JP4792812B2 - 音声出力装置および方法、並びに表示システムおよび方法 - Google Patents

音声出力装置および方法、並びに表示システムおよび方法 Download PDF

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Description

本発明は、音声出力装置および方法、並びに表示システムおよび方法に関し、特に、少ないスペースに配置される複数のスピーカから、高音質な音声を出力することができるようにした音声出力装置および方法、並びに表示システムおよび方法に関する。
近年、様々な種類のスピーカが普及するとともに、1つの筐体である直方体のボックスに複数個のスピーカを取り付けることで音声を出力する形態のスピーカ(以下、ユニットスピーカと称する)も使用されている。薄型のディスプレイとともに使用されるユニットスピーカは、ディスプレイに合わせて奥行きの寸法が短くなるように種々の工夫がされている。
図1は、奥行きの寸法を短くした、従来のユニットスピーカ1の外観を示す図である。また、図1においては、説明の便宜上、ユニットスピーカ1の筐体を透けるように表現しているが、実際には、サランネットが前面に貼られ、筐体の内部は見えない。
ユニットスピーカ1は、L(左)チャンネルであるスピーカ11−L1が、音声が図中左側に出力されるように横向きに配置され、R(右)チャンネルであるスピーカ11−R1が、音声が図中右側に出力されるように横向きに配置されることで、それらの2チャンネルのスピーカ(ステレオ)によって、左右の広がりのある音を出力する。
ユニットスピーカ1は、スピーカ11−L1、スピーカ11−R1、境界板12−L1、境界板12−R1、および蓋13を含むように構成される。
スピーカ11−L1は、Lチャンネルのスピーカであり、他の機器と、蓋13の奥側に格納されたケーブル(図示せず)を介して接続され、それらの機器から入力されてくる音声信号を音声に変換して出力する。また、スピーカ11−R1は、Rチャンネルのスピーカであり、スピーカ11−L1と同様に、他の機器と、蓋13の奥側に格納されたケーブルを介して接続され、それらの機器から入力されてくる音声信号を音声に変換して出力する。なお、スピーカ11−L1およびスピーカ11−R1の詳細は後述する。
境界板12−L1は、四角形の形状からなり、その四角形における4辺のそれぞれが、ユニットスピーカ1の上面、前面、および背面、並びに、スピーカ11−L1の上面のそれぞれに接するように配置され、バッフルとして機能することで、スピーカ11−L1から出力される音声が、ユニットスピーカ1内の右側(スピーカ11−L1の背面側)にまわりこまないように仕切っている。また、境界板12−R1は、スピーカ11−R1に対して、境界板12−L1と同様に配置され、スピーカ11−R1から出力される音声が、ユニットスピーカ1内の左側(スピーカ11−R1の背面側)にまわりこまないように仕切っている。
なお、以下の説明においては、スピーカ11−L1およびスピーカ11−R1を個々に区別する必要がない場合、単に、スピーカ11と称する。
図2は、スピーカ11の外観を示す図である。
スピーカ11は、デスクトップPC(Personal Computer)に接続されて使用される小型のスピーカ(スピーカボックス)等であり、通常、視聴者に対して、左右に1個ずつ設けられることで、ステレオによって音声が再生される。また、スピーカ11は、一般的に、横幅aの長さを抑えるために、横幅aよりも奥行きbの寸法の方が長い傾向にある(即ち、b>a)。従って、スピーカ11を、奥行きの長さが制限されているユニットスピーカ1(図1)に配置する場合、スピーカ11を横向きにして配置する。
即ち、図2で示されるように、スピーカ11は、横幅aよりも奥行きbの寸法の方が長いので、奥行きのとれない他の機器(ユニットスピーカ1)と組み合わせる場合、スピーカ11と他の機器との間で、幅と奥行きが合わないために、物理的に組み込むことが難しいが、図1のユニットスピーカ1のように、スピーカ11を、左右のうち、いずれか一方を向くように横向きにして配置することで、スピーカ11を他の機器に組み込むことが可能となる。
振動板21は、パルプやブラスチック、軽金属等をコーン状やドーム状に成形したものからなり、他の機器と接続されたケーブル(図示せず)を介して、他の機器から供給されてくる音声信号を受けて振動することで、空中に音声(音波)を出力(放射)する。
以上のようにして、従来のユニットスピーカ1は、音声を出力する。
また、バッフルプレートに取り付けたスピーカユニット2個の中心軸に合わせて、かつ、背中合わせにして平行に設置し、2個のスピーカユニットの背後からの音波が共鳴する位置にバッフルプレート同士を固定し、キャビネットを廃止した音声出力装置もある(例えば、特許文献1)。
登録実用新案第3073881号公報
しかしながら、奥行きのあるスピーカを横向きに配置することで、そのスピーカを他の機器に組み込むことが可能となるが、スピーカから出力された音声が、対向する面で遮られて共鳴し、本来の音質を得ることができない。
また、例えば、登録実用新案第3073881号公報に開示されているスピーカシステムは、スピーカユニットの前面に反射板を取り付けることで、指向性をつけているが、2個のスピーカユニットを左右1組のスピーカとする構成となっているために、複数の組のスピーカから構成することができず、また、入射してくる音声に対する反射板の角度が最適でないために、高品質の音声を出力しているとは言えなかった。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、少ないスペースに配置される複数のスピーカから、高音質な音声を出力することができるようにするものである。
本発明の音声出力装置は、1または複数の筐体と、音声信号を音声に変換して同一の方向に出力するスピーカであって、対になって筐体内に配置される1または複数の左右のスピーカと、所定の曲率の曲面からなり、それぞれの左右のスピーカから出力された音声を、1つの位置に向けて反射するように、それぞれの左右のスピーカに対応して筐体内に配置される反射板とを備え、対になった左右のスピーカは、音声が反射されて向かう位置を中心の軸として、対称となるように配置され、反射板は、中心の軸から離れるほど、中心の軸に対して急峻な角度となるように配置されることを特徴とする。
中心の軸に対して対称となる反射板は、中心の軸に対して同一の角度となるように配置されるようにすることができる。
音声信号を、音声が反射されて向かう位置と左右のスピーカの位置に応じて処理する処理手段を備えることを特徴とする。
処理手段は、音声の音圧を調整するように音声信号を処理することができる。
処理手段は、音声の位相が、他の左右のスピーカが出力する音声の位相と同一となるように音声信号を処理することができる。
処理手段は、所定の周波数帯毎に音声の音圧を変更するように音声信号を処理することができる。
本発明の音声出力方法は、1または複数の筐体と、音声信号を音声に変換して同一の方向に出力するスピーカであって、対になって筐体内に配置される1または複数の左右のスピーカと、所定の曲率の曲面からなり、それぞれの左右のスピーカから出力された音声を、1つの位置に向けて反射するように、それぞれの左右のスピーカに対応して筐体内に配置される反射板と、音声信号に対して所定の処理をする処理手段とを備え、対になった左右のスピーカは、音声が反射されて向かう位置を中心の軸として、対称となるように配置され、反射板は、中心の軸から離れるほど、中心の軸に対して急峻な角度となるように配置される音声出力装置の音声出力方法において、処理手段が、音声が反射されて向かう位置と左右のスピーカの位置に応じて音声信号に対して所定の処理をすることを特徴とする。
本発明の音声出力装置および方法においては、音声信号を音声に変換して同一の方向に出力するスピーカであって、対になって配置される1または複数の左右のスピーカと、所定の曲率の曲面からなり、それぞれの左右のスピーカから出力された音声を、1つの位置に向けて反射するように、それぞれの左右のスピーカに対応した反射板とが筐体内に配置され、対になった左右のスピーカは、音声が反射されて向かう位置を中心の軸として、対称となるように配置され、反射板は、中心の軸から離れるほど、中心の軸に対して急峻な角度となるように配置される。
本発明の表示システムは、複数の取り付け位置に取り付けられ、かつ、着脱可能に構成された複数の表示装置により画像を表示する表示システムにおいて、1または複数の筐体と、音声信号を、画像に対応した音声に変換して同一の方向に出力するスピーカであって、対になって筐体内に配置される1または複数の左右のスピーカと、所定の曲率の曲面からなり、それぞれの左右のスピーカから出力された音声を、1つの位置に向けて反射するように、それぞれの左右のスピーカに対応して筐体内に配置される反射板とを備え、対になった左右のスピーカは、音声が反射されて向かう位置を中心の軸として、対称となるように配置され、反射板は、中心の軸から離れるほど、中心の軸に対して急峻な角度となるように配置されることを特徴とする。
中心の軸に対して対称となる反射板は、中心の軸に対して同一の角度となるように配置されるようにすることができる。
音声信号を、音声が反射されて向かう位置と左右のスピーカの位置に応じて処理する処理手段を備えることを特徴とする。
処理手段は、音声の音圧を調整するように音声信号を処理することができる。
処理手段は、音声の位相が、他の左右のスピーカが出力する音声の位相と同一となるように音声信号を処理することができる。
処理手段は、所定の周波数帯毎に音声の音圧を変更するように音声信号を処理することができる。
本発明の表示方法は、複数の取り付け位置に取り付けられ、かつ、着脱可能に構成された複数の表示装置により画像を表示する表示システムであって、1または複数の筐体と、音声信号を、画像に対応した音声に変換して同一の方向に出力するスピーカであって、対になって筐体内に配置される1または複数の左右のスピーカと、所定の曲率の曲面からなり、それぞれの左右のスピーカから出力された音声を、1つの位置に向けて反射するように、それぞれの左右のスピーカに対応して筐体内に配置される反射板と、音声信号に対して所定の処理をする処理手段とを備え、対になった左右のスピーカは、音声が反射されて向かう位置を中心の軸として、対称となるように配置され、反射板は、中心の軸から離れるほど、中心の軸に対して急峻な角度となるように配置される表示システムの表示方法において、処理手段が、音声が反射されて向かう位置と左右のスピーカの位置に応じて音声信号に対して所定の処理をすることを特徴とする。
本発明の表示システムおよび表示方法においては、音声信号を音声に変換して同一の方向に出力するスピーカであって、対になって配置される1または複数の左右のスピーカと、所定の曲率の曲面からなり、それぞれの左右のスピーカから出力された音声を、1つの位置に向けて反射するように、それぞれの左右のスピーカに対応した反射板とが筐体内に配置され、対になった左右のスピーカは、音声が反射されて向かう位置を中心の軸として、対称となるように配置され、反射板は、中心の軸から離れるほど、中心の軸に対して急峻な角度となるように配置される。
本発明によれば、少ないスペースに配置される複数のスピーカから、高音質な音声を出力することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
なお、説明を分かり易くするために、図3乃至図5を参照して、L(左)チャンネルとR(右)チャンネルからなる、左右1組のスピーカについて説明してから、その後、図6乃至図15を参照して、複数の組のスピーカについて説明する。
図3は、本発明を適用したユニットスピーカ51の外観の例を示す図である。また、図3においては、説明の便宜上、ユニットスピーカ51の筐体を透けるように表現しているが、実際には、側面、上面、背面、および底面は、いわゆるキャビネットとして形成され、さらに、前面は、サランネットが貼られ、筐体の内部は見えない。
ユニットスピーカ51は、例えば、複数のスピーカを内蔵する直方体状に形成される、本発明の音声出力装置の一例である。
ユニットスピーカ51は、例えば、スピーカ61−L1、スピーカ61−R1、境界板62−L1、境界板62−R1、反射板63−L1、および反射板63−R1を含むように構成される。
スピーカ61−L1およびスピーカ61−R1のそれぞれは、デスクトップPCに接続されて使用される小型のスピーカ(スピーカボックス)等であり、通常、視聴者に対して、左右に1個ずつ設けられることで、ステレオによって音声が再生される。また、スピーカ61−L1およびスピーカ61−R1のそれぞれは、一般的に、自分の横幅の長さを抑えるために、横幅よりも奥行きの寸法の方が長い傾向にある(即ち、奥行き>横幅)。従って、スピーカ61−L1およびスピーカ61−R1のそれぞれを、奥行きの長さが制限されているユニットスピーカ51に配置する場合、スピーカ61−L1およびスピーカ61−R1のそれぞれを、左右のうちいずれか一方を向くように横向きにして配置することで、ステレオによって音声が再生される。
また、スピーカ61−L1は、Lチャンネルのスピーカであり、例えば、テレビジョン受像機、音楽プレーヤ、またはデスクトップPC等の他の機器とケーブル(図示せず)を介して接続され、それらの機器から入力されてくるLチャンネルの音声信号を音声に変換して出力する。さらに、スピーカ61−R1は、Rチャンネルのスピーカであり、スピーカ61−L1と同様に、例えば、テレビジョン受像機等とケーブルを介して接続され、それらの機器から入力されてくるRチャンネルの音声信号を音声に変換して出力する。
境界板62−L1は、例えば、四角形の形状からなり、その四角形における4辺のそれぞれが、ユニットスピーカ51の上面、前面、および背面、並びにスピーカ61−L1の上面のそれぞれに接するように配置される。また、境界板62−L1は、例えば、バッフルとして機能することで、スピーカ61−L1から出力される音声が、ユニットスピーカ51内の右側(スピーカ61−L1の背面側)にまわりこまないように仕切っている。
境界板62−R1は、境界板62−L1と同様に、例えば、四角形の形状からなり、その四角形における4辺のそれぞれが、ユニットスピーカ51の上面、前面、および背面、並びにスピーカ61−R1の上面のそれぞれに接するように配置され、バッフルとして機能することで、スピーカ61−R1から出力される音声が、ユニットスピーカ51の左側(スピーカ61−R1の背面側)にまわりこまないように仕切っている。
即ち、反射板63−L1および境界板62−R1によって、例えば、スピーカ61−L1およびスピーカ61−R1のそれぞれから出力される音波(音声)が干渉しあわないようにしている。
反射板63−L1および反射板63−R1のそれぞれは、例えば、アクリル、プラスチック、ポリプロピレン、若しくはポリエチレン等の樹脂、アルミニウム、鉄、マグネシウム、若しくはチタニウム等の金属、NC(Numerical Control)加工によって加工された石材、または木材等の素材からなる板である。
反射板63−L1は、スピーカ61−L1から出力される音声を、ユニットスピーカ51の前面の方向に反射させるような所定の曲率の曲面をなす形状(例えば、弧状の形状等)またはそれに類する形状(例えば、複数の平面を組み合わせた形状等)をしている板である。即ち、反射板63−L1は、スピーカ61−L1から出力された音声(音波)をユニットスピーカ51の前面の方向に反射させる。
反射板63−R1は、反射板63−L1と同様に、スピーカ61−R1から出力される音声を、ユニットスピーカ51の前面の方向に反射させる所定の曲率の曲面をなす形状またはそれに類する形状をしている板である。即ち、反射板63−R1は、スピーカ61−R1から出力される音声(音波)をユニットスピーカ51の前面の方向に反射させる。
また、反射板63−L1および反射板63−R1のそれぞれは、音声(音波)をユニットスピーカ51の前面の方向に反射させる形状であればよく、例えば、1次若しくは2次曲面等の連続する曲率の曲面、または1枚若しくは複数枚が組み合わされた平板等であってもよい。さらに、反射板63−L1および反射板63−R1のそれぞれの表面に、例えば、反射材や吸音材等を使用することで、スピーカ61−L1およびスピーカ61−R1のそれぞれから出力される音声(音波)の反射率を変えたり、吸音率を変えるようにしてもよいし、また、その表面のそれぞれに、例えば、皮や布等を貼り付けるようにしてもよい。
なお、スピーカ61−L1およびスピーカ61−R1のそれぞれの上面の空間には、スピーカ61−L1およびスピーカ61−R1のそれぞれと、テレビジョン受像機等とを接続するケーブル(図示せず)等を格納したり、低音を増強するための共鳴ボックスとして機能するようにしてもよい。また、スピーカ61−L1およびスピーカ61−R1のそれぞれの、上面および下面のそれぞれには、空間を設けることも可能である。
さらに、以下の説明においては、スピーカ61−L1およびスピーカ61−R1を個々に区別する必要がない場合、単に、スピーカ61と称し、境界板62−L1および境界板62−R1を個々に区別する必要のない場合、単に、境界板62と称し、反射板63−L1および反射板63−R1を個々に区別する必要がない場合、単に、反射板63と称する。
図4は、反射板63による音波(音声)の反射について説明する図である。また、図4で示される例は、ユニットスピーカ51(図3)を上側から見た図となり、図中の点線は、音波の進行方向を示す。
音源であるスピーカ61−L1から出力される音波は、図中の点線で示すように、反射板63−L1に反射され、視聴者71に到達する。また、音源であるスピーカ61−R1から出力される音波も、図中の点線で示すように、反射板63−R1に反射されて、視聴者71に到達する。
具体的には、反射板63−L1は、入射してくる音波の角度に応じて、その入射してくる音波を反射させる。即ち、スピーカ61−L1から出力された音波であって、反射板63−L1に入射してくる音波の入射角と、反射板63−L1によって反射された音波の反射角とは等しくなる。従って、図4で示すように、スピーカ61−L1から出力された音波のうち、より急峻な角度で反射板63−L1に入射してきた音波は、より急峻な角度で反射され、よりなだらかな角度で反射板63−L1に入射してきた音波は、よりなだらかな角度で反射される。その結果、視聴者71には、より多くのスピーカ61−L1から出力された音声(音波)が到達することになる。
また、反射板63−R1は、反射板63−L1と同様に、例えば、スピーカ61−R1から出力された音波のうち、急峻な角度で反射板63−R1に入射してきた音波を、急峻な角度で反射し、なだらかな角度で反射板63−R1に入射してきた音波を、なだらかな角度で反射する等、入射してくる音波の角度に応じて、その入射してくる音波を反射させる。その結果、視聴者71には、より多くのスピーカ61−R1から出力された音声(音波)が到達することになる。
なお、スピーカ61−L1またはスピーカ61−R1から出力された音波であっても、出力された角度によっては、反射板63−L1または反射板63−R1に入射せずに、そのまま直進してしまう音波もあるが、それらの音波は、視聴者71まで到達せず、視聴者71には視聴されないこととなる。また、反射板63−L1および反射板63−R1によって、音声(音波)が周囲の壁等に反射して視聴者71に届くことで、いわゆる音場を視聴者71に知覚させる。
図5は、ユニットスピーカ51において、反射板63を挿入した場合と、反射板63を挿入しない場合との関係を示すグラフである。
図5のグラフの縦軸は、音圧の大きさの値(以下、音圧レベルと称する)(単位:dB(デシベル))を示し、縦軸の値が大きいほど、音圧レベルが大きくなる(音が大きくなる)ことを示す。また、横軸は、周波数(単位:Hz(ヘルツ))を示し、左側は、低音域を示し、右側は、高音域を示す。さらに、図中の実線の折れ線は、反射板63をユニットスピーカ51に挿入した場合の音圧レベルを示し、点線の折れ線は、反射板をユニットスピーカ51に挿入しない場合の音圧レベルを示す。即ち、図5のグラフは、実線と点線の折れ線グラフによって、視聴者71(図4)の位置において、周波数帯毎に、反射板63を挿入した場合と、反射板63を挿入しない場合との音圧レベルの比較を行っている。
図5で示されるグラフにおいて、反射板63を挿入した場合の実線の波形と、反射板63を挿入しない場合の点線の波形とは、ほぼ同様の波形となるが、点線の波形の値(音圧レベル)が、実線の波形の値(音圧レベル)と比較して、極端に上昇しているAで示される部分(1000ヘルツの近傍)がある。これは、反射板63を挿入しない場合においては、共鳴によって、このようないわゆるピークが生じ、このピークがあることにより、周波数特性が平坦とならず、特徴の強い音となってしまい、本来の音の印象を損ねていることになる。
一方、反射板63を挿入した場合、共鳴の発生が抑制されて、その結果、1000ヘルツの近傍では周波数特性がより平坦となって、ピークが抑えられており、即ち、これは、音波(音声)がユニットスピーカ51の前面の方向に出ていることになる。
このように、反射板63をユニットスピーカ51に挿入することで、ピークの発生を抑制し、スピーカ61から出力される音声を、ユニットスピーカ51の前面の方向に反射させることができる。その結果、視聴者71は、周波数特性が平坦な、本来出力すべき音により近い、いわゆるより高音質の音声を視聴することが可能となる。
ところで、上述した例においては、左右1組のスピーカ61(スピーカ61−L1およびスピーカ61−R1)から構成されるユニットスピーカ51について説明してきたが、本発明は、複数の組のスピーカ61から構成されるユニットスピーカ51に適用することができる。そこで、以下、複数の組のスピーカ61から構成されるユニットスピーカ51について説明する。
図6は、複数の組のスピーカ61から構成される、本発明を適用したユニットスピーカ51の外観の例を示す図である。
図6においては、説明の便宜上、ユニットスピーカ51の筐体を透けるように表現しているが、実際には、図3と同様に、側面、上面、背面、および底面は、いわゆるキャビネットとして形成され、さらに、前面は、サランネットが貼られ、筐体の内部は見えない。また、図3に示す場合と同様の部分には、同一の符号が付してあり、その説明は(適宜)省略する。
ユニットスピーカ51は、上述したように、例えば、複数のスピーカを内蔵する直方体状に形成される、本発明の音声出力装置の一例である。
図6で示される例において、ユニットスピーカ51は、例えば、スピーカ61−L1、スピーカ61−R1、スピーカ61−L2、スピーカ61−R2、スピーカ61−L3、スピーカ61−R3、境界板62−L1、境界板62−R1、境界板62−L2、境界板62−R2、境界板62−L3、境界板62−R3、反射板63−L1、反射板63−R1、反射板63−L2、反射板63−R2、反射板63−L3、および反射板63−R3を含むように構成される。
即ち、図6のユニットスピーカ51は、スピーカ61−L1、スピーカ61−R1、スピーカ61−L2、スピーカ61−R2、スピーカ61−L3、およびスピーカ61−R3の左右3組(6個)のスピーカを含むように構成され、その6個のスピーカのうち、Lチャンネルのスピーカである、スピーカ61−L1、スピーカ61−L2、およびスピーカ61−L3のそれぞれは、左側を向くように横向きにそれぞれ配置され、それ以外の、Rチャンネルのスピーカである、スピーカ61−R1、スピーカ61−R2、およびスピーカ61−R3のそれぞれは、右側を向くように横向きにそれぞれ配置される。
これは、2チャンネルのスピーカ(ステレオ)によって、視聴者71に対して、左右の広がりのある音を表現する場合、LチャンネルとRチャンネルのスピーカによって実現するが、図6で示される例の場合、スピーカ61−L1(Lチャンネル)とスピーカ61−R1(Rチャンネル)とが対になり、スピーカ61−L2(Lチャンネル)とスピーカ61−R2(Rチャンネル)とが対になり、スピーカ61−L3(Lチャンネル)とスピーカ61−R3(Rチャンネル)とが対になることで、左右の広がりのある音を実現している。
また、反射板63−L1乃至63−R3のそれぞれは、スピーカ61−L1乃至61−R3のそれぞれから出力される音波(音声)を、ユニットスピーカ51の前面の方向に反射させるような所定の曲率の曲面をなす形状またはまたはそれに類する形状をしており、スピーカ61−L1乃至61−R3のそれぞれから出力されてくる音波(音声)をユニットスピーカ51の前面に反射させる。
なお、反射板63−L2乃至63−R3のそれぞれの素材および形状は、上述した、反射板63−L1および反射板63−R1のそれぞれと同様とする。
また、以下の説明においては、上述した図3と同様に、スピーカ61−L1乃至61−R3を個々に区別する必要がない場合、単に、スピーカ61と称し、境界板62−L1乃至62−R3を個々に区別する必要のない場合、単に、境界板62と称し、反射板63−L1乃至63−R3を個々に区別する必要がない場合、単に、反射板63と称する。
図7は、複数の組のスピーカ61から構成されるユニットスピーカ51において、複数の組の反射板63による音波(音声)の反射について説明する図である。
図4に示す場合と同様の部分には、同一の符号が付してあり、その説明は(適宜)省略する。また、図7で示される例は、図4と同様に、ユニットスピーカ51(図6)を上側から見た図となり、図中の点線は、音波の進行方向を示す。さらに、図7では、記載を簡略化するために、スピーカ61−L2およびスピーカ61−R3のそれぞれから出力される音波(音声)の進行方向は省略しているが、音波の進行方向を示した他のスピーカ61から出力される音波の進行方向と同様になる。
音源であるスピーカ61−L1から出力される音波は、図中の3本の点線で示すように、反射板63−L1に反射されることで、視聴者71に到達し、音源であるスピーカ61−R1から出力される音波は、図中の3本の点線で示すように、反射板63−R1に反射されることで、視聴者71に到達する。また、同様に、音源であるスピーカ61−L2から出力される音波は、反射板63−L2に反射されて、視聴者71に到達し、音源であるスピーカ61−R2から出力される音波は、反射板63−R2に反射されて、視聴者71に到達する。さらに、同様に、音源であるスピーカ61−L3から出力される音波は、反射板63−L3に反射されて、視聴者71に到達し、音源であるスピーカ61−R3から出力される音波は、反射板63−R3に反射されて、視聴者71に到達する。
反射板63−L1乃至63−R3のそれぞれは、音波の入射してきた角度に応じて、その入射してくる音波を反射させる。即ち、スピーカ61−L1乃至61−R3のそれぞれから出力された音波であって、反射板63−L1乃至63−R3のそれぞれに入射してくる音波の入射角と、反射板63−L1乃至63−R3のそれぞれによって反射された音波の反射角とは等しくなる。従って、図7で示すように、スピーカ61−L1乃至61−R3のそれぞれから出力された音波のうち、より急峻な角度で反射板63−L1乃至63−R3のそれぞれに入射してきた音波は、より急峻な角度で反射され、よりなだらかな角度で反射板63−L1乃至63−R3のそれぞれに入射してきた音波は、よりなだらかな角度で反射される。その結果、視聴者71には、より多くのスピーカ61−L1乃至スピーカ61−R3のそれぞれから出力された音声(音波)が到達することになる。
また、通常、視聴者71は、ユニットスピーカ51の中心で視聴することが多いと考えられるので、例えば、ユニットスピーカ51の中心であるスピーカ61−L1とスピーカ61−R1との間の位置を、ユニットスピーカ51の中心の軸と考えた場合、その中心の軸上の視聴者71の方向に音波を反射させるとき、中心の軸から離れるほど反射板63の角度を急峻にすることで、入射してくる音波を視聴者71に向けて(中心の軸に向けて)反射させることが可能となる。
具体的には、反射板63−L2は、中心の軸に対して、反射板63−L1よりも急峻な角度となり、反射板63−L3は、中心の軸に対して、反射板63−L2よりも急峻な角度となる。また、同様に、反射板63−R2は、中心の軸に対して、反射板63−R1よりも急峻な角度となり、反射板63−R3は、中心の軸に対して、反射板63−R2よりも急峻な角度となる(なお、図中の反射板63−L1乃至63−R3のそれぞれの中心軸に対する角度は、角度の違いを強調するように表現しているが、実際には、図中の角度と同様の角度にする必要はない)。
このように、ユニットスピーカ51の中心の軸から離れるほど反射板63の角度を急峻にすることで、反射板63がスピーカ61から入射してくる音波を、視聴者71に向けて反射させることができるので、視聴者71は、複数の組のスピーカ61から出力される音声(音波)を、高音質で視聴することができる。また、換言すれば、ユニットスピーカ51は、視聴者71に対して、高音質な音声を出力できるとも言える。
さらに、反射板63の中心の軸に対する角度を変更することで、LチャンネルとRチャンネルのスピーカ61の間隔を広げた場合であっても、同様の音質を得ることが可能となる。
次に、図6および図7を参照して説明した、複数の組のスピーカ61から構成されるユニットスピーカ51の一例として、ユニットスピーカ51を組み込んだ、スケーラブルテレビシステム101について説明する。
図8は、本発明を適用したスケーラブルテレビシステム101の一実施形態に係る構成例を示す図である。
図8においては、説明の便宜上、ユニットスピーカ51の筐体を透けるように表現しているが、実際には、図6と同様に、側面、上面、背面、および底面は、いわゆるキャビネットとして形成され、さらに、前面は、サランネットが貼られ、筐体の内部は見えない。また、図6に示す場合と同様の部分には、同一の符号が付してあり、その説明は(適宜)省略する。
スケーラブルテレビシステム101は、例えば、複数の表示装置を、それぞれ複数の異なる取り付け位置に取り付けることが可能なユニットを、複数台接続することにより構成されており、接続されるユニットの数を増やしたり減らしたりすることで、表示装置の台数を自由に増やしたり減らしたりすることが可能となるように構成されている。また、スケーラブルテレビシステム101は、本発明の表示システムの一例である。
図8で示される例において、スケーラブルテレビシステム101は、ユニット102−1乃至102−3の3つのユニットにより構成されている。ユニット102−1乃至102−3の各ユニットには、それぞれ複数のテレビジョン受像機等の表示装置(この例では3台の表示装置)が図中縦方向一列に取り付けられており、ユニット102−1には、表示装置111A乃至111C、ユニット102−2には、表示装置112A乃至112C、ユニット102−3には、表示装置113A乃至113Cが図中縦方向一列にそれぞれ取り付けられている。そして、ユニット102−1乃至102−3が図中横方向一列に接続されることにより9台の表示装置を有するスケーラブルテレビシステム101が構成されている。
表示装置111A乃至113Cの9台の表示装置のそれぞれは、同じ形状と機能を有し、例えば、テレビジョン放送信号等を受信して、LCD(Liquid Crystal Display)等で構成される表示部に画像を表示したり、スピーカ61、境界板62、および反射板63等で構成されるユニットスピーカ51から音声を出力したりする。
スケーラブルテレビシステム101は、個々の表示装置を独立して機能させることは勿論、9台の表示装置の集合体をあたかも1台の表示装置として機能させるようにすることが可能である。また、スケーラブルテレビシステム101においては、9台の表示装置を、例えば、3台の表示装置からなる3組の集合体に分割し、個々の集合体毎に別々の画像を表示することも可能である。
具体的には、スケーラブルテレビシステム101は、例えば、表示装置111A乃至113Cの9台の表示装置の集合体を1台の表示装置として機能させる場合、表示装置111A乃至113Cのディスプレイ全体に、テレビジョン放送信号における画像の全体を拡大した画像を表示させ、その画像に付随する音声を、スピーカ61−L1乃至61−R3のそれぞれから出力させる。
また、例えば、9台の表示装置を、3台の表示装置からなる3組の集合体である、ユニット102−1乃至102−3に分割し、個々のユニット毎に機能させる場合、ユニットスピーカ51を構成するスピーカ61のうち、スピーカ61−L1およびスピーカ61−R1のそれぞれは、表示装置111A乃至111Cからなるユニット102−1が表示するテレビジョン放送信号に対応した音声をそれぞれ出力し、スピーカ61−L2およびスピーカ61−R2のそれぞれは、表示装置112A乃至112Cからなるユニット102−2が表示するテレビジョン放送信号に対応した音声をそれぞれ出力し、スピーカ61−L3およびスピーカ61−R3のそれぞれは、表示装置113A乃至113Cからなるユニット102−3が表示するテレビジョン放送信号に対応した音声をそれぞれ出力する。
なお、スケーラブルテレビシステム101を構成する表示装置の数は、9台に限定されるものではない。即ち、スケーラブルテレビシステム101は、任意の複数台の表示装置によって構成することが可能である。また、スケーラブルテレビシステム101を構成する表示装置の配置は、図8に示したように、縦×横が、3×3に限定されるものではない。即ち、スケーラブルテレビシステム101を構成する表示装置の配置は、例えば、縦×横が、1×2、2×1、2×3等とすることも可能である。また、スケーラブルテレビシステム101を構成する表示装置の配置形状は、図8にも示したように、格子状(マトリックス状)に限定されるものではなく、例えば、ピラミッド状等であってもよい。
即ち、スケーラブルテレビシステム101は、任意の複数台の表示装置を、縦と横のそれぞれに、任意の台数だけ配置して構成することができる。
図9は、本発明を適用したスケーラブルテレビシステム101の一実施の形態を示すブロック図である。
アンテナ151は、地上波や放送衛星からの電波等の放送電波に対応するテレビジョン放送信号(放送信号)を受信し、受信した放送信号を分配器152に供給する。
分配器152は、アンテナ151から供給されてくる放送信号を、チューナ153−1乃至153−9のそれぞれに分配する。
チューナ153−1乃至153−3のそれぞれは、例えば、表示装置111A乃至111Cのそれぞれに内蔵され、分配器152から供給される放送信号に対して、例えば、復調処理、エラー訂正処理、または復号処理等の所定の処理を施して、処理の結果得られた信号のうち、映像信号を表示装置111A乃至111CのLCD等で構成される表示部(図示せず)にそれぞれ供給し、音声信号を信号処理部154−1に供給する。
また、チューナ153−4乃至153−6のそれぞれは、例えば、表示装置112A乃至112Cのそれぞれに内蔵され、チューナ153−1乃至153−3と同様に、分配器152から供給される放送信号に対して、復調処理等の所定の処理を施して、処理の結果得られた信号のうち、映像信号を表示装置112A乃至112Cの表示部にそれぞれ供給し、音声信号を信号処理部154−2に供給する。
さらに、チューナ153−7乃至153−9のそれぞれは、例えば、表示装置113A乃至113Cのそれぞれに内蔵され、チューナ153−1乃至153−3と同様に、分配器152から供給される放送信号に対して、復調処理等の所定の処理を施して、処理の結果得られた信号のうち、映像信号を表示装置113A乃至113Cの表示部にそれぞれ供給し、音声信号を信号処理部154−3に供給する。
なお、表示装置111A乃至113Cのそれぞれの表示部(図示せず)は、例えば、それらが内蔵しているチューナ153−1乃至153−9のそれぞれから供給されてくる映像信号をLCD等の画面にそれぞれ表示させる。
信号処理部154−1は、チューナ153−1乃至153−3のそれぞれから供給されてくる音声信号に対して、例えば、ボリューム調整の処理、遅延の処理、またはフィルタの処理等の所定の処理を施して、処理の結果得られた音声信号を、スピーカ61−L1およびスピーカ61−R1のそれぞれに供給する。
ここで、詳細は後述するが、信号処理部154−1が行う所定の処理について説明する。ボリューム調整の処理とは、例えば、ユニットスピーカ51の内部の構成(レイアウト)等によって、視聴者71に視聴される音声のボリューム(音圧)が一定とならないことがあるので、視聴者71の視聴する音声が一定のボリュームとなるようにボリュームを調整する処理である。
また、遅延の処理とは、例えば、スピーカ61−L1乃至61−R3のそれぞれと、視聴者71との距離が異なり、視聴者71に届く音声の位相がずれてしまう場合があるので、スピーカ61−L1乃至61−R3のそれぞれから出力される音声が、同一の位相で視聴者71に視聴されるように補正したり、スピーカ61−L1乃至61−R3のそれぞれから出力される音声の位相を所定の間隔でわざとずらして、より臨場感のある音声となるようにしたりする処理である。
さらに、フィルタの処理とは、例えば、ユニットスピーカ51のレイアウトによって、音声(音波)の周波数特性が変わってしまう場合があるので、スピーカ61−L1乃至61−R3のそれぞれが出力する音声(音波)の周波数が平均化されるように補正したり、ハイパスフィルタ(High-Pass Filter)またはローパスフィルタ(Low-Pass Filter)等からなるイコライザとして機能することによって、スピーカ61−L1乃至61−R3のそれぞれが出力する音声(音波)の周波数特性を変更することで、スピーカ61−L1乃至61−R3のそれぞれが出力する音声(音波)の音質を変更したりする処理である。
信号処理部154−2は、信号処理部154−1と同様に、チューナ153−4乃至153−6のそれぞれから供給されてくる音声信号に対して、ボリューム調整の処理等の所定の処理を施して、処理の結果得られた音声信号を、スピーカ61−L2およびスピーカ61−R2のそれぞれに供給する。
また、信号処理部154−3は、信号処理部154−1と同様に、チューナ153−7乃至153−9のそれぞれから供給されてくる音声信号に対して、ボリューム調整の処理等の所定の処理を施して、処理の結果得られた音声信号を、スピーカ61−L3およびスピーカ61−R3のそれぞれに供給する。
スピーカ61−L1およびスピーカ61−R1のそれぞれは、信号処理部154−1から供給されてくる音声信号を音声として出力する。
また、スピーカ61−L1およびスピーカ61−R1と同様に、スピーカ61−L2およびスピーカ61−R2のそれぞれは、信号処理部154−2から供給されてくる音声信号を音声として出力し、スピーカ61−L3およびスピーカ61−R3のそれぞれは、信号処理部154−3から供給されてくる音声信号を音声として出力する。
なお、図9のブロック図には図示はしていないが、上述したように、スケーラブルテレビシステム101においては、スピーカ61−L1乃至61−R3のそれぞれに対応して、反射板63−L1乃至63−R3が所定の位置に配置されているので、その反射板63−L1乃至63−R3のそれぞれは、スピーカ61−L1乃至61−R3のそれぞれから出力されてくる音声(音波)を反射して、反射した音声を視聴者71に視聴させる。
また、以下の説明においては、チューナ153−1乃至153−9のそれぞれを個々に区別する必要がない場合、単に、チューナ153と称し、信号処理部154−1乃至154−3のそれぞれを個々に区別する必要がない場合、単に、信号処理部154と称する。
次に、図10のフローチャートを参照して、スケーラブルテレビシステム101による、音声出力の処理について説明する。
ステップS11において、アンテナ151は、地上波や放送衛星からの電波等の放送電波に対応するテレビジョン放送信号(放送信号)を受信し、受信した放送信号を分配器152に供給する。
ステップS12において、分配器152は、アンテナ151から供給されてくる放送信号をチューナ153に分配する。
例えば、ステップS12において、分配器152は、アンテナ151から供給されてくる放送信号を、表示装置111Aに内蔵されたチューナ153−1、表示装置111Bに内蔵されたチューナ153−2、表示装置111Cに内蔵されたチューナ153−3、表示装置112Aに内蔵されたチューナ153−4、表示装置112Bに内蔵されたチューナ153−5、表示装置112Cに内蔵されたチューナ153−6、表示装置113Aに内蔵されたチューナ153−7、表示装置113Bに内蔵されたチューナ153−8、および表示装置113Cに内蔵されたチューナ153−9のそれぞれに供給する。
ステップS13において、チューナ153は、分配器152から供給される放送信号に対して、例えば、復調処理、エラー訂正処理、または復号処理等の所定の処理を施して、処理の結果得られた信号のうち、映像信号を表示装置の表示部(図示せず)に供給し、音声信号を信号処理部154に供給する。
例えば、ステップS13において、チューナ153−1乃至153−9のそれぞれは、視聴者71によって、“1ch”である番組が選択されている場合、分配器152から供給される放送信号に対して、例えば、復調処理等の所定の処理を施して、処理の結果得られた信号のうち、“1ch”である番組の映像信号を、表示装置111A乃至113Cのそれぞれの表示部(図示せず)に供給し、“1ch”である番組の音声信号を信号処理部154―1乃至154−3のそれぞれに供給する。
このとき、表示装置111A乃至113Cの表示部(図示せず)のそれぞれが、チューナ153−1乃至153−9のそれぞれから供給されてくる、“1ch”である番組の映像信号を表示させることで、表示装置111A乃至113Cのディスプレイ全体に、“1ch”である番組における画像の全体を拡大した画像が表示される。
ステップS14において、信号処理部154は、チューナ153から供給されてくる音声信号に対して、例えば、ボリューム調整の処理、遅延の処理、またはフィルタの処理等の所定の処理を施して、処理の結果得られた音声信号をスピーカ61に供給する。
ここで、図11を参照して、信号処理部154が行う所定の処理の詳細について説明する。図11は、反射板63−L1乃至63−R2のそれぞれと視聴者71との位置関係について説明する図である。
図7に示す場合と同様の部分には、同一の符号が付してあり、その説明は(適宜)省略する。
図11で示される例において、視聴者71とユニットスピーカ51の水平方向の中心との距離(即ち、視聴者71とユニットスピーカ51との最短距離)が、距離dとなることを示し、円Aは、その距離dを半径とする円である(図中では、説明を分かり易くするために、距離dが、実際の長さよりも、短く表現されている)。即ち、円A上の位置と視聴者71の位置との距離は、距離dで一定となる。
また、反射板63−L1の位置と視聴者71の位置との距離は、距離dL1となる。同様に、反射板63−L2の位置と視聴者71の位置との距離は、距離dL2となり、反射板63−L3の位置と視聴者71の位置との距離は、距離dL3となる。即ち、反射板63毎に視聴者71との距離が、例えば、距離dL1、距離dL2、距離dL3(距離dL1<距離dL2<距離dL3)等のように変化する。従って、反射板63に反射される音声においても、視聴者71までの距離が異なるので、スピーカ61−L1乃至61−L3のそれぞれから出力される音声は、反射される反射板63毎に、視聴者71まで届く時間にずれが生じることになる。
具体的には、反射板63−L1乃至反射板63−L3のそれぞれが反射させる音声は、距離dL1が、距離dよりもΔdL1だけ長く、距離dL2が、距離dよりもΔdL2だけ長く、距離dL3が、距離dよりもΔdL3だけ長いので、視聴者71までの距離に比例して、例えば、反射板63−3によって反射される音声の位相は、反射板63−1によって反射される音声の位相よりも、(ΔdL3−ΔdL1)の距離の分だけ遅延し、反射板63−3によって反射される音声の位相は、反射板63−2によって反射される音声の位相よりもよりも、(ΔdL3−ΔdL2)の距離の分だけずれる(遅延する)ことになる。
信号処理部154は、所定の処理として、遅延の処理を行う場合、例えば、上述した、反射板63−3によって反射される音声の位相が、反射板63−1によって反射される音声の位相に対して、ずれないように補正したり、反射板63−3によって反射される音声の位相が、反射板63−2によって反射される音声の位相に対して、ずれないように補正する処理を行う。
具体的には、例えば、遅延時間をΔt、視聴者71と反射板63との距離の差をΔd、および音波(音声)の速さである音速をvとした場合、(Δt=Δd/v)となり、さらに、音速vの値は一定(例えば、摂氏0℃で約331.5(m/s))となるので、遅延時間Δtは、距離の差Δdから算出することができる。
即ち、信号処理部154は、距離の差Δdから遅延時間Δtを算出し、算出した遅延時間Δtに応じて、スピーカ61から出力される音声の位相がずれる(遅延される)ように、チューナ153から供給されてくる音声信号に所定処理を施し、処理の結果得られた音声信号をスピーカ61に供給する。
なお、上述した例においては、ユニットスピーカ51に配置されたスピーカ61のうち、左チャンネルの、スピーカ61−L1乃至61−L3のそれぞれについて説明したが、右チャンネルの、スピーカ61−R1乃至61−R3のそれぞれについても同様であり、その説明は省略する。
図10のフローチャートに戻り、例えば、ステップS14において、信号処理部154−1は、チューナ153−1乃至153−3のそれぞれから供給されてくる、“1ch”である番組の音声信号に対して、スピーカ61−L1およびスピーカ61−R1のそれぞれから出力される音声の位相が、((ΔdL3−ΔdL1)/v)だけずれる(遅延する)ように、遅延の処理を実行し、処理の結果得られた音声信号をスピーカ61−L1および61−R1のそれぞれに供給する。
また、例えば、ステップS14において、信号処理部154−2は、チューナ153−4乃至153−6のそれぞれから供給されてくる、“1ch”である番組の音声信号に対して、スピーカ61−L2およびスピーカ61−R2のそれぞれが出力する音声の位相が、((ΔdL3−ΔdL2)/v)だけずれる(遅延する)ように、遅延の処理を実行し、処理の結果得られた音声信号をスピーカ61−L2および61−R2のそれぞれに供給する。
さらに、例えば、ステップS14において、信号処理部154−3は、チューナ153−7乃至153−9のそれぞれから供給されてくる、“1ch”である番組の音声信号に対して、遅延の処理を実行せずに、その音声信号をスピーカ61−L3および61−R3のそれぞれに供給する。
なお、この例の場合に、信号処理部154−3が遅延の処理を実行しないのは、ΔdL3を基準に遅延時間Δtを補正したため、スピーカ61−L3およびスピーカ61−R3のそれぞれが出力する音声を遅延させる必要がないので、信号処理部154−3は、遅延の処理を行わずに、音声信号をスピーカ61−L3およびスピーカ61−R3のそれぞれに供給することになる。
また、上述した例では、ΔdL3を基準に遅延時間Δtを補正したが、本発明はそれに限らず、遅延時間Δtを補正できる方法であればよい。
ステップS15において、スピーカ61は、信号処理部154から供給されてくる音声信号を音声として出力して、処理は終了する。
例えば、ステップS15において、スピーカ61−L1およびスピーカ61−R1のそれぞれは、信号処理部154−1から供給されてくる、((ΔdL3−ΔdL1)/v)だけ遅延された“1ch”である番組の音声信号を音声として出力する。
また、例えば、ステップS15において、スピーカ61−L2およびスピーカ61−R2のそれぞれは、信号処理部154−2から供給されてくる、((ΔdL3−ΔdL2)/v)だけ遅延された“1ch”である番組の音声信号を音声として出力する。
さらに、例えば、ステップS15において、スピーカ61−L3およびスピーカ61−R3のそれぞれは、信号処理部154−3から供給されてくる“1ch”である番組の音声信号を音声として出力する。
即ち、スピーカ61−L1およびスピーカ61−R1が出力する“1ch”である番組の音声の位相が、(ΔdL3−ΔdL1)/v)だけずらされ、スピーカ61−L2およびスピーカ61−R2が出力する“1ch”である番組の音声の位相が、(ΔdL3−ΔdL2)/v)だけずらされて視聴者71に届くので、視聴者71は、スピーカ61−L1乃至61−R3のそれぞれから出力されてくる、“1ch”である番組の音声の位相を、同一の位相で視聴することができることになる。
また、スピーカ61による、ステップS15の処理であるが、上述した以外にも、様々な方法で音声を出力することができる。従って、以下、図12乃至図14を参照して、複数の組のスピーカ61から構成されるユニットスピーカ51が出力する音声について説明する。
まず、図12を参照して、ユニットスピーカ51のLチャンネルとRチャンネルとの関係について説明する。
図12で示される例において、Lチャンネルのうち、L1が、スピーカ61−L1および反射板63−L1等からなり、L1チャンネルの音声を出力することを示し、L2が、スピーカ61−L2および反射板63−L2等からなり、L2チャンネルの音声を出力することを示し、L3が、スピーカ61−L3および反射板63−L3等からなり、L3チャンネルの音声を出力することを示している。また、Rチャンネルのうち、R1が、スピーカ61−R1および反射板63−R1等からなり、R1チャンネルの音声を出力することを示し、R2が、スピーカ61−R2および反射板63−R2等からなり、R2チャンネルの音声出力することを示し、R3が、スピーカ61−R3および反射板63−R3などからなり、R3チャンネルの音声を出力することを示す。なお、後述する、図13および図14においても同様に説明する。
図12のユニットスピーカ51は、中心軸aを対称にして、LチャンネルであるL1とRチャンネルであるR1とが対になり、LチャンネルであるL2とRチャンネルであるR2とが対になり、LチャンネルであるL3とRチャンネルであるR3とが対になるように構成される。
例えば、信号処理部154−1乃至154−3のそれぞれが、音声信号をスピーカ61−L1乃至61−R3のそれぞれに供給することで、L1乃至R3のそれぞれは、音声を出力し、視聴者71に対して、左右の広がりのある音声を視聴させる。
次に、図13を参照して、ユニットスピーカ51のスピーカ61単体による音声の出力について説明する。
図13Aにおいては、L3およびR3のみがハッチングされているが、これは、ユニットスピーカ51のスピーカ61のうち、L3のスピーカ61−L3およびR3のスピーカ61−R3のそれぞれから音声が出力され、それ以外の、スピーカ61−L1乃至61−R2のそれぞれからは、音声が出力されないことを示す。例えば、ユニット102−3の表示装置113A乃至113Cにのみ画像を表示させる場合、信号処理部154−3が、音声信号をスピーカ61−L3およびスピーカ61−R3のそれぞれに供給することで、スピーカ61−L3およびスピーカ61−R3のそれぞれは、音声を出力し、視聴者71に対して、左右の広がりのある音声を視聴させる。
図13Bにおいては、L2およびR2のみがハッチングされているが、これは、ユニットスピーカ51のスピーカ61のうち、L2のスピーカ61−L2およびR2のスピーカ61−R2のそれぞれから音声が出力され、それ以外の、スピーカ61−L1、スピーカ61−R1、スピーカ61−L3、およびスピーカ61−R3のそれぞれからは、音声が出力されないことを示す。例えば、ユニット102−2の表示装置112A乃至112Cにのみ画像を表示させる場合、信号処理部154−2が、音声信号をスピーカ61−L2およびスピーカ61−R2のそれぞれに供給することで、スピーカ61−L2およびスピーカ61−R2のそれぞれは、音声を出力し、視聴者71に対して、左右の広がりのある音声を視聴させる。

図13Cにおいては、L1およびR1のみがハッチングされているが、これは、ユニットスピーカ51のスピーカ61のうち、L1のスピーカ61−L1およびR1のスピーカ61−R1のそれぞれから音声が出力され、それ以外の、スピーカ61−L2乃至61−R3のそれぞれからは、音声が出力されないことを示す。例えば、ユニット102−1の表示装置111A乃至111Cにのみ画像を表示させる場合、信号処理部154−1が、音声信号をスピーカ61−L1およびスピーカ61−R1のそれぞれに供給することで、スピーカ61−L1およびスピーカ61−R1のそれぞれは、音声を出力し、視聴者71に対して、左右の広がりのある音声を視聴させる。
このように、ユニットスピーカ51のスピーカ61−L1乃至61−R3は、それぞれが単体で音声を出力することができるので、例えば、スケーラブルテレビシステム101において、表示装置111A乃至113Cのそれぞれに表示させる画像によって、音声を出力するスピーカ61を変更する等、様々な用途に合わせて使用すること可能となる。
次に、図14を参照して、ユニットスピーカ51のスピーカ61による種々の音声の出力について説明する。
図14で示される例において、対になっている、L1とR1、L2とR2、およびL3とR3とが、それぞれ同様の音声を出力していることを示している。
例えば、上述したように、遅延の処理を行う場合、信号処理部154−1は、L1のスピーカ61−L1およびR1のスピーカ61−R1のそれぞれが出力する音声の位相と、L3のスピーカ61−L3およびR3のスピーカ61−R3のそれぞれが出力する音声の位相とが一致するように処理し、信号処理部154−2は、L2のスピーカ61−L2およびR2のスピーカ61−R2のそれぞれが出力する音声の位相と、L3のスピーカ61−L3およびR3のスピーカ61−R3のそれぞれが出力する音声の位相とが一致するように処理する。その結果、視聴者71は、スピーカ61−L1乃至61−R3(L1乃至R3)のそれぞれから出力される音声を同一の位相で視聴できるとともに、そのスピーカ61−L1乃至61−R3(L1乃至R3)のそれぞれによって出力される音声は、対になっているチャンネル毎に変化していることになる。
また、それ以外でも、信号処理部154が、音声信号に対して、例えば、上述した、ボリューム調整の処理またはフィルタの処理等の所定の処理を行い、所定の処理が施された音声信号をスピーカ61に供給することで、対になっているチャンネル毎に出力する音声を変化させることもできる。さらに、L1とR1のように、対になっているチャンネル同士であっても、例えば、L1およびR1のそれぞれが出力する音声の周波数を異なるようにすることで、それぞれが出力する音声を変化させることもできる。
このように、チャンネル毎に、例えば、位相、音圧、または周波数等を変化させた音声を出力させることができるので、視聴者71に対して、より臨場感のある音や、より高音質の音を提供することができる。
ところで、上述した例においては、ユニットスピーカ51を組み込んだスケーラブルテレビシステム101について説明したが、本発明は、それに限らず、音声を出力する様々な機器に適用することができる。従って、以下、本発明の一実施の形態の他の構成として、ユニットスピーカ51を組み込んだオーディオシステム201について説明する。
図15は、本発明を適用したオーディオシステム201の一実施の形態を示すブロック図である。
図9に示す場合と同様の部分には、同一の符号が付してあり、その説明は(適宜)省略する。
オーディオシステム201は、スピーカ61−L1乃至61−R3、音楽プレーヤ211、分配器212、および信号処理部213−1乃至213−3を含むように構成される。
音楽プレーヤ211は、例えば、CD(Compact Disc)、MD(MiniDisc(商標))、若しくはメモリカード等のメディアを装着し、そのメディアに記録されている音声信号を再生するか、またはHDD(Hard Disk Drive)等に記録されている音声信号を再生する機器であり、再生した音声信号を分配器212に供給する。
分配器212は、音楽プレーヤ211から供給されてくる音声信号を、信号処理部213−1乃至213−3のそれぞれに分配する。
信号処理部213−1は、分配器212から供給されてくる音声信号に対して、例えば、ボリューム調整の処理、遅延の処理、またはフィルタの処理等の所定の処理を施して、処理の結果得られた音声信号を、スピーカ61−L1およびスピーカ61−R1のそれぞれに供給する。
また、信号処理部213−2は、信号処理部213−1と同様に、分配器212から供給されてくる音声信号に対して、例えば、ボリューム調整の処理等の所定の処理を施して、処理の結果得られた音声信号を、スピーカ61−L2およびスピーカ61−R2のそれぞれに供給する。
また、信号処理部213−3は、信号処理部213−1と同様に、分配器212から供給されてくる音声信号に対して、例えば、ボリューム調整の処理等の所定の処理を施して、処理の結果得られた音声信号を、スピーカ61−L3およびスピーカ61−R3のそれぞれに供給する。
なお、図示はしていないが、オーディオシステム201においても、スピーカ61−L1乃至61−R3のそれぞれに対応して、反射板63−L1乃至63−R3のそれぞれが所定の位置に配置されており、その反射板63−L1乃至63−R3のそれぞれは、スピーカ61−L1乃至61−R3のそれぞれから出力されてくる音声(音波)を反射して、反射した音声を視聴者71に視聴させる。
このように、本発明は、音声を出力するオーディオシステム201にも適用することができる。
また、上述した、スケーラブルテレビシステム101とオーディオシステム201とを組み合わせて、スケーラブルテレビシステム101に表示される画像に対して、オーディオシステム201から音声を出力するようにしてもよい。具体的には、スケーラブルテレビシステム101が表示している画像に対応して、その画像の音声を出力せずに、音楽プレーヤ211が再生した音声をユニットスピーカ51から出力するようにすることもできる。
以上のように、本発明によれば、ユニットスピーカ51に配置される複数のスピーカ61から、高音質な音声を出力することができる。また、ユニットスピーカ51は、信号処理部154が音声信号に対して、所定の処理を行うことで、視聴者71に対して、臨場感のある音を提供することができる。
なお、ユニットスピーカ51においては、左右3組(6個)のスピーカ61を一例にして説明したが、本発明はそれに限らず、例えば、スケーラブルテレビシステム101の9台の表示装置に合わせて、左右9組(18個)のスピーカ61を配置するようにしてもよい。その場合には、それらのスピーカ61に対応した所定の位置に、反射板63も配置されることになる。即ち、ユニットスピーカ51は、任意の複数個のスピーカ61と、そのスピーカ61に対応した反射板63とを配置して構成することができる。
また、本明細書において、記録媒体に格納されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
さらに、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
従来のユニットスピーカの外観を示す図である。 スピーカの外観を示す図である。 本発明を適用したユニットスピーカの外観の例を示す図である。 反射板による音波の反射について説明する図である。 ユニットスピーカにおいて、反射板を挿入した場合と、反射板を挿入しない場合との関係を示すグラフである。 複数の組のスピーカから構成される、本発明を適用したユニットスピーカの外観の例を示す図である。 複数の組の反射板による音波の反射について説明する図である。 本発明を適用したスケーラブルテレビシステムの一実施形態に係る構成例を示す図である。 本発明を適用したスケーラブルテレビシステムの一実施の形態を示すブロック図である。 スケーラブルテレビシステムによる、音声出力の処理について説明するフローチャートである。 反射板のそれぞれと視聴者との位置関係について説明する図である。 ユニットスピーカのLチャンネルとRチャンネルとの関係について説明する図である。 ユニットスピーカのスピーカ単体による音声の出力について説明する図である。 ユニットスピーカのスピーカによる種々の音声の出力について説明する図である。 本発明を適用したオーディオシステムの一実施形態に係る構成例を示す図である。
符号の説明
51 ユニットスピーカ, 61−L1乃至61−R3および61 スピーカ, 62−L1乃至62−R3および62 境界板, 63−L1乃至63−R3および63 反射板, 101 スケーラブルテレビシステム, 102−1乃至102−3 ユニット, 111A乃至113C 表示装置, 151 アンテナ, 152 分配器, 153−1乃至153−9および153 チューナ, 154−1乃至154−3および154 信号処理部, 201 オーディオシステム, 211 音楽プレーヤ, 212 分配器, 213−1乃至213−3および213 信号処理部

Claims (14)

  1. 1または複数の筐体と、
    音声信号を音声に変換して同一の方向に出力するスピーカであって、対になって前記筐体内に配置される1または複数の左右のスピーカと、
    所定の曲率の曲面からなり、それぞれの前記左右のスピーカから出力された前記音声を、1つの位置に向けて反射するように、それぞれの前記左右のスピーカに対応して前記筐体内に配置される反射板と
    を備え、
    対になった前記左右のスピーカは、前記音声が反射されて向かう前記位置を中心の軸として、対称となるように配置され、
    前記反射板は、前記中心の軸から離れるほど、前記中心の軸に対して急峻な角度となるように配置される
    ことを特徴とする音声出力装置。
  2. 前記中心の軸に対して対称となる前記反射板は、前記中心の軸に対して同一の角度となるように配置される
    ことを特徴とする請求項1に記載の音声出力装置。
  3. 前記音声信号を、前記音声が反射されて向かう前記位置と前記左右のスピーカの位置に応じて処理する処理手段を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の音声出力装置。
  4. 前記処理手段は、前記音声の音圧を調整するように前記音声信号を処理する
    ことを特徴とする請求項3に記載の音声出力装置。
  5. 前記処理手段は、前記音声の位相が、他の前記左右のスピーカが出力する音声の位相と同一となるように前記音声信号を処理する
    ことを特徴とする請求項3に記載の音声出力装置。
  6. 前記処理手段は、所定の周波数帯毎に音声の音圧を変更するように前記音声信号を処理する
    ことを特徴とする請求項3に記載の音声出力装置。
  7. 1または複数の筐体と、
    音声信号を音声に変換して同一の方向に出力するスピーカであって、対になって前記筐体内に配置される1または複数の左右のスピーカと、
    所定の曲率の曲面からなり、それぞれの前記左右のスピーカから出力された前記音声を、1つの位置に向けて反射するように、それぞれの前記左右のスピーカに対応して前記筐体内に配置される反射板と、
    前記音声信号に対して所定の処理をする処理手段と
    を備え、
    対になった前記左右のスピーカは、前記音声が反射されて向かう前記位置を中心の軸として、対称となるように配置され、
    前記反射板は、前記中心の軸から離れるほど、前記中心の軸に対して急峻な角度となるように配置される
    音声出力装置の音声出力方法において、
    前記処理手段が、前記音声が反射されて向かう前記位置と前記左右のスピーカの位置に応じて前記音声信号に対して所定の処理をする
    ことを特徴とする音声出力方法。
  8. 複数の取り付け位置に取り付けられ、かつ、着脱可能に構成された複数の表示装置により画像を表示する表示システムにおいて、
    1または複数の筐体と、
    音声信号を、前記画像に対応した音声に変換して同一の方向に出力するスピーカであって、対になって前記筐体内に配置される1または複数の左右のスピーカと、
    所定の曲率の曲面からなり、それぞれの前記左右のスピーカから出力された前記音声を、1つの位置に向けて反射するように、それぞれの前記左右のスピーカに対応して前記筐体内に配置される反射板と
    を備え、
    対になった前記左右のスピーカは、前記音声が反射されて向かう前記位置を中心の軸として、対称となるように配置され、
    前記反射板は、前記中心の軸から離れるほど、前記中心の軸に対して急峻な角度となるように配置される
    ことを特徴とする表示システム。
  9. 前記中心の軸に対して対称となる前記反射板は、前記中心の軸に対して同一の角度となるように配置される
    ことを特徴とする請求項8に記載の表示システム。
  10. 前記音声信号を、前記音声が反射されて向かう前記位置と前記左右のスピーカの位置に応じて処理する処理手段を備える
    ことを特徴とする請求項8に記載の表示システム。
  11. 前記処理手段は、前記音声の音圧を調整するように前記音声信号を処理する
    ことを特徴とする請求項10に記載の表示システム。
  12. 前記処理手段は、前記音声の位相が、他の前記左右のスピーカが出力する音声の位相と同一となるように前記音声信号を処理する
    ことを特徴とする請求項10に記載の表示システム。
  13. 前記処理手段は、所定の周波数帯毎に音声の音圧を変更するように前記音声信号を処理する
    ことを特徴とする請求項10に記載の表示システム。
  14. 複数の取り付け位置に取り付けられ、かつ、着脱可能に構成された複数の表示装置により画像を表示する表示システムであって、
    1または複数の筐体と、
    音声信号を、前記画像に対応した音声に変換して同一の方向に出力するスピーカであって、対になって前記筐体内に配置される1または複数の左右のスピーカと、
    所定の曲率の曲面からなり、それぞれの前記左右のスピーカから出力された前記音声を、1つの位置に向けて反射するように、それぞれの前記左右のスピーカに対応して前記筐体内に配置される反射板と、
    前記音声信号に対して所定の処理をする処理手段と
    を備え、
    対になった前記左右のスピーカは、前記音声が反射されて向かう前記位置を中心の軸として、対称となるように配置され、
    前記反射板は、前記中心の軸から離れるほど、前記中心の軸に対して急峻な角度となるように配置される
    表示システムの表示方法において、
    前記処理手段が、前記音声が反射されて向かう前記位置と前記左右のスピーカの位置に応じて前記音声信号に対して所定の処理をする
    ことを特徴とする表示方法。
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