JP4792150B2 - 核酸ハイブリダイゼーションの阻害剤を減少する方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明の属する分野は、核酸ハイブリダイゼーションに広く関係する。特に、本発明はサンプル中にある核酸ハイブリダイゼーション反応を阻害する物質の減少に関する。このような反応には、標的核酸の存否、及び/または、その量を決定するための核酸プローブとのハイブリダイゼーション、そして、核酸増幅プロセスの開始のためのプライマーハイブリダイゼーションを含む。
【0002】
【従来の技術】
鎖置換増幅法(Strand Displacement Amplification (SDA))、ポリメラーゼ連鎖反応法(Polymerase Chain Reaction(PCR))、リガーゼ連鎖反応法(Ligase Chain Reaction (LCR))、核酸配列ベース増幅法(Nucleic Acid Sequence Based Amplification (NASBA))、媒介転写増幅法(Transcription Mediated Amplification (TMA))等のような核酸増幅プロセスは、サンプル中にほんのわずかしか存在しない所望の特定な核酸配列(標的配列)の大量コピーを作り出すことに用いられる。しかしながら、通常、このようなサンプルの中には、核酸増幅プロセスの開始を誘導するプライマーのハイブリダイゼーションを阻害することによって、核酸増幅プロセスの阻害を引き起こす物質がよく見出される。同様に、このような物質は、未増幅の標的核酸の検出に用いられる直接的な核酸プローブとのハイブリダイゼーション反応をも阻害する。
【0003】
このような核酸ハイブリダイゼーション阻害物質の一つ例は、共に一般に血液サンプルに存在し、PCRを阻害するヘムとヘマチン(hematin)に由来するポルフィリン化合物類である(PCR Technology, Stockton Press, Henry A. Erlich, Ed. pp 33-34 1989)。これら阻害剤の量を減少させるには、浸透圧溶解と核酸と細胞残骸の小球形化(ペレット化)が用いられている。
【0004】
唾液サンプルにPCR阻害性の物質を含むことは、OchertらのPCR Methods and Applications 3, 365-368 (1994)に報告されている。阻害物質は同定されていないが、長期のマイクロ波照射あるいは煮沸を経た唾液サンプルは、PCR阻害が完全に取り除かれていることが分かっている。
【0005】
FrickhofenとYoungは、J. Virol. Methods 35, 65-72 (1991)において、血清サンプルを45分間70℃で加熱することで、ウイルスの核酸の配列のPCR増幅が促進できることを報告している。この改良は、PCRプロセスを阻害すると見られているアプロチニンや、ロイペプチンPMSFと、ロイペプチンのような血清酵素の熱不活性化に起因すると考えられる。
【0006】
ウイルスの核酸配列の増幅に先立って、血清からPCR阻害性の物質を排除するアプローチは、ZeldisらのJ. Clin. Invest. 84, 1503-1508 (1989) によって開示されている。このアプローチには、抗体をコートした微小粒子にウイルスを吸着させるステップと、微小粒子を洗い流すステップと、PCRの阻害性を有し得る残った蛋白質をプロテアーゼKで分解するステップとを含む。
【0007】
羊水や、胎児と新生児の血清、脳脊髄液中からPCR法でTreponema pallidumを検出する試験において、PCR阻害性物質を排除するには4つの異なるプロセスが試みられた。GrimprelらのJ. Clin. Microbiol. 29 1711 − 1718 (1991)の記載を参照されたい。つまり、(1)チューブ中のサンプルをまず沸騰水浴に10分間置いたのちに、氷水に冷やし、次いでに遠心分離を行うという煮沸方法と、(2)サンプルを無菌のリン酸で緩衝した生理的食塩水に加えて一連の遠心分離を行い、そして、沈殿を再懸濁して、10分間煮沸した後に氷で冷却するという低回転分離法と、(3)サンプルを1MのNaCl、1NのNaOHと0.1%のSDS中で1分半煮沸し、そして、0.5Mのトリス塩酸(pH8.0)で中和し、フェノール、クロロホルム−イソアミルアルコールで一連の抽出を行い、イソプロピルアルコールで沈殿させるというアルカリ性溶解抽出法と、(4)サンプルを冷たい無水エタノールの中に沈殿させる前に、10分間の煮沸とフェノール−クロロホルムで抽出し、続いて、上記(2)の低回転分離にかける回転抽出法とである。上記の筆者らは、サンプルのタイプに応じたこれらの方法の異なる度合の成果を報告している。
【0008】
大便サンプルにおいて、ポリエチレングリコール沈殿により、JiangらのJ.Clin. Microbiol. 30, 2529-2534(1992)に記載されているように、大量の小さいな粒子と、逆RNAポリメラーゼPCRプロセスに阻害性のある可溶性の物質を排除できることが発見されている。沈殿させた後、高い塩濃度下に陽イオン性海面活性剤、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB)を、フェノール−クロロホルム抽出と組み合わせて、抽出を行った。
【0009】
大便サンプルからのPCR阻害物質の排除に対する別のアプローチは、WildeらのJ.Clin. Microbiol. 28, 1300-1307(1990)に記載されている。PCR法で大便サンプルからロタウイルス核酸を検出する前に、クロマトグラフ級のセルロースファイバー粉末剤(CF11粉末剤)を用いて一連の迅速な洗浄と溶出のステップによりロタウイルスのRNAの精製を行うステップを加えることによって抽出プロセスが改良された。
【0010】
PCR法を用いて尿中のサイトメガロウイルス(CMV)を検出する研究を行う場合に、KhanらのJ. Clin. Pathol. 44, 360-365(1991)に記載されているように、尿素がPCRに対して阻害性であることが発見されている。また、この報告では、単純な透析と超遠心分離でも、PCRに対する阻害性の尿素を尿から有効に排除できることが開示されている。
【0011】
CMV核酸の検出の前に、尿からのPCR阻害物質を排除する別のプロセスは、BuffoneらのClin.Chem. 37, 1945-1949(1991)の記載により報告されている。このプロセスは、CMV微生物からの核酸のリリースに続いて、良質のガラスビーズを用いて核酸を吸着して、増幅用の核酸を回収する前にタンパク質と他の物質を適宜に溶出させることによって行うことである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記の文献によって明らかになったように、核酸増幅阻害性に注目している多くの発表はPCRに関連している。しかしながら、PCRに対して阻害性のある物質は、タンパク質性物質やEDTA、ヒトDNA、鉄のような臨床サンプルから一般に発見される他の多くの物質とともに、SDAやその他の核酸増幅プロセスを阻害することが分かっている。
【0013】
また、核酸のハイブリダイゼーションを阻害する物質を減少或いは排除する方法の多くは、サンプル処理に時間のかかる複雑なステップをいくつか加えなければならない。比較的に厳しい処理ステップ或いは条件、及び/又は、他の物質から標的核酸の分離を要求する方法の別の問題としては、標的核酸配列の損失がある。核酸の増幅処理は、ほんの僅かのオリジナル標的から標的配列の複数コピー(アンプリコン)を精製できるとされるが、増幅有効性と検出可能性を高めるには、サンプルに大量なオリジナル標的配列が存在することに越したことはない。
抗酸性Bacillus (acid fast Bacillus) (AFB) 塗沫ネガティブMycobacterium tuberculosisサンプルようなサンプルを検出するのに相当困難な処理を行う場合には、より優れた検出性能は非常に重要である。
【0014】
【課題を解決する手段】
サンプル内の核酸ハイブリダイゼーションに阻害する物質の存在にまつわる課題を解決し、より有効な増幅と改良された標的核酸配列の検出の長所を引き出すために、本発明は、サンプル内にある増幅される核酸を含む細胞を溶解する前に、細胞からの核酸のリリースを引き起こさない作用物質にサンプルを接触させ、そして該作用物質を細胞から分離することにより、サンプル内にある阻害物質の量を減少させる方法を提供する。
本発明において、利用価値がある作用物質の例には、チオシアン酸グアニジン、過塩素酸ナトリウム、チオシアン酸ナトリウムのようなカオトロープ類(chaotropes)を含む。また、作用物質からの細胞の分離は、一般に、作用物質が可溶な溶液による洗浄と遠心分離法のステップにより達成される。
【0015】
【実施の態様】
本発明の様々な目的、優れた点と新規な特徴は、添付する図面と共に以下の詳細な説明により、簡単に理解される。
上記のように、本発明は、ハイブリダイゼーション処理の対象とされる核酸を伴う細胞を含むサンプルから、核酸ハイブリダイゼーション処理を阻害する物質の量を減少させる方法に関する。この方法においては、このような物質を溶かし、細胞から核酸をリリースさせない試薬を、核酸を含む細胞がサンプルに残るようにサンプル中の細胞溶解の前に、サンプルと接触させる。そして、この試薬からこの細胞が分離される。
【0016】
従来技術のセクションの記載から明らかにしたように、阻害性物質を排除するために試された他のいくつかのプロセスの複雑さからみれば、この方法の結果は、予想できたものではない。また、カオトロピック塩が細胞の溶解と可溶化に具体的に用いられることが明らかにされている米国特許第5,482,834号のような様々な文献により、本発明に用いる試薬は、一般に、細胞壁の溶解と可溶化により細胞から核酸のリリースを引き起こすのに有用であると当業者に考えられているものである。一般に、このような試薬は加熱と共に用いられ、細胞を溶解或いは可溶化する。
【0017】
チオシアン酸グアニジン(GuSCN)のようなカオトロープ類化合物(chaotropes)が細胞壁溶原性を有することは、すでにHubbardらのExperimental & Applied Acarology 19, 473-478 (1995)、BoomらのJ. Clin. Microbiol. 28 495-503 (1990)、ReekらのBioTechniques 19, 282-285 (1995)、ChungueらのJ. Med. Virol. 40, 142-145 (1993)とShahらのJ. Clin. Microbiol. 33, 322-328 (1995)のような文献に報告されている。同様に、GuSCNのようなカオトロープ類化合物と界面活性剤が細胞から核酸の抽出に広く利用されていることは、DelacourtらのJ. Pediatrics 126, 703-710(1995)、LeeとChoiの J. Microbiol. & Biotechnol. 5, 181-187 (1995)、CanoらのJ. Food Protection 58, 614-620 (1995)、BartolomeらのJ. Hepatol. 17, s90-s93 (1993)、RajagopaianらのLett. Applied Microbiol. 21, 14-17 (1995)とShiehらのJ. Virol. Methods 54, 51-66 (1995)のような文献に開示されている。このように、本発明の迅速かつ簡単な方法、即ち、核酸ハイブリダイゼーション阻害物質を排除するために、細胞溶解する前にサンプル中の細胞をこのような一つの試薬で接触(洗浄)することは、この業界で使用されている他のプロセスの視点から見ると意外なものである。
【0018】
また、本発明の方法の一つの利点は、サンプル中の細胞からの標的核酸の最初の量を増せることにある。核酸増幅プロセスは、ほんの僅かの標的から大量の標的配列のコピー(アンプリコン)を作り出せるのだが、増幅プロセスの開始をできるだけ多くの初期標的配列が存在する環境にすることには越したことはない。核酸ハイブリダイゼーションを阻害する物質を細胞溶解後に排除する他のプロセスは、溶解物にある他の物質からの核酸の分離を基礎とするため、多くの初期標的(核酸)が回収できないので、その効率がきわめて悪い。阻害性物質が細胞溶解する前に排除される本発明の方法では、後の分離が必要なく、更に初期標的(核酸)の収率を改善することができる。
【0019】
本発明の方法の対象となるサンプルは、痰のサンプル、血液サンプル、尿サンプル、脳脊髄液("CSF")サンプルのような実質上全てのヒトと動物の臨床サンプルと、その他の、水、空気、土と食物のような自然環境サンプルを含む。本発明の方法の対象となるサンプルは、増幅プロセスの開始に用いる、直接プローブハイブリダイゼーション或いはプライマーハイブリダイゼーションのようなハイブリダイゼーションプロセスの対象となる標的核酸配列を有する細胞を含有する可能性のあるサンプルである。
【0020】
本発明の方法に適するサンプルに存在する細胞のタイプは、実質上あらゆる微生物の細胞が含まれる。本発明の方法は伝染性の細胞を含む可能性のあるサンプルに特に有用である。以下に示す実験例のように、本発明の方法は、Mycobacterium tuberculosis(結核菌)、Bacillus stearothermophilus、Group B streptococcus(グループB連鎖球菌)、Group A streptococcus(グループA連鎖球菌)、E.coli(大腸菌)、Candida albicans(鵞口瘡ガンジダ)、Staphylococcus epidermidis(表皮ブドウ球菌)、Neiserria gonorrhoeae(淋菌)、Chlamydia trachomatis(トラコーマクラミジア)とEnterococcus faecalisにような伝染性微生物の細胞に有効である。本発明の方法を用いて、どのタイプの細胞が有効に処理されるかを決定する主な基準が、試薬と接触することにより細胞が溶解されるか否かであるので、通常のスクリーニングアッセイにより、当業者ならこのようなタイプの細胞を正しく同定できると予想される。
【0021】
その基準をもっと明確にいえば、所望の細胞を含むサンプルを、この方法の試薬に曝す。結果として、この試薬によって溶解した細胞から流れ出た全ての核酸を排除するためにサンプルの細胞を洗浄する。そして、細胞を再懸濁して、粒子(ビーズ)と共に加熱と振動によって溶解する。最後に、核酸に特異性のある染色剤をサンプルに添加し、処理したサンプルからの染色した核酸の量を、試薬との接触以外は同じ条件で調製されたコントロール(対照)と比較する。
【0022】
処理したサンプルからの核酸量がコントロールからの核酸量と実質同じであれば、これらの細胞のサンプルを、本発明の方法を用いて有効に処理することができる。これは、本発明の試薬との接触が細胞の溶解を引き起こさなかったことを意味する。
【0023】
このようなサンプル中、通常に発見された核酸ハイブリダイゼーションプロセスに阻害性のある物質は、蛋白性物質やヒトのサンプルにあるヒトDNA、そして、獣医学的サンプル中にある動物DNAを含む。上記の従来技術の欄に示したように、これらの物質はSDA、PCR、LCR、NASBA、TMAとその類の核酸増幅プロセスに対しても阻害性を有することが知られている。
【0024】
本発明の方法の最初のステップは、阻害物質を溶かせるが、細胞からの核酸のリリースを引き起こさない試薬にサンプルを接触させるステップである。細胞の溶解により標的核酸をリリースする前であれば、どの時点で接触させるかは任意である。しかしながら、この試薬に細胞を接触させる好ましい時期は、細胞を局所に集める或いは細胞を小球状(ペレット)にするといったサンプルに対する操作の後である。一般に、このような濃縮は遠心沈殿の結果であったり、または、ろ過或いは選択的な吸着による結果でもありうる。
【0025】
このように細胞を集めることにより、細胞の所在が明確になるので、細胞との接触と、より効率的な試薬の使用が可能になる。また、細胞と試薬との接触は比較的に短時間の細胞の洗浄によることが好ましい。一般に、細胞と試薬の接触は約5分を上限とする。
【0026】
本発明の方法に多くの試薬が利用できる。このような有用な試薬の例には、Triton X-100、Triton X-114、NP-40、Brji 35、Brji 58、Tween 20、Tween 80、オクチルグルコシド、オクチルチオグルコシド、チャップス(Chaps)、ヨウ化ナトリウム、過塩素酸ナトリウム、ヨウ化カリウム、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウム、チオシアン酸グアニジン、イソチオシアン酸グアニジン、トリクロロ酢酸ナトリウム、トリフルオロ酢酸ナトリウムと尿素のような当業者によって周知なカオトロープ類と洗剤とを含む。本発明の方法に使用できる他の有用な試薬の識別は、核酸ハイブリダイゼーション阻害物質を可溶化できる程度と細胞から核酸をリリースさせない程度というこの試薬の2つ基本的な特徴に基づき通常のスクリーニングアッセイの実施の結果により、当業者が相応な確実性をもって予想できる。
【0027】
要するに、試薬を細胞と接触させ、その細胞を遠心分離し、そして、上澄みにおいて細胞共通の標的核酸配列の増幅反応を通常のスクリーニングアッセイにより行う。もし、標的配列が増幅されれば、細胞からの核酸のリリースを引き起こしているため、この試薬は本発明の方法に使用するための条件を満たさないが、標的配列の増幅と内部コントロール配列の増幅が見られない時は、この試薬が本発明の方法に利用できるかもしれないことを示す。このような細胞からの核酸のリリースを引き起こさない試薬を、周知の核酸ハイブリダイゼーション阻害物質に対して導入し、そして、その阻害物質の溶解度を通常のスクリーニングアッセイで迅速に測定することができる。阻害物質を溶解する試薬はが発明の方法に有用である。
【0028】
本発明の方法に使用する試薬の濃度と量は、この方法に適するサンプルのタイプによる。本発明の方法に使用するカオトロープ類化合物と界面活性剤の濃度の一つ例は下の表1に示される。
【0029】
【表1】
【0030】
一般に、本発明の方法に使用する試薬量は、少なくともサンプルの量と等しい。特に、試薬とサンプルの容量比が1:1から5:1であるのが好ましい。また、一般に、試薬は塩基性溶液として準備された方が好ましく、そして、好ましい試薬に最も適したpHが通常のスクリーニングアッセイで決定できる。例えば、実験例3に示した方法を用いることができ、核酸ハイブリダイゼーション阻害物質の量を減少するのに特に効果のあると見いだされたのは、pH9.0の6.0Mイソチオシアン酸グアニジン溶液である。ある特定の試薬の最適濃度(モル濃度)も、実験例3に記載した実験のように同タイプの通常のスクリーニングアッセイを用いて決定することができる。また、一般に、試薬は室温でサンプルに添加して、それと反応させる。
【0031】
試薬をサンプルに添加して細胞と接触させる際に、核酸ハイブリダイゼーション阻害物質が試薬によって可溶化され、よって、細胞壁からこの阻害物質が洗い流される。適切な試薬は細胞から核酸のリリースを引き起こさないので、試薬が細胞から分離される場合、標的核酸の損失の心配はない。
【0032】
しかしながら、本発明の方法に用いる試薬が、核酸ハイブリダイゼーションプロセスに逆効果を与える可能性があるので、後に細胞からこれらの試薬を分離する。このような分離は、ろ過や、試薬が溶ける緩衝液を伴う場合と伴わない場合を含む洗浄、遠心分離のようないずれかの適した手段で達成される。好ましい態様として、このような緩衝液により、細胞溶解する前に阻害性物質の排除と共に試薬の排除を確実に行うべきである。このように、細胞を溶解させる際には、標的となる核酸を対象とするハイブリダイゼーションプロセスを阻害する物質の量を最小限に抑える環境に標的核酸を放出させることが好ましい。
【0033】
現在、種々のプロセスを用いて、サンプル中の標的核酸のハイブリダイゼーション或いは増幅を行うことができる。例えば、マイコバクテリア核酸配列を増幅させるために処理される痰のサンプルは、典型的にNALC/NaOHプロセスの対象である。そのNALC/NaOH粒子の選択的な可溶化によりこのようなサンプルのクランピングを減少させることができるため、本発明の方法は、このようなNALC/NaOHプロセスの対象になるマイコバクテリアサンプルに特に有用である。同様に、他のタイプの臨床サンプル、例えば、血液と尿のような大量サンプルには、遠心沈殿法のような他の周知の標準的な方法を用いることができる。本発明の方法を、標的核酸を含む細胞の溶解の前に実施するのなら、この標準的な方法の前に、その一部として、あるいは、後に使用することができる。
【0034】
本発明の方法は、結合表面からの標的核酸の定量的な結合とリリースを必要をしないので、核酸ベースのハイブリダイゼーション或いは増幅アッセイに従来から利用されているより多くのサンプルを利用することができる。アッセイの初期段階により多くの標的核酸が存在することになるので、より多くのサンプルが利用できるほど、このようなアッセイに対するより高い感度が得られる。以下の実験例で示すように、阻害物質を可溶化するが、付随して標的核酸或いは細胞壁を可溶化しない試薬の選択性が、本発明の方法による結果に寄与する試薬の性質の一つである。
【0035】
以下の実施例はここに記載された発明の特定の態様を記述するものである。当業者にとって、本発明の様々な変化と改良が可能であること、また、それらがここに記載されている本発明の範囲内であることは明白である。
【0036】
【実施例】
以下に列挙する例のいくつかは、ここに記載した本発明の好ましい実施態様を示す。当業者が本発明に対して種々変化と改良を加えて行った場合でも、本発明の特許請求の範囲に属しうると思料される。
【0037】
実験例1.
本発明の方法を対照サンプルの処理方法と比較する
本実験例の目的は、本発明の方法が臨床サンプルの核酸増幅阻害を減らし得るかどうか、そして対照となる標準的なサンプル処理方法に比べて標的検出よりよい精度をもたらすかどうかを調べることにある。
【0038】
材料
サンプル処理剤:
チオシアン酸ナトリウム(sodium perchlorate)(Sigma)
チオシアン酸ナトリウム(sodium thiocyanate)(Sigma)
チオシアン酸グアニジン(guanidine thiocyanate) (Sigma)
逆浸透蒸留水(Reverse Osmosis DIstilled (「RODI」) H2O)
MycoPrep(BBL)
MAC/TBサンプル希釈剤
リン酸緩衝液(BBL)
ジルコニウムビーズを含むカプセル(Becton Dickinson)
サンプル番号は、785, 657, 634, 8594, 8894, 13883, 8396, 13088, 146番である臨床の痰サンプル
M.avium複合体(「MAC」)のマイコバクテリア細胞
【0039】
増幅用試薬:
RODI水
500mMのKPO4
50XのPBA
50XのdCAG
5 mg/mLのBSA
100mMのDTT
50%のトレハロース
1U/mLのUDG
192 mMのマグネシウム
50XのdU
5 U/mLのUDI
Bst 120 U/mL
Bso BI 160U/mL
内部増幅コントロール(「IAC」) 103
55%のグリセロール
DMSO
ヒトの胎盤DNA
泡止め剤(Anti-Foam)
標的希釈液
【0040】
検出用試薬:
M.tb.ハイブリダイゼーション混合物(M.tb. Hybridization mix)
MACプローブ
ハイブリダイゼーション希釈液
IACハイブリダイゼーション混合物
システム液(system fluid)
洗浄液(wash fluid)
処理装置(「AD」)
LUMIPHOS 530
2.0mL LabcraftR チューブ
MACアッセイ分析較正物質
アッセイ較正物質
【0041】
手順:
蒸留水で2MのNaClO4、3MのNaSCN、4MのGuSCNの水溶液をそれぞれ準備した。この三種のカオトロープ溶液を10個2.0mLのLabcraftR チューブにそれぞれ1.0mLずつ分け与えた。MAC/TBサンプル緩衝液の1.0mLのアリコートを上記の10個2.0mLのLabcraftR チューブにそれぞれ分け与えた。
【0042】
10個の臨床用の痰のサンプルを室温に解凍した。それぞれに痰のサンプル量と同量のMycoPrep緩衝液を加えた後に、該サンプル液を室温で激しく攪拌して、15分間その温度を室温に保った。
それぞれのサンプルにリン酸緩衝液を加え、その液体量を50mLに調整した。サンプルを激しく攪拌して3,000相対遠心力 (RCF)下で、20分間遠心分離を行った。その上澄みをデカンテーションした後に2.0mLリン酸緩衝液をそれぞれのサンプルに加えて、激しく攪拌した。75分子/mLのMAC細胞を得たサンプルにスパイクした。
【0043】
各サンプルの500mLアリコートを、上記の全四種類の洗浄緩衝液(1.0mLのサンプル緩衝液、2MのNaClO4、3MのNaSCNと4MのGuSCN)に分け与えた。サンプルを激しく攪拌してから、12,200RCFで3分間の遠心分離を行った。その上澄みをデカンテーションして、その沈殿を1.0mLのMAC/TBサンプル緩衝液に再度溶かした後に、12,200RCFで3分間の遠心分離を行った。再度、その上澄みをデカンテーションして、その沈殿を1.0mLのMAC/TBサンプル緩衝液に溶かした後に、12,200RCFで3分間の遠心分離を行った。
【0044】
ジルコニウムビーズを含むカプセルをチューブに入れた後に、それぞれの沈殿物を400mLのMAC/TBサンプル緩衝液に再度溶かした。続いて、サンプルチューブを30分間105℃の強制熱気オーブンにおいて加熱して、マイコバクテリア細胞を溶解させ、マイコバクテリア微生物を非感染性にした。このサンプルチューブを45秒間、5.0m/sで運転するようにセットしたSavant CellPrepTMの機械に乗せ、他の細胞成分から核酸を分離した。このサンプルは以下のMAC/TB増幅と検出システムでさらに処理された。
【0045】
公開された欧州特許出願第0 684 315号の記載にほぼ従って、高温性SDAを、以下の成分を含む反応混合物において行った。該混合物には、pH 7.6の25mMリン酸カリウム、100mg/mLのアセチル化ウシ血清アルブミン(BSA)、0.5mMのdUTP、それぞれ0.2mMのdATPとdGTP、1.4mMの2'デオキシシチジン5'-O-(1-チオトリリン酸)(α-チオdCTP)、12%のグリセロール、6.5mMの酢酸マグネシウム、0.5mMの増幅プライマー、0.05mMのバンパープライマー、50ngのヒトの胎盤DNA、12.5ユニットのBstポリメラーゼ、160ユニットのBsoBI、1ユニットのウラシル-N-グリコシラーゼ(uracil-N-glycosylase)(UNG)と2ユニットのウラシル-N-グリコシラーゼ阻害剤(uracil-N-glycosylase inhibitor)(Ugi)を含む。
【0046】
酵素の添付と増幅反応の阻害の前に、該サンプルを2分間煮沸した。このサンプルを41℃で2分間のインキュベーションした。汚染アンプリコンを分解するためにUNGを加えた。30分、UNGと共にサンプルをインキュベーションした後、サンプルを5分間の52℃に移行させた。混合酵素(Bstポリメラーゼ、BsoBI、Ugiとグリセロール)を加えて、増幅を52℃で30分間行った。その反応を5分間煮沸することによって止めた。
【0047】
C.A.Sparoらが記述した化学発光分析(1993. Molec. Cell. Probes 7, 395-404)に従って、この増幅の産物を検出した。M.tb.、MAC、IAC用のアルカリ性のフォスファターゼで標識した検出プローブや、M.tb.、MAC、IAC用のビオチニレート化キャプチャープローブ(biotinylated capture probe)と、サンプルとを、ストレプトアビジンでコートしたマイクロタイタプレート(microtiter plate)のウェルに加えた後、37度で50分間インキュベーションを行った。そして、このウェルをストリンジェント性緩衝液で3回洗浄した。そこにLUMIPHOS(Lumigen, Inc.)を加えて、その反応を37℃で30分間のインキュベーションで行った。得たルミネセンスは発光検出器(Dynatech)で検出されて、その相対的光単位数(RLU : relative light unit)が記録された。
【0048】
結果:
この結果は、10個サンプルのM.tb.、MAC、IAC緩衝液の平均値として以下に示す表2に示している。それをグラフしたのが図1である。
【0049】
【表2】
【0050】
考察:
本実験例のデータは、統計的にみて、いずれの洗浄条件においてもIAC値に相違はないが、全ての試薬条件について、平均値はコントロール洗浄手順による場合より高いことが興味をひく。このデータは統計的にみて4MのGuSCN条件下でのMACの RLU値が他の三つの条件下の値よりも高いことも示している。これは、ここで実施した本発明の方法がマイコバクテリアにダメージを与えていないこと、そして、実際、4MのGuSCNの場合では、標識DNAに続きMAC微生物の回収が改善されたことを示している。
【0051】
実験例2.
核酸増幅の阻害のための臨床サンプルをスクリーニングする
本実験の目的は、核酸増幅の阻害のための臨床サンプルをスクリーンすることである。
【0052】
材料
サンプル処理剤:
MycoPrep試薬
BBLリン酸緩衝液、pH 6.8
TB/MACサンプル希釈剤
サンプル番号が、8207、1514、13472、14199、13847、3675、6401、4691、13545、13711、9939、12227、12228、12161、8406、782、13547、13448、13506、13319、13420、243、103番である、N.Carolina Public Healthからの得た塗抹ネガティブ(smear negative)と培養ネガティブ(culture negative)の痰サンプル
ジルコニウムビーズを含むカプセル
【0053】
増幅用試薬:
実験例1と同様である。
【0054】
検出用試薬:
実験例1と同様である。
【0055】
手順:
23個臨床痰サンプルを室温に解凍した。12mL以上の痰サンプルは、別のチューブに分け、痰サンプルの量をそれぞれ7.5から12mLの間に調整した。
それぞれの痰サンプル量と同量のMycoPrep試薬を加えた後に、該サンプル液を激しく攪拌して、15分間その温度を室温に保った。各サンプルにリン酸緩衝液を加え、その量を50mLに調整した。
【0056】
その溶液を3,000RCF下で20分間の遠心分離を行った。各サンプルの沈殿から上澄みをデカンテーションして、2.0mLリン酸緩衝液をそれぞれのチューブに加えた。2.0mLのLabcraftRチューブに該サンプルを500mLアリコートずつ分けて入れた。各種類のサンプルの一つは室温で保温したが、その残りを-70℃で保管した。
【0057】
1mLのMAC/TBサンプル緩衝液を各室温で保温していたサンプルに加えた。次いで、そのサンプルを12,200RCFで3分間の遠心分離を行った。その上澄みをデカンテーションして、1.0mLのMAC/TBサンプル緩衝液を各チューブに加えた後に、そのチューブを12,200RCFで3分間の遠心分離を行った。その上澄みをデカンテーションして、ジルコニウムビーズを含むカプセルを各チューブに入れた後に、各チューブに400mLずつのMAC/TBサンプル緩衝液を分けて加えた。このチューブを30分間の105℃の強制熱気オープンにおいて加熱して、マイコバクテリア細胞を溶解し、マイコバクテリア微生物を非感染性にした。このサンプルチューブを45秒間、5.0m/sで運転するようにセットしたSavant CellPrepTMの機械に乗せた。実験例1に記載したように、液体MAC/TBを用いる高温性鎖置換増幅法(tSDA : termophilic Strand Displacement Amplification)の三重分析・検出手順を用いて、この実験例のサンプルに対して測定した結果を相対的光単位数(RLU)として得た。
【0058】
結果:
本実施の結果を表3に示した。
【表3】
【0059】
考察:
得られたMAC/TBシステムで処理した23個の臨床サンプル中の9つの10RLU以下のIAC値は、臨床サンプルによる増幅/検出反応の激しい阻害を示唆した。得られたこれらの阻害性検体は、以下に示す実験例のように「標準」サンプル洗浄条件下でさらに処理される。
【0060】
実験例3.
カオトロープ溶液の pH とモル濃度の調整
材料
サンプル処理試薬:
実験例2からの第6401、8406、782、13448、13506号NALCネガティブの沈殿サンプル
グアニジンイソチオシアナート(GuSCN) Gibco BRL
MAC/TBサンプル緩衝液
ジルコニウムビーズを含むカプセル
500mMリン酸カリウム緩衝液(KPO4)
5NのNaOH Ricca
M.tb.マイコバクテリア細胞
【0061】
増幅用試薬:
実験例1と同様である。
【0062】
分析用試薬:
実験例1と同様である。
【0063】
手順:
2mLのポリプロピレンチューブに1.0mLの第782番サンプルと500mLの第6401、8406、13448、13506番のサンプルをそれぞれ入れることにより、NALCネガティブの阻害性プールを調整した。M.tb微生物を200分子/mL(7.5分子/最終tSDA反応混合物)となるように阻害性プールにスパイクした(spiked)。下記の表4に要約した条件にGuSCN溶液を調整した。5NのNaOHで溶液のpHを7.0と9.0に調整した。
【0064】
【表4】
【0065】
各GuSCN溶液を2.0mLのLabcraftRチューブに1.0mLずつ分けて入れた。500mL/チューブとなるように、GuSCN溶液を含む各チューブにスパイクしたNALCネガティブの阻害性プールを分け入れた。
このチューブを激しく攪拌した後に、12,000RCF下3分間の遠心分離を行った。上澄みをデカンテーションして、1mLのMAC/TBサンプル緩衝液を各チューブに加えた後に、チューブを12,200RCFで3分間遠心分離を行った。その上澄みをデカンテーションして、1.0mLのMAC/TBサンプル緩衝液を各チューブにそれぞれ加えた後に、12,200RCFで3分間遠心をかけた。その上澄みをデカンテーションして、ジルコニウム粒子を含むカプセルを各チューブに入れた。
【0066】
各チューブに400mLのMAC/TBサンプル緩衝液を分けて加えた。のチューブを30分間の105℃の強制熱気オーブンにおいて加熱した。このチューブを45秒間、5.0m/sで運転するようにセットしたSavant CellPrepTMの機械に乗せた。実験例1に記載したように、液体MAC/TBを用いる高温性鎖置換増幅法(tSDA)の三重分析・検出手順を用いて、この実験例のサンプルに対して測定した結果を相対光単位で得た。
【0067】
結果:
本実験例の結果を下記の表5に示すと共に、それをグラフにしたものが図2である。
【0068】
【表5】
注:M.tb.、MACとIACの値は、増幅/検出サンプルを5回繰り返した平均値である。
【0069】
考察:
6.0M、pH9.0のGuSCN条件で得たM.tb.とIACのRLU値は、統計上からみると、他の条件下の値よりよいが、MACの値は特殊な変化が見られなかった。これは、マイコバクテリアから標的核酸をリリースせずに、核酸ハイブリダイゼーション阻害剤の大部分が6.0M、pH9.0のGuSCN条件で排除されたことを示唆している。
【0070】
実験例4.
M.tb を用いてスパイクした陰性の臨床サンプルの GuSCN (6.0M 、 pH9.0) 洗浄
本実施の目的は、M.tbで臨床サンプルをスパイクし、6.0M、pH9.0のGuSCN溶液で洗浄した場合に、特殊なM.tb標的DNAの増幅と検出をさせ、不必要な核酸ハイブリダイゼーション阻害剤を排除することができるか否かを証明することにある。
【0071】
材料
サンプル処理剤:
サンプル番号が、8207、1514、13472、14199、13847、3675、6401、4691、13545、13711、9939、12227、12228、12161、8406、782、13547、13448、13506、13319、13420、243、103番である、NALCネガティブペレットサンプル
グアニジンイソチオシアナート(GuSCN) Gibco BRL
MAC/TBサンプル緩衝液
ジルコニウムビーズを含むカプセル
500mMリン酸カリウム緩衝液(KPO4)
5NのNaOH Ricca
【0072】
増幅用試薬:
実験例1と同様である。
【0073】
分析用試薬:
実験例1と同様である。
【0074】
手順:
実験例3のように、200mMのKPO4で6MのGuSCN溶液を用意し、5NのNaOHでその溶液をpH9.0に調整した。実験例2の材料セクションから得た各臨床サンプルの500mLに200分子/mL(7.5分子/増幅反応)のM.tb微生物をスパイクした。実験例2からのこれらのサンプルの一部は、核酸ハイブリダイゼーションを阻害する。200分子/mLのM.tbを500mLのMAC/TB緩衝液にスパイクし、それを「サンプル処理コントロール」と標識した。
【0075】
このGuSCN溶液を2.0mLのLabcraftR チューブに1.0mLずつ分けていれ、そのチューブを「GuSCN陰性のコントロール」と標識した。1mLずつの6.0M、pH9.0のGuSCN溶液を各臨床サンプルチューブに分けていれた。
【0076】
このチューブを激しく攪拌した後に、12,200RCFで3分間の遠心分離を行った。その上澄みをデカンテーションして、1mLのMAC/TBサンプル緩衝液を各チューブに加えた後に、チューブを12,200RCFで3分間の遠心分離を行った。その上澄みをデカンテーションして、1.0mLのMAC/TBサンプル緩衝液を各チューブにそれぞれ加えた後に、更に12,200RCFで3分間の遠心分離を行った。その上澄みをデカンテーションして、ジルコニウムビーズを含むカプセルを各チューブに入れた。各チューブに400mLのMAC/TBサンプル緩衝液を分けて加えた。このチューブを加熱し、上記実験例に記述したようにかきまぜた。実験例1に記載した、液体MAC/TBの三重分析・検出手順を用いて高温性鎖置換増幅法(tSDA)を行った結果を相対的光単位数(RLU)として得た。
【0077】
結果:
本実験例の結果は、各処理サンプルからの3回繰り返した増幅の平均値として下記表6に示したと共に、それをグラフにしたのが図4である(実験例2におけるGuSCN溶液での洗浄を伴わない結果をグラフにしたのが図3である(表3を参照))。
【0078】
【表6】
【0079】
考察:
10RLU以上の満足なtSDA値をもたらしたIACの値が23個という数からは、増幅反応が阻害されていないことを示唆している。更に、各サンプルに対して88.2:1以下というバックグランドRLUに対する比率に示されるように、7.5分子/増幅反応のM.tbは、いずれのスパイクされたサンプルからも検出されている。このことは、実験例2において、10RLU以下のIAC値を有するGuSCNで洗浄していない5つの臨床サンプルが阻害を受けていたことも示した。ほぼ全てのサンプルについての改良は(実験例2において阻害性の低い値を示したものに対しても)、本実験例で実施した本発明の方法を用いて達成される。
【0080】
実験例5.
本発明の方法を用いて有効に処理した細胞タイプの測定
本実験例の目的は、本発明の方法に有用な試薬による、異なる種類の微生物に対する処理の結果、微生物が溶解されるか否かを、遠心分離の前に、微生物DNAの損失の有無により、決定することにある。
【0081】
微生物のサンプル:
M. tuberculosis
Bacillus stearothermophilus
Group B streptococcus
Group A streptococcus
E. coli
Candida albicans
Staphylococcus epidermidis
N. gonnorhoeae
Chlamydia LGV II
Enterococcus faecalis
【0082】
緩衝液試薬:
リン酸緩衝液
PBS/BSA
ジルコニウムビーズを含むカプセル
【0083】
試薬:
GuSCN
NP-40
【0084】
手順:
Chlamydia LGVIIを除く全ての微生物サンプルを培養し、McFarland 10という規格に統一して、1.0mL/チューブになるように各溶液を3つの遠心分離機のチューブに移した。1.4×109個基本小体/mLとなるChlamydia LGVIIを1.0mL/チューブになるようにして3つの遠心分離機のチューブに移した。0.29mMのNP-40洗浄剤を0.5mL/チューブになるように各種のサンプルチューブの一つに分けて加えた。6.0MのGuSCNも同様に0.5mL/チューブになるように各種のサンプルチューブの一つに分けて加えた。いずれの試薬にも曝さない各種サンプルチューブの最後一つをコントロールチューブとした。各チューブを12,000gで3分間の遠心分離を行った。各チューブの上澄みをデカンテーションして、ジルコニウムビーズを含むカプセルを各チューブに加えた。細胞ペレットを各チューブに加えた1.0mLのリン酸緩衝液により再度溶かした。このチューブを30分間、105℃の溶菌装置に設置した。続いてこのサンプルチューブを45秒間、5.0m/sで運転するようにセットしたSavant CellPrepTMの機械に乗せた。
【0085】
トリスEDTA緩衝液内に用意した標準DNAとトリスEDTA緩衝液に1:100に希釈した実験サンプルを使って、上記の各溶液のDNA内容物を分析した。Oligreen染色剤を標準溶液とサンプル溶液に加え、480nmの励起波長と520nmの放射波長を用いる蛍光光度計でそれらの結果を測定した。
その結果を下記の表7に示す。
【0086】
【表7】
【0087】
考察:
GuSCNで処理したB.stearothermophilusや、Chlamydia LGV IIと、N. gonnorhoeaeのサンプルにおける値が、NP-40で処理した値より低いが、NP-40で処理した微生物サンプルでは、いずれのサンプルの回収についても劇的な損失が生じることはない。このように、当分野の一般的な当業者でも、過度な実験を伴わずに、多様な微生物のサンプルからどの種類の微生物が阻害物質の量を減少する本発明の方法に適しやすいかを合理的に予想することができる。一般的に、本発明の方法によれば、上記に用いられる方法は、どの微生物が分離しているかを決定する迅速なスクリーニング方法として有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】標準サンプルプロセス方法による結果をコントロール(対照)として比較した場合に、本発明の方法を用いたとき臨床サンプルによる核酸増幅反応阻害量を減少できるか否かを判断するために行った実験の結果をグラフで表している。
【図2】本発明の方法において用いた特殊な試薬の最適なpHと濃度の値を決定するために行った実験の結果をグラフで表している。
【図3】臨床サンプルによる核酸増幅反応阻害量の減少における本発明の方法の有効性を示す実験の結果をグラフで表している(GuSCN溶液での洗浄を伴わない場合)。
【図4】臨床サンプルによる核酸増幅反応阻害量の減少における本発明の方法の有効性を示す実験の結果をグラフで表している(GuSCN溶液での洗浄を伴う場合)。
Claims (8)
- (a)(i) 微生物細胞の溶解に先立って、核酸ハイブリダイゼーションのプロセスに対する阻害性物質を可溶化でき、(ii)微生物細胞から核酸をリリースさせず、かつ、(iii)カオトロープ類である試薬に該微生物細胞を接触させるステップと、
(b) 該試薬から該微生物細胞を分離するステップと
を含んでなることを特徴とする、Bacillus stearothermophilus、Candida albicans、Enterococcus faecalis、Chlamydia LGV II 、E.coli、Neiserria gonorrhoeae、Group A streptococcus、Group B streptococcus及びStaphylococcus epidermidisからなるグループから選択される微生物細胞を含む、痰又は微生物サンプル中の核酸ハイブリダイゼーションのプロセスに対する阻害性物質の量を減少する方法。 - 上記試薬が、NaI、NaClO4、KI、NaSCN、KSCN、イソチオシアン酸グアニジン、トリクロロ酢酸ナトリウム、トリフルオロ酢酸ナトリウム、尿素からなるグループから選択されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- カオトロープ類がイソチオシアン酸グアニジンであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- イソチオシアン酸グアニジンが、塩基性pHの水溶液にあることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
- pHが9.0であることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
- イソチオシアン酸グアニジンの濃度が6Mであることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
- 上記分離が洗浄と遠心分離によって行われることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- ステップ(a)を行う前に、細胞がペレットにされることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
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