JP4792556B2 - 鋳造用コアの製造装置及びその製造方法 - Google Patents

鋳造用コアの製造装置及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、熔融塩を用いた鋳造用コアの製造装置及び製造方法に関する。
中空部を有する鋳物製品を鋳造する場合は、前もって鋳造用のコアをキャビティ内に配設し、その周りに熔融金属を流し込み、金属の凝固後に機械的にあるいは熔融・溶解してコアを取り除く技術は公知である。
一般に砂型鋳造の場合には、珪砂等の耐火材を基材として造型したコアを用いている。
重力金型鋳造の場合には、従来の砂型に使用していたコアを使用することが可能であるが、ダイカスト等の加圧金型鋳造になると、コアにはこの鋳造圧に耐えられるだけの強度が要求されるだけでなく、平滑な鋳肌も要求されることが多く、従来の砂型用のコアは使用が困難であった。
従って、一般にダイカスト等の加圧鋳造においては、金属製のコアを使用せざるを得ないのが実情である。
よって、金属製コアの取り除きが可能な、比較的単純な形状でアンダーカット部を有しない製品に限られていた。
このように、金属製コアは、強度的に十分であるが、鋳造後のコアの取り除きの点では大きな制約を受け、適用できる製品の種類は少ない。
そこで、強度的には優れ、鋳造後のコアの取り除きが容易な物質として、特開平11−5150号公報に開示するように比較的融点の低い金属を使用して鋳造後にコアだけを加熱して溶かし出すことが考えられたが、適当な融点の金属がないこと及び溶かし出す際、鋳造金属と反応し、化合物を作ることによって鋳肌を損なう欠点があり実用できなかった。
そこで本発明者らは、水による崩壊性に優れた無機塩系のコアを開発するとともに、そのコアの生産性に優れた製造装置及び製造方法を検討した結果、本発明に至った。
特開平11−5150号公報
本発明は上記技術的課題に鑑みて、生産性に優れ、中空コアの製造も容易な無機塩系の鋳造用コアの製造装置及び製造方法の提供を目的とする。
本発明の技術的要旨は、鋳造用コアの製造装置であって熔融塩保持炉と、その上に配設する金型とを備え、熔融塩保持炉は、密閉容器と、密閉容器内に配設した坩堝とを有し、金型のキャビティは、坩堝内に設けたストーク部と連通しており、且つ密閉容器内の圧力を加圧制御する加圧手段を有し、金型と坩堝内に有する熔融塩との間の電気抵抗値を測定する電気抵抗測定手段を有していることを特徴とする。
ここで、熔融塩とは無機系の塩を加熱して熔融した状態の塩をいい、熔融状態では電離するため非常に低い抵抗値を示すが、凝固するに従い急激に抵抗値が高くなる。
この性質を利用して、本発明に係るコア製造装置は金型キャビティ内に充填した熔融塩の抵抗値を測定して凝固状態を判定する。
この場合に金型は通常通電性を有しているので坩堝内の熔融塩内に対極を配設して、金型と熔融塩内対極との間の電気抵抗を測定することでキャビティ内の凝固状態を判定する。
また、熔融塩は熔融状態の温度によって導電率が変化し、電気抵抗値が異なるので、この電気抵抗値を用いて浴温の管理もできる。
請求項2記載の発明の技術的要旨は、請求項1記載の構成に加えて、ストーク部は、メインストークと、その内側に配設したサブストークとの二重構造になっており、熔融塩をキャビティ内に充填しない非充填時には、外側のメインストークの下端開口部は熔融塩の液面より低く、内側のサブストークの下端開口部は熔融塩の液面より高く設定してあり、サブストークと熔融塩との間の電気抵抗値を測定する電気抵抗測定手段を有していることを特徴とする。
ストーク部内における溶融塩の湯面高さを検知するための電極は、いわゆる湯切り状態を検知できるように、溶融塩を坩堝からキャビティに導くメインストークの内側に設けたサブストークを導電性材料で形成して設けて、このサブストーク自体を電極とした。
請求項3記載の発明の技術的要旨は、坩堝内の熔融塩中に所定の間隔を設けて配設した一対の加熱電極を有していることを特徴とする。
ここで、一対の加熱電極とは電極間に交流電流を流し加熱手段としたことをいい、電極間を移動するイオンにローレンツ力を作用させることで熔融塩に撹拌作用を付与することができる。
熔融塩に交流を通電すると電極間の静電容量を利用してインピーダンスを下げ、電流が流れやすくなる。
請求項4記載の発明の技術的要旨は、鋳造用コアの製造方法であって、密閉容器内に配設した坩堝内の熔融塩と、密閉容器の外部であって熔融塩より高い位置に配設した金型のキャビティとをストーク部で連通し、密閉容器内を加圧してキャビティ内に熔融塩を充填する工程と、金型と坩堝内の熔融塩との間の電気抵抗を測定することでキャビティ内熔融塩の凝固状態を判定する工程と、キャビティ内熔融塩が所定の凝固状態に至った時点で密閉容器内の加圧を停止又は除圧する工程とを有していることを特徴とする。
請求項5記載に係る発明は、コア製造完了後の湯切りを検知しやすくしたもので、ストーク部は、メインストークと、その内側に配設したサブストークとの二重構造になっており、熔融塩をキャビティ内に充填しない非充填時には、外側のメインストークの下端開口部は熔融塩の液面より低く、内側のサブストークの下端開口部は熔融塩の液面より高く設定してあり、密閉容器内の加圧を停止又は除圧する工程の後にサブストークと熔融塩との間の電気抵抗を測定して熔融塩の液面高さを判定する工程を含むことを特徴とする。
請求項6記載の発明の技術的要旨は、電気抵抗測定手段にてキャビティ内電極と坩堝内電極間の抵抗値を測定してキャビティ内に充填した熔融塩が、キャビティ内においてキャビティ内壁表面部が所定厚さで凝固していることを判定し、その後に加圧を停止又は除圧することでキャビティ中心部の熔融塩が坩堝内に戻り中空状のコアが製造できるようにしたものであり、そのようにして製造された中空コアは軽量で省資材にも寄与する。
本発明においては、1種または2種以上の無機塩に、1種または2種以上のアルカリ土類(酸化ラジウムを除く)を成形後に0.5〜50体積%となる範囲で添加し混合した成形材料を用いると強度が高く、且つ水による崩壊性に優れたコアとなる。
ここで無機塩とは、例えば硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、塩化ナトリウム、硫酸カリウム等水溶性の無機塩をいい、アルカリ土類とは、放射性アルカリ土金属のラジウムを除いた、酸化カルシウム(生石灰)、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化マグネシウム等を意味するが、水と反応したときの膨張性が良く、排水処理が比較的容易である酸化マグネシウム、生石灰がよい。
また、消石灰や炭酸マグネシウム等高温で分解してアルカリ土類になるものを含む。
また無機塩からなる成形材料は、また、1種または2種以上の塩に、1種または2種以上のアルカリ土類(酸化ラジウムを除く)及びアルカリ土類以外の耐火物を、アルカリ土類と併せて成型後に50体積%を超えないよう添加するものでもよい。
ここで、アルカリ土類以外の耐火物とは、塩中の分散粒子を得る趣旨で、アルミナ、シリカ、ムライト等の酸化物系の耐火物が例として挙げられる。
なお、アルカリ土類は、アルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩またはそれらの混合物を配合していてもよい。
なお、アルカリ土類源として、アルカリ土類金属の水酸化物や炭酸塩を配合すると、成形材料を熔融し成型する際、熱分解により微細なアルカリ土類が生成し、これが無機塩凝固時の結晶核として作用し、分散粒子が微細化、分散均一化し、無機塩の凝固組織の微細化と併せて強度向上に寄与する。
本発明に係る鋳造用コアの製造装置では、坩堝内からストーク部を通してキャビティに至るまでの熔融塩の充填経路に電気抵抗測定手段の測定用電極を適時配設しているため、測定用電極間の抵抗値を測定することで、この充填経路内における熔融塩の湯面高さと、キャビティ内における熔融塩の凝固状態を判定して装置を制御出来る。
これによりコアを安定的に、熔融塩を不要に冷却することなく効率的に短い時間で製造出来る。
また、キャビティ内の凝固状態を緻密に制御できることから水崩壊性がより優れる中空コアも容易に所望の厚みのものを製造出来る。
坩堝内の熔融塩の加熱は、交流を通電する直接加熱で行い、熔融塩と電極との間にローレンツ力による撹拌作用を働かせるため、熔融塩の温度を坩堝内で均一化して安定的にコアを製造できる。
本発明に係る鋳造用のコア(中子)製造装置10(以下、単に装置と称する)の縦断面を表した説明図を図1に示す。
装置10は、熔融塩1を鋳込みコアを成形する金型20を上方に配設して、その下方に金型20のキャビティ24へ熔融塩1を供給する熔融塩保持炉30を配設して、この金型20と熔融塩保持炉30内における熔融塩1の状態を測定して判定する電気抵抗測定手段70とを備えている。
金型20は、上金型21と下金型22との間にキャビティ24を形成して、下金型22はキャビティ24を下方に開口する湯口23を密閉容器40の蓋40aとともに形成している。
熔融塩保持炉30は、密閉容器40内に坩堝50とストーク部60とを備えている。
坩堝50は坩堝内加熱手段51と坩堝外加熱手段52を設けて無機塩系の成形材料を熔解した熔融塩1を坩堝50内に貯留している。
熔融塩保持炉30はストーク部60の上端を下金型22と密閉容器40の蓋40aで形成する湯口23に連通接続させてキャビティに連通し、ストーク部23の下部は坩堝50内へ挿入することで下部開口部を坩堝50内の熔融塩1に浸漬している。
ストーク部60の上端は、湯口に接続してキャビティに連通するものであればよく、このように密閉容器の蓋40aの開口を通してキャビティと連通接続する他に、蓋40aを突き抜けて直接下金型の湯口部分に接続してもよい。
熔融塩保持炉30の密閉容器40は、容器外から容器内の内部空間41に加圧気体を注入するための加圧手段43を備えている。
装置10はこの加圧手段43により密閉容器40の内部空間41に加圧気体を注入し、坩堝50内の熔融塩1の内部空間41に面している湯面1aを加圧することで、キャビティ24内の空間との間に差圧を生じさせ、この差圧により熔融塩1をストーク部60から湯口23を通してキャビティ24内に充填し成形する。
ストーク部60は、メインストーク61とサブストーク65との二重筒状で、外側のメインストーク61は湯口23から下端開口部が熔融塩1に浸漬するまで下垂し、内側のサブストーク65は湯口23からにメインストーク61に比較して短く所定長さ下垂していて、キャビティ内に熔融塩を加圧充填しない状態ではサブストークの下端開口部が湯面より高い位置にある。
サブストーク65は導電性材料で形成してあり、メインストーク61とサブストーク65とが二重筒状であるため、メインストーク61とサブストーク65との間には湯口23直下部分に空間部66が形成されている。
メインストーク61は、湯口23に連通接続するための連通孔を設けたスペーサー63を有していて、スペーサー63にはストーク部60内の空間部66へ向けて開口する気体導入孔64aを設けてある。
装置10はこの気体導入孔64aより空間部66に気体を導入するための熔融塩排出用気体導入手段64を備えている。
電気抵抗測定手段70は、ストーク部60から湯口23を経てキャビティ24内に至る熔融塩1の充填経路に、坩堝50内の熔融塩1との間の抵抗値を測定するための測定用電極を複数配設している。
これらの測定用電極は熔融塩1の充填経路内における湯面高さとキャビティ内における凝固状態を判定するもので、坩堝50内には坩堝50に貯留された熔融塩1に浸るように坩堝内電極71を配設し、ストーク部60にはサブストーク65をストーク部電極として配設し、キャビティ24には下金型22をキャビティ内電極として配設している。
坩堝内電極71は未凝固の溶融塩1に浸すことが出来れば、ストーク部に設けてあっても良い。
坩堝50の加熱手段は、坩堝50内の熔融塩1に浸るように対の電極51aを配設した坩堝内加熱手段51と、坩堝50の外側に取り付けた坩堝外加熱手段52とで構成している。
坩堝内加熱手段51は熔融塩1に通電してジュール熱により加熱するもので両電極51a間に商用電源等の交流を通電する。
この電極51aは棒形状等の長尺状で長手方向を電極間の通電方向と略直角となるように配設してある。
これにより電極51aの形成する磁界方向と熔融塩1内のイオンの移動方向とを略直角にして、イオンにローレンツ力による力を働かせて熔融塩1を撹拌する。
この撹拌作用により、坩堝50内の熔融塩1の温度は均一化出来る。
坩堝外加熱手段52は、装置10の連続運転前の、無機塩系成形材料が未熔融で坩堝内加熱手段51の通電による加熱が行えない際の予備加熱に使用するもので、坩堝内加熱手段51が使用できる状態となるまで成形材料を加熱熔解して熔融塩1とするもので、連続運転時には停止しても良い。
次に、本発明のコア製造装置を用いたコア製造方法について説明する。
まず、図1に示す熔融塩1の非加圧状態から加圧手段43を作動させて密閉容器40内に加圧気体を注入して、坩堝50内の熔融塩1を加圧する。
密閉容器40内に注入する気体は、熔融塩に対して不活性であればよく窒素、アルゴン、エアー等が考えられる。
熔融塩1の湯面は、密閉容器40の内部空間41に面する湯面1aは加圧されるがストーク部60内は加圧されず、しかもストーク部60がキャビティ24と連通し、キャビティ24は上金型21と下金型22との間に密閉容器40の外部に通じる隙間を有しているためストーク部60内の気圧と密閉容器40の内部空間41との間に差圧が生じ、この差圧により熔融塩1はストーク部60から湯口23を通り、図2に示すようにキャビティ24内に充填される。
この時、密閉容器40を密閉するために排気手段42は閉じてある。
この熔融塩1を充填する際に変移するストーク部60内の湯面1bの高さは電気抵抗測定手段70で、坩堝内電極71と、ストーク部電極(サブストーク)65又はキャビティ内電極(下金型)22との間の抵抗値を測定することで、それらの電極に至っているかどうか判定出来る。
そのため、加圧手段43の加圧状態はこの電気抵抗測定手段70の判定を受けて制御しても良い。
キャビティ24内に充填した熔融塩1は、金型20により冷却されて凝固する。
熔融塩1は凝固するに従い抵抗値が高くなるため、この凝固状態は電気抵抗測定手段70でキャビティ内電極(下金型)22と坩堝内電極71の間の抵抗値を測定することで、キャビティ24内での成形時間に依らず判定出来る。
熔融塩1の抵抗値は、例えば無機塩としてNaClを用いる場合には固体状態のものと熔融状態のものとの間に約4万倍の抵抗値の差があり、熔融状態においては、熔融塩の浴温度によって導電率が変化するため電気抵抗測定手段にて浴温状態を管理できる。
よって凝固状態が最適となったタイミングで次の工程へと移行出来るため、効率的で製造時間に無駄を生じないで、しかも安定的にコアを製造出来る。
このようにキャビティ24内での凝固状態を細かく設定可能であるため、キャビティ24内における熔融塩1が全て凝固した状態の他に、キャビティ24の内壁付近のみを所定厚みで凝固させ、コアの内部部分は凝固させないことで中空コアを成形する設定も容易にできる。
図4(a)に熔融塩1がキャビティ24内で全て凝固してコア2を形成した状態を示し、図4(b)に図4(a)の状態における湯口23内の水平方向の断面を示す。
この熔融塩1の加圧充填時には、ストーク部60の空間部66にも熔融塩1が充填しようとするが、この空間部66内には排出用気体導入手段64を閉じることで封止された気体があり、この気体により空間部66には熔融塩1の加圧充填時にも空間66aが残る。
排出用気体導入手段64の導入孔64aは、この熔融塩の加圧充填時に残される空間66a部分に臨むように設けてあり、孔内に熔融塩1が浸入することを防止している。
熔融塩1の加圧充填時に空間部66には、この空間66aに面する熔融塩1の環状の湯面1cが形成される。
装置10は、キャビティ24内の熔融塩1が凝固してコア2を形成したことを電気抵抗測定手段で検知した後、排出用気体導入手段を作動させて、ストーク部60の注入口64aから湯口23直下の空間部66に向けて排出用気体を導入する。
すると熔融塩の重量にて図3に示すように分離する。
ストーク部60内において分離され坩堝50へ向けて下降していく熔融塩1の湯面1bが、サブストーク65から上方にあるか、サブストーク65よりも下方にあるかは、電気抵抗測定手段でストーク部電極(サブストーク)65と坩堝内電極71の間の抵抗値を測定することで判定出来る。
熔融塩1を加圧充填していた加圧手段43を停止し、ほぼ同時に排出用気体導入手段64を動作させ、排気手段42の排気口42aを密閉容器40の外部に開放して解除し、内部空間41を除圧する。
これにより、ストーク部60内の熔融塩1の湯面1bはスムーズに急速に降下して、未凝固の溶融塩は坩堝50内に回収される。
このように、急速に湯面1bを降下させることが出来るため、ストーク部60内の熔融塩1の冷却及び凝固を防止しつつコア2の製造時間を短縮出来る。
図4(c)に示すようにキャビティ24内に形成したコア2を熔融塩と分離した後に、図示していない金型開閉手段により上金型21を開いてロボット等でコア2を取出し、上金型21を閉じて図1の状態とする。
次に中空コアを製造する場合について説明する。
中空コアの製造では、図2に示すように熔融塩1をキャビティ24内への充填した後に、電気抵抗測定手段70で図5(a)に示すようにキャビティ24内の熔融塩1がキャビティ24の内壁付近から所定厚さ凝固して中空コア3を形成したことを判定して、排出用気体導入手段64を作動させ、湯口23の直下の熔融塩1に向けて排出用気体を導入する。
この状態で湯口23の直下の熔融塩1に向けて排出用気体導入手段の注入口64aから排出用気体を導入すると、導入した気体は熔融塩1をキャビティ24側と坩堝側とに分離しようとするが、気体は中空コア3の内部の熔融塩1が未凝固であるため中空コア3の内部に入り、中空コア3の中の未凝固の熔融塩1を坩堝50側に落下し、キャビティ24内には図5(c)に示すように中空状のコア3のみが分離されて残る。
この排出用気体の導入時間は、電気抵抗測定手段で熔融塩の状態を判定して制御しても良い。
このように形成したコアの内、成形材料として無機塩の1種または2種以上に、アルカリ土類と、必要に応じてアルカリ土類以外の耐火物を配合したものを用いて得られたコアは強度が高く、アルミニウム合金、マグネシウム合金、黄銅合金の加圧鋳造に充分に耐え得る。
しかも、鋳造後のコアの取り除きは、製品を水に浸漬するだけで容易にできる。
中空コアとした場合には、更に迅速に鋳造後のコアの取り除きを行うことが出来る。
この水溶性コアを使用すれば、従来コアの取り除きが困難なため製作不可能であった製品が普通の重力鋳造のみならず、ダイカストにおいても製作可能となる。
また、アルカリ土類源として、アルカリ土類金属の水酸化物や炭酸塩を用いても、無機塩の昇温溶解時に分解が起こり、成型体の収縮を未然に回避することが可能である。
このコアがさらに特徴的なのは、無機塩が「水崩壊性成分(MgO、CaO等)」と水との過剰な接触を防止する機能があり、このことによって水と接触面近傍のみの「水崩壊成分」が膨潤し、無機塩に微細な亀裂(クラック)を生じさせ、さらに水を浸透させ崩壊を促進するよう作用するものである。
このことは、コアへ水が過剰に浸透し、広範囲で「水崩壊成分」が膨潤し製品に圧縮応力を作用させ固着し、配合した意図に反して崩壊が困難になり、ひいては製品自体が破損に至ることを回避する相乗効果を持つものである。
このように、製造されるコアは鋳造後のコアの取り除き作業が簡単であり、得られた鋳肌はきわめて平滑であり、技術的、経済的にきわめて大きな効果をもたらすものとなる。
本発明に係るコア製造装置の説明図を示す。 熔融塩の加圧してキャビティ内に充填した状態の説明図を示す。 熔融塩排出用気体を湯口直下に導入した状態の説明図を示す。 コアを成形する状態の説明図を示し、(a)は熔融塩のキャビティへの加圧充填時にコアがキャビティ内に形成された状態を示し、(b)はコアが形成された時の湯口部分の水平方向断面を示し、(c)はコアを熔融塩から分離した状態を示す。 中空コアを成形する状態の説明図を示し、(a)は熔融塩のキャビティへの加圧充填時に中空コアがキャビティ内に形成された状態を示し、(b)は中空コアが形成された時の湯口部分の水平方向断面を示し、(c)は中空コアを熔融塩から分離した状態を示す。
符号の説明
1 熔融塩
1a 空間に面した熔融塩の湯面
1b ストーク部内空間に面した熔融塩の湯面
1c 筒状空間部内の空間に面した熔融塩の湯面
2 コア(中子)
3 中空コア
10 コア製造装置
11 絶縁及び気密手段
20 金型
21 上金型
22 下金型(キャビティ内電極)
23 湯口
24 キャビティ
30 熔融塩保持炉
40 密閉容器
40a 密閉容器蓋
41 内部空間
42 排気手段
42a 排気口
43 加圧手段
43a 加圧口
50 坩堝
51 坩堝内加熱手段
51a 坩堝内加熱手段電極
52 坩堝外加熱手段
60 ストーク部
61 メインストーク
63 スペーサー
64 排出用気体導入手段
64a 導入口
64c 熔融塩の排出用気体
65 サブストーク(ストーク部電極)
66 空間部
66a 熔融塩の加圧充填時に残される空間
70 電気抵抗測定手段
71 坩堝内電極

Claims (7)

  1. 熔融塩保持炉と、その上に配設する金型とを備え、
    熔融塩保持炉は、密閉容器と、密閉容器内に配設した坩堝とを有し、
    金型のキャビティは、坩堝内に設けたストーク部と連通しており、且つ密閉容器内の圧力を加圧制御する加圧手段を有し、
    金型と坩堝内に有する熔融塩との間の電気抵抗値を測定する電気抵抗測定手段を有していることを特徴とする鋳造用コアの製造装置。
  2. ストーク部は、メインストークと、その内側に配設したサブストークとの二重構造になっており、熔融塩をキャビティ内に充填しない非充填時には、外側のメインストークの下端開口部は熔融塩の液面より低く、内側のサブストークの下端開口部は熔融塩の液面より高く設定してあり、サブストークと熔融塩との間の電気抵抗値を測定する電気抵抗測定手段を有していることを特徴とする請求項1記載の鋳造用コアの製造装置。
  3. 坩堝内の熔融塩中に所定の間隔を設けて配設した一対の加熱電極を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の鋳造用コアの製造装置。
  4. 密閉容器内に配設した坩堝内の熔融塩と、密閉容器の外部であって熔融塩より高い位置に配設した金型のキャビティとをストーク部で連通し、密閉容器内を加圧してキャビティ内に熔融塩を充填する工程と、
    金型と坩堝内の熔融塩との間の電気抵抗を測定することでキャビティ内熔融塩の凝固状態を判定する工程と、
    キャビティ内熔融塩が所定の凝固状態に至った時点で密閉容器内の加圧を停止又は除圧する工程とを有していることを特徴とする鋳造用コアの製造方法。
  5. ストーク部は、メインストークと、その内側に配設したサブストークとの二重構造になっており、熔融塩をキャビティ内に充填しない非充填時には、外側のメインストークの下端開口部は熔融塩の液面より低く、内側のサブストークの下端開口部は熔融塩の液面より高く設定してあり、密閉容器内の加圧を停止又は除圧する工程の後にサブストークと熔融塩との間の電気抵抗を測定して熔融塩の液面高さを判定する工程を含むことを特徴とする請求項4記載の鋳造用コアの製造方法。
  6. 密閉容器内に配設した坩堝内の熔融塩と、密閉容器の外部であって熔融塩より高い位置に配設した金型のキャビティとをストーク部で連通し、密閉容器内を加圧してキャビティ内に熔融塩を充填する工程と、
    金型と坩堝内の熔融塩との間の電気抵抗を測定することでキャビティ内熔融塩の凝固状態を判定する工程と、
    キャビティ内の熔融塩のキャビティ表面部が凝固状態に至った時点で密閉容器内の加圧を停止又は除圧する工程とを有していることを特徴とする中空コアの製造方法。
  7. 請求項6記載の製造方法を用いて製造されたものであることを特徴とする無機塩系の中空コア製品。
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