JP4806169B2 - 反射型液晶空間光変調素子及び画像表示装置 - Google Patents

反射型液晶空間光変調素子及び画像表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、反射型液晶空間光変調素子及びそれを用いた画像表示装置に関する。
従来、液晶プロジェクタ装置等の画像表示装置における画像形成は、例えば反射型液晶空間光変調素子において成されており、この素子は画素と電極とを兼ねた反射画素電極の配列を有しているが、反射画素電極は平面であり、光利用効率の低さの問題があった。
ここで、反射型液晶空間光変調素子(反射型ライトバルブ)とそれを用いた画像表示装置に関する技術が特許文献1、特許文献2に開示されている。
図9は特許文献1に開示されているマイクロレンズアレイを有する反射型液晶空間光変調素子を用いた画像表示装置の一例を示している。この例では、マイクロレンズアレイ13を画素配列に対向配置させ、入射光を効率良く反射画素電極50に集光させ光利用効率の向上を図っている。しかし、特許文献1に記載の従来技術では、コントラスト比に関しては考慮されておらず、マイクロレンズの挿入により、コントラスト比の低下が予想される。
また、特許文献2には、二つの集光性手段を用いた反射型液晶表示素子の例が開示されている。図10は特許文献2に開示されている反射型液晶表示素子の一例を示す概略要部断面図である。この例においては、2枚の透光性基板161,163、集光性手段101、光学接着剤162、電気光学機能層104と5つの部材があり、界面が多い。このように界面が多い場合、界面での反射による光損失の問題があり、また、製造の観点からも部材は、少ないほうがよい。
また、プロジェクタ装置における画像の高精細さは、空間光変調素子の画素数によりきまる。例えば、XGA規格のもので、1024×768ドットである。画素数が増大すれば、より高精細な画像表示が可能であるが、一定の面積の空間光変調素子における画素数の向上は、画素の微細化を意味する。空間光変調素子の作製は半導体製造と密接に関連しており、半導体製造技術の進歩をまたなければならないこともある。また、微細な画素で、多画素数化が可能となったとしても、コストが増大する。
特開平11−258585号公報 特開平9−90310号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その第一の課題は、コントラスト比の高い、マイクロレンズアレイを有する反射型液晶空間光変調素子を提供することである。
第二の課題は、コントラスト比の高い、画像表示装置を提供することである。
の課題は、コントラスト比が高い、投射型の画像表示装置を提供することである。
の課題は、コントラスト比が高く、画素数の多い、画像表示装置を提供することである。
前記課題を解決するため、本発明では以下のような手段を採っている。
本発明の第1の手段は、光の入射側から順に配置された、カバーガラスと、接着層と、該接着層と接する側が凸面のレンズを有するマイクロレンズアレイと、液晶層と、該液晶層と接する反射面を有する画素の配列とから構成され、前記反射面が曲面である反射型液晶空間光変調素子において、前記液晶層は、垂直配向型強誘電液晶からなり、前記カバーガラスの屈折率が1.53、かつ、前記接着層の屈折率が1.42、かつ、前記マイクロレンズの屈折率が1.54、かつ、前記液晶層の屈折率が1.52であり、前記反射面の前記液晶層と接する側の曲面が凹面であり、前記マイクロレンズアレイの前記レンズの凸面の曲率半径をr1、その焦点距離をf1、前記反射面の凹面の曲率半径を|r3|、前記マイクロレンズアレイの前記レンズの凸面から前記反射面までの距離をdとしたとき、r1=10マイクロメートル、かつ、r3=−100マイクロメートルかつ、d/f1=0.27であることを特徴とする(請求項1)。
の手段は、画像表示装置であって、第1の手段の反射型液晶空間光変調素子を用いたことを特徴とする(請求項)。
また、第の手段は、第の手段の画像表示装置において、前記反射型液晶空間光変調素子から出射する光束を投射する投射レンズを備えたことを特徴とする(請求項)。
さらに第の手段は、第または第の手段の画像表示装置において、前記反射型液晶空間光変調素子から出射する光束をシフトさせる素子を備えたことを特徴とする(請求項)。
本発明の第1の手段によれば、光の入射側から順に配置された、カバーガラスと、接着層と、該接着層と接する側が凸面のレンズを有するマイクロレンズアレイと、液晶層と、該液晶層と接する反射面を有する画素の配列とから構成され、前記反射面が曲面である反射型液晶空間光変調素子において、前記液晶層は、垂直配向型強誘電液晶からなり、前記カバーガラスの屈折率が1.53、かつ、前記接着層の屈折率が1.42、かつ、前記マイクロレンズの屈折率が1.54、かつ、前記液晶層の屈折率が1.52であり、前記反射面の前記液晶層と接する側の曲面が凹面であり、前記マイクロレンズアレイの前記レンズの凸面の曲率半径をr1、その焦点距離をf1、前記反射面の凹面の曲率半径を|r3|、前記マイクロレンズアレイの前記レンズの凸面から前記反射面までの距離をdとしたとき、r1=10マイクロメートル、かつ、r3=−100マイクロメートルかつ、d/f1=0.27であることにより、界面通過による直線偏光光の回転を相殺できるため、高コントラスト比の反射型液晶空間光変調素子を提供できる。
の手段によれば、コントラスト比の高い、反射型液晶空間光変調素子を用いるため、高コントラスト比の画像表示装置を提供できる。
また、第の手段によれば、高コントラスト比の反射型液晶空間光変調素子から出射する光束を投射レンズでスクリーン等に投射する、高コントラスト比の投射型画像表示装置を提供できる。
さらに第の手段によれば、高コントラスト比の反射型液晶空間光変調素子から出射する光束をシフトさせる素子を用い、周期的に画素をシフトさせ、また、マイクロレンズにより集光した縮小画素を投射することができるため、高コントラスト比で大画素数の画像表示装置を提供できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図示の実施例に基いて詳細に説明する。
図1に本発明に係る反射型液晶空間光変調素子の光学系の一例を示す。図1では簡略化のため一画素の断面を示してあるが、反射型液晶空間光変調素子においては、これが、X,Y方向に規則的に配列(例えば1024×768)したものである。一画素の大きさと形状は、本実施例では、14μm×14μmの正方形である。また、図1において、この光学系はカバーガラス21、接着層22、マイクロレンズ23、液晶層24、反射面25から構成されている。より具体的には、カバーガラス21は屈折率1.53、厚み550μmであり、接着層22は紫外線硬化樹脂からなり、屈折率1.42、厚み4μmであり、マイクロレンズ23は屈折率1.54、厚み20μm、曲率半径10μmであり、液晶層24は垂直配向型強誘電液晶からなり、屈折率1.52、厚み2.5μmであり、反射面25はアルミニウムからなり、曲面を凹面として、曲率半径が−50μmである。これらが基本構成であり、4つの部材からなり、従来の素子に比べて部材数のより少ない構成である。これ以外に、マイクロレンズ23と液晶層24の間には、図示しない透明電極があり、液晶層24の両端面には、図示しない配向膜が形成されている。また、反射面25は画素電極である。この例では反射面25の曲面(画素面)が凹面であるが、自由曲面でもよい。
次に図2に、従来の反射面25が平面の反射型液晶空間光変調素子における光線追跡の様子を示す。Z軸に光軸をとり、X軸は紙面に垂直である(座標系は右手系)。この光学系に、Y軸に平行な直線偏光光が、光軸からある角度でもって、カバーガラス21の端面から入射する。屈折率の異なる界面を光が通過するときに、直線偏光光はY軸から傾く。光の電場のX軸方向、Y軸方向の成分をそれぞれEx,Eyとすると、入射時にはExは零であり、Eyのみ値を持つ。しかし、界面を通過するごとに、振動面が回転し、Exが生じ、Eyは小さくなっていく。Exが大きくなるほど、初期のY軸に平行な状態からの傾きが大きくなる。このような光は、反射型液晶空間光変調素子の出射後の光路に配置される偏光ビームスプリッタあるいはワイヤグリッド偏光器などの、直線偏光の状態(Y軸あるいはX軸に平行、p偏光あるいはs偏光)により反射と透過とを切りかえる光学素子においては、望ましくない光となる。これは本来透過(反射)すべきところを反射(透過)してしまうために、漏れ光となり、画像表示装置(例えば液晶プロジェクタ装置)の光学系のコントラスト比を低下させる原因となる。
ここで、この初期のY軸に平行な直線偏光からのずれの大きさを見積るために、ExとEyとの、それぞれの強度の比であるEy/Exを用いた。この値が大きいほど、初期のY軸に平行な直線偏光が維持されており、高コントラスト比が実現できる。
まず図2に示した反射面25が平面である光学系について偏光光線追跡計算を行った。ここでは、画素の正方形の対角線上で、光線の入射位置を、正方形の中心0、中心から2.83μm,4.00μm,8.49μmとして、また、入射角度(光軸からなす角度)を、±2.83°,±5.65°,±8.45°として、すなわち24本の光線(a〜x)で評価した。その評価結果を下記の表1に示す。
表1において、各光線a〜xの(位置,角度)として、a:(0,−8.45),b:(0,−5.65),c:(0,−2.83),d:(0,2.83),e:(0,5.65),f:(0,8.45),g:(2.83,−8.45),h:(2.83,−5.65),i:(2.83,−2.83),j:(2.83,2.83),k:(2.83,5.65),l:(2.83,8.45),m:(4,−8.45),n:(4,−5.65),o:(4,−2.83),p:(4,2.83),q:(4,5.65),r:(4,8.45),s:(8.49,−8.45),t:(8.49,−5.65),u:(8.49,−2.83),v:(8.49,2.83),w:(8.49,5.65),x:(8.49,8.45)である。
Figure 0004806169
表1においては、各界面([1]〜[8])での偏光状態の変化が示されている。このうち、カバーガラス21に入射した直後と、カバーガラス21から出射する直前のEy/Exを比較した場合(すなわち[1]と[8])、[8]のほうが,[1]よりも小さくとなっており,この差に比例してコントラスト比が低下する。コントラスト比は、最終的に観測面で、これらの平均値をみることに相当すると考えられ、上記の24本の光線に関して、それぞれ、[1]と[8]とのEy/Exの比を求め、その平均を取った。この値は0.230であった。これを便宜的に、ここでは直線偏光の劣化度と呼ぶことにする。また、比較のためマイクロレンズ23がない平板の場合の同様の計算を行った。そのとき、直線偏光の劣化度は0.824である。この二つの値の差はマイクロレンズ23が挿入されたことにより生じており、反射型液晶空間光変調素子にマイクロレンズを用いるときの課題の一つである。
本発明においては、反射型液晶空間光変調素子の反射面25を凹面として(図1)、その曲率半径を−100μmとし、上記と同様の偏光光線追跡計算を行った。ここで、上記と同様に直線偏光の劣化度を求めると0.739となり、上記の反射面25が平面のときと比べて、約3.2倍向上していることが分かった。これは、反射面25を凹面にすることにより、凹面に入射するまでに回転した直線偏光光を、部分的に反対方向に回転させ、劣化を相殺するためであると考えられる。
ここで、マイクロレンズ23の曲率半径r1の絶対値を|r1|、画素面(凹面)の曲率半径r3の絶対値を|r3|とした場合、
|r1|<|r3|
としなければ、集光機能を有しないことになる。この画素面(凹面)の曲率半径r3とマイクロレンズ23の曲率半径r1との間には相関関係がある。マイクロレンズ23の曲率半径r1が大きい場合(画素サイズに対して)、この画素面(凹面)の曲率半径r3は小さくとも良く、逆に、上記の例のようにマイクロレンズ23の曲率半径r1が小さい場合(画素サイズに対して)は、画素面(凹面)の曲率半径r3は大きくとも良い。ここで、マイクロレンズ23及び画素の曲面の最適な曲率半径は、プロジェクタ装置全系の設計に依存し、一義的に決るものではない。プロジェクタ装置の所望の性能に合わせて、既存の光学シミュレータの最適化機能等により設計を行えばよい。
さらに、反射面25の凹面の曲率半径r3を、−50μm、−150μm,−200μmとした場合の直線偏光の劣化度を、−100μmの場合も併せて図5に示す。r3=−200μmの場合を除いて、反射面25が平面の場合よりも値が向上している。反射面25が曲率を持つことにより、直線偏光の劣化が回復するようである。r3=−200μmの場合は、曲面がより平面に近づくため効果が小さい。r3がさらに大きくなると、平面の場合の値に近づいて行くと考えられる。この計算においては、r3=−100μm近傍で効果が最大になったが、計算条件により前後することが予想される。また、マイクロレンズの曲率半径r1を変えたときや、部材(の屈折率)を変えたとき等、最適なr3の値は変化する。この場合、既存の光学シミュレータの最適化機能などを使い、最適値を求めればよい。
〔参考例〕
次に図3に本発明に係る反射型液晶空間光変調素子の光学系の別の例を示す。この例は反射面25を凸面とした例である。
ここで、マイクロレンズ23の曲率半径r1の絶対値を|r1|、画素面(凸面)の曲率半径r2の絶対値を|r2|とした場合、
|r1|<|r2|
である。
図3に示すように、反射面25が凸面の場合の曲率半径r2を50μm,100μm,150μmとして、上記と同様の計算を行ったときの直線偏光の劣化度を図4に示す。これらの例において、反射面25が凹面の場合と比較すると、全体的に値は小さいが、いずれも反射面が平面の場合の0.230よりも、値が向上している。
〔参考例〕
さらに、反射面25の曲面を非球面にすると、コントラスト比のさらなる向上が図れる。一例として、反射面25が凹面で、中心部の曲率半径が−50μmとし、非球面形状としては、公知の非球面式中のコーニック定数kが−5の場合の偏光光線追跡計算を行った。そのときの値は、0.357となり、非球面でない場合の0.261(図5)よりも向上する。これは非球面化により、収差が低減されたことによると考えられる。
上記の高コントラスト比の反射型液晶空間光変調素子を用いると高コントラスト比の画像表示装置(例えば液晶プロジェクタ装置)の実現が可能となる。ここで、本発明の反射型液晶空間光変調素子を用いた画像表示装置の一例を図6に示す。
図6は本発明に係る画像表示装置の一例を示すプロジェクタ装置の概略構成図である。図6において、符号31は光源(例えば白色ランプ)、32は光均一化光学素子(例えば、フライアイレンズ)、33は色分離装置(例えば、カラーホイール)、34は前述の実施例で述べた反射型液晶空間光変調素子(反射型液晶ライトバルブ)、35は偏光ビームスプリッタ、36は投射レンズ、37はスクリーンである。このプロジェクタ装置では、反射型液晶空間光変調素子34が前述のように高コントラスト比であるため、これをプロジェクタ装置に用いると、プロジェクタ装置自体の性能が向上する。このため、高コントラスト比の液晶プロジェクタ装置の実現が可能となる。図6では、反射型液晶空間光変調素子34を一枚用いる単板式プロジェクタの光学系の一例であるが、反射型液晶空間光変調素子34を3枚用いる3板式プロジェクタであっても構わない。
次に図6に示すプロジェクタ装置において、前記反射型液晶空間光変調素子34から出射する光束の光路をシフトさせる素子を設置した例について説明する。これは前記反射型液晶空間光変調素子34から出射する光束の光路を空間的にシフトさせ(光軸シフト素子、ピクセルシフト素子)、見かけ上の画素数を増大させるものである。この光軸シフト素子の一実施例として、機械的駆動による素子の例を図7に示す(光軸に垂直に見た図)。図7において、符号41は反射型液晶空間光変調素子、42は第1ピエゾ素子(y方向シフト)、43は第2ピエゾ素子(x方向シフト)、44は治具、45はy方向シフト(±Δy)、46はx方向シフト(±Δx)、47は座標(z軸は紙面に垂直で光軸と一致)である。
この例では反射型液晶空間光変調素子41の画素から出射した光の光路を変調させる手段として2つのピエゾ素子42,43を用いている。つまり、これはピエゾ素子42,43を用いて反射型液晶空間光変調素子自体を機械的に動かすものである。素子自体が動くため画素も動くことになる。また、ピエゾ素子を用いれば画素サイズが10数μm以下であっても、それ以下の光路のシフトを行うことができる。これは反射型液晶空間光変調素子41の縦(y方向)シフト45及び横(x方向)シフト46用にそれぞれピエゾ素子42,43を設置して周期的に動かせばよい。なお、この例では機械的に駆動させているが、液晶のスイッチング機能を利用して、光学的にシフトさせるものであってもよい。
上記のマイクロレンズアレイを用いた反射型液晶空間光変調素子において、マイクロレンズの曲率半径、画素の曲面の曲率半径を、適切な値とすることにより、入射光を画素のサイズ以下に集光させることが可能となる。これは、以下で詳述するが、この効果と上記のピクセルシフト素子とを組合わせれば、画素数の増大が可能となる。
図8は、図7に示した実施例における、スクリーン上での投射像の画素増大効果を説明するものである。投射画像は、光軸シフト装置により時分割で投射されて、高解像度の画像となる。今、マイクロレンズにより集光され出射される光束の最も細い位置で、光軸に垂直な面を投射レンズの物面とし、その面内での照度分布を縮小された画素(縮小画素)と定義し、この縮小画素をスクリーンに投影すると、その縮小画素の大きさは、画素のある位置の面を投射レンズの物面として、画素をスクリーンに投影した場合よりも小さくなる(画素縮小)。このとき、マイクロレンズによる縮小画素の画素サイズに対する比、画素サイズの縮小率をαとする。ここではαを1/2としている。画素が正方形であり理想的に縮小されたとして、正方形の縮小像となっている。はじめ動いていない初期状態を(0)、次にy方向に空間光変調素子の画素サイズの1/2シフトさせた状態(1)(例えば画素サイズを14μmとすれば7μm=Δx,Δy)、そこからx方向に画素サイズの1/2シフトさせた状態(2)、続いて(1)とは反対の方向(マイナス(−)で表示)に画素サイズの1/2シフトさせた状態(3)、続いて(2)とは反対方向の方向にシフトさせた状態(4)、最後にy方向に画素サイズの1/2シフトさせた状態(5)、で(0)に戻る。この結果、これらのシフトの周期が早ければ画像のちらつき、フリッカーを感じることなしに、画素の一辺のサイズが1/2、密度が4倍の高精細化画像が実現できる。また、この例では反射型液晶空間光変調素子とピクセルシフト素子が一つのデバイスとなるため、光学系を拡張しピクセルシフト素子を挿入する必要がなくなり、装置の小型化につながる。 上記の例はx,yの2方向に動かしているが、xあるいはyのいずれかのみの方向のシフトであっても構わない。この場合、画素は2倍増加する。また、高コントラストであり、大画素数の高精細画像が可能となる。ここで、マイクロレンズ及び画素の曲率半径に関しては、画素の縮小率に応じて、既存の光学シミュレータの最適化機能などを用いて設計すればよい。
以上説明したように、本発明によれば、高コントラスト比の反射型液晶空間光変調素子を実現することができるので、この反射型液晶空間光変調素子を画像表示装置の表示素子として利用することにより、高コントラスト比の画像表示装置を実現することができる。さらに、高コントラスト比の反射型液晶空間光変調素子から出射する光束をシフトさせる素子を用い、周期的に画素をシフトさせ、また、マイクロレンズにより集光した縮小画素を投射することにより、高コントラスト比で大画素数の画像表示装置を実現することができる。そして、本発明の画像表示装置は、液晶プロジェクタ装置の他、ヘッドマウントディスプレイ等に利用することができる。
本発明に係る反射型液晶空間光変調素子の光学系の一例を示す概略要部断面図である。 従来の反射型液晶空間光変調素子の光学系の一例を示す概略要部断面図である。 本発明に係る反射型液晶空間光変調素子の光学系の別の例を示す概略要部断面図である。 本発明に係る反射型液晶空間光変調素子の反射面が凸面の場合の曲率半径と直線偏光の劣化度の関係を示す図である。 本発明に係る反射型液晶空間光変調素子の反射面が凹面の場合の曲率半径と直線偏光の劣化度の関係を示す図である。 本発明に係る画像表示装置の構成例を示す概略構成図である。 光軸シフト素子(ピクセルシフト素子)の一例を示す図である。 図7に示す光軸シフト素子における、スクリーン上での投射像の画素増大効果を説明するための図である。 従来の反射型ライトバルブを用いた画像表示装置の一例を示す図である。 従来の反射型液晶表示素子の一例を示す概略要部断面図である。
符号の説明
21:カバーガラス
22:接着層
23:マイクロレンズ
24:液晶層
25:反射面
31:白色ランプ
32:光均一化光学素子
33:色分離装置
34:反射型液晶空間光変調素子
35:偏光ビームスプリッタ
36:投射レンズ
37:スクリーン
41:反射型液晶空間光変調素子
42:第1ピエゾ素子(y方向シフト)
43:第2ピエゾ素子(x方向シフト)
44:治具
45:y方向シフト(±Δy)
46:x方向シフト(±Δx)
47:座標

Claims (4)

  1. 光の入射側から順に配置された、カバーガラスと、接着層と、該接着層と接する側が凸面のレンズを有するマイクロレンズアレイと、液晶層と、該液晶層と接する反射面を有する画素の配列とから構成され、前記反射面が曲面である反射型液晶空間光変調素子において、
    前記液晶層は、垂直配向型強誘電液晶からなり、
    前記カバーガラスの屈折率が1.53、かつ、
    前記接着層の屈折率が1.42、かつ、
    前記マイクロレンズの屈折率が1.54、かつ、
    前記液晶層の屈折率が1.52であり、
    前記反射面の前記液晶層と接する側の曲面が凹面であり、前記マイクロレンズアレイの前記レンズの凸面の曲率半径をr1、その焦点距離をf1、前記反射面の凹面の曲率半径を|r3|、前記マイクロレンズアレイの前記レンズの凸面から前記反射面までの距離をdとしたとき、
    r1=10マイクロメートル、かつ、
    r3=−100マイクロメートル
    かつ、
    d/f1=0.27
    であることを特徴とする反射型液晶空間光変調素子。
  2. 請求項1記載の反射型液晶空間光変調素子を用いたことを特徴とする画像表示装置。
  3. 請求項2記載の画像表示装置において、
    前記反射型液晶空間光変調素子から出射する光束を投射する投射レンズを備えたことを特徴とする画像表示装置。
  4. 請求項2または3記載の画像表示装置において、
    前記反射型液晶空間光変調素子から出射する光束をシフトさせる素子を備えたことを特徴とする画像表示装置。
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