JP4804553B2 - 現像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シート等の記録材上に画像を形成する機能を備えた、例えば、複写機、プリンタなどの画像形成装置に適用される現像装置に関するものである。
[電子写真装置]
電子写真画像形成方式(電子写真プロセス)を用いたプリンタ等の画像形成装置では、像担持体としての電子写真感光体(以下、「感光体」という)を一様に帯電させる。次いで、帯電した感光体を選択的に露光することによって、感光体上に静電像を形成する。次いで、感光体上に形成された静電像を、現像剤のトナーでトナー像として顕像化する。そして、感光体上に形成されたトナー像を、記録用紙、プラスチックシート等の記録材に転写し、更に記録材上に転写されたトナー像に熱や圧力を加えることでトナー像を記録材に定着させることで画像記録を行う。
[インライン式]
近年、複数色の現像剤を用いてカラー画像を形成するカラー画像形成装置が普及している。カラー画像形成装置としては、複数色の現像剤を用いた画像形成動作のそれぞれに対応する感光体を、トナー像が転写される被転写体の表面移動方向に沿って一列に配置した、所謂、インライン方式の画像形成装置が知られている。インライン方式は、画像形成速度の高速化やマルチファンクションプリンタへの展開などの要望に対応し易いなどの点で好ましい画像形成方式である。
又、複数の感光体を鉛直方向と交差する方向に一列に配置したインライン方式の画像形成装置として、複数の感光体を、被転写体としての中間転写体又は記録材を搬送する記録材担持体の下方に配置したものがある(特許文献1参照)。感光体を中間転写体や記録材担持体の下方に配置する場合、画像形成装置本体内において中間転写体や記録材担持体を間に挟む態様で、例えば定着装置と現像装置(或いは露光装置)とを離れた位置に配置することができる。そのため、現像装置(或いは露光装置)が定着装置の熱の影響を受け難いなどの利点がある。
[現像方式]
このような画像形成装置に用いられる現像方式としては、乾式現像方式が広く普及している。乾式現像方式には、トナーとキャリアとを備えた二成分現像剤を用いる二成分現像方式と、実質的にトナーから成る一成分現像剤(一成分トナー)を用いる一成分現像方式とがある。近年では、装置の小型化やコスト低減等において有利であることから、キャリアを使用しない一成分現像方式の現像装置が多く提案されている。
特開2003−173083号公報
上述のように感光体を中間転写体又は記録材担持体の下方に配置するような場合に、現像装置において、重力に反して現像剤を搬送する必要が生じることがある。即ち、現像装置は、感光体に現像剤を供給する現像剤担持体や、現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給部材などが設けられた現像室と、この現像室に供給する現像剤を収納する現像剤収
容室とを有する。そして、現像室よりも下方に位置する現像剤収容室から現像室へと、重力に反して現像剤を供給する必要が生じることがある。
ここで、特許文献1には、現像剤収容室から、その上方に配置された現像室へと現像剤を搬送する手段として、現像剤収容室内の現像剤を撹拌する撹拌部材の先端に、可撓性のシート部材で形成された搬送部材を貼り付ける方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、撹拌部材の回転半径方向外側の端部に取り付けられた搬送部材により、現像剤を保持したまま現像剤収容室に送り込むようになっている。このため、搬送部材の構成が複雑となり、現像剤収容室が大きくなってしまうことが懸念される。
本発明は上記したような事情に鑑みてなされたものであり、重力に抗して現像剤を現像室に搬送する現像装置において、より簡易な構成で小型化を実現し、より良好に現像剤を搬送することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明にあっては、
現像剤が収容される現像剤収容室と、
前記現像剤収容室の上方に設けられ、前記現像剤収容室から現像剤が供給される現像室と、
前記現像剤収容室と前記現像室との間を隔てる隔壁に設けられた開口部と、
前記現像剤収容室に回転可能に設けられ、前記現像剤収容室に収容された現像剤を重力に抗して前記開口部に供給する現像剤収容室搬送部材と、
回転可能に設けられ、前記現像室内の現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、
前記現像室に回転可能に設けられ、前記開口部を介して前記現像室に供給された現像剤を前記現像剤担持体に供給する現像剤供給部材と、
を有する現像装置において、
前記現像室内のうち前記開口部と前記現像剤供給部材との間に設けられ、回転可能な支持軸と前記支持軸に支持された可撓性を有するシート部材とを有する現像室搬送部材であって、前記開口部を介して前記現像室に供給された現像剤を攪拌しながら搬送する現像室搬送部材を有し、
前記開口部は、前記隔壁のうち前記現像室搬送部材に対向する領域における前記支持軸の軸方向のうちの一部に設けられ、
前記開口部のうち前記現像室搬送部材の下方に位置する前記隔壁の部分に対して最も近い位置に位置する開口端縁は、前記現像剤収容室搬送部材の回転中心より上方に位置し、
前記現像室搬送部材の前記支持軸の回転中心から前記シート部材の外径側の先端部までの長さをLとした場合に、前記現像室搬送部材のうち、前記軸方向に直交する仮想面が前記開口部と重なる前記軸方向の領域で前記長さLが最も小さくなるように構成され、
前記隔壁のうち前記現像室搬送部材の下方の位置から前記開口端縁までの部分には、前記支持軸が回転した場合に、前記シート部材が摺動する部分が含まれていることを特徴とする。
本発明によれば、重力に抗して現像剤を現像室に搬送する現像装置において、より簡易な構成で小型化を実現し、より良好に現像剤を搬送することが可能となる。
本発明を適用可能な画像形成装置の概略構成を示す断面図。 実施例1に係るプロセスカートリッジの概略構成を示す断面図。 実施例1に係る現像装置の概略構成を示す図。 実施例2,3の現像室搬送部材と開口部について説明する概略図。 実施例4,5の現像室搬送部材と開口部について説明する概略図。 実施例1の現像室搬送部材の現像剤搬送工程を説明する概略図。 実施例1,2の現像室内の現像剤の高さを説明する概略図。 実施例10,11の現像室搬送部材と開口部について説明する概略図。 比較例2の現像室搬送部材と開口部の説明する概略図。 比較例1(従来技術)の現像装置の概略構成を示す断面図。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
《実施形態》
[電子写真画像形成装置]
先ず、本発明を適用可能な電子写真画像形成装置(画像形成装置)の全体構成について説明する。図1は、本実施形態の画像形成装置100の概略断面図である。本実施形態の画像形成装置100は、インライン方式、中間転写方式を採用したフルカラーレーザプリンタである。画像形成装置100は、画像情報に従って、記録材(例えば、記録用紙、プラスチックシート、布など)にフルカラー画像を形成することができる。画像情報は、画像形成装置本体に接続された画像読取装置、或いは画像形成装置本体に通信可能に接続されたパーソナルコンピュータ等のホスト機器から、画像形成装置本体に入力される。
画像形成装置100は、複数の画像形成部として、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を形成するための第1,第2,第3,第4の画像形成部SY,SM,SC,SKを有する。本実施形態では、第1〜第4の画像形成部SY,SM,SC,SKは、鉛直方向と交差する方向に一列に配置されている。尚、本実施形態では、第1〜第4の画像形成部の構成及び動作は、形成する画像の色が異なることを除いて実質的に同じである。従って、以下、特に区別を要しない場合は、いずれかの色用に設けられた要素であることを表すために符号に与えた添え字Y、M、C、Kは省略して、総括的に説明する。
即ち、本実施形態では、画像形成装置100は、複数の像担持体として、鉛直方向と交差する方向に並設された4個のドラム型の電子写真感光体、即ち、感光体ドラム1を有する。感光体ドラム1は、図示矢印A方向(時計方向)に図示しない駆動手段(駆動源)により回転駆動される。感光体ドラム1の周囲には、感光体ドラム1の表面を均―に帯電する帯電手段としての帯電ローラ2、画像情報に基づきレーザを照射して感光体ドラム1上に静電像(静電潜像)を形成する露光手段としてのスキャナユニット(露光装置)3が配置されている。又、感光体ドラム1の周囲には、静電像をトナー像として現像する現像装置(現像手段、現像ユニット)4、転写後の感光体ドラム1の表面に残ったトナー(転写残トナー)を除去するクリーニング手段としてのクリーニング部材6が配置されている。更に、4個の感光体ドラム1に対向して、感光体ドラム1上のトナー像を記録材Pに転写するための中間転写体としての中間転写ベルト5が配置されている。感光体ドラム1の回転方向において、帯電ローラ2による帯電位置、スキャナユニット3による露光位置、現像装置4による現像位置、中間転写ベルト5へのトナー像の転写位置、クリーニング部材6によるクリーニング位置は、この順番で設けられている。
尚、本実施形態では、現像装置4は、現像剤として非磁性一成分現像剤、即ち、トナー
を用いる。又、本実施形態では、現像装置4は、トナーを担持搬送する現像剤担持体としての現像ローラ14a(後述)を感光体ドラム1に対して接触させて反転現像を行うものである。即ち、本実施形態では、現像装置4は、感光体ドラム1の帯電極性と同極性(本実施例では負極性)に帯電したトナーを、感光体ドラム1上の露光により電荷が減衰した部分(画像部、露光部)に付着させることで静電像を現像する。
本実施形態では、感光体ドラム1と、感光体ドラム1に作用するプロセス手段としての帯電ローラ2、現像装置4及びクリーニング部材6は、一体的にカートリッジ化されて、プロセスカートリッジ7を形成している。プロセスカートリッジ7は、画像形成装置本体に設けられた装着ガイド、位置決め部材などの装着手段を介して、画像形成装置100に着脱可能となっている。本実施形態では、各色用のプロセスカートリッジ7は全て同一形状を有しており、各色用のプロセスカートリッジ7内には、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブランク(K)の各色のトナーが収容されている。
中間転写体としての無端状のベルトで形成された中間転写ベルト5は、全ての感光体ドラム1に当接し、図示矢印B方向(反時計方向)に循環移動(回転)する。中間転写ベルト5は、複数の支持部材として、駆動ローラ51、二次転写対向ローラ52、従動ローラ53に掛け渡されている。中間転写ベルト5の内周面側には、各感光体ドラム1に対向するように、一次転写手段としての、4個の一次転写ローラ8が並設されている。一次転写ローラ8は、中間転写ベルト5を感光体ドラム1に向けて押圧し、中間転写ベルト5と感光体ドラム1とが当接する一次転写部N1を形成する。そして、一次転写ローラ8に、図示しない一次転写バイアス印加手段としての一次転写バイアス電源(高圧電源)から、トナーの正規の帯電極性とは逆極性のバイアスが印加される。これによって、感光体ドラム1上のトナー像が中間転写ベルト5上に転写(一次転写)される。
又、中間転写ベルト5の外周面側において二次転写対向ローラ52に対向する位置には、二次転写手段としての二次転写ローラ9が配置されている。二次転写ローラ9は中間転写ベルト5を介して二次転写対向ローラ52に圧接し、中間転写ベルト5と二次転写ローラ9とが当接する二次転写部N2を形成する。そして、二次転写ローラ9に、図示しない二次転写バイアス印加手段としての二次転写バイアス電源(高圧電源)から、トナーの正規の帯電極性とは逆極性のバイアスが印加される。これによって、中間転写ベルト5上のトナー像が記録材Pに転写(二次転写)される。一次転写ローラ8と二次転写ローラ9とは同様の構成を有する。
画像形成時には、先ず、感光体ドラム1の表面が帯電ローラ2によって一様に帯電される。次いで、スキャナユニット3から発された画像情報に応じたレーザ光によって、帯電した感光体ドラム1の表面が走査露光され、感光体ドラム1上に画像情報に従った静電像が形成される。次いで、感光体ドラム1上に形成された静電像は、現像装置4によってトナー像として現像される。感光体ドラム1上に形成されたトナー像は、一次転写ローラ8の作用によって中間転写ベルト5上に転写(一次転写)される。例えば、フルカラー画像の形成時には、上述のプロセスが、第1〜第4の画像形成部SY,SM,SC,SKにおいて順次に行われ、中間転写ベルト5上に各色のトナー像が次に重ね合わせて一次転写される。その後、中間転写ベルト5の移動と同期が取られて記録材Pが二次転写部N2へと搬送され、記録材Pを介して中間転写ベルト5に当接している二次転写ローラ9の作用によって、中間転写ベルト5上の4色トナー像は、一括して記録材P上に二次転写される。トナー像が転写された記録材Pは、定着手段としての定着装置10に搬送される。定着装置10において記録材Pに熱及び圧力を加えられることで、記録材Pにトナー像が定着される。
又、一次転写工程後に感光体ドラム1上に残留した一次転写残トナーは、クリーニング
部材6によって除去、回収される。又、二次転写工程後に中間転写ベルト5上に残留した二次転写残トナーは、中間転写ベルトクリーニング装置11によって清掃される。尚、画像形成装置100は、所望の単独又はいくつか(全てではない)の画像形成部のみを用いて、単色又はマルチカラーの画像を形成することもできるようになっている。
[プロセスカートリッジ]
次に、本実施形態における画像形成装置100に装着されるプロセスカートリッジ7の全体構成について説明する。尚、本実施形態の説明における、現像装置(現像ユニット)或いはプロセスカートリッジの構成や動作について、上、下、垂直、水平といった方向を表す用語は、特に断りのない場合は、それらの通常の使用状態において見た時の方向を表す。つまり、現像装置或いはプロセスカートリッジの通常の使用状態は、適正に配置された画像形成装置本体に対して適正に装着され、画像形成動作に供し得る状態である。また、以下の説明において、回転可能に設けられた部材に対して用いられる長手方向とは、その部材の回転軸線方向(回転軸方向、軸方向)をいうものとする。
図2は、本実施例に係るプロセスカートリッジ7の概略構成を示す断面(主断面)図であり、感光体ドラム1の長手方向(回転軸線方向、回転軸方向)に直交する断面を示している。尚、収容しているトナーの種類(色)を除いて、各色用のプロセスカートリッジ7の構成及び動作は実質的に同一である。
プロセスカートリッジ7は、感光体ドラム1等を備えた感光体ユニット13と、現像ローラ14a等を備えた現像装置4とを有する。感光体ユニット13には、感光体ドラム1の周面上に接触するように、クリーニング部材6、帯電ローラ2が配置されている。感光体ドラム1は、画像形成動作に応じて図示矢印A方向(時計方向)に回転駆動される。画像形成プロセスの中心となる感光体ドラム1は、アルミニウム製シリンダの外周面に機能性膜である下引き層、キャリア発生層、キャリア移送層を順にコーティングした有機感光体ドラム1を用いている。感光体ドラム1の回転速度は200mm/secで回転している。
又、感光体ユニット13には、感光体ドラム1の周面上に接触するように、クリーニング部材6、帯電ローラ2が配置されている。帯電手段である帯電ローラ2は、導電性ゴムのローラ部を感光体ドラム1に加圧接触することで従動回転する。ここで帯電ローラ2の芯金には、帯電工程として、感光体ドラム1に対して−1100Vの直流電圧が印加されており、これにより感光体ドラム1の表面電位は、約−550Vとなる一様な暗部電位(Vd)が形成される。前述のスキャナユニット3からのレーザ光によって画像データに対応して発光されるレーザ光のスポットパターンは、感光体ドラムを露光し、露光された部位は、キャリア発生層からのキャリアにより表面の電荷が消失し、電位が低下する。この結果、露光部位は明部電位Vl=−100V、未露光部位は暗部電位Vd=−550Vの静電潜像が、感光体ドラム1上に形成される。
一方、現像装置4(図3参照)は、トナーを担持搬送する現像剤担持体としての現像ローラ14aを有する現像室14と、トナーを収容する現像剤収容室としてのトナー収容室15とを有する。現像装置4においては、トナー収容室15の鉛直方向の上方に現像室14が設けられており、トナー収容室15に収容されたトナーが重力に抗して現像室14に供給される構成である。以下に、現像室14における現像工程を述べる。
現像ローラ14aと感光体ドラム1とは、対向部(接触部)において互いの表面が同方向(本実施形態では下から上に向かう方向)に移動するようにそれぞれ回転する。尚、本実施形態では、現像ローラ14aは感光体ドラム1に接触して配置されているが、現像ローラ14aは、感光体ドラム1に対して所定間隔を開けて近接配置される構成であっても
よい。本実施形態においては、現像ローラ14aに印加されたDCバイアス=−350Vに対して、摩擦帯電によりマイナスに帯電したトナーが、感光体ドラム1に接触する現像部において、その電位差から、明部電位部にのみ転移して静電潜像を顕像化する。用いられるトナーは非磁性一成分トナーであり、本実施形態では被露光部にトナーを転移させる反転現像方式により現像動作を行っている。
現像ローラ14aは、芯金上に弾性層を有する、所謂弾性ローラである。本実施形態においては、φ6mmのステンレス製の芯金上にシリコーンゴムにカーボンが分散されたソリッドゴムからなる第1層(基層)を約3mm形成する。更に、第2層として、導電剤により抵抗調整された薄層のウレタン層を形成する。現像ローラ14aの回転速度は感光体ドラム1の回転速度より約1.3倍早回しするよう設定されている。又、現像室14には、現像ローラ14aの周面上に接触するように、図示矢印E方向(反時計方向)に回転可能な現像剤供給部材としてのトナー供給ローラ14bが配置されている。即ち、本実施形態では、トナー供給ローラ14bと現像ローラ14aとは、対向部(接触部)において互いの表面が逆方向に移動するようにそれぞれ回転する。
トナー供給ローラ14bは、現像ローラ14a上にトナーを供給すると共に、現像に供されずに現像ローラ14a上に残留したトナーを現像ローラ14a上から剥ぎ取る作用をなす。又、現像装置4には、現像ローラ14aの周面上に接触するように、トナー供給ローラ14bによって現像ローラ14a上に供給されたトナーの層厚を規制する現像剤規制部材としての現像ブレード14cが配置されている。
トナー供給ローラ14bは、導電性芯金と、導電性芯金の外周に形成された連泡性発泡体(以下、発泡層という)とからなる。トナー供給ローラ14bの発泡層は現像ローラ14aへのトナーの供給及び現像に寄与しなかったトナーを剥ぎ取る2つの役目を担う。また、トナー供給ローラ14bは、本実施形態おいては、外径φ5mmの芯金上に発泡骨格構造で比較的低硬度のポリウレタンフォームを5.5mm(セル径300乃至450μm)形成した外径φ16mmの弾性スポンジローラを用いた。トナー供給ローラ14bは連泡性の発泡体で構成されることにより、現像ローラ14aと当接した場合に、発泡体表面の適度な凸凹で現像ローラ14a上へのトナー供給及び現像時に消費されずに残像したトナーの剥ぎ取りを行っている。このセル構造の掻き取り性はウレタンフォームに限定されるものでなく、発泡層の材料としては、その他NBRゴム(NBR:ニトリルゴム)、シリコーンゴム、アクリルゴム、ヒドリンゴム、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、イソプレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム及びこれらの複合混合物等、一般的に用いられるゴムが使用可能である。発泡層の抵抗調整として適宜、公知のイオン導電剤、無機微粒子若しくはカーボンブラック等を分散可能である。
また、トナー供給ローラ14bには現像ローラ14aへのトナー供給を補助するために、トナー供給ローラ側から現像ローラ側へトナーを付勢するバイアスを印加してもよい。現像ローラ側に負帯電トナーを付勢するバイアスを印加することで、現像ブレード前に現像ローラに担持されるトナー量を増加させることが可能となる。
本実施形態において、トナー供給ローラ14bの回転は、現像ローラ14aとの接する部分において、現像ローラ14aの回転方向とは逆方向に回転する(所謂、カウンター回転)。また、現像ローラ回転方向に対して、トナー供給ローラ14bの下流側で現像ローラ14aに当接し、現像に臨み、トナーの量を規制及び電荷付与するための現像剤量規制部材としての現像ブレード14cが設けられている。現像ブレード14cは金属薄板からなり、薄板のバネ弾性を利用して当接圧力を形成し、金属薄板の表面がトナー及び現像ローラ14aに接触当接される。金属薄板の材質は、ステンレス鋼、リン青銅等の薄板が使
用可能であるが、本実施形態においては、厚さ0.1mmのリン青銅薄板を用いた。現像ブレード14cと現像ローラ14aとの摺擦によりトナーは摩擦帯電されて電荷を付与されると同時に層厚規制される。現像ブレード14cには、不図示のブレードバイアス電源から所定電圧(−550V)が供給される。
本実施形態の一成分非磁性トナーは、結着樹脂、電荷制御剤を含む懸濁重合法により調整され、流動化剤などが外添剤として添加されることでネガ極性を有するように作製されている。なお、トナーは高画質化の点で重合法で調整されることが好ましいが、粉砕法により調整されてもよい。
また、トナー収容室15には、トナーが収容されている。又、トナー収容室15内には、回転可能な現像剤収容室搬送部材としてトナー搬送部材15aが設けられている。詳細は各実施例及び比較例で後述するが、トナー搬送部材15aは、トナー収容室15内に収納されたトナーを撹拌すると共に、現像ローラ14aやトナー供給ローラ14bが設けられた現像室14へとトナーを搬送(供給)する。また、本実施形態における現像装置4は、トナー容量を含む寿命は、A4用紙印字率5%換算で1万枚相当に設定されているものを使用している。
以下に、実施例及び比較例を挙げて説明する。以下に示す実施例の現像装置(画像形成装置)においては、上述した装置と同様の構成であり、同様の構成部分については同一の符号を付してその説明は省略する。
[実施例1]
図3(a)は、実施例1における現像装置の概略構成を示す断面図である。図3(b)は、本実施例におけるトナー供給ローラ、開口部、非開口領域、現像室搬送部材の長手方向の位置関係を示す概略図であって、図3(a)の概ね、上方Mから見た場合の断面を示している。図3(c)は、現像装置のうち現像室搬送部材近傍の概略構成を示す断面図である。現像室14及びトナー収容室15には、トナーを攪拌しながら搬送するための現像室搬送部材14d及びトナー搬送部材15aがそれぞれ設けられている。現像室搬送部材14d及びトナー搬送部材15aはそれぞれ、回転可能な支持軸と、支持軸に支持された可撓性(弾性)を有するシート部材とからなる。現像室搬送部材14d及びトナー搬送部材15aはそれぞれ、図3(a)に14p及び15pで示す方向に回転するように調整した。
まず、トナー収容室15の構成について述べる。支持軸15bは、感光体ドラム1、現像ローラ14a及びトナー供給ローラ14bの長手方向と略平行に、トナー収容室15の長手方向の全域にわたって配置されている。シート部材15cは、支持軸15bの長手方向の略全域にわたって延在する連続したシート(板状部材)であり、支持軸15bに固定されている。
シート部材15cは、例えば、ポリエステルフィルム、ポリフェニレンスルフィドフィルム、ポリカーボネートフィルムなどの可撓性の樹脂製シートを用いて好適に作製することができる。シート部材15cの厚みは、50μm〜250μmが好適である。本実施例では、シート部材15cの少なくとも一部は、トナー収容室15の底面(底部)に当接する長さに設定した。シート部材15cが、トナー収容室15の底面に当接し、シート部材15cが弾性変形した状態で回転を進めることによって、シート部材15cがトナー収容室15底面に摺動することで、トナー収容室15底面のトナーを搬送することができる。該変形したシート部材15c先端に搬送されるトナーは、シート部材15c先端がトナー収容室15側面と当接しながら鉛直上方へと搬送される。その後、トナー搬送部材15aの回転が進行し、変形したシート部材15cの弾性変形が開放されることで、トナーを上
方に押出し、開口部16へ搬送する。
ここで、開口部16は、現像室14とトナー収容室15との間を隔てる隔壁12に設けられており、トナー収容室15内のトナーがトナー搬送部材15aにより開口部16へ搬送されることで、開口部16を介して現像室14にトナーが供給される。また、本実施例では、開口部16は、隔壁12のうち現像室搬送部材14dに対向する領域における長手方向のうちの一部に設けられている。これにより、隔壁12のうち現像室搬送部材14dに対向する領域における長手方向のうちの一部には、非開口領域(非開口部)17が存在することとなる。また、図3(a)に示すように、開口部16とトナー供給ローラ14bとの間に現像室搬送部材14dが設けられている。
次に、現像室の搬送工程について述べる。本実施例においては、図3(b)に示すように、隔壁12のうちトナー供給ローラ14bの長手方向の両端部に対向する領域に、1つずつの開口部16、その間に非開口領域17を有している。開口部16の長手方向の幅である開口部長手幅16aはそれぞれ55mm、その和Ls=110mm、非開口領域の長手幅17a=110mm、トナー供給ローラ14bの長手幅Lr=220mmである。また、開口部下端(開口端縁)16cとトナー供給ローラ14b表面との距離をLmとした場合に、Lm=9mmとした。そのため、開口部長手幅16a及び、非開口領域の長手幅17aは、ともに、開口部下端16cとトナー供給ローラ14b表面との距離Lmより大きい。さらに、Ls≦0.6×Lrを満たすように設定した。ここで、トナー供給ローラ14b表面とは、トナー供給ローラ14bが回転した場合にトナー供給ローラ14bの軌跡によって形成される回転領域の外周面をいう。
現像室搬送部材14dは回転方向14pに回転することで、トナー供給ローラ14bへトナーを搬送する。さらに、現像室搬送部材14dの支持軸14eの回転中心14e1からシート部材14fの外径側の先端部までの長さL(図3(c)参照)は、均一となっておらず不均一に構成されている。本実施例では、開口部長手方向中心部に対応する位置で最小2mm、開口部以外の領域で最大4mmに設定した。ここで、長さLは、現像室と当接していない状態(自然状態)における距離であり、シート部材14fが支持軸14eの回転に伴って回転する回転半径を意味する。また、開口部長手方向中心部に対応する位置とは、現像室搬送部材14dのうち、長手方向に直交する仮想面が開口部16のうち長手方向の中心位置に重なる長手方向の位置をいう。さらに、現像室底面14gと現像室搬送部材14dの支持軸14eの回転中心14e1との間の距離14g1を2mmとし、現像室底面14gと摺擦するように設定した。ここで、隔壁12のうち現像室搬送部材14dの下方の位置から開口部下端16cまでの部分において、支持軸14eが回転した場合に、シート部材14fが摺動する部分が含まれているものであればよい。
上述のように設定することで、現像室搬送部材14dが回転した場合に、長手方向において、開口部16から遠ざかる方向にトナーを搬送することができる。その理由について図6を用いて述べる。図6(a)は、本実施例において、現像室搬送部材14dと現像室底面14gとの非当接時及び当接時を示す概略図である。図6(b)は、シート部材14fの回転半径(14r)が長い場合(14r2)と、回転半径が短い場合(14r1)において、現像室底面14gへの摺擦について説明するための図である。
本実施例の現像室搬送部材14dのシート部材14fは、図3(b)に示すように、開口部(長手方向の両端部)において、シート部材14fの回転半径Lが最小となるように設定した。図6(a)の接触状態においてシート部材14fが現像室底面14gに摺擦しながら回転すると、シート部材14fのうち開口部付近の領域14f1と開口部16から遠い領域14f2では、シート部材14fの先端における現像室底面14gへの摺擦状態が異なる。具体的には、図6(b)に示すように、シート部材14fの回転半径(14r
)が長い場合(14r2)には、回転半径が短い場合(14r1)に比べ、現像室底面14gへの摺擦しはじめる時間が早く、非接触の状態となる時間が遅くなる。つまり、シート部材14fが現像室底面14gと摺擦する領域は、回転半径14r1,14r2に対応してそれぞれ、図6(b)に示す14s1,14s2となる。そのため、シート部材14fのうち回転半径が小さい領域14f1より、大きい領域14f2においては、トナー供給ローラ14b方向へトナーが搬送される時間が遅れる。これにより、先に搬送される回転半径の小さい領域14f1のトナーが、回転半径の大きい領域14f2の方向へ動く流れが生じる。
このように、本実施例では、トナー供給ローラ14b方向へトナー搬送を行うと同時に、開口部16付近のトナーを、開口部16から離れる方向(非開口領域に向かう方向)に搬送することができる。ここで本実施例では、トナー搬送部材15aの回転数60rpm、現像室搬送部材14dの回転数120rpmとした。また、長さLは、開口部長手方向中心部に対応する位置で最小としたが、これに限るものではない。すなわち、現像室搬送部材14dのうち、長手方向に直交する仮想面が開口部16と重なる長手方向の領域で長さLが最も小さくなるように構成されるものであればよい。さらに、開口部下端16cは、現像室搬送部材14dの支持軸14eの回転中心14e1より上方に位置するように設定した。また、開口部下端16cは、トナー搬送部材15aの支持軸15bの回転中心より上方に位置するように設定した。
[実施例2]
実施例2における現像装置は、基本的には、実施例1に準ずるが、実施例1に対して開口部及び現像室搬送部材の構成が異なる。図4(a)は、実施例2の現像室搬送部材と開口部について説明するための概略図である。具体的には、図4(a)に示すように、トナー供給ローラ14b(現像ローラ14a)の長手方向中心が、開口部16の一部と重なりを有するように構成し、開口部16を1つのみとした。この場合、開口部16は、トナー供給ローラ14b(現像ローラ14a)の長手方向の中心部を通り、長手方向に直交する仮想面と重なることとなる。また、開口部長手幅16a=110mm(=Ls)であり、Ls≦0.6×Lrを満たすように設定し、非開口領域の長手幅17aはそれぞれ55mmとした。さらに、現像室搬送部材14dの支持軸14eの回転中心14e1からシート部材14f先端までの距離Lは、中央部で2mm、両端部で4mmとし、開口部16から遠ざかる方向、すなわち中央部から両端部へトナーが搬送されるように調整した。
[実施例3]
実施例3における現像装置は、基本的には、実施例1に準ずるが、実施例1に対して現像室搬送部材の構成が異なる。図4(b)は、実施例3の現像室搬送部材と開口部について説明するための概略図である。具体的には、図4(b)に示すように、シート部材14fが回転する領域の長手方向外側(支持軸14eの長手方向の両端側)に開口部16が位置するように設定した。すなわち、開口部16とシート部材14fとは、開口部16と重なり長手方向に直交する仮想面が、シート部材14fと重ならないように構成されている。さらに、現像室搬送部材14dの支持軸14eの回転中心14e1からシート部材14f先端までの距離Lは、最大4mm、最小2mmとし、開口部16から遠ざかる方向、すなわち、中央部に向かうようにトナーが搬送されるように調整した。
[実施例4]
実施例4における現像装置は、基本的には、実施例1に準ずるが、実施例1に対して次の点が異なる。ここで、図5(a)は実施例4の現像室搬送部材と開口部について説明するための概略図である。すなわち、本実施例では、図5(a)に示すように、現像室搬送部材14dの支持軸14eの回転中心14e1の方が、開口部下端16cより上方に位置している。
[実施例5]
実施例5における現像装置は、基本的には、実施例1に準ずるが、実施例1に対して開口及び現像室搬送部材の構成が異なる。ここで、図5(b)は実施例5の現像室搬送部材と開口部について説明するための概略図である。具体的には、図5(b)に示すように、開口部16が長手方向における両端部及び中央部に位置する。また、各開口部の開口部長手幅16a=40mmとし、Ls=120であり、Ls≦0.6×Lrを満たすように設定した。さらに、現像室搬送部材14dの支持軸14eの回転中心14e1からシート部材14f先端までの距離Lは、最大4mm、最小2mmとし、開口部16から遠ざかる方向にトナーが搬送されるように調整した。
[比較例1]
図10は、比較例1の現像装置20uの概略構成を示す断面図である。現像装置20uには、トナー(図のメッシュ部)を貯留するトナー貯留容器26uと、このトナー貯留容器26u内に形成されたトナー収容部27uとが設けられている。そして、トナー収容部27u内にはトナー攪拌部材29uが設けられ、トナー収容部27uの上部にはトナー受け部材30uが設けられている。また、トナー受け部材30uの上方にはトナー供給ローラ31uが設けられており、トナー受け部材30uには、トナー供給ローラ31uの下側部分に当接される受けシート32uが設けられている。また、トナー供給ローラ31uと当接し、現像部で感光体に対向するように現像ローラ33uが設けられ、現像ローラ33uの下方には、現像ローラ33uに当接するように規制ブレード34uが設けられている。また、規制ブレード34uが取付けられ、規制ブレードによって規制された落下トナーが当たりトナー収容部へ自由落下させるトナー経路部材として機能するケーシング壁45uが設けられている。また、現像後に現像ローラ33uに残ったトナーを回収する方向に当接しながらトナー漏れを防止するための上シール46uが設けられている。
トナー収容部27uには、撓み性の搬送部材29auを先端部に取り付けた攪拌部材29uが回転可能に設けられて供給ローラ31uと逆方向に回転するようになっている。なお、搬送部材29auには多数のスリットが形成されている。そして、攪拌部材29uを回転させることにより、攪拌部材に取り付けられた搬送部材29auによってトナー収容部27uに収容されたトナーをトナー受け部材30uと供給ローラ31uとの隙間(一時貯留部)に供給するようにしている。
[比較例2]
比較怜2における現像装置は、基本的には、実施例1に準ずるが、実施例1に対して開口部及び現像室搬送部材の構成が異なる。ここで、図9は比較例2の現像室搬送部材と開口部について説明するための概略図である。具体的には、図9に示すように、開口部16、現像室搬送部材14d及びシート部材14fがトナー供給ローラ14bの長手方向全域にわたって設けられている。
[各実施例及び比較例の評価方法]
以下に、本発明と比較例の差異を調べるための画像評価について述べる。実施例1〜4及び比較例1,2の評価結果を表1に示す。
Figure 0004804553
(a)印字初期のベタ画像濃度差評価
画像評価はベタ画像を連続10枚出力し、5枚目及び10枚目のベタ画像の出力先端と後端の濃度差から評価をエックスライト(X−Rite)株式会社製spectordensitometer500を用いて行った。各例のプリンタにおいて600dpiレーザスキャナを使用し画像記録を行った。
××:5枚目のベタ画像・出力先端と後端の濃度差が0.3以上。
×:5枚目のベタ画像・出力先端と後端の濃度差が0.2以上、0.3未満。
△:5枚目のベタ画像・出力先端と後端の濃度差が0.2未満、10枚目のベタ画像・出力先端と後端の濃度差が0.3未満。
○:5枚目及び10枚目のベタ画像・出力先端と後端の濃度差が0.2未満。
◎:5枚目及び10枚目のベタ画像・出力先端と後端の濃度差が0.1未満。
印字初期のベタ画像濃度差評価は、評価環境25.0℃、50%Rh、100枚印字後に行った。印字テストは、画像比率5%の横線の記録画像を連続的に通紙して行った。
(b)トナー残量が少ない時のベタ画像濃度差評価
画像評価はベタ画像を連続10枚出力し、5枚目及び10枚目のベタ画像の出力先端と後端の濃度差から評価をエックスライト(X−Rite)株式会社製spectordensitometer500を用いて行った。各例のプリンタにおいて600dpiレーザスキャナを使用し画像記録を行った。
×:5枚目のベタ画像・出力先端と後端の濃度差が0.2以上、0.3未満。
△:5枚目のベタ画像・出力先端と後端の濃度差が0.2未満、10枚目のベタ画像・出力先端と後端の濃度差が0.3未満。
○:5枚目及び10枚目のベタ画像・出力先端と後端の濃度差が0.2未満。
トナー残量が少ない時のベタ画像濃度差評価は、評価環境25.0℃、50%Rh、9千枚印字後に行った。印字テストは、画像比率5%の横線の記録画像を連続的に通紙して行った。
(c)トナー残量が少ない時のベタ濃度低下評価
印字初期のベタ画像として100枚印字後及びトナー残量が少ない時のベタ画像として
、9千枚印字後、ベタ画像を1枚印字し、印字初期に対するトナー残量が少ない時のベタ画像濃度の低下量を以下の基準に基づいて評価した。各印字枚数における出力先端のベタ画像濃度は、エックスライト(X−Rite)株式会社製spectordensitometer500を用いて行った。
×:ベタ画像濃度の低下量が0.3以上。
△:ベタ画像濃度の低下量が0.2以上、0.3未満。
○:ベタ画像濃度の低下量が0.1以上、0.2未満。
◎:ベタ画像濃度の低下量が0.1未満。
トナー残量が少ない時のベタ画像濃度差評価は、評価環境25.0℃、50%Rhにて行った。印字テストは、画像比率5%の横線の記録画像を連続的に通紙して行った。
[従来技術に対する優位性]
はじめに、実施例1と従来技術である比較例1とを比較することによって、本発明の優位性を示す。
比較例1には、トナー収容室から、その上方に配置されたトナー受け部材へとトナーを搬送する手段として、トナー収容室内のトナーを撹拌する撹拌部材の先端に、可撓性のシート部材で形成された搬送部材を貼り付ける方法が開示されている。しかしながら、比較例1の構成では、撹拌部材の回転半径方向外側の端部に搬送部材を取り付けるため、撹拌部材の小型化が難しい。すなわち、現像装置の大半を占めるトナー収容室の小型化が難しく、その結果、現像装置が大きくなってしまう。
本実施形態のように、トナー収容室15から、その上方に配置された現像室へとトナーを効率的に搬送する現像装置の構成においては、トナーが重力に抗して搬送されるため、高い供給性を維持することが難しい。
比較例1においては、トナー収容部27uから、その上方に配置されたトナー受け部材30uへとトナーを搬送するために次のような構成を有している。撹拌部材の回転半径方向外側の端部に取り付けられた搬送部材29auにより、トナーを保持したままトナー収容室に搬送され、現像剤供給部材の下方に設けられたトナー受け部材30uに送り込まれる。そのため、供給ローラ31uへのトナーの供給は、トナー受け部材が設けられている供給ローラ31uの下方において行われる。しかしながら、比較例1は実施例1に比べ、ベタ濃度差が劣る。その理由は、供給ローラ近傍に特に供給手段を有しないため、供給ローラへのトナー供給が著しく減少するためと考えられる。その結果、ベタ画像を連続印字した場合、画像先端は所望の濃度が得られたとしても、画像先端と後端の濃度差が大きくなる。また、比較例1では、トナー収容室27uからトナー受け部材30uへ供給したトナーのうち、供給ローラに供給されなかったトナーは、トナー収容室27uへ戻る構成である。そのため、トナー収容室27uからトナー受け部材30uへ供給されたトナーの利用率が低く、特に印字初期の供給ローラのトナーの供給能力が低いとき、ベタ濃度差が著しく大きくなる。印字初期に供給ローラの供給能力の低い理由は、供給ローラ中にトナーが十分に保持されていないためと考えられる。
一方、本発明に係る実施例1の構成においては、トナー収容室15から供給されたトナーをトナー供給ローラ14bへ搬送するための現像室搬送部材14dを有する。また、トナー収容室15から供給されたトナーを効率的(理由の詳細は後述の各評価結果の項で述べる)に現像室14内で保持することができるため、印字初期のトナー供給ローラ14bのトナー供給能力が低い状態でも、ベタ濃度差を小さくすることができる。
以上述べたように本実施形態においては、現像装置の大半を占めるトナー収容室の小型化を簡易に実現できると同時に、トナーをトナー収容室から現像室へ効果的に搬送するこ
とで、印字枚数に依らず、ベタ濃度差が小さく、安定した画像形成を行うことができる。
[比較技術に対する優位性]
以下に、実施例1〜5及び比較例1〜2を各評価項目において比較することによって、本発明の優位性を述べる。
(a),(b)印字枚数初期及びトナー残量少時のベタ濃度差評価結果
まず、印字枚数初期及びトナー残量少時のベタ濃度差評価結果について述べる。上述したように、従来技術である比較例1においては、供給ローラ31u近傍にトナーを搬送する部材を有していないことに加え、トナー受け部材30uにトナーを保持できないため、ベタ濃度差が著しく大きい。また、比較例2においては、現像室搬送部材14dを有しているにも関わらず、ベタ濃度差が大きい。その理由は、開口部が長手全域に渡って存在するためと考えられる。長手方向全域に開口部16も有すると、現像室内に保持するトナー量が低下する。加えて、開口部近傍で、現像室搬送部材の回転により、トナー収容室から供給されたトナーを現像室内に維持できず、トナー収容室から供給されたトナーがトナー収容室に戻りやすくなる。結果、ベタ濃度差が大きくなると考えられる。
一方、本発明に係る実施例1〜3のベタ濃度差は小さく、良好である。その理由は、開口部16を長手方向の一部に配置する構成とすることで、開口部16がない領域において、現像室内のトナー保持量を大きくすることができる。加えて、現像室搬送部材14dの回転により、より効率的にトナー供給ローラ14bへトナーを供給することができる。
また、実施例1〜3によれば、トナー収容室15から上方に位置する現像室14へトナーをより効率的に供給することができる。その理由を、実施例1の現像室搬送部材14dの搬送工程を示す図6を用いて述べる。実施例1の現像室搬送部材14dのシート部材14fは、開口部16(長手方向の両端部)において、シート部材14fの回転半径Lが最小となるように設定されている。このシート部材14fが現像室14の現像室底面14gに摺擦しながら回転すると、開口部付近の領域14f1と開口部から遠い領域14f2では、シート部材14fの先端における現像室底面14gへの摺擦状態が異なる。具体的には、図6(b)に示すように、シート部材14fの回転半径が大きい場合には、回転半径が小さい場合に比べ、壁面への摺擦しはじめる時間が早く、非接触の状態となる時間が遅くなる。そのため、シート部材14fの回転半径が小さい領域14f1より、回転半径大きい領域14f2においては、トナー供給ローラ14b方向へトナーが搬送される時間が遅れる。つまり、先に搬送される回転半径の小さい領域14f1のトナーが、回転半径の大きい領域14f2へ移動する流れが生じる。結果、トナー供給ローラ14b方向へトナー搬送が行われると同時に、開口部付近のトナーが、開口部16から離れる方向に搬送されることとなり、開口部付近のトナー量が他の領域より、迅速に減少する。開口部付近のトナーが減少した状態で、トナー収容室15から上方の現像室14へトナーを供給すると、トナーの開口部16の通過をスムーズに行うことができる。すなわち、トナー収容室15から供給されたトナーを現像室14へより効率的に供給することを可能とする。
実施例2,3においても、開口部16から遠ざかる方向にトナーを搬送するようにシート部材14fを形成しているため、ベタ濃度差が小さい。
加えて、実施例1〜3では、トナー搬送部材15aより現像室搬送部材14dの回転数の方を大きく設定している。このことで、トナー収容室15から現像室14へのトナー供給が行われる頻度に比べ、現像室搬送部材14dにより長手方向へトナー搬送が行われる頻度が多くなる。そのため、開口部近傍におけるトナーの滞留を抑制し、トナー収容室15からのトナーの供給をより効果的に行うことができる。
また、実施例4は、実施例1〜3に比べ、軽微のベタ濃度差を生じる。実施例4は、現像室搬送部材14dの支持軸14eの回転中心14e1が開口部下端16cより重力方向に対して上方に位置するように設定した例である。開口部付近に支持軸14eが存在することで、トナー収容室15からのトナー供給量がやや低下し、軽微のベタ濃度差を生じたと考えられる。一方、実施例1〜3においては、現像室搬送部材14dの支持軸14eの回転中心14e1が開口部下端16cより重力方向に対して下方に位置するため、結果、経時的に、ベタ濃度差の少ない良好な画像を得ることができる。
次に、現像室14のトナー保持量と開口部16の位置との関係についての評価を、実施例1〜3及び実施例5を比較することより述べる。
実施例2は、実施例1,3に比べ、印字初期のベタ濃度差が著しく小さく、良好な画像である。その理由を図7を用いて述べる。図7は、実施例1,2の現像室において、トナーが十分に満たされ平衡状態に達したときのトナーの高さを模式的に表す図である。実施例1は、長手方向両端部に開口部が位置し、実施例2は、長手方向中央部に開口部が位置する場合の例である。開口部が中央部に位置する場合、開口部がない両端部にトナー高さより十分高い現像室側壁面(図7に示す14h)が存在し、トナーを保持する高さが大きくなる。一方、開口部が両端部にある場合、開口部がない中央部においてはトナー自身の高さ14tでのみトナーを保持するため、中央部でのトナー高さは、やや低くなる。その結果、実施例2は、実施例1,3に比べ、現像室内のトナー保持量が多く、印字初期のベタ濃度差が著しく抑制されていると考えられる。また、実施例5は、開口部が長手方向の両端部及び中央部に位置する例であるが、印字初期において、軽微のベタ濃度差を生じる。実施例5の現像室内のトナー高さは、実施例1よりやや低い。その理由は、開口部と開口部との間の距離が小さいため、トナー自身の壁の形成が実施例1より弱いと考えられる。その結果、実施例1の場合よりトナーの高さが低下し、印字初期において、軽微のベタ濃度差を生じる。
また、トナー残量が少なくなったときのベタ濃度差に関しては、実施例1,3に比べ、実施例2,5の方が軽微のベタ濃度差を生じる。実施例2,5は、開口部が長手方向の中央部に位置するため、トナー残量が減りトナーの供給量が低下すると、画像上への影響度が大きいと考えられる。その結果、軽微のベタ濃度差を生じる。
以上、述べたように、本実施形態においては、開口部を長手方向の一部に形成することで、現像室内のトナーを十分保持することができる。また、トナー供給ローラ14bへのトナー搬送と同時に、開口部付近のトナーを開口部付近から遠ざかる方向に搬送することができるので、トナー収容室15から搬送されたトナーをより効率よく現像室14に保持することができる。また、トナー収容室15から現像室14へトナー供給を行う頻度に比べ、現像室内で長手方向へのトナー送りを行う頻度を多くすることにより、開口部近傍のトナーの滞留を抑制し、より効率的にトナー収容室15から現像室14へトナー供給を行うことができる。その結果、経時的に安定してベタ濃度差を抑制し、安定した画像形成を行うことができる。
さらに、開口部16でのトナー供給をより効率的に行うためには、現像室搬送部材14dの支持軸14eの回転中心14e1が開口部下端16cより重力方向の下方に位置することが好ましい。また、現像室14における高いトナー量を保持するためには、開口部16を長手方向の両端部あるいは、長手方向の中央部に設定することが好ましく、特に印字初期のベタ濃度差を抑制するためには、開口部16を長手方向の中央部に設定することが好ましい。加えて、印字初期から、トナー残量が少なくなるまで、経時的に安定してベタ濃度差を抑制するためには、画像に影響の少ない長手方向の両端部に開口部16を設定することが好ましい。
(c)トナー残量少時のベタ濃度の低下量評価結果
次に、トナー残量が少なくなったときのベタ濃度の低下量評価結果について述べる。まず、従来技術である比較例1と実施例1を比較する。比較例1は、実施例1に比べ、ベタ濃度の低下量が大きい。
以下に、ベタ濃度低下の発生要因について述べる。現像剤供給部材や現像剤担持体と当接する当接部にトナーが通過する。トナー表面は、外添されたシリカ等の外添剤のため凹凸を形成し、トナーの動きやすさ、付着力を弱くする効果を有している。しかし、各当接部を通過したトナーは、ストレスを受けるため、該外添剤はトナー表面からの遊離や埋め込みを生じ、トナー表面の凹凸の減少、いわゆる、トナー劣化が発生する。トナーが劣化するとトナーの動きやすさの低下や付着力の増加を生じる。また、トナー劣化は、概ね現像担持体や現像剤供給部材を有する現像室内で発生しやすい。そして、印字枚数の増加とともに、トナー劣化が進行し、現像部における現像性、転写部における転写性の低下を生じ、ベタ濃度の低下量が大きくなる。
比較例1は、トナー受け部材に搬送されたトナーのうち、供給ローラに寄与しなかったトナーは、主にトナー収容室へ戻る構成である。そのため、現像装置内のトナーの劣化度合は、部位に依らず、概ね同等である。そのため、印字枚数が増加すれば増加するほど、トナー劣化が進行する。結果、トナー残量が少ない状態まで、印字枚数が増加すると現像装置内のトナー劣化は著しく進行し、ベタ濃度の低下量が増加する。
一方、実施例1においては、長手方向の一部の開口部を通過し、トナー収容室15から現像室14へトナーが供給され、開口部付近のトナーは迅速に開口部16を遠ざかる方向に現像室搬送部材14dにより搬送され、現像室14のトナー量を保持する。十分にトナーが保持された現像室14において、開口部近傍のトナーは、開口部以外の部分のトナーより動きが小さい。その理由は、開口部近傍は、シート部材14fのシートの回転半径が小さいためである。そのため、現像室14にトナーが十分保持されると、開口部近傍では、トナーの不動層が形成されやすくなる。該不動層の形成は、トナー収容室15から現像室14へ搬送されるトナー量を抑える。その結果、現像室14内のトナーが消費された分のみがトナー収容室15から現像室14へ供給されることになる。
前述したように、トナー劣化は、概ね現像室14内で発生するため、トナー収容室15内に保持され、現像室14へ供給されていないトナーに関しては、印字枚数が増加しても、著しいトナー劣化が抑制されることとなる。実施例1においては、主に現像室14内のトナーの劣化が進行するため、劣化の進行が進んだトナーから有効的に消費されることとなる。そのため、トナー残量が少なくなるほどに、印字枚数が増加しても著しいトナー劣化を抑制することができる。また、実施例1は、開口部近傍を除いて、現像室搬送部材14dにより現像室内のトナーを攪拌する効果を有するため、現像室内のトナーの劣化は均一に進行し、現像室内の著しいトナー劣化も抑制することができる。
トナー収容室15から現像室14へのトナー供給工程が上述のようになっているかを確認するため、ベタ濃度低下量評価を行った現像装置・トナー収容室内のトナーの平均粒径を測定した。一般にトナーは、有限の粒径分布を有している。本実施形態において、現像室内のトナーの平均粒径よりやや小さめのトナーが現像ローラ上にコート、消費され、現像室内トナーの平均粒径が大きくなる傾向を有する。比較例1においては、印字初期のトナーの平均粒径に比べ、評価後のトナー収容室27u内のトナーの平均粒径は、30%ほど大きくなった。一方、実施例1においては、5%程度の増加であり、印字初期のトナーの平均粒径に近い値を示した。このことからも、比較例1においては、現像装置内のトナーは、部位によらず、同等に消費され、トナー収容室27u内トナーの平均粒径の増加を
加速したと考えられる。
一方、実施例1においては、現像室14内トナーの消費量に応じ、トナーが現像室14へ供給されるので、トナー収容室15内のトナーは、印字初期のトナーの粒径に近い値を示したと考えられる。なお、トナーの平均粒径の測定には、コールターカウンターTA−II型(ベックマン・コールター株式会社製)等を用いている。
また、現像室14がトナーを十分保持した状態において、本実施形態のようにトナーを重力に抗して、トナー収容室15から現像室14へ搬送する場合、開口部近傍に形成するトナーの不動層に過剰なストレスが付与されるのを抑制する。トナーの不動層に過剰なストレスが発生した場合には、開口部近傍でトナーの凝集塊が発生し、画像上に縦筋の画像不良が生じやすくなる。また、実施例1のような開口部が長手方向両端部に位置する構成において、現像ローラの長手方向端部からトナー漏れが発生しやすくなる場合がある。例えば、現像室の鉛直上方にトナー収容室が位置する場合や、現像室とトナー収容室が水平に位置する場合、現像室14内にトナーが満たされると、トナーの自重や高搬送性により、トナーの不動層に過剰なストレスを与えると考えられる。
一方、本実施形態のようにトナー収容室15から鉛直上方の現像室14へトナーを搬送する工程では、トナーの供給性が低いため、トナーの不動層の過剰なストレスを抑制することができる。また、トナー収容室15のトナーは、トナー搬送部材15aの回転により鉛直上方の開口部16へ搬送される際、トナー搬送部材15aのシート部材15cの弾性力の開放によりトナーを開口部16付近に搬送する。そのため、トナー搬送部材15aの開放直前より開放直後は、トナーの拡散性が高く、嵩密度が低くなる。その結果、開口部近傍の過剰なストレスの上昇を抑制し、それに伴うトナー凝集塊の発生や現像ローラ端部のトナー漏れを防止する。
次に、比較例2においても、比較例1同様、ベタ濃度低下量が大きくなる。比較例2は、開口部を長手方向全域に設け、現像室搬送部材によりトナー供給を行う例である。このように開口が大きいと、トナー収容室から供給されたトナーは、一度現像室に供給されるが、すぐに、トナー収容室に戻りやすい。加えて、現像室搬送部材の回転により、著しく現像室のトナーがトナー収容室へ戻りやすくなる。その結果、比較例1同様に、現像装置内トナーは、部位に寄らず、同等のトナーの劣化が進行し、ベタ濃度低下量が増加する。
また、実施例4,5は、ベタ濃度低下量が軽微に増加する。実施例4は開口部下端16cが、現像室搬送部材14dの支持軸14eの回転中心14e1より鉛直方向の下に位置する。そのため、開口部近傍のトナーの不動層の形成しやすさが若干低下する。その結果、現像室14からトナー収容室15へトナーが戻りやすくなる。実施例5は、長手方向において開口部16を中央部及び両端部に有しているため、実施例4同様、現像室14からトナー収容室15へトナーを戻しやすくなる。つまり、長手方向の両端部のみに開口部16が位置する実施例1や、長手方向の中央部のみに開口部が位置する実施例2に比べて、現像室14からトナー収容室15へのトナー戻り量が多いと考えられる。
一方、実施例3は、実施例1に比べて、ベタ濃度低下量が小さい。実施例3は、開口部16に対して、現像室搬送部材14dのシート部材14fが長手方向で重ならないように設定している。そのため、現像室14にトナーが十分保持されると、開口部近傍でのトナーの動きがより小さくなり、トナーの不動層の形成が容易となる。その結果、現像室14で使用した分のみのトナーを、より効率的にトナー収容室15から供給することができるため、ベタ濃度低下が抑制される。
以上述べたように、本実施形態においては、長手方向の一部の開口部16を通過し、ト
ナー収容室15から現像室14へトナーが供給され、開口部付近のトナーは迅速に開口部16から遠ざかる方向に現像室搬送部材14dにより搬送される。このようにして、現像室14内のトナー量を保持することができる。十分にトナーを保持した現像室14において、開口部16の長手方向中央部におけるシート部材14fの自由長が最小であることにより、開口部近傍においては、開口部以外の部分よりトナーの攪拌性が弱くなり、トナーの不動層の形成をより効果的に行える。その結果、トナー収容室15からの過剰なトナー供給を抑制し、現像室14内のトナーを消費した分のみを適宜、トナー収容室15から供給し、ベタ濃度低下量の少ない良好な画像形成を行うことができる。さらに、現像室14からトナー収容室15へのトナーの戻し量を抑制するためには、開口部16を長手方向の両端部、あるいは中央部のみに形成することが好ましい。
また、現像室搬送部材14dのシート部材14fの回転領域が開口部16の領域の外側、又は、現像室搬送部材14dの支持軸14eの回転中心14e1が開口部下端16cより鉛直方向下に設定することにより、次のような効果が得られる。すなわち、開口部近傍トナーの不動層の安定形成、現像室14からトナー収容室15へのトナーの戻し量の抑制により、ベタ濃度低下量を著しく抑制することができる。
次に、開口部長手幅及び非開口領域の幅の関係について述べる。まず、非開口領域の長手幅17a、及び、開口部下端16cとトナー供給ローラ表面との距離Lmの関係について述べる。
前述したとおり、非開口領域17の役割は、現像室14により多くのトナーを保持することである。現像室14の非開口領域17において、現像室搬送部材14dによってトナー供給が行われた際、トナー供給ローラ表面に沿って移動できないトナーも同時に生じる。トナー供給ローラ表面に沿って移動できなかったトナーは、トナー供給ローラ表面との衝突やトナー供給ローラ14bの回転等により、トナー供給ローラ表面から離れる方向に拡散しやすくなり、結果、長手方向へも同様に拡散されやすくなる。そのため、非開口領域17においては、トナー供給ローラ表面に沿って移動できなかったトナーは、開口部16に近づくような拡散工程を生じる。一方、このトナーの拡散工程は、トナー供給ローラ表面から遠くなるほど、拡散領域は拡大される。つまり、開口部下端16cとトナー供給ローラ表面との距離Lmが大きいほど、非開口領域近傍における長手方向への拡散幅が広がる。このトナーの拡散工程が生じても、非開口領域17に効率的に保持するためには、非開口領域の長手幅17aは、開口部下端16cと供給ローラ表面との距離Lmより、大きくすることが好ましい。
つぎに、開口部長手幅16a、及び、開口部下端16cとトナー供給ローラ表面との距離Lmの関係について述べる。上述したように、現像室内の開口部近傍には、トナー溜りが形成されやすい。特に、印字途中の現像装置を長期間放置すると、トナー溜りは、著しく動き難くなる。開口部近傍のトナーが動き難くなると、効率的なトナー供給を行うことが難しくなり、ベタ濃度差が著しく悪化する。一方、トナー収容室15から現像室14へのトナーの供給は、トナー搬送部材15aの回転により、トナーに勢いを付加することにより、開口部16へ供給を行う。トナー収容室15から送られたトナーの勢いは、開口幅が大きいほど、大きくなると考えられる。現像室内の開口部とトナー供給ローラ間に形成されやすいトナー溜りを抑制するためには、開口部長手幅16aは、開口部下端16cとトナー供給ローラ表面との距離Lmより大きくすることが好ましい。
さらに、開口部長手幅の和Lsの関係を以下実施例6〜9を基に述べる。
[実施例6,7,8,9]
実施例6,7,8,9は、基本的に実施例1の現像装置に準ずるが、実施例1に対して
開口部長手幅16aの和Lsがそれぞれ0.7×Lr,0.6×Lr,0.4×Lr,2×Lm(=18mm)であることが異なる。
[各実施例及び比較例の評価方法]
本発明と比較例の差異を調べるための画像評価は、前述の(a)印字初期のベタ画像濃度差評価、(c)トナー残量が少ない時のベタ濃度低下評価について行った。以下、表2に実施例1,実施例6〜9の評価結果を示す。
Figure 0004804553
以下に、実施例1,実施例6〜9の評価結果について述べる。実施例6のようにLs>0.6×Lrの領域においては、印字初期のベタ濃度差、トナー残量が少ないときのベタ濃度の低下量ともに大きくなっている。その理由は、開口部長手幅16aが大きいために現像室のトナーを十分保持できず、ベタ濃度差が大きくなると考えられる。また、開口部長手幅16aが大きいために、現像室14からトナー収容室15への戻りトナー量が多く、トナー残量が少なくなったときのベタ濃度の低下量が増加したと考えられる。一方、Ls≦0.6×Lrを満たす実施例1,7は、ベタ濃度差、ベタ濃度低下量ともに小さく良好である。その理由は、現像室14に保持できるトナー量を十分確保でき、現像室14へのトナー戻し量を小さくしているためと考えられる。加えて、実施例8のようにLs≦0.4×Lrを満たす場合、ベタ濃度低下量がより小さくなっている。その理由は、開口部長手幅16aが小さくなったため、現像室14からトナー収容室15へのトナーの戻り量が著しく減少したためと考えられる。しかしながら、実施例9のLs=2×Lm時は、ベタ濃度差が若干増加する。その理由は、実施例9のそれぞれの開口部長手幅16aはLmより小さいため、開口部16とトナー供給ローラ14bとの間にトナー溜りを形成しやくなったためと考えられる。その結果、印字初期のトナー供給が迅速に行うことが困難となり、印字初期のベタ濃度差が大きくなる。
以上、述べたように、経時的に安定したベタ画像濃度を得るためには、Ls≦0.6×Lrであることが好ましく、Ls≦0.4×Lrであることがより好ましい。さらに、開口部の幅及び非開口領域の幅は、Lmより大きいことが好ましい。
次に、本発明にかかるシート部材の変形例について述べる。
[実施例10]
(通気穴あり)
実施例10は、基本的に実施例1の現像装置に準ずるが、実施例1に対して現像室搬送部材14dのシート部材14fが異なる。ここで、図8(a)は、実施例10の現像室搬送部材と開口部について説明するための概略図である。すなわち、本実施例のシート部材14fには、図8(a)に示すように、通気穴(穴)が長手方向に複数設けられている。そして、開口部16に近い通気穴14i1よりも開口部16から離れた通気穴14i2の方が、通気穴の大きさ(面積、開口面積)が大きくなるように設けられている。なお、開口部16から離れるほど、通気穴の大きさが大きくなるように複数の通気穴が設けられるものであってもよい。
[実施例11]
(シート厚み増)
実施例11は、基本的に実施例1の現像装置に準ずるが、実施例1に対して現像室搬送部材14dのシート部材14fが異なる。ここで、図8(b)は、実施例11の現像室搬送部材と開口部について説明するための概略図である。すなわち、本実施例のシート部材14fにおいては、図8(b)に示すように、長手方向でシート部材14fの厚みが異なる不均一な部分が設けられている。本実施例では、開口部16近傍の領域(所定領域)よりも、開口部16から離れた領域(所定領域よりも開口部16から離れた領域)の方が、シート部材14fの厚みが小さくなっている。なお、シート部材14fのうち開口部16から離れた領域ほど、シート部材14fの厚みが小さくなるように設けられていてもよい。
[各実施例及び比較例の評価方法]
本発明と比較例の差異を調べるための画像評価は、前述の(a)印字初期のベタ画像濃度差評価、(b)トナー残量が少ない時のベタ画像濃度差評価について行った。表3に実施例1,10,11の評価結果を示す。
Figure 0004804553
以下に、実施例1,10,11の評価結果について述べる。実施例10及び11は、実施例1に比べて、開口部16から長手方向の遠ざかる方向にトナーを搬送する能力が向上している。その結果、印字初期において、より効率的に現像室内にトナーを保持することができ、ベタ濃度差が小さくなる。
[補給制御]
実施例1〜11では、補給制御を行わなかったが、画像形成装置又は現像装置に設けられた制御手段により補給制御を行っても良い。例えば、トナー劣化を検知する検知手段と、現像室14からトナーを強制的に排出する排出手段とを現像装置4に設け、トナー劣化を検知した場合、現像室14からトナーを強制的に排出してもよい。そして、上述したようにトナー収容室15から現像室14にトナーを補給しても良い。これにより、現像室14内に、著しく劣化したトナーが溜まらないので、現像装置内の部材へのトナー融着を防止することができ、長期間に渡って安定して現像装置を使用することができる。
以上説明したように本実施形態によれば、重力に反して現像剤を搬送する構成を有していても、より簡易な構成で小型化を実現することができ、より良好に現像剤を搬送することができ、経時的により安定してベタ濃度を維持することができる。ここで、上述した実施例の各構成においては、可能な限り組み合わせて採用することができる。
4 現像装置
14 現像室
14a 現像ローラ
14b トナー供給ローラ
14d 現像室搬送部材
14e 支持軸
14f シート部材
15 トナー収容室
15a トナー搬送部材
12 隔壁
16 開口部
17 非開口領域

Claims (13)

  1. 現像剤が収容される現像剤収容室と、
    前記現像剤収容室の上方に設けられ、前記現像剤収容室から現像剤が供給される現像室と、
    前記現像剤収容室と前記現像室との間を隔てる隔壁に設けられた開口部と、
    前記現像剤収容室に回転可能に設けられ、前記現像剤収容室に収容された現像剤を重力に抗して前記開口部に供給する現像剤収容室搬送部材と、
    回転可能に設けられ、前記現像室内の現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、
    前記現像室に回転可能に設けられ、前記開口部を介して前記現像室に供給された現像剤を前記現像剤担持体に供給する現像剤供給部材と、
    を有する現像装置において、
    前記現像室内のうち前記開口部と前記現像剤供給部材との間に設けられ、回転可能な支持軸と前記支持軸に支持された可撓性を有するシート部材とを有する現像室搬送部材であって、前記開口部を介して前記現像室に供給された現像剤を攪拌しながら搬送する現像室搬送部材を有し、
    前記開口部は、前記隔壁のうち前記現像室搬送部材に対向する領域における前記支持軸の軸方向のうちの一部に設けられ、
    前記開口部のうち前記現像室搬送部材の下方に位置する前記隔壁の部分に対して最も近い位置に位置する開口端縁は、前記現像剤収容室搬送部材の回転中心より上方に位置し、
    前記現像室搬送部材の前記支持軸の回転中心から前記シート部材の外径側の先端部までの長さをLとした場合に、前記現像室搬送部材のうち、前記軸方向に直交する仮想面が前記開口部と重なる前記軸方向の領域で前記長さLが最も小さくなるように構成され、
    前記隔壁のうち前記現像室搬送部材の下方の位置から前記開口端縁までの部分には、前記支持軸が回転した場合に、前記シート部材が摺動する部分が含まれていることを特徴とする現像装置。
  2. 前記長さLは、前記現像室搬送部材のうち、前記軸方向に直交する仮想面が前記開口部のうち前記軸方向の中心位置に重なる前記軸方向の位置で最も小さくなるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記隔壁のうち前記現像室搬送部材に対向する領域における前記軸方向のうちの一部であって前記開口部が設けられていない非開口部は、前記軸方向の幅が、前記現像剤供給部材が回転した場合に前記現像剤供給部材の軌跡によって形成される回転領域の外周面と前記開口端縁との距離Lmより大きくなるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の現像装置。
  4. 前記開口部は少なくとも1つ設けられ、
    前記開口部の前記軸方向の幅は、前記現像剤供給部材が回転した場合に前記現像剤供給部材の軌跡によって形成される回転領域の外周面と前記開口端縁との距離Lmより大きく、
    前記現像剤供給部材の回転軸方向の幅Lrと前記開口部の前記軸方向の幅の和Lsとの関係が、
    Ls≦0.6×Lr
    を満たすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の現像装置。
  5. 前記幅Lrと前記幅の和Lsとの関係が、
    Ls≦0.4×Lr
    を満たすことを特徴とする請求項4に記載の現像装置。
  6. 前記開口部は、前記隔壁のうち前記現像室搬送部材に対向する領域における前記軸方向の両端部にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の現像装置。
  7. 前記開口部は、前記現像剤供給部材の回転軸方向の中心部を通り前記回転軸に直交する仮想面と重なるように設けられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の現像装置。
  8. 前記開口部と前記シート部材とは、前記開口部と重なり前記軸方向に直交する仮想面が、前記シート部材と重ならないように構成されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の現像装置。
  9. 前記支持軸の回転中心は、前記開口端縁より下方に位置することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の現像装置。
  10. 前記シート部材には、複数の穴が設けられ、
    前記複数の穴は、前記開口部における前記軸方向の中心に対して近くに位置する穴ほど、穴の面積が小さくなるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の現像装置。
  11. 前記シート部材のうち所定領域の厚みは、前記シート部材のうち前記所定領域よりも前記開口部から離れた領域の厚みよりも厚いことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の現像装置。
  12. 前記現像剤収容室搬送部材は、回転可能な支持軸と、この支持軸に支持された可撓性を有するシート部材であって、この支持軸が回転した場合に前記現像剤収容室の底部に摺動するシート部材とを有することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の現像装置。
  13. 前記現像室内の現像剤を排出する排出手段と、
    前記現像室内の現像剤が劣化したことを検知する検知手段と、
    を有し、前記検知手段により前記現像室内の現像剤が劣化したことが検知された場合に、前記排出手段により前記現像室内の現像剤を排出させることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の現像装置。
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