JP4797051B2 - コレットチャック - Google Patents

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Description

本発明は、例えば自動旋盤等の工作機械に装着して使用されるチタン融合コレットチャック及びコバルト融合コレットチャックに関する。
従来から、各種工作機械において被加工物又は工具を把持するためにコレットチャックが用いられている。このようなコレットチャックでは、被加工物と当接する把持面及び/又は工作機械側の支持体と当接する例えば円錐台状のテーパ面等に、磨耗及び傷による精度低下を防止するための表面硬質層が形成されている場合がある(例えば、特許文献1,2)。
特許文献1には、コレットチャックの把持面に超硬材料のチップをろう付けする技術と、テーパ面に硬質カーボン被膜を形成する技術とが開示されている。また、特許文献2には、コレットチャックの把持面とテーパ面との少なくとも一方に、直接又は中間被膜層を介して硬質カーボン被膜を形成する技術が開示されている。
特開2006−35401号公報 特開平9−38802号公報
特許文献1に開示されているような超硬材料による技術には、以下のような問題点がある。例えば、超硬材料、一般的には炭化タングステン(WC)を使用した所謂超硬合金は、耐磨耗性の観点からは十分ではない。また、上述のように超硬合金をろう付けするため、ろう付けが不完全な場合に超硬合金が剥がれやすくなる等、品質面での問題点がある。ここで、ろう付けの良否は外観部の表面検査によるしかなく、ろう付けが完全かどうかを確実に検査することは困難である。また、製造中の超硬合金の欠損、ろう付けに伴う加工及び洗浄等による工数の増大、及びろう材料等の追加によるコストアップ等の問題点もある。
また、特許文献2に開示されているような硬質カーボン被膜による技術には、以下のような問題点がある。例えば、コレットチャックの基材に直接硬質カーボン被膜を形成すると、被膜が剥がれやすくなるという問題点がある。
上記の中間被膜層の材料としては、特許文献2に開示されたシリコン等の化合物もしくはチタン等の炭化物、超硬合金、サーメット又はセラミック等が提案されている。しかしながら、シリコン等の化合物又はチタン等の炭化物を従来の方法で母材にコーティングすると、母材と中間被膜層とが剥離しやすくなってしまうという問題点がある。また、超硬合金を用いる場合には、上記特許文献1と同様の問題点がある。さらに、サーメット又はセラミック等を中間被膜層として使用する場合にも、それらをろう付け又は接着しなければならないため、工数、時間及びコストの増大を招いてしまう。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、低コストで高品質の表面硬質層を備えるコレットチャックを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係るコレットチャックは、
基材と、
前記基材から形成され、対象物を把持する把持部と、
前記基材から形成され、前記対象物を利用する装置の支持体に支持される被支持部と、を備え、
前記基材の表面にはチタン化合物の被膜が形成されており、
前記被膜は、放電により前記基材上に形成されたものであり、
前記把持部の内周面に形成された前記被膜は、表面に所定の面粗度の凹凸形状を有することにより、前記対象物の把持を所定の把持力にする、
ことを特徴とする。
前記コレットチャックにおいて、前記被膜が、前記対象物に当接する前記把持部の内周面に形成されていてもよい。
また、前記被膜が、前記支持体に当接する前記被支持部の外周面に形成されていてもよい。
また、前記被膜が、前記対象物に当接する前記把持部の内周面と前記支持体に当接する前記被支持部の外周面とに形成されていてもよい。
また、本発明の第2の観点に係るコレットチャックは、
基材と、
前記基材から形成され、対象物を把持する把持部と、
前記基材から形成され、前記対象物を利用する装置の支持体に支持される被支持部と、を備え、
前記基材の表面にはコバルト合金の被膜が形成されており、
前記被膜は、放電により前記基材上に形成されたものであり、
前記把持部の内周面に形成された前記被膜は、表面に所定の面粗度の凹凸形状を有することにより、前記対象物の把持を所定の把持力にする、
ことを特徴とする。
前記コレットチャックにおいて、前記被膜が、前記対象物に当接する前記把持部の内周面に形成されていてもよい。
また、前記被膜が、前記支持体に当接する前記被支持部の外周面に形成されていてもよい。
また、前記被膜が、前記対象物に当接する前記把持部の内周面と前記支持体に当接する前記被支持部の外周面とに形成されていてもよい。
本発明によれば、コレットチャックの基材の表面に、基材とチタン化合物(又はコバルト合金)とが融合し膜厚方向においてチタン濃度(又はコバルト濃度)の傾斜分布を有する被膜が形成されるため、ろう付け等の工程を省略できるとともに、剥がれにくい安定した被膜が得られる。従って、本発明によれば、低コストで高品質の表面硬質層を備えるコレットチャックを提供することができる。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1(a)は本実施形態のコレットチャック10を示す図であり、図1(b)のI−I線で切断した断面図である。図1(b)はコレットチャック10の正面図である。
図1(a),(b)に示すように、コレットチャック10は、円筒状をなす胴部12の一端から、軸方向から見て図示の例では3つの切片21が突出した形状を備えている。切片21は、すり割り部20によって、軸方向から見て等分割するように配置されており、これによってコレットチャック10は全体として概ね円筒状をなしている。なお、以下の構成の説明において、切片21については特に断りの無い限り集合体として扱う。
切片21は、その先端側に、ヘッド部11を備えている。ヘッド部11は、先端側に円筒部13と、胴部12側に向いた円錐台状のテーパ部15と、を備えている。ヘッド部11の内径側には、3つの切片21のそれぞれに把持面18が設けられている。この把持面18は全体として、円形の把持孔17の内径面を構成している。
胴部12は、切片21の根元の外径と略同じ外径を有する部分と、それよりわずかに大きい外径を有する嵌合部16とを備えている。胴部12の中空部19の内径は、被加工物等が干渉しないように把持孔17の内径よりも大きくなっている。
本実施形態のコレットチャック10のうち上述した各部は、ばね鋼等の鋼材から一体として形成されており、コレットチャック10の基材を構成している。
また、コレットチャック10は、その一部の表面に、チタン浸透被膜22を備えている。図1(a)の例では、把持面18の表面にチタン浸透被膜22aが形成されており、テーパ部15の外面にチタン浸透被膜22bが形成されており、嵌合部16の外面にチタン浸透被膜22cが形成されている。
チタン浸透被膜22は、基材に近い方において、炭化チタン(TiC)がコレットチャック10の基材と融合し、膜厚方向においてTi濃度が傾斜変化する、傾斜組成を有している。即ち、基材に近くなるほどTi濃度が低く、表面に近くなるほどTi濃度が高くなっている。チタン浸透被膜22の表面側の層はほぼTiCのみの層であり、表層はHv2000以上のビッカース硬さを有している。なお、このチタン浸透被膜22については、被膜の形成方法の説明において後述する。
次に、上述の如く構成されたコレットチャック10の動作について説明する。本実施形態において、コレットチャック10は、自動旋盤にヘッド部11から胴部12に向かって押圧されて装着される。このとき、テーパ部15の外面と嵌合部16の外面とが自動旋盤の支持部材に支持される。また、加工時に、コレットチャック10の3つの切片21が棒状の被加工物(ワーク)を把持面18で把持する。
ここで、把持面18、テーパ部15の外面(テーパ面)及び嵌合部16の外面にそれぞれ硬質のチタン浸透被膜22a〜22cが形成されていることで、被加工物又は支持部材と当接することによる経時的な磨耗及び傷の発生が抑制される。
次に、本実施形態のチタン浸透被膜22の形成方法について、図2〜図5を参照して説明する。なお、図2(a)〜(c)及び図5(a),(b)では、図示の便宜上、精密バイス35、基材36、専用治具37、及び専用治具38のみ断面表示している。
本実施形態のチタン浸透被膜22の形成方法では、図2(a)に示すように、油槽31、定盤33及び制御部45を備えた加工機30を使用する。定盤33は油槽31内に据え付けられており、油槽31の開口側(上部側)に向いた平面である基準面34を備えている。制御部45は、CPU(Central Processing Unit)及び記憶装置等を備えており、加工機30の動作全般を制御する。
先ず、図2(a)に示すように、コレットチャック10の基材36を、被膜形成用の定盤33にセットする。図示の例では、基材36は、定盤33の基準面34の上にヘッド部11側が上になるように載置されており、専用治具37,38及び精密バイス35で固定できるようになっている。基材36、専用治具37,38及び精密バイス35をセットした状態で、油槽31内には基材36が油面32aの下になるように絶縁油32が満たされている。また、把持孔17に相当する基材36の孔170の上には、フローティングホルダー39に取り付けられた電極40が用意されている。電極40は、TiCの焼結体として形成され、直径が孔170の内径より小さい円柱状の形状を有している。電極40のフローティングホルダー39からの突出長さは孔170に応じて適宜定められている。
次に、図2(b)に示すように、フローティングホルダー39に取り付けられた電極40を、孔170に挿入する。電極40は、図2(b)に矢印で示すように、制御部45のサーボ制御によって互いに直交するx,y,z軸方向に移動可能である。図示の例では、z軸方向は電極40の軸方向である。そして、電極40と孔170の加工面とが平行となるように調整した後、精密バイス35を用いて基材36を固定する。
次に、加工機30の加工基準位置を設定するとともに、加工条件を選択する。具体的には、例えば、(1)電極40の外径と基材36の内径寸法、基材36の上面座標をプログラムに入力し、(2)仕上げ面粗さに対応する加工条件を選定し、(3)電極40の軸中心位置と取付け高さを設定し、(4)基材36の内径中心位置を設定する。なお、上記の設定は、制御部45に対するユーザからの入力、又は予め記憶されたプログラムに従って制御部45が取得した位置データ等に基づいて行われる。
ここで、加工条件とは、例えば、電極40と基材36とのクリアランス、電極40の材質、基材36の材質、極性、パルス幅、電極40の上昇距離、電極40の降下時間、電圧等、である。なお、極性は、通常は電極40側を「+」とし基材36側を「−」とするが、加工内容や加工の目的によっては逆に切換えてもよい。また、電圧は、チタン浸透被膜22aの面粗度に関係する。電圧を高くすると面粗度は粗くなり、電圧を低くすると面粗度は細かくなる。従って、電圧を制御することで、所望の仕上げ面粗度を得ることができる。被加工物を把持する際の把握力を高めたい時は、把持面18に形成するチタン浸透被膜22aの電圧を高くする。これにより、チタン浸透被膜22aの面粗度は粗くなり、表面形状が凹凸となり、被加工物との接触面積が小さくなるため、被加工物を把持する際の把握力を高めることができる。
次に、上記の加工条件を設定後、被膜の形成を行う。ここで、図2(b)における被膜形成工程について、図3及び図4も参照して説明する。図3及び図4は、電極40近傍を模式的に示す部分断面図である。なお、以下の被膜形成工程は、特に断りの無い限り制御部45の指令によって行われる。
被膜形成工程が開始されると、先ず、電極40を孔170内の必要な位置に降下させる。このとき、電極40は、軸方向から見て孔170の中心位置である。
次に、図3に示すように、電極40を孔170の中心位置から孔170の内面の所定の位置に近づける。図3の例では、実線の矢印で示す所定のクリアランスの放電位置43aとなるように、図の左側へ電極40を移動させる。
次に、電極40と基材36との間に、絶縁油32の中で電圧を印加しパルス状に放電させる。この放電エネルギーによって、基材36の表面付近が溶融して所謂溶融プールを形成する。この溶融プールに、溶融した電極40の材料(TiC)が移動してさらに溶着する。
ここで、パルス状の放電は1秒間につき約1万回程度発生し、放電のたびに電極材料を孔170の内面に盛り上げていく。なお、放電は電極40と基材36との極間で起こるため、電極材料が盛り上がる領域は電極40の形状に応じた部位である。
図3及び図4に示すように、例えば放電位置43aで行われる電極材料の溶着は、孔170の内面の一部と電極40との間で行われる。このとき、基材36の成分と電極40の成分とが融合し、基材36の側(下層51)ではTi濃度が傾斜した層が形成され、電極40の側(上層52)ではほぼTiCのみの層が形成される。図4では図示を簡略化しているが、実際には下層51及び上層52とも多数回のステップで形成されているため、チタン浸透被膜22aの膜厚全体としてはほぼ連続した組成の傾斜で成膜が行われる。チタン浸透被膜22aの膜厚は、下層51が例えば5μmであり、上層52が例えば10μmである。
放電位置43aにおける溶着が終了すると、一旦電極40を孔170の中心に戻した後、電極40を次の溶着のための位置に移動させる。図3の例では、電極40を放電位置43aより図に向かって時計回りの放電位置43bに移動させて次の溶着を行う。このように、放電位置が軸方向から見て円周方向に43a,43b,43c,・・・,と移動するように電極40を順次移動させ、すり割り部20を除く孔170の内面の全周にわたって電極材料を溶着させる。なお、放電位置43a,43b,43cの放電動作は、孔170の内面の1周回でもよく複数周回にわたって行うこととしてもよい。
被膜形成が終了した後、図2(c)に示すように、電極40を上昇させる。上述の被膜形成工程によって、孔170の内面にはチタン浸透被膜22aが形成されるとともに、図1(a),(b)に示したような把持孔17が形成される。
以上、把持孔17におけるチタン浸透被膜22aについて説明した。図1に示したテーパ部15におけるチタン浸透被膜22b及び嵌合部16におけるチタン浸透被膜22cについても同様に形成することができる。以下、図5(a),(b)を参照して説明する。
図5(a)に示すように、油槽31内に据え付けられた定盤33の基準面34上に基材36が載置されている。本図の例では、図2(a)とは異なり、ヘッド部11が下になるように基材36が載置される。なお、図5(a)においては、定盤33はマグネットチャックになっており、基材36をマグネットで吸着することにより固定できるようになっている。
図2(a)と同様に基材36が絶縁油32に完全に浸っている状態で、フローティングホルダー41に取り付けられた電極42を下ろす。図5(a)に示すように、電極42の形状は、テーパ部15の外面及び嵌合部16の外面に合わせた形状となっている。図5(a)の状態で図2(b)の場合と同様のパルス状の放電を起こすことにより、図5(b)に示すようなチタン浸透被膜22b,22cを形成することができる。なお、図5(a),(b)の例ではチタン浸透被膜22b,22cを同時に形成することとしているが、電極の形状を適宜定めることにより、チタン浸透被膜22bとチタン浸透被膜22cとを別々に形成することとしてもよい。
以上説明した本実施形態のコレットチャック10においては、被加工物を把持する把持面18、並びに機械側の支持体と当接するテーパ部15及び嵌合部16の外面にチタン浸透被膜22を形成することで、超硬合金又は硬質カーボン被膜には無い格別の効果を得ることができる。
例えば、上述したように、基材36の溶融プールに溶融した電極40の材料が移動していくことで、基材36に電極40の成分が浸透し、傾斜層を形成する。これにより、チタン浸透被膜22として形成したときの被膜の基材36に対する密着度が高くなり、剥がれにくく安定した被膜を形成することができる。
また、本実施形態のTiCのような耐磨耗性のよい材料をチタン浸透被膜22として形成できるため、把持面18等の耐磨耗性をより高めることができ、コレットチャック10を長寿命化させることができる。チタン浸透被膜22の膜厚は、上述のように、例えば硬質カーボン被膜の場合の2〜3μm程度と比べて厚くすることができるため、より長寿命化を図ることができる。
また、パルス放電によって形成されたチタン浸透被膜22は、表面の面粗度を精度良く均一に仕上げることができる。また、面粗度は上述のように加工条件を変更することで制御できるため、例えば面粗度が粗くなるようにチタン浸透被膜22aを形成することで、上述のように把持面18の把握力を強化することも可能である。従来、把握力強化のために、機械加工で把持面に溝を形成することが行われていたが、本実施形態の方法によれば機械加工で溝を形成する場合に比べて被加工物に傷がつきにくくなるという利点もある。これにより、製作工数の低減、生産性の向上及び品質の向上を図ることが可能となる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第1の実施形態ではチタン浸透被膜22の材料としてチタン化合物のひとつであるTiCを使用した。これに対して、本実施形態では被膜材料として耐磨耗性に優れたコバルト合金を使用する。
本実施形態においては、図1(a),(b)に示すコレットチャック10の構成、及び図2〜図5に示す被膜の形成方法については基本的に第1の実施形態と同様である。即ち、本実施形態ではチタン浸透被膜22(22a〜22c)に代えてコバルト浸透被膜が形成される。なお、本実施形態におけるコバルト浸透被膜とは、コバルト合金と基材36の材料成分とが融合し組成が傾斜した融合層を備える被膜をいう。
本実施形態のようにコバルト浸透被膜をコレットチャック10の表面に形成することは、以下のような利点を有している。例えば、コバルト合金の硬度はTiCのようなチタン化合物より低いものの、チタン化合物よりも滑りやすいため、磨耗しにくい。また、コバルト合金の場合はチタン化合物よりも被膜の厚さを大きくすることができる。これらにより、コバルト合金を使用してコレットチャック10の長寿命化を図ることができる。また、コバルト合金は、チタン化合物とは異なり、既に成膜されたコバルト合金の被膜の上から重ねて成膜することが可能である。これにより、製作工数の低減及び生産性の向上を図ることも可能である。
なお、この発明は上述した実施形態に限定されず、種々の変形及び応用が可能である。
例えば、コレットチャック10の基材36の材料は、鋼材に限らず、例えばニッケル基合金等の種々の材料を使用することができる。
また、被膜の材料は、上述したようなTiCの他、例えば窒化チタン(TiN)、窒化チタンアルミ(TiAlN)、炭窒化チタン(TiCN)等の材料を使用することとしてもよい。コバルト合金についても種々の組成の合金を使用することができる。
また、コレットチャック10の円筒部13は無くてもよい。把持面18及び把持孔17は円形だけでなく、四角形や六角形などの多角形や異形状でもよい。チタン(又はコバルト)浸透被膜22を形成する部分は、実施形態では把持面18、テーパ部15、嵌合部16に形成されているが、把持面18のみでもよく、テーパ部15と嵌合部16でもよい。コレットチャック10の形状及びチタン(又はコバルト)浸透被膜22を形成する部分は図示の例に限られるものではなく、適宜定めることができる。
また、上記実施形態においては、被加工物を対象物とし、これを利用する装置として自動旋盤を例として説明しているが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明のチタン(コバルト)融合コレットチャックは、例えば研磨装置等種々の装置に使用することができ、コレットチャックに把持される対象物も被加工物(ワーク)のみならず、例えば工具等、種々の対象物を用いることができる。
(a)は本発明の第1の実施形態に係るコレットチャックの断面図であり、(b)はコレットチャックの正面図である。 (a)〜(c)は、コレットチャックのチタン浸透被膜の形成方法を示す断面図である。 図2(b)における放電位置を電極の軸方向から見た部分断面図である。 図2(b)における電極付近を拡大した部分断面図である。 (a),(b)は、図2(a)〜(c)と異なる部分のチタン浸透被膜の形成方法を模式的に示す断面図である。
符号の説明
10 コレットチャック
11 ヘッド部
12 胴部
13 円筒部
15 テーパ部
16 嵌合部
17 把持孔
18 把持面
19 中空部
20 すり割り部
21 切片
22 チタン浸透被膜
30 加工機
31 油槽
32 絶縁油
33 定盤
34 基準面
35 精密バイス
36 基材
37,38 専用治具
39,41 フローティングホルダー
40,42 電極
45 制御部
51 下層
52 上層
170 孔

Claims (8)

  1. 基材と、
    前記基材から形成され、対象物を把持する把持部と、
    前記基材から形成され、前記対象物を利用する装置の支持体に支持される被支持部と、を備え、
    前記基材の表面にはチタン化合物の被膜が形成されており、
    前記被膜は、放電により前記基材上に形成されたものであり、
    前記把持部の内周面に形成された前記被膜は、表面に所定の面粗度の凹凸形状を有することにより、前記対象物の把持を所定の把持力にする、
    ことを特徴とするコレットチャック。
  2. 前記被膜が、前記対象物に当接する前記把持部の内周面に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のコレットチャック。
  3. 前記被膜が、前記支持体に当接する前記被支持部の外周面に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のコレットチャック。
  4. 前記被膜が、前記対象物に当接する前記把持部の内周面と前記支持体に当接する前記被支持部の外周面とに形成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のコレットチャック。
  5. 基材と、
    前記基材から形成され、対象物を把持する把持部と、
    前記基材から形成され、前記対象物を利用する装置の支持体に支持される被支持部と、を備え、
    前記基材の表面にはコバルト合金の被膜が形成されており、
    前記被膜は、放電により前記基材上に形成されたものであり、
    前記把持部の内周面に形成された前記被膜は、表面に所定の面粗度の凹凸形状を有することにより、前記対象物の把持を所定の把持力にする、
    ことを特徴とするコレットチャック。
  6. 前記被膜が、前記対象物に当接する前記把持部の内周面に形成されている、
    ことを特徴とする請求項に記載のコレットチャック。
  7. 前記被膜が、前記支持体に当接する前記被支持部の外周面に形成されている、
    ことを特徴とする請求項に記載のコレットチャック。
  8. 前記被膜が、前記対象物に当接する前記把持部の内周面と前記支持体に当接する前記被支持部の外周面とに形成されている、
    ことを特徴とする請求項に記載のコレットチャック。
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