JP4811871B2 - 中継増幅装置 - Google Patents

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Description

本発明は、移動通信システムに用いる中継増幅装置に関し、その上り回線と下り回線のアンテナ間の電波干渉、特に回り込み発振を利得制御により抑制する中継増幅装置に関する。
図4に移動通信システムにおける、屋外または屋内に設置される中継増幅装置のシステム概要を示す。
中継増幅装置20は、基地局30から電波の届き難い場所(エリア)に居る移動局40に対し、基地局30からの下り電波を移動局40へ中継し、逆に移動局40からの上り電波を基地局30へ中継する機能を有している。
従来の屋内用中継増幅装置のように基地局向けアンテナ1は屋外、移動局向けアンテナ7は屋内に設置されている場合は、上り回線と下り回線との間のアンテナ間のアイソレーション量は十分確保されている。
しかしながら、屋外用中継増幅装置では、通常同じ鉄塔上に基地局向けアンテナ1と移動局向けアンテナ7が設置されているため、互いのアンテナ方向角や設置距離などの条件が悪く、或いは、アンテナ近傍に大きな電波を反射させるような反射物が存在する際(図5参照)には、アンテナ間の干渉を避けようとしても、中継増幅装置の利得を下回るアンテナ間のアイソレーション量しか確保できない場合がある。
このようなときに、移動局向けアンテナ7の送信出力が基地局向けアンテナ1に電波の回り込み波が影響して、またはその逆の電波の回り込み波が影響して、信号波形の品質の劣化 (EVM劣化など)やループ発振を起こす可能性があり、その対策が確実に行われていなかった。(EVM;Error Vector Magnitude 変調された信号のシンボルが正規の信号点配置上の位置からずれている量を示し、通信品質を表すことになる。)
この様な自局送信波の回り込みを抑える手法として、従来は、地上波ディジタル放送の分野で用いられているように、回り込みキャンセラー方式が開発されていた。この回り込みキャンセラー方式は、回り込み発振が起きた際には干渉波を打ち消すようなキャンセル信号を生成して、それを受信信号に合成して減ずることで回り込み発振を抑えている。この方式は大変複雑で微妙な精度を要する制御回路を必要とする。
中継増幅装置のアンテナ間電波干渉の対策として、回り込みキャンセラー方式のような複雑な制御方式を用いることはできない。
なお、中継増幅装置のアンテナ間電波干渉の対策として、中継する信号の位相を変化させて、中継する信号の誤り率を検出し、中継装置の利得を低下させるものがあった。(例えば、特許文献1 参照)。
特開平6−334577号公報(図1)
以上説明したように、アンテナ間のアイソレーション量の確保を困難にさせるような、アンテナ設置条件が厳しい屋外用中継増幅装置では、従来技術の干渉波の軽減対策において、装置が複雑であり、制御の精度が厳しく求められるので、これでは、従来の屋外用中継増幅装置の可変利得制御方式において、簡易な方式で確実な回り込み防止をすることができない問題があった。
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決し、送信波の回り込みによるループ発振および波形品質の劣化を抑止し、安定した通信品質の送信波として中継する中継増幅装置を提供することにある。
この目的を達成するために、本発明は、基地局から送信される無線周波信号を中継増幅して移動局に対し送信する下り回線増幅手段と、移動局から送信される無線周波信号を中継増幅して基地局に対し送信する上り回線増幅手段と、前記下り回線の無線周波信号を受信して利得制御信号を得る利得制御手段と、該利得制御手段によって前記上り、下り回線増幅手段が利得制御される中継増幅装置であって、
前記利得制御手段は、下り回線の無線周波信号を分配する方向性結合器と、該分配された無線周波信号を復調して受信データを得る可変利得受信部と、該受信データを信号処理して前記利得制御信号を出力とする可変利得制御部と、を備え、
前記可変利得制御部は、
前記受信データの信号処理によって、前記無線周波信号の通信品質を測定し、該通信品質と所定のしきい値との比較を行い、該通信品質の方が悪かったと判定されれば、前記上り回線増幅手段および前記下り回線増幅手段の増幅利得で決まる装置利得を所定量だけ減少させた値に変更して通信品質を測定し、該変更の前後の通信品質状況から前記中継増幅装置そのものによる前記無線周波信号の回り込みであるかの有無判定を行い、
前記回り込みが真であると判定されれば、前記装置利得を、更に所定量だけ減少させた設定値に変更することによって前記回り込みを抑え、前記通信品質を良好に維持するように構成された。
本発明によれば、アンテナ間アイソレーション不足が原因で起こる発振および波形品質劣化を防ぐことができ、かつ回り込み以外の原因に起因するBLER(Block Lrror Eate;例:W−CDMAにおける符号間干渉等によりデータのフレームが破棄される率に相当)との区別を判定するので誤った利得制御をすることなく確実に回り込みを抑えて、良好な通信品質を維持することができるようになる。
本発明は、移動通信システムの分野で、上り回線と下り回線の各アンテナ間のアイソレーション不足等が原因で起こる回り込み(発振状態を含む)に対して、基地局からの受信電力の通信品質(以下BLERと略す。)を監視して、その劣化状態を検出したとき、回り込みと判定して、上り回線増幅手段および下り回線増幅手段の増幅利得で決まるそれぞれの装置利得を減少させることで回り込みを抑える機能、および、回り込み以外の原因に起因するBLER劣化との区別をも判定する機能を有する中継増幅装置である。なお、通常は、上り回線増幅手段の増幅利得は下り回線増幅手段の増幅利得と同一に設定される。
先ず中継増幅装置の基本的な特性について、図4の中継増幅装置のシステム図を参照して説明する。
中継増幅装置20に基地局30の下り共通CH(止まり木CH)の信号を受信する機能を内蔵する事により、中継増幅装置20と基地局30間の伝搬損を測定し、中継増幅装置20の周辺に配置された複数の基地局の中から、最小伝搬損の基地局30を特定する選択機能を有する。
即ち、本発明の中継増幅装置は、伝播損を測定して自律的に利得を設定する「インテリジェントブースター」であり、受信機能としてセルサーチと呼ばれる、複数の周辺基地局を探す機能を備えており、各基地局の報知チャネルに含まれる情報((下り共通パイロットチャネルの)送信電力等)を局リストとして記憶している。これと、実際の受信レベルから、伝播損を計算する機能を有する。
この選択機能により最小伝搬損の基地局30に対し、中継増幅装置20の対基地局30向け送信信号の送信雑音のレベルが基地局30のアンテナ端で受信された時には、基地局30の装置の回路に有する固有の熱雑音レベルに対し十分無視できるように小さくさせるため、中継増幅装置20の増幅利得を自動的に設定する機能も有している。この利得は、以下の関係式を基に上り回線の中継増幅および下り回線の中継増幅とも同一利得に設定される。
L=PBTS‐PT・・・・・・・・・・(1)
T=L+(NFBTS‐NFT‐α)
=L+β・・・・・・・・・・・(2)
ただし、GT>Po T‐PrTのとき
T=Po T‐PrT・・・・・・・(3)
L :伝搬損
BTS :基地局が報知する止まり木CHの送信電力
T :中継増幅装置受信部の止まり木CHの受信電力
NFBTS :基地局LNA(低雑音増幅器)のNF(雑音指数)
NFT :中継増幅装置のNF
α :NFのマージン
T :中継増幅装置の設定される利得(装置利得)
oT :中継増幅装置の送信電力
PrT :中継増幅装置の1キャリアトータル受信電力
NFBTSおよびNFTは、固定値βである。
複数の基地局との間の伝搬損は中継増幅装置における常時測定の項目であり、基地局と中継増幅装置間の電波状態により最小伝搬損となる基地局が変化した場合、変更後の基地局を特定し、中継増幅装置における利得を自動的に更新する機能も有している。
図1に本発明の実施形態となる中継増幅装置のブロック図を示し、中継増幅装置20の構成および、その自動利得設定の動作について概要を説明する。
先ず、基地局向けアンテナ1を介して基地局向けアンテナ共用器2より入力された基地局30から送信された下り回線の無線周波信号が、方向性結合器3で分配されて可変利得受信部10へ入力される。他方、方向性結合器3で通過された無線周波信号は、下り回線可変減衰器4にてレベル調整されて、信号電力増幅機能をもつ下り回線増幅部5へ供給される。増幅された下り回線の無線周波信号は移動局向けアンテナ共用器6へ入力され、更に、移動局向けアンテナ7を介して、移動局40へ送信・伝送される。
次に、移動局向けアンテナ7を介して移動局向けアンテナ共用器6より入力された移動局40から送信された上り回線の無線周波信号が、上り回線可変減衰器8にてレベル調整されて、信号電力増幅機能をもつ上り回線増幅部9へ供給される。増幅された上り回線の無線周波信号は基地局向けアンテナ共用器2へ入力され、更に、基地局向けアンテナ1を介して、基地局30へ送信・伝送される。
可変利得受信部10では、周辺にある基地局の下り回線の無線周波信号(下り共通CH(止まり木CH)の信号)を直交検波して受信レベルを検出および復調して受信データを得ている。
第1に、下り回線の受信レベルが入力された可変利得制御部11は、可変利得受信部10で測定した中継増幅装置20と複数の周辺基地局間の伝搬損から最小伝搬損(L)の基地局30を特定し、中継増幅装置20の基地局向けアンテナ1端における送信雑音が基地局30のアンテナ端で受信された時に、基地局30の熱雑音に対し十分無視できるレベルとなるように、下り回線増幅部5および上り回線可変減衰器8のそれぞれの利得を自動的に設定している。それぞれの利得は前述の式(2)より算出される。その算出結果を基に、上り回線および下り回線それぞれの可変利得増幅器部5,8に対して所望の装置利得となるような設定を行い、基地局からの下り回線の電波無線周波信号、および移動局からの上り回線の無線周波信号のそれぞれを電力増幅させる。
また、上り回線および下り回線それぞれの可変利得増幅部5,8は、過入力時に設定した出力レベルに対して、これを抑えるような利得とするように自動的に制御する機能(AGC機能)も有している。
以上のシーケンスによって、中継増幅装置20は基地局30からの情報を基にして利得設定を自動に行う機能を有している。
図6に本発明の中継増幅装置の干渉時の特性図を示し、アンテナ間のアイソレーション量とBLERの関係を説明する。
図6はアンテナ間アイソレーション量対BLERおよびEVMの実測データであり、干渉時にはBLERが劣化することを証明する実測データである。
アイソレーション量の劣化(軸上左方に向かう)に応じてBLER値は増加(誤り率の劣化)し、同様にEMVも増加し、劣化していることが分かる。
この特性図の結果から、波形品質のひとつの目安であるEMV劣化とBLERの劣化には相関関係があり、またアンテナ間アイソレーションの劣化にも比例関係を有しながら劣化していることが分かる。よって良好な波形品質を維持するには、常にBLERを監視しこれを改善させるような制御を行えばよい。
次に、図3は、本発明の中継増幅装置20の動作特性図である。これは、回り込みによる波形品質の劣化に対して、装置利得を減少させることで波形品質の劣化の抑止効果があることを示す実測データである。
アンテナ間アイソレーション量が劣化して、回り込み発振が起きたような状態とは、前記図6で示されたように、アイソレーション量=81dB付近であり、これは、図3における装置利得=79dB付近である。図3の特性図は、装置利得を徐々に減少(横軸左方向)させた場合の装置利得対BLER(誤り率)およびEVM(%)の実測データである。
図3より、装置利得を減少させるにしたがい、BLERおよびEVMともに値が小さくなり、これで通信品質が改善していることが分かる。よって回り込み状態から波形品質、即ち、通信品質を改善させるには、アンテナ間アイソレーション量に対して装置利得を減少させる手法が有効であるといえる。例えば目標とするEVMの値を維持したい場合、図3の特性グラフからそのEVM(例えば80%)を得る場合のBLER値を回り込み制御のしきい値として設定し、しきい値を下回る(誤り率が良くなる方向)まで装置利得を下げてゆくことで、目標の通信品質に改善することが可能となる。
次に、自動利得設定の動作について図1を参照して説明する。
利得設定は、先に説明したように、最初の動作として、可変利得受信部10で測定された基地局30から送信される報知情報により、中継増幅装置20と基地局30間の伝搬損を算出して最小伝搬損の基地局を特定し、その後、中継増幅装置の送信雑音が基地局30のアンテナで受信された状態で、基地局30の熱雑音に対し十分無視できるように上り回線および下り回線の可変利減衰器部4、8で減衰量を変化させて中継増幅装置20の装置利得を自動的に設定する。
このように、本発明は、先に説明した第1の制御手段として、下り回線の受信レベルが入力された可変利得制御部11における、通常行われるような利得制御手順によって利得制御されるほか、以下のような利得制御手段を備えている。
第2に、下り回線の受信データが入力された可変利得制御部11における、本発明の特徴である利得制御手順によって、受信データを信号処理して利得制御信号を出力とする利得制御についての説明に入る。
第2の利得制御手段は、はじめに、可変利得受信部10でBLERを測定し、測定結果が予め設定されたBLERしきい値を上回った(誤り率が悪かった。)とすれば、アンテナ間アイソレーション不足による回り込みと仮説して、中継増幅装置20の上り回線および下り回線の可変減衰器部4,8で一時的に利得を所定の値だけ減少させる変更を行う。
このとき、真に回り込み発振の状態だと最初の報知情報の波形品質も劣化して正確な伝搬損算出もできなくなるため、制御の順序として次のようにして、その動作処理を進める。
本実施例では、BLER検出を行っているのは下り回線の回路として備えられた可変利得受信部10だけであり、上り回線ではBLER検出を行っていないが、可変利得受信部10でBLER劣化による回り込みであると検出した場合には、上り回線の装置利得(=下り回線の装置利得)>アンテナ間アイソレーション量の関係が成り立つため、上り回線も下り回線同様に回り込みをしていると判断し、同じ減衰量だけ上り回線可変減衰器8にて上り回線の装置利得を減少させる制御を行うことで上り回線と下り回線の回り込みを同時に抑えられる。
以上の動作手法では「BLERの劣化を検出した場合は、回り込みと判定する。」として制御しているが、仮に、回り込み以外にBLERが劣化する原因が存在する場合は、誤った制御動作となり、これでは不要に装置利得を下げてしまうことになる。そのため「回り込み原因によるBLER劣化」と「回り込み以外の原因で起きるBLER劣化」を区別する必要がある。
そこで、回り込み以外のBLER劣化の原因としては、受信された信号のレベルが小さく、検波誤りを起こす場合などがある。この場合は回り込み検出によって装置利得を下げても、BLER劣化の原因は取り除くことができないのでBLERは改善されない。よって「回り込みの状態」と「回り込みではないがBLERが劣化している状態」を判別するために、本発明では以下の実施例での判別法を実行している。
その実施例として、BLER劣化による回り込み判定で装置利得を一時的に減少させたときの結果の状態を判定する試験を行う。ケースAとして、装置利得を減少させた後にBLERが改善されれば、真に「回り込みが原因」のBLER劣化と判定され、装置利得は下げたままで良しとする。
次に、ケースBとして、装置利得を減少させた後もBLERが改善されなければ、「回り込み以外の原因」でのBLER劣化と判定し、装置利得を元の値に戻すようにする。
この、ケースBのように「回り込み以外の原因でのBLER劣化」という判定項目を設け、装置利得を元の値に戻す制御をさせることで、例えば、W−CDMA方式(広帯域符号分割多元接続方式)の信号形式を中継する中継局の場合に起こる符号間干渉などで、誤って利得制御を行った結果、不用意に装置利得が下がるような状態を回避することができる。
図2に本発明の中継増幅装置の動作フロー図を示し、前記の事項をふまえて回り込み制御手順の説明を行う。
S1は、回り込み制御に移行する試験状態について、a)、b)、c)のいずれかが発生した場合には、回り込み判定のための動作に入るステップである。
a)は、中継増幅装置の電源投入時(装置起動)およびリセット時であり、このタイミングで回り込み判定に移る理由は、中継増幅装置が設置されて、電源を投入する置局時のアンテナ位置調整の不備などが原因で回り込みが起こりやすい為である。
b)は、局リスト再読込み(局切替え又は再読込みタイマーのタイムアップ)の時であり、中継増幅装置と基地局間の伝搬損を測定し、最小伝搬損の基地局を特定するタイミング(通常1時間に1回)であり、このタイミングで回り込み判定に移る理由は、基地局が切り替わることで伝搬損より算出される装置利得が変化し、このタイミングで回り込みが起きる可能性が高いためである。
c)は、顕著な回り込み、即ち、回り込み発振状態が起きた場合に上り回線と下り回線を共にAGC動作をさせて装置利得を下げることで発振を止める動作の時である。この場合発振は止まるが波形品質の改善には至たっていないため、更なるBLER判定動作を行い所望のEVM値となるような波形品質に改善させるため回り込み制御を行う。
a)〜c)いずれかの状態が発生した場合には、その時点でのBLER値を測定して、予め設定したBLERしきい値=Xとの比較を行う。
S2は、常に変動しているBLER値に対して待ち時間(測定1回分のデータの累積)を設けてデータの平準化をすることで、BLER測定の安定化を図って結果を得るステップである。
S3は、試験最初の局リスト読み出しを行ってBLER値を取得するステップである。
S4は、S3の試験最初の局リスト読み出しを行ったBLER値に対して、予め設定した所定のBLERしきい値=Xと比較して、任意の測定回数(m)だけ測定されて、平準化されたBLER値が上回っているか(誤り率が悪いか)どうかを判別し、m回測定後も上回っていた場合は、YESとして回り込みと仮判定して、S5へ移行させ、m回測定後も上回っていなければ、NOとしてS3へ戻ってループさせ、新たな局リストを読み出して同じ判定を繰り返して行うステップである。
S5は、S4でm回測定後も測定されたBLER値が上回っている(誤り率が悪い)の結果を受けて、確からしい自装置の回り込みと判断し、ATT制御(下り回線可変減衰器4および上り回線可変減衰器8)で装置利得を所定の値YdBだけ減少させる回り込み改善制御に入るステップである。
S6は、S2と同様にBLER測定の安定化待ち、および、その測定結果を得る処理を行うステップである。
S7は、S3と同様に、新たな試験を行う局リスト読み出しを行ってBLER値を取得するステップである。
S8は、新たな試験を行う局リスト読み出しに対してのBLER測定値とBLERしきい値=Xとの比較を行い、この比較を任意の測定回数(n回)だけ行い、平準化された測定BLER値が下回っているかどうかを判別する判定ステップである。このステップの判定結果がYESであり、下回った(誤り率が良くなった)と判定された場合は、BLER劣化の原因は、装置利得の減少で改善したので、新たな試験を行った局リスト読み出しに対しても「回り込みが原因」のBLER劣化であったと判定しS9へ進む。
一方、NOであり、上回った(誤り率が悪かった)と判定された場合は、BLER劣化の原因は、装置利得減少で改善できないと一旦、判断されるので「回り込みが原因」のBLER劣化ではなかったと判定しS11へ進む。
なお、BLERしきい値のみでの判定は、EVM値による判定とほぼ同一であるのでBLERしきい値=Xとしてよい。
S9は、既に、S5で装置利得を所定の値YdBだけ減少させたので、更に、所定のマージン分としてZdBだけ装置利得を減少させた設定値に変更することで、真に回り込みを抑え、通信品質を良好に維持させようとする制御(追い込み改善制御)のステップである。
S10は、S1と同じ項目である、a)、b)、c)のいずれかが発生するまでは、BLER値の劣化判定の制御は、これ以上行わないとする(重複動作防止)ステップである。
S11は、S8のステップでNOと判定され、即ち、新たな試験を行う局リスト読み出しに対して「回り込みが原因」のBLER劣化ではなかったと一旦、判定されたので、n回評価されたかを判定するステップである。このステップの判定結果、NO(1回〜n−1回)であれば、S7へ戻るループとされ、更に、新たな試験を行う局リスト読み出しに戻る。YES(n回評価済み)であれば、n回評価済みとしてS12の処理ステップへ進む。
S12は、S7の新たな試験を行う局リスト読み出しに対して、S8判定結果のNO(BLERしきい値を上回った)がn回評価済みであるので、BLER劣化の原因は、真に「回り込み以外の原因;例えば符号間干渉によるBLER劣化」でのBLER劣化であったと判定し、BLER値の劣化判定の制御に入る前の装置利得に戻す(追加された分、即ち、所定の値YdBだけを抜く)ステップである。この処理後はS10に進み、S1と同じ項目である、a)、b)、c)のいずれかが発生するまでは、BLER値の劣化判定の制御は、これ以上行わない(重複動作防止)。
回り込みと判断した場合に、回り込みの警報を出力してもよい。その警報を別回線を用いて監視局へ伝送する機能を追加することで、常に中継局の回り込み状況を、監視局にて監視することが可能となり、頻繁に警報を発している中継局に対してはアンテナの配置変更等の抜本的な対策を施すことで、恒久的な中継局のメンテナンス実施が可能となる。
以上の回り込み制御手順により、アンテナ間アイソレーション不足が原因で起こる発振および波形品質劣化を防ぐことができ、かつ回り込み以外の原因に起因するBLER劣化(例:W−CDMAにおける符号間干渉等)との区別を判定する機能を有することで誤った利得制御をすることなく確実に回り込みを抑える機能を有する中継増幅装置が実現できる。
なお、BLERの劣化は、受信レベルが低い(S/Nが悪い)ことも原因となるので、これは図1で示した可変利得受信部10のレベル測定からも判断できる。そこで、図2のフローにおいて、S12のステップ前に、受信レベルが規定値以下かどうかを判断するステップを追加して、自装置の回り込み以外の原因のなかでも、受信レベルが低いことの識別を付けるようにしてもよい。
また、回り込みによるBLER劣化の原因にも、自装置のアンテナ間のアイソレーション不足によるものと、基地局と中継増幅器間の伝播損Lが大きいために装置利得Gも大きくしたためによるもの(利得過多)の2通りあり、自装置のアンテナ間アイソレーションより装置利得が大きくなったときに、系は不安定(発振)になり易いので、(特に図2フローS9ステップで装置利得を下げた後。)そのときの装置利得Gが規定値(通常確保可能なアイソレーション量)以下であるにもかかわらず、依然BLERが悪ければ、回り込み等と推定され、装置利得Gが規定値以上ならば、それは利得が高すぎる(≒受信信号が小さい)のために、BLERが悪くなっている(つまり装置異常ではない)ことになる。このような判定ステップを、図2のフローにおいて、S9のステップ前に追加してもよい。
本発明は、一例として、移動通信に用いられる無線通信システムに適用されて通信事業等に利用することができる。
本発明の中継増幅装置のブロック図である。 本発明の中継増幅装置の動作フロー図である。 本発明の中継増幅装置の動作特性図である。 中継増幅装置のシステム図である。 中継増幅装置の回り込み波の概念図である。 中継増幅装置の干渉時の特性図である。
符号の説明
1 基地局向けアンテナ
2 基地局向けアンテナ共用器
3 方向性結合器
4 下り回線可変減衰器
5 下り回線増幅部
6 移動局向けアンテナ共用器
7 移動局向けアンテナ
8 上り回線可変減衰器
9 上り回線増幅部
10 可変利得受信部
11 可変利得制御部
20 中継増幅装置
30 基地局
40 移動局

Claims (1)

  1. 基地局から送信される無線周波信号を中継増幅して移動局に対し送信する下り回線増幅手段と、移動局から送信される無線周波信号を中継増幅して基地局に対し送信する上り回線増幅手段と、前記下り回線の無線周波信号を受信して利得制御信号を得る利得制御手段と、該利得制御手段によって前記上り、下り回線増幅手段が利得制御される中継増幅装置であって、
    前記利得制御手段は、下り回線の無線周波信号を分配する方向性結合器と、該分配された無線周波信号を復調して受信データを得る可変利得受信部と、該受信データを信号処理して前記利得制御信号を出力とする可変利得制御部と、を備え、
    前記可変利得制御部は、
    前記受信データの信号処理によって、前記無線周波信号の通信品質を測定し、該通信品質と所定のしきい値との比較を行い、該通信品質の方が悪かったと判定されれば、前記上り回線増幅手段および前記下り回線増幅手段の増幅利得で決まる装置利得を所定量だけ減少させた値に変更して通信品質を測定し、該変更の前後の通信品質状況から前記中継増幅装置そのものによる前記無線周波信号の回り込みであるかの有無判定を行い、
    前記回り込みが真であると判定されれば、前記装置利得を、更に所定量だけ減少させた設定値に変更することによって前記回り込みを抑え、前記通信品質を良好に維持するように構成された中継増幅装置。
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