JP4793786B2 - ポインティングデバイス - Google Patents

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Description

本発明は、光学的に動きを検出するための装置に関し、特に、パーソナルコンピュータなどの周辺機器に利用される光学式ポインティングデバイスまたは光学式ナビゲーションデバイスに関する。
現在、市販されている非機械式、つまり、光学式マウスやポインティングデバイスとして特許文献1がある。これは、入射角度が70°〜85°と低い入射角度で操作表面に光を照射し、その表面の微細テクスチャをハイライトと影から検出しているものである。一般に、この光としてはLEDが多く用いられているが、この微細テクスチャの識別特性を向上させるためにレーザダイオード(特にVCSEL)を用いる場合もある。
また、特許文献2には、赤外光を照射して表面からの反射光に基づく画像の相関を検出して移動量を求める光学式動き検出回路を含むポインティングデバイスが記載されている。この動き検出回路(ポインティングデバイス)は、光検出器により得られた反射光のデジタル化された出力値である基準フレームと、基準フレームの次に得られるデジタル化された出力値であるサンプルフレームとを相関付けることにより、所定の方向への動きを確認するものである。
現在、市販されているポインティングデバイスとして、例えば、特許文献3に記載された動き検出装置が知られている。この装置は、レーザダイオードなどのコヒーレント光を発生する光源とナビゲーションセンサとを含む。そして、光源からの光に基づく反射光をセンサで検出して、ポインティングデバイス(例えばマウス)の移動量を求めている。
ここで、上記の特許文献2または3に記載のポインティングデバイスは、ガラス材料の表面上で使用される場合には、正確に動作しないか、または誤動作を生じることがある。このことは、ガラス材料では表面の凹凸が非常に少ないために、特許文献2、3により検出可能となる微細テクスチャに相当するものが検出できないことに起因している。また、ガラス表面での表面粗さは数nm程度と入射光の波長と比べて非常に小さく、かつ、光検出器の1画素と比較しても非常に小さいことも、微細テクスチャの検出を困難なものにしている。
次に、上記の反射光の信号強度を簡単に説明する。一般に、ある表面粗さをもつ基板表面から反射した光の強度を濃淡として検出するには、この濃淡のサイズが光の波長よりも大きく、そして検出する画素のサイズと同等程度に大きいことが必要である。
さらに、ガラス材料の表面粗さは数nm程度と非常に小さいので、このような表面からの反射光の強度の変化量を感度よく検出するのは困難である。
鏡面反射の場合、反射光の強度は入射光の強度と等しくなるが、ガラスなどではその表面での反射係数(光の偏光方向および入射角度に依存するもの)に依存して変化する。この反射係数をRとし、反射光の強度をIINとすると、反射光の平均強度IRは、
R=R・IIN ・・・ (数1)
と表わされる。
一般に、表面から発せられるスペックル光の平均強度Idは、
d≒(4πσ/λ)2・IR ・・・ (数2)
と表される。
特許第3771081号公報 特開2005−50349号公報 特開2004−246921号公報
ガラス等の平滑な基板上においても、光学式マウスなどのポインティングデバイスを使用できるようにすることが求められている。
本発明は、基板の表面および裏面からの反射光をアパーチャにより検出器において相互に重ね合わせて、表面粗さの非常に小さい基板上であっても正確に動作するポインティングデバイスを提供する。
具体的には、表面および裏面を備えた基板の該表面を所定の入射角度で照射する入射光を提供する光源と、ここで、該基板は前記入射光の波長に対して透明であり、
前記入射光により生じる前記表面および前記裏面のスペックル光の強度を検出する検出器と、
前記スペックル光が通過するための開口部を備え、前記表面のスペックル光と前記裏面からのスペックル光とが前記検出器上で重なり合うように、前記入射角度をつけた方向に該開口部の長手方向を有しているアパーチャと
を含んでなるポインティングデバイスを提供する。このように、スペックル光を用いたナビゲーション・システムでは、反射光を用いた方式と比較すると、その信号レベルは小さいものの、わずかな表面粗さでも検出が可能になるという利点がある。
ここで、上記の「スペックル光」とは、ある物体へと光を照射したときにその物体の表面または裏面の凹凸により形成される固有の模様やパターンから得られる光を意味する。
ここで、上記のポインティングデバイスの開口部は、前記長手方向に延びる矩形状の開口部であるか、または前記長手方向に開口部をもつスリットである態様や、前記光源からの入射光を集束または拡散するためのレンズをさらに含む態様や、前記光源がレーザ光源である態様であることが好ましい。ここで、前記レーザ光源が垂直面発光レーザ(Vertical Cavity Surface Emitting Laser:以下、「VCSEL」とよぶ)であることがより好ましい。
また、上記のポインティングデバイスは、前記アパーチャと前記基板との間に、光学フィルタまたはレンズをさらに備えている態様であることが好ましい。この光学フィルタにより外乱光を遮ることができ、レンズにより基板からのスペックル光をさらに得ることができるので、S/N比が向上して検出精度が向上するからである。
本発明によれば、基板の表面からの反射光だけでなく裏面からの反射光も利用しているので、信号強度を大きくすることができる。そのため、表面粗さの非常に小さい基板上においてもポインティングデバイスが正確に動作することができ、トラッキング性能が向上する。
また、本発明のポインティングデバイスは、透明基板のみならず白板などの通常の光学式マウスで動作可能の基板上でも使用することができる。この場合、検出されるスペックル光は、主として白板の上部表面からのスペックル光によるものとなる。
図1Aに、本発明の実施に用いられるポインティングデバイス1を示す。このポインティングデバイス1は、レーザ光源2と、任意選択的に配置され、光源2からの光を集束または拡散させるレンズ3と、光源2から基板6に所定の入射角度で入射した光によって得られるスペックル光を受ける光検出器4と、基板6からの反射光の一部を通過させる開口部を備えたアパーチャ5とを含んでなる。
光源2は、例えば垂直面発光レーザ(VCSEL)とすることができる。しかしながら、光源2は、そのようなレーザ光源に限られずコヒーレント光源であってもよい。また、光源2からの照射ビームは、(平行光であればトラッキング特性がX軸およびY軸方向で同じになるという長所があるものの)レーザ光のように平行な光である必要はない。なお、そのような平行でない光を用いる場合であっても、例えば、X軸とY軸とに開口部がそれぞれ延びている十字型のアパーチャ(図示せず)と、その十字アパーチャの各長手方向に対してそれぞれ設けられたレーザダイオードおよび光検出器(図示せず)とを用いて、レーザダイオードを交互に点燈させるなどにより、X軸とY軸とのトラッキング特性を同じにすることができる。また、このような配置のもとに、2つのレーザダイオードを同時に点燈させることで入力ビームのパワーを上げ、スペックル信号を高めることも可能である。
光源2は、その波長の範囲が約500nm〜約1μmのものを使用することができる。実際には、波長に対する光検出器4の感度特性などを考慮して適切な波長を選択する。なお、波長は、長ければ長いほどスペックルサイズが大きくなり計測上は有利であるが、上記の(数2)に示すようにスペックル強度を低下させることになる。そのため、スペックルサイズとの関係においても、適切な波長を選択することが好ましい。
一般に、スペックルサイズは照射面でのスポットサイズの逆数またはアパーチャにより遮られた後のスペックル光面の逆数に逆比例する。そのため、照射面にスポット(焦点)が合うようにレンズを調節するとスポットサイズを最大に出来る。スペックルサイズは、光検出器の画素サイズよりも大きい場合には大した問題にはならないが、小さい場合にはS/Nを悪くなることがある。一方、照射面にスポット(焦点)が来るようにレンズを調節すると、スペックルサイズは最大にできるもののナビゲーション機能が働かないという問題が発生することがある。
したがって、実際には、平行光ではなく、ある程度平行からずらした光を用いる方が、(ポインティングデバイスなどの)システム全体の機能の向上が期待できる。ここで、平行光からずらした光を用いた場合には、操作面でのスポットサイズが大きくなり、スペックルサイズが小さくなる。このスペックルサイズが小さくなることによる影響を軽減するために、アパーチャサイズ b を最適化することが好ましい。
なお、このアパーチャと光学フィルタと共用することにより、ガラス面下部から入射してくる(室内光などの)外部からの光による影響を排除または低減することができる。
なお、基板6に達したときの照射ビームのスポットサイズが所望の大きさ(約0.1mm〜約3mmの範囲)になるように、光源2からの照射ビームをレンズ3で任意選択的に調節してもよい。
光検出器4(光センサ)は、例えば、(CMOSイメージャまたはCCDなどの)行および列の形式に複数の受光素子(画素)を並べたデバイスを使用することができる。または、
X軸に長手方向を有するストライプ状のセンサとY軸に長手方向を有するストライプ状のセンサとであってもよい。
図1Bに、図1Aにおいて使用されているアパーチャ5の開口部の形状を示す斜視図である。ここで、図1Bでは、アパーチャ5の開口部の長手方向がどの方向に延びているかを明確にするために、方向を示す「X」の文字を図1Aおよび図1Bに記載している。図1Aおよび図1Bに示すように、アパーチャ5は、光源2からの所定の入射角度で照射された入射光の進行方向にその開口部の長手方向が延びるように、光検出器4の手前に配置されている。このようにアパーチャ5を配置することによって、基板6の表面(または上面)および裏面(または下面)からのスペックル光同士を、光検出器4内の同じ受光素子(画素)において受光することができる。その結果、基板6の表面粗さが非常に小さい場合であっても、大きなスペックル信号を得ることができる。
上記の開口部を有するアパーチャ5を図2Aおよび図2Bに示す。ここで、図2Aのアパーチャの開口部は、長手方向の長さがaであり、幅方向の長さがbであるが、幅方向の辺が直線でなく丸くなっている。また、図2Bのアパーチャの開口部は、長手方向の長さがaであり、幅方向の長さがbの長方形になっている。
図2Aまたは図2Bのアパーチャ5を使用することにより、基板6の表面および裏面からのスペックル光を、光検出器4の受光素子(画素)上で互いに重ね合わせることができるので、より高い強度のスペックル光を得ることができる。
なお、アパーチャ5の開口部を通過して光検出器4に達する光は、光検出器4の受光素子(画素)上においてアパーチャ5の開口部の形状を反映した形状になる(この点については後述する図4A〜図4Cを参照のこと)。そのため、アパーチャ5の開口部の形状は、光検出器4を構成する(矩形状の)画素を有効に利用するという観点から、図2Bに示す矩形状であることが好ましい。
また、アパーチャ5の開口部の幅は、光検出器4の受光面とほぼ同じ大きさであればよい。なお、この開口部の幅を大きくすると、光検出器4が受ける光の量が増加するので信号強度としてのS/N比は改善するが、スペックルの大きさを小さくする方向になる。そのため、光検出器4を構成する1つの受光素子が大きい場合には、スペックル光の変化が各画素において平均化され、結果的にS/N比が悪くなることもありうる。
例えば、図3では、距離L1を3mm〜20mmの範囲とし、距離L2を2mm〜10mmの範囲とし、入射角度αを30°〜70°の範囲とし、アパーチャの寸法を幅1mmとし長手方向を2mm〜4mmの範囲とすることが好ましい。
なお、アパーチャ5と基板6との間に、外乱光を遮るための光学フィルタ(図示せず)や、基板からスペックル光をさらに得るためのレンズ(図示せず)などをさらに挿入してもよい。上記の光学フィルタは、環境光がある状況下で動作させる場合に必要となる。
上記のポインティングデバイス1によれば、基板6の表面からのスペックル光の信号成分のみならず基板6の裏面からのスペックル光の信号成分についても、光検出器4の同じ受光素子(画素)において検出できる。そのため、光検出器4で検出される信号強度を約2倍にすることができる。また、ガラスデスクの場合には、通常、ガラスの表面側(または上面側)のみが研磨されることが多い。そのため、ガラスの裏面側は表面側よりも表面粗さが大きいことが多いので、ガラスの裏面側からのスペックル光による信号が、表面側からのものよりも強いことがある。さらに、表面にホコリや指紋などが付着するとスペックル光の強度は増す。
次に、上記の光検出器4において互いに重なりあった部分の受光素子(画素)の信号強度を求める仕方を簡単に説明する。上記のスペックル光により、光検出器4において「基準フレーム」と呼ばれるデジタル化された画素出力値が得られる。そして、この「基準フレーム」の次に、光検出器4において「サンプルフレーム」と呼ばれるデジタル化された画素出力値が得られる。これらの出力値はメモリ(図示せず)に記憶される。この画素出力から画素間の濃淡の状態や光量の値を計算し、ある一定以下の値の場合、ポインティングデバイスが基板6より離れていると判断する。また、それ以外の場合においては、ポインティングデバイスは基板6の近くにありトラッキング状態にあるものと判断する。この場合、この「基準フレーム」と「サンプルフレーム」との相関値を計算し、基準フレームとサンプルフレームとの間のずれ量が予測され、ずれ量ΔxおよびΔyが出力される。
そして、「基準フレーム」を交換するかを判断し、必要に応じて新たな基準フレームが得られる。そして、再び「サンプルフレームを得る」ステップへと戻り、以降同様の計測や測定が繰り返される。
以下の実施例では、上記のポインティングデバイス1をガラス材料の基板6上において使用した場合を説明する。なお、光源2から照射される光の波長に対して透明な材料であれば、上記のガラス材料に限られないことに留意されたい。
図3を参照して、本発明に係るポインティングデバイス1の実施例を説明する。ここで、ポインティングデバイス1の光源2には、波長665nmのVCSELを使用した。光源2からの照射ビームは、レンズ3を介して基板6に対して入射角度α(50°程度)で入射させた。基板6は、厚さ10mmのガラス基板を使用した。基板6からのスペックル光を受ける光検出器4には、1画素が4.6μm角の大きさのものを1024画素×768画素並べたCCDを使用した。また、アパーチャ5としては、前に説明した図2Aに記載のものを使用しており、その開口部の大きさは、長手方向の長さaが2mmであり、幅方向の長さbが1mmであった。
また、基板6の表面からアパーチャ5までの距離L1は8mmであり、アパーチャ5から光検出器4の受光面までの距離L2は4mmであった。なお、これらの距離は、限定的なものではなく別の数値を選択することもできる。
なお、図3に示す実施例では、操作面(基板面)に対して平行に光検出器4を設置しているが、これに限らず、例えば、操作面(基板面)からの反射光の角度に応じて光検出器4の向きを調整してもよい。また、図3には、操作面(基板面)に対してほぼ垂直な方向にその上部側に光検出器4やアパーチャ5を配置した構成を示しているが、これに限らず、例えば、光検出器4やアパーチャ5を垂直ではない所定の角度でもって設置してもよい。」
ここで、平均スペックルサイズは、f(Fナンバー)×λ(波長)で与えられ、上記の図3の装置構成の場合では約8μmである。一方、光検出器の画素サイズがこのスペックルサイズより大きい場合でも動作可能であるが、この場合には光検出器の検出感度(S/N比)がやや悪くなることがある。
図4A〜図4Cに、上記の図3に対応する条件の場合に光検出器4において得られたスペックル光の信号強度の画像を示す。なお、画像を見やすくするために、実際の画像のポジとネガ(白黒)を反転して表示している点(つまり、画像の黒い部分が光の強度が高い点)に留意されたい。
ここで、図4Aは、基板6の表面からのスペックル光を光検出器4により検出したときの画像(4a)であり、表面からのスペックル光が実線で囲まれた領域(40a)に対応する。図4Bは、基板6の裏面からのスペックル光を光検出器4により検出したときの画像(4b)であり、裏面からのスペックル光が破線で囲まれた領域(40b)に対応する。図4Cは、基板6の表面および裏面からのスペックル光同士を重ね合わせた画像であり、表面および裏面からのスペックル光の重なり合った部分が実線および破線で囲まれた領域(40c)に対応する。図4Cに示すように、アパーチャ5によって、基板6の表面および裏面からのスペックル光同士が光検出器4において重ね合わされ、表面からのスペックル光のみを検出する場合と比較して、光検出器4での検出感度(S/N比)が向上した。その結果、ガラス材料などの平滑な透明基板上においても、基板6からのスペックル光に基づいて、ポインティングデバイス1の動きを正確に検出することができた。
これに対して、従来のアパーチャに相当する正方形のアパーチャ(1mm角)を介して同じ基板6の同じ表面部分を測定した結果を、図5A〜図5Cに示す。ここで、図5Aは、基板6の表面からのスペックル光を光検出器4により検出したときの画像(5a)であり、表面からのスペックル光が実線で囲まれた領域(50a)に対応する。図5Bは、基板6の裏面からのスペックル光を光検出器4により検出したときの画像(5b)であり、裏面からのスペックル光が破線で囲まれた領域(50b)に対応する。図5Cは、基板6の表面および裏面からの両方のスペックル光による画像に対応する。図5Cに示すように、従来のアパーチャに相当するものでは、基板6の表面からのスペックル光(50a)と裏面からのスペックル光(50b)とが重なり合わないことがわかった。
なお、この表面および裏面のスペックル光が重なり合うか否かは基板6の厚さに依存する。しかしながら、テーブル等に使用されているガラス基板の厚さが一般に10mm〜15mm程度であることを考慮すると、(従来のアパーチャに相当する)上記の正方形のアパーチャでは表面および裏面のスペックル光が重なり合うことはなく、本願に係るアパーチャは非常に有利な効果を奏するものであることがわかった。
上記の実施例では、長手方向と幅方向をもつ1つの開口部を備えたアパーチャ5を使用した場合を説明した。しかしながら、アパーチャ5は、これに限らず、例えば、円形または正方形の小さい開口部を上記の長手方向に対していくつか配置して形成した開口部を備えたアパーチャを使用することもできる。
なお、通常、単にS/N比を向上させるために光検知器の手前に配置されるピンホール状のアパーチャでは、一般的なガラス基板の厚さ(10mm〜15mmの範囲内)を考慮すると、表面からの反射光と裏面からの反射光とを光検出器の同じ受光素子において受光することができない(つまり、表面および裏面の反射光が受光素子において重複しない)ことに留意されたい。ここで、市販の光学式マウスにおいて開口部が長手方向に長いもの(例えば開口部が楕円状のもの)などが存在する。しかしながら、この光学式マウスの開口部は、(その開口部に対して斜めに入射する)基板表面からの反射光を受光素子に多く導くように構成されているものであり、基板の表面および裏面からのスペックル光(散乱光)を受光素子において互いに重複させるようには構成されていない。
一方、表面および下面からのスペックル光を測定するために、大きな開口部を備えたアパーチャを用いるか、またはアパーチャ自体を使用しないことなども考えられる。しかしながら、その場合には、両面からのスペックル光を計測できるようになるものの、(室内光などの)バックグラウンドの光によってスペックル光のコントラストが悪くなる。このことは、光学フィルタ(BPF)を使用した場合であっても同様である。そのため、スペックル光のコントラストを向上するという観点から何らかのアパーチャが必要になる。上記の実施例においては、光学フィルタ(BPF)とアパーチャとを使用することによって、(室内光などの)バックグラウンドの光によるコントラストの低下を排除することができた。
以上のように、本発明の実施に用いられるポインティングデバイス1を説明してきたが、これらは単なる例示であり、特許請求の範囲に記載した本発明を実施するためには、上記の装置構成とは異なる、数多くの装置構成を採用できることが当業者にとって明らかであることを理解されたい。
Aは、本発明の実施に用いられるポインティングデバイス1の内部構造を示す断面図である。Bは、Aにおいて使用されているアパーチャ5の開口部の形状を示す斜視図である。 本発明の実施に用いられるアパーチャの開口部の形状を示す概略図である。 図1のポインティングデバイス1の内部構造と、アパーチャ5の位置と、基板6の表面および裏面からの反射光の経路とを示す断面図である。 Aは、基板6の表面からのスペックル光を実施例1に記載のCCDにより撮影した写真である。Bは、基板の裏面からのスペックル光を実施例1に記載のCCDにより撮影した写真である。Cは、基板6の表面および裏面からのスペックル光の両方を実施例1に記載のCCDにより撮影した写真である。 Aは、基板6の表面からのスペックル光を(従来のアパーチャに相当する)正方形のアパーチャを介して図4と同様にCCDにより撮影した写真である。Bは、基板の裏面からのスペックル光を(従来のアパーチャに相当する)正方形のアパーチャを介して図4と同様にCCDにより撮影した写真である。Cは、基板6の表面および裏面からのスペックル光の両方を(従来のアパーチャに相当する)正方形のアパーチャを介して図4と同様にCCDにより撮影した写真である。
符号の説明
1 ポインティングデバイス
2 光源(VCSEL)
3 レンズ
4 センサ(検出器)
5 アパーチャ
6 基板

Claims (6)

  1. 表面および裏面を備えた基板の該表面を所定の入射角度で照射する入射光を提供する光源と、ここで、該基板は前記入射光の波長に対して透明であり、
    前記入射光により生じる前記表面および前記裏面のスペックル光の強度を検出する検出器と、
    前記スペックル光が通過するための開口部を備え、前記表面のスペックル光と前記裏面からのスペックル光とが前記検出器上で重なり合うように、前記入射角度をつけた方向に該開口部の長手方向を有しているアパーチャと
    を含んでなるポインティングデバイス。
  2. 前記開口部は、前記長手方向に延びる矩形状の開口部であるか、または前記長手方向に開口部をもつスリットである請求項1に記載のポインティングデバイス。
  3. 前記光源からの入射光を集束または拡散するためのレンズをさらに含む請求項1または2に記載のポインティングデバイス。
  4. 前記光源がレーザ光源である請求項1から3のいずれかに記載のポインティングデバイス。
  5. 前記レーザ光源は垂直面発光レーザである請求項4に記載のポインティングデバイス。
  6. 前記アパーチャと前記基板との間に、光学フィルタまたはレンズをさらに備えている請求項1から5のいずれかに記載のポインティングデバイス。
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