JP4806121B2 - 肉胞子虫、早生胞子虫及びトキソプラズマの故の疾患の処置のためのトリアジンオン化合物 - Google Patents
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Description
【発明の背景】
発明の分野:
本発明は、流産性又は神経性疾患を引き起こす寄生虫に感染した動物を処置するためのトリアジンオン化合物に関する。さらに特定的には、本発明は流産性もしくは神経性疾患を引き起こすコクシジウム類のような寄生性原虫類の処置において有用なトリアジンオン化合物に関する。
【0002】
先行技術の簡単な記述:
トリアジンジオン、例えばジクラズリル化合物及びトリアジントリオン、例えばトルトラズリル化合物のようなトリアジンオン化合物は、広範囲の原虫類により引き起こされる疾患からの種々の哺乳類、昆虫及び魚類の処置及び保護において用いられてきた。米国特許第4,933,341;4,935,423;5,114,938;5,141,938;5,188,832、5,196,562、5,256,631及び5,464,837号を参照されたい。これらの化合物に敏感な原虫類は鳥類、哺乳類及び昆虫に感染し、下痢、るいそう、吐気及び嘔吐として現れる。一般にトリアジンオンの作用様式は、消化管及び腸壁細胞に存在する中間寄生虫段階を攻撃し、寄生虫の小胞体、核膜腔及びミトコンドリアを膨潤させることである。これは核分裂に関する能力を撹乱し、シゾント及び小生殖母細胞を小さいままとして、それぞれ少数のメロゾイト及び小配偶子しか形成させないと思われる。最後の結果は、これらの後期の寄生虫の新しい哺乳類細胞に侵入する能力を失わせ、宿主における寄生虫の複製を有効に休止させることであると報告されている。
【0003】
本明細書で特に関心があるのは、1970年代以来動物の神経性及び/又は流産性疾患を引き起こすと思われているある種の原虫類である。これらの原虫類のいくつかの単離及び試験管内培養に成功することは困難であることがわかった。例えば脳又は脳脊髄液からの単離の成功は1980年代後期まで達成されなかった。脳に感染するある種の寄生虫により神経性疾患が生じ得、胎児に感染するある種の寄生虫により流産性疾患が生じ得ることが決定されると、有害な副作用を生ずることなく血液−脳及び胎盤関門を横切ることができる有効な抗−寄生虫薬に関する必要性が緊急となった。血液−脳関門及び/又は胎盤関門を横切って脳の寄生虫感染を有効に処置することができる当該技術分野において既知の薬剤の多くは有害な副作用を有しており、大きな危険なしでそれらを用いることはできない。そのために、そのような神経性もしくは流産性疾患のための有効な処置を与える、認可された有効な薬剤は今日までない。以下は寄生虫性疾患の簡単な説明である。
【0004】
ウマ類原虫性脊髄脳炎(EPM)は、ストレスを受けている若いウマ(例えば純血種の競争馬及び純血種の曲馬(performance horses))に偏ったウマの神経性疾患であり、かくして馬産業に有意な金銭的影響を有する疾患である。1970年代に疾患として最初に認識されたEPMは、EPMにかかったウマから培養され、1991年までサルコシスチス・ニューロナ(Sarcocystis neurona)という名前を与えられた。1997年に現在ネオスポラ・フゲシ(Neospora hugesi)と命名されている早生胞子虫種(Neospora spp.)がEPMにかかったウマの脳から単離された。従って現在、EPMはこの新しく認識された生物のみ、サルコシスチス・ニューロナのみ、又は2つの組合わせにより引き起こされ得ることが提議されている。EPMは最も多くの場合、非対称的共調運動不能(運動失調)、虚弱及び痙性を生ずる。該疾患はほとんどいずれの神経状態をも模し得る。それは超急性又は慢性状態として起こり得る。慢性の形態は多くの場合、開始時に潜伏性であり、疾患の経過の後期まで診断が困難であり、死亡という結果になり得る。最も穏やかな場合、唯一の臨床的兆候は、はっきりしない骨盤肢のびっこ又は小さい呼吸雑音であり得る。最も重症の場合、ウマは嚥下すること、又は立っていることができない。最も重症の場合には寄生虫、例えばS.ニューロナが脳に感染し、そこで有意な損傷を生じていることが、現在知られている。EPMの臨床的兆候は、寄生虫による直接の神経(脳及び脊髄)損傷ならびに中枢神経系(CNS)における炎症細胞の浸潤、水腫ならびにメロゾイト及びメロントに伴う神経死から生ずる脳損傷により引き起こされる。現在、EPMの抑制のための認可された有効な処置又は予防はない。人間の薬であるトリメトプリム−スルホンアミドの組合わせが用いられてきた。しかしながら、処置は高価であり、多数回の繰り返し投薬量が必要である。
【0005】
別のコクシジウム類寄生虫であるトキソプラズマ・ゴンジイ(Toxoplasma gondii)はしばらく前から既知であり、ネコの腸及び筋肉組織から最初に単離された。この寄生虫のための最終的宿主はネコであり、それは該生物を長期間宿して接合子嚢をウシ、ヒツジ ブタ及びヒトを含む他の動物にまき散らすことができる。ヒツジ、ウシ及びヒトの感染は流産及び先天性障害を伴い、それは主に中枢神経系に影響を与える。近年にはそれは流産及び、妊娠の間に感染する前は血清陰性であった感染した繁殖適齢期雌ネコに産まれた子ネコにおける奇形も伴った。ウシ、ヒツジ ブタ及びヒトのような非−ネコ宿主は接合子嚢を生じず、疾患の臨床的兆候−神経的症状及び胎児欠陥を伴う流産を生ずるタキゾイト及びブラディゾイトによる筋肉及び脳の侵入を発現し、それに苦しみ得る。ネコの60%がT.ゴンジイに対して血清学的に陽性であると報告されている。この場合も、トキソプラズマ症のための認可された処置もしくは予防はない。
【0006】
さらに別のコクシジウム類寄生虫であるネオスポラ・カニヌム(Neospora caninum)は動物において神経性及び流産性疾患の両方を生ずる。それは1988年にイヌから最初に単離され、以前にはトキソプラズマ・ゴンジイと混同されていた。この寄生虫により引き起こされる疾患は、経胎盤的に感染した子イヌにおいて最も重症で起こり、子イヌにおいて、特に後肢の進行性上行性麻痺により特徴付けられ;多発性筋炎及び肝炎も起こり得る。この疾患はもっと最近、流産及び産まれたばかりの子ウシにおける神経的に関連する肢の欠陥の主な原因として認識された。流産した胎児における非−化膿性脳炎及び心筋炎の顕微鏡的病巣を脳、脊髄及び心臓において見ることができる。ネオスポラ・カニヌムのための最終的宿主は最近、イヌであると同定された。この時点に、イヌもしくはウシのネオスポラ・カニヌム又はウマのネオスポラ・フゲシのいずれかのために、認可された処置もしくは予防はない。
【0007】
上記で引用した参照文献を含む当該技術分野において既知の参照文献は、流産性もしくは神経性疾患を引き起こすコクシジウム類、あるいはさらに特定的には肉胞子虫科(the family Sarcocystidae)のコクシジウム類に感染した動物を、許容され得ない副作用を引き起こすことなく処置することにおける、トルトラズリル(Toltrazuril)又はトルトラズリルスルホン(Toltrazuril Sulfone)(最近「ポナズリル」(“Ponazuril”)と改名された)のようなトリアジンオン化合物の使用を示唆もしくは記載していない。従って神経性もしくは流産性疾患として現れる寄生虫性疾患に苦しむ動物のための改良され且つ安全な処置に対する要求がある。
【0008】
【発明の概略】
前記に従い、本発明は、トリアジンオン化合物を用いる処置に敏感な寄生虫性神経性もしくは流産性疾患に苦しむ病気の動物を治療的に処置する方法を包含し、但し、疾患がサルコシスチス・ニューロナである場合、化合物はジクラズリル(diclazuril)又はトルトラズリルではない。該方法は、製薬学的に有効な量の該化合物を動物に投与することを含む。本明細書で用いられる「製薬学的に有効な量」という用語は、投与されているトリアジンオンの量が、神経性疾患及び/又は流産を生ずる寄生性原虫類、典型的にはコクシジウム類の生体内もしくは試験官内生育を妨害するのに十分に多いことを意味する。製薬学的に有効な量は感染した組織において寄生虫を抑制し、結果として動物の健康を向上させる。
【0009】
さらに、本発明はトリアジンオン化合物を用いる処置に敏感な、神経性もしくは流産性疾患を引き起こし得る寄生虫に感染した動物を二次感染防御的(metaphylactically)に処置する方法を包含する。二次感染防御的処置は、二次感染防御的に有効なレジメン(regimen)を用いてトリアジンオン化合物を動物に投与することを含む。「二次感染防御的に有効なレジメン」という用語により、該動物が例えば防御免疫応答を発現するか、又は他の方法で寄生虫を取り除くことにより、侵入する寄生虫を克服するまで長期間、予定された断続的投薬量のトリアジンオン化合物を投与することを意味する。典型的には、管理は寄生虫を有効に抑制し、疾患の臨床的兆候を予防するであろうようなものである。特に寄生虫の抑制が困難な場合、二次感染防御的に有効な投薬量を、最高で5年又は動物の寿命までの長期間投与することもできる。二次感染防御的処置のためには、好ましいトリアジンオン化合物はトリアジントリオンであり、それはトルトラズリル及びポナズリルを含むがそれらに限られない。
【0010】
また、本発明は動物の1回の高投薬量処置を包含する。この方法は、トリアジンオンを用いる処置に敏感な寄生虫性神経性もしくは流産性疾患に苦しむ病気の動物に、製薬学的に有効な量のトリアジンオン化合物の1回の高投薬量を動物に投与することを含む。「1回の高投薬量」という用語により、1回だけ投与される量を意味する。この量は治療的もしくは二次感染防御的処置で用いられる投薬量より有意に高く;疾患を引き起こす寄生虫の抑制において有効であり、そのままで(as such)毒性のような有害な影響を生じない。従って、トリアジンオンの1回の高投薬量は10mg/Kgより多い。本発明のこの側面及び他の側面を以下においてさらに十分に記載する。
【0011】
【発明の詳細な記述】
上記に示した通り、本発明は、製薬学的に有効な量のトリアジンオン化合物を動物に投与することを含む、トリアジンオン化合物を用いる処置に敏感な神経性もしくは流産性疾患として現れる寄生虫性疾患に苦しむ感染した、又は病気の動物を処置する方法に関する。代表的だが制限ではない動物の例は、ウマ類、ウシ、ネコ、イヌ、ブタ、ヒツジ、鳥類、昆虫及びヒトであることができる。感染するか又は病気を引き起こす寄生虫は肉胞子虫科のコクシジウム類であり、それは神経性もしくは流産性疾患として現れ得る。代表的だが制限ではないその例は、肉胞子虫種(Sarcocystis spp.)、早生胞子虫種(Neospora spp.)及びトキソプラズマ種(Toxoplasma spp.)より成る群から選ばれ得る。肉胞子虫類は典型的にS.ニューロナ、N.フゲシ、N.カニヌム及びT.ゴンジイより成る群から選ばれる。原虫類感染もしくは疾患はEPM、早生胞子虫症及びトキソプラズマ症を含むがこれらに限られない。
【0012】
本発明の実施においては、本明細書に記載する原虫類により引き起こされる寄生虫感染もしくは疾患の処置が神経性及び流産性疾患の症状の緩和を生ずる。一般に症状には、びっこ、運動失調、麻痺、流産、虚弱新生児及び他の関連する障害が含まれる。治療的処置のためには、レジメンは疾患の重度及び疾患を生じている寄生虫の型のような因子に依存して1日1回、1日2回又はそれより多く、隔日1回あるいは1週間に1回でさえあることができる。しかしながら、いくつかの場合には処置レジメンは無限に、時々は動物の残りの寿命の間続き得る。例えば、寄生虫の比較的耐性の株による動物の感染の場合、処置は疾患の兆候が取り除かれるまで、比較的長期間に及び得る。典型的には、処置の持続期間は約28日〜90日、好ましくは約28日〜60日である。最も好ましい処置は、約28日間、毎日1回である。
【0013】
二次感染防御的処置のためには、感染した動物を疾患の臨床的発現に対して保護するためにそれらを処置する。この処置は結局、例えば有効な免疫応答を確立して将来の感染に対する保護を与えることにより、トリアジンオン化合物をさらに投与する必要なく寄生虫を抑制する能力を動物に取得させる。本発明に従う二次感染防御的活性は、前の処置から以後に動物に感染してしまったかも知れない原虫類の抑制のために、予定された断続的処置レジメン(二次感染防御的に有効なレジメン)でトリアジンオン化合物を使用することを指す。従って二次感染防御的に有効なレジメンは、例えば、寄生虫を殺すか又はその数を減らすことにより、寄生虫が疾患を引き起こす能力を低下させるために施される。要するに、二次感染防御的に有効な管理は2回もしくはそれより多く、典型的には1カ月に約1回から動物の寿命に及ぶまで、あるいは生来のクリアランス機構、例えば有効な免疫応答が動物内で現れてそれを将来の感染から保護するまで施され得る。後者は5年以内又はそれ未満で起こり得る。わかる通り、二次感染防御的処置は、動物が本明細書に記載する原虫類に感染した場合に、有意な時間が経過するまで(例えば感染から2〜6カ月後)それらは神経学的兆候又は流産のような臨床的兆候を示さないという認識に基づいている。対照的に、腸内原虫類感染は感染から短期間で現れる。本発明に従うと、二次感染防御的処置は、寄生虫が定着し、臨床的疾患を引き起こすのを予防する。処置管理は1カ月に約1回、2カ月に1回又は2週間に1回の断続的スケジュールにおいて成される。
【0014】
治療的及び二次感染防御的処置のために、約1.0〜100mg/Kg、好ましくは約1.0〜25mg/Kg、より好ましくは約2.5〜10mg/Kgの投薬量当量(dose equivalent)を用いることができる。高い範囲は特に耐性の場合に(例えば動物が耐性株に感染した場合)必要であろう。必要な投薬量レベル及び処置の持続期間は当該技術分野における通常の熟練者の範囲内である。EPMにかかったウマ又は早生胞子虫症にかかったウシの場合の好ましい処置管理は約1.0〜25mg/Kgであり、より好ましい範囲は28日毎に約2.5〜10mg/Kgのトリアジントリオンである。
【0015】
1回の高投薬量処置の場合、トリアジンオンは10mg/Kgより多く、最高で約100mg/Kgである製薬学的に有効な量で投与される。本発明の化合物が無毒性であり得、かくしてそれらを高投薬量レベルで投与できることは、本発明の明瞭な特徴である。高投薬量の投与の利点は、繰り返しの投薬量が必要でないことにある。1回の高投薬量処置のために、ポナズリルは体重のKg当たり100mgのような高い投薬量で安全且つ有効であることが見いだされた。当該技術分野に関連する化合物と異なり、ポナズリルと同等のトリアジンオン化合物は、それらが非常に高い投薬量レベルで投与されても、有害な副作用を引き起こさない点で好ましい。
【0016】
本発明のいずれかの特定の理論に縛られることはないが、本明細書に記載する処置の予想に反する成功は、トリアジンオン化合物が血液−脳関門又は胎盤関門を横切ることができる能力から生ずると思われる。本発明の化合物は血液−脳関門を容易に横切り、及びまた、胎盤に侵入することができ、脳及び脳脊髄液/脊髄において原虫類をその場で殺すと思われる。さらに、この種類の化合物は、本明細書に記載する1回の高投薬量処置管理に必要な高投薬量でも、無毒性且つ非−突然変異原性であることが見いだされた。
【0017】
これまで、動物における毒性又は突然変異原性のような許容され得ない副作用を生ずることなく、これらの疾患に対して有効に処置及び保護するための、原価効率が高く、容易に投与される薬剤は入手不可能であった。以下は、特定的にはトルトラズリル化合物だがそれに限られないトリアジンオン化合物の記述である。これらの開示及び特許請求している本発明は、トルトラズリル化合物の方法で有用である他のトリアジンオン化合物も包含する。本明細書で有用なトリトラズリル化合物は式(1):
【0018】
【化1】
【0019】
[式中、
R1はハロゲノアルキルチオ、ハロゲノアルキル−スルフィニル又はハロゲノアルキルスルホニルを示し、
R2は水素、アルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルキルメルカプト、ハロゲン、ハロゲノアルキル又は場合により置換されていることができるスルファモイル、例えばジアルキルスルファモイル基を示し、
R3及びR4は同一もしくは異なることができ、水素、アルキル、アルケニル又はアルキニルを示し、
XはO又はSである]
の化合物、ならびにそれらの生理学的に許容され得る塩である。
【0020】
さらに、特に以下の式Iaの化合物及びそれらの生理学的に許容され得る塩が本明細書において有用であり得ることが見いだされ:
【0021】
【化2】
【0022】
式中、
RIはハロゲノアルキル(C1−C4)−チオ、ハロゲノアルキル(C1−C4)−スルフィニル又はハロゲノアルキル(C1−C4)−スルホニルを示し、
RIIは水素、アルキル(C1−C4)、アルコキシ(C1−C4)、ハロゲン、アルコキシ(C1−C4)アルキル(C1−C4)、アルキル(C1−C4)−メルカプト、ジアルキル(C1−C4)アミノスルホニル又はハロゲノアルキル(C1−C4)を示し、
RIII及びRIVは同一もしくは異なることができ、水素、アルキル(C1−C4)又はアルケニル(C2−C4)を示し、
XはO又はSである。最後に、
(a)式II
【0023】
【化3】
【0024】
[式中、
R1、R2、R3及びXは上記で示した意味を有する]
の化合物を式III
【0025】
【化4】
【0026】
[式中、
R5はハロゲン原子、アルコキシ基又はアリールオキシ基を示す]
の置換カルボニルイソシアナートと反応させ、この手順の間に生成する式IV
【0027】
【化5】
【0028】
[式中、
R1、R2、R3及びXは上記で示した意味を有する]
の置換1,3,5−トリアジン誘導体を場合により単離し、場合により式V
A−Z (V)
[式中、
Aはアルキル、アルケニル又はアルキニルを示し、
Zはハロゲンを示す]
の化合物と反応させると、式Iの1−(4−フェノキシ−フェニル)−1,3,5−トリアジンが得られるか;
あるいは
(b)R1、R2、R3及びXが上記で示した意味を有する式IIの化合物を、場合により酸受容体の存在下で式VI
【0029】
【化6】
【0030】
[式中、
R6はアルキルを示す]
のビス−(クロロカルボニル)−アミンと反応させると一般式Iの1−(4−フェノキシ−フェニル)−1,3,5−トリアジン誘導体が得られるか、あるいは(c)置換基R2、R3及びR4ならびにXが上記で示した意味を有し、R1がハロゲノアルキルスルフィニル又はハロゲノアルキルスルホニルを示す式Iの化合物を得るために、式
【0031】
【化7】
【0032】
[式中、
R2、R3及びR4は上記で示した意味を有し、
R1’はハロゲノアルキルチオを示す]
の化合物を適した量の適した酸化剤と反応させる
ことが見いだされた。
【0033】
変法(a)においてN−[3−クロロ−4−(4’−トリフルオロメチルチオ−フェノキシ)−フェニル]−N’−メチル−尿素及びクロロカルボニルイソシアナートを用いると、反応の経路を以下の式により示すことができる:
【0034】
【化8】
【0035】
変法(b)において出発材料としてN−[3−エトキシ−4−(4’−トリフルオロメチルチオ−フェノキシ)−フェニル]−チオ尿素及びN−メチル−ビス−(クロロカルボニル)アミンを用いると、反応の経路を以下の式により示すことができる:
【0036】
【化9】
【0037】
変法(a)又は(b)に従って得られる、R1=ハロゲノアルキルチオ及びX=Oである一般式Iの化合物を、変法(c)に従って対応するハロゲノアルキルスルフィニル又はハロゲノアルキルスルホニル誘導体に酸化することができる。酸化剤として過酸化水素を用いると、反応の経路を以下の式により示すことができる:
【0038】
【化10】
【0039】
式I、II、IV、V、VI及びVIIにおいて、R2、R3、R4、R6又はAで定義されるアルキルは、好ましくは1〜6個、特に1〜4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキルである。挙げることができる例は場合により置換されていることができるメチル、エチル、n−及びi−プロピルならびにn−、i−及びt−ブチルである。
【0040】
式I、II、IV、V及びVIIにおいて、R3、R4又はAで定義されるアルケニルは、好ましくは2〜6個、特に2〜4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルケニルである。挙げることができる例は、場合により置換されていることができるエテニル、プロペン−1−イル、プロペン−2−イル及びブテン−3−イルである。
【0041】
式I、II、IV、V及びVIIにおいて、R3、R4又はAで定義されるアルキニルは、好ましくは2〜6個、特に2〜4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキニルである。挙げることができる例は、場合により置換されていることができるエチニル、プロペン−1−イル、プロピン−2−イル及びブチン−3−イルである。
【0042】
式I、II、III、IV及びVIIにおいて、R2又はR5で定義されるアルコキシは、好ましくは1〜6個、特に1〜4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシである。挙げることができる例は場合により置換されていることができるメトキシ、エトキシ、n−及びi−プロポキシならびにn−及びi−ブトキシである。
【0043】
式I、II、III、IV、V及びVIIにおいて、R2、R5又はZで定義されるハロゲンは好ましくはフッ素、塩素、臭素及びヨウ素、特に塩素及び臭素である。
【0044】
式I、II、IV及びVIIにおいて、R1で定義されるハロゲノアルキルチオは、好ましくは1〜4個、特に1もしくは2個の炭素原子、好ましくは1〜5個、特に1〜3個の同一もしくは異なるハロゲン原子を有し、ハロゲン原子が好ましくはフッ素、塩素及び臭素、特にフッ素及び塩素であるハロゲノアルキルチオである。挙げることができる例はトリフルオロメチルチオ、クロロ−ジ−フルオロメチルチオ、ブロモメチルチオ、2,2,2−トリフルオロエチルチオ及びペンタフルオロエチルチオである。
【0045】
式I、II及びIVにおいて、R1で定義されるハロゲノアルキルスルフィニルは、好ましくは1〜4個、特に1もしくは2個の炭素原子ならびに好ましくは1〜5個、特に1〜3個の同一もしくは異なるハロゲン原子を有し、ハロゲン原子が好ましくはフッ素、塩素及び臭素、特にフッ素及び塩素であるハロゲノアルキルスルフィニルである。挙げることができる例はトリフルオロメチルスルフリル、クロロ−ジ−フルオロメチルスルフリル、ブロモメチルスルフィニル、2,2,2−トリフルオロエチルスルフィニル及びペンタフルオロエチルスルフィニルである。
【0046】
式I、II及びIVにおいて、R1で定義されるハロゲノアルキルスルホニルは、好ましくは1〜4個、特に1もしくは2個の炭素原子ならびに好ましくは1〜5個、特に1〜3個の同一もしくは異なるハロゲン原子を有し、ハロゲン原子が好ましくはフッ素、塩素及び臭素、特にフッ素及び塩素であるハロゲノアルキルスルホニルである。挙げることができる例はトリフルオロメチルスルホニル、クロロ−ジ−フルオロメチルスルホニル、ブロモメチル−スルホニル、2,2,2−トリフルオロエチルスルホニル及びペンタフルオロエチルスルホニルである。
【0047】
式I、II及びIVにおいて、R2で定義される場合により置換されていることができるスルファモイルは、好ましくは以下の基:
SO2NH2、SO2NH−CH3、SO2N(CH3)2、
SO2NH−C2H5、SO2−N(C2H5)2
【0048】
【化11】
【0049】
の1つである。
【0050】
式IIIにおいて、R5で定義されるアリールオキシは、好ましくは単環式炭素環式アリールオキシ又は二環式炭素環式アリールオキシ、特にフェノキシである。
【0051】
式IIIにおいて、アリールオキシR5は好ましくはフェノキシである。
【0052】
出発材料として用いられる式IIの置換尿素又はチオ尿素のほとんどはこれまで未知であったが、それ自体既知の方法によって、(a)0℃〜100℃の温度において不活性溶媒中で置換4−アミノジフェニルエーテルを対応する置換イソシアナートもしくはイソチオシアナートと反応させることによるか、あるいは順序(sequence)を逆にして、(b)同じ条件下でアンモニア又は置換アミンと対応する置換イソシアナートもしくは4−イソチオシアナート−ジフェニルエーテルを互いに反応させるか、あるいは(c)置換4−ヒドロキシフェニル−尿素又は−チオ尿素を非プロトン性溶媒、例えばジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド又はヘキサメチルリン酸トリアミド中で、水素化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウムなど(z.a.m.)のような塩基の存在下に、20℃〜150℃の温度で活性化ハロゲノ芳香族化合物との縮合反応に供することにより、それらを容易に製造することができる。
【0053】
溶媒の量を適切に選ぶと、反応生成物は一般に溶液を冷却した時に析出する。アミン及びイソシアナートからの尿素の別の製造に関する文献は:Methoden der Org.Chemie(Methods of Organic Chemistry)(Houben−Weyl),IVth edition,Volume VIII,page 157−158である。
【0054】
本発明に従って方法(b)で用いることができる一般式VIのビス−(クロロカルボニル)−アミンのいくつかは既知であり(Synthesis 1970,page 542−543中の文献を参照されたい)、それらがまだ未知である場合には、不活性有機溶媒、好ましくは四塩化炭素中における環状ジアシルジスルフィドからの類似の方法及び塩素化でそれらを製造することができる。
【0055】
式IIの尿素もしくはチオ尿素の、式IIIのカルボニルイソシアナートとの反応(変法a)及び式VIのビス(クロロカルボニル)−アミンとの反応(変法b)の両方、ならびに式IVの1,3,5−トリアジン誘導体の式A−Zの化合物との反応のために可能な希釈剤は、これらの反応において不活性なすべての有機溶媒である。
【0056】
これらには、ピリジンの他に好ましくは芳香族炭化水素、例えばベンゼン、トルエン及びキシレン、ハロゲン化芳香族炭化水素、例えばクロロベンゼン及びジクロロベンゼンならびにエーテル類、例えばテトラヒドロフラン及びジオキサンが含まれる。
【0057】
反応の間に生成し得る塩酸はガスとして逃げるか、あるいは有機もしくは無機酸受容体により結合され得る。酸受容体には好ましくは第3級有機塩基、例えばトリアルキルアミン、例えばトリエチルアミン、N−ヘテロ単−もしくは二−環式芳香族アミン、例えば単−もしくは二−環式であるピリジンアザ−シクロアルキルアミン、例えばジアザビシクロノネン、ジアザビシクロウンデセン及び他の多く、あるいは無機塩基、例えばアルカリ金属炭酸塩、酸化物又は水酸化物あるいはアリカリ土類金属炭酸塩、酸化物又は水酸化物が含まれる。
【0058】
上記の反応段階のための反応温度は広い範囲内で変わり得る。一般に、反応は約0℃〜約150℃、好ましくは約20℃〜約100℃において行われる。
【0059】
上記の反応段階においては、常圧又は加圧下で反応を行うことができる。一般に反応は常圧下で行われる。
【0060】
変法(c)に従う、Yが酸素を示す一般式1のトリフルオロメチルチオ化合物の対応するスルフィニルもしくはスルホニル化合物への転換のための可能な酸化剤は、適切には:H2O2/氷酢酸;H2O2/無水酢酸;H2O2/メタノール;過酸、例えばm−クロロ過安息香酸及びクロム酸;過マンガン酸カリウム;過ヨウ素酸ナトリウム、セライズアンモニウムナイトレート(cerise ammonium nitrate);及び硝酸である。
【0061】
得られる化合物を、例えばそれを無機もしくは有機塩基と反応させることにより、対応する付加塩に転換することができる。
【0062】
本発明の実施においては、トリアジンオン化合物をいずれかの簡便な方法で、動物に投与するための組成物もしくは調剤に調製することができる。本明細書において好ましい経口的投与に適した調剤は懸濁剤、錠剤、カプセル、ゲル、ペースト、ボーラス、あるいは粉末、顆粒もしくはペレットの形態の調剤であることができる。好ましい経口的に投与される調剤はペーストもしくは飼料添加物の形態にある。用いられ得る他の投与様式には非経口的、局所的、筋肉内及び粘膜内投与、あるいは当該技術分野における熟練者に既知の他の経路による投与が含まれる。ポア−オンの形態における局所的投与も好ましい。
【0063】
典型的には、製薬学的に許容され得る担体及び助剤が調剤中で用いられる。それらの例は:Carbopol、無機増粘剤、例えば珪酸塩、ベントナイトもしくはコロイドシリカ及び有機増粘剤、例えば脂肪族アルコールもしくは脂肪酸エステルより成る群から選ばれる増粘剤であることができ、湿潤剤はポリエチレングリコール及びラウリル硫酸ナトリウムより成る群から選ばれ、Carbopols、より特定的にはCarbopol 974Pが本明細書で好ましいペースト調剤のための最も好ましい増粘剤である。本明細書で、パラベン、アルコール及びアルデヒドより成る群から選ばれる防腐剤も用いられ得る。これらは他の点では不活性であるか、又は医学的に許容され得、活性成分と適合性である液体、固体もしくは気体材料であることができる。
【0064】
驚くべきことに、本発明のペーストは、トリアジンオン、特にトルトラズリル及びポナズリルを送達して血液−脳関門又は胎盤関門を横切らせ、すでに脳に侵入した、又は妊娠している動物の胎児に感染した寄生虫を攻撃するのに有効である。便宜的に、好ましいペーストの特定の態様及びその調製法の記述を本明細書に提供する。本発明に従う好ましいペーストはトリアジントリオン(例えばポナズリル)の超微粉懸濁液、プロピレングリコール、増粘剤、例えばCarbopol、防腐剤、例えばメチルパラベン及びプロピルパラベンならびに水を含有する。水、典型的には精製水及びプロピレングリコールを合わせ、組合わせを約70℃に加熱し、この温度で防腐剤を加えることによりそれを作ることができる。得られる混合物を室温に冷却し、その後、好ましくはCarbopol 974Pの形態のCarbopolを加える。最後にトリアジントリオンを加える。完全に混合した後、水酸化ナトリウムを用いてpHを約6.0に調節する。最も好ましいペーストは15%w/wのポナズリル、20%w/wのプロピレングリコール、0.5%w/wのCarbopol 974P、0.14%w/wのメチルパラベン、0.02%w/wのプロピルパラベン、0.1%w/wの水酸化ナトリウムを含み、残りは精製水である。デキストロース、スクロース、ラクトース、フルクトース、ソルビトール、キシリトール、人工甘味料及び糖蜜を含む甘味料を加え、より口に合うものとすることができる。さらに、同じ目的で酵母もしくはレバー風味料を加えることができる。
【0065】
以下の代表的だが制限ではない実施例により、本発明をさらに記述する。
【0066】
【実施例】
実施例1
トルトラズリルの1回の投薬の後の種々の時間においてトルトラズリル、ポナズリル及びトルトラズリルスルホキシドの血液量を比較し、ウマにおける薬物動態学的研究を行った。すべてのウマは10mg/Kgの1回の投薬量を与えられ、それは懸濁剤として経口的に投与された。血液試料は処置時(0)及び処置から0.25、0.5、1、2、4、6、12、24、48及び72時間後に採取された。サンプリングの結果を表1に挙げる。トルトラズリルを与えられたウマがそれらの血清中において比較的高いポナズリルの量を示すことに注目することは、驚くべきことである。さらに血流中に有意な量のトルトラズリルスルホキシドが見いだされた。これは、サルコシスチス・ニューロナ、トキソプラズマ・ゴンジイ、ネオスポラ・カニヌム及びネオスポラ・フゲシにより引き起こされる疾患のような神経性疾患を処置するために必要な特徴である、血液−脳関門を通過すると思われる許容され得る血液量をポナズリルが単独で与えるであろうことを示していた。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】
実施例2:
代表的トリアジントリオンであるポナズリル、1−メチル−3−[4−p−[トリフルオロメチル)スルホニルフェノキシ]−m−トリル]−s−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンをウマへの投与のためにペーストに調製した。以下の通りの調剤の調製において、表2に挙げる成分を用いた。
【0070】
【表3】
【0071】
調剤を方法(A)及び(B)を用い、以下の通りに調製した。第1の方法(A)は:1)水の一部をプロピレングリコールと混合し;2)防腐剤(メチルパラベン及びプロピルパラベンを加え;3)均一な懸濁液が調製されるまでゆっくりCarbopol 974Pを加え;4)微粉砕された形態のポナズリルを加え;5)水酸化ナトリウムを加えて懸濁液を約6.0のpHとし;6)容積に十分な量の水の残りを加えることを含んだ。最終的懸濁液はペーストの形態にあり、それを経口的にウマに送達することができる。
【0072】
第2の方法(B)は:1)水の一部をプロピレングリコールと混合し;2)70℃に加熱し;3)溶液を70℃に保持しながら防腐剤(メチルパラベン及びプロピルパラベンを加え;4)溶液を室温に冷却し;5)均一な懸濁液が調製されるまでゆっくりCarbopol 974Pを加え;4)微粉砕された形態のポナズリルを加え;5)水酸化ナトリウムを加えて懸濁液を約6.0のpHとし;6)容積に十分な量の水の残りを加えることを含んだ。最終的懸濁液はやはりペーストの形態にあり、それを経口的にウマに送達することができる。
【0073】
得られるペーストをウマに投与し、口に合い、十分に受けいられらることを見いだした。
【0074】
実施例3:
代表的トリアジントリオンであるポナズリル、1−メチル−3−[4−p−[トリフルオロメチル)スルホニルフェノキシ]−m−トリル]−s−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンを、すでにウマ類原虫類脊髄脳炎(EPM)の兆候を示しているウマを処置するその能力に関して調べた。実施例1に示す通りに、15%活性成分(a.i.)としてポナズリルを用い、化合物をペーストに調製した。それをEPMとすでに診断されたウマに1日1回、28日間、2.5mg/Kg〜10mg/Kgの投薬率で投与した。
【0075】
自然に存在するEPMの臨床的症例は兆候の様相(signalment)及び実験室診断により十分に特性化された。この試験にEPM−陽性のウマを組み入れるために用いた診断は以下の通りであった:ラジオグラフィーを含む標準化神経学的試験により決定される、EPMを表す確定した非対称的神経学的欠損;サルコシスチス・ニューロナ IgGに関する陽性のウェスターンブロット;500細胞/mL未満の赤血球細胞カウント;CSF指数−総タンパク質<90、IgG指数>0.3、AQ指数<2.2。
【0076】
追加の必要条件は、ウマがEPM以外の疾患に冒されていないことであった。従ってそれらは以下の基準を満たさねばならなかった:EHV−1に関して陰性のCSF(<1:4);ビタミンEに関する正常な血清値(.2.0μg/mL);痙攣障害がないこと;挙動障害がないこと。
【0077】
診断されたウマを無作為に群に指定した。1群のウマは5mg/Kgの投薬率で毎日ペースト調剤を与えられ、2群のウマは10mg/Kgの投薬率で毎日ペースト調剤を与えられた。処置投薬量は体重に基づいた。処置が実際に有効であることを決定するために、ウマを90日間評価した(処置の停止後、約60日)。処置に対する応答を以下のシステムを用いて得点評価した:
1)0=完全な成功−陰性のCSFを有して臨床的に正常;2)1=正常な歩行において欠損がわずかに(just)検出される;3)2=欠損が容易に検出され、後退、回転、ゆらぎ、顎腰圧(jaw loin pressure)及び頸部伸長(neck extension)により誇張される;4)3=歩行、顔の回転、腰圧又は頸部伸長時に欠損が非常に顕著;5)4=自然によろめき、つまずき、倒れる;6)5=横たわり、起き上がることができない。得点における1(1)単位の向上は有意な向上と考えられた。
【0078】
この研究の結果を表3に示す。28日間処置された10mg/Kgの群のウマのすべて(100%)が、ポナズリルを用いる処置の開始(0日)後90日までに臨床的得点における有意な向上を示した。5mg/Kgの投薬量で処置された9匹中の8匹(88.9%)のウマが許容され得る向上を示した。それぞれの処置日数の場合に各群に関する得点のすべてを加えると、合計得点が得られる。1群及び2群のウマの両方が示す合計得点における向上は大体同等である。かくして5mg/Kg又は10mg/KgのいずれにおけるポナズリルもウマのEPMの活性な処置のために有効であると結論される。
【0079】
【表4】
【0080】
実施例4:
ポナズリルにより与えられる保護の範囲を決定するために、試験管内試験を行った。寄生虫の以下の株をこの化合物に対するそれらの感度に関して評価した:サルコシスチス・ニューロナの株SN3;サルコシスチス・ファルカツラ(Sarcocystis falcatula)の株SF1;トキソプラズマ・ゴンジイの株RH;及びネオスポラ・カニヌムのNC−1株。2種類の濃度(1μg/mL及び10μg/mL)においてポナズリルを調べた。
【0081】
すべての試験管内研究のためにウシ鼻甲介(BT)細胞を用いた。細胞を25cm2のフラスコにおいて、10%v/vの胎児ウシ血清(FBS)、100単位のペニシリン(G/mL)、mL当たり100mgのストレプトマイシン及び5x10-2mMの2−メルカプトエタノールが補足されたRMPI 1640培地中で密集まで生育させた。細胞密集が得られた後、FBSを減少させた(2%v/v)同じ培地中で細胞を保持した。細胞培養を5%の二酸化炭素及び95%の空気を含有する加湿雰囲気中で37℃においてインキュベーションした。
【0082】
寄生虫の生育のために、BT細胞単層を寄生虫に感染させ、病巣の発現(細胞変性効果、「CPE」)あるいは多くの細胞外メロゾイトの存在に関して倒立顕微鏡を用いて調べた。病巣が観察されたら、あるいは多くの細胞外寄生虫が存在したら、5mLのピペットの先を用いて単層を掻取り、1〜3滴のメロゾイト−含有液を新しいBT細胞の2つのフラスコに移した。S.ニューロナ及びS.ファルカツラのメロゾイトをこの方法で5〜10日毎に継代させ、T.ゴンジイ及びN.カニヌムのタキゾイトを3〜4日毎に継代させた。
【0083】
ポナズリルの有効性の決定に用いられたアッセイはMicrotiter Monolayer Disruption Assay(MMDA)であった。このアッセイを用い、寄生虫又は化合物がBT細胞に関して毒性であるか否かを決定した。平底96−ウェルミクロタイタープレートにBT細胞を接種し、得られる単層を用い、CPE(プラーク形成)により測定されるメロゾイト生産へのトルトラズリル及びポナズリルの影響を決定した。単層に寄生虫を接種した(50,000/ウェルのカウントでS.ニューロナ又はS.ファルカツラ、10,000/ウェルの量でT.ゴンジイ及び20,000/ウェルにおいてN.カニヌム。感染から2時間後にすべてのウェルに試験化合物を接種した。未処置の、及び感染していない単層のウェルは寄生虫標準として働き、感染しておらず、薬剤処置されたBT細胞は毒性標準として働いた。各処置を6回の反復実験で(in replicates of 6)調べた。各ウェルを毎日視覚により監視し、未処置のメロゾイト感染細胞の90〜100%が溶菌された時にアッセイを停止した(90〜100%CPE)。プレートのすべてのウェルをリン酸塩緩衝食塩水(PBS)中で濯ぎ、100%メタノール中で5分間固定し、その後にそれらをクリスタルバイオレット溶液中で染色した。メロゾイト−誘導破壊又は毒性の故のBT細胞死の領域はクリスタルバイオレットを吸収しない。ELISAプレートリーダーを用いてクリスタルバイオレット混入を定量し、これらのデータを用いて破壊を50%阻害するポナズリルの濃度(阻害濃度50又はIC50)を決定した。阻害を示すデータを表4に提供する。S.ニューロナによる細胞破壊の100%阻害を生ずるためには10μg/mLのポナズリルが必要であったが、1μg/mLもの少量のポナズリルがN.カニヌム、T.ゴンジイ及びS.ファルカツラによって生ずる細胞破壊の100%阻害を与えたことに気が付く。これは、トルトラズリル及びポナズリルのようなトリアジンオンが、S.ニューロナ、N.カニヌム、N.フゲシ及びT.ゴンジイにより引き起こされる疾患を含む、神経性及び流産性疾患症候群を伴うことが知られている球虫類により起こる疾患の処置に有効であることを示している。さらに、ポナズリルはBT細胞に対して毒性でなかった。
【0084】
【表5】
【0085】
実施例5:
トルトラズリルのようなトリアジンオンが血液−脳関門を通過できるか否かを決定するためにこの実験を行った。正常なウマを群当たり3頭のウマの3つの群に分けた。1群のウマは2.5mg/Kgの投薬量レベルで5%懸濁液として経口的に投与されるトルトラズリルを与えられた。2群のウマは5.0mg/Kgの投薬量レベルで5%懸濁液として経口的に投与されるトルトラズリルを与えられた。3群のウマは7.5mg/Kgの投薬量レベルで5%懸濁液として経口的に投与されるトルトラズリルを与えられた。投薬を10日間毎日繰り返した。血液試料を48、96及び240時に採取し、血清中のトルトラズリル、トルトラズリルスルホキシド及びポナズリルの濃度を測定した。処置の開始から10日後(10日)、脳脊髄液の試料をそれぞれのウマから取り出し、これらの試料においてトルトラズリル、トルトラズリルスルホキシド及びポナズリルの濃度を再び測定した。血清中、及び脳脊髄液中のトルトラズリル、トルトラズリルスルホキシド及びポナズリルの濃度を表5a及び5bに報告する。トルトラズリルでウマを処置した後の血液及び脳脊髄液中のポナズリルの濃度は、トルトラズリルでウマを処置した後の脳脊髄液中のポナズリルの濃度が本質的にトルトラズリル自身の濃度に等しい点で有意であった。これは、トルトラズリル及びポナズリルの両方が血液−脳関門を有効に横切ること、ならびにポナズリルがトルトラズリルが横切るより有効にこの関門を横切ることの証拠である。データは、トリアジンオンが胎盤関門も有効に横切り得ることを当該技術分野における熟練者に示唆している。
【0086】
【表6】
【0087】
【表7】
【0088】
前記において例示の目的で本発明を詳細に記述してきたが、そのような詳細は単にその目的のためであり、特許請求の範囲により変更が制限され得る場合を除いて、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、当該技術分野における熟練者がその中で変更を成し得ることが理解されるべきである。
Claims (5)
- 式(I)
R1はハロゲノアルキルチオ、ハロゲノアルキルスルフィニル又はハロゲノアルキルスルホニルを示し、
R2は水素、アルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルキルメルカプト、ハロゲン、ハロゲノアルキル又は場合により置換されていることができるスルファモイルを示し、
R3及びR4は同一もしくは異なることができ、水素、アルキル、アルケニル又はアルキニルを示し、
XはO又はSである]
の化合物及びそれらの生理学的に許容され得る塩から選ばれるトリアジンオン化合物を有効成分として含むことを特徴とする、早生胞子虫種(Neospora spp)により引き起こされる神経性もしくは流産性疾患の処置剤。 - 早生胞子虫種がネオスポラ・カニヌム(Neospora caninum)である請求項1に記載の薬剤。
- 請求項1に記載の疾患の二次感染防御的処置のための請求項1又は2に記載の薬剤。
- トリアジンオン化合物がトルトラズリル及びポナズリルよりなる群から選ばれる請求項1〜3のいずれかに記載の薬剤。
- トリアジンオン化合物がポナズリルである請求項1〜4のいずれかに記載の薬剤。
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