JP4809705B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置を製造する際に形成するレジストパターンと共に形成される不要なパターン(例えば、サイドローブなど)を厚肉化させて消去することにより、露光マスク設計への負担軽減及び焦点深度の拡大を図り、高性能な半導体装置を効率的に量産可能な半導体装置の製造方法に関する。
近年では、半導体集積回路の高集積化が進むにつれて、半導体製造装置の微細化に対する要求が高まっており、半導体装置の製造プロセスで用いる露光光源の波長以下となる線幅のパターンが要求されるようになっている。これに伴い、より高解像度で微細なパターンが得られるマスクの選定が行われ、リソグラフィー技術では、ハーフトーン等の位相シフトマスクが多用されるようになっている。該ハーフトーンマスクは、解像度が向上する点で有利である一方、主たる開口部に隣接するサイドローブ(サブピーク)の発生に留意する必要があり、従来より、サイドローブを発生させない手段をマスク側に施すことが行われていた。
前記マスク側に施す手段の一例としては、例えば、サイドローブが発生しそうな領域にCrパターンを配置させることによりサイドローブの発生を抑制する方法が挙げられる。この場合、サイドローブの発生を抑制することはできるものの、マスク上にCrパターンを配置するため、マスクとしては3層構造のトライトーンマスクとなり、マスクの製造及びマスク欠陥検査に負担となっていた。
また、パターンの微細化に伴い、主として焦点深度を向上させることを目的として、SRAF(Sub-Resolution Assist Feature;補助パターン)等が、設計レイアウトにはないパターンとしてレチクル上に配置され始めている。しかし、SRAF技術では、その性質上レジスト表面に補助パターンを解像させないため、ある程度の裕度をもって補助パターンを配置させており、比較的大きなSRAFを配置させることにより焦点深度の更なる改善を図るのには限界があり、結果として大きなSRAFを使用することができなかった。
半導体装置のパターンレイアウトとしては、メモリに代表される特定セルレイアウトの繰り返しパターンと、ロジックLSIに代表されるランダムに配置された種々のパターンとを含んだ態様が挙げられる。多くの場合、メモリセルレイアウトは、該当世代のデザインルールの中で最もクリティカルな値で設計されている。半導体装置における製造の微細化に伴い、これらを実現させるリソグラフィーの超解像技術の1つとして、位相シフトマスクを利用する方法があり、主としてクリティカルなレイヤーで使用されている。この範疇においてメタル配線層(ホール/トレンチ)のマスクは、開口部領域が少ないタイプが使用されている。
ここで、図10に縮小投影露光装置の概略を示し、図11A〜図11Cに半導体装置の製造に用いられる各種一般的なフォトマスクの断面図を示す。
図10に示す縮小投影露光装置は、照明光源101と、照明光源101からの光を、レチクルステージ102上に載置された、フォトマスクであるレチクル103に導く照明光学系104と、縮小投影レンズ105の投影光学系とから構成されている。照明光学系104は、楕円鏡110と、フライアイレンズ111と、絞り112とからなる。そして、照明光源101からの光が照明光学系104によりレチクル103に導かれ、縮小投影レンズ105によりレチクル103上の所定パターンがウエハー上のレジスト層に投影される。なお、エキシマレーザーを光源とする露光装置においては、楕円鏡110は省略され、照明光源101がレーザー光源となる。
図11Aに示すマスク120は、バイナリマスクとも呼ばれるクロムマスクであり、石英乾板121上にCrパターン等の金属遮蔽膜122が形成されており、光源からの光を遮蔽するか否かで、図10に示すような縮小投影露光装置によりウエハー106上にパターンが形成される。図11Bに示すマスク130は、石英乾板131上に主としてMoSi等の半透過性の金属薄膜パターン132を有するハーフトーン型位相シフトマスクである。図11Cに示すマスク140は、図11Aに示すクロムマスク(マスク120)において、特定の光が石英乾板121を通過したときに光の位相が0°と180°とになるように溝142が形成されたレベンソン型位相シフトマスクである。
例えば、図11Aに示すクロムマスク(マスク120)を用いて露光するときの光強度分布を図12に示し、図11Bに示すハーフトーン型位相シフトマスク(マスク130)を用いて露光するときの光強度分布を図13に示し、これらを比較する。図12及び図13より、マスクタイプ毎の光強度の差を把握することができ、特に図13においては、開口部133のパターンを形成する、中央部の大きな上に凸のピークの両側に、比較的小さな上に凸のピークが観られる。これがハーフトーン型位相シフトマスク特有のサイドローブの本質である。
次に、レジストパターンにサイドローブが発生する態様の一例を説明する。まず、LSIチップのダイ形成を行った場合に、周辺からの水分侵入を遮断する目的で使用するシールリングをパターニングする際に使用する、マスクパターン150の上面図を図14Aに示す。該シールリングは、耐湿リングとも呼ばれている。このようなマスクパターン150を用いて形成したレジストパターンのイメージ図を図14Bに示す。図14Bに示すように、形成されたレジストパターンには、図14Aに示すマスクパターン150と比較して、所望のパターン150以外の領域にサイドローブSが形成されていることが判る。ウエハーを露光した際に、レジスト上においてサイドローブSが観察されると、パターン倒れが生じたり、エッチング後にも転写されたりする等、デバイスの品質が低下する。このため、サイドローブの発生に留意したレジストプロセスとすることが必要であった。なお、メインパターン領域にシールリングと同様のパターン形状が存在しても、同様にサイドローブの問題が発生し、基準露光量におけるマスクバイアスの設定にも依存するが、当該世代の最小線幅の3倍程度を超える線幅については注意が必要であった。
また、近年多用され始めたSRAF(補助パターン)を配置した、ホールパターンを形成する場合のマスクレイアウトの一例を図15Aに示す。図15Aに示すように、中央に存在する主たる開口部160に隣接するように、主たる開口部160を補助するようなパターン161が配置されており、該マスクレイアウトを採ることにより、焦点深度(DOF)が拡大することが確認されている。SRAF自体の配置位置及び大きさは、使用するレジストプロセスの各種条件を考慮した上で決定されるが、一般的にSRAF自体は解像しないことが必要である。このため、SRAFの大きさと焦点深度(DOF)の拡大効果とは、ほぼ比例の関係にあるものの、レジスト上に解像しない範疇で使用する必要があり、最大使用サイズには上限が存在する。そして、該上限を超えた場合には、図15Bに示すように、主たる開口部以外の部位に、補助パターンが解像された不要なパターン163が形成されてしまうという問題があった。
そこで、例えば、パターンを感光性樹脂膜に転写した後、該感光性樹脂膜に酸を発生させ、更に該感光性樹脂膜に架橋材を含む樹脂膜を形成して架橋させることにより反応層を形成し、該反応層により、転写したパターンのうち不要となる転写パターンを消去する方法が提案されている(特許文献1参照)。しかし、この方法では、使用するレジスト材料が化学増幅型に限定されるためレジスト材料の選択の幅が狭く、しかも架橋材を含む樹脂膜を架橋反応させるため、反応の制御が困難であり、前記レジスト材料の種類に依存することなく、種々のサイズの不要なパターンを消去することができるとは限らない。
したがって、使用サイズに制限がある中でプロセス設計を行わなくてはならないため、露光マスク設計への負担を十分に軽減することができないという問題があった。
特開2001−5197号公報
本発明は、従来における問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、半導体装置を製造する際に形成するレジストパターンと共に形成される不要なパターン(例えば、サイドローブなど)を厚肉化させて消去することにより、露光マスク設計への負担軽減及び焦点深度の拡大を図り、高性能な半導体装置を効率的に量産可能な半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、後述する付記に列挙した通りである。
本発明の半導体装置の製造方法は、被加工面上にレジストパターンを形成後、該レジストパターンの表面を覆うように、樹脂と下記一般式(1)で表される化合物とを少なくとも含むレジストパターン厚肉化材料を塗布することにより、該レジストパターンを厚肉化し、かつ該レジストパターンと共に形成された不要なパターンを消去するレジストパターン形成工程を少なくとも含むことを特徴とする。
ただし、前記一般式(1)中、Xは下記構造式(1)で表される官能基を表す。Yは水酸基、アミノ基、アルキル基置換アミノ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、及びアルキル基の少なくともいずれかを表し、前記置換の数は0〜3の整数である。mは1以上の整数を表し、nは0以上の整数を表す。
ただし、前記構造式(1)中、R及びRは、互いに同一であってもよいし異なっていてもよく、水素又は置換基を表す。Zは水酸基、アミノ基、アルキル基置換アミノ基、及びアルコキシ基の少なくともいずれかを表し、前記置換の数は0〜3の整数である。
該半導体装置の製造方法では、前記レジストパターン形成工程において、前記被加工面上に前記レジストパターンが形成された後、該レジストパターンの表面を覆うように、前記樹脂と前記一般式(1)で表される化合物とを少なくとも含む前記レジストパターン厚肉化材料が塗布されると、該レジストパターン厚肉化材料のうち、前記レジストパターンとの界面付近にあるものが該レジストパターンに染み込んで該レジストパターンの材料と相互作用(ミキシング)する。このとき、前記レジストパターン厚肉化材料と前記レジストパターンとの親和性が良好であるため、該レジストパターンを内層としてその表面上に、該レジストパターン厚肉化材料と該レジストパターンとが相互作用してなる表層(ミキシング層)が効率よく形成される。その結果、前記レジストパターンが形成されたとき、該レジストパターンと共に、サイドローブ等の不要なパターン、ピンホール、塗布ムラ等によるレジスト欠陥が生じても、前記ミキシング層が形成されることにより、前記不要なパターン、前記レジスト欠陥などが厚肉化されて消去される。このため、前記レジストパターン厚肉化材料により消去可能な程度のサイズを有する不要なパターンなどの発生が許容され、露光マスク設計への負担軽減及び焦点深度の拡大が実現される。
また、前記レジストパターンが、前記レジストパターン厚肉化材料により効率よく厚肉化される。こうして厚肉化(「膨潤」と称することがある)されたレジストパターン(以下「厚肉化レジストパターン」と称することがある)は、前記レジストパターン厚肉化材料により均一に厚肉化されている。このため、該厚肉化レジストパターンにより形成されるレジスト抜けパターン(以下「抜けパターン」と称することがある)は露光限界(解像限界)を超えてより微細な構造を有する。なお、前記レジストパターン厚肉化材料は、前記一般式(1)で表される化合物を含有しているので、前記レジストパターンの材料の種類や大きさ等に関係なく良好なかつ均一な厚肉化効果を示し、前記レジストパターンの材料や大きさに対する依存性が少ない。また、前記一般式(1)で表される化合物が芳香族環を有しているので、エッチング耐性に優れる。このため、コンタクトホールパターンのみならず、種々のサイズのレジストパターンが混在する半導体装置であるLOGIC LSIの配線層に用いられるライン状パターン等の厚肉化レジストパターンが容易にかつ高精細に形成される。その後、厚肉化された前記厚肉化レジストパターンをマスクとしてエッチングを行うと、前記被加工面が微細かつ高精細にしかも寸法精度よくパターニングされ、極めて微細かつ高精細で、しかも寸法精度に優れた配線パターン等のパターンを有する高品質かつ高性能な半導体装置が効率よく製造される。
本発明によると、従来における前記問題を解決することができ、半導体装置を製造する際に形成するレジストパターンと共に形成される不要なパターン(例えば、サイドローブなど)を厚肉化させて消去することにより、露光マスク設計への負担軽減及び焦点深度の拡大を図り、高性能な半導体装置を効率的に量産可能な半導体装置の製造方法を提供することができる。
(半導体装置の製造方法)
本発明の半導体装置の製造方法は、レジストパターン形成工程を少なくとも含み、好ましくはエッチング工程を含み、更に必要に応じて適宜選択した、その他の工程を含む。
<レジストパターン形成工程>
前記レジストパターン形成工程は、被加工面上にレジストパターンを形成後、該レジストパターンの表面を覆うように、レジストパターン厚肉化材料を塗布することにより、該レジストパターンを厚肉化し、かつ該レジストパターンと共に形成された不要なパターンを消去する工程である。
−被加工面−
前記被加工面としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、半導体装置における各種部材の表面層が挙げられるが、シリコンウエハ等の半導体基材乃至その表面、各種酸化膜などが好適に挙げられる。
−レジストパターン−
前記レジストパターン(前記レジストパターン厚肉化材料が塗布されるレジストパターン)の材料としては、特に制限はなく、公知のレジスト材料の中から目的に応じて適宜選択することができ、ネガ型、ポジ型のいずれであってもよく、例えば、g線、i線、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、Fエキシマレーザー、電子線等でパターニング可能なg線レジスト、i線レジスト、KrFレジスト、ArFレジスト、Fレジスト、電子線レジスト等が好適に挙げられる。これらは、化学増幅型であってもよいし、非化学増幅型であってもよい。これらの中でも、KrFレジスト、ArFレジスト、アクリル系樹脂を含んでなるレジスト、などが好ましく、より微細なパターニング、スループットの向上等の観点からは、解像限界の延伸が急務とされているArFレジスト、及びアクリル系樹脂を含んでなるレジストの少なくともいずれかがより好ましい。
前記レジストパターンの材料の具体例としては、ノボラック系レジスト、PHS系レジスト、アクリル系レジスト、シクロオレフィン−マレイン酸無水物系(COMA系)レジスト、シクロオレフィン系レジスト、ハイブリッド系(脂環族アクリル系−COMA系共重合体)レジストなどが挙げられる。これらは、フッ素修飾等されていてもよい。
前記レジストパターンの大きさ、厚み等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、特に厚みについては、加工対象である被加工面、エッチング条件等により適宜決定することができるが、一般に0.1〜500μm程度である。
前記レジストパターンの形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記被加工面上に前記レジスト材料を塗布した後、フォトマスクを用いて露光し、現像することにより行うのが好ましい。
前記レジスト材料の塗布の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の塗布方法の中から適宜選択することができ、例えば、スピンコート法などが好適に挙げられる。回転数が100〜10,000rpm程度であり、800〜5,000rpmが好ましく、時間が1秒〜10分間程度であり、1〜90秒間が好ましい。
前記フォトマスクとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、図11Aに示す、石英乾板121上にCrパターン等の金属遮蔽膜122が形成されたクロムマスク120、図11Bに示す、石英乾板131上に主としてMoSi等の半透過性の金属薄膜パターン132を有するハーフトーン型位相シフトマスク130、図11Cに示す、特定の光が石英乾板121を通過したときに光の位相が0°と180°とになるように溝142が形成されたレベンソン型位相シフトマスク140などが挙げられる。これらの中でも、メタル配線層の形成を目的とする場合には、開口率の少ないタイプのマスクが使用され、光学像のコントラストに優れる点で、ハーフトーン型位相シフトマスクが多用されている。
なお、前記ハーフトーン型位相シフトマスクを用いた場合の該レチクルを透過した光強度分布を図13に示す。前記ハーフトーン型位相シフトマスク130は、透過率4〜20%程度の金属薄膜132を用い、100%の透過率を有する石英131から透過する光との位相差を反転させる機能を有する。図13に示すように、前記ハーフトーン型位相シフトマスク130によると、開口部(設計パターン)133で形成される光振幅分布の裾の部分に、半透過部から通過し反転した弱い光振幅分布があるため、裾の広がりが抑制され急峻な光強度分布が得られ、光学像のコントラストが向上する点で有利である。
一方、開口部(設計パターン)133以外にも小ぶりな光強度分布(サブピーク)が観られる。該サブピークが、大きすぎると、レジスト上に解像し、前記不要なパターンとしてのサイドローブが形成されてしまうが、後述するレジストパターン厚肉化材料を塗布することにより、該サイドローブを消去することができる。
また、本発明では、後述するレジストパターン厚肉化材料により消去可能な幅を有するサイドローブを形成させるのが好ましい。この場合、該レジストパターン厚肉化材料により前記サイドローブを消去することができるので、該サイドローブを積極的に形成させることができ、露光マスク設計への負担軽減及び焦点深度の拡大を図ることができる点で有利である。
前記フォトマスクにおけるパターン(設計パターン)の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ライン&スペースパターン、ホールパターン(コンタクトホール用など)、トレンチ(溝)パターン、などが挙げられる。
また、前記フォトマスクにおけるパターンは、焦点深度を拡大させることができる点で、例えば、図15Aに示すように、設計パターン(主たる開口部:ホールパターン)160と該設計パターン160周辺に配置された補助パターン(SRAF:Sub-Resolution Assist Feature)161とを有するのが好ましい。
また、本発明では、後述するレジストパターン厚肉化材料により消去可能なスリット幅の前記補助パターンを有するフォトマスクを用いて不要なパターンを形成させるのが好ましい。この場合、該レジストパターン厚肉化材料により、前記補助パターンが解像されて形成された不要なパターンを消去することができるので、該不要なパターンを積極的に形成させることができ、サイズの大きな補助パターンを予め使用することができるため、露光マスク設計への負担軽減及び焦点深度の拡大を図ることができる点で有利である。
前記露光の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、縮小投影露光法、液浸露光法などが挙げられる。
前記露光の光源としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、g線、i線、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、Fエキシマレーザーなどが挙げられる。
前記現像の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の現像方法の中から適宜選択することができる。前記現像に用いる現像液としては、例えば、アルカリ現像液が挙げられる。
−レジストパターン厚肉化材料−
前記レジストパターン厚肉化材料は、樹脂と、下記一般式(1)で表される化合物とを少なくとも含有してなり、更に必要に応じて適宜選択した、界面活性剤、相間移動触媒、水溶性芳香族化合物、芳香族化合物を一部に有してなる樹脂、有機溶剤、その他の成分などを含有してなる。
ただし、前記一般式(1)中、Xは下記構造式(1)で表される官能基を表す。Yは水酸基、アミノ基、アルキル基置換アミノ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、及びアルキル基の少なくともいずれかを表し、前記置換の数は0〜3の整数である。mは1以上の整数を表し、nは0以上の整数を表す。
ただし、前記構造式(1)中、R及びRは、互いに同一であってもよいし異なっていてもよく、水素又は置換基を表す。Zは水酸基、アミノ基、アルキル基置換アミノ基、及びアルコキシ基の少なくともいずれかを表し、前記置換の数は0〜3の整数である。
前記レジストパターン厚肉化材料は、水溶性乃至アルカリ可溶性である。
前記水溶性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、25℃の水100gに対し、前記レジストパターン厚肉化材料が0.1g以上溶解する水溶性が好ましい。
前記アルカリ可溶性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、25℃の2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液100gに対し、前記レジストパターン厚肉化材料が0.1g以上溶解するアルカリ可溶性が好ましい。
本発明のレジストパターン厚肉化材料の態様としては、水溶液、コロイド液、エマルジョン液などの態様であってもよいが、水溶液であるのが好ましい。
−−樹脂−−
前記樹脂としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、水溶性乃至アルカリ可溶性であるのが好ましい。
前記樹脂としては、良好な水溶性乃至アルカリ可溶性を示す観点からは、極性基を2以上有するものが好ましい。
前記極性基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水酸基、アミノ基、スルホニル基、カルボニル基、カルボキシル基、これらの誘導基、などが好適に挙げられる。これらは、1種単独で前記樹脂に含まれていてもよいし、2種以上の組合せで前記樹脂に含まれていてもよい。
前記樹脂が水溶性樹脂である場合、該水溶性樹脂としては、25℃の水100gに対し0.1g以上溶解する水溶性を示すものが好ましい。
前記水溶性樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルアセテート、ポリアクリル酸、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミン、ポリエチレンオキシド、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリビニルアミン、ポリアリルアミン、オキサゾリン基含有水溶性樹脂、水溶性メラミン樹脂、水溶性尿素樹脂、アルキッド樹脂、スルホンアミド樹脂などが挙げられる。
前記樹脂がアルカリ可溶性樹脂である場合、該アルカリ可溶性樹脂としては、25℃の2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液100gに対し、0.1g以上溶解するアルカリ可溶性を示すものが好ましい。
前記アルカリ可溶性樹脂としては、例えば、ノボラック樹脂、ビニルフェノール樹脂、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリp−ヒドロキシフェニルアクリラート、ポリp−ヒドロキシフェニルメタクリラート、これらの共重合体などが挙げられる。
前記樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルアセテートなどが好ましく、前記ポリビニルアセタールを5〜40質量%含有しているのがより好ましい。
また、前記樹脂が、環状構造を少なくとも一部に有していてもよく、このような樹脂を用いると、前記レジストパターン厚肉化材料に良好なエッチング耐性を付与することができる点で有利である。
前記環状構造を少なくとも一部に有する樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよく、また、これを前記樹脂と併用してもよい。
前記環状構造を一部に有してなる樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ポリビニルアリールアセタール樹脂、ポリビニルアリールエーテル樹脂、ポリビニルアリールエステル樹脂、これらの誘導体などが好適に挙げられ、これらの中から選択される少なくとも1種であるのがより好ましく、適度な水溶性乃至アルカリ可溶性を示す点でアセチル基を有するものが特に好ましい。
前記ポリビニルアリールアセタール樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、β−レゾルシンアセタール、などが挙げられる。
前記ポリビニルアリールエーテル樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、4−ヒドロキシベンジルエーテル、などが挙げられる。
前記ポリビニルアリールエステル樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、安息香酸エステル、などが挙げられる。
前記ポリビニルアリールアセタール樹脂の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、公知のポリビニルアセタール反応を利用した製造方法などが好適に挙げられる。該製造方法は、例えば、酸触媒下、ポリビニルアルコールと、該ポリビニルアルコールと化学量論的に必要とされる量のアルデヒドとをアセタール化反応させる方法であり、具体的には、USP5,169,897、同5,262,270、特開平5−78414号公報等に開示された方法が好適に挙げられる。
前記ポリビニルアリールエーテル樹脂の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、対応するビニルアリールエーテルモノマーとビニルアセテートとの共重合反応、塩基性触媒の存在下、ポリビニルアルコールとハロゲン化アルキル基を有する芳香族化合物とのエーテル化反応(Williamsonのエーテル合成反応)などが挙げられ、具体的には、特開2001−40086号公報、特開2001−181383号、特開平6−116194号公報等に開示された方法などが好適に挙げられる。
前記ポリビニルアリールエステル樹脂の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、対応するビニルアリールエステルモノマーとビニルアセテートとの共重合反応、塩基性触媒の存在下、ポリビニルアルコールと芳香族カルボン酸ハライド化合物とのエステル化反応などが挙げられる。
前記環状構造を一部に有してなる樹脂における環状構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、単環(ベンゼン等)、多環(ビスフェノール等)、縮合環(ナフタレン等)などのいずれであってもよく、具体的には、芳香族化合物、脂環族化合物、ヘテロ環化合物、などが好適に挙げられる。該環状構造を一部に有してなる樹脂は、これらの環状構造を1種単独で有していてもよいし、2種以上を有していてもよい。
前記芳香族化合物としては、例えば、多価フェノール化合物、ポリフェノール化合物、芳香族カルボン酸化合物、ナフタレン多価アルコール化合物、ベンゾフェノン化合物、フラボノイド化合物、ポルフィン、水溶性フェノキシ樹脂、芳香族含有水溶性色素、これらの誘導体、これらの配糖体、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記多価フェノール化合物としては、例えば、レゾルシン、レゾルシン[4]アレーン、ピロガロール、没食子酸、これらの誘導体又は配糖体などが挙げられる。
前記ポリフェノール化合物としては、例えば、カテキン、アントシアニジン(ペラルゴジン型(4’−ヒドロキシ),シアニジン型(3’,4’−ジヒドロキシ),デルフィニジン型(3’,4’,5’−トリヒドロキシ))、フラバン−3,4−ジオール、プロアントシアニジン、などが挙げられる。
前記芳香族カルボン酸化合物としては、例えば、サリチル酸、フタル酸、ジヒドロキシ安息香酸、タンニン、などが挙げられる。
前記ナフタレン多価アルコール化合物としては、例えば、ナフタレンジオール、ナフタレントリオール、などが挙げられる。
前記ベンゾフェノン化合物としては、例えば、アリザリンイエローA、などが挙げられる。
前記フラボノイド化合物としては、例えば、フラボン、イソフラボン、フラバノール、フラボノン、フラボノール、フラバン−3−オール、オーロン、カルコン、ジヒドロカルコン、ケルセチン、などが挙げられる。
前記脂環族化合物としては、例えば、ポリシクロアルカン類、シクロアルカン類、縮合環、これらの誘導体、これらの配糖体、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ポリシクロアルカン類としては、例えば、ノルボルナン、アダマンタン、ノルピナン、ステランなどが挙げられる。
前記シクロアルカン類としては、例えば、シクロペンタン、シクロヘキサン、などが挙げられる。
前記縮合環としては、例えば、ステロイドなどが挙げられる。
前記ヘテロ環状化合物としては、例えば、ピロリジン、ピリジン、イミダゾール、オキサゾール、モルホリン、ピロリドン等の含窒素環状化合物、フラン、ピラン、五炭糖、六炭糖等を含む多糖類等の含酸素環状化合物、などが好適に挙げられる。
前記環状構造を一部に有してなる樹脂は、例えば、水酸基、シアノ基、アルコキシル基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシアルキル基、スルホニル基、酸無水物基、ラクトン基、シアネート基、イソシアネート基、ケトン基等の官能基や糖誘導体を少なくとも1つ有するのが適当な水溶性の観点からは好ましく、水酸基、アミノ基、スルホニル基、カルボキシル基、及びこれらの誘導体による基から選択される官能基を少なくとも1つ有するのがより好ましい。
前記環状構造を一部に有してなる樹脂における該環状構造のモル含有率としては、エッチング耐性に影響がない限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、高いエッチング耐性を必要とする場合には、5mol%以上であるのが好ましく、10mol%以上であるのがより好ましい。
なお、前記環状構造を一部に有してなる樹脂における該環状構造のモル含有率は、例えば、NMR等を用いて測定することができる。
前記樹脂(前記環状構造を一部に有してなる樹脂を含む)の前記レジストパターン厚肉化材料における含有量としては、該環状構造を有していない前記樹脂、後述の一般式(1)で表される化合物、界面活性剤等の種類や含有量などに応じて適宜決定することができる。
−−一般式(1)で表される化合物−−
前記一般式(1)で表される化合物としては、芳香族環を構造の一部に有し、下記一般式(1)で表される限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。該芳香族環を有することにより、前記樹脂が環状構造を一部に有していない場合にも、優れたエッチング耐性を前記レジストパターン厚肉化材料に付与することができる点で有利である。
ただし、前記一般式(1)中、Xは下記構造式(1)で表される官能基を表す。Yは水酸基、アミノ基、アルキル基置換アミノ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、及びアルキル基の少なくともいずれかを表し、前記置換の数は0〜3の整数である。
mは1以上の整数を表し、nは0以上の整数を表す。架橋反応の発生を防止して反応を容易に制御することができる点で、mは1であるのが好ましい。
ただし、前記構造式(1)中、R及びRは、互いに同一であってもよいし異なっていてもよく、水素又は置換基を表す。Zは水酸基、アミノ基、アルキル基置換アミノ基、及びアルコキシ基の少なくともいずれかを表し、前記置換の数は0〜3の整数である。
前記構造式(1)中、R及びRは水素であるのが好ましい。該R及びRが水素であると、水溶性の面で有利であることが多い。
前記構造式(1)中、R及びRが前記置換基である場合、該置換基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ケトン(アルキルカルボニル)基、アルコキシカルボニル基、アルキル基、などが挙げられる。
前記一般式(1)で表される化合物の具体例としては、例えば、ベンジルアルコール構造を有する化合物、ベンジルアミン構造を有する化合物、などが好適に挙げられる。
前記ベンジルアルコール構造を有する化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ベンジルアルコール及びその誘導体が好ましく、具体的には、ベンジルアルコール、2−ヒドロキシベンジルアルコール(サリチルアルコール)、4−ヒドロキシベンジルアルコール、2−アミノベンジルアルコール、4−アミノベンジルアルコール、2,4−ヒドロキシベンジルアルコール、1,4−ベンゼンジメタノール、1,3−ベンゼンジメタノール、1−フェニル−1,2−エタンジオール、4−メトキシメチルフェノール、などが挙げられる。
前記ベンジルアミン構造を有する化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ベンジルアミン及びその誘導体が好ましく、具体的には、ベンジルアミン、2−メトキシベンジルアミン、などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、水溶性が高く多量に溶解させることができる点で、2−ヒドロキシベンジルアルコール、4−アミノベンジルアルコールなどが好ましい。
前記一般式(1)で表される化合物の前記レジストパターン厚肉化材料における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記レジストパターン厚肉化材料の全量に対し、0.01〜50質量部が好ましく、0.1〜10質量部がより好ましい。
前記一般式(1)で表される化合物の含有量が、0.01質量部未満であると、所望の反応量が得られにくいことがあり、50質量部を超えると、塗布時に析出したり、パターン上で欠陥となったりする可能性が高くなるため好ましくない。
−−界面活性剤−−
前記界面活性剤は、レジストパターン厚肉化材料とレジストパターンとの馴染みが改善させたい場合、より大きな厚肉化量が要求される場合、レジストパターン厚肉化材料とレジストパターンとの界面における厚肉化効果の面内均一性を向上させたい場合、消泡性が必要な場合、等に添加すると、これらの要求を実現することができる。
前記界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ナトリウム塩、カリウム塩等の金属イオンを含有しない点で非イオン性界面活性剤が好ましい。
前記非イオン性界面活性剤としては、アルコキシレート系界面活性剤、脂肪酸エステル系界面活性剤、アミド系界面活性剤、アルコール系界面活性剤、及びエチレンジアミン系界面活性剤から選択されるものが好適に挙げられる。なお、これらの具体例としては、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物化合物、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル化合物、ポリオキシエチレンアルキルエーテル化合物、ポリオキシエチレン誘導体化合物、ソルビタン脂肪酸エステル化合物、グリセリン脂肪酸エステル化合物、第1級アルコールエトキシレート化合物、フェノールエトキシレート化合物、ノニルフェノールエトキシレート系、オクチルフェノールエトキシレート系、ラウリルアルコールエトキシレート系、オレイルアルコールエトキシレート系、脂肪酸エステル系、アミド系、天然アルコール系、エチレンジアミン系、第2級アルコールエトキシレート系、などが挙げられる。
前記カチオン性界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルキルカチオン系界面活性剤、アミド型4級カチオン系界面活性剤、エステル型4級カチオン系界面活性剤などが挙げられる。
前記両性界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アミンオキサイド系界面活性剤、ベタイン系界面活性剤などが挙げられる。
前記界面活性剤の前記レジストパターン厚肉化材料における含有量としては、特に制限はなく、前記樹脂、前記一般式(1)で表される化合物、前記相間移動触媒等の種類や含有量などに応じて適宜選択することができるが、例えば、前記レジストパターン厚肉化材料100質量部に対し、0.01質量部以上であるのが好ましく、反応量と面内均一性に優れる点で、0.05〜2質量部がより好ましく、0.08〜0.5質量部が更に好ましい。
前記含有量が0.01質量部未満であると、塗布性の向上には効果があるものの、レジストパターンとの反応量については、界面活性剤を入れない場合と大差がないことが多い。
−−相間移動触媒−−
前記相間移動触媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、有機物などが挙げられ、その中でも塩基性であるものが好適に挙げられる。
前記相間移動触媒が前記レジストパターン厚肉化材料に含有されていると、レジストパターンの材料の種類に関係なく良好なかつ均一な厚肉化効果を示し、レジストパターンの材料に対する依存性が少なくなる点で有利である。なお、このような前記相間移動触媒の作用は、例えば、前記レジストパターン厚肉化材料を用いて厚肉化する対象であるレジストパターンが、酸発生剤を含有していても、あるいは含有していなくても、害されることはない。
前記相間移動触媒としては、水溶性であるものが好ましく、該水溶性としては、25℃の水100gに対し0.1g以上溶解するのが好ましい。
前記相間移動触媒の具体例としては、クラウンエーテル、アザクラウンエーテル、オニウム塩化合物などが挙げられる。
前記相間移動触媒は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよく、これらの中でも、水への溶解性の高さの点で、オニウム塩化合物が好ましい。
前記クラウンエーテル又は前記アザクラウンエーテルとしては、例えば、18−クラウン−6(18−Crown−6)、15−クラウン−5(15−Crown−5)、1−アザ−18−クラウン−6(1−Aza−18−crown−6)、4,13−ジアザ−18−クラウン−6(4,13−Diaza−18−crown−6)、1,4,7−トリアザシクロノナン(1,4,7−Triazacyclononane)等が挙げられる。
前記オニウム塩化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、チアゾリウム塩、ホスホニウム塩、ピペラジニウム塩、エフェドリニウム塩、キニニウム塩、シンコニニウム塩、などが好適に挙げられる。
前記4級アンモニウム塩としては、例えば、有機合成試薬として多用されるテトラブチルアンモニウム・ヒドロジェンサルフェート(Tetrabutylammonium hydrogensulfate)、テトラメチルアンモニウム・アセテート(Tetramethylammonium acetate)、テトラメチルアンモニウム・クロライド(Tetramethylammonium chloride)、などが挙げられる。
前記ピリジニウム塩としては、例えば、ヘキサデシルピリジニウム・ブロマイド(Hexadecylpyridinium bromide)、などが挙げられる。
前記チアゾリウム塩としては、例えば、3−ベンジル−5−(2−ヒドロキシエチル)−4−メチルチアゾリウム・クロライド(3−Benzyl−5−(2−hydroxyethyl)−4−methylthiazolium chloride)、などが挙げられる。
前記ホスホニウム塩としては、例えば、テトラブチルホスホニウム・クロライド(Tetrabutylphosphonium chloride)、などが挙げられる。
前記ピペラジニウム塩としては、例えば、1,1−ジメチル−4−フェニルピペラジニウム(1,1−Dimethyl−4−phenylpiperazinium iodide)、などが挙げられる。
前記エフェドリニウム塩としては、例えば、(−)−N,N−ジメチルエフェドリニウム・ブロマイド((−)−N,N−Dimethylephedrinium bromide)、などが挙げられる。
前記キニニウム塩としては、例えば、N−ベンジルキニニウム・クロライド(N−Benzylquininium chloride)、などが挙げられる。
前記シンコニニウム塩としては、例えば、N−ベンジルシンコニニウム・クロライド(N−Benzylcinchoninium chloride)、などが挙げられる。
前記相間移動触媒の前記レジストパターン厚肉化材料における含有量としては、前記樹脂等の種類・量等により異なり一概に規定することはできないが、種類・含有量等に応じて適宜選択することができ、例えば、10,000ppm以下が好ましく、10〜10,000ppmがより好ましく、10〜5,000ppmが更に好ましく、10〜3,000ppmが特に好ましい。
前記相間移動触媒の含有量が、10,000ppm以下であると、ライン系パターン等のレジストパターンをそのサイズに依存することなく厚肉化することができる点で有利である。
前記相間移動触媒の含有量は、例えば、液体クロマトグラフィーで分析することにより測定することができる。
−−水溶性芳香族化合物−−
前記水溶性芳香族化合物としては、芳香族化合物であって水溶性を示すものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、25℃の水100gに対し1g以上溶解する水溶性を示すものが好ましく、25℃の水100gに対し3g以上溶解する水溶性を示すものがより好ましく、25℃の水100gに対し5g以上溶解する水溶性を示すものが特に好ましい。
前記レジストパターン厚肉化材料が該水溶性芳香族化合物を含有していると、該水溶性芳香族化合物に含まれる環状構造により、得られるレジストパターンのエッチング耐性を顕著に向上させることができる点で好ましい。
前記水溶性芳香族化合物としては、例えば、ポリフェノール化合物、芳香族カルボン酸化合物、ベンゾフェノン化合物、フラボノイド化合物、ポルフィン、水溶性フェノキシ樹脂、芳香族含有水溶性色素、これらの誘導体、これらの配糖体、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ポリフェノール化合物としては、例えば、カテキン、アントシアニジン(ペラルゴジン型(4’−ヒドロキシ),シアニジン型(3’,4’−ジヒドロキシ),デルフィニジン型(3’,4’,5’−トリヒドロキシ))、フラバン−3,4−ジオール、プロアントシアニジン、レゾルシン、レゾルシン[4]アレーン、ピロガロール、没食子酸、などが挙げられる。
前記芳香族カルボン酸化合物としては、例えば、サリチル酸、フタル酸、ジヒドロキシ安息香酸、タンニン、などが挙げられる。
前記ベンゾフェノン化合物としては、例えば、アリザリンイエローA、体などが挙げられる。
前記フラボノイド化合物としては、例えば、フラボン、イソフラボン、フラバノール、フラボノン、フラボノール、フラバン−3−オール、オーロン、カルコン、ジヒドロカルコン、ケルセチン、などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、前記ポリフェノール化合物が好ましく、カテキン、レゾルシンなどが特に好ましい。
前記水溶性芳香族化合物の中でも、水溶性に優れる点で、極性基を2以上有するものが好ましく、3個以上有するものがより好ましく、4個以上有するものが特に好ましい。
前記極性基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水酸基、カルボキシル基、カルボニル基、スルホニル基などが挙げられる。
前記水溶性芳香族化合物の前記レジストパターン厚肉化材料における含有量としては、前記樹脂、前記一般式(1)で表される化合物、前記相間移動触媒、前記界面活性剤等の種類や含有量などに応じて適宜決定することができる。
−−有機溶剤−−
前記有機溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルコール系有機溶剤、鎖状エステル系有機溶剤、環状エステル系有機溶剤、ケトン系有機溶剤、鎖状エーテル系有機溶剤、環状エーテル系有機溶剤、などが挙げられる。
前記レジストパターン厚肉化材料が前記有機溶剤を含有していると、該レジストパターン厚肉化材料における、前記樹脂、前記一般式(1)で表される化合物等の溶解性を向上させることができる点で有利である。
前記有機溶剤は、水と混合して使用することができ、該水としては、純水(脱イオン水)などが好適に挙げられる。
前記アルコール系有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、などが挙げられる。
前記鎖状エステル系有機溶剤としては、例えば、乳酸エチル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)、などが挙げられる。
前記環状エステル系有機溶剤としては、例えば、γ−ブチロラクトン等のラクトン系有機溶剤、などが挙げられる。
前記ケトン系有機溶剤としては、例えば、アセトン、シクロヘキサノン、ヘプタノン等のケトン系有機溶剤、などが挙げられる。
前記鎖状エーテル系有機溶剤としては、例えば、エチレングリコールジメチルエーテル、などが挙げられる。
前記環状エーテル系有機溶剤としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、などが挙げられる。
これらの有機溶剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、レジストパターンの厚肉化を精細に行うことができる点で、80〜200℃程度の沸点を有するものが好ましい。
前記有機溶剤の前記レジストパターン厚肉化材料における含有量としては、前記樹脂、前記一般式(1)で表される化合物、前記相間移動触媒、前記界面活性剤等の種類や含有量などに応じて適宜決定することができる。
−−その他の成分−−
前記その他の成分としては、前記レジストパターン厚肉化材料による厚肉化効果を害しない限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、公知の各種添加剤、例えば、熱酸発生剤、アミン系、アミド系、アンモニウム塩素等に代表されるクエンチャーなどが挙げられる。
前記その他の成分の前記レジストパターン厚肉化材料における含有量としては、前記樹脂、前記一般式(1)で表される化合物、前記相間移動触媒、前記界面活性剤等の種類や含有量などに応じて適宜決定することができる。
前記レジストパターン厚肉化材料は、前記レジストパターン上に塗布して使用することができる。
なお、前記塗布の際、前記界面活性剤については、前記レジストパターン厚肉化材料に含有させずに、該レジストパターン厚肉化材料を塗布する前に別途に塗布してもよい。
前記レジストパターン厚肉化材料を前記レジストパターン上に塗布し、該レジストパターンと相互作用(ミキシング)させると、該レジストパターンの表面に、前記レジストパターン厚肉化材料と前記レジストパターンとが相互作用してなる層(ミキシング層)が形成される。その結果、前記レジストパターンは、前記ミキシング層が形成された分だけ、厚肉化され、厚肉化されたレジストパターンが形成される。
また、前記レジストパターンが形成されると、該レジストパターンと共に、前記フォトマスクとしてハーフトーン型位相シフトマスクを用いた場合にはサイドローブが、前記フォトマスクとして補助パターンを有するものを用いた場合には該補助パターンが転写されて不要なパターンが形成される。
このとき、前記レジストパターン厚肉化材料が、前記不要なパターンに塗布されると、該不要なパターンと相互作用してなる層(ミキシング層)が形成され、前記不要なパターンは、前記ミキシング層が形成された分だけ、厚肉化されて消去される。
更に、前記被加工面に、塗布ムラ、ピンホール等の凹凸が存在する場合にも、前記レジストパターン厚肉化材料を塗布することにより厚肉化し、平坦化することができる。
なお、前記レジストパターン厚肉化材料中に前記一般式(1)で表される化合物が含まれているので、前記レジストパターンの材料の種類や大きさ等に関係なく良好なかつ均一な厚肉化効果が得られ、前記レジストパターンの材料や大きさに対して、厚肉化量の依存性が少ない。
このように、前記レジストパターンの形成後に、前記レジストパターン厚肉化材料により、前記不要なパターンを消去することができるので、前記補助パターン寸法を大きくすることができ、前記フォトマスクの設計負担を軽減し、積極的に前記補助パターンを配置させることもできる。このため、焦点深度を拡大させ、より微細なパターンの形成を容易に行うことができる。
また、厚肉化された前記レジストパターンにより形成された前記レジスト抜けパターンの径乃至幅は、厚肉化前の前記レジストパターンにより形成されていた前記レジスト抜けパターンの径乃至幅よりも小さくなる。その結果、前記レジストパターンのパターニング時に用いた露光装置の光源の露光限界(解像限界)を超えて(前記光源に用いられる光の波長でパターニング可能な開口乃至パターン間隔の大きさの限界値よりも小さく)、より微細な前記レジスト抜けパターンが形成される。即ち、前記レジストパターンのパターニング時にArFエキシマレーザー光を用いて得られたレジストパターンに対し、前記レジストパターン厚肉化材料を用いて厚肉化すると、厚肉化されたレジストパターンにより形成されたレジスト抜けパターンは、例えば、あたかも電子線を用いてパターニングしたかのような微細かつ高精細なものとなる。
前記レジストパターン厚肉化材料の塗布の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の塗布方法の中から適宜選択することができ、例えば、スピンコート法などが好適に挙げられる。該スピンコート法の場合、その条件としては例えば、回転数が100〜10,000rpm程度であり、800〜5,000rpmが好ましく、時間が1秒〜10分間程度であり、1〜90秒間が好ましい。
前記塗布の際の塗布厚みとしては、通常、100〜10,000Å(10〜1,000nm)程度であり、1,000〜5,000Å(100〜500nm)程度が好ましい。
なお、前記塗布の際、前記界面活性剤については、前記レジストパターン厚肉化材料に含有させずに、該レジストパターン厚肉化材料を塗布する前に別途に塗布してもよい。
前記塗布の際乃至その後で、塗布した前記レジストパターン厚肉化材料をプリベーク(加温及び乾燥)を行い、該レジストパターンと前記レジストパターン厚肉化材料との界面において該レジストパターン厚肉化材料の該レジストパターンへのミキシング(含浸)を効率よく生じさせることができる。
なお、前記プリベーク(加温及び乾燥)の条件、方法等としては、レジストパターンを軟化させない限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、その回数としては、1回であってもよいし、2回以上であってもよい。2回以上の場合、各回におけるプリベークの温度は、一定であってもよいし、異なっていてもよく、前記一定である場合、40〜150℃程度が好ましく、70〜120℃がより好ましく、また、その時間としては、10秒〜5分間程度が好ましく、40〜100秒間がより好ましい。
また、必要に応じて、前記プリベーク(加温及び乾燥)の後で、塗布した前記レジストパターン厚肉化材料の反応を促進する反応ベークを行うことも、前記レジストパターンとレジストパターン厚肉化材料との界面において前記ミキシング(含浸)した部分の反応を効率的に進行させることもできる等の点で好ましい。
なお、前記反応ベークの条件、方法等としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記プリベーク(加温及び乾燥)よりも通常高い温度条件が採用される。前記反応ベークの条件としては、例えば、温度が70〜150℃程度であり、90〜130℃が好ましく、時間が10秒〜5分間程度であり、40〜100秒間が好ましい。
更に、前記反応ベークの後で、塗布した前記レジストパターン厚肉化材料に対し、現像処理を行うのが好ましい。この場合、塗布したレジストパターン厚肉化材料の内、前記レジストパターンと相互作用(ミキシング)及び反応していない部分乃至相互作用(ミキシング)が弱い部分(水溶性の高い部分)を溶解除去し、厚肉化レジストパターンを現像する(得る)ことができる点で好ましい。
なお、前記現像処理は、水現像であってもよいし、アルカリ現像液による現像であってもよい。
なお、前記レジストパターンの厚肉化量は、前記レジストパターン厚肉化材料の粘度、塗布厚み、ベーク温度、ベーク時間等を適宜調節することにより、所望の範囲に制御することができる。
前記レジストパターン厚肉化材料を用いた前記レジストパターンの厚肉化について以下に図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、半導体基板5a上に反射防止膜5bが形成されてなる被加工面5上にレジスト材料を塗布してレジスト膜3aを形成した後、該レジスト膜3aのパターニング及び現像を行い、図2に示すように、レジストパターン3を形成する。次に、図3に示すように、レジストパターン3の表面にレジストパターン厚肉化材料1を付与(塗布)し、ベーク(加温及び乾燥)をして塗膜を形成する。すると、レジストパターン3とレジストパターン厚肉化材料1との界面においてレジストパターン厚肉化材料1のレジストパターン3へのミキシング(含浸)が起こり、図4に示すように、内層レジストパターン10b(レジストパターン3)とレジストパターン厚肉化材料1との界面において前記ミキシング(含浸)した部分が反応して表層(ミキシング層)10aが形成される。このとき、レジストパターン厚肉化材料1中に前記一般式(1)で表される化合物が含まれているので、内層レジストパターン10b(レジストパターン3)の大きさに左右されず(依存せず)安定にかつ均一に内層レジストパターン10b(レジストパターン3)が厚肉化される。
この後、図5に示すように、現像処理を行うことによって、付与(塗布)したレジストパターン厚肉化材料1の内、レジストパターン3と相互作用(ミキシング)していない部分乃至相互作用(ミキシング)が弱い部分(水溶性の高い部分)が溶解除去され、均一に厚肉化された厚肉化レジストパターン10が形成(現像)される。
なお、前記現像処理は、水現像であってもよいし、アルカリ現像液による現像であってもよい。
ここで、レジストパターン3が形成されたとき、該レジストパターン3と共に、サイドローブ等の不要なパターン、ピンホール、塗布ムラ等によるレジスト欠陥が生じても、表層(ミキシング層)10aが形成されることにより、前記不要なパターン、前記レジスト欠陥などが厚肉化されて消去される。このため、レジストパターン厚肉化材料1により消去可能な程度のサイズを有する不要なパターンなどの発生が許容され、露光マスク設計への負担軽減及び焦点深度の拡大を実現することができる。
厚肉化レジストパターン10は、内層レジストパターン10b(レジストパターン3)の表面に、レジストパターン厚肉化材料1が反応して形成された表層(ミキシング層)10aを有してなる。厚肉化レジストパターン10は、レジストパターン3に比べて表層(ミキシング層)10aの厚み分だけ厚肉化されているので、厚肉化レジストパターン10により形成されるレジスト抜けパターンの大きさ(隣接する厚肉化レジストパターン10間の距離、又は、厚肉化レジストパターン10により形成されたホールパターンの開口径)は、厚肉化前のレジストパターン3により形成されるレジスト抜けパターンの前記大きさよりも小さい。このため、レジストパターン3を形成するときの露光装置における光源の露光限界(解像限界)を超えて前記レジスト抜けパターンを微細に形成することができる。即ち、例えば、ArFエキシマレーザー光を用いて露光した場合にもかかわらず、例えば、あたかも電子線を用いて露光したかのような、微細な前記レジスト抜けパターンを形成することができる。厚肉化レジストパターン10により形成される前記レジスト抜けパターンは、レジストパターン3により形成される前記レジスト抜けパターンよりも微細かつ高精細である。
厚肉化レジストパターン10における表層(ミキシング層)10aは、レジストパターン厚肉化材料1により形成される。レジストパターン厚肉化材料1における前記一般式(1)で表される化合物が芳香族環を有するので、レジストパターン3(内層レジストパターン10b)がエッチング耐性に劣る材料であっても、得られる厚肉化レジストパターン10はエッチング耐性に優れ、レジストパターン厚肉化材料1が前記環状構造を一部に含有する樹脂等の前記環状構造を含む場合には、エッチング耐性が更に向上する。
また、得られた厚肉化レジストパターン10は、例えば、マスクパターン、レチクルパターンなどとして使用することができ、金属プラグ、各種配線、磁気ヘッド、LCD(液晶ディスプレイ)、PDP(プラズマディスプレイパネル)、SAWフィルタ(弾性表面波フィルタ)等の機能部品、光配線の接続に利用される光部品、マイクロアクチュエータ等の微細部品、半導体装置の製造に好適に使用することができ、本発明の半導体装置の製造方法に特に好適に使用することができる。
なお、前記レジストパターン厚肉化材料を用いると、例えば、該レジストパターン厚肉化材料にアルカリ性物質を添加してpHを10以上のアルカリ性にして使用した場合や、露光後1年間クリーンルーム外の通常雰囲気下に放置したレジストパターンに対して使用した場合にも、このような操作を行わなかったときと同程度の厚肉化が可能である。また、酸や酸発生剤等を含有しない、例えば、ポリメチルメタクリレートからなる非化学増幅型レジストを用いて形成したレジストパターンに対して使用しても、化学増幅型レジストと同様に厚肉化させることができる。これらの事実から、酸を利用して架橋反応により反応層を形成する発明(特開2001−5197号公報参照)とは異なる反応形態をとっていることが容易に理解できる。
<パターニング工程>
前記パターニング工程は、前記レジストパターン形成工程により形成した前記厚肉化レジストパターンをマスク等として用いて(マスクパターン等として用いて)エッチングを行うことにより、前記被加工面をパターニングする工程である。
前記エッチングの方法としては、特に制限はなく、公知の方法の中から目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ドライエッチングが好適に挙げられる。該エッチングの条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<その他の工程>
前記その他の工程としては、例えば、界面活性剤塗布工程などが好適に挙げられる。
前記界面活性剤塗布工程は、前記厚肉化レジストパターン形成工程の前に、前記レジストパターンの表面に前記界面活性剤を塗布する工程である。
前記界面活性剤としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、上述したものが好適に挙げられ、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物化合物、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル化合物、ポリオキシエチレンアルキルエーテル化合物、ポリオキシエチレン誘導体化合物、ソルビタン脂肪酸エステル化合物、グリセリン脂肪酸エステル化合物、第1級アルコールエトキシレート化合物、フェノールエトキシレート化合物、ノニルフェノールエトキシレート系、オクチルフェノールエトキシレート系、ラウリルアルコールエトキシレート系、オレイルアルコールエトキシレート系、脂肪酸エステル系、アミド系、天然アルコール系、エチレンジアミン系、第2級アルコールエトキシレート系、アルキルカチオン系、アミド型4級カチオン系、エステル型4級カチオン系、アミンオキサイド系、ベタイン系、などが挙げられる。
本発明の半導体装置の製造方法によると、例えば、フラッシュメモリ、DRAM、FRAM、等を初めとする各種半導体装置を効率的に製造することができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
<厚肉化レジストパターンの形成例1>
フォトマスクとして、ハーフトーン型位相マスクを用い、以下のようにしてレジストパターンを形成し、厚肉化レジストパターンを形成した。
まず、図6Aに示すように、半導体基板20上に、金属薄膜からなる反射防止膜21を形成した後、該反射防止膜(前記被加工面)21上に、ArFレジスト(「ARF1244J」;JSR社製)22を塗布した。次いで、図6Bに示すような、前記設計パターンとしてシールリング用パターン30Aが形成された、ハーフトーン型位相シフトマスク(レチクル)30を用い、照明(ArFエキシマレーザー光)23をレチクル30に照射し、透過した光を投影レンズ24により集光してArFレジスト22を露光し、現像した。そして、レチクル30におけるシーリング用パターン30Aが、0.25倍に縮小されて転写された、シールリング用レジストパターンを形成した。得られたレジストパターン31を、図6Cに示す。図6Cに示すように、メイン開口部31A以外のパターン領域に、サイドローブSが発生していた。
−レジストパターン厚肉化材料の調製−
下記組成を有するレジストパターン厚肉化材料を調製した。
前記樹脂としてのポリビニルアセタール樹脂(「KW−3」;積水化学社製)・・・16質量部
下記一般式(1)で表される化合物としての2−ヒドロキシベンジルアルコール・・・1.35質量部
純水・・・98.6質量部
前記有機溶剤としてのイソプロピルアルコール0.4質量部
非イオン性界面活性剤(多核フェノール系界面活性剤、旭電化製)・・・0.25質量部
ただし、前記一般式(1)中、Xは下記構造式(1)で表される官能基を表す。Yは水酸基、アミノ基、アルキル基置換アミノ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、及びアルキル基の少なくともいずれかを表し、前記置換の数は0〜3の整数である。mは1以上の整数を表し、nは0以上の整数を表す。
ただし、前記構造式(1)中、R及びRは、互いに同一であってもよいし異なっていてもよく、水素又は置換基を表す。Zは水酸基、アミノ基、アルキル基置換アミノ基、及びアルコキシ基の少なくともいずれかを表し、前記置換の数は0〜3の整数である。
以上により調製した前記レジストパターン厚肉化材料40を、図6Dに示すように、メイン開口部31A及びサイドローブSが形成されたシールリング用レジストパターン31上に、スピンコート法により、初めに1,000rpm/5sの条件で、次に3,500rpm/40sの条件で塗布した後、110℃/60sの条件でベークを行い、純水でレジストパターン厚肉化材料40を60秒間リンスし、相互作用(ミキシング)していない未反応部を除去し、レジストパターン厚肉化材料40により厚肉化したレジストパターンを現像させることにより、厚肉化レジストパターン41を形成した。該厚肉化レジストパターン41を図6Eに示す。
図6Eより、メイン開口部31A以外の領域に存在していたサイドローブSの内部にもミキシング層40Aが形成され、サイドローブSが消失していることが判った。その結果、半導体装置の製造では、その後のエッチング工程において、サイドローブSによるエッチング不良の発生が抑制されると考えられる。
また、初期パターン(メイン開口部)31A(図6C参照)のサイズ(厚肉化前のレジストパターンにより形成された前記レジスト抜けパターンのサイズ)が110nmであるのに対し、得られた厚肉化レジストパターンにより形成された前記レジスト抜けパターン41A(図6E参照)のサイズ(厚肉化後のレジスト抜けパターンサイズ)は100nmであり、前記レジストパターン厚肉化材料40を塗布することにより、シールリング用パターンにおけるメイン開口部31Aの幅を狭く微細にすることができることが判った。
<厚肉化レジストパターンの形成例2>
前記厚肉化レジストパターンの形成例1において、前記ハーフトーン型位相シフトマスクを、焦点深度の拡大を目的として、設計パターンと該設計パターン周辺に配置された補助パターン(SRAF)とを有するフォトマスクに代えた以外は、前記厚肉化レジストパターンの形成例1と同様にしてレジストパターンを形成し、厚肉化レジストパターンを形成した。
まず、図6Aに示すように、半導体基板20上に、金属薄膜からなる反射防止膜21を形成し、該反射防止膜21上に、ArFレジスト(「ARF1244J」;JSR社製)22を塗布した。次いで、図7Aに示すように、前記設計パターン(メイン開口部:ホールパターン)50Aと、該メイン開口部50Aの周囲に補助パターン50Bが形成されたレチクル50を用い、照明(ArFエキシマレーザー光)23をレチクル50に照射し、透過した光を投影レンズ24により集光してArFレジスト22を露光し、現像した。そして、レチクル50における設計パターン50Aが0.25倍に縮小されて転写された、レジストパターン(ホールパターン)を形成した。なお、設計パターン50Aのサイズは、約140nmであり、補助パターン50Bのサイズは、約100nmである。
ここで、レチクル50を用いたときの光強度分布を図7Bに示す。該光強度分布においては、図7Bに示すように、メイン開口部50Aの両側にもピークが存在する。このため、得られたレジストパターン51は、図7Cに示すように、メイン開口部51Aの周囲のパターン領域に、補助パターン51Bが解像されていた。該補助パターン51Bのサイズは、約50nmであり、目標寸法±10%以内に入る焦点ずれの範囲を焦点深度としたとき、該焦点深度は240nm程度であった。なお、補助パターン50Bが解像されない補助パターンサイズの上限値は105nmであり、前記焦点深度は200nm程度である。
次に、図7Dに示すように、前記厚肉化レジストパターンの形成例1で調製した前記レジストパターン厚肉化材料40を、メイン開口部51A及び解像された補助パターン51Bを有するレジストパターン51上に、スピンコート法により、初めに1,000rpm/5sの条件で、次に3,500rpm/40sの条件で塗布した後、110℃/60sの条件でベークを行い、純水でレジストパターン厚肉化材料を60秒間リンスし、相互作用(ミキシング)していない未反応部を除去し、レジストパターン厚肉化材料40により厚肉化したレジストパターンを現像させることにより、厚肉化レジストパターン42を形成した。該厚肉化レジストパターン42を図7Eに示す。
図7Eより、メイン開口部51A以外の領域に存在していた、解像された補助パターン51Bの内部にもミキシング層40Aが形成され、補助パターン51Bが消失していることが判った。その結果、半導体装置の製造では、その後のエッチング工程において、解像された補助パターンによるエッチング不良の発生が抑制されると考えられる。
また、従来技術では、前記補助パターンを用いる場合、該補助パターンが解像されない範囲で露光マスクを設計することが必要であったが、前記レジストパターン厚肉化材料を用いることにより、よりサイズの大きな補助パターンが形成されたマスクを積極的に使用し、焦点深度を拡大することができ、露光マスクの設計負担を軽減し、露光プロセスマージンの向上を図ることができる。
また、初期パターン(メイン開口部)51A(図7C参照)のサイズ(厚肉化前のレジストパターンにより形成された前記レジスト抜けパターンのサイズ(径))が110nmであるのに対し、得られた厚肉化レジストパターンにより形成された前記レジスト抜けパターン42A(図7E参照)のサイズ(厚肉化後のレジスト抜けパターンサイズ(径))は100nmであり、前記レジストパターン厚肉化材料40を塗布することにより、レジストパターン51におけるメイン開口部51Aの径を縮小させ微細にすることができることが判った。
また、前記厚肉化レジストパターンの形成例1及び2においては、反射防止膜21に前記ArFレジスト22を塗布し、露光及び現像してレジストパターン31(又は51)を形成した後、図8A及び図8Bの写真に示すように、レジストパターン31(又は51)におけるメインパターン(設計パターン)以外の表面に、塗布ムラ、ピンホール等のレジスト欠陥が生じていた。しかし、前記レジストパターン厚肉化材料40を塗布すると、図8C及び図8Dの写真に示すように、前記塗布ムラによる前記レジストパターン表面に形成された凹凸は平坦化され、前記ピンホールは、前記レジストパターン厚肉化材料が充填されて厚肉化され、消失していた。
−半導体装置の製造−
図9Aに示すように、半導体基板60上に、SiOC等の金属膜からなる中間層61を形成した後、該中間層61上に前記ArFレジストを塗布し、前記厚肉化レジストパターンの形成例1及び2と同様にして、厚肉化レジストパターン62を形成した。次いで、図9Bに示すように、得られた厚肉化レジストパターン62をマスクとして、異方性のエッチングを行うことにより、中間層61のパターニングを行った。その後、厚肉化レジストパターン62を除去すると、図9Cに示すように、半導体基板60上に金属配線パターン63が形成され、該金属配線パターン63を備えた半導体装置を得た。
以上により、焦点深度の拡大を図り、露光プロセスマージンの広いレジストパターンの形成を実現することができ、高品質な半導体装置を効率的に量産することができる。
ここで、本発明の好ましい態様を付記すると、以下の通りである。
(付記1) 被加工面上にレジストパターンを形成後、該レジストパターンの表面を覆うように、樹脂と下記一般式(1)で表される化合物とを少なくとも含むレジストパターン厚肉化材料を塗布することにより、該レジストパターンを厚肉化し、かつ該レジストパターンと共に形成された不要なパターンを消去するレジストパターン形成工程を少なくとも含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
ただし、前記一般式(1)中、Xは下記構造式(1)で表される官能基を表す。Yは水酸基、アミノ基、アルキル基置換アミノ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、及びアルキル基の少なくともいずれかを表し、前記置換の数は0〜3の整数である。mは1以上の整数を表し、nは0以上の整数を表す。
ただし、前記構造式(1)中、R及びRは、互いに同一であってもよいし異なっていてもよく、水素又は置換基を表す。Zは水酸基、アミノ基、アルキル基置換アミノ基、及びアルコキシ基の少なくともいずれかを表し、前記置換の数は0〜3の整数である。
(付記2) レジストパターンの形成が、被加工面上にレジスト材料を塗布した後、フォトマスクを用いて露光し、現像することにより行われる付記1に記載の半導体装置の製造方法。
(付記3) 不要なパターンが、ハーフトーン型位相シフトマスクにより転写されたサイドローブである付記1から2のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記4) レジストパターン厚肉化材料により消去可能な幅を有するサイドローブを形成させる付記3に記載の半導体装置の製造方法。
(付記5) 不要なパターンが、設計パターンと該設計パターン周辺に配置された補助パターンとを有するフォトマスクにより転写された前記補助パターンである付記1から2のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記6) レジストパターン厚肉化材料により消去可能なスリット幅の補助パターンを有するフォトマスクを用いて不要なパターンを形成させる付記5に記載の半導体装置の製造方法。
(付記7) 厚肉化したレジストパターンをマスクとしてエッチングにより被加工面をパターニングするパターニング工程を含む付記1から6のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記8) 被加工面が半導体基材表面である付記1から7のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記9) レジストパターンが、ArFレジスト、及びアクリル系樹脂を含んでなるレジストの少なくともいずれかで形成された付記1から8のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記10) ArFレジストが、脂環族系官能基を側鎖に有するアクリル系レジスト、シクロオレフィン−マレイン酸無水物系レジスト及びシクロオレフィン系レジストから選択される少なくとも1種である付記9に記載の半導体装置の製造方法。
(付記11) レジストパターン厚肉化材料が、水溶性乃至アルカリ可溶性である付記1から10のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記12) 一般式(1)中、mが1である付記1から11のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記13) 一般式(1)で表される化合物のレジストパターン厚肉化材料における含有量が、該レジストパターン厚肉化材料の全量に対し、0.01〜50質量部である付記1から12のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記14) 樹脂が、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール及びポリビニルアセテートから選択される少なくとも1種である付記1から13のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記15) レジストパターン厚肉化材料が、界面活性剤を含む付記1から14のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記16) レジストパターン厚肉化材料の塗布後、該レジストパターン厚肉化材料の現像処理を行う付記1から15のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記17) 現像処理が少なくとも水を用いて行われる付記16に記載の半導体装置の製造方法。
本発明の半導体装置の製造方法は、露光マスク設計への負担軽減及び焦点深度の拡大を図り、高性能な半導体装置を効率的に量産することができ、フラッシュメモリ、DRAM、FRAM、等を初めとする各種半導体装置の製造に好適に用いることができる。
図1は、レジストパターンをレジストパターン厚肉化材料を用いて厚肉化するメカニズムの説明図であり、レジスト膜を形成した状態を表す。 図2は、レジストパターンをレジストパターン厚肉化材料を用いて厚肉化するメカニズムの説明図であり、レジスト膜をパターン化してレジストパターンを形成した状態を表す。 図3は、レジストパターンをレジストパターン厚肉化材料を用いて厚肉化するメカニズムの説明図であり、レジストパターン厚肉化材料をレジストパターンの表面に付与した状態を表す。 図4は、レジストパターンをレジストパターン厚肉化材料を用いて厚肉化するメカニズムの説明図であり、レジストパターン厚肉化材料がレジストパターン表面に染み込んだ状態を表す。 図5は、レジストパターンをレジストパターン厚肉化材料を用いて厚肉化するメカニズムの説明図であり、レジストパターン厚肉化材料によりレジストパターン表面が厚肉化された状態を表す。 図6Aは、本発明の半導体装置の製造方法の一例を示す工程図であり、被加工面にレジスト材料を塗布した後、露光した状態を表す。 図6Bは、露光の際に用いるハーフトーン型位相シフトマスク(レチクル)の一例を示す上面図である。 図6Cは、本発明の半導体装置の製造方法の一例を示す工程図であり、レジストパターンを形成した状態を表す。 図6Dは、本発明の半導体装置の製造方法の一例を示す工程図であり、レジストパターンにレジストパターン厚肉化材料を付与した状態を表す。 図6Eは、本発明の半導体装置の製造方法の一例を示す工程図であり、レジストパターン厚肉化材料によりレジストパターン表面が厚肉化されると共に、不要なパターンが消去された状態を表す。 図7Aは、本発明の半導体装置の製造方法における露光の際に用いる、設計パターン及び該設計パターンの周囲に補助パターンが形成されたレチクルの一例を示す上面図である。 図7Bは、図7Aに示すレチクルを用いたときの光強度分布の一例を示す概略説明図である。 図7Cは、本発明の半導体装置の製造方法の一例を示す工程図であり、レジストパターンを形成した状態を表す。 図7Dは、本発明の半導体装置の製造方法の一例を示す工程図であり、レジストパターンにレジストパターン厚肉化材料を付与した状態を表す。 図7Eは、本発明の半導体装置の製造方法の一例を示す工程図であり、レジストパターン厚肉化材料によりレジストパターン表面が厚肉化されると共に、不要なパターンが消去された状態を表す。 図8Aは、塗布ムラ及びピンホールを表面に有するレジストパターンの一例を示す概略説明図である。 図8Bは、塗布ムラ及びピンホールを表面に有するレジストパターンの表面写真である。 図8Cは、レジストパターン厚肉化材料により、塗布ムラ及びピンホールを表面に有するレジストパターンの表面が厚肉化された状態を表す概略説明図である。 図8Dは、レジストパターン厚肉化材料により、塗布ムラ及びピンホールを表面に有するレジストパターンの表面が厚肉化された、厚肉化レジストパターンの表面写真である。 図9Aは、本発明の半導体装置の製造方法の一例を示す工程図であり、厚肉化レジストパターンが形成された状態を表す。 図9Bは、本発明の半導体装置の製造方法の一例を示す工程図であり、厚肉化レジストパターンをマスクとして金属層をエッチングした状態を表す。 図9Cは、本発明の半導体装置の製造方法の一例を示す工程図であり、半導体基板上に金属配線パターンが形成された状態を表す。 図10は、縮小投影露光装置の一例を示す概略説明図である。 図11Aは、フォトマスクの一例(クロムマスク)を示す概略説明図である。 図11Bは、フォトマスクの一例(ハーフトーン型位相シフトマスク)を示す概略説明図である。 図11Cは、フォトマスクの一例(レベンソン型位相シフトマスク)を示す概略説明図である。 図12は、クロムマスクを用いて露光する場合の光強度分布の一例を示す概略説明図である。 図13は、ハーフトーン型位相シフトマスクを用いて露光する場合の光強度分布の一例を示す概略説明図である。 図14Aは、シールリングをパターニングする際に使用するマスクパターンの一例を示す上面図である。 図14Bは、図14Aに示すマスクパターンを用いて形成したレジストパターンの一例を示す概略説明図であり、サイドローブが形成された状態を表す。 図15Aは、SRAF(補助パターン)を配置したホールパターンを形成する場合のマスクレイアウトの一例を示す上面図である。 図15Bは、図15Aに示すマスクレイアウトを有するマスクを用いて形成したレジストパターンの一例を示す概略説明図であり、補助パターンが解像された状態を表す。
符号の説明
1 レジストパターン厚肉化材料
3 レジストパターン
5 被加工面
10 厚肉化レジストパターン
10a 表層
10b 内層レジストパターン
20 半導体基板
21 反射防止膜
22 ArFレジスト
23 照明
24 投影レンズ
30 ハーフトーン型位相シフトマスク
31,51 レジストパターン
40 レジストパターン厚肉化材料
40A ミキシング層
41,42 厚肉化レジストパターン
50 補助パターンが形成されたレチクル
50A 設計パターン
50B 補助パターン
60 半導体基板
61 中間層
62 厚肉化レジストパターン
63 金属配線パターン

Claims (10)

  1. 被加工面上に、ハーフトーン型位相シフトマスク、及び、設計パターンと該設計パターン周辺に配置された補助パターンとを有するフォトマスクのいずれかを用いてレジストパターンを形成後、該レジストパターン及び該レジストパターンと共に形成される不要なパターンの表面を覆うように、樹脂と下記一般式(1)で表される化合物とを少なくとも含むレジストパターン厚肉化材料を塗布することにより、該レジストパターン及び前記不要なパターンを厚肉化し該不要なパターンを消去するレジストパターン形成工程を少なくとも含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
    ただし、前記一般式(1)中、Xは下記構造式(1)で表される官能基を表す。Yは水酸基、アミノ基、アルキル基置換アミノ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、及びアルキル基の少なくともいずれかを表し、前記置換の数は0〜3の整数である。mは1以上の整数を表し、nは0以上の整数を表す。
    ただし、前記構造式(1)中、R及びRは、互いに同一であってもよいし異なっていてもよく、水素又は置換基を表す。Zは水酸基、アミノ基、アルキル基置換アミノ基、及びアルコキシ基の少なくともいずれかを表し、前記置換の数は0〜3の整数である。
  2. レジストパターンの形成が、被加工面上にレジスト材料を塗布した後、フォトマスクを用いて露光し、現像することにより行われる請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 不要なパターンが、ハーフトーン型位相シフトマスクにより転写されたサイドローブである請求項1から2のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  4. レジストパターン厚肉化材料により消去可能な幅を有するサイドローブを形成させる請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 不要なパターンが、設計パターンと該設計パターン周辺に配置された補助パターンとを有するフォトマスクにより転写された前記補助パターンである請求項1から2のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  6. レジストパターン厚肉化材料により消去可能なスリット幅の補助パターンを有するフォトマスクを用いて不要なパターンを形成させる請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 厚肉化したレジストパターンをマスクとしてエッチングにより被加工面をパターニングするパターニング工程を含む請求項1から6のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  8. レジストパターンが、ArFレジスト、及びアクリル系樹脂を含んでなるレジストの少なくともいずれかで形成された請求項1から7のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  9. レジストパターン厚肉化材料が、水溶性乃至アルカリ可溶性である請求項1から8のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  10. 樹脂が、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール及びポリビニルアセテートから選択される少なくとも1種である請求項1から9のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。

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