(1) 遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)による遊技の結果遊技者の所有となった獲得遊技媒体を計数し(たとえば、図10のST3)、該計数結果を特定可能な獲得数特定情報を遊技者に発行する獲得数発行処理(たとえば、図10のST4)を行なうとともに、該発行した獲得数特定情報を管理するための獲得数管理情報(たとえば、ST84の獲得玉更新信号とカードIDと玉計数器IDと加算値データ)を出力する遊技媒体計数手段(たとえば、玉計数器94)と、
該遊技媒体計数手段と通信可能であって、前記出力された獲得数管理情報を受信し、該受信した獲得数管理情報を記憶する獲得数管理サーバ(たとえば、獲得玉管理サーバ8)と、
該獲得数管理サーバと通信可能であって、前記遊技媒体計数手段により発行された獲得数特定情報を受付け、該受付けた獲得数特定情報により特定される獲得数の範囲内で遊技者所望の景品と交換するための景品交換処理(たとえば、図21(a)のS178、S179、S182、S185)を行なうための景品交換端末(たとえば、図4のPOS端末43)とを備えた、遊技用システムであって、
前記遊技媒体計数手段は、
前記獲得数管理サーバと通信不能状態となっている最中に獲得遊技媒体を計数した計数結果を管理し(たとえば、図15のST90)、
通信不能状態中に前記獲得数発行処理を行なうときには、該発行の際に通信不能状態中に発行された旨を特定可能な通信不能時発行情報(たとえば、オフライン時発券データ)を付加して発行する通信不能時発行手段(たとえば、図15のST87、ST88)と、を含み、
前記景品交換端末は、
前記発行された獲得数特定情報を受付けたときにおいて、前記通信不能時発行情報が付加されていないときは(たとえば、図17のS156でNOの判断のときは)、前記受付けた獲得数特定情報の正当性の認証のための問合せを行なう問合せ処理を前記獲得数管理サーバに対して実行し、該獲得数管理サーバからの返信結果正当性の認証が得られたときに、前記景品交換処理を実行する通信可能発行時処理手段(たとえば、図17のS157〜S164)と、
前記発行された獲得数特定情報を受付けたときにおいて、前記通信不能時発行情報が付加されていることを条件として(たとえば、図17のS156でYESの判断を条件として)、通信不能時に発行された獲得数である旨を報知し、オペレータからの景品交換を許容する操作の入力があったときに前記景品交換処理を実行する通信不能発行時処理手段(たとえば、図20のS171a、S171b、S172〜S176、図21(a)のS177〜S179、S182、S185)と、を含むことを特徴とする。
このような構成によれば、通信不能状態中に獲得玉数の発行処理が行なわれた場合においてその獲得玉数を用いて景品交換端末により景品交換のための処理を行なう際には、通信不能中に発行された獲得数である旨が報知され、オペレータからの景品交換を許容する操作の入力があったときに景品交換処理が実行されるために、通信不能状態が発生してもオペレータの判断で景品交換ができ、遊技者を困惑させることを極力防止することができる。
このような構成によれば、遊技媒体計数手段が通信不能状態時に獲得価値が発行された後その獲得価値を景品交換するまでの間に、遊技媒体計数手段が通信可能状態に復帰しているときには、獲得価値管理サーバが通信不能時の獲得数管理情報の記憶を既に行なっており、その獲得数管理情報に基づいた正当性の判定を行ないその判定結果に従った対応処理を景品交換端末が取ることができる。
このような構成によれば、景品交換端末が獲得数管理サーバに対して通信不能状態となっている最中においても景品交換処理が実行可能であり、その通信不能状態中に景品交換処理が行なわれた後においてその景品交換端末が通信可能状態に復帰したときに、通信不能状態中に景品交換処理が行なわれた旨を特定可能な通信不能時景品交換処理情報と、当該景品交換処理に用いられた獲得数である通信不能時景品交換使用数データとが獲得数管理サーバへ送信され、それを受けた獲得数管理サーバでは、通信不能時景品交換使用数データの正当性の確認を、記憶している獲得数管理情報に基づいて行なうために、獲得数管理サーバによる事後的な正当性の認証結果を得ることができる。
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
まず図1における100は、本発明が適用されるパチンコ島台(遊技機設置島ともいう)を示し、1は前記パチンコ島台100の長手方向両側面に複数列設されるパチンコ遊技機、94は遊技者の景品玉(獲得玉ともいう)の計数に用いられる玉計数器であり、前記パチンコ島台100の端面に形成されたカウンタ台5の上部に配設されている。
玉計数器94は、特に図3に示されるように、主に内部に各種装置等を有する本体部94bと、該本体部94bの下部より前方に突設されたパチンコ玉投入部94aとから構成される。前記本体部94bの前面には、各種文字又は画像情報を表示する表示装置322と、総玉数表示部323a、景品数表示部323b、余り玉数表示部323cとからなる表示装置323と、音声情報出力用のスピーカー部324と、後述する玉投入部94aの開閉扉を開放させるための選択・入力手段としての選択ボタン325及び磁気カード等のビジターカードの受取部326とがそれぞれ形成されている。
図中351は、カード挿入/排出口であり、後述する会員カードまたはビジターカードが挿入される。遊技者が会員カードまたはビジターカードを既に所有している場合には、それらカードをカード挿入/排出口351に挿入して、投入された景品玉の計数値(獲得玉計数値)を特定可能な情報がその挿入カードに記録されて排出される。一方、遊技者がなんらカードを挿入しなければ、カードストック部にストックされているビジターカードが取出されてそのビジターカードに計数値(獲得玉計数値)が記録されて受取部326に排出される。
玉投入部94aの上面には所定深さを有するパチンコ玉の投入口327が形成されており、適宜量のパチンコ玉を一時的に受入れることが出来るようになっている。そしてこの投入口327の底面略中央には、パチンコ玉の排出口が形成されている。投入口327に投入された玉は、カウンタ331により計数される。
玉投入部94aの投入口327上面を開閉可能とする開閉扉が備えられており、この開閉扉が開放された後玉が投入される。
前記開閉扉は、モーター(図示省略)の駆動により開閉扉の開閉が行なえるようになっている。
図2は、カードユニット2および遊技機の一例としてのパチンコ遊技機1の正面図である。パチンコ遊技機1において、遊技者が遊技を行なう場合には、遊技に使用可能な遊技用のカードを用いる。カードとしては、遊技場において会員として登録された遊技者に対して個別に発行された会員カードと、すべての遊技者が利用できるビジターカードとの2種類のカードがある。
会員カードは、ICカードよりなる記録媒体である。会員カードには、カードIDが記録されている。遊技者の投入代金の対価としてのカード残額、獲得玉数情報、貯玉数情報、来店ポイント数情報、および、会員個人を特定する会員情報等の各種情報(カード情報)が、カードIDに対応付けて後述する獲得玉管理サーバ8に記録されている。獲得玉管理サーバ8は、会員カードにカードIDに基づいて対応する各種カード情報を割出すことができる。会員カードは、貯玉の預入れおよび再プレイの実行等の予め定められた会員の特典を享受するために使用されるカードである。会員カードは、遊技場内に設けられた会員登録装置または遊技場のカウンタにおいて、会員登録をした場合に、会員登録者に対して発行される。このように登録されたカード残額、貯玉数情報、来店ポイント数情報、および、会員情報等のカード情報は、獲得玉管理サーバにより、遊技者の遊技履歴とともに、カードIDを用いて管理される。会員カードは、会員が所持し、原則的に、どのカードユニット2でも使用することができる。
ここで、貯玉とは、遊技者が獲得した獲得玉等の獲得価値を遊技場側に預入れる行為およびその預入れられた価値をいう。貯玉数情報とは、その会員カードを所有している遊技者の貯玉の数を示す情報である。獲得玉とは、遊技者が遊技により獲得した点数または玉等を示す価値をいう。獲得玉数情報とは、その会員カードを所有している遊技者の獲得玉の数を示す情報である。また、再プレイとは、遊技者が貯玉または遊技場に預入れていない獲得玉を用いて玉貸しを受けて遊技を行なうことをいう。
また、来店ポイントとは、会員の遊技者が遊技場に来店するごとに所定ポイント数ずつ加算更新される数値データであり、そのポイント数に応じて、遊技場側から所定のサービスが遊技者に与えられる。この来店ポイントは、遊技者が遊技場に来店してカードユニット2に設けられているカード口26aにカードを挿入するごと(ただし、1日に複数回来店する場合は最初の来店の際のカードの挿入時のみ)に加算更新される。
また、来店ポイントとは、会員の遊技者が遊技場に来店するごとに所定ポイント数ずつ加算更新される数値データであり、そのポイント数に応じて、遊技場側から所定のサービスが遊技者に与えられる。この来店ポイントは、遊技者が遊技場に来店してカードユニット2に設けられているカード口26aにカードを挿入するごと(ただし、1日に複数回来店する場合は最初の来店の際のカードの挿入時のみ)に加算更新される。
遊技者が遊技を行なう場合は、まず、貨幣(1000円)を貨幣挿入口60に挿入する。すると、その挿入された貨幣が判別されて適正貨幣の場合に、挿入貨幣の金額の範囲内で遊技玉が貸出されて遊技が可能となる。遊技により遊技者が獲得した獲得玉を精算する場合は、その獲得玉を玉計数器94へ投入し、遊技者所持の会員カードをカード挿入/排出口351へ挿入することにより、会員カードのカードIDで特定される獲得玉数にその精算する獲得玉数を加算更新することができる。遊技者がなんらカードを所持していない場合には、玉計数器94からビジターカードが発行される。そのビジターカードに精算した獲得玉が記録されて遊技者に排出される。
遊技者がビジターカードを用いて遊技を行なう場合には、カードユニット2に設けられているカード口26aにビジターカードを挿入する。すると、その挿入されたビジターカードに記録されているカード残額や獲得玉数等のカード情報がカードユニット2に設けられたカードリーダライタにより読取られる。そして、読取られたカード情報に基づいて、カード残額や獲得玉数が、カードユニット2に設けられているカード残額表示部28aに表示される。カード残額表示部28aは、複数の7セグメント表示器よりなり、カード残額や獲得玉数を所定の桁数でディジタル表示するように構成されている。この表示されたカード残額や獲得玉数を用いて遊技が可能となる。
遊技者が会員カードを用いて遊技を行なう場合には、カードユニット2に設けられているカード口26aに会員カードを挿入する。すると、その挿入された会員カードに記録されているカードIDがカードリーダライタにより読取られる。そして、読取られたカードIDに基づいて獲得玉管理サーバ8が特定した玉数データ(獲得玉数データ、貯玉数データ)がカード残額表示部28aに表示される。この表示されたカード残額や獲得玉数や貯玉数を用いて遊技が可能となる。
カードユニット2には、玉貸しを受ける場合に操作する玉貸ボタン27aと、カードの返却を受ける場合に操作するカード返却ボタン27bと、貯玉や獲得玉を用いて玉貸しを受ける場合、すなわち、再プレイをする場合に操作する再プレイボタン27cが設けられている。
玉貸ボタン27aが操作されれば、カード残額表示部28aに表示さているカード残額から、予め定められた貸出単位額分の額が引落されて減額され、それと引換えに、貸出単位額分の玉がカードユニット2から貸玉として払出される。また、カード残額が、カード残額表示部28aに表示される。このような操作は、玉貸し操作と呼ばれる。
カード口26aにカードが挿入されている状態において、再プレイボタン27cが操作されれば、カード残額表示部28aに表示されている獲得玉数または貯玉数から、予め定められた貸出単位数分の玉数が引落とされて減算され、それと引換えに、貸出単位数分の玉がカードユニット2から貸玉として返却される。このような操作は、再プレイ操作と呼ばれる。また、貯玉数は、カード残額表示部28aに表示される。なお、カード残額表示部28aにおけるカード残額、獲得玉数および貯玉数の表示の切替えは次のように行なわれる。カードの挿入時には、基本的に獲得玉数(獲得玉数がないときには貯玉数)からの玉貸モード状態となってカード残額表示部28aに獲得玉数(または貯玉数)が表示される。そして、獲得玉数(または貯玉数)からの玉貸モード状態において玉貸ボタン27aが1回操作されると、カード残額からの玉貸モード状態となってカード残額表示部28aにカード残額が表示される。また、カード残額からの玉貸モード状態において再プレイボタン27cが1回操作されると、獲得玉数(または貯玉数)からの玉貸モード状態となってカード残額表示部28aに獲得玉数(または貯玉数)が表示される。
カードユニット2から貸玉として払出される玉は、カードユニット2の内部に設けられている玉払出部から、カードユニット2の前面側に設けられている玉払出用のノズル251を介し、パチンコ遊技機1に設けられている打球供給皿(上皿)92上に払出される。
また、カードユニット2においては、カードが適正なものであるか否かを識別する。これに関しては、適正なものであると識別できなかった場合、カードがカード口26aから返却される。
遊技においては、遊技者がパチンコ遊技機1に設けられている打球操作ハンドル90を操作して、打球供給皿92に貯留された玉を弾発発射し、遊技領域10aに打込む。そして、遊技領域に打込まれた玉が後述するような各種の入賞領域に入賞すれば、入賞領域別に予め定められた個数の景品玉が打球供給皿92(上皿)に払出される。一方、いずれの入賞領域にも入賞しなかった玉は、アウト口15からパチンコ遊技機1内部に回収される。打球供給皿92が満タンになった場合には、その下方に設けられている余剰玉受皿(下皿)93に玉が送られて貯留される。
カードユニット2における玉払出部からの玉の払出経路には、ノズル251から払出された貸玉を検出するための貸玉検出スイッチ250が設けられている。
遊技において、玉が普通図柄始動入賞口16に入賞した場合には、玉が普通図柄始動玉検出器(図示省略)により検出され、検出信号が遊技制御部としての遊技制御用マイクロコンピュータに入力される。遊技制御用マイクロコンピュータは、その入力を受けて、普通図柄の当りを発生させるか否かをランダムに決定するとともにマイクロコンピュータよりなる普通図柄可変表示制御部へ普通図柄の可変表示制御を指令するための表示制御コマンドデータを出力する。普通図柄可変表示制御部では、表示制御コマンドデータを受け、その指令内容にしたがって、普通図柄可変表示装置17を可変表示制御する。普通図柄の当りを発生させるか否かは、後述するように、ランダムカウンタから抽出したカウント値により得られる乱数値を用いて判定処理(たとえば、所定値と一致するか否か等)を行ない、かかる判定処理の結果、予め定められた所定の判定結果(たとえば、所定値と一致する結果)であれば普通図柄可変表示装置17に当り図柄(たとえば、「○」)が導出表示される。
普通図柄可変表示装置17は、数字等の図柄よりなる複数種類の識別情報としての普通図柄を可変表示可能である。本実施の形態においては、普通図柄可変表示装置17は、当り図柄としての○と、はずれ図柄としての×とを交互に可変表示する。普通図柄可変表示装置17においては、普通図柄始動入賞口16への始動入賞に応じて可変表示が開始され、所定期間後に表示結果が導出表示される。普通図柄可変表示装置17の可変表示結果が予め定められた所定の表示態様(たとえば、「○」となった場合には、前述したような普通図柄の当りとなる。
普通図柄の当りとなった場合は、始動入賞球装置11a(普通可変入賞球装置)が玉を受入れ難いあるいは受入れない閉成状態から玉を受入れ易い開放状態となる。玉が始動入賞球装置11aに入賞(始動入賞)し始動入賞球装置の内部の始動領域(特別始動領域)を通過した場合には、玉が始動入賞玉検出器(図示省略)により検出され、検出信号が遊技制御用マイクロコンピュータに入力される。遊技制御用マイクロコンピュータは、その入力を受けて、特定遊技状態としての大当り状態を発生させるか否かをランダムに決定するとともにマイクロコンピュータよりなる可変表示制御部へ可変表示制御を指令するための表示制御コマンドデータを出力する。可変表示制御部では、表示制御コマンドデータを受け、その指令内容にしたがって、可変表示装置12を可変表示制御する。ここで、特定遊技状態とは、後述するように、ランダムカウンタから抽出したカウント値により得られる乱数値を用いて判定処理(たとえば、所定値と一致するか否か等)を行ない、かかる判定処理の結果、予め定められた所定の判定結果(たとえば、所定値と一致する結果)であれば可変表示装置に大当り図柄(たとえば、「777」等のゾロ目)を導出表示し、その後移行される遊技状態をいう。
可変表示装置12は、数字等の図柄よりなる複数種類の識別情報としての特別図柄を可変表示可能であり、左可変表示部12a、中可変表示部12bおよび右中可変表示部12cの3つの可変表示部を有する。可変表示装置12においては、始動入賞に応じて各可変表示部が一斉に可変表示開始され、所定期間後に表示結果がすべて導出表示される。可変表示装置12の可変表示結果が予め定められた特定の表示態様の組合せ(たとえば「777」の特別図柄の組合せ)になった場合には、前述したような遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態が発生し、以下のような大当り制御が実行される。
まず、可変入賞球装置13が開放制御されて遊技者にとって有利な第1の状態となる。そして、第1の状態となった可変入賞球装置13内に所定個数(たとえば10個)の玉が入賞するかまたは所定時間(30秒間)経過するかのうちいずれか早い方の条件が成立することにより可変入賞球装置13が閉成して遊技者にとって不利な第2の状態となる。その第1の状態となっている可変入賞球装置13内に入賞した玉が所定箇所に形成されている特定入賞領域に入賞すれば、可変入賞球装置13のその回の第1の状態が終了するのを待って可変入賞球装置13を再度第1の状態に制御する繰返し継続制御が実行される。この繰返し継続制御の実行上限回数はたとえば16回と定められている。
遊技制御用マイクロコンピュータは、乱数を発生させるためにカウントを行なうカウンタであるランダムカウンタから抽出したカウント値により得られる乱数を用いて各種の制御を行なう。遊技制御用マイクロコンピュータには、大当り判定用のランダムカウンタ、可変表示装置12における停止図柄決定用のランダムカウンタ、および、普通図柄の当り判定用のランダムカウンタ等の各種のランダムカウンタが用いられる。
始動入賞に応じて大当り判定用のランダムカウンタから当り外れ用乱数となるカウント値が抽出され、その抽出されたカウント値と、予め定められた大当り判定値とが比較される。そして、抽出されたカウント値と大当り判定値とが一致した場合に、大当り状態を発生させることが事前に決定される。また、始動入賞があった場合には、停止図柄決定用のランダムカウンタから停止図柄用乱数となるカウント値が抽出され、その抽出されたカウント値と予め対応関係にある特別図柄が予定停止図柄として事前決定され、その予定停止図柄が表示結果として表示されるように、特別図柄の可変表示制御が行なわれる。また、普通図柄の始動入賞に応じて、普通図柄の当り判定用のランダムカウンタから当り外れ用乱数となるカウント値が抽出され、その抽出されたカウント値と、予め定められた普通図柄の当り判定値とが比較される。そして、抽出されたカウント値と当り判定値とが一致した場合に、普通図柄の当りを発生させることが事前に決定される。そして、普通図柄の当りを発生させることが事前に決定された場合は、当り図柄が表示結果として表示されるように、普通図柄の可変表示制御が行なわれる。一方、普通図柄のはずれを発生させることが事前に決定された場合は、はずれ図柄が表示結果として表示されるように、普通図柄の可変表示制御が行なわれる。
遊技制御用マイクロコンピュータにより大当り状態を発生させることが事前決定されれば、表示制御部は、大当り状態を発生させるための特定の識別情報の組合せ(たとえばゾロ目の組合せ)となるように可変表示装置12を停止制御する。このような特定の識別情報の組合せは、大当り図柄と呼ばれる。たとえば、大当り状態を発生させるための特定の識別情報の組合せがゾロ目の組合せの場合は、大当りを発生させる場合の中,右可変表示部の予定停止図柄が、左停止図柄決定用のランダムカウンタから抽出されたカウント値に基づいて決定された左可変表示部の予定停止図柄と同じ特別図柄に揃えられることによりゾロ目の組合せ、すなわち、大当り図柄とされる。一方、大当り状態を発生させないことが事前に決定されれば、左,中,右可変表示部のそれぞれの停止図柄決定用のランダムカウンタから抽出されたカウント値に基づいて、大当り状態の発生を示さない識別情報の組合せ(はずれ図柄)となるように特別図柄が決定される。なお、大当り状態を発生させないことが事前に決定された場合に停止図柄決定用のランダムカウンタから抽出されたカウント値に対応する予定停止図柄が大当り図柄になってしまう場合には、予定停止図柄の一部が強制的にずらされることによりはずれ図柄にされる。
また、停止表示された大当り図柄の組合わせが確率変動を伴う大当り図柄(確変大当り図柄)の組合せである場合には、その大当りに基づく特定遊技状態の終了後に、通常時(通常遊技状態)に比べて大当りが発生する確率が高く変動した確率変動状態(高確率状態ともいう)となる。このような確率変動状態は、特定遊技状態(大当り状態)と異なる遊技者にとって有利な特別遊技状態である。このような確率変動状態は、一般的に、「確変」と省略して呼ばれる場合もある。以下、確変図柄による大当りを確変大当りという。
通常遊技状態中に一旦、確変大当りが発生すると、少なくとも予め定められた確変継続回数(たとえば、次回まで)分の大当りが発生するまで確率変動状態に継続制御される。また、確率変動状態中に確変大当りが発生すれば、その確変大当り以降、改めて確変継続回数が計数され、その後、少なくとも確変継続回数だけ大当りが発生するまで確率変動状態が継続する。そして、確変継続回数に達した大当りが確変図柄以外の非確変図柄によるものであった場合には、確率変動の生じていない通常遊技状態に戻る。
したがって、確率変動状態の継続制御に制限を設けない場合には、少なくとも確変継続回数に達した大当りが確変大当りである限り、無制限に確率変動状態が継続する。このパチンコ遊技機1の場合には、ある程度、確率変動状態が継続すれば、一旦、確率変動状態への継続制御を終了させるべく、確率変動状態中に確変大当りが連続的に発生する回数について、上限回数が設定されている。そして、この上限回数に基づいて大当りの表示態様が非確変大当りとされた場合には、その時点で確率変動状態の継続制御が強制的に終了する。なお、確変図柄での大当りを禁止する制限が行なわれることは、リミッタの作動と呼ばれる。
また、大当り状態または確率変動状態終了後に、所定回数(たとえば、100回)の特別図柄の可変表示が終了するまでの間、または、大当り状態が再度発生するまでの間、普通図柄の可変表示時間(普通図柄の可変表示が開始されてから表示結果が表示されるまでの時間)が短縮制御される普通図柄変動時間短縮制御(普図時短)状態に制御される。このような普図時短状態は、特定遊技状態(大当り状態)と異なる遊技者にとって有利な特別遊技状態である。
次に、カードユニット2における主要な制御回路の構成について説明するとともに、遊技場内での各種の情報管理を行なう遊技用システムとしての遊技用システムの構成について説明する。図4は、カードユニット2の制御回路および遊技場内の情報管理システムの構成を示すブロック図である。遊技用システムは、パチンコ遊技機1に対応して設けられるカードユニット2、各カードユニット2で個別管理されている獲得玉数を統括管理する獲得玉管理サーバ、景品交換を行なうためのPOS端末43、から構成される。
パチンコ遊技機1は、遊技制御用マイクロコンピュータ10により、前述したような遊技に関する動作をさせるための遊技制御が行なわれる。パチンコ遊技機1においては、大当り中信号、スタート信号、確変中信号、普図時短中信号、および、遊技中信号等の各種信号が、遊技制御用マイクロコンピュータ10から入出力インターフェース11を介してカードユニット2へ向けて出力される。
大当り中信号は、大当り遊技状態が発生していることを特定可能な信号であり、大当り遊技状態中の期間においてアクティブ状態となる。スタート信号は、可変表示装置12の可変表示(変動表示)が始動したことを特定可能な信号であり、可変表示がスタート(変動表示開始)されるごとにアクティブ状態となる。確変中信号は、確率変動状態が発生していることを特定可能な信号であり、確率変動状態中の期間においてアクティブ状態となる。普図時短中信号は、普通図柄の時短状態が発生していることを特定可能な信号であり、普図時短状態中の期間においてアクティブ状態となる。遊技中信号は、パチンコ遊技機で遊技がされている状態であることを特定可能な信号であり、打球操作ハンドル90が所定時間以上(たとえば、5分間以上)操作されていないとき以外にアクティブ状態となる。
また、カードユニット2においては、前述した大当り中信号、スタート信号、確変中信号、普図時短中信号、および、遊技中信号の他に、貸玉検出信号、および、カード返却信号を受ける。
さらに、貨幣(1000円)が挿入される貨幣挿入口60に貨幣が挿入されることにより、貨幣検出スイッチ40がその貨幣を検出して貨幣検出信号が入出力インターフェイス29に入力される。また、玉貸ボタン27aが操作されることにより玉貸操作信号が入出力インターフェイス29に入力される。さらに、再プレイボタン27cが操作されることにより、再プレイ操作信号が入出力インターフェイス29に入力される。また、カードユニット2には、遊技者が操作できず遊技場の係員のみが操作可能な箇所(たとえば係員が所持する鍵により開錠して開けることができる箇所)にリセットボタン42が設けられており、このリセットボタン42が操作されることによりリセット信号が入出力インターフェイス29に入力される。
貸玉検出信号は、貸玉の払出しが検出されたことを特定可能な信号であり、貸玉検出スイッチ250により貸玉の払出しが検出されるごとにアクティブ状態(たとえば、ハイレベル状態であり、以下同様)となる。カード返却信号は、前述したカード返却操作が行なわれたことを特定可能な信号であり、カード返却ボタン27bが操作されたときにアクティブ状態となる。
カードユニット2には、CPU(Central Processing Unit)21、ROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)23、VDP24、VRAM(Video Random Access Memory)25、および、キャラクタROM26を含む制御回路であるカードユニット制御用マイクロコンピュータ20が設けられている。
CPU21は、ROM22に記憶された制御用のプログラムを読出すとともに、RAM23を作業領域として用いて制御用のプログラムを実行することにより、カードユニット2を動作させる各種制御を実行する。CPU21が実行する制御には、前述した玉の貸出しを行なうための貸出制御、パチンコ遊技機1の各種遊技関連情報を管理するための遊技関連情報管理制御、および、表示装置3に表示する画像を指示すること等の表示制御が含まれる。CPU21が後述するような各種演出表示を行なう場合には、ROM22に記憶された複数の演出表示データから条件に応じて必要なデータを読出し、そのデータに基づいて演出表示を行なう画像表示制御を行なう。また、CPU21は、カードリーダライタ200を制御して、前述したカードからカード残額および貯玉数情報を読出す処理、および、カード残額、貯玉数情報および獲得玉数情報を記録する処理を行なう。
CPU21は、前述したような貸玉検出信号、カード返却信号、大当り中信号、スタート信号、確変中信号、普図時短中信号、および、遊技中信号等の各種信号を、入出力インターフェース29を介して受け、これらの信号に基づいて、パチンコ遊技機1に関する各種遊技関連情報を管理する処理を行なう。
VDP24は、画像表示用のIC(Integrated Circuit,集積回路)である。CPU21からVDP24には、画像表示をするための指令データとしての表示制御データが送信される。VDP24は、受信した表示制御データに従った画像表示をするために、画像データが記憶されたキャラクタROM26から必要なデータを読出す。そして、VDP24は、読出したデータに従ってLCD27に表示するための画像データを生成し、その画像データをVRAM25に格納する。そして、VRAM25内の画像データは、R(Red,赤),G(Green,緑),B(Blue,青)信号(RGB信号)に変換されて、表示装置3を構成するLCD27へ与えられる。これにより、カードユニット2において管理している各種遊技関連情報等の各種画像が表示される。また、タッチパネル28の操作に応じた操作信号がVDP24を介してCPU21へ与えられる。CPU21では、タッチパネル28から与えられた操作信号に応じて、遊技者の操作に応じた遊技関連情報等の画像を表示するための制御を行なう。表示装置3は、LCD27とタッチパネル28とを含む。
遊技場内には、パチンコ遊技機1が設置された遊技場内全体を管理対象として遊技関連情報等の各種情報を管理する獲得玉管理サーバ8が設けられている。また、遊技場内にはパチンコ遊技機1が複数台並べて配置されている遊技機設置島100が複数設けられている。
カードユニット2は、ハブ7を介して獲得玉管理サーバ8とデータの通信が可能なように接続されている。カードユニット2においては、カードユニット制御用マイクロコンピュータ20が、データ通信のソフトウェアを実行してデータ通信を行なうデータ通信機能を有しており、入出力インターフェース29を介してハブ7を介して獲得玉管理サーバ8とデータの通信を行なう。
カードユニット2において管理されている大当り回数等の各種遊技関連情報(遊技データともいう)および獲得玉データは、獲得玉管理サーバ8からの要求に応じて、または、定期的に、獲得玉管理サーバ8に与えられる。これにより、獲得玉管理サーバ8では、遊技場内のすべてのパチンコ遊技機1を対象として遊技関連情報や獲得玉データ等の各種情報を管理する。たとえば、獲得玉管理サーバ8では、各パチンコ遊技機1の遊技関連情報や獲得玉データを台別に所定期間にわたり記憶し、各種情報についての管理を行なう。
また、獲得玉管理サーバ8において管理されている各種遊技関連情報は、カードユニット2からの要求に応じて、ハブ7を介してカードユニット2に与えられる。
獲得玉管理サーバ8には、CPU81、ROM82、RAM83を含む制御回路であり、獲得玉管理サーバ8の全体を制御する制御部80と、ハブ7を介して獲得玉管理サーバ8と通信するための入出力インターフェース84と、獲得玉管理サーバ8に所定の情報を入力するための入力部85と、獲得玉管理サーバ8で処理された所定の情報を表示するための表示部86と、獲得玉管理サーバ8で処理される所定の情報を記憶するための記憶部87とが設けられている。
制御部80のCPU81は、ROM82または記憶部87に記憶された情報処理用のプログラムを読出すとともに、RAM83を作業領域として用いて情報処理用のプログラムを実行することにより、獲得玉管理サーバ8を動作させる各種情報処理を実行する。CPU81が実行する情報処理には、パチンコ遊技機1の遊技関連情報を集計する遊技関連情報集計処理、カードユニット2の表示装置3に表示するための画像データを生成する画像データ生成処理、生成された画像データをカードユニット2に送信する画像データ送信処理が含まれる。
獲得玉管理サーバ8は、入出力インターフェース84を介して、ハブ7を経由してカードユニット2と各種の情報を送受信する。
入力部85は、キーボードやマウスであり、獲得玉管理サーバ8(CPUを含む制御部80)に必要な情報を入力することができる。表示部86は、液晶表示装置またはCRT(Cathode Ray Tube)等のディスプレイであり、獲得玉管理サーバ8で管理される情報等の各種の情報を表示することができる。記憶部87は、ハードディスクドライブ(HDD,Hard Disk Drive)等の磁気ディスク記憶装置であり、CPU81を含む制御部80に接続されている。記憶部87としては、磁気ディスク記憶装置に代えて、光磁気ディスク記憶装置や、光ディスク等を用いることもできる。
遊技場に設置されている玉計数器94内には、前述したように、表示装置322、323、選択手段としての選択ボタン325、カウンタ331、扉開閉手段としての開閉扉332を開閉させるモータが設けられており、それらは、図4に示されるように全て制御装置340に連結され、制御されている。そして本実施の形態において前記制御装置340には、CPU、ROM、RAM、入出力インターフェースが備えられている。さらに、制御装置340には、カード挿入/排出口351に挿入されたカードを取込んでデータの読込みおよび書込みを行なうカードリーダライタ301と、カードストック部から取出したビジターカードに所定のデータを書込んで排出するカード発行器300とが、接続されている。
遊技場には、さらに景品交換用のPOS端末43が設置されている。このPOS端末43は、玉計数器94から発行されたカードによって特定される玉数データ(獲得玉データまたは貯玉データ)を用いて景品交換され、獲得玉数を貯玉したりすることを可能にするものである。
POS端末43には、マイクロコンピュータ44が設けられている。このマイクロコンピュータ44には、制御中枢としてのCPU45、CPU45の制御動作プログラムを格納しているROM48、CPUのワークエリアとしてのRAM47、外部機器との信号の入出力を行なうための入出力インターフェイス41、画像制御専用のVDP46、キャラクタROM50、VRAM49とが備えられている。
さらに、POS端末43には、カードリーダライタ51、LCD52、タッチパネル53、リセットボタン57が設けられている。カードリーダライタ51は、会員カードやビジターカードが挿入されることにより、そのカードに記録されているデータを読取りCPU45に入力する機能を有する。タッチパネル53は、オペレータがタッチ操作することにより所定の操作信号をVDP46に入力するためのものである。LCD52は、VDP46からの制御信号に従って画像を表示するためのものである。リセットボタン57は、遊技者が操作できず遊技者の係員が操作可能な箇所(たとえば係員が所持する鍵により開錠して開けることのできる箇所)に設けられており、このリセットボタン57を係員が操作することによりリセット信号が入出力インターフェイス41に入力される。この入出力インターフェイス41は、獲得玉管理サーバ8の入出力インターフェイス84と接続されている。
次に、カードユニット2のCPU21により実行される制御動作を、図5〜図9に基づいて説明する。
図5は、カードユニット処理のメインプログラムを示すフローチャートである。まず、ステップS(以下単にSという)1により、貨幣受付時処理が行なわれ、S2により、カード受付時処理が行なわれ、S3により、カード返却処理が行なわれ、その後制御がS1へ戻る。
図6は、図5のS1に示した貨幣受付処理の具体的制御内容を示すフローチャートである。S35により、貨幣の投入があったか否かの判断がなされ、ない場合には適正貨幣投入済フラグがONになっているか否かの判断がなされ、なっていない場合にはこの貨幣受付時処理が終了する。貨幣(1000円札)が貨幣投入口60に投入されて貨幣検出スイッチ40から貨幣検出信号が入力されれば、S35によりYESの判断がなされてS37へ進み、適正貨幣投入済フラグがONになっているか否かの判断がなされる。この適正貨幣投入済フラグとは、適正な貨幣が投入されたことによりONとなるフラグであり、既にONになっているということは、適正な貨幣が既に投入されているということであり、その場合には、S37によりYESの判断がなされて、追加投入された貨幣を返却する処理がなされる。
S37により、適正貨幣投入フラグがONになっていないと判断された場合には、S38により、投入貨幣の真贋判別がなされ、S39により、適正な貨幣であるか否かの判断がなされる。適正な貨幣でない場合にはS40によりその不適正貨幣の返却が行なわれる。一方、適正貨幣の場合には、S41により、適正貨幣投入済フラグをONにする処理がなされる。次にS42に進み、玉貸操作があったか否かの判断がなされる。ない場合にはこの貨幣受付時処理が終了するが、玉貸ボタン27aが操作されて玉貸操作信号が入力されれば、S42によりYESの判断がなされてS43へ進み、玉貸処理が実行される。この玉貸処理とは、諸定額(たとえば500円)分の玉貸しを行なうとともに、投入された貨幣(1000円札)を貨幣ストック部に収納する処理である。投入貨幣額から玉貸しに使用された額を引いた残り金額は、精算時にカード残額(プリペイド残額)として、ビジターカードおよび会員カードに記録されて排出される。なお、会員カードの場合にはカードに記録することなく会員カードにカードIDと対応付けて獲得玉管理サーバ8に記憶してもよい。次に、S44へ進み、適正貨幣投入済フラグをOFFにする制御が行なわれる。
S35により、貨幣の投入がないと判断された場合には、S36により、適正貨幣投入済フラグがONになっているか否かの判断がなされ、ONになっていない場合にはこの貨幣受付時処理が終了するが、ONになっている場合にはS42に進み、玉貸操作を受付ける制御に移行する。
図7、図8は、図5のS2に示したカード受付時処理の具体的制御内容を示すフローチャートである。S50により、カードが挿入されたか否かの判断がなされる。カードが挿入されていなければS51により、適正カード挿入済フラグがONになっているか否かの判断がなされる。この適正カード挿入済フラグとは、挿入されたカードがそのカードの記録データのデータフォーマット上適正である場合にはONになるフラグである。適正カード挿入済フラグがONになっていない場合にはこのカード受付時処理が終了する。
会員カードまたはビジターカードがカード挿入口26aに挿入されてカードリーダライタ200がその挿入カードを検出したときに、S50によりYESの判断がなされてS52へ進み、適正カード挿入済フラグが既にONになっているか否かの判断がなされる。ONになっている場合には既に適正カードが挿入されている状態のため、追加挿入されたカードをS57により返却する。一方、適正カード挿入済フラグがONになっていない場合にはS53により、挿入カードの適否判定を行なう。これは、挿入されたカードに記録されているデータのデータフォーマットのみに基づいた適否判定である。S54により、適否判定の結果適正カードであるか否かの判断がなされ、適正カードでない場合にはその不適正カードをS57により返却する。一方、適正カードである場合にはS55へ進み、適正カード挿入済フラグをONにする。
次にS56へ進み、オフライン時発券記録があるか否かの判断がなされる。このオフライン時発券記録とは、オフライン状態となっている玉計数器94から獲得玉数データが記録されたカードが発券される際に、そのカードに記録されるデータである(図15のST87参照)。このカードに記録されたオフライン時発券データは、オンライン状態のPOS端末43やカードユニット2にそのオフラインカードが挿入されて獲得玉管理サーバ8によるオフラインカードのデータの認証が行なわれたときに、カードの記録から消去される。
オンライン状態時の玉計数器94からカードが発券されている場合には、オフライン時発券データの記録はないために制御がS66へ進むが、オフライン状態の玉計数器94からカードが発券されている場合には、S56によりYESの判断がなされてS58へ進み、獲得玉データとカードIDと玉計数器IDとオフラインカード受付通知信号とが、獲得玉管理サーバ8へ送信される。次にS61により、認証結果を獲得玉管理サーバ8から受信したか否かの判断を行ない、受信するまで待機する。獲得玉管理サーバ8は、図27で後述するように、「適正」、「不適正」、「未定」のいずれかの認証結果を返信する。「適正」は、挿入されているオフラインカードを発券した玉計数器94が既にオンライン状態に復帰しておりそのオフライン期間中の発券処理データ(カードIDやオフライン加算値等)が獲得玉管理サーバ8に送信されており、その発券処理データに基づいて適否認証した結果適正と判断されたときの認証結果である。「不適正」は、挿入されているオフラインカードを発券した玉計数器94が既にオンライン状態に復帰しておりそのオフライン期間中の発券処理データ(カードIDやオフライン加算値等)が獲得玉管理サーバ8に送信されており、その発券処理データに基づいて適否認証した結果不適正と判断されたときの認証結果である。「未定」は、挿入されているオフラインカードを発券した玉計数器94が未だオンライン状態に復帰しておらず、そのオフライン期間中の発券処理データ(カードIDやオフライン加算値等)が獲得玉管理サーバ8に送信されていない段階のため、適否判定ができないときの認証結果である。
そして、認証結果を受信した段階でS62により、認証結果が適正であるか否かの判断を行ない、適正な場合にはS62bに進むが、適正でないと判断された場合にはS62aで未定か否かの判断を行ない、未定でもないすなわち不適正の場合にはS63へ進む。獲得玉管理サーバ8からの認証結果が「適正」の場合には、S62bにより、挿入されているカードがビジターカードか否かの判断がなされる。会員カードの場合には、獲得玉数データがカード自体には記録されず獲得玉管理サーバ8にそのカードIDと対応付けて記憶しているが、ビジターカードの場合には、獲得玉管理サーバ8での記憶ばかりでなくカード自体にも獲得玉数データを記録しているために、そのカード自体の獲得玉数データにオフライン加算値を加算しなければならない。そのために、ビジターカードの場合にはS62cに移行し、カードに記録されているオフライン加算値を獲得玉データに加算する処理が行なわれる。その後、S62dにより、カードに記録されているオフライン時発券データとオフライン加算値とが消去されて、S65aへ移行する。オフライン加算値とは、オフライン状態の玉計数器94により計数された獲得玉が特定可能なカードが発券される際に、そのカード自体に獲得玉を加算値として記録するのであり(図15のST87参照)、その加算値のことである。S62bによりビジターカードでないすなわち会員カードであると判断された場合には、獲得玉数データがカード自体には記録されていないために、S62cの処理を行なうことなく制御がS62dへ移行する。一方、会員カードであっても、オフライン状態の玉計数器94から発券される場合には、計数された獲得玉数をオフライン加算値として会員カード自体に記録して排出する(図15のST87、ST88参照)。そのために、ビジターカードばかりでなく会員カードも、S62dの「オフライン加算値の消去処理」を行なう必要がある。なお、獲得玉管理サーバ8側においては、オフライン時に発券処理を行なった玉計数器94がオンライン状態に復帰した際に認証してサーバデータテーブル上でオフライン加算値の獲得玉への加算処理が行なわれている(図29のS260参照)。また、ビジターカードであっても、獲得玉数データをカード自体には記録せず獲得玉管理サーバ8にそのカードIDと対応付けて記憶させるのみにしてもよく、その場合には、S62bとS62cの処理ステップは不要となる。
獲得玉管理サーバ8からの認証結果が「未定」の場合には、制御がS65aへ移行する。
獲得玉管理サーバ8からの認証結果が「不適正」の場合に実行されるS63では、係員によるリセット操作があったか否かの判断がなされ、あるまで待機する。不適正なカードが挿入されたことに対し係員による人為的な対処を行なった後その係員がリセットボタン42を操作すれば、S63によりYESの判断がなされてS64へ進み、その不適正カードを排出する処理が行なわれ、S65により、適正カード挿入済フラグをOFFにしてこのカード受付時処理が終了する。
一方、S51により、適正カード挿入済フラグがONになっていると判断された場合には、直接制御がS66へ進む。
図8のS66では、玉貸操作があったか否かの判断がなされる。未だに玉貸操作がない場合にはS67により、再プレイ操作があったか否かの判断がなされる。未だに再プレイ操作がない場合にはこのカード受付時処理が終了する。
遊技者が玉貸ボタン27aを操作すれば、S66によりYESの判断がなされてS68へ進み、挿入されているカードのカード残額があることを条件に玉貸処理が実行される。この玉貸処理は、カードに記録されているカード残額を用いた玉貸である。カードは、投入貨幣の残額であるカード残額と、遊技をした結果遊技者が獲得した獲得玉数または前日までの遊技で貯玉された貯玉数を特定でき、玉貸操作が行なわれた場合にはカード残額の方を用いて玉貸処理を行ない、再プレイ操作が行なわれた場合には獲得玉数または貯玉数を用いて玉貸が行なわれる。なお、貯玉が可能なのは会員カードのみであり、ビジターカードの場合には、その日に獲得した獲得玉数を貯玉することなくすべて景品交換しなければならない。
次にS69に進み、カード残額を減算する処理がなされる。これは、玉貸処理によって貸出された貸玉数に相当する額がカード残額から減算される処理である。
一方、遊技者が再プレイボタン27cを操作して再プレイ操作信号が入力されれば、S67によりYESの判断がなされ、S70により、挿入されているカードが会員カードであるか否かの判断がなされる。会員カードである場合には、S71により、カードIDを獲得玉管理サーバ8へ送信して玉数データの問合せを行なう。会員カードの場合には、カードIDとセキュリティデータしか記録されておらず、そのカードIDに対応する玉数データを獲得玉管理サーバ8が記憶している。よって、挿入されたカードが会員カードの場合には、その会員カードに記録されているカードIDを獲得玉管理サーバ8へ送信し、獲得玉管理サーバ8でその送信されてきたカードIDに対応して記憶されている玉数データを返信してもらう必要がある。
なお、玉数データとは、その日に獲得した獲得玉数と前日までの遊技で獲得した獲得玉数を貯玉した貯玉数との2種類がある。そして、S72により、獲得玉管理サーバ8から玉数データの返信があったか否かの判断がなされ、あるまで待機する。あった段階でS73へ進み、返信されてきた玉数データの中に、当日の獲得玉数があるか否かの判断がなされる。ある場合にはS74に進み、玉貸処理を行なった後、S75により、玉貸数を当日の獲得玉数から減算して減算結果をカードIDとともに獲得玉管理サーバ8へ送信する処理がなされる。これを受けた獲得玉管理サーバ8では、当日の獲得玉数を減算後の獲得玉数に更新する処理を行なう。
一方、当日の獲得玉数がない場合には、S76によりた玉貸処理を行なった後、S77により、(玉貸+手数料)分の玉数を貯玉数から減算して減算結果をカードIDとともに獲得玉管理サーバ8へ送信する処理が行なわれる。これを受けた獲得玉管理サーバ8では、そのカードIDに対応する貯玉数を、減算後の貯玉数に更新する処理を行なう。
このように、貯玉数が存在する場合においても当日の獲得玉数が存在する場合には、その当日の獲得玉数の方を優先して玉貸処理に使用する。これは、貯玉数を使用する場合には、一般的に手数料が徴収されるために、遊技者の不利益となり、それを回避するために、当日の獲得玉数がある場合にはそちらの方を優先して玉貸処理に使用する。
挿入されているカードがビジターカードの場合にはS70によりNOの判断がなされてS78へ進み、使用時認証依頼信号とカードIDと記録されている獲得価値とを獲得玉管理サーバ8へ送信する処理がなされる。獲得玉管理サーバ8では、これを受けて認証処理を行ない、その認証結果を返信する。この認証は、ビジターカードに記録されている獲得価値(確定獲得玉数)と獲得玉管理サーバ8に記憶されている当該ビジターカードの確定獲得玉数とを比較して一致するか否かを判定しているものである(図26(b)参照)。よって、たとえば、S62でYESと判断された場合(玉計数器94がオンラインに復帰している状態で適正と認証された場合)には、オフライン加算値が既に確定獲得玉数に加算されており、その加算後の確定獲得玉数についての一致判定となる。一方、S62aでYESと判断された場合(玉計数器94がオンライン状態に復帰しておらず未定と認証された場合)には、オフライン加算値が未だ確定獲得玉数に加算されておらず、加算前の確定獲得玉数についての一致判定となり、一致して適性と判断された場合にはその加算前の確定獲得玉数の範囲内で玉が貸出されて再プレーが可能となる。すなわち、認証結果が「未定」のオフライン加算値については再プレー使用できない。このことは、会員カードによる再プレイに際しても同様である。なお、このS79、S80の認証段階およびS71、S72の問合せ段階において、再度S61〜S62dの認証処理(「適正」、「不適正」、「未定」の認証結果に基づく処理)を実行してもよい。
次に、S79により、認証結果が受信されたか否かの判断がなされ、受信するまで待機する。そして、受信した段階でS80により、その認証結果が適正であったか否かの判断が行なわれ、適正でない場合にはS63以降の異常カード挿入時の処理に移行する。一方、適正であった場合にはS81へ進み、獲得玉数があることを条件に玉貸処理が実行される。次にS82により、玉貸数を獲得玉数から減算して減算結果に更新するとともに、その減算結果をカードIDとともに獲得玉管理サーバ8へ送信する処理が行なわれる。
図9は、図5のS3で示したカード返却処理の具体的制御内容を示すフローチャートである。S89により、カード返却操作があったか否か判断され、返却操作がない場合にはこのカード返却処理が終了する。カード返却操作があった場合には、S90により、投入された貨幣の残額があるか否か判定される。前述のように、1000円札を投入して1回の玉貸操作で500円分玉貸しされるため、残額として500円のこる場合がある。その場合には、S90でYESの判断がなされ、S91により、適正カード挿入済フラグがONになっているか否かの判断がなされる。
ONになっていない場合には、S94により、ビジターカードをカードストック部から取出して、新たなカードIDを決めてそれをビジターカードに記録するとともに投入貨幣の残額を記録して、S96によりカードを排出する。S90により投入された貨幣の残額がないと判断された場合には、S95により、適正カード挿入済フラグがONになっているか否か判断される。S95によりONになっていると判断された場合、および、S91により適正カード挿入済フラグがONになっていると判断された場合には、S97により、投入貨幣残額をカード残額としてカードに加算記録し、S92に進み、獲得玉更新信号と現在の獲得玉データと挿入されているカードのカードIDとを獲得玉管理サーバ8へ送信する処理が行なわれる。次にS93により、適正カード挿入済フラグがOFFに切換えられ、S96のカード排出処理がなされてこのカード返却処理が終了する。
図10は、玉計数器処理のメインプログラムを示すフローチャートである。まず、ST1により、玉計数器94と獲得玉管理サーバ8との接続がオフラインになっているか否かを判定するオフライン判定処理が行なわれ、ST2により、カード受付時処理が行なわれ、ST3により、玉計数処理が行なわれ、ST4により、発券処理が行なわれ、ST5により、サーバが復旧したときに実行されるサーバ復旧時処理が行なわれ、その後制御がST1へ戻る。
図11は、図10のST1に示したオフライン判定処理の具体的制御内容を示すフローチャートである。ST18により、オフラインフラグがONになっているか否かの判断がなされる。オフラインフラグは、玉計数器94と獲得玉管理サーバ8とが通信不能状態(オフライン状態)になっている最中ONになるフラグである。オフライン状態になっていない場合にはST18によりNOの判断がなされてST20へ進み、オンライン状態からオフライン状態に変化したか否かの判断がなされ、変化していない場合にはこのオフライン判定処理が終了する。一方、オンライン状態からオフライン状態に変化した際に、ST20によりYESの判断がなされてST21へ進み、オフラインフラグをONにする処理がなされ、ST22により、オフラインに切換わった時刻を記憶する処理がなされる。
オフラインフラグがONになった後においては、ST18によりYESの判断がなされてST19に進み、オフライン状態からオンライン状態に復帰したか否かの判断がなされ、復帰していなければこのオフライン判定処理が終了する。一方、復帰した段階で、ST19によりYESの判断がなされて制御がST23へ進み、オフラインフラグをOFFにする制御がなされ、ST24により、オンライン復帰時刻を記憶する処理がなされ、ST25により、復帰時データ送信処理が行なわれる。
図12は、図11のST25に示した復帰時データ送信処理の具体的処理内容を示すフローチャートである。ST28により、オフライン時発券フラグがONになっているか否か判定される。オフライン時発券フラグとは、オフライン状態の玉計数器94により獲得玉数が計数されてカードが発行されたときにONとなるフラグである(図15のST80a参照)。オフライン時発券フラグがONのときには、S29により、オフライン時発券フラグをOFFにして、S30により、復帰通知信号とオフライン中の発券履歴データとを、獲得玉管理サーバ8へ送信する処理が行なわれる。オフライン中の発券履歴データとは、たとえば、図22(a)に示すデータであり、発券時刻データt4、t7、t10と、発券したカードのIDデータ0002、1001、1002と、獲得玉の計数値である加算値データ(獲得玉数データ)である。
図13は、図10のST2に示したカード受付時処理の具体的制御内容を示すフローチャートである。ST50により、カードが挿入されたか否かの判断がなされる。カードが挿入されていなければこのカード受付時処理が終了する。
会員カードまたはビジターカードがカード挿入口26aに挿入されてカードリーダライタ200がその挿入カードを検出したときに、ST50によりYESの判断がなされてST52へ進み、適正カード挿入済フラグが既にONになっているか否かの判断がなされる。ONになっている場合には既に適正カードが挿入されている状態のため、追加挿入されたカードをST57により返却する。一方、適正カード挿入済フラグがONになっていない場合にはST53により、挿入カードの適否判定を行なう。これは、挿入されたカードに記録されているデータのデータフォーマットのみに基づいた適否判定である。ST54により、適否判定の結果適正カードであるか否かの判断がなされ、適正カードでない場合にはその不適正カードをST57により返却する。一方、適正カードである場合にはST55へ進み、適正カード挿入済フラグをONにする。
次にST56へ進み、オフライン時発券記録があるか否かの判断がなされる。このオフライン時発券記録とは、オフライン状態となっている玉計数器94により獲得玉が計数されてカードが発券される際に、そのカードに記録されるデータである(図15のST87参照)。オンライン状態時の玉計数器94からカードが発券されている場合には、オフライン時発券データの記録はないためにこのカード受付時処理が終了するが、オフライン状態の玉計数器94からカードが発行されている場合には、ST56によりYESの判断がなされてST58へ進み、獲得玉データとカードIDと玉計数器IDとの記録データをカードから読取って記憶する処理がなされる。
次にST59へ進み、オフラインフラグがONになっているか否かの判断がなされる。ONになっていない場合には、このカード受付時処理が終了する。次にST61により、認証結果を獲得玉管理サーバ8から受信したか否かの判断を行ない、受信するまで待機する。そして、受信した段階でST62により、認証結果が適正であるか否かの判断を行ない、適正な場合にはST66に進むが、適正でないと判断された場合にはST62aで未定か否かの判断を行ない、未定でもないすなわち不適正の場合にはST62bにより不適正な旨を表示装置322により表示した後、ST63へ進む。獲得玉管理サーバ8からの認証結果が「適正」の場合には、ST66により、挿入されているカードがビジターカードか否かの判断がなされる。ビジターカードの場合には、ST67により、カードに記録されているオフライン加算値を獲得玉データに加算する処理がなされた後、ST68により、カードに記録されているオフライン時発券データとオフライン加算値とが消去されて、このカード受付処理が終了る。ST66によりビジターカードでないすなわち会員カードであると判断された場合には、ST67の処理を行なうことなく制御がST68へ移行する。
獲得玉管理サーバ8からの認証結果が「未定」の場合には、このカード受付処理が終了る。
次にST63では、係員によるリセット操作があったか否かの判断がなされ、リセット操作があるまでST62bの不適正表示処理が実行される。不適正なカードが挿入されたことに対し係員による人為的な対処を行なった後その係員がリセットボタンを操作すれば、ST63によりYESの判断がなされてST64へ進み、その不適正カードを排出する処理が行なわれ、ST65により、適正カード挿入済フラグをOFFにしてこのカード受付時処理が終了する。
図14は、図10のST3に示した玉計数処理の具体的制御内容を示すフローチャートである。ST70により、開閉扉32が開放されているか否か判定され、開放されていない場合にはこの玉計数処理の制御が終了する。開閉扉32が開放されて玉が投入できる状態になっている場合には、制御がST71へ進み、投入された玉を検出したか否かの判断がなされ、検出するまで待機する。遊技者が獲得した景品玉が投入された場合には、ST71によりYESの判断がなされてST72に進み、計数玉カウンタが「1」加算更新されてST73により、すべての玉の計数が終了したか否かの判断がなされ、終了していない場合にはST71に戻り、すべての投入玉が計数されるまでST71→ST72→ST73→ST71のループを巡回する。そしてすべての投入玉が検出されてその投入玉の数だけ計数玉カウンタが加算更新された段階で、ST73によりYESの判断がなされてこの玉計数処理が終了する。
図15は、図10のST4に示された発券処理の具体的制御内容を示すフローチャートである。ST75により、全玉交換操作があったか否かの判断がなされ、ない場合にはST76により、余り玉返却操作があったか否かの判断がなされ、ない場合にはこの発券処理が終了する。全玉交換ボタン50aが操作された場合には、ST75によりYESの判断がなされてST77へ進み、計数玉カウンタの値を加算値(獲得玉数)として記憶し、ST78により、計数玉カウンタをクリアする処理がなされる。
一方、余り玉返却ボタン50bが操作された場合にはST76によりYESの判断がなされて制御がST85へ進み、計数玉カウンタの値から余り玉を減算した値を加算値(獲得玉数)として記憶し、ST86により余り玉を返却した後、ST78により計数玉カウンタをクリアする処理が行なわれる。
次にST79により、適正カード挿入済フラグがONになっているか否かの判断がなされる。適正なビジターカードまたは会員カードが既に挿入されている場合には、ST79によりYESの判断がなされるが、未だ挿入されていない場合にはST81に進み、ビジターカードをカードストック部から取出して新たなカードIDをそのビジターカードに記録する処理がなされた後、制御がST80へ進む。
ST80では、オフラインフラグがONになっているか否かの判断がなされ、ONになっていない場合すなわちオンライン状態の場合にはST82へ進み、会員カードであるか否かの判断がなされる。会員カードが挿入されている場合にはST82によりYESの判断がなされてST84へ進むが、ビジターカードが挿入されている場合あるいは何らカードが挿入されておらずST81によりカードストック部から新たなビジターカードが取出されて待機状態となっている場合には、ST82によりNOの判断がなされて、ST83へ進む。ST83では、カードの獲得玉データに加算値を加算更新する処理が行なわれる。この「加算値」とは、前述のST77またはST85により記憶された加算値のことである。また「カード」とは、挿入されているビジターカードあるいはST82によりカードストック部から取出されたビジターカードのことであり、カードストック部から取出されたビジターカードの場合には「獲得玉データ」は「0」となっている。
次にST84により、獲得玉更新信号とカードIDと玉計数器IDと加算値とを獲得玉管理サーバ8へ送信する処理が行なわれた後、ST88へ進む。ST80によりオフラインフラグがONになっていると判断された場合すなわちオフライン状態の場合には、ST80aによりオフライン時発券フラグがONにされて、ST87へ進み、ST77またはST85により記憶された加算値(オフライン加算値)とオフライン時発券データとをカードに記録する処理がなされた後ST88へ進む。すなわち、玉計数器94がオフライン状態のときには、カードにオフライン加算値とオフライン時発券データ(オフライン状態で発券されたカードである旨を示すデータ)とを記録するのである。
次にST88では、カードが排出され、ST89により、適正カード挿入済フラグをOFFにする処理がなされ、ST90により、加算値(オフライン加算値を含む)とカードIDと発券時刻とを発券履歴データとして記憶し、ST91により、加算値と余り玉数の記憶をクリアする処理がなされて、この発券処理が終了する。
図16は、図10のST5に示したサーバ復旧時処理の具体的制御内容を示すフローチャートである。ST135により、サーバ復旧信号を受信したか否かの判断がなされる。獲得玉管理サーバ8からサーバ復旧信号が送信されてくれば、ST135によりYESの判断がなされてST136へ進み、獲得玉管理サーバ8の故障期間中のデータを読出して獲得玉管理サーバ8へ送信する処理が行なわれる。獲得玉管理サーバ8は、そのデータを受信して記憶することにより、故障期間中の欠損したデータを復旧させる。
次に、POS端末43の制御動作を、図17〜図21に基づいて説明する。
図17を参照して、S149により、オフライン判定処理が行なわれる。これは、図10のST1に示したオフライン判定処理と同様の処理である。先ず、このオフライン判定処理を図19に基づいて説明する。S118により、オフラインフラグがONになっているか否かの判断がなされる。オフラインフラグは、玉計数器94と獲得玉管理サーバ8とが通信不能状態(オフライン状態)になっている最中ONになるフラグである。オフライン状態になっていない場合にはS118によりNOの判断がなされてS120へ進み、オンライン状態からオフライン状態に変化したか否かの判断がなされ、変化していない場合にはこのオフライン判定処理が終了する。一方、オンライン状態からオフライン状態に変化した際に、S120によりYES1の判断がなされてS121へ進み、オフラインフラグをONにする処理がなされ、S122により、オフラインに切換わった時刻を記憶する処理がなされる。
オフラインフラグがONになった後においては、S118によりYESの判断がなされてS119に進み、オフライン状態からオンライン状態に復帰したか否かの判断がなされ、復帰していなければこのオフライン判定処理が終了する。一方、復帰した段階で、S119によりYESの判断がなされて制御がS123へ進み、オフラインフラグをOFFにする制御がなされ、S124により、オンライン復帰時刻を記憶する処理がなされ、S125により、復帰時データ送信処理が行なわれる。
次に、図17に戻り、S150により、カードが挿入されたか否かの判断が行なわれる。カードが挿入されれば、カードリーダライタ51から挿入検出信号がCPU45に送信され、S150によりYESの判断がなされる。そして、S151により、適正カード挿入済フラグがONになっているか否かの判断がなされる。既に適正カードが挿入されている状態で追加カードが挿入された場合には、S151によりYESの判断がなされてS152により、その追加カードが返却されてS150へ戻る。一方、適正カードが挿入されていない状態でカードが挿入された場合には、制御がS153へ進み、挿入カードの適否判定が行なわれる。この適否判定は、挿入されたカードに記録されているカードデータのデータフォーマットに基づいて行なわれる。次にS154により、適正カードであるか否かの判断がなされ、適正カードでない場合にはその不適正カードがS152により返却される。一方、適正カードの場合には、S155により、適正カード挿入済フラグをONにする処理が行なわれ、S156により、オフライン時発券記録があるか否かの判断が行なわれる。オフライン時発券記録とは、玉計数器94がオフライン状態のときに発行されたカードに記録されているものであり、この記録がある場合には制御がS169へ進むが、この記録がない場合にはS157により、挿入されたカードが会員カードであるか否かの判断が行なわれる。
会員カードである場合にはS157aにより、オフラインフラグがONになっているか否かの判断がなされ、POS端末43がオフライン中の場合には、S157cによりオフライン時POS処理フラグをONにした後S177へ進むが、オフライン中でない場合には、S158により、その会員カードのカードIDを獲得玉管理サーバ8へ送信する処理が行なわれる。獲得玉管理サーバ8は、その送信されてきたカードIDに基づいてカードの適否を認証し、その認証結果を返信する。S159により認証結果を受信したか否かの判断がなされ、受信するまで待機する。そして、受信した段階でS160により、その受信した認証結果が適正な結果であったか否かの判断が行なわれる。不適正な結果の場合には制御がS165へ進むが、適正な場合にはS161により、認証結果に含まれている玉数データを記憶した後、S177へ進む。
S157により会員カードでないすなわちビジターカードであると判断された場合には、S157bにより、オフラインフラグがONになっているか否かの判断がなされ、POS端末43がオフライン中の場合には、S157dによりオフライン時POS処理フラグをONにした後S177へ進むが、オフライン中でない場合には、S162へ進み、そのビジターカードのカードIDと獲得玉数とを読取って獲得玉管理サーバ8へ送信する処理がなされる。これを受けた獲得玉管理サーバ8は、そのビジターカードの適否を認証し、認証結果を返信する。S163により認証結果を受信したか否かの判断がなされ、受信するまで待機する。そして、認証結果を受信した段階でS164によりその認証結果が適正結果であったか否かの判断が行なわれる。適正な結果であった場合には制御がS177へ進むが、不適正結果であった場合にはS165へ進み、異常報知を行ない、S166により、係員によるリセット操作があったか否かの判断がなされ、リセット操作があるまで異常報知を続行する。係員が異常事態に対する対処を行なった後リセットボタン57を操作することにより、制御がS167へ進み、カードが排出され、S168により、適正カード挿入済フラグをOFFにする制御がなされた後、S150へ戻る。
S157bによりYESの判断がなされた場合には、図18のS189により、挿入されている会員カードのカードIDがLCD52により表示される。それを見たオペレータは、表示されているカードIDを手動で獲得玉管理サーバ8に入力する。すると、獲得玉管理サーバ8はカードIDに基づいてサーバデータテーブルを検索して、そのカードIDに対応する確定獲得玉数と貯玉数とが検索されて表示部86により表示される。オペレータは、その表示部86に表示されたそれらの玉数データを、手動でPOS端末43のタッチパネル53から入力する。すると、S190によりYESの判断がなされ、S191により、その入力された玉数データが記憶されて、制御がS177へ進む。
挿入されたカードにオフライン時発券記録がある場合には、制御がS169へ進み、挿入されているカードのカードIDと玉貸機IDとオフライン加算値とが読取られてそのデータを獲得玉管理サーバ8へ送信する処理が行なわれる。獲得玉管理サーバ8は、そのデータを受信して、サーバデータテーブルを検索して受信したカードIDが異常カードであるか否かの認証を行ない、かつそのオフラインカードを発券した玉計数器94が既にオンラインに復帰している場合にはオフライン加算値(獲得玉数)の照合認証を行ない、その認証結果を返信する。S170により、認証結果を受信したか否か判断され、受信するまで待機する。そして、受信した段階でS170aにより、その受信結果が異常カードであるか否かの判断が行なわれ、異常カードの場合には制御がS165に進むが、異常カードでない場合には、S171により適正である旨の返信があったか否か判定され、適正である旨の返信があった場合には(図33のS318参照)、S171eにより、オフラインカードPOS処理信号とカードIDと玉計数器IDと加算値とを獲得玉管理サーバ8へ送信する処理がなされる。このオフラインカードPOS処理信号とは、オフラインの玉計数器94により発券されたカードによるPOS処理(景品交換または貯玉処理)画行なわれたことを示す信号である。次にS172により、挿入されたカードが会員カードであるか否かの判断が行なわれる。
S171aにより、受信結果が異常カードでないと判断され、かつ、「未定」の認証結果が返信されてきた場合には(図33のS317参照)、S171によりNOと判定はれて制御がS171aに進み、オフラインカードである旨と読取った玉計数器IDとをタッチパネル53に表示する制御が行なわれる。次にS171bにより、適正である旨の操作があったか否かの判断がなされ、ない場合にはS171cにより、不適正である旨の操作があったか否かの判断がなされ、ない場合にはS171bに戻る。このS171b→S171c→S171bのループの巡回途中で、景品交換の操作を行なうオペレータがタッチパネル53の表示を見て、適正である旨の操作または不適正である旨の操作を行なう。具体的には、オペレータが、タッチパネルに表示されている玉計数器IDを見て、挿入されているオフラインカードがどの玉計数器94で発券されたものであるかを確認し、その玉計数器94がオフライン状態になっている旨の情報を事前に得ているか否か確認する。
玉計数器94が断線等によりオフライン状態になっている場合には、事前にオフラインとなった玉計数器94の玉計数器IDが景品交換用のオペレータに通知され、オペレータは事前にオフライン玉計数器の玉計数器IDを知っている。表示されている玉計数器IDがこの事前に通知を受けている玉計数器IDと一致する場合には、オペレータはすぐに適正である旨の操作をタッチパネル53により行なう。一方、表示されている玉計数器IDがこの事前に通知を受けている玉計数器IDと一致しない場合には、オペレータが遊技場の責任者にその旨連絡し、責任者の指示を仰ぐ。オペレータは責任者の指示に従って、適正または不適正の操作をタッチパネル53により行なう。適正である旨の操作がタッチパネル53により行なわれると、制御がS172へ移行する。一方、オペレータが不適正である旨の操作をタッチパネル53により行なった場合には、制御はS171dへ進み、その挿入されているカードのカードIDと不適正通知信号とが獲得玉管理サーバ8へ送信された後制御がS166へ移行する。
S172により会員カードであると判断された場合にはS173により、認証結果に含まれている玉数データ中の当日獲得玉数にオフライン時獲得玉増加量を加算する処理が行なわれる。次にS174により、その加算後の玉数データを表示し、S177へ進む。
一方、挿入されているカードがビジターカードの場合にはS172によりNOの判断がなされてS175へ進み、以前のトータル獲得玉数に今回の獲得玉数を加算する処理が行なわれ、S176により、加算後のトータル獲得玉数を表示した後、S177へ進む。
S177では、挿入されているカードが会員カードであるか否かの判断がなされ、ビジターカードの場合にはS178へ進み、景品交換操作があったか否かの判断がなされ、ない場合にはS149へ戻るが、操作があった場合にはS185により、景品交換処理を行なった後S150へ戻る。
一方、挿入されているカードが会員カードの場合にはS177によりYESの判断がなされてS179へ進み、景品交換操作があったか否かの判断がなされ、ない場合にはS180により、貯玉操作があったか否かの判断がなされ、ない場合にはS149へ戻る。遊技者が貯玉を希望して遊技場の係員が貯玉操作を行なえば、S180によりYESの判断がなされてS181に進み、貯玉処理が行なわれた後S150へ戻る。この貯玉処理は、当日の獲得玉数を貯玉数に加算更新した上で、その当日の獲得玉数を0クリアする処理である。
遊技者が景品交換を希望して遊技場の係員が景品交換操作を行なえば、S179によりYESの判断がなされてS182へ進み、景品交換処理が行なわれる。そしてS183により、景品交換後の獲得玉数の余りがあるか否かの判断がなされ、ない場合にはS150へ戻るが、ある場合には、S184によりその余りを貯玉処理した後、S186へ進む。
S186では、カードIDと処理時刻と処理結果データとをPOSの処理履歴データとして記憶する。次にS187により、オフラインフラグがONになっているか否かの判断がなされ、なっている場合にはS189へ進むが、ONになっていない場合には、S188により、カードIDと玉計数器IDと処理結果データとを獲得玉管理サーバ8へ送信した後、S189へ進む。S186では、挿入されているカードがビジターカードか否かの判断がなされ、ビジターカードでない場合すなわち会員カードの場合には、S191aでそのカードが排出されてS149へ戻る。ビジターカードの場合には、S190aによりそのビジターカードにカード残額があるか否かの判断がなされ、残額がない場合にはS149へ戻るが、残額がある場合にはそのカードを排出した後S149へ戻る。
図21(b)は、図19のS125に示した復帰時データ送信処理の具体的処理内容を示すフローチャートである。S126により、オフライン時POS処理フラグがONになっているか否か判定される。オフライン時POS処理フラグとは、オフライン状態の玉計数器94により獲得玉数が計数されて発券されたカードによりPOS端末43で景品交換等のPOS処理がなされたときにONとなるフラグである(図17のS157c参照)。オフライン時POS処理フラグがONのときには、S127により、オフライン時POS処理フラグをOFFにして、S128により、復帰通知信号とオフライン中のPOS処理履歴データとを、獲得玉管理サーバ8へ送信する処理が行なわれる。
図22の(a)は、図15の発券処理におけるST90により記憶される発券履歴データを示し、図22の(b)は、POS処理における図21(a)のS186で記憶されるPOSの処理履歴データを示す図である。
まず、(a)の発券履歴データを参照して、まず、時刻t0の時点で、カードIDが0001の会員カードが玉係数器94に挿入されて計数された玉数である加算器がその会員カードに記録されて発行(発券)される。
その後、t2の時刻でその玉計数器94がオフライン状態となる。その後、t4の時刻で、カードIDが0002の会員カードが玉計数器94に挿入されて計数された玉数であるオフライン加算値が記録されて発券されている。同様に、t7の時刻でカードIDが1001のビジターカードが発券され、t10の時刻においてカードID1002のビジターカードが発券されている。
その後t12の時刻において、玉計数器94がオンライン状態に復帰している。その後、t14の時刻でカードID1003のビジターカードが発券されている。
次に、図22の(b)を参照して、t1の時刻において、カードIDが0001の会員カードがPOS端末43に挿入されてPOS処理が行なわれている。具体的には、その会員カードによって特定される加算器が満額景品交換されている。このカードID0001の会員カードは、図22の(a)に示す時刻t0の時点で発券された会員カードであり、時刻t0の後時刻t1の段階で、その発券された会員カードがPOS端末43に挿入されて景品交換処理がなされたことが示されている。
次に、t3の時刻において、カードIDが0003の会員カードがPOS端末43に挿入されてその会員カードで特定される加算値が満額貯玉されている。この会員カード0003の会員カードは、図22の(a)の発券履歴データには示されていない会員カードであり、図22の(a)に示す発見履歴データを有する玉計数器94以外の玉計数器から発券された会員カードである。
次に、t4の時刻で発券されたカードID0002の会員カードがPOS端末43に挿入され、t5の時刻において、一部が貯玉されるとともに残りが景品交換されている。
以降、時刻t6の時点でカードID1008のビジターカードが景品交換され、時刻t8の時点でカードID1001のビジターカードが景品交換され、時刻t9の時点でカードID0009の会員カードが貯玉されており、時刻t11の時点でカードID1002のビジターカードが景品交換されており、時刻t13の時点でカードID1019のビジターカードが景品交換されており、時刻t15の時点でカードID1003のビジターカードが景品交換されている。
図22の(b)のPOS処理履歴データのうち、時刻t5、t8、t11の時点でPOS処理されたカードは、図22(a)を参照して、玉計数器94がオフライン中に発券されたカードによりPOS処理である。
次に、獲得玉管理サーバ8の制御動作を、図23〜図33に基づいて説明する。
図23は、サーバ処理におけるメイン処理を示すフローチャートであり、まずS200により、獲得玉管理サーバ8が故障から復旧したときに行なわれるサーバ復旧完了時処理が実行され、S201により、カードユニットに対応する処理が行なわれ、S202により玉計数器対応処理が行なわれ、S203により、POS端末に対応する処理が行なわれた後、S200へ戻る。
図24は、図23のS200に示したサーバ復旧完了時処理の具体的制御内容を示すフローチャートである。S203により、復旧完了操作があったか否かの判断がなされる。故障したサーバを遊技場の係員が修復して復旧完了操作を行なえば、S203によりYESの判断がなされてS204に進む、故障期間を指定してサーバ復旧信号を各玉計数器94に一斉配信する処理が行なわれる。次にS205に進み、故障期間中のデータを玉計数器94から受信したか否かの判断がなされ、受信するまで待機する。各玉計数器94は、サーバ復旧信号を受信したことによりその故障期間中のデータを獲得玉管理サーバ8へ送信するのであり、いずれかの玉計数器94から故障期間中のデータが送信されてくれば、S205によりYESの判断がなされてS206へ進み、データ送信してきた玉計数器94の玉計数器IDに対応付けてデータを記憶する処理が行なわれ、S207により、すべての玉計数器94のデータ受信が終了したか否かの判断がなされ、未だ終了していない場合にはS205に戻り、再度故障期間中のデータの受信を受付ける。そして、すべての玉計数器94からのデータ受信が終了した段階で、S207によりYESの判断がなされてサーバ復旧完了時処理が終了する。
図25〜図27は、図23のS201に示したカードユニット対応処理の具体的制御内容を示すフローチャートである。
図25を参照し、S211により、カードIDと玉数データの問合せを受信したか否かの判断がなされ、受信していない場合にはS212により、使用時認証依頼信号とカードIDと獲得価値とを受信したか否かの判断がなされ、受信していない場合にはS214により、獲得玉更新信号と現在の獲得玉データとカードIDとを受信したか否かの判断がなされ、受信していない場合にはこのカードユニット対応処理が終了する。
図8のS71によりカードユニット2からカードIDと玉数データの問合せとが送信されてくれば、S211によりYESの判断がなされてS219へ制御が進み、対応する玉数データ返信処理が行なわれる。
図8のS78によりカードユニット2から使用時認証依頼信号とカードIDと獲得価値とが送信されてくれば、S212によりYESの判断がなされて制御がS220へ進み、使用時認証処理が行なわれる。
図9のS92により、カードユニット2から獲得玉更新信号と現在の獲得玉データとカードIDとが送信されてくれば、S214によりYESの判断がなされて制御がS222へ進み、玉数データ減算更新処理が行なわれる。
図7のS58により、カードユニット2から、オフラインカード受付通知信号と獲得玉データとカードIDと玉計数器IDとが送信されてくれば、S215によりYESの判断がなされて制御がS224へ進み、オフラインカード受付時認証処理が行なわれる。
図26(a)は、図25のS219に示された対応する玉数データ返信処理の具体的制御内容を示すフローチャートである。S235により、受信したカードIDによりサーバデータテーブルを検索し、S236に、その検索された玉数データがカードユニット2に返信される。たとえば、図30のサーバデータテーブルを参照して、受信したカードIDが「0001」の場合には、確定獲得玉数(当日獲得玉数)として「a+b+c」が返信されるとともに、前日までの遊技によって確答した獲得玉数を貯玉した貯玉数Aが返信される。
図26(b)は、図25のS220に示された使用時認証処理の具体的制御内容を示すフローチャートである。S240により、受信したカードIDによりサーバデータテーブルが検索され、検索した獲得玉数と受信した獲得玉数とが一致するか否か判定される。そして一致する場合にはS242により適正である旨がカードユニット2に返信させ、一致しない場合にはS243により不適正である旨がカードユニット2に返信される。
ビジターカードの場合には、カード自体に獲得玉数データが記録されるために、その獲得玉数データが改ざんされるおそれがあり、改ざんされた場合には、S241により不適正である旨の判定がなされることとなる。
図26(c)は、図25のS222に示された対応する玉数データの減算更新処理の具体的制御内容を示すフローチャートである。S250により、データを送信してきたカードユニットのユニットIDによりサーバデータテーブルを検索し、S251により、その検索された獲得玉数を受信したカウント値に更新する処理が行なわれる。
図27は、図25のS224および後述する図28のS713のオフラインカード受付時認証処理の具体的制御内容を示すフローチャートである。受信したカードIDは異常カードであるか否かの判断が行なわれる。これは、図30に示すサーバデータテーブルを参照して、受信したカードIDの領域における異常カード情報に対応する領域に「異常」のデータが記憶されているか否かにより判断される。「異常」のデータが記憶されておれば異常カードと判定してS276へ進むが、「異常」のデータが記憶されていない場合には制御がS271へ進み、オフラインPOS処理があったか否かの判断が行なわれる。
この判断は、図30のサーバデータテーブルを参照して、「オフライン加算値」の領域に加算値データが記憶されているか否かに基づいて行なわれる。受信したカードIDに対応する領域に、その加算値データが記憶されている場合には、オフラインPOS処理があったと判断し、記憶されていない場合にはオフラインPOS処理がなかったと判断する。このオフライン加算値とは、オフラインカードをPOS端末43が受付けて、景品交換あるいは貯玉処理を行なった場合に、その挿入されたカードに記録されていたオフライン加算値のデータのことであり、その加算値がサーバデータテーブルのオフライン加算値の領域に記憶される。
サーバデータテーブルに異常カードのデータが記録されておらずかつオフライン加算値も記憶されていない場合には、制御がS272へ進み、受信したカードIDによりサーバデータテーブルを検索して、玉計数器IDの領域に獲得玉データを記憶し、確定獲得玉数に獲得玉を加算記憶する処理が行なわれる。次にS272aへ進み、受信した玉計数器IDは復帰済みか否か判断される。この判断は、サーバデータテーブルの受信した玉計数器IDの領域に「F」のデータが記憶されているか否かで判断する(図30参照)。獲得玉管理サーバ8は、後述するように、玉計数器94がオンライン状態に復帰した段階で認証を行なって、復帰した玉計数器IDのデータに復帰済みであることを示す「F」を付する(図29のS265参照)。受信した玉計数器IDが復帰済みであると判断された場合には、S273へ進み、「適正」である旨を返信するが、サーバデータテーブルに「F」が記録されていなければ、未だオンラインに復帰していない段階のため、「未定」である旨を返信する。
一方、オフラインPOS処理があったと判断された場合には、制御がS274へ進み、受信した獲得玉数データとPOS処理時の加算値とが一致するか否かの判断が行なわれる。これは、オフラインカードを用いてPOS端末43によりPOS処理が行なわれた時点におけるカードに記録されていた獲得玉数(加算値)をそのオフラインカードが後にカードユニット2または玉計数器94に挿入された時点におけるそのカードに記録されていた獲得玉数(加算値)とが一致するか否かの判定を行なうものであり、本来は両者一致する筈である。
一致する場合には制御がS272へ進むが、一致しない場合にはS275へ進み、図30のサーバデータテーブルにおける受信したカードIDに対応する領域データを異常カードに変更する処理が行なわれた後、S276へ進む。
S276では、不適正である旨をカードユニットまたは玉計数器94に返信し、S277により、データの送信元のID(ユニットIDまたは計数器ID)を表示して異常報知する処理が行なわれる。
図28は、図23のS202に示した玉計数器対応処理の具体的制御内容を示すフローチャートである。S710により、オフラインカード受付通知信号と獲得玉データとカードIDと玉計数器IDとを受信したか否かの判断がなされ、受信していない場合にはS711に進み、復帰通知信号とオフライン中発券履歴データとを受信したか否かの判断がなされ、受信していない場合にはS712へ進み、獲得玉更新信号とカードIDと玉計数器IDと加算値とを受信したか否かの判断がなされ、受信していない場合にはこの玉計数器対応処理が終了する。
図13のS58によりオフラインカード受付通知信号と獲得玉データとカードIDと玉計数器IDとが玉計数器94から送信されてくれば、S710によりYESの判断がなされてS713に進み、オフラインカード受付時認証処理が行なわれる。なお、このS713のオフラインカード受付時認証処理は、カードユニット対応処理でのオフラインカード受付時認証処理(図27参照)と同様であるため、ここでは説明の繰返しを省略する。
図12のS30により、復帰通知信号とオフライン中の発券履歴データとが送信されてくれば、S711によりYESの判断がなされてS714へ進み、復帰時認証処理が行なわれる。
図15のSP84により、獲得玉更新信号とカードIDと玉計数器IDと加算値とが送信されてくれば、S712によりYESの判断がなされてS715へ進み、玉数データ加算更新処理が行なわれる。
図29の(a)は、図28のS714に示された復帰時認証処理の具体的制御内容を示し、図29の(b)は、図27のS715の玉数データ加算更新処理の具体的制御内容を示すフローチャートである。
図29の(a)を参照して、S255により、I=0、K=0とする、初期化処理が行なわれる。なお、Iはオフライン期間中における発券されたカードのカードIDをその発券順序に従って特定するための変数であり、Kはオフライン期間中における発券されたカードの合計数を示す定数である。次にS256により、オフライン期間中における発券履歴データ中の全カードIDの数をKとする処理が行なわれる。たとえば、図22(a)の場合には、オフライン中における発券履歴データの全カードIDの数は、「3」となる。
次にS257により、カードID(I)によりサーバデータテーブルを検索する処理が行なわれる。この段階では、I=0のために、カードID(0)すなわち図22におけるオフライン中の一番最初の発券履歴データのカードID0002により、サーバデータテーブルが検索される。次にS258により、オフラインカードPOS処理があるか否かの判定が行なわれる。オフライン中に発券されたカードを用いて景品交換や貯玉を行なった場合には、図22のサーバデータテーブルに示すように、オフライン加算値のデータが記憶されている。その場合には、S258によりYESの判断がなされるが、記憶されていない場合にはNOの判断がなされてS260へ進む。オフラインカードが未だPOS端末43により景品交換あるいは貯玉処理がなされていない場合には、S258によりNOの判断がなされてS260により、発券履歴データのオフライン加算値を確定獲得玉数として加算記憶する処理が行なわれる。
一方、オフラインカードが既にPOS端末43により貯玉あるいは景品交換処理が行なわれている場合には、S258によりYESの判断がなされてS259に進み、発券履歴データの加算値とオフラインカードPOS処理時の加算値とが一致するか否かの判断が行なわれる。オフラインカードを用いてPOS端末43により処理が行なわれた場合には、前述のように、その処理時に挿入されたカードに記録されている加算値がオフライン加算値の領域に記憶される(図30参照)。その加算値と、今回復帰時に送信されてきた発券履歴データ(図22(a)参照)に含まれている加算値とが、一致するか否かの判定が行なわれるのである。通常では両加算値は一致する筈であり、一致する場合にはS260へ進み、発券履歴データの加算値を確定獲得玉数として加算記憶する処理が行なわれる。
一方、発券されたカードに記憶されている加算値データを遊技者が改竄して増加させた状態で、POS端末43により処理が行なわれた場合には、その処理時点における(改竄された後における)加算値が、玉計数器94による発券時点における(改竄される前における)加算値と食い違うこととなる。その場合には、S259によりNOの判断がなされてS262へ進み、サーバデータテーブルにおけるカードID(I)に対応する領域のデータを異常カードに変更する処理が行なわれる(図30のカードID1002参照)。次にS263により、データ送信してきた玉計数器IDを表示して異常報知を行なう。
次にS261により、Iの値を「1」加算更新し、S264により、I=Kであるか否かの判断がなされ、未だIの値がKに達していない場合にはS257に戻り、S257〜S264の処理を繰返し実行する。そして、オフライン中における発券履歴データ中の全カードIDについてS257〜S263の処理が実行された段階で、S264によりYESの判断がなされる。そして、S265により、サーバデータテーブルにおける、デート送信元の玉計数器(オンライン復帰した玉計数器)の玉計数器IDのデータに復帰済みであることを示すデータFを付し、この復帰時認証処理が終了する。
次に、図28のS715で示された玉数データ加算更新処理を説明する。図29(b)を参照して、S270aにより、カードIDによりサーバデータテーブルが検索され、S271aにより、加算値を対応する確定獲得玉数に加算記憶する処理が行なわれる。
図30は、獲得玉管理サーバ8のRAM83に記憶されているサーバデータテーブルを示す図である。サーバデータテーブルは、カードの種類、カードID、玉計数器ID、獲玉数、確定獲得玉数、貯玉数、オフライン加算値、異常カード情報の各種情報がテーブル記憶されている。カード種類としては、会員カードとビジターカードの2種類がある。カードIDは、カードを識別するためのデータであり、各カードごとに異なったIDデータが割振られている。玉計数器IDは、玉計数器94を識別するためのIDデータである。獲得玉数は、玉計数器IDに対応付けられて記憶されており、対応する玉計数器IDの玉計数器94により送信されてきた現時点での獲得玉数データである。たとえばカードIDが「0001」の場合には、1000の玉計数器IDの玉計数器94で獲得玉を計数して発券を行なってその発券時に獲得玉数aが発行され、次に1005の玉計数器IDの玉計数器94により発券を行なってその発券時の獲得玉数がbであり、さらに1020の玉計数器IDの玉計数器94で発券を行なってその発券時の獲得玉数がcとなっている。このように、本日3回発券を行なっている。そして、確定獲得玉数とは、本日において発券を行なうことにより獲得玉数が確定した玉数データであり、たとえば玉計数器IDが0001の場合には、3回発券を行なっているために、それら合計である「a+b+c」が、確定獲得玉数となる。
貯玉数とは、前述したように、前日以前の遊技において獲得した獲得玉数を貯玉した玉数データのことであり、会員カードを用いてのみ貯玉可能であり、ビジターカードについては貯玉することができない。
オフライン加算値とは、オフライン状態の玉計数器94により発券されたカードによりPOS処理(景品交換や貯玉処理)が行なわれたときの加算値(獲得玉の計数値)を示すデータである。カードIDが0002の会員カードがオフラインの玉貸機94からに発券処理がなされてPOS端末43で景品交換等のPOS処理がなされており、そのときの会員カードに記憶されたいたオフライン加算値が、「8000」として記憶されている。
異常カード情報とは、カードの認証の結果、そのカードが適正なカードであるか異常なカードであるかの判定結果の記憶データである。この異常カード情報は、各カードIDに対応して記憶されている。たとえば、0001のカードIDは適正カードであり、1002のカードIDは、過去において異常カードであると判定されたために、異常カード情報が「異常」となっている。
図31〜図33は、図23のS203に示したPOS対応処理の具体的制御内容を示すフローチャートである。S290により、カードIDを受信したか否かの判断がなされる。図17のS158によりPOS端末43からカードIDが送信されてくれば、S290によりYESの判断がなされてS293へ進み、会員カードの認証処理が行なわれる。
図17のS162によりPOS端末43からカードIDと獲得玉数とが送信されてくれば、S291によりYESの判断がなされてS294へ進み、ビジターカードの認証を行なう処理が実行される。
図20のS169により、POS端末43から、オフライン時獲得玉増加量とオフライン中獲得玉増加期間中の遊技データとカードIDと玉計数器IDとが送信されてくれば、S292によりYESの判断がなされてS295へ進み、オフライン中に精算されたオフラインカードの認証を行なう処理が実行される。
図20のS171dにより、POS端末43から、カードIDと不適正通知信号とが送信されてくれば、S296によりYESの判断がなされてS297へ進み、受信したカードIDをサーバデータテーブル上において異常カードに変更する処理が行なわれ、S298により、POS処理段階で異常が発生した旨を表示部86により表示する制御が行なわれる。
図20のS171eにより、オフラインカードPOS処理信号とカードIDと玉計数器IDと加算値とが送信されてくれば、S299によりYESの判断がなされて制御がS299aへ進み、オフラインカード加算処理が実行される。
図21のS188により、カードIDと玉計数器IDと処理結果データとが送信されてくれば、S299bによりYESの判断がなされて制御がS299cへ進み、処理結果対応処理が実行される。
図32(a)は、図31のS293に示された会員カード認証処理の具体的制御内容を示すフローチャートである。S300により、受信したカードIDは異常カードであるか否かの判定を、サーバデータテーブル(図30参照)を検索して行なう。異常でない場合には、S303により、適正である旨と受信したカードIDに対応付けて記憶されている玉数データ(獲得玉数データ、貯玉数データ)をPOS端末43へ返信する処理が行なわれる。
一方、S300により異常であると判定された場合には、S301へ進み、不適正である旨をPOS端末43へ返信する処理が行なわれる。さらに、S302により、POS端末処理段階で異常が発生した旨をLCD52により表示する処理が行なわれる。
図32(b)は、図31のS294に示されたビジターカード認証処理の具体的制御内容を示すフローチャートである。S305により、受信したカードIDは異常カードであるか否かの判定を、サーバデータテーブル(図30参照)を検索して行なう。異常の場合には、S309へ進み、POS端末処理段階で異常発生した旨をLCD52により報知し、S310により、不正と判定されたカードIDを異常カードに変更する処理が行なわれる(図30参照)。
一方、受信したカードIDが異常でないと判定された場合には、S306により、カードIDによりサーバデータテーブル(図30参照)を検索し、検索した確定獲得玉数が受信した獲得玉数と一致するか否かの判定が、S307により行なわれる。一致しない場合には、制御がS309へ進み異常時の処理が行なわれるが、一致する場合にはS308へ進み、適正である旨をPOS端末43へ返信する処理がなされる。
図33(a)は、図31のS295に示されたオフラインカード認証処理の具体的制御内容を示すフローチャートである。S315により、受信したカードIDが異常カードであるか否かの判定をサーバデータテーブル(図30参照)を検索して行なう。異常カードの場合には制御はS319へ進み、異常カードである旨をPOS端末43へ返信する。一方、サーバデータテーブルを検索して正常カードであった場合には、S315によりNOの判断がなされて、S316により、受信した玉計数器IDは復帰済みか否か判定される。これは、サーバデータテーブルの玉計数器IDのデータに復帰済みデータFが記憶されているか否かにより判定する。復帰済みデータFが記憶されている場合にはS318へ進み、適正である旨をPOS端末43へ返信する。復帰済みデータFが記憶されていない場合にはS317へ進み、未定である旨がPOS端末43へ返信される。
図33(b)は、図31のS299aで示されたオフラインカード加算処理の具体的制御内容を示すフローチャートである。S320により、カードIDによりサーバデータテーブルが検索された玉計数器IDと加算値とを記憶する処理が行なわれる。この加算値は、オフライン加算値の領域に記憶される。その結果、たとえば図30のサーバデータテーブルを参照して、カードIDが0002の領域における「オフライン加算値」の対応領域に、「8000」の加算値が記憶される。
図33(c)は、図31のS299cで示された処理結果対応処理の具体的制御内容を示すフローチャートである。S321により、受信した処理結果データに対応させてサーバデータテーブルのデータを更新する処理がなされる。具体的には、景品交換処理が行なわれている場合には景品交換に用いられた玉数を確定獲得玉数から減算し、貯玉処理が行なわれている場合にはその貯玉処理数を確定獲得玉数から減算する。
図34は、図31のS299eに示された復帰時認証処理の具体的制御内容を示すフローチャートである。
S330により、J=0、N=0とする、初期化処理が行なわれる。なお、Jはオフライン期間中におけるPOS処理されたカードのカードIDをその処理順序に従って特定するための変数であり、Nはオフライン期間中におけるPOS処理されたカードの合計数を示す定数である。次にS331により、オフライン期間中におけるPOS処理履歴データ中の全カードIDの数をNとする処理が行なわれる。
次にS332により、カードID(J)によりサーバデータテーブルを検索する処理が行なわれる。この段階では、J=0のために、カードID(0)すなわちオフライン中の一番最初のPOS処理履歴データのカードIDにより、サーバデータテーブルが検索される。次にS333により、POS処理履歴データ中の処理玉数と対応する獲得玉数とが一致するか否かの判定が行なわれる。通常両玉数は一致するはずであるが、発券されたカードが改竄された後オフラインのPOS端末43により景品交換がなされた場合には、両玉数が一致しなくなる。その場合には、S333によりNOの判断がなされてS336へ進み、サーバデータテーブルにおけるカードID(J)に対応する領域のデータを異常カードに変更する処理が行なわれる(図30のカードID1002参照)。次にS337により、データ送信してきた玉計数器IDを表示して異常報知を行なう。
S333により、POS処理履歴データ中の処理玉数と対応する獲得玉数とが一致すると判定された場合には、S334により、処理内容と処理玉数とに対応させてサーバデータテーブルのデータを更新する処理が行なわれる。具体的には、景品交換処理が行なわれている場合には景品交換に用いられた玉数を確定獲得玉数から減算し、貯玉処理が行なわれている場合にはその貯玉処理数を確定獲得玉数から減算する。
次にS335により、Jの値を「1」加算更新し、S338により、J=Nであるか否かの判断がなされ、未だJの値がNに達していない場合にはS332に戻り、S332〜S338の処理を繰返し実行する。そして、オフライン中におけるPOS処理履歴データ中の全カードIDについてS332〜S334の処理が実行された段階で、S338によりYESの判断がなさ、この復帰時認証処理が終了する。
次に、以上説明した実施の形態における特徴部分の効果を列挙する。
(1) オフライン状態中に獲得玉数の発行処理が行なわれた場合においてその獲得玉数を用いてPOS端末43により景品交換のための処理を行なう際には、オフライン中に発行された獲得数である旨が報知され、オペレータからの景品交換を許容する操作の入力があったときに景品交換処理が実行されるために、オフライン状態が発生してもオペレータの判断で景品交換ができ、遊技者を困惑させることを極力防止することができる。
(2) 玉計数器94がオフライン状態時に獲得玉数を特定するカードが発券された後その獲得玉数を景品交換するまでの間に、玉計数器94がオンライン状態に復帰しているときには、獲得玉管理サーバ8がオフライン時の発券履歴データの記憶を既に行なっており、その発券履歴データに基づいた正当性の判定を行ないその判定結果に従った対応処理をPOS端末43が取ることができる。
(3) POS端末43が獲得数管理サーバに対してオフライン状態となっている最中においても景品交換処理が実行可能であり、そのオフライン状態中に景品交換処理が行なわれた後においてそのPOS端末43がオンライン状態に復帰したときに、オフライン状態中に景品交換処理が行なわれた旨を特定可能な復帰時通知信号と、当該景品交換処理に用いられた獲得数であるPOS処理履歴データとが獲得玉管理サーバ8へ送信され、それを受けた獲得玉管理サーバ8では、POS処理履歴データの正当性の確認を、記憶している獲得数管理情報に基づいて行なうために、獲得玉管理サーバ8による事後的な正当性の認証結果を得ることができる。
次に、以上説明した実施の形態における変形例や特徴点を列挙する。
(1) 再プレイボタン27cと玉貸ボタン27aとを1つにまとめてもよい。そのようにした場合に、獲得玉とカード残額(プリペイド残額)との両方を特定可能なカードがカードユニット2に挿入されてその1つにまとめたボタンが操作されたときには、獲得玉の方を優先して使用するように制御する。また、前述の貯玉とカード残額(プリペイド残額)との両方を特定可能なカードがカードユニット2に挿入されてその1つにまとめたボタンが操作されたときには、貯玉の方を優先して使用するように制御する。さらに、獲得玉と貯玉とカード残額(プリペイド残額)とを特定可能なカードがカードユニット2に挿入されてその1つにまとめたボタンが操作されたときには、獲得玉の方を優先して使用するように制御する。このように、優先使用順位は、獲得玉、貯玉、最後にカード残額(プリペイド残額)に順になる。なお、この優先使用順位は、係員によるカードユニット2の操作または獲得玉管理サーバ8からの一括変更指令により遊技場において変更設定できるようにしてもよい。
(2) 前述の実施の形態では、玉計数器94から発券操作に応じて発券されるカード(記録媒体)は、データが視認不可能に記録されているものであるが、データのすべてあるいは一部が視認可能に構成されたものであってもよい。
(3) カードユニット2は、1台のパチンコ遊技機1に対して1つずつ設けられているものを示したが、それに限らず、複数台(たとえば2台)のパチンコ遊技機に対してカードユニット2を1台設けるようにしてもよい。
(4) 前述した実施の形態では、カードIDは、一旦発券された後はいくら玉計数器94で新たな獲得玉数を記録して発券しても変化しない固定型のIDにしたが、それに限らず、ビジターカードについては、発券する度に変化するカードIDにしてもよい。そして、発券に伴ってカードIDが変化する毎に、獲得玉管理サーバ8のサーバデータテーブルのカードIDも更新するように制御する。
(5) 獲得玉管理サーバ8は、遊技場に設置された各遊技機の遊技情報を集計して遊技場の経営管理に活用できるようにする処理を行なうホール用管理コンピュータとは別のサーバで構成されており、その獲得玉管理サーバ8とホール用管理コンピュータとが非接続のものを示した。しかし、これに限らず、獲得玉管理サーバ8とホール用管理コンピュータとが接続されてデータのやり取りが可能なように構成してもよく、さらには、獲得玉管理サーバ8とホール用管理コンピュータとを一体化してホール用管理コンピュータ1台が獲得価値の管理を行なうように構成してもよい。このように構成した場合には、前述した遊技データ(大当り回数等)が、パチンコ遊技機1からカードユニット2を経由して獲得玉管理サーバ(またはホール用管理コンピュータ)に送信される代わりにまたはそれに加えて、遊技データ(大当り回数等)がパチンコ遊技機1からホール用管理コンピュータを経由して獲得玉管理サーバ8へ送信されたりあるいは獲得玉管理サーバ8と一体化されたホール用管理コンピュータにパチンコ機1から直接送信されるように構成してもよい。
(6) 遊技場の係員が、データ読取り専用のカード(記録媒体)をオフライン状態となっている玉計数器94に挿入して、オフライン中の玉計数器94に記憶されている、オフライン中の発券履歴データをカード(記録媒体)に記録させて排出させ、そのカード(記録媒体)を獲得玉管理サーバ8に読取らせて、前述の発券履歴データを入力するようにしてもよい。この発券履歴データの入力により、獲得玉管理サーバ8は、図28のS711でYESの判断を行ない、S714の復帰時認証処理(図29(a)参照)を実行する。
(7) 前述の実施の形態では、遊技者がカードを所有していない場合に玉計数器94による計数結果(獲得玉数)を記録したビジターカードが排出されるものを示したが、それに代えて、獲得玉数発行時に、遊技者の指紋や指静脈情報等の生体情報を読取り、その生体情報とともに獲得玉数を獲得玉管理サーバ8へ送信し、獲得玉管理サーバ8において生体情報とともに獲得玉数を記憶して管理するようにしてもよい。そして、景品交換時には、遊技者が生体情報をPOS端末43に読取らせてそれを獲得玉管理サーバ8へ送信し、獲得玉管理サーバ8でバイオメトリクス認証を行ない、認証結果適正であることを条件に獲得玉数を用いた景品交換を許容する。
(8) 今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 パチンコ遊技機、2 カードユニット、8 獲得玉管理サーバ、43 POS端末、21,45,81 CPU、40 貨幣検出スイッチ、27a 玉貸ボタン、60 貨幣挿入口、27c 再プレイボタン、42 リセットボタン、58 玉返却スイッチ、27b カード返却ボタン、27,52 LCD、86 表示部、501 獲得玉検出スイッチ、94 玉計数器。