JP4793714B2 - 新規クロスリンカー化合物 - Google Patents

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本発明はクロスリンカー化合物に関する。
現在の遺伝子治療が抱える問題の中にターゲッティングの問題がある。癌細胞など特定の細胞のみに遺伝子を導入することは副作用の低減やコストの削減にもなり非常に重要な技術である。自然界におけるこの様な特異的な分子認識の代表的な例として抗体がある。抗体は二つの抗原認識部位を持ち、抗原に対して非常に高い親和性と特異性で結合する。さらに近年、細胞表面に結合するだけでなく細胞内に侵入する抗体も報告されており、これらの抗体はドラッグデリバリー(DDS)の観点からも非常に注目を浴びている。しかし
ながら、IgGのFcドメインはマクロファージなどに存在するFcレセプターなどに認識され
るため肝臓や脾臓に取り込まれやすく、さらに免疫原性を高める原因になっているため、最近では抗体の可変部のみを用いる傾向にある。また、ファージディスプレイ法などにより様々なレセプターに結合する一本鎖抗体なども報告されている。これら抗体のフラグメントは生産コストも安く、免疫原性も低い点で有利であるが、体内での安定性が抗体に比べて低く、また抗原認識部位が一つしか持たないため結合能力が低い。
従来よりペプチド断片を架橋するクロスリンカー化合物が知られていた(非特許文献1等参照)。しかしながら、従来のクロスリンカー化合物は、2つの化合物と結合する2価のものであり、2つの断片を架橋することを目的としていた。
日本生化学会編 新生化学実験講座1 タンパク質IV 構造機能相関、 p.207-252、東京化学同人、1991年3月20日発行
本発明は、3価性またはそれ以上の新規なクロスリンカー化合物(クロスリンカー試薬または架橋剤ともいう)の提供を目的とする。
本発明者は、DDSに抗体フラグメントを利用しようとする際は、抗原認識部位をIgGのように二つ持ち、なおかつ体内での安定性を高めるためにポリエチレングリコールによる修飾や、さらには薬物による修飾を部位特異的に行う技術が重要になることを鑑み、これらのことを可能にする新規のクロスリンカー化合物の開発を行った。例えば、図1のaはIgGの構造を示し、bは抗体フラグメントを用いたターゲッティング機能を有する分子の設計
例を示す。本発明者はbのような分子の構築を可能とするクロスリンカー化合物の開発を
行った。
本発明者は、2つのマレイミド基を有し、さらに活性エステル基、ヒドラジン基およびアミノ基からなる群から選択される官能基を有する化合物を合成し、該化合物のマレイミド基を介してチオール基を有するリガンド等の化合物と結合させ、さらに活性エステル基、ヒドラジン基またはアミノ基を介して、薬剤、標識化合物等のカルボニル基またはアミノ基を有する化合物と結合させることにより、特定のレセプターに対するターゲッティング機能を有し、かつターゲティング機能により結合した部位で薬剤、標識化合物の機能を発揮し得る3価のクロスリンカー化合物の合成に成功し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の態様は以下のとおりである。
[1] 少なくとも2つのマレイミド基ならびに活性エステル基、ヒドラジン基およびアミノ基からなる群から選択される官能基を有するクロスリンカー化合物。
[2] 2つのマレイミド基ならびに活性エステル基、ヒドラジン基およびアミノ基からなる群から選択される官能基を有する[1]のクロスリンカー化合物。
[3] 一般式(I)で表される[1]または[2]のクロスリンカー化合物。
Figure 0004793714
(I)
[式中、R1およびR2は独立に炭素数2〜10のアルキル、アルコキシ、アルコシキカルボニ
ル、アラルキル、シクロアルキルまたは-(CH2-CH2-O)m-であり、R4は活性エステル基、ヒドラジン基またはアミノ基であり、R4-R3は活性エステル基-(CH2)n-O-(CH2)o-(CO)-もし
くは活性エステル基-(CH2)p-(CO)-、ヒドラジン基-(CO)-(CH2)q-O-(CH2)r-(CO)-もしくはヒドラジン基-(CO)-(CH2)s-(CO)-、またはアミノ基-(CH2)t-(CO)-であり、m〜tは独立に
1〜10である。]
[4] 式(V)で表される[1]または[2]の化合物。
Figure 0004793714
(V)
[5] 式(VI)で表される[1]または[2]の化合物。
Figure 0004793714
(VI)
[式中、Xはハロゲンまたはトリハロ酢酸塩である。]
[6] 式(VII)で表される[1]または[2]の化合物。
Figure 0004793714
(VII)
[式中、Xはハロゲンまたはトリハロ酢酸塩である。]
[7] [1]から[6]のいずれかのクロスリンカー化合物の少なくとも2つのマレイミド基に特定のレセプターに結合するリガンドであってチオール基を有するリガンドを結合させ、さらに前記クロスリンカー化合物の活性エステル基、ヒドラジン基およびアミノ基からなる群から選択される官能基に特定の機能を有する機能性物質を結合させた、多機能性分子。
[8] マレイミド基に結合させたリガンドが抗体の機能性断片である[7]の多機能性分子。
[9] 活性エステル基、ヒドラジン基およびアミノ基からなる群から選択される官能基に結合させた機能性物質が薬剤、放射性同位元素、蛍光化学物質、発光団、蛍光蛋白質、発光蛋白質、磁性体、酵素、生理活性物質、DNA、RNAおよびPEGからなる群から選択される[7]または[8]の多機能性分子。
[10] 一般式(I)
Figure 0004793714
(I)
[式中、R1およびR2は独立に炭素数2〜10のアルキル、アルコキシ、アルコシキカルボニ
ル、アラルキル、シクロアルキルまたは-(CH2-CH2-O)m-であり、R4は活性エステル基、ヒドラジン基またはアミノ基であり、R4-R3は活性エステル基-(CH2)n-O-(CH2)o-(CO)-もし
くは活性エステル基-(CH2)p-(CO)-、ヒドラジン基-(CO)-(CH2)q-O-(CH2)r-(CO)-もしくはヒドラジン基-(CO)-(CH2)s-(CO)-、またはアミノ基-(CH2)t-(CO)-であり、m〜tは独立に
1〜10である。]
で表される化合物において、マレイミド基を-N-(CO)-CH2-O-CH2-(CO)-N-で表される基で
置換し、さらに該置換基のNにR5-マレイミド基で表される基を2つ結合させたクロスリンカー化合物であって、R5はR1またはR2であり、マレイミド基の前記の置換および結合が繰り返された少なくとも4つのマレイミド基を有するクロスリンカー化合物。
[11] マレイミド基の置換および結合を1回行い得られる、4つのマレイミド基を有する[10]のクロスリンカー化合物。
[12] マレイミド基の置換および結合を2回行い得られる、8つのマレイミド基を有する[10]のクロスリンカー化合物。
[13] 化学式(XI)で表される[11]のクロスリンカー化合物。
Figure 0004793714
(XI)
[14] 化学式(XII)で表される[12]のクロスリンカー化合物。
Figure 0004793714
(XII)
本発明のクロスリンカー化合物は、2つのマレイミド基と活性エステル基、ヒドラジン基およびアミノ基からなる群から選択される官能基を有する化合物であり、マレイミド基を介して抗体断片等の特定のレセプターに対する、チオール基を有するリガンド化合物と結合できる。これらのリガンド化合物は前記特定のレセプターに対するターゲティング機能を有するので、本発明のクロスリンカー化合物は特定のレセプターに結合し得る。さらに、活性エステル基、ヒドラジン基およびアミノ基からなる群から選択される官能基を介して、薬剤、標識化合物、核酸、PEG等の種々の機能を有する化合物と結合できる。従っ
て、本発明のクロスリンカー化合物を用いることにより、特定のレセプターに対してターゲティング機能を有し、なおかつ薬剤や標識化合物としての特定の機能を兼ね備える多機能性分子を得ることができる。
本発明のクロスリンカー化合物(クロスリンカー試薬または架橋剤)は、少なくとも2つのマレイミド基を有し、さらに活性エステル基、ヒドラジン基およびアミノ基からなる群から選択される官能基を有し、一般式(I)で表される。
Figure 0004793714
(I)
式中、R1およびR2は独立に炭素数2〜10のアルキル、アルコキシ、アルコシキカルボニル、ベンジル等のアラルキル、シクロへキシル等のシクロアルキルまたは-(CH2-CH2-O)m-であり、R4は活性エステル基、ヒドラジン基またはアミノ基であり、R4-R3は活性エステ
ル基-(CH2)n-O-(CH2)o-(CO)-もしくは活性エステル基-(CH2)p-(CO)-、ヒドラジン基-(CO)
-(CH2)q-O-(CH2)r-(CO)-もしくはヒドラジン基-(CO)-(CH2)s-(CO)-、またはアミノ基-(CH2)t-(CO)-であり、m〜tは独立に1〜10である。
活性エステル基としては、N-ヒドロキシスクシンイミドエステル(化学式(II))、イミドエステル(化学式(III))、スルホ-N-ヒドロキシスクシンイミドエステル(化学式(IV))等が挙げられる。
Figure 0004793714
(II)
Figure 0004793714
(III)
Figure 0004793714
(IV)
ヒドラジン基としては、N2H4および N2HXで表されるそれらの塩が挙げられ、ここでXは塩素等のハロゲンまたはトリフルオロ酢酸等のトリハロ酢酸などである。
本発明のクロスリンカー化合物として例えば、活性エステル基を有する式(V)で表さ
れる化合物、ヒドラジン基を有する式(VI)で表される化合物およびアミノ基を有する式(VII)で表される化合物が挙げられる。以下の式(VI)および(VII)は塩で示されている。
Figure 0004793714
(V)
Figure 0004793714
(VI)
式中、XはCl等のハロゲンまたはトリフルオロ酢酸(CF3COO)等のトリハロ酢酸塩であ
る。
Figure 0004793714
(VII)
式中、XはCl等のハロゲンまたはトリフルオロ酢酸(CF3COO)等のトリハロ酢酸塩であ
る。
本発明のクロスリンカー化合物は、例えば以下のようにして合成することができる。ま
ず一般式(VIII)で表される化合物と無水マレイン酸を反応させてマレイル化を行い、一般式(VIIII)で表される化合物を得て、さらにジグリコール酸無水物を反応させて-(CO)-CH2-O-CH2-(CO)-OHを導入し、さらに脱水環化により一般式(X)で表される化合物を得
る。
Figure 0004793714
(VIII)
Figure 0004793714
(VIIII)
Figure 0004793714
(X)
一般式(X)で表される化合物にジシクロヘキシルカルボジイミドおよびN-ヒドロキシ
スクシンイミド等を反応させることにより、一般式(I)におけるR4が活性エステル基で
ある本発明のクロスリンカー化合物を得ることができる。
また、一般式(X)で表される化合物のOH基をヒドラジン基で置換することにより、一
般式(I)におけるR4がヒドラジン基である本発明のクロスリンカー化合物を得ることが
できる。
さらに、一般式(VIIII)で表される化合物に-(CO)-CH2-NH2を導入し、脱水環化により一般式(I)におけるR4がアミノ基である化合物を得ることができる。
本発明のクロスリンカー化合物は、複数のマレイミド基で複数の化合物のチオール基と結合し、さらにもう1つの官能基で他の化合物と結合する。即ち、本発明のクロスリンカ
ー化合物は複数の化合物と結合し得る多価性のクロスリンカー化合物であり、マレイミド基が2つ存在する場合は、3つの化合物と結合し得る3価性のクロスリンカー化合物である。もう1つの官能基が活性エステルの場合は化合物のアミノ基と結合し、ヒドラジン基の場合は化合物のカルボシル基と結合し、アミノ基の場合は、カルボジイミドを介して化合物のカルボキシル基と結合し、グルタルアルデヒド基を介してアミノ基と結合し得る。
本発明のクロスリンカー化合物は、マレイミド基を介して特定のレセプターに対するリガンドであって、チオール基を有するリガンドと結合することができ、特定のレセプターに対して結合し得るターゲティング機能を有する分子を作製することができる。また、活性エステル基、ヒドラジン基またはアミノ基を介してアミノ基またはカルボニル基を有する化合物と結合することができ、該化合物によりターゲティング機能を有する分子は種々の機能を発揮し得る。本発明のクロスリンカー化合物にマレイミド基および活性エステル基、ヒドラジン基またはアミノ基を有する分子は、マレイミド基を介して結合したリガンドにより特定の標的をターゲティングするという機能を付与され、さらに活性エステル基、ヒドラジン基またはアミノ基を介して結合した化合物により種々の機能を付与される。これらの分子は3つの官能基に結合した化合物がそれぞれの機能を発揮し得る3機能性分子であると言える。
特定のレセプターに対するリガンドとしては、細胞表面に発現しているレセプターに対するリガンド、特定の抗原に対する抗体の抗原結合部位等が挙げられる。抗原結合部位としては、抗体の断片であって抗原への結合活性を有するFab、F(ab')2、Fv等の抗体の機能性断片が挙げられる。本発明のクロスリンカー化合物は、該リガンドを介して特定のレセプターに結合することができる。マレイミド基が2つ存在する場合、2つのマレイミド基に結合させるリガンドは同じものでもよいし、異なるものでもよい。2つのマレイミド基に結合させるリガンドが同じものである場合には、本発明のターゲティング機能を有する分子は同一レセプターに対して2価の結合基を有する。この構造を有する化合物は構造的および機能的に抗体を模倣する。また、2つのマレイミド基に結合させるリガンドが異なるものである場合には、本発明のターゲティング機能を有する分子は異なるレセプターに対して2価の結合基を有する。
活性エステル基、ヒドラジン基またはアミノ基を介して結合する化合物としては、抗癌剤等の薬剤、放射性同位元素、蛍光化学物質、発光団、蛍光蛋白質、発光蛋白質、磁性体、酵素、生理活性物質、DNA、RNA、PEG等の特定の機能を有する機能性物質が挙げられる
放射性同位元素、蛍光化学物質、発光団、蛍光蛋白質、発光蛋白質、磁性体等を結合させた場合、該物質はシグナルを発し得るので、該シグナルを検出することにより、ターゲティング機能を有する分子が結合したレセプターを検出することができる。リガンドを適宜選択することにより、癌等の特定の疾患のイメージング、診断等に用いることができる。
薬剤、酵素、生理活性物質等を結合させた場合、マレイミド基を介して結合させた化合物によるターゲティング機能により特定の部位に薬剤、酵素、生理活性物質を送達することが可能であり、本発明のターゲティング機能を有する分子をDDSの薬剤送達担体として
用いることができる。また、この場合、マレイミド基以外の官能基がヒドラジン基である場合、ヒドラジンと物質はシフ塩基錯体を形成し、pH条件を変えることにより、該物質は遊離し得る。従って、生体内に投与し、特定の部位に送達させ、生体内のpHを調整することにより、薬剤のみをその部位で遊離させることが可能である。また、放射線物質と結合させた場合、放射線物質は癌の放射性治療用薬剤として利用することもできる。例えば、本発明の化合物6は、カルボシル基を有する多官能性の化合物と結合を形成することが可
能である。この際生じるシフ塩基は図6に示す様にpH5以下の酸性溶液において解離する。
このことを利用して薬を放出することなどが可能となる。
また、マレイミド基以外の官能基を介してポリエチレングリコール等を結合させた場合、本発明の多機能性分子は、ポリエチレングリコール等により、安定性が向上したり、体内での半減期が長くなる等の新たな機能が付与される。
さらに、DNAやRNAと結合させた場合、結合させたリガンドまたはDNAもしくはRNAで他の物質と結合することができ、また他の物質を捕捉することができる。例えば、リガンドまたはDNAもしくはRNAを介して基板に結合させることにより、バイオセンサーやマイクロアレイとして用いることができる。
また、DNAやRNAを本発明のクロスリンカー化合物の活性エステル基、ヒドラジン基またはアミノ基に結合させることにより、細胞特異的にDNAやRNAを導入することが可能である。この際、導入するDNAやRNAは、RNAi(RNA干渉)を引き起こすdsRNA等のRNA鎖、アンチ
センスRNA鎖、およびこれらRNAを発現するDNA鎖、アンチセンスDNA鎖等が挙げられ、この場合、細胞内で特定の遺伝子の転写・発現を抑制することができる。また、形質転換のための導入遺伝子を本発明のクロスリンカー化合物を用いて導入することもできる。
本発明の化合物を用いてさらに4つ、8つ、16個またはそれ以上の2つを超えるマレイミド基を多数持つ化合物の合成も可能になる。該クロスリンカー化合物は一般式(I)で表される化合物において、マレイミド基を-N-(CO)-CH2-O-CH2-(CO)-N-で表される基で
置換し、さらに該置換基のNにR5-マレイミド基で表される基を2つ結合させたクロスリンカー化合物であって、マレイミド基の前記の置換および結合を繰り返すことにより得られる。ここで、R5はR1またはR2である。マレイミド基の置換および結合の繰り返し回数は限定されず、繰り返し回数が1回ならば、マレイミド基を4つ有するクロスリンカー化合物が得られ、繰り返し回数が2回ならば、マレイミド基を8つ有するクロスリンカー化合物が得られる。即ち、マレイミド基の置換および結合をn回繰り返すことにより2(n-1)個の
マレイミド基を有するクロスリンカー化合物が得られる。なお、マレイミド基の置換および結合をn回繰り返した場合、クロスリンカー中のR5に相当する部分は、2(n-1)個存在す
るが、それぞれのR5に相当する部分は同じ構造を有するものであっても、異なる構造を有するものであってもよい。マレイミド基の数は限定はないが、好ましくは32個以下、16個以下または8個以下である。
本発明の一例を式(XI)および図7ならびに(XII)および図8に示す。これらの式はマ
レイミド基以外の官能基が活性エステルの場合の例であり、式(XI)はマレイミド基が4つある場合、式(XII)はマレイミド基が8つある場合を示す。
Figure 0004793714
(XI)
Figure 0004793714
(XII)
これらのクロスリンカー化合物は、上記の化合物4を用いて合成が可能なクロスリンカー化合物である。これらの分子を用いて多数のリガンドを提示させ、固相表面に結合させることにより高感度のバイオセンサーやマイクロチップなどの構築にも応用できる。
本発明を以下の実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例1
化合物4の合成
速く撹拌したDMF(30mL)に無水マレイン酸(10g)のDMF溶液(30MmL)とDiethylenetriamine(5.4mL)のDMF溶液(30mL)を同時に滴下した。滴下終了後さらに3時間室温で撹拌し
た。生じる白い沈殿物を濾過し、DMF及びクロロホルムで洗浄し化合物1を得た。収率9
5%であった。
1H NMR (400 MHz) d 3.06 (t, 4H, J = 5.6 Hz), 3.43 (t, 4H, J = 5.6 Hz), 6.07 (d, 2H, J = 12.4 Hz), 6.31 (d, 2H, J = 12.4 Hz). 13 C NMR d 36.45, 47.50, 131.51, 133.66, 167.59, 168.30. MS(FAB)m/e 300(MH+)
化合物1(14.2g)のDMF溶液(475ml)にdiglycolicanhydride(7.17g)のDMF溶液を滴下した。滴下終了後さらに2時間室温で撹拌し、得られた透明の溶液からDMFをエバポレー
ターで除いた。得られた粗生成物(化合物2を含む)と酢酸ナトリウム(2.1g)を無水酢酸に溶解させ90度で3時間反応させた。不要物を濾別しエバポレーターで溶媒を除いた。残留物に水(30ml)を加え室温で3時間撹拌した。溶媒をエバポレーターで除いた後、クロロホルムと飽和食塩水で抽出した。有機層から硫酸ナトリウムで水分を除いた後、エバポレーターで溶媒を除いた。
DMFから化合物3の反応を化学式1および図2に示す。
Figure 0004793714
得られた残留物をメタノールで再結晶させた。収率は50%であった。
1H NMR (400 MHz) d 3.36 (t, 2H, J = 6.8 Hz), 3. 63 (m, 2H), 3.70 (t, 2H, J = 6.8 Hz), 3. 75 (m, 2H), 4.15 (s, 2H), 4.31 (s, 2H). 6.70 (s, 2H), 6.78 (s, 2H). ).
13C NMR d 35.34, 35.64, 44.47, 44.81, 70.64, 71.45, 134.58, 134.67, 170.44, 172.67, 175.85 Anal. Calcd for C16H18N4O6: C, 50.65; H, 4.48; N, 11.08. Found: C, 50.58; H, 4.43; N, 10.87.
化合物3(100mg)のmethoxyethylether溶液(1.3ml)にジシクロヘキシルカルボジイミド(33mg)及びN-ヒドロキシスクシンイミドを0℃で2時間撹拌した後、室温で3時間撹
拌した。3時間後、酢酸を数滴滴下し、0℃でさらに1時間撹拌した。生じる白い沈殿物をろ過して除き、ろ液からエバポレーターで溶媒を除いた。得られた物質に沸騰したイソプロパノールを加え、再結晶により化合物4を得た。
化合物3から化合物4の反応式を化学式2および図2に示す。
Figure 0004793714
収率は83%であった。
1H NMR (400 MHz) d 2.83 (s, 4H), 3.40 (t, 2H, J = 7.2 Hz), 3. 57 (m, 2H), 3.67 (t, 2H, J = 7.2 Hz), 3. 71 (m, 2H), 4.24 (s, 2H), 4.53(s, 2H), 6.68 (s, 2H), 6.71
(s, 2H). ). 13 C NMR d 25.80, 35.23, 35.66, 44.02, 44.71, 67.89, 69.25,134.54, 134.59, 165.76, 168.95, 169.01, 170.52, 170.59,
実施例2
化合物6の合成
化合物3(100mg)のジメチルアセトアミド溶液(1ml)に1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(49.8mg)、N-ヒドロキシベンゾトリアゾール(35mg)
及びtertブチルカルバゼート(34mg)を室温で12時間撹拌した。12時間後、水1.2mlを滴
下し、酢酸エチル(5ml)で二回抽出した。有機層をさらに0.25Mの塩酸水溶液、飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し化合物5を得た。収率は79%であった。1H NMR (400 MHz) d 1.40 (s, 9H), 3.36 (t, 2H, J = 7.1 Hz), 3. 55 (t, 2H, J= 5.1 Hz), 3.64 (t, 2H, J = 7.1 Hz), 3. 66 (t, 2H, J = 5.1 Hz), 4.06 (s, 2H), 4.12(s, 2H), 6.64 (br s, 1H), 6.69 (s, 2H), 6.72 (s, 2H). 9.09 (br s, 1H),
化合物5を4N塩酸のジオキサン溶液に溶かし室温で30分撹拌した。塩酸を脱気し溶媒
をエバポレーターで除いた。イソプロパノールで再結晶により化合物6を得た。
化合物3から化合物6の反応式を化学式3および図3に示す。
Figure 0004793714
1H NMR (400 MHz) d 3.45 (t, 2H, J = 7.0 Hz), 3. 58 (m, 2H), 3.69 (t, 2H, J = 7.0
Hz), 3. 72 (m, 2H), 4.13 (s, 2H), 4.18(s, 2H), 6.68 (s, 2H), 6.72 (s, 2H). 6.76
(br s, 1H),
13 C NMR d 34.85, 35.15, 44.21, 44.44, 67.71, 68.82,134.41, 134.48, 169.98, 170.75, 171.09, 171.36.
実施例3
化合物9の合成
化合物1(4.38g)をDMF(125ml)に溶解させBoc-Gly-ONp(5.0g)をDMF(30ml)に溶解させたものを滴下した。ジイソプロピルエチルアミン(2.08g)を滴下し60℃で16時間反応し
た。エバポレーターで溶媒を除き、得られる粗生成物(化合物7を含む)をそのまま次の反応へ進めた。
化合物7(0.98g)と酢酸ナトリウム(0.44g)を加え無水酢酸(34ml)中、90℃で3時間半反応させた。不要物をろ過で除き、エバポレーターで溶媒を除いた。残留物をクロロホルムと飽和食塩水で抽出し有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させた後、エバポレーターで溶媒を飛ばしメタノールで再結晶させ化合物8を得た。
化合物1からの収率は40%であった。
1H NMR (CDCl3) d 1.43 (s, 9H), 3.42 (t, 2H, J = 7.0 Hz), 3.60 (t, 2H, J= 5.1 Hz), 3.70 (t, 2H, J = 7.0 Hz), 3. 72 (t, 2H, J = 5.1 Hz), 3.87 (d, 2H), 6.68 (s, 2H), 6.75 (s, 2H). 13 C NMR d 28.53, 35.61, 35.63, 42.03, 44.19, 44.57, 79.76, 134.43, 134.56, 155.55, 170.04, 170.41, 170.80
化合物8(0.38g)をトリフルオロ酢酸(2ml)中で0℃で2時間反応させた。溶媒を
エバポレーターで飛ばし、残留物にジエチルエーテルを加えて沈澱を生じさせ、ろ過することにより化合物9を得た。収率は82%であった。化合物1から化合物9の反応式を化学式4および図4に示す。
Figure 0004793714
1H NMR (DMSO-d6) d 3.38 (t, 2H, J = 6.8 Hz), 3.49 (t, 2H, J= 6.0 Hz), 3.53 (t, 2H, J = 6.8 Hz), 3. 59 (t, 2H, J = 6.0 Hz), 3.67 (d, 2H), 7.00 (s, 2H), 7.07 (s, 2H). ). 13 C NMR d 35.34, 35.64, 44.47, 44.81, 70.64, 71.45, 134.58, 134.67, 170.44, 172.67, 175.85 MS(FAB)m/e 321(M-CF3COO)
実施例4
合成した化合物4を用いて特定のタンパク質に対するリガンドを二量体化しさらに蛍光器で修飾することを試みた。ここでは先の論文(Protein engineering design and selection.vol.17no.5pp455-462,2004)にある乳ガンの細胞表面特異的に発現しているHER2/neuに対するリガンドを二量体化した。
蛍光器としてはDansyl器を用いた。Dansylcadaverine(Molecular probe)1mgをDMF0.1mlに溶かし化合物4を加えアルミ箔で覆い室温で12時間反応させた。12時間後大腸菌で発
現させ精製したリガンドに対し等モル比で加え0.1Mのリン酸緩衝液中(pH7)で12時間反応させた。結果を図5に示す。
図5に示す様に化合物4によりリガンドが二量体化していることがわかる。さらに、光照射することにより、蛍光を放つことから、設計した様に蛍光器でラベルされていることがわかる。
本発明の種類のクロスリンカーのうち、化合物4はアミノ基を有する様々な物質と結合させることができる。本実施例では蛍光器を用いているが、DNAやRNA、抗ガン剤などの種々の薬剤も使用可能である。また、アミノ基を表面に提示する固相担体も使用することができる。また、放射線物質を結合させることにより、ガンの診断や治療にも応用が可能である。さらにポリアチレングリコールなどの高分子による修飾も可能である。
実施例5
実施例4で構築した蛍光ラベルした二量化されたリガンドをHER2/neuを過剰に発現している細胞(SKBR-3)に添加した。48wellプレートに細胞を20000個蒔き3日後、培地
に蛍光ラベルしたリガンド、及び、ネガティブコントロールとして蛍光器のみを加えた。一日後、細胞を氷水で冷却した培地で10回洗い、観察した。結果を図9に示す。1a及び1bはネガティブコントロール、2a及び2bは蛍光ラベルしたリガンドを加えた細胞の様子である。UV照射した1b,2bを比べると、リガンドを蛍光ラベルしたときのみ蛍光が観測されて
いることがわかる
IgGの構造(a)及び、抗体フラグメントを用いたターゲッティング機能を有する分子の設計例(b)を示す図である。 化合物4の合成スキームを示す図である。 化合物6の合成スキームを示す図である。 化合物9の合成スキームを示す図である。 リガンドの二量体化(SDS-PAGEによる解析)を示す図である。図5a中、レーン1は、リガンドと蛍光器(Dansylcadaverine)を混ぜたものであり、レーン2は、蛍光器と化合物4を反応させてからリガンドを反応させ二量体化したものである。図5bは、図5aのゲルを光照射したものであり、レーン1、2は図5Aと同じである。 シフ塩基で結合された物質(例えば薬)の酸性溶液中での解離を示す図である。 マレイミド基を4つ持つクロスリンカー試薬を示す図である。 マレイミド基を8つ持つクロスリンカー試薬を示す図である。 蛍光ラベルした二量化されたリガンドをHER2/neuを過剰に発現している細胞(SKBR-3)に添加した結果を示す図である。

Claims (2)

  1. 式(V)で表される化合物。
    Figure 0004793714
    (V)
  2. 式(VI)で表される化合物。
    Figure 0004793714
    (VI)
    [式中、Xはハロゲンまたはトリハロ酢酸塩である。]
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