JP4799276B2 - 超音波診断装置 - Google Patents

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本発明は、血管の状態を超音波によって診断する超音波診断装置に関するものである。
動脈硬化の診断は、血管の内膜中膜複合体厚(Intima-Media Thickness、以下IMT)を測定することによって行われる。ここで、頚動脈は他の部位と比較してIMT値が動脈硬化の初期段階から大きくなり、動脈硬化の発見に有効であることが知られている他、頚動脈は皮膚表面から2〜3cmと比較的浅い深さに位置するため、動脈硬化の診断には頚動脈が良く測定対象とされる。
従来、超音波によって頚動脈の血管壁のIMT値を測定する方法として、標準的な血管構造を有していることを前提として、血管によって反射された超音波に基づくB-mode画像データにおける輝度信号の最大ピーク値と第2ピーク値とに基づいて、血管壁のIMT値を測定する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、この方法では、エコー強度を利用しているために、測定対象となる血管壁の内膜輝度が低い場合や、輝度情報がノイズを多く含む場合には、血流−内膜境界位置や中膜−外膜境界位置を正確に検出できず、正確な血管壁のIMT値を計測することができないという問題点があった。
又、測定対象となる血管壁の構造が正常状態にあることが前提条件となっているため、測定対象となる血管内にアテロームのような局所病変が存在していると、前記境界位置を正確に計測することができないという問題点があった。
この問題点を回避可能な手法として、超音波エコー信号の位相変化から算出した組織の硬さに基づいて血流−内膜境界位置や中膜の位置を検出し、血管壁のIMT値を計測する方法が提案されている(例えば下記の特許文献2参照)。
これら前記従来の超音波診断装置において血管に平行な断面を観測した場合、1本の血管に対して被験体の皮膚表面に近い側と遠い側の2つの血管壁が描出される。一般に、超音波プローブに近い皮膚表面側の血管壁(以下、前壁)からのエコーデータは、超音波の多重反射等の影響を受けやすく、得られるB-mode画像は輪郭が不鮮明になりやすい。そのため、皮膚表面から遠い血管壁(以下、後壁)のIMT値を測定対象にする場合が多い。
しかし、測定条件によっては前壁の血管壁を測定対象とした方がよい場合もあるため、操作者は、B-mode画像から、測定対象を前壁にするか後壁にするかを判断し、適切な関心領域をマウス等によって設定する必要があった。このような判断や操作は面倒である他、定期健康診断のような多数の被検体を対象にして診断を行うような場合には総合診断時間を延伸させる原因となっていた。
又、IMT値測定対象として選択した血管壁の近傍にB-mode画像では明確に判断できないプラークやノイズが存在する場合などは、前記血管の血流―内膜、中膜−外膜境界を正確に検出できず、誤ったIMT値を測定してしまうことになる。これを解決する方法として、設定する関心領域を前壁と後壁の両方が含まれるように設定し、前壁と後壁それぞれのIMT値を測定する方法が提案されている(例えば、特許文献3)。
特開平11−318896号公報 国際公開第2004/112568号パンフレット 特開2004−357892号公報
しかし、前記従来の方法においても操作者が未熟で超音波プローブの当て方が不適切な場合等は前記血管の血流―内膜、中膜外膜境界の正しい位置を検出していないことになり、誤診につながる恐れがある。
本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされたものであって、正確で信頼性のあるIMT値の測定が可能な超音波診断装置を提供することを目的とする。
本発明に係る超音波診断装置は、被検体の体表面から前記被検体の内部の血管の長軸方向に沿った複数のポイントに向けて超音波パルスを発信する送信部と、前記複数のポイントから反射された超音波エコー信号を受信する受信部と、前記超音波エコー信号から、前記複数のポイントにおける前記血管の前壁および後壁それぞれにおける、血流領域と内膜との境界位置、および、中膜と外膜との境界位置を検出する境界位置検出部と、前記境界位置検出部で検出された境界位置に基づいて、前記血管のIMT値を算出するIMT値算出部と、前記複数のポイントにおいて検出された境界位置の、血管の長軸方向の特徴量から、前記境界位置検出部で検出された境界位置の信頼性を判定する信頼性判定部と、を備える。
上記構成によれば、操作者が未熟で超音波プローブの当て方が不適切な場合等に、血管の血流―内膜、中膜外膜境界の正しい位置を検出していない可能性を把握することが可能になるため、正確で信頼性のあるIMT値の測定が可能になる。上記構成において、信頼性判定の結果、信頼性が高い場合にのみIMT値を算出してもよいし、境界位置の信頼性判定結果にかかわらずIMT値を算出し、IMT値算出結果の信頼性として判定してもよい。
また、本発明に係る超音波診断装置は、前記信頼性判定部の判定結果に基づく報知を行う報知手段を備える。
上記構成によれば、信頼性判定部で信頼性が低いと判断された場合に、その旨を報知することができるため、血管の血流―内膜、中膜外膜境界の正しい位置を検出していないことを操作者が容易に確認できる。
また、本発明に係る超音波診断装置は、前記超音波エコー信号の位相情報を処理し、位相情報処理結果のうち少なくとも一つを前記境界位置検出部へ送出する位相情報処理部と、前記超音波エコー信号の振幅情報を処理し、振幅情報処理結果のうち少なくとも一つを前記境界位置検出部へ送出する振幅情報処理部と、を備え、前記境界位置検出部が、前記位相情報処理結果のうち少なくとも一つと、前記振幅情報処理結果のうち少なくとも一つとから、前記複数のポイントにおける前記血管の前壁および後壁それぞれにおける、血流領域と内膜との境界位置、および、中膜と外膜との境界位置を検出するものである。
上記構成によれば、正確な境界位置の検出が可能になる。
また、本発明に係る超音波診断装置は、前記位相情報処理結果のうちの一つである生体組織の移動速度、および、前記振幅情報処理結果のうちの一つである超音波エコー信号の強度の少なくとも一方を用いて前記血管の血液が流れる血流領域を検出し、前記血管の体表面に近い前壁および体表面から遠い後壁のそれぞれについて、血流領域と内膜との境界位置、および、中膜と外膜との境界位置を検出するために必要な関心領域を設定する関心領域設定部を備える。
上記構成によれば、正確な境界位置の検出が可能になる。
また、本発明に係る超音波診断装置は、前記特徴量が、前記境界位置の平均値および標準偏差、または、平均値および分散であるものである。
上記構成によれば、検出した境界位置の信頼性を簡便に判定できる。
また、本発明に係る超音波診断装置は、前記特徴量が、前記境界位置を血管の長軸方向の関数とみなして推定された近似関数と前記境界位置との不一致度であるものである。
上記構成によれば、検出した境界位置の信頼性を簡便に判定できる。
また、本発明に係る超音波診断装置は、前記近似関数が、線形関数であるものである。
上記構成によれば、検出した境界位置の信頼性を簡便に判定できる。
また、本発明に係る超音波診断装置は、前記近似関数が、1次関数であるものである。
上記構成によれば、検出した境界位置の信頼性を簡便に判定できる。
また、本発明に係る超音波診断装置は、前記近似関数が、多項式関数であるものである。
上記構成によれば、検出した境界位置の信頼性をより正確に判定できる。
また、本発明に係る超音波診断装置は、前記近似関数を推定する際の近似方法が、線形最小2乗法である。
上記構成によれば、検出した境界位置の信頼性を簡便に判定できる。
また、本発明に係る超音波診断装置は、前記近似関数を推定する際の近似方法が、非線形最小2乗法であるものである。
上記構成によれば、検出した境界位置の信頼性をより正確に判定できる。
また、本発明に係る超音波診断装置は、前記近似関数が、非線形関数である。
上記構成によれば、検出した境界位置の信頼性をより正確に判定できる。
さらに、本発明に係る超音波診断装置は、前記近似関数を推定する際の近似方法が、非線形最小2乗法であるものである。
上記構成によれば、検出した境界位置の信頼性をより正確に判定できる。
本発明によれば、操作者が未熟で超音波プローブの当て方が不適切な場合等に、血管の血流―内膜、中膜外膜境界の正しい位置を検出していない可能性を把握することが可能になるため、正確で信頼性のあるIMT値の測定が可能になる。
以下、本発明の実施の形態にかかる超音波診断装置を図面により説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる超音波診断装置の概略構成を示すブロック図である。ただし、図1には、この超音波診断装置によって受信されたBモード画像も図示されている。Bモード画像は、超音波パルスを血管に向かって発信したときの画像である。
Bモード画像において、30は血管、31は血管の前壁、32は血管の後壁、33は血流領域、301は前壁の外膜、302は前壁の内中膜、303は後壁の内中膜、304は後壁の外膜、310は前壁の中膜−外膜境界、311は前壁の血流−内膜境界、312は後壁の血流−内膜境界、313は後壁の中膜−外膜境界を示す。
送信部1は、超音波パルスを生成して超音波プローブ101へと供給する。ここでは、送信部1は、被検体の体表面から被検体の内部の血管の長軸方向に沿った複数のポイントに向けて超音波パルスを発信する。超音波プローブ101は、送信部1から供給された超音波パルスを生体の皮膚表面20から生体内の血管30に向かって発信する。血管30は、血液が流れる血流領域33を囲むように構成された血管壁を有しており、皮膚表面に近い側の前壁31と遠い側の後壁32とがある。血管壁の内側には、局所的病変であるアテローム306が形成されている。
血管30によって反射された超音波パルスは、超音波プローブ101によって受信され、受信部2および遅延合成部3を経由して振幅情報処理部5ならびに位相情報処理部6へ供給される。振幅情報処理部5では超音波エコー信号の振幅情報から抽出される特徴量を少なくとも一つ、位相情報処理部6では超音波エコー信号の位相情報から抽出される特徴量を少なくとも一つ、それぞれ送出する。
関心領域設定部7では、振幅情報処理部5から送出された超音波エコー信号の振幅強度と位相情報処理部6から送出された生体組織の移動速度のうち少なくとも一方を用いて前記血管30の血流領域33を検出し、血管30の前壁31と後壁32それぞれの血流−内膜境界位置311,312と、中膜−外膜境界位置310,313とを検出するために必要な関心領域を設定する。
境界位置検出部8では、関心領域設定部7から送出された前壁31と後壁32の関心領域ならびに振幅情報処理部5から送出された処理結果のうち少なくとも一つの処理結果ならびに位相情報処理部6から送出された処理結果のうち少なくとも一つの処理結果とに基づいて、前壁31と後壁32の血流−内膜境界位置311,31ならびに中膜−外膜境界位置310,313を検出する。
IMT値算出部9は、血管30の内膜と血流領域33との間の境界位置の1心拍サイクルにおける時間的変化と、中膜の位置の時間的変化とに基づいて、内膜から中膜までの厚みIMT(Intima-Media Thickness)を計測する。IMT算出部9は、1心拍サイクルにおけるIMT値の最大値、最小値および平均値の少なくとも1つを算出する。
この場合、IMT値算出部9は、血管30によって反射された超音波エコーを受信して得られた超音波エコー信号に基づいて、硬さ値変換によって変換された組織の硬さ値を利用して内膜と血流領域33との間の境界位置を検出する場合の硬さ値の変化波形を生成し、硬さ値の変化波形の最大ピーク値を示す点と第2ピーク値を示す点との間の距離をIMT値として検出してもよい。
境界位置検出部8にて検出された前壁31と後壁32のそれぞれにおける、血流−内膜境界位置311,31ならびに中膜−外膜境界位置310,313と、前記IMT値算出部9にて算出されたIMT値とは、画像合成部10へ送出される。
B−モード処理部4では、遅延合成部3を経由して供給された超音波エコー信号に基づいて、血管30の断面を表す画像情報を生成して画像合成部10へ供給する。画像合成部10は、Bモード処理部4から供給された画像情報と境界位置検出部8から供給された結果とを合成して表示部11にモニタ表示する。
なお、モニタに表示されたBモード画像と検出された境界位置に微妙なずれが生ずる場合があるため、境界位置検出部8において、検出された前壁31と後壁32の血流−内膜境界位置311,31ならびに中膜−外膜境界位置310,313に、ある固定値をオフセット値802として加算もしくは減算してもよい。
本実施例における超音波診断装置では、オフセット設定802を境界位置抽出部8に対して行う構成としたが、本発明はそれを限定するものではない。操作者が視覚的に判断する場合と極めて近い境界がモニタに表示されるような構成であれば良い。又、画像合成部10において必要に応じてIMT値算出部9で算出されたIMT値を表示できるようになっているが、本発明はそれを限定するものではない。
信頼性判定部12では、境界位置検出部8において検出された境界位置の、血管30の長軸方向の特徴量から、前記境界位置の信頼性を判定する。以下では、その信頼性判定方法の具体的な内容について説明する。なお、以下の説明では、血管30の後壁32について述べるが、血管30の前壁31に関しても同様の手順で信頼性を判定可能であることは明白であるので説明は省略する。
図2は、音響走査線Hに沿って、皮膚表面からの深度Hとほぼ垂直に位置する、血管の後壁の血流−内膜境界位置ならびに中膜−外膜境界位置を、境界位置検出部8において検出した結果の模式図であり、ある音響走査線Hに沿った血流−内膜境界位置をB0(H)、中膜−外膜境界位置をB1(H)としてある。
B0(H)とB1(H)の平均値をそれぞれMB0、MB1とし、それらの標準偏差をそれぞれSDB0、SDB1とすると、それぞれの境界位置の分布はMB0±SDB0、MB1±SDB1となる。通常、血流と内膜の境界はそれほど複雑な構造をしていないため、境界位置の分布はそれほど広がりをもたない。
そこで、本実施の形態における信頼性判定部12では、血流−内膜境界位置B0(H)の標準偏差SDB0と中膜−内膜境界位置B1(H)の標準偏差SDB1のいずれかが、あらかじめ設定された信頼性閾値121を超える場合、その測定の境界位置は信頼性が低いと判断し、この信頼性判定結果を画像合成部10に伝え、表示部11において境界位置をモニタ表示しないという処置をする。なお、ここでは、信頼性判定部12が、境界位置の平均値と標準偏差とから信頼性を判定する例を示したが、境界位置の平均値と分散とを用いて信頼性を判定してもよい。
なお、上述の説明では、境界位置の信頼性が低い場合、それを画像合成部10に伝え、表示部11において境界位置を表示モニタ表示しない構成にしてあるが、本発明はこれを限定するものではない。例えば、表示部11において、検出した境界位置の信頼性が低い旨を文字で表示するなど、その測定で得られた境界位置の信頼性が低いか高いかを操作者が判断できる構成であればどのような構成でも良い。
また、信頼性判定部12の信頼性判定の結果、信頼性が高い場合にのみIMT値算出部9がIMT値を算出する構成としてもよいし、信頼性判定部12の判定結果にかかわらずIMT値算出部9がIMT値を算出し、IMT値算出結果の信頼性を操作者が把握できるようなモニタ表示等の報知を行ってもよい。
また、上述の信頼性閾値121の値は、通常の血管の構造を考慮した適切な値をあらかじめ設定しておけば良い。
このように本実施形態によれば、操作者が未熟で超音波プローブの当て方が不適切な場合等において、血管の血流―内膜境界、中膜外膜境界の正しい位置を検出していないことを操作者に確実に伝えることができる。したがって、血管の前壁および後壁において、正確で信頼性のあるIMT値を測定可能な超音波診断装置を提供することができる。
(実施の形態2)
以下、本発明の第2の実施の形態について図面を用いて説明する。本発明の第2の実施の形態の概略構成を示すブロック図は図1と同一であり、実施の形態1と同じ構成要素については同じ符号用い、説明を省略する。
又、前記関心領域の設定方法や血管30の前壁31および後壁32の血流−内膜境界位置311,312ならびに中膜−外膜境界位置310,313の検出方法等については、実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。
本実施の形態が、実施の形態1と異なる点は、境界位置検出部8において検出された境界位置の血管30の長軸方向の特徴量から、前記境界位置またはIMT値算出部9において算出されたIMT値の信頼性を判定する方法が異なるということである。以下では、その信頼性判定方法の具体的な内容について説明する。
なお、以下の説明では、血管30の後壁32について述べるが、血管30の前壁31に関しても同様の手順で信頼性を判定可能であることは明白であるので説明は省略する。
図3はその模式図を示したものであり、第1の実施の形態と同様、血管30の後壁32の血流−内膜境界位置ならびに中膜−外膜境界位置を境界位置検出部8において検出した結果の模式図であり、ある音響走査線H上の血流−内膜境界位置をB0(H)、中膜−外膜境界位置をB1(H)としてある。
ここで、図3のように血管30が音響走査線Hに垂直な方向に平行に位置せず、傾いて存在する場合や図1のように内膜にアテローム306のような病変が存在し、血流−内膜境界位置が蛇行しているような場合に、第1の実施の形態で述べたような判定方法を用いると、正確な境界位置が検出されているにも関わらず、境界位置の分布に広がりが生じ、その標準偏差が大きくなるため、信頼性が低いと判定されてしまう場合がある。そこで、本実施の形態においては、以下の手順によって信頼性を判定する。
B0(H)の音響走査線Hに垂直な方向、つまり、深度H方向へある傾きを持った直線とみなし、その近似直線L0(H)=a0H+b0 を線形回帰によって推定する。同様に、B1(H)の深度H方向へある傾きを持った直線とみなし、その近似直線L1(H)=a1H+b1を線形回帰によって推定する。
この場合、次式で定義されるB0(H)とL0(H)との一致度X0ならびにB1(H)とL1(H)との一致度X1を算出する。
X0 = Σ| B0(H) Σ L0(H)|2・・・(1)
X1 = Σ| B1(H) Σ L1(H)|2・・・(2)
そして、X0もしくはX1の値があらかじめ設定された信頼性閾値121を超える場合、その測定結果は信頼性が低いとみなす。
なお、上述の説明では、境界位置を音響走査線に垂直な方向に対してある傾きを持った直線とみなし、線形回帰によってその近似直線を推定しているが、本発明はこれを制限するものではなく、例えば、境界位置を多項式や非線形関数で近似するなどしても良い。また、本発明は、近似直線や近似曲線などの推定方法を線形回帰に限定するものではなく、非線形最小2乗法など、どのような近似方法を用いても良い。
このように本実施形態によれば、血管の形状等により、血管の血流―内膜または中膜外膜境界の正しい位置を検出していないことを操作者に確実に伝えることができる。したがって、血管の前壁および後壁において正確で信頼性のあるIMT値を測定可能な超音波診断装置を提供することができる。
本発明は、操作者が未熟で超音波プローブの当て方が不適切な場合等に、血管の血流―内膜、中膜外膜境界の正しい位置を検出していない可能性を把握することが可能になるため、正確で信頼性のあるIMT値の測定が可能になる効果を有し、医用分野における超音波エコーを利用した血管性状の画像表示や診断などに有用である。
本発明の実施の形態における概略構成を示すブロック図 本発明の実施の形態1における信頼性判定部の動作例を説明するための模式図 本発明の実施の形態2における信頼性判定部の動作例を説明するための模式図
符号の説明
1 送信部
2 受信部
3 遅延合成部
4 Bモード処理部
5 振幅情報処理部
6 位相情報処理部
7 関心領域設定部
8 境界位置検出部
9 IMT値算出部
10 画像合成部
11 表示部
12 信頼性判定部
20 被験体の皮膚表面
30 血管
31 血管の前壁
32 血管の後壁
33 血流領域
51,52 振幅情報処理結果
61,62 位相情報処理結果
101 プローブ
301 前壁の外膜
302 前壁の内中膜
303 後壁の内中膜
304 後壁の外膜
310 前壁の中膜−外膜境界
311 前壁の血流−内膜境界
312 後壁の血流−内膜境界
313 後壁の中膜−外膜境界
801 閾値
802 オフセット

Claims (13)

  1. 被検体の体表面から前記被検体の内部の血管の長軸方向に沿った複数のポイントに向けて超音波パルスを発信する送信部と、
    前記複数のポイントから反射された超音波エコー信号を受信する受信部と、
    前記超音波エコー信号から、前記複数のポイントにおける前記血管の前壁および後壁それぞれにおける、血流領域と内膜との境界位置、および、中膜と外膜との境界位置を検出する境界位置検出部と、
    前記境界位置検出部で検出された境界位置に基づいて、前記血管のIMT値を算出するIMT値算出部と、
    前記複数のポイントにおいて検出された境界位置の、血管の長軸方向の特徴量から、前記境界位置検出部で検出された境界位置の信頼性を判定する信頼性判定部と、
    を備える超音波診断装置。
  2. 前記信頼性判定部の判定結果に基づく報知を行う報知手段を備える請求項1に記載の超音波診断装置。
  3. 前記超音波エコー信号の位相情報を処理し、位相情報処理結果のうち少なくとも一つを前記境界位置検出部へ送出する位相情報処理部と、
    前記超音波エコー信号の振幅情報を処理し、振幅情報処理結果のうち少なくとも一つを前記境界位置検出部へ送出する振幅情報処理部と、
    を備え、
    前記境界位置検出部は、前記位相情報処理結果のうち少なくとも一つと、前記振幅情報処理結果のうち少なくとも一つとから、前記複数のポイントにおける前記血管の前壁および後壁それぞれにおける、血流領域と内膜との境界位置、および、中膜と外膜との境界位置を検出する請求項1または2に記載の超音波診断装置。
  4. 前記位相情報処理結果のうちの一つである生体組織の移動速度、および、前記振幅情報処理結果のうちの一つである超音波エコー信号の強度の少なくとも一方を用いて前記血管の血液が流れる血流領域を検出し、前記血管の体表面に近い前壁および体表面から遠い後壁のそれぞれについて、血流領域と内膜との境界位置、および、中膜と外膜との境界位置を検出するために必要な関心領域を設定する関心領域設定部を備える請求項3に記載の超音波診断装置。
  5. 前記特徴量が、前記境界位置の平均値および標準偏差、または、平均値および分散である請求項1ないし4のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
  6. 前記特徴量が、前記境界位置を血管の長軸方向の関数とみなして推定された近似関数と前記境界位置との不一致度である請求項1ないし4のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
  7. 前記近似関数が、線形関数である請求項6に記載の超音波診断装置。
  8. 前記近似関数が、1次関数である請求項7に記載の超音波診断装置。
  9. 前記近似関数が、多項式関数である請求項7に記載の超音波診断装置。
  10. 前記近似関数を推定する際の近似方法が、線形最小2乗法である請求項6ないし9のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
  11. 前記近似関数を推定する際の近似方法が、非線形最小2乗法である請求項6ないし9のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
  12. 前記近似関数が、非線形関数である請求項6に記載の超音波診断装置。
  13. 前記近似関数を推定する際の近似方法が、非線形最小2乗法である請求項6または12に記載の超音波診断装置。

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