JP4799338B2 - 測定装置およびその測定方法 - Google Patents

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本発明は、測定装置およびその測定方法に関し、特に、マイクロチップのマイクロ流路内の試料を冷却しながら電気泳動させて反応させ、得られた物質をマイクロチップの測定部分で光学的に測定する光学装置を備えた測定装置およびその測定方法に関する。
従来、光学系によって測定対象物を測定する際、環境温度(外気温度)と測定対象物との間に温度差があるときは、この温度差によって測定機器である光学系あるいは測定対象物に結露が生じることがある。この結露を防止するために、結露する部材近傍にヒータを設けて部材の温度を上昇させたり、あるいは部材に温風を吹き付けたりする方法が知られている。その一例として、冷蔵保存した血液等の検体試料を分析する自動分析装置が知られている(特許文献1)。この自動分析装置において、検体試料を収容する検体容器にはバーコード等が付され、検体保冷庫に冷蔵収納されている。このバーコードは、検体保冷庫の窓を通して読み取られるようになっているが、保冷庫と外気との温度差がある場合、窓が結露して読取不能となることがある。このため、窓の外部に加熱装置としてヒータを取付けて結露を防止している。
また、他の従来技術として、車両後方監視用カメラの中に結露防止構造を有するものが知られている(特許文献2)。このカメラに用いられるレンズ保護用フィルターは、2枚のガラス板と、この2枚のガラス板の間に内臓封止されたリング状ヒータとから構成されている。このリング状ヒータに通電することにより、ガラス板の内部に密閉された空気を暖めるとともに、リング状ヒータとの接触によりガラス板の温度を上昇させて、容易に霜、雪、結露等を除去するようになっている。
特開平8−211066号公報(図1) 実開平6−37802号公報(図1)
上記従来技術(特許文献1および2)に記載された構成は、いずれも直接的或いは間接的に部材を加熱して結露を防止するものである。このため、測定対象物を測定するのに、一定温度で測定する必要がある場合、この発生する熱が測定対象物に影響を及ぼし正確な測定ができなくなるおそれがある。特に低温の測定温度で測定する必要がある場合は、一層熱による影響は大きい。また、測定対象物等に加熱による温度勾配が生じて、相対的に低温度の部分に結露が生じやすい。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、結露を防止するための熱による影響を受けずに、一定した低温度で正確な光学的測定を行うことができる測定装置を提供することを目的とする。
本発明の測定装置は、マイクロチップのマイクロ流路内の試料をマイクロチップの測定部分で光学的に測定する光学装置を備えた測定装置において、マイクロチップを冷却する冷却装置と、光学装置とマイクロチップとの間の空間が冷却装置によって環境温度から露点以下の測定温度に冷却されたときに、測定部分に生じる結露が光学測定に影響を与えないほど微量となるように空間を光学装置とマイクロチップとの間に封止する封止部材とを有することを特徴とするものである。
なお、ここで「マイクロチップ」とは、試料を導入する微細なキャピラリー(毛細管)が形成されたガラス等のチップ基板を有するものをいう。また、このキャピラリーを「マイクロ流路」という。
また、封止部材は、マイクロチップ上に弾性的に当接して、マイクロチップ上を互いに水平方向に相対移動可能とすることもできる。
また、封止部材は、マイクロチップの測定部分を囲む弾性部材であってもよいし、マイクロチップの測定部分を囲むばね付勢された剛性部材であってもよい。
本発明の測定装置は、マイクロチップのマイクロ流路内の試料をマイクロチップの測定部分で光学的に測定する光学装置を備えた測定装置において、マイクロチップを冷却する冷却装置を備え、さらに、光学装置とマイクロチップとの間の空間が冷却装置によって環境温度から露点以下の測定温度に冷却されたときに、測定部分に生じる結露が光学測定に影響を与えないほど微量となるように、空間を密閉状態に封止する封止部材を有するとともに空間に連通する減圧装置が設けられていることを特徴とするものである。
また、封止部材は、マイクロチップの測定部分を密閉状態に囲むばね付勢された剛性部材とすることができる。
本発明の測定装置の測定方法は、マイクロチップのマイクロ流路内の試料をマイクロチップの測定部分で光学的に測定する光学装置を用いた測定装置の測定方法において、マイクロチップを冷却装置により冷却し、光学装置とマイクロチップとの間の空間が冷却装置によって環境温度から露点以下の測定温度に冷却されたときに、測定部分に生じる結露が光学測定に影響を与えないほど微量となるように空間を封止部材により光学装置とマイクロチップとの間に封止し、測定後、冷却装置の冷却を停止し、測定部分を露点温度以上に昇温させた後、封止部材による空間の封止を解除することを特徴とするものである。
本発明の測定装置は、マイクロチップを冷却する冷却装置と、光学装置とマイクロチップとの間の空間が冷却装置によって環境温度から露点以下の測定温度に冷却されたときに、結露が光学測定に影響を与えないほど微量となるように空間を封止する封止部材とを有するので、次の効果を奏する。すなわち、空間を封止部材により封止した微小な空間としたので、結露する場合、この空間内の水分だけが僅かに結露する。従って、結露する部分を加熱しなくとも、結露の量を光学的測定に影響しないほど限定的なものとすることができる。また、加熱する必要がないので、熱源が不要となり、測定対象物や光学装置が熱による影響を受けることなく、一定した低温度で正確な光学的測定を行うことができる。また、加熱により生じる温度勾配がないので、読み取り範囲外の結露が生じることもない。
封止部材が、マイクロチップ上に弾性的に当接して、マイクロチップ上を互いに水平方向に相対移動可能とした場合は、マイクロチップのマイクロ流路が複数セット形成されている場合、実質的に閉じた微小な空間を維持した状態で光学装置を水平方向に移動させて複数セットのマイクロ流路を効率的に測定することができる。
封止部材が、マイクロチップの測定部分を囲む弾性部材である場合は、容易に封止部材を構成することができる。また、封止部材が、マイクロチップの測定部分を囲むばね付勢された剛性部材の場合は、耐久性があるので多数回の測定に使用することができる。
本発明の測定装置は、マイクロチップを冷却する冷却装置を備え、さらに、光学装置とマイクロチップとの間の空間が露点以下の測定温度に冷却されたときに、測定部分に生じる結露が光学測定に影響を与えないほど微量となるように、空間を密閉状態に封止する封止部材を有し、さらに空間に連通する減圧装置が設けられているので、次の効果を奏する。すなわち、結露する部分を加熱しなくとも、結露の量を測定に影響しないほど限定的なものとすることができるという前述の効果に加え、さらに、密閉された空間内の水分量を減圧によってさらに減少させることができるので、結露の量を一層低減できる。従って、熱による影響を受けずに、一定した低温度で一層正確な光学的測定を行うことができる。
封止部材が、マイクロチップの測定部分を密閉状態に囲むばね付勢された剛性部材である場合は、大きな減圧が可能となり、結露の量を極めて少量とすることができる。
本発明の測定装置の測定方法は、マイクロチップを冷却装置により冷却し、光学装置とマイクロチップとの間の空間が露点以下の測定温度に冷却されたときに、測定部分に生じる結露が光学測定に影響を与えないほど微量となるように空間を封止し、測定後、冷却装置の冷却を停止し、測定部分を露点温度以上に昇温させた後、封止部材による空間の封止を解除するので、次の効果を奏する。すなわち、測定部分は、測定が完了し空間の封止を解除したときには温度が上昇しているので、追加的に結露が生じることが防止される。従って、マイクロチップを複数回使用する場合においても、測定部分が結露により塵を吸着して汚れることもなく、また、次の測定の時まで結露が残留して光学測定に影響を与えることもない。
以下、本発明の測定装置の最良の実施形態について添付図を参照して詳細に説明する。図1は第1の実施形態の生化学測定装置等の測定装置1の要部の部分拡大断面図であり、マイクロチップを測定している状態を示す。ここで使用されるマイクロチップ100は、合成樹脂製の概ね矩形枠状の本体102と、この本体102内に形成された平板部104とを有する。この平板部104の上面104aには、比較的大きな凹所106と、この凹所106の底面106aに、平板部104の下面104bに貫通する開口108を有する。平板部104の下面104bには、一部が開口108に臨むガラス基板110が取付けられている。このガラス基板110は、互いに貼り合わされた2枚のガラス板110a、110bから構成されている。この2枚のガラス板110a、110bのいずれか一方には、図示しない微細なチャネルすなわち溝が形成されている。この2枚のガラス板110a、110bを溝を内側にして貼り合わせることによりキャピラリー(毛細管或いはマイクロ流路ともいう)(図示せず)が形成されている。すなわちこのキャピラリーに導入された試料(図示せず)を電気泳動させて、試料中の物質を分離し、免疫等を測定するのに使用されるが、原理的には既に知られたものであるので、詳細な説明は省略する。
キャピラリー電気泳動により分離された物質は、マイクロチップ100の開口108に位置する部分で、光学装置2により光学的に測定される。なお、ここでは開口108に臨むガラス基板110の部分を測定部分111という。また、マイクロ流路を形成する部材は、ガラス基板110の他、合成樹脂製であってもよい。
次に、この測定部分111を測定するための測定装置1の光学装置2について説明する。光学装置2は、測定部分111近傍に位置する鏡胴部3と、マイクロ流路内の試料が蛍光を発するように試料を励起させるための光学系4とを有する。鏡胴部3は筒状部材8を有し、筒状部材8の下方には斜面8bを経て収束する先端部6が形成されている。筒状部材8は、先端部6の内面にレンズ着座用の上向きの段部8aを有する。筒状部材8内には複数のレンズ10(10a、10b)が互いに離隔して配置されている。レンズ10aは、鏡胴部3の下端に位置し対物レンズとなる。レンズ10bはレンズ10aの上方に配置されている。また、鏡胴部3の下端部の外周には、ゴム、合成樹脂等で成形された環状の弾性を有する封止部材(弾性部材)12が冠着され、例えば、図示しないねじ等により鏡胴部3に固定されている。封止部材12は、鏡胴部3の最外径部分に冠着する環状部12a、斜面8bに相補的な形状の収束部12b、収束部12bの先端(下端)から外方且つ僅かに下方に拡開する鍔部12cとを有する。鍔部12cは、その先端に行くに従って薄肉となって弾性が付与されている。従って、鍔部12cは、鏡胴部3の中心を通る軸線(図示せず)方向に撓むことが可能である。
また、図1中、光学装置2の光学系4は簡略化して概念のみ示す。光学系4には、試料中の測定対象物質の蛍光を励起するためのレーザー光40が用いられる。このレーザー光40は、レーザーダイオード38から照射されて、ダイクロイックミラー44により反射され、前述の複数のレンズ10を通過して試料に達する。これにより試料中の例えば蛍光標識抗体が励起されて蛍光を発する。この蛍光は、ダイクロイックミラー44、バンドパスフィルター48、集光レンズ50を経て光検出器52により検出される。
実際のキャピラリー電気泳動時には、マイクロ流路を冷却した状態で試料を電気泳動させることが必要な場合がある。具体的には、試料を安定して反応(結合)させるには、約10°Cという一定した低温下で電気泳動させる必要がある。このため、マイクロチップ100のガラス基板110の下面112に接触するように冷却ブロック(冷却装置)150が配置される。この冷却ブロック150は、例えばペルチェ素子(図示せず)を内蔵したアルミブロックから構成される。この冷却ブロック150のサイズは、例えば2.5cm角のガラス基板110の下面112の略全体に接触するような大きさとされるが、用途に応じて適宜サイズとすることができる。また、ガラス基板110のサイズが2.5cm角の場合、前述の測定部分111のサイズは直径5mm程度である。
前述の鏡胴部3は、光学的な焦点を測定部分111に位置するマイクロ流路に合致させたときに、鏡胴部3の先端部6は凹所106に位置する。この時、光学装置は測定位置にあるという。その時、封止部材12の鍔部12cは、マイクロチップ100の平板部104の上面104aに弾性的に接触する。これにより、凹所106、ガラス基板110および封止部材12により封止された微小な容積の空間54が得られる。この空間54の容積は、例えば、600μl程度である。またレンズ10aの直径は約14mmである。
空間54が封止された後、ガラス基板110が、冷却ブロック150により約10°Cの露点温度以下に冷却されると、空間54内の大気温度の空気も冷却される。このとき、空間54内の水分は、空間54内で最も冷却されているガラス基板110の部分、すなわち前述の開口108に露出する測定部分111に結露(図示せず)として凝結する。この結露は、極微量であれば、光学的測定時に光を屈折させたり乱反射させたりすることがほとんど無視できるくらいに少なく、測定に悪影響を及ぼすことがない。この結露する水分の量は、空間54内の水分が多ければ多い程多くなる。換言すれば、空間54の容積の大きさにより結露する水分の量が決まってくる。従って、空間54が閉じられていなければ、水分は外気から随時供給されて多くなるので結露量は多くなり、また、空間54が大きくても、同様に結露の量が多くなる。従って空間54の容積を結露が一定以上に多くならないような大きさにする必要がある。すなわち空間の容積は、光学装置2とマイクロチップ100との間の空間54が冷却ブロック150によって環境温度から露点以下の測定温度に冷却されたときに、測定部分111に生じる結露が光学測定に影響を与えないほど微量となるような測定部分111を含む容積であることが必要である。この場合、空間54は、必ずしも完全に閉じている必要はなく、外気と多少連通していても水分の供給が少なく、結露の量を光学測定に影響するほど増大させるものでなければ実際上問題とはならない。
次に、本発明の第2の実施形態の測定装置200について、図2を参照して説明する。図2は、第2の実施形態の測定装置200の要部を示す部分拡大断面図である。なお、図2において、光学系は第1の実施形態と同様なので図示を省略する。この実施形態では、マイクロチップ130は、下方に突出したリブ131が周囲に形成された平板状の本体132を有する。この本体132には、その上面132aから下面132bに貫通した光学的測定のための開口138が形成されている。本体132の下面132bには、前述のガラス基板110と同様なガラス基板140が取付けられている。このガラス基板140内にも図示しないマイクロ流路が形成されている。前述の冷却ブロック150は、ガラス基板140の下面140bに接触している。ガラス基板140の上面140aのうち、本体132の開口138に露出している部分が測定部分141となる。測定装置200の光学装置202の鏡胴部203は円筒状であり、円錐台形の先端部206は開口138内に位置している。鏡胴部203の外周には円筒状の金属製のスリーブ(封止部材)220が、コイルばね222により下方に付勢された状態で上下に移動可能に装着されている。このコイルばね222は適宜手段により光学装置2に固定されている。スリーブ220は、その前端220aがばね付勢されてマイクロチップ130の上面132aに当接するようになっている。これによってマイクロチップ130と光学装置202との間に測定部分141を含む空間254が封止される。この空間254も前述の空間54と同様に、ガラス基板140上の測定部分141に光学測定するのに影響のない程度の微量な結露を生じる容積を有する。
次に、本発明の第3の実施形態の測定装置300について、図3を参照して説明する。図3は、図2に示す測定装置200と同様な第3の実施形態の測定装置300の要部を示す部分拡大断面図である。なお、図3中、図2と同じ部品については同じ参照番号を付して説明する。測定装置300は、第2の実施形態の光学装置302のスリーブ(封止部材)220とは異なるスリーブ320を有する。スリーブ320は、鏡胴部303にコイルばね322により摺動可能に装着される点では同じであるが、減圧装置330に連通するパイプ332が取付けられている点が異なる。このパイプ332はスリーブ320の下端近傍に空間354と連通するように取付けられている。また、鏡胴部303の外周に形成された環状溝333には、スリーブ320との間をシールするOリング等のシール部材334が装着されている。また、スリーブ320の先端には、マイクロチップ130の上面132aと密接するように、図示しない例えば、パッキン状の弾性シール部材が取付けられる。これにより、スリーブ320がマイクロチップ130の上面132aに当接したときには、測定部分141を含む密閉された空間354が封止される。光学的測定時には、図3に示すようにパイプ332の開口332aは、密閉された空間354に臨み空間354内の空気が減圧ポンプ等の減圧装置330により外部に吸引される。これにより、空気と共に空気に含まれている水分も外部に吸引される。例えば、空間354内の水分が半分になると測定部分141に結露する水分の量も少なくなり、結露しにくくなる。従って、一層好ましい測定結果が得られる。
次に、空間内に含まれる水分と、結露との関係について測定した実験結果の一例を実施例1に示す。
<実施例1>
外部環境の温度(外気温);30°C、相対湿度;100%の場合、1mの空気中に30.3gの水分が含まれる。これを空間、例えば直径20mm、高さ5mmの空間に置き換えると0.46μgの水分が含まれる。ガラス基板を10°Cに冷却すると、30°Cの蒸気圧31.8mmHgと10°Cの蒸気圧9.2mmHgの差の分で約70%が結露するとして結露の量は0.3μgである。なお、この結露の量は、目視では確認できない程度の微量であり、実測することもできないので、上記の結露量は理論値を示す。この程度の結露量が光学的な測定に影響を及ぼすことはないことが確認された。
次に、上記第1〜第3の実施形態に共通するが、光学的な測定を終了した後、光学装置2、202、302を、マイクロチップ100、130から離隔させるときの態様について、代表例として図1を再び参照して説明する。測定完了後、光学装置2、202、302は上昇してマイクロチップ100、130の上面104a、132aから離隔する。この時、光学装置2、202、302は退避位置にあるという。すなわち、空間54、254、354の封止が解除される。その結果空間、254、354は外部環境と同じ条件(気温、湿度等)に急激に移行する。この場合、次のような問題が生じる。すなわちガラス基板110は冷却されたままであるので、測定部分111は外気の水分が追加的に凝結して結露の水分量が増大する。マイクロチップ100が使い捨ての場合は、この結露は問題とならないが、マイクロチップ100、130を再使用する場合は次のような問題が生じる。結露した測定部分111、141は、通常クリーニングがしにくい部分であり、マイクロチップ100、130に実装されている電子部品もあるので簡単に結露を除去することはできない。また、結露により塵埃が付着して乾いた後汚れとして測定部分111、141に残るため、光学測定に影響を及ぼすおそれがある。また、次のマイクロチップ100、130の使用までの時間が短いとそのまま結露が残留することがある。従って、このような更なる結露を防止するために次のような工程がとられる。
まず、測定が完了すると、冷却ブロック150の冷却を停止し、ガラス基板110の温度を環境温度に近づくように自然に上昇させる。この際、冷却温度から露点以上の温度への復帰を加速させるためには、例えば、ペルチェ素子を使用した上記実施形態の場合、極性を逆にして通電することにより発生する熱でガラス基板110、140を加熱してもよい。温度が露点温度以上になると、空間54が外気と同化しても、最早結露を生じることがなくなるので、この状態に達した後、光学装置2をマイクロチップ100から上昇させ空間54、354、354の封止を解除する。しかる後、測定完了後のマイクロチップ100、130を排除した後、次の測定すべきマイクロチップ100、130を光学装置2、202、302の下に装填する。
以上、本発明の好ましい実施形態として生化学測定装置について述べたが、それに限定されるものではなく、一般的な測定装置に対しても適用できることはいうまでもない。例えば、上記実施形態は、キャピラリー電気泳動により試料を分離させて、分離した物質を分析する測定装置について述べたが、キャピラリーを使用して所望の物質を分析する場合にも本発明を適用することができる。
また、冷却方法として、ペルチェ素子を使用したものに限定されるものではなく、所定の低温度に冷却可能であれば、どのような型式の冷却装置であってもよい。また、冷却する温度は、10°Cの場合に限定されるものではなく、使用される試料或いは薬品の反応に適した温度に冷却されるが、そのときの測定温度と環境温度との差により水分が結露するような関係であれば本発明が適用されることはいうまでもない。
本発明の第1の実施形態の測定装置の要部の部分拡大断面図であり、マイクロチップを測定している状態を示す。 本発明の第2の実施形態の測定装置の要部を示す部分拡大断面図 本発明の第3の実施形態の測定装置の要部を示す部分拡大断面図
符号の説明
1、200、300 測定装置
2、202、302 光学装置
54、254、354 空間
12、220、320 封止部材
100、130 マイクロチップ
111、141 測定部分
150 冷却装置(冷却ブロック)
222、322 コイルばね
330 減圧装置

Claims (6)

  1. マイクロチップのマイクロ流路内の試料を前記マイクロチップの測定部分で光学的に測定する光学装置を備えた測定装置において、
    前記マイクロチップを冷却する冷却装置を備え
    前記光学装置は、鏡胴部を有するとともに、測定位置と退避位置との間で移動可能であり、前記鏡胴部の下端には前記測定位置で前記マイクロチップ上に弾性的に当接して前記鏡胴部と前記マイクロチップとの間に前記測定部分を囲む封止された空間を形成する封止部材が設けられてなることを特徴とする測定装置。
  2. 前記封止された空間の容積は、前記冷却装置によって環境温度から露点以下の測定温度に冷却されたときに、前記測定部分に生じる結露が光学測定に影響を与えないほど微量となる程度に微小であることを特徴とする請求項1記載の測定装置。
  3. 前記封止部材は、前記マイクロチップ上に弾性的に当接して、前記マイクロチップ上を互いに水平方向に相対移動可能であることを特徴とする請求項1または2記載の測定装置。
  4. 前記封止部材が、前記マイクロチップの測定部分を囲む弾性部材であることを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載の測定装置。
  5. 前記封止部材が、前記マイクロチップの測定部分を囲むばね付勢された剛性部材であることを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載の測定装置。
  6. マイクロチップのマイクロ流路内の試料を前記マイクロチップの測定部分で光学的に測定する光学装置を用いた測定装置の測定方法において、
    前記マイクロチップを冷却装置により冷却し、
    前記光学装置を前記マイクロチップに向けて移動させるとともに封止部材を前記マイクロチップ上に弾性的に当接させて、前記封止部材により前記光学装置と前記マイクロチップとの間に前記測定部分を囲む封止された空間を形成し、
    測定後、前記冷却装置の冷却を停止し、前記測定部分を露点温度以上に昇温させた後、前記封止部材による前記空間の封止を解除することを特徴とする測定装置の測定方法。
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