を表示させるようにすることできる。
以上の実施の形態では、横長表示状態の表示画面におけるピクト表示領域21に更新情報または誘導情報がマーキー表示されるような構成について説明したが、このような構成に限らず、ピクト表示領域21以外の領域、例えばテレビ画像表示領域22の一部に重ねて更新情報または誘導情報がマーキー表示されるような構成であってもよい。また、更新情報または誘導情報をマーキー表示するような構成に限らず、表示部2aの表示画面上で更新情報または誘導情報を移動させずに表示するような構成であってもよい。さらに、更新情報または誘導情報は、図21(a)に示したように、文字列ではなく、専用のマークで表示するようにしてもよいし、文字列とマークとを表示するようしてもよい。
また、表示状態の切り替えは、表示画面での画像の表示状態を常に横長表示状態とし、表示画面の全画面でテレビ画像を表示する表示状態と、横長表示状態の表示画面を左右に2分割して、左右どちらか一方にテレビ画像を表示し、他方にデータ放送を表示するようにしてもよい。
また、以上の実施の形態では、表示筐体2が表示部2aの表示画面に水平な面内で回転されたときに、縦長表示状態及び横長表示状態が切り替わるような構成について説明した。しかし、このような構成に限らず、表示筐体2が所定の態様で変位されたときに縦長表示状態及び横長表示状態が切り替わるような構成であれば本発明を適用できる。例えば地磁気を検出する地磁気センサなどの方向検出手段を用いてユーザに対する表示画面の配置方向を検出し、その検出結果に基づいて縦長表示状態及び横長表示状態が切り替わるような構成が挙げられる。以上のように、横長表示状態の表示画面と縦長表示状態の表示画面の切り替え方法は、筐体の回転やスライド操作に基づいて切り替えるようにしたり、筐体の操作用ボタンでの操作により切り替えるようにしたりしてもよく、任意に設定できる。
本発明は、図24及び図25に示すような表示筐体2が操作筐体5に対して、表示部2aの表示画面と水平な軸を中心として回転する携帯電話機1にも適用することができる。この場合、例えば、表示筐体2と操作筐体5とを折り曲げたときに表示筐体2の表示部2aが操作筐体5の操作部4と対向するように、表示筐体2を回転させた状態のときには(図24の状態)、表示画面を縦長表示状態としてテレビ画像とデータ放送とを表示させ、表示筐体2と操作筐体5とを折り曲げたときに表示筐体2の表示部2aが外側を向くように、表示筐体2を回転させた状態のときには(図25の状態)、表示画面を横長表示状態としてテレビ画像と更新情報または誘導情報とを表示させることができる。また、図24の状態のときに横長表示状態とし、図25の状態のときに縦長表示状態とすることもできる。
本発明は、図26及び図27に示すような表示筐体2が操作筐体5に対して、表示画面と水平な方向にスライドする携帯電話機1にも適用することができる。この場合、例えば、表示筐体2と操作筐体5との位置が合わされている状態のときには(図26の状態)、表示画面を横長表示状態としてテレビ画像と更新情報または誘導情報とを表示させ、表示筐体2が操作筐体5に対して長手方向にスライドされている状態のときには(図27の状態)、表示画面を縦長表示状態としてテレビ画像とデータ放送とを表示させることができる。また、図27の状態のときに横長表示状態とし、図26の状態のときに縦長表示状態とすることもできる。
本発明は、図28及び図29に示すような表示筐体2が操作筐体5に対して表示画面と水平な面で回転するようになっており、表示筐体2の長手方向が操作筐体5の長手方向に対して垂直に位置したときに、表示筐体2と操作筐体5とにより筐体全体がL字状態となる携帯電話機1にも適用することができる。この場合、例えば、I字状態となるように、表示筐体2を操作筐体5に対して位置させた状態のときには(図28の状態)、表示画面を縦長表示状態としてテレビ画像とデータ放送とを表示させ、L字状態となるように、表示筐体2を操作筐体5に対して回転させた状態のときには(図29の状態)、表示画面を横長表示状態としてテレビ画像と更新情報または誘導情報を表示させることができる。また、図28の状態のときに横長表示状態とし、図29の状態のときに縦長表示状態とすることもできる。
本発明は、図30及び図31に示すような表示筐体2が操作筐体5に対して、表示画面と水平な方向にスライドするとともに、表示筐体2が操作筐体5に対して表示画面と水平な面で回転する携帯電話機1にも適用することができる。この場合、例えば、表示筐体2と操作筐体5との位置が合わされている状態(図30(a)の状態)、および、表示筐体2が操作筐体5に対して長手方向にスライドされている状態(図30(b)の状態)のときには、表示画面を縦長表示状態としてテレビ画像とデータ放送とを表示させ、筐体全体がT状になるように表示筐体2を操作筐体5に対して表示画面と水平な面で回転させた状態(図31の状態)のときには、表示画面を横長表示状態としてテレビ画像と更新情報または誘導情報とを表示させることができる。また、図30の状態のときに横長表示状態とし、図31の状態のときに縦長表示状態とすることもできる。
本発明は、図32に示すような表示筐体2が操作筐体5に対して、表示部2aと操作部4とが対向するように折り畳むだけの携帯電話機1にも適用することができる。この場合、操作部4のボタン操作で、表示画面を横長表示状態としてテレビ画像と更新情報または誘導情報とを表示させ、表示画面を縦長表示状態としてテレビ画像とデータ放送とを表示させるように表示状態を切り替えることができる。
以上の実施の形態では、携帯電話機1に本発明を適用した場合について説明したが、本発明は、携帯電話機1に限らず、デジタルカメラやポータブルテレビ受像機などの表示画面を有する種々の携帯情報端末装置に適用可能である。