JP4802504B2 - 変速装置およびそれを用いた車両用可変舵角装置 - Google Patents

変速装置およびそれを用いた車両用可変舵角装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4802504B2
JP4802504B2 JP2005016737A JP2005016737A JP4802504B2 JP 4802504 B2 JP4802504 B2 JP 4802504B2 JP 2005016737 A JP2005016737 A JP 2005016737A JP 2005016737 A JP2005016737 A JP 2005016737A JP 4802504 B2 JP4802504 B2 JP 4802504B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roller
gear
steering angle
planetary
planetary mechanism
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005016737A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006064170A (ja
Inventor
修 下山
壮 佐久間
杉原  淳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2005016737A priority Critical patent/JP4802504B2/ja
Publication of JP2006064170A publication Critical patent/JP2006064170A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4802504B2 publication Critical patent/JP4802504B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、変速装置およびそれを用いた車両用可変舵角装置の技術分野に属する。
従来の車両用可変舵角装置としては、例えば、ハンドル側の操舵入力軸とアクチュエータ側の操舵出力軸とを所定の回転差を許容する手段を介して連結する一方、太陽ギアの周囲に遊星ギアを介してリングギアを配置してなる1組の遊星歯車を対照的に配置したものが知られている。2つの遊星歯車は、同軸的に結合した共通の太陽ギアを有するとともに、一方の入力側遊星歯車の遊星ギアに前記入力軸を連結し、かつそのリングギアに設けた外歯に噛み合いこれを回転させる補正入力伝達機構を有している(例えば、特許文献1参照)。
また、遊星歯車に代えて遊星ローラを用い、ローラ間のスリップにより操舵トルクを伝達することで、滑らかでガタのない操舵感の達成を目的とした変速装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特公昭56-45824号公報 特開平8−291848号公報
しかしながら、上記従来技術のうち前者にあっては、遊星歯車機構を用いているため、歯打音によるノイズ、ガタの発生は不可避であり、特に、操舵系の場合には、運転者の手に直接ガタが伝達されるため、操舵感の悪化を伴うという問題があった。一方、これを解消するために、歯形の精度向上の対策を困じた場合、製造コストが嵩み、また作動トルクも大になるという問題があった。
また、後者にあっては、ローラ間のスリップによりトラクション伝達するという作動原理から、所定以上の操舵トルクになると、ローラ間のすべりが大きくなり、伝達トルクが減少してしまう。また、このすべりを減少させるために、最大トルクが大の遊星ローラを用いた場合、フリクションが増大し、回転させるのが困難になるため、操舵系での使用には不適である。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、トルク伝達要素をギア付きローラとすることで、ローラとギアの相互補償作用による円滑かつ確実なトルク伝達を実現する変速装置およびそれを用いた車両用可変舵角装置を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明では、入出力間のトルク伝達系に、回転によりトルクを伝達するトルク伝達回転要素を設けた変速装置において、
前記トルク伝達要素、同軸上にローラとギアを一体的に形成したギア付きローラを、複数個有し、
これらのギア付きローラのローラ同士によるトルク伝達経路とギア同士によるトルク伝達経路とを並列に形成し
常用操作域である低トルク域では前記ローラ同士によるトルク伝達経路のみにて前記入出力間でのトルク伝達を行い、
前記常用操作域を超えた高トルク域では、前記ギア同士によるトルク伝達経路のみにて前記入出力間でのトルク伝達を行うようにした。
ここで、「一体的に形成」とは、ローラとギアを一体に形成するものと、それぞれ別体に作り、軸心を一致させて一体に固定するものを含む。
本発明によれば、常用操作域である低トルク域では、ローラ同士によるトルク伝達経路のみにて入出力間でのトルクの伝達を行う。したがって、常用操作域ではギア同士によるトルク伝達経路でのトルク伝達は行われず、ギアの歯同士がぶっつかりあって打音などを発生することなく円滑なトルク伝達が可能となる。
一方、常用操作域を超える高トルク域では、ローラ同士間が大きく滑るが、ギアの歯同士が接触してギア同士によるトルク伝達経路にて入出力間でのトルクの伝達を行う。すなわち、このようにローラにギアの遊び以上のすべりが発生した場合、ギアによる噛み合いにてトルク伝達が確保されるというギアによる補償作用が達成される。
また、ギアによるトルク伝達時、トルク伝達方向が変更された場合は、低トルク域であればローラ同士によるトルク伝達経路のみにて入出力間でのトルクの伝達を行い、高トルク域であれば過渡的にローラがトルク伝達を受け持った後、ギアの歯同士が接触してギア同士による伝達経路のみにて入出力間でのトルクの伝達を行い、トルク伝達方向が変更された場合には過渡的にローラ同士のトルク伝達経路によるトルク伝達で歯同士の打音等の発生を防止できる
すなわち、トルク伝達要素をギア付きローラとすることで、ローラとギアの相互補償作用により、円滑なトルク伝達と確実なトルク伝達とを両立できる。

以下に、本発明の車両用可変舵角装置を実施するための最良の形態を、図面に基づく実施例1〜14により説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、本発明の車両用可変舵角装置を適用した車両操舵装置の構成を示すシステムブロック図である。
実施例1の可変舵角機構20は、ステアリングハンドル17の操舵角の操向輪24の転舵角に対する伝達比を可変するもので、ステアリングハンドル17に連結したコラムアッパ18と、操向輪24に連結した転舵装置23を駆動するコラムロア22の経路の途中に設けられている。
この可変舵角機構20は、モータ27を備え、このモータ27の回転数および回転方向を制御することにより、コラムアッパ18への入力を変速してコラムロア22に出力する。モータ27に供給される電流は、電子制御装置25により制御されている。
電子制御装置25は、ステアリングハンドル17の操舵角を測定する操舵角センサ19の出力と、車速センサ26の出力とから目標転舵角を演算し、転舵角センサ21により得られる実転舵角が目標転舵角となるようにモータ27をフィードバック制御する。
図2は、実施例1の可変舵角機構20を示す構造図である。
可変舵角機構20は、同軸上にローラとギアを一体的に形成したギア付きローラであり、太陽ギア12付き太陽ローラ13と、遊星ギア4付き遊星ローラ5を支持するキャリア3と、リングギア7付きリングローラ8と、を有する遊星機構であり、遊星ギア4付き遊星ローラ5は、太陽ギア12付き太陽ローラ13とリングギア7付きリングローラ8とに噛み合いながら接している。
なお、以下の説明では、太陽ギア12付き太陽ローラ13、遊星ギア4付き遊星ローラ5およびリングギア7付きリングローラ8を一体的に説明する場合には、単に太陽ローラ13、遊星ローラ5およびリングローラ8と略記する。
このギア付きローラにおいて、太陽ギア12と遊星ギア4のピッチ円上における歯面間クリアランスは、通常走行時の常用操舵トルク域(低トルク域)でのローラのスリップ量よりも大きく設定されている。
太陽ローラ13は、コラムアッパ18と連結された入力フランジ1と連結されている。遊星ローラ5は、ニードルローラベアリング6を介してキャリア3に支持されている。キャリア3は、入力フランジ1とベアリング2,14を介して支持されるとともに、コラムロア22と連結された出力軸15と連結されている。
リングローラ8は、ニードルベアリング16を介して、図外のケースに固定されたアウタレース9に回転可能に支持されている。リングローラ8の外周には、モータ27の出力軸に設けられたウォームギア11と噛み合うウォームホイール10が設けられている。なお、ウォームホイール10からはウォームギア11を回転不能となっており、モータ27の停止時には、リングローラ8も停止するよう構成されている。
次に、作用を説明する。
[低トルク入力時のトルク伝達経路]
図3に、走行時の常用操舵トルク域(低トルク域)における可変舵角機構20の作動を示す。
入力フランジ1からの入力トルクによって、太陽ローラ13と太陽ギア12は同期して回転する。太陽ローラ13の回転に伴い遊星ローラ5が回転する。遊星ローラ5の回転により、キャリア3および出力軸15が回転する。
このとき、太陽ギア12と遊星ギア4のピッチ円上における歯面間クリアランスは、通常走行時の常用操舵トルク域(低トルク域)でのローラのスリップ量よりも大きく設定されているため、ローラ同士でトルク伝達している場合は、接触しないで回転する。
すなわち、低トルク入力時におけるトルク伝達経路は、図3の矢印で示すように、太陽ローラ13→遊星ローラ5となり、ローラのみで伝達経路が形成される。
図4に、低トルク入力時の伝達トルクとすべり率の関係を示す。
摩擦伝達であるローラは、ローラのすべりに伴ってトルクを伝達する特性を有する。そして、すべり率の小さな領域では、すべりと伝達トルクが比例する弾性領域となる。
運転領域がこの弾性領域内だけであれば問題は無いが、弾性領域を超えたトルクを伝達しようとすると、すべりが増大し、最大トルクの値を超えると、ローラだけでは伝達トルクが漸減してしまう。
[高トルク入力時のトルク伝達経路]
図5に、高トルク域における可変舵角機構20の作動を示す。
入力フランジ1からの入力トルクによって、太陽ローラ13と太陽ギア12は同期して回転し、太陽ローラ13の回転に伴い遊星ローラ5が回転する。このとき、太陽ローラ13と遊星ローラ5の間のすべりが大きくなると、太陽ギア12と遊星ギア4が接触して回転する。
高トルク入力時におけるトルク伝達経路は、図5の矢印で示すように、太陽ギア12→遊星ギア4となり、歯車のみで伝達経路が形成される。
すなわち、ローラのすべりが大の領域に入ると、歯車同士が接触し、ローラによるトルク伝達から、歯車によるトルク伝達へと自動的に推移する。
図6に、高トルク入力時の伝達トルクとすべり率の関係を示す。
操舵開始初期の低トルク領域では、弾性領域、すなわちすべりと伝達トルクが比例関係にある領域で、ローラによりトルクが伝達される。伝達トルクが徐々に大きくなり、すべりが増加して歯車が接触すると、すべりは停止し、歯車によるトルクの伝達が開始される。従って、可変舵角機構20の伝達トルク特性は、図6の太線で示すような特性となる。
[ギア付きローラよるトルク伝達の優位性]
ギアのみでトルク伝達経路を形成すれば、遊びや片当たりの問題があり、トルク伝達方向が変更される場合に、打音や振動が発生し、音振性能が低い。また、ローラのみでトルク伝達経路を形成すると、すべりの問題があり、すべりの大きな領域ではトルク伝達効率が悪化する。
これに対し、実施例1では、低トルク域ではローラのみでトルク伝達経路を形成し、高トルク域ではギアのみでトルク伝達経路が形成される。ローラによるトルク伝達時には、ローラにギアの遊び以上のすべりが発生した場合、ギアによる噛み合いにてトルク伝達が確保される。一方、ギアによるトルク伝達時、トルク伝達方向が変更された場合は、過渡的にローラによりトルク伝達経路が形成されるとともに、複数のギアの回転軸平行度をローラにより確保でき、ローラによる補償作用が達成される。
すなわち、トルク伝達要素をギア付きローラとすることで、ローラとギアの相互補償作用によって、円滑なトルク伝達と確実なトルク伝達との両立を実現できる。
特に、操舵系においては、常用操舵トルク域では、ローラによるトルク伝達特性を生かしてノイズやガタのない滑らかな操舵感が得られ、常用操舵トルク域を超える高トルク域では、ギアにより確実なトルク伝達が可能となるため、ギア付きローラを用いる効果が顕著となる。
次に、効果を説明する。
実施例1の車両操舵装置にあっては、下記に列挙する効果が得られる。
(1) 可変舵角機構20として、同軸上にローラとギアを一体的に形成したギア付きローラを設け、このギア付きローラのローラによるトルク伝達経路とギアによるトルク伝達経路とを並列に形成したため、ローラとギアの相互補償作用により、円滑かつ確実な操舵トルクの伝達を実現できる。
(2) ギア付きローラを、太陽ギア12付き太陽ローラ13と、遊星ギア4付き遊星ローラ5を支持するキャリア3と、リングギア7付きリングローラ8と、を有し、遊星ギア4付き遊星ローラ5が太陽ギア12付き太陽ローラ13とリングギア7付きリングローラ8とに噛み合いながら接する遊星機構としたため、3つの回転要素のうち、2つを入出力として用いた場合、入出力軸を同軸配置できるとともに、残りの1つの回転要素を固定することで、固定減速比、または、固定増速比が得られる。また、残りの1つの回転要素を可動とすることで、無段変速比が得られる。
(3) 太陽ギア12と遊星ギア4のピッチ円上における歯面間クリアランスを、通常走行時の常用操舵トルク域でのローラのスリップ量よりも大きく設定したため、常用操舵トルク領域では、ローラのトルク伝達特性である滑らかさ、静かさ、ノンバックラッシュを実現できる。
(4) 太陽ローラ13と入力フランジ1を連結し、キャリア3と出力軸15を連結したため、入力フランジ1からの入力を減速して出力軸15に伝達でき、可変舵角機構として好適である。また、リングローラ8をモータ27と連結したため、他の要素とモータ27を連結する場合と比較して、構造を簡単にでき、車両への組み付けも容易である。
(5) モータ27は、ウォームギア11とウォームホイール10とを介してリングローラ8と連結し、ウォームホイール10からウォームギア11へのトルク伝達を不可能な構成としたため、モータ27を停止することで、変速機能を自動的に停止できる。
まず、構成を説明する。
図7は、実施例2の可変舵角機構20aを組み込んだステアリングの構成図である。
実施例2の可変舵角機構20aは、実施例1に示したものと同一形状の遊星機構を対称配置したものであり、コラムアッパ18側を第1遊星機構A、コラムロア22側を第2遊星機構Bと呼ぶことにする。なお、遊星機構の細部構造については、実施例1と同一であるため、同一符号を付して説明を省略する。
図8に示すように、実施例2の可変舵角機構20aは、第1遊星機構Aのキャリア3とコラムアッパ18とが連結され、第2遊星機構Bのキャリア3とコラムロア22とが連結されている。第1遊星機構Aと第2遊星機構Bの太陽ローラ13,13は、シャフト30を介して連結されている。
第2遊星機構Bのリングローラ8は、ウォームギア11と噛み合うウォームホイール10が設けられ、モータ27により回転数を制御可能となっている。一方、第1遊星機構Aのリングローラ8は、アウタレース9に支持されている。
次に、作用を説明する。
コラムアッパ18からの入力トルクは、第1遊星機構Aのキャリア3から太陽ローラ13へ伝達される。続いて、シャフト30を介して第2遊星機構Bの太陽ローラ13へ伝達され、キャリア3からコラムロア22へと出力される。
ここで、モータ27を停止させて第2遊星機構Bのリングローラ8を固定した場合を考えると、コラムアッパ18の回転は、第1遊星機構Aで増速された後、第2遊星機構Bで減速され、コラムロア22の回転数は、コラムアッパ18の回転数と1:1の関係となる。
次に、効果を説明する。
実施例2の車両操舵装置にあっては、実施例1の効果(1),(2),(3),(5)に加え、下記の効果が得られる。
(6) 第1遊星機構Aのキャリア3とコラムアッパ22を連結し、第1遊星機構Aと第2遊星機構Bの太陽ローラ13,13同士を連結し、第2遊星機構Bのキャリア3とコラムロア22を連結し、第2遊星機構Bのリングローラ8にモータ27を連結したため、入力であるステアリングハンドルの操舵角に対して、任意の出力角に制御できる。また、モータ27を停止することで、入力角と出力角を1:1とすることができる。
まず、構成を説明する。
図9は、実施例3の可変舵角機構20bを示す構造図であり、実施例3の可変舵角機構20bは、第1遊星機構Aと第2遊星機構Bの配置で実施例2と異なる。
すなわち、実施例3の可変舵角機構20bは、第1遊星機構Aの太陽ローラ13とコラムアッパ18とが連結され、第2遊星機構Bの太陽ローラ13とコラムロア22とが連結されている。第1遊星機構Aと第2遊星機構Bのキャリア3,3は、シャフト31を介して連結されている。
次に、作用を説明する。
コラムアッパ18からの入力トルクは、第1遊星機構Aの太陽ローラ13からキャリア3へ伝達される。続いて、シャフト31を介して第2遊星機構Bのキャリア3へ伝達され、太陽ローラ13からコラムロア22へと出力される。
ここで、モータ27を停止させて第2遊星機構Bのリングローラ8を固定した場合を考えると、コラムアッパ18の回転は、第1遊星機構Aで減速された後、第2遊星機構Bで増速されるため、コラムロア22の回転数は、コラムアッパ18の回転数と1:1の関係となる。
次に、効果を説明する。
実施例3の車両操舵装置にあっては、実施例1の(1),(2),(3),(5)の効果に加え、下記の効果が得られる。
(7) 第1遊星ローラの太陽ローラ13とコラムアッパ18を連結し、第1遊星機構Aと第2遊星機構Bのキャリア3,3同士を連結し、第2遊星ローラの太陽ローラ13とコラムロア22を連結し、第2遊星機構Bのリングローラ8にモータ27を連結したため、入力であるステアリングハンドルの操舵角に対して、任意の出力角に制御できる。また、モータ27を停止することで、入力角と出力角を1:1とすることができる。
まず、構成を説明する。
図10は、実施例4の可変舵角機構20cを示す構造図である。
実施例4の可変舵角機構20cは、第1遊星機構Aと第2遊星機構Bの太陽ローラ13,13同士を、フレキシブルなケーブル28を用いたケーブル式コラムで連結した点で、実施例2と異なる。
次に、作用を説明する。
コラムアッパ18からの入力トルクは、第1遊星機構Aのキャリア3から太陽ローラ13へ伝達される。続いて、ケーブルコラム29aからケーブル28を介してケーブルコラム29bへと伝達され、第2遊星機構Bの太陽ローラ13からキャリア3、コラムロア22へと出力される。
このとき、コラムアッパ18の回転は、第1遊星機構Aで増速された後、ケーブルコラム29aに伝達されるため、ケーブル28の負荷トルクは、コラムアッパ18から第1遊星機構Aへの入力トルクよりも小さくなる。通常、ケーブル式コラムに用いられるケーブルは、耐久性限度が高くないため、ケーブルの負荷トルクをできるだけ小さくするのが望ましい。
次に、効果を説明する。
実施例4の車両操舵装置にあっては、実施例1の(1),(2),(3),(5)と実施例2の(6)の効果に加え、下記の効果が得られる。
(8) 第1遊星機構Aと第2遊星機構Bの太陽ローラ13,13同士を、フレキシブルなケーブル28で連結したため、車両への搭載性の自由度が向上する。また、ケーブル28の負荷トルクを、コラムアッパ18からの入力トルクよりも小さくできるため、ケーブルの耐久性低下を防止できる。
まず、構成を説明する。
図11は、実施例5の可変舵角機構20dを示す構造図である。
実施例5の可変舵角機構20dは、第1遊星機構Aと第2遊星機構Bのキャリア3,3同士を、フレキシブルなケーブル28を用いたケーブル式コラムで連結した点で、実施例3と異なる。
次に、作用を説明する。
コラムアッパ18からの入力トルクは、第1遊星機構Aの太陽ローラ13からキャリア3へ伝達される。続いて、ケーブルコラム29aからケーブル28を介してケーブルコラム29bへと伝達され、第2遊星機構Bのキャリア3から太陽ローラ13、コラムロア22へと出力される。
このとき、コラムアッパ18の回転は、第1遊星機構Aで減速された後にケーブルコラム29aに伝達されるため、ケーブル28において、アウタケーブル内を動くインナケーブルの移動量は、実施例4の構成と比較して短くなる。
次に、効果を説明する。
実施例5の車両操舵装置にあっては、実施例1の(1),(2),(3),(5)と実施例3の(7)の効果に加え、下記の効果が得られる。
(9) 第1遊星機構Aと第2遊星機構Bのキャリア3,3同士を、フレキシブルなケーブル28で連結したため、車両への搭載性の自由度が向上する。また、実施例4と比較して、インナケーブルの移動量を短くできるため、摺動抵抗を小さくしてインナケーブルの耐久性低下を防止できる。
まず、構成を説明する。
図12は、実施例6の変速装置の構成図である。
変速装置は、入出力間のトルク伝達系に設けられ、同軸上にローラとギアを一体的に形成したギア付きローラである。変速装置は、遊星ギア4付き遊星ローラ5を支持するキャリア(図示せず)と、太陽ギア12付き太陽ローラ13と、リングギア7付きリングローラ8とからなる遊星機構を備えている。そして、遊星ギア4付き遊星ローラ5は、太陽ギア12付き太陽ローラ13とリングギア7付きリングローラ8とに噛み合いながら接している。
次に、作用を説明する。
変速装置は、各ギア付きローラの摩擦力によって力を伝達するころがり伝動装置であり、図13に示すように、トルク伝達系の入力側と連結された駆動側ローラと、トルク伝達系の出力側と連結された従動側ローラとの間に油膜を形成し、ローラの表面速度差に伴い油膜に発生するせん断応力によってトルクを伝達する。
ここで、駆動側ローラの表面速度をV1、従動側ローラの表面速度をV2とするとき、ローラのすべり率αを下記の式(1)で定義する。
α=(V1−V2)/V1 …(1)
ギア付きローラの伝達トルクとすべり率の関係は、図14のようになっており、すべり率ゼロからαrの範囲では、線形1次に近似される。このすべり率αrのときの伝達トルクTmaxを定格トルクとする。
図15に示すように、ローラの外径r1,r2に対し、ギアの歯車ピッチ円径をr1',r2'とすると、ローラがあるすべり率αkを持ち、駆動側ローラの表面速度がV1、かつ従動側ローラの表面速度がV2となるとき、歯車ピッチ円上での回転速度は下記の式(2)に示すようになる(図16参照)。
V1'=(r1'/r1)V1
V2'=(r2'/r2)V2 …(2)
ここで、V1'=V2'となるよう、ローラの外径および歯車ピッチ円の径が下記の式(3)を満たすように設計する。
r1'r2/r1r2'=1−αk …(3)
このαkは、歯車の歯に速度差が発生しないすべり率を示しており、伝達トルクが定格トルク以下である環境での使用を想定していることから、その範囲を下記の式(4)のように定める。
0<αkr ・・・(4)
ここで、ローラのすべり率がαkより小さいとき、駆動側の歯車ピッチ円周上の速度は従動側のそれより小さくなり、駆動側のギアの位相が相対的に遅れる。逆にローラのすべり率がαkより大きいとき、駆動側の歯車ピッチ円周上の速度は従動側のそれより大きくなり、駆動側のギアの位相が相対的に進む。つまり、すべり率がαkを中心に推移するとき、ギアの歯は初期位置の前後を行き来する。
[可変舵角装置への適用]
この変速装置を、例えば、可変操舵角装置に用いる場合を想定する。
可変舵角装置には、運転者によるハンドルからの操舵入力および路面からの反力が入力される。しかし、路面からの反力に比べ、ハンドルからの操舵入力の力(操舵力)および角速度(操舵角速度)が大きいことから、ハンドルからの操舵入力を主な駆動源とみなす。よって、ハンドル側を駆動側として上述の式(2)〜(4)を適用し、ハンドル側の歯車ピッチ円径をローラの外径に対し小さく、タイヤ側の歯車ピッチ円径を同ローラの外径に対し大きく設定する。
ハンドルから操舵入力を行った後、路面からの反力で前輪を直進方向に戻していく場合の運転挙動について、図17に示す。
(イ)の操舵入力期間においてハンドルから操舵を行う。このとき操舵角度および操舵力は徐々に増加し、操舵角速度は操舵角度が最大となった時点でゼロとなる。続いて、(ロ)の路面反力期間において、路面からの反力によって前輪角度(転舵角度)を戻していく。このとき、操舵角速度は初め負の値である程度の大きさまで立ち上がり、その後ゆっくりと減少に転じ、それに応じて操舵角度も徐々に減少していく。この間、運転者がハンドルを握り路面からの反力を支えるため、操舵力はある程度小さな正の値を持ち、前輪が直進方向を向くにつれ路面からの反力が弱まっていく。(ハ)の修正期間では、路面からの反力が非常に小さくなり、運転者がハンドルを操舵し前輪の向きを直進まで戻す操作を行うため、操舵力が負の値を持ち、その後ゼロに収束していく。
図17において、(イ)から(ロ)へ移り変わるとき、図18に示すように回転方向と駆動従動関係が同時に入れ替わることにより、ローラのすべり方向が一致してしまうが、操舵入力に対して路面からの反力が小さいことから、伝達トルクがその境界領域に入るようαkを定めることで、ハンドル操作時と路面からの反力により前輪の向きを戻している際に歯のずれる方向を逆転させ、歯当たりの確率を低くできる。
歯車の位相のずれる量は、操舵力および操舵角速度から、下記の式(5)を用いて求めることができ、走行時の操舵力および角速度の分布から適切なαkを導くことにより、通常操舵範囲で歯が当たってしまう確率を最小化することができる。
θ(t)=∫KTR(T(τ)・|ω(τ)−TK・ω(τ))dτ| …(5)
ただし、KTR=CTR×αr/Tmax ,CTR:入力−太陽増速比,Tmax:定格トルク,TK:すべり率αkのときの伝達トルクである。
図17の操舵入力における、歯車の歯の位相ずれ量の推移を図19に示す。
(イ)の期間では、ローラの外径とギアの歯車ピッチ円径が等しい場合に比べ、ローラの外径と歯車ピッチ円径の比を適切に設定した可変舵角機構では位相のずれが負の方向になる。(ロ)の期間では、正の向きに位相のずれが生じ、初期位置に近くなっていく。(ハ)の期間において、位相のずれは増加するが、操舵角速度が小さいため増加量は少ない。また、同方向への操舵に対し、トルクの大小により歯の位相のずれる方向が変化するため、全体として推移のピークが低くなっている。ここで、仮にαk<0とすると、αk=0の場合より広い範囲で位相のずれが増加する。αkrとすると、全域で歯車の位相ずれが負の方向に進み、歯車の歯が逆側に当たってしまうことになる。よって、ローラの外径とギアの歯車ピッチ円径の比を適切な範囲内で設定することによって、歯の位相のずれを抑え、操舵力の常用域において歯車の歯が当たる確率を減らすことができる。
歯車の歯が当たっている場合の挙動について、図20に示す。歯車の速度はV1'=V2'に固定されるため、式(3),(1)より、ローラの表面速度は、
V2=(1−αk)V1 …(6)
の速度差に固定される。ハンドル側が駆動源である場合、ローラはその速度差からTkのトルクを伝達することになる。Tkを超えた分のトルクは、歯車によって伝達される。
ここで、運転者の操舵力により駆動側ローラに入力される操舵トルクがTk以下であった場合、歯の位相ずれ方向が逆向きとなり、歯が離れることでトルク伝達経路がギアからローラへ戻り、通常通りの操舵が可能となる。これに対して、タイヤ側が駆動源であった場合、ローラの速度差により発生するトルクがハンドル側に反力として働き、路面入力に対してTkの抵抗を持つようになる。これにより、歯車の歯が当たってしまうような時には路面からの過大入力をハンドルに伝えない、抵抗として作用する。
[遊星ローラのみによるトルク伝達の問題点]
遊星ローラのみを用いた変速装置を可変舵角機構に適用した場合、転がりによって力の伝達を行うため、がたつきや騒音のない機構を構成できるが、ローラは定格トルクを大きく上回る過大入力があった場合に、ローラ面が大きくすべってしまうという問題点があった。
また、自動車の運転を想定し、どのような場面においても入力が定格トルクを超えることがないよう、定格トルクを十分高めに設定してローラを設計すると、ローラ面の圧接力により発生する回転抵抗が非常に大きくなってしまい、回転させるのが困難となるため、操舵系での使用には不適となる。
[ギア付きローラの歯当たり]
そこで、定格トルクを超える入力があった場合にすべりを抑制する機構として、ローラに平行して歯の噛み合いのゆるい遊星歯車を取り付ける機構が考えられるが、ローラは力の伝達を行っている際、常にある程度のすべりを発生させており、ローラによる力の伝達を続けているうちに、通常の操舵の範囲で歯当たりが発生するという問題がある。
また、ハンドルからの入力によって前輪を操舵した後、路面からの反力によって前輪を直進方向に戻す過程において、ローラのすべる方向が同一方向となってしまうことから、歯当たりが発生するという問題があった。
[実施例6のギア付きローラによるトルク伝達作用]
これに対し、実施例6の変速装置では、歯車部分の速度差を適切な範囲内で設定することで、歯車の位相のずれを少なくでき、歯当たりの確率を低くできる。また、操舵後に路面からの反力によって前輪方向を戻す際に、ハンドル操舵時と歯車の歯のずれる方向を逆方向にすることができ、歯が当たる確率を低くできる。
[リングローラ−遊星ローラ間のすべりについて]
太陽ローラ、遊星ローラを支持するキャリア、リングローラからなるギア付きローラでは、リングローラが発生させる圧接力により、太陽ローラ−遊星ローラ間およびリングローラ−遊星ローラ間に油膜を形成し、その油膜に発生するせん断応力によってトルクを伝達する。
太陽ローラ−遊星ローラ間は、ギアで表すなら外歯同士の噛み合わせであり、線接触である。これに対して、リングローラ−遊星ローラ間は、リングが絞めこみ圧接力を働かせているため面接触となっている。そのため、油膜の形成される大きさも異なり、太陽ローラ−遊星ローラ間に対しリングローラ−遊星ローラ間において伝達可能な力も大きくなっている。よって、太陽ローラ-遊星ローラ間のすべりに対し、リングローラ-遊星ローラ間のすべりは小さくなる。
このことから、ローラ面のすべりによる位相のずれについて、太陽ローラ−遊星ローラ間のみを考えることで、リングローラ−遊星ローラ間における位相のずれも許容できることになる。
[歯の移動量について]
上述したように、太陽ローラ−遊星ローラ間とリングローラ−遊星ローラ間でローラのすべり率が異なり、歯の位相ずれの量も異なる。そのため、歯当たりに至るまでの時間が異なることに起因して、どちらか一方のみに歯当たりが発生する。しかし、その場合も、ローラとギアとが一体的に形成されているため、一方はギアによってトルクを伝達し、他方はローラによってトルクを伝達することで、トルク伝達経路が確保され、通常と同じようにトルク伝達が可能である。
次に、効果を説明する。
実施例6の変速装置にあっては、下記に列挙する効果が得られる。
(10) 変速装置は、駆動側のギアの歯車ピッチ円径r1'を、そのギアと一体的に形成したローラの外径r1よりも小さく設定し、従動側のギアの歯車ピッチ円径r2'を、そのギアと一体的に形成したローラの外径r2よりも大きく設定したため、常に駆動側の歯車ピッチ円上速度V1'がローラ円上速度V2'よりも遅くなる。よって、ローラによるトルク伝達時において、ローラで発生するすべり速度により歯車の歯の位相が進むのを抑制でき、歯当たりの確率を低くできる。
(11) ローラの外径r1,r2と歯車ピッチ円径r1',r2'を、式(3)を満たすように設定し、すべり率αkを、0<αkr(αrは、定格トルクTmaxでのすべり率)の範囲内に設定したため、歯車部分の速度差を適切な範囲内で設定することで、歯車の位相のずれを少なくできるため、歯当たりの確率をより低くできる。また、操舵後に路面からの反力によって前輪方向を戻す際に、ハンドル操舵時と歯車の歯のずれる方向を逆方向にすることができるので、歯当たりの確率を低くできる。
(12) 実施例6の変速装置を、自動車の可変舵角機構として用いることで、通常の操舵を行っている際に歯車の歯が当たる確率が低いため、通常の操舵トルク域において、がたつきのない滑らかな操舵感が得られる。また、通常の操舵トルク域を超えた過大トルクが入力された場合でも、ギアにより操舵トルクを確実に伝達できる。
まず、構成を説明する。
図21は、実施例7の可変舵角機構20eを示す構造図であり、実施例7の可変舵角機構20eは、第2遊星機構Bのローラ列のトルク伝達容量を、第1遊星機構Aのローラ列のトルク伝達容量よりも大きく設定した点で実施例2と異なる。
図21において、第2遊星機構Bの太陽ローラ13'の直径は、第1遊星機構Aの太陽ローラ13の直径よりも大きく設定されている。これにより、第2遊星機構Bのローラ間の圧接力は、第1遊星機構Aのローラ間の圧接力よりも大きくなる。
ここで、太陽ローラ13と太陽ローラ13'を同一形状とした場合でも、第2遊星機構Bの遊星ローラ5'の直径を第1遊星機構Aの遊星ローラ5の直径よりも大きく設定することにより、第2遊星機構Bの圧接力を第1遊星機構Aよりも大きくすることができる。
さらに詳述すると、第2遊星機構Bのローラの定格トルクをTmax'、第1遊星機構Aのローラの定格トルクをTmax、モータ27の増速比のうち舵角比制御における基準増速比をβ1としたとき、下記の式(7)が成立するよう、第2遊星機構Bの各ローラの直径と、第1遊星機構Aの各ローラの直径とが設定されている。
Tmax'=Tmax×β1 …(7)
なお、舵角比制御における基準増速比β1とは、走行中に最も頻繁に使用される増速比であり、舵角比制御中はこの基準増速比β1から車速等に応じて増速比を大小させることで、舵角比が可変する。
次に、作用を説明する。
[舵角比制御モータによる位相ずれ]
既に実施例6で述べたように、遊星ローラは力の伝達を行っているとき、常にある程度のすべりが発生しており、ローラによる力の伝達を続けているうちに、駆動側ローラと従動側ローラの位相差が進行し、歯車の歯が当たるようになってしまう。特に、舵角比制御モータと連結された遊星機構のローラの方が、位相の進行が早く、他方の遊星機構のローラよりも先に歯車の歯が接触するようになる。
[位相ずれ抑制作用]
これに対し、実施例7では、モータ27を連結した第2遊星機構Bのローラ列のトルク伝達容量を、第1遊星機構Aのローラ列のトルク伝達容量よりも大きく設定した。これにより、第2遊星機構Bの駆動側ローラと従動側ローラ間の圧接力が増大し、第1遊星機構Aよりも少ないスリップ率で同一トルクを伝達できる。
従って、モータ27を駆動してリングローラ8'を回転させ、増速が行われた場合でも、第2遊星機構Bのスリップ率は第1遊星機構Aのスリップ率よりも小さく、位相のずれが抑えられるため、第1遊星機構Aのローラよりも先に歯当たりが発生するのを防ぐことができる。
[ローラ径の設定]
第1遊星機構Aにおいて、駆動側ローラのピッチ円直径をr、回転角速度をωとすると、駆動側ローラの表面速度V1は、下記の式(8)で表される。
V1=πrω …(8)
ローラと同軸に配された駆動側歯車のピッチ円直径もrとして、歯数をzとすると、歯車ピッチpは、下記の式(9)で表される。
p=πr/z …(9)
ここで、歯厚をgとすると、ピッチ円上の歯の隙間iは、
i=p−g …(10)
となる。
今、伝達トルクをT1、とすると、その時のすべり率α1は、
α1=αr×T1/Tmax …(11)
となる。
ここで、Tmaxは定格トルク、αrは定格トルクTmaxでのすべり率である。
一回転での駆動側ローラの進みL1は、
L1=α1×V1 …(12)
従って、駆動側歯車と従動側歯車が接触開始する回転数VLは、
VL=i/L1 …(13)
となる。
第2遊星機構Bにおいて、モータ27によりリングローラ8'を回転させ、駆動側ローラをβ倍増速したとすると、第2遊星機構Bの駆動側ローラの表面速度V1'は、下記の式(8)'で表される。
V1'=πr'ω×β …(8)'
ローラと同軸に配された駆動側歯車のピッチ円直径もr'として、歯数をzとすると、歯車ピッチp'は、下記の式(9)'で表される。
p'=πr'/z …(9)'
ここで、歯厚をgとすると、ピッチ円上の歯の隙間i'は、
i'=p'−g …(10)'
となる。
ここで、第2遊星機構Bの各ローラは、第1遊星機構Aの対応する各ローラの直径よりも大きく、駆動側ローラと従動側ローラとの圧接力が大きく、定格がTmax'(>Tmax)になっているため、今、伝達トルクをT1とすると、その時のすべり率α1'は、
α1'=αr×T1/Tmax' …(11)'
となる。
一回転での駆動側ローラの進みL1'は、
L1'=α1'×V1' …(12)'
従って、駆動側歯車と従動側歯車が接触開始する回転数VL'は、
VL'=i/L1' …(13)'
となる。
しかしながら、r≒r'であるので、P'≒P、i'≒iであり、
V1'=πrω×β=βV1 …(14)
となる。
一回転での駆動側ローラの進みL1'は、
L1'=α1'×βV1 …(12)'
従って、駆動側歯車と従動側歯車が接触開始する回転数VL'は、
VL'=i/L1'=i/α1'βV1 …(13)'
となるから、第1遊星機構Aの駆動側歯車と従動側歯車が接触する回転数VLと、第2遊星機構Bの駆動側歯車と従動側歯車が接触する回転数VL'を同じにする(VL=VL'とする)ためには、
α1=α1'β …(15)
であるから、
αr×T1/Tmax=β×αr×T1/Tmax' …(16)
となり、下記の式(7)'、
Tmax'=Tmax×β …(7)'
を満足するように、第1遊星機構Aの各ローラの直径と第2遊星機構Bの各ローラの直径を設定することで、第1遊星機構Aと第2遊星機構Bは、ほぼ同時に駆動側歯車と従動側歯車とが接触することとなる。
ここで、舵角比制御においては、モータ27の増速比βは走行状態に応じて常に変動するため、常に上記の式(7)'を満足するように各ローラ径を設定することは不可能である。実施例7では、βを舵角比制御中に最も使用される基準増速比β1とし、上述の式(7)を満足するように第1遊星機構Aと第2遊星機構Bの各ローラ径を設定することで、舵角比制御中の位相ずれを最も効果的に抑制できる。
次に、効果を説明する。
実施例7の車両操舵装置にあっては、実施例1の効果(1),(2),(3),(5)と、実施例2の効果(6)に加え、下記の効果が得られる。
(13) 第2遊星機構Bのローラ列のトルク伝達容量を、第1遊星機構Aのローラ列のトルク伝達容量よりも大きく設定したため、第2遊星機構Bの位相の進行が抑えられ、第1遊星機構Aのローラよりも先に歯当たりが発生するのを防ぐことができる。
(14) 第2遊星機構Bのローラの定格トルクTmax'を、第1遊星機構Aの定格トルクTmaxに舵角比制御において最も使用頻度の高い基準増速比β1を乗算した値に設定したため、舵角比制御中の位相ずれを最も効果的に抑制できる。
まず、構成を説明する。
図22は、実施例8の可変舵角機構構成20fを示す構造図であり、実施例8の可変舵角機構20fは、舵角比制御モータとして、中空モータを用いた点で実施例1と異なる。
すなわち、実施例8の可変舵角機構20fは、舵角比制御モータとして中空モータ32を設け、この中空モータ32のロータ32aを第2遊星機構Bのリングローラ8と直接連結した構成としている。なお、中空モータ32のステータ32bは、図外のケースに固定されている。
さらに、実施例8では、中空モータ32を固定するために、図23に示すようなロック機構34を設けている。このロック機構34は、ソレノイド34aにより支軸34bを中心として揺動するストッパ34cを備えている。舵角比の可変制御を停止する場合には、ソレノイド34aによりストッパ34cの先端部をロータ32aの外周に形成された係合溝33に係合させる。これにより、変速機能を停止する。
まず、構成を説明する。
図24は、実施例9の可変舵角機構20gを示す構造図であり、実施例9の可変舵角機構20gは、ウォームホイールとウォームギアに代えて、平歯車または、はすば歯車を用いてリングローラとモータとを連結した点で実施例1と異なる。
図24に示すように、リングローラ8の外周には、モータ27の出力軸に設けられた平歯車27aと噛み合う平歯車35が設けられている。また、モータ27には、ソレノイド36aにより伸縮を制御されるロックピン36bを備えたロックピン機構36が設けられている。舵角比の可変制御を停止する場合には、ソレノイド36aによりロックピン36bを伸長させ、モータ27の回転軸に設けた係合穴27bに係合させる。これにより、変速機能を停止する。
まず、構成を説明する。
図25は、実施例10の可変舵角機構20hを示す構造図であり、実施例10の可変舵角機構20hは、第1遊星機構Aのリングギア付きリングローラを、リングギア付きリングローラとアウタレースとを一体化させた一体化リングローラ37とした点で、実施例2と異なる。この一体化リングローラ37は、図外のケースに固定されている。なお、モータ27を連結した第2遊星機構Bのリングギア7付きリングローラ8は、実施例2と同様、ニードルベアリング16を介して、アウタレース9に支持されている。
実施例10の可変舵角機構20hでは、実施例2の構成に対し、モータ27が連結されていない第1遊星機構Aのリングギア付きリングローラとアウタレースとを一体化させ、ニードルベアリングを廃止することで、部品点数の削減とコスト低減を図ることができる。
図26は、実施例11の可変舵角機構20iを示す構造図であり、実施例11の可変舵角機構20iは、第1遊星機構Aのリングギア付きリングローラを、アウタレースと一体化させた一体化リングローラ37とした点で、実施例3と異なる。この一体化リングローラ37は、図外のケースに固定されている。なお、モータ27を連結した第2遊星機構Bのリングギア7付きリングローラ8は、実施例3と同様、ニードルベアリング16を介して、アウタレース9に支持されている。
実施例11の可変舵角機構20iでは、実施例3の構成に対し、モータ27が連結されていない第1遊星機構Aのリングギア付きリングローラとアウタレースとを一体化させ、ニードルベアリングを廃止することで、部品点数の削減とコスト低減を図ることができる。
図27は、実施例12の可変舵角機構20jを示す構造図であり、実施例12の可変舵角機構20jは、第1遊星機構Aのリングギア付きリングローラを、アウタレースと一体化させた一体化リングローラ37とした点で、実施例4と異なる。この一体化リングローラ37は、図外のケースに固定されている。なお、モータ27を連結した第2遊星機構Bのリングギア7付きリングローラ8は、実施例4と同様、ニードルベアリング16を介して、アウタレース9に支持されている。
実施例12の可変舵角機構20jでは、実施例4の構成に対し、モータ27が連結されていない第1遊星機構Aのリングギア付きリングローラとアウタレースとを一体化させ、ニードルベアリングを廃止することで、部品点数の削減とコスト低減を図ることができる。
図28は、実施例13の可変舵角機構20kを示す構造図であり、実施例13の可変舵角機構20kは、第1遊星機構Aのリングギア付きリングローラを、アウタレースと一体化させた一体化リングローラ37とした点で、実施例5と異なる。この一体化リングローラ37は、図外のケースに固定されている。なお、モータ27を連結した第2遊星機構Bのリングギア7付きリングローラ8は、実施例5と同様、ニードルベアリング16を介して、アウタレース9に支持されている。
実施例13の可変舵角機構20kでは、実施例5の構成に対し、モータ27が連結されていない第1遊星機構Aのリングギア付きリングローラとアウタレースとを一体化させ、ニードルベアリングを廃止することで、部品点数の削減とコスト低減を図ることができる。
図29は、実施例14の可変舵角機構20mを示す構造図であり、実施例14の可変舵角機構20mは、第1遊星機構Aのリングギア付きリングローラを、アウタレースと一体化させた一体化リングローラ37とした点で、実施例7と異なる。この一体化リングローラ37は、図外のケースに固定されている。なお、モータ27を連結した第2遊星機構Bのリングギア7付きリングローラ8は、実施例7と同様、ニードルベアリング16を介して、アウタレース9に支持されている。
実施例14の可変舵角機構20mでは、実施例7の構成に対し、モータ27が連結されていない第1遊星機構Aのリングギア付きリングローラとアウタレースとを一体化させ、ニードルベアリングを廃止することで、部品点数の削減とコスト低減を図ることができる。
(他の実施例)
以上、本発明を実施するための最良の形態を、各実施例に基づいて説明したが、具体的な構成については、各実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
例えば、実施例4,5,12,13では、第1遊星機構と第2遊星機構とをケーブルで連結する構成を示したが、ケーブルに限らず、長尺なロッドで連結した場合でも、車載性を向上させることができる。
また、実施例1〜14では、遊星機構のローラとギアを一体に形成したが、それぞれ別体に作り、軸心を一致させて一体に固定してもよい。
産業上の利用分野
本発明は、自動車の変速舵角機構のみならず、変速装置を用いる機械すべてに活用できる。
本発明の車両用可変舵角装置を適用した車両操舵装置の構成を示すシステムブロック図である。 実施例1の可変舵角機構20を示す構造図である。 走行時の常用操舵トルク域における可変舵角機構20の作動を示す図である。 低トルク入力時の伝達トルクとすべり率の関係を示す図である。 高トルク域における可変舵角機構20の作動を示す図である。 高トルク入力時の伝達トルクとすべり率の関係を示す図である。 実施例2の可変舵角機構20aを組み込んだステアリングの構成図である。 実施例2の可変舵角機構20aを示す構造図である。 実施例3の可変舵角機構20bを示す構造図である。 実施例4の可変舵角機構20cを示す構造図である。 実施例5の可変舵角機構20dを示す構造図である。 実施例6の変速装置断面図である。 ギア付きローラの伝達原理を示す図である。 ギア付きローラの伝達トルク対すべり率グラフである。 歯車ピッチ円径とローラの外径を示す説明図である。 歯車ピッチ円周上速度を示す図である。 操舵入力例を示す図である。 歯の位相ずれ方向変化図を示す図である。 歯の位相ずれ推移を示す図である。 路面反力に対する抵抗力を示す図である。 実施例7の可変舵角機構20eを示す構造図である。 実施例8の可変舵角機構20fを示す構造図である。 実施例8の可変舵角機構を示す構造図である。 実施例9の可変舵角機構20gを示す構造図である。 実施例10の可変舵角機構20hを示す構造図である。 実施例10の可変舵角機構20iを示す構造図である。 実施例10の可変舵角機構20jを示す構造図である。 実施例10の可変舵角機構20kを示す構造図である。 実施例10の可変舵角機構20mを示す構造図である。
符号の説明
A 第1遊星機構
B 第2遊星機構
1 入力フランジ
2 ベアリング
3 キャリア
4 遊星ギア
5 遊星ローラ
6 ニードルローラベアリング
7 リングギア
8 リングローラ
9 アウタレース
10 ウォームホイール
11 ウォームギア
12 太陽ギア
13 太陽ローラ
14 ベアリング
15 出力軸
16 ニードルローラベアリング
17 ステアリングハンドル
18 コラムアッパ
19 操舵角センサ
20 可変舵角機構
20a〜20m 可変舵角機構
21 転舵角センサ
22 コラムロア
23 転舵装置
24 操向輪
25 電子制御装置
26 車速センサ
27 モータ
27a 平歯車
27b 係合穴
28 ケーブル
29a,29b ケーブルコラム
30 シャフト
31 シャフト
32 中空モータ
32a ロータ
33 係合溝
34 ロック機構
34a ソレノイド
34b 支軸
34c ストッパ
35 平歯車
36 ロックピン機構
36a ソレノイド
36b ロックピン
37 一体化リングローラ

Claims (16)

  1. 入出力間のトルク伝達系に、回転によりトルクを伝達するトルク伝達回転要素を設けた変速装置において、
    前記トルク伝達要素、同軸上にローラとギアを一体的に形成したギア付きローラを、複数個有し、
    これらのギア付きローラのローラ同士によるトルク伝達経路とギア同士によるトルク伝達経路とを並列に形成し
    常用操作域である低トルク域では前記ローラ同士によるトルク伝達経路のみにて前記入出力間でのトルク伝達を行い、
    前記常用操作域を超えた高トルク域では、前記ギア同士によるトルク伝達経路にて前記入出力間でのトルク伝達を行うようにしたことを特徴とする変速装置。
  2. 請求項1に記載の変速装置において、
    前記ギア付きローラは、太陽ギア付き太陽ローラと、遊星ギア付き遊星ローラを支持するキャリアと、リングギア付きリングローラと、を有し、前記遊星ギア付き遊星ローラが太陽ギア付き太陽ローラとリングギア付きリングローラとに、それぞれ前記ギア同士噛み合いながら前記ローラ同士が接する遊星機構であることを特徴とする変速装置。
  3. 請求項2に記載の変速装置において、
    前記遊星機構は、各歯車のピッチ円上における歯面間クリアランスを、前記低トルク域での前記ローラ同士間のスリップ量よりも大きく設定したことを特徴とする変速装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の変速装置において、
    前記遊星機構は、駆動側となるギアの歯車ピッチ円径を、のギアと一体的に形成したローラの外径よりも小さく設定し、かつ、従動側となるギアの歯車ピッチ円径を、そのギアと一体的に形成したローラの外径よりも大きく設定したことを特徴とする変速装置。
  5. 請求項4に記載の変速装置において、
    前記駆動側ローラの外径をr 前記従動側ローラの外径をr 前記駆動側のギアの歯車ピッチ円径をr '、前記従動側ギアの歯車ピッチ円径をr 'とし、前記ローラの定格トルクが得られる前記ローラのすべり率をα としたとき、
    前記ローラのすべり率α が、
    'r /r '=1−α
    の式を満たし、かつ
    0<α k
    の範囲内にあるように、
    前記外径r 、r および歯車ピッチ円径をr '、r 'を設定したことを特徴とする変速装置。
  6. 操舵入力軸と操舵出力軸との間に設けられ、ステアリング操舵角に対する操向輪転舵角の比である舵角比を可変する車両用可変舵角装置において、
    舵角比制御モータを連結する変速装置として、請求項2ないし請求項5のいずれか1項に記載の変速装置を備えることを特徴とする車両用可変舵角装置。
  7. 操舵入力軸と操舵出力軸との間に設けられ、ステアリング操舵角に対する操向輪転舵角の比である舵角比を可変する車両用可変舵角装置において、
    舵角比制御モータを連結する変速装置として、請求項4または請求項5に記載の変速装置を備え、
    前記リングギア付きリングローラを、前記舵角比制御モータと連結し、
    前記操舵入力軸と連結した、前記太陽ギアまたは前記遊星ギアのうちの一方を、駆動側のギアとし、
    前記操舵出力軸と連結した、前記太陽ギアまたは前記遊星ギアのうちの他方を、従動側のギアとしたことを特徴とする車両用可変舵角装置。
  8. 請求項6または請求項7に記載の車両用可変舵角装置において、
    前記太陽ギア付き太陽ローラと操舵入力軸を連結し、
    前記キャリアと操舵出力軸を連結し、
    前記リングギア付きリングローラを舵角比制御モータと連結したことを特徴とする車両用可変舵角装置。
  9. 請求項6または請求項8に記載の車両用可変舵角装置において、
    前記舵角比制御モータは、モータ出力軸に設けたウォームギアと、前記リングギア付きリングローラの外周に設けたウォームホイールとを介して、前記リングギア付きリングローラの回転を制御し、モータ停止時には、リングギア付きリングローラを回転不能とすることを特徴とする車両用可変舵角装置。
  10. 請求項6または請求項9に記載の車両用可変舵角装置において、
    前記変速装置は、第1遊星機構と第2遊星機構の2つの遊星機構を備え、
    前記第1遊星機構のキャリアと操舵入力軸を連結し、
    前記第1遊星機構と第2遊星機構の太陽ギア付き太陽ローラ同士を連結し、
    前記第2遊星機構のキャリアと操舵出力軸を連結し、
    前記第1遊星機構と第2遊星機構のどちらか一方のリングギア付きリングローラに舵角比制御モータを連結したことを特徴とする車両用可変舵角装置。
  11. 請求項6または請求項9に記載の車両用可変舵角装置において、
    前記変速機構は、第1遊星機構と第2遊星機構の2つの遊星機構を備え、
    前記第1遊星機構の太陽ギア付き太陽ローラと操舵入力軸を連結し、
    前記第1遊星機構と第2遊星機構のキャリア同士を連結し、
    前記第2遊星機構の太陽ギア付き太陽ローラと操舵出力軸を連結し、
    前記第1遊星機構と第2遊星機構のどちらか一方のリングギア付きリングローラに舵角比制御モータを連結したことを特徴とする車両用可変舵角装置。
  12. 請求項10に記載の車両用可変舵角装置において、
    前記第1遊星機構と第2遊星機構の太陽ギア付き太陽ローラ同士を、ケーブルまたはロッドで連結したことを特徴とする車両用可変舵角装置。
  13. 請求項11に記載の車両用可変舵角装置において、
    前記第1遊星機構と第2遊星機構のキャリア同士を、ケーブルまたはロッドで連結したことを特徴とする車両用可変舵角装置。
  14. 請求項10ないし請求項13のいずれか1項に記載の車両用可変舵角装置において、
    前記第1遊星機構と第2遊星機構のうち、前記舵角比制御モータを連結した遊星機構の遊星ローラ列のトルク伝達容量を、他方の遊星ローラ列のトルク伝達容量よりも大きく設定したことを特徴とする車両用可変舵角装置。
  15. 請求項10ないし請求項14のいずれか1項に記載の車両用可変舵角装置において、
    前記第1遊星機構と第2遊星機構のうち、前記舵角比制御モータを連結した遊星機構のローラの定格トルクを、他方のローラの定格トルクに舵角比制御における基準増速比を乗算した値に設定したことを特徴とする車両用可変舵角装置。
  16. 請求項10ないし請求項15のいずれか1項に記載の車両用可変舵角装置において、
    前記第1遊星機構と第2遊星機構のうち、
    前記舵角比制御モータを連結した遊星機構のリングギア付きリングローラは、ニードルベアリングを介してアウタレースに支持され、
    他方の遊星機構のリングギア付きリングローラを、前記アウタレースと一体化した一体化リングローラとしたことを特徴とする車両用可変舵角装置。
JP2005016737A 2004-02-03 2005-01-25 変速装置およびそれを用いた車両用可変舵角装置 Expired - Fee Related JP4802504B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005016737A JP4802504B2 (ja) 2004-02-03 2005-01-25 変速装置およびそれを用いた車両用可変舵角装置

Applications Claiming Priority (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004027064 2004-02-03
JP2004027068 2004-02-03
JP2004027068 2004-02-03
JP2004027064 2004-02-03
JP2004222321 2004-07-29
JP2004222321 2004-07-29
JP2005016737A JP4802504B2 (ja) 2004-02-03 2005-01-25 変速装置およびそれを用いた車両用可変舵角装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006064170A JP2006064170A (ja) 2006-03-09
JP4802504B2 true JP4802504B2 (ja) 2011-10-26

Family

ID=36110820

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005016737A Expired - Fee Related JP4802504B2 (ja) 2004-02-03 2005-01-25 変速装置およびそれを用いた車両用可変舵角装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4802504B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2022209983A1 (ja) * 2021-03-30 2022-10-06

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60113857A (ja) * 1983-11-22 1985-06-20 Ricoh Co Ltd 歯車による動力伝達機構
JP2951376B2 (ja) * 1990-07-31 1999-09-20 カヤバ工業株式会社 電動パワーステアリング装置
JP4638059B2 (ja) * 2001-01-15 2011-02-23 住友重機械工業株式会社 パラレル駆動の変速機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006064170A (ja) 2006-03-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7244214B2 (en) Speed change device and steering system
JP4626345B2 (ja) 車両のステアリング装置
US5437583A (en) Torque distributing mechanism for differential
JP3950456B2 (ja) 遊星ローラ式無段変速機
US20090260468A1 (en) Steering device and movement converting device used therefor
JP2009061836A (ja) 舵角可変式ステアリング装置
KR101749375B1 (ko) 유성 기어 장치
JP2008030747A (ja) ステアリング装置
KR101399792B1 (ko) 유성 기어 장치
JP4859827B2 (ja) トラクションドライブ変速装置及び車両用操舵装置
JP4802504B2 (ja) 変速装置およびそれを用いた車両用可変舵角装置
JP3247483B2 (ja) 差動装置のトルク分配機構
JP4428100B2 (ja) ステアリング装置
JP2949604B2 (ja) 電動式動力舵取装置
KR101031059B1 (ko) 유격 보상 구조를 구비한 조향장치
JP4827027B2 (ja) 差動制限装置
JP2006088762A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2006290250A (ja) 車輌用可変舵角装置
JP4734945B2 (ja) 車両用操舵装置
JP3935371B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2006290249A (ja) 車輌用可変舵角装置
JP5780929B2 (ja) ハイポイド歯車装置
JP2003320944A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP5157226B2 (ja) 車両用操舵装置
JP2003291825A (ja) 車両用操舵制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100422

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101207

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110128

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110712

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110725

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140819

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees