JP4808422B2 - 印刷物検査装置および方法 - Google Patents

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Description

本発明は、印刷物検査装置および方法に関する。本発明は、特に、印刷物における墨部分の検査が可能な印刷物検査装置および方法に関する。
カラー印刷物の色調は、顔料の三原色であるY(イエロー)、M(マゼンタ)、およびC(シアン)の各濃度の比率により決定される。
ここで、顔料の三原色であるYMCの各濃度の比率が同じである場合、カラー印刷物においては黒色となる。しかし、実際の印刷においては、K(ブラック:墨)インクが、YMCの各インクに加えて用いられ、4種類のインクを組み合わせることにより、狙いの色調が作り出される。
このようなカラー印刷物の検査装置としては、基準の印刷物と検査対象の印刷物とをそれぞれカラーCCDラインセンサーによって光の三原色であるR(赤)、G(緑)、およびB(青)の各濃度信号として検出し、両者の検出値を比較することにより、カラー印刷物における欠陥や色調の異常を検出する印刷物検査装置が知られている。
しかしながら、上記の検査方法では、カラー印刷物における黒色が、YMCの各インクの組み合わせによる黒色か、あるいはKインクによる黒色かの識別ができないという問題があった。このため、YMCKの4種類のインクの量を制御するための情報としては不十分であった。
この問題を解決するために、赤外光を印刷物に照射して赤外線画像を得ることにより、Kインクによる黒色を識別できるようにした検査方法が提案されている(特許文献1および2参照)。
特開平9−11445号公報 特開2003−166942号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の検査方法は、印刷物に対して、光源からフィルターを介してR、G、B、および近赤外線の光を照射し、その反射光を四分光カメラで受光するものであるため、分光光学系が複雑となって信頼性の確保が困難となるばかりか、反射光を受光するための4個のCCDセンサーが必要となってしまう。このため、装置のコストが大幅に増大するという問題がある。
一方、上記特許文献2に記載の検査方法は、印刷物に対して、R、G、B、および赤外線の光を順次繰り返して照射し、その都度、反射光を受光するものであるため、処理時間が増大し、インラインで印刷物の検査を迅速に行うことが困難になるという問題がある。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、カラー印刷物における黒色の部分の検査を迅速に行うことができる安価で信頼性の高い印刷物検査装置および方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
(1)印刷物に白色光を照射する白色光源と、前記印刷物に赤外光を照射する赤外線光源と、前記印刷物による白色光の反射光を、赤、緑、および青の各波長成分の信号としてそれぞれ検出し得る3種類の撮像素子を備えた光検出部と、前記印刷物による赤外光の反射光が前記光検出部により検出された値を考慮して、印刷物における墨部分を識別する識別手段と、を有し、前記識別手段は、前記印刷物による白色光の反射光が前記光検出部により検出された値と、前記印刷物による赤外光の反射光が前記光検出部により検出された値との比率をさらに考慮して、印刷物における墨部分を識別することを特徴とする印刷物検査装置。
)印刷物に白色光を照射する白色光源と、前記印刷物に赤外光を照射する赤外線光源と、前記印刷物による白色光の反射光を、赤、緑、および青の各波長成分の信号としてそれぞれ検出し得る3種類の撮像素子を備えた光検出部と、基準の印刷物による白色光の反射光が前記光検出部により検出された第1基準値を記憶する第1記憶部と、前記基準の印刷物による赤外光の反射光が前記光検出部により検出された第2基準値を記憶する第2記憶部と、検査対象の印刷物による白色光の反射光が前記光検出部により検出された検査値を記憶する第3記憶部と、前記第2基準値を考慮して、印刷物における墨部分を識別する識別手段と、前記基準の印刷物の墨部分に対応する前記検査対象の印刷物の墨部分において、前記第1基準値に対する前記検査値の変動量を算出する算出手段と、前記変動量に基づいて、前記検査対象の印刷物における墨部分の評価を行う評価手段と、を有することを特徴とする印刷物検査装置。
)前記識別手段は、前記第1基準値と前記第2基準値との比率をさらに考慮して、印刷物における墨部分を識別することを特徴とする上記()に記載の印刷物検査装置。
)印刷物による白色光の反射光を、赤、緑、および青の各波長成分の信号としてそれぞれ検出し得る3種類の撮像素子を備えた光検出部を有する印刷物検査装置を用いた印刷物検査方法であって、前記印刷物による赤外光の反射光が前記光検出部により検出された値を考慮して、印刷物における墨部分を識別する段階を有し、前記識別する段階は、前記印刷物による白色光の反射光が前記光検出部により検出された値と、前記印刷物による赤外光の反射光が前記光検出部により検出された値との比率をさらに考慮して、印刷物における墨部分を識別するものであることを特徴とする印刷物検査方法。
)印刷物による白色光の反射光を、赤、緑、および青の各波長成分の信号としてそれぞれ検出し得る3種類の撮像素子を備えた光検出部を有する印刷物検査装置を用いた印刷物検査方法であって、基準の印刷物による白色光の反射光が前記光検出部により検出された第1基準値を記憶する段階と、前記基準の印刷物による赤外光の反射光が前記光検出部により検出された第2基準値を記憶する段階と、検査対象の印刷物による白色光の反射光が前記光検出部により検出された検査値を記憶する段階と、前記第2基準値を考慮して、印刷物における墨部分を識別する段階と、前記基準の印刷物の墨部分に対応する前記検査対象の印刷物の墨部分において、前記第1基準値に対する前記検査値の変動量を算出する段階と、前記変動量に基づいて、前記検査対象の印刷物における墨部分の評価を行う段階と、を有することを特徴とする印刷物検査方法。
)前記識別する段階は、前記第1基準値と前記第2基準値との比率をさらに考慮して、印刷物における墨部分を識別するものであることを特徴とする上記()に記載の印刷物検査装置。
本発明によれば、安価で信頼性の高い印刷物検査装置によりカラー印刷物における墨部分を識別することができ、印刷物における黒色の部分の検査を迅速に行うことが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る印刷物検査装置の全体構成を示すブロック図、図2は、図1に示される検出機構部による印刷物の検出を説明するための図である。
図示のように、印刷物検査装置100は、検出機構部10と、制御演算機構部20とから構成されている。
検出機構部10は、印刷物30に白色光を照射する白色光源11と、印刷物30に赤外光を照射する赤外線光源12と、印刷物30からの反射光を検出するための光検出部13とを有している。白色光源11としては、好ましくは白色LEDが使用され、赤外線光源12としては、好ましくは赤外線LEDが使用される。
印刷物30は、図示しない印刷ラインにおいて、たとえば矢印F方向に移動させられる。ただし、たとえば固定された検査台上で検査が行われる場合には、印刷物30を固定して、検出機構部10を移動させることも可能である。
光検出部13は、印刷物30による白色光の反射光をRGBの各波長成分の濃度信号としてそれぞれ検出し得る3種類の撮像素子を備えた一般的なカラーCCDラインセンサー131と、印刷物30からの反射光をカラーCCDラインセンサー131に導くレンズ132とを備えている。カラーCCDラインセンサー131は、具体的には、複数の素子が一直線状に並んだ3つのラインを有している。各ラインは、それぞれR(赤)、G(緑)、およびB(青)の各フィルターでそれぞれ覆われている。
制御演算機構部20は、ユーザによる各種の入力を受け付けるための操作部21と、各種の情報を表示するための表示部22と、光検出部13により検出されて得られた濃度信号に基づく画像データなどの各種のデータや、各種のプログラムを記憶するための記憶部23と、検査の結果、印刷物30に異常が認められた場合に警報を発する警報部24と、上記各部の制御や各種の演算処理を行う制御部25とを有している。
また、制御部25は、白色光源11および赤外線光源12の動作を制御するとともに、光検出部13からのRGBの各濃度信号を受信する。記憶部23としては、各種のメモリや、ハードディスクが使用され得る。制御部25は、たとえばCPUを含む。
検出機構部10および制御演算機構部20は、上述した構成要素以外の構成要素を含んでいてもよく、あるいは、上述した構成要素のうちの一部が含まれていなくてもよい。
図3は、カラーフィルター透過率の分光特性の一例を示すグラフである。図示のように、B(青)フィルターは、およそ400〜500nmの領域で透過率のピークがあり、およそ500〜700nmの領域で透過率が低くなり、およそ700nm以上の領域で透過率が大きくなる。また、G(緑)フィルターは、およそ500〜600nmの領域で透過率のピークがあり、およそ600〜700nmの領域で透過率が低くなり、およそ700nm以上の領域で透過率が大きくなる。また、R(赤)フィルターは、およそ400〜600nmの領域で透過率が低く、およそ600nm以上の領域で透過率が大きくなる。
本実施形態では、検出機構部10が、検査対象物である印刷物30に白色光または赤外光を照射したときの反射光をカラーCCDラインセンサー131で受光してRGB濃度信号に変換し、制御演算機構部20に送信する。制御演算機構部20は、受信したRGB濃度信号に基づいて、検査対象の印刷物30の色調を測定することができる。
ここで、白色光は、およそ400〜700nmの範囲の波長を持つ光であり、赤外光は、およそ700〜1000nmの範囲の波長を持つ光である。印刷物30上には、YMCKの4種類のインクを用いて画像が形成されている。赤外光は、YMCの各インクに吸収されず、Kインクにのみ吸収される。したがって、赤外光を印刷物30に照射した反射光に基づいて、Kインクによる黒色を識別することができる。
本実施形態では、印刷物30による白色光の反射光を受光するためのカラーCCDラインセンサー131を利用して、印刷物30による赤外光の反射光をも受光し、かかる赤外光の反射光がカラーCCDラインセンサー131により検出された値を考慮して、印刷物30におけるKインクによる黒色の部分(以下、墨部分という)と、YMCの各インクの組み合わせによる黒色の部分とを識別することが可能である。
次に、図4〜図10を参照して、印刷物30における墨部分の識別処理について説明する。図4のフローチャートにより示されるアルゴリズムは、制御演算機構部20の記憶部23にプログラムとして記憶されており、制御部25により実行される。
ステップS101では、印刷物30上に形成された画像を読み取ることによって、画像データが得られる。画像データは、図5に示すように、印刷物30における点(i,j)ごとに得られる。各点(i,j)は、画素数に対応する座標で示される
ここで、まず、印刷物30の表面に白色光を照射して、その反射光をカラーCCDラインセンサー131で受光し、RGBの各濃度信号を得る。得られたRGBの各濃度信号に基づいて、Rデータ、Gデータ、およびBデータがそれぞれ得られる。続いて、印刷物30の表面に赤外光(IR)を照射して、その反射光をカラーCCDラインセンサー131で受光し、RGBの各濃度信号を得る。得られたRGBの濃度信号に基づいて、IR_Rデータ、IR_Gデータ、およびIR_Bデータがそれぞれ得られる。すなわち、得られた画像データは、R、G、B、IR_R、IR_G、およびIR_Bの各データから構成される。
図6(A)は、複数のサンプルパッチからなる印刷物に白色光を照射したときに見える画像の例を示し、図6(B)は、同じ印刷物に赤外光を照射したときに見える画像の例を示す。図7(A)は、墨部分とYMCの各インクの組み合わせによる黒色の部分との構成比率を変化させたサンプルからなる印刷物に白色光を照射したときに見える画像の例を示し、図7(B)は、同じ印刷物に赤外光を照射したときに見える画像の例を示す。ただし、図6および図7は、実際にはカラー画像を示すものであるが、ここではモノクロの画像を示している。
図8は、図6に対応する印刷物を読み取った場合に得られる画像データを説明するためのテーブル201と、図7に対応する印刷物を読み取った場合に得られる画像データを説明するためのテーブル202とを示す図である。
テーブル201におけるNo.の数字は、図6に示されるサンプルパッチNo.の数字に対応している。なお、RGBの各画像データの値は、それぞれ0〜255の値を取り得る。備考欄におけるCMYKの各値は濃度を示しており、それぞれ0〜100(%)の値を取り得る。テーブル202におけるK(%)の値は、図7に示される値(%)に対応しており、K(墨)インクの単位面積あたりの含有率(%)を示している。
続いて、R、G、B、IR_R、IR_G、およびIR_Bの各データにおける最大値および最小値がそれぞれ設定される(S102)。ここで、各データにおける最大値および最小値は、たとえば予め決定された所定の数値が使用されるが、得られた画像データを考慮して求められてもよい。
続いて、設定された最大値および最小値を用いて、R、G、B、IR_R、IR_G、およびIR_Bの各データが正規化される(S103)。
たとえばRデータは、以下の式によって正規化されて、rデータが得られる。
r=(R−Rmin)/(Rmax−Rmin)
ここで、RはRデータにおける処理対象となる点の元の値、RminはRデータにおける最小値、RmaxはRデータにおける最大値、rはRを正規化した後の値を示す。
G、B、IR_R、IR_G、およびIR_Bの各データも、同様にして正規化されて、g,b,IR_r,IR_g,IR_bの各正規化データがそれぞれ得られる。
図9は、図8のテーブル201に示される各データを正規化することによって得られた正規化データを説明するための正規化テーブル301と、図8のテーブル202に示される各データを正規化することによって得られた正規化データを説明するための正規化テーブル302とを示す図である。
ステップS104では、第1の墨部分判定値設定処理が行われる。すなわち、IR_r,IR_g,IR_bの各正規化データの値が所定の閾値A以下である場合に、各部分の墨部分判定値R(K)、G(K)、およびB(K)は、それぞれ1.00に設定される。閾値Aは、たとえば0.1に設定されるが、適宜変更可能である。
図10は、図9の正規化テーブル301に基づいて設定される墨部分判定値を説明するための判定テーブル401と、図9の正規化テーブル302に基づいて設定される墨部分判定値を説明するための判定テーブル402とを示す図である。
第1の墨部分判定値設定処理においては、印刷物の表面に赤外光を照射すると、K(墨)インクが多く存在する部分では吸収が多くなり、反射光が少なくなる現象が利用される。したがって、赤外光の反射光が少ない部分が墨部分と最終的に判定されるように(ステップS107参照)、墨部分判定値が1.00に設定される。
閾値Aをたとえば0.1に設定した理由は、正規化データが0.1以下の場合にはKインクの単位面積あたりの含有率K(%)が高いからである。このことは、図9の正規化テーブル302において、正規化データが0.1以下の場合には、Kインクの単位面積あたりの含有率K(%)が85%以上になっていることからも妥当であることがわかる。
続いて、第2の墨部分判定値設定処理が行われる。すなわち、IR_r,IR_g,IR_bの各正規化データの値が所定の閾値B以上である場合に、各部分の墨部分判定値R(K)、G(K)、およびB(K)は、それぞれ0.00に設定される。閾値Bは、たとえば0.9に設定されるが、適宜変更可能である。
第2の墨部分判定値設定処理においては、印刷物の表面に赤外光を照射すると、K(墨)インクが無い部分では反射光が多くなる現象が利用される。したがって、赤外光の反射光が多い部分が墨部分でないと最終的に判定されるように(ステップS107参照)、墨部分判定値が0.00に設定される。
閾値Bをたとえば0.9に設定した理由は、正規化データが0.9以上の場合にはKインクの単位面積あたりの含有率K(%)が低いからである。
さらに、第3の墨部分判定値設定処理が行われる。すなわち、IR_r,IR_g,IR_bの各正規化データの値が閾値Aよりも大きく、かつ閾値B以下である場合に、各部分の墨部分判定値R(K)、G(K)、およびB(K)は、それぞれ以下の式によって算出された値に設定される。
R(K)=r/IR_r
G(K)=g/IR_g
B(K)=b/IR_b
そして、ステップS107では、ステップS104〜S106において設定された各部分の墨部分判定値R(K)、G(K)、およびB(K)に基づいて、各部分が墨部であるか否かの最終判定が行われる。すなわち、墨部分判定値R(K)、G(K)、およびB(K)のいずれかが所定の閾値C以上である場合に、当該部分は墨部分であると判定され、それ以外の部分は墨部分でないと判定される。閾値Cは、たとえば0.8に設定されるが、適宜変更可能である。図10において、墨部分であると最終判定された部分は、記号◎で示されている。
なお、図10においては所定の領域ごとに墨部分の判定結果が示されているが、実際には、印刷物における点(i,j)ごとに墨部分の判定が行われる。
次に、印刷物の通常検査方法について説明する。
印刷物の通常検査においては、基準の印刷物による白色光の反射光をカラーCCDラインセンサー131で受光することにより得られたマスター画像データと、検査対象の印刷物による白色光の反射光をカラーCCDラインセンサー131で受光することにより得られたワーク画像データとの色調差が計算される。そして、当該色調差が所定の閾値を超えた場合に、色調異常と判定される。この閾値は適宜変更可能である。
ここで、マスター画像データは、基準の印刷物の各点においてRGBの各反射データ、Pr(i,j)、Pg(i,j)、Pb(i,j)でそれぞれ与えられ、ワーク画像データは、検査対象の印刷物の各点においてRGBの各反射データ、Qr(i,j)、Qg(i,j)、Qb(i,j)でそれぞれ与えられる。
次に、図11を参照して、印刷物における墨部分の色調検査について説明する。図11は、印刷物を読み取って得られた画像データを、印刷機のブレードの幅で分割する様子を示す図である。
まず、図11に示すように、画像データが、ブレード幅Wを有する複数のブレードデータに分割される。図11における符号Fは、印刷物の搬送方向に対応する方向を示す。
続いて、複数のブレードデータの中から、色調検査範囲として、所定のブレードデータが指定される。ただし、必ずしもブレード幅Wで分割する必要はなく、適宜の方法で色調検査範囲が指定され得る。
そして、指定されたブレードデータの中から、墨部分の画像データK(i,j)が抽出される。ここで墨部分の決定は、図3のフローチャートで示される印刷物30における墨部分の識別処理に基づいて実行される。つまり、墨部分の色調検査は、墨部分であると判定された部分のみで行われる。
続いて、ブレードデータ中の墨部分であると判定された部分において、色調変動値が算出される。具体的には、まず、墨部分であると判定された部分の、基準の印刷物の各点におけるRGBの各反射データそれぞれの合計、SPr=ΣPr(i,j)、SPg=ΣPg(i,j)、SPb=ΣPb(i,j)を求める。
続いて、墨部分であると判定された部分の、検査対象印刷物の各点におけるRGBの各反射データそれぞれの合計、SQr=ΣQr(i,j)、SQg=ΣQg(i,j)、SQb=ΣQb(i,j)を求める。
色調の変動値は、基準の印刷物と検査対象印刷物との印刷濃度の差分値を意味しているので、RGBの濃度差分値はそれぞれ、VR=Log(SPr/SQr)、VG=Log(SPg/SQg)、VB=Log(SPb/SQb)で計算される。
続いて、墨濃度の変動量VKは、R光濃度変動値VR,G光濃度変動値VG,B光濃度変動値VBの平均値を算出することによって得られる。
すなわち、墨濃度変動量VK=(VR+VG+VB)/3である。
なお、前記において、濃度差分値を求めるのに複数の画素データを加算合計してから濃度値変換をおこなっているが、1画素毎に濃度値変換を行い、濃度値レベルで加算平均しても同様の結果が得られる。
続いて、検査対象の印刷物が所定枚数指定され、指定された枚数の印刷物に基づいて得られた墨濃度変動量VKの平均値が、平均墨濃度変動量VKmとして算出される。平均値算出のために指定される枚数は、適宜設定可能である。
そして、算出された平均墨濃度変動量VKmが所定の閾値を超えた場合に、墨部分が色調異常であると判定される。この閾値は適宜変更可能である。
墨部分の色調異常が発生した場合、墨部分の色調異常に関する情報が表示部22に表示される。また、警報部24が、墨部分の色調異常をユーザに知らせる。この場合、たとえば音声や警告ランプなどによって異常を知らせることができる。
このように本実施形態の印刷物検査装置100は、印刷物30による白色光の反射光を受光するための汎用性のあるカラーCCDラインセンサー131を利用して、印刷物30による赤外光の反射光をも受光し、かかる赤外光の反射光がカラーCCDラインセンサー131により検出された値を考慮して、印刷物30における墨部分と、YMCの各インクの組み合わせによる黒色の部分とを識別する。
したがって、本実施形態によれば、安価で信頼性の高い印刷物検査装置によりカラー印刷物における墨部分を識別することができ、印刷物における黒色の部分の検査を迅速に行うことが可能となる。
また、印刷物検査装置100は、印刷物30による白色光の反射光がカラーCCDラインセンサー131により検出された値と、印刷物30による赤外光の反射光がカラーCCDラインセンサー131により検出された値との比率をさらに考慮して、印刷物における墨部分を識別する。
したがって、カラー印刷物における墨部分をより精密に識別することが可能となる。
また、印刷物における墨部分が判定された後には、墨部分の色調検査は、検査対象の印刷物による白色光の反射光をカラーCCDラインセンサー131で受光することにより得られたワーク画像データのみを使用して行われ、赤外光源は墨部分の色調検査では使用されない。
したがって、印刷物の検査をより迅速に行うことが可能となり、本実施形態の印刷物検査装置100は、たとえばインラインにおいても十分対応し得る。ただし、たとえば固定された検査台が使用される場合には、検査対象の印刷物による赤外光の反射光をカラーCCDラインセンサー131で受光することにより得られたワーク画像データを使用して、墨部分の色調検査が行われてもよい
本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内において、種々改変することができる。
たとえば、本発明は、カラーCCDラインセンサー131の代わりに、カラーCCDエリアセンサーを備えた光検出部13を有する印刷物検査装置にも適用可能である。
本発明の一実施形態に係る印刷物検査装置の全体構成を示すブロック図である。 図1に示される検出機構部による印刷物の検出を説明するための図である。 カラーフィルター透過率の分光特性の一例を示すグラフである。 印刷物における墨部分の識別処理の手順を示すフローチャートである。 印刷物の一例を示す図である。 (A)は、複数のサンプルパッチからなる印刷物に白色光を照射したときに見える画像の例を示し、(B)は、同じ印刷物に赤外光を照射したときに見える画像の例を示す。 (A)は、墨部分とYMCの各インクの組み合わせによる黒色の部分との構成比率を変化させたサンプルからなる印刷物に白色光を照射したときに見える画像の例を示し、(B)は、同じ印刷物に赤外光を照射したときに見える画像の例を示す。 図6に対応する印刷物を読み取った場合に得られる画像データを説明するためのテーブル201と、図7に対応する印刷物を読み取った場合に得られる画像データを説明するためのテーブル202とを示す図である。 図8のテーブル201に示される各データを正規化することによって得られた正規化データを説明するための正規化テーブル301と、図8のテーブル202に示される各データを正規化することによって得られた正規化データを説明するための正規化テーブル302とを示す図である。 図9の正規化テーブル301に基づいて設定される墨部分判定値を説明するための判定テーブル401と、図9の正規化テーブル302に基づいて設定される墨部分判定値を説明するための判定テーブル402とを示す図である。 印刷物を読み取って得られた画像データを、印刷機のブレードの幅で分割する様子を示す図である。
符号の説明
100 印刷物検査装置、
10 検出機構部、
11 白色光源、
12 赤外線光源、
13 光検出部、
131 カラーCCDラインセンサー、
132 レンズ、
20 制御演算機構部、
21 操作部、
22 表示部、
23 記憶部、
24 警報部、
25 制御部、
201,202 テーブル、
301302 正規化テーブル、
401,402 判定テーブル。

Claims (6)

  1. 印刷物に白色光を照射する白色光源と、
    前記印刷物に赤外光を照射する赤外線光源と、
    前記印刷物による白色光の反射光を、赤、緑、および青の各波長成分の信号としてそれぞれ検出し得る3種類の撮像素子を備えた光検出部と、
    前記印刷物による赤外光の反射光が前記光検出部により検出された値を考慮して、印刷物における墨部分を識別する識別手段と、
    を有し、
    前記識別手段は、前記印刷物による白色光の反射光が前記光検出部により検出された値と、前記印刷物による赤外光の反射光が前記光検出部により検出された値との比率をさらに考慮して、印刷物における墨部分を識別することを特徴とする印刷物検査装置。
  2. 印刷物に白色光を照射する白色光源と、
    前記印刷物に赤外光を照射する赤外線光源と、
    前記印刷物による白色光の反射光を、赤、緑、および青の各波長成分の信号としてそれぞれ検出し得る3種類の撮像素子を備えた光検出部と、
    基準の印刷物による白色光の反射光が前記光検出部により検出された第1基準値を記憶する第1記憶部と、
    前記基準の印刷物による赤外光の反射光が前記光検出部により検出された第2基準値を記憶する第2記憶部と、
    検査対象の印刷物による白色光の反射光が前記光検出部により検出された検査値を記憶する第3記憶部と、
    前記第2基準値を考慮して、印刷物における墨部分を識別する識別手段と、
    前記基準の印刷物の墨部分に対応する前記検査対象の印刷物の墨部分において、前記第1基準値に対する前記検査値の変動量を算出する算出手段と、
    前記変動量に基づいて、前記検査対象の印刷物における墨部分の評価を行う評価手段と、
    を有することを特徴とする印刷物検査装置。
  3. 前記識別手段は、前記第1基準値と前記第2基準値との比率をさらに考慮して、印刷物における墨部分を識別することを特徴とする請求項2に記載の印刷物検査装置。
  4. 印刷物による白色光の反射光を、赤、緑、および青の各波長成分の信号としてそれぞれ検出し得る3種類の撮像素子を備えた光検出部を有する印刷物検査装置を用いた印刷物検査方法であって、
    前記印刷物による赤外光の反射光が前記光検出部により検出された値を考慮して、印刷物における墨部分を識別する段階を有し、
    前記識別する段階は、前記印刷物による白色光の反射光が前記光検出部により検出された値と、前記印刷物による赤外光の反射光が前記光検出部により検出された値との比率をさらに考慮して、印刷物における墨部分を識別するものであることを特徴とする印刷物検査方法。
  5. 印刷物による白色光の反射光を、赤、緑、および青の各波長成分の信号としてそれぞれ検出し得る3種類の撮像素子を備えた光検出部を有する印刷物検査装置を用いた印刷物検査方法であって、
    基準の印刷物による白色光の反射光が前記光検出部により検出された第1基準値を記憶する段階と、
    前記基準の印刷物による赤外光の反射光が前記光検出部により検出された第2基準値を記憶する段階と、
    検査対象の印刷物による白色光の反射光が前記光検出部により検出された検査値を記憶する段階と、
    前記第2基準値を考慮して、印刷物における墨部分を識別する段階と、
    前記基準の印刷物の墨部分に対応する前記検査対象の印刷物の墨部分において、前記第1基準値に対する前記検査値の変動量を算出する段階と、
    前記変動量に基づいて、前記検査対象の印刷物における墨部分の評価を行う段階と、
    を有することを特徴とする印刷物検査方法。
  6. 前記識別する段階は、前記第1基準値と前記第2基準値との比率をさらに考慮して、印刷物における墨部分を識別するものであることを特徴とする請求項5に記載の印刷物検査方法。
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