JP4800515B2 - コンプレッサの台数制御システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数台のコンプレッサ(空気圧縮機)を併用し、必要な圧力及び流量を確保しながら適宜運転台数を加減する台数制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
工場等では、複数台のコンプレッサ(空気圧縮機)を併用し、工場内に分配して圧縮空気を利用している。こうした工場での圧縮空気の利用では、必要な圧力を確保しながら流量を調節するが、一般的には空気漏れを防止する程度で、特段省エネルギー対策が施されていない。しかしながら、必要な圧縮空気の量は終日を通じて一定ではないために、時間的には過剰な供給があり、エネルギーの無駄があると認識されている。そこで、従来より、供給する圧縮空気の必要圧力及び流量を確保しながら、いかにコンプレッサの運転台数を減らすか、という観点から、いくつかの台数制御システム(装置)が提案されている。
【0003】
例えば、特開昭58-119003号「運転台数制御装置」は、負荷量により台数の増減を図る手段を備えた台数制御装置を提案している。ここで、「負荷量」とは何かが不明であるが、最大負荷量を100とした時の割合をパルス数で表すとしている。また、特公平02-061634号「圧縮機台数制御装置」は、圧力の変動と各圧縮機からの吐出流量及び供給流量との差とを組み合わせて判断し、台数の増減を図る手段を備えた台数制御装置を提案している。更に、特開平06-249190号「ターボ圧縮機の台数制御装置」は、圧縮空気の貯蔵用タンク(レシーバータンク)を省略しながら、流量に応じて必要な台数を選定し、各圧縮機のロード、アンロード、起動又は停止を切り替える台数制御装置を提案している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
コンプレッサにより供給するのは圧縮空気であり、必要な圧力を維持することが重要である。この観点から、従来の台数制御システムでは、上記先行技術に見られるように、圧力を監視対象としてコンプレッサの起動又は停止を制御する構成が多い。しかし、実際の使用状態における圧縮空気の圧力変動は微量(およそ5kPa程度)であり、こうした微量の変動分に応ずるコンプレッサの起動又は停止の制御は難しく、実用的になりにくい問題があった。また、圧力を重視し過ぎると、実際に大きく変動する圧縮空気の使用量(流量)を無視しまいかねない問題点もあった。
【0005】
また、従来の台数制御は、コンプレッサの起動又は停止を組み合わせることを基本としていたが、比較的安価かつ簡易な運用が可能なエンジンコンプレッサでは、特に停止後の再起動に手間がかかり、万が一停止判断に間違いがあれば勢い圧力低下を招きかねない。この点、特開平06-249190号では、圧縮機の起動、停止だけではなく、ロード又はアンロード運転をも加えた制御方法を採用することで、より柔軟な台数制御を実現している。しかし、貯蔵用タンクを省略する点に不安が残るほか、コンプレッサ自体にロード又はアンロード運転する機能の付加が要件となるのは好ましくない。そこで、より柔軟かつ適正な台数制御を安価かつ容易に構築できるように、検討した。
【0006】
【課題を解決するための手段】
検討の結果開発したものが、圧縮空気の貯蔵用タンクと、貯蔵用タンクへの入力配管と、貯蔵用タンクからの出力配管と、2基以上のコンプレッサと、各コンプレッサ及び入力配管の間に設けた自動開閉バルブと、入力配管又は出力配管に設けた流量監視部と、仕事量判定制御部と、コンプレッサ作動部と、バルブ作動部とからなり、流量監視部は圧縮空気の単位時間あたりの流量をコンプレッサの仕事量として計測し、仕事量判定制御部は前後の単位時間あたりの流量の変化からコンプレッサの仕事量の増減傾向を判定し、後述するように、前記増減傾向に従ってコンプレッサ作動部又はバルブ作動部へ制御信号を送り、コンプレッサ又は自動開閉バルブを制御するコンプレッサの台数制御システムである。
【0007】
本発明は、定常状態として貯蔵タンク内の圧縮空気の圧力が規定値以上にあれば、供給によって貯蔵タンクから出ていく圧縮空気に等しい量を補えば、自ずと適切な台数制御システムが実現できる、との考えに依っている。圧縮空気の補充は、選択したコンプレッサからの吐出に基づき、各コンプレッサの作動、停止のほか、自動開閉バルブの開閉による擬似的なロード又はアンロード状態で実現する。つまり、作動、停止の二択的制御のコンプレッサでも、自動開閉バルブを閉じることによって擬似的にアンロード状態を提供できる。これから、コンプレッサの作動に対しては自動開閉バルブを開き、コンプレッサの停止には自動開閉バルブを閉じることでそれぞれ対応するが、コンプレッサの制御及び自動開閉バルブの制御に時差を設けることで、柔軟な台数制御となる。これは、上記構成に従う本発明のコンプレッサが、エンジンコンプレッサ又はモータコンプレッサのいずれにも適用可能であることを意味する。
【0008】
本発明における監視対象は、圧縮空気の単位時間あたりの流量であり、これは経時的な流量の積算に基づく単位時間あたりのコンプレッサによる仕事量として捉えることができる。また、この仕事量は、単位時間で割れば、単位時間あたりの平均仕事量ともなるので、単位時間を例えば1分とすれば、得られた単位時間あたりの仕事量は、単位時間あたりで積算した仕事量であり、かつ平均仕事量でもあることになる。本発明では、前記単位時間あたりの仕事量を計測しながら、前後の単位時間で比較することで仕事量の増減傾向(将来的に増加するか減少するか)を判定し、増加傾向であればコンプレッサの吐出量が増えるようにし、逆に減少傾向であればコンプレッサの吐出量が減るようにする。具体的には、前記増減傾向から次の単位時間における予測仕事量を算出し、この予測仕事量を増加閾値又は減少閾値と比較することになる。ここで、流量は単位流量毎に発するパルスを加算し、今回単位時間までの累積パルス数から前回単位時間までの累積パルス数を減算して単位時間毎のパルス数を得るとよい。この単位時間毎のパルス数が間接的に仕事量を表し、換算式をもって具体的な仕事量(kWh表示等)にしてもよい。
【0009】
あくまで供給する圧縮空気に着目するならば、(a)流量監視部は貯蔵用タンクから出力配管へと供給される圧縮空気を監視対象とし、仕事量判定制御部は流量の増減傾向に従ってコンプレッサ作動部又はバルブ作動部へ制御信号を送り、コンプレッサを作動又は停止、自動開閉バルブを開閉する。また、貯蔵用タンクに補充する圧縮空気に着目するならば、(b)流量監視部は入力配管から貯蔵用タンクへと供給される圧縮空気を監視対象とし、仕事量判定制御部は流量の増減傾向に従ってコンプレッサ作動部又はバルブ作動部へ制御信号を送り、コンプレッサを作動又は停止、自動開閉バルブを開閉する。このほか、(c)貯蔵用タンクから出力配管へと供給される圧縮空気と、入力配管から貯蔵用タンクへと供給される圧縮空気とを共に監視し、得られた流量を平均してもよい。
【0010】
ここで、各コンプレッサは回転数と吐出する流量とが比例関係にあり、かつ設定した圧力に応じて自律的に回転数を増減する自律型コンプレッサを用い、流量監視部に代えて前記コンプレッサの回転数監視部を設けてなり、回転数監視部はコンプレッサの単位時間あたりの回転数をコンプレッサの仕事量として計測し、仕事量判定制御部は前記単位時間あたりの回転数の変化からコンプレッサの仕事量の増減傾向を判定し、後述するように、前記増減傾向に従ってコンプレッサ作動部又はバルブ作動部へ制御信号を送り、コンプレッサを作動又は停止、自動開閉バルブを開閉する台数制御システムとしてもよい。
【0011】
上記台数制御システムは、主として(a)回転数と吐出する流量とが比例関係にあり、かつ(b)設定した圧力に応じて自律的に回転数を増減する特性を備えたコンプレッサ、例えばエンジンコンプレッサに適している。モータコンプレッサであっても、前記(a),(b)の特性を付加できれば、上記台数制御システムを適用できる。この台数制御システムでは、コンプレッサ自体の作動状況から台数制御できるので、よりシステムとして簡素かつ容易に構成できる利点がある。
【0012】
上記2構成(流量監視部を設けた構成、回転数監視部を設けた構成)での仕事量判定制御部は、増加傾向の仕事量(予測仕事量)が予め定めた増加閾値を上回れば、コンプレッサ作動部へ起動の制御信号を送って、停止しているコンプレッサがあれば前記コンプレッサを起動、かつバルブ作動部へ開動作の制御信号を送って前記コンプレッサの自動開閉バルブを開き、減少傾向の仕事量(予測仕事量)が前記増加閾値より低く予め定めた減少閾値を下回れば、まずバルブ作動部へ閉動作の制御信号を送り、起動しているコンプレッサがあれば前記コンプレッサの自動開閉バルブを閉じ、次に求めた増減傾向が再び減少傾向であれば、更にコンプレッサ作動部へ停止の制御信号を送って予め定めた順にコンプレッサを停止する。コンプレッサ用増加閾値又は減少閾値と自動開閉バルブ用増加閾値又は減少閾値とは、同じ値である。
【0013】
仕事量の増加傾向から予測仕事量が増加閾値を上回れば、作動するコンプレッサの台数を増加するため、停止していたコンプレッサの作動はもちろん、吐出する圧縮空気を貯蔵用タンクへ送り込めるように、同時(又は近接した時間)に自動開閉バルブを開く必要がある。これに対し、仕事量の減少傾向から予測仕事量が前記増加閾値より低い減少閾値を下回る場合には、いきなりコンプレッサを停止させると、台数減少の判断に誤りがあったり、圧縮空気の急な需要が起きた場合にコンプレッサの再起動に手間取り、一時的に不安定な供給状態となりかねない。そこで、前段操作としてまず自動開閉バルブを閉じ、続けて流量の減少傾向が確認できて初めてコンプレッサを停止させるとよい。自動開閉バルブを閉じる操作と、コンプレッサの停止操作との時間間隔は自由に設定してよいが、単位時間間隔が好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図を参照しながら説明する。図1は流量を監視する台数制御を適用した圧縮空気供給システムのブロック構成図、図2は前記システムにおける制御フローチャート図、図3は台数減少の順序を表す作動フローチャート図であり、図4は台数増加の順序を表す作動フローチャート図である。本例は、貯蔵タンク4から供給する圧縮空気の流量を基礎として、3台のコンプレッサ1,2,3の稼動台数を自動的に増減するシステムである。使用するコンプレッサ1,2,3は、電動又はエンジンの種類を問わず、性能も異なってよいが、全台同種及び同性能のコンプレッサが好ましい。
【0015】
システム構成は簡素であり、図1に見られるように、圧縮空気の貯蔵用タンク4から入力配管5及び出力配管6が延び、入力配管5に3台のコンプレッサ1,2,3を並列に接続している。実際の配置上、貯蔵タンク4から遠いコンプレッサ1を上流側、逆に貯蔵タンク4に近いコンプレッサ3を下流側と呼び、本例では上流側からNo.1コンプレッサ1、No.2コンプレッサ2及びNo.3コンプレッサ3としている。各コンプレッサ1,2,3は、入力配管5に対して、自動開閉バルブ(電動バルブ)であるNo.1バルブ11、No.2バルブ12及びNo.3バルブ13を介して接続している。
【0016】
流量監視部7は、出力配管6に設けた流量計8及びパルスエンコーダ9からなり、単位流量毎に発するパルスの積算により単位時間毎の総パルス数=流量からシステム全体の仕事量を計測している。流量計8は、既存の各種センサ又は計測装置を用いることができる。この流量監視部7は、単位時間毎に計測値をリセットすれば、直接単位時間毎の流量をパルス数として計測できるが、本例では装置構成の簡素化のために、流量計8ではパルス数の積算のみとし、仕事量判定制御部10で制御に必要な単位時間あたりの仕事量を算出している。すなわち、仕事量判定制御部10は、流量測定開始以後の積算値から前測定時の積算値を減算することで単位時間毎のパルス数を求め、このパルス数から単位時間毎の仕事量を計算している。そして、前記単位時間毎の仕事量の増加又は減少傾向から、各コンプレッサ1,2,3毎のコンプレッサ作動部14,15,16又はバルブ作動部17,18,19を制御する。本例では、フェールセーフを考慮し、貯蔵用タンク4の内圧を圧力計20で監視すると共に、万が一の場合にバックアップ用の電動コンプレッサ21を作動させて圧縮空気の不足分を補うにしている。
【0017】
制御手順は、図2に従う。まず、仕事量判定制御部10によって(又は手動で)システムを起動させると、No.1コンプレッサ1が作動を開始し、運転が安定した(運転確立した)後に、No.1バルブ11を開き、このNo.1バルブ11が全開した時点から、流量計測を開始する。制御の第1条件分岐は、現時点での運転台数である。運転台数が1台であれば台数増、また運転台数が3台あれば台数減しか考えられないが、運転台数が2台の場合は台数増又は台数減が考えられる。制御の第2条件分岐は、仕事量の増加傾向又は減少傾向である。運転台数の増加又は減少の判定基準となる増加閾値及び減少閾値は現時点の運転台数によって異なるほか、台数減に際しては、先の単位時間で自動開閉バルブを閉じ、後の単位時間でコンプレッサを停止する段階制御になることから、それぞれの処理の流れは分かれることになる。
【0018】
システム起動直後は、No.1コンプレッサ1しか作動していないので、第1条件分岐に従って、1台処理(分岐左)の方へ分岐する。そして、計測して求められた先の単位時間あたりの仕事量と現時点での単位時間あたりの仕事量とから仕事量変化の傾き(前記仕事量の差分が+値なら増加傾向、−値なら減少傾向)を導き、この仕事量変化の傾きから次の単位時間あたりの予測仕事量を算出して、第2条件分岐(予測仕事量とNo.2増加閾値との比較)の判定へ移る。No.2増加閾値≧予測仕事量であれば(分岐No方向)、現時点でのNo.1コンプレッサ1のみの作動で圧縮空気は十分足りていることになり、改めて第1条件分岐上流(本例ではシステム停止分岐上流上流)へ戻る。No.2増加閾値<予測仕事量であれば(分岐Yes方向)、No.1コンプレッサ1のみでは圧縮空気が足りないことになるので、No.2コンプレッサ2を作動させて、No.2バルブ12を開いた後、第1条件分岐上流(本例ではシステム停止分岐上流)へ戻る。
【0019】
2台のコンプレッサ1,2が作動していれば、第1条件分岐から2台処理(分岐中央)の方へ分岐する。ここで、最初の第2条件分岐として、まず予測仕事量がNo.3増加閾値を超えているかどうかを判定し、No.3増加閾値<予測仕事量であれば(分岐Yes方向)、No.3コンプレッサ3を作動させて、No.3バルブ13を開いた後、第1条件分岐上流(本例ではシステム停止分岐上流)へ戻る。No.3増加閾値≧予測仕事量であれば(分岐No方向)、続く第2条件分岐として、予測仕事量がNo.2減少閾値を下回っているかどうかを判定する。本例では、No.2増加閾値とNo.2減少閾値とを異ならせている。ここで、No.2減少閾値≧予測仕事量であれば(分岐No方向)、そのまま第1条件分岐上流(本例ではシステム停止分岐上流)へ戻る。しかし、No.2減少閾値<予測仕事量であり(分岐Yes方向)、かつNo.2バルブ12が閉じていなければ、とりあえずNo.2バルブ12を閉じてNo.2コンプレッサ2の疑似アンロード状態を作り出した後に第1条件分岐の上流(本例ではシステム停止分岐上流)へ戻る。また、No.2減少閾値<予測仕事量であり(分岐Yes方向)、かつNo.2バルブ12が全閉であれば、No.2コンプレッサ2を停止させて第1条件分岐の上流(本例ではシステム停止分岐上流)へ戻ることになる。
【0020】
コンプレッサ1,2,3が全台作動していれば、第1条件分岐に従って3台処理(分岐右)の方へ分岐する。既にコンプレッサ1,2,3が全台作動しているので、ここでは台数減しか実施されない。このため、第2条件分岐では、No.3減少閾値≧予測仕事量であれば(分岐No方向)、そのまま第1条件分岐上流(本例ではシステム停止分岐上流)へ戻るが、No.3減少閾値<予測仕事量(分岐Yes方向)かつNo.3バルブ13が閉じていなければ、とりあえずNo.3バルブ13を閉じてNo.3コンプレッサ3の疑似アンロード状態を作り出して第1条件分岐の上流(本例ではシステム停止分岐上流)へ戻る。また、No.3減少閾値<予測仕事量(分岐Yes方向)かつNo.3バルブ13が全閉であれば、No.3コンプレッサ3を停止させて第1条件分岐の上流(本例ではシステム停止分岐上流)へ戻ることになる。
【0021】
システムを終了する時は、上記第1条件分岐上流のシステム停止分岐で停止命令を発することで、流量計測を停止、全バルブ11,12,13を閉じてから、コンプレッサ1,2,3全台を停止させる(起動手順の逆)。前記バルブ11,12,13の閉操作とコンプレッサ1,2,3の停止操作は、現時点での作動台数に関わらず、仕事量判定制御部10は全バルブ11,12,13及び全コンプレッサ1,2,3に制御信号を発する。既に閉鎖しているバルブと停止しているコンプレッサは前記制御信号を無視し、開放しているバルブと作動しているコンプレッサのみが停止制御に従うことになる。
【0022】
具体的な台数制御の作動状況について説明すれば、次のようになる。まず、台数減少の場合、図3(左から右へ)に見られるように、全台のコンプレッサ1,2,3が作動している状態を仕事量=100%とすれば、予測仕事量がNo.3減少バルブ閾値=65%に達した時点でNo.3バルブ13を閉じ、更に予測仕事量がNo.3減少コンプレッサ閾値=60%でNo.3コンプレッサ3を停止する。本例では、台数減後のコンプレッサができるだけ90%以上の仕事量となるように、各減少閾値を決めている。また、本例では、予測仕事量による台数制御の間違いを防止するため、No.3バルブ13に対する閾値とNo.3コンプレッサ3に対する閾値との差を設けているが、単一のNo.3減少閾値でNo.3バルブ13の閉鎖及びNo.3コンプレッサ3の停止を判断してもよい。同様に、予測仕事量がNo.2減少バルブ閾値=32.5%でNo.2バルブ12を閉じ、更に予測仕事量がNo.2減少コンプレッサ閾値=30%に達した時点でNo.2コンプレッサ2を停止する。
【0023】
逆に台数増加の場合、図4(右から左へ)に見られるように、No.1コンプレッサ1のみが作動している状態から、予測仕事量がNo.2増加コンプレッサ閾値=32.5%に達すればまずNo.2コンプレッサ2を作動させ、予測仕事量がNo.2増加バルブ閾値=35%に達した時点でNo.2バルブ12を開き、No.2コンプレッサ2による圧縮空気の供給を開始する。ここで、No.2コンプレッサ2の起動、安定(運転確立)には時間を要するので段階的なNo.2コンプレッサ2の作動を例示しているが、単一のNo.2増加閾値でNo.2バルブ12の開放及びNo.2コンプレッサ2の作動を実施してもよい。そして、予測仕事量がNo.3増加コンプレッサ閾値=65%でNo.3コンプレッサ3を作動させ、更に予測仕事量がNo.3増加バルブ閾値=70%に達した時点でNo.3バルブ13を開き、No.3コンプレッサ3による圧縮空気の供給を開始する。
【0024】
図5は流量に代えて各コンプレッサ1,2,3の回転数を監視する台数制御を適用した圧縮空気供給システムのブロック構成図である。本例は、上記例示(図1〜図4)の流量監視部に代えて、回転数監視部22,23,24を各コンプレッサ1,2,3に付設し、各回転数監視部22,23,24から得られるコンプレッサ1,2,3の回転数から仕事量を割り出し、台数制御に利用する。上記台数制御システムとの違いは、流量はあくまで全コンプレッサ1,2,3の総和としてしか得られないのに対し、回転数はまず個々のコンプレッサ1,2,3の回転数が得られ、前記回転数を各コンプレッサ1,2,3毎の仕事量に換算した後に合計しなければ、システム全体の仕事量が得られない点にある。逆に言えば、個々のコンプレッサ1,2,3の仕事量が算出でき、増加又は閾値を各コンプレッサ1,2,3毎に違えるようにして、きめ細やかな台数制御を図ることができる。
【0025】
基本的な制御フローチャートは、図2に従う。計測対象が流量ではなく、各コンプレッサ1,2,3の回転数であり、得られた回転数を総和することでシステムとしての仕事量を算出する点にある。回転数の計測は、ロータリーエンコーダによるパルスカウントを積算していき、流量測定開始からの積算値から前測定時の積算値を減算することで単位時間毎のパルス数を求め、単位時間毎の回転数を得ることができる。エンジンコンプレッサ等は、回転数に比例した仕事量を有しているので、予め回転数と仕事量との関係を測定しておくことにより、回転数から仕事量を換算することができる。後は、各コンプレッサ1,2,3の仕事量を合計すれば、システム全体の仕事量となり、上記例示(図1〜図4)同様の制御フローチャートを用いることができる。
【0026】
【発明の効果】
本発明は、台数制御の基礎として、(a)流量、又は(b)回転数を監視することにより、従来のように圧力を監視する場合に比べて、簡素かつ安価に台数制御システムを構築できるようにする。本発明は、微少な変動幅しかない圧力に比べて、十分に差を捉えることのできる流量又は流量に比例関係のある回転数を制御の基礎としているため、実用的な台数制御の制御フローを構築することができる。また、流量又は流量に比例関係のある回転数を監視するので、圧縮空気の使用量を常に一定以上に保つことができる台数制御を実現できる。
【0027】
また、本発明の台数制御では、コンプレッサのアンロード状態を自動開閉バルブの制御により擬似的に実現するので、停止後の再起動に時間はかかるが比較的安価かつ簡易な運用が可能なエンジンコンプレッサを用いた台数制御システムを構築できる。同様にアンロード状態を含めた特開平06-249190号では、貯蔵用タンクを省略しているため、圧縮空気の使用量の急変に対応しずらかったが、本発明では貯蔵タンクを構成に加えているため、比較的余裕を持って使用量の増減に対応できる。こうして、本発明は従来より柔軟かつ適正な台数制御を安価かつ容易に構築できる効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】流量を監視する台数制御を適用した圧縮空気供給システムのブロック構成図である。
【図2】前記システムにおける制御フローチャート図である。
【図3】台数減少の順序を表す作動フローチャート図である。
【図4】台数増加の順序を表す作動フローチャート図である。
【図5】各コンプレッサの回転数を監視する台数制御を適用した圧縮空気供給システムのブロック構成図である。
【符号の説明】
1 No.1コンプレッサ
2 No.2コンプレッサ
3 No.3コンプレッサ
4 貯蔵タンク
5 入力配管
6 出力配管
7 流量監視部
10 仕事量判定制御部
11 No.1バルブ
12 No.2バルブ
13 No.3バルブ
14 コンプレッサ作動部
15 コンプレッサ作動部
16 コンプレッサ作動部
17 バルブ作動部
18 バルブ作動部
19 バルブ作動部
Claims (2)
- 圧縮空気の貯蔵用タンクと、貯蔵用タンクへの入力配管と、貯蔵用タンクからの出力配管と、2基以上のコンプレッサと、各コンプレッサ及び入力配管の間に設けた自動開閉バルブと、入力配管又は出力配管に設けた流量監視部と、仕事量判定制御部と、コンプレッサ作動部と、バルブ作動部とからなるコンプレッサの台数制御システムにおいて、
流量監視部は、圧縮空気の単位時間あたりの流量をコンプレッサの仕事量として計測し、
仕事量判定制御部は、前後の単位時間あたりの流量の変化からコンプレッサの仕事量の増減傾向を判定し、増加傾向の仕事量が予め定めた増加閾値を上回れば、コンプレッサ作動部へ起動の制御信号を送り、停止しているコンプレッサがあれば前記コンプレッサを起動、かつバルブ作動部へ開動作の制御信号を送って前記コンプレッサの自動開閉バルブを開き、
減少傾向の仕事量が前記増加閾値より低く予め定めた減少閾値を下回れば、まずバルブ作動部へ閉動作の制御信号を送り、起動しているコンプレッサがあれば前記コンプレッサの自動開閉バルブを閉じ、次に求めた増減傾向が再び減少傾向であれば、更にコンプレッサ作動部へ停止の制御信号を送って予め定めた順にコンプレッサを停止する
ことを特徴とするコンプレッサの台数制御システム。 - 圧縮空気の貯蔵用タンクと、貯蔵用タンクへの入力配管と、貯蔵用タンクからの出力配管と、2基以上のコンプレッサと、各コンプレッサ及び入力配管の間に設けた自動開閉バルブと、コンプレッサの回転数監視部と、仕事量判定制御部と、コンプレッサ作動部と、バルブ作動部とからなるコンプレッサの台数制御システムにおいて、
各コンプレッサは、回転数と吐出する流量とが比例関係にあり、かつ設定した圧力に応じて自律的に回転数を増減する自律型コンプレッサを用い、
回転数監視部は、コンプレッサの単位時間あたりの回転数をコンプレッサの仕事量として計測し、
仕事量判定制御部は、前記単位時間あたりの回転数の変化からコンプレッサの仕事量の増減傾向を判定し、増加傾向の仕事量が予め定めた増加閾値を上回れば、コンプレッサ作動部へ起動の制御信号を送り、停止しているコンプレッサがあれば前記コンプレッサを起動、かつバルブ作動部へ開動作の制御信号を送って前記コンプレッサの自動開閉バルブを開き、
減少傾向の仕事量が前記増加閾値より低く予め定めた減少閾値を下回れば、まずバルブ作動部へ閉動作の制御信号を送り、起動しているコンプレッサがあれば前記コンプレッサの自動開閉バルブを閉じ、次に求めた増減傾向が再び減少傾向であれば、更にコンプレッサ作動部へ停止の制御信号を送って予め定めた順にコンプレッサを停止する
ことを特徴とするコンプレッサの台数制御システム。
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