JP4807819B2 - 画像処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば脳灌流画像などの生体臓器画像上に関心領域(以下ではROIと略記する)を設定し、そのROI内の画素値すなわち生体機能情報を反映した数値を評価する場合における関心領域の設定技術に関する。
従来、脳灌流解析には、ラジオアイソトープを用いたSPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)やPET(Positron Emission Tomography)あるいはキセノンガスを使用するXe−CTが用いられてきた。近年、これらの手法に比べて検査の簡便性や装置の普及率などの点で優位にあるヨード系造影剤を使用するCT−Perfusionやガドリニウム系造影剤を使用するMR−Perfusionが新たな脳灌流解析の手法として急速に普及してきている。
脳灌流解析では、健常側と疾患側における解剖学的に対称な部位間の差(左右差、疾患差)の評価や、術前後などの複数回の検査間での解剖学的に同一な部位の比較といった数値評価が行われる。具体的には、血流量や血液量、平均通過時間などをマッピングした機能画像上にROIを設定し、そのROI内の数値を評価する。
ROIの設定については、手動で行う手法、解剖学的に対称な部位間の差を評価する場合に、一方の側の脳に手動で設定したROIを他方の側の脳の対称部位に自動設定する鏡面ROIと呼ばれる手法、同一の被検者について最初の検査で設定したROIを保存しておき、2回目以降の検査ではその保存してあるROIを自動設定する手法、あるいは例えば特許文献1に開示される例のように、ROIがあらかじめ設定してある標準臓器アトラス(脳の場合であれば標準脳アトラス)の画像を利用して自動的にROIを臓器画像上に設定する手法などが知られている。
特開2003−199715号公報
ROIを手動で設定する手法には、ROIの設定がその都度異なったり、操作者によって異なったりするなどして客観性や再現性に難がある。これに対して特許文献1の技術は、客観性や再現性の高いROI設定を可能とする。しかし、特許文献1の技術は、標準臓器アトラスでROIを臓器画像上に設定する際に臓器画像を形態変換する必要があり、この点で問題を残している。すなわち特許文献1の技術は、SPECT画像のように機能情報のみで形態情報には意味がない画像については問題ない。しかし、優れた形態情報も持つCT画像やMR画像に特許文献1の技術を適用しようとすると、これらにおける優れた形態情報が失われ、CT画像やMR画像の臨床上有用な特色を損なうことになってしまう。
本発明は、以上のような事情を背景になされたものであり、例えば脳灌流画像などの機能画像にROIを設定する場合に、CT画像やMR画像が持つ優れた形態情報を失わせることなく、客観性や再現性の高いROIの自動設定を可能とする画像処理装置の提供を目的としている。
上記目的のために本発明では、生体臓器の画像上に関心領域を設定してその関心領域内の生体機能情報反映数値を定量的に評価する生体臓器の解析に際して前記関心領域の設定を行えるようにされている画像処理装置において、前記生体臓器について基準となる臓器画像を作成する基準画像作成手段、前記基準画像作成手段で作成された基準臓器画像に標準的な関心領域を設定することで、前記生体臓器画像上への前記関心領域の設定のもとになるROIテンプレートを作成するROIテンプレート作成手段、前記ROIテンプレートを前記生体臓器画像に適合させるように形状変換するROI形状変換手段を備えたことを特徴としている。
また本発明では上記のような画像処理装置について、前記形状変換として、前記生体臓器の画像について求めた当該画像における特徴量をもとに、前記生体臓器画像に対して前記ROIテンプレートの位置と向きを合せるための形状変換、前記生体臓器画像における左右非対称性に応じた補正のための形状変換、および前記生体臓器画像における実際の形状に合わせるための形状変換を行えるようにしている。
また本発明では上記のような画像処理装置について、前記基準臓器画像を3次元データとして作成し、この3次元データの基準臓器画像に標準的な関心領域を設定することで、3次元データの基準ROIテンプレートを作成し、この基準ROIテンプレートから前記生体臓器画像に対応させて読み出すことで前記ROIテンプレートを得るようにしている。
本発明では、解析対象の臓器について作成した基準臓器画像に標準的な関心領域を設定することでROIテンプレートを作成し、このROIテンプレートを所定の形状変換処理により解析対象の臓器画像における実際の状態に適合させることで臓器画像上にROIを設定できるようにしている。このため本発明によれば、例えば脳灌流画像などの機能画像にROIを設定する場合に、CT画像やMR画像が持つ優れた形態情報を失わせることなく、客観性や再現性の高いROIを設定することが可能となる。
以下、本発明を実施する上で好ましい形態について説明する。図1に一実施形態による画像処理装置の構成を示す。本実施形態における画像処理装置は、画像処理で必要な種々の演算処理などを行う演算処理手段1と必要なデータや画像の表示を行う画像表示手段2を備えている。
演算処理手段1は、コンピュータなどのハードウエア要素にソフトウェア要素を実装して構成されており、ソフトウェア要素として、基準画像作成手段(基準脳画像作成手段)3、ROIテンプレート作成手段4、特徴量算出手段5、およびROI形状変換手段6を備え、ハードウエア要素として、図示を省略してあるDSP(Digital Signal Processor)あるいはMPU(Micro Processor Unit)あるいはCPU(Central Processing Unit)を備え、さらに保存手段7、一時格納手段8、および入力手段9を備えている。
基準画像作成手段3は、ROIテンプレートの作成に必要な基準臓器画像を作成するのに用いられる。以下で解析対象の臓器が脳で、その機能画像として脳灌流画像にROIを設定する場合を前提にした説明とする。脳灌流画像にROIを設定する場合の基準臓器画像は基準脳画像となる。ROIテンプレート作成手段4は、基準脳画像に解剖学的分類に基づいたROIを設定してROIテンプレートを作成するのに用いられる。特徴量算出手段5は、CT画像やMR画像中の脳画像について重心座標などの特徴量を算出するのに用いられる。ROI形状変換手段6は、特徴量算出手段5で算出した特徴量をもとにROIテンプレートを修正して解析対象の脳断層像に適合させるのに用いられる。
保存手段7は、例えばハードディスクなどで構成され、データの保存に用いられる。一時格納手段8は、例えば半導体メモリなどで構成され、データの一時的な保存に用いられる。入力手段9は、例えばマウスやキーボードなどで構成され、データの入力に用いられる。
以上のような構成の画像処理装置で行われる基準画像作成から数値評価までの処理についてのフローチャートを図2に示す。まずステップ201として基準脳画像を作成する。次に、ステップ201で作成した基準脳画像をもとに基準ROIテンプレートを作成する(ステップ202)。基準ROIテンプレートは操作者が任意に設定してもよいが、後述のような手法で設定するのが望ましい。次に、数値評価の対象となる機能画像の元画像を読み込む(ステップ203)。なお以下では元画像が脳断層像である場合を前提とする。次に、ステップ203で読み込んだ脳断層像の撮影断面に応じたROIテンプレートを基準ROIテンプレートから読み込む(ステップ204)。次に、ステップ203で読み込んだ画像の特徴量を算出する(ステップ205)。次に、ステップ204で読み込んだROIテンプレートの形状を、ステップ203で読み込んだ機能画像の元画像に適合させるように変換する(ステップ206)。ROIテンプレートの形状変換には、ステップ205で算出した特徴量をもとに、脳断層像に対してROIテンプレートの位置と向きを合せるための形状変換(位置・向き合せ変換)、脳断層像の左右非対称性に応じた補正のための形状変換(非対称性補正変換)、および脳断層像の実際の形状に合わせるための形状変換(形状合せ変換)がある。次に、数値評価の対象となる機能画像を読み込む(ステップ207)。数値評価の対象として読み込む機能画像は、ステップ203で読み込んだ元画像から作成した機能画像であり、本実施形態の場合は脳灌流画像である。次に、ステップ207で読み込んだ機能画像に対して、ステップ206で得られた形状変換後のROIテンプレートを適用することでROIを設定して数値評価を行う(ステップ208)。評価の客観性や再現性を向上させるという観点からは、基準脳と基準ROIテンプレートは全ての数値評価において同一のものを用いるのが望ましい。このためにはあらかじめデフォルトを設定するなどしておき、検査ごとに設定し直すことがないようにすればよい。なお、基準脳と基準ROIテンプレートは、一連の処理とは別の処理過程で作成しておくことも可能で、そうする場合にはステップ201〜ステップ202が不要となる。
以下では、基準脳画像の作成、基準ROIテンプレートの作成、ROIテンプレートの読み込み、特徴量の算出、ROIテンプレートの形状変換(ROI形状変換)のそれぞれについて順に説明する。まず基準脳画像の作成について説明する。基準脳画像は、望ましくは例えばタイラッハの標準脳アトラスやMNIテンプレート、Human Brain Atlasなどの公知のアトラスを用いて作成する。この他に、任意の被検者について過去に撮影されている頭部CT像やMR像を用いて作成することも可能である。この場合には、複数の被検者の頭部CT像やMR像の平均を基準脳画像とするのが望ましい。作成した基準脳画像は3次元データとして保持するのが望ましい。
以下では、基準ROIテンプレートの作成について説明する。図3に、基準脳画像と基準ROIテンプレートの例を示す。基準ROIテンプレートは、基準脳画像にROI(基準脳10上に破線で区切った領域)を設定することで作成する。望ましい例では脳の解剖学的な意味にしたがってROIを設定する。脳灌流画像の場合、数値評価は一般に血流支配領域ごとに行われることを考慮すると、ROIを脳における血流支配領域ごとに設定し、さらに前大脳脈支配領域は、脳梁辺縁動脈支配領域、脳梁周囲動脈支配領域、角回動脈支配領域、側頭動脈支配領域に分割し、それぞれの支配領域の境界に沿ってROIを設定することで基準ROIテンプレートを作成する。以上はROIの設定についての望ましい例の一つであり、ROIは、これに限られず、臨床上の目的に応じて操作者が適宜に設定することができる。作成した基準ROIテンプレートは、基準脳の場合と同様に3次元データ(3次元ROIテンプレート)として保持するのが望ましい。
以下では、ROIテンプレートの読み込みついて説明する。ROIテンプレートの読み込みとは、脳断層像の撮影断層位置に応じた切り出し面11で2次元のROIテンプレートを3次元の基準ROIテンプレートから切り出すことである。脳断層像の撮影断層位置、すなわち切り出し面11のZ軸方向位置の情報は、脳断層像に付されている画像IDに基づいて取得することができる。図3の例で切り出されたROIテンプレートは図4に示す例のようになる。通常の臨床においては被検者の頭部は左右方向に関して傾けずに撮影される。したがって図3に示す例のように、切り出し面11はXY平面に平行であるのが通常である。しかし被検者の頭部が左右方向に関して傾いて撮影される場合もある。そのような場合には、図5に示すように、XY平面に対して操作者が任意に指定する角度αの平面11に沿って基準ROIテンプレートを切り出すようにしてもよい。
以下では、特徴量の算出とそれに基づくROIテンプレートの形状変換ついて説明する。まず、ROIテンプレートの拡大・縮小、平行移動、回転移動に用いる特徴量の算出方法について説明する。図6に特徴量算出における処理のフローチャートを示す。特徴量の算出では、まず図2のステップ203で読み込んだ脳断層像を2値化する(ステップ601)。2値化処理は、例えば脳断層像において、閾値以上の画素値の画素を「1」に、閾値未満の画素値の画素を「0」にそれぞれ置き換えることで行うことができる。閾値は、脳断層像において解析対象となる生体組織部分と空気部分を分離できる値であれば任意でよい。脳断層像の場合であれば、閾値は例えば−200程度に設定すればよい。
次に、ステップ601で2値化された画像をラベリング処理する(ステップ602)。ラベリング処理は、つながっている全ての画素(連結成分)に同じ番号(ラベル)を付け、異なる連結成分には別の番号を付けることで行われる。ここで、隣接する画素が互いに「1」の場合には、これらの画素はつながっていることになる。ラベルとして付与する値は、例えば50からの続き番号とする。
次に、最大連結成分を探索する(ステップ603)。最大連結成分の探索は、ラベリングした画像全体を走査するようにしてラベル値ごとに画素数を数える処理を行い、最も画素数の多いラベル値を有する連結成分を選び出すことで行う。続いて、最大連結成分を抽出する(ステップ604)。最大連結成分の抽出は、ステップ603で選び出した、最も画素数の多いラベル値を有する画素を残し、それ以外の画素は「0」に置き換えることで行われる。以上のような最大連結成分に関する処理により、2値化処理の段階では画素値が「1」に置き換えられる可能性のある寝台などの不要領域の画素値を「0」に置き換えることができる。
次に、最大連結成分の輪郭を追跡し、最大連結成分の最外周の輪郭線を抽出する(ステップ605)。輪郭線の追跡は、ステップ604で最大連結成分のみが残された画像の左上隅画素から横に走査し、最初に出会った非ゼロのラベル値を有する画素を開始点として反時計回り方向に輪郭を追跡し、開始点に戻ったら追跡を終了する、というようにして行われる。抽出した輪郭線上の画素にはラベル値と異なる値、例えば「1」を代入しておく。
次に、ステップ605で求めた輪郭線の内部を「1」で塗りつぶし、対象領域2値化画像を作成する(ステップ606)。輪郭線の内部を塗りつぶすには、従来から知られている、例えばシードフィルアルゴリズムと呼ばれる手法を用いることができる。シードフィルアルゴリズムは、閉鎖領域内部の1点を開始点として閉鎖領域内部を塗りつぶす処理である。本実施形態の場合、閉鎖領域はステップ605で求めた輪郭線で囲まれた領域である。また閉鎖領域内の点は、ステップ604で求めた最大連結成分のラベル値の付いた画素である。このラベル値の付いた画素を1つ検出し、その点を開始点としてシードフィル処理を行えば、輪郭線内部を塗りつぶすことができる。
次に、ステップ606で作成した対象領域2値化画像における重心と回転角、それに長軸長と短軸長それぞれを特徴量として求める。重心(Xc,Yc)、回転角(X軸となす角)θ、長軸長l、短軸長wそれぞれは、座標(x,y)における画素をI(x,y)とおくと、以下の式にしたがって求めることができる。
Figure 0004807819
ここで、式1中のa,b,cは以下の式で表される。
Figure 0004807819
以上のようにして特徴量を求めたら、それをパラメータとしてROIテンプレートの形状変換を行う。そのような形状変換の例を図7に示す。図7の(a)は形状変換前のROIテンプレートであり、図7の(b)は脳断層像であり、図7の(c)は形状変換後のROIテンプレートである。ここで、形状変換前のROIテンプレートにおける重心を(x0,y0)、回転角をθ、長軸長をl、短軸長をw0とする。また形状変換前のROIテンプレートにおける任意の座標を(x,y)、平行移動と回転移動をなした後のROIテンプレートにおける任意の座標を(x1,y1)とすると、これらには以下の式で表される関係が成り立つ。
Figure 0004807819
平行移動と回転移動をなした後にさらに拡大または縮小をなした後のROIテンプレートにおける任意の座標を(x2,y2)とすると、以下の式のような変換を行うことで図7の例に示すような形状変換が実現される。ただし、式4−aは、x軸が長軸でy軸が短軸の場合であり、式4−bは、x軸が短軸でy軸が長軸の場合である。
Figure 0004807819
以下では、脳断層像が左右非対称である場合に、それに対応させてなされるROIテンプレートの形状変換について説明する。人間の脳は概ね左右対称な臓器であるが、対称性には個人差があり、左右が非対称の場合もある。一方、タライラッハの図譜などを用いた基準脳は左右対称であり、この基準脳に基づいて作成される基準ROIテンプレートも左右対称である。このため、脳断層像が左右非対称である場合には、それに対応させたROIテンプレートの形状変換も行うのが望ましい。図8に、左右の非対称性についての形状変換における処理をイメージ化して示す。まず数値評価の対象となる画像(図8の(a))をもとに脳実質内部のマスク画像(図8の(b))を作成する。マスク画像の作成には、前述の手法つまり輪郭線を求めてその内部を塗りつぶす手法を用いればよい。ただし、2値化処理における閾値は骨と脳実質を分離できる値に設定する必要があり、例えばCT画像の場合には100〜150ぐらいの閾値が望ましい。
マスク画像を作成したら、そのマスク画像に中心線ABを引く。A、Bは式1で算出される重心を通りX軸に平行な直線を式1で算出される回転角だけ回転した直線とマスク画像との境界の交点である。続いて、線分ABの垂直2等分線を引く。このとき線分ABの垂直2等分線とマスク画像の境界との交点をC、Dとする。同様にして、線分ABの垂直2等分線と左右比補正前のROIテンプレートの境界との交点をE、Fとする。ここで左右の非対称性を補正した後のROIテンプレート(図8の(d))における任意の座標を(x3,y3)とおくと、以下の式のような変換を行うことで左右の非対称性を補正したROIテンプレート(図8の(c))を得ることができる。ただし、式5−aは、線分ABより右側についてであり、式5−bは、線分ABより左側についてである。
Figure 0004807819
以下では、脳断層像の実際の形状に合わせるためのROIテンプレートの形状変換について説明する。この形状変換は、図9に示すように、ROIテンプレートにおけるROIの区切り線上に仮に設ける基準点(図中に黒丸で示す点)を用いて行う。基準点には、主基準点と補助基準点がある。主基準点は、ROIの区切り線が急変する部分(主には区切り線の交点部分)に配置され、一次の形状合せに用いられる。図中では主基準点を大きめの黒丸で示してある。補助基準点は、主基準点の間に適当な間隔で配置され、主基準点による一次の形状合せの後の二次の形状合せに用いられる。図中では補助基準点を小さめの黒丸で示してある。なお図では補助基準点の一部を省略してあり、補助基準点は実際にはもっと稠密な間隔で設けられる。
ROIテンプレートのROIは、脳断層像における骨と脳実質の境界や脳室と脳実質の境界など、濃度変化が大きな部位に沿うようになっているのが通常である。したがって、図9の(a)のように、位置・向き合せ変換と非対称性補正変換で位置・向き合せと左右非対称性補正が済んでいるROIテンプレートを脳断層像に重ねた状態でROIの区切り線を脳断層像における大きな濃度変化部位に一致させるようにすれば、形状合せを行うことができる。
濃度変化は、ラプラシアンなどの公知の微分フィルタを用いれば検出することができる。まず、図9の(a)のようにROIテンプレートを脳断層像に重ねた状態で、各主基準点の周辺にN×N個の画素からなる探査領域を設定し、この探査領域における画素の微分フィルタによる出力値つまり濃度変化値を調べて濃度変化値が最大の点を探し出す。そしてその濃度変化値最大点に該当の主基準点を移動する。ここで、Nは正の整数であり、脳断層像の大きさに応じて適宜に設定される。通常はN=5〜15程度とするのが適切である。主基準点を移動する際には、隣接主基準点間にある補助基準点も隣接主基準点それぞれの移動に応じて移動する。次いで、図10に示すように、各補助基準点について、それぞれの周辺の画素Pの濃度値変化を右回り、または左回りに順番にサーチし、ラプラシアン値が閾値を初めて超えた点に該当の補助基準点を移動する。以上の処理により、図9の(b)に示すように、脳断層像の実際の形状にROIテンプレートを合わせることができ、これにより脳断層像に適合したROIを設定することができる。
以上の処理は、自動で行うようにしてもよいし、また操作者が脳断層像を見ながら手動で主基準点や補助基準点の移動を行うようにしてもよい。さらに自動で主基準点や補助基準点の移動を行った後に操作者の手動による移動を施せるようにする方式も可能である。
以上のように本発明では、基準脳をもとに設定した基準ROIテンプレートから読み出すROIテンプレートを所定の形状変換処理により脳断層像の実際の状態に適合させることでROIを設定できるようにしている。このため本発明によれば、脳灌流画像などの機能画像にROIを設定する場合に、CT画像やMR画像が持つ優れた形態情報を失わせることなく、客観性や再現性の高いROIを設定することが可能となる。
以上では、解析対象臓器が脳であり、その画像として脳断層像を用いる場合を前提にした例を説明したが、本発明は、これに限られず、例えば肺臓や肝臓などにも適用することができる。なお肺臓や肝臓などの場合には、公知のセグメンテーション法を用いて分割された各領域を囲むようにROIを設定して基準ROIテンプレートを作成するのが望ましい。
本発明は、CT画像やMR画像が持つ優れた形態情報を失わせることなく、客観性や再現性の高いROIを設定することが可能とするものであり、機能画像を用いての生体臓器の解析分野で広く利用することができる。
一実施形態による画像処理装置の構成を示す図である。 画像処理装置で行われる処理の流れを示す図である。 基準脳画像と基準ROIテンプレートの例に切り出し面の関係を併せて示す図である。 ROIテンプレートの例を示す図である。 基準脳画像と基準ROIテンプレートの例に他の切り出し面の関係を併せて示す図である。 特徴量算出処理の流れを示す図である。 特徴量に基づく形状変換について説明する図である。 左右非対称性に関する形状変換について説明する図である。 形状合せに関する形状変換について説明する図である。 画素値の濃度変化値をサーチする順番について説明する図である。
符号の説明
3 基準画像作成手段
4 ROIテンプレート作成手段
5 特徴量算出手段
6 ROI形状変換手段

Claims (3)

  1. 生体臓器の画像上に関心領域を設定してその関心領域内の生体機能情報反映数値を定量的に評価する生体臓器の解析に際して前記関心領域の設定を行えるようにされている画像処理装置において、
    前記生体臓器について基準となる3次元基準臓器画像と、3次元基準臓器画像に対応する3次元ROIテンプレートと記憶する記憶手段、
    前記記憶手段に記憶された3次元ROIテンプレートから2次元ROIテンプレートを生体臓器の撮影断層位置に基づいて切り出すことで、前記生体臓器画像上への前記関心領域の設定のもとになるROIテンプレートを作成するROIテンプレート作成手段、
    前記ROIテンプレートを前記生体臓器画像に適合させるように形状変換するROI形状変換手段を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の画像処理装置において、
    前記ROI形状変換手段は、前記生体臓器の画像について求めた当該画像における特徴量をもとに、前記生体臓器画像に対して前記ROIテンプレートの位置と向きを合せるための形状変換、前記生体臓器画像における左右非対称性に応じた補正のための形状変換、および前記生体臓器画像における実際の形状に合わせるための形状変換を行い、
    前記生体臓器画像における左右非対称性に応じた補正のための形状変換を、
    前記生体臓器画像内の対象領域を抽出し、
    前記対象領域の中心線と、前記中心線の垂直2等分線を算出し、
    前記垂直2等分線と前記対象領域の境界との交点から前記中心線までの長さと、前記垂直2等分線と前記ROIテンプレートの境界との交点から前記中心線までの長さとの比に基づいて前記ROIテンプレートの座標を変換することにより行うことを特徴とする画像処理装置。
  3. 請求項2に記載の画像処理装置において、
    前記生体臓器画像における実際の形状に合わせるための形状変換を、
    前記ROIテンプレートのROIの区切り線上に設けられた基準点の周囲の画素の濃度変化値を算出し、
    前記周囲の画素の中で濃度変化値が最大値を示す点に前記基準点を移動させることにより行うことを特徴とする画像処理装置。
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