JP4803554B2 - バイオ光化学セルとその利用方法 - Google Patents

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Description

本発明はバイオ系化合物やバイオ系廃棄物,環境汚染物質などの光分解浄化と同時電力化,または色々な有機・無機化合物の光電気化学的分析・計測に関係する。
近年、化石燃料燃焼による二酸化炭素の大量排出による地球温暖化と、それに起因すると考えられる異常気象、大洪水、永久凍土の消失、氷河の確実な溶解、海面上昇等の現象が世界各地で頻繁に、且つ、高頻度で発生するようになり、人類の生存環境は急速に悪化し、脅かされつつある。かかる深刻な全地球的規模の問題を早急に解決するために、新しいエネルギ資源の創製や革新的な省エネルギ技術が強く求められている。風力発電、太陽電池による太陽光発電、バイオマス利用などの再生可能な新エネルギ資源、さらに、燃料電池を用いた省エネルギシステムなどが、これらを解決すべき技術として期待され、普及しつつある。
しかしながら、これら新エネルギシステムは、これを実際に経済的に実施するためには、効率やコストなどの面でまだまだ問題があり、二酸化炭素排出量を現実的に大幅に削減できる技術は、現実にはまだ存在しないといわざるを得ない。2年前に発効した京都議定書において、各締約国に課される二酸化炭素削減の数値目標についても、容易には達成できるものではなく、特に日本に関しての削減目標を達成することは、その達成も危ぶまれている程のものである。
この点、たとえば、社会を動かすエネルギ媒体として、燃焼により二酸化炭素を生ぜず、水が発生するだけである究極のクリーン媒体として水素が注目されて、いわゆる水素社会の実現が喧伝されている。しかしながら、水素はエネルギ密度が極めて低く、その貯蔵や輸送上に大きな問題があり、また容易にリークし易く爆発性の危険な化合物であって取扱いが難しく、貯蔵や輸送及び供給のためのインフラの整備は極めて困難で、その普及には、実現困難な大きな障害がある。
二酸化炭素排出を抑制するために、現在いわゆる燃料電池が注目されている。これは、燃料から電力を得るに際し、単に燃料を燃焼してそのエネルギで発電機を回して電力を得る火力発電に対し、燃料電池によれば、この燃料を酸素と化合せしめる際に、電極を用いて外部回路を介して当該反応を行わせ、このときに生ずる電荷のやり取りを、電力として直接得ることができるからである。
この場合、火力発電においては、燃料から電力へのエネルギ変換効率は40%程度であるが、燃料電池では、当該エネルギ変換効率はエネルギ基準で40〜70%程度となり、火力発電よりもエネルギ変換効率を高くすることが可能である。しかしながら、通常、燃料電池で直接燃料として用いることができるのは、水素とメタノ−ルにほとんど限られており、その他の燃料を燃料電池の燃料として用いるためには、当該燃料を改質により一度水素に変換してから用いざるを得ず、コストが高くなる。水素ガスは基本的に上記した種々の問題を有する燃料であり、また、メタノールは、水素よりも取扱いは容易で直接燃料電池の燃料として用いることはできるが、エネルギ変換効率はあまり高くなく、せいぜい30〜40%程度である。
一方また、太陽エネルギを電力に変えるため、結晶質シリコンやアモルファスシリコン半導体を用いる太陽電池が実現されているが、発電効率が限られているという問題がある。
特開平8−243400号公報 特開平8−269762号公報 特開平9−234374号公報
本発明者は、太陽電池のように、太陽エネルギやその他の光エネルギを電力に変換でき、再生可能なエネルギ資源として用いうるとともに、さらには、水素やメタノールを使用する燃料電池では、従来用いることができなかった色々なバイオマスや無機・有機の化合物,およびそれらの廃棄物などの電子供与性化合物を燃料として用いることにより,それらの光分解浄化と同時に電力発生ができる、高効率な光電力発電や光物理化学電池が、これまでの太陽電池及び燃料電池に代わる新しい省エネルギ発電システムとして社会の使用に供することができるという新しい着想を得た。その基本的な特許は”光物理化学電池”として2006年3月9日に,出願人;茨城大学,発明者;金子正夫として,国際特許出願(PCT出願)した。しかしながら,この出願は原理的な発明であり,それを実現するためのセルや装置の構成,およびそれらの広範な応用利用に関しては明示されてない。
本発明は、種々の化合物に光照射して光分解し,効率よく光電流を発生させて発生する電力を利用し,あるいは光電流を測定するための装置や素子としての光化学セルを提供することを目的とする。
本発明によれば、以下の発明が提供される。
(1)電子供与体を含む液体中に浸漬され、光化学的反応または光電気化学的反応を行わせるための作用電極として電導体ないし半導体からなるアノード及び酸素還元反応を行わせる対極としてカソードと、前記アノードと前記カソードを電気的に接続する外部導線と、電子供与体を含む液体を収容する容器と、該液体及び/又は前記アノードに対して外部光源又は内部光源からの光を照射する手段とを有することを特徴とする光化学セル。
(2)電子供与体を含む液体中に浸漬され、光化学的反応または光電気化学的反応を行わせるための作用電極として電導体ないし半導体からなるアノード及び酸素還元反応を行わせる対極としてカソードと、前記アノードと前記カソードを電気的に接続する外部導線と、電子供与体を含む液体を収容する容器と、該液体及び/又は前記アノードに対して外部光源又は内部光源からの光を照射する手段とを有する光化学セル又は該光化学セルを複数集合した光化学セルモジュールを用いて、前記電子供与性化合物を含む溶液または懸濁液を,酸素共存下において,前記アノード表面及び/又は前記液体に対して光照射することにより,前記電子供与体を化学的に処理することを特徴とする化学処理方法。
(3)電子供与体を含む液体中に浸漬され、光化学的反応または光電気化学的反応を行わせるための作用電極として電導体ないし半導体からなるアノード及び酸素還元反応を行わせる対極としてカソードと、前記アノードと前記カソードを電気的に接続する外部導線と、電子供与体を含む液体を収容する容器と、該液体及び/又は前記アノードに対して外部光源又は内部光源からの光を照射する手段とを有する光化学セル又は該光化学セルを複数集合した光化学セルモジュールを用いて、前記電子供与性化合物を含む溶液または懸濁液に光照射して光電流を発生させてその光電流値と液中の溶質濃度の関係をあらかじめ求めておき,未知濃度の液体の検体について光電流を測定し、予め求めた光電流値と液中の溶質濃度の関係から未知検体の溶質濃度を決定することを特徴とする分析方法。
(4)電子供与体を含む液体中に浸漬され、光化学的反応または光電気化学的反応を行わせるための作用電極として電導体ないし半導体からなるアノード及び酸素還元反応を行わせる対極としてカソードと、前記アノードと前記カソードを電気的に接続する外部導線と、電子供与体を含む液体を収容する容器と、該液体及び/又は前記アノードに対して外部光源又は内部光源からの光を照射する手段とを有する光化学セル又は該光化学セルを複数集合した光化学セルモジュールを用いて、前記電子供与性化合物を含む溶液または懸濁液に光照射して光電流を発生させてその光電流値と液中の溶質濃度の関係をあらかじめ求めておき,未知濃度の液体の検体について光電流を測定し、予め求めた光電流値と液中の溶質濃度の関係から未知検体の溶質濃度を決定することを特徴とする分析センサ。
(5)環境汚染物質を含有する電子供与体を含む液体中に浸漬され、光化学的反応または光電気化学的反応を行わせるための作用電極として電導体ないし半導体からなるアノード及び酸素還元反応を行わせる対極としてカソードと、前記アノードと前記カソードを電気的に接続する外部導線と、電子供与体を含む液体を収容する容器と、該液体及び/又は前記アノードに対して外部光源又は内部光源からの光を照射する手段とを有する光化学セルを用いて、前記電子供与性化合物を含む溶液または懸濁液に光照射して前記環境汚染物質を分解することを特徴とする化学処理方法。
(6)電子供与体を含む液体中に浸漬され、光化学的反応または光電気化学的反応を行わせるための作用電極として電導体ないし半導体からなるアノード及び酸素還元反応を行わせる対極としてカソードと、前記アノードと前記カソードを電気的に接続する外部導線と、電子供与体を含む液体を収容する容器と、該液体及び/又は前記アノードに対して外部光源又は内部光源からの光を照射する手段とを有する光化学セル又は該光化学セルを複数集合した光化学セルモジュールを用いて、前記電子供与性化合物を含む溶液または懸濁液に光照射して光電流を発生させてその光電流値と液中の溶質濃度の関係をあらかじめ求めておき,未知濃度の液体の検体について光電流を測定し、予め求めた光電流値と液中の溶質濃度の関係から未知検体の溶質濃度を決定することを特徴とする発電方法。
前記電子供与体はバイオマスを含む有機化合物、他の有機化合物、及び無機化合物から選ばれた1種以上である。前記容器は前記液体の流供給口と流出口を有してもよい。前記液体に光増感剤を添加して存在させてもよい。
前記光化学セルを用いた化学実験用あるいは教材用に小型化・簡素化した光化学セルでもよい。光化学セルを複数接続して光化学セルモジュールが構成される。
前記光化学セルモジュール内を前記液体が流通するように、液体の流供給口と流出口を設けてもよい。前記液体に光増感剤を存在させることができる。
前記電子供与体を化学的に分解して無害化することを特徴とする化学処理方法が実施できる。前記電子供与体を化学的に分解して発電を行うことができる。また、本発明により、前記センサを備えた計測器が提供される。
本発明によれば、種々の有機、無機化合物を光照射下において分解し、効率よく光電流を発生させることができる。これを光化学セルに利用すれば、発電、分析、測定、検出当に利用することができる。
本発明の実施形態について補足説明すれば、以下のとおりである。
(i)光化学的反応または光電気化学的反応を行わせるために,作用電極として電導体ないし半導体,および対極として酸素還元用電極が,バイオマス,有機・無機化合物,ないしはその他の電子供与体を含む液体中に設置され,作用電極と対極は外部導線でつながれ,該作用電極ないし該液体に外部光源ないし内部光源からの光が当たるように工夫が施された光化学セル。この内,内部照射型セルの代表例は図1で表される。
(ii)光化学的反応または光電気化学的反応を行わせるために,作用電極として電導体ないし半導体,および対極として酸素還元用電極が,バイオマス,有機・無機化合物,ないしはその他の電子供与体を含む液体層を挟むように設置され,さらに液体の流供給口と流出口が設置されかつ作用電極ないし液体に光が照射されるように工夫された薄層型光化学セル。その一例は図2で示される。
(iii)請求項2の光化学セルを複数以上つなぎ,それら複数以上のセルの中を互いに液体ないし懸濁固体を含む液体が出入りするように,液体ないし懸濁固体を含む液体の流供給口と流出口が設置されかつ作用電極と対極が必要な電力を発生するように導線で直列ないし並列に接続された光化学セルモジュ−ル。その例は図3で示される。
(iv)前記光化学セルないし光化学セルモジュ−ルにおいて,光化学セルないし光化学セルモジュ−ルの内部にバイオマス,有機物・無機物あるいはそれらの廃棄物などの電子供与性化合物の溶液または懸濁状の液体を入れないしは互いに流通させ,酸素共存下において,さらに色素増感剤の非共存下または共存下で,作用電極表面ないし液体部に外部ないし内部から光照射することにより,バイオマス,有機物・無機化合物あるいはそれらの廃棄物である環境汚染物質などを光分解して浄化すると同時に電力を発生させる方法とそのための光化学セル及びモジュ−ル。
(v)前記光化学セルないし光化学セルモジュ−ルにおいて,光化学セルを用いて光電流を発生させてその光電流値と液相ないし気相における溶質濃度の関係をあらかじめ求めておき,次いで未知濃度の液体ないし気体の検体について光化学セルないし光化学セルモジュ−ルを用いて光電流を測定することにより未知濃度を分析する方法およびそのためのセンサと計測器。その一例は図4で表される。
(vi)前記光化学セルないし光化学セルモジュ−ルにおいて,計測器としてセンサ部用の光源点灯装置,光電流の測定回路とその補正回路,分析結果を計算処理して出力する演算素子,結果の数値を表示する表示素子を備えた計測器。およびこの計測器と請求項5におけるセンサ部を用いて液体ないし気体検体中の物質の未知濃度を計測する方法。
(vii)前記発明において、請求項1から5において用いられるセルないしモジュ−ルを化学実験用あるいは教材用に小型化・簡素化したセルないしモジュ−ル。
(viii)前記発明において,酸素還元用に多孔性の対極が,片面はイオン交換膜ないしイオン交換用隔壁を介して,作用電極が存在する液体部と接しており,反対側の面が酸素を含有する気相と接する構造を持つ光学セルないしモジュ−ル,ないしセンサ部。およびこれらを用いて光分解や計測を行う方法。
以下,本発明を詳細に説明する。
(光電流の発生及び光物理化学電池)
本発明によるバイオマスや有機・無機の電子供与性化合物やそれらの廃棄物の光分解(浄化)と同時電力発生の動作の一例を、図面を参照しながら説明する。
図5は、本発明のバイオ光化学セルの一例であって、電子供与性化合物として、たとえばアンモニア水を使用し、この燃料を含む水系媒体等の当該液相媒体100の当該液相媒体中に、作用電極(アノ−ド)200として、紫外域のナノスケ−ル超多孔質半導体電極200、またはキャリヤ密度が1013cm−3以上、及び/または電導率が10−5Scm−1以上のn型可視域半導体からなる電極を挿入し、さらに酸素を還元できる導電性電極、例えば白金等からなる対極を酸素還元用カソード電極300として挿入し、当該アノ−ド電極200とカソ−ド対極300を外部導線40で接続し外部回路50を構成してなる電池60であり、当該液相媒体中に酸素を共存させた電池60である。
当該光アノード電極に太陽光のような光を照射することにより、図5に示したように、当該アノ−ドの価電子帯(VB)から伝導帯(CB)に電子(e)が励起し、当該価電子帯(VB)には正孔(h)が残る。この正孔が、アンモニア(NH)等の電子供与性化合物を酸化分解し、窒素(N)とプロトン(H)を生ずる。酸化分解を受けるのが炭素化合物の時には二酸化炭素とプロトンを生ずる。
一方、励起した電子(e)は、外部回路を通じて、カソード白金等の対極に渡り(すなわち外部回路に光電流(電子流80の矢印と逆方向)を生じせしめ)、そこで当該液相媒体中に共存させた酸素を還元し、水を生ずる。このときには、図に示したように、プロトン(H)も、当該反応に関与する。
このようにして、バイオマスや有機・無機化合物,たとえばアンモニア等の電子供与性化合物が、照射した光の助けを借りて、外部回路を経由して液相媒体中に共存(溶存)する酸素と反応して窒素と水を生ずるのである。すなわち、本発明の光化学電池によれば、従来型の燃料電池では燃料として使用できなかった、アンモニア等の不燃性化合物、さらには、水等であっても、照射光で活性化することにより、分解することができるので、光化学電池の燃料として利用できるのである。すなわち、本発明の光化学電池によれば、水素を一旦発生させることなく、または、水素を経由せずに、光電流を発生させる燃料電池を構成できるのである。
上記の光化学電池においては、電子供与性化合物の光分解を促進するために、酸化触媒を当該アノ−ド電極と共に用いるのが効果的である。また、照射する光に関し、太陽光スペクトルの約半分を占める可視光を効率よく利用するためには、色素などの増感剤を当該半導体電極と一緒に用いることも好ましい。さらにまた、対極における酸素還元を効率よく行わせるためには、酸素の還元触媒を当該対極と組み合わせて用いることにより、さらに好ましい結果を与える。以下、さらに詳細に説明する。
本発明において、光アノード電極として使用可能なものは、(a)紫外域における多孔質半導体電極、または(b)キャリヤ密度が1013cm−3以上、及び/または電導率が10−5Scm−1以上のn型可視域半導体である。
(a)紫外域における多孔質半導体電極としては、二酸化チタンが良好な結果を与えるが、その他、酸化亜鉛、二酸化スズ、酸化タングステン、炭化ケイ素などの多孔質の紫外域半導体が用いられる。そのとき,結晶からなる半導体は表面が平らなため,光化学反応に有効に用いられる半導体表面はきわめて小さく,効果が低い。光電気化学反応が起こる光アノード/液相の接触面積を大きくするため、実効表面積が見かけの電極面積の数100倍から1000倍以上の多孔質半導体材料を用いることが重要である。
これら紫外域電導体は、本来は半導体であり、それ自身電導体ではないが、このように実効表面積の大きい多孔質体として構成されているため、当該実効表面積が見かけの電極面積より数百倍から1千倍以上となっており、紫外光照射下においては、多数の電子が液相から注入される結果、多数のキャリヤ電子が内部に存在するのと同じことになる。すなわち、これら紫外域多孔質電導体は、紫外光照射条件下ではあたかも電導体と同様に振舞うのである。
また(b)キャリヤ密度が1013cm−3以上、及び/または電導率が10−5Scm−1以上のn型可視域半導体としては、シリコン、ガリウムヒ素、チタン酸ストロンチウム、セレン化カドミウム、リン化ガリウムなどのn型可視域半導体を光アノード電極として用いることができる。さらに好ましくは、キャリヤ密度が1016cm−3以上、及び/または電導率が10−2Scm−1以上のn型可視域半導体が用いられる。
本発明の光化学電池においては、光照射された光アノードにおいて、その価電子帯から伝導帯に電子が励起し、当該価電子帯に正孔が残り、当該正孔が、アンモニア等の燃料を酸化分解し、窒素とプロトン(H)を生ぜしめるものであるが、このとき、従来のごとく通常の半導体などの電極を使用した場合では、光照射により生じた正孔がこの半導体電極を溶解してしまうので、実用的に用いることはこれまでできなかった。
またアノ−ド材料を多孔質電極とするためには、例えば、半導体材料の粉末を、電導性材料からなる基板上に塗布してから焼結し、多孔質半導体膜とすることが好ましい。透明導電性基板材料としては、透明電導性ガラス(ITO等)、金属、金属薄膜、炭素など色々な材料を用いることができる。また、塗布後の焼結時の加熱により、当該基板である電導性ガラスは、その電導度が低下することが起こりうる。その場合は、フッ素ドープの材料を用いることにより、当該電導度の低下を少なくすることができ、好ましい。
(対極カソード電極)
本発明における対極カソード電極としては、酸素を還元できる電極であれば特に限定するものではなく、例えば白金、酸化銀、炭素、多孔質炭素、グラファイト、あるいはこれらを任意の組成で混合・圧縮したもの、透明電導性ガラス、或いはこれらに白金微粒子を坦持した電極、白金黒電極など、要するに酸素を還元できる電極なら、特に限定するものでなく、いずれも用いることができる。
この対極は、酸素を効率よく還元することが重要であるため、金属錯体などの酸素の還元触媒を電極上に修飾したり、あるいは、液体中に共存させたりして用いるとさらに良好な結果を与える。
(光化学セル・モジュ−ル構成)
本発明における光化学セルは,電導体ないし半導体からなるアノ−ドと,酸素還元用のカソ−ド電極からなり,またセル外部ないし内部から光照射ができることを特徴とする。アノ−ドまたはカソ−ド,あるいはアノ−ドとカソ−ド両方がセル壁を兼ねることもできる。また,内部照射装置を備えることも有効である。
図1(a)は本発明の一実施形態による光化学セルの斜視図で、図1(b)はそのA−Aに沿った断面図である。図1において、光化学セルでは内部におかれた光源3周囲の壁が、導電性ガラスなどで構成された透明アノ−ド電極1となっており,外側のガラスなどでできたセル壁6がカソ−ド電極を兼ね,光エネルギを無駄なくアノ−ドないし液体部に照射できる。アノードの外周面にはTiO膜7を形成し、カソードの内面にはPt膜8を形成する。
また,カソ−ド電極がセル壁を兼ねるので,セル構成が単になる。アノ−ドとカソ−ドは、図1とは互いに反対の位置に設置することも可能である。アノードとカソードは外部配線9によって電気的に接続されている。このようなセルは特に人工光源を用いるときに効果が高い。液の撹拌を攪拌子5などにより行うと、光分解と発電の効率が高まる。液体ないし液体懸濁物の供給口と出口を設置し,流通型のセルとして用いることができる。アノードとカソードで囲まれた容器部には処理対象となる液体19(例えば燃料)が収容され、それを必要に応じ攪拌する攪拌子5が設けられている。燃料は、容器部の下部から入口4から供給され、処理済の燃料は出口2から排出される。
アノ−ドないしカソ−ドどちらかの電極を透明にして,アノ−ドとカソ−ドで比較的薄い液層をはさむ平面型のセルは,一例として図2で表される。図2(a)は本発明の実施例による平面型セルの断面図で、(b)はその枠体の斜視図である。図において、光照射は透明電極0側から行う。このような平面型セルは,特に太陽光を光源に用いるときは有効である。この型のセルは,平面エレクトロルミネッセンス光源を用いると光エネルギを効率よく用いることができる。液体ないし液体懸濁物の供給口と出口を設置し,流通型のセルとして用いることができる。カソ−ド基板電極21と、アノード基板電極20が液層(試料層)をはさんでセルを構成する。ゴム等の枠体(スペーサ)25はセル間の間隔を規定する。TiO膜22は集電材24と対向する内面に形成され、試料(液体)に接している。酸素還元用の電導性触媒23は試料(液体)に接している。被処理液体が収納される容器部26は絶縁材料のゴム等の枠体25で形成される。外部出力端子27,28は集電材24とつながっており、電荷を外部回路に出力する。被処理液が収容される容器部26に対して被処理液を連続して又は完結的に、更にはバッチ的に供給する入口29と出口29’を枠体25に形成する。
透明電極は電導性ガラスを用いるため,その電気抵抗が比較的大きい。その問題をできるだけ緩和するためには,比較的面積の小さく従って電気抵抗値が低い単位セルを複数以上組み合わせることにより,効率の高いモジュ−ルを構成できる。この一例は図3で示される。図3は積層型バイオ光化学セルの平断面図である。図3において、矩形型のユニットセル41を5個シリーズに接続している。被処理液体は、モジュールの入口46からユニットセル内に導入され、処理を受けながらついには出口47から排出される。なお、図3の場合は光源を太陽光としたり、ユニットセルの上部に配置してもよい。また、ユニットセルの上面は透明なガラスなどで構成する。基本的な材料構成、部材の配置は図2に示したものと同様である。図3においては複数のユニットセルをシリーズに平面配置したが、例えば4個のユニットセルを2×2の配置構成としても良いし、積層型としても良い。
図3に示すように順次隣接する連結した単位セルを通して,液体ないし懸濁液体を流通させることにより,大量の液体を処理できる。このようなモジュ−ル単位を数多く組み合わせることにより,大量の溶質を光分解し,大電力を発生することが可能になる。
本発明における光化学セルが電子供与性化合物等を光分解して光電流を発生するとき,その光電流値はその電子供与性化合物の濃度に比例する。これを利用すると,色々な化合物の濃度を計測できる,全く新しい光センサを構築できる。このような光センサによる分析・計測を行うには,アノ−ドとカソ−ドおよび微小型光源をコンパクトにまとめてセンサ部を作るのが好ましい。このセンサ部を,センサ部における光源点灯装置,光電流の測定回路とその補正回路,分析結果を計算処理して出力する演算素子,結果の数値を表示する表示素子を備えた計測器として用いて,検体中の物質の未知濃度を計測できる。この光センサに基づく分析計はこれまでにないまったく新しい原理に基づいて化合物濃度を測定するので,従来技術では不可能であった色々な測定が可能になる。一例として,アンモニアの濃度分析計は現在2000pppm程度(水溶液なら0。1M程度)が測定の上限であるが,本発明のセンサによれば,17Mの濃アンモニア水の濃度でも直接分析でき,従来技術より2桁以上広いダイナミックレンジ(分析可能濃度範囲)を実現できる。
後に詳しく述べるように,本発明は上記の分析のみならず,色々なバイオマスや有機・無機の化合物,あるいはそれらの廃棄物を光分解・浄化するとともに,電力エネルギを発生する一種の燃料電池として利用することができる。このような光化学デバイスは今後ますます発展する研究・応用分野である。このような観点から,研究開発におけるラボ用の光化学セルとして簡便に用いることができれば研究を著しく促進できると予想される。また,環境問題やエネルギ資源問題の重要性が極めて高くなった今日,学校などにおける教材として大きな需要がある。この観点から,ラボ用や教材としての利用を目的とした,簡素化,小型化した光化学セルやモジュ−ルは価値が高い。
(電子供与性化合物等)
本発明におけるバイオマス,有機物・無機物あるいはそれらの廃棄物などの電子供与性化合物としては、水自体を燃料として使用できることが特筆されるほか、アンモニア、尿素、アルコール(メタノール、エタノール、イソプロパノール、さらにはブタノール、ヘキサノール、ヘプタノール等の高級アルコール等、グリセリン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等)、炭化水素(メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、アニリン、アントラセン等)、そのほかの有機化合物類(ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、カプロン酸、アクリル酸、クロトン酸、オレイン酸等有機酸、及びこれら酸のエステル、ケトン、エーテル、メチルアミン、エチルアミン等のアミン、酸アミド、フェニルアラニン、グルタミン酸、アスパラギン酸、グリシン、チロシン)、糖類(グルコース、ショ糖等)、アガロ−ス,セルロ−スなどの多糖類、タンパク質,リグニンなどの高分子化合物,さらには無機化合物(金属塩等)等、アノード電極に対して、電子供与体として働く化合物やそれらの廃棄物など、何でも用いることできる。
これらのうち、水以外の化合物は、水溶液やその他の溶液として用いることができる。なお、液体燃料等からなる液相媒体中に、NaSO、NaOH等無機或いは有機の電解質を共存させると、当該液相媒体の電導性が高まり、変換効率を上げることができる。また、当該液相媒体中には、酸素を共存させ,また,可視光を有効に利用するために色素増感剤や,あるいは酸素を有効に利用するために酸素還元触媒を共存させることも好ましい。
さらに、本電池の用いられる電子供与性化合物としては、現在エネルギを加えて処理している人間や動物の排泄物(畜産排泄物、し尿、工場排水、生ゴミ,農業廃棄物,廃油など)を用いることができる。さらにまた、種々のバイオマス、例えば木材、植物の葉、茎、セルロース、リグニン、その他の多糖類(グルコース、カラゲニン、デン粉、セルロース、キチン、キトサン等)、タンパク質類(ゼラチン、コラーゲン等)等の固体ないしスラリや溶液を用いることもできる。これらの廃棄物は環境汚染の主要原因となるが,本電池により光分解することにより浄化されるので,当該光化学電池にて分解と発電に使用した後,環境中に放出できるとともに,同時に発生する電力を利用できる。
(酸素)
本発明の光物理化学電池においては、対極カソード電極の活物質は、酸素を代表とする電子受容体なので、当該液相媒体中のカソ−ド電極近傍に酸素または電子受容体を共存(通常は、溶存酸素として共存)させることが条件である。当該酸素は、基本的に1気圧の酸素が使用できるが、酸素混合ガス、たとえば空気でもよい。当該電池内の酸素の圧力を1気圧以上に高めると、液相媒体中の溶存酸素濃度が高まる等の理由のために、光物理化学電池の特性が向上する。なお、酸素は、純酸素ガスをそのまま、または窒素ガス等で任意の濃度に希釈して供給してもよいし、分解して酸素を発生させる化合物(例えば過炭酸ナトリウム等)を液相媒体中に存在せしめてもよい。また、空気を使用する場合は、ゼオライト等の分子ふるい的吸着剤や酸素富化膜を使用するシステムにより、酸素濃度を高めた酸素富化ガスを使用することも好ましい。
(照射光)
本発明において、光物理化学電池の半導体電極に照射する光は、再生可能エネルギ資源の創製という観点からは、太陽光を用いることが好ましいが、その他、人工光源等いずれも用いることができる。例えば、水を電子供与体として用いる場合には、理論的には少なくても1.23eV以上の光エネルギを照射することが必要である。これは波長が約1000nm以下の光に相当する。
またアンモニアを電子供与体とする場合には、理論的には少なくても0.057eV以上の光エネルギでよく、これは波長が約20μm(赤外領域)以下の電磁波に相当する。
このように、本発明で使用する電子供与体を活性化するのに必要な光(電磁波)エネルギの大小の差異について、水を燃料とする場合とアンモニア燃料の場合を比較する。水燃料の場合は、当該水の電子供与性は極めて弱いので、活性化するのに比較的大きなエネルギ要するのに対し、アンモニア燃料の場合は、その電子供与性は水素に近いほど大きいため、活性化するのには僅かなエネルギのみで足りる。
本発明において、太陽エネルギをできるだけ有効に変換利用するためには、太陽スペクトル中の割合が高い、可視部から近赤外部の光を用いるのが好ましい。また、人工光源を用いる場合の人工光源としては、燃料を活性化できる電磁波を発生する光源なら何れでもよく、通常の可視光源、キセノンランプ、ハロゲンランプ(白熱灯)、タングステンランプ、照明用のランプ、水銀ランプ(高圧、超高圧)紫外光源、赤外光源、高周波電磁波,LEDなどいずれも好適に使用することができる。
光源は外部から照射してもよいし,光化学セル中に組み込んで電極・セルと一体化してもよい。センサの場合には,一定の光量での光照射が望ましいので,一体化するのがよい。光源からレンズや反射鏡あるいは光学ファイバ−を用いて光を誘導し,照射するのもよい。
(酸化触媒)
本発明において、光アノード電極と組み合わせてその表面を水の酸化触媒で修飾すると、特に水そのものを電子供与体として用いる場合には、良好な結果を与えるため好ましい。当該水の酸化触媒としては、白金、ルテニウム、イリジウム、マンガンなどの金属やその酸化物、あるいは、ルテニウム、マンガン、銅などとアンモニアやポリピリジン配位子、ポルフィリン、フタロシアニンなどとの金属錯体などが好適に用いられる。かかる金属錯体は触媒活性が高く、良好な結果を与える、ルテニウムや銅のアンミン錯体は活性が高く好ましい。また、当該酸化触媒は、後記実施例にも示したように、液相媒体中に共存させることも好ましい。
なお、水の酸化触媒としては、さらに詳しくは、本発明者により提案されている種々のものが好適に使用可能である(たとえば、前記特許文献1−3等を参照。)。
(還元触媒)
本発明において好ましくは、対極カソード電極を修飾して用いる酸素の還元触媒としては、上記の水の酸化触媒をそのまま用いることができるほか、ポルフィリンやフタロシアニンなどの金属錯体も好適に用いることができ、良好な結果を与える。
(増感剤)
本発明においては、光アノード電極として、紫外域における多孔質半導体等の紫外域材料を用いる場合は、紫外光を照射することが好ましいが、可視光をも利用しうるようにするために、増感剤を作用極に吸着させるか、及び/又は前記電子供与体の溶液または懸濁溶液からなる液相媒体中に、これら増感剤を共存させることが好ましい。
増感剤としては、有機、無機の色素増感剤が一般に用いられる。例えばルテニウム、イリジウムなどとポリピリジンなどとの種々の金属錯体が増感剤として良好な結果を与える。特にビス又はトリス(ビピリジン誘導体配位子)ルテニウム錯体は、後記実施例に示すように活性が高く好ましい。また,ポルフィリンやフタロシアニンあるいはそれらの誘導体及びこれらの金属錯体を用いることができる。バイオマスに含まれる天然の色素も効果的である。
(作動温度)
本発明の光物理化学電池の作動温度は、通常室温でよいが、一般には−40〜300℃の範囲が選択され、さらには、−20〜80℃の範囲がより良好な結果を与える。
(実施例)
以下、実施例をあげて本発明を具体的に説明するが、本発明の技術的範囲がこれに限定されるものではない。またMとあるのはモル濃度(moldm−3)である。
[実施例1−6]
図2(a)、(b)それぞれ本発明の他の実施形態による薄層型バイオ光化学セルの断面図及び斜視図である。
薄層単位セル(図2)において,有効電極面積4cmx4cm,液層厚さ0.5cmのセルを,ナノスケ−ル超多孔質二酸化チタン半導体薄膜(約10μm厚さ)被覆のフッ素ド−プ電導性電極(FTO)作用極(5cmx5cm)20/22と,白金薄膜被覆FTO対極(5cmx5cm)21/23,及びネオプレンゴムスペ−サ−25から作製した。この単位セルの液層に,光分解浄化して同時に電力を発生させるバイオ系のモデル化合物として,ベジタブルミックス液,リポビタンD(登録商標),アロエヨ−グルト(登録商標),ミルクコ−ヒ−(登録商標),みかんの皮をつぶしてスラリ状にした試料,またはハチミツを入れ,500Wキセノンランプからの光(450mWcm−2)を照射した。照射と同時に光分解が起こって電力を発生し,そのときの短絡光電流(Isc),短絡光電流密度(Jsc),開放光起電力(Voc),曲線因子(FF)を測定した。結果は表1のとおりであった。表において、本発明の光化学セルの光起電力(V)と光電量流(I)をV−I特性で示すと、実際のV−I特性曲線で囲まれる面積(Wreal)を、光起電力がゼロすなわち回路を短絡したときの光電流(Jsc)と、開回路のときの光起電力(Voc)で囲まれる面積(Wideal)で除した値がFill Factorである。上記の関係を図に示せば、図8のようになる。
色々なバイオ系化合物が光分解と同時に電力を発生できる。Eficiency(%)は照射全光に対する発電電力の割合で,この光照射条件下では利用できない可視光が多く含まれているので,その値はそれほど意味がないが表1に併せて示した。
Figure 0004803554
[実施例7]
有効面積1cmx1cmのナノスケ−ル超多孔質二酸化チタン薄膜(厚さ9μm)をFTO上に作製して,これに銅線を付してアノ−ド電極とし,白金黒を電析した白金電極(1cmx1cm)を酸素還元用のカソ−ドとし,アンモニア水溶液として5Mから11Mの水酸化アンモニウム標準溶液を作成して用い,内容積10mlのパイレックス(登録商標)ガラス製円筒型瓶を反応セルとして,これに0.1M硫酸ナトリウムを含む所定濃度のアンモニア水溶液5mlを入れ,空気共存下でアノ−ドとカソ−ド電極を浸漬して,500Wキセノンランプからの光(450mWcm−2)をセル外部から照射した。発生する光電流は始めに少し上昇してから数分後に一定値になったので,この時の光電流密度値をアンモニア濃度に対してプロットすると,図6のように直線関係が得られ,その時の相関係数Rは0.9957と良好であった。この関係から,未知濃度のアンモニア濃度を,光電流値を測定することにより計測することが可能である。
[実施例8]
ナノ多孔質二酸化チタン薄膜(厚さ10μm,面積5mmx4mm)アノ−ド,白金黒つき白金(5mmx4mm)カソ−ド,光源としてUV−LED(2mWcm−2)(定電流25mAで発光)を図4に示したと同様なセンサ枠(ガラスあるいはプラステイックから成る円筒)に組み込んで,光源つきの濃度測定センサ部を作製した。図において、38は光源LED39を固定する管で、その先端部に光源となるLED39が設けられている。反応容器32には作用極30と対向極31が設置されている。容器内の液体又は電極にLED39からの光を照射するように構成されている。
これを8.6mMから2.5Mの所定濃度のアンモニア水溶液中に浸漬し,アンモニア濃度と光電流値との関係をプロットしたところ,図7に示したように直線関係が得られ,相関係数Rは0.9999と良好な特性を示した。これから,濃度未知のアンモニア濃度を,センサ部を浸漬して光電流を計測することにより分析することが可能である。
本発明の実施例によるバイオ光化学セルの構造を示す斜視図及び断面図である。 本発明の他の実施例による薄層型バイオ光化学セルの構造を示す断面図及びその枠対の斜視図である。 本発明の実施例によるバイオ光化学セルモジュールの構造を示す平断面図である。 本発明の実施例によるバイオ光化学セルを用いたセンサの構造を示す展開斜視図である。 本発明の実施例によるバイオ光化学セルを用いたアンモニア分解方法を説明する線図である。 本発明の円筒型セルを用いた実施例におけるアンモニア濃度と光電流密度の関係を示すグラフである。 本発明の量電極・光源一体型センサを用いた実施例におけるアンモニア濃度と光電流密度の関係を示すグラフである。 表1における種々のパラメータの関係を説明する図である。
符号の説明
1…ガラス電極、2…燃料排出口、3…光源、4…燃料供給口、5…攪拌子、6…管状電極、7…TiO被覆管、8…Pt被覆面、9…外部導線、19…燃料、20…透明ガラス基板電極、21…ガラス基板電極、22…TiO膜、23…Pt膜、24…集電体、25…絶縁性枠体、26…反応容器部、27,28…端子、29…被処理液入口、29’…被処理液出口、38…プラスチックフレーム、39…LED、30…作用極(アノード)、31…対向極(カソード)、32…反応容器、40…外部導線、50…外部回路、60…光化学セル、80…電子流、100…被処理液体、200…アノード、300…カソード。

Claims (4)

  1. バイオマスを含む有機化合物と無機化合物から選ばれた1種以上の電子供与体を含む液体中に浸漬され、光化学反応または光電気化学反応を行わせるための作用電極として内部に光源を有する電導体ないし半導体からなるアノードと、該アノード電極の周囲にあって酸素還元反応を行わせる対極としてカソードと、前記アノードと前記カソードを電気的に接続する配線と、前記アノードを取り囲み、前記電子供与体を含む液体を収容する容器とを有し、前記容器は前記液体の流入口と前記液体の流出口を有し、前記光源は前記液体及び/又は前記アノードに対して光を照射するものであることを特徴とするバイオ光化学セル。
  2. 前記液体に光増感剤を存在させたことを特徴とする請求項1記載のバイオ光化学セル。
  3. 前記アノードは透明であり、前記アノードの外面にTiO 2 が被覆され、それを取り囲む前記カソードの内面にPtが被覆されていることを特徴とする請求項1記載のバイオ光化学セル。
  4. 前記容器の下部に液体の流入口を、前記容器の上部に液体の流出口を設けたことを特徴とする請求項1記載のバイオ光化学セル。
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