JP4810001B2 - 画像表示装置および画像表示システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶プロジェクタ等の画像表示装置およびこれを用いたプレゼンテーション方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、CRT、液晶プロジェクタ等の画像表示装置を使用して様々なプレゼンテーションや電子会議が行われるようになっている。そして、プレゼンテーションの際には、発表者の用意した資料が「スライド」又は「ページ」単位にまとめられ、聴講者に順次プロジェクタでの投影等により表示される。
【0003】
また、これらのプレゼンテーションシステムを使用することにより、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)又はキーボード等の操作を介して、プレゼンテーション内の前のページ、次のページあるいは別のページに変更するといったことが可能となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなページの表示切り換えは、通常、発表者の操作により行われるものである。このため、例えば聴講者が発表終了後に質問その他の発言を行うときなどに所望の「ページ」の画像を利用したいときには、発言者が発表者に対して画像の切り換えを要求し、発表者がその要求に応じていちいち画像表示装置を操作しなければならず、煩わしいという問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解消するために、本発明の画像表示装置では、パーソナルコンピュータ、ビデオ、書画カメラ等の画像供給装置から供給された画像を表示する表示手段と、複数の情報端末機器と接続し、通信を行う通信インターフェース手段と、通信インターフェース手段を介した上記複数の情報端末機器からの表示手段の操作を許容するローカル操作許容モードと、上記複数の情報端末機器からの表示手段の操作を禁止するローカル操作禁止モードとのいずれかを設定して表示手段を制御する制御手段とを設けている。そして、ローカル操作禁止モードにおいて表示手段により複数の画像を順次表示している際に、通信インターフェース手段を介して複数の情報端末機器のうちいずれかから情報(例えば、情報端末機器の識別情報や質問等)を受信した場合には、この受信情報とこの情報を受信したときに表示されていた画像に関する情報(例えば、ファイル名)とを相互に関連付けて記憶手段に記憶させておき、ローカル操作許容モードにおいて、表示手段に、上記複数の画像のサムネイルを一覧表示させるとともに、記憶手段に記憶された受信情報をサムネイルに関連付けて表示させることを特徴とする。
【0006】
すなわち、発表者等が画像表示装置による表示画像を用いて発表を行う間はローカル禁止モードを設定し、聴講者等が情報端末機器を通じて表示画像の切り換え操作等を行えないようにしておく。そして、発表終了後等に聴講者等が質問その他の発言を行う際には、ローカル操作許容モードを設定し、聴講者等が手元の情報端末機器を通じて表示画像の切り換え操作等を行えるようにする。
【0007】
これにより、聴講者等が質問その他の発言を行う際に、発表者がいちいち聴講者の指示に応じて画像表示装置を操作する必要がなくなり、プレゼンテーション(特に、質疑応答)をスムーズに進行させることが可能となる。
【0009】
また、発表終了後の聴講者から質疑応答を受け付ける際等に、発表に使用された複数の画像のサムネイルと質問等のあった場合の質問者(つまりは情報端末機器の識別情報)や質問内容等を一覧表示させることが可能となるため、発表者や司会進行者が聴講者の認識度や質問内容を把握でき、適切な質疑応答が可能となる。
【0010】
また、本発明によれば、
1.進行役が、操作権を各参加者ごとに割り振る機能を持つ。
【0011】
2.ネットワーク経由での質問を受付け、質問の内容によっては操作を禁止する等、質問事項に応じて質問者に操作権を与える。
【0012】
3.ネットワーク経由での質問を受付け、それらの一覧表示を行なうことで、参加者の認識度を把握でき、適切な質疑応答が可能となる。
【0013】
このように、会議参加者の意思表示および動作表示を含む付加情報をモニタ画面上に明示することができ、会議進行者の作業を少なくし、会議を円滑に進めることができる。
【0014】
また、司会進行役が、質問事項を予め把握できるので、よりふさわしい質問の選択ができるというメリットも得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1には、本発明の第1実施形態であるプレゼンテーションシステム(画像表示システム)の概略構成を示している。
【0016】
本実施形態では、「会議室」内に、ネットワークプロジェクタ(画像表示装置)102が設置され、パーソナルコンピュータ、ビデオ、書画カメラ等の画像供給装置110から供給されたプレゼンテーション用資料のスライド画像ないしページ画像をスクリーン101に拡大投射する。
【0017】
このプロジェクタ102には、液晶パネルに表示された画像を投射レンズを通して拡大表示させる三板式の投射型表示部(表示手段:図示せず)と、この表示部の動作を制御するCPU(制御手段)102aと、各種情報を記憶するメモリ(記憶手段)と、ネットワークに接続するための通信インターフェース部102cとが設けられている。
【0018】
また、「会議室」内には、プロジェクタ102とネットワーク103で繋がれた複数のパソコン(情報端末機器)104,105が設置されており、それぞれ聴講者が使用できるようになっている。
【0019】
さらに、会議室の「外部」にも、パソコン(情報端末機器)106が設置され、ネットワーク103でプロジェクタ102と接続されている。
【0020】
この外部のパソコン106は、ネットワーク103を介してプロジェクタ102からプレゼンテーションのスライド画像と会議室内の音声を受け取り、パソコン106の画面上にスライド画像を表示するとともに、音声を出力できるアプリケーションを搭載している。
【0021】
また、パソコン106は、これに接続されたマイクから音声を収集し、プロジェクタ102を介して会議室内に設置されたスピーカーから音声を出力させることができる。
【0022】
さらに、プロジェクタ102は、後述するローカル操作許容モード(又は第2のモード)において、パソコン106が有するグラフィックユーザーインターフェース(GUI)、キーボード等の操作により生成された制御信号に応じて、スクリーン101上に表示されたスライド画像の切り換えやこのスライド画像に対するポインタ等の合成を行う。
【0023】
例えば、プロジェクタ102は、ローカル操作許容モード(又は第2のモード)において、図4に示すように、プレゼンテーション後に複数のスライド画像のサムネイルを一覧表示することができる。
【0024】
また、プロジェクタ102は、後述するローカル操作禁止モード(第1のモード)において、スライド画像を用いた発表中に聴講者が使用するパソコン104〜106から各パソコンに割り振られたアドレス(識別情報)や質問者名や質問内容といった情報を受信したときには、これら受信情報とこの情報を受信したときに表示していたスライド画像に関する情報(ファイル名等)を相互に関連付けてプロジェクタ102内のメモリ(記憶手段)102bに記憶させる。
【0025】
そして、上述したようにローカル操作許容モード(又は第2のモード)において、スライド画像のサムネイルを一覧表示する際に、メモリ102bの記憶内容に基づいて、質問のあったスライド画像のサムネイルに関連付けて聴講者用パソコンのアドレスと質問者名および質問内容を表示する。
【0026】
発表者がサムネイル表示画面上で質疑応答のために扱う質問事項を選択することで、プロジェクタ102は、対応する聴講者用パソコンによるGUIやキーボードを用いてのスライド画像の表示や表示切り換え操作、ポインタ移動操作といったプロジェクタ102の一部機能の操作権を質問者に与える。
【0027】
次に、以上のように構成されたプレゼンテーションシステム(主としてプロジェクタ102)の動作について、図2に示すフローチャートを用いて説明する。
【0028】
ステップ201でプロジェクタ102の動作が開始すると、プロジェクタ102内のCPU(制御手段)102aは、ローカル操作禁止モード(発表モード)をデフォルトで設定する。
【0029】
このローカル操作禁止モードでは、発表者自らのプロジェクタ操作のみが許容されるため、発表者はスライド画像を順次表示しながら発表を行う。
【0030】
ここで、ステップ202では、発表が終了したか否かを判断し(例えば、発表者が発表終了の信号を入力したことを検知するとか最終ページのスライド画像の表示が終了したことを検知して判断する)、終了していないときにはステップ203に進み、聴講者からの質問事項を受け付ける。
【0031】
このとき、聴講者用のパソコン104〜106のいずれかから上述したアドレスや質問内容を記載した電子メール等を受け取ったときには、定形のフォーマットに変換してこれをメモリ102aに記憶させる。また、電子メール等を受け取ったときに表示していたスライド画像のファイル名等を受信メールに関連付けてメモリ102aに記憶させる。
【0032】
こうして、ステップ202で発表終了が判断されると、ステップ204に進んで、ローカル操作許容モード(質疑応答モード)を設定する。ステップ204では、図4に示すように、サムネイルおよび質問者のアドレス・質問事項の一覧表示を行なう。その後、ステップ205へ進む。
【0033】
ステップ205において、発表者によるサムネイル表示画面上での質問事項の選択操作が行われると、該当するサムネイルの画像をスクリーン101に拡大表示するとともに、ステップ206へ進んで、質問者のパソコンによるGUI操作を可能とする。これにより、質問者は手元のパソコンの操作に応じてプロジェクタ102による表示画面上でポインタを移動させたりスライド画像を切り換えたりすることができるようになり、質問や意見等を発表者や他の聴講者に理解しやすいように述べることができる。
【0034】
そして、ステップ207に進み、質問等に対する発表者による応答を行い易くするために、一旦ローカル操作禁止モードに戻して、発表者による操作に応じたプロジェクタ表示画面上でのポインタ移動や画像切り換えを可能とする。
【0035】
そして、ステップ208において、全ての質疑応答が終了したことを示す信号が発表者により入力されたか否かを判断し、入力されていなければステップ204に戻って再びローカル操作許容モードを設定し、次の質問等を行わせる。
【0036】
ステップ208において、全ての質疑応答が終了したことを示す信号が発表者により入力されると、ステップ209へ進み、プロジェクタ102の画像表示動作を終了させる。
【0037】
なお、専門用語等のデータベースを記憶したサーバーを設置しておき、聴講者用パソコンからの電子メールの送信やURLへのアクセス操作によって上記データベースから該当する専門用語の説明等の情報を聴講者用パソコンに呼び出せるようにしておいてもよい。これにより、聴講者は発表中に自分が知らない用語が出たときに、サーバーにアクセスし、その単語等を入力することにより、説明やこれに付随する資料を得ることができ、発表の内容をより一層理解を深めることができる。
【0038】
(第2実施形態)
図3には、本発明の第2実施形態であるプレゼンテーションシステム(画像表示システム)の概略構成を示している。
【0039】
本実施形態では、予め聴講者に、それぞれ固有のアドレスを持つジャイロマウス(情報端末機器)305〜308を配布する。聴講者は、発表者が発表している間に質問の意思表示を行う場合、ジャイロマウスに設置されている質問ボタンSW3を押す。これにより、ジャイロマウスからは「質問あり」を示す情報とそのジャイロマウスに割り当てられたアドレス情報とが出力される。
【0040】
そしてこれら情報は、切替及び質問者判別装置304を介してネットワークプロジェクタ102に伝達される。
【0041】
このときローカル操作禁止モードで動作しているプロジェクタ102(CPU102a)は、第1実施形態と同様にして、切替及び質問者判別装置304からの受信情報をその受信時に表示していたスライド画像のファイル名等と関連付けてメモリ102bに記憶させる。
【0042】
発表の終了後、プロジェクタ102はローカル操作許容モードに切り換わり、図5に示すように複数のスライド画像に対応するサムネイルを一覧表示させるとともに、各画像に対する質問者のアドレスをサムネイルに関連付けて表示する。
【0043】
なお、サーバーにアドレスに対する聴講者の氏名を記憶させておくことで、アドレスではなく氏名を表示することも可能である。
【0044】
そしてその後、発表者が質問者(アドレス)を選択することにより、該当するサムネイル画像がスクリーン101に拡大表示され、かつ選択された質問者のジャイロマウスが有効となる。このため、質問者によるジャイロマウスの操作に応じたスクリーン画面上でのポインタ移動が可能となり、的確で分かりやすい質問を行うことができる。
【0045】
また、複数の質問者に対してGUI操作等を許可する場合には、ポインタ毎に色を変えたり、ポインタに添え字を付けたりすることで、明確に判別できるようにする。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、発表者等が画像表示装置による表示画像を用いて発表を行う間はローカル禁止モードを設定し、聴講者等が情報端末機器を通じて表示画像の切り換え操作等を行えないようにしておき、発表終了後等に聴講者等が質問その他の発言を行う際には、ローカル操作許容モードを設定し、聴講者等が手元の情報端末機器を通じて表示画像の切り換え操作等を行えるようにすることができる。
【0047】
したがって、聴講者等が質問その他の発言を行う際に、発表者がいちいち聴講者の指示に応じて画像表示装置を操作する必要がなくなり、プレゼンテーション(特に、質疑応答)をスムーズに進行させることができる。
【0048】
また、ローカル操作禁止モード(又は第1のモード)において表示手段により複数の画像を順次表示している際に、通信インターフェース手段を介して複数の情報端末機器のうちいずれかから情報を受信した場合には、この受信情報とこの情報を受信したときに表示されていた画像に関する情報とを相互に関連付けて記憶手段に記憶させておき、ローカル操作許容モード(又は第2のモード)において、表示手段に、上記複数の画像のサムネイルを一覧表示させるとともに、記憶手段に記憶された受信情報をサムネイルに関連付けて表示させるようにすれば、発表終了後の聴講者から質疑応答を受け付ける際等に、発表に使用された複数の画像のサムネイルと質問等のあった場合の質問者(つまりは情報端末機器の識別情報)や質問内容等を一覧表示させることができ、発表者や司会進行者が聴講者の認識度や質問内容を把握でき、適切な質疑応答を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態であるプレゼンテーションシステムの構成を示す図。
【図2】上記第1実施形態のプレゼンテーションシステムに用いられるプロジェクタの動作を示すフローチャート。
【図3】本発明の第2実施形態であるプレゼンテーションシステムの構成を示す図。
【図4】上記第1実施形態におけるサムネイル表示画面を説明する図。
【図5】上記第2実施形態におけるサムネイル表示画面を説明する図。
【符号の説明】
101 スクリーン
102 ネットワークプロジェクタ
102a CPU
102b メモリ
102c 通信インターフェース
103 ネットワーク
104〜106 パソコン
305〜308 ジャイロマウス
Claims (2)
- 画像供給装置から供給された画像を表示する表示手段と、
複数の情報端末機器と接続し、通信を行う通信インターフェース手段と、
前記通信インターフェース手段を介した前記複数の情報端末機器からの前記表示手段の操作を許容するローカル操作許容モードと、前記複数の情報端末機器からの前記表示手段の操作を禁止するローカル操作禁止モードとのいずれかを設定して前記表示手段を制御する制御手段とを有し、
前記制御手段は、
前記ローカル操作禁止モードにおいて前記表示手段により複数の画像を順次表示している際に、前記通信インターフェース手段を介して前記複数の情報端末機器のうちいずれかから情報を受信した場合には、この受信情報とこの情報を受信したときに表示されていた画像に関する情報とを相互に関連付けて記憶手段に記憶させておき、
前記ローカル操作許容モードにおいて、前記表示手段に、前記複数の画像のサムネイルを一覧表示させるとともに、前記記憶手段に記憶された前記受信情報を前記サムネイルに関連付けて表示させることを特徴とする画像表示装置。 - 請求項1に記載の画像表示装置と、この画像表示装置に前記通信インターフェース手段を介して接続される前記複数の情報端末機器とを有して構成されることを特徴とする画像表示システム。
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