JP4807038B2 - 作業車両の変速操作装置 - Google Patents

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Description

本発明は、無段変速装置を備え、車体の前後進を切り替える所謂シャトル式の前後進切替レバーと車速を調整する変速レバーを有する農用作業車等の変速操作装置に関するものである。
農用トラクタにおいて、ギヤ式の前後進切替機構とギヤ式の変速装置を備え、ハンドルの下方に備えるシャトル式の前後進切替レバーにより前記前後進切替機構を操作し、操縦席の側方に備える変速レバーにより前記ギヤ式の変速装置を操作するものは公知である。
また、農用トラクタにおいて、変速装置をHST(無段変速装置)により構成し、単一のレバー(HSTレバー)により車両の前後進と車速の変速を操作するものも公知である。
前記ギヤ式の変速装置を備え、前後進切替レバーと変速レバーとにより車速を操作するトラクタでは、主に前後進を繰り返す高負荷作業、例えば、ローダ作業に利用され、また、変速装置にHSTを備えたトラクタでは、主に細かな車速調整が要望される芝刈り等に利用される。
特開2003−134903号公報
前述のような構成の一方のトラクタでは、高負荷作業のローダ作業では操作が容易であるが、細かな車速調整の要望される芝刈り作業では操作がしにくく、また、他方のトラクタでは、細かな車速調整の要望される芝刈り作業では操作が容易であるが、高負荷作業のローダ作業では操作が容易でないという不具合があった。そこで、この発明は、このような不具合を解消しようとするものである。
請求項1の発明は、エンジン(E)の回転動力を伝動ケース(12)内の無段変速装置(3)及びギヤ式の副変速装置(33)を経由して左右前輪(1F,1F)及び左右後輪(1R,1R)へ伝達する作業車両において、前記無段変速装置(3)のトラニオン軸(7)を作動する主変速レバー(6)、前記無段変速装置(3)の前後進を切り替える前後進切替レバー(5)及び前記副変速装置(33)を変速する変速レバー(27)を設け、前記前後進切替レバー(5)の操作に連動している前後進入力軸(53)及び前記変速レバー(27)の操作に連動している変速入力軸(63)の作動を前記無段変速装置(3)のトラニオン軸(7)へ伝達する連動機構(L’)を設け、前記変速レバー(27)の高低の変速に応じてトラニオン軸(7)の回動角度を大小に調整するトラニオン軸角度変更装置を設け、前記前後進切替レバー(5)の操作位置を検出する前後進切替レバー検出手段(71)、前記主変速レバー(6)の操作位置を検出する主変速レバー検出手段(72)、及び副変速レバー(27)の変速位置を検出する副変速レバー検出手段(73)を設け、これらの検出結果に基づき前記トラニオン軸角度変更装置にトラニオン軸(7)の回動角度を所定に調整すべく指令出力する制御部(70)を設け、副変速レバー(27)が高速変速位置の場合には、制御部(70)からトラニオン軸大調整指令を出力し、トラニオン軸(7)を回動角度大に調整し、主変速レバー(6)の操作により無段変速装置(3)を高速で変速し、副変速レバー(27)が低速変速位置の場合には、制御部(70)からトラニオン軸小調整指令を出力し、トラニオン軸(7)を回動角度小に調整し、主変速レバー(6)の操作により無段変速装置(3)を低速で変速したことを特徴とする作業車両の変速操作装置とする。
前記構成によると、変速レバー(27)が高速変速のときにはトラニオン軸角度変更装置によりトラニオン軸(7)の回動角度が大調整され、また、低速変速のときにはトラニオン軸(7)の回動角度が小調整される。そして、前後進切替レバー(5)の操作による無段変速装置(3)の前後進の切り替え操作、及び、主変速レバー(6)による無段変速装置(3)の変速操作が、前後進入力軸(53)、変速入力軸(63)及び連動機構(L’)を経て無段変速装置(3)のトラニオン軸(7)へ伝達される。従って、主変速レバー(6)を中立位置から前進変速位置あるいは後進変速位置への操作により、変速レバー(27)が高変速のときには無段変速装置(3)が高率変速され、また、変速レバー(27)が低変速のときには無段変速装置(3)が低率変速される。
請求項2の発明は、前記前後進切替レバー(5)が後進切り替え状態では、作業車両に連結している作業機が所定高さに上昇した後に車両の後進走行を開始させる後進走行牽制手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の作業車両の変速操作装置とする。
前記構成によると、請求項1記載の発明の前記作用に加えて、前後進切替レバー(5)が後進位置への切り替え状態では、作業機が所定高さに上昇した後に車両の後進走行が開始される。
請求項1の発明は、変速レバー(27)の高低の変速状態に応じて無段変速装置(3)のトラニオン軸(7)の回動角度が大小に調整されるので、主変速レバー(6)の中立位置から前進変速位置あるいは後進変速位置への操作により高低の比率速度差をもたせて作業車両を走行させることができ、また、変速レバー(27)のいずれの変速状態でも車速のダブリをなくしながら走行させることができる。
請求項2の発明は、請求項1記載の発明の前記効果に加えて、作業車両の後進走行時における作業機の畔への衝突を回避し、作業機の破損を防止することができる。
以下、図面に基づいてこの発明を農業用トラクタに搭載した形態について説明する。
トラクタTは、図7乃至図9に示すように、車体前側部のボンネット11内にエンジンEを設け、エンジンEの回転動力を、伝動ケース12(前側からクラッチハウジング12A、スペーサケース12B、ミッションケース12C)内の伝動機構を介して左右前輪1F,1F及び左右後輪1R,1Rへ伝達している。
また、前記ミッションケース12Cの後側上部には、作業機昇降用油圧シリンダ13を内装するシリンダケース15を設け、このシリンダケース15の左右両側部にリフトアーム14,14を回動自在に軸架し、前記油圧シリンダ13のピストンの伸縮作動によりリフトアーム14,14を上下回動するように構成している。また、前記ミッションケース13Cの後側部には、上部リンクと左右下部リンクとからなる三点リンク機構を構成し、三点リンク機構に各種作業機を連結するように構成している。
また、エンジンEの後方には、ハンドルポスト17を立設し、ハンドルポスト17にステアリングハンドル19を軸支し、ハンドルポスト17の左右側部に車体の前後進を切り替える所謂シャトル操作式の前後進切替レバー5を設けている。また、この前後進切替レバー5は、レバーガイドの係止溝により「前進」、「中立」、「後進」の三操作位置に位置決めするように構成している。
また、ステアリングハンドル19の下方のフロア20上には、左右ブレーキぺダル21L,21Rを設け、前記スペーサケース12Bの下部に設けた左右方向のシャフト軸21Sに左右ブレーキぺダル21L,21Rを支持している。また、フロア20上には、クラッチぺダル22やアクセルぺダルを備えている。また、前記スペーサケース12B内には無段変速装置であるHST3を内装し、図8に示すように、この上面に検油口29aを備え、側面には検油窓29bを備えている。
また、ステアリングハンドル19の後方に操縦席2を設け、この操縦席2の側方のフェンダ23上に、図9に示すように、前記リフトアーム14を上下回動操作するポジションレバー18とHST3の出力回転数を調整する主変速レバー(以下HSTレバー6という)、更に副変速装置の変速位置を切り替える副変速レバー27を設けている。
次に、図10に基づきトラクタTの動力伝動構成について説明する。
エンジンEから出力された回転動力は、クラッチぺダル22の踏み込み操作により入切される主クラッチ30、伝動軸を介して、無段変速装置である前記HST3のポンプ入力軸31へ伝達される。次いで、HSTポンプ3pへ入力された回転動力は、後述するトラニオン軸7の操作角度に応じてHSTモータ3mのモータ出力軸32から出力される。
なお、前記HST3は、図11に示すように、HSTポンプ3pのトラニオン軸7を車体左右方向中央位置で上向きに突出した状態で配置し、HSTポンプ3pの左右一側にHSTモータ3mを備える構成である。
また、前記モータ出力軸32から出力された回転動力は、低速L、中速M、高速Hの三段に変速可能なコスタントメッシュ式副変速装置33へ伝達され、副変速された回転動力を後輪デフ機構34を介して左右後輪1R,1Rへ伝達し、また、前輪増速機構35、前輪駆動軸35a及び前輪デフ機構36を経て左右前輪1F,1Fへ伝達する構成となっている。
また、前記エンジンEの回転動力は、PTO系正逆切替機構及びPTO変速装置を介して前記ミッションケース12Cの背面に突出軸架したPTO軸38へ伝達する構成である。
なお、符号39は、前記ブレーキぺダル21L(21R)の踏み込み操作、あるいは、油圧シリンダのピストンの伸縮作動で制動する左右後輪ブレーキ装置を示すものである。
トラクタTには、図11に示すように、第一及び第二の油圧ポンプP1,P2を設け、前記伝動ケース12内に充填している作動油兼潤滑油を吸い上げて、各油圧アクチュエータへ送り込む構成である。前記第一ポンプ1Pは、回路上手側でパワステアリング用油路L19に圧油を送り込み、その余剰圧油をHST3の閉回路L3のチャージ圧油として送り込む構成である。また、前記第二ポンプP2は、切替制御弁39を介して前記作業機昇降用油圧シリンダ13へ圧油を送り込む構成である。なお、図中符号7はHSTポンプ3pの斜板を操作するトラニオン軸を示し、符号40はオイルクーラ、41はフィルタを示している。
次に、図1乃至図6に基づき前記HST3の変速操作装置について説明する。
この変速操作装置は、前記前後進切替レバー5と、HSTレバー6と、前記スペーサケース12B内に備えたレバー連動機構L等から構成されている。
詳しくは、図14に示すように、前記前後進切替レバー5の基部は、前記ハンドルポスト17内の連動軸50を介してクラッチハウジング12A上面の連動アーム51に連動連結され、連動アーム51とスペーサケース12B上面に突出している前後進入力アーム52とを調整具となるターンバックル58を介して連結している。これにより、前後進入力アーム52の回動位置を調整し、後述するHST3のトラニオン軸7の中立位置を調整することができる。
また、前後進入力アーム52は、図1に示すように、スペーサケース12B内に貫通し、且つ、上下方向に沿った前後進入力軸53の上端部に取り付けられていている。この前後進入力軸力53の下側部に2本の上連動アーム54aと下連動アーム54bを有する筒軸54を回転自在に挿通支持し、前後進入力軸53の下端部に前後進切替アーム53aを固着している。
また、前記前後進切替アーム53aの先端部には、下方へ突出するピン53P(第一回動軸)を設けると共に、前記連動アーム54bの先端部にも、下方へ突出するピン54p(第二回動軸)を設け、両ピン53p,54pを前後進入力軸53の下方に配置した回転台55の長穴状係止溝55aに係止している。
また、連動アーム54aは、連動プレート56を介して前記トラニオン軸7と一体のトラニオン軸操作アーム7aに回動自在に連結している。一方、前記HSTレバー6の基部は、フェンダ23内側の連動軸を介してレバー連動機構Lの変速入力軸63に連結している。この変速入力軸63の先端部にシフタアーム63aを固着し、このシフタアーム63aを、前記回転台55を回転自在に支持し且つ前後方向に沿った支持軸64にスライド自在に支持する回転台支持筒65に係合している。
なお、図1の符号66は、前記レバー連動機構L、詳しくは、支持軸64に備える部材をケーススペーサ12Bのコーナ部に取り付ける取付ブラケットを示す。また、符号Nは、トラニオン軸7の「中立位置」を示し、「F」は前進域、「R」は後進域を示す。また、変速入力軸63に記載した一点鎖線Sminは、前記HSTレバー6を最低速度位置に設定した時のシフタアーム63aの位置を示し、一点鎖線Smaxは、前記HSTレバー6を最高速度位置に設定した時のシフタアーム63aの位置を示す。
前記のように構成した、レバー連動機構Lは、前進切替レバー5を「前進位置」、「中立位置」、「後進位置」に回動保持することで、前後進入力軸53及び前後進切替アーム53aを回動させて、前後進切替アーム53aに設けたピン53pを前記「前進位置」、「中立位置」、「後進位置」に対応する位置に位置決めする。これにより、前記回転台55の角度、即ち、前進、後進、中立位置での初期位置が設定され、前進トラニオン軸7に対する位置を変更する。
そして、前記それぞれの初期位置で、前記HSTレバー6を前後に操作すると、変速入力軸63及びシフタアーム63aを回転させ、回転支持台65を支持軸64上をスライド移動させる。これにより、前後進入力軸53と一体のピン53pを中心に回転台55が回動操作され、これに係合するピン54p及び軸筒54が回転し、更に上連動アーム54a、連動プレート56、トラニオン軸操作アーム7aの連動を介してトラニオン軸7の回動位置が変更される。よって、HSTモータ3mから出力される回転動力が変速され、車速が変速される。
次に、各状態の作用を具体的に説明する。
図1及び図2は、前後進切替レバー5を「中立位置」に設定し、HSTレバー6を「最低速位置」に設定したレバー連動機構Lを示すものである。この場合には平面視では回転台55の前後方向側面と支持筒64とが略平行状態であり、前後進入力軸53及びこの軸53と一体のピン53pと筒軸54のピン54pとが略一直線上に配置されているため、HSTレバー6を高速もしくは低速に回動しても、回転台55の係止溝55a内を両ピン53p,54pが摩擦抵抗なく移動するだけであり、下連動アーム54bは回動角をそのまま維持する。従って、HSTレバー6の操作をトラニオン軸7へ伝達せず変速操作がなされない。
また、図3では、前後進切替レバー5を「前進位置」に設定し、HSTレバー6を「最低速位置」に設定したレバー連動機構Lを示すものである。この場合には、前後進切替アーム53aのピン53pは、支持軸64に対して平面視(図3のCに示す)で、前記「中立位置」に設定した場合よりも、離れた位置に設定される。そして、HSTレバー6を高速側に回動操作すると、変速入力軸63の回動と共に回転台55が支持軸64上を前方へスライド操作され、ピン53pが回転台55の係止溝55a内で摩擦摺動することで、ピン54p及びこれと一体の軸筒54が回転し、上連動アーム54a、連結プレート56、トラニオン軸取付アーム7aを介してトラニオン軸7を前進操作域で回動する。従って、車両は前進域で変速される。なお、図4は、前後進切替レバー5を「前進位置」に設定し、HSTレバー6を「最高速位置」に設定した状態を示すものである。
図5は、前後進切替レバー5を「後進位置」に設定し、HSTレバー6を「最低速位置」に設定したレバー連動機構Lを示すものである。この場合には、前後進切替アーム53aのピン53pは、支持軸64に対して平面視(図5のCに示す)で、前記「中立位置」に設定した場合よりも、接近した位置に設定される。そして、HSTレバー6を高速側に回動操作すると、変速入力軸63の回動と共に回転台55が支持軸64上を前方へスライド操作され、ピン53pが回転台55の係止溝55a内で摩擦摺動することで、ピン54p及びこれと一体の軸筒54が回転し、上連動アーム54a、連結プレート56、トラニオン軸取付アーム7aを介してトラニオン軸7を後進操作域で回動する。従って、車両は後進域で変速される。なお、図6は、前後進切替レバー5を「後進位置」に設定し、HSTレバー6を「最高速位置」に設定した状態を示すものである。
また、レバー連動機構Lでは、前後進切替アーム53aを支持軸64に対して若干角度を持たせ、前後進切替レバー5を「中立位置」操作時に、ピン53pを「前進位置」に変位させることで、前後進切替レバー5を「後進位置」に設定した場合には、「前進位置」に設定した場合よりも、変速範囲が狭く、且つ高車速にならないように設定している。
前記構成のように構成したHSTの変速操作装置は、細かな車速調整が必要な作業では、従来通りHSTレバー6により車速を無段階に調整することができ、また、前後進を繰り返す作業では、ギヤ式変速装置を有する車両と同様に、前後進切替レバー5により前後進の切り替え操作ができるので、両形態の作業性を共に良好にすることができる。また、これらの連動機構をメカ式連動機構により構成したので、センサやアクチュエータ等の電気、油圧機器で構成するものに比較して安価に構成することができる。
また、前記レバー連動機構Lでは、前後進切替レバー5を「前進位置」あるいは「後進位置」に操作し、クラッチを接続すると同時に、車両が発進する構成となっているので、例えばHSTレバー6を別途操作しないと発進しない構成と比較して、操作位置を間違えにくく、また、作業を迅速に開始することができる。
次に、図12乃至図15に基づき、レバー連動機構Lの取り付け構成について説明する。
HST3は、トラニオン軸7を上向きにしてスペーサケース12Bの内壁面12B1の後方に取り付けられる一方、ブラケット66は、その前側部と後側部とに取付穴66f,66rを備え、この前側の取付穴66fをスペーサケース12B内の前壁12B2の後面にボルトにより取り付け、後側の取付穴66rを内壁面12B1の前面にボルトにより取り付ける構成となっている。また、スペーサケース12B内には、ラインXの高さまで潤滑油兼HSTの作動油を充填する構成となっている。これにより、レバー連動機構Lの一部、詳しくは、回転台55の高さまで潤滑油に浸かるため、摩耗による作動不良を防止することができる。また、レバー連動機構L、詳しくは前後進入力軸53と変速入力軸63以下の伝動下手側の部材は、障害物や泥土、雨水等の異物との接触を防止し、摩耗や腐食による作動不良を防止することができる。
なお、この発明の別形態としては、スペーサケース12Bの隣り合う面として、上面と左右一側面を利用して、各操作軸53、63をケース内に貫入する構成としたが、前後進切替レバー5の前後進入力軸53をケース側面から貫入し、HSTレバー6の変速入力軸63をケース12B上面から貫入する構成としたり、左右反対側のケース12B側面から一方の入力軸を貫入する構成としてもよい。また、レバー連動機構Lを形態の異なるロッドやプレート、あるいは、ワイヤ等で構成してもよい。
次に、図16〜図18に基づき変速操作制御装置について説明する。
制御部70の入力側には、前記前後進切替レバー5の前進操作位置、中立操作位置及び後進操作位置への操作を検出する前後進切替レバー検出手段71と、前記HSTレバー6の操作位置を検出するHSTレバー検出手段72と、副変速レバー27の高速変速位置、中変速位置及び低変速位置への操作を検出する副変速レバー検出手段73をそれぞれ接続し、制御部70の出力側には、前記HST3のトラニオン軸7作動用のトラニオン軸駆動モータ76と、作業機昇降用昇降制御弁(図示省略)を作動する昇降制御弁作動用ソレノイド77と、主クラッチ作動用ソレノイド78をそれぞれ接続している。
なお、HST3のトラニオン軸7の角度変更装置は、前記レバー連動機構Lをベースとして新たなレバー連動機構L’を構成する。即ち、連動プレート56とトラニオン軸7のトラニオン軸操作アーム7aとをピン7bで連結するにあたり、連動プレート56に長手方向の長孔56aを構成し、この長孔56aに沿ってピン7bを移動自在に係合する。そして、トラニオン軸駆動モータ76により正逆駆動されるネジ軸76bによりピン7bを前後移動し、トラニオン軸7の回動角度を調整する。なお、このレバー連動機構L’の場合は、前後進切替レバー5に連動する軸53との間に連動を断接するクラッチ部材(図示せず)を設けてあり、レバー連動機構L’は中立位置(図1の状態)で固定状態を維持できる構成となっていて、上記電気的制御のみが可能となっている。従って、図外クラッチ部材が接続状態としてメカ的な連動とこれを断状態として電気的な連動とが任意に選択できる構成である。
前記レバー連動機構L’の構成によると、操作制御が開始されると、前後進切替レバー検出手段71により前後進切替レバー5の操作位置を検出し、HSTレバー検出手段72によりHSTレバー6の操作位置を検出し、副変速レバー検出手段73により副変速レバー27の変速位置を検出する。次いで、制御部70から副変速レバー27の高低の変速に基づきその高低に比例した回動角度にトラニオン軸7を調整する指令が出力される。
しかして、副変速レバー27が高速変速位置の場合には、制御部70からトラニオン軸大調整指令を出力し、HST3のトラニオン軸7を回動角度大に調整し、HSTレバー6の中立位置から高速位置への操作により、図18(A)の高速直線HFで示すように、HSTモータ3mを高速で回転し車速を高速で変速する。
また、中変速位置の場合には、制御部70からトラニオン軸中調整指令を出力し、HST3のトラニオン軸7を回動角度中に調整し、HSTレバー6の操作により、HSTモータ3mを図18(A)の中速直線MFで示すように、中速で回転し車速を中速で変速する。また、低変速位置の場合には、制御部70からトラニオン軸小調整指令を出力し、HST3のトラニオン軸7を回動角度小に調整し、HSTレバー6の操作により図18(A)の低速直線LFで示すように、HSTモータ3mを低速で回転し車速を低速で変速する。
なお、前後進切替レバー5を後進位置切替の場合にも、前記と同様に制御部70から副変速レバー27の高低の変速位置検出基づきそれに比例した回動角度にトラニオン軸7を調整する指令が出力される。しかして、図18(A)に示すように、副変速レバー27が高速変速位置の場合には、HSTレバー6の操作によりHR直線に基づき高速変速され、また、中速変速位置の場合には、MR直線に基づき中速変速され、また、低速変速位置の場合には、LR直線に基づき低速変速される。
副変速レバー27の高低の変速操作位置に関係なく、HSTレバー6の操作によりトラニオン軸7を閉状態から全開状態まで調節する構成であると、副変速レバー27が高速変速の状態でトラニオン軸7が閉に近い状態では、HST3への負荷が大きく、最悪の場合には走行できないという不具合が発生することもある。
しかし、前記構成のように、副変速レバー27の高低の変速状態に応じてHSTレバー6の変速比率を変更することにより、副変速レバー27の高速変速状態ではHSTレバー6の全操作範囲において中速変速状態及び低速変速状態との車速のダブリをなくし高速変速をし、また、副変速レバー27の中速変速状態では、低速変速状態との車速のダブリをなくしながら中速変速をし、前記不具合を解消することができる。
また、前記制御に次のような制御を加えてもよい。即ち、前後進切替レバー5を後進位置に切り替えたときには、制御部70からの作業機上昇指令により、主クラッチ作動用ソレノイド78がクラッチ切り作動し主クラッチ30を切りにし車両を停止状態とすると共に、作業機昇降用ソレノイド77を作動し昇降制御弁(図示省略)、昇降シリンダ13を介して作業機が所定高さまで上昇させ、次いで、主クラッチ用ソレノイド78を入り作動して主クラッチ30を入りにし、車両が走行するように構成する。
前記構成とすることにより、車両の後進時において作業機の畔への衝突を回避し、作業機の破損を防止することができる。
次に、図19乃至図22に基づき前記第一ポンプP1の駆動構成の他の実施例について説明する。
HST3の第一ポンプP1をエンジンE伝動系とモータ93伝動系とにより駆動できるハイブリッド式に構成し、第一ポンプP1には回転数検出手段94を設けている。そして、第一ポンプP1の回転数がモータ定格回転数に基づく連動回転数より低いときには、制御部の指令によりモータ93により第一ポンプP1を駆動し、第一ポンプP1の当該回転数がモータ定格回転数に基づく連動回転数より高いときには、エンジンEにより駆動するように構成している。
なお、モータ93の出力軸と第一ポンプP1のポンプ駆動軸との間にはワンウエイクラッチ95を介装し、第一ポンプP1の回転数がモータ93の定格回転数に基づく連動回転数よりも低下するとモータ93により駆動され、それ以上の回転数のときにはエンジンEにより駆動するように構成している。なお、図20はその制御フローを示すものである。
HST3では一定流量を送りながら油圧ポンプを駆動する必要があるため、エンジンEの回転数を所定回転数以上にしなければならない。所定回転数以下で作業を行なうと、最悪の場合にはHSTユニットが焼きつく場合がある。前記構成とすることにより、このような不具合をなくすことができる。
また、図21のフローに示すように構成してもよい。本制御が開始すると、第一ポンプP1の回転数を検出し、モータ定格回転数より第一ポンプ1の回転数が小か否かの判定をする(ステップS1)。そして、モータ定格回転数より第一ポンプ1の回転数が小のときには、次いで、モータ93の作動を判定し(ステップS2)、モータ93が作動していると、モータ定格回転数より第一ポンプ1の回転数が大か否かの判定をする(ステップS3)。
そして、モータ定格回転数より第一ポンプ1の回転数が大のときには、次いで、モータ93が停止か否かを判定する(ステップS4)。そして、モータ93が停止のときには、前記ステップS1に戻り、また、モータ93が停止でないときには(ステップS4)、第一ポンプP1をエンジンEの駆動に切り替える(ステップS5)。
また、モータ定格回転数より第一ポンプ1の回転数が小で、モータ93が作動していないときには(ステップS2)、第一ポンプP1をエンジンEの駆動に切り替える(ステップS5)。前記制御をすることにより、HSTユニットの焼きつきを防止しHST3を円滑に作動することができる。
また、図22のように制御をしてもよい。ステップS1乃至ステップS4は図21の実施例と同様に制御し、モータ93が停止していないときには(ステップS4)、表示パネル(図示省略)に「モータ93が駆動している」旨の異常表示をし(ステップS5)、次いで、エンジンEの駆動に切り替え(ステップS5)、制御を終了する。
前記制御をすることにより、オペレータにモータ93の異常駆動を知らせて操作の容易化を図りながら、HST3を円滑に作動することができる。
前後進を中立位置、変速位置を最低速位置としたレバー連動機構の斜視図。 前後進を中立位置、変速位置を最低速位置としたレバー連動機構の側面図(A)、正面図(B)、平面図(C)。 前後進を前進位置、変速位置を最低速位置としたレバー連動機構の側面図(A)、正面図(B)、平面図(C)、斜視図(D)。 前後進を前進位置、変速位置を最高速位置としたレバー連動機構の斜視図。 前後進を後進位置、変速位置を最低速位置としたレバー連動機構の側面図(A)、正面図(B)、平面図(C)、斜視図(D)。 前後進を後進位置、変速位置を最高速位置としたレバー連動機構の斜視図。 トラクタの全体側面図。 各ミッションケースの側面図。 フェンダ上の各レバーの配置を示す平面図。 トラクタの伝動機構線図。 トラクタの油圧回路図。 ミッションケースの斜視図。 ミッションケースの正面図。 ミッションケースの平面図。 レバー連動機構の取付状態を示すミッションケースの切断した斜視図。 制御ブロック図。 本発明のレバー連動機構を示す斜視図である。 (A)HSTレバーの変速状態を示すグラフ。(B)従来装置のHSTレバーの変速状態を示すグラフ。 HSTの側面図。 フローチャート。 フローチャート。 フローチャート。
E エンジン
1F 左右前輪
1R 左右後輪
2 伝動ケース
3 無段変速装置(HST)
5 前後進切替レバー
7 トラニオン軸
6 主変速レバー
27 変速レバー
33 ギヤ式副変速装置
53 前後輪入力軸
63 変速入力軸
76 トラニオン軸角度変更装置
70、77 後進走行牽制手段(制御部、昇降制御弁用ソレノイド)
71 前後輪切替レバー検出手段
72 主変速レバー検出手段
73 副変速レバー検出手段

Claims (2)

  1. エンジン(E)の回転動力を伝動ケース(12)内の無段変速装置(3)及びギヤ式の副変速装置(33)を経由して左右前輪(1F,1F)及び左右後輪(1R,1R)へ伝達する作業車両において、前記無段変速装置(3)のトラニオン軸(7)を作動する主変速レバー(6)、前記無段変速装置(3)の前後進を切り替える前後進切替レバー(5)及び前記副変速装置(33)を変速する変速レバー(27)を設け、前記前後進切替レバー(5)の操作に連動している前後進入力軸(53)及び前記変速レバー(27)の操作に連動している変速入力軸(63)の作動を前記無段変速装置(3)のトラニオン軸(7)へ伝達する連動機構(L’)を設け、前記変速レバー(27)の高低の変速に応じてトラニオン軸(7)の回動角度を大小に調整するトラニオン軸角度変更装置を設け、前記前後進切替レバー(5)の操作位置を検出する前後進切替レバー検出手段(71)、前記主変速レバー(6)の操作位置を検出する主変速レバー検出手段(72)、及び副変速レバー(27)の変速位置を検出する副変速レバー検出手段(73)を設け、これらの検出結果に基づき前記トラニオン軸角度変更装置にトラニオン軸(7)の回動角度を所定に調整すべく指令出力する制御部(70)を設け、副変速レバー(27)が高速変速位置の場合には、制御部(70)からトラニオン軸大調整指令を出力し、トラニオン軸(7)を回動角度大に調整し、主変速レバー(6)の操作により無段変速装置(3)を高速で変速し、副変速レバー(27)が低速変速位置の場合には、制御部(70)からトラニオン軸小調整指令を出力し、トラニオン軸(7)を回動角度小に調整し、主変速レバー(6)の操作により無段変速装置(3)を低速で変速したことを特徴とする作業車両の変速操作装置。
  2. 前記前後進切替レバー(5)が後進切り替え状態では、作業車両に連結している作業機が所定高さに上昇した後に車両の後進走行を開始させる後進走行牽制手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の作業車両の変速操作装置。
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