JP4817380B2 - 双安定ネマチック液晶表示装置 - Google Patents
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Description
以上のように、今日、双安定性を綿密に制御するためのより正確でより簡単な方法がLCD業界で強く要求されている。
より具体的には、簡単な一工程のナノインプリント処理によって作製することのできる、ナノインプリント・リソグラフィ(NIL)に基づいた新しい双安定ネマチック表示装置を提供する。また、優れたコントラストを提供すると共に産業上容易に利用できる簡略化された電極構造を提供する。
〔1〕一対の基板と、前記一対の基板間に配置された液晶層と、この液晶層と前記一対の基板の少なくともいずれか一方との間に配置された液晶配向層とを有し、この液晶配向層の少なくとも一方には、ナノインプリント・リソグラフィ技術で液晶を配向し、双安定性を得るための液晶配向層の表面処理法として用い、前記液晶層に熱転移又は濃度転移型のネマチック液晶を用いる双安定ネマチック液晶表示装置であって、暗状態は、前記ネマチック液晶の二つの安定状態を有する下部層(又は上部層)の安定状態の液晶配向方向が、ラビング処理によって前記ネマチック液晶の単安定状態の上部層(又は下部層)の液晶配向方向に平行になるときに得られ、また明状態は、前記下部層(又は上部層)のもう一つの安定状態の液晶配向方向が前記上部層(又は下部層)の前記単安定状態の液晶配向方向と方位角が直交しているときに得られることを特徴とする。
〔3〕上記〔1〕又は〔2〕記載の双安定ネマチック液晶表示装置において、前記液晶配向層の少なくとも一方は、液晶配向方向として二つ以上の方位角の異なる容易軸を有することを特徴とする。
〔6〕上記〔5〕記載の双安定ネマチック液晶表示装置において、同じ程度のアンカリング強度を有する方位角の異なる容易軸は、ナノインプリント・リソグラフィ技術によって異なった方向に対して溝のピッチと高さを制御することで発生することを特徴とする。
〔8〕上記〔6〕記載の双安定ネマチック液晶表示装置において、双安定性を得るために、線状のパターンのインプリントを行う二工程を用いることを特徴とする。
〔10〕上記〔7〕から〔9〕の何れか一項記載の双安定ネマチック液晶表示装置において、前記溝のピッチ及び高さ(又は深さ)は、50から1500nm及び20から1000nmであることを特徴とする。
〔12〕上記〔7〕から〔10〕の何れか一項記載の双安定ネマチック液晶表示装置において、表面トポグラフィーを作成するインプリント条件は、配向膜用のインプリント装置と金型を使用して25℃から350℃で0.2分から5分の間、3MPaから10MPaの圧力を加えることを特徴とする。
〔14〕上記〔1〕から〔13〕の何れか一項記載の双安定ネマチック液晶表示装置において、二つの安定状態をスイッチングするため、上部基板及び下部基板に交差した櫛歯状電極からなる電極構造を有することを特徴とする。
〔16〕上記〔14〕又は〔15〕記載の双安定ネマチック液晶表示装置において、透明電極を用いることを特徴とする。
〔18〕請求項〔1〕から〔17〕の何れか一項記載の双安定ネマチック液晶表示装置において、配向層の材料は、10-7から10-4J/m2のアンカリング強度(係数)を有していることを特徴とする。
より具体的には、この装置はネマチック液晶−基板表面の界面で方位角方向に双安定状態を有し、これにより二組の面内電界によって簡単に駆動される。双安定性を得るための表面は、ナノインプリント・リソグラフィに基づいて作製されるが、これは柔軟なフィルムによって基板上に所望の表面トポグラフィー(溝)を作成するのに利用される。その双安定性は、同じ程度のアンカリング強度を有すると共に互いに直交した方向の表面トポグラフィーに関連する二つの弾性エネルギー間の複合作用から生まれる。双安定性の方位角方向は、二つの直交した方向各々に対して溝のピッチと高さを調整することで制御される。この双安定表示装置は、高いコントラストと輝度などの良好な光学特性と、面内スイッチングを行うネマチック液晶モードと同様の広い視野角特性を有している。
ここで、方位角のネマチック双安定性を得て且つ制御するための、容易で簡単且つ基本的な構想を有するほぼ永久的に双安定なネマチック表示装置に関する発明を実験結果と共に説明する。
双安定な表面配向規制を正確に制御するために実験で使用した表面処理方法は、ナノインプリント・リソグラフィ(NIL)である。NILは、表面の溝のピッチと高さを再現良く形成可能であるため全領域で一様なアンカリング条件を繰り返し作成することができ、また、このシステムでは一工程の処理で双安定性を得ることができる。
図1に示されているように、基板1上の格子状パターン2は、二つの異なる、より正確には90°の差を有するLC配向規制間に表面複合作用を有している。NILによって同時に作成された二つの配向方向のうちの一方は、x軸と一致しており、残りはy軸と一致している。φはネマチックLCの方向である。互いに直交した配向を有するこの方位角システムでは、表面トポグラフィに関係した弾性エネルギーが、同じ程度のアンカリング強度を有する二つの異方性配向規制間の複合作用を一意的に決定すると想定される。その場合、このシステムにおける全表面の自由エネルギー密度は、次の等式によって与えられる。
ここで、x軸沿いの溝3によって生じるLCの単位面積当りの自由エネルギーfx は、次の等式によって与えられる。
fx =(1/2)wx sin2 φ …(2)
但し、wx はx方向のアンカリング強度である。また、y軸沿いの溝4によって生じるLCの単位面積当りの自由エネルギーfy は、次の等式によって与えられる。
但し、wy はy方向のアンカリング強度である。直接的に固体基板の影響を受ける配向層の表面エネルギーへの弾性寄与に関連したfs は、次の等式によって与えられる。
fs =(1/8)asin2 2φ …(4)
上記した等式(2)及び(3)におけるwは、Berremanの式によって具体化され、また、上記した等式(4)における係数は、符号が反対になっている。上記した等式(1)は最終的に次のように書き替えることができる。
但し、wt =wx −wy
LCダイレクタの方位角φについて等式(5)を最小化することによって、このシステムの表面における方位角上安定したダイレクタ状態を表すことができる。その結果は、次のように得られた。
=(1/2)wt sin2φ+(1/2)acos2φsin2φ=0 …(6)
上記等式(6)では、|wt |>aの場合、ネマチックLCダイレクタは、φ=0又はφ=π/2で安定されるが、このことは、LCが単安定状態でx軸又はy軸に沿って配向されていることを意味している。|wt |<aの場合、解はcos2φ=wt /aであり、このことはネマチックLCの方向が、方位角が直交している同じ程度の二つのアンカリング強度間で双安定した相互のアンカリング複合作用によって決められることを意味している。この条件では常に二つの解が存在しており、一方の解がφ=ψであれば、他方はφ=π−ψとなる。例えば、wx =wy であれば、LCダイレクタは、φ=45°及びφ=135°で安定される。
但し、kはLCの弾性定数であり、Αは溝の高さであり、またq=2π/λ(λは溝のピッチである)は波数ベクトルである。k22≒2×10-12 Nとして上記した等式(7)の計算をすることで、二つの方位角アンカリングエネルギーのwx ≒10-4とwy ≒1.3×10-4J/m2 を得た。それらは、実際には強い極性アンカリングエネルギーを有するHPIに良く合致するので、それについて以下に説明する。
4−n−ペンチル−4’−シアノビフェニル(5CB)が充填されたセルギャップ10μmのLCセルがこの実験に適用された。このセルにおける双安定性は、図3に描かれているようにPMMAとHPIの両方に対して偏光顕微鏡によってφ=47°とφ=133°で観察された。このシステムにおけるランダム成分の寄与aは≒3.5×10-4J/m2 として推定され、強いアンカリングエネルギーを有するHPIではより高い。正又は負の誘電異方性を有するネマチック液晶によって二つの安定状態をスイッチングする二組の面内電界を形成するための電極構造が図4と図5に示されている。
図4において、11は上部基板、12は上部基板11の底面に形成される櫛歯状の第1の上部電極、13は上部基板11の底面に形成される櫛歯状の第2の上部電極、14は第1の上部電極12に接続される第1の接続電極、15は第2の上部電極13に接続される第2の接続電極、16はラビング方向、17は下部基板、18は下部基板17の上面に形成される櫛歯状の第1の下部電極、19は下部基板17の上面に形成される櫛歯状の第2の下部電極、20は第1の下部電極18に接続される第1の接続電極、21は第2の下部電極19に接続される第2の接続電極、22はネマチック液晶、23はネマチック液晶の単安定性を有する上部層、24はネマチック液晶の双安定性を有する下部層を示している。上記したように、櫛歯状の第1の上部電極12と櫛歯状の第2の上部電極13、また、櫛歯状の第1の下部電極18と櫛歯状の第2の下部電極19とはそれぞれ互いにかみ合うように配置されている。また、上部基板11及び下部基板17のそれぞれの櫛歯状の電極は互いに直交している。
図5において、31は下部基板、32はその下部基板の基部、33は下部基板の第1の電極、34は下部基板の絶縁部、35は絶縁部34の表面に形成される櫛歯状の第2の電極、36は第2の電極35に接続される接続電極、37は上部基板、38はその上部基板の基部、39は上部基板の第1の電極、40は上部基板の絶縁部、41は絶縁部40の下面に形成される櫛歯状の第2の電極、42は第2の電極41に接続される接続電極、43はネマチック液晶を示している。また、上部基板37及び下部基板31のそれぞれの櫛歯上の電極は互いに直交している。
図6において、51は上部基板、52はそのラビング方向、53は下部基板、54は下部基板53の表面に形成される櫛歯状の第1の下部電極、55は下部基板53の表面に形成される櫛歯状の第2の下部電極、56は第1の下部電極54に接続される第1の接続電極、57は第2の下部電極55に接続される第2の接続電極、58は二周波駆動のネマチック液晶、59はネマチック液晶の単安定性を有する上部層、60はネマチック液晶の双安定性を有する下部層を示している。
但し、wa は方位角アンカリング強度であり、またwp は極角アンカリング強度である。wp ≫qk/2であれば、方位角アンカリングは溝が形成された表面の近くの弾性歪みのみによって決定されることが等式(8)から証明され、これはBerremanの式を裏付けるものである。しかし、wp ≪qk/2であれば、方位角アンカリングに対する極角アンカリングの寄与が重要になり、したがってその場合Berremanの式は有効ではない。wp ≧qk/2の強い極角アンカリングを行うHPIとwp ≦qkの弱い極角アンカリングを行うPMMAそれぞれの表面ネマチック境界では、表面アンカリング・ブレーキングに対して観察された敷居電界は、HPIに対して≒7V/μmで、PMMAに対して≒5V/μmであった。表面アンカリングエネルギーのRapini−Papoular関数を用いた敷居電界に関連した方位角アンカリングエネルギーは、次のように与えられる。
この等式(9)から、△ε≒7×10-11F/mを用いて、HPIに対して≒12nmの外挿長を生じるwa ≒1.7×10-4J/m2 と、PMMAに対して≒17nmの外挿長を生じるwa ≒1.2×10-4J/m2 を得る。HPIに対する値は、この表面ネマチック双安定システムにおけるwa が、wx とwy のベクトル構成要素によってもたらされるかのような値である。これが正しいと仮定すると、このシステムにおいて上記した等式(8)から誘導されたPMMAの推定極角アンカリングは、4.8×10-5J/m2 であり、したがって、wx 及びwy は、それぞれ7.4×10-5J/m2 及び9.4×10-5J/m2 となることが分かる。その場合、PMMAに対するランダム成分の寄与aは、≒2.8×10-4J/m2 と推定される。
図8において、61は下部基板、62はその下部基板の基部、63は下部基板の第1の電極、64は下部基板の絶縁部、65は下部基板の絶縁部64の表面に形成される櫛歯状の第1の下部電極、66は第1の下部電極65に接続される接続電極、67は上部基板、68はその上部基板の基部、69は上部基板の第1の電極、70は上部基板の絶縁部、71は上部基板の絶縁部70の下面に形成される櫛歯状の第1の上部電極、72は第1の上部電極71に接続される接続電極、73はネマチック液晶、74は下部基板61側に配置される第1の偏光子、75はその吸収又は透過軸、76は上部基板67側に配置される第2の偏光子、77はその吸収又は透過軸を示している。また、上部基板67及び下部基板61のそれぞれの櫛歯状の電極は互いに直交している。
図9は、二工程でインプリントされたAFM画像を示している。第一工程では、線状パターンを有する金型81によって同じインプリント条件の下でHPI基板82にインプリントを行った。第二工程では、HPI基板82を同一平面上で90°回転し、第一工程でインプリントされた領域に同じ金型81で再びインプリントを行った。HPI基板82は、Tg よりも高い温度でインプリントされたが、第二工程で加熱しても第一工程で生成した線状パターンを何ら損なうことなくHPI基板82において期待した二工程インプリントのパターン形状を正確に得ることができた。
[実施例1]
正又は負の誘電異方性を有するネマチック液晶(LC)を用いた二組の面内電界電極構成(IPS+IPSの組合わせ)
1.図4に示すような透明なIPS電極を備えた薄膜トランジスタ(TFT)基板及びIPS電極と薄膜トランジスタ(TFT)を備えたカラーフィルター(C/F)基板を用意する。
3.焼成後に、一つの基板にナノサイズの格子状パターン(図2)〔又は線状のナノサイズのパターン+ラビング処理(又は光配向又はイオンビーム配向)(図3)又は二工程の線状のパターン(図9)〕が、用意された金型によって特許請求の範囲に記載された適当な条件の下で電極(ITO)による電界方向に対して45°又は135°の方向にインプリントされる。もう一つ別の基板は、電極(ITO)による電界方向に対して0°又は90°の方向にラビング処理される(またはインプリントされるか、又は露光されるか、又はイオンビームに曝らされる)。
5.次にインプリントによって与えられた二つの安定したLC方向の一方は、下部(上部)電極による電界方向に直交しており、またもう一つ別の方向は上部(下部)電極による電界方向に直交している。
[実施例2]
正又は負の誘電異方性を有するネマチック液晶(LC)を用いた二組の面内電界電極構成(FFS+FFSの組合わせ)
1.図5に示されたような透明なFFS電極を備えた薄膜トランジスタ(TFT)基板及びFFS電極と薄膜トランジスタ(TFT)を備えたカラーフィルター(C/F)基板を用意する。
3.焼成後に、一つの基板にナノサイズの格子状パターン(図2)〔又は線状のナノサイズのパターン+ラビング処理(又は光配向又はイオンビーム配向)(図3)又は二工程の線状のパターン(図9)〕が、用意された金型によって特許請求の範囲に記載された適当な条件の下で電極(ITO)による電界方向に対して45°又は135°の方向にインプリントされる。もう一つ別の基板は、電極(ITO)による電界方向に対して0°又は90°の方向にラビング処理される(又は、インプリントされるか、露光されるか、又はイオンビームに曝らされる)。
5.次にインプリントによって与えられた二つの安定したLC方向の一方は、下部(上部)電極による電界方向に直交しており、またもう一つ別の方向は上部(下部)電極による電界方向に直交している。
[実施例3]
正又は負の誘電異方性を有するネマチック液晶(LC)を用いた二組の面内電界電極構成(IPS+FFSの組合わせ)
1.透明なFFS(IPS)電極を備えた薄膜トランジスタ(TFT)基板及びIPS(FFS)電極と薄膜トランジスタ(TFT)を備えたカラーフィルター(C/F)基板を用意する。
3.焼成後に、一つの基板にナノサイズの格子状パターン(図2)〔又は線状のナノサイズのパターン+ラビング処理(又は光配向、又はイオンビーム配向)(図3)又は二工程の線状のパターン(図9)〕が、用意された金型によって特許請求の範囲に記載された適当な条件の下で電極(ITO)による電界方向に対して45°又は135°の方向にインプリントされる。もう一つ別の基板は、電極(ITO)による電界方向に対して0°又は90°の方向にラビング処理される(または、インプリントされるか、露光されるか、イオンビームに曝らされる)。
5.次に、インプリントによって与えられた二つの安定したLC方向の一方は、下部(上部)電極による電界方向に直交しており、またもう一つ別の方向は上部(下部)電極による電界方向に直交している。
[実施例4]
IPS又はFFS電極及び二周波駆動ネマチック液晶(LC)を用いた単一面内スイッチング
1.図6に示されたような透明なIPS又はFFS薄膜トランジスタ(TFT)基板及びカラーフィルター(C/F)基板を用意する。
3.焼成後に、一つの基板にナノサイズの格子状パターン(図2)〔又は線状のナノサイズのパターン+ラビング処理(又は光配向又はイオンビーム配向)(図3)又は二工程の線状のパターン(図9)〕が、用意された金型によって特許請求の範囲に記載された適当な条件の下で電極(ITO)による電界方向に対して45°又は135°の方向にインプリントされる。もう一つ別の基板は、電極(ITO)による電界方向に対して0°又は90°の方向にラビング処理される(または、インプリントされるか、露光されるか、イオンビームに曝らされる)。
6.図8に示されているように偏光子を交差させた光学系では、図6に示されているように下部IPS又はFFS電極による高い(低い)周波数のac電界をLCセルに印加してすぐに除去すると、偏光子の吸収軸の線に配向されたLCダイレクタによって良好な暗状態が達成され、また下部電極による低い周波数のac電界をLCセルに印加してすぐに除去すると、90°捩られたネマチックLCによって良好な明状態が達成される。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
更に、e−ブックを含むモバイル・アプリケーションに対する需要は、将来的にも絶えることなく増大する。このような技術によるLCD機能の拡張は、使用者の好奇心を十分に満足させるものである。
2 格子状パターン
3 x軸沿いの溝
4 y軸沿いの溝
11,37,51,67 上部基板
12,71 櫛歯状の第1の上部電極
13 櫛歯状の第2の上部電極
14 第1の上部電極に接続される第1の接続電極
15 第2の上部電極に接続される第2の接続電極
16,52 ラビング方向
17,31,53,61 下部基板
18,54,65 櫛歯状の第1の下部電極
19,55 櫛歯状の第2の下部電極
20,56,66 第1の下部電極に接続される第1の接続電極
21,57 第2の下部電極に接続される第2の接続電極
22,43,73 ネマチック液晶
23,59 ネマチック液晶の単安定性を有する上部層
24,60 ネマチック液晶の双安定性を有する下部層
32,62 下部基板の基部
33,63 下部基板の第1の電極
34,64 下部基板の絶縁部
35 下部基板の櫛歯状の第2の電極
36 下部基板の第2の電極に接続される接続電極
38,68 上部基板の基部
39,69 上部基板の第1の電極
40,70 上部基板の絶縁部
41 上部基板の櫛歯状の第2の電極
42 上部基板の第2の電極に接続される接続電極
58 二周波駆動のネマチック液晶
72 上部基板の接続電極
74 下部基板側に配置される第1の偏光子
75 第1の偏光子の吸収又は透過軸
76 上部基板側に配置される第2の偏光子
77 第1の偏光子の吸収又は透過軸
81 線状パターンを有する金型
82 HPI基板
Claims (19)
- 一対の基板と、前記一対の基板間に配置された液晶層と、該液晶層と前記一対の基板の少なくともいずれか一方との間に配置された液晶配向層とを有し、該液晶配向層の少なくとも一方には、ナノインプリント・リソグラフィ技術で液晶を配向し、双安定性を得るための液晶配向層の表面処理法として用い、前記液晶層に熱転移又は濃度転移型のネマチック液晶を用いる双安定ネマチック液晶表示装置であって、暗状態は、前記ネマチック液晶の二つの安定状態を有する下部層(又は上部層)の安定状態の液晶配向方向が、ラビング処理によって前記ネマチック液晶の単安定状態の上部層(又は下部層)の液晶配向方向に平行になるときに得られ、また明状態は、前記下部層(又は上部層)のもう一つの安定状態の液晶配向方向が前記上部層(又は下部層)の前記単安定状態の液晶配向方向と方位角が直交しているときに得られることを特徴とする双安定ネマチック液晶表示装置。
- 請求項1記載の双安定ネマチック液晶表示装置において、前記双安定性は面内(又は方位角による)双安定性として実現されていることを特徴とする双安定ネマチック液晶表示装置。
- 請求項1又は2記載の双安定ネマチック液晶表示装置において、前記液晶配向層の少なくとも一方は、液晶配向方向として二つ以上の方位角の異なる容易軸を有することを特徴とする双安定ネマチック液晶表示装置。
- 請求項3記載の双安定ネマチック液晶表示装置において、前記方位角の異なる容易軸の組合わせは、ナノインプリント・リソグラフィ技術によって発生した容易軸の組合わせか、又はナノインプリント・リソグラフィ技術によって発生した前記容易軸とラビング処理、SiOx蒸着物、レーザ・リソグラフィ、フォトリソグラフィ、光配向又はイオンビーム配向のいずれかで発生した容易軸との組合わせであることを特徴とする双安定ネマチック液晶表示装置。
- 請求項4記載の双安定ネマチック液晶表示装置において、前記方位角が異なる容易軸のアンカリング強度は、同じ程度であることを特徴とする双安定ネマチック液晶表示装置。
- 請求項5記載の双安定ネマチック液晶表示装置において、同じ程度のアンカリング強度を有する方位角の異なる容易軸は、ナノインプリント・リソグラフィ技術によって異なった方向に対して溝のピッチと高さを制御することで発生することを特徴とする双安定ネマチック液晶表示装置。
- 請求項6記載の双安定ネマチック液晶表示装置において、双安定性を得るために、凹凸金型による一工程のナノインプリント・リソグラフィ技術によって生成される方位角が直交した二つの溝から二つの競合するアンカリング強度を有する格子状パターンを使用することを特徴とする双安定ネマチック液晶表示装置。
- 請求項6記載の双安定ネマチック液晶表示装置において、双安定性を得るために、線状のパターンのインプリントを行う二工程を用いることを特徴とする双安定ネマチック液晶表示装置。
- 請求項6記載の双安定ネマチック液晶表示装置において、双安定性を得るために、凹凸金型によるナノインプリント・リソグラフィ技術とラビング処理による線状のパターンの組合わせを用いることを特徴とする双安定ネマチック液晶表示装置。
- 請求項7から9の何れか一項記載の双安定ネマチック液晶表示装置において、前記溝のピッチ及び高さ(又は深さ)は、50から1500nm及び20から1000nmであることを特徴とする双安定ネマチック液晶表示装置。
- 請求項7から10の何れか一項記載の双安定ネマチック液晶表示装置において、インプリント方法は、光ナノインプリントおよび熱ナノインプリントを含むことを特徴とする双安定ネマチック液晶表示装置。
- 請求項7から10の何れか一項記載の双安定ネマチック液晶表示装置において、表面トポグラフィーを作成するインプリント条件は、配向膜用のインプリント装置と金型を使用して25℃から350℃で0.2分から5分の間、3MPaから10MPaの圧力を加えることを特徴とする双安定ネマチック液晶表示装置。
- 請求項1から10の何れか一項記載の双安定ネマチック液晶表示装置において、前記ネマチック液晶のプレチルト角度は、双安定性を得るための二つの異方性アンカリングエネルギーによる二つの優先方向の内の少なくとも一方において、1°未満であることを特徴とする双安定ネマチック液晶表示装置。
- 請求項1から13の何れか一項記載の双安定ネマチック液晶表示装置において、二つの安定状態をスイッチングするため、上部基板及び下部基板に交差した櫛歯状電極からなる電極構造を有することを特徴とする双安定ネマチック液晶表示装置。
- 請求項1から13の何れか一項記載の双安定ネマチック液晶表示装置において、二つの安定状態の電極構造を、二周波駆動のネマチック液晶材料と上部基板と下部基板の一方に配置された櫛歯状電極からなる電極構造を有することを特徴とする双安定ネマチック液晶表示装置。
- 請求項14又は15記載の双安定ネマチック液晶表示装置において、透明電極を用いることを特徴とする双安定ネマチック液晶表示装置。
- 請求項1記載の双安定ネマチック液晶表示装置において、前記液晶層のリタデーションd△nは、0.3≦d△n≦0.6となるように制御されることを特徴とする双安定ネマチック液晶表示装置。
- 請求項1から17記載の双安定ネマチック液晶表示装置において、配向層の材料は、10-7から10-4J/m2のアンカリング強度(係数)を有していることを特徴とする双安定ネマチック液晶表示装置。
- 請求項1から18の何れか一項記載の双安定ネマチック液晶表示装置において、1μmよりも大きく且つ深さ(又は高さ)が50nm未満のピッチを有する金型がナノインプリント・リソグラフィに用いられることを特徴とする双安定ネマチック液晶表示装置。
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