JP4799661B2 - ストリーム配信システム、呼制御サーバ装置及びストリーム配信制御方法 - Google Patents

Description

この発明は、例えばＩＰ(Internet Protocol)網に接続される複数の電話端末に対し映像、音声及びデータの少なくとも１つを含むメディアファイルをマルチキャストストリームまたはユニキャストストリームで配信するストリーム配信システム、呼制御サーバ装置及びストリーム配信制御方法に関する。

近年、ＬＡＮ(Local Area Network)やインターネット等のＩＰ網を介して、双方向に画像や音声をパケットデータとして、リアルタイムに送受信するＩＰ電話システムが普及し始めている。

このＩＰ電話システムでは、保留音やＢＧＭ(Back Ground Music)等のメディア信号をメディアサーバがマルチキャストストリーム配信するシステムがある。マルチキャストストリーム配信を行うシステムは、端末毎にユニキャストストリーム配信を行うシステムに比べてメディアサーバが配信するストリームを少なくできるため、効率的に同じメディア信号を複数の端末へ配信できる。

なお、関連する技術として、音源サーバが、保留音データをマルチキャストでゲートウェイに送信し、ゲートウェイがユニキャストに変換して外線宛にユニキャスト送信する電話システムが提案されている（例えば、特許文献１）。

特開２００８−１４７８８７公報

ところで、上記システムでは、現在普及しているビデオ／ＤＶＤ／ＨＤ(Hard Disk)再生機のように、マルチキャストストリーム配信されているメディア信号を巻き戻し、一時停止、早送り再生できることも当然のように要求される。巻き戻し再生は、ＩＰ電話機がメディア信号を保存して再生すれば可能である。この場合、メディア信号を保存するための記憶領域がＩＰ電話機に必要となり、ＩＰ電話機自体が高価になる。

そこで、この発明の目的は、マルチキャストストリーム配信されるメディアファイルを受信している端末において、メディアファイルを記憶するための記憶領域を必要とすることなく、メディアファイルの巻き戻し、一時停止、早送り等の配置位置調整を実現し得るストリーム配信システム、呼制御サーバ装置及びストリーム配信制御方法を提供することにある。

上記目的を達成するために、この発明に係るストリーム配信システムは、通信ネットワークに接続される複数の端末と、複数の端末間の通信接続を実行する呼制御サーバと、呼制御サーバからの指示により、映像、音声及びデータの少なくとも１つを含むメディアファイルを通信ネットワーク上の複数の端末に対し一斉に配信するマルチキャストストリーム配信と、メディアファイルを要求元の端末に対し配信するユニキャストストリーム配信とを選択的に実行するメディアサーバとを具備し、端末は、ストリーム配信されているメディアファイルを受信し再生している際に、ストリーム配信位置を調整する操作を検出した場合に、再生中のメディアファイルを特定する識別情報を含む調整要求を呼制御サーバに送信する送信手段を備え、呼制御サーバは、端末から調整要求が送られた場合に、調整要求に含まれる識別情報に基づいて、再生中のメディアファイルがユニキャストストリーム配信かマルチキャストストリーム配信かを判定する判定手段と、この判定手段による判定結果がユニキャストストリーム配信である場合、メディアサーバに対してストリーム配信位置の調整を要求し、判定結果がマルチキャストストリーム配信である場合、メディアサーバに対して新たなストリーム配信を要求する制御手段とを備えるようにしたものである。

この構成によれば、要求元の端末においてマルチキャストストリーム配信されているメディアファイルを再生中の場合に、マルチキャストストリーム配信を続けたままで、ストリーム配信位置の調整操作を行った端末に対してのみ新たなストリーム配信を開始するため、端末毎にユニキャストストリーム配信するシステムに比べて、通信ネットワーク上の限られた帯域を有効に利用して効率的にストリーム配信できる。このため、ストリーム配信のために通信ネットワークの占有帯域が増大することがなく、効率良くストリーム配信を行うことができる。

また、端末にメディアファイルを保存するための記憶領域が不要であるため、高価な端末が不要となり、これによりシステム全体の設備費用の増大を抑えることができる。

また、この発明に係るストリーム配信システムにおいて、メディアサーバは、ストリーム配信を実行する際に、配信するべくメディアファイルを特定する識別情報、メディアファイルの配信位置を示す相対時間情報をメディアファイルに付加して通知する通知手段を備え、端末は、ストリーム配信されているメディアファイルを受信し再生している際に、当該メディアファイルに付加されている識別情報及び相対時間情報を検出する検出手段をさらに備え、端末の送信手段は、検出手段による検出結果をユーザに報知し、この報知に対しユーザがストリーム配信位置を調整する操作を行なった場合に識別情報及び相対時間情報を含めた調整要求を呼制御サーバに送出するようにしたものである。

この構成によれば、端末において、メディアサーバから配信されるメディアファイルに付加されている識別情報及び相対時間情報を利用して呼制御サーバに対しストリーム配信位置の調整を要求することができる。これにより簡単に実施できる利点がある。

また、この発明に係るストリーム配信システムにおいて、メディアサーバの通知手段は、前記メディアファイルがＲＴＰ（Real-time Transport Protocol）パケット構造をとるとき、識別情報及び相対時間情報をＲＴＰ拡張ヘッダに挿入して端末に通知し、端末の検出手段は、ＲＴＰパケットのＲＴＰ拡張ヘッダから識別情報及び相対時間情報を読み出すようにしている。

この構成によれば、ＲＴＰ拡張ヘッダを利用することで、識別情報及び相対時間情報を付加するための専用の信号を新たに設けることなく、簡単に実施できる。

また、この発明に係るストリーム配信システムにおいて、呼制御サーバの判定手段は、調整要求を送出した端末のストリーム配信用の接続先情報に基づいて、再生中のメディアファイルがユニキャストストリーム配信かマルチキャストストリーム配信かを判定するようにしたものである。

この構成によれば、要求元の端末について、ストリーム配信のためのＩＰアドレス及びポートが割り当てられている場合に、ユニキャストストリーム配信と判定することができる。

さらに、この発明に係るストリーム配信システムにおいて、呼制御サーバの制御手段は、調整要求を送出した端末がユニキャストストリームを受信している場合に、所定の条件に基づいてユニキャストストリーム配信からマルチキャストストリーム配信に切り替えるようにメディアサーバに指示する。なお、条件の判断に、配信時間、メディアファイルの内容、端末からの終了要求のうち、少なくとも１つを用いる。

この構成によれば、調整要求を送出した端末がユニキャストストリームを受信している場合に、予め決められた配信時間経過後や、メディアファイルがＢＧＭであれば曲の終了後にユニキャストストリーム配信からマルチキャストストリーム配信に切り替えるので、ユニキャストストリーム配信のための帯域を長時間使用することなく、効率良くストリーム配信を行うことができる。

上記発明によれば、マルチキャストストリーム配信されるメディアファイルを受信している端末において、メディアファイルを記憶するための記憶領域を必要とすることなく、メディアファイルの巻き戻し、一時停止、早送り等の配置位置調整を実現し得るストリーム配信システム、呼制御サーバ装置及びストリーム配信制御方法を提供することができる。

この発明の第１の実施形態に係わる電話システムを示す概略構成図。 上記図１に示した呼制御サーバの構成を示すブロック図。 上記図１に示したＩＰ電話機の構成を示すブロック図。 同第１の実施形態において、ＩＰ電話機間の通話中に一方のＩＰ電話機の通信相手先をＩＰ電話機からマルチキャストストリーム配信用のメディアサーバに切り替える際の信号シーケンスの一例を示す図。 同第１の実施形態において、ＩＰ電話機がマルチキャストストリーム配信されているメディアファイル（保留音）を再生中に、ＩＰ電話機からストリーム配信位置調整操作を行った際の信号シーケンスの一例を示す図。 同第１の実施形態で使用されるＲＴＰパケットのフォーマットの一例を示す図。 同第１の実施形態において、ＩＰ電話機がユニキャストストリーム配信されているメディアファイル（保留音）を再生中に、ＩＰ電話機からストリーム配信位置調整操作を行った際の信号シーケンスの一例を示す図。 同第１の実施形態において、ＩＰ電話機からストリーム配信位置調整を終了する操作を行った際の信号シーケンスの一例を示す図。 この発明の第２の実施形態において、広告情報を再生するＩＰ電話機の制御処理手順を示すフローチャート。 同第２の実施形態で使用される広告情報の表示例を示す図。 同第２の実施形態における呼制御サーバの制御処理手順を示すフローチャート。

以下、この発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
（第１の実施形態）
図１は、この発明の第１の実施形態に係わる電話システムを示す概略構成図である。

このシステムは、ＩＰ（Internet Protocol）ネットワークＩＮＷを有する。ＩＰネットワークＩＮＷには、呼制御サーバ１、メディアサーバ２−１〜２−ｍ（ｍは自然数）、複数のＩＰ電話機３−１〜３−ｎ（ｎは自然数）が接続されている。なお、ＩＰ電話機３−１〜３−ｎは、通話処理機能とメディア情報処理機能とを備えている。

上記呼制御サーバ１は、複数のＩＰ電話機３−１〜３−ｎ間またはメディアサーバ２−１〜２−ｍ間で、例えば、ＳＩＰ、Ｍｅｇａｃｏ、Ｈ．３２３等の所定のプロトコルに従ってセッションを確立する交換制御機能を備えると共に、メディアサーバ２−１〜２−ｍに記録された映像、音声及びデータの少なくとも１つを含むＲＴＰパケット（メディアファイル）を複数のＩＰ電話機３−１〜３−ｎに対しマルチキャストまたはユニキャストで配信するように要求する機能とを備えている。

また、上記呼制御サーバ１は、この発明に係わる機能として次のような機能を有している。図２はその構成を示すブロック図である。

すなわち、呼制御サーバ１は、ＩＰ網インタフェース部１１と、制御部１２と、記憶部１３とを備えている。このうち、ＩＰ網インタフェース部１１は、ＩＰネットワークＩＮＷとの間でインタフェース処理を行うものである。

記憶部１３は、上記制御部１２の接続制御に必要なルーティング情報等を格納するとともに、配信先情報記憶部１３１を設けている。

配信先情報記憶部１３１には、ユニキャストストリームを受信するＩＰ電話機３−１〜３−ｎのＩＰアドレス及びポート情報が記憶される。

一方、制御部１２は、この発明に係わる新たな機能として、ストリーム種別判定部１２１と、ストリーム配信調整部１２２とを備えている。

ストリーム種別判定部１２１は、例えばＩＰ電話機３−１から再生中のＲＴＰパケット中のメディアファイルを特定する識別情報、再生中のストリームの種類を示すストリーム種別情報を含む調整要求が送られた場合に、調整要求に含まれる識別情報及びストリーム種別情報に基づいて、再生中のＲＴＰパケットがユニキャストストリーム配信かマルチキャストストリーム配信かを判定する。

ストリーム配信調整部１２２は、上記ストリーム種別判定部１２１による判定結果がユニキャストストリーム配信である場合、例えばメディアサーバ３−２に対してストリーム配信位置の調整を要求し、判定結果がマルチキャストストリーム配信である場合、メディアサーバ３−２に対して新たなストリーム配信を要求する。また、例えばユニキャストストリームを再生中のＩＰ電話機３−１から終了要求を受信した場合に、ユニキャストストリーム配信からマルチキャストストリーム配信に切り替えるようにメディアサーバ３−１，３−２に指示する。

さらに、ＩＰ電話機３−１〜３−ｎは、この発明に係わる機能として次のような機能を有している。図３はその構成を示すブロック図である。ここでは、ＩＰ電話機３−１を代表して説明する。

ＩＰ電話機３−１は、伝送部２１、通話処理部２２、ハンドセット２３、制御部２４及び操作パネル部２５を有している。

伝送部２１は、外部の機器との間で伝送により種々のデータの授受を行なう。また、伝送部２１は、ＩＰネットワークＩＮＷから送られてきた伝送信号中から通話信号や制御信号を抽出し、通話信号を通話処理部２２へ、制御信号を制御部２４へとそれぞれ与える。さらに伝送部２１は、通話処理部２２や制御部２４から与えられるシリアルデータ信号を時分割多重して伝送信号を生成し、ＩＰネットワークＩＮＷへ送信する。

通話処理部２２は、伝送部１１から与えられる通話信号に含まれる通話データを取り出して、この通話データからアナログの受話音声信号を再生する。そして、通話処理部２２は、この再生した受話音声信号によりハンドセット２３の受話器を駆動し、受話音声の出力を行なわせる。また、通話処理部２２には、ハンドセット２３の送話器で生成されたアナログの送話音声信号が入力される。通話処理部２２は、この送話音声信号を所定形態の通話信号に変換して、伝送部２１へと与える。

制御部２４は、ＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭなどを有して構成され、ソフトウェア処理により本電話機３−１の各部の制御や外部機器との間でのデータ通信処理を行なう。

操作パネル部２５は、ＬＣＤ（Liquid Crystal Display）等の表示部２５１と、キー入力部２５２とを備えている。表示部２５１には、制御部２４から出力された自装置の動作状態を表す種々情報、電話帳、ストリーム配信されたメディアファイルなども表示される。

制御部２４は、この発明に係わる新たな機能として、メディア情報検出部２４１と、通知処理部２４２と、通信制御部２４３とを備えている。

メディア情報検出部２４１は、ストリーム配信されているＲＴＰパケットを受信し再生している際に、当該ＲＴＰパケットのＲＴＰ拡張ヘッダに挿入されているメディアファイルの識別情報及び相対時間情報を検出する。

通知処理部２４２は、上記メディア情報検出部２４１において、識別情報及び相対時間情報が検出された場合に、その旨のメッセージを識別情報及び相対時間情報と共に表示部２５１に表示させる。

通信制御部２４３は、ＩＰネットワークＩＮＷを介して呼制御サーバ１との間で通信を行なうもので、キー入力部２５２からのストリーム配信位置の調整指示に応じて呼制御サーバ１に対し調整要求を送出すると共に、この調整要求に応じて呼制御サーバ１が送信するデータを受信する。

次に、以上のように構成されたシステムの動作について説明する。
図４は、ＩＰ電話機３−１とＩＰ電話機３−３との通話中にＩＰ電話機３−１の通信相手先をＩＰ電話機３−３からマルチキャストストリーム配信用のメディアサーバ２−１に切り替える際の信号シーケンスの例である。また、図５は、ＩＰ電話機３−１とＩＰ電話機３−２がマルチキャストストリーム配信されているメディアファイル（保留音）を再生中に、ＩＰ電話機３−１からストリーム配信位置調整操作を行った際の信号シーケンスの例である。

いま、例えば図４に示すようにＩＰ電話機３−１，３−３間で内線音声通信が行なわれているものとする。また、ＩＰ電話機３−２は、メディアサーバ２−１がマルチキャスト配信している保留音を再生中であるものとする。

この状態で、ＩＰ電話機３−３においてユーザが、自電話機から保留操作を行なったとする。そうするとＩＰ電話機３−３から「保留要求」がＩＰネットワークＩＮＷを介して呼制御サーバ１に送られる（図４（１））。「保留要求」を受け取ると呼制御サーバ１は、ＩＰ電話機３−３に対し「保留受付」を送る（図４（２））。そして、呼制御サーバ１は、配線先情報記憶部１３１に記憶されたＩＰ電話機３−１とＩＰ電話機３−３との間の通信状態を保留状態に切り替える。そして、通信相手のＩＰ電話機３−１に「ストリーム配信開始」を送信する（図４（３））。

「ストリーム配信開始通知」には、接続先情報として、メディアサーバ２−１がマルチキャスト配信を行っているマルチキャストストリームのアドレス情報が含まれている。この通知を受け、ＩＰ電話機３−１では、メディアサーバから送信される保留音パケットを受信できるように切り替える（図４（４））。

かくして、ＩＰ電話機３−１の通信先がこれまでの通信相手のＩＰ電話機３−３からメディアサーバ２−１に切り替わり、以後ＩＰ電話機３−１及びＩＰ電話機３−２のユーザはメディアサーバ２−１から送信される単音または複数音からなる保留音を聴取することが可能となる。

ここで、図５に示すように、メディアサーバ２−１から送信される保留音は、ＲＴＰパケットにより配信される（図５（１））。その際に使用されるＲＴＰパケットのフォーマットの一例を図６に示す。図６に示すように、ＲＴＰパケットは、ＲＴＰヘッダ、ＲＴＰ拡張ヘッダ、ペイロードから構成される。ＲＴＰパケットのヘッダには、相手先のＩＰアドレスが挿入され、ＲＴＰパケットのペイロードには、再生する保留音データが挿入される。また、ＲＴＰ拡張ヘッダには、保留音の音声ファイル番号及び保留音の配信位置を示す相対時間情報（配信されるパケットが音声ファイルの開始位置からの経過時間を示す情報）が挿入される。

本実施の形態では、ＩＰ電話機のユーザが聴取している保留音について、ユーザの嗜好により、巻き戻し、早送り、停止等ができるようになっている。操作方法の一例としてはストリーム配信位置の調整操作について、「１」をダイヤルする操作が、現在の再生位置の１０秒前に戻って再生を行う要求の操作とする。また、「０」をダイヤルする操作が、ストリーム配信位置調整を終了する操作とする。「３」をダイヤルする操作が、現在の再生位置の１０秒先に早送りして再生を行う要求の操作とする。

マルチキャストストリーム配信されている保留音を再生中のＩＰ電話機３−１のダイヤル「１」が押下されると（図５（２））、ＩＰ電話機３−１は、現在、再生しているＲＴＰパケットの拡張ヘッダから、音声ファイル番号と相対時間情報を読み出す。また、ＩＰ電話機３−１は、接続先のアドレスがマルチキャストアドレスか否かから、ストリーム種別（マルチキャスト）を識別する。

ＩＰ電話機３−１は、呼制御サーバ１に「ストリーム配信位置調整要求」を送信する（図５（３））。「ストリーム配信位置調整要求」には、音声ファイル番号と、相対時間情報と、ストリーム配信位置調整操作情報（ダイヤル「１」）、ストリーム種別（マルチキャストかユニキャストか）を含む。

以下、メディアサーバから配信を受けているＲＴＰサーバが、マルチキャストで配信を受けている場合と、ユニキャストで配信を受けている場合に分けて説明する。

まず、マルチキャストで配信を受けている場合について説明する。

「ストリーム配信位置調整要求」を受信した呼制御サーバ１は、まずストリーム種別がマルチキャストであることを判別する。マルチキャストによる配信の場合は、通常、複数のＩＰ電話機３−１〜３−ｎに配信されているため、その中の一人のユーザからの「ストリーム配信位置調整要求」に応じて、そのまま、巻戻し、早送り、停止等を行うことができない。このため、新たに別のメディアサーバのリソースを確保し、「ストリーム配信位置調整要求」を送信したＩＰ電話機向けには、ユニキャストにより、「ストリーム配信位置調整要求」に応じた、新たな保留音を配信するようにする。本実施の形態では、説明をわかりやすくするため、メディアサーバ２−２のリソースを確保したとして説明する。なお、ユニキャストで配信するためのリソースは、必ずしも別サーバでなくてもよく、同じサーバの別のリソースを使用してもよい。

呼制御サーバ１は、新たなストリーム配信を開始するために、メディアサーバ２−２に対して、「ストリーム配信要求」を送信する（図５（４））。その際、「ストリーム配信要求」中の配信位置情報は、相対時間情報を１０秒減らした値とする（ストリーム配信位置調整操作情報が「１」であるため）。

「ストリーム配信要求」を受信したメディアサーバ２−２は、呼制御サーバ１に対して「ストリーム配信受付」を送信し、ＩＰ電話機３−１に対するユニキャストストリーム配信を開始する（図５（５））。

「ストリーム配信受付」を受信した呼制御サーバ１は、ＩＰ電話機３−１に対して「ストリーム配信位置調整受付」を送信する（図５（６））。

「ストリーム配信位置調整受付」を受信したＩＰ電話機３−１は、保留音の接続をメディアサーバ２−１から配信されるマルチキャスト接続から、メディアサーバ２−２から配信されるユニキャスト接続へ切り替える（図５（７））。これによって、ＩＰ電話機３−１では、ダイヤル「１」を押下した時点から１０秒前に戻された保留音が再生される（図５（８））。

なお、保留音の早送り操作であるストリーム配信位置調整操作情報が「３」が押されたときは、呼制御サーバ１は、新たなストリーム配信を開始するために、メディアサーバ２−２に対して、「ストリーム配信要求」を送信する際に、「ストリーム配信要求」中の配信位置情報は、相対時間情報を１０秒増やした値とする。これによって、メディアサーバ２−２から配信される保留音が、ＩＰ電話機３−１では、ダイヤル「３」を押下した時点から１０秒先に早送りされた保留音が再生される。

図７は、ＩＰ電話機３−１がユニキャストストリーム配信されているメディアファイル（保留音）を再生中に、ＩＰ電話機３−１からストリーム配信位置調整操作を行った際の信号シーケンスの例である。

ユニキャストストリーム配信されている保留音を再生中のＩＰ電話機３−１のダイヤル「１」が押下されると（図７（１））、ＩＰ電話機３−１は、現在、再生しているＲＴＰパケットの拡張ヘッダから、音声ファイル番号と相対時間情報を読み出す。また、ＩＰ電話機３−１は、接続先のアドレスがマルチキャストアドレスか否かから、ストリーム種別（ユニキャスト）を識別する。

ＩＰ電話機３−１は、呼制御サーバ１に「ストリーム配信位置調整要求」を送信する（図７（２））。「ストリーム配信位置調整要求」には、音声ファイル番号と、相対時間情報と、ストリーム配信位置調節操作情報（ダイヤル「１」）、ストリーム種別（ユニキャスト）を含む。

「ストリーム配信位置調整要求」を受信した呼制御サーバ１は、ストリーム種別がユニキャストであることを判別する。ユニキャストによる配信の場合は、元々特定ユーザのための配信であるため、「ストリーム配信位置調整要求」に応じて配信位置調整を、そのまま反映できる。このため、マルチキャスト送信の場合と異なり、新たなメディアサーバのリソースの確保を行うことなく、現在配信中の保留音に対して、巻き戻し、早送り、停止等の位置調整をそのまま、反映する。

呼制御サーバ１は、ＩＰ電話機３−１へのストリーム配信の配信位置を調整するために、メディアサーバ２−２に対して、「ストリーム配信要求」を送信する（図７（３））。その際、「ストリーム配信要求」中の配信位置情報は、相対時間情報を１０秒減らした値とする（ストリーム配信位置調節操作情報が「１」であるため）。

「ストリーム配信要求」を受信したメディアサーバ２−２は、呼制御サーバ１に対して「ストリーム配信受付」を送信し（図７（４））、ＩＰ電話機３−１に対するユニキャストストリーム配信するメディアファイルの内容を変更する。

「ストリーム配信受付」を受信した呼制御サーバ１は、ＩＰ電話機３−１に対して「ストリーム配信位置調整受付」を送信する（図７（５））。

「ストリーム配信位置調整受付」を受信したＩＰ電話機３−１は、接続先情報が変更されていないため、接続切り替え処理は行わない。メディアサーバ２−２がストリーム配信する内容を変更したことによって、ＩＰ電話機３−１では、ダイヤル「１」を押下した時点から１０秒前に戻された保留音が再生される。

なお、保留音の早送り操作であるストリーム配信位置調整操作情報が「３」が押されたときは、ユニキャスト配信を行っている、メディアサーバ２−２に対して、「ストリーム配信要求」を送信する際に、「ストリーム配信要求」中の配信位置情報は、相対時間情報を１０秒増やした値とする。これによって、メディアサーバ２−２から配信される保留音が、ＩＰ電話機３−１では、ダイヤル「３」を押下した時点から１０秒先に早送りされた保留音が再生される。

図８は、ＩＰ電話機３−１からストリーム配信位置調整を終了する操作を行った際の信号シーケンスの例である。

ユニキャストストリーム配信されている保留音を再生中のＩＰ電話機３−１のダイヤル「０」が押下されると（図８（１））、ＩＰ電話機３−１は、現在、再生しているＲＴＰパケットの拡張ヘッダから、音声ファイル番号と相対時間情報を読み出す。また、ＩＰ電話機３−１は、接続先のアドレスがマルチキャストアドレスか否かから、ストリーム種別（ユニキャスト）を識別する。

ＩＰ電話機３−１は、呼制御サーバ１に「ストリーム配信位置調整要求」を送信する（図８（２））。「ストリーム配信位置調整要求」には、音声ファイル番号と、相対時間情報と、ストリーム配信位置調整操作情報（ダイヤル「０」）、ストリーム種別（ユニキャスト）を含む。

「ストリーム配信位置調整要求」を受信した呼制御サーバ１は、ストリーム配信位置調整操作情報が「０」であるため、ストリーム配信位置調整の終了操作と判別する。呼制御サーバ１は、ＩＰ電話機３−１へのユニキャストストリーム配信を終了するために、メディアサーバ２−２に対して、「ストリーム配信終了要求」を送信する（図８（３））。

「ストリーム配信終了要求」を受信したメディアサーバ２−２は、呼制御サーバ１に対して「ストリーム配信終了受付」を送信し、ＩＰ電話機３−１に対するユニキャストストリーム配信を終了する（図８（４））。

「ストリーム配信終了受付」を受信した呼制御サーバ１は、ＩＰ電話機３−１に対して「ストリーム配信位置調整受付」を送信する（図８（５））。

「ストリーム配信位置調整受付」を受信したＩＰ電話機３−１は、接続先情報に従い、ユニキャストからマルチキャストへ接続を切り替える（図８（６））。これによって、ＩＰ電話機３−１では、マルチキャストストリームで配信されている保留音が再生される。

以上のように上記第１の実施形態では、ＩＰ電話機３−１においてマルチキャストストリーム配信されている保留音を再生中の場合に、マルチキャストストリーム配信を続けたままで、ストリーム配信位置の調整操作を行ったＩＰ電話機３−１に対してのみ新たなストリーム配信を開始するため、ＩＰ電話機３−１〜３−ｎ毎にユニキャストストリーム配信するシステムに比べて、ＩＰネットワークＩＮＷ上の限られた帯域を有効に利用して効率的にストリーム配信できる。このため、ストリーム配信のためにＩＰネットワークＩＮＷの占有帯域が増大することがなく、効率良くストリーム配信を行うことができる。

また、ＩＰ電話機３−１〜３−ｎにメディアファイルを保存するための記憶領域が不要であるため、高価なＩＰ電話機が不要となり、これによりシステム全体の設備費用の増大を抑えることができる。

また、上記第１の実施形態では、ＩＰ電話機３−１において、メディアサーバ３−１から配信されるＲＴＰパケットのＲＴＰ拡張ヘッダに挿入されている識別情報及び相対時間情報を利用して呼制御サーバ１に対しストリーム配信位置の調整を要求することができるので、メディアファイルの識別情報及び相対時間情報を送信するための専用の信号を新たに設ける必要がなく、これにより簡単に実施できる利点がある。

また、上記第１の実施形態では、呼制御サーバ１において、要求元のＩＰ電話機３−１に割り当てたストリーム配信のためのＩＰアドレス及びポートが配信先情報記憶部１３１に記憶している場合に、ユニキャストストリーム配信と判定することもできる。

（第２の実施形態）
この発明の第２の実施形態は、待機中のＩＰ電話機３−１〜３−ｎに対し通話接続に関係なく広告情報をマルチキャストストリーム配信する例を示すものである。

図９は、広告情報を再生するＩＰ電話機３−１の制御処理手順を示すフローチャートである。

メディアサーバ２−３から、ＲＴＰ拡張ヘッダに広告情報のファイル番号及び広告の配信位置を示す相対時間情報が挿入されたＲＴＰパケットが各ＩＰ電話機３−１〜３−ｎにマルチキャストストリームにより配信される。そして、ＩＰ電話機３−１はメディアサーバ２−３から配信されるＲＴＰパケットから広告情報を再生し（ステップＳＴ８ａ）、再生した広告情報を表示部１５１に供給して図１０に示すようにＯＳＤ(On Screen Display)表示させる（ステップＳＴ８ｂ）。

この状態でユーザが、キー入力部１５２において前の広告の閲覧指示（ダイヤル［１］を押下）を入力したとする。そうするとＩＰ電話機３−１はステップＳＴ８ｃからステップＳＴ８ｄに移行してここで呼制御サーバ１に対しストリーム配信位置調整要求を送信する。ストリーム配信位置調整要求には、ファイル番号と、相対時間情報と、ストリーム配信位置調整操作情報（ダイヤル「１」）、ストリーム種別（マルチキャスト）を含む。

図１１は、呼制御サーバ１の制御処理手順を示すフローチャートである。

呼制御サーバ１は、ステップＳＴ１０ａにおいて各ＩＰ電話機３−１〜３−ｎからのストリーム配信位置調整要求の到来を監視している。この状態でＩＰ電話機３−１からストリーム配信位置調整要求を受信すると、呼制御サーバ１は、調整要求に含まれるファイル番号及びストリーム種別に基づいて、ＩＰ電話機３−１において再生中のストリームの種類の判定を行なう（ステップＳＴ１０ｂ）。

そして、呼制御サーバ１は、再生中のストリームの種類がマルチキャストである場合に、ステップＳＴ１０ｃからステップＳＴ１０ｄに移行して、ここで例えばメディアサーバ２−４に対し新たなストリーム配信を開始するために、ストリーム配信要求を送信する。その際、ストリーム配信要求中の配信位置情報は、相対時間情報を１つ前の広告の番号を示す値とする（ストリーム配信位置調整操作情報が「１」であるため）。

ストリーム配信要求を受信したメディアサーバ２−４は、呼制御サーバ１に対してストリーム配信受付を送信し、ＩＰ電話機３−１に対するユニキャストストリーム配信を開始する。

ストリーム配信受付を受信した呼制御サーバ１は、ＩＰ電話機３−１に対してストリーム配信位置調整受付を送信する。

ストリーム配信位置調整受付を受信したＩＰ電話機３−１は、接続先をマルチキャストで配信を行なっているメディアサーバ２−３からユニキャストで配信を行なうメディアサーバ２−４へ接続を切り替える。これによって、ＩＰ電話機３−１では、ダイヤル「１」を押下した時点から１つ前の広告情報が再生される（ステップＳＴ８ｅ）。

一方、上記ステップＳＴ１０ｃにおいて、ユニキャストである場合に、ステップＳＴ１０ｃからステップＳＴ１０ｅに移行して、配信を受けているサーバ（ここで例えばメディアサーバ２−４）に対しストリーム配信要求を送信する。

ストリーム配信要求を受信したメディアサーバ２−４は、呼制御サーバ１に対して「ストリーム配信受付」を送信し、ＩＰ電話機３−１に対するユニキャストストリーム配信する広告情報の内容を変更する。

ストリーム配信受付を受信した呼制御サーバ１は、ＩＰ電話機３−１に対してストリーム配信位置調整受付を送信する。

ストリーム配信位置調整受付を受信したＩＰ電話機３−１は、接続先情報が変更されていないため、接続切り替え処理は行わない。メディアサーバ２−４がストリーム配信する内容を変更したことによって、ＩＰ電話機３−１では、ダイヤル「１」を押下した時点から１つ前の広告情報が再生される。

一方、上記ステップＳＴ８ｃにおいて、ユーザが、次の広告の閲覧指示（ダイヤル［＊］を押下）を入力した場合、ＩＰ電話機３−１は呼制御サーバ１に対しファイル番号と、相対時間情報と、ストリーム配信位置調整操作情報（ダイヤル「＊」）、ストリーム種別（マルチキャスト）を含むストリーム配信位置調整要求を送信し、例えばメディアサーバ２−５から配信される次の広告情報を再生する。

さらに、上記ステップＳＴ８ｃにおいて、ユーザが、一時停止の指示（ダイヤル［＃］を押下）を入力した場合、ＩＰ電話機３−１は呼制御サーバ１に対しファイル番号と、相対時間情報と、ストリーム配信位置調整操作情報（ダイヤル「＃」）、ストリーム種別（マルチキャスト）を含むストリーム配信位置調整要求を送信し、例えばメディアサーバ２−６から配信されダイヤル「＃」を押した時点の広告の静止画を再生する。

以上のように上記第２の実施形態にあっても、上記第１の実施形態と同様に、ＩＰ電話機３−１においてマルチキャストストリーム配信されている広告情報を再生中の場合に、マルチキャストストリーム配信を続けたままで、ストリーム配信位置の調整操作を行ったＩＰ電話機３−１に対してのみ新たなストリーム配信を開始するため、ＩＰ電話機３−１〜３−ｎ毎にユニキャストストリーム配信するシステムに比べて、ＩＰネットワークＩＮＷ上の限られた帯域を有効に利用して効率的にストリーム配信できる。

（第３の実施形態）
次に、第３の実施形態として、再生する曲が終了した時点で、ユニキャストストリーム配信からマルチキャストストリーム配信に切り替える例について説明する。上記第１及び第２の実施形態では、ユニキャストストリーム配信されるファイルを再生するＩＰ電話機からユニキャストの終了要求を受信した場合に、ユニキャストストリーム配信からマルチキャストストリーム配信に切り替える例について説明した。ユニキャストによりメディアサーバ２−２から配信される再生ファイルは、保留音に限られず、ＢＧＭとしても使用できるようになっている。保留音の場合は、保留されている時間が比較的短時間であるため問題がないが、ＢＧＭとして利用する場合は再生時間が長くなり、それぞれのＩＰ電話機３−１〜３−ｎのユーザから「ストリーム配信位置調整操作」を行うと、そのたびに、新たなメディアサーバのリソースを確保することにゆるため、リソースの枯渇する可能性が出てくる。

このため、第３の実施の形態では、再生する曲が終了した時点で、ユニキャストストリーム配信からマルチキャストストリーム配信に切り替える。なお、ユーザのストリーム配信位置調整操作により、ユーザにより、曲の開始からの時間がそれぞれ異なっているため、ユニキャストストリーム配信からマルチキャストストリーム配信に切り替える時には、ずれが生じている。もし、再生している曲の途中で切り替えを行うとユーザに対して違和感が出てくる。このため、曲の終了により、ユニキャストストリーム配信からマルチキャストストリーム配信に切替えることで、切替え後の曲の最初の部分は欠けるものの、曲の途中での切替えと比較して、違和感は軽減される。

また、ユニキャストストリーム配信からマルチキャストストリーム配信に切り替え時を実現するための構成としては、メディアサーバ２−２が、ユニキャストストリームに曲の最後であることを示す情報を拡張ヘッダに含めて送信する。これを受信した例えばＩＰ電話機３−１は、呼制御サーバ１に対して、メディアサーバ２−２への切り替え要求を行う。呼制御サーバ１はこのメディアサーバ２−２への切り替え要求を受けると、ＩＰ電話機３−１に対して切り替え先の応答を返す。この応答には、例えばメディアサーバ２−１がマルチキャスト配信を行っているマルチキャストストリームのアドレス情報が含まれている。呼制御サーバ１からの応答を受信したＩＰ電話機３−１は、マルチキャスト接続に切り替える。また、呼制御サーバ１は、ユニキャストストリーム配信を行っていたメディアサーバ２−２に対して、送信停止のための制御信号を送信する。この送信停止の制御信号を受信したメディアサーバ２−２は、配信を停止し、リソースを開放する。

このように、曲の終了を検出してユニキャストストリーム配信を停止し、マルチキャストストリーム配信に切替えることで、メディアサーバのリソースの節約を行うことができる。

なお、ユニキャストストリームからマルチキャストストリームへの切替えは、曲の終了時に限られず、曲の開始時でも途中でも、メディアサーバのリソースの節約の効果は期待できる。また、予め決められた配信時間経過後にユニキャストストリーム配信からマルチキャストストリーム配信に切り替えるようにしてもよい。この場合、呼制御サーバ１内に記憶されている、配信先情報記憶部１３１に、マルチキャストストリーム配信からユニキャストストリーム配信に切り替えた時間を記憶しておき、所定時間が経過した時点で、例えばＩＰ電話機３−１に対して、ユニキャストストリーム配信からマルチキャストストリーム配信への切替えのための制御信号を送信する。ＩＰ電話機３−１から応答を受け、ユニキャストストリーム配信を行っているメディアサーバ２−２に対して、送信停止のための制御信号を送信する。この送信停止の制御信号を受信したメディアサーバ２−２は、配信を停止し、リソースを開放する。

このようにすれば、ユニキャストストリーム配信のための帯域（リソース）を長時間使用することなく、効率良くストリーム配信を行うことができる。

（その他の実施形態）
この発明は、上記各実施形態に限定されるものではない。例えば上記各実施形態では、メデイアサーバから配信されるＲＴＰパケットの拡張ヘッダにファイルの識別情報及び相対時間情報を挿入する例について説明したが、呼制御サーバで配信中のファイルを管理していれば、識別情報及び相対時間情報が付加されないファイルについても同様に巻き戻し再生や早送り再生を実施できる。

その他、システム構成、呼制御サーバの機能構成、ＩＰ電話機の構成、配信するメディアファイルの種類、ストリームの配信位置調整方法等についてもこの発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。

１…呼制御サーバ、２−１〜２−ｍ…メディアサーバ、３−１〜３−ｎ…ＩＰ電話機、１１…ＩＰ網インタフェース部、１２…制御部、１３…記憶部、１２１…ストリーム種別判定部、１２２…ストリーム配信調整部、１３１…配信先情報記憶部、２１…伝送部、２２…通話処理部、２３…ハンドセット、２４…制御部、２５…操作パネル部、２４１…メディア情報検出部、２４２…通知処理部、２４３…通信制御部、２５１…表示部、２５２…キー入力部、ＩＮＷ…ＩＰネットワーク。

Claims (12)

1. 通信ネットワークに接続される複数の端末と、
   複数の端末間の通信接続を実行する呼制御サーバと、
   映像、音声及びデータの少なくとも１つを含むメディアファイルを前記通信ネットワーク上の複数の端末に対し一斉に配信するマルチキャストストリーム配信と、前記メディアファイルを要求元の端末に対し配信するユニキャストストリーム配信とを選択的に実行するメディアサーバとを具備し、
   前記端末は、
   前記ストリーム配信されているメディアファイルを再生している際に、ストリーム配信を調整する操作を検出した場合に、再生中のメディアファイルを特定する識別情報、及び配信中のストリームの種類を示すストリーム種別情報を含む調整要求を前記呼制御サーバに送信する送信手段を備え、
   前記呼制御サーバは、
   前記端末の前記調整要求が送られた場合に、前記調整要求に含まれる識別情報及びストリーム種別情報に基づいて、再生中のメディアファイルが前記ユニキャストストリーム配信かマルチキャストストリーム配信かを判定する判定手段と、
   この判定手段による判定結果がユニキャストストリーム配信である場合、前記メディアサーバに対してストリーム配信の調整を要求し、判定結果がマルチキャストストリーム配信である場合、前記メディアサーバに対して新たなストリーム配信を要求する制御手段とを備え、
   前記制御手段は、前記調整要求を送出した端末がユニキャストストリームを受信している場合に、所定の条件に基づいて前記ユニキャストストリーム配信から前記マルチキャストストリーム配信に自動的に切り替えるように前記メディアサーバに指示するストリーム配信システム。
2. 前記メディアサーバは、
   ストリーム配信を実行する際に、配信するべくメディアファイルを特定する識別情報、前記メディアファイルの配信位置を示す相対時間情報を前記メディアファイルに付加して通知する通知手段を備え、
   前記端末は、
   前記ストリーム配信されているメディアファイルを受信し再生している際に、当該メディアファイルに付加されている識別情報及び相対時間情報を検出する検出手段をさらに備え、
   前記端末の送信手段は、前記検出手段による検出結果をユーザに報知し、この報知に対しユーザがストリーム配信を調整する操作を行なった場合に前記識別情報及び相対時間情報及びストリーム種別情報を含めた調整要求を前記呼制御サーバに送出する請求項１記載のストリーム配信システム。
3. 前記メディアサーバの通知手段は、前記メディアファイルがＲＴＰ（Real-time Transport Protocol）パケット構造をとるとき、前記識別情報及び相対時間情報をＲＴＰ拡張ヘッダに挿入して前記端末に通知し、
   前記端末の検出手段は、前記ＲＴＰパケットのＲＴＰ拡張ヘッダから前記識別情報及び相対時間情報を読み出す請求項２記載のストリーム配信システム。
4. 前記端末の送信手段は、前記識別情報、相対時間情報及び配信中のストリームの種類を示すストリーム種別情報を含めた調整要求を前記呼制御サーバに送出する請求項１記載のストリーム配信システム。
5. 前記呼制御サーバの判定手段は、前記調整要求を送出した端末のストリーム配信用の接続先情報に基づいて、再生中のメディアファイルが前記ユニキャストストリーム配信かマルチキャストストリーム配信かを判定する請求項１記載のストリーム配信システム。
6. 前記呼制御サーバの制御手段は、条件の判断に、配信時間経過後、前記メディアファイルの内容、前記端末からの終了要求のうち、少なくとも１つを用いる請求項１記載のストリーム配信システム。
7. 通信ネットワークに接続される複数の端末間の通信接続を実行し、前記通信ネットワークに接続されるメディアサーバに対し映像、音声及びデータの少なくとも１つを含むメディアファイルを前記通信ネットワーク上の複数の端末に対し一斉に配信するマルチキャストストリーム配信と、前記メディアファイルを要求元の端末に対し配信するユニキャストストリーム配信とを選択的に実行させる呼制御サーバ装置において、
   前記端末から再生中のメディアファイルを特定する識別情報及び配信中のストリームの種類を示すストリーム種別情報を含む調整要求が送られた場合に、前記調整要求に含まれる識別情報及びストリーム種別情報に基づいて、再生中のメディアファイルが前記ユニキャストストリーム配信かマルチキャストストリーム配信かを判定する判定手段と、
   この判定手段による判定結果がユニキャストストリーム配信である場合、前記メディアサーバに対してストリーム配信の調整を要求し、判定結果がマルチキャストストリーム配信である場合、前記メディアサーバに対して新たなストリーム配信を要求する制御手段とを具備し、
   前記制御手段は、前記調整要求を送出した端末がユニキャストストリームを受信している場合に、所定の条件に基づいて前記ユニキャストストリーム配信から前記マルチキャストストリーム配信に自動的に切り替えるように前記メディアサーバに指示する呼制御サーバ装置。
8. 前記判定手段は、前記調整要求を送出した端末のストリーム配信用の接続先情報に基づいて、再生中のメディアファイルが前記ユニキャストストリーム配信かマルチキャストストリーム配信かを判定する請求項７記載の呼制御サーバ装置。
9. 前記制御手段は、条件の判断に、配信時間経過後、前記メディアファイルの内容、前記端末からの終了要求のうち、少なくとも１つを用いる請求項７記載の呼制御サーバ装置。
10. 通信ネットワークに接続される複数の端末間の通信接続を実行し、前記通信ネットワークに接続されるメディアサーバに対し映像、音声及びデータの少なくとも１つを含むメディアファイルを前記通信ネットワーク上の複数の端末に対し配信するマルチキャストストリーム配信と、前記メディアファイルを要求元の端末に対し配信するユニキャストストリーム配信とを選択的に実行させる呼制御サーバ装置で使用されるストリーム配信制御方法において、
    前記端末から再生中のメディアファイルを特定する識別情報及び配信中のストリームの種類を示すストリーム種別情報を含む調整要求が送られた場合に、前記調整要求に含まれる識別情報及びストリーム種別情報に基づいて、再生中のメディアファイルが前記ユニキャストストリーム配信かマルチキャストストリーム配信かを判定し、
    この判定結果がユニキャストストリーム配信である場合、前記メディアサーバに対してストリーム配信の調整を要求し、判定結果がマルチキャストストリーム配信である場合、前記メディアサーバに対して新たなストリーム配信を要求し、
    前記調整要求を送出した端末がユニキャストストリームを受信している場合に、所定の条件に基づいて前記ユニキャストストリーム配信から前記マルチキャストストリーム配信に自動的に切り替えるように前記メディアサーバに指示するストリーム配信制御方法。
11. 前記メディアサーバにて、ストリーム配信を実行する際に、配信するべくメディアファイルを特定する識別情報、前記メディアファイルの配信位置を示す相対時間情報を前記メディアファイルに付加して前記端末に通知し、
    前記端末にて、前記ストリーム配信されているメディアファイルを受信し再生している際に、当該メディアファイルに付加されている識別情報及び相対時間情報を検出し、この検出結果をユーザに報知し、この報知に対しユーザがストリーム配信を調整する操作を行なった場合に前記識別情報及び相対時間情報及びストリーム種別情報を含めた調整要求を前記呼制御サーバに送出するとき、
    前記判定することは、前記調整要求に含まれる前記識別情報及び相対時間情報及びストリーム種別情報に基づいて、再生中のメディアファイルが前記ユニキャストストリーム配信かマルチキャストストリーム配信かを判定し、
    前記要求することは、前記判定結果がユニキャストストリーム配信である場合、前記相対時間情報に基づいて前記メディアサーバに対してストリーム配信位置の調整を要求し、判定結果がマルチキャストストリーム配信である場合、前記相対時間情報に基づいて前記メディアサーバに対して新たなストリーム配信を要求する請求項１０記載のストリーム配信制御方法。
12. 前記条件の判断に、配信時間経過後、前記メディアファイルの内容、前記端末からの終了要求のうち、少なくとも１つを用いる請求項１０記載のストリーム配信制御方法。

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