JP4803349B2 - 自動工具交換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の工具保持部を有する工具マガジン又はポットを回転可能に設けた自動工具交換装置に関し、特に切削工具を取付けた工具ホルダの工具保持部又はポットに対する装着不良を検知するようにしたものに関する。
従来、ワークに対して、ネジ切りや孔開け、座ぐり加工等多種の加工を単一の装置で複合的になし得るよう構成したマシニングセンタ等の工作機械では、タップやドリル等複数種類の切削工具を所定の収納個所に予め格納してある。そのような工作機械では、所望の切削工具を適時に選択し、これを使用済みの切削工具と自動的に交換する自動工具交換装置(所謂、ツールチェンジャ)が設けられている。
この種の自動工具交換装置としては、グリップ方式やポット方式等種々の形式のものが提案されている。グリップ方式の自動工具交換装置においては、複数のグリップアームが環状に配設され、それら複数のグリップアームを揺動自在且つ回転割出し可能に設けた工具マガジンを備えたものが一般的に実用化されている。
例えば、特許文献1の工作機械の自動工具交換装置は、主軸に接近させて、複数の工具ポットを環状に配設した工具マガジンを回転可能に設けてある。そこで、作業者が、ワークの加工に使用する工具を工具ホルダにセットし、その工具ホルダを空いているグリップアームに装着する。この場合、工具ホルダはそのV形溝部において、グリップアームの2股部に設けた1対の支持ピンにより把持される。
加工中における工具交換時には、主軸ヘッドを所定の位置(Z軸原点)まで、上昇させることによって、使用済みの工具が装着された工具ホルダのV形溝部がグリップアームにより保持される。その位置から更に、主軸ヘッドを上昇させると、該保持状態で主軸ヘッドが垂直方向(Z軸方向)に上昇するので、主軸ヘッドの工具保持部から工具ホルダが抜き取られる。
次に、マガジンモータが駆動されて、マガジンベースが回転され、次に使用される工具が装着された工具ホルダを把持した別のグリップアームが主軸ヘッドの工具保持部の直下に位置する。そして、主軸ヘッドを垂直方向に下降させて、その新たに割出された工具ホルダが主軸ヘッドの工具保持部に嵌挿されて、工具交換が行われる。
ところで、一般的に、工具ホルダにはキー溝が形成されており、工具ホルダを主軸に装着した場合、工具ホルダのキー溝を主軸側の位置決めキーに一致させて取付ける関係上、グリップアームに位置決めキーが設けられている。その為、工具を工具ホルダにセットする場合、グリップアームに設けた位置決めキーを工具ホルダに形成したキー溝に確実に嵌め込んでおく必要がある。
特公平7−80109号公報 (第4〜5頁、図1)
特許文献1に記載の工作機械の自動工具交換装置においては、工具をセットした工具ホルダをグリップアームに装着する場合に、工具ホルダのキー溝がグリップアームの位置決めキーに確実に嵌まっていない状態、つまり取付け不良が起こっても、その取付け不良を何ら検出するようにはなっていない。
従って、取付け不良が発生した場合、工具交換に際して、その工具ホルダを位置ズレした状態で主軸に受け渡すことになり、主軸が高速移動により降下してくる際に、主軸と工具ホルダとが衝突し、最悪の場合、グリップアームが破損する可能性があった。
特に、工具マガジンに設けられた工具ホルダの取り換え位置が、主軸に受け渡す低い受け渡し位置とは異なる高所である場合には、作業者による工具ホルダの取付け作業が困難になりがちで、工具ホルダのグリップアームへの装着が不完全になり易いという問題がある。
請求項1の自動工具交換装置は、切削工具を取付けた工具ホルダを保持する工具保持部を円周上に複数配置してなる回転型マガジンを有する自動工具交換装置において、工具保持部への工具ホルダの装着不良を検知する装着不良検知手段を工具着脱用の工具着脱位置に位置する工具保持部に対応する所定位置に設けたものである。
自動工具交換装置に装着不良検知手段を設けたので、工具保持部へ工具ホルダを装着した場合に、工具ホルダの装着が正しくない装着不良の場合には、その装着不良が検知される。
請求項2の自動工具交換装置は、請求項1の発明において、前記装着不良検知手段は、工具着脱位置の工具保持部の回転方向の両側に相対向状に配設された1対の切欠き形成板を備え、切欠き形成板は、工具着脱位置の工具保持部に正しく装着された工具ホルダのテーパ係合部が非接触にて通過可能で且つ工具保持部に不良に装着された工具ホルダのテーパ係合部が非接触にて通過不能な切欠き部を有するものである。
請求項3の自動工具交換装置は、請求項2の発明において、前記装着不良検知手段は、工具保持部に不良に装着された工具ホルダのテーパ係合部が切欠き形成板に接触したときに閉成する回路断続部と、この回路断続部が閉成されたときに電気的に警報を出力する警報手段とを備えたものである。
請求項4の自動工具交換装置は、請求項1の発明において、前記装着不良検知手段は、工具着脱位置の工具保持部に正しく装着された工具ホルダのテーパ係合部と、工具保持部に不良に装着された工具ホルダのテーパ係合部とを識別可能に検出する検出スイッチを有するものである。
請求項5の自動工具交換装置は、請求項4の発明において、前記検出スイッチを、検出に供する使用位置と、この使用位置から退避させた退避位置とに亙って切換え可能な切換えアクチュエータを設けたものである。
請求項6の自動工具交換装置は、請求項4の発明において、前記工具ホルダが正しく装着された状態と、工具ホルダが不良に装着された状態とで異なる姿勢をとる回動部材を設け、検出スイッチは、回動部材を介して検出を行うものである。
請求項7の自動工具交換装置は、請求項2の発明において、前記装着不良検知手段は、工具保持部に不良に装着された工具ホルダにより切欠き形成板が押動されたことを検出する不良装着検出スイッチを有するものである。
請求項8の自動工具交換装置は、請求項1の発明において、前記装着不良検知手段は、工具保持部に設けられ工具ホルダを保持する為の1対の保持ピンの先端部に直交方向から夫々当接可能な出力ロッドを有し且つ出力ロッドの進出ストロークを検出可能な1対のストローク検出手段と、1対のストローク検出手段の出力を受けて、工具ホルダが正しく装着された状態での保持ピンに当接するまでの出力ロッドのストロークと、工具ホルダが不良に装着された状態での保持ピンに当接するまでの出力ロッドのストロークとの相違から工具ホルダの装着の良否を判別する判別手段とを備えたものである。
請求項9の自動工具交換装置は、切削工具を取付けた工具ホルダを保持するポットを複数配置してなるポット型マガジンを有する自動工具交換装置において、ポットへの工具ホルダの装着不良を検知する装着不良検知手段を工具着脱用の工具着脱位置に位置する工具保持部に対応する所定位置に設けたものである。
自動工具交換装置に装着不良検知手段を設けたので、ポットへ工具ホルダを装着した場合に、工具ホルダの装着が正しくない装着不良の場合には、その装着不良が検知される。
請求項10の自動工具交換装置は、請求項9の発明において、前記装着不良検知手段は、工具着脱位置の工具保持部の移動方向の両側に相対向状に配設された2組の規制部材を備え、規制部材は、工具着脱位置のポットに正しく装着された工具ホルダの鍔状部が非接触にて通過可能で且つポットに不良に装着された工具ホルダの鍔状部が非接触にて通過不能な当接規制部を有するものである。
請求項1の発明によれば、切削工具を取付けた工具ホルダを保持する工具保持部を円周上に複数配置してなる回転型マガジンを有する自動工具交換装置において、装着不良検知手段を設け、回転型マガジンの工具保持部へ工具ホルダを装着した場合に、工具ホルダの装着が正しくない装着不良の場合には、その装着不良を検知することができるので、主軸と工具ホルダとの衝突を回避でき、グリップアームの破損を未然に確実に防止することができる。
前記装着不良検知手段を工具着脱用の工具着脱位置に位置する工具保持部に対応する所定位置に設けたので、工具着脱用の工具着脱位置に位置する工具保持部に工具ホルダを装着した場合に、その装着不良を確実に検出することができる。
請求項2の発明によれば、前記装着不良検知手段は、工具着脱位置の工具保持部の回転方向の両側に相対向状に配設された1対の切欠き形成板を備え、切欠き形成板は、工具着脱位置の工具保持部に正しく装着された工具ホルダのテーパ係合部が非接触にて通過可能で且つ工具保持部に不良に装着された工具ホルダのテーパ係合部が非接触にて通過不能な切欠き部を有するので、工具ホルダが工具保持部に不良に装着された場合に、工具ホルダのテーパ係合部が切欠き形成板に接触し、その接触により回転型マガジンの回転を停止させることが可能になり、主軸と工具ホルダとの衝突を容易に且つ確実に防止することができる。その他請求項1と同様の効果を奏する。
請求項3の発明によれば、前記装着不良検知手段は、工具保持部に不良に装着された工具ホルダのテーパ係合部が切欠き形成板に接触したときに閉成する回路断続部と、この回路断続部が閉成されたときに電気的に警報を出力する警報手段とを備えたので、工具ホルダの工具保持部に対する不良装着が警報により認識でき、主軸と工具ホルダとの衝突を容易に且つ確実に防止することができる。その他請求項2と同様の効果を奏する。
請求項4の発明によれば、前記装着不良検知手段は、工具着脱位置の工具保持部に正しく装着された工具ホルダのテーパ係合部と、工具保持部に不良に装着された工具ホルダのテーパ係合部とを識別可能に検出する検出スイッチを有するので、その検出スイッチから出力される検出信号に基づいて、工具ホルダの装着不良を容易に検出することができる。その他請求項1と同様の効果を奏する。
請求項5の発明によれば、前記検出スイッチを、検出に供する使用位置と、この使用位置から退避させた退避位置とに亙って切換え可能な切換えアクチュエータを設けたので、検出スイッチを使用位置から退避位置に切換えておけば、工具ホルダを工具保持部に装着する装着作業の邪魔にならず、検出スイッチの破損を回避でき、しかも装着作業の迅速化を図ることができる。その他請求項4と同様の効果を奏する。
請求項6の発明によれば、前記工具ホルダが正しく装着された状態と、工具ホルダが不良に装着された状態とで異なる姿勢をとる回動部材を設け、検出スイッチは、回動部材を介して検出を行うので、回動部材を設けるだけの簡単な構成で、回動部材の回動位置に応じて検出スイッチからの検出信号に基づいて、工具ホルダの装着不良を容易に検出することができる。その他請求項4と同様の効果を奏する。
請求項7の発明によれば、前記装着不良検知手段は、工具保持部に不良に装着された工具ホルダにより切欠き形成板が押動されたことを検出する不良装着検出スイッチを有するので、不良装着検出スイッチを設けるだけの簡単な構成で、その不良装着検出スイッチからの検出信号に基づいて、工具ホルダの装着不良を容易に検出することができる。その他請求項2と同様の効果を奏する。
請求項8の発明によれば、前記装着不良検知手段は、工具保持部に設けられ工具ホルダを保持する為の1対の保持ピンの先端部に直交方向から夫々当接可能な出力ロッドを有し且つ出力ロッドの進出ストロークを検出可能な1対のストローク検出手段と、1対のストローク検出手段の出力を受けて、工具ホルダが正しく装着された状態での保持ピンに当接するまでの出力ロッドのストロークと、工具ホルダが不良に装着された状態での保持ピンに当接するまでの出力ロッドのストロークとの相違から工具ホルダの装着の良否を判別する判別手段とを備えたので、出力ロッドを設けるだけの簡単な構成で、出力ロッドのストロークに基づいて、工具ホルダの装着不良を容易に検出することができる。その他請求項1と同様の効果を奏する。
請求項9の発明によれば、切削工具を取付けた工具ホルダを保持するポットを複数配置してなるポッド型マガジンを有する自動工具交換装置において、ポットへの工具ホルダの装着不良を検知する装着不良検知手段を設けたので、ポット型マガジンのポットへ工具ホルダを装着した場合に、工具ホルダの装着が正しくない装着不良の場合には、その装着不良を検知することができるので、主軸と工具ホルダとの衝突を回避でき、グリップアームの破損を未然に確実に防止することができる。
前記装着不良検知手段を工具着脱用の工具着脱位置に位置する工具保持部に対応する所定位置に設けたので、工具着脱用の工具着脱位置に位置する工具保持部に工具ホルダを装着した場合に、その装着不良を確実に検出することができる。
請求項10の発明によれば、前記装着不良検知手段は、工具着脱位置のポットの移動方向の両側に相対向状に配設された2組の規制部材を備え、規制部材は、工具着脱位置のポットに正しく装着された工具ホルダの鍔状部が非接触にて通過可能で且つポットに不良に装着された工具ホルダの鍔状部が非接触にて通過不能な当接規制部を有するので、工具ホルダがポットに不良に装着された場合に、工具ホルダの鍔状部が規制部材の当接規制部に接触し、その接触によりポット型マガジンの回転を停止させることが可能になり、主軸と工具ホルダとの衝突を容易に且つ確実に防止することができる。その他請求項9と同様の効果を奏する。
本発明の自動工具交換装置は、工具保持部を円周上に複数配置した回転型マガジンの複数の工具保持部のうち、工具着脱用の工具着脱位置に位置する工具保持部への工具ホルダの装着不良を、工具ホルダの回転時に、切欠き部を有する切欠き形成板を用いて機械的に検出するようにしてある。
以下、本発明の実施例について図面に基づいて説明する。
図1に示すように、工作機械1は、図示を省略するが、主軸22を直交するX方向とY方向とに移動させるXY軸移動装置(図示略)と、主軸22を上下移動させるZ軸移動装置5と、主軸22を回転駆動させる主軸駆動装置20と、工具ホルダ75を自動的に主軸22に受け渡す自動工具交換装置2と、パレット交換装置(図示略)等から構成されている。但し、工作機械1には、これら複数の移動機構や駆動機構を夫々制御する数値制御装置9が一体的に設けられている。
工作機械1に設けられた自動工具交換装置2は、垂直なコラム3と、コラム3から左方に延びるフレーム4と、Z軸移動装置5によりZ軸方向に往復移動可能な主軸ヘッド6と、フレーム4にマガジン支持台7を介して配設され、回転により割出し可能な回転型の工具マガジン8等を備えている。
先ず、Z軸移動装置5について図2を用いて簡単に説明する。フレーム4には、その側部においてガイドレール11が鉛直向きに固定されている。ガイドレール11には、鉛直方向に配設された一対の摺動コマ12を介して主軸ヘッド6が、ガイドレール11に沿ってZ軸方向に昇降自在に取付けられている。主軸ヘッド6を支持する支持フレーム4aには適宜の位置にナット13が固定されている。ナット13は、ガイドレール11に沿って平行に支持された回転自在なボールネジ14に螺合挿通されている。
ボールネジ14をフレーム4の上方に配置したZ軸モータ15により正逆両方向に回転駆動することによって、主軸ヘッド6は、ナット13及びボールネジ14によりガイドレール11に沿ってZ軸方向に昇降駆動される。
次に、主軸駆動装置20について図2を用いて説明する。主軸ヘッド6の内部には、下端部に工具装着部21を備えた主軸22が回転自在に垂直に配設されている。この主軸22はフレーム4の上方に設けた主軸モータ23にカップリング24を介して連結され、主軸モータ23により回転駆動されるようになっている。
工具装着部21は、先端に切削工具74を装着した工具ホルダ75におけるテーパ係合部75aを嵌挿可能になっている。この工具ホルダ75を工具装着部21に嵌挿すると、工具ホルダ75の先端部に設けたプルスタッド75bが主軸22の内部に設けたホルダ挟持部25によりクランプされる。このホルダ挟持部25を、主軸22の中心通孔中に同軸的に挿通配置したドローバー26により押圧すると、ホルダ挟持部25によるプルスタッド75bのクランプが解除され、工具ホルダ75の取外しが可能となる。
工具装着部21に嵌挿された工具ホルダ75をクランプし、このクランプを解除するために、後述のクランクレバー28及びこれに揺動運動を付与するカム機構が設けられている。主軸ヘッド6の適宜の位置に、支軸27を介して略L字形のクランクレバー28が揺動自在に枢支されている。このクランクレバー28は、水平向きに一体形成された短尺レバー28aと、鉛直向きに一体形成された長尺レバー28bとで構成されている。短尺レバー28aの先端部は、ドローバー26に直交的に突設したピン29と係合可能になっている。
また、長尺レバー28bには、傾斜面が形成された板カム30が固定され、その板カム30は、その移動軌跡に位置するようZ軸モータ15に配設したカムフォロア31と係合離脱可能になっている。長尺レバー28bと主軸ヘッド6との間には、引張コイルバネ32が介装され、クランクレバー28を常には時計方向に付勢して、短尺レバー28aによるピン29の押圧を解除している。
Z軸モータ15の駆動により主軸ヘッド6が上昇すると、その上昇過程においてクランクレバー28に設けた板カム30が固定位置にあるカムフォロア31と係合し、クランクレバー28に支軸27を中心とする反時計方向の動きを付与する。これにより、短尺レバー28aがピン29を下方に押圧し、ドローバー26を介してホルダ挟持部25を付勢し、工具ホルダ75のプルスタッド75bに対するクランプを解除する。
次に、工具マガジン8について説明する。図2,図3に示すように、マガジン支持台7には、主軸ヘッド6の工具交換領域と隣接して斜め左下方に指向する支持軸35が配設されている。この支持軸35に鍔付円筒状のマガジンベース36が、軸受け37を介して回転自在に枢支されている。マガジンベース36には、先端部に工具保持部38Aを有する複数個(例えば、10個)のグリップアーム38が放射状に且つ周方向等間隔で揺動自在に配設されている。
また、マガジンベース36には、支持軸35を中心とする割出し円板39がボルト40により固定されている。この割出し円板39の一側面にローラ形状のカムフォロア41が、グリップアーム38の配設位置に対応させて複数設けられている。
次に、工具マガジン8の駆動系について説明すると、図2、図6に示すように、マガジン支持台7に垂直配置したケーシング45の上部には、マガジンモータ46が倒立配置されている。このマガジンモータ46の駆動軸46aに連結軸47がカップリング48を介して連結されている。この連結軸47の下端部にはベベルギヤ49が固定され、軸受け50により回転可能に枢支された回転軸51に固着したベベルギヤ52がベベルギヤ49に噛合し、マガジンモータ46で回転軸51を回転可能になっている。
回転軸51には、外周面に直線部とネジ部とを連続させた所要の曲線を描いたカム溝53aが形成されたバレルカム53が配設され、このカム溝53aに割出し円板39に放射配置した各カムフォロア41が順次嵌合可能になっている。バレルカム53の回転により、割出し円板39に間欠的な割出し回転が付与される。
次に、工具マガジン8に放射状に複数配設され、先端部に工具保持部38Aが形成されたグリップアーム38について説明する。
図2〜図4に示すように、工具マガジン8の一部を構成するマガジンベース36には、10個のグリップアーム38が放射状に配設されている。マガジンベース36には、支持軸35を中心とする円周方向に、所要の中心角で10個のクレビス56が順次配設されている。夫々のクレビス56には、枢支軸57を介して棒状のグリップアーム38が揺動自在に枢支され、グリップアーム38の自由端を半径方向外方に臨ませている。
図4に示すように、グリップアーム38の自由端には、工具ホルダ75の外径部に周設されたV溝75eを挟持可能な寸法に設定した非開閉式の二股部38aが形成されている。この二股部38aの各内部には、グリップアーム38の長さ方向と直交する方向に行止り孔38bが夫々穿設されている。
各行止り孔38bには、コイルバネ59により弾圧される保持ピン60が後退可能に夫々収納され、各保持ピン60の先端部は2股部の内方に臨んでいる。即ち、二股部38a及び1対の保持ピン60等で工具保持部38Aが構成され、これら複数の工具保持部38Aは円周上に配置されている。
従って、工具ホルダ75のV溝75eをグリップアーム38の二股部38aに位置合わせして押し込むことにより、1対の保持ピン60がV溝75eを挿通し、コイルバネ59のバネ力により両側から工具ホルダ75を挟持した状態で工具ホルダ75を保持できる。但し、二股部38aの各外端部には、保持ピン60の中心を回転中心とする第1カムフォロア61が夫々回転可能に設けられている。
図3に示すように、グリップアーム38の内径側の反自由端にも別の行止り孔38cが穿設されている。この行止り孔38cには、コイルバネ62と共に鋼球63が保持され、鋼球63の一部を行止り孔38cの開孔から突出させている。マガジンベース36におけるボス部36aには、断面が円弧状を呈する案内面64aを外周に周設したグリップ支持カラー64が外挿され、この案内面64aにグリップアーム38に設けた鋼球63が弾力的に当接可能になっている。
案内面64aのマガジンベース36側にはノッチ溝64bが周設され、図3において、割出し待機状態にある各グリップアーム38は、その鋼球63をノッチ溝64bに係合させて、グリップアーム38をその姿勢に安定保持させるようになっている。
図3に示すように、グリップアーム38の枢支点となる枢支軸57に近接した位置に、ローラ形状を呈する第2カムフォロア65が回転自在に枢支されている。第2カムフォロア65は、可動カム体66(図2参照)に形成した斜面状の可動カム面に対応的に当接可能になっている。
ここで、マガジンベース36及び複数のグリップアーム38は、その前側において傾斜させた傘状の前側カバー70で覆われるとともに、その後側において板状の後側カバー71(図1,図9参照)で覆われている。前側カバー70と、後側カバー71とで切削工具74による切削加工を施すに際して切り出された切り屑がマガジンベース36の内部に進入するのを防止している。
この場合、回転型の工具マガジン8において、その最上位置が工具着脱位置として設定されているため、その最上位置である工具着脱位置に位置するグリップアーム38に交換用の工具ホルダ75を着脱し易いように、後側カバー71のうちの工具着脱位置に対応する上端部分に、ほぼU字状の切欠き71aが形成されている。
工具交換時には、主軸ヘッド6がZ軸原点位置(図示しない)に移動すると、工具マガジン8の最下端に位置するグリップアーム38の二股部38aの保持ピン60とコイルバネ59のバネ力により、使用済みの切削工具74を取付けた工具ホルダ75がそのV溝75eにおいて保持された状態となる。その後、主軸ヘッド6が工具交換位置(図9)まで鉛直方向に上昇するため、工具ホルダ75が主軸ヘッド6の工具装着部21から抜き取られる。
次に、マガジンモータ46の回転駆動によりマガジンベース36が回転され、次の切削作業で使用する切削工具74を取付けた工具ホルダ75を保持したグリップアーム38が、主軸ヘッド6の工具装着部21の直下に移動して位置決めされる。その後、主軸ヘッド6が鉛直方向に下降移動されるので、その新たに割出された工具ホルダ75が主軸ヘッド6の工具装着部21に嵌挿されて、工具交換が完了する。
次に、回転型の工具マガジン8の複数の工具保持部38Aのうち、工具着脱用の工具着脱位置に位置するグリップアーム38(工具保持部38A)への工具ホルダ75の装着不良を検知する装着不良検知機構80について説明する。ここで、その説明に先立って、工具ホルダ75について簡単に説明しておく。
図7に示すように、工具ホルダ75は、その本体部であるテーパ係合部75a(テーパシャンク部)と、そのテーパ係合部75aの一端部に一体形成されたプルスタッド75bと、テーパ係合部75aの他端部に一体形成された鍔状部75cと、この鍔状部75cに一体形成され、切削工具74を装着する為のコレットチャック75d等からなっている。但し、鍔状部75cには、グリップアーム38で保持するための環状のV溝75eが形成されるとともに、1対のキー溝75fが凹設されている。
一方、グリップアーム38の二股部38aの基端部には、工具ホルダ75を装着した際に、そのキー溝75fに係合する小型の板部材からなるキー部材42が固着されている。但し、このキー部材42の先端部は、二股部38aの基端部から部分的に突出し、工具ホルダ75のキー溝75fに係合可能になっている。そこで、工具ホルダ75を工具着脱位置のグリップアーム38に装着した場合、工具ホルダ75のキー溝75fにグリップアーム38のキー部材42が確実に嵌まり込んだ正しい装置状態では、図8−1に示すように、工具ホルダ75はグリップアーム38に対して最も接近した正規の取付け位置に保持される。
しかし、工具ホルダ75をグリップアーム38に装着した場合に、工具ホルダ75のキー溝75fにグリップアーム38のキー部材42が嵌まり込んでいない、つまり工具ホルダ75のグリップアーム38に対する取付け位置が微妙にズレている装着不良状態では、図8−2に示すように、工具ホルダ75はグリップアーム38から外れることはなく、グリップアーム38に対して正規の取付け位置よりもズレが生じた(離間した)不良の取付け位置に保持される。
このように、グリップアーム38に保持された工具ホルダ75が装着不良状態で主軸22の下側の受け渡し位置に移動された場合、主軸22が高速移動により降下してくる装着時に、工具ホルダ75と主軸22とが衝突し、グリップアーム38が破損する可能性がある。そこで、工具ホルダ75の装着不良を装着不良検知機構80で検知して、グリップアーム38の破損を未然に防止するようにしてある。
次に、装着不良検知機構80について説明する。図9,図10に示すように、マガジン支持台7上であって、工具着脱位置に位置するグリップアーム38(工具保持部38A)に対応する所定の位に、所定厚さの金属板からなる左右1対の切欠き形成板81がグリップアーム38の回転方向の両側に相対向状に配設されている。これら切欠き形成板81はその下端部において連結板81aで一体的に連結され、その連結板81aを介してマガジン支持台7に固定ビス82により固着されている。
但し、これら切欠き形成板81の後端はその全体に亙って溶接等により後側カバー71に固着され、切欠き形成板81の剛性を高めてある。ところで、これら切欠き形成板81の各々には、図10に示すように、工具装着位置のグリップアーム38に正しく装着された工具ホルダ75のテーパ係合部75aが非接触にて通過可能な切欠き部81bが夫々形成されている。但し、この切欠き部81bは、グリップアーム38に不良に装着された工具ホルダ75のテーパ係合部75aが非接触にて通過不能になっている。
次に、このように構成された装着不良検知機構80の作用について説明する。
作業者は、次の切削作業で使用する切削工具74を取付けた工具ホルダ75を工具マガジン8の最上位置である工具着脱位置に位置するグリップアーム38に、前述した要領で装着する。その工具ホルダ75のグリップアーム38への装着を行った後、数値制御装置9により制御プログラムに基づいて切削加工が開始され、新規に装着した工具ホルダ75の切削工具74を使用するのに際してマガジンモータ46が駆動された場合、マガジンベース36が所定の回転方向に回転される。
このように、マガジンベース36が所定の方向に回転されたときに、新規に装着された工具ホルダ75がグリップアーム38に正しく装着されている場合には、工具ホルダ75のテーパ係合部75aが回転方向側に設けられた切欠き形成板81の切欠き部81bを非接触にて通過可能である。この場合には、その新たに割出された工具ホルダ75が主軸22の下側の受け渡し位置に移動され、主軸22の下降移動により、主軸ヘッド6の工具装着部21に確実に装着される。
しかし、その新たに割出された工具ホルダ75がグリップアーム38に不良に装着されている場合には、工具ホルダ75のテーパ係合部75aが回転方向側に設けられた切欠き形成板81の切欠き部81bを非接触にて通過不能である。その結果、マガジンベース36の回転負荷が大きくなる一方、マガジンモータ46の回転トルクが比較的小さいため、マガジンベース36の回転が停止することになる。
このように、工具着脱位置のグリップアーム38の回転方向の両側に相対向状に配設された1対の切欠き形成板81を備え、切欠き形成板81は、工具着脱位置のグリップアーム38(工具保持部38A)に正しく装着された工具ホルダ75のテーパ係合部75aが非接触にて通過可能で且つグリップアーム38(工具保持部38A)に不良に装着された工具ホルダ75のテーパ係合部75aが非接触にて通過不能な切欠き部81bを有するので、工具ホルダ75がグリップアーム38に不良に装着された場合に、工具ホルダ75のテーパ係合部75aが切欠き形成板81に接触し、その接触により回転型の工具マガジン8の回転を停止させることが可能になり、主軸22と工具ホルダ75との衝突を容易に且つ確実に防止することができる。
次に、前記実施例を部分的に変更した変更例について説明する。
〔1〕前述した装着不良検知機構80Aを部分的に変更し、グリップアーム38に不良に装着された工具ホルダ75のテーパ係合部75aが切欠き形成板81Aの切欠き部81bを非接触にて通過不能な状態を電気的に検知するようにしてもよい(図11〜図13参照)。
図11,図12に示すように、マガジン支持台7上の部位であって、工具着脱位置に位置するグリップアーム38に対応する所定の部位に、所定厚さの金属板からなる左右1対の切欠き形成板81Aがグリップアーム38の回転方向の両側に相対向状に配設され、これら切欠き形成板81Aはその下端部において連結板81aで一体的に連結されている。但し、1対の切欠き形成板81Aは、その背面においてゴムシート83を介して後側カバー71に固定されるとともに、その下側に付設されたゴムシート84を介してマガジン支持台7に固定ビス82により固着されている。
即ち、1対の切欠き形成板81Aはマガジン支持台7や後側カバー71に対して確実に絶縁されている。ここで、このようにゴムシート83,84による絶縁部が回路断続部に相当する。この場合にも、工具装着位置のグリップアーム38に正しく装着された工具ホルダ75のテーパ係合部75aが切欠き部81bを非接触にて通過可能であり、グリップアーム38に不良に装着された工具ホルダ75のテーパ係合部75aが切欠き部81bを非接触にて通過不能になっている。
次に、制御系について説明すると、各切欠き形成板81Aに第1接点85が夫々設けられ、図13に示すように、これら第1接点85は接続線を介してコントロールユニット(C/U)100の入出力ポートに接続されている。一方、マガジン支持台7に第2接点86が夫々設けられ、この第2接点86は接続線を介してコントロールユニット100の入出力ポートに接続されている。コントロールユニット100には、更に、警報ブザー101が接続されている。
ここで、これらコントロールユニット100と警報ブザー101等で警報手段が構成されている。この場合、マガジン支持台7と、これに連結されたマガジンベース36と、これに枢着されたグリップアーム38と、これに装着された工具ホルダ75とが電気的にショート状態であっても、前述したように、1対の切欠き形成板81Aはマガジン支持台7や後側カバー71とは確実に絶縁されているため、第1接点85と第2接点86とは、常には開成状態である。
但し、後述するように、工具ホルダ75がグリップアーム38に不良に装着されたため、工具ホルダ75と切欠き形成板81Aとが接触した場合、この接触により切欠き形成板81Aとマガジンベース36とが電気的にショート状態となるため、第1接点85と第2接点86とが閉成されることになる。
次に、このように構成された装着不良検知機構80Aの作用について説明する。
前記実施例と同様に、切削加工が開始されて新規に装着した工具ホルダ75を割り出すために、マガジンモータ46が駆動され、マガジンベース36が所定の回転方向に回転された場合に、作業者による工具着脱位置におけるグリップアーム38への工具ホルダ75の装着状態が正常であれば、工具ホルダ75のテーパ係合部75aが回転方向側に設けられた切欠き形成板81Aの切欠き部81bを非接触にて通過可能であるため、第1接点85と第2接点86とは開成状態であり、コントロールユニット100により、警報ブザー101が鳴動することはない。
しかし、その新たに装着された工具ホルダ75がグリップアーム38に不良に装着されている場合であって、工具ホルダ75のテーパ係合部75aが回転方向側に設けられた切欠き形成板81Aの切欠き部81bを非接触にて通過不能な場合には、前述したように第1接点85と第2接点86とが閉成されるので、コントロールユニット100により警報ブザー101が鳴動する。
それ故、作業者は工具ホルダ75の装着不良をブザー音により確実に認識することができる。これと同時に少なくともマガジンモータ46を非常停止させることができ、工具ホルダ75を保持しているグリップアーム38の破損を確実に防止することができる。
〔2〕前述した装着不良検知機構80を部分的に変更した装着不良検知機構80Bを設け、グリップアーム38に不良に装着された工具ホルダ75により切欠き形成板81Bが押動されたことを不良装着検出スイッチ87,88で検出するようにしてもよい(図14〜図16参照)。
図14,図15に示すように、マガジン支持台7上の部位であって、工具着脱位置に位置するグリップアーム38に対応する所定の部位に、所定厚さの金属板からなる左右1対の切欠き形成板81Bがグリップアーム38の回転方向の両側に相対向状に配設されている。これら切欠き形成板81Bはその下端部において連結板81aで一体的に連結され、マガジン支持台7に固定ビス82により固着されている。
この場合にも、各切欠き形成板81Bには、前記実施例と同様の切欠き部81bが夫々形成されている。更に、右側の切欠き形成板81の外側(右側)には、第1不良装着検出スイッチ87が接近させて設けられるとともに、左側の切欠き形成板81の外側(左側)には、第2不良装着検出スイッチ88が接近させて設けられている。
次に、制御系について説明すると、図16に示すように、これら第1,第2不良装着検出スイッチ87,88は接続線を介して夫々コントロールユニット100(C/U)の入出力ポートに接続されている。また、コントロールユニット100には警報ブザー101が接続されている。
次に、このように構成された装着不良検知機構80Bの作用について説明する。
前記実施例と同様に、切削加工が開始されて新規に装着した工具ホルダ75を割り出すために、マガジンモータ46が駆動され、マガジンベース36が所定の回転方向に回転された場合に、作業者による工具着脱位置におけるグリップアーム38への工具ホルダ75の装着状態が正しい場合には、工具ホルダ75のテーパ係合部75aが回転方向側に設けられた切欠き形成板81Bの切欠き部81bを非接触にて通過可能であるため、第1又は第2不良装着検出スイッチ87,88は開成状態であり、コントロールユニット100により警報ブザー101が鳴動することはない。
しかし、その新たに装着された工具ホルダ75がグリップアーム38に不良に装着されている場合であって、工具ホルダ75のテーパ係合部75aが回転方向側に設けられた切欠き形成板81Bの切欠き部81bを非接触にて通過不能な場合には、回転方向側の切欠き形成板81Bが工具ホルダ75で押動される。
その結果、切欠き形成板81Bの直ぐ外側に設けられた第1又は第2不良装着検出スイッチ87,88が切欠き形成板81Bの押動により閉成されるので、コントロールユニット100により警報ブザー101が鳴動する。このように、作業者は工具ホルダ75の装着不良をブザー音により確実に認識することができる。これと同時に少なくともマガジンモータ46を非常停止させることができ、工具ホルダ75を保持しているグリップアーム38の破損を未然に確実に防止することができる。
〔3〕前述した装着不良検知機構80を部分的に変更した装着不良検知機構80Cを設け、工具装着位置のグリップアーム38に正しく装着された工具ホルダ75の一部であるプルスタッド75bと、グリップアーム38に不良に装着された工具ホルダ75のプルスタッド75bとを検出センサ89で識別可能に検出するようにしてもよい(図17,図18参照)。
図17に示すように、後側カバー71の工具装着位置に対応する所定部位に、近接センサからなる正常装着検出センサ89が、グリップアーム38に正しく装着された工具ホルダ75の軸心の延長上で且つプルスタッド75bに接近させて斜め傾斜状に設けられている。即ち、この正常装着検出センサ89により、プルスタッド75bの近接状態が検出されるか否かで、工具ホルダ75のグリップアーム38への装着の良否が識別可能になっている。
次に、制御系について説明すると、図18に示すように、正常装着検出センサ89と装着状態確認スイッチ90とがコントロールユニット(C/U)100の入出力ポートに接続されている。また、コントロールユニット100には警報ブザー101が接続されている。
次に、このように構成された装着不良検知機構80Cの作用について説明する。
作業者は、次の切削作業で使用する切削工具74を取付けた工具ホルダ75を工具マガジン8の最上位置である工具着脱位置に位置するグリップアーム38に、前述した要領で装着する。その工具ホルダ75のグリップアーム38への装着を行った後、作業者により装着状態確認スイッチ90が操作されると、コントロールユニット100は正常装着検出センサ89からの検出信号を読み込む。
コントロールユニット100により読み込まれた検出信号が、プルスタッド75bの近接状態を検出した装着正常信号であって、作業者によるグリップアーム38への工具ホルダ75の装着状態が正しい場合には、コントロールユニット100により警報ブザー101が鳴動されることはない。
しかし、コントロールユニット100により読み込まれた検出信号が、プルスタッド75bの非近接状態を検出した装着不良信号であって、作業者によるグリップアーム38への工具ホルダ75の装着状態が不良の場合には、コントロールユニット100により警報ブザー101が鳴動する。
このように、作業者は工具ホルダ75の装着不良をブザー音により確実に認識することができる。これと同時に、少なくともマガジンモータ46を非常停止させることができ、工具ホルダ75を保持しているグリップアーム38の破損を未然に確実に防止することができる。但し、工具ホルダ75のテーパ係合部75aを正常装着検出センサ89で識別可能に検出するようにしてもよい。
〔4〕前述した装着不良検知機構80を部分的に変更した装着不良検知機構80Dを設け、前述した変更形態〔〕において設けた正常装着検出センサ89を、検出に供する使用位置と、この使用位置から退避させた退避位置とに亙って、切換えシリンダ102(これが切換えアクチュエータに相当する)により切換えるようにしてもよい(図19,図20参照)。
即ち、図19に示すように、後側カバー71の工具装着位置に対応する所定部位が部分的に切欠かれ、この切欠きに対応するマガジン支持台7に切換えシリンダ102が固定されている。その切換えシリンダ102のピストンロッドの先端部に、取付け板103を介して正常装着検出センサ89が斜め傾斜状に固定されている。
この場合、切換えシリンダ102のピストンロッドが退入状態では、正常装着検出センサ89は後側カバー71よりも後側に退避した退避位置(実線にて図示)に切換えられる一方、切換えシリンダ102のピストンロッドが進出状態では、正常装着検出センサ89は後側カバー71の前側に移動した使用位置(二点鎖線で図示)に切換えられる。正常装着検出センサ89がその使用位置に切換えられると、正常装着検出センサ89により、プルスタッド75bの近接状態が検出されるか否かで、工具ホルダ75のグリップアーム38への装着の良否が識別可能になっている。
次に、制御系について説明すると、図20に示すように、制御装置であるコントロールユニット(C/U)100の入出力ポートには、正常装着検出センサ89と、装着状態確認スイッチ90とが接続されるとともに、警報ブザー101と、切換えシリンダ102が接続されている。
次に、このように構成された装着不良検知機構80Dの作用について説明する。
作業者は、次の切削作業で使用する切削工具74を取付けた工具ホルダ75を工具マガジン8の最上位置である工具着脱位置に位置するグリップアーム38に、前述した要領で装着する。その工具ホルダ75のグリップアーム38への装着を行った後、作業者により装着状態確認スイッチ90が操作されると、コントロールユニット100は切換えシリンダ102を進出駆動するとともに、所定時間後に正常装着検出センサ89からの検出信号を読み込む。
コントロールユニット100により読み込まれた検出信号が、プルスタッド75bの近接状態を検出した装着正常信号であって、作業者によるグリップアーム38への工具ホルダ75の装着状態が正しい場合には、コントロールユニット100により、警報ブザー101が鳴動されることはない。
しかし、コントロールユニット100により読み込まれた検出信号が、プルスタッド75bの非近接状態を検出した装着不良信号であって、作業者によるグリップアーム38への工具ホルダ75の装着状態が不良の場合には、コントロールユニット100により警報ブザー101が鳴動する。
このように、作業者は工具ホルダ75の装着不良をブザー音により確実に認識することができる。これと同時に、少なくともマガジンモータ46を非常停止させることができ、工具ホルダ75を保持しているグリップアーム38の破損を未然に確実に防止することができる。
〔5〕前述した装着不良検知機構80を部分的に変更した装着不良検知機構80Eを設け、工具ホルダ75が正しく装着された状態と、工具ホルダ75が不良に装着された状態とで異なる姿勢をとる回動部材110を設け、回動部材110の回動姿勢を正常装着検出センサ89で識別可能に検出するようにしてもよい(図21〜図23参照)。
図21,図22に示すように、回転型の工具マガジン8の最上位置である工具着脱位置に位置するグリップアーム38に交換用の工具ホルダ75を着脱し易いように、後側カバー71のうちの工具着脱位置に対応する上端部分に、ほぼ矩形状の切欠き71bが形成されている。そこで、回動部材110がその切欠き71bに出没可能に、その下端部において切欠き71bの下端部に回動可能にヒンジ結合されている。
回動部材110は、工具ホルダ75のほぼ側面全体に沿うように、板部材を曲げ形成したものであり、その背面板110aには左右1対の側板110bが一体形成されている。工具ホルダ75をグリップアーム38に装着したときに、回動部材110を前方側に揺動させた場合、工具ホルダ75がグリップアーム38に正しく装着された場合には、工具ホルダ75の背面のほぼ全体に背面板110aが当接でき、しかも工具ホルダ75の左右両側面にも側板110bが同時に当接するため、回動部材110は図21に実線で示す正規の揺動位置に移動する。
しかし、グリップアーム38に装着された工具ホルダ75の取付け位置が、グリップアーム38の揺動方向と平行な方向にズレた場合には、背面板110aを介して回動部材110全体が、正規の揺動位置まで回動しない。また、グリップアーム38に装着された工具ホルダ75の取付け位置が、グリップアーム38の揺動方向と直交する方向にズレた場合にも、側板110bを介して回動部材110全体が、正規の揺動位置まで回動しない。そこで、回動部材110が正規の揺動位置に回動したときに、その回動部材110を検出可能な正常装着検出センサ89が設けられている。
次に、制御系について説明すると、図23に示すように、制御装置であるコントロールユニット(C/U)100の入出力ポートには、正常装着検出センサ89と、装着状態確認スイッチ90とが接続されるとともに、警報ブザー101が接続されている。
次に、このように構成された装着不良検知機構80Eの作用について説明する。
作業者は、次の切削作業で使用する切削工具74を取付けた工具ホルダ75を工具マガジン8の最上位置である工具着脱位置に位置するグリップアーム38に、前述した要領で装着する。その工具ホルダ75のグリップアーム38への装着を行った後、作業者により装着状態確認スイッチ90が操作されると、コントロールユニット100は正常装着検出センサ89からの検出信号を読み込む。
コントロールユニット100により読み込まれた検出信号が、回動部材110の近接状態を検出した装着正常信号であって、作業者によるグ工具ホルダ75のリップアームへの装着状態が正しい場合には、コントロールユニット100により、警報ブザー101が鳴動されることはない。
しかし、コントロールユニット100により読み込まれた検出信号が、回動部材110の非近接状態を検出した装着不良信号であって、作業者によるグリップアーム38への工具ホルダ75の装着状態が不良の場合には、コントロールユニット100により警報ブザー101が鳴動する。
このように、作業者は工具ホルダ75の装着不良をブザー音により確実に認識することができる。これと同時に、少なくともマガジンモータ46を非常停止させることができ、工具ホルダ75を保持しているグリップアーム38の破損を未然に確実に防止することができる。
〔6〕前述した装着不良検知機構80を部分的に変更した装着不良検知機構80Fを設け、グリップアーム38に工具ホルダ75を保持させたときの左右1対の保持ピン60の保持位置を、これに直交状に配設した1対の第1,第2シリンダのピストンロッド103,104の進出位置(ストローク)を検知し、そのピストンロッド103a,104aのストロークによる第1,第2正常装着検出センサ89からの検出信号により、工具ホルダ75の装着状態の良否を判別するようにしてもよい(図24〜図26参照)。
即ち、図24,図25に示すように、後側カバー71の上端部に、グリップアーム38に有する1対の保持ピン60に直交状に1対の第1,第2シリンダ103,104が夫々取付け板111を介して固定されている。但し、これら第1,第2シリンダ103,104のピストンロッド103a,104a(これが出力ロッドに相当する)はその後方側に夫々長く延長されている。
そこで、後側のピストンロッド103a,104aの後端部に、ピストンロッド103a,104aのストローク(進出量)を検出する為の小型の検出板112が夫々固定されている。更に、工具ホルダ75が正しく装着された状態における1対の保持ピン60の先端部に、進出したピストンロッド103a,104aの先端部が当接したとき、各検出板112を検出可能な1対の第1,第2正常装着検出センサ89A,89Bが設けられている。
ここで、工具ホルダ75が正しく装着された場合には、前述したように、グリップアーム38のキー部材42が工具ホルダ75のキー溝75fに確実に嵌合し、しかもグリップアーム38の1対の保持ピン60は夫々V溝75eに係合している為、1対の保持ピン60の進出量は共に等しく且つ最大になっている。
このとき、保持ピン60の先端に当接する1対のピストンロッド103a,104aのストロークも共に最大になる為、これら1対の第1,第2正常装着検出センサ89A,89Bが対応する検出板112を夫々検出することができる。
しかし、工具ホルダ75が不良に装着された場合、つまりグリップアーム38のキー部材42が工具ホルダ75のキー溝75fに確実に嵌合していない場合には、工具ホルダ75のグリップアーム38に対する装着位置が不安定である。この場合には、1対の保持ピン60の突出量が異なったり、或いは1対の保持ピン60の突出量が同じであってもその突出量が正しい装着時の突出量に比べて少なくなっている。
即ち、前述した何れの場合であっても、1対のピストンロッド103a,104aのストロークが同時に、正しい装着時のストロークになることはない。その為、これらピストンロッド103a,104aの進出作動時に、1対の第1,第2正常装着検出センサ89A,89Bは対応する検出板112を同時に検出することができない。
このように、工具ホルダ75が正しく装着された状態での保持ピン60の先端に当接するまでのピストンロッド103a,104aのストロークと、工具ホルダ75が不良に装着された状態での保持ピン60の先端に当接するまでのピストンロッド103a,104aのストロークとの相違から、工具ホルダ75の装着の良否を判別することができる。
次に、制御系について説明する。図26に示すように、制御装置であるコントロールユニット100(これが判別手段に相当し、C/U)の入出力ポートには、第1正常装着検出センサ89A及び第2正常装着検出センサ89Bと、装着状態確認スイッチ90とが接続されるとともに、その出力ポートには、警報ブザー101と第1シリンダ103及び第2シリンダ104が接続されている。
次に、このように構成された装着不良検知機構80Fの作用について説明する。
作業者は、次の切削作業で使用する切削工具74を取付けた工具ホルダ75を工具マガジン8の最上位置である工具着脱位置に位置するグリップアーム38に、前述した要領で装着する。その工具ホルダ75のグリップアーム38への装着を行った後、作業者により装着状態確認スイッチ90が操作されると、コントロールユニット100は1対の第1,第2シリンダ103,104を同時に進出駆動し、所定時間後に、第1,第2正常装着検出センサ89A,89Bからの検出信号を読み込む。
そこで、コントロールユニット100は、第1,第2正常装着検出センサ89A,89Bからの検出信号に基づいて判別し、夫々の検出信号が検出板112を検出した装着正常信号であって、作業者によるグ工具ホルダ75のリップアームへの装着状態が正しい場合には、コントロールユニット100により警報ブザー101が鳴動されることはない。
しかし、コントロールユニット100により読み込まれた2つの検出信号の少なくとも一方が、検出板112を検出しない装着不良信号であって、作業者によるグリップアーム38への工具ホルダ75の装着状態が不良の場合には、コントロールユニット100により警報ブザー101が鳴動する。
このように、作業者は工具ホルダ75の装着不良をブザー音により確実に認識することができる。これと同時に、少なくともマガジンモータ46を非常停止させることができ、工具ホルダ75を保持しているグリップアーム38の破損を未然に確実に防止することができる。
〔7〕前述した装着不良検知機構80を部分的に変更した装着不良検知機構80Gを設け、グリップアーム38の先端側アーム部分にその長さ方向に摺動自在にキー部材42を装着し、グリップアーム38に設けたキー部材42Aを、保持ピン60側である工具保持部38Aの方へ弾性付勢するブロック状のゴム部材115を設け、キー部材42Aを介して工具ホルダ75の装着不良を検知するようにしてもよい(図27〜図29参照)。
図27,図28に示すように、グリップアーム38に設けられたキー部材42Aの後端が、グリップアーム38に形成された貫通孔(図示略)を挿通して後方に延長形成され、その延長されたキー部材42Aの後端部にグリップアーム38に沿ってへ字状に曲げ形成した曲げ形成部42aが形成され、キー部材42Aがその工具保持部38Aの方に外れないようになっている。
図28におけるキー部材42Aの下面であって、先端側に接近させた下面に、ブロック状のゴム部材115が貼着されている。但し、このゴム部材115の後端は、グリップアーム38の貫通孔の直前の係止壁(図示略)に当接させてある。その為、キー部材42Aは常にはそのゴム部材115の弾性力により先端側方向(図28において右方)に付勢され、工具ホルダ75のキー溝75fに係合可能になっている。
ところで、キー部材42Aのゴム部材115が貼着された下面とは反対の上面であって、曲げ形成部42aの近傍部に、図28に示すように、赤ペンキを塗布した赤マーク116が設けられている。即ち、工具ホルダ75が正しく装着された場合には、キー部材42Aは所定の正常位置であるため、キー部材42Aの赤マーク116がグリップアーム38の係合孔に隠れているが、工具ホルダ75が不良に装着された場合であって、キー部材42Aがその曲げ形成部42a側に移動した場合、赤マーク116が外側に露出するようになっている。
次に、このように構成された装着不良検知機構80Gの作用について説明する。
作業者は、次の切削作業で使用する切削工具74を取付けた工具ホルダ75を工具マガジン8の最上位置である工具着脱位置に位置するグリップアーム38に、前述した要領で装着する。このとき、前述したように、グリップアーム38のキー部材42Aが工具ホルダ75のキー溝75fに確実に嵌合した正しい装着状態の場合には、キー部材42Aが所定の正常位置であるため、図29−1に示すように、赤マーク116が外側に露出することはない。
しかし、グリップアーム38のキー部材42Aが工具ホルダ75のキー溝75fに確実に嵌合しない不良に装着された場合でも、工具ホルダ75は1対の保持ピン60のバネ力を受けてキー部材42Aを押すので、キー部材42Aがその曲げ形成部42a側に移動し、赤マーク116が外側に露出する。作業者はその赤マーク116を検知することで、工具ホルダ75の装着不良を目で確実に認識することができる。
・〔8〕回転型の工具マガジン8の複数のグリップアーム38のうち、工具着脱用の工具着脱位置に位置するグリップアーム38へ装着する工具ホルダ75が正しく装着されるように案内する工具挿入ガイドを設けるようにしてもよい(図30〜32参照)。
図30に示すように、マガジン支持台7上に、工具ホルダ75を、そのキー溝75fをその軸心に対して所定の回転位相に保持した状態で滑らせながらグリップアーム38に保持させる為の工具挿入ガイド120が立設されている。図31に示すように、その工具挿入ガイド120は、下端の取付け板121上に箱状に立設されたガイド本体部122と、そのガイド本体部122に形成された左右1対の傾斜状のガイドレール部122aと、そのガイドレール部122aの下端近傍部に一体形成された左右1対のV溝案内レール122bと、キー当接部123aを先端部に有するスライド部材123等を有している。
ガイドレール部122aは工具ホルダ75のテーパ係合部75aが嵌まり込むだけの間隔を空けて平行に設けられ、1対のV溝案内レール122bは工具ホルダ75のV溝75eに相対向方向から同時に係合可能に曲げ形成されている。但し、ガイドレール部122aとV溝案内レール122bの傾斜方向下端部には、工具ホルダ75のグリップアーム38への装着状態で、工具ホルダ75の旋回移動を妨げないように通路用切欠き122cが形成されている。
スライド部材123は、その下端部においてガイドレール部122aにその長さ方向にスライド可能に支持され、その上端部の先端部に、工具ホルダ75のキー溝75fに係合可能な前方突出状のキー当接部123aを有している。
次に、工具挿入ガイド120の作用及び効果について説明する。
作業者は、次の切削作業で使用する切削工具74を取付けた工具ホルダ75を、工具マガジン8の最上位置である工具着脱位置に位置するグリップアーム38に装着するに際して、作業者は、工具ホルダ75の鍔状部75cを1対のガイドレール部122aに載置して、片手で保持しておき、もう片方の手でスライド部材123を工具ホルダ75側に移動させて、そのキー当接部123aを工具ホルダ75のキー溝75fに係合させる。
即ち、工具ホルダ75の1対のキー溝75fは180°おきの対象位置に形成されているため、キー当接部123aに当接したキー溝75fと反対側のキー溝75fは、グリップアーム38のキー部材42に嵌入可能な位相になっている。作業者はこの状態を保持させながら、工具ホルダ75とスライド部材123とをガイドレール部122aに沿って同時にスライドさせ、工具ホルダ75の位相を変えることなく、グリップアーム38に正しく装着させることができる。
工作機械1に設けられた自動工具交換装置2Aには、図示を省略するが、前記第1実施例と同様に、垂直なコラムと、コラムから左方に延びるフレームと、Z軸移動装置によりZ軸方向に往復移動可能な主軸ヘッドと、フレームにマガジン支持台を介して配設されるとともに、回転により割出し可能なポット型の工具マガジン8A等を備えている。
図33,図34に示すように、このポット型の工具マガジン8Aは、周知のものである為、その詳細については省略し、簡単に説明する。
ポット型の工具マガジン8Aは、複数の工具ポット125を備え、これら複数の工具ポット125の各々が、工作機械本体側に固定されたマガジンベース126の内側に設けられた移送機構127に装着されている。即ち、移送機構127は、マガジンベース126の内側に回転可能に支持された左右1対のスプロケット128と、これら2つのスプロケット128に亙って掛け渡された無端状のチェーン129と、チェーン129の外周側に固着されたブラケット(図示略)と、このチェーン129を駆動するマガジンモータ46A等を有している。
複数の工具ポット125は、ブラケットに対して回動可能に取付けられているが、工具ポット125の移送経路の大部分の範囲では、マガジンベース126の外周部の内壁面が工具ポット125に接触する状態にある。その為、その内壁面が工具ポット125の回動を規制する状態となり、工具ポット125は、切削工具74を正面に向けた状態に維持されている。
一方、マガジンベース126の下端側に割り出し口126aが設けられ、この割り出し口126aが設けられた位置である工具交換位置に限り、工具ポット125が水平な装着姿勢から切削工具74を下に向けた鉛直姿勢に切換えられるようになっている。それ故、この工具交換位置には、図示を省略するが、工具ポット125を、水平に向けた保持状態と鉛直に向けた交換状態とに回動させる傾倒機構が設けられている。
マガジンモータ46Aの駆動により、1対のスプロケット128を介してチェーン129が回転駆動され、ブラケットを介して複数の工具ポット125が一体的に移送される。ところで、複数の工具ポット125のうち、工具着脱位置に位置する工具ポット125に対応する所定位置において、工具ホルダ75の装着不良を検知する2組の装着不良検知部材131,132(これが装着不良検知手段に相当する)が、工具ポット125の移動方向の両側に相対向状に設けられている。
図33に示すように、マガジンベース126の内周壁部であって、工具着脱位置に相当する割り出し口126aの右側と左側とに、上側規制部材131が夫々固着されているとともに、工具マガジン88の外周壁部であって、割り出し口126aの右側と左側とに下側規制部材132が夫々固着されている。
図34に示すように、各上側規制部材131の下端部に、下方に突出する下向き台形状の当接規制部131aが夫々形成され、各下側規制部材132の上端部に、上方に突出する上向き台形状の当接規制部132aが夫々形成されている。
即ち、割り出し口126aに位置する工具ポット125に、工具ホルダ75が正しく装着された場合に、複数の工具ポット125が反時計回りに回転する場合には、工具ホルダ75の鍔状部75cが右側の上,下規制部材131,132の当接規制部131a,132aに非接触にて通過可能であり、複数の工具ポット125が時計回りに回転する場合には、工具ホルダ75の鍔状部75cが左側の上,下規制部材131,132の当接規制部131a,132aに非接触にて通過可能である。
次に、装着不良検知部材131,132の作用及び効果について説明する。
作業者は、次の切削作業で使用する切削工具74を取付けた工具ホルダ75を、工具マガジン8Aの割り出し口126aである工具着脱位置に位置する工具ポット125に装着した後、数値制御装置により制御プログラムに基づいて切削加工が開始され、新規に装着した工具ホルダ75の切削工具74を使用するのに際してマガジンモータ46Aが駆動された場合、マガジンベース126が所定の回転方向に回転される。
このように、マガジンベース126が所定の回転方向に開始されたときに、新規に装着された工具ホルダ75が工具ポット125に正しく装着されている場合には、工具ホルダ75の鍔状部75cが回転方向側に設けられた当接規制部131a,132aを非接触にて通過可能である。この場合には、その新たに割出された工具ホルダ75が主軸の下側の受け渡し位置に移動され、主軸の下降移動により、主軸ヘッド6の工具装着部に確実に装着される。
しかし、その新たに割出された工具ホルダ75のテーパ係合部75aに切り屑等が付着しているために、図34に二点鎖線で示すように、工具ホルダ75が工具ポット125に不良に装着されている場合、つまり工具ホルダ75が工具ポット125に対して前方に飛び出している場合には、工具ホルダ75の鍔状部75cが回転方向側に設けられた当接規制部131a,132aを非接触にて通過不能である。その結果、マガジンベース126の回転負荷が大きくなる一方、マガジンモータ46Aの回転トルクが比較的小さいため、移送機構127の回転が停止することになる。その為、主軸と工具ホルダ75との衝突を容易に且つ確実に防止することができる。
尚、本実施例においては、装着不良検知手段を工具着脱用の工具着脱位置に設けてあるが、装着不良検知手段は固定可能な場所であればどこでもよい。
その他、当業者であれば、前記実施例に種々の変更を付加した形態で実施可能であり、本発明はそのような変更された種々の変更形態をも包含するものである。
本発明の第1実施例に係る自動工具交換装置を有する工作機械の側面図である。 自動工具交換装置の要部縦断側面図である。 工具マガジン要部縦断側面図である。 図3のD矢視図である。 図3のE矢視図である。 図1のF矢視図である。 工具ホルダの正面図である。 工具ホルダを正しく装着したグリップアームの平面図である。 工具ホルダを不良に装着したグリップアームの平面図である。 工具マガジンの側面図である。 1対の切欠き形成板の斜視図である。 第1変更形態に係る図9相当図である。 第1変更形態に係る図10相当図である。 第1変更形態に係る制御系のブロック図である。 第2変更形態に係る図9相当図である。 第2変更形態に係る1対の切欠き形成板の正面図である。 第2変更形態に係る図13相当図である。 第3変更形態に係る図9相当図である。 第3変更形態に係る図13相当図である。 第4変更形態に係る図9相当図である。 第4変更形態に係る図13相当図である。 第5変更形態に係る図9相当図である。 回動部材の斜視図である。 第5変更形態に係る図13相当図である。 第6変更形態に係る図9相当図である。 1対のシリンダを有する図8−1相当図である。 第6変更形態に係る図13相当図である。 第7変更形態に係る図9相当図である。 ゴム部材を貼着したキー部材の斜視図である。 工具ホルダを正しく装着したときのキー部材の状態を示す図である。 工具ホルダを不良に装着したときのキー部材の状態を示す図である。 第7変更形態に係る図9相当図である。 工具挿入ガイドの斜視図である。 工具挿入ガイドと工具ホルダの側面図である。 第2実施例に係るポット型マガジンの斜視図である。 図33の要部縦断部分側面図である。
2 自動工具交換装置
8 回転型の工具マガジン
8A ポット型の工具マガジン
22 主軸
38 グリップアーム
42 キー部材
42A キー部材
60 保持ピン
74 切削工具
75 工具ホルダ
75a テーパ係合部
75c 鍔状部
75f キー溝
80 装着不良検知機構
80A〜80G 装着不良検知機構
81 切欠き形成板
81A 切欠き形成板
81B 切欠き形成板
81b 切欠き部
85 第1接点
86 第2接点
87 第1不良装着検出スイッチ
88 第2不良装着検出スイッチ
89 正常装着検出センサ
89A 第1正常装着検出センサ
89B 第2正常装着検出センサ
102 切換えシリンダ
103 第1シリンダ
104 第2シリンダ
110 回動部材
112 検出板
101 警報ブサー
115 ゴム部材
120 工具挿入ガイド
123 スライド部材
125 工具ポット
131 規制部材
131a 当接規制部
132 規制部材
132a 当接規制部

Claims (10)

  1. 切削工具を取付けた工具ホルダを保持する工具保持部を円周上に複数配置してなる回転型マガジンを有する自動工具交換装置において、
    工具保持部への工具ホルダの装着不良を検知する装着不良検知手段を工具着脱用の工具着脱位置に位置する工具保持部に対応する所定位置に設けたことを特徴とする自動工具交換装置。
  2. 前記装着不良検知手段は、前記工具着脱位置の工具保持部の回転方向の両側に相対向状に配設された1対の切欠き形成板を備え、
    前記切欠き形成板は、前記工具着脱位置の工具保持部に正しく装着された工具ホルダのテーパ係合部が非接触にて通過可能で且つ前記工具保持部に不良に装着された工具ホルダのテーパ係合部が非接触にて通過不能な切欠き部を有することを特徴とする請求項1に記載の自動工具交換装置。
  3. 前記装着不良検知手段は、前記工具保持部に不良に装着された工具ホルダのテーパ係合部が前記切欠き形成板に接触したときに閉成する回路断続部と、この回路断続部が閉成されたときに電気的に警報を出力する警報手段とを備えたことを特徴とする請求項2に記載の自動工具交換装置。
  4. 前記装着不良検知手段は、前記工具着脱位置の工具保持部に正しく装着された工具ホルダのテーパ係合部と、前記工具保持部に不良に装着された工具ホルダのテーパ係合部とを識別可能に検出する検出スイッチを有することを特徴とする請求項1に記載の自動工具交換装置。
  5. 前記検出スイッチを、前記検出に供する使用位置と、この使用位置から退避させた退避位置とに亙って切換え可能な切換えアクチュエータを設けたことを特徴とする請求項4に記載の自動工具交換装置。
  6. 前記工具ホルダが正しく装着された状態と、前記工具ホルダが不良に装着された状態とで異なる姿勢をとる回動部材を設け、前記検出スイッチは、前記回動部材を介して検出を行うことを特徴とする請求項4に記載の自動工具交換装置。
  7. 前記装着不良検知手段は、前記工具保持部に不良に装着された工具ホルダにより切欠き形成板が押動されたことを検出する不良装着検出スイッチを有することを特徴とする請求項2に記載の自動工具交換装置。
  8. 前記装着不良検知手段は、
    前記工具保持部に設けられ工具ホルダを保持する為の1対の保持ピンの先端部に直交方向から夫々当接可能な出力ロッドを有し且つ出力ロッドの進出ストロークを検出可能な1対のストローク検出手段と、
    前記1対のストローク検出手段の出力を受けて、工具ホルダが正しく装着された状態での保持ピンに当接するまでの前記出力ロッドのストロークと、工具ホルダが不良に装着された状態での保持ピンに当接するまでの前記出力ロッドのストロークとの相違から工具ホルダの装着の良否を判別する判別手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の自動工具交換装置。
  9. 切削工具を取付けた工具ホルダを保持するポットを複数配置してなるポット型マガジンを有する自動工具交換装置において、
    ポットへの工具ホルダの装着不良を検知する装着不良検知手段を工具着脱用の工具着脱位置に位置する工具保持部に対応する所定位置に設けたことを特徴とする自動工具交換装置。
  10. 前記装着不良検知手段は、前記工具着脱位置のポットの移動方向の両側に相対向状に配設された2組の規制部材を備え、
    前記規制部材は、前記工具着脱位置のポットに正しく装着された工具ホルダの鍔状部が非接触にて通過可能で且つ前記ポットに不良に装着された工具ホルダの鍔状部が非接触にて通過不能な当接規制部を有することを特徴とする請求項9に記載の自動工具交換装置。
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