JP4797270B2 - Silicon carbide semiconductor device and manufacturing method thereof - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭化珪素(以下、SiCという)半導体装置及びその製造方法に関するもので、特にJ−FETに適用して好適である。
【0002】
【従来の技術】
図12に、パワー素子として用いられるSiC半導体装置の一例としてnチャネル型のJ−FETの断面構成を示す。図12に示されるように、nチャネル型のJ−FETは、SiCからなるn+型基板J1の上にn-型エピ層J2を成長させた基板を用いて形成される。n-型エピ層J2の表層部にはp型の第1ゲート領域J3が形成されている。そして、第1ベース領域J3上を含み、n-型エピ層J2の上にチャネル層J4が形成されている。そして、このチャネル層J4のうち第1ベース領域J3よりも上層に位置する領域にn+型ソース領域J5が形成されている。また、第1ゲート領域J3のうちn+型ソース領域J5よりも突き出すように延設された部分とオーバラップするように、チャネル層J4の表面にはp型の第2ゲート領域J6が形成されている。そして、第1、第2ゲート領域J3、J6と接するように第1、第2ゲート電極J7、J8が形成されていると共に、n+型ソース領域J5と接するようにソース電極J9が形成され、さらに、n+型基板J1と接するようにドレイン電極J10が形成されて図12に示すJ−FETが構成されている。
【0003】
このような構成のJ−FETをノーマリオフ型とする場合には、第1、第2ゲート電極J7、J8に対して電圧を印加していない際に、第1、第2ゲート領域J3、J6からチャネル層J4に向けて伸びる空乏層によってチャネル層J4がピンチオフされるように設計する。そして、第1、第2ゲート領域J3、J6から伸びる空乏層幅を制御することでチャネルを形成し、チャネルを通じてソース−ドレイン間に電流を流すことで動作するようになっている。
【0004】
そして、このとき第1、第2ゲート領域J3、J6から伸びる空乏層の状態によってノーマリオフ型のJ−FETの耐圧が決まり、空乏層のオーバラップ量が大きい程、耐圧が大きくなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなノーマリオフ型のJ−FETにおいて高耐圧を得ようとすると、オン抵抗が小さくならないし、オン抵抗を小さくするように設計すると、J−FETがノーマリオン型になってしまう。このため、J−FETにおいて、高耐圧と低オン抵抗化を両立することが難しい。
【0006】
また、第2ゲート領域J6、n+型ソース領域J5および第1ゲート領域J3によって形成される寄生PNPバイポーラトランジスタが動作してしまうことを防ぐために、ノーマリオフ型のJ−FETでは、各ゲートによるスイッチング動作はPN接合部でのビルトインポテンシャル(2.8V)で制御することが限界であった。このため、低オン抵抗化を行うことができなかった。
【0007】
本発明は上記点に鑑みて、高耐圧であり、かつ低オン抵抗にできる炭化珪素半導体装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、炭化珪素からなる第1導電型の半導体基板(1)と、半導体基板の主表面上に形成され、該半導体基板よりも高抵抗な炭化珪素よりなる第1導電型の半導体層(2)と、半導体層の表層部の所定領域に形成され、所定深さを有する第2導電型の第1ゲート領域(3)と、半導体層及び第1ゲート領域の上に形成された第1導電型のチャネル層(5)と、チャネル層のうち第1ゲート領域の上に位置する部位に形成された第1導電型のソース領域(6)と、チャネル層の上又はチャネル層の表層部において、第1ゲート領域と対向する部位を含むように形成された第2導電型の第2ゲート領域(7)と、ソース領域に電気的に接続されたソース電極(9)と、第1ゲート領域に電気的に接続された第1ゲート電極(10)と、第2ゲート領域に電気的に接続された第2ゲート電極(11)と、半導体基板の裏面側に形成されたドレイン電極(13)とを有し、チャネル層には、第1ゲート領域と第2ゲート領域とに挟まれる部位において、第1、第2ゲート領域から離間するように第2導電型の第3ゲート領域(15)が備えられていることを特徴としている。
【0009】
このような構成によれば、第1ゲート領域と第3ゲート領域との間、および第3ゲート領域と第2ゲート領域との間の2つの領域でチャネルが形成されるようにできる。このため、従来のようにチャネルが1つのみであった場合と比べると、高耐圧となるような設計(空乏層のオーバラップ量が多くなる設計)を行っても、2つのチャネルにより低オン抵抗とすることが可能となる。これにより、高耐圧であり、かつ低オン抵抗化を図ることができる。
【0010】
請求項3に記載の発明では、第3ゲート領域は、不純物を熱拡散させることによって形成されていることを特徴としている。このような構成によれば、逆バイアス時には低濃度となる部分において空乏層が伸び易くなることから耐圧を稼ぐことができ、順バイアス時には低濃度であることから空乏層を一気に縮めることができる。さらに、逆バイアス時には活性化されていないボロンが活性化状態となって耐圧を稼ぐことが可能となるが、順方向バイアス時にはボロンが活性化状態になることはないため大電流を流すことができるという効果も得られる。
【0011】
なお、請求項1乃至4に記載の炭化珪素半導体装置は、例えば、請求項5に示されるようにトリプルゲート駆動タイプで構成されたり、請求項6、7に示されるようにダブルゲート駆動タイプで構成されたり、請求項8乃至11に示されるようにシングルゲート駆動タイプで構成される。また、請求項12に示すように、第3ゲート領域を第1ゲート領域と第2ゲート領域との間に複数個配置しても良い。
【0012】
請求項13に記載の発明は、請求項1に記載の半導体装置の製造方法に関する。この方法により、請求項1に記載の半導体装置を製造することができる。
【0013】
請求項15に記載の発明では、第3ゲート領域を形成する工程、ソース領域を形成する工程は、チャネル層の上に、第3ゲート領域の形成予定位置およびソース領域の形成予定位置に開口部が形成された第1のマスク材(21)を形成する工程と、第1のマスク材の開口部のうち、ソース領域の形成予定位置に形成されたものを覆う第2のマスク材(22)を形成したのち、該第2のマスク材および第1のマスク材をマスクとしたイオン注入を行うことで、第3ゲート領域を形成する工程と、第1のマスク材の開口部のうち、第3ゲート領域の形成予定位置に形成されたものを覆う第3のマスク材(23)を形成したのち、該第3のマスク材および第1のマスク材をマスクとしたイオン注入を行うことで、ソース領域を形成する工程とを有していることを特徴としている。
【0014】
このように、ソース領域や第3ゲート領域の形成予定位置に開口部が形成された第1のマスク材を用い、この第1のマスク材の開口部のうち、ソース領域の形成予定位置や第3ゲート領域の形成予定位置を順に覆ってイオン注入を行うことで、ソース領域や第3ゲート領域をセルフアライン(自己整合)で形成することができる。これにより、チャネル長のバラツキをなくすことができ、チャネル長のバラツキによって発生する素子のオン抵抗の増加や耐圧の低下を防止することができる。
【0015】
請求項16に記載の発明では、第2ゲート領域を形成する工程は、ソース領域及び第3ゲート領域を形成したのち、第1のマスク材をパターニングすることで、第1のマスクに第2ゲート領域の形成予定位置に開口部を形成する工程と、第1のマスク材の開口部のうち、ソース領域の形成予定位置に形成されたものを覆う第4のマスク材(24)を形成したのち、該第4のマスク材および第1のマスク材をマスクとしたイオン注入を行うことで、第2ゲート領域を形成する工程とを有していることを特徴としている。このように、第2ゲート領域に関しても第1のマスク材を用いることで、この第2ゲート領域もセルフアラインで形成することができる。
【0016】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1に、本発明の第1実施形態における炭化珪素半導体装置として、トリプルゲート駆動タイプのnチャネル型J−FETの断面構造を示す。以下、図1に基づいてJ−FETの構成についての説明を行う。
【0018】
図1は、J−FETは1セル分の断面構成を示したものである。炭化珪素からなるn+型基板1は上面を主表面とし、主表面の反対面である下面を裏面としている。このn+型基板1の主表面上には、基板1よりも低いドーパント濃度を有する炭化珪素からなるn-型エピ層2がエピタキシャル成長されている。
【0019】
n-型エピ層2の表層部における所定領域には、紙面左右において略対称にp+型層からなる第1ゲート領域3が形成されている。また、第1ゲート領域3上を含み、n-型エピ層2の表面にはn-型層で構成されたチャネル層5がエピタキシャル成長されている。このチャネル層5の中層部のうち第1ゲート領域3の上に位置する部位にはn+型ソース領域6が形成されており、また、チャネル層5の表層部のうち少なくとも第1ゲート領域3の上に位置する部位にはp+型層からなる第2ゲート領域7が形成されている。
【0020】
そして、チャネル層5のうち、第1ゲート領域3と第2ゲート領域7との間に挟まれた領域において、第1、第2ゲート領域3、7から離間するように第3ゲート領域15が形成されている。この第3ゲート領域15は、紙面左右において略対称に形成されている。本実施形態におけるJ−FETは、この第3ゲート領域15と第1ゲート領域3との間、および第3ゲート領域15と第2ゲート領域7との間をチャネルとするように構成され、第3ゲート領域15のチャネル長方向における幅により、チャネル長が決定されるようになっている。
【0021】
また、チャネル層5には、n+型ソース領域6の表面部や第1ゲート領域3の表面部まで達する凹部8が形成されている。この凹部8の内には、n+型ソース領域6に電気的に接続されたソース電極9が形成されていると共に、第1ゲート領域3に電気的に接続された第1ゲート電極10が形成された構成となっている。そして、第2ゲート領域7の上層部には、第2ゲート領域7の電位を制御するための第2ゲート電極11が形成され、ソース電極9、第1、第2ゲート電極10、11それぞれがパッシベーション膜12によって絶縁分離された状態となっている。なお、第3ゲート領域15に関しては図1の断面では表されないが、実際には第3ゲート電極(図中点線参照)に電気的に接続された構成となっている。
【0022】
さらに、n+型基板1の裏面側には、n+型基板1と電気的に接続されたドレイン電極13が形成されている。このようにして本実施形態におけるJ−FETが構成されている。
【0023】
以上のように構成されたJ−FETは、ノーマリオフ型で動作するように構成されている。すなわち、第1、第2ゲート電極10、11及び第3ゲート電極に電圧を印加していない時には、チャネル層5が第1〜第3ゲート領域3、7、15から伸びる空乏層によってピンチオフされる。そして、第1、第2ゲート電極10、11及び第3ゲート電極に所望の電圧を印加すると、第1〜第3ゲート領域3、7、15からの空乏層の伸び量が小さくなり、チャネルが形成されて、ソース電極9→n+型ソース領域6→チャネル層5→n-型エピ層2→n+型基板1→ドレイン電極13の順で電流が流れるようになっている。
【0024】
このようなJ−FETにおいては、第1ゲート領域3と第3ゲート領域15との間、および第3ゲート領域15と第2ゲート領域7との間の2つの領域でチャネルが形成されるようにできる。このため、従来のようにチャネルが1つのみであった場合と比べると、高耐圧となるような設計(空乏層のオーバラップ量が多くなる設計)を行っても、2つのチャネルにより低オン抵抗とすることが可能となる。これにより、高耐圧であり、かつ低オン抵抗化が図れるJ−FETとすることができる。
【0025】
また、このようなJ−FETにおいては、オン抵抗や耐圧がチャネルの長さ、つまり第3ゲート領域15のチャネル長方向の幅によって決定されることになる。これに対し、本実施形態では、上述したように、第3ゲート領域15を紙面左右において略対称とし、チャネル長方向の幅が一定の関係となるようにしているため、紙面左右両側においてチャネル長さが等しくなる。このため、チャネル長のバラツキによって発生する素子のオン抵抗の増加や耐圧の低下を防止することが可能となる。
【0026】
次に、図1に示すJ−FETの製造工程を図2〜図5を用いて説明する。
【0027】
〔図2(a)に示す工程〕
まず、n型4H、6H、3C又は15R−SiC基板、すなわちn+型基板1を用意する。例えば、n+型基板1として、厚さが400μm、主表面が(0001)Si面、又は、(112−0)a面のものを用意する。そして、この基板1の主表面に厚さ5μmのn-型エピ層2をエピタキシャル成長させる。この場合、n-型エピ層2は下地の基板1と同様の結晶が得られ、n型4H、6H、3C又は15R−SiC層となる。
【0028】
〔図2(b)に示す工程〕
n-型エピ層2の上の所定領域にLTO(Low Temperature Oxide)膜20を配置し、フォトリソグラフィによってLTO膜20をパターニングして所定領域を開口させる。そして、LTO膜20をマスクとしてイオン注入を行う。具体的には、第1ゲート領域3を形成する予定位置にp型不純物としてボロンをイオン注入する。また、このとき、必要に応じて第1ゲート領域3を形成する予定位置の表面にコンタクト用にアルミニウムをイオン注入しても良い。
【0029】
この後、熱処理を施すことで注入されたイオンを活性化させ、第1ゲート領域3を形成する。なお、この第1ゲート領域3の形成に際し、あまりp型不純物を熱拡散させたくない場合には、熱拡散しにくいAlを用いるか、もしくはボロンに対して炭素を一定割合(好ましくはボロン:炭素=1:10)注入することで熱拡散し難くするとよい。
【0030】
〔図2(c)に示す工程〕
LTO膜20を除去したのち、第1ゲート領域3上を含み、n-型エピ層2の上にエピタキシャル成長によって、n-型層からなるチャネル層5を形成する。このとき、よりノーマリオフ型のJ−FETとし易くするために、チャネル層5の不純物濃度をn-型エピ層2よりも低濃度とすると良い。
【0031】
〔図3(a)に示す工程〕
チャネル層5の表面に第1のマスク材となるLTO膜21を成膜したのち、フォトリソグラフィによってLTO膜21をパターニングし、n+型ソース領域6の形成予定位置および第3ゲート領域15の形成予定位置と対向する部位においてLTO膜21に開口部を形成する。
【0032】
〔図3(b)に示す工程〕
LTO膜21上を含み、チャネル層5の上に第2のマスク材となるポリシリコン膜22を積層したのち、フォトリソグラフィによってポリシリコン膜22をパターニングし、LTO膜21に形成された開口部のうちn+型ソース領域6の形成予定位置に形成された部分をポリシリコン膜22で覆う。
【0033】
そして、LTO膜21及びポリシリコン膜22をマスクとしたイオン注入を行う。具体的には、p型不純物であるボロン又はアルミニウムをイオン注入する。これにより、第3ゲート領域15の形成予定位置にp型不純物が注入される。この後、熱処理によってp型不純物を活性化させることで第3ゲート領域15を形成する。
【0034】
なお、この第3ゲート領域15の形成に際しても、あまりp型不純物を熱拡散させたくない場合には、熱拡散しにくいAlを用いるか、もしくはボロンに対して炭素を一定割合(好ましくはボロン:炭素=1:10)注入することで熱拡散し難くするとよい。
【0035】
〔図3(c)に示す工程〕
ポリシリコン膜22を除去したのち、再び、第3のマスク材となるポリシリコン膜23を積層したのち、フォトリソグラフィによってポリシリコン膜23をパターニングし、LTO膜21に形成された開口部のうち第3ゲート領域15の形成予定位置に形成れた部分をポリシリコン膜23で覆う。
【0036】
そして、LTO膜21及びポリシリコン膜23をマスクとしたイオン注入を行う。具体的には、n型不純物である窒素又はリンをイオン注入する。これにより、n+型ソース領域6を形成する予定位置にn型不純物が注入される。この後、熱処理によってn型不純物を活性化させることでn+型ソース領域6を形成する。
【0037】
なお、図3(b)に示す工程と本工程とは順番を入れ替えても良く、また、各工程における熱処理による不純物の活性化を同時に行うようにしても良い。
【0038】
〔図4(a)に示す工程〕
ポリシリコン膜23を除去したのち、再びLTO膜21のパターニングを行い、LTO膜21に対して第2ゲート領域7の形成予定位置に開口部を形成する。その後、第4のマスク材となるポリシリコン膜24を積層したのち、フォトリソグラフィによってポリシリコン膜24をパターニングし、LTO膜21に形成された開口部のうちn+型ソース領域6の形成予定位置に形成された部分をポリシリコン膜24で覆う。
【0039】
そして、LTO膜21及びポリシリコン膜24をマスクとしたイオン注入を行う。p型不純物であるボロン又はアルミニウムをイオン注入する。これにより、第2ゲート領域7の形成予定位置にp型不純物が注入される。この後、熱処理によってp型不純物を活性化させることで第2ゲート領域7を形成する。
【0040】
なお、この第2ゲート領域7の形成に際しても、あまりp型不純物を熱拡散させたくない場合には、熱拡散しにくいAlを用いるか、もしくはボロンに対して炭素を一定割合(好ましくはボロン:炭素=1:10)注入することで熱拡散し難くするとよい。また、このときの熱処理によって、図3(c)に示す工程でのn+型ソース領域6の活性化を兼ねても良い。
【0041】
〔図4(b)、(c)に示す工程〕
まず、図4(b)に示すように、ポリシリコン膜24を除去すると共に、LTO膜21を除去する。そして、LTO膜25を成膜したのち、フォトリソグラフィによってLTO膜25をパターニングすることで、図4(c)に示すように、n+型ソース領域6上の所定領域においてLTO膜25に開口部を形成する。
【0042】
〔図5(a)、(b)に示す工程〕
LTO膜25をマスクとしたエッチング、例えば反応性イオンエッチング(RIE)を施すことで、図5(a)に示すように、n+型ソース領域6を貫通し、第1ゲート領域3に達する凹部8を形成する。その後、図5(b)に示すように、LTO膜25を除去した後、凹部8内を含む基板表面側に層間絶縁膜12を形成する。
【0043】
〔図5(c)に示す工程〕
層間絶縁膜12をパターニングすることで第1〜第3ゲート領域3、7、15やn+型ソース領域6と連通するコンタクトホールを形成したのち、層間絶縁膜12上に電極層を成膜し、さらに電極層をパターニングすることでソース電極9および第1、第2ゲート電極10、11及び第3ゲート電極を形成する。この後、基板裏面側にドレイン電極13を形成することで図1に示すJ−FETが完成する。
【0044】
以上のような製造方法によると、1つのLTO膜21をマスクとして第3ゲート領域15、n+型ソース領域6、および第2ゲート領域7を形成していることから、これらをセルフアライン(自己整合)で形成することができる。このため、マスクずれによる各要素のバラツキをなくすことが可能となる。
【0045】
また、上述したように、第3ゲート領域15を設け、この第3ゲート領域15によってチャネルが設定されるようにしている。そして、上記製造方法によれば、第3ゲート領域15が必ず第1ゲート領域3と第2ゲート領域7との間に形成されるようにできることから、仮に、第3ゲート領域15の形成位置にバラツキが生じたとしても、チャネル長が第3ゲート領域15のチャネル長方向の幅によって決定され、紙面左右両側において必ず同じチャネル長となるようにできる。
【0046】
従って、本実施形態に示すJ−FETによれば、チャネル長のバラツキによって発生するJ−FETのオン抵抗の増加や耐圧の低下を防止することが可能となる。
【0047】
(第2実施形態)
本実施形態は、第1実施形態に対してJ−FETの製造方法を変えたものである。すなわち、第1実施形態の図3(b)に示す工程に代え、図6(a)に示す工程のように、p型不純物としてボロンを用い、熱処理の際にボロンを拡散させるようにしても良い。このようにすれば、図6(b)に示すように、チャネル設定領域7a、7bが熱拡散によって形成されたJ−FETとなる。このようにしても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0048】
また、このようなp型不純物の拡散によって第3ゲート領域15を形成する場合、第3ゲート領域15は、中央部が高濃度となり、外周部に近づくにつれて低濃度化していく構成となる。このような構成によれば、逆バイアス時には低濃度となる部分において空乏層が伸び易くなることから耐圧を稼ぐことができ、順バイアス時には低濃度であることから空乏層を一気に縮めることができる。
【0049】
さらに、逆バイアス時には活性化されていないボロンが活性化状態となって耐圧を稼ぐことが可能となるが、順方向バイアス時にはボロンが活性化状態になることはないため大電流を流すことができるという効果も得られる。
【0050】
(第3実施形態)
本実施形態は、第1実施形態に対してJ−FETの構造及び製造方法を変更したものである。図7に、本実施形態に示すJ−FETの断面構成を示す。
【0051】
本実施形態では、第1実施形態において形成されていた凹部8(図1参照)が備えられておらず、第1ゲート領域3と第1ゲート電極10との電気的接続をp+型層からなるコンタクト領域14によって行っている。このようにしても第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、図7とは別段面において、第3ゲート領域15もp+型層からなるコンタクト領域14を介して第3ゲート電極に電気的に接続されている。
【0052】
なお、このような構造は、第1実施形態における図5(a)に示す工程に代え、この工程においてp型不純物のイオン注入および、注入された不純物の活性化を行うことで形成される。
【0053】
(第4実施形態)
本実施形態では、第1実施形態に対してJ−FETの構造及び製造方法を変更したものである。図8に、本実施形態におけるJ−FETの断面構成を示す。
【0054】
この図に示されるJ−FETは、p型不純物を高濃度にドーピングしたエピ層によって第2ゲート領域7を形成したものである。このように、第2ゲート領域7がエピ層で構成されたJ−FETであっても第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0055】
次に、本実施形態におけるJ−FETの製造工程を図9〜図11に示し、これらの図に基づき、本実施形態のJ−FETの製造方法について説明する。
【0056】
まず、第1実施形態における図2(a)〜(c)と同様の工程を施す。続いて、図9(a)に示す工程において、チャネル層5の表面上にp型不純物を含んだエピ層を成長させることで、第2ゲート領域7を形成する。この後、図9(b)〜10(a)に示す工程において、第1実施形態における図3(b)、(c)と同様の工程を施す。
【0057】
その後、図10(b)に示すように、LTO膜21及びポリシリコン膜23をマスクとしたまま、第2ゲート領域7の一部をエッチングしたのち、図10(c)に示すように、LTO膜21及びポリシリコン膜23を除去する。
【0058】
そして、図11(a)に示すようにLTO膜31を成膜したのち、パターニングすることでLTO膜31のうちのn+型ソース領域6の上部に開口部を形成する。続いて、図11(b)に示すように、LTO膜31をマスクとしてn+型ソース領域6を貫通し、第1ゲート領域3に達する凹部8を形成したのち、LTO膜31を除去する。
【0059】
この後、図11(c)に示す工程において、第1実施形態における図5(b)と同様の工程を行うことで層間絶縁膜12を形成し、最後に、図5(c)と同様の工程を行うことで、図8に示す本実施形態のJ−FETが完成する。
【0060】
このような製造方法によれば、第3ゲート領域15、第2ゲート領域7およびn+型ソース領域6がセルフアラインで形成されるため、第1実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
【0061】
なお、本実施形態においても、第2実施形態と同様に、第3ゲート領域15を熱拡散させるようにして形成しても良い。
【0062】
(他の実施形態)
上記第1実施形態では、第1〜第3ゲート領域3、7、15に印加する電位を第1、第2ゲート電極10、11及び第3ゲート電極によって個々に制御できるトリプルゲート駆動タイプのJ−FETを例に挙げて説明したが以下に示す各ドライブ形態を採用することが可能である。
【0063】
▲1▼第3ゲート電極とソース電極9とを接続し、第1、第2ゲート電極10、11への印加電位によってチャネルを形成し、J−FETを動作させる。つまり、ダブルゲート駆動タイプとする。これにより、第1、第2ゲート領域3、7は駆動電位、第3ゲート領域15はソース電位となって、2つのチャネルが形成されることになる。なお、この場合、第3ゲート領域15をフローティング状態としても、同様にダブルゲート駆動タイプの動作を行うことになる。
【0064】
▲2▼第1ゲート電極10とソース電極9とを接続すると共に、第3ゲート領域をフローティング状態にする。そして、第2ゲート電極11への印加電位によってチャネルを形成し、J−FETを動作させる。つまり、シングルゲート駆動タイプとする。これににより、第1ゲート領域3はソース電位、第3ゲート領域15はフローティング電位、第2ゲート領域7は駆動電位となることから、2つのチャネルのうち紙面上側に位置するものがチャネルとして働くことになる。
【0065】
▲3▼第2ゲート電極11とソース電極9とを接続すると共に、第3ゲート領域をフローティング状態にする。そして、第1ゲート電極10への印加電位によってチャネルを形成し、J−FETを動作させる。つまり、シングルゲート駆動タイプとする。これにより、第1ゲート領域3は駆動電位、第3ゲート領域15はフローティング電位、第2ゲート領域7はソース電位となることから、2つのチャネルのうち紙面下側上側に位置するものがチャネルとして働くことになる。
【0066】
▲4▼第1、第2ゲート電極10、11とソース電極9とを接続すると共に、第3ゲート電極への印加電位によってチャネルを形成し、J−FETを動作させる。つまり、シングルゲート駆動タイプとする。これにより、第1、第2ゲート領域3、7はソース電位、第3ゲート領域15は駆動電位となることから、2つのチャネルが形成されることになる。
【0067】
▲5▼第1ゲート電極10及び第3ゲート電極とソース電極9とを接続すると共に、第2ゲート電極11への印加電位によってチャネルを形成し、J−FETを動作させる。つまり、シングルゲート駆動タイプとする。これににより、第1、第3ゲート領域3、15はソース電位、第2ゲート領域7は駆動電位となることから、2つのチャネルのうち紙面上側に位置するものがチャネルとして働くことになる。
【0068】
▲6▼第2ゲート電極11及び第3ゲート電極とソース電極9とを接続すると共に、第1ゲート電極10への印加電位によってチャネルを形成し、J−FETを動作させる。つまり、シングルゲート駆動タイプとする。これににより、第2、第3ゲート領域7、15はソース電位、第1ゲート領域3は駆動電位となることから、2つのチャネルのうち紙面下側に位置するものがチャネルとして働くことになる。
【0069】
以上説明したように、J−FETをトリプルゲート駆動タイプとするのみでなく、ダブルゲート駆動タイプ、シングルゲート駆動タイプとしてもよい。また、ここでは、第1、第2ゲート領域3、7の間に第3ゲート領域15を1つのみ設けるようにしたが、第3ゲート領域15を紙面縦方向に並べ、チャネルの数を2つよりも大きな複数としてもよい。すなわち、第1、第2、第3ゲート領域3、7、15がN個であったとすれば、チャネルの数がN−1となるようにすることが可能である。
【0070】
なお、上記実施形態では、nチャネル型のJ−FETに関して説明したが、勿論、各構成要素の導電型を逆にしたJ−FETにも本発明を適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態におけるJ−FETの断面構成を示す図である。
【図2】図1におけるJ−FETの製造工程を示した図である。
【図3】図2に続くJ−FETの製造工程を示した図である。
【図4】図3に続くJ−FETの製造工程を示した図である。
【図5】図4に続くJ−FETの製造工程を示した図である。
【図6】本発明の第2実施形態におけるJ−FETの製造工程を示した図である。
【図7】本発明の第3実施形態におけるJ−FETの断面構成を示す図である。
【図8】本発明の第4実施形態におけるJ−FETの断面構成を示す図である。
【図9】図8におけるJ−FETの製造工程を示した図である。
【図10】図9に続くJ−FETの製造工程を示した図である。
【図11】図10に続くJ−FETの製造工程を示した図である。
【図12】従来におけるJ−FETの断面構成を示した図である。
【符号の説明】
1…n+型基板、2…n-型エピ層、3…第1ゲート領域、5…チャネル層、
6…n+型ソース領域、7…第2ゲート領域、8…凹部、9…ソース電極、
10、11…第1、第2ゲート電極、13…ドレイン電極、
15…第3ゲート領域。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a silicon carbide (hereinafter referred to as SiC) semiconductor device and a method for manufacturing the same, and is particularly suitable for application to a J-FET.
[0002]
[Prior art]
FIG. 12 shows a cross-sectional configuration of an n-channel J-FET as an example of a SiC semiconductor device used as a power element. As shown in FIG. 12, the n-channel J-FET is formed using a substrate in which an n − type epilayer J2 is grown on an n + type substrate J1 made of SiC. A p-type first gate region J3 is formed in the surface layer portion of the n − -type epi layer J2. A channel layer J4 is formed on the n − -type epi layer J2 including the first base region J3. An n + -type source region J5 is formed in a region located above the first base region J3 in the channel layer J4. Further, a p-type second gate region J6 is formed on the surface of the channel layer J4 so as to overlap with a portion of the first gate region J3 that extends so as to protrude from the n + -type source region J5. ing. The first and second gate electrodes J7 and J8 are formed so as to be in contact with the first and second gate regions J3 and J6, and the source electrode J9 is formed so as to be in contact with the n + -type source region J5. Further, a drain electrode J10 is formed so as to be in contact with the n + type substrate J1, and the J-FET shown in FIG. 12 is configured.
[0003]
When the J-FET having such a configuration is a normally-off type, when no voltage is applied to the first and second gate electrodes J7 and J8, the first and second gate regions J3 and J6 The channel layer J4 is designed to be pinched off by a depletion layer extending toward the channel layer J4. The channel is formed by controlling the width of the depletion layer extending from the first and second gate regions J3 and J6, and the operation is performed by passing a current between the source and the drain through the channel.
[0004]
At this time, the withstand voltage of the normally-off J-FET is determined by the state of the depletion layer extending from the first and second gate regions J3 and J6, and the withstand voltage increases as the overlap amount of the depletion layer increases.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, when trying to obtain a high breakdown voltage in such a normally-off type J-FET, the on-resistance does not become small, and if the on-resistance is designed to be small, the J-FET becomes a normally-on type. For this reason, it is difficult for J-FETs to achieve both high breakdown voltage and low on-resistance.
[0006]
Further, in order to prevent the parasitic PNP bipolar transistor formed by the second gate region J6, the n + -type source region J5 and the first gate region J3 from operating, in the normally-off type J-FET, switching by each gate is performed. The operation was limited by the built-in potential (2.8 V) at the PN junction. For this reason, it was not possible to reduce the on-resistance.
[0007]
In view of the above points, an object of the present invention is to provide a silicon carbide semiconductor device that has a high breakdown voltage and a low on-resistance.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, according to the first aspect of the present invention, the first conductivity type semiconductor substrate (1) made of silicon carbide and the main surface of the semiconductor substrate are formed and have a higher resistance than the semiconductor substrate. A first conductivity type semiconductor layer (2) made of silicon carbide; a second conductivity type first gate region (3) having a predetermined depth formed in a predetermined region of a surface layer portion of the semiconductor layer; A first conductivity type channel layer (5) formed on the first gate region, and a first conductivity type source region (6) formed in a portion of the channel layer located on the first gate region. And a second conductivity type second gate region (7) formed so as to include a portion facing the first gate region on the channel layer or on the surface layer portion of the channel layer, and electrically connected to the source region Electrically connected to the source electrode (9) and the first gate region. A first gate electrode (10) formed, a second gate electrode (11) electrically connected to the second gate region, and a drain electrode (13) formed on the back side of the semiconductor substrate, The channel layer is provided with a third gate region (15) of the second conductivity type so as to be separated from the first and second gate regions at a portion sandwiched between the first gate region and the second gate region. It is characterized by that.
[0009]
According to such a configuration, a channel can be formed in two regions between the first gate region and the third gate region and between the third gate region and the second gate region. For this reason, compared to the case where there is only one channel as in the prior art, even if a design with a high breakdown voltage (design that increases the amount of overlap of the depletion layer) is performed, the two channels are low on. It becomes possible to use a resistor. As a result, a high breakdown voltage and a low on-resistance can be achieved.
[0010]
According to a third aspect of the present invention, the third gate region is formed by thermally diffusing impurities. According to such a configuration, the depletion layer easily grows at a low concentration portion at the time of reverse bias, so that a withstand voltage can be obtained, and at the time of forward bias, the depletion layer can be contracted at a stroke because of the low concentration. In addition, boron that has not been activated becomes active in reverse bias and can withstand a breakdown voltage. However, since boron does not become active in forward bias, a large current can flow. The effect is also obtained.
[0011]
Note that the silicon carbide semiconductor device according to any one of
[0012]
A thirteenth aspect of the present invention relates to a method for manufacturing the semiconductor device according to the first aspect. By this method, the semiconductor device according to
[0013]
According to the fifteenth aspect of the present invention, the step of forming the third gate region and the step of forming the source region include opening portions at the formation position of the third gate region and the formation position of the source region on the channel layer Forming a first mask material (21) formed with a second mask material (22) covering a portion of the opening of the first mask material formed at a planned formation position of the source region And forming a third gate region by performing ion implantation using the second mask material and the first mask material as a mask, and among the openings of the first mask material, After forming the third mask material (23) covering what is formed at the formation position of the three gate region, by performing ion implantation using the third mask material and the first mask material as a mask, Forming a source region It is characterized in that there.
[0014]
As described above, the first mask material in which the opening is formed at the planned formation position of the source region and the third gate region is used, and the planned formation position of the source region and the first of the openings of the first mask material are used. The source region and the third gate region can be formed by self-alignment (self-alignment) by covering the planned formation positions of the three gate regions in order and performing ion implantation. Thereby, variations in channel length can be eliminated, and an increase in on-resistance and a decrease in breakdown voltage due to variations in channel length can be prevented.
[0015]
In the invention according to claim 16, in the step of forming the second gate region, the source region and the third gate region are formed, and then the first mask material is patterned to form the second gate region on the first mask. After forming the opening at the region formation scheduled position and forming the fourth mask material (24) covering the first mask material opening formed at the source region formation planned position And a step of forming a second gate region by performing ion implantation using the fourth mask material and the first mask material as a mask. As described above, the second gate region can also be formed by self-alignment by using the first mask material for the second gate region.
[0016]
In addition, the code | symbol in the bracket | parenthesis of each said means shows the correspondence with the specific means as described in embodiment mentioned later.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
(First embodiment)
FIG. 1 shows a cross-sectional structure of a triple gate drive type n-channel J-FET as a silicon carbide semiconductor device according to the first embodiment of the present invention. Hereinafter, the configuration of the J-FET will be described with reference to FIG.
[0018]
FIG. 1 shows a cross-sectional configuration of one cell of a J-FET. The n + type substrate 1 made of silicon carbide has an upper surface as a main surface and a lower surface opposite to the main surface as a back surface. On the main surface of n + type substrate 1, n −
[0019]
In a predetermined region in the surface layer portion of the n −
[0020]
Then, in the region sandwiched between the
[0021]
The
[0022]
Further, on the back side of the n + -
[0023]
The J-FET configured as described above is configured to operate in a normally-off type. That is, when no voltage is applied to the first and
[0024]
In such a J-FET, a channel is formed in two regions between the
[0025]
In such a J-FET, on-resistance and breakdown voltage are determined by the length of the channel, that is, the width of the
[0026]
Next, the manufacturing process of the J-FET shown in FIG. 1 will be described with reference to FIGS.
[0027]
[Step shown in FIG. 2 (a)]
First, an n-type 4H, 6H, 3C or 15R-SiC substrate, that is, an n + -
[0028]
[Step shown in FIG. 2 (b)]
An LTO (Low Temperature Oxide)
[0029]
Thereafter, heat treatment is performed to activate the implanted ions, and the
[0030]
[Step shown in FIG. 2 (c)]
After removing the
[0031]
[Step shown in FIG. 3 (a)]
After forming the
[0032]
[Step shown in FIG. 3B]
After the
[0033]
Then, ion implantation is performed using the
[0034]
In the formation of the
[0035]
[Step shown in FIG. 3 (c)]
After removing the
[0036]
Then, ion implantation is performed using the
[0037]
Note that the order of the step shown in FIG. 3B and this step may be interchanged, and the activation of impurities by heat treatment in each step may be performed simultaneously.
[0038]
[Step shown in FIG. 4 (a)]
After removing the
[0039]
Then, ion implantation is performed using the
[0040]
In the formation of the
[0041]
[Steps shown in FIGS. 4B and 4C]
First, as shown in FIG. 4B, the
[0042]
[Steps shown in FIGS. 5A and 5B]
By performing etching using the
[0043]
[Step shown in FIG. 5 (c)]
After patterning the
[0044]
According to the manufacturing method as described above, the
[0045]
Further, as described above, the
[0046]
Therefore, according to the J-FET shown in the present embodiment, it is possible to prevent an increase in on-resistance and a decrease in breakdown voltage caused by variations in channel length.
[0047]
(Second Embodiment)
In the present embodiment, the manufacturing method of the J-FET is changed from that of the first embodiment. That is, instead of the process shown in FIG. 3B of the first embodiment, boron is used as a p-type impurity and boron is diffused during the heat treatment as in the process shown in FIG. good. In this way, as shown in FIG. 6B, the channel setting regions 7a and 7b are J-FETs formed by thermal diffusion. Even if it does in this way, the effect similar to 1st Embodiment can be acquired.
[0048]
Further, when the
[0049]
In addition, boron that has not been activated becomes active in reverse bias and can withstand a breakdown voltage. However, since boron does not become active in forward bias, a large current can flow. The effect is also obtained.
[0050]
(Third embodiment)
In the present embodiment, the structure and manufacturing method of the J-FET are changed with respect to the first embodiment. FIG. 7 shows a cross-sectional configuration of the J-FET shown in this embodiment.
[0051]
In the present embodiment, the recess 8 (see FIG. 1) formed in the first embodiment is not provided, and the electrical connection between the
[0052]
Such a structure is formed by performing ion implantation of p-type impurities and activation of the implanted impurities in this step instead of the step shown in FIG. 5A in the first embodiment.
[0053]
(Fourth embodiment)
In the present embodiment, the structure and manufacturing method of the J-FET are changed with respect to the first embodiment. FIG. 8 shows a cross-sectional configuration of the J-FET in this embodiment.
[0054]
In the J-FET shown in this figure, the
[0055]
Next, the manufacturing process of the J-FET in this embodiment is shown in FIGS. 9 to 11, and the manufacturing method of the J-FET of this embodiment will be described based on these drawings.
[0056]
First, steps similar to those in FIGS. 2A to 2C in the first embodiment are performed. Subsequently, in the step shown in FIG. 9A, the
[0057]
Thereafter, as shown in FIG. 10B, the
[0058]
Then, after forming the
[0059]
Thereafter, in the process shown in FIG. 11C, the same process as that in FIG. 5B in the first embodiment is performed to form the
[0060]
According to such a manufacturing method, since the
[0061]
In the present embodiment, the
[0062]
(Other embodiments)
In the first embodiment, the potential applied to the first to
[0063]
(1) The third gate electrode and the
[0064]
(2) The
[0065]
(3) The
[0066]
(4) The first and
[0067]
(5) The
[0068]
(6) The
[0069]
As described above, the J-FET is not limited to the triple gate drive type, but may be a double gate drive type or a single gate drive type. Here, only one
[0070]
In the above embodiment, the n-channel type J-FET has been described, but the present invention can of course be applied to a J-FET in which the conductivity type of each component is reversed.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a cross-sectional configuration of a J-FET in a first embodiment of the present invention.
2 is a view showing a manufacturing process of the J-FET in FIG. 1. FIG.
3 is a diagram showing manufacturing steps of the J-FET following FIG. 2. FIG.
4 is a diagram showing manufacturing steps of the J-FET following FIG. 3. FIG.
5 is a diagram showing manufacturing steps of the J-FET following FIG. 4. FIG.
FIG. 6 is a diagram showing a manufacturing process of a J-FET in a second embodiment of the present invention.
FIG. 7 is a diagram showing a cross-sectional configuration of a J-FET in a third embodiment of the present invention.
FIG. 8 is a diagram showing a cross-sectional configuration of a J-FET in a fourth embodiment of the present invention.
9 is a view showing a manufacturing process of the J-FET in FIG. 8. FIG.
10 is a drawing showing the manufacturing process for the J-FET following FIG. 9. FIG.
FIG. 11 is a view showing a manufacturing process of the J-FET following FIG. 10;
FIG. 12 is a diagram showing a cross-sectional configuration of a conventional J-FET.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
6 ... n + type source region, 7 ... second gate region, 8 ... recess, 9 ... source electrode,
10, 11 ... first and second gate electrodes, 13 ... drain electrodes,
15: Third gate region.
Claims (17)
前記半導体基板の主表面上に形成され、該半導体基板よりも高抵抗な炭化珪素よりなる第1導電型の半導体層(2)と、
前記半導体層の表層部の所定領域に形成され、所定深さを有する第2導電型の第1ゲート領域(3)と、
前記半導体層及び前記第1ゲート領域の上に形成された第1導電型のチャネル層(5)と、
前記チャネル層のうち前記第1ゲート領域の上に位置する部位に形成された第1導電型のソース領域(6)と、
前記チャネル層の上又は前記チャネル層の表層部において、前記第1ゲート領域と対向する部位を含むように形成された第2導電型の第2ゲート領域(7)と、
前記ソース領域に電気的に接続されたソース電極(9)と、
前記第1ゲート領域に電気的に接続された第1ゲート電極(10)と、
前記第2ゲート領域に電気的に接続された第2ゲート電極(11)と、
前記半導体基板の裏面側に形成されたドレイン電極(13)とを有し、
前記チャネル層には、前記第1ゲート領域と前記第2ゲート領域とに挟まれる部位において、前記第1、第2ゲート領域から離間するように第2導電型の第3ゲート領域(15)が備えられていることを特徴とする炭化珪素半導体装置。A first conductivity type semiconductor substrate (1) made of silicon carbide;
A first conductivity type semiconductor layer (2) made of silicon carbide formed on a main surface of the semiconductor substrate and having a higher resistance than the semiconductor substrate;
A first conductivity type first gate region (3) formed in a predetermined region of a surface layer portion of the semiconductor layer and having a predetermined depth;
A first conductivity type channel layer (5) formed on the semiconductor layer and the first gate region;
A source region (6) of a first conductivity type formed in a portion of the channel layer located above the first gate region;
A second gate region (7) of a second conductivity type formed so as to include a portion facing the first gate region on the channel layer or in a surface layer portion of the channel layer;
A source electrode (9) electrically connected to the source region;
A first gate electrode (10) electrically connected to the first gate region;
A second gate electrode (11) electrically connected to the second gate region;
A drain electrode (13) formed on the back side of the semiconductor substrate;
The channel layer has a third gate region (15) of a second conductivity type so as to be separated from the first and second gate regions at a portion sandwiched between the first gate region and the second gate region. A silicon carbide semiconductor device comprising the silicon carbide semiconductor device.
前記半導体層の表層部の所定領域に、所定深さを有する第2導電型の第1ゲート領域(3)を形成する工程と、
前記半導体層及び前記第1ゲート領域の上に第1導電型のチャネル層(5)を形成する工程と、
前記チャネル層のうち前記第1ゲート領域の上に位置する部位に、第1導電型のソース領域(6)を形成する工程と、
前記チャネル層の上又は前記チャネル層の表層部において、前記第1ゲート領域と対向する部位を含むように、第2導電型の第2ゲート領域(7)を形成する工程と、
前記ソース領域に電気的に接続されるソース電極(9)、前記第1ゲート領域に電気的に接続される第1ゲート電極(10)、前記第2ゲート領域に電気的に接続される第2ゲート電極(11)を形成する工程と、
前記半導体基板の裏面側にドレイン電極(13)を形成する工程とを有してなる炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
前記チャネル層の中層部に第2導電型不純物をイオン注入することで、前記第1ゲート領域と前記第2ゲート領域との間において、前記第1、第2ゲート領域から離間するように、第2導電型の第3ゲート領域を形成する工程を有していることを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。Forming a first conductive type semiconductor layer (2) made of silicon carbide having a higher resistance than the semiconductor substrate on a main surface of the first conductive type semiconductor substrate (1) made of silicon carbide;
Forming a second conductivity type first gate region (3) having a predetermined depth in a predetermined region of a surface layer portion of the semiconductor layer;
Forming a channel layer (5) of a first conductivity type on the semiconductor layer and the first gate region;
Forming a first conductivity type source region (6) in a portion of the channel layer located on the first gate region;
Forming a second conductivity type second gate region (7) on the channel layer or in a surface layer portion of the channel layer so as to include a portion facing the first gate region;
A source electrode (9) electrically connected to the source region, a first gate electrode (10) electrically connected to the first gate region, and a second electrically connected to the second gate region. Forming a gate electrode (11);
Forming a drain electrode (13) on the back side of the semiconductor substrate, the method for manufacturing a silicon carbide semiconductor device,
By ion-implanting a second conductivity type impurity into the middle layer of the channel layer, the first and second gate regions are spaced apart from each other between the first gate region and the second gate region. A method for manufacturing a silicon carbide semiconductor device, comprising the step of forming a third gate region of two conductivity types.
前記チャネル層の上に、前記第3ゲート領域の形成予定位置および前記ソース領域の形成予定位置に開口部が形成された第1のマスク材(21)を形成する工程と、
前記第1のマスク材の開口部のうち、前記ソース領域の形成予定位置に形成されたものを覆う第2のマスク材(22)を形成したのち、該第2のマスク材および前記第1のマスク材をマスクとしたイオン注入を行うことで、前記第3ゲート領域を形成する工程と、
前記第1のマスク材の開口部のうち、前記第3ゲート領域の形成予定位置に形成されたものを覆う第3のマスク材(23)を形成したのち、該第3のマスク材および前記第1のマスク材をマスクとしたイオン注入を行うことで、前記ソース領域を形成する工程とを有していることを特徴とする請求項13又は14に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。The step of forming the third gate region and the step of forming the source region include:
Forming a first mask material (21) having an opening formed on the channel layer at a planned formation position of the third gate region and a planned formation position of the source region;
After forming a second mask material (22) that covers an opening of the first mask material that is formed at the planned formation position of the source region, the second mask material and the first mask material are formed. A step of forming the third gate region by performing ion implantation using a mask material as a mask;
After forming a third mask material (23) that covers an opening of the first mask material formed at a position where the third gate region is to be formed, the third mask material and the first mask material are formed. The method for manufacturing a silicon carbide semiconductor device according to claim 13, further comprising a step of forming the source region by performing ion implantation using one mask material as a mask.
前記ソース領域及び前記第3ゲート領域を形成したのち、前記第1のマスク材をパターニングすることで、前記第1のマスクに前記第2ゲート領域の形成予定位置に開口部を形成する工程と、
前記第1のマスク材の開口部のうち、前記ソース領域の形成予定位置に形成されたものを覆う第4のマスク材(24)を形成したのち、該第4のマスク材および前記第1のマスク材をマスクとしたイオン注入を行うことで、前記第2ゲート領域を形成する工程とを有していることを特徴とする請求項15に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。Forming the second gate region comprises:
Forming the opening at the formation position of the second gate region in the first mask by patterning the first mask material after forming the source region and the third gate region;
After forming a fourth mask material (24) that covers an opening of the first mask material that is formed at the planned formation position of the source region, the fourth mask material and the first mask material are formed. The method of manufacturing a silicon carbide semiconductor device according to claim 15, further comprising: forming the second gate region by performing ion implantation using a mask material as a mask.
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