JP4808459B2 - 染料含有ネガ型硬化性組成物、カラーフィルタおよびその製造方法 - Google Patents

染料含有ネガ型硬化性組成物、カラーフィルタおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、液晶表示素子(LCD)や固体撮像素子(CCD、CMOSなど)等に用いられるカラーフィルタを構成する着色画像の形成に好適な染料含有ネガ型硬化性組成物、並びに該染料含有ネガ型硬化性組成物を用いたカラーフィルタおよびその製造方法に関する。
液晶表示素子や固体撮像素子に用いられるカラーフィルタを作製する方法としては、染色法、印刷法、電着法および顔料分散法が知られている。
このうち、顔料分散法は、顔料を種々の感光性組成物に分散させた着色感放射線性組成物を用いてフォトリソ法によってカラーフィルタを作製する方法であり、顔料を使用しているために光や熱等に安定であるという利点を有している。また、フォトリソ法によってパターニングするため、位置精度が高く、大画面、高精細カラーディスプレイ用カラーフィルタを作製するのに好適な方法として広く利用されてきた。
顔料分散法によりカラーフィルタを作製する場合、ガラス基板上に感放射線性組成物をスピンコーターやロールコーター等により塗布し乾燥させて塗膜を形成し、該塗膜をパターン露光・現像することによって着色された画素が形成され、この操作を各色ごとに繰り返し行うことでカラーフィルタを得ることができる。
前記の顔料分散法としては、アルカリ可溶性樹脂に光重合性モノマーと光重合開始剤とを併用したネガ型感光性組成物が記載されたものがある(例えば、特許文献1〜4参照。)。
一方、近年、固体撮像素子用のカラーフィルタにおいては更なる高精細化が望まれている。しかしながら、従来の顔料分散系では解像度を更に向上させることは困難であり、顔料の粗大粒子により色ムラが発生する等の問題があるため、固体撮像素子のように微細パターンが要求される用途には適さなかった。
かかる問題を解決すべく、従来から顔料に代えて染料を使用する技術が提案されている(例えば、特許文献5参照。)。しかしながら、染料を含有する硬化性組成物は、例えば、耐光性、耐熱性、溶解性、塗布均一性など様々な性能につき、一般的に顔料に比べて劣るという問題があった。更に、特に固体撮像素子用カラーフィルタ作製用途の場合には1.5μm以下の膜厚が要求される。このため、硬化性組成物中に多量の色素を添加しなければならず、これにより基板との密着が不充分となったり、十分な硬化が得られなかったり、露光部でも染料が抜けてしまうなどと、パターン形成性が著しく困難であるといった問題も生じていた。
また、顔料系レジストにおいて、レジスト成分中に無機金属塩が含有すると様々な点で問題となることが開示されている(例えば、特許文献6参照。)。
特開平2−181704号公報 特開平2−199403号公報 特開平5−273411号公報 特開平7−140654号公報 特開平6−75375号公報 特開2001−166124号公報
したがって、本発明の目的は好適に染料を使用できる硬化性組成物を提供することであり、具体的には、保存安定性に優れ、耐光性が良好な染料含有ネガ型硬化性組成物およびこれを用いたカラーフィルタを提供することにある。また、本発明は、コストパフォーマンスが高く、優れたカラーフィルタ(特に固体撮像素子用のカラーフィルタ)を製造することのできるカラーフィルタの製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための具体的手段は以下の通りである。
<1>(A)有機溶剤可溶性染料、(B)光重合開始剤、(C)ラジカル重合性モノマー、および、(D)有機溶剤、を少なくとも含む染料含有ネガ型硬化性組成物であって、前記(A)有機溶剤可溶性染料とは異なる(X)無機金属塩の全固形分に対する含有量が0.003〜0.09質量%であり、前記(B)光重合開始剤がオキシム系化合物であり、
前記(A)有機溶剤可溶性染料が、吸収特性の異なる2種以上の染料の混合物からなり、
前記吸収特性の異なる2種以上の染料の組合せが、シアン発色の染料とイエロー発色の染料との組み合わせであることを特徴とする染料含有ネガ型硬化性組成物である。
<2>前記吸収特性の異なる2種以上の染料の組合せが、フタロシアニン系染料と、Valifast Yellow 1101との組み合わせであることを特徴とする上記<1>の染料含有ネガ型硬化性組成物である。
<3>前記(A)有機溶剤可溶性染料の少なくとも1種が、銅フタロシアニン、亜鉛フタロシアニン、または、コバルトフタロシアニン系の染料であって、前記(A)有機溶剤可溶性染料は、酸処理が施されていることを特徴とする上記<1>または<2>の染料含有ネガ型硬化性組成物である。
<4>前記(A)有機溶剤可溶性染料の少なくとも1種が、銅フタロシアニン系の染料であって、前記(A)有機溶剤可溶性染料は、塩酸処理が施されていることを特徴とする上記<1>または<2>の染料含有ネガ型硬化性組成物である。
<5>(A)有機溶剤可溶性染料、(B)光重合開始剤、(C)ラジカル重合性モノマー、および、(D)有機溶剤、を少なくとも含む染料含有ネガ型硬化性組成物であって、前記(A)有機溶剤可溶性染料とは異なる(X)無機金属塩の全固形分に対する含有量が0.003〜0.09質量%であり、
前記(B)光重合開始剤がオキシム系化合物であり、
前記(A)有機溶剤可溶性染料が銅フタロシアニン、亜鉛フタロシアニン、または、コバルトフタロシアニン系の染料であって、前記(A)有機溶剤可溶性染料は、酸処理が施されていることを特徴とする染料含有ネガ型硬化性組成物である。
<6>前記(A)有機溶剤可溶性染料が銅フタロシアニン系の染料であって、前記(A)有機溶剤可溶性染料は、塩酸処理が施されていることを特徴とする上記<5>の染料含有ネガ型硬化性組成物である。
<7>前記(A)有機溶剤可溶性染料が、吸収特性の異なる2種以上の染料の混合物からなることを特徴とする上記<5>または<6>の染料含有ネガ型硬化性組成物である。
<8>前記吸収特性の異なる2種以上の染料の組合せが、シアン発色の染料とイエロー発色の染料との組み合わせであることを特徴とする上記<7>の染料含有ネガ型硬化性組成物である。
<9>前記吸収特性の異なる2種以上の染料の組合せが、銅フタロシアニン、亜鉛フタロシアニン、または、コバルトフタロシアニン系の染料と、Valifast Yellow 1101との組み合わせであることを特徴とする上記<7>の染料含有ネガ型硬化性組成物である。
10> 前記(X)無機金属塩の含有量が、全固形分に対して0.01質量%以下であることを特徴とする前記<1>〜<9>の染料含有ネガ型硬化性組成物である。
<11> さらに、(E)バインダー樹脂を含むことを特徴とする前記<1>〜<10>の染料含有ネガ型硬化性組成物である。
<12> 前記(E)バインダー樹脂の含有量が、全固形分に対して12質量%以下であることを特徴とする前記<11>の染料含有ネガ型硬化性組成物。
<13> 前記(E)バインダー樹脂が、アルカリ可溶性バインダーであることを特徴とする前記<11>〜<12>の染料含有ネガ型硬化性組成物である。
<14> 前記(C)ラジカル重合性モノマーが、多官能(メタ)アクリル化合物であることを特徴とする前記<1>〜<13>の染料含有ネガ型硬化性組成物である。
<15> 前記(A)有機溶剤可溶性染料が、酸性染料であることを特徴とする前記<1>〜<14>の染料含有ネガ型硬化性組成物である。
16> 前記(B)光重合開始剤が、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−オクタンジオン、または、1−(O−アセチルオキシム)−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノンであることを特徴とする前記<1>〜<15>の染料含有ネガ型硬化性組成物である。
17> 前記<1>〜<16>の染料含有ネガ型硬化性組成物を用いてなることを特徴とするカラーフィルタである。
18> 前記<1>〜<17>の染料含有ネガ型硬化性組成物を支持体上に塗布後、マスクを通して露光し、現像してパターンを形成する工程を含むことを特徴とするカラーフィルタの製造方法である。
19> 前記<18>のカラーフィルタが各画素の受光部とマイクロレンズとの間に配置されることを特徴とする固体撮像素子である。
本発明によれば、保存安定性に優れ、耐光性が良好な染料含有ネガ型硬化性組成物およびこれを用いたカラーフィルタを提供することができる。また、本発明によれば、コストパフォーマンスが高く、優れたカラーフィルタ(特に固体撮像素子用のカラーフィルタ)を製造することのできるカラーフィルタの製造方法を提供することができる。
以下、本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物、並びに該染料含有ネガ型硬化性組成物を用いて構成されるカラーフィルタおよびその製造方法について詳述する。
《染料含有ネガ型硬化性組成物》
本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物は、(A)有機溶剤可溶性染料、(B)光重合開始剤、(C)ラジカル重合性モノマー、および、(D)有機溶剤、を少なくとも含む染料含有ネガ型硬化性組成物であって、前記(A)有機溶剤可溶性染料とは異なる(X)無機金属塩の全固形分に対する含有量が0.003〜0.09質量%以下であり、前記(B)光重合開始剤がオキシム系化合物であることを特徴とする。本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物は、更にバインダー樹脂、架橋剤等の他の成分を含んでいてもよい。本発明においては、前記(A)有機溶剤可溶性染料が、吸収特性の異なる2種以上の染料の混合物からなり、前記吸収特性の異なる2種以上の染料の組合せが、シアン発色の染料とイエロー発色の染料との組み合わせであるか、又は、前記(A)有機溶剤可溶性染料が銅フタロシアニン、亜鉛フタロシアニン、または、コバルトフタロシアニン系の染料であって、前記(A)有機溶剤可溶性染料は、酸処理が施されている。
本発明によれば、有機溶剤可溶性染料とは異なる無機金属塩の含有量を、組成物の全固形分対して0.1質量%以下とすることで、レジスト液(本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物)の保存安定性を向上させることができ、更に、耐光性をも高めることができる。
以下、本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物について詳細に説明する。
(A)有機溶剤可溶性染料
前記有機溶剤可溶性染料としては、有機溶媒に可溶な染料であれば特に制限なく使用することができ、例えば、従来カラーフィルタ用として公知の染料などが挙げられる。例えば、特開昭64−90403号公報、特開昭64−91102号公報、特開平1−94301号公報、特開平6−11614号公報、特登2592207号、米国特許第4,808,501号明細書、米国特許第5,667,920号明細書、米国特許第5,059,500号明細書、特開平5−333207号公報、特開平6−35183号公報、特開平6−51115号公報、特開平6−194828号公報等に記載の色素が挙げられる。化学構造の観点からは、トリフェニルメタン系、アントラキノン系、ベンジリデン系、オキソノール系、シアニン系、フェノチアジン系、ピロロピラゾールアゾメチン系、キサンテン系、フタロシアニン系、ベンゾピラン系、インジゴ系、等の染料が使用できる。本発明において、特に好ましくは、ピラゾールアゾ系、アニリノアゾ系、ピラゾロトリアゾールアゾ系、ピリドンアゾ系、アントラキノン系、アンスラピリドン系の染料である。
また、水またはアルカリ現像を行うレジスト系の場合には現像によりバインダーおよび/または染料を完全に除去するという観点から、酸性染料および/またはその誘導体が好適に使用できることがある。そのほか、直接染料、塩基性染料、媒染染料、酸性媒染染料、アゾイック染料、分散染料、油溶染料、食品染料、および/またはこれらの誘導体等も有用に使用することができる。
<酸性染料>
前記酸性染料について説明する。酸性染料は、スルホン酸やカルボン酸やフェノール性水酸基等の酸性基を有する色素であれば特に限定されないが、有機溶剤や現像液に対する溶解性、塩基性化合物との塩形成性、吸光度、硬化性組成物中の他の成分との相互作用、耐光性、耐熱性等の必要とされる性能の全てを考慮して選択されるのが好ましい。
以下、前記酸性染料の具体例を挙げる。但し、本発明においてはこれらに限定されるものではない。例えば、
Acid Alizarin Violet N;
Acid Black 1,2,24,48;
Acid Blue 1,7,9,15,18,23,25,27,29,40,42,45,51,62,70,74,80,83,86,87,90,92,96,103,112,113,120,129,138,147,150,158,171,182,192,210,242,243,256,259,267,278,280,285,290,296,315,324:1,335,340;
Acid Chrome violet K;
Acid Fuchsin;
Acid Green 1,3,5,9,16,25,27,50,58,63,65,80,104,105,106,109;
Acid Orange 6,7,8,10,12,26,50,51,52,56,62,63,64,74,75,94,95,107,108,169,173;
Acid Red 1,4,8,14,17,18,26,27,29,31,34,35,37,42,44,50,51,52,57,66,73,80,87,88,91,92,94,97,103,111,114,129,133,134,138,143,145,150,151,158,176,182,183,198,206,211,215,216,217,227,228,249,252,257,258,260,261,266,268,270,274,277,280,281,195,308,312,315,316,339,341,345,346,349,382,383,394,401,412,417,418,422,426;
Acid Violet 6B,7,9,17,19;
Acid Yellow 1,3,7,9,11,17,23,25,29,34,36,38,40,42,54,65,72,73,76,79,98,99,111,112,113,114,116,119,123,128,134,135,138,139,140,144,150,155,157,160,161,163,168,169,172,177,178,179,184,190,193,196,197,199,202,203,204,205,207,212,214,220,221,228,230,232,235,238,240,242,243,251;
Direct Yellow 2,33,34,35,38,39,43,47,50,54,58,68,69,70,71,86,93,94,95,98,102,108,109,129,136,138,141;
Direct Orange 34,39,41,46,50,52,56,57,61,64,65,68,70,96,97,106,107;
Direct Red 79,82,83,84,91,92,96,97,98,99,105,106,107,172,173,176,177,179,181,182,184,204,207,211,213,218,220,221,222,232,233,234,241,243,246,250;
Direct Violet 47,52,54,59,60,65,66,79,80,81,82,84,89,90,93,95,96,103,104;
Direct Blue 57,77,80,81,84,85,86,90,93,94,95,97,98,99,100,101,106,107,108,109,113,114,115,117,119,137,149,150,153,155,156,158,159,160,161,162,163,164,166,167,170,171,172,173,188,189,190,192,193,194,196,198,199,200,207,209,210,212,213,214,222,228,229,237,238,242,243,244,245,247,248,250,251,252,256,257,259,260,268,274,275,293;
Direct Green 25,27,31,32,34,37,63,65,66,67,68,69,72,77,79,82;
Mordant Yellow 5,8,10,16,20,26,30,31,33,42,43,45,56,50,61,62,65;
Mordant Orange 3,4,5,8,12,13,14,20,21,23,24,28,29,32,34,35,36,37,42,43,47,48;
Mordant Red 1,2,3,4,9,11,12,14,17,18,19,22,23,24,25,26,30,32,33,36,37,38,39,41,43,45,46,48,53,56,63,71,74,85,86,88,90,94,95;
Mordant Violet 2,4,5,7,14,22,24,30,31,32,37,40,41,44,45,47,48,53,58;
Mordant Blue 2,3,7,8,9,12,13,15,16,19,20,21,22,23,24,26,30,31,32,39,40,41,43,44,48,49,53,61,74,77,83,84;
Mordant Green 1,3,4,5,10,15,19,26,29,33,34,35,41,43,53;
Food Yellow 3;
およびこれらの染料の誘導体が挙げられる。
前記の酸性染料の中でも、
Acid Black 24;
Acid Blue 23,25,29,62,80,86,87,92,138,158,182,243,324:1;
Acid Orange 8,51,56,74,63,74;
Acid Red 1,4,8,34,37,42,52,57,80,97,114,143,145,151,183,217,249;
Acid Violet 7;
Acid Yellow 17,25,29,34,42,72,76,99,111,112,114,116,134,155,169,172,184,220,228,230,232,243;
Acid Green 25;
などの染料およびこれらの染料の誘導体が好ましい。
また、前記以外の、アゾ系、キサンテン系、フタロシアニン系の酸性染料も好ましく、C.I.Solvent Blue 44,38;C.I.Solvent Orange45;Rhodamine B; Rhodamine 110;3−[(5−chloro−2−phenoxyphenyl)hydrazono]−3,4−dihydro−4−oxo−5−[(phenylsulfonyl)amino]−2,7−Naphthalenedisulfonic acid等の酸性染料およびこれらの染料の誘導体も好適に使用することができる。
酸性染料の誘導体としては、スルホン酸やカルボン酸等の酸性基を有する酸性染料の無機塩、酸性染料と含窒素化合物との塩、酸性染料のスルホンアミド体等が使用でき、硬化性組成物溶液として溶解させることが出来るものであれば特に限定されないが、有機溶剤や現像液に対する溶解性、吸光度、硬化性組成物中の他の成分との相互作用、耐光性、耐熱性等の必要とする性能の全てを考慮して選択される。
酸性染料と含窒素化合物との塩について説明する。酸性染料と含窒素化合物との塩を形成する方法は、酸性染料の溶解性改良(有機溶剤への溶解性付与)や、耐熱性および耐光性改良に効果的な場合がある。
酸性染料と塩を形成する含窒素化合物、および酸性染料とアミド結合を形成する含窒素化合物について説明する。
含窒素化合物は、塩またはアミド化合物の有機溶剤や現像液に対する溶解性、塩形成性、染料の吸光度・色価、硬化性組成物中の他の成分との相互作用、着色剤としての耐熱性および耐光性等の全てを勘案して選択される。吸光度・色価の観点のみで選択する場合には、前記含窒素化合物としてはできるだけ分子量の低いものが好ましく、中でも分子量300以下のものが好ましく、分子量280以下のものがより好ましく、分子量250以下のものが特に好ましい。
酸性染料と含窒素化合物との塩における、含窒素化合物/酸性染料のモル比(以下、「n」という。)について説明する。nは、酸性染料分子と対イオンであるアミン化合物とのモル比率を決定する値であり、酸性染料−アミン化合物の塩形成条件によって自由に選択することができる。具体的には、酸性染料中の酸の官能基数の0<n≦5の間の数値が実用上多く用いられ、有機溶剤や現像液に対する溶解性、塩形成性、吸光度、硬化性組成物中の他の成分との相互作用、耐光性、耐熱性等、必要とする性能の全てを考慮して選択される。吸光度のみの観点で選択する場合には、前記nは0<n≦4.5の間の数値をとることが好ましく、0<n≦4の間の数値をとることがさらに好ましく、0<n≦3.5の間の数値をとることが特に好ましい。
前記に示した酸性染料はその構造上酸性基を導入したことにより、酸性染料となっていることから、その置換基を変更することにより、非酸性染料とすることが出来る。
酸性染料は、アルカリ現像の際に好適に作用する場合もあるが、一方で過現像となってしまうこともあり、非酸性染料を好適に使用する場合もある。非酸性染料としては、前記記載の酸性染料の酸性基を有さない染料などが好適に使用される。
これら染料は、補色系であるイエロー、マゼンタ、シアンを構成させるときはそれぞれ単色の染料を用いるが、原色系であるレッド、グリーン、ブルーを構成させる場合は、二種類以上の染料の組み合わせを用いる。二種類以上の染料を組合せて原色系を組上げることが好ましい。
また、前記有機溶剤可溶性染料は、吸収特性の異なる2種以上の染料の混合物からなることが好ましい。このように、吸収特性の異なる2種以上の染料を用いることにより、目的に応じた色調整が容易となる。このような組み合わせとしては、例えば、マゼンタとイエローとの組み合わせ、シアンとイエローとの組み合わせ、シアンとバイオレットとの組み合わせ等が挙げられ、更に、マゼンタ2種とイエローとの組み合わせ、マゼンタとイエロー2種との組み合わせ、シアン2種とイエローとの組み合わせ、シアンとイエロー2種との組み合わせ、シアン2種とバイオレットとの組み合わせ、シアンとバイオレット2種との組み合わせ等が挙げられる。
前記有機溶剤可溶性染料の含有濃度について説明する。本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物の全固形成分中における有機溶剤可溶性染料の含有濃度としては、染料により異なるが、色の再現性と硬膜性とのバランスを図る観点から、0.5〜80質量%が好ましく、10〜60質量%がより好ましい。また、2種以上の染料を混合して調色する場合においては、最も少量添加する染料の量は全染料量を100%とした時に、そのうちの少なくとも10%以上であることが好ましい。
(B)光重合開始剤
次に、光重合開始剤について説明する。前記光重合開始剤は、染料含有ネガ型硬化性組成物をネガ型に構成する場合に後述する(C)ラジカル重合性モノマーと共に含有される。光重合開始剤としてはラジカル重合性モノマーを重合させ得るものであれば、特に限定されないが、特性、開始効率、吸収波長、入手性、コスト等の観点で選ばれるのが好ましい。
本発明に使用され得る光重合開始剤としては、例えば、ハロメチルオキサジアゾール化合物およびハロメチル−s−トリアジン化合物から選択される少なくとも一つの活性ハロゲン化合物;3−アリール置換クマリン化合物、ロフィン2量体;ベンゾフェノン化合物;アセトフェノン化合物およびその誘導体;シクロペンタジエン−ベンゼン−鉄錯体およびその塩、オキシム化合物等が挙げられる。本発明における光重合開始剤としては少なくともオキシム系化合物が用いられる。
ハロメチルオキサジアゾール化合物である活性ハロゲン化合物としては、特公昭57−6096号公報に記載の2−ハロメチル−5−ビニル−1,3,4−オキサジアゾール化合物等や、2−トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(p−シアノスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(p−メトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、等が挙げられる。
ハロメチル−s−トリアジン系化合物である活性ハロゲン化合物としては、特公昭59−1281号公報に記載のビニル−ハロメチル−s−トリアジン化合物、特開昭53−133428号公報に記載の2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス−ハロメチル−s−トリアジン化合物および4−(p−アミノフェニル)−2,6−ジ−ハロメチル−s−トリアジン化合物、等が挙げられる。
具体的には、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−p−メトキシスチリル−s−トリアジン、2,6−ビス(トリクロロメチル)−4−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,6−ビス(トリクロロメチル)−4−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(1−p−ジメチルアミノフェニル−1,3−ブタジエニル)−s−トリアジン、2−トリクロロメチル−4−アミノ−6−p−メトキシスチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(4−エトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(4−ブトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−〔4−(2−メトキシエチル)−ナフト−1−イル〕−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、
2−〔4−(2−エトキシエチル)−ナフト−1−イル〕−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−〔4−(2−ブトキシエチル)−ナフト−1−イル〕−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(2−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(6−メトキシ−5−メチル−ナフト−2−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(6−メトキシ−ナフト−2−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(5−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(4,7−ジメトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(6−エトキシ−ナフト−2−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(4,5−ジメトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、
4−〔p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔o−メチル−p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔p−N,N−ジ(クロロエチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔o−メチル−p−N,N−ジ(クロロエチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(p−N−クロロエチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(p−N−エトキシカルボニルメチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔p−N,N−ジ(フェニル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(p−N−クロロエチルカルボニルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、
4−〔p−N−(p−メトキシフェニル)カルボニルアミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔m−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔m−ブロモ−p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔m−クロロ−p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔m−フロロ−p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔o−ブロモ−p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔o−クロロ−p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、
4−〔o−フロロ−p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔o−ブロモ−p−N,N−ジ(クロロエチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔o−クロロ−p−N,N−ジ(クロロエチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔o−フロロ−p−N,N−ジ(クロロエチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔m−ブロモ−p−N,N−ジ(クロロエチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔m−クロロ−p−N,N−ジ(クロロエチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、
4−〔m−フロロ−p−N,N−ジ(クロロエチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(m−ブロモ−p−N−エトキシカルボニルメチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(m−クロロ−p−N−エトキシカルボニルメチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(m−フロロ−p−N−エトキシカルボニルメチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(o−ブロモ−p−N−エトキシカルボニルメチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(o−クロロ−p−N−エトキシカルボニルメチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、
4−(o−フロロ−p−N−エトキシカルボニルメチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(m−ブロモ−p−N−クロロエチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(m−クロロ−p−N−クロロエチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(m−フロロ−p−N−クロロエチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(o−ブロモ−p−N−クロロエチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(o−クロロ−p−N−クロロエチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(o−フロロ−p−N−クロロエチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン等が挙げられる。
その他、みどり化学社製のTAZシリーズ(例えば、TAZ−107、TAZ−110、TAZ−104、TAZ−109、TAZ−140、TAZ−204、TAZ−113、TAZ−123)、PANCHIM社製のTシリーズ(例えば、T−OMS、T−BMP、T−R、T−B)、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のイルガキュアシリーズ(例えば、イルガキュア651、イルガキュア184、イルガキュア500、イルガキュア1000、イルガキュア149、イルガキュア819、イルガキュア261)、ダロキュアシリーズ(例えばダロキュア1173)、4,4'−ビス(ジエチルアミノ)−ベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−4−モルホリノブチロフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、
2−(o−クロルフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(p−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(p−メチルメルカプトフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、ベンゾインイソプロピルエーテル、等も有用に用いられる。
オキシム化合物からなるオキシム系光重合開始剤としては、例えば、特開2000−80068、国際公開WO−02/100903A1、特開2001−233842などに記載されているオキシム系開始剤が知られている。
前記オキシム化合物としては、例えば、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−ブタンジオン、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−ペンタンジオン、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−ヘキサンジオン、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−ペンタンジオン、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−オクタンジオン、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(メチルフェニルチオ)フェニル]−1,2−ブタンジオン、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(エチルフェニルチオ)フェニル]−1,2−ブタンジオン、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(ブチルフェニルチオ)フェニル]−1,2−ブタンジオン、1−(O−アセチルオキシム)−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノン、1−(O−アセチルオキシム)−1−[9−メチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノン、1−(O−アセチルオキシム)−1−[9−プロプル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノン、1−(O−アセチルオキシム)−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノン、1−(O−アセチルオキシム)−1−[9−エチル−6−(2−ブチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
これら光重合開始剤は、単独で使用しても2種以上混合して使用してもよいが、少なくとも1種はトリアジン系光重合開始剤若しくはオキシム系光重合開始剤であることが好ましく、オキシム系光重合開始剤であることが特に好ましい。中でも、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製の2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−オクタンジオン、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製の1−(O−アセチルオキシム)−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノンを使用することが最も好ましい。
これら光重合開始剤には、増感剤や光安定剤を併用することができる。
その具体例として、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、9−フルオレノン、2−クロロ−9−フルオレノン、2−メチル−9−フルオレノン、9−アントロン、2−ブロモ−9−アントロン、2−エチル−9−アントロン、9,10−アントラキノン、2−エチル−9,10−アントラキノン、2−t−ブチル−9,10−アントラキノン、2,6−ジクロロ−9,10−アントラキノン、キサントン、2−メチルキサントン、2−メトキシキサントン、2−メトキシキサントン、チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、アクリドン、10−ブチル−2−クロロアクリドン、ベンジル、ジベンジルアセトン、p−(ジメチルアミノ)フェニルスチリルケトン、p−(ジメチルアミノ)フェニル−p−メチルスチリルケトン、ベンゾフェノン、p−(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(またはミヒラーケトン)、p−(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、ベンゾアントロン等や特公昭51−48516号公報記載のベンゾチアゾール系化合物等や、チヌビン1130、同400等が挙げられる。
本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物には、上述の光重合開始剤のほかに他の公知の開始剤を使用することができる。
具体的には、米国特許第2,367,660号明細書に開示されているビシナールポリケトルアルドニル化合物、米国特許第2,367,661号および第2,367,670号明細書に開示されているα−カルボニル化合物;米国特許第2,448,828号明細書に開示されているアシロインエーテル;米国特許第2,722,512号明細書に開示されているα−炭化水素で置換された芳香族アシロイン化合物;米国特許第3,046,127号および第2,951,758号明細書に開示されている多核キノン化合物;米国特許第3,549,367号明細書に開示されているトリアリールイミダゾールダイマー/p−アミノフェニルケトンの組合せ、特公昭51−48516号公報に開示されているベンゾチアゾール系化合物/トリハロメチール−s−トリアジン系化合物、等を挙げることができる。
光重合開始剤(公知の開始剤を用いた場合にはそれを含む)の総使用量としては、塗膜の硬度とパターンの矩形性との向上を図る観点から、後述のラジカル重合性モノマー固形分(質量)に対して、0.01質量%〜50質量%が好ましく、1質量%〜30質量%がより好ましく、1質量%〜20質量%が特に好ましい。該使用量が、0.01質量%より少ないと重合が進み難くなることがあり、50質量%を超えると、重合率は大きくなるが分子量が低くなり膜強度が弱くなることがある。
(C)ラジカル重合性モノマー
次に、ラジカル重合性モノマーについて説明する。前記ラジカル重合性モノマーとしては、少なくとも1つの付加重合可能なエチレン性二重結合を有し、常圧下で100℃以上の沸点を持つ化合物が好ましい。前記エチレン性二重結合は(メタ)アクリレートであることが好ましい。後述の光重合開始剤等と共に含有することにより、染料含有ネガ型硬化性組成物をネガ型に構成することができる。
前記ラジカル重合性モノマーの例としては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、等の単官能のアクリレートやメタアクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、
トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイロキシエチル)イソシアヌレート、グリセリンやトリメチロールエタン等の多官能アルコールにエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加させた後(メタ)アクリレート化したもの、特公昭48−41708号、特公昭50−6034号、特開昭51−37193号の各公報に記載されているようなウレタンアクリレート類、特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号各公報に記載されているポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能のアクリレートやメタアクリレートおよびこれらの混合物を挙げることができる。更に、日本接着協会誌Vol.20、No.7、300〜308頁に光硬化性モノマーおよびオリゴマーとして紹介されているものが挙げられる。
中でも、本発明のラジカル重合性モノマーとしては、多官能(メタ)アクリル化合物が好ましい。
本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物において前記ラジカル重合性モノマーは、硬化性等の観点から組成物の全固形分中の1質量%〜60質量%であることが好ましく、10質量%〜50質量%であることがより好ましい。該使用量が1質量%より少ないと露光部の硬化性が不足し、60質量%より多いと未露光部の溶出性が著しく低下する。
(X)無機金属塩
次に、本発明の特徴の一つである(A)有機溶剤可溶性染料とは異なる(X)無機金属塩(以下、単に「無機金属塩」という場合もある。)について説明する。本発明において「(A)有機溶剤可溶性染料とは異なる(X)無機金属塩」とは、有機溶剤可溶性染料成分ではない無機金属塩であり、具体的には、有機溶剤可溶性染料の塩を含まない無機金属塩またはフリーの金属イオンを含む概念である。
本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物は、これら無機金属塩の含有量を全固形分に対して0.1質量%以下とすることで、レジスト液(本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物)の保存安定性を向上させることができるとともに、耐光性を高めることができる。前記無機金属塩の含有量が0.1質量%を超えると、前記保存安定性と耐光性とを低下させる要因となる。
本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物中における前記無機金属塩の含有量は、例えば、特開2004−315729号公報に記載の方法に従って算出することができる。
具体的には、金属−サルコシン錯体の逆相分配高速液体クロマトグラフィーによるオンカラム誘導体化法で行うことができる。
サルコシン誘導体としては、例えば、(株)同仁化学研究所製のN−(ジチオカルボキシ)サルコシンナトリウム塩(DTCSNa)を使用することができる。また、高速液体クロマトグラフィー装置としては、島津製作所(株)製の10Avpシリーズを用いることができ、カラムについては東ソー(株)製の「Octadecyl−2PW」6.0×150mmを使用することができる。前記オンカラム誘導体化法で銅イオン(Cu2+)の濃度を測定する場合、検出される面積値を別途作製した検量線から換算することで、銅イオンの濃度を算出することができる。
尚、サルコシン誘導体と銅塩の錯体形成に関しては、境幸夫,黒木佳津子著、「分析化学」、28、1979年、p.429−431に詳しい。また、高速液体クロマトグラフィーによる金属錯体の同定に関しては、星座,高橋則充,井上貞信,松原睦哉著、「分析化学」、35、1986年、p.819−822;五十嵐淑朗,小原昭,足立弘明,四つ柳隆夫著、「分析化学」、35、1986年、p.829−831;渡辺英三郎、中島英充、蝦名毅、星野仁、四つ柳隆夫著、「分析化学」、32、1983年、p.469−474に詳しく記述してある。
上述の通り、前記無機金属塩は、有機溶剤可溶性染料の塩を含まない無機金属塩またはフリーの金属イオンである。前記有機溶剤可溶性染料の塩を含まない無機金属塩としては、特に限定されないが、例えば、下記金属イオンの塩化物塩、酢酸塩、硫酸塩、硝酸塩、水酸塩等が挙げられる。また、前記金属イオンとしては、特に限定されないが、例えば、亜鉛、マグネシウム、珪素、スズ、ロジウム、白金、パラジウム、モリブデン、マンガン、鉛、銅、ニッケル、コバルト、鉄、チタンオキシ、バナジウムオキシ、バリウム、カルシウム、ナトリウム、ストロンチウム等が挙げられる。これら金属イオンのカウンターイオンとしては、各素材合成時由来のアニオン等が挙げられる。
これら金属イオン等の無機金属塩は、各素材から持ち込まれることが一般的である。特にこれら金属イオンは、各素材合成時の反応触媒、金属錯体合成時の過剰分、金属錯体染料合成時の過剰分若しくは遊離により生成する成分である。
本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物の保存性安定性や耐光性に対しては、特に合成時に使用するカルシウムおよびナトリウムや、金属含有染料の不純物である金属塩が問題であり、さらには、銅フタロシアニン、亜鉛フタロシアニン、コバルトフタロシアニン等を適用した際にも、それぞれフリーの銅、亜鉛、コバルトイオンが前記特性に対して問題となる。
本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物においては、全固形分に対する前記無機金属塩の含有量は0.003〜0.09質量%であり、好ましくは0.01質量%以下である。また、本発明における前記無機金属塩の含有量の下限値は0であることが好ましいが、実質的に0.0001〜0.1質量%程度であればよく、0.0001〜0.01質量%程度が好ましい。本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物中の前記無機金属塩の含有量を、上述のような範囲とするためには、例えば、組成物を構成する各成分の合成時に精製を強化することが挙げられる。前記精製の強化としては、例えば、水洗の強化によるカルシウム塩やナトリウム塩の除去や、銅フタロシアニン、亜鉛フタロシアニン、コバルトフタロシアニン合成時の後処理工程に酸処理(例えば、塩酸処理)することにより、それぞれフリーの銅、亜鉛、コバルトを除去すること等が挙げられる。
(D)有機溶剤
次に有機溶剤について説明する。本発明に用いられる有機溶剤は、各成分の溶解性や染料含有ネガ型硬化性組成物の塗布性を満足すれば基本的に特に限定されないが、特に染料、バインダーの溶解性、塗布性、安全性を考慮して選ばれることが好ましい。
前記溶剤としては、エステル類、例えば、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、アルキルエステル類、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、等;
3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル等の3−オキシプロピオン酸アルキルエステル類、例えば、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、等;2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル等の2−オキシプロピオン酸アルキルエステル類、例えば、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、等;ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル、等;
エーテル類、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、等;
ケトン類、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、等;芳香族炭化水素類、例えば、トルエン、キシレン、等が好ましい。
(E)バインダー樹脂
次に、バインダー樹脂について説明する。本発明におけるバインダー樹脂は、有機溶剤可溶であればいずれのものでもよく、例えば、有機高分子重合体が好適に用いられる。中でも、アルカリ可溶性バインダーが好適に用いられる。前記アルカリ可溶性バインダーは、水可溶性またはアルカリ可溶性であれば特に限定はないが、耐熱性、現像性、入手性等の観点から選ばれることが好ましい。
前記アルカリ可溶性バインダーとしては、線状有機高分子重合体で、有機溶剤に可溶で、弱アルカリ水溶液で現像できるものが好ましい。このような線状有機高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸を有するポリマー、例えば特開昭59−44615号、特公昭54−34327号、特公昭58−12577号、特公昭54−25957号、特開昭59−53836号、特開昭59−71048号の各公報に記載されているような、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等が挙げられ、また同様に側鎖にカルボン酸を有する酸性セルロース誘導体が有用である。
前記のほか、水酸基を有するポリマーに酸無水物を付加させたもの等や、ポリヒドロキシスチレン系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、ポリ(2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート)、ポリビニールピロリドンやポリエチレンオキサイド、ポリビニールアルコール、等も有用である。
また、親水性を有するモノマーを共重合してもよく、この例としては、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、2級または3級のアルキルアクリルアミド、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、モルホリン(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、ビニルイミダゾール、ビニルトリアゾール、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、分岐または直鎖のプロピル(メタ)アクリレート、分岐または直鎖のブチル(メタ)アクリレート、フェノキシヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、等が挙げられる。
その他、前記親水性を有するモノマーとして、テトラヒドロフルフリル基、燐酸、燐酸エステル、4級アンモニウム塩、エチレンオキシ鎖、プロピレンオキシ鎖、スルホン酸およびその塩、モルホリノエチル基等を含んでなるモノマー等も有用である。
また、架橋効率を向上させるために、重合性基を側鎖に有してもよく、アリル基、(メタ)アクリル基、アリルオキシアルキル基等を側鎖に含有するポリマー等も有用である。前記重合性基を含有するポリマーの例としては、KSレジスト−106(大阪有機化学工業(株)製)、サイクロマーPシリーズ(ダイセル化学工業(株)製)等が挙げられる。また、硬化皮膜の強度を上げるためにアルコール可溶性ナイロンや2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパンとエピクロルヒドリンのポリエーテル等も有用である。
これら各種アルカリ可溶性バインダーの中でも、耐熱性の観点からは、ポリヒドロキシスチレン系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましく、現像性制御の観点からは、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましい。
前記アクリル系樹脂としては、ベンジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド等から選ばれるモノマーからなる共重合体、KSレジスト−106(大阪有機化学工業(株)製)、サイクロマーPシリーズ(ダイセル化学工業(株)製)等が好ましい。
前記アルカリ可溶性バインダーとしては、現像性、液粘度等の観点から、重量平均分子量(GPC法で測定されたポリスチレン換算値)が1000〜2×105の重合体が好ましく、2000〜1×105の重合体がより好ましく、5000〜5×104の重合体が特に好ましい。
前記バインダー樹脂は、本発明では必ずしも必須ではないが、膜面状を改質することを目的として添加する場合がある。その場合の添加量は、固形分中の1質量%〜40質量%であることが好ましく、1質量%〜30質量%であることがより好ましい。該使用量が1質量%より少ないと塗布膜面均一性が損なわれる場合があり、40質量%より多いと露光部の溶出抑制性が著しく劣化することがある。
(その他の成分)
−架橋剤−
本発明においては、補足的に架橋剤を用いて更に高度に硬化させた膜を得ることも可能である。以下、架橋剤について説明する。
本発明に使用可能な架橋剤としては、架橋反応により膜硬化を行えるものであれば特に限定はなく、例えば、(a)エポキシ樹脂、(b)メチロール基、アルコキシメチル基、およびアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換された、メラミン化合物、グアナミン化合物、グリコールウリル化合物またはウレア化合物、(c)メチロール基、アルコキシメチル基、およびアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換された、フェノール化合物、ナフトール化合物またはヒドロキシアントラセン化合物、が挙げられる。中でも、多官能エポキシ樹脂が好ましい。
前記(a)エポキシ樹脂としては、エポキシ基を有し、かつ架橋性を有するものであればいずれであってもよく、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエーテル、へキサンジオールジグリシジルエーテル、ジヒドロキシビフェニルジグリシジルエーテル、フタル酸ジグリシジルエステル、N,N−ジグリシジルアニリン等の2価のグリシジル基含有低分子化合物、同様に、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリメチロールフェノールトリグリシジルエーテル、TrisP−PAトリグリシジルエーテル等に代表される3価のグリシジル基含有低分子化合物、同様に、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、テトラメチロールビスフェノールAテトラグリシジルエーテル等に代表される4価のグリシジル基含有低分子化合物、同様に、ジペンタエリスリトールペンタグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサグリシジルエーテル等の多価グリシジル基含有低分子化合物、ポリグリシジル(メタ)アクリレート、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物等に代表されるグリシジル基含有高分子化合物、等が挙げられる。
前記架橋剤(b)に含まれるメチロール基、アルコキシメチル基、アシロキシメチル基が置換している数としては、メラミン化合物の場合2〜6、グリコールウリル化合物、グアナミン化合物、ウレア化合物の場合は2〜4であるが、好ましくはメラミン化合物の場合5〜6、グリコールウリル化合物、グアナミン化合物、ウレア化合物の場合は3〜4である。
以下、前記(b)のメラミン化合物、グアナミン化合物、グリコールウリル化合物およびウレア化合物を総じて、(b)における(メチロール基、アルコキシメチル基またはアシロキシメチル基含有)化合物という。
前記(b)におけるメチロール基含有化合物は、(b)におけるアルコキシメチル基含有化合物をアルコール中で塩酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸等の酸触媒存在下、加熱することにより得られる。前記(b)におけるアシロキシメチル基含有化合物は、(b)におけるメチロール基含有化合物を塩基性触媒存在下、アシルクロリドと混合攪拌することにより得られる。
以下、前記置換基を有する(b)における化合物の具体例を挙げる。
前記メラミン化合物として、例えば、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサメチロールメラミンのメチロール基の1〜5個がメトキシメチル化した化合物またはその混合物、ヘキサメトキシエチルメラミン、ヘキサアシロキシメチルメラミン、ヘキサメチロールメラミンのメチロール基の1〜5個がアシロキシメチル化した化合物またはその混合物、などが挙げられる。
前記グアナミン化合物として、例えば、テトラメチロールグアナミン、テトラメトキシメチルグアナミン、テトラメチロールグアナミンの1〜3個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物またはその混合物、テトラメトキシエチルグアナミン、テトラアシロキシメチルグアナミン、テトラメチロールグアナミンの1〜3個のメチロール基をアシロキシメチル化した化合物またはその混合物などが挙げられる。
前記グリコールウリル化合物としては、例えば、テトラメチロールグリコールウリル、テトラメトキシメチルグリコールウリル、テトラメチロールグリコールウリルのメチロール基の1〜3個をメトキシメチル化した化合物またはその混合物、テトラメチロールグリコールウリルのメチロール基の1〜3個をアシロキシメチル化した化合物またはその混合物、などが挙げられる。
前記ウレア化合物として、例えば、テトラメチロールウレア、テトラメトキシメチルウレア、テトラメチロールウレアの1〜3個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物またはその混合物、テトラメトキシエチルウレア、などが挙げられる。
これら(b)における化合物は、単独で使用してもよく、組合せて使用してもよい。
前記(c)の架橋剤、即ち、メチロール基、アルコキシメチル基、およびアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの基で置換された、フェノール化合物、ナフトール化合物またはヒドロキシアントラセン化合物は、前記架橋剤(b)の場合と同様、熱架橋により上塗りフォトレジストとのインターミキシングを抑制すると共に、膜強度を更に高めるものである。以下、これら化合物を総じて、(c)における(メチロール基、アルコキシメチル基またはアシロキシメチル基含有)化合物ということがある。
前記架橋剤(c)に含まれるメチロール基、アシロキシメチル基またはアルコキシメチル基の数としては、一分子当り最低2個必要であり、熱架橋性および保存安定性の観点から、骨格となるフェノール化合物の2位,4位が全て置換されている化合物が好ましい。また、骨格となるナフトール化合物、ヒドロキシアントラセン化合物も、OH基のオルト位、パラ位が全て置換されている化合物が好ましい。前記フェノール化合物の3位または5位は、未置換であっても置換基を有していてもよい。
前記ナフトール化合物においても、OH基のオルト位以外は、未置換であっても置換基を有していてもよい。
前記(c)におけるメチロール基含有化合物は、フェノール性OH基の2位または4位が水素原子である化合物を原料に用い、これを水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド等の、塩基性触媒の存在下でホルマリンと反応させることにより得られる。前記(c)におけるアルコキシメチル基含有化合物は、(c)におけるメチロール基含有化合物をアルコール中で塩酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸等の酸触媒の存在下で加熱することにより得られる。前記(c)におけるアシロキシメチル基含有化合物は、(c)におけるメチロール基含有化合物を塩基性触媒の存在下アシルクロリドと反応させることにより得られる。
架橋剤(c)における骨格化合物としては、フェノール性OH基のオルト位またはパラ位が未置換の、フェノール化合物、ナフトール、ヒドロキシアントラセン化合物等が挙げられ、例えば、フェノール、クレゾールの各異性体、2,3−キシレノ−ル、2,5−キシレノ−ル、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、ビスフェノールAなどのビスフェノール類、4,4'−ビスヒドロキシビフェニル、TrisP−PA(本州化学工業(株)製)、ナフトール、ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシアントラセン、等が使用される。
前記架橋剤(c)の具体例としては、フェノール化合物として、例えば、トリメチロールフェノール、トリ(メトキシメチル)フェノール、トリメチロールフェノールの1〜2個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物、トリメチロール−3−クレゾール、トリ(メトキシメチル)−3−クレゾール、トリメチロール−3−クレゾールの1〜2個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物、2,6−ジメチロール−4−クレゾール等のジメチロールクレゾール、テトラメチロールビスフェノールA、テトラメトキシメチルビスフェノールA、テトラメチロールビスフェノールAの1〜3個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物、テトラメチロール−4,4'−ビスヒドロキシビフェニル、テトラメトキシメチル−4,4'−ビスヒドロキシビフェニル、TrisP−PAのヘキサメチロール体、TrisP−PAのヘキサメトキシメチル体、TrisP−PAのヘキサメチロール体の1〜5個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物、ビスヒドロキシメチルナフタレンジオール、等が挙げられる。
また、ヒドロキシアントラセン化合物として、例えば、1,6−ジヒドロキシメチル−2,7−ジヒドロキシアントラセン等が挙げられ、アシロキシメチル基含有化合物として、例えば、前記メチロール基含有化合物のメチロール基を、一部または全部アシロキシメチル化した化合物等が挙げられる。
これらの化合物の中で好ましいものとしては、トリメチロールフェノール、ビスヒドロキシメチル−p−クレゾール、テトラメチロールビスフェノールA、TrisP−PA(本州化学工業(株)製)のヘキサメチロール体またはそれらのメチロール基がアルコキシメチル基およびメチロール基とアルコキシメチル基の両方で置換されたフェノール化合物が挙げられる。
これら(c)における化合物は、単独で使用してもよく、組み合わせて使用してもよい。
前記架橋剤の染料含有ネガ型硬化性組成物における総含有量としては、素材により異なるが、該硬化性組成物の固形分(質量)に対して、硬化性、分光特性等の観点から、1〜70質量%が好ましく、5〜50質量%がより好ましく、7〜30質量%が特に好ましい。
−熱重合防止剤−
本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物には、以上のほか、更に熱重合防止剤を加えておくことが好ましい。例えば、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4'−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2−メルカプトベンゾイミダゾール等が有用である。
−各種添加物−
本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物には、必要に応じて、各種添加物、例えば充填剤、前記以外の高分子化合物、界面活性剤、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤等を配合することかできる。
前記各種添加物の具体例としては、ガラス、アルミナ等の充填剤;ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリフロロアルキルアクリレート等の結着樹脂以外の高分子化合物;ノニオン系、カチオン系、アニオン系等の界面活性剤;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等の密着促進剤;2,2−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチルフェノール等の酸化防止剤;2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、アルコキシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤;およびポリアクリル酸ナトリウム等の凝集防止剤を挙げることができる。
また、非画像部のアルカリ溶解性を促進し、本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物の現像性の更なる向上を図る場合には、該組成物に有機カルボン酸、好ましくは分子量1000以下の低分子量有機カルボン酸の添加を行うことができる。
具体的には、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ピバル酸、カプロン酸、ジエチル酢酸、エナント酸、カプリル酸等の脂肪族モノカルボン酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ブラシル酸、メチルマロン酸、エチルマロン酸、ジメチルマロン酸、メチルコハク酸、テトラメチルコハク酸、シトラコン酸等の脂肪族ジカルボン酸;トリカルバリル酸、アコニット酸、カンホロン酸等の脂肪族トリカルボン酸;安息香酸、トルイル酸、クミン酸、ヘメリト酸、メシチレン酸等の芳香族モノカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリト酸、トリメシン酸、メロファン酸、ピロメリト酸等の芳香族ポリカルボン酸;フェニル酢酸、ヒドロアトロパ酸、ヒドロケイ皮酸、マンデル酸、フェニルコハク酸、アトロパ酸、ケイ皮酸、ケイ皮酸メチル、ケイ皮酸ベンジル、シンナミリデン酢酸、クマル酸、ウンベル酸等のその他のカルボン酸が挙げられる。
《カラーフィルタおよびその製造方法》
次に、本発明のカラーフィルタについて、その製造方法を通じて詳述する。
本発明のカラーフィルタの製造方法においては、既述の本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物が用いられる。本発明のカラーフィルタの製造方法は、本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物を支持体上に塗布後、マスクを通して露光し、現像してパターンを形成する工程を含むことを特徴とする。 前記カラーフィルタの製造方法において、所望の色相よりなるカラーフィルタを製造するに際しては前記工程が所望の色相数だけ繰り返される。また、必要に応じて、前記パターン像を加熱および/または露光により硬化する工程を有する態様も好適である。
即ち、本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物を支持体上に回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の塗布方法により塗布して感放射線性組成物層を形成し、該層を所定のマスクパターンを介して露光し、現像液で現像することによって、ネガ型の着色パターンを形成する(画像形成工程)。また、必要により、形成された着色パターンを加熱および/または露光により硬化する硬化工程を含んでいてもよい。
カラーフィルタの作製においては、前記画像形成工程(および必要により硬化工程)を所望の色相数だけ繰り返すことにより、所望の色相よりなるカラーフィルタを作製することができる。この際に使用される光若しくは放射線としては、特にg線、h線、i線等の紫外線が好ましく用いられる。
前記支持体としては、例えば、液晶表示素子等に用いられるソーダガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、石英ガラスおよびこれらに透明導電膜を付着させたものや、撮像素子等に用いられる光電変換素子基板、例えばシリコン基板等や、相補性金属酸化膜半導体(CMOS)等が挙げられる。これらの基板は、各画素を隔離するブラックストライプが形成されている場合もある。
また、これらの支持体上には、必要により、上部の層との密着改良、物質の拡散防止あるいは基板表面の平坦化のために下塗り層を設けてもよい。
前記現像液としては、本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物の未硬化部を溶解する一方、照射部は溶解しない組成よりなるものであればいかなるものも用いることができる。具体的には、種々の有機溶剤の組合せやアルカリ性の水溶液を用いることができる。前記有機溶剤としては、本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物を調製する際に使用される前述の(D)有機溶剤が挙げられる。
前記アルカリ性の水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム,硅酸ナトリウム、メタ硅酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ−〔5.4.0〕−7−ウンデセン等のアルカリ性化合物を、濃度が0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜1質量%となるように溶解してなるアルカリ性水溶液が好適である。尚、このようなアルカリ性水溶液からなる現像液を使用した場合は、一般に、現像後水で洗浄する。
本発明のカラーフィルタは、液晶表示素子やCCD等の固体撮像素子に用いることができ、特に100万画素を超えるような高解像度のCCD素子やCMOS等に好適である。本発明のカラーフィルタは、例えば、CCDを構成する各画素の受光部と集光するためのマイクロレンズとの間に配置されるカラーフィルタとして用いることができる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。尚、特に断りのない限り、「部」は質量基準である。
1)染料含有ネガ型硬化性組成物の調製
以下に示す組成で各化合物を混合して溶解し、各実施例および比較例の染料含有ネガ型硬化性組成物を調製した。実施例中の金属イオン(Cu2+)量の測定は、銅フタロシアニンを特開2004−315729号公報に記載の方法に従い、N−(ジチオカルボキシ)サルコシンナトリウム塩によるHPLC法により定量した値をレジスト液中の質量%として換算した。

Figure 0004808459
※表1に用いられている語句については以下の通りである。
・樹脂A:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(=80/20〔モル比〕)
・モノマーA:日本化薬(株)製、DPHA(主成分:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)
・オキシムA:2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−オクタンジオン(チバ・スペシャルティ・ケミカル(株)製)
オキシムB:1−(O−アセチルオキシム)−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノン(チバ・スペシャルティ・ケミカル(株)製)
・銅フタロシアニンA(商品名:VB−2620、オリエント化学(株)製)
ここで、比較例1,2,3で用いた「VB−2620」は市販品を購入したまま用いたが、実施例1,2,3で用いた「VB−2620」は、まず、市販品のVB−2620を100g有機溶剤(酢酸エチル)1000gに溶解し、得られた溶液を塩酸水に再沈処理して精製したものを用いた。
2)下塗り層付シリコンウェハー基板の作製
レジスト溶液(商品名:CT−2000L:富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)社製)を、シリコンウェハー基板上に膜厚2μmになるようにスピンコーターを用いて塗布し、220℃で1時間加熱乾燥し、硬化膜(下塗り層)を形成した。
3)保存安定性の評価
各実施例および比較例の染料含有ネガ型硬化性組成物を調液直後から、室温で一ヵ月間保存した。一ヶ月経過後にそれぞれ同条件で前記2)で作製した下塗り層付シリコンウェハー基板に塗布し塗布膜を形成した。次いで、接触式膜厚計(Veeco社製、DEKTAK6)を用いて10箇所の膜厚を測定し、全ての膜厚が同じである場合を「○」、膜厚が変動しているものを「×」とした。結果を下記表2に示す。
4)耐光性
前記2)で作製した下塗り層付きガラス基板上に、各実施例および比較例の染料含有ネガ型硬化性組成物をそれぞれ膜厚1μmで塗布した。得られた塗布膜にキセノン照射ウェザーメーター(商品名:SX75、スガ試験機(株)製)にて20時間キセノン光を照射して、分光変化を測定し、カラー解析プログラムにてΔE*abを算出した。結果を下記表2に示す。
Figure 0004808459
表2からわかるように、実施例1〜3の染料含有ネガ型硬化性組成物は、一ヶ月保存した後であっても塗布性に優れ、保存安定性が高いことがわかる。これに対し比較例1〜3の染料含有ネガ型硬化性組成物は、室温1ヶ月の経時によって増粘した。
また、実施例1〜3の染料含有ネガ型硬化性組成物はいずれも耐光性に優れているのに対し、比較例1〜3の染料含有ネガ型硬化性組成物は全て耐光性に劣っていた。

Claims (19)

  1. (A)有機溶剤可溶性染料、(B)光重合開始剤、(C)ラジカル重合性モノマー、および、(D)有機溶剤、を少なくとも含む染料含有ネガ型硬化性組成物であって、前記(A)有機溶剤可溶性染料とは異なる(X)無機金属塩の全固形分に対する含有量が0.003〜0.09質量%であり、
    前記(B)光重合開始剤がオキシム系化合物であり、
    前記(A)有機溶剤可溶性染料が、吸収特性の異なる2種以上の染料の混合物からなり、
    前記吸収特性の異なる2種以上の染料の組合せが、シアン発色の染料とイエロー発色の染料との組み合わせであることを特徴とする染料含有ネガ型硬化性組成物。
  2. 前記吸収特性の異なる2種以上の染料の組合せが、フタロシアニン系染料と、Valifast Yellow 1101との組み合わせであることを特徴とする請求項1に記載の染料含有ネガ型硬化性組成物。
  3. 前記(A)有機溶剤可溶性染料の少なくとも1種が、銅フタロシアニン、亜鉛フタロシアニン、または、コバルトフタロシアニン系の染料であって、前記(A)有機溶剤可溶性染料は、酸処理が施されていることを特徴とする請求項1または2に記載の染料含有ネガ型硬化性組成物。
  4. 前記(A)有機溶剤可溶性染料の少なくとも1種が、銅フタロシアニン系の染料であって、前記(A)有機溶剤可溶性染料は、塩酸処理が施されていることを特徴とする請求項1または2に記載の染料含有ネガ型硬化性組成物。
  5. (A)有機溶剤可溶性染料、(B)光重合開始剤、(C)ラジカル重合性モノマー、および、(D)有機溶剤、を少なくとも含む染料含有ネガ型硬化性組成物であって、前記(A)有機溶剤可溶性染料とは異なる(X)無機金属塩の全固形分に対する含有量が0.003〜0.09質量%であり、
    前記(B)光重合開始剤がオキシム系化合物であり、
    前記(A)有機溶剤可溶性染料が銅フタロシアニン、亜鉛フタロシアニン、または、コバルトフタロシアニン系の染料であって、前記(A)有機溶剤可溶性染料は、酸処理が施されていることを特徴とする染料含有ネガ型硬化性組成物。
  6. 前記(A)有機溶剤可溶性染料が銅フタロシアニン系の染料であって、前記(A)有機溶剤可溶性染料は、塩酸処理が施されていることを特徴とする請求項5に記載の染料含有ネガ型硬化性組成物。
  7. 前記(A)有機溶剤可溶性染料が、吸収特性の異なる2種以上の染料の混合物からなることを特徴とする請求項5または6に記載の染料含有ネガ型硬化性組成物。
  8. 前記吸収特性の異なる2種以上の染料の組合せが、シアン発色の染料とイエロー発色の染料との組み合わせであることを特徴とする請求項7に記載の染料含有ネガ型硬化性組成物。
  9. 前記吸収特性の異なる2種以上の染料の組合せが、銅フタロシアニン、亜鉛フタロシアニン、または、コバルトフタロシアニン系の染料と、Valifast Yellow 1101との組み合わせであることを特徴とする請求項7に記載の染料含有ネガ型硬化性組成物。
  10. 前記(X)無機金属塩の含有量が、全固形分に対して0.01質量%以下であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の染料含有ネガ型硬化性組成物。
  11. さらに、(E)バインダー樹脂を含むことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の染料含有ネガ型硬化性組成物。
  12. 前記(E)バインダー樹脂の含有量が、全固形分に対して12質量%以下であることを特徴とする請求項11に記載の染料含有ネガ型硬化性組成物。
  13. 前記(E)バインダー樹脂が、アルカリ可溶性バインダーであることを特徴とする請求項11または12のいずれか1項に記載の染料含有ネガ型硬化性組成物
  14. 前記(C)ラジカル重合性モノマーが、多官能(メタ)アクリル化合物であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の染料含有ネガ型硬化性組成物。
  15. 前記(A)有機溶剤可溶性染料が、酸性染料であることを特徴とする請求項1〜1のいずれか1項に記載の染料含有ネガ型硬化性組成物。
  16. 前記(B)光重合開始剤が、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−オクタンジオン、または、1−(O−アセチルオキシム)−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノンであることを特徴とする請求項1〜1のいずれか1項に記載の染料含有ネガ型硬化性組成物。
  17. 請求項1〜1のいずれか1項に記載の染料含有ネガ型硬化性組成物を支持体上に塗布後、マスクを通して露光し、現像してパターンを形成する工程を含むことを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  18. 請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法によって形成されることを特徴とするカラーフィルタ。
  19. 請求項18に記載のカラーフィルタが各画素の受光部とマイクロレンズとの間に配置されることを特徴とする固体撮像素子。
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