JP2004176683A - 圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御方法及び運転制御装置 - Google Patents

圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御方法及び運転制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】動力源としての必要最低限の空気を簡易な構成でハンチングを起こすことなく安定して送給できる圧縮空気送出用コンプレッサの制御方法及び制御装置等を提供する。
【解決手段】圧縮空気送出用コンプレッサ10によって圧縮空気を当該コンプレッサに接続された空気配管に送出するに当たって、コンプレッサ10をロード状態とアンロード状態に切り替えることで圧縮空気の送出を行う圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御方法において、空気配管20内の空気圧力を空気配管の所定位置に設けられた圧力センサ40で測定し、この測定圧力値に基づきコンプレッサ10に送出空気量を指示する制御出力値を求め、制御出力値に応じた時間比例制御により圧縮空気送出用コンプレッサ10のロード・アンロードを切り替える。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、動力源としての空気を供給するコンプレッサの運転制御方法及び制御装置、並びにかかる運転制御方法をコンピュータに実行させるプログラムやこのプログラムを記憶した記憶媒体等に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から例えば自動車の組み立て工場などにおいては、エアドリルやウィンドウ取り付け装置などのロボット等に動力源として圧縮空気が使用されている。具体的には、図5に示すように工場の特定の箇所に配置された1台又は複数台からなるコンプレッサ60から空気を送給し、多数の枝葉状に分かれた配管70を介してこれらの配管の末端に接続された上述のエアドリルやロボットなどのアクチュエータに空気を供給するようになっている。なお、配管70の上流側でコンプレッサ60の近傍には、圧縮空気ヘッダー80という空気溜まりのタンクが備えられており、このヘッダー80を介して圧縮空気を送給するようになっている。
また、ヘッダー80には圧力センサ90が取り付けられ、この圧力センサ90の圧力値に基づいてコントローラ95がコンプレッサ60のロード・アンロード切り替えを行い、一定範囲の圧力の圧縮空気を送出するようになっている。
【0003】
この点についてより詳細に説明すると、従来のコンプレッサ60の圧縮空気送出方法は、ヘッダー80の圧力を検知し、図6に示すようにヘッダー80の圧力が一定の下限値以下になった場合には、コンプレッサ60をロード状態(コンプレッサ60の出力を100%とし、圧力を上げた状態)とし、空気を空気配管に送出する。また、圧力センサ90の圧力値が一定の圧力を超えたとき、コンプレッサ60の空気抜きバルブを開放し、コンプレッサ60に負荷がかからない状態(即ち、アンロード状態)とし、コンプレッサ60を空運転して空気の送出を行わないようにする(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
一方、上述のような圧力センサ90の圧力値に基づくコンプレッサ60のロード・アンロード運転とは異なり、圧力センサ90の圧力値の具体的な変化の態様に応じてPID等の制御アルゴリズムのコントローラを利用し、そのコントローラから適正なコンプレッサ・ロードの出力値を得ることで、この出力に応じてコンプレッサのロード・アンロードを行う空気送出制御方法もある。具体的には、図7に示すように、例えばPIDコントローラの出力値(0%から100%)までの間において、40%から60%を不感帯として、PIDコントローラの出力値が、40%未満の場合は、コンプレッサをアンロード状態とし、PID出力の出力値が60%以上の場合はコンプレッサの出力をロード状態として、これによってコンプレッサにロード・アンロードの段階的な運転を行わせるようになっている。
【0005】
さらに別の従来技術としては、コンプレッサ回転数をインバータ制御によってアナログ的に変化させるいわゆるインバータ制御方式もある(例えば、特許文献2、特許文献3参照。)。
【0006】
また、圧力センサの代わりに流量センサでコンプレッサの制御を行う方法も知られている(例えば、特許文献4参照。)。
【0007】
なお、上記内容に関連する従来技術として、以下に示すように空気送出量の制御を複数のコンプレッサの台数制御により行う方法もある。
【0008】
例えば、複数台の制御で流量と圧力をみて、圧力で起動させて、停止は圧力と流量で決める方法が公知である(例えば、特許文献5参照。)。また、ロード、アンロードの切り替えを行う圧縮機で、レシーバータンクへの配管の圧力検出器の信号でPI制御を行いDで台数の選択を行う方法が知られている(例えば、特許文献6参照。)。
【0009】
さらに又、ロード、アンロードを行う複数の圧縮機でアンロード時で予測時間を過ぎたときの圧力が高いと停止させ、停止時間と圧力降下と下限値から再起動時間を割り出して起動をかける運転装置が知られている(例えば、特許文献7参照。)。
【0010】
また、アンロード待機時間と冷却時間の組み合わせで台数制御を行ない、圧力異常低下時にはフル運転とする運転装置が知られている(例えば、特許文献8参照。)。
【0011】
また、空気を送給するコンプレッサではないが、例えば温度調節器などの分野においては単なる時間比例制御を行ったものが知られている。なお、コンプレッサの制御に時間比例制御を適用したものは従来では知られていない。
【0012】
【特許文献1】
特開昭63−239399号公報(第3−5頁、第2図)
【特許文献2】
特開平7−31162号公報(第3−5頁、図3)
【特許文献3】
特開平7−286584号公報(第4頁、図1)
【特許文献4】
特開平6−249190号公報(第4頁、図1)
【特許文献5】
特開昭55−92902号公報(第9−11頁、第1図)
【特許文献6】
特開平8−296566号公報(第3頁、第1図)
【特許文献7】
特開平10−30574号公報(第6頁、図1)
【特許文献8】
特公平6−58113号公報(第3−4頁、図1)
【発明が解決しようとする課題】
ヘッダー圧の圧力を検出して、この圧力が下限値を下回った場合にロード状態とし上限値を上回った場合にアンロード状態とするようなやり方では、コンプレッサから送出される空気の圧力が必然的に上限値と下限値の間でハンチングを起こす。
【0013】
すなわち、空気圧力がオーバーシュートやアンダーシュートしてしまい安定しなくなる。これに伴い、最大空気圧が規定空気圧の上限値をかなり超えてしまい、配管内の空気圧の最大値が大きくなる。また、上下限値の幅はコンプレッサの頻繁なロード・アンロードを避けるために大きめにとるようになる。
【0014】
また、空気圧変動の振幅が大きいために配管内において空気の脈動が生じ易くなる。そのため、配管の肉厚を厚くして必要以上に丈夫な配管を工場内に配設しなければならない。
【0015】
従って、近年のように生産台数の変動に応じて工場自体を稼動したり不稼働にするような状況においては、予めこのような不必要に頑丈な配管を配設するのは設備のコスト上無駄となる。また、配管からの漏洩を減らし保守点検の手間を減らすことも重要である。
【0016】
また、上述の制御方法では空気圧がアンダーシュートして使用下限値よりかなり下回るのを避けるために、空気送出量の平均値(空気圧の上限値と下限値との中間値)をかなり高めに設定しなければならず、コンプレッサもこれに応じた駆動力で駆動しなければならなくなり、その結果電力消費量が大きくなる。従って、昨今特に要請されている省エネによる経済効果を上げることができない。
【0017】
また、上述の制御のみでは、大型アクチュエータの起動等により圧縮空気の使用量が急激に増加すると、圧力の急激な低下にコンプレッサ運転が対応できず、必要とされる一定圧力を維持することができないことがある。
【0018】
また、PID等の制御によるコントローラの出力値に基づいてロード・アンロードを行う従来のやり方であっても、コンプレッサがどうしても一定の長時間ロード状態のままとなるかアンロード状態のままとなるかの傾向があり、送出する空気圧力がやはりハンチングを起こす傾向にある。
【0019】
又、コンプレッサは出力が100%での定格運転で回すとエネルギーの変換効率が最も良くなるように設計してある。一方、インバータ制御を行った方法ではインバータ制御はコンプレッサの回転速度をアナログ的に変化させる方法であるので、例えばコンプレッサをインバータ制御によって定格の50%で動かすとエネルギーの変換効率が低下してしまい無駄な電力を消費することになる。
【0020】
また、既存のロード・アンロード方式のモータを備えたコンプレッサをこのようなインバータ制御のコンプレッサの制御方式にするためにはコンプレッサ自体を交換しなければならない。そのため、既存の圧縮空気供給設備にインバータ制御方式を適用するのはコスト的に問題がある。
【0021】
また、以上の制御方式を行うに当たって、現場において様々な調整が必要になり工数が多大にかかり、管理コスト低減の要請に応えることができない。
【0022】
さらには、先行技術として提示したコンプレッサの台数制御によって送出する空気圧を変える方式では、コンプレッサの台数ごとにコントローラを設置しなければならずコスト的に問題が生じる。
【0023】
また、例えば温度調節器などの分野で時間比例制御を行った技術は閉じた系での制御に使われているものであり、本件発明における圧縮空気供給設備のような開放系における問題を解決するのには適さない。
【0024】
本発明の目的は、動力源としての必要最低限の空気を簡易な構成でハンチングを起こすことなく安定して送給できる圧縮空気送出用コンプレッサの制御方法及び制御装置並びにこの制御方法を実行するプログラム等を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、本発明にかかる圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御方法は、圧縮空気送出用コンプレッサによって圧縮空気を当該コンプレッサに接続された空気配管に送出するに当たって、コンプレッサをロードとアンロードに切り替えることで圧縮空気の送出を行う圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御方法において、空気配管内の空気圧力を空気配管の所定位置に設けられた圧力センサで測定し、圧力センサで測定された圧力値に基づきコンプレッサに送出空気量を指示する制御出力値を求め、制御出力値に応じた時間比例制御により圧縮空気送出用コンプレッサのロード・アンロードを切り替えるようになっている。
【0026】
コンプレッサに送出空気量を指示する制御出力値に基づいて時間比例制御を行うので、従来のHI圧力とLO圧力間での単なるオン・オフ制御やPID等の制御の出力に対するオン・オフ制御に較べて、圧力の設定値からの行き過ぎを防止できる。その結果、空気圧力のハンチング量が小さくなり空気配管内の空気の脈動が防止できる。また、配管内空気圧力の最大値も小さくすることができる。そのため、工場内に配設する空気配管の肉厚(強度)を必要以上に厚く(大きく)しないで済み、設備設置時のコストダウンに貢献する。
【0027】
それにより、空気圧のアンダーシュートが小さくなるのでコンプレッサの目標空気圧(SP値)を従来より低くでき、コンプレッサの駆動電力を低減させて省エネに貢献する。
【0028】
また、本発明の請求項2に記載の圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御方法は、圧縮空気送出用コンプレッサによって圧縮空気を当該コンプレッサに接続された空気配管に送出するに当たって、コンプレッサをロードとアンロードに切り替えることで圧縮空気の送出を行う圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御方法において、空気配管内の空気流量を空気配管の所定位置に設けられた流量センサで測定し、流量センサで測定された流量値に基づきコンプレッサに送出空気量を指示する制御出力値を求め、制御出力値に応じた時間比例制御により圧縮空気送出用コンプレッサのロード・アンロードを切り替えるようになっている。
【0029】
請求項1における圧力センサの代わりに流量センサによる空気流量を測定して制御出力値を求め、この制御出力値に応じた時間比例制御により圧縮空気送出用コンプレッサのロード・アンロードを切り替えるものであり、請求項1と同様の作用を有する。
【0030】
また、本発明の請求項3に記載の圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御装置は、圧縮空気送出用コンプレッサによって圧縮空気を当該コンプレッサに接続された空気配管に送出するに当たって、コンプレッサをロードとアンロードに切り替えることで圧縮空気の送出を行う圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御装置において、空気配管の所定位置に設けられた圧力センサで測定された配管内空気圧力値に基づきコンプレッサへの送出空気量指示用の制御出力値を出力する制御出力演算部と、制御出力演算部で得られた制御出力値に応じた時間比例制御により圧縮空気送出用コンプレッサのロード・アンロードを切り替える切り替え信号を出力する時間比例制御部とを有している。
【0031】
請求項3に記載の圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御装置は、請求項1に記載の圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御方法をその作用を発揮しながら実行させる制御装置である。
【0032】
また、本発明の請求項4に記載の圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御装置は、圧縮空気送出用コンプレッサによって圧縮空気を当該コンプレッサに接続された空気配管に送出するに当たって、コンプレッサをロードとアンロードに切り替えることで圧縮空気の送出を行う圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御装置において、空気配管内の所定位置に設けられた流量センサで測定された配管内空気流量の流量値に基づき前記コンプレッサへの送出空気量指示用の制御出力値を出力する制御出力演算部と、制御出力演算部で得られた制御出力値に応じた時間比例制御により圧縮空気送出用コンプレッサのロード・アンロードを切り替える切り替え信号を出力する時間比例制御部とを有している。
【0033】
請求項4に記載の圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御装置は、請求項2に記載の圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御方法をその作用を発揮しながら実行させる制御装置である。
【0034】
また、本発明の請求項5に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、圧縮空気送出用コンプレッサによって圧縮空気を当該コンプレッサに接続された空気配管に送出するに当たって、コンプレッサをロードとアンロードに切り替えることで圧縮空気の送出を行う圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御をコンピュータに実行させるコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、空気配管の所定位置に設けられた圧力センサで測定された空気配管内の空気圧力値に基づきコンプレッサに送出空気量を指示する制御出力値を求める機能と、制御出力値に応じた時間比例制御により圧縮空気送出用コンプレッサのロード・アンロードを切り替える切り替え信号を出力する機能をコンピュータに実現させるためのプログラムを記録している。
【0035】
請求項5に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、請求項1に記載の圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御方法をその作用を発揮しながらコンピュータに実行させる記録媒体である。
【0036】
また、本発明の請求項6に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、圧縮空気送出用コンプレッサによって圧縮空気を当該コンプレッサに接続された空気配管に送出するに当たって、コンプレッサをロードとアンロードに切り替えることで圧縮空気の送出を行う圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御をコンピュータに実行させるコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、空気配管の所定位置に設けられた流量センサで測定された空気配管内の空気流量値に基づきコンプレッサに送出空気量を指示する制御出力値を求める機能と、制御出力値に応じた時間比例制御により圧縮空気送出用コンプレッサのロード・アンロードを切り替える切り替え信号を出力する機能をコンピュータに実現させるためのプログラムを記録している。
【0037】
請求項6に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、請求項2に記載の圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御方法をその作用を発揮しながらコンピュータに実行させる記録媒体である。
【0038】
また、本発明の請求項7に記載のプログラムは、圧縮空気送出用コンプレッサによって圧縮空気を当該コンプレッサに接続された空気配管に送出するに当たって、コンプレッサをロードとアンロードに切り替えることで圧縮空気の送出を行う圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御を行うようにコンピュータを機能させるためのプログラムであって、空気配管の所定位置に設けられた圧力センサで測定された空気配管内の空気圧力値に基づきコンプレッサに送出空気量を指示する制御出力値を求める機能と、制御出力値に応じた時間比例制御により圧縮空気送出用コンプレッサのロード・アンロードを切り替える切り替え信号を出力する機能をコンピュータに実現させるようになっている。
【0039】
請求項7に記載のプログラムは、請求項1に記載の圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御方法をその作用を発揮しながらコンピュータに実行させるプログラムである。
【0040】
また、本発明の請求項8に記載のプログラムは、圧縮空気送出用コンプレッサによって圧縮空気を当該コンプレッサに接続された空気配管に送出するに当たって、コンプレッサをロードとアンロードに切り替えることで圧縮空気の送出を行う圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御を行うようにコンピュータを機能させるためのプログラムであって、空気配管の所定位置に設けられた流量センサによって測定された空気配管内の空気流量値に基づきコンプレッサに送出空気量を指示する制御出力値を求める機能と、制御出力値に応じた時間比例制御により圧縮空気送出用コンプレッサのロード・アンロードを切り替える切り替え信号を出力する機能をコンピュータに実現させるようになっている。
【0041】
請求項8に記載のプログラムは、請求項2に記載の圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御方法をその作用を発揮しながらコンピュータに実行させるプログラムである。
【0042】
また、本発明の請求項9に記載の圧縮空気送出用コンプレッサは、請求項3又は請求項4に記載の圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御装置を備え、一端が接続された空気配管を介して所定の領域に一定圧力の空気を送給する。
【0043】
請求項3又は請求項4に記載の圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御装置を用いているのでモータの駆動力を必要最小限に抑えることができ、低消費電力の圧縮空気コンプレッサを実現できる。
【0044】
また、本発明の請求項10に記載の圧縮空気供給設備は、請求項9に記載の圧縮空気送出用コンプレッサと、当該コンプレッサに一端が接続された空気配管と、空気配管の途中に設けられた空気溜まり用のヘッダーと、空気配管内の所定位置に設けられ、圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御装置に前記空気配管内の管内空気圧力又は管内空気流量を知らせるセンサとを備え、空気配管の他端に空気を動力源とするアクチュエータが接続可能となっている。
【0045】
請求項9に記載の低消費電力型で送給空気圧のハンチング量が小さい圧縮空気送出用コンプレッサと必要最小限の肉厚(強度)を有する空気配管を備えているので、全体として従来の圧縮空気供給設備よりも格段に低コストの設備とすることができる。
【0046】
また、本発明の請求項11に記載の圧縮空気供給設備は、複数の圧縮空気送出用コンプレッサと、一端が分岐して当該圧縮空気送出用コンプレッサのそれぞれに各端部が接続されかつ合流部分に空気溜まり用のヘッダーを備えた空気配管と、空気配管の合流部分の所定位置に設けられ、圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御装置に空気配管内の空気圧力又は空気流量を知らせるセンサと、センサの出力値に基づき複数の圧縮空気送出用コンプレッサのロード・アンロード切り替えを行う請求項7又は請求項8に記載の圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御装置とを備えている。
【0047】
複数の圧縮空気送出用コンプレッサのロード・アンロードを単一の運転制御装置で制御するので、従来のようにコンプレッサ台数分の運転制御装置を必要とせず、コスト低減を図ることができる。
【0048】
また、本発明の請求項12に記載の圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御方法は、請求項1又は請求項2に記載の圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御方法において、制御出力値がPID制御による制御出力値、ファジー制御による制御出力値、現代制御による制御出力値の何れかの制御出力値である。
【0049】
これらの制御出力値は制御出力が0%から100%の範囲で変化するものなので、この制御出力値に基づく圧縮空気送出用コンプレッサのロード・アンロードの時間比例制御を適切に行うことができる。
【0050】
また、本発明の請求項13に記載の圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御装置は、請求項3又は請求項4に記載の圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御装置において、制御出力値がPID制御による制御出力値、ファジー制御による制御出力値、現代制御による制御出力値の何れかの制御出力値である。
【0051】
請求項12と同様にこれらの制御出力値に基づく圧縮空気送出用コンプレッサのロード・アンロードの時間比例制御を適切に行うことができる。
【0052】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態にかかる圧縮空気送出用コンプレッサの制御方法及びこの制御方法を実施する制御装置について図面に基づいて説明する。
【0053】
本制御方法が適用される圧縮空気供給設備1は、図1に示すようにコンプレッサ(空気圧縮機)10とコンプレッサ10に接続され、例えばインパクトレンチやアクチュエータ等を接続するために下流側が複数に分岐した空気配管20と、空気配管20の途中に設けられたヘッダー(空気溜まりのタンク)30と、ヘッダー30に取り付けられた圧力センサ40からの圧力値に基づき、PID等の制御アルゴリズムの出力値を出力するコントローラ51と、PID等のコントローラ51からの出力値に基づきコンプレッサ10にロードとアンロードの負荷調整信号を伝達する負荷調整コントローラ52とを備えている。なお、PID等のコントローラ51と負荷調整コントローラ52とで圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御装置50を構成している。
【0054】
PID等のコントローラ51は従来のPIDコントローラと同じように圧力センサ40からの空気の圧力値が目標値に対してどの程度偏差量を有するか、目標値に対する変化の程度はどの程度であるか、急激に変化したか又は緩やかに圧力が変化しているか等から適正な制御出力値を0%から100%の間で出力する。
【0055】
なお、本実施形態にかかる圧縮空気送出用コンプレッサの制御装置50は、従来のPIDコントローラを備えているが、このPIDコントローラからの制御信号を負荷調整コントローラ52において以下に示すような時間比例制御を用いてコンプレッサ10をロード状態とアンロード状態に切り替えることに特徴がある。すなわち、従来はPIDコントローラからの制御信号に基づき図7に示すようにコンプレッサ10のロードとアンロードを一義的に決めていたが、本実施形態にかかる制御装置50の場合は、負荷調整コントローラ52においてPIDコントローラからの制御信号をそのまま時間比例制御のための値として利用している。具体的には、図2に示すように、予めコンプレッサ10の設置される設備等の態様に応じて、制御周期(時間幅)Tを決定しておく。この制御周期Tは、例えば圧縮空気送出設備ごとに以下の式(1)で予め決めておくことができる。
【0056】
制御周期T=K×(ヘッダー配管系の時定数)×(ヘッダー圧変動許容量)・・・(1)
ここでKは定数である。また、ヘッダー配管系の時定数とは、空気配管内の圧力変化の応答性に対応したものであり、圧縮空気の圧力変化が緩やかな設備においては大きくなり、圧縮空気の圧力変化が短時間で生じる場合は小さくなる。
【0057】
また、ヘッダー圧変動許容量とは、例えば図2に示すヘッダー圧力のHI設定値とLO設定値との間の幅に対応し、HI設定値とLO設定値との間隔が大きい圧縮空気送出設備ではヘッダー圧変動許容量が大きく、逆にHI設定値とLO設定値との間隔が小さい圧縮空気送出設備ではヘッダー圧変動許容量が小さくなる。
【0058】
そして、図2に示すように、この時間幅内においてPIDコントローラ51からの制御信号に基づきその制御信号の出力%に相当する%の割合でコンプレッサ10をロード状態とし、残りの%の割合でコンプレッサ10をアンロードすなわち空回り状態として運転する。一例としてあげると、PIDコントローラ51からの出力制御信号が20%であって、時間幅を5分と予め決定した場合は、5分のうちの20%に相当する1分の間、コンプレッサ10をロード状態で運転し、残りの80%に相当する4分はコンプレッサ10をアンロード状態で運転する。
【0059】
なお、このロード状態とアンロード状態の切り替えは従来のコンプレッサと同様に制御装置50からのオン・オフ指令信号によりバルブ(図示せず)を開閉することによって行われる。これによって、従来のようにPID等の制御による制御出力値をそのまま用いた場合に比べて短い制御周期ごとにコンプレッサ10をロード状態とアンロード状態に強制的に小刻みに切り替えることができる。そのため、上述した従来のPIDコントローラによる制御の場合、コンプレッサのロード状態やアンロード状態が、圧力が上限値あるいは下限値まで変化して初めて切り替わるため、空気配管内の空気圧のオーバーシュートやアンダーシュートが避けられなかったが、本実施形態における制御装置50の場合、予め決められた制御周期内においてPIDコントローラの制御信号を時間比例制御に使用するので、従来生じていたような、空気配管内の空気圧を設定付近に維持したままロード状態・アンロード状態に切り替えられるのでオーバーシュートやアンダーシュートが生じにくくなる。空気使用時に空気消費量の急激な変化があっても目標となる空気圧に極めて近い範囲で空気配管内の圧力を常にほぼ一定に保つことができる。そのため、空気配管内の目標圧力値(SP値)を空気の最低限の圧力に近づけることができる。
【0060】
これによって、コンプレッサ10の動力を必要最小限に抑えることができ、工場内の省エネに貢献する。また、従来のように空気配管内の空気圧がオーバーシュートにより非常に高くなることがない。また、空気配管内の空気圧のオーバーシュートとアンダーシュートを抑えることができ、空気配管内の空気の脈動を阻止することができる。そのため、必要以上に頑丈な配管を工場内に配設する必要がなく、圧縮空気供給設備設置時のコスト低減にも貢献する。
【0061】
なお、圧力センサ40により測定されたヘッダー圧力が規定の下限圧力LOよりも小さい場合は、次の制御周期前でも割り込みを行い、コンプレッサ10をロード状態にしてヘッダー圧=SP(圧力の上限値HIと下限値LOとの間の圧力)までロード状態を維持する。また、圧力センサ40により測定されたヘッダー圧力が規定の上限圧力HIよりも大きい場合は、次の制御周期前でも割り込みを行い、コンプレッサ10をアンロード状態にし、ヘッダー圧=SPとなるまでアンロード状態を維持する。
【0062】
これらによって、配管内の空気圧力が何らかの理由によって圧力の上限値を上回ったり圧力の下限値を下回ったりしても割り込み操作によって配管内空気圧力をすぐにSP値に近づけることができる。
【0063】
続いて、図2に基いて本実施形態にかかる圧縮空気用コンプレッサの制御装置50を用いたコンプレッサ10のロード・アンロードの切り替えを具体的に説明する。
【0064】
まず、圧縮空気送出用コンプレッサ10を起動すると、配管内空気圧力が上昇する。この時点ではヘッダー圧力が規定のLOレベルよりも低いので、時間比例制御を行わずヘッダー圧力がSP値に到達するまでコンプレッサ10を強制的にロード状態とする。
【0065】
そして、ヘッダー圧力がSP値に到達すると、時間比例制御を開始する。すなわち、図2に示すように時間Taにおいてヘッダー圧力Paを測定し、PIDコントローラ51から制御出力値20%を得る。そして、この制御出力値から制御周期Tのうち20%の時間taだけコンプレッサ10をロード状態とし、残りの80%をアンロード状態とする。
【0066】
続く、時間Tbからの制御周期Tにおいてはヘッダー圧力Pbから制御出力値70%を得る。これによって、制御周期Tのうち70%の時間tbの間、コンプレッサ10をロード状態とし、残りの30%をアンロード状態とする。
【0067】
以降、時間Tcからの制御周期T、時間Tdからの制御周期T等においても同様の時間比例制御を行う。
【0068】
なお、時間比例制御中、何らかの理由によってヘッダー圧力が上限値HIを超えたり、下限値LOを下回った場合は上述した割り込み操作によりヘッダー圧力がSP値に達するまでアンロード又はロード状態を維持する。
【0069】
以上の説明から分かるように圧縮空気供給設備1の圧縮空気圧の変化特性ごとに制御時間を定めて時間比例制御を行うことができるので、圧縮空気供給設備ごとに最適な時間比例制御を可能とし、配管内空気圧のハンチングが小さい圧縮空気送出用コンプレッサ10の制御方法を実現できる。
【0070】
なお、コンプレッサ10の時間比例制御を実施する上での問題は、制御周期ごとによりロード・アンロードを必ず1度行う必要があり、制御周期のとり方によっては、コンプレッサ10のロード・アンロードが頻繁に繰り返され、コンプレッサ10のアンロードバルブ(図示せず)の寿命に影響することである。しかし、最近はアンロードバルブにプラスチックバルブが出現し、頻繁なロード・アンロードにも十分に耐え得るようになっている。既設のバルブでも容易に交換可能で、それ自体で流入面積増加による省エネ効果をもつことができる。
【0071】
また、制御周期Tは、ヘッダー30の配管容量と空気使用流量によって決定されるもので、空気使用量が変化する場合は、可変に取るのが望ましく、ヘッダー30の配管容量と空気使用流量の関数として決定されるのが良い。
【0072】
また、急激な使用量変化に対応するためには、上述したようにヘッダー圧の変化あるいは空気流量を使用してコンプレッサ10を強制的にロード、アンロードにするロジックを付加するのが好ましい。
【0073】
なお、上述の実施形態では、コンプレッサを1台として説明したが、コンプレッサはこのように1台に限定されることがなく、複数台たとえば3台のコンプレッサを用いてこのコンプレッサに接続された空気配管を一度共通の空気配管に合流し、その合流した配管部にヘッダーを設け、このヘッダー内の空気圧を圧力センサで検出するようにしても良い。
【0074】
この場合、例えばPID等のコントローラは上述の実施形態のようにその制御出力が0%から100%には限定されず、コンプレッサが3台ある場合はPID等のコントローラの制御出力は0%から300%までの間で決定される。そして、この例えばPID出力の出力値に基づき、あらかじめ定められた時間幅内においてこれに対応するPID等の制御出力値に基づいて複数のコンプレッサのうちたとえば1台又は2台若しくは全てのコンプレッサをロード状態にするようにしても良い。
【0075】
また、上述の実施形態において、ヘッダー内の空気圧力を圧力センサで測定し、この圧力センサの圧力値に基づいてPID等のコントローラの制御出力値を出力し、この出力値に基づいてコンプレッサのロード状態の時間比例制御を行うようにしていたが、本発明の場合、圧力センサを使用する態様に必ずしも限定されない。具体的には、例えば圧力センサの代わりに、コンプレッサからタンクを通過する配管の適所にマイクロフローセンサ(登録商標)等の流量センサ(図1における符号45参照)を設置し、空気配管内の空気流量を測定して、この空気流量に基づき、空気流量が最適な空気流量に対してどの程度偏差を有するか、どの程度空気流量が急激に変化しているか、もしくは緩やかに変化しているか等に基づいてPID等のコントローラにより制御出力値を出力するようにしても良い。
このような制御出力値(0%から100%)に基づき、上述の実施形態と同じように、負荷調整コントローラがあらかじめ決められた制御周期内において当該制御出力値に相当する時間比例制御に基づいてコンプレッサをロード・アンロードし、これによって、ハンチング量の少ない空気の送給を可能にする。なお、流量センサ45は、配管内の圧縮性流体である空気の流量を測定するのに使用されるのでマイクロフローセンサ(登録商標)のような質量流量センサを用いることが圧縮空気送出用コンプレッサの適正な制御上好ましい。
【0076】
また、上述の実施形態においてはPIDコントローラを用いて説明したが、必ずしもこれに限定されず、現代制御を利用したコントローラやファジー制御を利用したコントローラもしくはPD制御のコントローラなど制御出力値が0%から100%の値で出力されるコントローラであればどのようなコントローラであっても良い。
【0077】
以上、説明したように本発明にかかる圧縮空気送出用コンプレッサの制御装置は、当該コンプレッサの制御を従来に較べて単純化し、かつ、コンプレッサの運転費用を削減し、使用電力の削減及び供給圧力を下げて、高圧に耐える配管を必要とせず最小限の加圧で済ませることの可能な圧縮空気供給方法(コンプレッサ運転方法)を達成できる。具体的にはコンプレッサのロード/アンロードの作動圧力を低下させることで例えば圧縮空気の平均的な作動圧力(SP値圧力)を98kPa低下させることができ、これによって使用電力が10%削減できる。さらには、作動圧力を低下させても工場への供給圧力が一定圧力より低下しない制御を行うことができ、信頼性の高い圧縮空気送出用コンプレッサ及びこのコンプレッサを備えた圧縮空気供給設備を提供することができる。
【0078】
また、本発明による圧縮空気送給用コンプレッサの制御方法及び制御装置の場合、これらの実現を新たな設備導入によらず既設の設備でも導入することを可能とし、多大な投資をすることなく実現することができるというコスト上の大きなメリットがある。
【0079】
【実施例】
続いて、上述の実施形態に本発明による圧縮空気送出用コンプレッサの制御方法を用いた場合(以下、本実施例とする)のヘッダー圧力の時間的推移、及び従来のタンクのヘッダー圧力を測定し、この測定値が上限値と下限値との間を超えた場合にそれぞれロード又はアンロードに切り替える場合の制御方法に基づいて制御した場合(比較例1)のヘッダー圧力の時間的推移、並びにPIDコントローラによる従来の制御出力値に基き従来の方法でコンプレッサをロード状態とアンロード状態に切り替えた場合(比較例2)のヘッダー圧力の時間的推移をそれぞれ測定し、比較してみた。
【0080】
図3に示すように、単なる圧力センサによる圧力値と圧力の上限値及び下限値からロード状態及びアンロード状態に選択的に切り替えた場合の制御方法(比較例1)ではハンチング幅が非常に大きいことが分かった。そして、PID等の制御を用いた従来の制御方法(比較例2)においては、これを用いない単なる圧力値に基づいて上限値と下限値からロード状態とアンロード状態に選択的に切り替える方法に較べてヘッダー圧力のハンチングの幅は狭くなったが依然としてある程度のハンチングが見られることが分かった。
【0081】
そして、本発明による制御方法(本実施例)を用いた場合、図3に示すようにPID等の制御を用いた従来の制御方法に比べてよりハンチング幅が小さく、目標とする圧力値(SP値)を580kPaから555kPaに下げても安定した空気圧で空気を送給できることが分かった。
【0082】
上述の実施例に基づき、580kPaから空気の送給圧力を目標値の555kPaに低下させることができたので、この場合の消費動力との関係を較べたところ、図4に示すように吐出圧を25kPa低下させることができ、その結果、消費動力も2.55%削減させることができた。これによって、コンプレッサの電力を約2.3%削減することにつながり、省エネ効果を達成することができた。
【0083】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1にかかる圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御方法及び請求項3にかかる圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御装置は、コンプレッサに送出空気量を指示する制御出力値に基づいて時間比例制御を行うので、従来のHI圧力とLO圧力との間の単なるオン・オフ制御やPID等の制御に較べてコンプレッサのロード・アンロードを先行的に切り替えることができる。その結果、空気圧のハンチング量が小さくなり空気配管内の空気の脈動が防止できる。また、配管内の空気圧の最大値も小さくすることができる。そのため、工場内に配設する空気配管の肉厚(強度)を必要以上に厚く(大きく)しなくて済み、設備設置時のコストダウンに貢献する。
【0084】
さらには、空気圧のアンダーシュートが小さくなるのでコンプレッサの目標空気圧(SP値)を従来より低くでき、コンプレッサの駆動電力を低減させて省エネに貢献する。
【0085】
また、本発明の請求項2に記載の圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御方法及び請求項4に記載の圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御装置は、請求項1及び請求項3における圧力センサの代わりに流量センサによる空気流量を測定して制御出力値を求め、この制御出力値に応じた時間比例制御により圧縮空気送出用コンプレッサのロード・アンロードを切り替えるものであり、請求項1に記載の方法及び請求項3に記載の装置と同様の作用を有する。
【0086】
また、本発明の請求項5及び請求項6に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、それぞれ請求項1及び請求項2に記載の圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御方法をその作用を発揮しながら実行させることが可能な記録媒体である。
【0087】
また、本発明の請求項7及び請求項8に記載のプログラムは、それぞれ請求項1及び請求項2に記載の圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御方法をその作用を発揮しながら実行させることが可能なプログラムである。
【0088】
また、本発明の請求項9に記載の圧縮空気送出用コンプレッサは、請求項3又は請求項4に記載の圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御装置を用いているのでモータの駆動力を必要最小限に抑えることができ、低消費電力の圧縮空気コンプレッサを実現できる。
【0089】
また、本発明の請求項10に記載の圧縮空気供給設備は、請求項9に記載の低消費電力型で送給空気圧のハンチング量が小さい圧縮空気送出用コンプレッサと必要最小限の肉厚(強度)を有する空気配管を備えているので、全体として従来の圧縮空気供給設備よりも格段に低コストの設備とすることができる。
【0090】
また、本発明の請求項11に記載の圧縮空気供給設備は、複数の圧縮空気送出用コンプレッサのロード・アンロードを単一の運転制御装置で制御するので、従来のようにコンプレッサ台数分の運転制御装置を必要とせず、コストを低減することができる。
【0091】
また、本発明の請求項12に記載の圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御方法及び請求項13に記載の圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御装置は、その制御出力値がPID制御による制御出力値、ファジー制御による制御出力値、現代制御等の0%から100%の範囲で変化する制御出力値であり、この制御出力値に基づく圧縮空気送出用コンプレッサのロード・アンロードの時間比例制御を適切に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る圧縮空気送出用コンプレッサの制御方法を適用する圧縮空気供給設備の全体概略図である。
【図2】本実施形態における圧縮空気送出用コンプレッサの制御方法を説明する図であり、ヘッダー圧力の時間的推移を表す図(図2(a))と、図2(a)に対応してコンプレッサ負荷の状態を示す図(図2(b))である。
【図3】本発明による圧縮空気送出用コンプレッサの制御方法を行った場合(本実施例)と従来の制御方法を行った場合(比較例1、比較例2)を比較して示すヘッダー圧力の時間的推移の図である。
【図4】空気吐出圧とこの吐出圧を吐出するためにコンプレッサを駆動するのに消費される動力との関係を示した図である。
【図5】従来の圧縮空気送出用コンプレッサの制御方法を適用する圧縮空気供給設備の全体概略図である。
【図6】図5に示す従来のコンプレッサ制御方法による制御を行った場合のヘッダー圧力の時間的推移を表す図(図6(a))及び図6(a)に対応してコンプレッサの負荷状態を示す図(図6(b))である。
【図7】従来のPID制御によるPIDコントローラからの制御出力に基づきコンプレッサをロード状態とアンロード状態に切り替える制御方法を示した図であり、ヘッダー圧力の時間的推移を表す図(図7(a))及び図7(a)に対応してコンプレッサの負荷状態を示す図(図7(b))である。
【符号の説明】
1 圧縮空気供給設備
10 コンプレッサ
20 空気配管
30 ヘッダー
40 圧力センサ
45 流量センサ
50 運転制御装置
51 PIDコントローラ
52 負荷調整コントローラ
60 コンプレッサ
70 配管
80 ヘッダー
90 圧力センサ
95 コントローラ

Claims (13)

  1. 圧縮空気送出用コンプレッサによって圧縮空気を当該コンプレッサに接続された空気配管に送出するに当たって、前記コンプレッサをロードとアンロードに切り替えることで圧縮空気の送出を行う圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御方法において、
    前記空気配管内の空気圧力を前記空気配管の所定位置に設けられた圧力センサで測定し、
    前記圧力センサで測定された圧力値に基づき前記コンプレッサに送出空気量を指示する制御出力値を求め、
    前記制御出力値に応じた時間比例制御により前記圧縮空気送出用コンプレッサのロード・アンロードを切り替えることを特徴とする圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御方法。
  2. 圧縮空気送出用コンプレッサによって圧縮空気を当該コンプレッサに接続された空気配管に送出するに当たって、前記コンプレッサをロードとアンロードに切り替えることで圧縮空気の送出を行う圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御方法において、
    前記空気配管内の空気流量を前記空気配管の所定位置に設けられた流量センサで測定し、
    前記流量センサで測定された流量値に基づき前記コンプレッサに送出空気量を指示する制御出力値を求め、
    前記制御出力値に応じた時間比例制御により前記圧縮空気送出用コンプレッサのロード・アンロードを切り替えることを特徴とする圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御方法。
  3. 圧縮空気送出用コンプレッサによって圧縮空気を当該コンプレッサに接続された空気配管に送出するに当たって、前記コンプレッサをロードとアンロードに切り替えることで圧縮空気の送出を行う圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御装置において、
    前記空気配管の所定位置に設けられた圧力センサで測定された配管内空気圧力値に基づき前記コンプレッサへの送出空気量指示用の制御出力値を出力する制御出力演算部と、
    前記制御出力演算部で得られた制御出力値に応じた時間比例制御により圧縮空気送出用コンプレッサのロード・アンロードを切り替える切り替え信号を出力する時間比例制御部とを有することを特徴とする圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御装置。
  4. 圧縮空気送出用コンプレッサによって圧縮空気を当該コンプレッサに接続された空気配管に送出するに当たって、前記コンプレッサをロードとアンロードに切り替えることで圧縮空気の送出を行う圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御装置において、
    前記空気配管内の所定位置に設けられた流量センサで測定された配管内空気流量の流量値に基づき前記コンプレッサへの送出空気量指示用の制御出力値を出力する制御出力演算部と、
    前記制御出力演算部で得られた制御出力値に応じた時間比例制御により圧縮空気送出用コンプレッサのロード・アンロードを切り替える切り替え信号を出力する時間比例制御部とを有することを特徴とする圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御装置。
  5. 圧縮空気送出用コンプレッサによって圧縮空気を当該コンプレッサに接続された空気配管に送出するに当たって、前記コンプレッサをロードとアンロードに切り替えることで圧縮空気の送出を行う圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御をコンピュータに実行させるコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
    前記空気配管の所定位置に設けられた圧力センサで測定された前記空気配管内の空気圧力値に基づき前記コンプレッサに送出空気量を指示する制御出力値を求める機能と、
    前記制御出力値に応じた時間比例制御により前記圧縮空気送出用コンプレッサのロード・アンロードを切り替える切り替え信号を出力する機能をコンピュータに実現させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  6. 圧縮空気送出用コンプレッサによって圧縮空気を当該コンプレッサに接続された空気配管に送出するに当たって、前記コンプレッサをロードとアンロードに切り替えることで圧縮空気の送出を行う圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御をコンピュータに実行させるコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
    前記空気配管の所定位置に設けられた流量センサで測定された前記空気配管内の空気流量値に基づき前記コンプレッサに送出空気量を指示する制御出力値を求める機能と、
    前記制御出力値に応じた時間比例制御により前記圧縮空気送出用コンプレッサのロード・アンロードを切り替える切り替え信号を出力する機能をコンピュータに実現させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  7. 圧縮空気送出用コンプレッサによって圧縮空気を当該コンプレッサに接続された空気配管に送出するに当たって、前記コンプレッサをロードとアンロードに切り替えることで圧縮空気の送出を行う圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御を行うようにコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
    前記空気配管の所定位置に設けられた圧力センサで測定された前記空気配管内の空気圧力値に基づき前記コンプレッサに送出空気量を指示する制御出力値を求める機能と、
    前記制御出力値に応じた時間比例制御により前記圧縮空気送出用コンプレッサのロード・アンロードを切り替える切り替え信号を出力する機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。
  8. 圧縮空気送出用コンプレッサによって圧縮空気を当該コンプレッサに接続された空気配管に送出するに当たって、前記コンプレッサをロードとアンロードに切り替えることで圧縮空気の送出を行う圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御を行うようにコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
    前記空気配管の所定位置に設けられた流量センサによって測定された前記空気配管内の空気流量値に基づき前記コンプレッサに送出空気量を指示する制御出力値を求める機能と、
    前記制御出力値に応じた時間比例制御により前記圧縮空気送出用コンプレッサのロード・アンロードを切り替える切り替え信号を出力する機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。
  9. 請求項3又は請求項4に記載の圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御装置を備え、一端が接続される空気配管を介して所定の領域に一定圧力の空気を送給可能なことを特徴とする圧縮空気送出用コンプレッサ。
  10. 請求項9に記載の圧縮空気送出用コンプレッサと、当該コンプレッサに一端が接続された空気配管と、前記空気配管の途中に設けられた空気溜まり用のヘッダーと、前記空気配管内の所定位置に設けられ、前記圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御装置に前記空気配管内の管内空気圧力又は管内空気流量を知らせるセンサとを備え、前記空気配管の他端に空気を動力源とするアクチュエータが接続可能となったことを特徴とする圧縮空気供給設備。
  11. 複数の圧縮空気送出用コンプレッサと、一端が分岐して当該圧縮空気送出用コンプレッサのそれぞれに各端部が接続されかつ合流部分に空気溜まり用のヘッダーを備えた空気配管と、前記空気配管の合流部分の所定位置に設けられ、前記圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御装置に前記空気配管内の管内空気圧力又は管内空気流量を知らせるセンサと、前記センサの出力値に基づき前記複数の圧縮空気送出用コンプレッサのロード・アンロード切り替えを行う請求項7又は請求項8に記載の圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御装置とを備えたことを特徴とする圧縮空気送出設備。
  12. 前記制御出力値がPID制御による制御出力値、ファジー制御による制御出力値、現代制御による制御出力値の何れかの制御出力値であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御方法。
  13. 前記制御出力値がPID制御による制御出力値、ファジー制御による制御出力値、現代制御による制御出力値の何れかの制御出力値であることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の圧縮空気送出用コンプレッサの運転制御装置。
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