JP4799324B2 - 露光装置、露光方法、及び表示用パネル基板の製造方法 - Google Patents

露光装置、露光方法、及び表示用パネル基板の製造方法 Download PDF

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本発明は、液晶ディスプレイ装置等の表示用パネル基板の製造において、基板の露光を行う露光装置、露光方法、及びそれらを用いた表示用パネル基板の製造方法に関する。
表示用パネルとして用いられる液晶ディスプレイ装置のTFT(Thin Film Transistor)基板やカラーフィルタ基板、プラズマディスプレイパネル用基板、有機EL(Electroluminescence)表示パネル用基板等の製造は、露光装置を用いて、フォトリソグラフィー技術により基板上にパターンを形成して行われる。露光装置としては、レンズ又は鏡を用いてマスクのパターンを基板上に投影するプロジェクション方式と、マスクと基板との間に微小な間隙(プロキシミティギャップ)を設けてマスクのパターンを基板へ転写するプロキシミティ方式とがある。プロキシミティ方式は、プロジェクション方式に比べてパターン解像性能は劣るが、照射光学系の構成が簡単で、かつ処理能力が高く量産用に適している。
プロキシミティ露光装置は、基板を真空吸着して保持するチャックを備え、チャックは、基板の移動及び位置決めを行うステージ上に搭載されている。ステージは、従来、X,Y,θの3軸のステージと、Z−チルト機構とで構成されていた。3軸のステージは、チャックをX方向,Y方向へ移動し、またはθ方向へ回転することにより、基板の移動及び位置決めを行う。Z−チルト機構は、チャックを3点で支持し、各点を上下に移動してチャックをZ方向に移動及びチルトすることにより、マスクと基板とのギャップ制御を行う。
一方、特許文献1には、マスクを保持するマスクホルダを上下に移動及びチルトして、マスクと基板とのギャップ制御を行う露光装置が開示されている。
特開2004−233398号公報
近年、表示用パネルの各種基板の製造では、大型化及びサイズの多様化に対応するため、比較的大きな基板を用意し、表示用パネルのサイズに応じて、1枚の基板から1枚又は複数枚の表示用パネル基板を製造している。この場合、プロキシミティ方式では、基板の一面を一括して露光しようとすると、基板と同じ大きさのマスクが必要となり、高価なマスクのコストがさらに増大する。そこで、基板より比較的小さなマスクを用い、ステージにより基板をXY方向にステップ移動しながら、基板の一面を複数のショットに分けて露光する方式が主流となっている。以下、この方式を、プロキシミティXYステップ方式と呼ぶ。
プロキシミティ露光装置で露光精度を向上させるためには、マスクと基板とのギャップ制御を精度良く行う必要がある。従来のプロキシミティ露光装置では、ステージのZ−チルト機構でギャップ制御を行っており、ギャップ制御の中心位置であるZ−チルト機構の3点の中心を基板の中心に合わせていた。このため、プロキシミティXYステップ方式で基板の一面を複数のショットに分けて露光する場合、ギャップ制御の中心位置(基板の中心)がギャップの中心(マスクの中心)からずれ、ギャップ制御の精度が低下するという問題があった。特に、基板が大型化してマスクの大きさとの相違が増大する程、ギャップの中心(マスクの中心)とギャップ制御の中心位置(基板の中心)とのずれが大きくなり、ギャップ制御の精度低下が著しくなる。
これに対し、特許文献1の様にマスクホルダを上下に移動及びチルトしてギャップ制御を行うと、ギャップ制御の中心位置が常にギャップの中心(マスクの中心)と一致する。従って、プロキシミティXYステップ方式で基板の一面を複数のショットに分けて露光する場合も、ギャップ制御の精度が低下しない。
プロキシミティ方式では、露光前に、マスクと基板との間隔を約100〜300μm程度まで接近させる。そして、露光後は、基板の移動及び位置合わせ時にマスクと基板が接触するのを防止するため、マスクと基板との間隔を離す。このとき、マスクと基板との間の空気の粘性により圧力変化が生じ、マスクが変形する。そして、変形したマスクが元に戻る際、マスクの位置がわずかに変化する。このため、マスクと基板との相対位置が変化し、焼き付け位置がずれるという問題があった。
従来、チャックを上下に移動及びチルトしてギャップ制御を行う場合、マスクの表面に位置検出用マークを設け、位置検出用マークの画像を取得することにより、マスクの位置の変化を検出して、露光時の基板の位置を補正することが可能であった。しかしながら、特許文献1に記載の様にマスクホルダを上下に移動及びチルトしてギャップ制御を行う場合、マスクが上下に移動すると、マスクの表面が画像取得装置の焦点から外れ、位置検出用マークの画像を取得することができない。このため、マスクの位置の変化を検出して露光時の基板の位置を補正することができなかった。
本発明の課題は、プロキシミティXYステップ方式の露光において、ギャップ制御の精度低下を防止しながら、マスクの位置の変化による焼付け位置のずれを防止することである。また、本発明の課題は、マスクが上下に移動しても、マスクの表面に設けた位置検出用マークの画像を取得する画像取得装置の焦点を、マスクの表面に迅速に合わせることである。さらに、本発明の課題は、高品質な表示用パネル基板を製造することである。
本発明の露光装置は、プロキシミティ方式を用いた露光装置であって、マスクを保持するマスクホルダと、基板を保持するチャックと、チャックを移動して、基板のXY方向へのステップ移動及び露光時の基板の位置決めを行うステージと、マスクホルダを上下に移動及びチルトして、マスクと基板とのギャップ制御を行うギャップ制御手段と、マスクの表面に設けられた位置検出用マークの画像を取得して、画像信号を出力する画像取得装置と、画像取得装置を上下に移動して、画像取得装置の焦点をマスクの表面に合わせる焦点調節手段と、画像取得装置が出力した画像信号を処理してマスクの位置の変化を検出し、検出結果に応じてステージを制御して、露光時の基板の位置を補正する処理手段とを備えたものである。
また、本発明の露光方法は、プロキシミティ方式を用いた露光方法であって、マスクの表面に位置検出用マークを設け、マスクをマスクホルダで保持し、基板をチャックで保持し、チャックを移動して、基板のXY方向へのステップ移動及び露光時の基板の位置決めを行い、マスクホルダを上下に移動及びチルトして、マスクと基板とのギャップ制御を行い、画像取得装置を上下に移動して、画像取得装置の焦点をマスクの表面に合わせ、画像取得装置を用いて位置検出用マークの画像を取得し、画像取得装置が出力した画像信号を処理してマスクの位置の変化を検出し、マスクの位置の変化の検出結果に応じて、露光時の基板の位置を補正するものである。
マスクホルダを上下に移動及びチルトして、マスクと基板とのギャップ制御を行うので、ギャップ制御の中心位置が常にギャップの中心(マスクの中心)と一致する。従って、基板の一面を複数のショットに分けて露光する場合も、ギャップ制御の精度が低下しない。そして、画像取得装置を上下に移動して、画像取得装置の焦点をマスクの表面に合わせ、画像取得装置を用いて位置検出用マークの画像を取得し、画像取得装置が出力した画像信号を処理してマスクの位置の変化を検出し、マスクの位置の変化の検出結果に応じて、露光時の基板の位置を補正するので、マスクの位置の変化による焼付け位置のずれが防止される。
さらに、本発明の露光装置は、焦点調節手段が、画像取得装置の光軸と同じ光軸を有し、位置検出用マークの近くのマスクの表面に設けられた焦点調節用マークを検出する光学的検出手段と、画像取得装置及び光学的検出手段を上下に移動する移動手段と、移動手段を制御する制御手段とを有し、光学的検出手段が、光源と、光源からの光を焦点調節用マーク及び位置検出用マークへ照射し、反射光を集光するレンズと、レンズで集光された反射光を2つに分割する第1の光学要素と、第1の光学要素で分割された反射光の一方から焦点調節用マークを検出するセンサーとを有し、制御手段が、センサーの検出信号を処理して、画像取得装置の焦点がマスクの表面に合う様に移動手段を制御し、画像取得装置が、第1の光学要素で分割された反射光の他方から位置検出用マークの画像を取得するものである。
また、本発明の露光方法は、位置検出用マークの近くのマスクの表面に焦点調節用マークを設け、画像取得装置の光軸と同じ光軸を有する光学的検出手段を用いて、光源からの光を焦点調節用マーク及び位置検出用マークへ照射し、反射光を集光し、集光した反射光を2つに分割し、分割した反射光の一方から焦点調節用マークを検出し、焦点調節用マークの検出信号を処理して、画像取得装置の焦点がマスクの表面に合う様に画像取得装置及び光学的検出手段を上下に移動し、光学的検出手段で分割した反射光の他方から、画像取得装置を用いて位置検出用マークの画像を取得するものである。
位置検出用マークの近くのマスクの表面に焦点調節用マークを設け、画像取得装置の光軸と同じ光軸を有する光学的検出手段を用いて、焦点調節用マーク及び位置検出用マークからの反射光を2つに分割し、分割した反射光の一方から焦点調節用マークを検出し、光学的検出手段で分割した反射光の他方から、画像取得装置を用いて位置検出用マークの画像を取得するので、反射光を集光するレンズ等が共用され、画像取得装置及び画像取得装置の焦点調節に必要な光学的検出手段が、全体として小さく済む。従って、マスクの露光領域を広く取ることができる。
さらに、本発明の露光装置は、光学的検出手段が、第1の光学要素で分割された反射光の一方をさらに2つに分割する第2の光学要素を有し、センサーが、画像取得装置の焦点がマスクの表面より所定距離だけ上にずれたとき、第2の光学要素で分割された反射光の一方が結像する位置に配置された第1のラインセンサーと、画像取得装置の焦点がマスクの表面より所定距離だけ下にずれたとき、第2の光学要素で分割された反射光の他方が結像する位置に配置された第2のラインセンサーとを有し、第1のラインセンサー及び第2のラインセンサーが、繰り返しパターンからなる焦点調節用マークを検出し、制御手段が、第1のラインセンサーの検出信号の強度変化の割合と第2のラインセンサーの検出信号の強度変化の割合が同じになる様に、移動手段を制御するものである。
また、本発明の露光方法は、位置検出用マークの近くのマスクの表面に繰り返しパターンからなる焦点調節用マークを設け、分割した反射光の一方をさらに2つに分割し、第1のラインセンサーを、画像取得装置の焦点がマスクの表面より所定距離だけ上にずれたとき、さらに分割した反射光の一方が結像する位置に配置し、第2のラインセンサーを、画像取得装置の焦点がマスクの表面より所定距離だけ下にずれたとき、さらに分割した反射光の他方が結像する位置に配置し、第1のラインセンサーの検出信号の強度変化の割合と第2のラインセンサーの検出信号の強度変化の割合が同じになる様に、画像取得装置及び光学的検出手段を上下に移動するものである。
繰り返しパターンからなる焦点調節用マークをラインセンサーで検出すると、ラインセンサーの検出信号は、繰り返しパターンの有無により強度変化を繰り返す。そして、検出信号の強度変化の割合、即ち反射光のコントラストは、光学的検出手段の焦点(画像取得装置の焦点と同じ)によって変化する。画像取得装置及び光学的検出手段を上下に移動すると、第1のラインセンサーの検出信号の強度変化の割合は、画像取得装置の焦点がマスクの表面より所定距離だけ上にずれたときに最大となり、画像取得装置の焦点がマスクの表面に近づくに連れて小さくなる。一方、第2のラインセンサーの検出信号の強度変化の割合は、画像取得装置の焦点がマスクの表面より所定距離だけ下にずれたときに最大となり、画像取得装置の焦点がマスクの表面に近づくに連れて小さくなる。第1のラインセンサーの検出信号の強度変化の割合と第2のラインセンサーの検出信号の強度変化の割合が同じになったとき、画像取得装置の焦点がマスクの表面に合う。ラインセンサーの検出信号の強度変化の割合を求める簡単な処理を行うだけで、画像信号の処理を行う必要がないので、画像取得装置の焦点がマスクの表面に迅速に合う。
本発明の表示用パネル基板の製造方法は、上記のいずれかの露光装置又は露光方法を用いて、マスクのパターンを基板へ転写するものである。上記の露光装置又は露光方法を用いることにより、ギャップ制御の精度低下を防止しながら、マスクの位置の変化による焼付け位置のずれが防止されるので、高品質な表示用パネル基板が製造される。
本発明の露光装置及び露光方法によれば、マスクの表面に位置検出用マークを設け、マスクホルダを上下に移動及びチルトして、マスクと基板とのギャップ制御を行い、画像取得装置を上下に移動して、画像取得装置の焦点をマスクの表面に合わせ、画像取得装置を用いて位置検出用マークの画像を取得し、画像取得装置が出力した画像信号を処理してマスクの位置の変化を検出し、マスクの位置の変化の検出結果に応じて、露光時の基板の位置を補正することにより、ギャップ制御の精度低下を防止しながら、マスクの位置の変化による焼付け位置のずれを防止することができる。
さらに、本発明の露光装置及び露光方法によれば、位置検出用マークの近くのマスクの表面に焦点調節用マークを設け、画像取得装置の光軸と同じ光軸を有する光学的検出手段を用いて、焦点調節用マーク及び位置検出用マークからの反射光を2つに分割し、分割した反射光の一方から焦点調節用マークを検出し、光学的検出手段で分割した反射光の他方から、画像取得装置を用いて位置検出用マークの画像を取得することにより、画像取得装置及び画像取得装置の焦点調節に必要な光学的検出手段を全体として小さくすることができるので、マスクの露光領域を広く取ることができる。
さらに、本発明の露光装置及び露光方法によれば、位置検出用マークの近くのマスクの表面に繰り返しパターンからなる焦点調節用マークを設け、分割した反射光の一方をさらに2つに分割し、第1のラインセンサーを、画像取得装置の焦点がマスクの表面より所定距離だけ上にずれたとき、さらに分割した反射光の一方が結像する位置に配置し、第2のラインセンサーを、画像取得装置の焦点がマスクの表面より所定距離だけ下にずれたとき、さらに分割した反射光の他方が結像する位置に配置することにより、ラインセンサーの検出信号の強度変化の割合を求める簡単な処理を行うだけで、画像取得装置の焦点をマスクの表面に迅速に合わせることができる。
本発明の表示用パネル基板の製造方法によれば、ギャップ制御の精度低下を防止しながら、マスクの位置の変化による焼付け位置のずれを防止することができるので、高品質な表示用パネル基板を製造することができる。
図1は、本発明の一実施の形態による露光装置の概略構成を示す図である。露光装置は、ベース3、Xガイド4、Xステージ5、Yガイド6、Yステージ7、θステージ8、チャック10、チャック支持台11、マスクホルダ20、荷重支持機構41、Z−チルト機構42、検出装置50、移動機構60、処理装置80、ステージ駆動回路90、Z−チルト機構駆動回路91、及びモータ駆動回路92を含んで構成されている。なお、露光装置は、これらの他に、露光用光源、チャック10へ基板1を供給する供給ユニット、チャック10から基板1を回収する回収ユニット、装置内の温度管理を行う温度制御ユニット等を備えているが、本実施の形態では発明に直接関係しない部分は省略してある。
図1において、チャック10は、基板1の露光を行う露光位置にある。露光位置の上空には、マスクホルダ20によってマスク2が保持されている。基板1は、露光位置から離れた受け渡し位置において、図示しない搬入ユニットによりチャック10へ搭載され、また図示しない搬出ユニットによりチャック10から回収される。
チャック10は、チャック支持台11を介してθステージ8に搭載されており、θステージ8の下にはYステージ7及びXステージ5が設けられている。Xステージ5は、ベース3に設けられたXガイド4に沿ってX方向(図面横方向)へ移動する。Xステージ5のX方向への移動によって、チャック10に保持された基板1は、受け渡し位置と露光位置との間を移動する。なお、駆動手段としてはリニアモータ等が用いられるが、図示は省略する。Yステージ7は、Xステージ5に設けられたYガイド6に沿ってY方向(図面奥行き方向)へ移動し、θステージ8はθ方向へ回転する。
露光位置において、Xステージ5のX方向への移動及びYステージ7のY方向への移動によって、基板1のXY方向へのステップ移動が行われる。そして、Xステージ5のX方向への移動、Yステージ7のY方向への移動、及びθステージ8のθ方向への回転によって、露光時の基板1の位置決めが行われる。また、後述するZ−チルト機構42のZ方向(図面縦方向)への移動及びチルトによって、マスク2と基板1とのギャップ制御が行われる。
図2(a)は本発明の一実施の形態による露光装置のチャック支持台の上面図、図2(b)は同側面図である。チャック支持台11は、ベース板12、スポーク13、リム14、及びボールピン15を含んで構成されている。
ベース板12は、図2(b)に破線で示したθステージ8に搭載されている。ベース板12の上には、複数のスポーク13がベース板12の中心から放射状に取り付けられている。各スポーク13の先端には、リム14が取り付けられており、隣接するリム14同士が接続されて多角形の枠が形成されている。スポーク13及びリム14の上面には、多数のボールピン15が設けられている。
なお、本実施の形態では、ボールピン15が21個設けられているが、ボールピン15の数及びそれら配置は、チャック10の大きさ及び形状に応じて適宜決定される。
各ボールピン15の上端には、ボールが回転可能に取り付けられている。ボールピン15のボールの上に、図2(b)に破線で示したチャック10が搭載され、チャック支持台11はチャック10を多数の点で支持する。各ボールピン15の下端は、スポーク13又はリム14にねじ止めされており、ねじを回すことによりボールピン15が上下に移動して、ボールピン15のボールがチャック10を支持する各点の高さが調整される。
本実施の形態によれば、チャック10を多数の点で支持することにより、従来のチャックを3点で支持する場合に比べて、チャック10に大きな剛性を持たせる必要がない。従って、チャック10の厚さを薄くして、チャック10を軽量化することができる。また、チャック10を支持する各点の高さを調整して、チャックのたわみを矯正し、チャック10の平坦度を向上させることができる。
また、本実施の形態によれば、チャック支持台11をベース板12、スポーク13及びリム14で構成することにより、チャック支持台11の強度を確保しながら、チャック支持台11を軽くすることができる。しかしながら、チャック支持台11の構成は、これに限るものではない。
なお、チャック10は、基板を真空吸着するための図示しない吸着機構を備え、材質はアルミニウムからなる。チャック10の裏面の数箇所には、ボールピン15のボールに当接するV字形の溝が設けてあり、ボールピン15のボールがこれらの溝にはまることによって、チャック支持台11に搭載されたチャック10の位置決めが行われる。
チャック10の材質をアルミニウムとすることにより、チャック10の軽量化に寄与し、また露光時に十分な放熱効果を得ることができる。さらに、チャック10の表面を酸化アルミニウムの膜で覆って、反射率を低くすることができる。
図3は、本発明の一実施の形態による露光装置のマスクホルダの上面図である。また、図4は、本発明の一実施の形態による露光装置のマスクホルダの側面図である。なお、図4は、図3の矢印方向に見て、マスクホルダ支持部材30bを取り除いた状態が示されている。
図3に示す様に、マスクホルダ20の中央部には、露光光を透過させるための開口が設けられている。図4に示す様に、マスクホルダ20の下面には、開口を覆ってマスク2が取り付けられている。マスクホルダ20は、マスク2の外周部を真空吸着して保持する。
図3に示す様に、マスクホルダ20の四辺には、複数の支持用腕21が取り付けられている。マスクホルダ20の四辺の周囲には、マスクホルダ支持部材30a,30b,30c,30dが設けられている。マスクホルダ支持部材30a,30b,30c,30dには、上方から見て支持用腕21と重なる位置に、支持用腕21と高さを変えて支持板31が取り付けられている。
図4に示す様に、支持用腕21と支持板31の間には、荷重支持機構41が設けられている。荷重支持機構41は、例えばエアクッションで構成され、エア圧によりマスクホルダ20の荷重を支える。
なお、本実施の形態では、荷重支持機構41が8個設けられているが、荷重支持機構41の数及びそれら配置は、マスクホルダ20の重量及び形状に応じて適宜決定される。
図3に示す様に、マスクホルダ20の四辺の内の3箇所には、チルト用腕22が取り付けられている。マスクホルダ支持部材30a,30bには、上方から見てチルト用腕22と重なる位置に、Z−チルト機構42が取り付けられている。
図4に示す様に、Z−チルト機構42は、チルト用腕22に接続されている。各Z−チルト機構42は、例えばモータ及びモータにより駆動されるボールねじを含んで構成され、ボールねじで各チルト用腕22を上下させることにより、マスクホルダ20を上下に移動及びチルトして、マスク2と基板1とのギャップ制御を行う。
本実施の形態によれば、マスクホルダ20を上下に移動及びチルトして、マスク2と基板1とのギャップ制御を行うことにより、ギャップ制御の中心位置が常にギャップの中心(マスク2の中心)と一致する。従って、基板1の全面を複数のショットに分けて露光する場合、ギャップ制御の精度が低下するのを防止することができる。
さらに、本実施の形態によれば、Z−チルト機構42と別に設けた荷重支持機構41でマスクホルダ20の荷重を支えることにより、Z−チルト機構42は、小さな力でマスクホルダ20を上下に移動及びチルトすることができ、ギャップ制御の精度を向上させることができる。
図1において、マスクホルダ20に保持されたマスク2の表面には、後述する焦点調節用マーク及び位置検出用マークが設けられている。そして、マスク2の上空には、焦点調節用マークの検出及び位置検出用マークの画像の取得を行う検出装置50、並びに検出装置50を上下に移動する移動機構60が配置されている。なお、焦点調節用マーク及び位置検出用マークは、図面奥行き方向に二箇所に設けられており、検出装置50及び移動機構60もそれに対応して図面奥行き方向に二箇所に配置されている。
図5は検出装置及び移動機構の斜視図、図6は検出装置及び移動機構の上面図、図7は移動機構の正面図である。検出装置50は、位置検出用マークの画像を取得するカメラ部59と、カメラ部59の光軸と同じ光軸を有し、焦点調節用マークを検出する光学的検出部とからなる。図5及び図6において、符号58は、光学的検出部のセンサー部を示している。
移動機構60は、固定台61、ベース板62、ガイド63、テーパブロック64、ローラ65、ボールねじ66、カップリング67、モータ68、ローラ支持部材69、アーム70、ばね71、上板72、連結板73、昇降ブロック74、取付け位置調節具75、ガイド76、及び支持ブロック77を含んで構成されている。固定台61及び支持ブロック77は、図示しない取り付け部材によって、前述したマスクホルダ支持部材30a,30b,30c,30dのいずれかに取り付けられている。
図5〜図7において、固定台61にはベース板62が取り付けられ、ベース板62にはガイド63が設けられている。ガイド63には、ローラ65に接触する傾斜面を有するテーパブロック64が搭載されている。テーパブロック64にはボールねじ66の移動部が取り付けられ、ボールねじ66のねじ部は、カップリング67によりモータ68のシャフトに連結されている。
図7において、ローラ支持部材69は、側面が「L」の文字を逆さにした形状であり、ローラ65を回転可能に支持している。ローラ支持部材69の上面には溝が形成されており、アーム70は、ローラ支持部材69の上面の溝を通ってローラ支持部材69の両側に伸びている。ローラ支持部材69の上面には上板72が取り付けられ、上板72に連結板73がボルト止めされている。
アーム70の両端には、ばね71が取り付けられており、ローラ65は、ばね71によりテーパブロック64の傾斜面に押し付けられている。モータ68がボールねじ66のねじ部を回転すると、テーパブロック64がガイド63沿って左右に移動し、テーパブロック64の傾斜面に押し付けられているローラ65が上下に移動して、連結板73が上下に移動する。
図5及び図6において、連結板73には昇降ブロック74が取り付けられており、昇降ブロック74には取付け位置調節具75を介して検出装置50が取り付けられている。連結板73が上下に移動すると、昇降ブロック74が支持ブロック77との間に設けられたガイド76に案内されて上下に移動し、検出装置50が上下に移動する。検出装置50が上下に移動することにより、検出装置50のカメラ部59の焦点が上下に移動する。
本実施の形態によれば、テーパブロック64の傾斜面の角度を45度未満とすることにより、テーパブロック64の左右の移動量に対して、検出装置50の上下の移動量を小さくすることができる。従って、検出装置50のカメラ部59の焦点を高精度に調節することができる。
図1において、処理装置80は、MPU81、メモリ82、インタフェース83,84,85,86,87、及びバス88を含んで構成されている。メモリ82には、移動機構60により検出装置50を上下に移動するための上下移動プログラム82a、センサー部58の検出信号を処理してカメラ部59の焦点をマスク2の表面に合わせるためのオートフォーカス処理プログラム82b、カメラ部59の画像信号を処理するための画像処理プログラム82c、及びマスク2の位置の変化を検出するためのマスク位置計算プログラム82dが格納されている。メモリ82には、また、上下移動プログラム82aで使用されるフォーカス位置データ82e、及び画像処理プログラム82cで使用される画像認識テンプレートデータ82fが記憶されている。
MPU81は、バス88及びインタフェース83を介して、ステージ駆動回路90を制御する。ステージ駆動回路90は、MPU81の制御により、Xステージ5、Yステージ7及びθステージ8を駆動して、基板1のXY方向へのステップ移動及び露光時の基板1の位置決めを行う。次に、MPU81は、バス88及びインタフェース84を介して、Z−チルト機構駆動回路91を制御する。Z−チルト機構駆動回路91は、MPU81の制御により、Z−チルト機構42を駆動して、マスク2と基板1とのギャップ制御を行う。これらの間、MPU81は並行して、メモリ82に格納された上下移動プログラム82a及びオートフォーカス処理プログラム82bを実行する。
上下移動プログラム82aにおいて、MPU81は、バス88及びインタフェース85を介して、モータ駆動回路92を制御する。モータ駆動回路92は、MPU81の制御により、移動機構60のモータ68を駆動して、移動機構60による検出装置50の上下の移動を行う。このとき、MPU81は、ギャップ制御前及びギャップ制御中のマスク2の表面のおよその高さを示すフォーカス位置データ82eを用い、検出装置50のカメラ部59の焦点がマスク2の表面を挟んで上下に移動する様に、モータ駆動回路92を制御する。
図8は、検出装置の概略構成を示す図である。検出装置50の光学的検出部は、光源51、ハーフミラー52,55,56、レンズ53、ロンボイドプリズム54、ミラー57、及びセンサー部58を含んで構成されている。光源51は、例えば発光ダイオードからなり、光源51からの光は、ハーフミラー52で反射されてレンズ53へ入射する。レンズ53は、ロンボイドプリズム54を介して、光源51からの光をマスク2の表面に設けられた焦点調節用マーク及び位置検出用マークへ照射し、焦点調節用マーク及び位置検出用マークからの反射光を集光する。マスク2は、焦点調節用マーク及び位置検出用マークが設けられた表面を下にして、マスクホルダ20に保持されている。
レンズ53で集光された反射光は、ハーフミラー52を透過して、ハーフミラー55へ入射する。ハーフミラー55は、レンズ53で集光された反射光を2つに分割する。なお、ハーフミラー55の代わりに、プリズム等の他の光学要素を用いて反射光を2つに分割してもよい。ハーフミラー55へ入射した反射光の約半分は、ハーフミラー55で反射されて、ハーフミラー56へ入射する。ハーフミラー55へ入射した反射光の残り約半分は、ハーフミラー55を透過して、カメラ部59へ入射する。センサー部58は、ハーフミラー55で分割された反射光の一方から焦点調節用マークを検出し、カメラ部59は、ハーフミラー55で分割された反射光の他方から位置検出用マークの画像を取得する。
図9は、焦点調節用マーク及び位置検出用マークの一例を示す図である。焦点調節用マークは、複数の細長いパターン2aを繰り返して構成されている。本例の位置検出用マークは、中央の細長いパターン2aに、両側へ突出する部分2bを付けて構成されている。光学的検出部のレンズ53は、位置検出用マーク全体を含む領域からの反射光を集光する。一方、カメラ部59は、図に破線で示した領域の画像を取得する。
図10は、焦点調節用マーク及び位置検出用マークの他の例を示す図である。本例の位置検出用マークは、十字形状のパターン2cで構成されている。カメラ部59は、図に破線で示した領域の画像を取得する。
図11は、焦点調節用マーク及び位置検出用マークのさらに他の例を示す図である。本例の位置検出用マーク2dは、中央の細長いパターン2aに、斜めに交差する部分2dを付けて構成されている。カメラ部59は、図に破線で示した領域の画像を取得する。
なお、焦点調節用マーク及び位置検出用マークは、図9〜図11に示した例に限らず、位置検出用マークは、カメラ部59で取得した画像の画像信号の処理が容易な形状であればよい。また、焦点調節用マークは、位置検出用マークの近くのマスク2の表面に設けられ、繰り返しパターンからなるものであればよい。
図12は、光学的検出部の動作を説明する図である。なお、図12では、図8の光源51、ハーフミラー52、ロンボイドプリズム54、及びミラー57は省略されている。ハーフミラー56は、ハーフミラー55で分割された反射光の一方を、さらに2つに分割する。なお、ハーフミラー56の代わりに、プリズム等の他の光学要素を用いて反射光を2つに分割してもよい。センサー部58は、2つのCCDラインセンサー58a,58bを有する。ハーフミラー56へ入射した反射光の約半分は、ハーフミラー56で反射された後、図示を省略したミラー57で反射されて、CCDラインセンサー58aへ入射する。ハーフミラー56へ入射した反射光の残り約半分は、ハーフミラー56を透過して、CCDラインセンサー58bへ入射する。
CCDラインセンサー58aは、カメラ部59の焦点がマスク2の表面より所定距離だけ上にずれたとき、ハーフミラー56で分割された反射光の一方が結像する位置に配置されている。一方、CCDラインセンサー58bは、カメラ部59の焦点がマスク2の表面より所定距離だけ下にずれたとき、ハーフミラー56で分割された反射光の他方が結像する位置に配置されている。
図13(a)はラインセンサーの検出信号を示す図、図13(b)は反射光のコントラストと焦点との関係を示す図、図13(c)は反射光のコントラストの差と焦点との関係を示す図である。CCDラインセンサー58a,58bの検出信号は、図13(a)に示す様に、焦点調節用マークの細長いパターン2aの有無により、強度変化を繰り返す。細長いパターン2aが無いところの検出信号の大きさをId、細長いパターン2aが有るところの検出信号の大きさをIbとする。
図1において、MPU81は、インタフェース86及びバス88を介して、検出装置50の光学的検出部のセンサー部58から検出信号を入力する。そして、MPU81は、オートフォーカス処理プログラム82bを実行し、CCDラインセンサー58a,58bのそれぞれの検出信号について、検出信号の強度変化の割合を、反射光のコントラストM=(Ib−Id)/(Ib+Id)として計算する。
図13(b)に示す様に、反射光のコントラストMは、光学的検出部の焦点(カメラ部59の焦点と同じ)によって変化する。図13(b)の横軸は、マスク2の表面からカメラ部59の焦点までの距離Zを示し、上下移動プログラム82aを実行してカメラ部59及び光学的検出部を上下に移動すると、CCDラインセンサー58aの検出信号の強度変化の割合(反射光のコントラストMa)は、カメラ部59の焦点がマスク2の表面より所定距離Zdだけ上にずれたときに最大となり、カメラ部59の焦点がマスク2の表面に近づくに連れて小さくなる。一方、CCDラインセンサー58bの検出信号の強度変化の割合(反射光のコントラストMb)は、カメラ部59の焦点がマスク2の表面より所定距離Zdだけ下にずれたときに最大となり、カメラ部59の焦点がマスク2の表面に近づくに連れて小さくなる。そして、図13(c)に示す様に、両者の差Ma−Mbが零になったとき、カメラ部59の焦点がマスク2の表面に合う。
図1において、MPU81は、バス88及びインタフェース85を介して、CCDラインセンサー58aの検出信号の強度変化の割合とCCDラインセンサー58bの検出信号の強度変化の割合が同じになる様に、モータ駆動回路92を制御する。CCDラインセンサー58a,58bの検出信号の強度変化の割合を求める簡単な処理を行うだけで、画像信号の処理を行う必要ないので、カメラ部59の焦点がマスク2の表面に迅速に合う。
カメラ部59は、焦点がマスク2の表面に合った状態で、位置検出用マークの画像を取得し、画像信号を出力する。MPU81は、インタフェース87及びバス88を介して、カメラ部59から画像信号を入力する。そして、MPU81は、メモリ82に格納された画像処理プログラム82c及びマスク位置計算プログラム82dを実行する。
画像処理プログラム82cにおいて、MPU81は、カメラ部59から入力した画像信号を図示しない記憶装置に一旦記憶し、メモリ82に記憶された画像認識テンプレートデータ82fと比較する。マスク位置計算プログラム82dにおいて、MPU81は、画像処理プログラム82cの比較結果に基づき、マスク2の位置を計算して、マスク2の位置の変化を検出する。そして、MPU81は、マスク2の位置の変化の検出結果に応じて、ステージ駆動回路90を制御して、露光時の基板1の位置を補正する。
以上説明した実施の形態によれば、マスク2の表面に位置検出用マークを設け、マスクホルダ20を上下に移動及びチルトして、マスク2と基板1とのギャップ制御を行い、カメラ部59を上下に移動して、カメラ部59の焦点をマスク2の表面に合わせ、カメラ部59を用いて位置検出用マークの画像を取得し、カメラ部59が出力した画像信号を処理してマスク2の位置の変化を検出し、マスク2の位置の変化の検出結果に応じて、露光時の基板1の位置を補正することにより、ギャップ制御の精度低下を防止しながら、マスク2の位置の変化による焼付け位置のずれを防止することができる。
さらに、以上説明した実施の形態によれば、位置検出用マークの近くのマスク2の表面に焦点調節用マークを設け、カメラ部59の光軸と同じ光軸を有する光学的検出部を用いて、焦点調節用マーク及び位置検出用マークからの反射光を2つに分割し、分割した反射光の一方から焦点調節用マークを検出し、光学的検出部で分割した反射光の他方から、カメラ部59を用いて位置検出用マークの画像を取得することにより、カメラ部59及びカメラ部59の焦点調節に必要な光学的検出部を全体として小さくすることができるので、マスク2の露光領域を広く取ることができる。
さらに、レンズ53とマスク2との間にロンボイドプリズム54を配置し、カメラ部59及び光学的検出部の光軸を焦点調節用マーク及び位置検出用マークの上空からずらすことにより、マスク2の露光領域をさらに広く取ることができる。
さらに、以上説明した実施の形態によれば、位置検出用マークの近くのマスク2の表面に繰り返しパターンからなる焦点調節用マークを設け、分割した反射光の一方をさらに2つに分割し、CCDラインセンサー58aを、カメラ部59の焦点がマスク2の表面より所定距離だけ上にずれたとき、さらに分割した反射光の一方が結像する位置に配置し、CCDラインセンサー58bを、カメラ部59の焦点がマスク2の表面より所定距離だけ下にずれたとき、さらに分割した反射光の他方が結像する位置に配置することにより、CCDラインセンサー58a,58bの検出信号の強度変化の割合を求める簡単な処理を行うだけで、カメラ部59の焦点をマスク2の表面に迅速に合わせることができる。
本発明の露光装置又は露光方法を用いて、マスクのパターンを基板へ転写することにより、ギャップ制御の精度低下を防止しながら、マスクの位置の変化による焼付け位置のずれを防止することができるので、高品質な表示用パネル基板を製造することができる。
例えば、図14は、液晶ディスプレイ装置のTFT基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。薄膜形成工程(ステップ101)では、スパッタ法やプラズマ化学気相成長(CVD)法等により、ガラス基板上に液晶駆動用の透明電極となる導電体膜や絶縁体膜等の薄膜を形成する。レジスト塗布工程(ステップ102)では、ロール塗布法等により感光樹脂材料(フォトレジスト)を塗布して、薄膜形成工程(ステップ101)で形成した薄膜上にフォトレジスト膜を形成する。露光工程(ステップ103)では、プロキシミティ露光装置や投影露光装置等を用いて、マスクのパターンをフォトレジスト膜に転写する。現像工程(ステップ104)では、シャワー現像法等により現像液をフォトレジスト膜上に供給して、フォトレジスト膜の不要部分を除去する。エッチング工程(ステップ105)では、ウエットエッチングにより、薄膜形成工程(ステップ101)で形成した薄膜の内、フォトレジスト膜でマスクされていない部分を除去する。剥離工程(ステップ106)では、エッチング工程(ステップ105)でのマスクの役目を終えたフォトレジスト膜を、剥離液によって剥離する。これらの各工程の前又は後には、必要に応じて、基板の洗浄/乾燥工程が実施される。これらの工程を数回繰り返して、ガラス基板上にTFTアレイが形成される。
また、図15は、液晶ディスプレイ装置のカラーフィルタ基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。ブラックマトリクス形成工程(ステップ201)では、レジスト塗布、露光、現像、エッチング、剥離等の処理により、ガラス基板上にブラックマトリクスを形成する。着色パターン形成工程(ステップ202)では、染色法、顔料分散法、印刷法、電着法等により、ガラス基板上に着色パターンを形成する。この工程を、R、G、Bの着色パターンについて繰り返す。保護膜形成工程(ステップ203)では、着色パターンの上に保護膜を形成し、透明電極膜形成工程(ステップ204)では、保護膜の上に透明電極膜を形成する。これらの各工程の前、途中又は後には、必要に応じて、基板の洗浄/乾燥工程が実施される。
図14に示したTFT基板の製造工程では、露光工程(ステップ103)において、図15に示したカラーフィルタ基板の製造工程では、ブラックマトリクス形成工程(ステップ201)及び着色パターン形成工程(ステップ202)の露光処理において、本発明の露光装置又は露光方法を適用することができる。
本発明の一実施の形態による露光装置の概略構成を示す図である。 図2(a)は本発明の一実施の形態による露光装置のチャック支持台の上面図、図2(b)は同側面図である。 本発明の一実施の形態による露光装置のマスクホルダの上面図である。 本発明の一実施の形態による露光装置のマスクホルダの側面図である。 検出装置及び移動機構の斜視図である。 検出装置及び移動機構の上面図である。 移動機構の正面図である。 検出装置の概略構成を示す図である。 焦点調節用マーク及び位置検出用マークの一例を示す図である。 焦点調節用マーク及び位置検出用マークの他の例を示す図である。 焦点調節用マーク及び位置検出用マークのさらに他の例を示す図である。 光学的検出部の動作を説明する図である。 図13(a)はラインセンサーの検出信号を示す図、図13(b)は反射光のコントラストと焦点との関係を示す図、図13(c)は反射光のコントラストの差と焦点との関係を示す図である。 液晶ディスプレイ装置のTFT基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。 液晶ディスプレイ装置のカラーフィルタ基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 基板
2 マスク
3 ベース
4 Xガイド
5 Xステージ
6 Yガイド
7 Yステージ
8 θステージ
10 チャック
11 チャック支持台
12 ベース板
13 スポーク
14 リム
15 ボールピン
20 マスクホルダ
21 支持用腕
22 チルト用腕
30a,30b,30c,30d マスクホルダ支持部材
31 支持板
41 荷重支持機構
42 Z−チルト機構
50 検出装置
51 光源
52,55,56 ハーフミラー
53 レンズ
54 ロンボイドプリズム
57 ミラー
58 センサー部
58a,58b CCDラインセンサー
59 カメラ部
60 移動機構
61 固定台
62 ベース板
63 ガイド
64 テーパブロック
65 ローラ
66 ボールねじ
67 カップリング
68 モータ
69 ローラ支持部材
70 アーム
71 ばね
72 上板
73 連結板
74 昇降ブロック
75 取付け位置調節具
76 ガイド
77 支持ブロック
80 処理装置
81 MPU
82 メモリ
83,84,85,86,87 インタフェース
88 バス
90 ステージ駆動回路
91 Z−チルト機構駆動回路
92 モータ駆動回路

Claims (6)

  1. プロキシミティ方式を用いた露光装置であって、
    マスクを保持するマスクホルダと、
    基板を保持するチャックと、
    前記チャックを移動して、基板のXY方向へのステップ移動及び露光時の基板の位置決めを行うステージと、
    前記マスクホルダを上下に移動及びチルトして、マスクと基板とのギャップ制御を行うギャップ制御手段と、
    マスクの表面に設けられた位置検出用マークの画像を取得して、画像信号を出力する画像取得装置と、
    前記画像取得装置を上下に移動して、前記画像取得装置の焦点をマスクの表面に合わせる焦点調節手段と、
    前記画像取得装置が出力した画像信号を処理してマスクの位置の変化を検出し、検出結果に応じて前記ステージを制御して、露光時の基板の位置を補正する処理手段とを備え
    前記焦点調節手段は、
    前記画像取得装置の光軸と同じ光軸を有し、位置検出用マークの近くのマスクの表面に設けられた焦点調節用マークを検出する光学的検出手段と、
    前記画像取得装置及び前記光学的検出手段を上下に移動する移動手段と、
    前記移動手段を制御する制御手段とを有し、
    前記光学的検出手段は、
    光源と、
    前記光源からの光を焦点調節用マーク及び位置検出用マークへ照射し、反射光を集光するレンズと、
    前記レンズで集光された反射光を2つに分割する第1の光学要素と、
    前記第1の光学要素で分割された反射光の一方から焦点調節用マークを検出するセンサーとを有し、
    前記制御手段は、前記センサーの検出信号を処理して、前記画像取得装置の焦点がマスクの表面に合う様に前記移動手段を制御し、
    前記画像取得装置は、前記第1の光学要素で分割された反射光の他方から位置検出用マークの画像を取得することを特徴とする露光装置。
  2. 前記光学的検出手段は、前記第1の光学要素で分割された反射光の一方をさらに2つに分割する第2の光学要素を有し、
    前記センサーは、
    前記画像取得装置の焦点がマスクの表面より所定距離だけ上にずれたとき、前記第2の光学要素で分割された反射光の一方が結像する位置に配置された第1のラインセンサーと、
    前記画像取得装置の焦点がマスクの表面より所定距離だけ下にずれたとき、前記第2の光学要素で分割された反射光の他方が結像する位置に配置された第2のラインセンサーとを有し、
    前記第1のラインセンサー及び前記第2のラインセンサーは、繰り返しパターンからなる焦点調節用マークを検出し、
    前記制御手段は、前記第1のラインセンサーの検出信号の強度変化の割合と前記第2のラインセンサーの検出信号の強度変化の割合が同じになる様に、前記移動手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. プロキシミティ方式を用いた露光方法であって、
    マスクの表面に位置検出用マークを設け、
    位置検出用マークの近くのマスクの表面に焦点調節用マークを設け、
    マスクをマスクホルダで保持し、
    基板をチャックで保持し、
    チャックを移動して、基板のXY方向へのステップ移動及び露光時の基板の位置決めを行い、
    マスクホルダを上下に移動及びチルトして、マスクと基板とのギャップ制御を行い、
    画像取得装置の光軸と同じ光軸を有する光学的検出手段を用いて、光源からの光を焦点調節用マーク及び位置検出用マークへ照射し、反射光を集光し、集光した反射光を2つに分割し、分割した反射光の一方から焦点調節用マークを検出し、
    焦点調節用マークの検出信号を処理して、画像取得装置の焦点がマスクの表面に合う様に画像取得装置及び光学的検出手段を上下に移動して、画像取得装置の焦点をマスクの表面に合わせ、
    光学的検出手段で分割した反射光の他方から、画像取得装置を用いて位置検出用マークの画像を取得し、
    画像取得装置が出力した画像信号を処理してマスクの位置の変化を検出し、
    マスクの位置の変化の検出結果に応じて、露光時の基板の位置を補正することを特徴とする露光方法。
  4. 位置検出用マークの近くのマスクの表面に繰り返しパターンからなる焦点調節用マークを設け、
    分割した反射光の一方をさらに2つに分割し、
    第1のラインセンサーを、画像取得装置の焦点がマスクの表面より所定距離だけ上にずれたとき、さらに分割した反射光の一方が結像する位置に配置し、
    第2のラインセンサーを、画像取得装置の焦点がマスクの表面より所定距離だけ下にずれたとき、さらに分割した反射光の他方が結像する位置に配置し、
    第1のラインセンサーの検出信号の強度変化の割合と第2のラインセンサーの検出信号の強度変化の割合が同じになる様に、画像取得装置及び光学的検出手段を上下に移動することを特徴とする請求項3に記載の露光方法。
  5. 請求項1又は請求項2に記載の露光装置を用いて、マスクのパターンを基板へ転写することを特徴とする表示用パネル基板の製造方法。
  6. 請求項3又は請求項4に記載の露光方法を用いて、マスクのパターンを基板へ転写することを特徴とする表示用パネル基板の製造方法。
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