JP4805790B2 - アスベスト解体工事用排気フィルタ装置の分解方法 - Google Patents

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Description

本発明は、アスベスト解体工事現場の空調に用いる排気フィルタ装置の分解方法に関する。
2005年2月24日に施行された石綿障害予防規則では、建築物の解体工事等、すなわち、アスベスト除去作業の条件として、「石綿等の除去、封じ込め、囲い込み等の措置を講じなければならない」と規定されている(第10条)。また、作業に係る設備等として、「当該粉塵の発散源を密閉する設備、局所排気装置またはプッシュプル型換気装置を設けなければならない」と規定されている(第12条)。
また、石綿障害予防規則では、使用すべきフィルタについては規定されていないが、労働災害防止団体法に基づき設立された労働大臣許可団体である建設業労働災害防止協会の発行する「建築物の解体等工事における石綿粉じんへのばく露防止マニュアル」では、負圧除じん装置を次の通り定義し、HEPAフィルタの装着を標準としている。すなわち、このマニュアルでは、負圧除じん装置を「負圧除じん装置は、密閉された作業場所の内部を外部に対し負圧に保ち、外部の新鮮空気を内部に給気し、かつ内部の汚染空気を外部に漏出させないと同時に、HEPAフィルタによって石綿粉じんを除去した空気を外部に放出する装置である。」と定義する。
また、フィルタの交換については、「負圧除じん装置の交換基準は、フィルタの種類により異なり、使用している製品カタログを参照する」と規定しているに留まっているが、以下のような2つの例ではHEPAフィルタ等の交換時期について明示している。
(装置例1)
(1)HEPAフィルタ交換時期:1500時間以内に交換。但し清掃点検は2週間以内に実施。
(2)プレフィルタの交換時期:2、3回/1日。
(装置例2)
(1)HEPAフィルタ交換時期:負圧除じん装置に取り付けられた差圧計が40mmAqになった時。
(2)中性能フィルタ、プレフィルタの交換時期:目視で確認して交換する(2、3回/1日)。
ところで、石綿障害予防規則が施行される前から、アスベスト解体工事現場で作業時に飛散したアスベスト粉塵を除去するために、例えば、特許文献1に記載されている方法がとられていた。
特許文献1に記載の除去方法では、作業現場をカーテンで仕切って隔離し、該作業現場内に高性能フィルタを内蔵した換気装置を設置して、該高性能フィルタでアスベスト粉塵を除去した後、清浄空気を現場の外へ排気していた。このような換気装置(除去方法)では、現場は外よりも負圧になっており、現場の外へアスベスト粉塵が飛散するという問題はなかった。
しかしながら、特許文献1に記載されているアスベストの除去方法では、現場内に換気装置があるため(特許文献1の図1参照)、フィルタ交換も現場で行う必要があった。この場合、現場から使用済フィルタを封入した袋を搬出する際に、該袋の外側がアスベスト粉塵で汚染されてしまうという問題があった。
このため、作業現場(セキュリティゾーン)の前室または洗浄室で、該袋の外側を真空掃除機で吸引し、その袋を清浄な新しい袋(廃棄用袋)に収納して、接着テープで密封していた。そして、二重に密封した廃棄用袋は、洗浄室で更に表面に付着したアスベスト粉塵を払い落とし、作業現場(セキュリティゾーン)の外部へ持ち出し、保管場所へ運搬集積されていた。このように、特許文献1に記載されているアスベストの除去方法では、フィルタの交換作業が煩わしく面倒であるという問題があった。
また、換気装置から使用済フィルタを交換する際には、アスベスト層を解体した廃材の袋詰め作業と同様に、防護服を着た作業者が防護手袋で廃棄用袋に触って密封する作業を行っていた。また、新しいフィルタを換気装置に装着する際にも、防護服を着た作業者が防護手袋で触って取り付けていた。このため、フィルタ交換作業を行う作業者が劣悪な環境下に長時間とどまらなければならないという問題があった。しかも、防護服、防護手袋の消耗によって被爆の危険性が高くなるという問題もあった。
従来、原子力発電所やRI研究所等で放射性同位元素を含む排気ガスを清浄化するために、例えば、特許文献2に開示されるように、排気ガスを吸引排気するブロワと、排気ガス中の粉塵を除去する粉塵除去用のフィルタと、この粉塵除去用のフィルタへ排気ガスを導くダクトとを備え、ブロワ及び該ダクト間に粉塵除去用フィルタを挟持固定してなる排気フィルタ装置が使用されている。このため、出願人は、アスベスト解体工事の作業現場(セキュリティゾーン)の外部にこのようなフィルタ装置を設置して利用すれば、上述のような問題を改善することが可能であることに着目した(特に、特許文献2の図1参照)。
しかしながら、特許文献2に記載されるような排気清浄装置をアスベスト解体工事用排気フィルタ装置として利用する場合には、それに用いるフィルタの交換頻度がほぼ毎日必要となってしまう。この排気清浄装置は、比較的簡単にフィルタを交換可能な構造を有するものの、アスベスト解体工事におけるアスベスト粉塵排気用の排気フィルタ装置に利用する場合には、使用済フィルタがアスベスト粉塵で汚染されていることを考慮しなければならない。
そこで、本出願人は、特願2006−179844号出願明細書に開示されるように、排気フィルタ装置のフィルタ交換作業を安全、簡単に行うことができるアスベスト解体工事用排気フィルタ装置のフィルタ交換方法を提供することを目的として、アスベスト解体工事現場からアスベスト粉塵を含んだ空気を吸引排気するブロワと、前記アスベスト解体工事現場と前記ブロワとを連結するダクトと、前記ダクトの途中に設けられ、前記ブロワにより吸引排気される空気からアスベスト粉塵を除去するフィルタと、前記フィルタを挟持固定する上流側接続管及び下流側接続管とを備えるアスベスト解体工事用排気フィルタ装置のフィルタ交換方法であって、前記上流側接続管及び下流側接続管を開放し、使用済の前記フィルタの上流側及び前記上流側接続管の下流側にそれぞれ密封材を取り付けて密封し、前記使用済フィルタを取り外し、前記上流側接続管の下流側に取り付けられた前記密封材を外してから、新規のフィルタを取り付けて交換することを提案した。
特開平3−51481号公報 実公平6−16383号公報
しかしながら、特許文献3はアスベスト解体工事用排気フィルタ装置のフィルタ交換方法であって、工事中のフィルタ交換は汚染されることなく取り扱いできる優れた発明ではあるが、工事完了後の取り扱いが考慮されていないため、工事に使用されたアスベスト解体工事用排気フィルタ装置の中で、ダクト、上流側接続管、接続スリーブは、管内壁にアスベスト粉塵が付着しており、工事完了後にアスベスト解体工事用排気フィルタ装置を分解して搬出する際に、付着したアスベスト粉塵が飛散し、工事現場付近を汚染する危険があった。
そこで、本発明は、排気フィルタ装置の解体搬出作業を安全、簡単に行うことができるアスベスト解体工事用排気フィルタ装置の分解方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するべく、本発明のアスベスト解体工事用排気フィルタ装置の分解方法は、請求項1に記載の通り、アスベスト解体工事現場からアスベスト粉塵を含んだ空気を吸引排気するブロワと、前記アスベスト解体工事現場と前記ブロワとを連結する少なくとも一つのダクトと、前記ダクトに設けられ、前記ブロワにより吸引排気される空気からアスベスト粉塵を除去するフィルタと、前記フィルタを挟持固定する上流側接続管及び下流側接続管とからなり、前記ダクトと前記上流側接続管が少なくとも一つの接続スリーブで連結されたアスベスト解体工事用排気フィルタ装置の分解方法であって、
前記排気フィルタ装置の組立時に、前記ダクト、前記接続スリーブ及び前記上流側接続管の連結部を、内周面の深さ方向に対し垂直に設けた少なくとも四列の凹凸を設けたジッパー付袋で被覆しておき、前記排気フィルタ装置の分解時に、
前記上流側接続管及び前記下流側接続管を開放し、使用済の前記フィルタの上流側及び前記上流側接続管の下流側にそれぞれ密封材を取り付けて密封し、
前記ダクトの上流側端部に密封材を取り付けて密封し、
前記ダクト、前記接続スリーブ及び前記上流側接続管に被覆したジッパー付袋の前記凹凸を嵌合して密封してから前記凹凸嵌合部の間で裁断し、
前記上流側端部に密封材を取り付けたダクトの下流側端部、ダクトが2以上の場合は前記上流側端部に密封材を取り付けたダクト以外のダクト、前記接続スリーブ、前記上流側接続管のダクト側端部をそれぞれ密封し、
前記一つ以上の全てのダクト、前記一つ以上の全ての接続スリーブ、前記上流側接続管、前記使用済フィルタ、前記下流側接続管、前記ブロワを解体することを特徴とする。
また、請求項2に記載のアスベスト解体工事用排気フィルタ装置の分解方法は、請求項1に記載のアスベスト解体工事用排気フィルタ装置の分解方法において、前記ジッパー付袋は、バンドにより前記ダクトと前記上流側接続管のそれぞれに被覆固定されるようにしたことを特徴とする。
また、請求項3に記載のアスベスト解体工事用排気フィルタ装置の分解方法は、請求項1または2に記載のアスベスト解体工事用排気フィルタ装置の分解方法において、前記ジッパー付袋は、少なくとも二列の凹凸嵌合部同士の間に弛み部を設けるようにしたことを特徴とする。
本発明のアスベスト解体工事用排気フィルタ装置の分解方法では、請求項1記載の通り、従来から原子力発電所やRI研究所等で放射性同位元素を含む排気ガス用として実績のある排気フィルタ装置を利用して、アスベスト解体工事現場、すなわち、作業現場(セキュリティゾーン)の外側に排気フィルタ装置を設置しているので、解体工事中は前記ダクト及び上流側接続管の管内は負圧のため前記アスベスト粉塵が飛散して作業者が汚染する危険がなく、しかも解体工事完了後もアスベスト粉塵で汚染されたダクト、接続スリーブ、上流側接続管、使用済フィルタを、ジッパー付袋を利用して簡単に短時間に封止し、アスベスト粉塵で汚染されることがない。したがって、封止されたダクト、接続スリーブ、上流側接続管、使用済フィルタを安全に分解搬出することができる。しかも、粉塵から完全に隔離された状態で、分解作業を行うことができるため、分解作業の作業者は、安全を確保することができ、防護服、防護手袋等の着用も不要である。従来原子力用・RI用等ではヒートシールで融着して密封していたため、熱に溶ける材質でかつ融着により劣化しないポリ塩化ビニール製に使用制限されていたが、ジッパー付袋の凹凸により密封可能となったので、融着処理が不要となり、劣化等によりアスベストが漏れない材質であれば、袋の材質は特に制限されない。また、廃棄物を減容焼却する場合には、例えば、塩素を含まない材質の袋を使用することにより、ダイオキシン等が発生するという問題も起きない。
また、請求項2に記載のアスベスト解体工事用排気フィルタ装置の分解方法によれば、前記ジッパー付袋は、バンドにより前記ダクトと前記上流側接続管のそれぞれに被覆固定するようにしたため、固定部から管内壁に付着したアスベスト粉塵が飛散するのを極力低減することができる。予め、アスベスト解体工事用排気フィルタ装置の設置時に、前記前記ジッパー付袋を取り付けておけば、分解時に取り付けるよりもシール距離が短くなりより安全となる。
また、請求項3に記載のアスベスト解体工事用排気フィルタ装置の分解方法によれば、前記ジッパー付袋は、少なくとも二列の凹凸嵌合部同士の間に弛み部を設けるようにしたため、前記ダクト同士あるいは前記ダクトと前記上流側接続管の間に設けた前記接続スリーブを密封する作業がスムーズに実施でき、管内壁に付着したアスベスト粉塵が飛散するのを極力低減することができる。
以下、本発明のアスベスト解体工事用排気フィルタ装置の好適な実施の形態を添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
まず、本発明のアスベスト解体工事用排気フィルタ装置の分解方法を適用するアスベスト解体工事用排気フィルタ装置の構成を説明する。図1は、アスベスト解体工事現場におけるアスベスト解体工事用排気フィルタ装置の使用状態を示す概要図である。
図1に示すように、アスベスト解体工事用排気フィルタ装置(以下、「排気フィルタ装置」と略す場合もある)10は、天井3及び側壁4により隔離された解体工事現場1からアスベスト粉塵を含んだ空気を吸引排気するブロワ6と、解体工事現場1とブロワ6とを連結(接続)するダクト5と、該ダクト5に設けられ、ブロワ6により吸引排気される空気からアスベスト粉塵を除去するフィルタ7と、フィルタ7を挟持固定する上流側接続管8及び下流側接続管9とから構成される。尚、前記ダクト5は、工事現場1とフィルタ7との距離がある場合、図示のようにダクト5aとダクト5bを接続スリーブ12で連結し、ダクト5bと前記上流側接続管8を接続スリーブ14で連結する。また、前記下流側接続管9と前記ブロワ6を接続スリーブ15で連結する。また、前記ダクト5a、前記接続スリーブ12、前記ダクト5bにわたりジッパー付袋17が被覆され、バンド19、20で固定されている。また、前記ダクト5b、前記接続スリーブ14、前記上流側接続管8にわたりジッパー付袋18が被覆され、バンド21、22で固定されている。
このように構成される排気フィルタ装置10は、アスベスト解体工事中に解体工事現場1を負圧に保つとともに、排気される空気を清浄化するために用いられるものである。
解体工事現場1内では、作業者Aがアスベスト層Xを解体・除去し、除去されたアスベストを含む廃材は吸引ホース2aを介して吸引装置2内に吸引される。その際に飛散したアスベストを含む空気(雰囲気)を排気フィルタ装置10のブロワ6により吸引し、この排気フィルタ装置10のフィルタ7でアスベストを除去するものである。
フィルタ7は、上流側及び下流側の各面の枠体部分にパッキン7a、7aを備えており、パッキン7a、7aを介して上流側接続管8と下流側接続管9の間に挟持固定される。本実施の形態では、フィルタ7は、アスベスト粉塵を集塵除去することができる限り、中性能フィルタあるいは高性能フィルタを単独で使用したものでもよく、プレフィルタと中性能フィルタあるいは高性能フィルタを重ねて複合して使用したものでもよい。
また、本実施の形態では、図1に示すように、排気フィルタ装置10は、常時あるいは後述するようなフィルタ7の交換時にフィルタ7を支持するための昇降装置23を備えている。本発明に使用する昇降装置23としては、フィルタ7を支持し持ち上げる機能があれば通常のジャッキ、エアシリンダ、油圧シリンダ等を使用することができる。特に、ジャッキであれば場所を取らず、安価に設置することができ、また、移動も容易であるので好ましい。図1では、昇降装置23としてジャッキを用いた一例を示す。
次に、本発明のアスベスト解体工事用排気フィルタ装置10の設置方法を、特に工程図を用いることなく、設置済みの状態を示す図1を参照して説明する。
(1)まず、前記ダクト5付近の所定位置に設置される、昇降装置23上にフィルタ7を置く。
(2)次に、前記フィルタ7の上流側に上流側接続管8、下流側に下流側接続管9を設置し、昇降装置23により所定高さに調整して、前記フィルタ7のパッキン7a、7aを介して前記フィルタ7を挟持固定する。
(3)次に、前記下流側接続管9とブロワ6を接続スリーブ15で連結する。
(4)次に、ダクト5aの下流側端に、ジッパー付袋17の上流端をバンド19で固定し、前記ジッパー付袋17に接続スリーブ12を封入し、ダクト5bの上流側端に、ジッパー付袋17の下流端をバンド20で固定する。同様にして、前記ダクト5bの下流側端に、ジッパー付袋18の上流端をバンド21で固定し、前記ジッパー付袋18に接続スリーブ14を封入し、前記上流側接続管8の上流側端に、ジッパー付袋18の下流端をバンド22で固定する。
(5)次に、前記ダクト5aと前記ダクト5bに接続スリーブ12を連結し、同様にして前記ダクト5bと前記上流側接続管8に接続スリーブ14を連結する。前記接続スリーブ12,14を連結したことで、前記ジッパー付袋17,18には弛み部17a,17c,17e,18a,18c,18eが形成される。
(6)最後に、前記ダクト5aの上流端を、前記壁4の所定位置に固定する。
次に、本発明のアスベスト解体工事用排気フィルタ装置10の分解方法を説明する。図2及び図3は、本発明のアスベスト解体工事用排気フィルタ装置10の分解方法の一実施の形態の正面図である。なお、図2及び図3に示す排気フィルタ装置10は、図1に示すものと同様の構成を有する。
(1)まず、図2(a)に示すように、昇降装置23を上げて、フィルタ7の底面(下面)に当接する。そして、上流側及び下流側接続管8、9によるフィルタ7の挟持状態を開放し、昇降装置23により使用済アスベスト粉塵除去用フィルタ(以下、「使用済フィルタ」と略す)7を支持する。この際、芯材24の両面をそれぞれ粘着フィルム25a、25bで積層した平板状積層フィルム26を密封材として準備する。なお、前記密封材としての平板状積層フィルム26は、合成樹脂製、ベニア製、金属製等の板を芯材24とし、片面に粘着剤を塗布した通常の無孔樹脂フィルムを粘着フィルム25a、25bとする。これら無孔樹脂フィルム25a、25bは、アスベスト粉塵を遮蔽する機能を有するものであればよい。
(2)次いで、図2(b)に示す通り、前記平板状積層フィルム26を使用済フィルタ7の上流側と上流側接続管8の下流側の隙間に所定の長さだけ挿入し、平板状積層フィルム26の一方の粘着フィルム25bの一端部を使用済フィルタ7の上面に固定テープ27bで固定するとともに、平板状積層フィルム26の他方の粘着フィルム25aの一端部を上流側接続管8の上面に固定テープ27aで固定する。そして、各粘着フィルム25a、25bの端部を使用済フィルタ7及び上流側接続管8の上面にそれぞれ固定した状態において、図2(c)に示す通り、平板状積層フィルム26を使用済フィルタ7の上流側と上流側接続管8の下流側の隙間に深く挿入する。
(3)次いで、図2(d)に示す通り、平板状積層フィルム26の芯材24から粘着フィルム25bを剥がし、使用済フィルタ7の上流側を全面被覆し、粘着フィルム25bの他端部を使用済フィルタ7の下面に固定テープ27b’で固定してフィルタ被覆フィルム(粘着フィルム)25bとする。また、平板状積層フィルム26の芯材24から粘着フィルム25aを剥がし、上流側接続管8の下流側全面を被覆し、粘着フィルム25aの他端部を上流側接続管8の下面に固定テープ27a’で固定し接続管被覆フィルム(粘着フィルム)25aとする。
(4)次いで、図2(e)に示す通り、フィルタ被覆フィルム25bで被覆した使用済フィルタ7を取り外す。
(5)次いで、図3(a)に示す通り、工事現場1の壁4の所定位置に固定したダクト5aの上流端を密封シート16で被覆して固定テープ16aで固定して封止する。
(6)次いで、図3(b)に示す通り、前記ジッパー付袋17の弛み部17a,17c,17eを伸ばして、前記ダクト5aと前記ダクト5bから接続スリーブ12を外すと共に同様にして前記ジッパー付袋18の弛み部18a,18c,18eを伸ばして、前記ダクト5bと前記上流側接続管8から接続スリーブ14を外す。
(7)次いで、図3(c)に示す通り、前記ジッパー付袋17の凹部17b1,17b2,17b3,17b4,17d1,17d2,17d3,17d4と凸部17b1',17b2',17b3',17b4',17d1',17d2',17d3',17d4'を嵌合して、嵌合部17A1,17A2,17A3,17A4,17B1,17B2,17B3,17B4を形成して密封する。
(8)同様に、図3(d)に示す通り、前記ジッパー付袋18の凹部18b1,18b2,18b3,18b4,18d1,18d2,18d3,18d4と凸部18b1',18b2',18b3',18b4',18d1',18d2',18d3',18d4'を嵌合して嵌合部18A1,18A2,18A3,18A4,18B1,18B2,18B3,18B4を形成して密封する。
(9)次いで、図3(d)に、縦の実線で裁断箇所を示す通り、嵌合部17A2と嵌合部17A3の間、嵌合部17B2と嵌合部17B3の間、嵌合部18A2と嵌合部18A3の間、嵌合部18B2と嵌合部18B3の間をハサミで裁断する。
(10)その結果、図3(e)に示す通り、ダクト5aは上流側端が密封シート16、下流側端が前記ジッパー付袋17’で密封され、接続スリーブ12は前記ジッパー付袋17’’で密封され、ダクト5bは上流側端が前記ジッパー付袋17’’’、下流側端が前記ジッパー付袋18’で密封され、接続スリーブ14は前記ジッパー付袋18’’で密封され、前記上流側接続管8は上流側端が前記ジッパー付袋18’’’、下流側端が粘着フィルム25aで密封され、前記ダクト5a、5b、前記接続スリーブ12、14、前記上流側接続管8、前記使用済フィルタ7、前記下流側接続管9、前記ブロワ6を分解することができる。
なお、本発明の分解方法において使用する固定テープ27a、27a’、27b、27b’としては、クラフトテープ、ビニールテープ等の固定テープ等を使用することができる。特に、固定テープ27a、27a’、27b、27b’で密封材の全周を接着固定することにより、アスベスト粉塵の飛散を効果的に防止することができる。しかしながら、固定テープ27はこれに限定されることない。例えば、フィルタ7のフィルタ枠が木製であれば、タッカー留めで密封材を仮留めし、使用済みフィルタ7を取り外してから密封袋に入れて廃棄することもできる。
また、密封材に粘着剤を塗布しておけば、固定テープ27a、27a’、27b、27b’を用いることなく仮留めが可能であり、排気フィルタ装置10から使用済フィルタ7を取り外してから固定テープ27a、27a’、27b、27b’等で本留めすることができる。
また、本発明に使用する排気フィルタ装置10は、解体工事現場1近傍の床面に据え置きとすることもできるが、台車等の移動手段を付与することにより、解体工事現場1のあらゆる場所に容易に移動することができるので好ましい。この場合、昇降装置23とともに移動するのが好ましい。
以上、本発明のアスベスト解体工事用排気フィルタ装置10の上流側接続管及びフィルタの分解方法について図2を参照して説明したが、本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではない。フィルタ7の上流側の面の全面被覆にあっては、例えば、ロール状フィルムが上流側接続管8の上面に設けられて、挿入板でフィルムを誘導して汚染面を被覆する方法でもよい。ロール状フィルムは、上流側接続管8の側面あるいは下面に設けられてもよい。この場合、ロール状フィルムの設置位置に対し、挿入板の挿入方向を適宜調整すればよい。
また、上述の実施の形態では、平板状積層フィルム26の挿入方向は、鉛直方向、すなわち、排気フィルタ装置10の上下方向に挿入する場合について説明したが、平板状積層フィルム26を排気フィルタ装置10の左右方向に挿入するようにしてもよい。
ジッパー付袋は、本実施の形態のように予め設置時にダクト等に取り付けておくことが好ましいが、分解時にダクト等に取り付けることもできる。但し、その場合は、継ぎ目を密封材で漏れないように密封しなければならない。
本発明は、アスベスト解体工事用排気フィルタ装置の分解方法に主として適用され、原子力用・RI用等の漏洩の管理に厳格な設備には気密性の問題で適用することができない。しかしながら、有害物質を対象として交換時の漏洩がすぐさま人体に影響する恐れがない分野では十分に貢献することが可能である点で、産業上の利用可能性を有する。
アスベスト解体工事現場におけるアスベスト解体工事用排気フィルタ装置の設置状態を示す概要図 本発明のアスベスト解体工事用排気フィルタ装置の分解方法の一実施の形態の正面図 本発明のアスベスト解体工事用排気フィルタ装置の分解方法の一実施の形態の正面図
符号の説明
1 解体工事現場
2 吸引装置
2a 吸引ホース
3 天井
4 側壁
5 ダクト
5a ダクト
5b ダクト
6 ブロワ
7 フィルタ
7a パッキン
8 上流側接続管
9 下流側接続管
10 アスベスト解体工事用排気フィルタ装置
12、14、15 接続スリーブ
16 密封シート
16a 固定テープ
17、17’、17’’、17’’’ ジッパー付袋
17a、17c、17e 弛み部
17b1,17b2,17b3,17b4 凹部
17d1,17d2,17d3,17d4 凹部
17b1',17b2',17b3',17b4' 凸部
17d1',17d2',17d3',17d4' 凸部
17A1,17A2,17A3,17A4 嵌合部
17B1,17B2,17B3,17B4 嵌合部
18、18’、18’’、18’’’ ジッパー付袋
18a、18c、18e 弛み部
18b1,18b2,18b3,18b4 凹部
18d1,18d2,18d3,18d4 凹部
18b1',18b2',18b3',18b4' 凸部
18d1',18d2',18d3',18d4' 凸部
18A1,18A2,18A3,18A4 嵌合部
18B1,18B2,18B3,18B4 嵌合部
19、20、21、22 バンド
23 昇降装置
24 芯材
25a、25b 粘着フィルム
26 平板状積層フィルム
27a、27a’、27b、27b’ 固定テープ
A 作業者
X アスベスト層

Claims (3)

  1. アスベスト解体工事現場からアスベスト粉塵を含んだ空気を吸引排気するブロワと、前記アスベスト解体工事現場と前記ブロワとを連結する少なくとも一つのダクトと、前記ダクトに設けられ、前記ブロワにより吸引排気される空気からアスベスト粉塵を除去するフィルタと、前記フィルタを挟持固定する上流側接続管及び下流側接続管とからなり、前記ダクトと前記上流側接続管が少なくとも一つの接続スリーブで連結されたアスベスト解体工事用排気フィルタ装置の分解方法であって、
    前記排気フィルタ装置の組立時に、前記ダクト、前記接続スリーブ及び前記上流側接続管の連結部を、内周面の深さ方向に対し垂直に設けた少なくとも四列の凹凸を設けたジッパー付袋で被覆しておき、前記排気フィルタ装置の分解時に、
    前記上流側接続管及び前記下流側接続管を開放し、使用済の前記フィルタの上流側及び前記上流側接続管の下流側にそれぞれ密封材を取り付けて密封し、
    前記ダクトの上流側端部に密封材を取り付けて密封し、
    前記ダクト、前記接続スリーブ及び前記上流側接続管に被覆したジッパー付袋の前記凹凸を嵌合して密封してから前記凹凸嵌合部の間で裁断し、
    前記上流側端部に密封材を取り付けたダクトの下流側端部、ダクトが2以上の場合は前記上流側端部に密封材を取り付けたダクト以外のダクト、前記接続スリーブ、前記上流側接続管のダクト側端部をそれぞれ密封し、
    前記一つ以上の全てのダクト、前記一つ以上の全ての接続スリーブ、前記上流側接続管、前記使用済フィルタ、前記下流側接続管、前記ブロワを解体することを特徴とするアスベスト解体工事用排気フィルタ装置の分解方法。
  2. 前記ジッパー付袋は、バンドにより前記ダクトと前記上流側接続管のそれぞれに被覆固定されるようにしたことを特徴とする請求項1記載のアスベスト解体工事用排気フィルタ装置の分解方法。
  3. 前記ジッパー付袋は、少なくとも二列の凹凸嵌合部同士の間に弛み部を設けるようにしたことを特徴とする請求項1または2記載のアスベスト解体工事用排気フィルタ装置の分解方法。
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