JP4802768B2 - スクロール型圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、自転防止機構を備えるスクロール型圧縮機に関するもので、例えば、車両用空調装置の冷媒圧縮機に用いて好適である。
従来、特許文献1に自転防止機構を備えるスクロール型圧縮機が開示されている。特許文献1に開示された自転防止機構は、旋回スクロールの基板部に設けられた円柱状の自転防止ピン、旋回スクロールの基板部に対向するハウジング壁面に設けられた円柱状の自転防止ピン、および、双方の自転防止ピンを外側から覆う環状リングによって構成されており、固定スクロールの中心軸周りに複数配置されている。
これにより、旋回スクロールを固定スクロールの中心軸周りに公転運動させる時に、旋回スクロールが自転しようとしても、旋回スクロール側の各自転防止ピンの動きが各環状リングによって規制されるので、旋回スクロールは自転することなく公転運動のみを行うようになっている。
特開昭62−199983号公報
ところで、自転防止機構は旋回スクロールの自転運動を規制するものなので、旋回スクロールが自転しようとする力(以下、自転力という。)によって発生する荷重を受ける。さらに、この自転力は、圧縮室内流体の圧力が上昇して圧縮室を押し広げようとする力(圧縮反力)によって発生するので、旋回スクロールの公転運動による圧縮室の体積変化に伴って周期的に変化する。
従って、自転防止機構が受ける自転力による荷重も旋回スクロールの公転運動に伴って周期的に変化し、この荷重の変化は自転防止機構自体に振動を生じさせている。そして、自転防止機構自体の振動は、スクロール型圧縮機のハウジング等に伝達されて、スクロール型圧縮機自体に振動・騒音を生じさせている。
ところが、特許文献1のスクロール型圧縮機を、例えば、エンジン車両用の空調装置の冷媒圧縮機として用いた場合、自転防止機構自体の振動によって生じるスクロール型圧縮機の振動・騒音は、エンジン振動・騒音に対して充分小さく、エンジン振動・騒音にマスキングされてしまうため、乗員の乗り心地を悪化させるといった問題を生じさせていなかった。
しかしながら、特許文献1のスクロール型圧縮機を、電気自動車やハイブリッド車両用の空調装置の冷媒圧縮機として用いると、走行時または停車時のエンジン停止によってエンジン振動・騒音が発生しないことがあるので、自転防止機構によって生じるスクロール型圧縮機の振動・騒音がエンジン振動・騒音にマスキングされず、不快な騒音を発生させるという問題が顕在化している。
また、特許文献1のスクロール型圧縮機のように、固定スクロールの中心軸周りに自転防止機構を複数配置した場合、後述する発明者の解析調査に示すように、自転力による荷重が各自転防止機構に次々と作用するため、スクロール型圧縮機に自転防止機構の配置個数分の高次の振動を生じさせている。
一般的に、電気自動車等の車両用空調装置では、冷媒圧縮機(スクロール型圧縮機)をエンジンによって駆動せず、電動モータ等によって駆動している。このため、例えば、電動モータの鉄心に形成された巻線収容用のスロット数等に起因する電動モータの高次振動と前述の複数の自転防止機構によって生じる高次振動が共振してしまうと、共振異音等を発生するという問題が生じる。
本発明は上記点に鑑み、自転防止機構によって生じるスクロール型圧縮機の振動・騒音を低減させることを目的とする。
本発明は、以下の解析調査によって得られた知見に基づいて案出されたものである。本発明者は、後述する図1に示す第1実施形態と同様の用途・構成のスクロール型圧縮機(10)において、旋回スクロール(23)が固定スクロール(24)の中心軸周りに公転する際に、各自転防止機構(M1〜M6)が受ける自転力による荷重の変化および自転防止トルクの変化を調査した。この調査結果を図5〜7に基づいて説明する。
まず、第1実施形態のスクロール型圧縮機(10)と、この調査に用いたスクロール型圧縮機(10)の相違を図5により説明する。図5は、この調査に用いたスクロール型圧縮機(10)における図1のA−A断面に相当する断面図である。
図5に示すように、この調査に用いたスクロール型圧縮機(10)では、回転中心軸αと垂直な平面上において、各自転防止機構(M1〜M6)の自転防止ピン(P1〜P6)の中心が回転中心軸(α)を中心として同心円上に配置されている。
さらに、回転中心軸(α)と各自転防止ピン(P1〜P6)の中心とを結ぶ線分のうち、隣り合う線分同士によって形成されるピン間角度(θ1〜θ6)が全て60°になっている。つまり、この調査例では、6個の自転防止機構(M1〜M6)が回転中心軸(α)の周りに60°の角度で等分配置されている。
このような等分配置は、特許文献1のスクロール型圧縮機にも採用されている一般的な配置である(特許文献1の図2参照)。その他の構成は、後述する第1実施形態のスクロール型圧縮機(10)と全く同様である。
図6は、旋回スクロール(23)が固定スクロール(24)に対して1回転の公転運動する際に、各自転防止機構(M1〜M6)が受ける自転力による荷重の変化を示すグラフであり、横軸は旋回スクロール(23)の回転角(θ)を示し、縦軸は各自転防止機構(M1〜M6)に作用する自転力による荷重を示している。
なお、各自転防止機構(M1〜M6)が受ける自転力による荷重とは、具体的には、各自転防止ピン(P1〜P6)が各円形穴(H1〜H6)から受ける荷重に相当する。また、回転角(θ)とは、回転中心軸(α)と第1自転防止ピン(P1)の中心とを結ぶ線を基準として、クランク部(22a)の中心軸(β)が回転中心軸(α)周りに回転した角度を示している。
図7は、各自転防止機構(M1〜M6)がクランク部(22a)の中心軸(β)周りに受ける自転防止トルクの変化を示すグラフであり、横軸は回転角(θ)を示し、縦軸は、自転防止トルクを示している。
なお、自転防止トルクとは、各自転防止機構(M1〜M6)が受ける自転力による荷重のうち自転方向成分と、中心軸(β)から各自転防止機構(M1〜M6)が自転力による荷重を受ける点までの距離とを乗じて、それぞれを足し合わせたものである。従って、この自転防止トルクの変化によって各自転防止機構(M1〜M6)によって生じるスクロール型圧縮機(10)全体に生じる振動成分を把握できる。
また、各自転防止機構(M1〜M6)が自転力による荷重を受ける点とは、具体的には、各自転防止機構(M1〜M6)において、自転防止ピン(P1〜P6)と円形穴(H1〜H6)が接触する箇所になる。
例えば、図5の状態は回転角(θ)が約30°になっている。この場合、図6によれば、第5、6、1自転防止機構(M5、M6、M1)が自転力による荷重を受ける。従って、図7に示す自転防止トルクは、第5自転防止機構(M5)に作用する自転力による荷重の自転方向成分と、中心軸(β)から第5自転防止機構(M5)が自転力による荷重を受ける点までの距離とを乗じた値、第6自転防止機構(M6)について同様に算出した値、および、第1自転防止機構(M1)について同様に算出した値の和になる。
次に、この調査によって得られた知見を説明する。図6によれば、圧縮室(V)の圧力が最大となる回転角(この調査では85°)において、第1自転防止機構(M1)に作用する自転力による荷重が、他の自転防止機構(M2〜M6)に作用する自転力による荷重よりも高くなっている。つまり、自転力による荷重によって第1自転防止機構(M1)に生じる振動は、他の自転防止機構(M2〜M6)の振動よりも大きくなる。
従って、自転防止機構(M1〜M6)の振動によって生じるスクロール型圧縮機の振動・騒音を抑制するためには、高い自転力による荷重を受ける自転防止機構(M1)の振動を抑制することが効果的であることが判った。
さらに、図6によれば、自転力による荷重は、旋回スクロール(23)の公転運動に伴って6個の自転防止機構(M1〜M6)に次々と作用している。このため、図7に示すように、自転防止トルクも顕著な6次振動成分を有している。
従って、この自転防止トルクの高次振動成分を変化させて、圧縮機の構造によって発生する他の高次振動成分と共振させないようにすれば、共振異音等を回避することができることが判った。
上記の解析調査によって得られた知見に基づいて、本発明では、ハウジング(21)内部に回転可能に支持され、回転トルク変動を伴う回転駆動源に連結されて回転するとともに、回転中心軸(α)に対して偏心したクランク部(22a)を有するクランクシャフト(22)と、ハウジング(21)に固定されて、渦巻き状の固定歯部(24b)を有する固定スクロール(24)と、記固定歯部(24b)に接触して噛み合わされる渦巻き状の旋回歯部(23b)を有するとともに、クランク部(22a)に回転可能に連結されて、
固定スクロール(24)に対して回転中心軸(α)周りに公転旋回する旋回スクロール(23)と、旋回スクロール(23)がクランク部(22a)の中心軸(β)周りに自転することを防止する複数の自転防止機構(M1〜M6)とを備え、複数の自転防止機構(M1〜M6)は、回転中心軸(α)に垂直な平面上に配置されるとともに、平面上で回転中心軸(α)と自転防止機構(M1〜M6)とを結ぶ線分のうち、隣り合う前記線分同士によって形成される角度(θ1〜θ6)が不均一になっていることによって、隣り合う自転防止機構(M1〜M6)間の距離が不均一になるように配置し、前記角度(θ1〜θ6)は、圧縮機の構造によって発生する高次振動の次数で360°を除した値と異なる値になっているスクロール型圧縮機を第1の特徴とする。
これによれば、隣り合う自転防止機構(M1〜M6)の距離が不均一となるように配置されているので、自転防止機構(M1〜M6)によって生じる高次振動の成分を分散化させることができる。つまり、自転防止機構(M1〜M6)によって生じる振動周波数が、スクロール型圧縮機の回転周波数の単純整数倍ではなくなる。
このため、自転防止機構(M1〜M6)によって生じるスクロール型圧縮機の振動・騒音の周波数と圧縮機の構造によって発生する他の高次振動の周波数が完全に一致することがなくなる。その結果、自転防止機構(M1〜M6)によって生じる振動が、圧縮機の構造によって発生する他の高次振動と共振することを抑制でき、共振異音等の発生を回避できる。
なお、本発明において、隣り合う自転防止機構(M1〜M6)の距離とは、隣り合う自転防止機構(M1〜M6)の予め定めた所定部位同士を結んだ距離を意味する。例えば、特許文献1の自転防止機構においては、隣り合う自転防止機構(M1〜M6)の対応する自転防止ピンの中心同士の距離や対応する環状リングの中心同士の距離等を採用することができる。
また、上記第1の特徴のスクロール型圧縮機では、平面上で回転中心軸(α)と自転防止機構(M1〜M6)とを結ぶ線分のうち、隣り合う線分同士によって形成される角度(θ1〜θ6)が不均一になっているので、容易に、隣り合う自転防止機構(M1〜M6)間の距離を不均一になるように配置することができる。
さらに、上記角度(θ1〜θ6)は、圧縮機の構造によって発生する高次振動の次数で360°を除した値と異なる値になっていてもよい。これによれば、自転防止機構(M1〜M6)によって生じる振動の一部が、圧縮機の構造によって発生する高次振動と一致することもなくなるので、より一層、自転防止機構(M1〜M6)によって生じる振動が、圧縮機の構造によって発生する他の高次振動と共振することを抑制できる。
なお、圧縮機の構造によって発生する高次振動の次数で360°を除した値とは、例えば、圧縮機の構造によって6次の高次振動が発生している場合は、次数は6なので60°(=360°÷6)となる。
また、本発明では、ハウジング(21)内部に回転可能に支持されるとともに、回転中心軸(α)に対して偏心したクランク部(22a)を有するクランクシャフト(22)と、ハウジング(21)に固定されて、渦巻き状の固定歯部(24b)を有する固定スクロール(24)と、固定歯部(24b)に接触して噛み合わされる渦巻き状の旋回歯部(23b)を有するとともに、クランク部(22a)に回転可能に連結されて、固定スクロール(24)に対して回転中心軸(α)周りに公転旋回する旋回スクロール(23)と、旋回スクロール(23)がクランク部(22a)の中心軸(β)周りに自転することを防止する複数の自転防止機構(M1〜M6)とを備え、複数の自転防止機構(M1〜M6)は、回転中心軸(α)に垂直な平面上に配置されるとともに、平面上で回転中心軸(α)と自転防止機構(M1〜M6)とを結ぶ線分のうち、隣り合う線分同士によって形成される角度(θ1〜θ6)が不均一になっていることによって、隣り合う自転防止機構(M1〜M6)間の距離が不均一になるように配置されており、角度(θ1〜θ6)は、圧縮機の構造によって発生する高次振動の次数で360°を除した値と異なる値になっているスクロール型圧縮機を第2の特徴とする。
これによれば、第1の特徴のスクロール型圧縮機と同様の効果を得ることができる。
さらに、具体的に、クランクシャフト(22)は、電動モータ(30)によって駆動されるようになっており、圧縮機の構造によって発生する高次振動は、電動モータ(30)のトルク変動によって発生する高次振動であってもよい。なお、電動モータ(30)のトルク変動によって発生する高次振動として、例えば、スロット数や電源供給用の整流子数等に起因するトルク変動等が該当する。
また、上述の第1、第2の特徴のスクロール型圧縮機において、回転中心軸(α)と自転防止機構(M1〜M6)との距離が不均一になっていてもよい。これによれば、容易に、隣り合う自転防止機構(M1〜M6)間の距離が不均一になるように配置することができる。
なお、本発明において、回転中心軸(α)と自転防止機構(M1〜M6)との距離とは、自転防止機構(M1〜M6)を配置した平面上における回転中心軸(α)と自転防止機構(M1〜M6)の予め定めた所定部位との距離を意味する。例えば、特許文献1の自転防止機構においては、予め定めた所定部位として自転防止ピンの中心や環状リングの中心等を採用することができる。
また、上述の第1、第2の特徴のスクロール型圧縮機において、複数の自転防止機構(M1〜M6)のうち少なくとも半数以上が、旋回スクロール(23)の自転力が最大になった時に、自転力による荷重を受けるように配置されていてもよい。
これによれば、自転力が最大になった時に、自転力による荷重を少なくとも半数以上の自転防止機構(M1〜M6)によって分散して受けるので、特定の自転防止機構(M1)のみが高い荷重を受けることを防止できる。
その結果、特定の自転防止機構(M1)の振動が他の自転防止機構(M2〜M6)の振動に対して大きくなることを抑制して、自転防止機構(M1〜M6)によって生じるスクロール型圧縮機の振動・騒音を抑制することができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
図1〜4により、本発明の第1実施形態を説明する。本実施形態のスクロール型圧縮機10は、ハイブリッド車両に搭載される車両用空調装置の冷媒圧縮機として用いられるものである。この車両用空調装置は、圧縮機→放熱器→膨張弁→蒸発器→圧縮機の順で冷媒を循環させる周知の蒸気圧縮式冷凍機(冷凍サイクル)であり、蒸発器において冷媒が蒸発する際に車室内送風空気から吸熱することで、車室内送風空気を冷却するものである。
スクロール型圧縮機10は、上記の冷凍サイクルにおいて冷媒を吸入・圧縮して吐出する機能を担うものである。なお、本実施形態では、冷媒として通常のフロン系冷媒を採用しているが、もちろん、HC系、二酸化炭素等を採用してもよい。
スクロール型圧縮機10の詳細については、図1、2により説明する。図1は本実施形態のスクロール型圧縮機10の軸方向断面図であり、図2は図1のA−A断面図である。図1に示すように、スクロール型圧縮機10は、スクロールポンプ部20および電動モータ部30を有して構成される電動式圧縮機である。
スクロールポンプ部20(具体的には、ロワハウジング21)および電動モータ部30は、図示しないガスケットおよびOリング等のシール材を介してネジ止めされており、結合部から冷媒が漏れないように一体に結合されている。
電動モータ部30は、スクロールポンプ部20に回転駆動力を与えるもので、周知の交流モータと同様の構成である。具体的には、電動モータ構成部品の保護部材の役割を果すモータハウジング31、モータハウジング31に回転可能の支持されたモータシャフト32等を有して構成される。
そして、電動モータ部30に図示しないインバータから電力が供給されると、モータシャフト32が回転中心軸αを中心に回転するようになっている。さらに、モータシャフト32は、スクロールポンプ部20のロワハウジング21内部に突出する突出部32aを有しており、この突出部32aにおいてスクロールポンプ部20のクランクシャフト22が連結されている。
なお、本実施形態の電動モータ部30の鉄心に形成された巻線収容用のスロット数は18である。従って、本実施形態のスクロール型圧縮機10は、電動モータ部30の回転トルク変動によって18次の高次振動を発生しやすい構成になっている。
次に、スクロールポンプ部20は、駆動力を与えられることによって冷媒を吸入・圧縮および吐出するもので、周知のスクロール圧縮機構と同様の構成である。具体的には、ロワハウジング21、クランクシャフト22、旋回スクロール23、固定スクロール24、アッパハウジング25等を有して構成される。
ロワハウジング21は、モータシャフト32およびクランクシャフト22を保護する保護部材としての役割を果すとともに、内部にクランクシャフト22が回転する回転空間26が形成される。モータシャフト32の突出部32aとクランクシャフト22は、この回転空間26の内部で圧入等の手段連結されている。従って、モータシャフト32が回転すると、クランクシャフト22も回転中心軸αを中心に回転するようになっている。
なお、ロワハウジング21には、自転防止機構M1〜M6を構成するピン部材である自転防止ピンP1〜P6が圧入されている。なお、本実施形態では6個の自転防止機構M1〜M6を採用しているが、図示の都合上、図1では第1自転防止機構M1の第1自転防止ピンP1のみを代表的に表している。自転防止機構M1〜M6については後述する。
クランクシャフト22は、回転中心軸αに対して中心軸βが偏心したクランク部22aを有している。このクランク部22aの外周には、ベアリング27を介して旋回スクロール23が回転可能に連結されている。従って、モータシャフト32が回転すると、クランクシャフト22に連結された旋回スクロール23は回転中心軸αの周囲を旋回回転するようになっている。
さらに、クランクシャフト22は、回転中心軸αに対してクランク部22aの反対側にバランスウエイト22bを有しており、このバランスウエイト22bによって、クランクシャフト22に作用する偏心力(クランク部22a、ベアリング27、旋回スクロール23によって発生する遠心力)を相殺している。
旋回スクロール23は、略円盤状の旋回基板部23a、渦巻き状の旋回歯部23bおよびクランク部22aとの連結部23cを有して構成される。旋回基板部23aは回転中心軸αに対して垂直に配置され、旋回基板部23aのスクロールポンプ部20側端面から回転中心軸αに平行に突き出すように旋回歯部23bが配置される。この旋回歯部23bは、固定スクロール24の固定歯部24bに接触して噛み合わされるように配置される。
また、旋回基板部23aの電動モータ30側端面には、クランク部22aとの連結部23c、および、自転防止機構M1〜M6を構成する円形穴H1〜H6が構成されている。前述の自転防止ピンP1〜P6と同様に、断面の都合上、図1では第1自転防止機構M1の第1円形穴H1のみが示されている。
固定スクロール24は、略円盤状の固定基板部24a、渦巻き状の固定歯部24bおよびロワハウジング21との結合部となる外周部24cを有して構成される。固定基板部24aは回転中心軸αに直交するように配置され、固定基板部24aの電動モータ部30側端面から回転中心軸αに平行に突き出すように固定歯部24bが配置される。
前述の如く、この固定歯部24bには、旋回歯部23bが接触して噛み合わされるように配置されており、旋回歯部23bと固定歯部24bとの間に冷媒が圧縮される圧縮室Vが構成される。
また、外周部24cおよびロワハウジング21は、図示しないシール材を介してネジ止めされており、結合部から冷媒が漏れないように結合されている。さらに、外周部24cには蒸発器下流側の冷媒を作動室Vの最外周部へ冷媒を吸入させる冷媒吸入ポート24dが設けられている。また、固定基板部24aの略中央部に作動室Vの最内周部から冷媒を吐出させる冷媒吐出穴24eが設けられている。
なお、この冷媒吐出穴24eは、作動室Vの最内周部とアッパハウジング25内部の吐出室25aとを連通させるようになっている。アッパハウジング25は、内部に吐出室25aを形成するとともに、吐出室25aから作動室Vに流体が逆流することを防止するリード弁25b配置空間等を形成する。さらに、アッパハウジング25には、吐出室25a内部の冷媒を放熱器上流側へ吐出する冷媒吐出ポート25cが設けられている。
また、アッパハウジング25は、固定基板部24aの固定歯部24b側と反対側の端面に、図示しないシール材を介してネジ止め等で結合されており、結合部から冷媒が漏れないようになっている。なお、本実施形態のロワハウジング21、旋回スクロール23、固定スクロール24およびアッパハウジング25はアルミニウム製である。
次に、自転防止機構M1〜M6について説明する。前述の如く、自転防止機構M1〜M6は、ロワハウジング21に圧入された自転防止ピンP1〜P6および旋回基板部23aに設けられた円形穴H1〜H6によって6箇所に構成される。
自転防止ピンP1〜P6は、鋼材からなり、ロワハウジング21の旋回基板部23aに対向する平面に回転中心軸αと平行な方向に圧入されている。また、自転防止ピンP1〜P6の先端部は、対応する円形穴H1〜H6の内部に突出するように配置されている。
これにより、旋回スクロール23が回転中心軸αの周囲を旋回する際にクランク部22aの中心軸β周りに自転しようとしても、各時点防止ピンP1〜P6の動きが各円形穴H1〜H6によって規制されるので、旋回スクロール23は自転することなく公転運動のみを行う。
さらに、本実施形態の自転防止機構M1〜M6は、図2に示すように、隣り合う自転防止機構M1〜M6間の距離が不均一になるように配置されている。本実施形態では、旋回基板部23aの電動モータ部30側の平面上において、回転中心軸αと自転防止機構M1〜M6の各自転防止ピンP1〜P6の中心とを結ぶ線分のうち、隣り合う線分同士によって形成されるピン間角度θ1〜θ6が不均一になるように配置することで、隣り合う自転防止機構M1〜M6間の距離を不均一にしている。
具体的には、第1自転防止ピンP1と第2自転防止ピンP2によって形成されるピン間角度θ1は45°になっており、以下、第2、3自転防止ピンP2−P3間のピン間角度θ2は35°、第3、4自転防止ピンP3−P4間のピン間角度θ3は65°、第4、5自転防止ピンP4−P5間のピン間角度θ4は80°、第5、6自転防止ピンP5−P6間のピン間角度θ5は70°、第6、1自転防止ピンP6−P1間のピン間角度θ6は65°になっている。
なお、図2では、旋回歯部23b、固定歯部24bおよび自転防止機構M1〜M6の位置関係を説明するために、固定スクロール24は外周部24c等を省略している。また、回転角θは、旋回基板部23aの電動モータ部30側平面上で、回転中心軸αと第1自転防止ピンP1の中心とを結ぶ線を基準として、クランク部22aの中心軸β(具体的には、旋回スクロールの中心)が回転中心軸α周りに回転した角度を示している。
次に、上記の構成においてスクロール型圧縮機10の作動について説明する。電動モータ部30に図示しないインバータから電力が供給されると、モータシャフト32が回転して、旋回スクロール23が回転中心軸αの周囲を旋回運動する。この時、自転防止機構M1〜M6の作用によって旋回スクロール23はクランク部22aの中心軸β周りに自転することなく回転中心軸αの周囲を公転する。
この公転によって、旋回歯部23bと固定歯部24bとの間に形成される作動室Vが外周側から内周側へ体積を縮小しながら移動する。これにより、冷媒吸入ポート24dから作動室Vの最外周部に吸入された冷媒が、外周側から内周側に移動しながら圧縮されて高圧となり、作動室Vの最内周部から冷媒吐出穴24eおよび冷媒吐出ポート25cを介して吐出される。
その結果、本実施形態のスクロール型圧縮機10は、車両用空調装置の冷媒圧縮機として機能して、冷媒吸入ポート24dより蒸発器下流側の冷媒を吸入して、冷媒吐出ポート25cから放熱器上流側へ冷媒を吐出することができる。さらに、本実施形態では、スクロール型圧縮機10として電動式圧縮機を採用しているので、電動モータ部30の回転数制御によって、車両用空調装置の冷房負荷に応じた冷媒吐出能力制御も可能である。なお、上述の効果は後述する第2、3実施形態でも同様である。
さらに、本実施形態では、隣り合う自転防止機構M1〜M6間の距離が不均一になるように配置されているので、前述の調査例の図6、7で説明した各自転防止機構M1〜M6が自転力によって受ける荷重の変化および自転防止トルクの変化は図3、4に示すようになる。
図3によれば、自転力は旋回スクロール23の公転運動に伴って各自転防止機構M1〜M6に次々と作用しているものの、各自転防止機構M1〜M6が受ける荷重の周期性が図6に対して乱れている。このため、図4に示すように、図7に対して自転防止トルク(N・m)も6次振動成分が分散化されている。
その結果、自転防止機構M1〜M6によって生じる振動の周波数が、スクロール型圧縮機10の回転周波数の単純整数倍ではなくなるので、圧縮機の構造によって発生する他の高次振動と共振することを抑制して共振異音等の発生を回避できる。
さらに、前述の如く、本実施形態のスクロール型圧縮機10は、電動モータ部30の回転トルク変動によって18次の高次振動を発生しやすい。しかし、本実施形態のピン間角度θ1〜θ6は、360°を18で除した商である20°と異なる値になっている。
このため、自転防止機構M1〜M6によって生じる振動の一部が、電動モータ部30の回転トルク変動によって生じる18次の高次振動と一致することもない。その結果、自転防止機構M1〜M6によって生じる振動が、電動モータ部30の回転トルク変動によって生じる高次振動と共振することを抑制できる。
さらに、本実施形態のスクロール型圧縮機10では、前述の調査例と同様に、回転角θが85°になった時に圧縮室Vの圧力が最大となる。従って、回転角θが85°において旋回スクロール23が中心軸β周りに自転しようとする自転力が最大となり、自転防止機構M1〜M6が自転力によって受ける荷重も最大となる。
本実施形態では、図3に示すように、回転角θが85°になった場合に、自転力による最大荷重を第6、1、2、3自転防止機構M6、M1、M2、M3の4つの自転防止機構によって分散して受けている。これにより、図6に対して、第1自転防止機構M1が受ける荷重を低くすることができる。その結果、前述の調査例に対して、第1自転防止機構M1の振動を抑制して、スクロール型圧縮機10の振動・騒音を抑制することができる。
(第2実施形態)
本実施形態では、第1実施形態と同様のスクロール型圧縮機10において、前述の調査例と同様に自転防止機構M1〜M6を配置している。従って、本実施形態のスクロール型圧縮機10の図1のA−A断面に対応する断面図は図5と同様である。さらに、本実施形態の第1自転防止機構M1は図8に示すように、第1実施形態に対して剛性が高められている。
図8は、図1のB部に相当する部分の拡大断面図であり、具体的には、本実施形態の第1自転防止ピンP1は、ロワハウジング21に鋼材からなる剛性アップリング28を介して圧入固定されて剛性が高められている。なお、第2〜6自転防止ピンP2〜P6については、ロワハウジング21に直接圧入固定されている。
その他の構成は第1実施形態と同様である。従って、本実施形態のスクロール型圧縮機10を作動させると、前述の図6で説明したように、圧縮室Vの圧力が最大となる回転角θ=85°において第1自転防止機構M1が、他の自転防止機構M2〜M6に比べて高い荷重を受ける。
本実施形態では、剛性アップリング28によって、第1自転防止ピンP1の剛性が、他の自転防止ピンP2〜P6に対して高められている。このため、他の自転防止ピンP2〜P6に対して高い荷重を受ける第1自転防止ピンP1のたわみ(弾性変形)を低減して、第1自転防止ピンP1の振動を抑制できる。その結果、スクロール型圧縮機10の振動・騒音を抑制することができる。
(第3実施形態)
本実施形態では、第1実施形態と同様のスクロール型圧縮機10において、前述の調査例と同様に6個の自転防止機構M1〜M6を等分配置しているが、図9に示すように、調査例に対して、自転防止機構M1〜M6の位置が異なる。なお、図9は、図1のA−A断面に相当する断面図であり、参考のために、調査例における自転防止機構M1〜M6の配置位置を二点鎖線で示している。その他の構成は、第1実施形形態と同様である。
ところで、自転防止トルクは、前述の如く、各自転防止機構M1〜M6が受ける自転力による荷重のうち自転方向成分と、中心軸βから各自転防止機構M1〜M6が自転力による荷重を受ける点までの距離とを乗じて足し合わせたものである。
例えば、図9では、回転角θが30°になっているので、第5、6、1自転防止機構M5、M6、M1が自転力による荷重を受けている。従って、第5自転防止機構M5に作用する自転力による荷重の自転方向成分(矢印F5)と、中心軸βから第5自転防止機構M5が自転力による荷重を受ける点までの距離L5とを乗じた値、第6自転防止機構については矢印F6と距離L6を乗じた値、第1自転防止機構については矢印F1と距離L1とを乗じた値の和になる。
また、中心軸βから各自転防止機構M1〜M6の自転力による荷重を受ける点までの距離は、旋回スクロール23の公転運動とともに変化する。従って、旋回スクロール23の自転力が最大となった時に自転力による荷重を受ける第6、1、2自転防止機構M6、M1、M2と中心軸βとの距離L6、L1、L2の総和または平均値が最短になれば、自転防止トルクの最大値を低下させることができる。
さらに、本発明者の検討によれば、調査例の自転防止ピンP1〜P6の位置(図9の二点鎖線の位置)を基準位置として、回転中心軸αを中心に自転防止ピンP1〜P6の位置をC°回転させると、自転防止トルクの回転6次成分が図10のように変化することが判った。なお、図10の横軸は自転防止ピンの位置を回転させる角度Cを示し、縦軸は自転防止トルクの回転6次成分を示す。
図10によれば、自転防止ピンP1〜P6の配置を基準位置から10°回転させると自転防止トルクの回転6次成分が最も低くなる。そこで、本実施形態では、自転防止機構M1〜M6を基準位置に対して、回転中心軸αを中心に10°回転させた位置に配置している。
従って、本実施形態のスクロール型圧縮機10を作動させると、前述の調査例に対して、自転防止トルクの回転6次成分が低下し、スクロール型圧縮機10の振動・騒音を抑制することができる。
(その他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、以下のように種々変形可能である。
(1)上述の第1実施形態では、ピン間角度θ1〜θ6を不均一にすることで、隣り合う自転防止機構M1〜M6間の距離が不均一になるように配置しているが、回転中心軸αと自転防止機構M1〜M6との距離を不均一にすることで、隣り合う自転防止機構M1〜M6間の距離が不均一になるように配置してもよい。
(2)上述の実施形態では、電動モータ部30によってスクロールポンプ部20に回転駆動力を与えるスクロール型圧縮機10を採用した例を説明したが、本発明を他の形式のスクロール型圧縮機に適用してもよい。
例えば、エンジンの回転駆動力をベルトおよびプーリを介してスクロールポンプ部20に伝達するスクロール型圧縮機10に本発明を適用すれば、自転防止機構M1〜M6によって発生する振動が、エンジンのトルク変動等によって発生する高次振動と共振することを抑制できる。
さらに、上述の実施形態のスクロール型圧縮機10では、スクロールポンプ部20に冷媒吸入ポート24dを設けているが、冷媒吸入ポートを電動モータ部30に設けてもよい。これによれば、吸入された冷媒が電動モータ部30内部を貫流して吐出されるので、冷媒によって電動モータ部30を冷却することができる。
(3)上述の実施形態では、流体(冷媒)を圧縮して吐出するスクロール型圧縮機10について説明したが、本発明は、流体の膨張により機械的エネルギを出力する膨張機に適用してもよい。
例えば、スクロール型圧縮機構と同一機構で構成される膨張機であって、高圧ポート(冷媒吐出ポート25cに相当)から流入した流体を作動室(圧縮室Vに相当)で膨張させて低圧ポート(冷媒吸入ポート)から流出させる際に、旋回スクロールを回転させて機械的エネルギを出力する膨張機に適用できる。これによれば、自転防止機構によって生じる振動が、高圧ポートに流体を供給する流体ポンプによって発生する振動等と共振することを抑制できる。
(4)上述の実施形態では、自転防止機構M1〜M6を自転防止ピンP1〜P6および円形穴H1〜H6によって構成しているが、自転防止機構M1〜M6の構成はこれに限定されない。例えば、特許文献1に記載された自転防止機構や、いわゆるオルダムリング式、ボールカップリング式等を採用してもよい。
(5)本発明のスクロール型圧縮機の適用は、車両用空調装置の冷媒圧縮機に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨に合致するものであれば、上述の実施形態に限定されるものではない。
第1実施形態のスクロール型圧縮機の軸方向断面図である。 第1実施形態のスクロール型圧縮機における図1のA−A断面図である。 第1実施形態のスクロール型圧縮機の自転力による荷重の変化を示すグラフである。 第1実施形態のスクロール型圧縮機の自転防止トルクの変化を示すグラフである。 調査例のスクロール型圧縮機における図1のA−A断面図である。 調査例のスクロール型圧縮機の自転力による荷重の変化を示すグラフである。 調査例のスクロール型圧縮機の自転防止トルクの変化を示すグラフである。 第2実施形態のスクロール型圧縮機の図1のB部拡大図である。 第3実施形態のスクロール型圧縮機の図1のA−A断面図である。 第3実施形態の自転防止機構の配置と自転防止トルクとの関係を示すグラフである。
符号の説明
21…ロワハウジング、22…クランクシャフト、22a…クランク部、
23…旋回スクロール、23b…旋回歯部、24…固定スクロール、24b…固定歯部、
30…電動モータ部、M1〜M6…第1〜第6自転防止機構、θ1〜θ6…ピン間角度、
P1〜P6…自転防止ピン、H1〜H6…円形穴、α…回転中心軸、β…中心軸。

Claims (5)

  1. ハウジング(21)内部に回転可能に支持され、回転トルク変動を伴う回転駆動源に連結されて回転するとともに、回転中心軸(α)に対して偏心したクランク部(22a)を有するクランクシャフト(22)と、
    前記ハウジング(21)に固定されて、渦巻き状の固定歯部(24b)を有する固定スクロール(24)と、
    前記固定歯部(24b)に接触して噛み合わされる渦巻き状の旋回歯部(23b)を有するとともに、前記クランク部(22a)に回転可能に連結されて、前記固定スクロール(24)に対して前記回転中心軸(α)周りに公転旋回する旋回スクロール(23)と、 前記旋回スクロール(23)が前記クランク部(22a)の中心軸(β)周りに自転することを防止する複数の自転防止機構(M1〜M6)とを備え、
    前記複数の自転防止機構(M1〜M6)は、前記回転中心軸(α)に垂直な平面上に配置されるとともに、前記平面上で前記回転中心軸(α)と前記自転防止機構(M1〜M6)とを結ぶ線分のうち、隣り合う前記線分同士によって形成される角度(θ1〜θ6)が不均一になっていることによって、隣り合う前記自転防止機構(M1〜M6)間の距離が不均一になるように配置し、
    前記角度(θ1〜θ6)は、圧縮機の構造によって発生する高次振動の次数で360°を除した値と異なる値になっていることを特徴とするスクロール型圧縮機。
  2. ハウジング(21)内部に回転可能に支持されるとともに、回転中心軸(α)に対して偏心したクランク部(22a)を有するクランクシャフト(22)と、
    前記ハウジング(21)に固定されて、渦巻き状の固定歯部(24b)を有する固定スクロール(24)と、
    前記固定歯部(24b)に接触して噛み合わされる渦巻き状の旋回歯部(23b)を有するとともに、前記クランク部(22a)に回転可能に連結されて、前記固定スクロール(24)に対して前記回転中心軸(α)周りに公転旋回する旋回スクロール(23)と、
    前記旋回スクロール(23)が前記クランク部(22a)の中心軸(β)周りに自転することを防止する複数の自転防止機構(M1〜M6)とを備え、
    前記複数の自転防止機構(M1〜M6)は、前記回転中心軸(α)に垂直な平面上に配置されるとともに、前記平面上で前記回転中心軸(α)と前記自転防止機構(M1〜M6)とを結ぶ線分のうち、隣り合う前記線分同士によって形成される角度(θ1〜θ6)が不均一になっていることによって、隣り合う前記自転防止機構(M1〜M6)間の距離が不均一になるように配置されており、
    前記角度(θ1〜θ6)は、圧縮機の構造によって発生する高次振動の次数で360°を除した値と異なる値になっていることを特徴とするスクロール型圧縮機。
  3. 前記クランクシャフト(22)は、電動モータ(30)によって回転駆動されるようになっており、
    前記圧縮機の構造によって発生する高次振動は、前記電動モータ(30)のトルク変動によって発生する高次振動であることを特徴とする請求項2に記載のスクロール
    型圧縮機。
  4. 前記回転中心軸(α)と前記自転防止機構(M1〜M6)との距離が不均一になっていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のスクロール型圧縮機。
  5. 前記複数の自転防止機構(M1〜M6)のうち少なくとも半数以上が、前記旋回スクロール(23)の自転力が最大になった時に、前記自転力による荷重を受けるように配置されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載のスクロール型圧縮機。
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