本発明の実施の一形態を図1ないし図10に基づいて説明する。本実施の形態は、スーパーマーケットなどに導入される、顧客がセルフチェックアウト可能なセルフチェックアウト装置への適用例である。
[システム構成の概要]
図1は、全体のシステム構成を示す模式図である。本実施の形態のシステムは、複数のセルフチェックアウトシステム11と、複数台のPOS端末21と、ストアコントローラ31とが通信ネットワーク41を介して接続されて構築されている。
セルフチェックアウトシステム11は、複数台のセルフチェックアウト装置101に一台のアテンダント端末501が割り当てられて構成されている。セルフチェックアウト装置101は、商品販売データ処理装置としての決済端末201と、秤装置301とから構成されている。決済端末201は、バーコードスキャナ203(図3参照)やタッチパネル211(図3参照)を用いて入力された商品コードに基づいて商品販売データ処理を実行する。
図2は、セルフチェックアウトシステム11での各部の配置状態を示す平面図である。本実施の形態のセルフチェックアウトシステム11は、4台のセルフチェックアウト装置101に対して1台のアテンダント端末501が割り当てられている。セルフチェックアウト装置101は、一対のセルフチェックアウト装置101が顧客通路121に沿って平行に並べられ、これらの一対のセルフチェックアウト装置101が顧客通路121を介して正面側を対面させるように配置されている。
顧客通路121の突き当たりにはアテンダント端末501が配置されている。アテンダント端末501は、その外観上、本体部502と表示部としてのディスプレイ503とキーボード504と操作部としてのポインティングデバイス505とを有するパーソナルコンピュータ形態を有しており、アテンダントテーブル601に載置されている。
顧客は、顧客通路121を通ってどのセルフチェックアウト装置101に対してもアクセス可能となっている。例えば、図2中の右上方、顧客から見ると進行方向左奥側に位置するセルフチェックアウト装置101を使用しようとする場合、顧客通路121を通ってそのセルフチェックアウト装置101の前に立ち、セルフチェックアウトの終了後にはアテンダントテーブル601の前で左側又は右側に回りこんで立ち去ることになる。
[セルフチェックアウト装置]
本実施の形態のセルフチェックアウト装置101は、硬貨による現金決済を担当する硬貨入出金装置221a(図4参照)と、紙幣による現金決済を担当する紙幣入出金装置221b(図8参照)とを備える。硬貨入出金装置221aは第1の硬貨入出金装置222(図4参照)および第2の硬貨入出金装置223(図4参照)により構成されているが、ここで、第1の硬貨入出金装置222が取り扱うことができる硬貨の金種の集合を「金種X」、第2の硬貨入出金装置223で取り扱うことができる硬貨の金種の集合を「金種Y」とする。すなわち、セルフチェックアウト装置101では、金種X+Yの取り扱いが可能である。
図3は、セルフチェックアウト装置101の全体を示す斜視図である。
セルフチェックアウト装置101は、決済端末201と秤装置301とから構成されている。
決済端末201の外観は、各部を内部に格納するハウジング202により構成されている。このハウジング202は、床面に設置されるベースハウジング202aと、このベースハウジング202aの装置奥側の上面に載置される小振りな上部ハウジング202bと、上部ハウジング202bの右側に接続する右ハウジング202c、右ハウジング202cの前面に位置づけられる扉202dとによって構成されている。ベースハウジング202aからは、顧客が購入しようとする商品を入れた籠BKを載置するための商品籠載置台102が左脇から突出形成されている。商品籠載置台102の上面には、籠BKを位置決めするためのフレーム103が立設されている。
ハウジング202は、セルフチェックアウト装置101を操作する顧客がセルフチェックアウト装置101の正面に位置した状態で操作可能となる位置に、特に上部ハウジング202bを中心として各種ユーザインタフェイスを配置させる。
上部ハウジング202bには、左側に商品コード入力部としてのバーコードスキャナ203が配置されている。バーコードスキャナ203は、商品に付された商品コードを読み取る縦型スキャナである。
また、上部ハウジング202bには、液晶表示パネルを有するユーザインタフェイスに含まれる表示部としてのLCD210が取り付けられている。このLCD210は、その表示面にユーザインタフェイスに含まれる入力部および商品コード入力部としてのタッチパネル211を有する。
LCD210の奥側で上部ハウジング202bの上面からは、セルフチェックアウト装置101の現在の状態を表示する表示ポール217が立設されている。この表示ポール217は、先端部に青色と赤色とに選択的に発光する報知発光部218を有する。
右ハウジング202cは、硬貨入出金装置221a、紙幣入出金装置221b、レシートプリンタ251(図4参照)などの各部を内部に収納している。右ハウジング202cの前面は、前面左側を右ハウジング202cと開閉自在に接続された扉202dが設けられている。扉202dは、前面右側に設けられている錠202eによって施錠することが可能である。扉202dの前面右上方位置には、セルフチェックアウト装置101の内部に硬貨を投入するための硬貨投入部213が設けられている。扉202dの前面で硬貨投入部213の下方には、セルフチェックアウト装置101から硬貨を払い出すための硬貨払出部214が設けられている。また、扉202dの前面左側には、セルフチェックアウト装置101の内部に紙幣を投入するための紙幣投入部215が設けられている。扉202dの前面で紙幣投入部215の下方には、セルフチェックアウト装置101から紙幣を払い出すための紙幣払出部216が配置されている。
扉202dの前面左上方位置で紙幣投入部215の上方には、レシート発行口208が設けられている。レシート発行口208の奥側にはレシートプリンタ251(図8参照)が右ハウジング202cに内蔵され、このレシートプリンタ251によって印字される図示しないレシートは、レシート発行口208から発行されるように構成されている。
秤装置301は、ベースハウジング202aの左側かつ右ハウジング202cの前方に位置づけられている。秤装置301は、秤ハウジング302の上部に秤皿303が設けられ、この秤皿303の左右端に互いに向かい合うように配置される一対の袋保持具304が取り付けられて構成されている。秤皿303は、その上面に載置台303aを有する。一対の袋保持具304は載置台303aに立設されている。袋保持具304の各々の上端は、内側に向けて折り曲げられて、レジ袋などの収納袋を引っ掛けて保持する袋保持部314を形成している。
秤装置301は、秤皿303に載置された物品の重量を計量して出力信号を発するロードセルユニットを内部に固定して備える。ロードセルユニットからの出力信号は、アンプで増幅され、アナログデジタル変換器でデジタル信号に変換され、演算部でこのデジタル信号に基づいた重量解析が行われる。演算部は、重量解析の解析結果である重量データを送信部に送信し、送信部を介して決済端末201に重量データを出力する(いずれも図示せず)。
右ハウジング202cの内部に収納される各部について説明する。
図4は、設置部232に硬貨収納容器231が設置されない状態で、内部ユニットが引き出された状態のセルフチェックアウト装置101の斜視図である。図5は、設置部232に硬貨収納容器231が設置された状態で、内部ユニットが引き出された状態のセルフチェックアウト装置101の斜視図である。
硬貨入出金装置221a、紙幣入出金装置221bおよびレシートプリンタ251は内部ユニット204としてユニット化されて右ハウジング202cの内部に収納され、スライドレール機構230によって右ハウジング202cに対して引き出しおよび収納自在に保持されている。その引き出し方向は装置前面側である。なお、図4において紙幣入出金装置221bは硬貨入出金装置221aに隠れて見えないが、セルフチェックアウト装置101の正面から見て硬貨入出金装置221aの左隣に隣接して配置されている。
扉202dに設けられている硬貨投入部213と硬貨入出金装置221aの導入部213aとは、右ハウジング202cの内部に硬貨入出金装置221aが収納され扉202dが閉められた状態において硬貨投入部213から投入された硬貨が自重で落下して導入部213aに到達し硬貨入出金装置221aの内部に導入される位置関係をなす。同様に、硬貨入出金装置221aの硬貨排出口214aと扉202dに設けられている硬貨投入部213とは、右ハウジング202cの内部に硬貨入出金装置221aが収納され扉202dが閉められた状態では、硬貨排出口214aから排出された硬貨が自重で落下して硬貨払出部214に到達するような位置関係をなす。
硬貨入出金装置221aは、金種Xの硬貨を取り扱い可能な第1の硬貨入出金装置222と金種Yの硬貨を取り扱い可能な第2の硬貨入出金装置223とがユニット化されて構成されている。第1の硬貨入出金装置222は第2の硬貨入出金装置223に対して装置前面側に隣接して設けられている。
第1の硬貨入出金装置222は、上面の装置前面側に硬貨Cを内部に導入可能な導入部213aを上向に開口させて備え、下面に硬貨Cを排出する第1払出用排出部222a、排出部222bを備えている。第1の硬貨入出金装置222の内部には、硬貨Cを振り分ける図示しない振分機構を分岐点として第1払出用排出部222aに至る第1経路と排出部222bに至る第2経路とに分岐し、硬貨Cが自重で落下可能な図示しない硬貨搬送路が導入部213aから下方に伸びている。導入部213aと図示しない振分機構との間には硬貨の金種を識別する図示しない識別部が設けられている。図示しない振分機構は、図示しない識別部の識別結果に応じて、金種Xの硬貨Cを第1経路に、金種X以外の硬貨Cを第2経路に選択的に振り分ける。第1経路に振り分けられた金種Xの硬貨Cは、第1経路の途中に設けられる、硬貨Cを収納する収納部に金種別に収納される。収納部に収納された金種Xの硬貨Cは、決済端末201の制御部253からの払出命令に応じて第1払出用排出部222aに必要枚数だけ払い出される。一方、第2経路に振り分けられた金種X以外の硬貨Cは、そのまま自重で落下して排出部222bから排出される。このような機能を備える第1の硬貨入出金装置222としては、例えば、Jofemar社製の硬貨入出金装置(型名:J2000)を用いることが可能である。また、正貨/偽貨を識別し偽貨をリジェクト部に排出させる機能を備える硬貨入出金装置を用いてもよい。つまり、この第1の硬貨入出金装置222は、硬貨投入部213から投入された投入物のうちある一群の投入物については排出部222bから選択的に振り分けて排出させる。
第2の硬貨入出金装置223は、第1の硬貨入出金装置222には収納されない金種Yの硬貨Cが予め収納されていることを前提として、決済端末201の制御部253からの制御を受けて硬貨Cを排出する。第2の硬貨入出金装置223は軸方向を鉛直に据えて配置された4本の円筒形状の金種別の収納部223aを備える。個々の金種別の収納部223aの上部は開口されて硬貨Cの導入を許容する導入部223bが設けられている。導入部223bから導入された硬貨Cは、決済端末201の制御部253からの制御を受けて必要枚数分だけ硬貨Cを払いだす図示しない払出機構によって、個々の金種別の収納部223aの下端に設けられる第2払出用排出部223cから排出される。
第1の硬貨入出金装置222および第2の硬貨入出金装置223で構成される硬貨入出金装置221aの下端には、第1の硬貨入出金装置222の第1払出用排出部222aおよび第2の硬貨入出金装置223の第2払出用排出部223cから排出される硬貨Cの落下位置に下方部材225が配置されている。下方部材225は、落下した硬貨Cがセルフチェックアウト装置101の前面に向けて自重で滑走可能な斜面をなす滑走面224と、落下する硬貨Cの落下方向を規制し滑走面224に到達させる規制板226a、226bとを備える。下方部材225の装置前面方向には、滑走面224の上を自重で滑走する硬貨が排出される硬貨排出口214aが設けられている。第1の硬貨入出金装置222の第1払出用排出部222aおよび第2の硬貨入出金装置223の第2払出用排出部223cから排出される硬貨Cは、自重で落下して滑走面224を滑走し硬貨排出口214aから排出される。扉202dが閉められている場合には、硬貨排出口214aから排出される硬貨Cは、セルフチェックアウト装置101の前面の扉202dに設けられている硬貨払出部214に受け渡される。この下方部材225は、第1の硬貨入出金装置222の排出部222bの下方には設けられていない。そのため、排出部222bから排出される硬貨Cは、下方部材225よりも下方へそのまま自重で落下する。
すなわち、硬貨投入部213から投入される金種X+Yの硬貨Cのうち金種Yの硬貨Cは、硬貨払出部214から払い出されずに、この硬貨払出部214とは別の排出部222bから排出されてセルフチェックアウト装置101の右ハウジング202cの内部に落下する。
下方部材225よりも下方には、設置部232、光センサ235、シャフト236が設けられている。設置部232には、図5に示すように、排出部222bから排出される金種Yの硬貨を収納するための硬貨収納容器231が予め決められた設置位置に位置決めされて着脱自在に設置される。硬貨収納容器231は、その上面に硬貨Cの通過を許容する開口部231pと、開口部231pを通過した硬貨Cを収納する収納空間231qとを備える。シャフト236には変位体としての遮光板237が、シャフト236の軸回り方向に揺動自在に接続されている。
硬貨収納容器231は、設置部232に設置される。以下、硬貨収納容器231と設置部232との関係について説明する。
図6は、セルフチェックアウト装置101の装置右側から見た硬貨収納容器231および設置部232の斜視図である。
硬貨収納容器231には、収納される硬貨Cで満杯であるとすべき収納硬貨の最小高さが予め設定されている。つまり、硬貨Cが収納されて最小高さよりも上方まで蓄積された場合に硬貨収納容器231は満杯であるとされる。
硬貨収納容器231の短辺側の両側面には、貫通する貫通孔231cが設けられている。この貫通孔231cは、硬貨Cの通過を許容しないが検出光LZ(図7参照)は通過を許容する大きさに円形に開口されて設けられ、硬貨収納容器231の内外に光を進行させる光通過部としての役割を果たす。二つの貫通孔231cは、硬貨収納容器231の満杯とすべき最小高さを含むように対向配置される。すなわち、貫通孔231c同士を結ぶ直線の途中には、硬貨収納容器231の満杯とすべき最小高さが含まれる。
硬貨収納容器231の長辺側の一方の側面の外側には、その側面の左右端2箇所に、設置部232に備わる嵌合部233と嵌合可能な形状に下方に向けて突設されるフック231aを備える。硬貨収納容器231の底面下側には、設置部232に備わる略円形状に突起する嵌合凸部231bが下方に向けて突設されている。この嵌合凸部231bは硬貨収納容器231の底面に、底面の長手方向に2つ並べられて設けられている。このような硬貨収納容器231は、例えばプラスチックで形成される。
設置部232は、硬貨入出金装置221aよりも下方の右ハウジング202cの内部に配置されている。設置部232は、硬貨投入部213から投入され第1の硬貨入出金装置222を通過して排出部222bから排出され自重で落下する硬貨Cの落下位置に開口部231pを位置づけるように、予め決められた設置位置に硬貨収納容器231を着脱自在に設置する。
硬貨収納容器231が設置される設置部232は、嵌合部233と載置台234とからなる保持機構240を備える。嵌合部233は、前述した硬貨収納容器231のフック231aと嵌合する形状のL字形状部材であり、硬貨入出金装置221aに対し固定の位置に配置されている。この嵌合部233は、例えば金属板で形成される。載置台234は、前述した硬貨収納容器231の底面の嵌合凸部231bと嵌合する嵌合孔234aを上面に備え、この上面に硬貨収納容器231を載置して保持する。この載置台234も、硬貨入出金装置221aに対し固定の位置に配置されている。この載置台234は、例えばアクリル板で形成される。
設置部232および保持機構240は、硬貨収納容器231の二側面に設けられた貫通孔231cを結ぶ直線をセルフチェックアウト装置101の前後方向かつ水平に向けて、右ハウジング202cの内部に硬貨収納容器231を配置する。ここで、設置部232に設置され設置位置に位置決めされた状態の硬貨収納容器231において、硬貨収納容器231を満杯する最小の高さを含んで貫通孔231c同士を接続する仮想直線LFを想定する。
図7は、硬貨収納容器231、設置部232、光センサ235および遮光板237の位置関係、および、遮光板237が揺動する様子を示す模式図である。
硬貨入出金装置221aよりも下方かつ設置部232の載置台234の上方には、光検出器としての光センサ235が設けられている。光センサ235は、発光部235aおよび受光部235bを備える透過型センサである。発光部235aおよび受光部235bは、発光部235aから受光部235bに至る検出光LZの光路を仮想直線LFに沿って形成し、設置部232に設置された状態の硬貨収納容器231を挟む位置に仮想直線LF上に対向配置されている。
シャフト236は両端を保持されて、光センサ235よりも上方で仮想直線LFと平行に配置されている。シャフト236には、その軸回り方向に揺動自在に変位体としての遮光板237が接続されている。この遮光板237は矩形形状の遮光効果を有するアクリル板であり、短辺側近傍で平面部をシャフト236に貫通されている。
まず、設置部232に硬貨収納容器231が設置されていない状態を考える(図7(a))。遮光板237は外部から力を受けておらず、シャフト236から鉛直に垂れ下がって光センサ235の検出光LZを遮る仮想直線LF上に位置づけられている。光センサ235は、仮想直線LF上に位置づけられている遮光板237を検知する。
ここで、設置部232に硬貨収納容器231が設置されている状態を考える(図7(b))。硬貨収納容器231が設置部232に設置されることにより、シャフト236から垂れ下がって仮想直線LF上に位置づけられていた遮光板237の下方が硬貨収納容器231の側面に干渉してシャフト236の軸回り方向に揺動し、セルフチェックアウト装置101の右方向(図7においては図面の手前側)に変位する。干渉された結果、遮光板237は仮想直線LFから外れた位置に揺動変位して位置付けられる。仮想直線LFから外れた位置に位置付けられた遮光板237は、光センサ235に検知されなくなる。
また、設置部232に硬貨収納容器231が設置されている状態では、硬貨収納容器231の2つの貫通孔231c同士を結ぶ直線と光センサ235の検出光LZの光路とが一致している。そのため、光センサ235の発光部235aから投光された検出光LZは、仮想直線LFに沿って貫通孔231cを遮られることなく硬貨収納容器231の内外を進行し、受光部235bに到達する。すなわち、設置部232に硬貨収納容器231が設置されると、光センサ235は何も物体を検知していない状態になる。
設置部232に設置された状態の硬貨収納容器231に硬貨Cが収納され、収納された硬貨Cが満杯とすべきに最小高さに達すると、光センサ235の発光部235aから投光される検出光LZは硬貨Cによって遮られ、受光部235bに到達しなくなる(図7(c))。光センサ235は、設置部232に設置された状態の硬貨収納容器231が硬貨Cで満杯になった場合にも物体を検知する。
設置部232に設置された状態の硬貨収納容器231が取り外されると、仮想直線LFから外れた位置に位置付けられていた遮光板237は、その自重によって検出光LZを遮光する仮想直線LF上の位置まで復帰する(図7(a))。
以上に述べた硬貨収納容器231が設置部232に設置される過程において、嵌合部233および載置台234からなる保持機構240によって、仮想直線LF上に透過部である貫通孔231cを位置づけるように硬貨収納容器231を位置決めして、動かないように保持する。とはいえ、硬貨収納容器231は、底面の嵌合凸部231bが嵌合孔234aに嵌め込まれ、側面のフック231aが嵌合部233に嵌め込まれるだけであるため、セルフチェックアウト装置101への硬貨収納容器231の着脱は容易である。
[電気的構成]
図8は、決済端末201の電気的なハードウェア構成を示すブロック図である。決済端末201は、セルフチェックアウト装置101における各種情報処理を実行する情報処理部としての役割を果たす情報処理部としての制御部253を内部に有する。制御部253は、例えば動作シーケンスが書き込まれた半導体チップ構成のものであっても、RAM254等に動作プログラムを記憶させて動作するマイクロコンピュータ構成のものであっても良い。ここでは、マイクロコンピュータ構成の制御部253を紹介する。
制御部253の中核をなすCPU255には、固定データを固定的に記憶するROM256と、可変データを書き換え自在に記憶する記憶部としてのRAM254と、LCD210に表示する表示画像を生成するVRAM257と、HDD258とがシステムバス259を介して接続されている。一例として、HDD258には、動作プログラム、各種表示フレーム、PLUファイル、部門ファイル、重量データファイル、画像ファイル、売上ファイル等の各種ファイル、重量チェック実行有無定義、商品載置場所定義、各種規則情報等(全て図示せず)が記憶保存されており、これらの動作プログラム、各種表示フレーム、各種ファイルおよび各種規則情報等は、その全部又は一部が決済端末201の起動時にRAM254に移されて使用される。そして、それらのPLUファイル、重量データファイル、部門ファイル、画像ファイル、売上ファイル等の各種ファイル、重量チェック実行有無定義、商品載置場所定義、各種規則情報等は、商品データファイルを構成する。この商品データファイルは、別の形態で分散された構成であっても、一つのファイルとしてまとめられた構成であっても、いずれでも良い。
商品データファイルを構成するPLUファイルは、各商品を特定する商品コードに対応させて、単価の他に、商品表示、割引商品の別、割引金額、組合せ割引情報(M&M(ミックス・アンド・マッチ)割引情報、セット割引情報)等を書き換え自在に記憶する。商品表示は、商品コードによって特定される商品の商品名称のテキストデータと、その商品の画像データとを含む。
商品データファイルを構成する部門ファイルは、PLUファイルに記憶されない各商品についての部門コードに対応させて、その単価、商品表示、割引商品の別、割引金額、組合せ割引情報(M&M(ミックス・アンド・マッチ)割引情報、セット割引情報)等を書き換え自在に記憶する。商品表示は、部門コードによって特定される商品の商品名称のテキストデータと、その商品の画像データとを含む。
商品データファイルを構成する重量データファイルは、PLUファイルおよび部門ファイルに登録されている商品の商品コードに対応させて、設定重量、重量チェック実行有無定義、許容値タイプ定義、上限許容値、および下限許容値を記憶している。このような重量データファイルは、PLUファイル、部門ファイルに含ませても良い。
重量データファイル中の設定重量には、商品コードで特定される商品の重量の設定値が記憶されている。
重量チェック実行有無定義は、重量チェック実行の別を各商品コードに対応付けて記憶する定義情報である。例えば、軽すぎて秤装置301による計量に馴染まない商品、あるいは、重すぎて秤装置301の秤皿303まで移動させにくい商品の商品コードに対応させて重量チェックを行わない旨を定義できる。
許容値タイプ定義は、設定重量に対する許容幅を割合とするか上限値および下限値とするかを決定するための情報である。つまり、重量チェック処理に際しては、秤装置301による現実の計量重量と設定重量に記憶されている重量との比較処理を実行することになるが、この際、設定重量に対する許容幅を設定する。この許容幅は、許容値タイプ定義に記憶されている定義に従い、設定重量に記憶されている重量値に対する割合で求められ、あるいは数値設定されている上限値および下限値で求められる。
上限許容値および下限許容値は、設定重量に対する許容幅を決定するための数値情報を記憶する。許容値タイプ定義が、設定重量に記憶されている重量値に対する割合を許容幅とする場合には、上限許容値および下限許容値に記憶される数値は%の数値となる。また、許容値タイプ定義が、設定重量に記憶されている重量値に対する上限値および下限値は具体的な数値となり、この場合、上限許容値および下限許容値に記憶される数値は具体的な数値そのものとなる。
制御部253には、バーコードスキャナ203、LCD210、タッチパネル211、レシートプリンタ251、光センサ235、報知発光部218、スピーカ219が接続された音響回路220、硬貨入出金装置221aおよび紙幣入出金装置221bとの間でのデータ通信を媒介するインターフェイス260がシステムバス259を介して接続され、制御部253による制御を受ける。音響回路220は、音声合成LSIを主体として構成され、合成音声および合成音響を生成してスピーカ219から出力させる。
制御部253には、システムバス259を介して通信インターフェイス261も接続されている。通信インターフェイス261は、通信ネットワーク41に接続され、アテンダント端末501およびストアコントローラ31とセルフチェックアウト装置101との間のデータ通信を実現させる。
[各種情報処理]
このような構成を備える本実施の形態のセルフチェックアウト装置101では、商品コード入力部としてのバーコードスキャナ203やタッチパネル211から入力される商品コードに基づいて、検索処理、重量チェック処理、商品情報一時登録処理、決済処理および登録処理で構成される商品販売データ処理が実行されることで、セルフチェックアウトが可能になる。この際、決済端末201の制御部253および秤装置301の図示しない演算部は、各種演算処理や各部の駆動制御処理等を実行し、商品販売データ処理を支援する。商品販売データ処理については、図9に基づいて説明する。
本実施の形態のセルフチェックアウト装置101で行われる決済処理では、紙幣および硬貨による決済が可能である。ここで、セルフチェックアウト装置101の硬貨投入部213に投入される硬貨のうち、硬貨入出金装置221aを構成する第1の硬貨入出金装置222が取り扱い可能な金種Xの硬貨は第1の硬貨入出金装置222に収納された後に第2の硬貨入出金装置223に還流される。一方、第1の硬貨入出金装置222で取り扱い不可能な金種Yの硬貨は、硬貨収納容器231に収納される。ここで、硬貨収納容器231がセルフチェックアウト装置101に設置されていない場合、および、硬貨収納容器231に満杯に硬貨が収納されている場合には、セルフチェックアウト装置101で行われる状態判定処理によって、正常状態から異常状態への状態遷移に伴った処理を実行する。状態判定処理については、図10に基づいて説明する。
以上のような処理が実行される際、セルフチェックアウト装置101を構成する決済端末201のLCD210には、各種のユーザ支援画面が表示される。
図9は、セルフチェックアウト装置101での商品販売データ処理の流れを示すフローチャートである。
セルフチェックアウト装置101の情報処理部である制御部253は、商品コードの入力有無判定(ステップS12)を待機している。商品コードの入力は、バーコードスキャナ203によるバーコードの読み取りの他、LCD210の表示に従ったタッチパネル211での入力操作によっても行なわれる。
決済端末201の制御部253は、商品コードの入力を判定すると(ステップS12のY)、検索処理を実行する(ステップS13)。検索処理は、バーコードスキャナ203によるバーコードの読み取りやLCD210の表示に従ったタッチパネル211での入力操作によって商品コードの入力がなされた場合、PLUファイルを検索して入力された商品コードに対応する単価、重量および商品表示を取得する処理である。この場合、単価、重量および商品表示は、バーコードスキャナ203によって商品に付されたバーコードが読み取られたこと、あるいはタッチパネル211での入力操作に基づいて取得されれば良く、必ずしもバーコードの読み取りそれ自体やタッチパネル211での入力操作それ自体をトリガとして取得される必要はない。また、単価、重量および商品表示は、同時に取得される必要はなく、それらの情報に対するアクセスが必要な場合にアクセスできる状態となっていれば良い。検索処理(ステップS13)の結果、制御部253は、入力された商品コードに対応する単価、重量および商品表示を取得する。
決済端末201の制御部253は、検索処理に続いて、重量チェック処理を実行する(ステップS14)。重量チェック処理は、バーコードスキャナ203によるバーコードの読み取りやLCD210の表示に従ったタッチパネル211での入力操作による商品コードの入力後に秤装置301によって計量された重量に基づいて得られる対応商品の計量値が、検索処理によって取得した重量と同一性を有しているかどうかを判定する処理である。同一性を有しているかどうかは、重量データファイル中、入力された商品コードに対応させて設定されている設定重量およびその許容幅(許容値タイプ定義、上限許容値および下限許容値)を検索取得し、計量重量が検索処理によって取得した設定重量の許容幅に収まっているかどうかを判定することによってなされる。この重量チェック処理に際しては、商品コードの入力後に秤装置301によって計量された重量が参照し得る状態となっていなければならない。このような状態を実現するために、秤装置301は、周期的にその計量結果を決済端末201に送信し、決済端末201は受信した計量結果を参照し得る状態に保持していなければならない。重量チェック処理(ステップS14)の結果、制御部253は、秤装置301から送信される重量データを受信し、受信した重量データをRAM254に一時記憶する。
この重量チェック処理を実行するためのトリガとなる商品販売データ処理のスタート指定は、LCD210に表示された操作指示によって顧客が行うタッチパネル211へのタッチ操作等によってなされる。
決済端末201の制御部253は、重量チェック処理に続いて、商品情報一時登録処理を実行する(ステップS15)。商品情報一時登録処理は、バーコードスキャナ203によるバーコードの読み取りやLCD210の表示に従ったタッチパネル211での入力操作による商品コードの入力がなされた場合、入力された商品コードとその商品コードに基づいて検索処理によって検索された単価とを含む取引情報をRAM254に一時登録する処理である。商品情報一時登録処理(ステップS15)の結果、制御部253は、重量チェック処理を通過した商品の商品コードおよびその単価等の取引情報をRAM254に一時登録する。
決済端末201の制御部253は、商品情報一時登録処理に続いて、決済指定の有無を判定する(ステップS16)。決済指定は、LCD210での表示に従ったタッチパネル211での入力操作によって実行される。そして、決済端末201の制御部253は、決済指定ありの判定をすると(ステップS16のY)、決済処理を実行する(ステップS17)。
決済処理は、検索処理(ステップS13)によって取得した単価に基づいて決済金額を算出し、その決済金額の決済を実行する処理である。決済金額は、タッチパネル211での締め操作に応じて必要な消費税計算等を含む売上合計金額として計算され、RAM254等に仮登録される。決済処理では、算出された決済金額について、現金での決済を可能にする。現金の扱いは、右ハウジング202cに設けられた硬貨入出金装置221aおよび紙幣入出金装置221bで実行される。
決済端末201の制御部253は、決済処理に続いて、商品情報一時登録処理でRAM254に一時記憶した商品コードおよびその単価等の取引情報や、決済処理で算出してRAM254に仮登録した決済金額を売上ファイルに登録する登録処理を実行して(ステップS18)、一連の商品販売データ処理を終了する。
本実施の形態では、商品販売データ処理という概念を、検索処理、重量チェック処理、商品情報一時登録処理、決済処理および登録処理等を含む広義の概念として用いている。そこで、このような広義の意味での商品販売データ処理を支援するために、決済端末201の制御部253は、LCD210に操作方法を表示し、顧客の便宜を図る。
図10は、セルフチェックアウト装置101での状態判定処理の流れを示すフローチャートである。
セルフチェックアウト装置101の情報処理部である制御部253は、セルフチェックアウト装置101が起動している間、状態判定処理を実行している。
制御部253は、状態判定処理を開始すると、光検出器としての光センサ235の出力に基づいて、検出光LZの光路上に存在する物体の有無を判定する(ステップS32)。この判定処理において、制御部253は、光センサ235の受光部235bが検出光LZの強度に基づいて出力する測定値を用い、物体の検出を定義する閾値と測定値とを比較する。測定値が閾値より小さい値である場合、制御部253は検出光LZの光路上に物体が存在すると判定する。一方、測定値が閾値よりも大きい場合、制御部253は検出光LZの光路上には物体が存在しないと判定する。
制御部253は、ステップS32での判定を行うとともに、光センサ235の出力結果に基づいて、所定時間(例えば5秒間)連続して物体検知されているか否かを判定する(ステップS33)。このように所定時間連続して物体検知されているか否かを判定する理由は、仮想直線LFの高さ位置近傍まで設置部232に設置された硬貨収納容器231に硬貨Cが蓄積された場合、顧客がセルフチェックアウト装置101に接触して硬貨Cが振動し、光センサ235の検出光LZの遮光/非遮光が短い時間の間に繰り返されてしまうような検知結果を除外するためである。
光センサ235によって物体が所定時間連続して検知されていると制御部253が判定した場合(ステップS32のY、S33のY)、セルフチェックアウト装置101は硬貨投入部213から硬貨Cを投入すべきではない異常状態になっている。制御部253は、セルフチェックアウト装置101が異常状態であることを店員や顧客に知らせる処理の一態様として報知処理を実行する(ステップS34)。報知処理の一例として、制御部253は、表示部であるLCD210に「エラーが発生し、現在この端末は使用できません。店員が来るまでお待ちください。」と表示させてセルフチェックアウト装置101を操作する顧客に対しセルフチェックアウト装置101が現在使用できない旨を通知する。また、報知処理の別の一例として、制御部253は、報知発光部218を制御して青色と赤色とに選択的に発光させる。また、報知処理の別の一例として、制御部253は、音響回路220を制御して警告音を出力する。また、報知処理の別の一例として、制御部253は、通信インターフェイス261を介してアテンダント端末501に報知信号を送信する。報知信号を受信したアテンダント端末501では、ディスプレイ503に報知信号を発信したセルフチェックアウト装置101を特定し、そのセルフチェックアウト装置101のエラーを解除するよう店員に指示を促す表示がなされる。
報知処理(ステップS34)によるセルフチェックアウト装置101の各種の報知動作により、店員は、硬貨収納容器231が硬貨Cで満杯であるか、もしくは、硬貨収納容器231が右ハウジング202cに設置されていないかのいずれかの状態であることが認識可能になる。店員は、セルフチェックアウト装置101を正常状態に復帰させるために、硬貨が収納されていない交換用の硬貨収納容器231を持って異常状態にあるセルフチェックアウト装置101に赴き、錠202eを開錠し扉202dを開いて右ハウジング202cに収納されている内部ユニット204を引き出し、交換用の硬貨収納容器231を設置する作業を行う必要がある。設置部232に設置されている硬貨収納容器231が硬貨Cで満杯の状態であれば、店員は硬貨で満杯の硬貨収納容器231を取り外した上で交換用の硬貨収納容器231を設置部232に設置する。
制御部253は、光センサ235が満杯位置に位置する硬貨および遮光板237のいずれかを検知している間(ステップS35のY)、報知処理(ステップS34)を行い続ける。店員が上記のような作業を行った結果、光センサ235が硬貨Cもしくは遮光板237のいずれをも検知しなくなった場合(ステップS35のN)、セルフチェックアウト装置101は硬貨投入部213から硬貨Cを投入しても問題がない正常状態になっている。制御部253は、セルフチェックアウト装置101が正常状態であることを店員や顧客に知らせる処理の一態様として復帰処理を実行し(ステップS36)、処理をステップS32まで戻す。復帰処理の一例として、制御部253は、報知処理(ステップS34)で行ったLCD210への表示を解除したり、報知発光部218を制御して消灯したり、音響回路220を制御して警告音の出力を中止したり、アテンダント端末501への報知信号の送信を中止したりする。これに加えて、復帰処理の一環として、制御部253はLCD210に「この端末は使用可能になりました。ご迷惑をおかけいたしました。」と表示させて、このセルフチェックアウト装置101を用いてセルフチェックアウト可能である旨を顧客通路121に滞留している顧客にアピールすることも可能である。
本実施の形態のセルフチェックアウト装置101によれば、設置部232によって設置位置に硬貨収納容器231が設置されていない状態および設置位置に設置された硬貨収納容器231が硬貨Cで満杯の状態を光検出器である光センサ235の出力に基づいて判定することができ、したがって、セルフチェックアウト装置101の内部に設置される硬貨収納容器231の設置の有無および硬貨収納容器231の満杯状態の有無を調べる二種類のセンシング機構の構造を簡略化し、検出機構の部品点数および占有空間の減少を図ることができる。
また本発明は、投入されたある一群の投入物を機器の内部に排出させる構造の硬貨収納ユニットを備え、前述した実施の形態と同じ構成要素を備える硬貨入出金装置についても適用できる。
[別の実施の形態]
図1ないし図10に基づいて前述した実施の形態の光検出部は、設置部232に設置された状態の硬貨収納容器231を挟んで前記光路を形成する透過型の光センサ235で形成されているが、別の実施の形態として、設置部232によって設定位置に設置された状態の硬貨収納容器231の内外に検出光LZの光路である折り返し光路を形成する反射型センサと、折り返し光路上における物体の有無に応じて反射光の反射率を変化させる光学的手段とにより形成されていてもよい。
本実施の形態の光検出部を構成する反射型センサは、前述した実施の形態の光センサ235の検出光LZの光路と同じ経路をたどる折り返し光路を形成する位置に配置される発光部235aおよび受光部235bを備える。反射型センサを構成する本実施の形態の受光部235bは、発光部235aの近傍に配置される。
本実施の形態において光検出器の出力に基づいて光路上における物体の有無を判定する一例として、発光部235aから投光される検出光LZの光路上に検出光LZの進行方向を反転させる向きに設置される光学的手段としての図示しない反射板を右ハウジング202cの内部に配置し、図示しない反射板によって反射される検出光LZの強度に基づいて受光部235bが出力する測定値が閾値以上である場合を正常状態とし、遮光板237や硬貨Cによって受光部235bに到達する検出光LZの強度が減少し受光部235bが出力する測定値が閾値以下である場合を異常状態として、制御部253は受光部235bの出力に応じて検出光LZの光路上の物体の有無を判定する。このとき、遮光板237は仮想直線LF上に位置付けられたときに検出光LZを受光部235bに到達させないように、図示しない反射板とは異なる向きに設置されたり、反射防止加工がなされたりする必要がある。この例において、遮光板237や硬貨Cは、図示しない反射板と同様に、反射する検出光LZの反射率を変化させる光学的手段としての役割を果たす。
また、別の一例として、発光部235aから投光される検出光LZの光路上に光を反射させない光学的手段としての図示しない吸光材を右ハウジング202cの内部に配置し、受光部235bが検出光LZを受光せず受光部235bから出力される測定値が閾値以下である場合を正常状態とし、遮光板237および硬貨Cのいずれかに検出光LZが当たって反射し受光部235bに到達して受光部235bから出力されるの測定値が閾値以上である場合を異常状態として、制御部253は受光部235bの出力に応じて検出光LZの光路上の物体の有無を判定する。このとき、遮光板237は発光部235aから投光される検出光LZを受光部235bに到達させるべく、表面に鏡面加工がなされている必要がある。この例においても、遮光板237や硬貨Cは、図示しない吸光材と同様に、反射する検出光LZの反射率を変化させる光学的手段としての役割を果たす。
101…セルフチェックアウト装置(機器)、201…決済端末(商品販売データ処理装置、機器)、202…ハウジング、213…硬貨投入部、214…硬貨払出部、221a…硬貨入出金装置、222b…排出部、231…硬貨収納容器、231c…貫通孔(光通過部)、235…光センサ(光検出部)、235a…発光部、235b…受光部、237…遮光板(変位体)、240…保持機構、C…硬貨、LF…仮想直線、LZ…検出光(光路)