JP4812395B2 - 多層フィルム及びその製造方法 - Google Patents
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Description
I.多層フィルム
本発明の多層フィルムは、バリア性及び繰り返し接触による耐摩耗性に優れた少なくとも5層からなる多層フィルムである。本発明の多層フィルムは、耐摩耗性及びバリア性に優れたポリグリコール酸を含む第3層の両面を、第2層及び第4層の接着樹脂層を介して、硬さを備えた結晶性ポリアミドを含む第1層及び第5層でサンドイッチした積層構造を有しており、これにより繰り返し接触に対して優れた耐摩耗性が発揮される。
本発明の多層フィルムにおける第1層及び第5層は、結晶性ポリアミドと非晶性ポリアミドとを含んでいる。結晶性ポリアミドと非晶性ポリアミドの配合比は、結晶性ポリアミド50〜95重量%及び非晶性ポリアミド5〜50重量%程度を例示でき、好ましくは結晶性ポリアミド70〜90重量%及び非晶性ポリアミド5〜30重量%程度、より好ましくは結晶性ポリアミド80〜90重量%及び非晶性ポリアミド10〜20重量%である。これは、結晶性ポリアミドに一定量の非晶性ポリアミドを添加してフィルムを硬くすることにより、多層フィルムの最外層として用いられ得る第1層及び第5層に対し、繰り返し接触による耐摩耗性(特に、耐ピンホール性)を付与するためである。
本発明の多層フィルムにおける第2層及び第4層は、接着樹脂を含んでいる。第1層及び第5層の結晶性ポリアミドと第3層のポリグリコール酸は、相互接着が容易でないため、両者を強固に接着させる接着樹脂が好適に用いられる。これにより層間剥離強度を高めることができる。第2層及び第4層の接着樹脂は、同一又は異なっていてもよいが、後述する多層フィルム製造の簡便さ等の点から、同一であることが好ましい。
本発明の多層フィルムにおける第3層は、耐摩耗性、バリア性等に優れたポリグリコール酸を含有する。
本発明のポリアミド系多層フィルムは、例えば各層の樹脂組成物を上記した第1層〜第5層の順序になるように、Tダイスより冷却水が循環するチルロール上に共押出せしめフラット状の多層フィルムとして得ることができる。
II.多層フィルムの特徴及び用途
本発明の多層フィルムは、ガスバリア性、強靱性等に優れるとともに、繰り返し接触による耐摩耗性に優れている。この「繰り返し接触による耐摩耗性」については、後述の実施例に記載の方法により評価する。
結晶性ポリアミドとしてナイロン−6(80重量%)、及び非晶性ポリアミドとしてヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸及びイソフタル酸との共重合体(20重量%)を配合して、第1層及び第5層を構成する樹脂組成物を製造した。
各層の厚さを4.5/1.5/2.0/1.5/4.5(μm)とすること以外は、実施例1と同様にして5層フィルムを製造した。
各層の厚さを4.5/1.5/4.0/1.5/4.5(μm)とすること以外は、実施例1と同様にして5層フィルムを製造した。
結晶性ポリアミドとしてナイロン−6(70重量%)、及び非晶性ポリアミドとしてヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸及びイソフタル酸との共重合体(30重量%)を配合して、第1層及び第5層を構成する樹脂組成物を製造したこと以外は、実施例1と同様にして5層フィルムを製造した。
結晶性ポリアミドとしてナイロン−6(70重量%)、及び非晶性ポリアミドとしてヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸及びイソフタル酸との共重合体(30重量%)を配合して、第1層及び第5層を構成する樹脂組成物を製造したこと以外は、実施例2と同様にして5層フィルムを製造した。
結晶性ポリアミドとしてナイロン−6(70重量%)、及び非晶性ポリアミドとしてヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸及びイソフタル酸との共重合体(30重量%)を配合して、第1層及び第5層を構成する樹脂組成物を製造したこと以外は、実施例3と同様にして5層フィルムを製造した。
結晶性ポリアミドとしてナイロン−6(80重量%)、及び非晶性ポリアミドとしてヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸及びイソフタル酸との共重合体(20重量%)を配合して、第1層及び第3層を構成する樹脂組成物を製造した。第2層として変性エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVOH)を用い、各層を構成する樹脂を、第1層/第2層/第3層の順序になるように共押出しすること以外は、実施例1と同様にして3層フィルムを製造した。各層の厚さは6/3/6(μm)であった。
結晶性ポリアミドとしてナイロン−6(80重量%)、及び非晶性ポリアミドとしてヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸及びイソフタル酸との共重合体(20重量%)を配合して、第1層及び第3層を構成する樹脂組成物を製造した。第2層として変性エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVOH)を用い、各層を構成する樹脂を、第1層/第2層/第3層の順序になるように共押出しすること以外は、実施例1と同様にして3層フィルムを製造した。各層の厚さは6/2/6(μm)であった。
結晶性ポリアミドとしてナイロン−6(80重量%)、及び非晶性ポリアミドとしてヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸及びイソフタル酸との共重合体(20重量%)を配合して、第1層及び第3層を構成する樹脂組成物を製造した。第2層として変性エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVOH)を用い、各層を構成する樹脂を、第1層/第2層/第3層の順序になるように共押出しすること以外は、実施例1と同様にして3層フィルムを製造した。各層の厚さは6/4/6(μm)であった。
結晶性ポリアミドとしてナイロン−6(70重量%)、及び非晶性ポリアミドとしてヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸及びイソフタル酸との共重合体(30重量%)を配合して、第1層及び第3層を構成する樹脂組成物を製造した。第2層として変性エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVOH)を用い、各層を構成する樹脂を、第1層/第2層/第3層の順序になるように共押出しすること以外は、実施例1と同様にして3層フィルムを製造した。各層の厚さは6/3/6(μm)であった。
結晶性ポリアミドとしてナイロン−6(80重量%)、及び非晶性ポリアミドとしてヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸及びイソフタル酸との共重合体(20重量%)を配合して、第1層及び第3層を構成する樹脂組成物を製造した。第2層としてMXD−6ナイロンを用い、各層を構成する樹脂を、第1層/第2層/第3層の順序になるように共押出しすること以外は、実施例1と同様にして3層フィルムを製造した。各層の厚さは6/3/6(μm)であった。
第1層及び第3層としてナイロン−6を用い、第2層として変性エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVOH)を用い、各層を構成する樹脂を、第1層/第2層/第3層の順序になるように共押出しすること以外は、実施例1と同様にして3層フィルムを製造した。各層の厚さは6/3/6(μm)であった。
第1層及び第3層としてナイロン−6を用い、第2層としてMXD−6ナイロンを用い、各層を構成する樹脂を、第1層/第2層/第3層の順序になるように共押出しすること以外は、実施例1と同様にして3層フィルムを製造した。各層の厚さは6/3/6(μm)であった。
厚さ15μmのナイロン−6(N1102,東洋紡(株)製)を用いた。
実施例1〜6及び比較例1〜8で得られたフィルムについて、繰り返し接触により発生するピンホールを測定する耐摩耗性の評価を、次のようにして行った。
Claims (7)
- 少なくとも5層を有する多層フィルムであって、第1層及び第5層はそれぞれ結晶性ポリアミド50〜95重量%と非晶性ポリアミド5〜50重量%からなり、第2層及び第4層はそれぞれ接着樹脂を含み、第3層はポリグリコール酸を含むことを特徴とする耐摩耗性に優れた多層フィルム。
- 第1層及び第5層に含まれる結晶性ポリアミドが、ポリカプラミド(ナイロン−6)、ポリ−ω−アミノヘプタン酸(ナイロン−7)、ポリ−ω−アミノノナン酸(ナイロン−9)、ポリウンデカンアミド(ナイロン−11)、ポリラウリルラクタム(ナイロン−12)、ポリエチレンジアミンアジパミド(ナイロン−2、6)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン−4、6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン−6、6)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン−6、10)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン−6、12)、ポリオクタメチレンアジパミド(ナイロン−8、6)、ポリデカメチレンアジパミド(ナイロン−10、8)、及びキシリレンジアミン系ポリアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の多層フィルム。
- 非晶性ポリアミドが、ヘキサメチレンジアミン−イソフタル酸の重合体、ヘキサメチレンジアミン−テレフタル酸の重合体、及びヘキサメチレンジアミン−テレフタル酸−ヘキサメチレンジアミン−イソフタル酸の共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載のポリアミド系多層フィルム。
- フィルムの全厚みが10〜40μm程度である請求項1、2又は3に記載の多層フィルム。
- 結晶性ポリアミド50〜95重量%と非晶性ポリアミド5〜50重量%からなる第1層及び第5層の樹脂組成物、接着樹脂を含む第2層及び第4層の樹脂組成物、ポリグリコール酸を含む第3層の樹脂組成物を、第1層〜第5層の順序になるように共押出により積層し、縦横2軸に延伸し、加熱処理することを特徴とする多層フィルムの製造方法。
- 食品が上記請求項1〜5のいずれか1項に記載の多層フィルムで包装されてなる食品包装物。
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