JP4807393B2 - 画像記録用組成物、画像記録用インクセット、および記録装置 - Google Patents
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Description
例えば、中間体上に保持層を形成し、保持層中にインクを供給し、被記録材にインク像のみを転写する記録方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
請求項1に係る発明は、
スチレン−(メタ)アクリル酸およびその塩の共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸およびその塩の共重合体から選択される少なくとも一種のアニオン性の吸液材料と、外部からの刺激により硬化する硬化性樹脂前駆体と、ノニオン性界面活性剤と、を含有する画像記録用組成物である。
前記硬化性樹脂前駆体が、紫外線を照射されることによりラジカル反応によって硬化する請求項1に記載の画像記録用組成物である。
請求項3に係る発明は、
中間転写体上に画像記録用組成物を供給する供給工程と、前記中間転写体上に供給された前記画像記録用組成物により形成された被硬化層にインクを吐出する吐出工程と、前記インクが吐出された前記被硬化層を前記中間転写体から記録媒体に転写する転写工程と、前記被硬化層を硬化させる刺激を供給する刺激供給工程と、を有する記録方法における前記画像記録用組成物として用いられる、請求項1または請求項2に記載の画像記録用組成物である。
請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の画像記録用組成物と、インクと、を有する画像記録用インクセットである。
中間転写体と、
請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の画像記録用組成物を前記中間転写体上に供給する供給手段と、
前記中間転写体上に供給された前記画像記録用組成物により形成された被硬化層にインクを吐出する吐出手段と、
前記インクが吐出された前記被硬化層を前記中間転写体から記録媒体に転写する転写手段と、
前記被硬化層を硬化させる刺激を供給する刺激供給手段と、
を有する記録装置である。
前記刺激供給手段は、前記記録媒体に転写された後の前記被硬化層に対して該被硬化層を硬化させる刺激を供給する手段であり、
更に、前記中間転写体から前記記録媒体に転写する前の前記被硬化層に対して該被硬化層を半硬化させる刺激を供給する第2の刺激供給手段を有する請求項5に記載の記録装置である。
請求項7に係る発明は、
前記第2の刺激供給手段は、前記吐出手段により前記インクが吐出される前の前記被硬化層に対して該被硬化層を半硬化させる刺激を供給する請求項6に記載の記録装置である。
<画像記録用組成物>
本実施形態に係る画像記録用組成物は、スチレン−(メタ)アクリル酸およびその塩の共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸およびその塩の共重合体から選択される少なくとも一種のアニオン性の吸液材料と、外部からの刺激により硬化する硬化性樹脂前駆体と、ノニオン性界面活性剤と、を含有することを特徴とする。
吸液材料としてアニオン性の吸液材料を用いることにより、本実施形態に係る硬化性樹脂前駆体によって形成された被硬化層上にインクが吐出された際、アニオン部位で水和イオンが発生し、また、吸液材料内のアニオン部位同士が反発しあうことにより、分子間距離が大きくなり、インク受容のための空間が形成されることで、インク吸液性が向上すると考えられる。
本実施形態に係る画像記録用組成物は、前述の通り、アニオン性の吸液材料を含有する。上記吸液材料としては、アクリル酸およびメタクリル酸から選択される少なくとも一方と疎水性の単量体との共重合体であり、スチレン−(メタ)アクリル酸およびその塩の共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸およびその塩の共重合体から選択される少なくとも一種であり、アニオン性であって且つ水性溶媒を吸収するものであれば何でもよい。
具体的には、水層に吸液材料を静置したのち、サンプル全体に水が浸透するまで待ち、吸水サンプルを引き上げ、メッシュ上に5分間放置したのち、重量を測定し、吸液材料との差分を吸液量とした。また、JIS K5101−13−1に準じた方法でも良い。
水性溶媒に対する吸液材料の吸液量は、具体的には、例えば、200ml/100g以上のものが選択される。
上記疎水性の単量体としては、例えば、スチレン、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミド、ブタジエン等が挙げられる。
上記重量平均分子量は、以下の条件で測定したものである。GPCは「HLC−8120GPC、SC−8020(東ソー(株)社製)装置」を用い、カラムは「TSKgel、SuperHM−H(東ソー(株)社製6.0mmID×15cm)」を2本用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。実験条件としては、試料濃度0.5%、流速0.6ml/min.、サンプル注入量10μl、測定温度40℃、IR検出器を用いて実験を行った。また、検量線は東ソー社製「polystylene標準試料TSK standard」:「A−500」、「F−1」、「F−10」、「F−80」、「F−380」、「A−2500」、「F−4」、「F−40」、「F−128」、「F−700」の10サンプルから作製した。
本実施形態に係る画像記録用組成物は、前述の通り、硬化性樹脂前駆体を含有する。
硬化性樹脂前駆体としては、例えば、紫外線硬化性樹脂前駆体、電子線硬化性樹脂前駆体、熱硬化性樹脂前駆体等が挙げられる。なお、硬化性樹脂前駆体は、これらに限られず、例えば湿気、酸素等により硬化する硬化性樹脂前駆体を適用することもできる。
紫外線硬化性樹脂前駆体を硬化することにより得られる「紫外線硬化性樹脂」としては、例えば、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、マレイミド樹脂、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリビニルエーテル樹脂などが挙げられる。
上記紫外線硬化性樹脂の前駆体となる紫外線硬化性樹脂前駆体としては、紫外線硬化性のモノマー、紫外線硬化性のマクロマー、紫外線硬化性のオリゴマー、および紫外線硬化性のプレポリマー等が挙げられる。
また硬化反応がカチオン反応により進行するタイプである場合、紫外線重合開始剤としては、例えば、アリールスルホニウム塩、アリールジアゾニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩、アレン−イオン錯体誘導体、トリアジン系開始剤等が挙げられる。
電子線硬化性樹脂前駆体を硬化することにより得られる「電子線硬化性樹脂」としては、例えば、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。
上記電子線硬化性樹脂の前駆体となる電子線硬化性樹脂前駆体としては、電子線硬化性のモノマー、電子線硬化性のマクロマー、電子線硬化性のオリゴマー、および電子線硬化性のプレポリマーが挙げられる。
熱硬化性樹脂前駆体を硬化することにより得られる「熱硬化性樹脂」としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アルキド樹脂などが挙げられる。
上記熱硬化性樹脂の前駆体となる熱硬化性樹脂前駆体としては、熱硬化性のモノマー、熱硬化性のマクロマー、熱硬化性のオリゴマー、および熱硬化性のプレポリマーが挙げられる。
また重合の際に硬化剤を添加してもよい。
本実施形態に係る画像記録用組成物は、界面活性剤を含有させてもよく、少なくともノニオン性界面活性剤が含有される。
また、本実施形態に係る画像記録用組成物には、硬化性樹脂前駆体や吸液材料の他に、インクの成分を被硬化層上や内部で固定化する成分(以下、「固定化成分」と称する場合がある)をさらに含んでいてもよい。
上記粘度は、以下の方法により測定される値であり、本明細書に記載の粘度は下記方法により測定された値である。
粘度計としてはTV−22(東機産業製)を用いて、ずり速度=2.25から750(1/s)で、15℃での粘度(mPa・s)を計測したものである。尚、本明細書における表記はずり速度10s−1のものである。
次いで、本実施形態において用いられるインクについて詳細に説明する。
インクは水性インク、油性インク共に使用することができるが、環境性の点で水性インクが使用される。水性インク(以下、単にインクと称する)は、記録材に加え、インク溶媒(例えば、水、水溶性有機溶媒)を含んでいる。また、必要に応じて、その他、添加剤を含んでいてもよい。
本実施形態に係る記録装置は、中間転写体と、前述の画像記録用組成物を前記中間転写体上に供給する供給手段と、前記中間転写体上に供給された前記画像記録用組成物により形成された被硬化層に、前述のインクを吐出する吐出手段と、前記インクが吐出された前記被硬化層を前記中間転写体から記録媒体に転写する転写手段と、前記被硬化層を硬化させる刺激を供給する刺激供給手段と、を有する。
尚、前記中間転写体を加熱する手段を有していてもよい。
円筒状基体の材質としては、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼(SUS)、銅等が挙げられる。
表面層の材質としては、例えば、各種の樹脂[例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエーテルサルフォン、フッ素系樹脂等]、各種のゴム(例えば、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、イソプレンゴム、スチレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、ウレタンゴム、エピクロロヒドリンゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等)等が挙げられる。表面層は、単層構成でもよいし、積層構成でもよい。
中間転写ベルト22は、例えば、各種の樹脂[例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエーテルサルフォン、フッ素系樹脂等]、各種のゴム(例えば、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、イソプレンゴム、スチレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、ウレタンゴム、エピクロロヒドリンゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等)により構成される。中間転写ベルト22は、ステンレス等の金属材料により構成してもよい。中間転写ベルト22は、単層構成でもよいし、積層構成でもよい。また、中間転写ベルト22は、フッ素樹脂・シリコーンゴム等の離型性の材料により表面層を有していてもよい。
「画像記録用組成物」
・UV硬化型・ラジカル反応性の硬化性樹脂前駆体
ポリウレタンアクリレート(新中村化学工業社製)と
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(ダイセルサイテック社製)
との混合物 61部
・光重合開始剤
2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン 2部
・アニオン性吸液材料(アクリル酸と疎水性モノマーとの共重合体)
スチレン−ブチルアクリレート−アクリル酸Na塩共重合部分架橋体 35部
(重合比(質量比)=3:2:5、平均分子量=45000)
・アニオン性高分子界面活性剤
Disperbyk−111(ビックケミー社製) 2部
上記組成について、ロールミルにて混合/分散を行い、画像記録用組成物とした。
・カーボンブラック 5部
・スチレン−アクリル酸−アクリル酸ブチルエステル共重合体 1.5部
・グリセリン 25部
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル 6部
・オキシエチレンオレイルエーテル 0.5部
上記組成を混合し、さらに純水およびNaOHを加えて調整したのち、2μmフィルターでろ過し、Bkインクを得た。
・銅フタロシアニン顔料 4部
(C.I.Pigment Blue 15:3)
・2−エチルヘキシルメタクリレート−アクリル酸共重合体 1.5部
・ジエチレングリコール 10部
・グリセリン 15部
・テトラメチルデシンジオールオキシエチレン付加物 1.8部
・1,3−ブタンジオール 4部
上記組成を混合し、さらに純水およびNaOHを加えて調整したのち、2μmフィルターでろ過し、Cyanインクを得た。
・キナクリドン系マゼンタ顔料 5部
(C.I.Pigment Red 122)
・スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸ブチルエステル共重合体 4部
・プロピレングリコール 8部
・グリセリン 17部
・ジプロピレングリコール 5部
・テトラメチルデシンジオールオキシエチレン付加物 2.5部
上記組成を混合し、さらに純水およびNaOHを加えて調整したのち、2μmフィルターでろ過し、Magentaインクを得た。
・アゾ系イエロー顔料 5部
(C.I.Pigment Yellow 74)
・スチレン−アクリル酸−アクリル酸エチルエステル共重合体 3部
・ジエチレングリコール 15部
・トリエチレングリコールモノブチルエーテル 8部
・1,2−ヘキサンジオール 5部
・オキシエチレンラウリルエーテル 0.5部
上記組成を混合し、さらに純水およびNaOHを加えて調整し、2μmフィルターでろ過し、Yellowインクを得た。
前記画像記録用組成物をバーコーターによりアート紙(OK金藤、王子製紙(株)製)上に供給し、膜厚7μmの被硬化層を形成した。次いで、上記4種のインクをそれぞれピエゾヘッド(解像度600dpi(dpi:1インチ当たりのドット数))にて前記被硬化層上に印字した。その後、出力1.5kWのメタルハライドランプでUV照射を行い、画像を形成した。
該画像について下記の評価を行った。その結果を表1に示す。
前記より得られた2ドットラインの画像に対し、下記の評価基準に従ってにじみの発生についての目視評価を行った。
○:ラインの乱れ(フェザリング)が観測されない。
△:ラインの乱れはあるものの、画像として十分許容できる。
×:明らかにラインの直線性にバラツキが観測される。
前記より得られた画像に対し、下記の評価基準に従って画像ムラの発生についての目視評価を行った。
◎:画像濃度が異なる部分が目視では観察できないソリッド画像が得られた。
○:画像濃度の高い部分と低い部分とが見えるものの、画像として十分許容できる。
△:画像濃度の高い部分と低い部分とがあり、ムラのある画像に見える。
×:ひとつのソリッド画像内で明らかに画像濃度の違うところが目立ち、許容できない。
UV照射による画像記録用組成物の硬化の速度に関し、下記の評価基準に従って評価を行った。
○:画像記録用組成物にUV照射した1秒後の膜に関して、変形もべたつき感もなし。
△:画像記録用組成物にUV照射した1秒後の膜に関して、変形はしないが、べたつき感がある。
硬化した画像を指でこすりアート紙からの剥離状態を観察して、得られた画像の耐刷性についての評価試験を行った。試験結果から、以下の基準に従って評価した。
○:画像の剥離なし。
×:指でこすった部分が剥離し、画像乱れを生じた。
得られた画像を高湿度環境(80%RH以上)に保管して1日後の画像を観察し、得られた画像の環境変動に対する画像劣化についての評価試験を行った。試験結果から、以下の基準に従って評価した。
◎:高湿度環境に保管前後で全く変動なし。
○:高湿度環境下で、曇りが生じるものの、50%RH環境にもどすと元の状態に戻る。
△:画像の曇りに加え、わずかではあるが画像のにじみが発生した。
×:明らかな画像のにじみが生じ、画像の乱れが発生した。
「画像記録用組成物」
・UV硬化型・ラジカル反応性の硬化性樹脂前駆体
ウレタンアクリレート(4官能) 35部
(ダイセルサイテック社製)
グリセリンプロポキシトリアクリレート(3官能) 25部
(サートマー社製)
・光重合開始剤
2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン
1.5部
・アニオン性吸液材料
ポリアクリル酸部分ナトリウム塩 35部
・ノニオン性高分子界面活性剤
変性アクリル系ブロックコポリマー 3.5部
(ルーブリゾール社製、商品名:ソルスパース)
上記組成に1,6−ヘキサンジオールジアクリレートおよびPEG400ジアクリレート(ダイセルサイテック)を加え、粘度を550mPasに調整して、画像記録用組成物とした。
前記画像記録用組成物をバーコーターによりアート紙(OK金藤、王子製紙(株)製)上に供給し、膜厚7μmの被硬化層を形成した。次いで、実施例1にて用いた4種のインクをそれぞれピエゾヘッド(解像度600dpi(dpi:1インチ当たりのドット数))にて前記被硬化層上に印字した。その後、出力1.5kWのメタルハライドランプでUV照射を行い、画像を形成した。
該画像について実施例1に記載の評価を行った。その結果を表1に示す。
「画像記録用組成物」
・UV硬化型・ラジカル反応性の硬化性樹脂前駆体
ポリエステルアクリレート(4官能) 40部
(サートマー社製)
アクリロイルモルホリン(1官能) 30部
(興人社製)
・光重合開始剤
2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン 1.5部
・アニオン性吸液材料(アクリル酸と疎水性モノマーとの共重合体)
スチレン−ブチルアクリレート−アクリル酸Na塩共重合部分架橋体 25部
(重合比(質量比)=4:4:2)
上記組成に1,6−ヘキサンジオールジアクリレートおよびPEG400ジアクリレート(ダイセルサイテック)を加え、粘度を550mPasに調整して、画像記録用組成物とした。
前記画像記録用組成物をバーコーターにより中間転写ベルト(フッ素コートされた樹脂ベルト)上に供給し、膜厚12μmの被硬化層を形成した。次いで、実施例1にて用いた4種のインクをそれぞれピエゾヘッド(解像度600dpi(dpi:1インチ当たりのドット数))にて前記被硬化層上に印字した。その後、転写装置により記録媒体(アート紙(OK金藤、王子製紙(株)製))上に、被硬化層を転写しながら、出力1.5kWのメタルハライドランプでUV照射を行い、画像を形成した。
該画像について実施例1に記載の評価を行った。その結果を表1に示す。
「画像記録用組成物」
・UV硬化型・ラジカル反応性の硬化性樹脂前駆体
ウレタンアクリレート(6官能) 20部
(新中村化学工業社製)
ポリエステルアクリレート(4官能) 20部
(サートマー社製)
トリメチロールプロパンエトキシトリアクリレート(3官能) 20部
(新中村化学工業社製)
・光重合開始剤
1.2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−
(O−ベンゾイルオキシム)] 2部
・アニオン性吸液材料(アクリル酸と疎水性モノマーとの共重合体)
スチレン−アクリル酸共重合体 40部
上記組成にNaOHを加え、更に1,6−ヘキサンジオールジアクリレートおよびPEG300ジアクリレート(ダイセルサイテック社製)を加え、粘度を1200mPasに調整して、画像記録用組成物とした。
前記画像記録用組成物をバーコーターによりアート紙(OK金藤、王子製紙(株)製)上に供給し、膜厚7μmの被硬化層を形成した。次いで、実施例1にて用いた4種のインクをそれぞれピエゾヘッド(解像度600dpi(dpi:1インチ当たりのドット数))にて前記被硬化層上に印字した。その後、出力1.5kWのメタルハライドランプでUV照射を行い、画像を形成した。
該画像について実施例1に記載の評価を行った。その結果を表1に示す。
「画像記録用組成物」
・UV硬化型・ラジカル反応性の硬化性樹脂前駆体
ポリエステルアクリレート(サートマー社製)と
アクリロイルモルホリン(興人社製)との混合物 65部
・光重合開始剤
1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 2部
・ノニオン性吸液材料
ポリビニルアルコール 25部
上記組成について、ボールミルにて混合/分散を行い、画像記録用組成物とした。
前記画像記録用組成物をバーコーターにより中間転写ベルト(フッ素コートされた樹脂ベルト)上に供給し、膜厚8μmの被硬化層を形成した。次いで、実施例1にて用いた4種のインクをそれぞれピエゾヘッド(解像度600dpi(dpi:1インチ当たりのドット数))にて前記被硬化層上に印字した。その後、転写装置により記録媒体(アート紙(OK金藤、王子製紙(株)製))上に、被硬化層を転写しながら、出力1.5kWのメタルハライドランプでUV照射を行い、画像を形成した。
該画像について実施例1に記載の評価を行った。その結果を表1に示す。
「画像記録用組成物」
・UV硬化型・カチオン硬化反応性の硬化性樹脂前駆体
(3’,4’−エポキシシクロヘキサン)メチル−3,4−エポキシ
シクロへキサンカルボキシレート 40部
1,2,8,9−ジエポキシリモネン 20部
・光重合開始剤
トリアリルスルフォニウムヘキサフルオロホスフェイト 5部
・アニオン性吸液材料
ポリアクリル酸部分ナトリウム塩 35部
・ノニオン性高分子界面活性剤
変性アクリル系ブロックコポリマー 3.5部
(ルーブリゾール社製、商品名:ソルスパース)
上記組成に4−ビニルシクロヘキセン−1,2−エポキシドを加え、粘度を750mPasに調整して、画像記録用組成物とした。
前記画像記録用組成物をバーコーターにより中間転写ベルト(フッ素コートされた樹脂ベルト)上に供給し、膜厚12μmの被硬化層を形成した。次いで、実施例1にて用いた4種のインクをそれぞれピエゾヘッド(解像度600dpi(dpi:1インチ当たりのドット数))にて前記被硬化層上に印字した。その後、転写装置により記録媒体(アート紙(OK金藤、王子製紙(株)製))上に、被硬化層を転写しながら、出力1.5kWのメタルハライドランプでUV照射を行い、画像を形成した。
該画像について実施例1に記載の評価を行った。その結果を表1に示す。
前記実施例5の「画像記録用組成物」の組成のうち、ポリアクリル酸部分ナトリウム塩(アニオン性吸液材料)および変性アクリル系ブロックコポリマー(ノニオン性高分子界面活性剤)を除き、粘度を650mPasになるように組成を調整し、カチオン硬化反応可能な画像記録用組成物とした。
前記画像記録用組成物をバーコーターにより中間転写ベルト(フッ素コートされた樹脂ベルト)上に供給し、膜厚12μmの被硬化層を形成した。次いで、実施例1にて用いた4種のインクをそれぞれピエゾヘッド(解像度600dpi(dpi:1インチ当たりのドット数))にて前記被硬化層上に印字した。その後、転写装置により記録媒体(アート紙(OK金藤、王子製紙(株)製))上に、被硬化層を転写しながら、出力1.5kWのメタルハライドランプでUV照射を行い、画像を形成した。
該画像について実施例1に記載の評価を行った。その結果を表1に示す。
12 溶液供給装置
12A 画像記録用組成物
12B 被硬化層
12C 筐体
12D 供給ローラ
12E ブレード
13 搬送ベルト
13A 支持ロール
14 インクジェット記録ヘッド
16 転写装置
16A 加圧ロール
16B 加圧ロール
18 刺激供給装置
20 クリーニング装置
22 中間転写ベルト(中間転写体)
22A 支持ロール
24 第2の刺激供給装置
101 記録装置
102 記録装置
103 記録装置
104 記録装置
Claims (7)
- スチレン−(メタ)アクリル酸およびその塩の共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸およびその塩の共重合体から選択される少なくとも一種のアニオン性の吸液材料と、外部からの刺激により硬化する硬化性樹脂前駆体と、ノニオン性界面活性剤と、を含有する画像記録用組成物。
- 前記硬化性樹脂前駆体が、紫外線を照射されることによりラジカル反応によって硬化する請求項1に記載の画像記録用組成物。
- 中間転写体上に画像記録用組成物を供給する供給工程と、前記中間転写体上に供給された前記画像記録用組成物により形成された被硬化層にインクを吐出する吐出工程と、前記インクが吐出された前記被硬化層を前記中間転写体から記録媒体に転写する転写工程と、前記被硬化層を硬化させる刺激を供給する刺激供給工程と、を有する記録方法における前記画像記録用組成物として用いられる請求項1または請求項2に記載の画像記録用組成物。
- 請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の画像記録用組成物と、インクと、を有する画像記録用インクセット。
- 中間転写体と、
請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の画像記録用組成物を前記中間転写体上に供給する供給手段と、
前記中間転写体上に供給された前記画像記録用組成物により形成された被硬化層にインクを吐出する吐出手段と、
前記インクが吐出された前記被硬化層を前記中間転写体から記録媒体に転写する転写手段と、
前記被硬化層を硬化させる刺激を供給する刺激供給手段と、
を有する記録装置。 - 前記刺激供給手段は、前記記録媒体に転写された後の前記被硬化層に対して該被硬化層を硬化させる刺激を供給する手段であり、
更に、前記中間転写体から前記記録媒体に転写する前の前記被硬化層に対して該被硬化層を半硬化させる刺激を供給する第2の刺激供給手段を有する請求項5に記載の記録装置。 - 前記第2の刺激供給手段は、前記吐出手段により前記インクが吐出される前の前記被硬化層に対して該被硬化層を半硬化させる刺激を供給する請求項6に記載の記録装置。
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JP2008259725A JP4807393B2 (ja) | 2008-10-06 | 2008-10-06 | 画像記録用組成物、画像記録用インクセット、および記録装置 |
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