以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の実施の形態に係るコネクタをコネクタ短手方向に沿って縦に切った嵌合前の断面図、図2は本発明の実施の形態に係るコネクタをコネクタ短手方向に沿って縦に切った嵌合後の断面図、図3は本発明の実施の形態に係るコネクタをコネクタ長手方向に沿って縦に切った嵌合前の断面図、図4は本発明の実施の形態に係るコネクタをコネクタ長手方向に沿って切った嵌合後の断面図である。
図1〜図4に示すように、本実施の形態に係るコネクタは、基板(プリント配線基板)1側のコネクタ(以下、「ソケット」という。)2と、50本の細い同軸ケーブル3が所定のピッチ間隔の半分のピッチで横一列に並べられて構成されている同軸ケーブル3郡側のコネクタ(以下、「プラグ」という。)4とを備える。ソケット2は、横長な略直方体状の外形を有し、基板1の表面1aに実装される。プラグ4は、横長な略直方体状の外形を有し、ソケット2への挿入方向(図1、図3の矢印Yで示す方向)とは略直角な方向(図1の矢印Xで示す方向)へ同軸ケーブル3郡を引き出すように、その同軸ケーブル3郡の端部に接続される。そして、プラグ4をソケット2に基板表面1aとは略垂直な方向(図1,図3の矢印Yで示す方向)へ挿入して嵌合し、同軸ケーブル3郡を基板1に接続する。なお、同軸ケーブル3郡を構成している細い同軸ケーブル3のそれぞれは、中心導体3aを内部絶縁被膜3bで覆い、その外側に外部導体3cを設け、さらに外部導体3cの外側を外皮3dで覆った構造になっている。
図5はソケットを分解した状態を示す斜視図、図6(A)はソケットの外観を示す斜視図、図6(B)はソケットの外観を示す底面図、図6(C)はソケットの外観を示す側面図である。次に、図1〜図6を参照してソケット2を説明する。
図5に示すように、ソケット2は、ボディ21と、25本の第1のコンタクト22及び25本の第2のコンタクト23からなる50本のコンタクトと、第1金属カバー24及び第2金属カバー25からなる2ピース構造の金属カバーとから構成される。
図1〜図6に示すように、ボディ21は、絶縁性の合成樹脂材料からなる成型品であり、横長な略直方体状の外形を有し、ソケット2の実装時に基板1と反端側に位置し、プラグ4に対する嵌合端部になる上端部21aと、ソケット2の実装時に基板1の側に位置し、基板1に対する取り付け端部になる下端部21bとを設けている。
また、ボディ21は、上端部21a側の表面中央部に横長な略矩形状のプラグ嵌合凹部21cを形成し、プラグ嵌合凹部21cの一側に、スリット状の第1コンタクト収容溝21dを25本、コネクタ長手方向に沿って所定のピッチ間隔で横一列に並べて形成し、プラグ嵌合凹部21cの他側に、スリット状の第2コンタクト収容溝21eを25本、コネクタ長手方向に沿って所定のピッチ間隔で横一列に並べて形成し、50本のコンタクト収容溝21d,21eを、プラグ嵌合凹部21cを挟んで2列に振り分けて千鳥状に配置している。第1コンタクト収容溝21dと第2コンタクト収容溝21eのそれぞれは、上側が上端部21a側の表面にトンネル状に貫通され、下側が下端部21b側の表面にトンネル状に貫通され、一側縁部がプラグ嵌合凹部21cに開放されている。プラグ嵌合凹部21cのコネクタ長手方向で隣接する1組の角部には、プラグ誤挿入防止用のキー21fが張り出し形成されている。
さらに、ボディ21の周側表面には、金属カバー装着用に挿入ガイド21gと、挿入ストッパー21hと、抜け止め21iとが形成されている。挿入ガイド21gは、第1金属カバー24と第2金属カバー25のそれぞれの側縁部を重ね合わせた状態で圧入可能な直線状の溝からなり、コネクタ長手方向の一端部と他端部のそれぞれの周側表面中央部に上下縦方向に延ばされ、上側が挿入ストッパー21hにより閉鎖され、下側が下端部21b側の表面に開放されている。挿入ストッパー21hは、上端部21a側の周縁部から周側表面へ金属カバー厚さ寸法に相当して突出するリブからなる。抜け止め21iは、コネクタ短手方向の一端部と他端部のそれぞれの周側表面複数箇所に突出する小さな突起からなり、第1金属カバー24と第2金属カバー25のそれぞれが下側から乗り上げ可能に下側にテーパを有している。
第1コンタクト22のそれぞれと第2コンタクト23のそれぞれは、良導電性の金属薄板(フープ材)を打ち抜き加工及び曲げ加工して細幅のL型金属片に形成されており、屈曲部より一側のプラグ挿入方向に沿って延びる一片で、バネ性を持った可動接片部22a,23aと、可動接片部22a,23aの上側に設ける山形の接触部22b,23bとを形成し、屈曲部より他側の一片で、バネ片部22a,23aの下側から略直角な方向へ延出して、基板表面1aの対応する電極に半田接続する外部接続端子部22c,23cを形成している。
第1金属カバー24と第2金属カバー25のそれぞれは、良導電性の金属板を打ち抜き及び曲げ加工して形成されており、第1金属カバー24は、ボディ21のコネクタ短手方向の一端部の周側表面と、それに隣接するボディ21のコネクタ長手方向の一端部と他端部のそれぞれの周側表面の挿入ガイド21gまでの略半分とを一体的にシールドする(覆う)ようにコ字状に形成され、第2金属カバー25は、ボディ21のコネクタ短手方向の他端部の周側表面と、それに隣接するボディ21のコネクタ長手方向の一端部と他端部のそれぞれの周側表面の挿入ガイド21gまでの略半分とを一体的にシールドするようにコ字形状に形成され、これら第1金属カバー24と第2金属カバー25との2ピースで、ボディ21の周側表面全面を一体的にシールドする矩形筒状の金属カバーを構成している。
また、第1金属カバー24と第2金属カバー25のそれぞれには、挿入部24a,25aと、抜け止め部24b,25bとが形成されている。挿入部24a,25aは、第1金属カバー24と第2金属カバー25のそれぞれの側縁部をコネクタ短手方向で重ね合わせるように折り曲げ形成した部分からなる。抜け止め部24b,25bは、抜け止め21iのそれぞれに対応して第1金属カバー24と第2金属カバー25のそれぞれの複数箇所に開設した小さな内外面貫通孔からなる。
また、第1金属カバー24と第2金属カバー25のそれぞれには、金属カバーのコネクタ長手方向の一端部と他端部のそれぞれの下側から略直角な方向へ延出して、基板表面1aの対応する電極に半田接続する一対の外部接続端子部24c,25cが、1づつ振り分けられて形成されている。第1金属カバー24の外部接続端子部24cは、第1金属カバー24のコネクタ長手方向の一端部の下側から略直角な方向へ延出する突片でなり、第2金属カバー24の外部接続端子部24cは、第2金属カバー24のコネクタ長手方向の他端部の下側から略直角な方向へ延出する突片でなる。
さらに、第1金属カバー24と第2金属カバー25のコネクタ長手方向の一端部と他端部のそれぞれには、サイドロック用に金属カバーのコネクタ長手方向の一端部と他端部のそれぞれの略中央部に2個づつコネクタ短手方向に並べて設けるプラグ抜け止め部24d,25dが1づつ振り分けられて形成されている。第1金属カバー24のプラグ抜け止め部24dは、第1金属カバー24のコネクタ長手方向の一端部と他端部のそれぞれの略中央部に1づつ開設した小さな内外貫通穴からなる。第2金属カバー25のプラグ抜け止め部25dは、第2金属カバー25のコネクタ長手方向の一端部と他端部のそれぞれの略中央部に1づつ開設した小さな内外貫通穴からなる。
ソケット2の組み立ては、金属カバーの一方、例えば第1金属カバー24を、第1金属カバー24の挿入部24aをボディ21の下端部21b側からボディ21の挿入ガイド21gに嵌め込みながら、ボディ21の周側表面に装着した後、金属カバーの他方、例えば第2金属カバー25を、第2金属カバー25の挿入部25aをボディ21の下端部21b側からボディ21の挿入ガイド21gに第1金属カバー24の挿入部24aと重ね合わて嵌め込みながら、ボディ21の周側表面に装着し、或いは、第1金属カバー24の挿入部24aと第2金属カバー25の挿入部25aを重ね合わせるように、第1金属カバー24と第2金属カバー25を対向させた状態で、その第1金属カバー24と第2金属カバー25を、第1金属カバー24と第2金属カバー25の重ね合わせた挿入部24a,25aを同時にボディ21の下端部21b側からボディ21の挿入ガイド21gに嵌め込みながら、ボディ21の周側表面に同時に装着し、この後、フープメッキ後にフープ材(キャリア)から分離された第1コンタクト22のそれぞれ(この時点の第1コンタクト22のそれぞれは繋ぎ部によって所定のピッチ間隔で一列に並べられた状態で一体に連結されている)と第2コンタクト23のそれぞれ(この時点では第2コンタクト23のそれぞれは繋ぎ部によって所定のピッチ間隔で一列に並べられた状態で一体に連結されている)とを別々或いは同時に、第1コンタクト22のそれぞれはボディ21の下端部21b側からボディ21の第1コンタクト収容溝21dのそれぞれに1本づつ一括に挿入した後、繋ぎ部を切り離して個別に分離して、ボディ21の第1コンタクト収容溝21dのそれぞれに1本づつ装着し、第2コンタクト23のそれぞれはボディ21の下端部21b側からボディ21の第2コンタクト収容溝21eのそれぞれに1本づつ一括に挿入した後、繋ぎ部を切り離して個別に分離して、ボディ21の第2コンタクト収容溝21eのそれぞれに1本づつ装着することによって、完了する。
而して、ソケット2は、そのボディ21の周側表面全面が、第1金属カバー24と第2金属カバー25からなる2ピース構造の金属カバーでシールドされ、ボディ21内部から放射したり、ボディ21内部へ侵入するノイズを抑制することができる。第1金属カバー24と第2金属カバー25のそれぞれは、第1金属カバー24と第2金属カバー25のそれぞれの挿入部24a,25aがボディ21の挿入ガイド21gのそれぞれに圧入され、第1金属カバー24と第2金属カバー25のそれぞれの上側がボディ21の挿入ストッパー21hに下側から当接して、ボディ21に対して位置決めされた状態で、第1金属カバー24と第2金属カバー25のそれぞれの抜け止め部24b,25bにボディ21の対応する抜け止め21iが嵌り込んで、ボディ21からの抜けが防止され、ボディ21の周側表面に固定されている。
これにより、ソケット2のコネクタ長手方向の一端部と他端部のそれぞれの周側表面略中央部には、プラグ抜け止め部24d,25dが2個づつコネクタ短手方向に並べられて設けられると共に、ソケット2のコネクタ長手方向の一端部と他端部のそれぞれの下側には、第1金属カバー24と第2金属カバー25のそれぞれと導通のある外部接続端子部24c,25cが、ソケット2の下端部側の表面、即ちボディ21の下端部21b側の表面に沿って突出されて設けられている。
また、ソケット2は、その上端部側の表面中央部、即ちボディ21の上端部21a側の表面中央部に、横長な略矩形状のプラグ嵌合凹部21cを設け、プラグ嵌合凹部21cの一側に、25本の第1コンタクト収容溝21dのそれぞれに1本づつ装着された25本の第1コンタクト22が、コネクタ長手方向に沿って所定のピッチ間隔で横一列に並べられて保持され、プラグ嵌合凹部21cの他側に、25本の第2コンタクト収容溝21eのそれぞれに1本づつ装着された25本の第2コンタクト23が、コネクタ長手方向に沿って所定のピッチ間隔で横一列に並べられて保持され、50本のコンタクト22,23が、プラグ嵌合凹部21cを挟んで2列に振り分けられて千鳥状に配置され、多数の極数であっても小型化を実現したものになっている。第1コンタクト22のそれぞれは、屈曲部より一側の可動接片部22aと接触部22bが第1コンタクト収容溝21dにコネクタ短手方向に沿って弾性変位可能に収容されて、接触部22bの頂部が可動接片部22aのバネ力によってプラグ嵌合凹部21cに突出保持され、屈曲部より一側の外部接続端子部22cがボディ21の下端部21bからその表面に沿って外部へと引き出されている。第2コンタクト23のそれぞれは、屈曲部より一側の可動接片部23aと接触部23bが第コンタクト収容溝21eにコネクタ短手方向に沿って弾性変位可能に収容されて、接触部23bの頂部が可動接片部23aのバネ力によってプラグ嵌合凹部21cに突出保持され、屈曲部より一側の外部接続端子部23cがボディ21の下端部21bからその表面に沿って外部へと引き出されている。
これにより、ソケット2のプラグ嵌合凹部21cの内部一側には、25本の第1コンタクト22のそれぞれの接触部22bが、コネクタ長手方向に沿って所定のピッチ間隔で横一列に並べられて突出保持され、ソケット2のプラグ嵌合凹部21cの内部他側には、25本の第1コンタクト23のそれぞれの接触部23bが、コネクタ長手方向に沿って所定のピッチ間隔で横一列に並べられて突出保持され、50本のコンタクト22,23のそれぞれの接触部22b,23bが、プラグ嵌合凹部21cの内部両側に2列に振り分けられて千鳥状に突出配置されると共に、ソケット2の短手方向の一端部の下側には、25本の第1コンタクト22のそれぞれの外部接続端子部22cが、コネクタ長手方向に沿って所定のピッチ間隔で横一列に並べられて引き出され、ソケット2の短手方向の他端部の下側には、25本の第2コンタクト23のそれぞれの外部接続端子部23cが、コネクタ長手方向に沿って所定のピッチ間隔で横一列に並べられて引き出されている。
上記のように構成されたソケット2は、基板表面1aの上にソケット2の下端部側の表面を対向させるように置き(マウント)、基板表面1aの信号用電極に第1コンタクト22と第2コンタクト23のそれぞれの外部接続端子部22c,23cを半田付けし固定、接続すると共に、基板表面1aのグランド用電極に第1金属カバー24と第2金属カバー25のそれぞれと導通のある外部接続端子部24c,25cを半田付けし固定、接続する(表面実装)ことで、基板1に実装される。
図7はプラグを分解した状態を示す斜視図、図8(A)はプラグの外観を示す斜視図、図8(B)はプラグの外観を示す底面図、図8(C)はプラグの外観を示す側面図、図9はプラグのケーブル接続構造を示す斜視図である。次に、図1〜図4、図7〜図9を参照してプラグ4を説明する。
図7に示すように、プラグ4は、ボディ41と、25本の第1コンタクト42及び25本の第2コンタクト43からなる50本のコンタクトと、第1金属カバー44及び第2の金属カバー45からなる2ピース構造の金属カバーとから構成される。
図1〜図4、図7〜図9に示すように、ボディ41は、絶縁性の合成樹脂材料からなる成型品であり、横長な略直方体状の外形を有し、プラグ4の挿入時に挿入方向前側に位置し、ソケット2に対する挿入端部になる下端部41aと、プラグ4の挿入時に挿入方向後側に位置し、同軸ケーブル3郡の接続端部になる上端部41bとを設けている。
また、ボディ41は、下端部41a側の表面外側部に横長な矩形環状のソケット嵌合凹部41cを形成し、ソケット嵌合凹部41cで囲われる板状部分がコンタクト保持部41dになっており、コンタクト保持部41dの一表面にスリット状の第1コンタクト収容溝41eを25本、コネクタ長手方向に沿って所定のピッチ間隔で横一列に並べて形成し、コンタクト保持部41dの他表面にスリット状の第2コンタクト収容溝41fを25本、コネクタ長手方向に沿って所定のピッチ間隔で横一列に並べて形成し、50本のコンタクト収容溝41e,41fを、コンタクト保持部41dの一表面と他表面(表裏)で2列に振り分けて千鳥状に配置している。第1コンタクト収容溝41eと第2コンタクト収容溝41fのそれぞれは、下側がコンタクト保持部41dの下端側(先端側)の表面にトンネル状に貫通され、上側が上端部41b側の表面にトンネル状に貫通されている。コンタクト保持部41dのコネクタ長手方向で隣接する1組の角部には、プラグ誤挿入防止用のキー溝41gが形成されている。
また、ボディ41の上端部41b側の表面には、50本のコンタクト42,43の絶縁用に多数の第1絶縁壁41hと、多数の第2絶縁壁41iとが形成されている。第1絶縁壁41hのそれぞれは、第1コンタクト収容溝41eの上側開口列と第2コンタクト収容溝41fの上側開口列との間にある上端部41b側の表面から、第2コンタクト収容溝41fのそれぞれの上側開口の直後に立ち上げられ、コネクタ長手方向に沿って所定のピッチ間隔で横一列に並べられている。第2絶縁壁41iのそれぞれは、上端部41b側の表面の同軸ケーブル3郡の引き出し側周縁部に、コネクタ長手方向に沿って所定のピッチ間隔の半分のピッチ間隔で横一列に並べられて立ち上げられている。
また、ボディ41の周側表面には、金属カバー装着用に挿入ガイド41jと、挿入ストッパー41kと、抜け止め41mとが形成されると共に、ソケット2側の金属カバーとプラグ4側の金属カバーとの導通接続用にコンタクト窓41nが形成されている。挿入ガイド41jは、直線状のやや幅のある溝からなり、コネクタ長手方向の一端部と他端部のそれぞれの周側表面中央部に上下縦方向に延ばされ、下側が後述するサイドロック操作部41qの基部により閉鎖され、上側が上端部41b側の表面に開放されている。挿入ストッパー41kは、下端部41a側の周縁部からコネクタ短手方向の一端部と他端部のそれぞれの周側表面へ金属カバー厚さ寸法に相当して突出するリブからなる。抜け止め41mは、コネクタ短手方向の一端部と他端部のそれぞれの周側表面複数箇所に突出する小さな突起からなり、第1金属カバー44と第2金属カバー45のそれぞれが上側から乗り上げ可能に上側にテーパを有している。コンタクト窓41は、コネクタ短手方向の一端部と他端部のそれぞれの周側表面複数箇所をソケット嵌合凹部41cに貫通する縦長な矩形状の貫通孔からなる。
さらに、ボディ41には、サイドロック用にサイドロック窓41pと、可撓性を持ったサイドロック操作部41qとが一体に形成されている。サイドロック窓41pは、挿入ガイド41jのそれぞれの下側底部をソケット嵌合凹部41cに貫通する貫通孔からなる。サイドロック操作部41qは、挿入ガイド41jのそれぞれの下側を閉鎖するように、下端部41a側の周縁部からコネクタ長手方向一端部と他端部のそれぞれの周側表面へ延出した後、挿入ガイド41jのそれぞれの外側で、下端部41a側から上端部41b側へ連続して延びる片持ち梁状に形成されている。サイドロック操作部41qは、その上側(自由端部側)が上端部41bより突出する高さ(長さ)寸法に形成されている。
そして、ソケット2へのプラグ4の挿入時及びソケット2からのプラグ4の抜き去り時にプラグ4を保持するための一対の摘み部41rが、サイドロック操作部41qのそれぞれの上側に一体に形成されている。
第1コンタクト42のそれぞれと第2コンタクト43のそれぞれは、良導電性の金属薄板(フープ材)を打ち抜き加工及び曲げ加工して細幅のL型金属片に形成されており、屈曲部より一側のプラグ挿入方向に沿って延びる一片で、固定接片部42a,43aを形成し、屈曲部より他側の一片で、固定接片部42a,43aの上側からケーブル引き出し方向へ延出して、同軸ケーブル3郡の同軸ケーブル3のそれぞれの中心導体3aを半田接続するリード部42b,43bを形成している。第1コンタクト42のそれぞれのリード部42bは、第2コンタクト43のそれぞれのリード部43bの長さ寸法より長い長さ寸法を有している。
第1金属カバー44と第2金属カバー45のそれぞれは、良導電性の金属板を打ち抜き及び曲げ加工して形成されており、第1金属カバー44は、ボディ41のコネクタ短手方向の一端部の周側表面をシールドすると共に、ボディ41の上端部41b側の表面をシールドする端板部44aと、ボディ41のコネクタ長手方向の一端部と他端部のそれぞれの周側表面をシールドする一対の側板部44bとを一体に形成し、第2金属カバー45は、ボディ41のコネクタ短手方向の他端部の周側表面をシールドすると共に、ボディ41のコネクタ長手方向の一端部と他端部のそれぞれの周側表面を第1金属カバー44の側板部44bのそれぞれの内側で二重にシールドする一対の側板部45aを一体に形成し、これら第1金属カバー44と第2金属カバー45との2ピースで、ボディ41の周側表面全面と上端部41b側の表面とを一体的に覆う天付き矩形筒状の金属カバーを構成している。
また、第1金属カバー44の端板部44aは、第1金属カバー44を上側に延長した延長部を、プラグ4の組み立て段階でボディ41の上端部41b側の表面をシールドする際に、ボディ41の上端部41b側の表面に沿うように第1金属カバー44に対して略直角に折り曲げることによって形成され、第1金属カバー44の側板部44bのそれぞれは、端板部44aをコネクタ長手方向の一端側と他端側のそれぞれに延長した部分を、プラグ4の組み立て段階でボディ41の上端部41b側の表面を端板部44aによってシールドする際に、ボディ41のコネクタ長手方向の一端部と他端部のそれぞれの周側表面に沿うように端板部44aに対して略直角に曲げることによって形成されている。これによって、第1金属カバー44は、その上側に端板部44aが面一に延ばされかつその端板部44aのコネクタ長手方向の一端部と他端部のそれぞれの側縁部に側板部44bが折り曲げ形成された半展開状態に成型される。なお、第1金属カバー44のコネクタ長手方向の一端部と他端部のそれぞれには狭い縁板部44gが形成されている。縁板部44gは、第1金属カバー44をコネクタ長手方向の一端側と他端側のそれぞれに僅かに延長した部分を、ボディ41のコネクタ長手方向の一端部と他端部のそれぞれの周側表面に沿うように第1金属カバー44に対して略直角に折り曲げることによって形成されている。
また、第1金属カバー44と第2金属カバー45のそれぞれには、金属カバー装着用に抜け止め部44c,45bが形成されると共に、ソケット2側の金属カバーとプラグ4側の金属カバーとの導通接続用にコンタクト44d,45cが形成されている。抜け止め部44c,45bは、抜け止め41mのそれぞれに対応して第1金属カバー44と第2金属カバー45のそれぞれの複数箇所に開設した小さな内外面貫通孔からなる。コンタクト44d,45cは、コンタクト窓41nのそれぞれに対応して第1金属カバー44と第2金属カバー45のそれぞれの複数箇所から切り起こし形成したバネ性を持った片持ち梁状の板バネ片からなる。コンタクト44d,45cのそれぞれは、上側がプラグ4側の金属カバーとの連設部(固定部)になり、下側がソケット2側の金属カバーに対する接触部(自由部)になり、上側から下側へ向かって漸次、第1金属カバー44と第2金属カバー45のそれぞれの内面側へ傾斜状に延出されている。
また、第1金属カバー44の側板部44bのそれぞれには、第2金属カバー45との連結用に嵌合部44eが形成されている。嵌合部44eは、第1金属カバー44の側板部44bのそれぞれの下側の1隅部に開口した内外貫通孔からなる。第2金属カバー45の側板部45aのそれぞれには、第1金属カバー44との連結用に嵌合突起45dが形成されている。嵌合突起45dは、嵌合部44eに対応して第2金属カバー45の側板部45aの下側の1隅部から外面側へ山形に切り起こし形成した突片からなる。
また、第1金属カバー44の端板部44aのコネクタ長手方向の一端部と他端部のそれぞれから側板部44bのそれぞれには、ボディ41の上端部41b側の表面に開放されている挿入ガイド41jのそれぞれの上側とボディ41のコネクタ長手方向の一端部と他端部のそれぞれの周側表面中央部の挿入ガイド41j部表面とを覆う部分に切り欠き部44fが連続的に形成されている。
また、第1金属カバー44の端板部44aは、ボディ41の上端部41b側の表面を端板部44aによってシールドした際に、端板部44aの端部がボディ41の上端部41b側の表面からケーブル引き出し側へ突出するように、ボディ41の上端部41bのコネクタ短手方向の幅寸法より長いコネクタ短手方向の幅寸法を有していると共に、第2金属カバー45には、第1金属カバー44の端板部44aの端部とで同軸ケーブル3郡を上下から挟持する縁板部45eを一体に形成している。縁板部45eは、第2金属カバー45を上側に延長した部分を、第1金属カバー44の端板部44aの端部の下側でケーブル引き出し方向へ延出するように、第2金属カバー45に対して略直角に折り曲げることによって形成されている。
第2金属カバー45の側板部45aのそれぞれには、サイドロック用で金属カバー装着用挿入部を兼ねるサイドロック片45fと、サイドロック片45fを側板部45に支持すると共に、サイドロック片45fを作用位置へ常時付勢するサイドロックバネ45gとを一体に形成している。サイドロックバネ45gは、第2金属カバー45の側板部45aのそれぞれの上側中央部から面一に立ち上げるバネ性を持った片持ち梁状の板バネ片からなり、サイドロックバネ45gのそれぞれの上側(自由端部側)には、サイドロック操作部41qのそれぞれの上側に一体に形成された摘み部41rの内表面に対する接触部45hが形成されている。接触部45hは、サイドロックバネ45gの上側を長さ方向に沿って湾曲させて外側へ張り出すことによって形成されている。サイドロック片45fは、上側が連設部45iを介してサイドロックバネ45gに支持され、サイドロックバネ45gの内側から側板部45aの内側中央部へ連続して延出されるバネ性を持った片持ち梁状の板バネ片からなる。連設部45iは、サイドロック片45fの上側一側縁部とサイドロックバネ45gの一側縁部との間を連続一体に繋ぎ、サイドロック片45fをサイドロックバネ45g及び側板部45aから内側へ挿入ガイド41jの深さ寸法に相当して引き離した状態で支持している。サイドロック片45fの下側(自由端部側)には、プラグ抜け止め45jが形成されている。プラグ抜け止め45jは、サイドロック片45fの下側両側縁部から面一に突出させる部分を略直角に折り曲げて、サイドロック片45fの内側へ突出させる一対の小さな突起からなり、挿入ガイド41jの上側から底面に乗り上げ可能に下側にテーパを有している。
プラグ4の組み立ては、フープメッキ後にフープ材(キャリア)から分離された第1コンタクト42のそれぞれ(この時点の第1コンタクト42のそれぞれは繋ぎ部によって所定のピッチ間隔で一列に並べられた状態で一体に連結されている)と第2コンタクト43のそれぞれ(この時点の第2コンタクト43のそれぞれは繋ぎ部によって所定のピッチ間隔で一列に並べられた状態で一体に連結されている)とを別々或いは同時に、第1コンタクト42のそれぞれは、屈曲部より一側の固定接片部42aをボディ41の上端部41b側からボディ41の第1コンタクト収容溝41eのそれぞれに1本づつ一括に圧入し、屈曲部より他側のリード部42bをボディ41の上端部41b側の表面でケーブル引き出し方向へ引き出し、そのリード部42bの根元側をボディ41の上端部41b側の表面にある第1絶縁壁41hのそれぞれの間に圧入すると共に、そのリード部42bの先端側をボディ41の上端部41b側の表面にある第2絶縁壁41iのそれぞれ間に1つ置きに圧入した後、繋ぎ部を切り離して個別に分離して、ボディ41に装着し、第2コンタクト43のそれぞれは、屈曲部より一側の固定接片部43aをボディ41の上端部41b側からボディ41の第2コンタクト収容溝41fのそれぞれに1本づつ一括に圧入し、屈曲部より他側のリード部43bをボディ41の上端部41b側の表面上で、第1コンタクト42のそれぞれのリード部42bの間からケーブル引き出し方向へ引き出し、そのリード部43bの先端側をボディ41の上端部41b側の表面にある第2絶縁壁41iのそれぞれ間に1つ置きに(第1コンタクト42のリード部42bと交互に)圧入した後、繋ぎ部を切り離して個別に分離して、ボディ41に装着する。
これにより、ボディ41のコンタクト保持部41dの一表面には、25本の第1コンタクト収容溝41eのそれぞれに1本づつ圧入された25本の第1コンタクト42のそれぞれの屈曲部より一側の固定接片部42aが、コネクタ長手方向に沿って所定のピッチ間隔で横一列に並べられて保持され、ボディ41のコンタクト保持部41dの他表面には、25本の第2コンタクト収容溝41fのそれぞれに1本づつ圧入された25本の第2コンタクト43のそれぞれの屈曲部より一側の固定接片部43aが、コネクタ長手方向に沿って所定のピッチ間隔で横一列に並べられて保持され、50本のコンタクト42,43のそれぞれの屈曲部より一側の固定接片部42a,43aが、コンタクト保持部41dの一表面と他表面(表裏)で2列に振り分けられて千鳥状に配置される一方、ボディ41の上端部41b側の表面には、25本の第1コンタクト42のそれぞれの屈曲部より他側のリード部42bと、25本の第2コンタクト43のそれぞれの屈曲部より他側のリード部43bとが、第1絶縁壁41hのそれぞれと第2絶縁壁41iのそれぞれとによって、コネクタ長手方向に沿って交互に所定のピッチ間隔で横一列に並べられて保持され、50本のコンタクト42,43のそれぞれの屈曲部より他側のリード部42b,43bが、ボディ41の上端部41b側の表面に、コネクタ長手方向に沿って所定のピッチ間隔の半分のピッチ間隔で横一列に並べられて保持される。
この後、端板部44aを設けない金属カバー、即ち第2金属カバー45を、第2金属カバー45のサイドロック片45fをボディ41の上端部41b側からボディ41の挿入ガイド41jにその底面に沿わせて嵌め込むと共に、第2金属カバー45のコンタクト45cのそれぞれをボディ41の上端部41b側からボディ41の対応するコンタクト窓41nに嵌め込みがら、ボディ41の周側表面に装着した後、端板部44aを設ける半展開状態の金属カバー、即ち半展開状態の第1金属カバー44を、第1金属カバー45の縁板部44gのそれぞれをボディ41をコネクタ長手方向の一端部と他端部のそれぞれの周側表面に沿わせると共に、第1金属カバー44のコンタクト44dのそれぞれをボディ41の上端部41b側からボディ41の対応するコンタクト窓41nに嵌め込みがら、ボディ41の周側表面に装着する。
次に、50本の同軸ケーブル3のプラグ接続端部に対して被膜剥ぎを行い、中心導体3a及び外部導体3cを露出させた同軸ケーブル3郡を用意し、その同軸ケーブル3郡のプラグ接続端部をボディ41の上端側41bの表面側に配置し、50本の同軸ケーブル3のそれぞれの中心導体3aを、50本のコンタクト42,43のそれぞれのリード部42b,43bの表面上に密着配置すると共に、50本の同軸ケーブル3のそれぞれの外部導体3cを、第2金属カバー45に一体に形成した縁板部45eの表面上に密着配置する。そして、50本の同軸ケーブル3のそれぞれの中心導体3aを50本のコンタクト42,43のそれぞれのリード部42b,43bにパルスヒートにより半田付けし固定、接続した後、50本の同軸ケーブル3のそれぞれの外部導体3cを第2金属カバー45に一体に形成した縁板部45eにパルスヒートにより一括に半田付けし固定、接続する。
最後に、半展開状態の第1金属カバー44の上側を折り曲げることにより、第1金属カバー44の上側に一体に形成された端板部44aをボディ41の上端部41b側の表面上に倒伏させると共に、その端板部44aのコネクタ長手方向の一端部と他端部のそれぞれの側縁部に形成されて第1金属カバー44に一体に形成された側板部44bを、ボディ41の長手方向の一端部と他端部のそれぞれの周側表面に装着されている第2金属カバー45の側板部45a及び第1金属カバー44の縁板部44gの外側に重ね合わせ、第1金属カバー44を最終の装着形状に形成する。そして、第2金属カバー45に一体に形成された縁板部45eの表面上に一括に半田接続されている50本の同軸ケーブル3のそれぞれの外部導体3cに、第1金属カバー44の端板部44aの端部を上側から密着させた後、50本の同軸ケーブル3のそれぞれの外部導体3cを第1金属カバー44の端板部44aの端部にパルスヒートにより一括に半田付けし固定、接続することによって、完了する。
而して、プラグ4は、その下端部側の表面外側部、即ちボディ41の下端部41a側の表面外側部に、横長な矩形環状のソケット嵌合凹部41cを設け、ソケット嵌合凹部41cで囲われる板状部分でコンタクト保持部41dを形成している。また、プラグ4は、その下端部側の表面以外、即ちボディ41の周側表面全面と上端部41b側の表面とが、第1金属カバー44と第2金属カバー45からなる2ピース構造の金属カバーでシールドされ、ボディ41内部から放射したり、ボディ41内部へ侵入するノイズを抑制することができる。第1金属カバー44と第2金属カバー45のそれぞれは、ボディ41の長手方向の一端部と他端部のそれぞれの周側表面で重ね合わされている第2金属カバー45の側板部45aと第1金属カバー44の側板部44aとが、第2金属カバー45の側板部45aの嵌合突起45dに第1金属カバー44の側板部44aの嵌合部44eが嵌り込んで連結されて、天付き矩形筒状の保形された状態で、第1金属カバー44と第2金属カバー45のそれぞれの抜け止め部44c,45bにボディ41の対応する抜け止め41mが嵌り込んで、ボディ41からの抜けが防止され、ボディ41の周側表面と上端部41b側の表面に固定されている。
これにより、プラグ4のコネクタ長手方向の一端部と他端部のそれぞれには、サイドロックバネ45gとサイドロック片45fとサイドロック操作部41qとが設けられる。
サイドロックバネ45gは、ボディ41の長手方向の一端部と他端部のそれぞれの周側表面をシールドしている第2金属カバー45の側板部45aのそれぞれの上側中央部から面一に立ち上げられるバネ性を持った片持ち梁状の板バネ片からなり、プラグ4の上端部側の表面、即ちボディ41の上端部41b側の表面をシールドしている第1金属カバー44の端板部44aの表面より上側に突出し、サイドロック片45fの上側を連設部45iを介して支持している。
サイドロック片45fは、その上側が連設部45iを介してサイドロックバネ45gの内側でサイドロックバネ45gと連続一体に繋がれて、プラグ4の上端部側の表面より上側から下側へ連続して延出されるバネ性を持った片持ち梁状の板バネ片からなり、第1金属カバー44の切り欠き部44fを通してボディ41の挿入ガイド41j内へその底面に沿って挿入されている。また、サイドロック片45fには、その下側両側縁部から内側へ突出させた一対の小さな突起からなるプラグ抜け止め45jが形成され、プラグ抜け止め45jは、サイドロックバネ45gとサイドロック片45fのバネ力によってボディ41のサイドロック窓41pを通してボディ41のソケット嵌合凹部41cに突出保持されている。
サイドロック操作部41qは、ボディ41の下端部41a側の周縁部からボディ41の長手方向の一端部と他端部のそれぞれの周側表面を二重にシールドしている第2金属カバー45の側板部45aと第1金属カバー44の側板部44aの下側に延出された後、その第2金属カバー45の側板部45aと第1金属カバー44の側板部44aの外側で、プラグ4の下端部側から上端部側へ連続して延びる片持ち梁状に形成されて、可撓性を持ち、サイドロック操作部41qの上側が、サイドロックバネ45gの外側でプラグ4の上端部側の表面より上側に突出している。
そして、サイドロック操作部41qの上側には、ソケット2へのプラグ4の挿入時及びソケット2からのプラグ4の抜き去り時にプラグ4を保持するための摘み部41rが一体に形成され、これにより、プラグ4のコネクタ長手方向の一端部と他端部のそれぞれには、一対の摘み部41rがプラグ4の上端部側の表面より上側に突出させた状態で設けられている。また、サイドロックバネ45gには、その上側から外側へ張り出した接触部45hが形成され、接触部45hは、サイドロックバネ45gとサイドロック片45fのバネ力によって摘み部41rの内表面に接触保持されている。
また、プラグ4には、ソケット2側の金属カバーとプラグ4側の金属カバーとの導通接続用にコンタクト44d,45cが設けられている。コンタクト44d,45cは、第1金属カバー44と第2金属カバー45のそれぞれの複数箇所から切り起こし形成したバネ性を持った片持ち梁状の板バネ片からなり、第1金属カバー44と第2金属カバー45のそれぞれと導通があり、ソケット2側の金属カバーに対する接触部が、コンタクト44d,45cのバネ力によってボディ41のコンタクト窓41nを通してボディ41のソケット嵌合凹部41cに突出保持されている。
さらに、プラグ4は、同軸ケーブル3郡の50本の同軸ケーブル3のそれぞれの中心導体3aに接続する25本の第1コンタクト42と25本の第2コンタクト43からなる50本のコンタクト42,43を設け、その50本のコンタクト42,43のそれぞれをL型に形成し、50本のコンタクト42,43のそれぞれの屈曲部より一側の一片、即ちソケット2へのプラグ4の挿入方向に沿って延びる固定接片部42aが、コンタクト保持部41dの一表面と他表面(表裏)で1列25本で2列に振り分けられて千鳥状に配置される一方、ボディ41の上端部41b側の表面に、50本のコンタクト42,43のそれぞれの屈曲部より他側の一片、即ちソケット2へのプラグ4の挿入方向とは略直角なケーブル引き出し方向へ延びるリード部42b,43bが、コネクタ長手方向に沿って所定のピッチ間隔の半分のピッチ間隔で横一列に並べられて保持され、多数の極数であっても小型化を実現したものになっている。
そして、同軸ケーブル3郡の50本の同軸ケーブル3のそれぞれの中心導体3aを、ボディ41の上端部41b側の表面にコネクタ長手方向に沿って所定のピッチ間隔の半分のピッチ間隔で横一列に並べられている50本のコンタクト42,43のそれぞれのリード部42b,43bに半田接続すると共に、ボディ41をシールドする金属カバー44,45に、ボディ41の上端部41b側の表面をシールドする端板部44aを設け、同軸ケーブル3郡の50本の同軸ケーブル3のそれぞれの外部導体3cを、金属カバー44,45と導通のある端板部44aに一括に半田接続することにより、同軸ケーブル3郡の50本の同軸ケーブル3を、プラグ4の上端部側からソケット2へのプラグ4の挿入方向とは略直角な方向へ引き出されている。
また、プラグ4の金属カバーを、端板部44aを設ける第1金属カバー44と端板部44aを設けない第2金属カバー45の2ピース構造とし、端板部44aを設けない第2金属カバー45に、同軸ケーブル3郡の50本の同軸ケーブル3のそれぞれの外部導体3cを端板部44aの端部とで一括に挟持する縁板部45eを一体に形成して、同軸ケーブル3郡の50本の同軸ケーブル3のそれぞれの外部導体3cを、第1金属カバー44の端板部44aの端部と第2金属カバー45の縁板部45eのそれぞれに対して半田接続できるようにし、プラグ4と同軸ケーブル3郡との接続の強度及び信頼性を高めている。
次に、図1〜図4を参照して、本実施の形態に係るコネクタの嵌合操作(ソケット2へのプラグ4の挿入操作)と分離操作(ソケット2からのプラグ4の抜き去り)について説明する。
本実施の形態に係るコネクタを嵌合するには、プラグ4を保持して基板1に実装されたソケット2の上側に配置し、プラグ4の下端部側の表面をソケット2の上端部側の表面と対向させる。そして、プラグ4を下降させて、プラグ4のソケット嵌合凹部41cの外周部をソケット2の外側に嵌め込み、ソケット2のプラグ嵌合凹部21cの外周部をプラグ4のソケット嵌合凹部41cに嵌め込み、プラグ4のソケット嵌合凹部41cで囲われているコンタクト保持部41dをソケット2のプラグ嵌合凹部21cに嵌め込みながら、プラグ4をソケット2に基板表面1aとは略垂直な方向へ挿入して嵌合する。
これにより、プラグ4の50本のコンタクト42,43のそれぞれの固定接片部42a,43aにソケット2の50本のコンタクト22,23のそれぞれの接触部22b,23bが押し付けられて接触し、プラグ4の50本のコンタクト42,43がソケット2の50本のコンタクト22,23のそれぞれに導通接続され、同軸ケーブル3郡の50本の同軸ケーブル3のそれぞれの中心導体3aが基板1の信号用電極に接続されると共に、ソケット2の第1金属カバー24と第2金属カバー25のそれぞれにプラグ4のコンタクト44dのそれぞれの接触部が押し付けられて接触し、プラグ4の第1金属カバー44と第2金属カバー45のそれぞれがソケット2の第1金属カバー24と第2金属カバー25のそれぞれに導通接続され、同軸ケーブル3郡の50本の同軸ケーブル3のそれぞれの外部導体3cが基板1のグランド用電極に接続され、同軸ケーブル3郡の50本の同軸ケーブル3を基板1に接続することができる。
そして、本実施の形態に係るコネクタは、上記のようなソケット2へのプラグ4の挿入に際し、同軸ケーブル3郡がソケット2へのプラグ4の挿入方向とは略直角な方向へ引き出されているので、同軸ケーブル3郡がプラグ4の保持及びソケット2への挿入操作の邪魔にならず、プラグ4をソケット2に対して容易に挿入することができる。また、プラグ4をソケット2に基板表面1aとは略垂直な方向へ挿入して嵌合するので、プラグ4をソケット2に対して容易に挿入することができると共に、基板表面1aにプラグ4の挿抜用にスペースが不要になり、基板表面1aに対する実装部品の高密度化を図ることができる。
また、プラグ4の長手方向の一端部と他端部のそれぞれには、一対の摘み部41rがプラグ4の上端部側の表面より上側に突出させた状態で設けられているので、この摘み部41rを用いて、例えば図3に示すように親指と人指し指の2本の指6a,6bでプラグ4を保持することにより、コネクタが小型且つ低背化されたものであっても、プラグ4を容易に且つ適正に保持できるため、プラグ4をソケット2に対して容易に挿入することができると共に、ソケット2へのプラグ4の不適正な挿入も防止することができ、コネクタを破損させる危険性を低減することができる。
さらに、プラグ4の長手方向の一端部と他端部のそれぞれには、サイドロック片45fが設けられ、そのサイドロック片45fによってソケット2へのプラグ4の完全挿入時にサイドロックを掛ける構造になっている。
即ちサイドロック片45fの下側に形成されて、ソケット2へのプラグ4の挿入前には、サイドロックバネ45gとサイドロック片45fのバネ力によってボディ41のサイドロック窓41pを通してボディ41のソケット嵌合凹部41cに突出保持されているプラグ抜け止め45jが、ソケット2へのプラグ4の挿入時には、ソケット2の長手方向の一端側と他端側のそれぞれの金属の周側表面を摺動して外側へ押圧され、サイドロックバネ45gとサイドロック片45fのバネ力に抗してボディ41のサイドロック窓41p内に押し出され、ソケット2へのプラグ4の完全挿入時には、ソケット2の長手方向の一端側と他端側のそれぞれの金属の周側表面略中央部に設けられたプラグ抜け止め部24d,25dに対応して、そのプラグ抜け止め部24d,25dにサイドロックバネ45gとサイドロック片45fのバネ力によって嵌め込まれることによって、ソケット2からのプラグ4の抜けを防止することができる。このように、ソケット2へのプラグ4の完全挿入時にソケット2に自動的に係合するバネ性を持ったサイドロック片45fによってサイドロックを掛けることで、ソケット2とプラグ4との嵌合信頼性を確保している。
さらに、プラグ4の長手方向の一端部と他端部にそれぞれには、サイドロック操作部41qが設けられ、一対の摘み部41rは、サイドロック操作部41qのそれぞれの上側に一体に形成されて、プラグ4のコネクタ長手方向の一端部と他端部のそれぞれにプラグ4の上端部側の表面より上側に突出させた状態で設けられているので、摘み部41rを用いてプラグ4を保持すると、図3に示すように、摘み部41r(サイドロック操作部41qの上側)が内側へ押圧されて、サイドロック操作部41qが内側へ撓み変形し、摘み部41rの内表面(サイドロック操作部41qの上側の内表面)でロックバネ45gの上側の接触部45hが内側へ押圧される。この押圧に伴って、サイドロックバネ45gがその下側の根元部を支点に内側へ傾倒操作されると共に、そのサイドロックバネ45gに上部が支持されているサイドロック片45fは、その上部が内側へ押圧されて、ボディ41の挿入ガイド41jの上側底面を支点にシーソーのように傾倒操作され、サイドロック片45fの下側がボディ41の挿入ガイド41jの底面から外側へ引き離され、サイドロック片45fの下側に形成されたプラグ抜け止め45jが、サイドロックバネ45gとサイドロック片45fのバネ力に抗してソケット嵌合凹部41cから強制的に引き抜かれる。このように、プラグ4の摘み部41rを用いて保持することによって、サイドロック操作部41qによりサイドロック片45fをソケット2に係合しない非作用位置に強制的に変位させ、サイドロックを解除することができるので、プラグ4の挿入操作性を損なうことなく、ソケット2とプラグ4との嵌合信頼性を確保することができる。
なお、プラグ4を摘み部41rを用いて保持してソケット2へ完全挿入した場合には、ソケット2へのプラグ4の完全挿入時に摘み部41rから指6a,6bを離すことによって、サイドロックを掛けることができる。ここで、同軸ケーブル3郡をソケット2へのプラグ4の挿入方向とは略直角な方向へ引き出されているので、プラグ4の上端部側には、ボディ41の上端部41b側の表面をシールドしている第1金属カバー44の端板部44aによって、プラグ4をソケット2への挿入方向へ押圧可能な平坦なスペースができている。そして、プラグ4を摘み部41rを用いて保持してソケット2へある程度挿入した以降は、プラグ4がソケット2に斜めに挿入されることは殆どないため、プラグ4の摘み部41rから指6a,6bを離し、プラグ4の上端部側の表面を指で押し下げることで、プラグ4をソケット2に完全挿入してもよい。この場合も、ソケット2へのプラグ4の完全挿入時にサイドロックを掛けることができる。
一方、本実施の形態に係るコネクタを分離するには、摘み部41rを用いて、例えば親指と人指し指の2本の指6a,6bでプラグ4を保持し、サイドロックを解除した状態で、そのまま真上に引き抜きながら、ソケット2から基板表面1aとは略垂直な方向へ抜き去る。
そして、本実施の形態に係るコネクタは、上記のようなソケット2からのプラグ4の抜き去りに際し、ソケット2へのプラグ4の挿入と同様に、同軸ケーブル3郡がプラグ4の保持及びソケット2からの抜き去り操作の邪魔にならず、プラグ4をソケット2から容易に抜き去ることができる。また、摘み部41rを用いて、例えば親指と人指し指の2本の指6a,6bでプラグ4を保持することにより、コネクタが小型且つ低背化されたものであっても、プラグ4を容易に且つ適正に保持できるため、プラグ4をソケット2から容易に抜き去ることができると共に、ソケット2からのプラグ4の不適正な抜き去りも防止することができ、コネクタを破損させたり、同軸ケーブル3郡の同軸ケーブル3のそれぞれを断線させる危険性を低減することができる。さらに、プラグ4の摘み部41rを用いて保持することによって、サイドロック操作部41qによりサイドロック片45fをソケット2に係合しない非作用位置に強制的に変位させ、サイドロックを解除することができるので、プラグ4の抜き去り操作性を損なうことなく、ソケット2とプラグ4との嵌合信頼性を確保することができる。
而して、本実施の形態のコネクタは、ソケット2へのプラグ4の挿入時及びソケット2からのプラグ4の抜き去り時にプラグ4を摘み部41rを用いて、例えば親指と人指し指の2本の指6a,6bで容易且つ適正に保持できるため、プラグ4を容易に挿抜できると共に、プラグ4の不適正な挿抜も防止でき、コネクタを破損させたり、同軸ケーブル3郡の同軸ケーブル3のそれぞれを断線させる危険性を低減できる。また、ソケット2へのプラグ4の完全挿入時にはサイドロックを掛ける一方で、摘み部41rをサイドロック操作部41qに一体に形成したことにより、プラグ4の摘み部41rを用いての保持によってサイドロックを解除できるため、プラグ4の挿抜操作性を損なうことなく、ソケット2とプラグ4との嵌合信頼性を確保できる。
また、ソケット2のボディ21の周側表面全面が金属カバー24,25でシールドされ、プラグ4のボディ41の周側表面全面と上端部41b側の表面とが金属カバー44,45でシールドされ、コネクタ内部から放射したり、コネクタ内部へ侵入するノイズを抑制することができる。
また、ソケット2の50本のコンタクト22,23が、プラグ嵌合凹部21cを挟んで2列に振り分けられて千鳥状に配置され、プラグ4の50本のコンタクト42,43のそれぞれの屈曲部より一側の一片、即ちソケット2へのプラグ4の挿入方向に沿って延びる固定接片部42aが、コンタクト保持部41dの一表面と他表面(表裏)で1列25本で2列に振り分けられて千鳥状に配置される一方、プラグ4の50本のコンタクト42,43のそれぞれの屈曲部より他側の一片、即ちソケット2へのプラグ4の挿入方向とは略直角なケーブル引き出し方向へ延びるリード部42b,43bが、ボディ41の上端部41b側の表面に、コネクタ長手方向に沿って所定のピッチ間隔の半分のピッチ間隔で横一列に並べられて保持され、多数の極数であっても小型化を実現したものになっている。
また、プラグ4のコネクタ長手方向一端部と他端部のそれぞれに、ソケット2へのプラグ4の完全挿入時にソケット2に自動的に係合するバネ性を持ったサイドロック片45fと、そのサイドロック片45fをソケット2に係合しない非作用位置に強制的に変位させる可撓性を持ったサイドロック操作部41qとを設けて、サイドロック機構を構成しているが、サイドロック片45fをプラグ4の金属カバー45に一体に形成し、サイドロック操作部41qをプラグ4ボディに一体に形成しているので、コネクタの部品点数及び組み立て工数を増やすことなく、コストを抑えてサイドロック機能を付加し、ソケット2とプラグ4との嵌合信頼性を確保することができると共に、樹脂製のサイドロック操作部41qを設けたことにより、金属製のサイドロック片45fを直接指に触れることなく操作でき、安全且つ容易にソケット2へのプラグ4の挿入及びソケット2からのプラグ4の抜き去りを行うことができる。
図10は本発明の他の実施の形態に係るコネクタのプラグの外観を示す斜視図である。次に、図10を参照して本発明の他の実施の形態に係るコネクタを説明する。
図10に示すように、他の実施の形態に係るコネクタは、プラグ4の第1金属カバー44に設けた端板部44aの端部に、同軸ケーブル3郡の50本の同軸ケーブル3の一部の外部導体3cに対して押し付けて接触させるバネ性を持った複数の第1接片7aと、プラグ4の第2金属カバー45に設けた縁板部45eのコネクタ長手方向の一端部と他端部のそれぞれに押し付けて接触させるバネ性を持った一対の第2接片7bとを、切り起こし形成により一体に設け、複数の第1接片7aを同軸ケーブル3郡の50本の同軸ケーブル3の一部の外部導体3cに対して押し付けて接触させ、一対の第2接片7bを縁板部45eのコネクタ長手方向の一端部と他端部のそれぞれに押し付けて接触させた後、半田付けにより固定、接続し、端板部44aの端部と50本の同軸ケーブル3のそれぞれの外部導体3cとのパルスヒートによる半田接続を省略している。これ以外は、図1〜図10に示した本発明の実施の形態に係るコネクタと同じ構造及び機能を有するものである。