JP4813473B2 - アナログデジタル変換装置、プログラム、及び記録媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、アナログ信号をデジタル信号に変換するアナログデジタル変換方法、及びアナログデジタル変換装置、及びアナログデジタル変換装置を機能させるプログラムに関する。本出願は、下記の米国出願に関連する。文献の参照による組み込みが認められる指定国については、下記の出願に記載された内容を参照により本出願に組み込み、本出願の一部とする。
出願番号11/137,862 出願日 2005年5月25日
従来、アナログ信号をデジタル信号に変換する場合に、見かけ上のサンプリングレートを高くするために、N個のアナログデジタルコンバータ(以下ADC)を用いるN相(way)のインターリーブ・アナログデジタル変換方式が知られている。
しかし、上述したようなインターリーブ・アナログデジタル変換方式において、それぞれのADCに与えられるサンプリングクロックの位相や、それぞれのADCの周波数特性に誤差が生じている場合、精度よくデジタル信号の周波数スペクトルを算出することができない。
例えば、それぞれのADCに与えられるサンプリングクロックの位相は、所定位相ずつ異なる必要があるが、それぞれのサンプリングクロックの位相を正確に所定位相ずつずらすことは困難である。また、正確な位相でサンプリングクロックをそれぞれのADCに与えた場合であっても、ADCの周波数特性が理想的でなければ、それぞれのADCにおけるサンプリングタイミングやゲインにバラツキが生じ、デジタル信号の周波数スペクトルを精度よく算出することが困難である。
そこで本発明は、上記の課題を解決することのできるアナログデジタル変換装置、プログラム、及び記録媒体を提供することを目的とする。この目的は請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
上記課題を解決するために、本発明の第1の形態においては、並列に設けられ、所定位相ずつ異なるタイミングで、アナログ信号をサンプリングする複数のADコンバータが出力するデジタル信号を補正するアナログデジタル変換装置であって、所定位相ずつ異なるタイミングで、アナログ信号をデジタルデータに変換する複数のADコンバータと、複数のADコンバータと対応して設けられ、それぞれ対応するADコンバータが出力するデジタルデータの各データ間に、データ値0のデータを予め定められた個数挿入したゼロ挿入データを出力する複数のデータ挿入部と、それぞれのゼロ挿入データを合成し、デジタル信号を生成する合成部と、複数のADコンバータと対応して設けられ、合成部が生成するデジタル信号が、複数のADコンバータの周波数特性が同一である場合に得られるデジタル信号となるように、それぞれのADコンバータの周波数特性に基づくフィルタ係数を有し、対応するゼロ挿入データを通過させて合成部に供給する複数のフィルタ部とを備えるアナログデジタル変換装置を提供する。
データ挿入部は、それぞれのデジタルデータの各データ間に、データ値0のデータを所定位相毎に挿入してよい。それぞれのフィルタ部は、それぞれのゼロ挿入データを周波数領域の信号に変換して合成した場合に、複数のADコンバータの周波数特性により生じるスプリアス成分が打ち消し合うように、対応する周波数領域の信号に乗算するべき周波数領域の第1補正係数に基づくフィルタ係数を有してよい。
それぞれのフィルタ部は、デジタル信号の周波数帯域をADコンバータの個数に応じて分割したそれぞれの分割帯域毎に定まる第1補正係数をフーリエ逆変換したフィルタ係数を有してよい。
それぞれのフィルタ部は、第1補正係数を乗算することにより生じる、周波数領域の信号の位相誤差を補正するための第2の補正係数に更に基づくフィルタ係数を有してよい。デジタル信号の周波数帯域をADコンバータの個数に応じて分割したそれぞれの分割帯域毎にそれぞれ定まる、第1の補正係数と第2の補正係数とを乗算した係数を、フーリエ逆変換したフィルタ係数を有してよい。
それぞれのフィルタ部は、第1の補正係数と第2の補正係数とを乗算した係数を、時間領域に変換した係数に、予め定められた窓関数をかけたフィルタ係数を有してよい。アナログデジタル変換装置は、それぞれのフィルタ部のフィルタ係数を、周波数領域の周波数特性に変換するフーリエ変換部と、それぞれのフィルタ部の周波数特性と、予め与えられる基準周波数特性とを比較して二乗誤差を算出する誤差算出部と、二乗誤差が予め定められた範囲内に無い場合、当該周波数特性に対応するフィルタ係数における、窓関数の周波数軸における幅を調整する調整部とを更に備えてよい。
アナログデジタル変換装置は、それぞれのフィルタ部のフィルタ係数を、周波数領域の周波数特性に変換するフーリエ変換部と、それぞれのフィルタ部の周波数特性と、予め与えられる基準周波数特性とを比較して二乗誤差を算出する誤差算出部と、二乗誤差が予め定められた範囲内に無い場合、当該周波数特性に対応するフィルタ係数における、窓関数の形状を調整する調整部とを更に備えてよい。
アナログデジタル変換装置は、複数のADコンバータに対応して設けられ、対応するフィルタ部が出力するゼロ挿入データをダウンサンプリングして、合成部に供給する複数のダウンサンプラを更に備えてよい。
本発明の第2の形態においては、並列に設けられ、所定位相ずつ異なるタイミングで、アナログ信号をサンプリングする複数のADコンバータが出力するデジタル信号を補正するアナログデジタル変換装置であって、所定位相ずつ異なるタイミングで、アナログ信号をデジタルデータに変換する複数のADコンバータと、複数のADコンバータのうち、所定の基準ADコンバータ以外のADコンバータに対応して設けられ、それぞれ対応するADコンバータが出力するデジタルデータの各データ間に、データ値0のデータを予め定められた個数挿入したゼロ挿入データを出力する複数のデータ挿入部と、それぞれのゼロ挿入データを合成する合成部と、複数のADコンバータのうち、基準ADコンバータ以外のADコンバータに対応して設けられ、それぞれのゼロ挿入データを周波数領域の信号に変換して合成した場合に、複数のADコンバータの周波数特性により生じるスプリアス成分が打ち消し合うように、対応する周波数領域の信号に乗算するべき周波数領域の第1補正係数に基づくフィルタ係数を有し、対応するゼロ挿入データを通過させて合成部に供給する複数の第1フィルタ部と、第1補正係数を乗算することにより生じる、周波数領域の信号の位相誤差を補正するための第2の補正係数に基づくフィルタ係数を有し、合成部が出力するデータを通過させ、デジタル信号を生成する第2フィルタ部とを備えるアナログデジタル変換装置を提供する。
本発明の第3の形態においては、並列に設けられ、所定位相ずつ異なるタイミングで、アナログ信号をサンプリングする複数のADコンバータが出力するデジタル信号を補正するアナログデジタル変換装置を機能させるプログラムであって、アナログデジタル変換装置を、複数のADコンバータと対応して設けられ、それぞれ対応するADコンバータが出力するデジタルデータの各データ間に、データ値0のデータを予め定められた個数挿入したゼロ挿入データを出力する複数のデータ挿入部と、それぞれのゼロ挿入データを合成し、デジタル信号を生成する合成部と、複数のADコンバータと対応して設けられ、合成部が生成するデジタル信号が、複数のADコンバータの周波数特性が同一である場合に得られるデジタル信号となるように、それぞれのADコンバータの周波数特性に基づくフィルタ係数を有し、対応するゼロ挿入データを通過させて合成部に供給する複数のフィルタ部として機能させるプログラムを提供する。
本発明の第4の形態においては、並列に設けられ、所定位相ずつ異なるタイミングで、アナログ信号をサンプリングする複数のADコンバータが出力するデジタル信号を補正するアナログデジタル変換装置を機能させるプログラムであって、アナログデジタル変換装置を、複数のADコンバータと対応して設けられ、それぞれ対応するADコンバータが出力するデジタルデータの各データ間に、データ値0のデータを予め定められた個数挿入したゼロ挿入データを出力する複数のデータ挿入部と、それぞれのゼロ挿入データを合成する合成部と、複数のADコンバータのうち、所定の基準ADコンバータ以外のADコンバータに対応して設けられ、それぞれのゼロ挿入データを周波数領域の信号に変換して合成した場合に、複数のADコンバータの周波数特性により生じるスプリアス成分が打ち消し合うように、対応する周波数領域の信号に乗算するべき周波数領域の第1補正係数に基づくフィルタ係数を有し、対応するゼロ挿入データを通過させて合成部に供給する複数の第1フィルタ部と、第1補正係数を乗算することにより生じる、周波数領域の信号の位相誤差を補正するための第2の補正係数に基づくフィルタ係数を有し、合成部が出力するデータを通過させ、デジタル信号を生成する第2フィルタ部として機能させるプログラムを提供する。
本発明の第5の形態においては、上記プログラムを格納した記録媒体を提供する。なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
本発明によれば、複数のADCを用いたインターリーブ方式のアナログデジタル変換装置において、ADCの周波数特性によって生じるスプリアス成分を除去することができる。
アナログデジタル変換装置100の構成の一例を示す図である。 それぞれのADC10に与えられるサンプリングクロックを説明する図である。 それぞれのフーリエ変換部12が出力する周波数特性の一例を示す図である。 フーリエ変換部12−1が出力する周波数特性の一部の一例を示す。 それぞれの周波数特性を複素空間で表示した一例を示す図である。 フーリエ変換部12−1が出力する周波数特性の一部の他の例を示す。 アナログデジタル変換装置100の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るアナログデジタル変換装置100の構成の一例を示す図である。 データ挿入部20の動作を説明する図である。 制御部26の構成の一例を示す図である。 制御部26の動作の一例を示すフローチャートである。 アナログデジタル変換装置100の構成の他の例を示す図である。 アナログデジタル変換装置100の構成の他の例を示す図である。 デジタルデータをアップサンプリングした場合の、デジタルデータのスペクトルの一例を示す図である。 デジタルデータをダウンサンプリングした場合の、デジタルデータのスペクトルの一例を示す図である。 データ挿入部20及びフィルタ部22として機能する、ポリフェーズ構成を有するフィルタ35の構成の一例を示す図である。 フィルタ部22及びダウンサンプラ34として機能する、ポリフェーズ構成を有するフィルタ35の構成の一例を示す図である。 アナログデジタル変換装置100を機能させるプログラムを格納したコンピュータ400の構成の一例を示す図である。
符号の説明
10・・・ADC、12・・・フーリエ変換部、14・・・測定部、16・・・補正部、18・・・インターリーブ部、20・・・データ挿入部、22・・・フィルタ部、24・・・合成部、26・・・制御部、28・・・フーリエ変換部、30・・・誤差算出部、32・・・調整部、34・・・ダウンサンプラ、35・・・フィルタ、36・・・演算部、37・・・アップサンプラ、38・・・遅延素子、39・・・加算部、100・・・アナログデジタル変換装置、400・・・コンピュータ、700・・・CPU、702・・・ROM、704・・・RAM、706・・・通信インターフェース、710・・・ハードディスクドライブ、712・・・FDドライブ、714・・・CD−ROMドライブ、720・・・フレキシブルディスク、722・・・CD−ROM
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、アナログデジタル変換装置100の構成の一例を示す図である。アナログデジタル変換装置100は、入力信号として与えられるアナログ信号を、デジタル信号に変換する装置であって、複数のADC(10−0〜10−3、以下ADC10と総称する)、複数のフーリエ変換部(12−0〜12−3、以下フーリエ変換部12と総称する)、複数の補正部(16−0〜16−3、以下補正部16と総称する)、測定部14、及びインターリーブ部18を備える。また、本例においてアナログデジタル変換装置100は、4個のADC10を用いてアナログ信号をデジタル信号に変換するが、ADC10の個数を4個に限定されない。例えばアナログデジタル変換装置100は、2個(但しnは1以上の整数)のADC10を用いて、アナログ信号をデジタル信号に変換してよい。このような場合であっても、本例におけるアナログデジタル変換装置100と同様の動作により、精度よくデジタル信号の周波数スペクトルを算出することができる。
それぞれのADC10には、位相がそれぞれ所定位相ずつ異なるサンプリングクロックが与えられる。与えられるサンプリングクロックについては、図2において後述する。そして、ADC10には入力信号としてアナログ信号が与えられ、サンプリングクロックに応じてアナログ信号をサンプリングする。
それぞれのフーリエ変換部12は、ADC10に対応して設けられ、複数のADC10がアナログ信号をサンプリングしたデータをそれぞれフーリエ変換し、複数のADC10に対応する複数の周波数領域信号を生成する。フーリエ変換部12は、例えば離散フーリエ変換によりフーリエ変換を行う。
測定部14は、それぞれのADC10の周波数特性を予め測定する。例えば測定部14は、既知のアナログ信号をそれぞれのADC10に入力させ、ADC10が出力するデータに基づいて、それぞれのADC10の周波数特性を測定する。このとき測定部14は、アナログ信号をデジタル信号に変換するときに与えられるサンプリングクロックを用いて、それぞれの周波数特性を測定してよい。これにより、与えられるサンプリングクロックの位相誤差を含んだ、それぞれのADC10におけるサンプリングの周波数特性を測定することができる。
補正部16は、それぞれの周波数領域信号に、全てのADC10の周波数特性に基づく補正係数を乗ずることにより、対応するADC10の周波数特性が理想的である場合に得られる理想周波数領域信号に変換する。このとき、ADC10のいずれか一の周波数特性を当該理想的な周波数特性としてもよい。これにより、それぞれのADC10の周波数特性の誤差により生じるスプリアス成分を除去した理想周波数領域信号を生成することができる。
また、インターリーブ部18は、それぞれの理想周波数領域信号を合成し、デジタル信号の周波数スペクトルを生成する。このような構成により、ADC10におけるサンプリングの周波数特性によって生じるスプリアス成分を除去した周波数スペクトルを得ることができる。
図2は、それぞれのADC10に与えられるサンプリングクロックを説明する図である。例えば、帯域[−1/(2Ts)、1/(2Ts)]のアナログ信号をデジタル信号に変換する場合、それぞれのADC10には、周波数が1/(4Ts)であるサンプリングクロックが、位相Tsずつずれて与えられる。このようなサンプリングクロックを用いてアナログ信号をサンプリングすることにより、それぞれのADC10のサンプリング周波数の4倍のレートでアナログ信号をサンプリングすることができる。
図3は、それぞれのフーリエ変換部12が出力する周波数特性の一例を示す図である。帯域[−1/(2Ts)、1/(2Ts)]のアナログ信号を周波数1/(4Ts)でサンプリングした周波数領域信号には、図3において実線で示す信号成分(k=0)に加え、スプリアス成分(k=−1、1、2、3、4、5)が生じる。全ての周波数特性は、図3に示したような信号成分及びスプリアス成分を有するが、それぞれのADC10のサンプリングクロックはTsずつずれているため、複素空間で考えるとそれぞれの周波数特性の成分の向きは異なる。
図4は、フーリエ変換部12−1が出力する周波数特性の一部の一例を示す。フーリエ変換部12−0が出力する周波数特性のそれぞれの成分(k=−1〜5)が、図3に示したように複素空間において全て同一の方向とすると、フーリエ変換部12−1が出力する周波数特性の信号成分(k=0)は、フーリエ変換部12−0が出力する周波数成分の信号成分(図3参照)と同一の方向である。しかし、ADC10−1のサンプリングクロックの位相は、ADC10−0のサンプリングクロックの位相に比べTs進んでいるため、フーリエ変換部12−1が出力する周波数特性のスプリアス成分(k=1)は、信号成分(k=0)に対して90度回転する。同様に、他のスプリアス成分(k=2、3、4、5、図示せず)は順次90度回転する。
図5は、それぞれの周波数特性を複素空間で表示した一例を示す図である。図5においては、信号成分及びスプリアス成分を離散的に示しているが、図3において示した周波数特性のように、信号成分及びスプリアス成分の帯域が重なっていても同様である。
前述したように、フーリエ変換部12−1が出力する周波数特性の成分は順次90度ずつ回転する。また、ADC10−2のサンプリングクロックの位相は、ADC10−0のサンプリングクロックの位相に比べ2Ts進んでいるため、フーリエ変換部12−2が出力する周波数特性の成分は、図5に示すように180度ずつ回転する。同様に、ADC10−3のサンプリングクロックの位相は、ADC10−0のサンプリングクロックの位相に比べ3Ts進んでいるため、フーリエ変換部12−3が出力する周波数特性の成分は、図5に示すように270度ずつ回転する。
これらの周波数特性を合成することにより、それぞれの周波数特性のスプリアス成分(k=−1、1、2、3、5)が打ち消し合い、信号成分(k=0)、及びエイリアシング成分(k=4)のみが残る。しかし、それぞれのサンプリングクロックの位相誤差や、ADC10の周波数特性誤差により、ADC10のサンプリングタイミングにバラツキが生じた場合、スプリアス成分の角度にバラツキが生じて打ち消し合うことができない。
図6は、フーリエ変換部12−1が出力する周波数特性の一部の他の例を示す。前述したように、ADC10−1に与えられるサンプリングクロックに位相誤差がある場合や、ADC10−1の周波数特性が理想的でない場合、図6に示すようにスプリアス成分(一例としてk=1)の角度にバラツキが生じ、他の周波数特性のスプリアス成分(k=1)と打ち消し合うことができず、それぞれの周波数特性を合成した場合にスプリアス成分が残留してしまう。
図1において説明したアナログデジタル変換装置100は、ADC10の周波数特性やサンプリングクロックの位相誤差により生じる、このようなスプリアス成分の角度のバラツキを補正してインターリーブを行うことにより、スプリアス成分を除去する。次に、アナログデジタル変換装置100の動作の詳細について説明する。
図7は、アナログデジタル変換装置100の動作の一例を示すフローチャートである。まず、測定段階S200において、測定部10がそれぞれのADC10の周波数特性を予め測定する。ここで、それぞれのADC10の周波数特性を下式で与える。
Figure 0004813473
但し、lは対応するADC10を示し、l=0、1、2、3である。
次に、サンプリング段階S202において、複数のADC10を用いて、入力信号として与えられるアナログ信号をサンプリングする。このとき、それぞれのADC10に与えられるサンプリングクロックp0(t)、p1(t)、p2(t)、p3(t)は下式で与えられる。
Figure 0004813473
・・・式(1)
次に、フーリエ変換段階S204において、フーリエ変換部12を用いて、複数のADC10がサンプリングしたデータをそれぞれフーリエ変換し、複数のADC10に対応する複数の周波数領域信号を生成する。このとき、式(1)に示したサンプリングクロックのフーリエ変換は下式で与えられる。
Figure 0004813473
・・・式(2)
式(2)を用いて、それぞれのフーリエ変換部12が出力する周波数領域信号Xl(f)は、下式で与えられる。
Figure 0004813473
・・・式(3)
また、
Figure 0004813473
とすると、それぞれの周波数領域信号は次のように表せる。但し、本例においてはADC10−0の周波数特性を理想周波数特性として説明する。すなわち、a0(k)=1として説明する。
Figure 0004813473
・・・式(4)
但しfsは、それぞれのアナログデジタルコンバータのサンプリング周波数を示し、上式におけるk=−1から5までの項は、X(f)の帯域を[−2fs、2fs]とした場合に、帯域[0、4fs]に含まれる成分を示し、aj(k)は、j番目のアナログデジタルコンバータの周波数特性のうちの、
Figure 0004813473
に対応する成分を示す。
次に、補正段階S206において、補正部16を用いて、それぞれの周波数領域信号に、全てのADC10の周波数特性に基づく補正係数を乗ずることにより、対応するADC10の周波数特性が理想的である場合に得られる周波数領域信号に変換する。本例において、補正部16は、式(4)に示したそれぞれの周波数成分X0(f)〜X3(f)の線形和を算出したときに、k=−1、1、2、3、5のスプリアス成分が除去され、k=0の信号成分及び当該信号成分のエイリアシング成分のみが残留する補正係数を、それぞれの周波数特性に乗算する。つまり、
Figure 0004813473
・・・式(5)
となる補正係数L1、L2、L3を算出し、それぞれの周波数特性に乗算する。但し上式において、α、βは任意の実数。
このとき、補正部16は、算出するべきデジタル信号の周波数帯域[−2fs、2fs]を、ADC10の個数に応じて分割する。本例において補正部16は、算出するべきデジタル信号の周波数帯域を、帯域が[0、fs]である第1領域、帯域が[fs、2fs]である第2領域、帯域が[2fs、3fs]である第3領域、及び帯域が[3fs、4fs]である第4領域に分割する。
式(4)からわかるように、デジタル信号の周波数帯域[−2fs、2fs]に含まれるスプリアス成分は、k=−1、1、2、3の4個であるが、式(5)から明らかなように、同時に4個のスプリアス成分を消去する補正係数L1、L2、L3は存在しない。しかし、本例のようにデジタル信号の周波数帯域を分割することにより、分割したそれぞれの領域においては、図3に示すようにスプリアス成分を3個にすることができる。このため、補正部16は、下式に示すように、それぞれの周波数帯域毎に、それぞれの補正係数を算出することができる。
第1領域
Figure 0004813473
・・・式(6)
第2領域及び第3領域
Figure 0004813473
・・・式(7)
第4領域
Figure 0004813473
・・・式(8)
そして、合成段階S208において、インターリーブ部18を用いて、補正段階S206において得られたそれぞれの周波数領域信号を合成し、デジタル信号の周波数スペクトルを生成する。このとき、補正段階S206において、算出した補正係数L1、L2、L3をそれぞれの周波数領域信号に乗算したため、信号成分(k=0)及びエイリアシング成分(k=4)の位相が変化してしまう。このため補正段階S206においては、当該変化を補正する補正係数を更に算出する。
本例において補正段階S206は、第1補正係数を算出する第1算出段階と、第2補正係数を算出する第2算出段階とを有する。第1算出段階は、それぞれのADC10の周波数特性により生じる、それぞれの周波数領域信号のスプリアス成分がうち消し合うように、それぞれの周波数領域信号に乗ずるそれぞれの第1補正係数L1、L2、L3を、全てのADC10の周波数特性に基づいて算出する。また第1算出段階は、それぞれの周波数信号のスプリアス成分のうち、前述した周波数帯域を分割したそれぞれの領域に存在するスプリアス成分がうち消し合う第1補正係数L1、L2、L3を、分割されたそれぞれの領域毎に算出する。
また、第2算出段階は、第1補正係数を乗じたことにより生じる、周波数領域信号の信号成分及びエイリアシング成分の位相の誤差を補正するための第2補正係数を、それぞれの第1補正係数及びそれぞれの周波数特性に基づいて、分割されたそれぞれの領域毎に算出する。第1領域及び第2領域では、信号成分(k=0)のみが残留するため、第1領域及び第2領域においては、第2補正係数として1/(1+a1(0)L+a2(0)L2+a3(0)L3)を算出する。また、第3領域及び第4領域では、エイリアシング成分(k=4)のみが残留するため、第2補正係数として1/(1+a1(4)L+a2(4)L2+a3(4)L3)を算出する。
そして、合成段階S208では、補正段階S206において得られたそれぞれの周波数領域信号を合成したものに、前述した第2補正係数を乗ずる。また、本例においては第2補正係数を合成段階S208において乗算したが、他の例においては、補正段階S206において乗算してもよい。つまり、補正段階S206では、それぞれの周波数領域信号に、対応する第1補正係数及び対応する第2補正係数を乗じてもよい。
上述したように、合成段階S208では、それぞれの領域毎に、下式に基づいてデジタル信号の周波数スペクトルを算出する。
第1領域及び第2領域
Figure 0004813473
・・・式(9)
第3領域及び第4領域
Figure 0004813473
・・・式(10)
つまり、合成段階S208では、第1領域における周波数スペクトルを、式(6)に基づいて算出される補正係数L1、L2、L3を式(9)に用いることにより算出する。また、第2領域における周波数スペクトルを、式(7)に基づいて算出される補正係数L1、L2、L3を式(9)に用いることにより算出し、第3領域における周波数スペクトルを、式(7)に基づいて算出される補正係数L1、L2、L3を式(10)に用いることにより算出し、第4領域における周波数スペクトルを、式(8)に基づいて算出される補正係数L1、L2、L3を式(10)に用いることにより算出する。このような動作により、スプリアス成分を除去した周波数スペクトルを得ることができる。
また本例においては、ADC10−0の周波数特性を理想周波数特性として説明したが、ADC10−0の周波数特性が理想的でなく、ある周波数特性を有している場合であっても、同様に当該周波数特性に基づいて補正を行い、スプリアス成分を除去することができる。
この場合、他のADC10の周波数特性をADC10−0の周波数特性で除算したものを、当該他のADC10の周波数特性al(k)とすることにより、補正を行うことができる。すなわち、予め測定したADC10−l(l=0、1、2、3)の周波数特性をそれぞれFad(l)とすると、補正に用いるそれぞれの周波数特性al(k)は下式で表される。
Figure 0004813473
・・・式(11)
また、式(11)に示した周波数特性を用いて、式(9)及び式(10)は以下のように表される。
Figure 0004813473
・・・式(9)
Figure 0004813473
・・・式(10)
以上については、与えられるアナログ信号を複素信号として説明したが、与えられるアナログ信号が実信号である場合には、上述した補正方法のうち、第1領域及び第2領域に対応する動作のみを適用する。例えば合成段階S208では、第1領域及び第2領域における周波数スペクトルを、式(6)又は式(7)に基づいて算出される補正係数を式(9)に用いることにより算出し、第1領域及び第2領域における周波数スペクトルの複素共役を第3領域及び第4領域における周波数スペクトルとして算出する。
また、本例においては算出する周波数スペクトルの帯域を[0、4fs]として説明したが、当該帯域を[−2fs、2fs]としても同様の動作を行うことができる。例えば、第3領域の帯域を[−fs、0]、第4領域の帯域を[−2fs、−fs]とすることにより、同様の動作でスプリアス成分を除去することができる。
また、それぞれの周波数特性は、k=0の周波数特性a(0)を基に、以下のように算出してもよい。
a(−1)・・・a(0)を−fs/4シフト
a(1)・・・a(0)をfs/4シフト
a(2)・・・a(0)を2fs/4シフト
a(3)・・・a(0)を3fs/4シフト
a(5)・・・a(0)を5fs/4シフト
また、フーリエ変換部12が離散フーリエ変換によってフーリエ変換を行う場合、ADC10のそれぞれの出力信号の離散フーリエ変換は下式で与えられる。
Figure 0004813473
・・・式(12)
そして、離散フーリエ変換された周波数領域信号は下式で与えられる。
Figure 0004813473
このため、式(9)及び式(10)は以下のように表される。
Figure 0004813473
・・・式(9)'
Figure 0004813473
・・・式(10)'
また、本例においてはADC10の個数を4として説明したが、ADC10の個数がN(但しNは2以上の整数)であっても、同様にスプリアス成分を除去した周波数スペクトルを算出することができる。例えば、式(4)、式(5)、式(9)、及び式(10)は下式にように表される。
Figure 0004813473
・・・式(4)'
(但し上式において、−lからmまでの項は、X(f)の帯域を[−Nfs/2、Nfs/2](但しfsは、それぞれのアナログデジタルコンバータのサンプリング周波数)とした場合に、帯域[0、Nfs]に含まれる成分であり、aj(k)は、j番目のアナログデジタルコンバータの周波数特性のうちの、
Figure 0004813473
に対応する成分を示す。)
Figure 0004813473
・・・式(5)'
(但し上式において、α、βは任意の実数、x(u)はx(0)のエイリアシング成分)
Figure 0004813473
・・・式(9)''
Figure 0004813473
・・・式(10)''
図8は、本発明の実施形態に係るアナログデジタル変換装置100の構成の一例を示す図である。図1から図7において説明したアナログデジタル変換装置100は、サンプリングしたデジタルデータを周波数領域の信号に変換して補正を行っているが、本例におけるアナログデジタル変換装置100は、当該周波数領域における補正と等価な補正を、時間領域のデジタル信号に対して行う。
即ち、4個のADC10を用いてデジタル信号を生成し、それぞれのADC10が出力するデジタルデータを離散フーリエ変換により周波数領域の信号に変換する場合、図1から図7で説明した周波数領域の補正は、それぞれのADC10が出力する信号の離散フーリエ変換DFT(k)に対して、式(9)'及び式(10)'に示す補正を行う。これに対し、本例におけるアナログデジタル変換装置100は、4個のADC10を用いてデジタル信号を生成する場合、式(9)'及び式(10)'に示す補正と略等価な補正を、それぞれのADC10が出力する時間軸のデジタルデータに対して行う。また、N個のADC10を用いてデジタル信号を生成する場合には、式(9)''及び式(10)''に示す補正と略等価な補正を行う。
本例におけるアナログデジタル変換装置100は、複数のADC10、複数のデータ挿入部(20−0〜20−3、以下20と総称する)、複数のフィルタ部(22−0〜22−3、以下22と総称する)、制御部26、及び合成部24を備える。本例においては、4個のADC10を備えるアナログデジタル変換装置100について説明するが、N個のADC10を備えるアナログデジタル変換装置100であっても、同様の補正を行うことができる。
また、アナログデジタル変換装置100は、ADC10を備えず、外部のADC10が出力するデジタルデータを受け取ってもよい。この場合、アナログデジタル変換装置100は、例えばFPGA(Field Programmable Gate Array)を用いてよい。
複数のADC10は、図1から図7において説明したADC10と同一の機能を有し、それぞれ入力信号(アナログ信号)を分岐して与えられ、所定位相ずつ異なるタイミングで、アナログ信号をデジタルデータに変換する。
複数のデータ挿入部20は、複数のADC10と対応して設けられ、それぞれ対応するADC10が出力するデジタルデータの各データ間に、データ値0のデータを予め定められた個数挿入したゼロ挿入データを生成する。例えば、それぞれのデータ挿入部20は、図9に示すように、デジタルデータの各データ間に、データ値0のデータを、N−1個(NはADC10の個数)ずつ挿入する。データ挿入部20は、挿入後のデジタルデータの各データ間隔が略等しくなるように、データ値0のデータを挿入することが好ましい。
式(9)'及び式(10)'における
Figure 0004813473
(l=1、2、3)の項は、各ADC10におけるサンプリングクロックの位相が1/(4Ts)ずつ異なることを意味する。これに対し、データ挿入部20は、各ADC10が出力するデジタルデータに対して上述したデータの挿入を行うことにより、時間軸において位相が1/(4Ts)ずつ異なるデジタルデータを生成する。即ち、データ挿入部20は、式(9)'及び式(10)'において、周波数軸の信号に
Figure 0004813473
を乗算する処理と等価な処理を、時間軸のデジタルデータに対して行う。
合成部24は、フィルタ部22を介してそれぞれのゼロ挿入データを受け取り、受け取ったゼロ挿入データを合成し、デジタル信号を生成する。ここで、合成とは各ゼロ挿入データにおいて、同位相のデジタルデータを加算することをいう。
複数のフィルタ部22は、複数のADC10と対応して設けられ、合成部24が生成するデジタル信号が、複数のADC10の周波数特性が同一である場合に得られるデジタル信号となるように、それぞれのADC10の周波数特性に基づくフィルタ係数を有し、対応するゼロ挿入データを通過させて合成部24に供給する。
具体的には、それぞれのフィルタ部22は、下式のフィルタ係数を有する。
Figure 0004813473
・・・式(13)
式(13)において、IFFTは、括弧内の関数をフーリエ逆変換する演算子を示す。
各フィルタ部22は、対応するデータ挿入部20が出力するデジタルデータと、式(13)に示されるフィルタ係数との畳み込み演算を行う。また、式(13)では、第1領域及び第2領域[0、2fs]において式(9)'を用い、第3領域及び第4領域[2fs、4fs]において式(10)'を用いているが、他の例では、全ての領域において式(9)'を用いてもよい。
例えば、第1領域及び第2領域では式(9)'に示されるスペクトルを有し、第3領域及び第4領域では、第1領域及び第2領域のスペクトルの複素共役スペクトルを有するものを、フーリエ逆変換してフィルタ係数を求めてもよい。
このようなフィルタ係数を有するフィルタ部22を通過させることにより、合成部24が出力するデジタル信号は、式(9)'及び式(10)'に示す周波数軸における補正と略等価な補正を時間軸で行ったものとなる。
すなわち、それぞれのフィルタ部22は、それぞれのゼロ挿入データを周波数領域の信号に変換して合成した場合に、複数のADC10の周波数特性により生じるスプリアス成分が打ち消し合うような第1の補正係数(1、L、L、L)と、第1補正係数を乗算することにより生じる位相誤差を補正するための第2の補正係数(L/Σa(0)×L、但しN=0、1、2、3であり、L=1、a(0)=1である)とを乗算したものを、フーリエ逆変換したフィルタ係数を有する。ここで、第1の補正係数は、式(6)から式(8)に示したように、デジタル信号の周波数帯域を分割した分割帯域毎に定まる係数である。また、第2の補正係数も、式(9)及び式(10)に示したように、分割帯域毎に定まる係数である。これにより、ADC10の周波数特性の誤差により生じるスプリアス成分を除去したデジタル信号を生成することができる。
また、制御部26は、各フィルタ部22のフィルタ係数を制御する。制御部26は、図1に関連して説明した測定部14と同様に、それぞれのADC10の周波数特性を予め測定してよい。制御部26は、測定した各ADC10の周波数特性に基づいて、例えば式(13)を用いて各フィルタ部22のフィルタ係数を設定する。
図9は、データ挿入部20の動作を説明する図である。上述したように、データ挿入部20は、対応するADC10が出力するデジタルデータの各データ間に、データ値ゼロのデータを所定の個数挿入する。例えば、ADC10−0は、{D0、D4、D8、・・・}とデジタルデータを出力するが、データ挿入部20−0は、当該デジタルデータにデータ値ゼロのデータを3個ずつ挿入してよい。これにより、データ挿入部20−0が出力するデータ列は、{D0、0、0、0、D4、0、0、0、D8、0、0、0、・・・}となる。
また、各ADC10が出力するデジタルデータの位相は、図9に示すようにTsずつ異なる。データ挿入部20は、それぞれのデジタルデータの各データ間に、データ値0のデータを所定位相Ts毎に挿入することが好ましい。
図10は、制御部26の構成の一例を示す図である。本例において、各フィルタ部22は、式(13)に関連して説明した係数に、所定の窓関数をかけたものを、フィルタ係数として格納する。窓関数は、例えば方形窓、ハミング窓、ハニング窓、カイザー窓等であってよい。
制御部26は、フィルタ部22の周波数特性と、予め定められた基準周波数特性とを比較し、フィルタ部22の周波数特性と、基準周波数特性との誤差が所定の範囲内となるように、窓関数の形状及び時間軸上における幅を調整する。基準周波数特性は、例えば式(13)により得られるフィルタ係数を周波数領域に変換した特性であってよい。
制御部26は、フーリエ変換部28、誤差算出部30、及び調整部32を備える。誤差算出部30には、各フィルタ部22の基準周波数特性が予め与えられる。各部の動作を、図11を用いて説明する。
図11は、制御部26の動作の一例を示すフローチャートである。まず、フーリエ変換部28は、各フィルタ部22のフィルタ係数を取得し、各フィルタ係数をフーリエ変換する(S220)。次に、誤差算出部30は、フーリエ変換部28が算出した各フィルタ部22の周波数特性と、基準周波数特性とを比較し、二乗誤差を算出する。基準周波数特性は、各フィルタ部22毎に与えられてよい。また、各基準周波数特性として、各フィルタ部22に対する、式(13)により得られるフィルタ係数が与えられてもよい。この場合、誤差算出部30は、当該フィルタ係数をフーリエ変換し、各基準周波数特性を算出する。
次に、誤差算出部30は、各フィルタ部22の周波数特性と、二乗周波数特性との二乗誤差が、予め定められた範囲内か否かを判定する(S224)。調整部32は、誤差算出部30が算出した二乗誤差が所定の範囲内でない場合、当該二乗誤差に対応するフィルタ部22における窓関数を調整する(S226)。調整部32は、窓関数の周波数軸における幅を調整してよく、また窓関数の形状を調整してもよい。
窓関数の周波数軸における幅を調整する場合、調整部32は、窓関数のタップ数を調整してよい。例えば調整部32は、窓関数のタップ数を、予め定められた数ずつ大きくしてよい。
また、窓関数の形状を調整する場合、調整部32は、窓関数の種類を変更してよい。例えば、調整部32は、窓関数の種類を、ハミング窓、ハニング窓、ブラックマン窓、ガウス窓等の公知の窓関数に順次変更してよい。また、フィルタ部22においてカイザー窓関数を用いる場合、調整部32は、カイザー窓の減衰係数αを予め与えられる数ずつ変更することにより、窓関数の形状を調整してよい。
調整部32が窓関数を調整した後、当該窓関数を用いてS220からS224の処理を繰り返す。そして、S224において全てのフィルタ部22の周波数特性に対する二乗誤差が所定の範囲内となったときに、処理を終了する。また、S220〜S224の処理を、予め定められた回数繰り返した場合に、処理を終了してもよい。このような制御により、フィルタ部22において、最適な窓関数を用いることができる。
図12は、アナログデジタル変換装置100の構成の他の例を示す図である。図8において説明したアナログデジタル変換装置100の構成に対し、本例におけるアナログデジタル変換装置100は、基準のADC10に対応するフィルタ部22を、合成部24の後に設ける。本例においては、ADC10−0を基準のADC10として説明する。他の構成は、図8において説明したアナログデジタル変換装置100と同一である。
複数のADC10及び複数のデータ挿入部20の機能は、図8に関連して説明したアナログデジタル変換装置100と同一である。基準のADC10以外に対応して設けられたフィルタ部(22−1〜22−3)は、前述した第1の補正係数(L1、L2、L3)をフーリエ逆変換したフィルタ係数を有する。このようなフィルタ係数を有することにより、合成部24において、それぞれのデジタルデータの、複数のADC10の周波数特性により生じるスプリアス成分を、打ち消し合わせることができる。
また、フィルタ部22−0は、前述した第2の補正係数(1/Σa(0)×L)をフーリエ逆変換したフィルタ係数を有する。これにより、フィルタ部(22−1〜22−3)を通過させることにより生じる振幅誤差を補正することができる。
図13は、アナログデジタル変換装置100の構成の他の例を示す図である。本例におけるアナログデジタル変換装置100は、図8において説明したアナログデジタル変換装置100の構成に加え、複数のダウンサンプラ(34−0〜34−3、以下34と総称する)を更に備える。
複数のダウンサンプラ34は、複数のADC10に対応して設けられ、対応するフィルタ部22が出力するゼロ挿入データをダウンサンプリングして合成部24に出力する。各データ挿入部20におけるデータ挿入は、各デジタルデータをアップサンプリングすることと等価である。データ挿入部20におけるアップサンプリング比をU、各ダウンサンプラ34におけるダウンサンプリング比をD、各ADC10におけるサンプリング周波数をfsとすると、合成部24が出力するデジタル信号のサンプリング周波数は4fs×U/Dとなり、任意のサンプリング周波数でサンプリングすることができる。この場合、フィルタ部22は、アップサンプリング比U、ダウンサンプリング比Dに応じたフィルタ係数を有することが好ましい。例えば、デジタルデータのスペクトルは、アップサンプリングを行うことによりエイリアシング成分が生じ、ダウンアンプリングを行うことにより、基本波のスロープと高調波のスロープとが重なってしまう。このため、フィルタ部22は、当該エイリアシング成分、又はスロープの重なりを除去するべく、所定の遮断周波数を有することが好ましい。
各フィルタ部22は、当該所定の遮断周波数を実現するためのフィルタ係数と、図8から図13において説明したADC10の周波数特性に応じたフィルタ係数とを畳み込み積分したフィルタ係数を有することが好ましい。
図14は、デジタルデータをアップサンプリングした場合の、デジタルデータのスペクトルの一例を示す図である。各ADC10のサンプリング周波数をfsとすると、4個のADC10を用いてインターリーブサンプリングした場合、全体のサンプリング周波数は4fsとなる。この場合、図14Aに示すように、デジタルデータのスペクトルは、4fsの周波数でエイリアシング成分が現れる。このようなエイリアシング成分を除去するためには、例えば[−2fs、2fs]又は[0、4fs]の通過帯域を有するフィルタを用いればよい。
当該デジタルデータを、アップサンプリング比Uでアップサンプリングした場合、図14Bに示すように、帯域[0、4Ufs]において、4fs毎にエイリアシング成分が現れる。このようなエイリアシング成分を除去するためには、アップサンプリングしたデジタルデータを、図14Cに示すように、[0、2fs]及び[4Ufs−2fs、4Ufs]を通過帯域とするアンチイメージングフィルタを用いて帯域制限すればよい。
図15は、デジタルデータをダウンサンプリングした場合の、デジタルデータのスペクトルの一例を示す図である。図14Cにおいて説明したフィルタを通過させたデジタルデータのスペクトルは、図15Aに示すように、周波数4Ufsに高調波成分を有する。このようなデジタルデータを、ダウンサンプリング比Dでダウンサンプリングした場合、高調波の周波数は4Ufs/Dにシフトする。
ダウンサンプリング後のデジタル信号のスペクトルは、図15Bに示すように、基本波のスロープと高調波のスロープとが、周波数2UFs/D近傍で重なってしまう。当該重なりを除去するためには、ダウンサンプリング前のデジタルデータを、[0、2Ufs/D]及び[4Ufs−2Ufs/D、4Ufs]を通過帯域とするフィルタを用いて帯域制限すればよい。
つまり、図13において説明したフィルタ部22は、図14C及び図15Cにおいて示した通過帯域を有することが好ましい。例えば、フィルタ部22は、図14C及び図15Cにおいて示した通過帯域のうち、より狭帯域の通過帯域を有してよい。図14Cにおける遮断周波数は2fsであり、図15Cにおける遮断周波数は2Ufs/Dであるため、図14C及び図15Cに示した通過帯域のいずれが狭帯域であるかは、U及びDの大小関係により定まる。
各フィルタ部22は、かかる通過帯域を実現するためのフィルタ係数と、図8から図13において説明したADC10の周波数特性に応じたフィルタ係数とを畳み込み積分したフィルタ係数を有する。このような構成により、任意のサンプリング周波数でアナログ信号を精度よくサンプリングすることができる。
また、図13においては、図8の構成に対応して、ダウンサンプラ34を設けたが、図12に示した構成においても、ダウンサンプラ34を設けることにより、任意のサンプリング周波数でサンプリングを行うことができる。例えば、図12において説明した構成において、フィルタ部22−0の前に、任意のアップサンプリング比Uを有するデータ挿入部20を設け、フィルタ部22−0の後に、任意のダウンサンプリング比Dを有するダウンサンプラ34を設ける。そして、フィルタ部22−0が、アップサンプリング比U、ダウンサンプリング比Dに応じたフィルタ係数と、図12において説明したADC10の周波数特性に応じたフィルタ係数とを畳み込み積分したフィルタ係数を有することにより、任意のサンプリング周波数でアナログ信号を精度よくサンプリングすることができる。係る構成においては、U及びDとして任意の自然数を設定してよい。これにより、任意の有理数比U/Dに応じたサンプリング周波数とした信号にレート変換することができる。
図16は、データ挿入部20及びフィルタ部22として機能する、ポリフェーズ構成を有するフィルタ35の構成の一例を示す図である。つまり、データ挿入部20及びフィルタ部22の組み合わせは、ポリフェーズ構成を有する一つのフィルタ35で実現することができる。本例における、ポリフェーズ構成は、フィルタ演算として畳み込み演算を行った後に、アップサンプリングを行う構成を指す。
フィルタ35は、複数の畳み込み演算部(36−0〜36−N、以下36と総称する)、複数のアップサンプラ(37−0〜37−N、以下37と総称する)、複数の遅延素子(38−1〜38−N、以下38と総称する)、及び複数の加算部(39−1〜39−N、以下39と総称する)を有する。
複数の畳み込み演算部36は並列に設けられ、対応するADコンバータ10が出力する信号を分岐してそれぞれ受け取る。また、複数の畳み込み演算部36は、フィルタ部22と同一の畳み込み演算を行う。
複数のアップサンプラ37は、複数の畳み込み演算部36と対応して設けられる。各アップサンプラ37は、対応する畳み込み演算部36が出力する信号の周波数を増加させる。例えば、各アップサンプラ37は、対応する畳み込み演算部36が出力する信号に、データ値0のデータを所定の個数挿入する。各アップサンプラ37は、データ挿入部20と同一であってよい。
複数の加算部39は、複数のアップサンプラ37に対応して設けられ、各アップサンプラ37が出力する信号を順次加算して伝送する。また、遅延素子38は、各加算部39の上段にそれぞれ設けられ、対応するアップサンプラ37が出力する信号を、当該信号の1周期遅延させて、加算部39に供給する。
当該フィルタ35によれば、畳み込み演算を行った後に、アップサンプリングを行うため、アップサンプリングした信号を畳み込み演算を行う場合に比べ、畳み込み演算における演算量を低減することができる。
図17は、フィルタ部22及びダウンサンプラ34として機能する、ポリフェーズ構成を有するフィルタ35の構成の一例を示す図である。つまり、フィルタ部22及びダウンサンプラ34の組み合わせは、ポリフェーズ構成を有する一つのフィルタ35で実現することができる。本例において、ポリフェーズ構成は、ダウンサンプリングを行った後に、フィルタ演算としての畳み込み演算を行う構成を指す。
フィルタ35は、複数の畳み込み演算部(36−0〜36−N、以下36と総称する)、複数のダウンサンプラ(34−0〜34−N、以下34と総称する)、複数の遅延素子(38−1〜38−N、以下38と総称する)、及び複数の加算部(39−1〜39−N、以下39と総称する)を有する。
複数の畳み込み演算部36は、図16において説明した複数の畳み込み演算部36と同一の機能を有する。複数のダウンサンプラ34は、複数の畳み込み演算部36と対応して設けられる。各ダウンサンプラ34は、対応するADコンバータ10が出力する信号を分岐して受け取り、受け取った信号の周波数を減少させる。例えば、各ダウンサンプラ34は、図13において説明したダウンサンプラ34と同一であってよい。
複数の遅延素子38は、複数のダウンサンプラ34に対応して設けられ、各ダウンサンプラ34に入力される信号を、当該信号の1周期ずつ順次遅延して、各ダウンサンプラ34に供給する。複数の加算部39は、図16において説明した加算部39と同一である。
当該フィルタ35によれば、畳み込み演算を行った前に、ダウンサンプリングを行うため、畳み込み演算を行った後にダウンサンプリングする場合に比べ、畳み込み演算における演算量を低減することができる。
また、フィルタ35は、図16及び図17において説明した構成を組み合わせたものであってもよい。つまり、フィルタ35は、図13において説明したデータ挿入部20、フィルタ部22、及びダウンサンプラ34として機能してよい。この場合フィルタ35は、ダウンサンプリングを行った後に、畳み込み演算を行い、畳み込み演算を行った後に、アップサンプリングを行う。
図18は、アナログデジタル変換装置100を機能させるプログラムを格納したコンピュータ400の構成の一例を示す図である。本例において、コンピュータ400は、アナログデジタル変換装置100を、図1から図17において説明したように機能させるプログラムを格納する。コンピュータ400は、アナログデジタル変換装置100を制御するワークステーションであってよく、また制御部26として機能してもよい。
コンピュータ400は、CPU700と、ROM702と、RAM704と、通信インターフェース706と、ハードディスクドライブ710と、FDドライブ712と、CD−ROMドライブ714とを備える。CPU700は、ROM702、RAM704、ハードディスクドライブ710、FDディスク720、及び/又はCD−ROM722に格納されたプログラムに基づいて動作する。
通信インターフェース706は、例えばアナログデジタル変換装置100と通信し、データの授受を行う。格納装置の一例としてのハードディスクドライブ710は、設定情報、CPU700を動作させるプログラムを格納する。ROM702、RAM704、及び/又はハードディスクドライブ710は、アナログデジタル変換装置100を図1から図17に関連して説明したアナログデジタル変換装置100として機能させるためのプログラムを格納する。また、当該プログラムは、フレキシブルディスク720、CD−ROM722、ハードディスクドライブ710等に格納されていてもよい。
FDドライブ712はフレキシブルディスク720からプログラムを読み取りCPU700に提供する。CD−ROMドライブ714はCD−ROM722からプログラムを読み取りCPU700に提供する。
また、プログラムは記録媒体から直接RAMに読み出されて実行されても、一旦ハードディスクドライブにインストールされた後にRAMに読み出されて実行されても良い。更に、上記プログラムは単一の記録媒体に格納されても複数の記録媒体に格納されても良い。また記録媒体に格納されるプログラムは、オペレーティングシステムとの共同によってそれぞれの機能を提供してもよい。例えば、プログラムは、機能の一部または全部を行うことをオペレーティングシステムに依頼し、オペレーティングシステムからの応答に基づいて機能を提供するものであってもよい。
プログラムを格納する記録媒体としては、フレキシブルディスク、CD−ROMの他にも、DVD、PD等の光学記録媒体、MD等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、ICカード、ミニチュアーカード等の半導体メモリー等を用いることができる。又、専用通信ネットワーク、インターネット等に接続されたサーバシステムに設けたハードディスクまたはRAM等の格納装置を記録媒体として使用してもよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、請求の範囲の記載から明らかである。
以上から明らかなように、本発明によれば、複数のADCを用いたインターリーブ方式のアナログデジタル変換装置において、ADCの周波数特性によって生じるスプリアス成分を除去することができる。

Claims (18)

  1. 並列に設けられ、所定位相ずつ異なるタイミングで、アナログ信号をサンプリングする複数のADコンバータが出力するデジタル信号を補正するアナログデジタル変換装置であって、
    前記複数のADコンバータと対応して設けられ、それぞれ対応する前記ADコンバータが出力する前記デジタルデータの各データ間に、データ値0のデータを予め定められた個数挿入したゼロ挿入データを出力する複数のデータ挿入部と、
    それぞれの前記ゼロ挿入データを合成し、前記デジタル信号を生成する合成部と、
    前記複数のADコンバータと対応して設けられ、前記合成部が生成する前記デジタル信号が、前記複数のADコンバータの周波数特性が同一である場合に得られる前記デジタル信号となるように、それぞれの前記ADコンバータの前記周波数特性に基づくフィルタ係数を有し、対応する前記ゼロ挿入データを通過させて前記合成部に供給する複数のフィルタ部と
    を備えるアナログデジタル変換装置。
  2. 前記データ挿入部は、それぞれの前記デジタルデータの各データ間に、データ値0のデータを前記所定位相毎に挿入する
    請求項1に記載のアナログデジタル変換装置。
  3. それぞれの前記フィルタ部は、それぞれの前記ゼロ挿入データを周波数領域の信号に変換して合成した場合に、前記複数のADコンバータの前記周波数特性により生じるスプリアス成分が打ち消し合うように、対応する前記周波数領域の信号に乗算するべき周波数領域の第1補正係数に基づく前記フィルタ係数を有する
    請求項1に記載のアナログデジタル変換装置。
  4. それぞれの前記フィルタ部は、前記デジタル信号の周波数帯域を前記ADコンバータの個数に応じて分割したそれぞれの分割帯域毎に定まる前記第1補正係数をフーリエ逆変換した前記フィルタ係数を有する
    請求項3に記載のアナログデジタル変換装置。
  5. それぞれの前記フィルタ部は、前記第1補正係数を乗算することにより生じる、前記周波数領域の信号の位相誤差を補正するための第2の補正係数に更に基づく前記フィルタ係数を有する
    請求項3に記載のアナログデジタル変換装置。
  6. 前記デジタル信号の周波数帯域を前記ADコンバータの個数に応じて分割したそれぞれの分割帯域毎にそれぞれ定まる、前記第1の補正係数と前記第2の補正係数とを乗算した係数を、フーリエ逆変換した前記フィルタ係数を有する
    請求項5に記載のアナログデジタル変換装置。
  7. それぞれの前記フィルタ部は、前記第1の補正係数と前記第2の補正係数とを乗算してフーリエ逆変換した係数に、予め定められた窓関数をかけた前記フィルタ係数を有する
    請求項6に記載のアナログデジタル変換装置。
  8. それぞれの前記フィルタ部の前記フィルタ係数を、周波数領域の周波数特性に変換するフーリエ変換部と、
    それぞれの前記フィルタ部の前記周波数特性と、予め与えられる基準周波数特性とを比較して二乗誤差を算出する誤差算出部と、
    前記二乗誤差が予め定められた範囲内に無い場合、当該周波数特性に対応する前記フィルタ係数における、前記窓関数の周波数軸における幅を調整する調整部と
    を更に備える請求項7に記載のアナログデジタル変換装置。
  9. それぞれの前記フィルタ部の前記フィルタ係数を、周波数領域の周波数特性に変換するフーリエ変換部と、
    それぞれの前記フィルタ部の前記周波数特性と、予め与えられる基準周波数特性とを比較して二乗誤差を算出する誤差算出部と、
    前記二乗誤差が予め定められた範囲内に無い場合、当該周波数特性に対応する前記フィルタ係数における、前記窓関数の形状を調整する調整部と
    を更に備える請求項7に記載のアナログデジタル変換装置。
  10. 前記ゼロ挿入部、及び前記ゼロ挿入部に対応する前記フィルタ部として機能する、ポリフェーズ構成を有するフィルタを、前記フィルタ部毎に備える請求項1に記載のアナログデジタル変換装置。
  11. 前記複数のADコンバータに対応して設けられ、対応する前記フィルタ部が出力する前記ゼロ挿入データをダウンサンプリングして、前記合成部に供給する複数のダウンサンプラを更に備える
    請求項1に記載のアナログデジタル変換装置。
  12. 前記フィルタ部、及び前記フィルタ部に対応する前記ダウンサンプラとして機能する、ポリフェーズ構成を有するフィルタを、前記フィルタ部毎に備える請求項11に記載のアナログデジタル変換装置。
  13. 並列に設けられ、所定位相ずつ異なるタイミングで、アナログ信号をサンプリングする複数のADコンバータが出力するデジタル信号を補正するアナログデジタル変換装置であって、
    前記複数のADコンバータのうち、所定の基準ADコンバータ以外の前記ADコンバータに対応して設けられ、それぞれ対応する前記ADコンバータが出力する前記デジタルデータの各データ間に、データ値0のデータを予め定められた個数挿入したゼロ挿入データを出力する複数のデータ挿入部と、
    それぞれの前記ゼロ挿入データを合成する合成部と、
    前記複数のADコンバータのうち、前記基準ADコンバータ以外の前記ADコンバータに対応して設けられ、それぞれの前記ゼロ挿入データを周波数領域の信号に変換して合成した場合に、前記複数のADコンバータの前記周波数特性により生じるスプリアス成分が打ち消し合うように、対応する前記周波数領域の信号に乗算するべき周波数領域の第1補正係数に基づくフィルタ係数を有し、対応する前記ゼロ挿入データを通過させて前記合成部に供給する複数の第1フィルタ部と、
    前記第1補正係数を乗算することにより生じる、前記周波数領域の信号の位相誤差を補正するための第2の補正係数に基づくフィルタ係数を有し、前記合成部が出力するデータを通過させ、前記デジタル信号を生成する第2フィルタ部と
    を備えるアナログデジタル変換装置。
  14. 並列に設けられ、所定位相ずつ異なるタイミングで、アナログ信号をサンプリングする複数のADコンバータが出力するデジタル信号を補正するアナログデジタル変換装置を機能させるプログラムであって、
    前記アナログデジタル変換装置を、
    前記複数のADコンバータと対応して設けられ、それぞれ対応する前記ADコンバータが出力する前記デジタルデータの各データ間に、データ値0のデータを予め定められた個数挿入したゼロ挿入データを出力する複数のデータ挿入部と、
    それぞれの前記ゼロ挿入データを合成し、前記デジタル信号を生成する合成部と、
    前記複数のADコンバータと対応して設けられ、前記合成部が生成する前記デジタル信号が、前記複数のADコンバータの周波数特性が同一である場合に得られる前記デジタル信号となるように、それぞれの前記ADコンバータの前記周波数特性に基づくフィルタ係数を有し、対応する前記ゼロ挿入データを通過させて前記合成部に供給する複数のフィルタ部と
    して機能させるプログラム。
  15. 並列に設けられ、所定位相ずつ異なるタイミングで、アナログ信号をサンプリングする複数のADコンバータが出力するデジタル信号を補正するアナログデジタル変換装置を機能させるプログラムであって、
    前記アナログデジタル変換装置を、
    前記複数のADコンバータと対応して設けられ、それぞれ対応する前記ADコンバータが出力する前記デジタルデータの各データ間に、データ値0のデータを予め定められた個数挿入したゼロ挿入データを出力する複数のデータ挿入部と、
    それぞれの前記ゼロ挿入データを合成する合成部と、
    前記複数のADコンバータのうち、所定の基準ADコンバータ以外の前記ADコンバータに対応して設けられ、それぞれの前記ゼロ挿入データを周波数領域の信号に変換して合成した場合に、前記複数のADコンバータの前記周波数特性により生じるスプリアス成分が打ち消し合うように、対応する前記周波数領域の信号に乗算するべき周波数領域の第1補正係数に基づくフィルタ係数を有し、対応する前記ゼロ挿入データを通過させて前記合成部に供給する複数の第1フィルタ部と、
    前記第1補正係数を乗算することにより生じる、前記周波数領域の信号の位相誤差を補正するための第2の補正係数に基づくフィルタ係数を有し、前記合成部が出力するデータを通過させ、前記デジタル信号を生成する第2フィルタ部と
    して機能させるプログラム。
  16. 並列に設けられ、所定位相ずつ異なるタイミングで、アナログ信号をサンプリングする複数のADコンバータが出力するデジタル信号を補正するアナログデジタル変換装置であって、
    前記複数のADコンバータのうち、所定の基準ADコンバータ以外の前記ADコンバータに対応して設けられ、それぞれ対応する前記ADコンバータが出力する前記デジタルデータの各データ間に、データ値0のデータを予め定められた個数挿入したゼロ挿入データを出力する複数のデータ挿入部と、
    それぞれの前記ゼロ挿入データを合成する合成部と、
    前記複数のADコンバータのうち、前記基準ADコンバータ以外の前記ADコンバータに対応して設けられ、それぞれの前記ゼロ挿入データを周波数領域の信号に変換して合成した場合に、前記複数のADコンバータの前記周波数特性により生じるスプリアス成分が打ち消し合うように、対応する前記周波数領域の信号に乗算するべき周波数領域の第1補正係数に基づくフィルタ係数を有し、対応する前記ゼロ挿入データを通過させて前記合成部に供給する複数の第1フィルタ部と、
    前記第1補正係数を乗算することにより生じる、前記周波数領域の信号の位相誤差を補正するための第2の補正係数に基づくフィルタ係数を有し、前記合成部が出力するデータを通過させ、前記デジタル信号を生成する第2フィルタ部と
    を備えるアナログデジタル変換装置。
  17. 並列に設けられ、所定位相ずつ異なるタイミングで、アナログ信号をサンプリングする複数のADコンバータが出力するデジタル信号を補正するアナログデジタル変換装置を機能させるプログラムを格納した記録媒体であって、
    前記アナログデジタル変換装置を、
    前記複数のADコンバータと対応して設けられ、それぞれ対応する前記ADコンバータが出力する前記デジタルデータの各データ間に、データ値0のデータを予め定められた個数挿入したゼロ挿入データを出力する複数のデータ挿入部と、
    それぞれの前記ゼロ挿入データを合成し、前記デジタル信号を生成する合成部と、
    前記複数のADコンバータと対応して設けられ、前記合成部が生成する前記デジタル信号が、前記複数のADコンバータの周波数特性が同一である場合に得られる前記デジタル信号となるように、それぞれの前記ADコンバータの前記周波数特性に基づくフィルタ係数を有し、対応する前記ゼロ挿入データを通過させて前記合成部に供給する複数のフィルタ部と
    して機能させるプログラムを格納した記録媒体。
  18. 並列に設けられ、所定位相ずつ異なるタイミングで、アナログ信号をサンプリングする複数のADコンバータが出力するデジタル信号を補正するアナログデジタル変換装置を機能させるプログラムを格納した記録媒体であって、
    前記アナログデジタル変換装置を、
    前記複数のADコンバータと対応して設けられ、それぞれ対応する前記ADコンバータが出力する前記デジタルデータの各データ間に、データ値0のデータを予め定められた個数挿入したゼロ挿入データを出力する複数のデータ挿入部と、
    それぞれの前記ゼロ挿入データを合成する合成部と、
    前記複数のADコンバータのうち、所定の基準ADコンバータ以外の前記ADコンバータに対応して設けられ、それぞれの前記ゼロ挿入データを周波数領域の信号に変換して合成した場合に、前記複数のADコンバータの前記周波数特性により生じるスプリアス成分が打ち消し合うように、対応する前記周波数領域の信号に乗算するべき周波数領域の第1補正係数に基づくフィルタ係数を有し、対応する前記ゼロ挿入データを通過させて前記合成部に供給する複数の第1フィルタ部と、
    前記第1補正係数を乗算することにより生じる、前記周波数領域の信号の位相誤差を補正するための第2の補正係数に基づくフィルタ係数を有し、前記合成部が出力するデータを通過させ、前記デジタル信号を生成する第2フィルタ部と
    して機能させるプログラムを格納した記録媒体。
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