JP4814188B2 - エンジン - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンに関し、詳しくは、EGR弁の作動不良を防止することができるエンジンに関するものである。
従来のエンジンとして、本発明と同様、排気エネルギーで駆動される過給機で吸気通路内に過給を行い、EGR弁の駆動にニューマチック式の弁アクチュエータを用い、この弁アクチュエータの弁作動圧室に過給圧伝達通路を介して吸気通路を連通させ、この吸気通路内の過給圧が高くなるにつれて弁アクチュエータの弁作動圧室の弁作動圧が高くなるようにし、弁作動圧室の弁作動圧が所定値未満となる場合には、閉弁付勢手段でEGR弁の閉弁状態を維持し、弁作動圧室の弁作動圧が所定値以上となる場合には、弁作動圧室の弁作動圧でEGR弁を開弁するようにしたものがある(例えば、特許文献1、2参照)。
この種のエンジンでは、負荷の増加による燃料増加で、排気エネルギーが増加し、過給圧が増加すると、弁作動圧が増加し、EGR弁が開弁し、EGRガスが吸気通路に供給され、最高燃焼温度が低下し、NOの発生が抑制される。また、負荷の減少による燃料減少で、排気エネルギーが低下し、過給圧が減少すると、弁作動圧が低下し、EGR弁が閉弁し、EGRガスの供給が停止される。
しかし、この従来のエンジンは、過給圧伝達通路の通路入口をEGR弁の弁口よりも吸気下流側に設けているため、問題がある。
特開2007−85180号公報(図1〜図3参照)
特開2007−177698号公報(図1参照)
上記従来技術では、次の問題がある。
《問題》 EGR弁が作動不良を起こすおそれがある。
過給圧伝達通路の通路入口をEGR弁の弁口よりも吸気下流側に設けているため、EGRガスが弁作動圧室に進入し、EGRガスで弁作動圧室内のダイヤフラム等が損傷し、EGR弁が作動不良を起こすおそれがある。
《問題》 エンジン回転のハンチングが起こりやすい。
エンジン回転のハンチングが起こりやすい。これは、過給圧伝達通路の通路入口をEGR弁の弁口よりも吸気下流側に設けているため、EGRガスのガス圧が外乱となって弁作動圧室の弁作動圧に乱れが生じるためではないかと推定される。
本発明は、上記問題点を解決することができるエンジン、すなわち、EGR弁の作動不良を防止することができるエンジンを提供することを課題とする。
請求項1に係る発明の発明特定事項は、次の通りである。
図1に例示するように、排気エネルギーで駆動される過給機(30)で吸気通路(3)内に過給を行い、EGR弁(9)の駆動にニューマチック式の弁アクチュエータ(8)を用い、この弁アクチュエータ(8)の弁作動圧室(34)に過給圧伝達通路(20)を介して吸気通路(3)を連通させ、この吸気通路(3)内の過給圧が高くなるにつれて弁アクチュエータ(8)の弁作動圧室(34)の弁作動圧が高くなるようにし、弁作動圧室(34)の弁作動圧が所定値未満となる場合には、閉弁付勢手段(9b)でEGR弁(9)の閉弁状態を維持し、弁作動圧室(34)の弁作動圧が所定値以上となる場合には、弁作動圧室(34)の弁作動圧でEGR弁(9)を開弁するようにした、エンジンにおいて、
過給圧伝達通路(20)の通路入口(20a)を吸気通路(3)へのEGRガス入口部(5a)よりも吸気上流側に設け、
図2(A)に例示するように、過給圧伝達通路(20)に感温作動性の過給圧遮断弁(36)を設け、
図1、図2(A)に例示するように、エンジン温度が所定値未満の冷間始動時には、吸気通路(3)内の過給圧に拘わらず、過給圧遮断弁(36)が閉弁して、閉弁付勢手段(9b)でEGR弁(9)の閉弁状態を維持し、
エンジン温度が所定値以上の温間始動時や通常運転時には、過給圧遮断弁(36)の開弁により、吸気通路(3)内の過給圧に応じたEGR弁(9)の開閉を行なうようにし、
図4に例示するように、EGR弁ケース(7)に弁アクチュエータ(8)と過給圧遮断弁ケース(36c)とを取り付け、図2(B)に例示するように、EGR弁ケース(7)に弁冷却水路(31)を設け、この弁冷却水路(31)に過給圧遮断弁ケース(36c)の入熱部(37)を臨ませた、ことを特徴とするエンジン。
(請求項1に係る発明)
《効果1−1》 EGR弁の作動不良を防止することができる。
図1に例示するように、過給圧伝達通路(20)の通路入口(20a)を吸気通路(3)へのEGRガス入口部(5a)よりも吸気上流側に設けたので、EGRガスが弁作動圧室(34)に進入しにくく、EGRガスで弁作動圧室(34)のダイヤフラム(8a)等が損傷する不具合がなく、EGR弁(9)の作動不良を防止することができる。
《効果1−2》 エンジン回転のハンチングが起こりにくい。
エンジン回転のハンチングが起こりにくい。これは、過給圧伝達通路(35)の通路入口(35a)を吸気通路(3)へのEGRガス入口部(5a)よりも吸気上流側に設けているため、EGRガスのガス圧が外乱となって弁作動圧室(34)の弁作動圧に乱れが生じる不具合が起こらないためと推定される。
《効果1−3》 エンジンの始動性が高まる。
図2(A)に例示するように、エンジン温度が所定値未満の冷間始動時には、吸気通路(3)内の過給圧に拘わらず、過給圧遮断弁(36)が閉弁して、閉弁付勢手段(9b)でEGR弁(9)の閉弁状態を維持するので、冷間始動時には吸気にEGRガスが供給されず、エンジンの始動性が高まる。
《効果1−4》 過給圧伝達通路を短くすることができる。
図4に例示するように、EGR弁ケース(7)に弁アクチュエータ(8)と過給圧遮断弁ケース(36c)とを取り付け、EGR弁ケース(7)に弁冷却水路(31)を設け、この弁冷却水路(31)に過給圧遮断弁ケース(36c)の入熱部(37)を臨ませたので、弁アクチュエータ(8)と過給圧遮断弁ケース(36c)との間の過給圧伝達通路(20)を短くすることができる。
請求項2に係る発明)
請求項1に係る発明の効果1−1、1−2に加え、次の効果を奏する。
《効果2−1》オイルクーラ、EGRクーラ、EGR弁3者の冷却効率を高く維持することができる。
図1に例示するように、オイルクーラ(49)の水ジャケットとEGRクーラ(6)の水ジャケットと弁冷却水路(31)とを直列に接続したので、これらを並列に接続する場合と異なり、分流部や合流部での通路断面積の制約によって冷却水流量が制限されることがなく、オイルクーラ(49)、EGRクーラ(6)、EGR弁(9)3者の冷却効率を高く維持することができる。
《効果2−2》 冷却水中継パイプを短くすることができる。
図1に例示するように、EGRクーラ(6)とEGR弁ケース(7)とを隣接して配置したので、これらを接続する冷却水中継パイプ(32)を短くすることができる。
請求項3に係る発明)
請求項1の効果1−1、1−2、2−1に加え、次の効果を奏する。
《効果3−1》 エンジンオイルの冷却性能が高い。
図1に例示するように、冷却水がEGRクーラ(6)の前にオイルクーラ(49)を通過するので、オイルクーラ(49)を通過する冷却水温度を低くすることができ、エンジンオイルの冷却性能が高い。
《効果3−2》 EGR弁の耐久性を高めることができる。
図1に例示するように、冷却水がEGRクーラ(6)の後に弁冷却水路(31)を通過するので、弁冷却水路(31)を通過する冷却水温度をある程度高くすることができ、EGRガスに接触して高温になるEGR弁(9)の過冷却による損傷を抑制し、EGR弁(9)の耐久性を高めることができる。
請求項4に係る発明)
請求項1の効果1−1、1−2、2−1に加え、次の効果を奏する。
《効果》 EGRガスとEGR弁の冷却効率が高い。
図3に例示するように、EGRクーラ(6)とEGR弁ケース(7)とを吸気通路(3)の壁に沿って配置したので、EGRクーラ(6)とEGR弁ケース(7)の熱は、吸気通路(3)の壁にスムーズに放熱され、これらの過熱が抑制される。このため、EGRガスとEGR弁(9)の冷却効率が高い。
(請求項5に係る発明)
請求項2の発明の効果に加え、請求項3の効果3−1、3−2を奏する。
(請求項6に係る発明)
請求項2、請求項3または請求項5のいずれかの発明の効果に加え、請求項4の効果4を奏する。
(請求項7に係る発明)
請求項2から請求項6のいずれかの発明の効果に加え、請求項1の効果1−3を奏する。
(請求項8に係る発明)
請求項7の発明の効果に加え、請求項1の効果1−4を奏する。
(請求項9に係る発明)
請求項1または請求項8に係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 弁冷却水路の形成が容易になる。
図2(B)に例示するように、弁冷却水路(31)の一部をEGR弁ケース(7)に設けた貫通孔(55)で構成したので、弁冷却水路(31)の形成が容易になる。
《効果》 専用の封止栓が不要になる。
図2(B)に例示するように、貫通孔(55)の一端部(55a)に過給圧遮断弁ケース(36a)の入熱部(37)を内嵌させることにより、この貫通孔(55)の一端部(55a)を封止したので、専用の封止栓が不要になる。
(請求項10に係る発明)
請求項9に係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 EGR弁の作動不良を防止することができる。
図2(B)に例示するように、出口側水路(58)の中間水路(57)側の一端部(55a)に過給圧遮断弁ケース(36c)の入熱部(37)を内嵌させたので、過給圧遮断弁ケース(36c)の入熱部(37)に冷却水の水流が正面衝突せず、過給圧遮断弁(36)のチャタリングが防止される。このため、EGR弁(9)の作動不良を防止することができる。
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1から図8は本発明の実施形態に係るディーゼルエンジンを説明する図で、この実施形態では、立型水冷式の多気筒ディーゼルエンジンについて説明する。
本発明の実施形態の概要は、次の通りである。
図5に示すように、シリンダブロック(26)の上部にシリンダヘッド(2)を組み付け、シリンダブロック(26)の下部にオイルパン(27)を組み付け、シリンダブロック(26)の前部に水ポンプ(39)とギヤケース(28)を組み付け、シリンダブロック(26)の後部にフライホイルハウジング(29)を組み付けている。
EGR装置の構成は、次の通りである。
図1に示すように、排気通路(4)をEGRクーラ(6)とEGR弁ケース(7)と逆止弁ケース(10)とを介して吸気通路(3)に連通させている。排気通路(4)は排気マニホルドであり、吸気通路(3)は吸気マニホルドである。
冷却装置の構成は、次の通りである。
図1に示すように、オイルクーラ(49)とEGRクーラ(6)とEGR弁ケース(7)とを備え、EGR弁ケース(7)に弁冷却水路(31)を形成し、オイルクーラ(49)の水ジャケットとEGRクーラ(6)の水ジャケットと弁冷却水路(31)とを直列に接続している。
図1に示すように、EGRクーラ(6)の水ジャケットと弁冷却水路(31)とを冷却水中継パイプ(32)で直列に接続するに当たり、EGRクーラ(6)とEGR弁ケース(7)とを隣接して配置している。
オイルクーラ(49)の水ジャケット、EGRクーラ(6)の水ジャケット、弁冷却水路(31)の順に冷却水を通過させるようにしている。
冷却装置での冷却水の循環は、次の通りである。
図1に示すように、シリンダジャケット(59)内の冷却水は、オイルクーラ(49)の水ジャケット、EGRクーラ(6)の水ジャケット、弁冷却水路(31)、シリンダジャケット(59)内の吸引水路(60)、水ポンプ(39)を順に通過して、シリンダジャケット(59)に戻る。図5に示すように、シリンダジャケット(59)のシリンダジャケット出口(41)に冷却水出口パイプ(42)を介してオイルクーラ(59)の水ジャケットを連通させ、これに第1の冷却水中継パイプ(43)を介してEGRクーラ(6)の水ジャケットを連通させ、これに第2の冷却水中継パイプ(32)を弁冷却水路(31)に連通させ、これを冷却水入口パイプ(40)を介してシリンダジャケット(59)のシリンダジャケット入口(40a)に連通させ、これを吸引水路(60)を介して水ポンプ(39)に連通させている。
EGR装置の構成は、次の通りである。
図1に示すように、排気エネルギーで駆動される過給機(30)で吸気通路(3)内に過給を行い、EGR弁(9)の駆動にニューマチック式の弁アクチュエータ(8)を用い、この弁アクチュエータ(8)の弁作動圧室(34)に過給圧伝達通路(20)を介して吸気通路(3)を連通させ、この吸気通路(3)内の過給圧が高くなるにつれて弁アクチュエータ(8)の弁作動圧室(34)の弁作動圧が高くなるようにし、弁作動圧室(34)の弁作動圧が所定値未満となる場合には、閉弁付勢手段(9b)でEGR弁(9)の閉弁状態を維持し、弁作動圧室(34)の弁作動圧が所定値以上となる場合には、弁作動圧室(34)の弁作動圧でEGR弁(9)を開弁するようにしている。過給圧伝達通路(20)の通路入口(20a)を吸気通路(3)へのEGRガス入口部(5a)よりも吸気上流側に設けている。なお、図1中の符号(45)はエアクリーナ、(46)は燃焼室、(47)は排気マフラである。
冷始動性を高める工夫は、次の通りである。
図1に示すように、過給圧伝達通路(20)に感温作動性の過給圧遮断弁(36)を設け、エンジン温度が所定値未満の冷間始動時には、吸気通路(3)内の過給圧に拘わらず、過給圧遮断弁(36)が閉弁して、閉弁付勢手段(9b)でEGR弁(9)の閉弁状態を維持し、エンジン温度が所定値以上の温間始動時や通常運転時には、過給圧遮断弁(36)の開弁により、吸気通路(3)内の過給圧に応じたEGR弁(9)の開閉を行なうようにしている。図2(A)に示すように、吸気圧遮断弁(36)は、吸気圧遮断弁ケース(36c)の内部にバイメタル製の感温性変形手段(36a)を備え、その温度による変形で弁体(36b)の開弁圧を変更する。
図2(A)(B)に示すように、EGR弁ケース(7)に弁アクチュエータ(8)と過給圧遮断弁ケース(36c)とを取り付け、EGR弁ケース(7)に弁冷却水路(31)を設け、この弁冷却水路(31)に過給圧遮断弁ケース(36c)の入熱部(37)を臨ませている。
弁冷却水路の工夫は、次の通りである。
図2(B)に示すように、弁冷却水路(31)の一部をEGR弁ケース(7)に設けた貫通孔(55)で構成し、この貫通孔(55)の一端部(55a)に過給圧遮断弁ケース(36c)の入熱部(37)を内嵌させることにより、この貫通孔(55)の一端部(55a)を封止している。
図2(B)に示すように、弁冷却水路(31)をいずれも真っ直ぐな入口側水路(56)と中間水路(57)と出口側水路(58)とでコの字形に形成するに当たり、上記貫通孔(55)で出口側水路(58)を形成し、この出口側水路(58)の中間水路(57)側の一端部(55a)に過給圧遮断弁ケース(36c)の入熱部(37)を内嵌させている。入口側水路(56)は中間水路(57)側の奥が行き止まりの孔で形成した後、奥壁にキリ孔をあけ、ここにエア抜き管(61)を内嵌している。このエア抜き管(61)にはパイプを接続して、シリンダジャケットに接続する。中間水路(57)は出口側水路(58)側の奥が行き止まりの孔で形成し、入口側水路(56)側をプラグ(62)で封止している。
各部品の配置は、次の通りである。
図3に示すように、EGRクーラ(6)とEGR弁ケース(7)とを吸気通路(3)の壁に沿って配置している。
図3、図4に示すように、クランク軸(1)の架設方向を前後方向、この前後方向と直交するシリンダヘッド(2)の幅方向を横方向として、シリンダヘッド(2)の横一側面に吸気通路(3)の通路壁を取り付け、シリンダヘッド(2)の横他側方に排気通路(4)の通路壁を取り付けるに当たり、吸気通路(3)の通路壁の上部に吸気入口管(5)を立設し、吸気通路(3)の通路壁の上方でEGRクーラ(6)を前後方向に架設し、吸気入口管(5)とEGRクーラ(6)とを前後に並べて配置している。EGRクーラ(6)は、吸気通路(3)の通路壁の真上、すなわち、図4に示すように、シリンダ中心軸線(25)と平行な向きに見た場合に、吸気通路(3)の通路壁の上方で、吸気通路(3)の通路壁と重なる位置に配置している。EGRクーラ(6)は、シリンダ中心軸線(25)と平行な向きに見た場合に、吸気通路(3)の通路壁よりも横外(シリンダヘッドから離れる側)にはみ出さないように配置している。EGRクーラ(6)には、シリンダブロック(26)内の水冷ジャケットから冷却水を導入し、冷却水ポンプ(図外)に冷却水を導出する。
図3に示すように、吸気通路(3)の通路壁の上方にEGR弁ケース(7)を配置し、吸気入口管(5)とEGR弁ケース(7)とEGRクーラ(6)とを前後に並べて配置し、EGRクーラ(6)の下流にEGR弁ケース(7)を位置させ、EGR弁ケース(7)に弁アクチュエータ(8)を取り付けている。EGR弁ケース(7)は、吸気通路(3)の通路壁の真上、すなわち、図4に示すように、シリンダ中心軸線(25)と平行な向きに見た場合に、吸気通路(3)の通路壁の上方で、吸気通路(3)の通路壁と重なる位置に配置している。図3に示すように、ポペット弁製のEGR弁(9)の弁軸(9a)を垂直にしてEGR弁ケース(7)内の弁軸挿通孔(7c)内のガスシール(38)に摺動自在に内嵌させている。EGRガスは、図3に矢印で示すように、EGR弁ケース(7)内を通過し、ガスシール(38)はEGR弁(9)の弁口(44)よりも下流側にある。
図3、図4に示すように、EGR弁ケース(7)と吸気入口管(5)との間に逆止弁ケース(10)を配置し、この逆止弁ケース(10)内の逆止弁(10c)で吸気入口管(5)からEGR弁ケース(7)への吸気の流入とEGRガスの逆流とを阻止することができるようにしている。シリンダヘッド(2)に水冷ジャケット内を通過するヘッド内EGR通路(11)を設け、このヘッド内EGR通路(11)の下流にEGRクーラ(6)を配置している。
図5に示すように、前後方向のうち、エンジン冷却ファン(14)を配置した方を前、その反対側を後として、後から前に向かって順に、吸気入口管(5)とEGR弁ケース(7)とEGRクーラ(6)と接続管(12)とを配置している。図3、図4に示すように、吸気入口管(5)の周壁前部のEGRガス入口部(5a)にEGR弁ケース(7)の後部のEGR弁ケース出口部(7a)を連通させ、EGR弁ケース(7)の前部のEGR弁ケース入口部(7b)にEGRクーラ(6)の後端のクーラ出口部(6a)を取り付けてこれらを連通させ、EGRクーラ(6)の前端のクーラ入口部(6b)に接続管(12)の後面上部の接続管出口部(12a)を取り付けてこれらを連通させ、接続管(12)の横面下部の接続管入口部(12b)をシリンダヘッド(2)の横面前部のヘッド内EGR通路出口部(11a)に取り付けてこれらを連通させている。
EGR弁ケース(7)とEGRクーラ(6)と接続管(12)とを剛性連結体の構成要素とし、これら構成要素で可撓性のない剛性連結体を構成している。また、逆止弁ケース(10)も剛性連結体の構成要素とし、EGR弁ケース(7)の後部のEGR弁ケース出口部(7a)に逆止弁ケース(10)の前部の逆止弁ケース入口部(10b)を取り付けてこれらを連通させ、逆止弁ケース(10)の後面の逆止弁ケース出口部(10a)を吸気入口管(5)の周壁前部のEGRガス入口部(5a)に取り付けてこれらを連通させ、逆止弁ケース(10)内の逆止弁(10c)で吸気入口管(5)からEGR弁ケース(7)への吸気の流入とEGRガスの逆流とを阻止することができるようにしている。
図3、図4に示すように、吸気分配通路壁(3)内からシリンダヘッド(2)外を通過するヘッド外EGR通路(13)を導出し、このヘッド外EGR通路(13)の下流にEGRクーラ(6)を配置し、EGRクーラ(6)にヘッド内EGR通路(11)とヘッド外EGR通路(13)の両方からEGRガスを導入するようにしている。
図5〜図7に示すように、エンジン冷却ファン(14)の後方にヘッド外EGR通路(13)を配置し、このヘッド外EGR通路(13)にエンジン冷却ファン(14)で起こしたエンジン冷却風が吹き当たるようにしている。図7に示すように、クランク軸(1)の架設方向と平行な向きに見た場合に、ヘッド外EGR通路(13)はエンジン冷却ファン(14)と重なる位置よりも僅かにずれているが、エンジン冷却風の吹き当たり領域は、エンジン冷却ファン(14)の外周の軌跡よりも拡がるため、エンジン冷却風はヘッド外EGR通路(13)に吹き当たる。
図8に示すように、吸気入口管(5)の周壁前部に横長のEGRガス入口部(5a)を設け、このEGRガス入口部(5a)に左右一対のキリ孔のEGRガス入口(5b)(5c)をあけ、吸気入口管(5)の中心軸線(16)と平行な向きに見た場合に、吸気入口管(5)の中心軸線(16)を通過する前後方向仮想線(17)の左右に、各EGRガス入口(5b)(5c)の中心線(25b)(25c)を位置させ、シリンダヘッド(2)から遠い外寄りのEGRガス入口(5b)の中心線(25b)がシリンダヘッド(2)に近い内寄りのEGRガス入口(5c)の中心線(25c)よりも、前後方向仮想線(17)から遠ざかるようにし、吸気入口管(5)に接続する吸気供給パイプ(18)をシリンダヘッド(2)側から吸気入口管(5)に近づけている。図5〜図7に示すように、吸気供給パイプ(18)は、排気通路(4)の通路壁の上部に取り付けた過給機(30)から導出している。
本発明の実施形態に係るエンジンの吸排気と冷却水の流れを示す模式図である。 本発明の実施形態に係るエンジンのEGR弁ケースと過給圧遮断弁とを説明する図で、図2(A)はこれらの断面図、図2(B)は図2(A)のB−B線断面図である。 本発明の実施形態に係るエンジンのEGR弁ケースの縦断面図とその周辺部分の側面図である。 本発明の実施形態に係るエンジンのEGR弁ケースとその周辺部品の平面図である。 本発明の実施形態に係るエンジンの側面図である。 本発明の実施形態に係るエンジンの平面図である。 本発明の実施形態に係るエンジンの正面図である。 本発明の実施形態に係るエンジンで用いる吸気分配通路壁を説明する図で、図8(A)は後部の左側面図、図8(B)は図8(A)のB−B線断面図、図8(C)は後部の平面図である。
(3) 吸気通路
(5a) EGRガス入口部
(6) EGRクーラ
(7) EGR弁ケース
(8) 弁アクチュエータ
(9) EGR弁
(9b) 閉弁付勢手段
(20) 過給圧伝達通路
(20a) 通路入口
(30) 過給機
(32) 冷却水中継パイプ
(34)弁作動圧室
(36)過給圧遮断弁
(36c) 過給圧遮断弁ケース
(37) 入熱部
(49)オイルクーラ
(55) 貫通孔
(55a) 一端部
(56) 入口側水路
(57) 中間水路
(58) 出口側水路

Claims (10)

  1. 排気エネルギーで駆動される過給機(30)で吸気通路(3)内に過給を行い、EGR弁(9)の駆動にニューマチック式の弁アクチュエータ(8)を用い、この弁アクチュエータ(8)の弁作動圧室(34)に過給圧伝達通路(20)を介して吸気通路(3)を連通させ、この吸気通路(3)内の過給圧が高くなるにつれて弁アクチュエータ(8)の弁作動圧室(34)の弁作動圧が高くなるようにし、弁作動圧室(34)の弁作動圧が所定値未満となる場合には、閉弁付勢手段(9b)でEGR弁(9)の閉弁状態を維持し、弁作動圧室(34)の弁作動圧が所定値以上となる場合には、弁作動圧室(34)の弁作動圧でEGR弁(9)を開弁するようにした、エンジンにおいて、
    過給圧伝達通路(20)の通路入口(20a)を吸気通路(3)へのEGRガス入口部(5a)よりも吸気上流側に設け、
    過給圧伝達通路(20)に感温作動性の過給圧遮断弁(36)を設け、
    エンジン温度が所定値未満の冷間始動時には、吸気通路(3)内の過給圧に拘わらず、過給圧遮断弁(36)が閉弁して、閉弁付勢手段(9b)でEGR弁(9)の閉弁状態を維持し、
    エンジン温度が所定値以上の温間始動時や通常運転時には、過給圧遮断弁(36)の開弁により、吸気通路(3)内の過給圧に応じたEGR弁(9)の開閉を行なうようにし、
    EGR弁ケース(7)に弁アクチュエータ(8)と過給圧遮断弁ケース(36c)とを取り付け、EGR弁ケース(7)に弁冷却水路(31)を設け、この弁冷却水路(31)に過給圧遮断弁ケース(36c)の入熱部(37)を臨ませた、ことを特徴とするエンジン。
  2. 排気エネルギーで駆動される過給機(30)で吸気通路(3)内に過給を行い、EGR弁(9)の駆動にニューマチック式の弁アクチュエータ(8)を用い、この弁アクチュエータ(8)の弁作動圧室(34)に過給圧伝達通路(20)を介して吸気通路(3)を連通させ、この吸気通路(3)内の過給圧が高くなるにつれて弁アクチュエータ(8)の弁作動圧室(34)の弁作動圧が高くなるようにし、弁作動圧室(34)の弁作動圧が所定値未満となる場合には、閉弁付勢手段(9b)でEGR弁(9)の閉弁状態を維持し、弁作動圧室(34)の弁作動圧が所定値以上となる場合には、弁作動圧室(34)の弁作動圧でEGR弁(9)を開弁するようにした、エンジンにおいて、
    過給圧伝達通路(20)の通路入口(20a)を吸気通路(3)へのEGRガス入口部(5a)よりも吸気上流側に設け、
    オイルクーラ(49)とEGRクーラ(6)とEGR弁ケース(7)とを備え、EGR弁ケース(7)に弁冷却水路(31)を形成し、
    オイルクーラ(49)の水ジャケットとEGRクーラ(6)の水ジャケットと弁冷却水路(31)とを直列に接続し、
    EGRクーラ(6)の水ジャケットと弁冷却水路(31)とを冷却水中継パイプ(32)で直列に接続するに当たり、EGRクーラ(6)とEGR弁ケース(7)とを隣接して配置した、ことを特徴とするエンジン。
  3. 排気エネルギーで駆動される過給機(30)で吸気通路(3)内に過給を行い、EGR弁(9)の駆動にニューマチック式の弁アクチュエータ(8)を用い、この弁アクチュエータ(8)の弁作動圧室(34)に過給圧伝達通路(20)を介して吸気通路(3)を連通させ、この吸気通路(3)内の過給圧が高くなるにつれて弁アクチュエータ(8)の弁作動圧室(34)の弁作動圧が高くなるようにし、弁作動圧室(34)の弁作動圧が所定値未満となる場合には、閉弁付勢手段(9b)でEGR弁(9)の閉弁状態を維持し、弁作動圧室(34)の弁作動圧が所定値以上となる場合には、弁作動圧室(34)の弁作動圧でEGR弁(9)を開弁するようにした、エンジンにおいて、
    過給圧伝達通路(20)の通路入口(20a)を吸気通路(3)へのEGRガス入口部(5a)よりも吸気上流側に設け、
    オイルクーラ(49)とEGRクーラ(6)とEGR弁ケース(7)とを備え、EGR弁ケース(7)に弁冷却水路(31)を形成し、
    オイルクーラ(49)の水ジャケットとEGRクーラ(6)の水ジャケットと弁冷却水路(31)とを直列に接続し、
    オイルクーラ(49)の水ジャケット、EGRクーラ(6)の水ジャケット、弁冷却水路(31)の順に冷却水を通過させるようにした、ことを特徴とするエンジン。
  4. 排気エネルギーで駆動される過給機(30)で吸気通路(3)内に過給を行い、EGR弁(9)の駆動にニューマチック式の弁アクチュエータ(8)を用い、この弁アクチュエータ(8)の弁作動圧室(34)に過給圧伝達通路(20)を介して吸気通路(3)を連通させ、この吸気通路(3)内の過給圧が高くなるにつれて弁アクチュエータ(8)の弁作動圧室(34)の弁作動圧が高くなるようにし、弁作動圧室(34)の弁作動圧が所定値未満となる場合には、閉弁付勢手段(9b)でEGR弁(9)の閉弁状態を維持し、弁作動圧室(34)の弁作動圧が所定値以上となる場合には、弁作動圧室(34)の弁作動圧でEGR弁(9)を開弁するようにした、エンジンにおいて、
    過給圧伝達通路(20)の通路入口(20a)を吸気通路(3)へのEGRガス入口部(5a)よりも吸気上流側に設け、
    オイルクーラ(49)とEGRクーラ(6)とEGR弁ケース(7)とを備え、EGR弁ケース(7)に弁冷却水路(31)を形成し、
    オイルクーラ(49)の水ジャケットとEGRクーラ(6)の水ジャケットと弁冷却水路(31)とを直列に接続し、
    EGRクーラ(6)とEGR弁ケース(7)とを吸気通路(3)の壁に沿って配置した、ことを特徴とするエンジン。
  5. 請求項2に記載したエンジンにおいて、
    オイルクーラ(49)の水ジャケット、EGRクーラ(6)の水ジャケット、弁冷却水路(31)の順に冷却水を通過させるようにした、ことを特徴とするエンジン。
  6. 請求項2、請求項3または請求項5のいずれかに記載したエンジンにおいて、
    EGRクーラ(6)とEGR弁ケース(7)とを吸気通路(3)の壁に沿って配置した、ことを特徴とするエンジン。
  7. 請求項2から請求項6のいずれかに記載したエンジンにおいて、
    過給圧伝達通路(20)に感温作動性の過給圧遮断弁(36)を設け、
    エンジン温度が所定値未満の冷間始動時には、吸気通路(3)内の過給圧に拘わらず、過給圧遮断弁(36)が閉弁して、閉弁付勢手段(9b)でEGR弁(9)の閉弁状態を維持し、
    エンジン温度が所定値以上の温間始動時や通常運転時には、過給圧遮断弁(36)の開弁により、吸気通路(3)内の過給圧に応じたEGR弁(9)の開閉を行なうようにした、ことを特徴とするエンジン。
  8. 請求項7に記載したエンジンにおいて、
    EGR弁ケース(7)に弁アクチュエータ(8)と過給圧遮断弁ケース(36c)とを取り付け、EGR弁ケース(7)に弁冷却水路(31)を設け、この弁冷却水路(31)に過給圧遮断弁ケース(36c)の入熱部(37)を臨ませた、ことを特徴とするエンジン。
  9. 請求項1または請求項8に記載したエンジンにおいて、
    弁冷却水路(31)の一部をEGR弁ケース(7)に設けた貫通孔(55)で構成し、この貫通孔(55)の一端部(55a)に過給圧遮断弁ケース(36c)の入熱部(37)を内嵌させることにより、この貫通孔(55)の一端部(55a)を封止した、ことを特徴とするエンジン。
  10. 請求項9に記載したエンジンにおいて、
    弁冷却水路(31)をいずれも真っ直ぐな入口側水路(56)と中間水路(57)と出口側水路(58)とでコの字形に形成するに当たり、上記貫通孔(55)で出口側水路(58)を形成し、この出口側水路(58)の中間水路(57)側の一端部(55a)に過給圧遮断弁ケース(36c)の入熱部(37)を内嵌させた、ことを特徴とするエンジン。
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