JP4809687B2 - 生体関連物質検出用反応装置 - Google Patents

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本発明は、核酸(DNA又はRNA)、タンパク質等を含む生体関連物質試料をプローブと反応させるための装置に関するものである。
近年、各種生物におけるゲノムプロジェクトが進められており、ヒト遺伝子をはじめとして、多数の遺伝子とその塩基配列が急速に明らかにされつつある。配列の明らかにされた遺伝子の機能については、各種の方法で調べることができるが、その有力な方法の一つとして、明らかにされた塩基配列情報を利用した遺伝子発現解析が知られている。例えば、ノーザンハイブリダイゼーションに代表されるような、各種の核酸−核酸間ハイブリダイゼーション反応や各種のPCR反応を利用した方法が開発され、当該方法により各種遺伝子とその生体機能発現との関係を調べることができる(特許文献1参照)。
しかしながら、これらの方法では適用し得る遺伝子の数に制限がある。したがって、前記方法で、今日のゲノムプロジェクトを通して明らかにされつつあるような、一個体レベルという極めて多数の遺伝子から構成される複雑な反応系全体に対して、遺伝子の総合的・系統的解析を行うことは困難である。
そこで、これを解決する方法として、近年、多数遺伝子の一括発現解析を可能とするDNAマイクロアレイ法(DNAチップ法)と呼ばれる新しい分析法、ないし方法論が開発され、注目を集めている。このDNAマイクロアレイ法は、核酸−核酸間ハイブリダイゼーション反応に基づく核酸検出・定量法である点で原理的には従来の方法と同じであるが、マイクロアレイ又はチップと呼ばれる平面基盤片上に、多数のDNA断片が高密度に整列固定化されたものが用いられている点に大きな特徴がある。
DNAマイクロアレイ法の具体的使用法としては、例えば、研究対象細胞の発現遺伝子等を蛍光色素等で標識したサンプルを平面基盤片上でハイブリダイゼーションさせ、互いに相補的な核酸(DNA又はRNA)同士を結合させ、その箇所を蛍光色素等でラベル後、高解像度解析装置で高速に読みとる方法が挙げられ、この方法を用いることにより、サンプル中に含まれるそれぞれの遺伝子量を迅速に推定できる。この新しい方法の導入により、反応検体の微量化と、その反応検体を、再現性よく、多量・迅速・系統的に分析、定量することが可能となってきた。
そして、従来では、核酸などの生体関連物質プローブがゲルに固定化されている、新規なマイクロアレイの製造法が開発され(特許文献2参照)、またさらに、そのようなマイクロアレイを用いて、核酸(DNA又はRNA)が電解質溶液中で負の電荷を持つという特徴を利用して、試料DNA等を含む検体をゲル内で電気泳動により強制的に移動させながら、ゲル内に固定化されたプローブとハイブリダイゼーションさせ、検体を検出する核酸検出装置及び核酸検出方法も開発されている(特許文献3,4参照)。
以下、図12及び図13を用いて、従来のハイブリダイゼーション装置の構成について説明する。
図12に示す従来のハイブリダイゼーション装置200は、図13に示す中空繊維で形成された貫通孔部207a中に核酸(DNA又はRNA)のプローブを有したゲルを保持したバイオチップ207と、電気泳動を行うための第1の電極202a及び第2の電極202bと、検体である核酸(DNA又はRNA)を含む検体液を保持する検体液槽218およびバッファ液を保持するバッファ液槽219と、半透膜220と、支持体201と、前記電極間に電圧に印加するための電源216とを備え、第1の電極202a、バッファ液槽219、半透膜220、バイオチップ207、検体液槽218、第2の電極202bの順に積層されている。
以上の構成により、電極202a,b間に電圧を印加することによって電気泳動が行われ、支持体201に保持された検体中の核酸(DNA又はRNA)を強制的にバイオチップ207の貫通孔部207a内に導くことにより、該貫通孔部207a中の核酸(DNA又はRNA)のプローブとハイブリダイズさせるものである。
しかし、図12に示す従来の構成では、前記第1の電極202a、バッファ液槽219、半透膜220、バイオチップ207、検体液槽218、第2の電極202bが順に下から積層されて構成されるため、装置製作時に、検体液あるいはバッファ液に含まれる気泡が各槽内に残留しやすく、またその残留した残留気泡を各槽から取り除くのはその構成上困難という問題がある。そして、前述した各槽内の残留気泡は、前記バイオチップ207に付着すると、検体の電気泳動が阻害され、ハイブリダイゼーションの効率が低下するという問題が生じる。
また、前記電極202a,202b間に電圧を印加し電気泳動を行うと、バッファ液が電気分解することにより、該各電極202a,202bの表面からガスが発生するが、該気泡によって、検体が意図した方向に泳動することが阻害され、ハイブリダイゼーションの効率が低下するという問題も生じる。
この問題を解決する生体関連物質検出用反応装置として、例えば、図14に示すように、前記各槽を前記バイオチップ207を介して左右に並置することが考えられる。このようにすれば、前記残留気泡が前記バイオチップ207に付着することがなくなり、また前記電極202a,bから発生する気泡も支持体201のほうに流れるため、検体の電気泳動が阻害され、ハイブリダイゼーションの効率が低下することはない。
特開平3−47097号公報 特開2000−270878号公報 特開2000−60554号公報 特開2004−219103号公報
しかしながら、前述した図14に示す構成の装置では、電気泳動による強制ハイブリダイゼーションを行うとき、核酸(DNA又はRNA)を修飾する蛍光色素の種類によるものなどの条件の違いによって、核酸が重力の影響を受ける場合がある。そして、このように検体中の核酸が重力の影響を受けた場合、該検体液槽218中の核酸濃度が、上方に比べて下方のほうが高くなり、結果的に、一つのバイオチップ7内の各貫通孔部207aにおいて、上方の貫通孔部207aよりも下方の貫通孔部207aのハイブリダイゼーション強度が強くなるという問題が生じる。なお、前記ハイブリダイゼーション強度とは、バイオチップの各貫通孔部207a内で、検体となる核酸とプローブとなる核酸を一組とするハイブリダイズした総数を意味する。
本発明は、電気泳動による強制ハイブリダイゼーションにおいて、安定したハイブリダイゼーション強度、及び蛍光検出に必要十分なハイブリダイゼーション強度を得ることができる生体関連物質検出用反応装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の生体関連物質検出用反応装置は、少なくとも一対の電気泳動用電極に電圧を印加して、検体を電気泳動させ、プローブと接触させる装置において、前記プローブを固定した高分子ゲルを内部に充填した貫通孔部を持つバイオチップと、前記バイオチップを保持し、且つ該バイオチップの周囲に前記検体を収容するチップ設置部と、その内部に前記チップ設置部を配置し、該チップ設置部の周囲にバッファ液を収容し、前記チップ設置部内の前記バイオチップと平行な側面のそれぞれに、前記少なくとも一対の電極のそれぞれを配置したバッファ液槽と、前記電気泳動中に、前記バッファ液槽を回転させる回転機構と、を備えるものである。
これにより、検体中の核酸の沈殿によらず、安定したハイブリダイゼーション強度および蛍光検出に必要十分なハイブリダイゼーション強度を得ることができる。
また、本発明の生体関連物質検出用反応装置は、前記回転機構は、前記バイオチップの前記貫通孔部の開口面の平面内、又はこれと平行な平面内にて延びる回転軸を中心に、前記バッファ液槽を回転させるものである。
これにより、重力によって沈殿する検体中の核酸の移動方向を、前記バイオチップに対して分散することができる。
さらに、本発明の生体関連物質検出用反応装置は、前記回転機構は、前記バイオチップの貫通孔部の開口面の平面内の任意の位置と垂直に交差する回転軸を中心に、前記バッファ液槽を回転させるものである。
これにより、重力によって沈殿する検体中の核酸の移動方向を、前記バイオチップに対して分散することができる。
また、本発明の生体関連物質検出用反応装置は、前記電気泳動用電極に印加する電圧の極性を反転する極性反転スイッチを備え、前記バイオチップに対する検体の位置に応じて、前記各電極に印加する電圧の極性を制御するものである。
これにより、前記バイオチップに対する、前記検体の位置によって生じる、核酸の泳動距離差をなくし、核酸の安定した移動度を得ることができる。 また、本発明の生体関連物質検出用反応装置は、前記電気泳動用電極に印加する電圧の極性を反転する極性反転スイッチと、前記電気泳動用電極に印加する電圧を制御する制御部と、を備え、前記バッファ液槽の回転角度に応じて、前記各電極に印加する電圧の極性、及び絶対値を制御するものである。
これにより、前記バイオチップに対する、前記検体の位置や電気泳動方向によって生じる、核酸の泳動距離差をなくし、核酸の安定した移動度を得ることができる。
また、本発明の生体関連物質検出用反応装置は、前記バッファ液槽の一部に、前記バッファ液中の残留気泡が、前記バイオチップのチップ平面を平行に移動するのを防止する残留気泡誘導壁を設けるものである。
これにより、前記バッファ液槽を回転させた際に、前記残留気泡が前記バイオチップのチップ平面に付着するのを防止でき、安定したハイブリダイゼーション強度を得ることができる。
また、本発明の生体関連物質検出用反応装置は、前記電気泳動用電極を、該電気泳動用電極から前記バイオチップの水平面に対して下した垂線が、該バイオチップの貫通孔部に交差しない位置に配置するものである。
これにより、前記バッファ液槽を回転させた際に、バッファ液の電気分解によって電極表面から発生する気泡が、前記バイオチップのチップ平面に達するのを防止でき、安定したハイブリダイゼーション強度を得ることができる。
また、本発明の生体関連物質検出用反応装置は、前記バッファ液槽内の前記バイオチップと、前記電気泳動用電極との間で、且つ該電極と、前記バイオチップの貫通孔部とを結んだ直線を遮る位置に、前記バッファ液中の前記電気泳動電極から発生する気泡が前記バイオチップのチップ平面に達するのを防止する気泡防護壁を設けるものである。
これにより、前記バッファ液槽を回転させた際に、バッファ液の電気分解によって電極表面から発生する気泡が、前記バイオチップのチップ平面に達するのを防止でき、安定したハイブリダイゼーション強度を得ることができる。
さらに、本発明の生体関連物質検出用反応装置において、前記気泡防護壁が半透膜であるものである。
さらに、本発明の生体関連物質検出用反応装置において、前記気泡防護壁が絶縁体であるものである。
また、本発明の生体関連物質検出用反応装置は、前記バッファ液槽は、該バッファ液槽内の前記バッファ液を移送させる液送機構を備えたものである。
これにより、前記バッファ液槽を回転させた際に、バッファ液の電気分解によって電極表面から発生する気泡が、前記バイオチップのチップ平面に達するのを防止でき、安定したハイブリダイゼーション強度を得ることができる。
さらに、本発明の生体関連物質検出用反応装置は、前記液送機構は、前記バッファ液槽にバッファ液を、それぞれ流入、排出するバッファ液流入口、及びバッファ液排出口と、前記バッファ液槽の内外にバッファ液を循環させる駆動機構と、を備えるものである。
これにより、前記バッファ液槽中のバッファ液と強制的に流動させて前記気泡をバッファ液槽外に移動させて回収することができる。
本発明の生体関連物質検出用反応装置によれば、少なくとも一対以上の電気泳動用電極と、前記電極に電圧を印加する電源部と、プローブを固定した高分子ゲルを内部に充填した貫通孔部を持つバイオチップと、前記バイオチップの周囲に検体を収集し保持することが可能なチップ設置部と、前記チップ設置部の周囲をバッファ液で満たすとともに、前記電気泳動用電極をその内部に配置したバッファ液槽と、前記バイオチップもしくは前記バッファ液槽を回転させる回転機構とを設けるようにしたので、電気泳動による強制ハイブリダイゼーションにおいて、検体中の核酸が重力による影響を受けた場合であっても、前記バッファ液槽またはバイオチップを回転させることにより、重力による影響によらず、核酸の安定した移動度を得ることができ、安定したハイブリダイゼーション強度を得ることができる。
また、本発明の生体関連物質検出用反応装置によれば、前記電源部が、前記電気泳動用電極に印加する電圧の極性を反転する極性反転スイッチを備え、前記バッファ液槽の回転角度に応じて、前記電極に印加する電圧の極性、及び該各電極に印加する電圧の絶対値を制御するようにしたので、安定した移動度が得られ、より安定したハイブリダイゼーション強度を得ることができる。
また、本発明の生体関連物質検出用反応装置によれば、前記バッファ液槽の一部に、前記バッファ液槽の回転時に、当該装置内に残留した気泡、あるいはバッファ液の電気分解による電極表面からの気泡が、前記バイオチップ面に付着するのを防止する壁を設けるようにしたので、核酸の安定した移動度を得ることができ、安定したハイブリダイゼーション強度を得ることができる。
(実施の形態1)
以下に、本発明の装置の実施の形態を図面とともに詳細に説明する。
以下、実施の形態1における装置について説明する。
まず、図1及び図2を用いて、本実施の形態1の装置の構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態1における装置の構成を示す図であり、図(a)は装置の斜視図であり、図(b)はそのA−A断面図である。また、図2は、本実施の形態1における装置の一構成部分の詳細を示す図であり、図(a)は、バイオチップの構成を示す図であり、図(b)はチップ設置部の構成を示す断面図である。
図1において、本実施の形態1の装置は、後述するバイオチップ7を保持するチップ設置部1と、前記チップ設置部1の周囲を電気泳動に必要な電解質溶液であるバッファ液で満たすことが可能な、電気的絶縁材料からなるバッファ液槽4と、該バッファ液槽4内に設けられた一対の電気泳動用電極である第1,第2の電極2a,2bと、前記チップ設置部1を固定し、且つ前記バッファ液槽4内を2つの槽に仕切る仕切り板8と、前記バッファ液槽4を密閉する蓋部9と、前記電気泳動用電極2a,2bに電力を供給する電源部3と、前記バッファ液槽4を回転させるための回転機構10とを具備している。
以下、詳述すると、前記チップ設置部1は、図2(b)に示すように、厚みが薄い直方体形状の本体に、図2(a)に示すプローブを固定した高分子ゲルを内部に充填した複数の貫通孔部7aを持つバイオチップ7が中央に設けられ、該バイオチップ7の一方側に、検体を収容可能な検体収容部18が、もう一方側に前記バッファ液を収容可能なバッファ液収容部19が設けられ、該検体収容部18及びバッファ液収容部19に、検体及びバッファ液を注入する注入口21を有している。さらに、前記チップ設置部1の本体の、バイオチップ7と平行な両側面には、円形開口部8aが設けられ、該開口部8aは、それぞれ半透膜20が密接されている。この半透膜20は、例えばセルロース、アセチルセルロース、ポリアクリロニトリルあるいはポリスルホンの多孔質膜など、一定の大きさ以下の分子またはイオンのみを透過させる膜であり、イオンは通過するが核酸は通過しない性質の膜である。
なお、本実施の形態1の前記バイオチップ7は、貫通孔部7aを形成するために例えば中空繊維に代表される管状体を用い、その内部にプローブとして機能する核酸を固定し、前記管状体をアレイ状に複数個配列して配列体を形成し、前記管状体の長手方向を交差する方向に切断することで得た薄片であるものとする。
前記電源部3は、電気泳動用電極2a,2bに電力を供給するための電気泳動用電源5と、該電気泳動用電源5の極性を反転させるための極性反転スイッチ6とを備える。なお、本実施の形態1では、前記極性反転スイッチ6は、前記電気泳動用電源5の極性を反転するだけでなく、電気泳動を開始、終了できるスイッチの役割も兼ねているものとし、前記バッファ液槽4内の電極2a,2bは、前記電源5と前記極性反転スイッチ6を介して電源コード等によって接続され、所定の電圧が印加されるものとする。
前記回転機構10は、前記バッファ液槽4の側面に設けられた回転軸部11と、該回転軸部11を支持する、バッファ液槽4の周囲に設けられた回転軸支持部12と、前記回転軸部11に接続されたバッファ液槽ギア部13と、該バッファ液槽ギア部13に回転動力を伝達するモータギア部14及びモータ15と、該モータ15の回転駆動を制御するモータ制御部16と、該モータ制御部16に電力を供給するバッテリー部17とを備える。
ここで、前記モータ15については、例えばステッピングモータ、DCサーボモータ、超音波モータなど、回転角や回転数を制御できるものが好ましい。
また、前記電気泳動用電極2a,2bの材質としては白金が好ましく、前記バッファ液としては、トリス−ホウ酸バッファ(TB)、トリス−酢酸バッファ(TA)、塩化ナトリウム−クエン酸ナトリウム(SSC)等の電解質溶液を用いるのが好ましい。
次に、以上のように構成された装置100の動作を説明する。
まず、ハイブリダイゼーションを行う際、前記バイオチップ7をチップ設置部1内に装着し、チップ設置部1に設けた注入口21からピペットなどを利用して前記検体収容部18へ一本鎖の核酸を電解質溶液に溶解した検体を注入する。また、もう一方のバッファ液収容部19に対しても同様にバッファ液を注入する。
次に、前記チップ設置部1を前記バッファ液槽4内に仕切り板8と共に固定し、該バッファ液槽4内に、前記チップ設置部1周囲にバッファ液が十分満たされるまでバッファ液を充填し、前記蓋部9にてバッファ液槽4を密閉する。このときの当該装置100に対するバッファ液槽4の位置を、標準位置とする。
この標準位置において、前記バッファ液槽4内のバッファ液、及びチップ設置部1内の検体液或いはバッファ液をハイブリダイゼーション可能な温度まで昇温した後、所定時間、前記バッファ液槽4を回転機構10により回転させながら、電気泳動用電極2a,2bに、電気泳動用電源5と極性反転スイッチ6を介して電力を供給して電気泳動を行う。
詳述すると、電気泳動を行なう際に、モータ制御部16の制御により、モータ15にバッテリー部17から電力を供給して動作させ、該モータ15の動力を、モータギア部14及びバッファ液槽ギア部13を介して前記バッファ液槽4に伝えて回転させる。
このように、電気泳動中に前記バッファ液槽4を回転させることにより、重力によって沈殿する検体中の核酸の移動方向を、バイオチップ7に対して分散することができる。
前記電極2a,2b間で電気泳動が行なわれると、前記検体収容部18に注入された検体中の核酸は、電解質溶液中でマイナスの電荷を持つため、電気泳動用電極2a,2bの陽極側へと移動する。この結果、前記検体収容部18の一本鎖の核酸は、バイオチップ7の貫通孔部7a内を通過する際に、型が一致するプローブである一本鎖の核酸とハイブリダイズする。
前記核酸が貫通孔部7a内を1回通過するだけでは、十分なハイブリダイゼーション数が得られない場合は、前記極性反転スイッチ6で電気泳動用電極2a,2bの極性を反転させることにより、逆方向へと核酸を泳動させ再び貫通孔部7a内部を通過させるようにする。
そして、以上に示した前記極性反転スイッチ6による極性反転を一定時間間隔で繰り返すことで、蛍光検出に十分なハイブリダイゼーション強度を得る。なお、このときの極性を反転させるタイミングは、検体中の核酸の鎖の長さ、または電気泳動距離(半透膜間の距離)などに応じて任意に設定されるものである。もちろん、前記検体中の核酸によっては、前記極性反転スイッチ6により前記電極2a,2bの極性を一定時間間隔で反転させなくとも、1回の通過で十分なハイブリダイゼーション数が得られる場合もある。
ここで、図3を用いて、前記回転機構10によりバッファ液槽4を回転させた際のバイオチップ7の動きについて説明する。
前述したように、チップ設置部1に取り付けられたバイオチップ7、及び電気泳動電極2a,2bは、バッファ液槽4中に設けられているため、前記回転機構10によりバッファ液槽4を回転させると、前記バイオチップ7及び電気泳動用電極2a,2bは、バッファ液槽4と共に回転する。従って、バッファ液槽4を回転させたとしても、電気泳動によって核酸が力を受ける方向は、バイオチップ7の貫通孔部7aに対して常に対向している。
そして、前記バッファ液槽4を回転させると、図3に示すように、バイオチップ7の中心で、且つ該バイオチップ7の貫通孔部7aの開口面上に存在する直線が回転軸となる。
なお、前述では、前記バッファ液槽4を一定方向に連続的に回転させるとしたが、回転の方法はこれに限るものではない。例えば、前記バッファ液槽4を前記標準位置から所定位置まで回転させ、その位置で所定時間停止させた後、再び回転させるような断続的な回転であってもよいし、あるいは、途中で回転方向を反転させるものであってもよい。また、前記バッファ液槽4は必ずしも1回転させる必要はなく、前記バッファ液槽4を所定角度間で振り子のように動作させるものであってもよい。さらに、バッファ液槽4を振動させながら回転させるようにしてもよい。この動作は、当該装置100を振動装置上に設置し、装置100全体を振動させながらバッファ液槽4を回転させることで実現できる。
また、前記バイオチップ7を回転する際の回転軸の位置についても、前述した図3に示したものに限らない。例えば、前記回転軸は、図4に示すように、バイオチップ7の中心で、且つバイオチップ7の貫通孔部7aの開口面と垂直に交差する直線の位置にあってもよい。このような回転軸で前記バイオチップ7を回転させる場合は、前記回転機構10の回転軸部11を、図1(a)に示すA−A方向に設けるようにすればよい。
また、前記回転軸は、図3,4に示したように前記バイオチップ7の中心を通る必要はなく、図5(a)〜(c)に示すように、バイオチップ7の中心と交差しない直線、さらにはバイオチップ7の一部と交差しない直線を回転軸としてもよい。例えば、図5(a)では、バイオチップ7と交差しない、バイオチップ7の貫通孔部7aの開口面と平行である平面上に存在する直線を回転軸とし、また図(b)では、バイオチップ7と交差しない、バイオチップ7の貫通孔部7aの開口面の延長平面と垂直に交差する直線を回転軸としてもよい。このように、前記バイオチップ7の一部と交差しない位置に回転軸が位置する場合は、矩形状のバッファ液槽4の中心である、バイオチップ7が設置される位置ではなく、その位置から所定の距離だけずれた位置に回転軸部11を設けるようにする。さらに、前記回転軸は、図5(c)に示すように、バイオチップ7と交差せず、且つバイオチップ7の貫通孔部7aの開口面の延長平面と所定角度をもつ直線であってもよい。この場合、バイオチップ7が傾いた状態で回転する。
以上のように、本実施の形態1の装置100によれば、バッファ液槽4内に、バイオチップ7を保持するチップ設置部1と一対の電気泳動用電極である第2の電極2a,2bと、前記チップ設置部1を固定し、且つ前記バッファ液槽4内を2つの槽に仕切る仕切り板8と、前記バッファ液槽4を密閉する蓋部9と、前記電気泳動用電極2a,2bに電力を供給する電源部3と、前記バッファ液槽4を回転させるための回転機構10とを備えるようにしたので、ハイブリダイゼーションを行うとき、検体中の核酸が重力による影響を受けた場合であっても、電気泳動させながらバッファ液槽4を回転させることで、バイオチップ7に対する核酸の重力による移動方向を分散することができるため、核酸の安定した移動度を得ることが可能となり、安定したハイブリダイゼーション強度を得ることができる。
また、本実施の形態1によれば、前記バイオチップ7及び電気泳動用電極2a,2bを、バッファ液槽4内に設けるようにしたので、前記回転機構10によりバッファ液槽4を回転させても、電気泳動によって核酸が力を受ける方向をバイオチップ7に対して一定にできるため、バイオチップ7内の各貫通孔部7aにおいて、安定したハイブリダイゼーション強度を得ることができる。
また、本実施の形態1によれば、前記極性反転スイッチ6により、前記電気泳動電極2a,2bの極性を一定時間間隔で繰り返し反転させるようにしたので、蛍光検出に十分なハイブリダイゼーション強度を得ることが可能となる。
(実施の形態2)
以下、実施の形態2における装置について説明する。
本実施の形態2では、バッファ液槽4の回転角度、またはバイオチップ7に対する核酸の位置とその泳動方向に応じて、前記電気泳動電極2a,2bに印加する電気泳動電圧を制御するようにするものである。
まず、本実施の形態2における装置100の構成は、前記実施の形態1と同様であるため、ここでは説明を省略する。
次に、本実施の形態2の装置100の動作を図6を用いて説明する。図6は、図1に示したバッファ液槽4の、標準位置から90度回転させた状態のバッファ液槽の断面を示す概略図である。
まず、ハイブリダイゼーションを行う際、前記バイオチップ7をチップ設置部1内に装着し、チップ設置部1に設けた注入口21からピペットなどを利用して前記検体収容部18へ一本鎖の核酸を電解質溶液に溶解した検体を注入する。また、もう一方のバッファ液収容部20に対しても同様にバッファ液を注入する。
次に、前記チップ設置部1を前記バッファ液槽4内に仕切り板8と共に固定し、該バッファ液槽4内に、前記チップ設置部1周囲にバッファ液が十分満たされるまでバッファ液を充填し、前記蓋部9にてバッファ液槽4を密閉する。このときの当該装置100に対するバッファ液槽4の位置を、標準位置とする。ここまでの動作は、前記実施の形態1と同様である。
そして、この標準位置において、前記バッファ液槽4内のバッファ液、及びチップ設置部1内の検体液或いはバッファ液をハイブリダイゼーション可能な温度まで昇温した後、前記回転機構10により、前記バッファ液槽4を、前記バイオチップ7が水平で、且つ該バイオチップ7の上に検体収容部18がくる位置(図6参照)で、その回転を一旦停止し、その位置において、電気泳動用電極2a,2bに、電気泳動用電源5と極性反転スイッチ6を介して電力を供給して、一定時間の電気泳動を行う。
そしてこの時の電界の印加方向は、図6に示す電極2aから電極2bの方向(上方向)22とすると、検体中の核酸は負の電荷を持っているため、該電界の向き22とは逆方向、すなわち前記バイオチップ7の上から下へ電気泳動する。ところで、核酸が移動する際には、重力による影響も受ける。よって、ここでは、核酸がバイオチップの上側に位置し、且つ電界の印加方向が上向きであるので、核酸の移動度が大きいといえる。
前述したようにして一定時間の電気泳動を行った後、バッファ液収容部19側に移動した核酸を引き上げて、再度前記バイオチップ7中を通過させるために、電界の方向を、図6に示す電極2bから電極2aの方向(下方向)23に切り替える。これにより、前記検体中の核酸は、該電界の向き23とは逆方向、すなわち前記バイオチップ7の下から上へ電気泳動する。
このとき、前記核酸は、前記電極2a,2b間の電界により、バイオチップ7に対して鉛直上方向へ電気泳動するが、一方で、重力による影響を受けて鉛直下方向に動く力も持つ。よって、前記バイオチップ7の上から下へ泳動させた時と同じ移動度を得るために、電極2a,2bに対して印加する電気泳動電圧を高くして、電界強度を高くするようにする。
このようにすれば、バイオチップ7に対する、前記検体の位置や電気泳動方向によって生じる、核酸の泳動距離差をなくして、核酸の安定した移動度を得ることができ、バイオチップ7内の各貫通孔において、さらに安定したハイブリダイゼーション強度を得ることができる。
なお、前述の説明では、バッファ液槽4を所定位置で一旦停止させ、その位置において電気泳動させる場合について説明したが、前記バッファ液槽4を回転中に一旦停止させず連続回転させながら電気泳動させる場合においても、前記電極2a,2bに印加する電気泳動電圧を、バイオチップ7に対して核酸の位置が上にある場合より、下にある場合の電気泳動電圧の絶対値を高く調節したり、または回転角度に応じてリアルタイム制御することで、前記同様、核酸の安定した移動度を得ることができる。
以上のように、本実施の形態2によれば、バッファ液槽4の回転角度またはバイオチップ7に対する核酸の位置と泳動方向によって電気泳動用電極2a,2bに印加する電気泳動電圧の絶対値を制御するようにしたので、電気泳動による強制ハイブリダイゼーションを行うとき、検体中の核酸が重力による影響を受けた場合であっても、核酸の安定した移動度を得ることができ、バイオチップ7内の各貫通孔部7aにおいて、安定したハイブリダイゼーション強度を得ることができる。
(実施の形態3)
以下、実施の形態3における装置について説明する。
本実施の形態3では、当該装置100に、バッファ液槽4中に満たされたバッファ液に含まれる残留気泡によって、電気泳動が阻害されるのを防止する残留気泡誘導壁を設けるようにしたものである。
まず、図7を用いて、本実施の形態3の装置の構成について説明する。図7は、本実施の形態3におけるバッファ液槽の断面を示す概略図である。
図7において、24は、前記バッファ液槽4が回転に伴って移動する残留気泡が半透膜20の表面に付着するのを防止する残留気泡誘導壁であり、本実施の形態3では、前記残留気泡誘導壁24として、前記バッファ液槽4の仕切り板8によって分けられた両槽に、該各仕切り板8の開口部8aの両端で、且つ該各仕切り板8に垂直方向に、直方体形状の板が設けられている。
なお、その他の構成は、前記実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
ここで、前記バッファ液槽4中に含まれる残留気泡は、蓋部9を取り付けてバッファ液槽4を密閉する際ときに残るものである。そして、前記残留気泡は、各槽の上方向にたまるため、前記バッファ液槽4を回転機構10により回転させると、該残留気泡は、回転角度によっては、前記バイオチップ7の両側に設置された半透膜20の表面に付着し、電気泳動を阻害する。
従って、本実施の形態3では、前記残留気泡誘導壁24を、前記バッファ液槽4内の残留気泡がバイオチップ7の両側に配置された半透膜20の表面を平行に移動するのを遮る位置に設けることで、前記バッファ液槽4を回転させた場合に前記残留気泡を半透膜20表面以外の場所へと導き、該半透膜20の表面に付着することを防止するようにする。この結果、前記バッファ液槽4を回転させた場合でも正常に電気泳動を行うことができ、前記バイオチップ7内の各貫通孔部7aにおいて安定したハイブリダイゼーション強度を得ることができる。
なお、本実施の形態3では、前記残留気泡誘導壁24を、前記バッファ液槽4の各仕切り板8の開口部8aの両端で、且つ該各仕切り板8に対して垂直方向に設ける場合を一例に挙げたが、これに限るものではなく、該残留気泡誘導壁24は、前記残留気泡が前記バイオチップ7の両側に配置された半透膜20の表面を平行に移動するのを遮ることができれば、その設置位置や形状はどのようなものであってもよい。例えば、前記バッファ液槽4の回転方向が一定であるならば、前記残留気泡誘導壁24は、各仕切り板8の開口部8aの両端に設ける必要はなく、各仕切り板8の開口部8aのどちらか一端に設ければよい。さらに、前記残留気泡誘導壁24の形状も、直線形状に限らず、L字形状や、S字形状などであってもよい。
以上のように、本実施の形態3によれば、前記バッファ液槽4中の両槽に、前記バッファ液槽4に設けられた各仕切り板8の開口部8aの両端で、且つ該各仕切り板8に垂直方向に、残留気泡誘導壁24を設けるようにしたので、前記バッファ液槽4を回転させた際に前記残留気泡が半透膜20の表面に付着するのを防止することが可能となり、この結果、正常に電気泳動を行い、前記バイオチップ7内の各貫通孔部7aにおいて、安定したハイブリダイゼーション強度を得ることができる。
(実施の形態4)
以下、実施の形態4における装置について説明する。
本実施の形態4では、電気泳動時に、電気泳動電極2a,2bの表面から発生す気泡が、該電気泳動を阻害するのを防止する電極気泡防護壁を設けるようにしたものである。
まず、図8を用いて、本実施の形態4の装置100の構成について説明する。図8は、本実施の形態4におけるバッファ液槽の断面を示す概略図である。
図8において、25は、前記バッファ液槽4中の電気泳動用電極2a,2b表面から発生する気泡が、バイオチップ7の両側に配置された半透膜20表面に達するのを防止する電極気泡防護壁であり、本実施の形態4では、前記電極気泡防護壁25として、前記バッファ液槽4の仕切り板8によって分けられた両槽に、電気泳動用電極2a,2bと、前記半透膜20との間で、且つ該電極2a,2bと前記バイオチップ7の貫通孔部7aとを結んだ直線を遮る位置に、前記仕切り板8の開口部8a開口幅以上の長さを有する板を設けるようにしたものである。
なお、その他の構成は、前記実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
ここで、電気泳動を行った際に前記バッファ液槽4中の電気泳動用電極2a,2bの表面から発生する気泡は、該バッファ液槽4中のバッファ液の電気分解によって発生するものである。そして、該気泡は、前記電極2a,2bから上方向に流れるため、前記バッファ液槽4を回転機構10により回転させると、前記気泡は、回転角度によっては、前記バイオチップ7の両側に配置された半透膜20表面に達し、電気泳動を阻害する。
したがって、本実施の形態4では、前記電極気泡防護壁25を、前記バッファ液槽4の仕切り板8により仕切られた両槽の、電気泳動用電極2a,2bと前記半透膜20とを結んだ直線を遮る位置に設けることで、前記バッファ液の電気分解によって発生する電極2a,2bからの気泡を、前記バッファ液槽4を回転させた場合に半透膜20表面以外の場所へと導き、前記半透膜20の表面に達するのを防止するようにする。この結果、前記バッファ液槽4を回転させた場合でも正常に電気泳動を行うことができ、前記バイオチップ7内の各貫通孔部7aにおいて安定したハイブリダイゼーション強度を得ることができる。
そして、前記電極気泡防護壁25は、前述したように、前記電気泳動用電極2a,2bと、前記半透膜20との間で、且つ該電極2a,2bと前記バイオチップ7の貫通孔部7aとを結んだ直線を遮る位置に設けられるため、その材質は、セルロース、アセチルセルロース、ポリアクリロニトリルあるいはポリスルホンの多孔質膜など、一定の大きさ以下の分子またはイオンのみを透過させる半透膜が望ましい。また、前記電極気泡防護壁25は、樹脂のような絶縁体であっても良い。
さらに、図8に示すように、前記電極気泡防護壁25を、前記半透膜20に対して水平でなく、所定角度をもたせるようにすれば、前記電極2a,2bの表面からの発生する気泡を該壁25の一方に導くことができる。
なお、本実施の形態4では、前記電極気泡防護壁25として、前記バッファ液槽4の仕切り板8によって分けられた両槽に、電気泳動用電極2a,2bと前記半透膜20との間で、且つ該電極2a,2bと前記バイオチップ7の貫通孔部7aとを結んだ直線を遮る位置に、前記仕切り板8の開口部8a開口幅以上の長さの板を前記バイオチップ7に対して所定角度を持たせて設ける場合を一例に挙げたが、これに限るものではなく、該電極気泡防護壁25は、電気泳動用電極2a,2bと前記バイオチップ7の貫通孔部7aとを結んだ直線を遮るものであれば、その設置位置や形状はどのようなものであってもよい。さらに、前記電極気泡防護壁25の形状も、直線形状に限らず、L字形状や、S字形状などであってもよい。
以上のように、本実施の形態4によれば、前記バッファ液槽4中の両槽に、電気泳動用電極2a,2bと前記バイオチップ7の貫通孔部7aとを結んだ直線を遮る電極気泡防護壁25を設けるようにしたので、前記バッファ液槽4を回転させた際に前記気泡が半透膜20の表面に達するのを防止することが可能となり、この結果、正常に電気泳動を行い、前記バイオチップ7内の各貫通孔部7aにおいて、安定したハイブリダイゼーション強度を得ることができる。
(実施の形態5)
以下、実施の形態5における装置について説明する。
前記実施の形態4では、電気泳動時に、電気泳動電極2a,2bの表面から発生す気泡が、該電気泳動を阻害するのを防止するために、電極気泡防護壁を設けるようにしたが、本実施の形態5では、前記電極2a,2bの配置位置を変えることで、前記気泡が電気泳動を阻害するのを防止するようにしたものである。
まず、図9を用いて、本実施の形態5の装置の構成について説明する。図9は、本実施の形態5におけるバッファ液槽の断面を示す概略図である。
図9に示すように、本実施の形態5では、電極2a,2bが、該電極2a,2bから前記バイオチップ7の水平面に対して下した垂線が該バイオチップ7の貫通孔部7aに交差しない、前記バッファ液槽4の上方部分に設けられている。なお、その他の構成は、前記実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
ここで、電気泳動を行った際に前記バッファ液槽4中の電気泳動用電極2a,2bの表面から発生する気泡は、該バッファ液槽4中のバッファ液の電気分解によって発生するものである。そして、該気泡は前記電極2a,2bから上方向に流れるため、前記バッファ液槽4を回転機構10により回転させると、その回転角度によっては、前記バイオチップ7の両側に配置された半透膜20表面に達し、電気泳動を阻害する。
従って、本実施の形態5では、電気泳動用電極2a,2bを、該電極2a,2bからバイオチップ7の水平面に対して下した垂線が、前記バイオチップ7または貫通孔部7aと交差しない位置に配置することで、前記バッファ液の電気分解によって発生する電極2a,2bからの気泡を、前記バッファ液槽4を回転させた場合に半透膜20表面以外の場所へと導き、前記半透膜20の表面に達するのを防止するようにする。この結果、前記バッファ液槽4を回転させた場合でも正常に電気泳動を行うことができ、バイオチップ7内の各貫通孔部7aにおいて安定したハイブリダイゼーション強度を得ることができる。
なお、本実施の形態5では、電気泳動用電極2a,2bを、該電極2a,2bから前記バイオチップ7の水平面に対して下した垂線が該バイオチップ7の貫通孔部7aに交差しない、バッファ液槽4の上方位置に設ける場合を一例に挙げたが、前記電極2a,2bから前記バイオチップ7の水平面に対して下した垂線が該バイオチップ7の貫通孔部7aに交差しない、バッファ液槽4の下方位置に設けてもよい。
さらに、本実施の形態5では、前記電気泳動用電極2を一対設けるものとしたが、図10に示すように前記電気泳動用電極2を二対、前述した前記バッファ液槽4の上方位置と下方位置に設けてもよく、バッファ液槽4内の電界の対称性を保つことを考慮に入れると、このように二対設けるほうが望ましい。なお、電界の非対称性によるハイブリダイゼーションへの影響がない場合には一対のみでも良い。
以上のように、本実施の形態5によれば、前記バッファ液槽4中の、電気泳動用電極2a,2bを、電極2a,2bからバイオチップ7の水平面に対して下した垂線が、前記バイオチップ7または貫通孔部7aと交差しない位置に設けるようにしたので、前記バッファ液槽4を回転させた際に前記気泡が半透膜20の表面に達するのを防止することが可能となり、この結果、正常に電気泳動を行い、前記バイオチップ7内の各貫通孔部7aにおいて、安定したハイブリダイゼーション強度を得ることができる。
(実施の形態6)
以下、実施の形態6における装置について説明する。
前記実施の形態4では、電気泳動時に、電気泳動電極2a,2bから発生す気泡が、該電気泳動を阻害するのを防止するために、電極気泡防護壁を設けるようにしたが、本実施の形態6では、前記バッファ液槽4中のバッファ液を強制的に循環させる液送機構を設け、前記気泡を、該バッファ液の流れによって移動させて収容するようにしたものである。
まず、図11を用いて、本実施の形態6の装置100の構成について説明する。図11は、本実施の形態6におけるバッファ液槽の断面を示す概略図である。
図11において、本実施の形態6の装置100は、前記バッファ液槽4の仕切り板8によって分けられた両槽に、前記バッファ液槽4中のバッファ液を強制的に循環させる液送機構を設けている。
前記液送機構は、前記バッファ液槽4にバッファ液を流入させるバッファ液流入口26と、前記バッファ液槽4にバッファ液を流出させるバッファ液流出口27と、前記バッファ液層4内外に前記バッファ液を送るための駆動部31とを備え、前記駆動部は、前記バッファ液槽4中のバッファ液を循環させるポンプ28と、前記バッファ液槽4と前記ポンプ28とを結ぶバッファ液流路29と、前記バッファ液流路29を経由して流れてきた気泡を収容する電極気泡収容部30とを備えるものである。
なお、その他の構成は、前記実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
ここで、電気泳動を行った際前記バッファ液槽4中電気泳動用電極2a,2bの表面から発生する気泡は、該バッファ液槽4中のバッファ液の電気分解によって発生するものである。そして、該気泡は前記電極2a,2bから上方向に流れるため、前記バッファ液槽4を回転機構10により回転させると、その回転角度によっては、前記バイオチップ7の両側に配置された半透膜20表面に達し、電気泳動を阻害する。
従って、本実施の形態6では、電気泳動用電極2a,2bと前記半透膜20との間のバッファ液を流動させるべく、前記バッファ液槽4の前記仕切り板8により仕切られた両槽に、前記バッファ液流入口26及びバッファ液流出口27と、前記ポンプ28と、前記バッファ液流路29と、前記電極気泡回収部30とからなる液送機構を設け、前記ポンプ28によってバッファ液を強制的に循環させ、前記電極2a,2bからの気泡をバッファ液の流れによって前記バッファ液流出口27へと導いて移動させ、前記バッファ液流路29を経由して電極気泡収容部30に収容することで、前記電極2a,2bからの気泡が前記半透膜20の表面に達するのを防止するようにする。この結果、前記バッファ液槽4を回転させた場合でも正常に電気泳動を行うことができ、前記バイオチップ7内の各貫通孔部7aにおいて安定したハイブリダイゼーション強度を得ることができる。
以上のように、本実施の形態6によれば、前記バッファ液槽4の仕切り板8によって分けられた両槽に、前記バッファ液流入口26及びバッファ液流出口27と、前記ポンプ28と、前記バッファ液流路29と、前記電極気泡回収部30とからなる液機構を設け、前記電極2a,2bと前記半透膜20との間のバッファ液を強制的に流動させて、前記電極気泡回収部30にて気泡を回収するようにしたので、前記バッファ液槽4を回転させた際に前記気泡が半透膜20の表面に達するのを防止することが可能となり、この結果、正常に電気泳動を行い、前記バイオチップ7内の各貫通孔部7aにおいて、安定したハイブリダイゼーション強度を得ることができる。
以上、バイオチップに固定されたプローブとして核酸を例示し、核酸:核酸間のハイブリダイゼーション反応に適用可能な装置に関して説明したが、該装置の使用範囲は、ハイブリダーゼーション反応に限定されるものではない。例えば、プローブとし抗体を固定し、その抗体を使用して抗原を検出する際にも使用可能である。
本発明の装置は、核酸、タンパク質等の生体関連物質を電気泳動させる電気泳動装置全般に適用可能である。
本発明の実施の形態1における装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態1における装置のA−A断面図である。 本発明の実施の形態1における装置のバイオチップの詳細な構成を示す図である。 本発明の実施の形態1における装置のチップ設置部の詳細な構成を示す図である。 本発明の実施の形態1におけるバイオチップの回転軸とその回転動作を示す図である。 本発明の実施の形態1におけるバイオチップの回転軸とその回転動作の別の例を示す図である。 本発明の実施の形態1におけるバイオチップの回転軸とその回転動作の例を示す図である。 本発明の実施の形態1におけるバイオチップの回転軸とその回転動作の別の例を示す図である。 本発明の実施の形態1におけるバイオチップの回転軸とその回転動作のさらに別の例を示す図である。 本発明の実施の形態2における装置のバッファ液槽の断面概略図である。 本発明の実施の形態3における装置のバッファ液槽の断面概略図である。 本発明の実施の形態4における装置のバッファ液槽の断面概略図である。 本発明の実施の形態5における装置のバッファ液槽の断面概略図である。 本発明の実施の形態5における装置のバッファ液槽の別の例を示す断面概略図である。 本発明の実施の形態6における装置の構成を示す図である。 従来の装置の構成を示す図である。 従来のマイクロアレイチップの構成を示す図である。 従来の装置の別の構成を示す図である。
符号の説明
1 チップ設置部
2,2a,2b 電気泳動用電極
3 電源部
4 バッファ液槽
5 電気泳動用電源
6 極性反転スイッチ
7 バイオチップ
7a 貫通孔部
8 仕切り板
8a 開口部
9 蓋部
10 回転機構
11 回転軸部
12 回転軸支持部
13 バッファ液槽ギア部
14 モータギア部
15 モータ
16 モータ制御部
17 バッテリー部
18 検体収容部
19 バッファ液収容部
20 半透膜
21 注入口
22 電界の向き(上方向)
23 電界の向き(下方向)
24 残留気泡誘導壁
25 電極気泡防護壁
26 バッファ液流入口
27 バッファ液流出口
28 ポンプ
29 バッファ液流路
30 電極気泡収容部
31 駆動部
100 装置

Claims (8)

  1. 少なくとも一対の電気泳動用電極に電圧を印加して、検体を電気泳動させ、プローブと接触させる装置であって、
    前記プローブを固定した高分子ゲルを内部に充填した貫通孔部を持つ、バイオチップと、
    前記バイオチップを保持し、且つ該バイオチップの周囲に前記検体が収容可能なチップ設置部と、
    その内部に前記チップ設置部を配置し、該チップ設置部の周囲にバッファ液を収容し、前記チップ設置部内の前記バイオチップの貫通孔部の、開口面の平面と平行な側面のそれぞれに、前記少なくとも一対の電極のそれぞれを配置したバッファ液槽と、
    前記電気泳動中に、前記バッファ液槽を、検体が重力の影響を受けないような方向に回転させる回転機構と、を備える、
    生体関連物質検出用反応装置。
  2. 請求項1に記載の装置であって、
    前記回転機構は、前記バイオチップの貫通孔部の、開口面の平面内、又はこれと平行な平面内にて延びる水平方向の回転軸を中心に、前記バッファ液槽を回転させる、
    生体関連物質検出用反応装置。
  3. 請求項1に記載の装置であって、
    前記回転機構は、前記バイオチップの貫通孔部の、開口面の平面内の任意の位置と垂直に交差する回転軸を中心に、前記バッファ液槽を回転させる、
    生体関連物質検出用反応装置。
  4. 請求項1に記載の装置であって、
    前記電気泳動用電極に印加する電圧の極性を反転する極性反転スイッチを備え、
    前記バイオチップに対する検体の位置に応じて、前記各電極に印加する電圧の極性を制御する、
    生体関連物質検出用反応装置。
  5. 請求項1に記載の装置であって、
    前記電気泳動用電極に印加する電圧の極性を反転する極性反転スイッチと、
    前記電気泳動用電極に印加する電圧を制御する制御部と、を備え、
    前記バッファ液槽の回転角度に応じて、前記各電極に印加する電圧の極性、及び絶対値を制御する、
    生体関連物質検出用反応装置。
  6. 請求項1に記載の装置であって、
    前記バッファ液槽の一部に、前記バッファ液中の残留気泡が、前記バイオチップの貫通孔部の、開口面の平面であるチップ平面を平行に移動するのを防止する残留気泡誘導壁を設ける、
    生体関連物質検出用反応装置。
  7. 請求項1に記載の装置であって、
    前記バッファ液槽内の前記バイオチップと、前記電気泳動用電極との間で、且つ該電極と、前記バイオチップの貫通孔部とを結んだ直線を遮る位置に、前記バッファ液中の前記電気泳動電極から発生する気泡が前記バイオチップの貫通孔部の、開口面の平面であるチップ平面に達するのを防止する気泡防護壁を設ける、
    生体関連物質検出用反応装置。
  8. 請求項1に記載の装置であって、
    前記電気泳動用電極を、該電気泳動用電極から前記バイオチップの貫通孔部の、開口面の平面である水平面に対して下した垂線が、該バイオチップの貫通孔部に交差しない位置に配置する、
    生体関連物質検出用反応装置。
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