JP2013246157A - フィルタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フィルタ1は、ジグザグ状に折り畳んだろ材の折畳空間を間隔保持してパック状にしたフィルタパック3の一方の端面部6と他方の端面部7をシール材5によりシールした成形物と、この成形物を固定し取付対象物に対して取り付けられる木製の多角形の外枠2を有し、取付対象物に対面する外枠2の端面部10には、ガスケット11が配置され、成形物の空気のガスケット配置AI側の外縁部30と、外枠2の内面31に渡って成形物を外枠2に対してエアリーク防止用のシール材20が配置され、少なくとも外枠2の角部P1からP4では、フィルタパック3の空気のガスケット配置側の外縁部30から、外枠2の内面31を経てガスケット11にまで渡って、エアリーク防止用のシール材20が延長して配置されている。
【選択図】図4
Description
しかし、年々新たな保管場所の確保がさらに必要になっている状況から、保管場所を効率的に使用するために、使用後のフィルタの全体を焼却処理して焼却物を減容するか、フィルタを分解して部分的に焼却処理してできるだけ焼却物を減容した後に、焼却物は例えばドラム缶に入れて保管している。
原子力施設以外で使用されたフィルタはそのまま埋め立て処分されるケースが多く同様に分解できれば分別処理も可能となる。
そこで、JIS規格(新JIS規格)に準拠した木製の外枠を備えたフィルタ(外枠とフィルタパックの端面部全面をシール材で固着している)を使用すれば、使用後はフィルタを木製の外枠とフィルタパックとシール材に分けて、木製の外枠は焼却処理をすることができる。しかし、分解後に木製の外枠にシール材が残る可能性があり、このまま焼却すると有害なガスが出る恐れがある。このため、木製の外枠からシール材を手作業で剥がした後に、木製の外枠を焼却した灰と、フィルタパック材及びシール材は、そのままで別々に保管している。
しかし、通常上下枠と側枠が分解できる枠構造のものを使用するが、シール材の量が少ないために接合部からエアリークが生じる可能性が高い。
一方の特許文献1に開示されているフィルタは、一体枠構造であるためエアリークは少ないが、分解しにくい構造である。
一方分解しやすいフィルタとして、通常上下枠と側枠が分解できる枠構造を使用するが、接合部からのエアリークが生じる。
そこで、本発明は、上記課題を解消するために、JIS規格を保持しながら、使用後に分解が容易であり、完全にエアリークを防止することができるフィルタを提供することを目的とする。
上記構成によれば、エアリーク防止用のシール材は、成形物を外枠に固定でき、少なくとも外枠の角部では、成形物のガスケット配置側の外縁部から、外枠の内面を経てガスケットにまで渡って、固定するエアリーク防止用のシール材が延長して配置されている。このため、エアリーク防止用のシール材は、外枠の内面と成形物との間の隙間を、必要最小限のエアリーク防止用のシール材の量で塞いで完全にシールすることができる。たとえ外枠の角部に継ぎ目が有っても、エアリーク防止用のシール材が外枠の内面を経てガスケットにまで渡って形成されているで、空気をフィルタの成形物に取り入れても空気が隙間を通ることが無く、フィルタにおけるエアリークを完全に防止できる。このように、JIS規格を保持しながら、使用後に分解が容易であり、完全にエアリークを防止することができる。
上記構成によれば、エアリーク防止用のシール材は、外枠の四つの角部を含む外枠の四方の全部に沿って成形物の四方の外縁部から、外枠の四方の内面を経てガスケットにまで渡って、エアリーク防止用のシール材が延長して配置されているので、成形物は外枠に対してより強固に固定し、シールすることができ、たとえ外枠の四つの角部に継ぎ目が有っても、エアリーク防止用のシール材が外枠の四方の内面を経てガスケットにまで渡って形成されているので、角部の継ぎ目を塞ぐことができる。
上記構成によれば、成形物は外枠に対して、補強シール材を用いてさらに強固に固定できる。
上記構成によれば、シール材流入阻止部材は、エアリーク防止用のシール材が成形物の四方の側面部と外枠の内面部の隙間に奥深く流入してしまうことを防ぐことができる。このため、外枠と成形物とを固定する強度を確保しつつ、必要量を超えたエアリーク防止用のシール材が付着してしまうことを防いで、エアリーク防止用のシール材の注入量を減らすことができる。従って、エアリーク防止用のシール材は適切な量を配置でき、使用済みのフィルタを外枠と成形物に分解する際に、外枠と成形物との分解作業が容易になる。
上記構成によれば、エアリーク防止用のシール材は、成形物を外枠に固定でき、少なくとも外枠の四つの角部では、成形物のガスケット配置側の四方の外縁部から、外枠の四方の内面を経てガスケットにまで渡って、エアリーク防止用のシール材が延長して配置されている。このため、固定用のシール材は、外枠の内面と成形物との間の隙間を、必要最小限のエアリーク防止用のシール材の量で塞いで完全にシールすることができる。空気をフィルタの成形物に取り入れても空気が隙間を通ることが無く、フィルタにおけるエアリークを完全に防止できる。このように、JIS規格を保持しながら、使用後に分解が容易であり、完全にエアリークを防止することができるフィルタを提供できる。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
(第1実施形態)
図1(A)は、本発明のフィルタの好ましい第1実施形態を示す斜視図であり、図1(B)は、図1に示すフィルタを、例えば原子力施設の排気系、換気空調系統等の取付対象物に取り付けた状態を示す側面図である。
図1(A)と図1(B)に示すフィルタ1は、例えば排気中の放射性エアロゾルを除去する目的で、原子力施設等の排気系、換気空調系統等に使用される高性能エアフィルタであり、このフィルタ1の構造は、火災防護上難燃性を要求されているJIS規格のZ4812の「放射性エアロゾル用高性能エアフィルタ」に準拠している。
図1(A)に示すように、エアリーク防止用のシール材20が、外枠2の枠板2Aと成形物の隙間と、枠板2Bと成形物の隙間と、枠板2Cと成形物の隙間と、そして枠板2Dと成形物の隙間を完全に塞ぐために、外枠2の四方に沿ってその四方の全部に渡って設けられている。このエアリーク防止用のシール材20は、例えば難燃性のポリウレタン樹脂である。
エンボスタイプのフィルタは、セパレータを用いるのに代えてシート状のろ材に対してエンボスを形成することで、折り曲げたろ材の間を開けている。ノンセパレータタイプのフィルタは、ろ材を折り曲げた状態でリボン状のホットメルト接着材を用いて固定している。
図2(A)は、多角形のフィルタパック3の一方の端面部と他方の端面部をシール材5によりシールして固定した状態を示し、図2(B)は、成形物を外枠2の枠板2A,2B,2C,2Dにより囲もうとする状態を示す図である。
成形物の外形は多角形であり、六角形や八角形、四角形であれば長方形や正方形が採用できるが、本実施形態における成形物の外形は、四角形であり、特に扱いが容易で形成し易い正方形を採用している。このため、フィルタ枠も正方形であり、外枠はフィルタ枠を囲む正方形でなる構造である。
図3(A)は、正方形の外枠2の枠板2A,2B,2C,2Dをネジ4により固定しようとする状態を示し、図3(B)は、外枠2の枠板2A,2B,2C,2Dの端面部に、ガスケットが配置された状態を示す図である。
このようにしてフィルタパック3の一方の端面部6と他方の端面部7には、それぞれにシール材5が固化されて、フィルタパック3の形状が保持された後、図2(B)に示すように、フィルタパック3の一方の端面部6のシール材5と他方の端面部7のシール材5には、外枠2の上側の枠板2Aと下側の枠板2Bをそれぞれ配置し、成形物の左側の側面部8と右側の側面部9には、外枠2の左側の枠板2Cと右側の枠板2Dをそれぞれ配置する。
その後、図3(B)に示すように、外枠2の枠板2A,2B,2C,2Dの各端面部10には、ガスケット11が配置される。
図4では、フィルタ1と、このフィルタ1の四つの角部(隅部とう言う)P1、P2、P3、P4のシール構造を拡大斜視図で示している。角部P1は左下の角部であり、角部P2は左上の角部であり、角部P3は右上の角部であり、そして角部P4は右下の角部である。すでに外枠2の枠板2A,2B,2C,2Dの各端面部10には、ガスケット11が形成されている。
図4に示すように、エアリーク防止用のシール材20は、成形物の空気の取入AI側において、外枠2と成形物の間の隙間をシールしている。しかも、エアリーク防止用のシール材20は、外枠2内において成形物を動かないように成形物を外枠2に対して固定するために、四方に盛り付けるようにして配置されている。このエアリーク防止用のシール材20は、例えば難燃性のポリウレタン樹脂である。
まず、図4に示す角部P1では、エアリーク防止用のシール材20は、空気の取入側AIのフィルタパック3の外縁部30から、外枠2の枠板2B、2Cの内面31を経て、ガスケット11の内側の縁部32にまでに渡って、延長して配置されている。
しかし、図5(B)に示すように、角部P1の領域を除く外枠2の領域、すなわち図4に示す外枠2の枠板2A,2B,2C,2Dの直線部分Lの領域では、エアリーク防止用のシール材20は、空気の取入側AIのフィルタパック3の外縁部30から、外枠2の枠板2B、2Cの内面31まで配置されているが、エアリーク防止用のシール材20はガスケット11の内側の縁部32にまでは達していない。
同様にして、残り三つの角部P2、P3、P4において、角部P1と同様にして、エアリーク防止用のシール材20が配置されている。図5(A)では、角部P3、P4におけるエアリーク防止用のシール材20の配置例を示しており、エアリーク防止用のシール材20は、空気の取入側AIの成形物の外縁部30から、外枠2の枠板2B、2Cの内面31を経て、ガスケット11の内側の縁部32にまでに渡って、延長して配置されている。
これにより、図5(A)に示すように、エアリーク防止用のシール材20は、外枠2の枠板2A,2B,2C,2Dの内面31と、成形物の端面部6との間の隙間22を、必要最小限のシール材の量で塞いで完全にシールすることができる。しかも、外枠2の四つの角部P1からP4において、外枠2の枠体2A,2B,2C,2Dには継ぎ目が有るが、エアリーク防止用のシール材20が外枠2の四方の内面を経てガスケット11にまで渡って形成されているで、外枠2の四つの角部P1からP4における枠体2A,2B,2C,2Dの継ぎ目は、エアリーク防止用のシール材20により塞ぐことができる。
したがって、空気をフィルタのフィルタパックに取り入れても空気が隙間を通ることが無く、フィルタにおけるエアリークを完全に防止できる。このように、JIS規格で規定されている捕集効率を保持しながら、使用後に分解が容易であり、完全にエアリークを防止することができるこのため、排気を矢印H方向にフィルタ1のフィルタパック3に取り入れても、この排気が隙間22を通ることが無く、完全にエアリークを防止できる。
なお、図5では、フィルタ1は、原子力施設の排気系や換気空調系統50における開口部51に対面して配置され、外枠2の枠板2A,2B,2C,2Dは、ガスケット11を介して、原子力施設の排気系や換気空調系統50に対して、気密状態で固定されている例を示している。この場合には、図示しない取付器具により、フィルタ1の外枠2は、ガスケット11を介して排気系や換気空調系統50に対して押し付けて固定されているので、外枠2と排気系や換気空調系統50の間からエアリークをするのを防止している。
これにより、シール材流入阻止部材40、41は、エアリーク防止用のシール材20を形成する際に、隙間22の奥深く流入してしまうことを防ぐことができる。このため、外枠2と成形物とを固定する強度を確保ししつつ、必要量を超えたシール材20が付着してしまうことを防いで、エアリーク防止用のシール材20の注入量を減らすことができる。従って、エアリーク防止用のシール材20は適切な量を外枠2の四辺の全長に渡って配置するにもかかわらず、使用済みのフィルタ1を外枠2と成形物に分解する際に、取り外すエアリーク防止用のシール材20の量をできるだけ小さくできるので、エアリーク防止用のシール材20は取り外し易く、外枠2と成形物との分解作業が容易になる。
これにより、フィルタパック3は外枠2に対して、2か所の補強シール材43を用いてさらに強固に固定できる。従って、図1と図5に示すように、排気を矢印Hに沿って取り入れても、排気の圧力により成形物が、外枠2内から外れてしまわないようにさらに念のために補強できる。
次に、本発明のフィルタの第2実施形態を、図7を参照して説明する。
図7は、本発明のフィルタの第2実施形態のフィルタを示す図である。図7(A)は、図5(A)の場合と同様の位置におけるフィルタ1の断面図であり、図7(B)は、図5(B)の場合と同様の位置におけるフィルタ1の断面図である。
図7に示す本発明の第2実施形態のフィルタ1Aでは、上述した本発明の第1実施形態のフィルタ1と同様の箇所には、同じ符号を付けてその説明を省略する。
図7に示すフィルタ1Aが、図4と図5に示すフィルタ1と異なるのは、次の点である。すなわち、図4と図5に示すフィルタ1では、図4に示す四つの角部P1からP4では、エアリーク防止用のシール材20は、空気の取入AI側の成形物の外縁部30から、外枠2の枠板2B、2Cの内面31を経て、ガスケット11の内側の縁部32にまでに渡って、延長して配置されている。しかし、図5(B)に示すように、四つの角部P1からP4の領域を除く外枠2の領域、すなわち図4に示す外枠2の直線部分Lの領域では、エアリーク防止用のシール材20は、空気の取り入れ側AIの成形物の外縁部30から、外枠2の枠板2A,2B,2C,2Dの内面31まで配置されているが、エアリーク防止用のシール材20はガスケット11の内側の縁部32にまでは達していない。
これにより、成形物は、外枠2に対して、エアリーク防止用のシール材20を用いて、より強固に固定し、しかもシールすることができる。すなわち、図7に示すエアリーク防止用のシール材20は、フィルタパック3を外枠2に対してさらに強く固定することができるとともに、外枠2の内面31と、成形物の端面部6,7,8,9との間の隙間22を塞いで完全にシールすることができる。しかも、外枠2の四つの角部P1からP4において、外枠2の枠体2A,2B,2C,2Dには継ぎ目が有るが、エアリーク防止用のシール材20が外枠2の全部に渡ってガスケット11にまで渡って形成されているで、外枠2の四つの角部P1からP4における枠体2A,2B,2C,2Dの継ぎ目は、エアリーク防止用のシール材20により塞ぐことができる。このため、排気を矢印H方向にフィルタ1のフィルタパック3に取り入れても、この排気が隙間22を通ることが無く、完全にエアリークを防止できる。
また、本発明のさらに別の実施形態では、フィルタは、空気の取入側ではなく、空気の排出側であっても良い。
実施形態の各構成は、その一部を省略してもよく、あるいは異なる実施形態の一部の構成同士を組み合わせることもできる。
Claims (5)
- ジグザグ状に折り畳んだろ材の折畳空間を間隔保持してパック状にしたフィルタパックの一方の端面部と他方の端面部をシール材によりシールした成形物と、前記成形物を固定し取付対象物に対して取り付けられる木製の多角形の外枠を有するフィルタであって、
前記取付対象物に対面される前記外枠の端面部には、ガスケットが配置され、
前記成形物の前記ガスケット側の外縁部から前記外枠の内面に渡って前記成形物を前記外枠に対してエアリーク防止用のシール材が配置され、少なくとも前記多角形の外枠の角部では、前記成形物の前記ガスケット側の前記外縁部から、前記外枠の前記内面を経て前記ガスケットにまで渡って、前記エアリーク防止用のシール材が延長して配置されていることを特徴とするフィルタ。 - 前記外枠が四角形であり、前記エアリーク防止用のシール材は、前記外枠の前記四つの角部を含む前記外枠の四方の全部に沿って前記成形物の前記ガスケット側の前記四方の外縁部から、前記外枠の前記四方の内面を経て前記ガスケットにまで渡って、前記シール材が延長して配置されていることを特徴とする請求項1に記載のフィルタ。
- 前記成形物の前記ガスケット側とは反対面を、前記外枠に対して固定して補強する補強シール材が配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のフィルタ。
- 前記成形物の四方の側面部と、前記外枠の内面の間には、前記エアリーク防止用のシール材が前記四方の側面部と前記外枠の内面との間に侵入するのを阻止するシール材流入阻止部材が配置されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のフィルタ。
- ジグザグ状に折り畳んだろ材の折畳空間を間隔保持してパック状にしたフィルタパックの一方の端面部と他方の端面部をシール材によりシールした成形物と、前記成形物を固定し取付対象物に対して取り付けられる木製の多角形の外枠を有するフィルタの製造方法であって、
前記取付対象物に対面される前記外枠の端面部にガスケットを配置し、
前記成形物の前記ガスケット側の外縁部から前記外枠の内面に渡って前記成形物を前記外枠に対して固定するエアリーク防止用のシール材を配置し、少なくとも前記多角形の外枠の角部では、前記成形物の前記ガスケット側の外縁部から、前記外枠の前記内面を経て前記ガスケットにまで渡って、前記エアリーク防止用のシール材を延長して配置することを特徴とするフィルタの製造方法。
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