以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。なお、以下の説明においてリーチ表示状態とは、表示結果として導出表示した図柄(リーチ図柄という)が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ導出表示していない図柄(リーチ可変図柄という)については可変表示が行われている状態、あるいは、全て又は一部の図柄が大当り図柄の全て又は一部を構成しながら同期して可変表示している状態のことである。具体的には、予め定められた複数の表示領域に、予め定められた図柄が停止することで大当りとなる有効ラインが定められ、その有効ライン上の一部の表示領域に予め定められた図柄が停止しているときに未だ停止していない有効ライン上の表示領域において可変表示が行われている状態(例えば、左、中、右の表示領域のうち左、右の表示領域には大当り図柄の一部となる(例えば「7」)が停止表示されている状態で中の表示領域は未だ可変表示が行われている状態)、あるいは、有効ライン上の表示領域の全て又は一部の図柄が大当り図柄の全て又は一部を構成しながら同期して可変表示している状態(例えば、左、中、右の表示領域の全てで可変表示が行われてどの状態が表示されても同一の図柄が揃っている態様で可変表示が行われている状態)である。
本実施例における遊技機は、LCD等からなる画像表示装置により特図ゲームを行う遊技機であり、プリペイドカードによって球貸しを行うカードリーダ(CR:Card Reader)式のパチンコ遊技機や、LCDを搭載したスロットマシン等の遊技機である。
図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3と、から構成されている。遊技盤2にはガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域のほぼ中央位置には、各々が識別可能な識別情報として第1の特別図柄を可変表示可能に表示する第1の可変表示装置41と、第2の特別図柄を可変可能に表示する第2の可変表示装置42と、が設けられている。また、第1の可変表示装置41と第2の可変表示装置42との下方には、それぞれ、第1の特別図柄とは異なる第1の飾り図柄の可変表示などを行うことができる第3の可変表示装置43と、第2の特別図柄とは異なる第2の飾り図柄の可変表示などを行うことができる第4の可変表示装置44と、が設けられている。
第3の可変表示装置43と第4の可変表示装置44との下側には、それぞれ第1の普通可変入賞球装置(始動入賞口)61と第2の普通可変入賞球装置62とが配置されている。第1の普通可変入賞球装置61と第2の普通可変入賞球装置62の下側には、それぞれ第1の特別可変入賞球装置(大入賞口)71と第2の特別可変入賞球装置(大入賞口)72とが設けられている。また、第1の特別可変入賞球装置71と第2の特別可変入賞球装置72との下側には、それぞれ第1の普通図柄表示器51と第2の普通図柄表示器52とが設けられている。
第1及び第2の可変表示装置41及び42は、7セグメントのLED等から構成されており、第1の可変表示装置41においては、第1の普通可変入賞球装置61に遊技球が入賞することが、第2の可変表示装置42においては、第2の普通可変入賞球装置62に遊技球が入賞することが、それぞれ可変表示の実行条件(始動条件)となる可変表示ゲーム(特図ゲーム)において、数字、文字、図柄から構成され、各々が識別可能な複数種類の識別情報として機能する表示図柄を、複数の可変表示領域にて可変表示可能に表示する。この実施の形態において、第1の可変表示装置41上と第2の可変表示装置42上とには、それぞれ3つの可変表示部がそれぞれ配置され、各可変表示部において、左・中・右の特別図柄が可変表示されるものとする。
第1の可変表示装置41や第2の可変表示装置42により行われる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始した後、一定時間が経過すると、特別図柄の表示結果を所定の順序で導出表示し、確定図柄(最終停止図柄)を停止表示する。そして、確定図柄の組合せが所定の特定表示結果(大当り組合せ)となったときに、このパチンコ遊技機1は、特定遊技状態(大当り遊技状態ともいう)となる。この大当り遊技状態においては、第1の特別可変入賞球装置71や第2の特別可変入賞球装置72が所定期間(例えば、29秒)あるいは所定個数(例えば、10個)の入賞球が発生するまで開成され、開成されている間、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止める。そして、この開成サイクルを所定の上限回数(例えば、16回)まで繰り返すことができる。
この実施の形態では、左可変表示部に特別図柄として可変表示される第1の左図柄、中可変表示部に特別図柄として可変表示される第1の中図柄、右可変表示部に特別図柄として可変表示される第1の右図柄、左可変表示部に特別図柄として可変表示される第2の左図柄、中可変表示部に特別図柄として可変表示される第2の中図柄、右可変表示部に特別図柄として表示される第2の右図柄、それぞれ9図柄であり、各図柄には「1」〜「9」の図柄番号が付されている。例えば、左・中・右の各可変表示部では、特図ゲーム中に特別図柄の可変表示が開始されると、図柄番号が小さい特別図柄から大きい特別図柄へと更新表示が行われ、図柄番号が「9」の特別図柄が表示されると、次に図柄番号が「1」の特別図柄が表示される。
また、図柄番号が偶数である特別図柄を通常大当り図柄とし、図柄番号が奇数である特別図柄を確変大当り図柄とする。すなわち、第1の可変表示装置41又は第2の可変表示装置42による特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示を開始した後、左・中・右の各可変表示部にて同一の特別図柄が表示結果として導出表示されて確定したときには、パチンコ遊技機1は、大当り遊技状態となる。また、第1の可変表示装置41又は第2の可変表示装置42による特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示を開始した後、左・中・右の各可変表示部にて同一の確変大当り図柄が表示結果として導出表示されて確定したときには、パチンコ遊技機1は大当り遊技状態の終了に続いて特別遊技状態(確率向上状態)となり、以後、所定条件が成立するまで特図ゲームにおける表示結果が大当り組合せとなる確率が向上する。また、確率向上状態では、第1の普通可変入賞球装置61や第2の普通可変入賞球装置62の開放時間が通常遊技状態よりも長くなるとともに、その開放回数が通常遊技状態のときよりも増加するなど、大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な状態となる。なお、通常遊技状態とは、大当り遊技状態や確率向上状態以外の遊技状態のことである。
第3及び第4の可変表示装置43及び44は、例えばLCD等から構成され、それぞれ3つの可変表示部がそれぞれ配置されている。第3の可変表示装置43の各可変表示領域には、それぞれ左・中・右の飾り図柄が可変表示され、この左・中・右の飾り図柄は、第1の可変表示装置41の左・中・右の各可変表示領域にて可変表示されている特別図柄に、それぞれ対応している。また、第4の可変表示装置44の各可変表示領域にも、それぞれ左・中・右の飾り図柄が可変表示され、この左・中・右の飾り図柄は、第2の可変表示装置42の左・中・右の各可変表示領域にて可変表示されている特別図柄に、それぞれ対応している。
第1の普通図柄表示器51と第2の普通図柄表示器52とは、発光ダイオード(LED)等を備えて構成され、遊技領域に設けられた第1の通過ゲートと第2の通過ゲートとをそれぞれ遊技球が通過することを始動条件とする普通図ゲームにおいて、点灯、点滅、発色などが制御される。この普通図ゲームにおいて所定の当りパターンで表示が行われると、普通図ゲームにおける表示結果が「当り」となり、第1の普通可変入賞球装置61や第2の普通可変入賞球装置62を構成する電動チューリップの可動翼片を所定時間が経過するまで傾動制御する。
第1の普通可変入賞球装置61と第2の普通可変入賞球装置62とは、ソレノイド21(図2)とソレノイド22(図2)とによってそれぞれ垂直(通常開放)位置と傾動(拡大開放)位置との間で可動制御される一対の可動翼片を有するチューリップ型役物(普通電動役物)を備えて構成される。第1の普通可変入賞球装置61への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示と第2の普通可変入賞球装置62への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示とは、所定回数(この実施の形態では、4回)まで後述する第1の特図保留メモリ111(図4)と第2の特図保留メモリ112(図4)とにそれぞれ記憶される。なお、ここでは、普通図柄表示器を2つ設け、これらに対応する2つの普通可変入賞球装置を設けているが、普通図柄表示器を1つとして、普通可変入賞球装置も1つとして、例えば普通可変入賞球装置をチューリップ型でない入口が拡張開放しない始動入賞口としてもよい。
第1の特別可変入賞球装置71と第2の特別可変入賞球装置72とは、それぞれソレノイド23(図2)とソレノイド24(図2)とによって入賞領域を開成・閉成制御する開閉板を備える。この開閉板は、通常時には閉成し、第1の普通可変入賞球装置61への遊技球の入賞に基づいて第1の可変表示装置41による特図ゲームや第2の普通可変入賞球装置62への遊技球の入賞に基づいて第2の可変表示装置42による特図ゲームが行われた結果、大当り遊技状態となった場合に、ソレノイド23やソレノイド24によって入賞領域を所定期間(例えば、29秒)あるいは所定個数(例えば、10個)の入賞球が発生するまで開成(開成サイクル)する状態となるように設定され、その開成している間に遊技領域を落下する遊技球を受け止める。そして、この開成サイクルを例えば最高16回繰り返すことができるようになっている。第1の特別可変入賞球装置71や第2の特別可変入賞球装置72に入賞した遊技球は、所定の検出部により検出される。入賞球の検出に応答し、後述する主基板11と図示せぬ払出制御基板15とにより、所定数の賞球の払い出しが行われる。
第1の可変表示装置41と第2の可変表示装置42との上部には、それぞれ、第1の始動入賞記憶表示器45と第2の始動入賞記憶表示器46とが設けられている。第1及び第2の始動入賞記憶表示器45,46は、例えばLED等から構成されている。第1の始動入賞記憶表示器45は、第1の特図保留メモリ111(図4)の記憶内容に基づき、第1の普通可変入賞球装置61に遊技球が入賞して第1の可変表示装置41による特図ゲームを実行するための始動条件が成立したものの、従前の特図ゲームを実行中である等の理由のために可変表示を開始するための開始条件が成立していない始動入賞記憶数(保留記憶数)を表示する。例えば、第1の始動入賞記憶表示器45では、第1の可変表示装置41による特図ゲームの保留記憶数に対応した個数のLEDが点灯される。また、第2始動入賞記憶表示器46は、第2の特図保留メモリ112(図4)の記憶内容に基づき、第2の普通可変入賞球装置62に遊技球が入賞して第2の可変表示装置42による特図ゲームを実行するための始動条件が成立したものの、従前の特図ゲームを実行中である等の理由のために可変表示を開始するための開始条件が成立していない始動入賞記憶数(保留記憶数)を表示する。例えば、第2の始動入賞記憶表示器46では、第2の可変表示装置42による特図ゲームの保留記憶数に対応したLEDが点灯される。
また、遊技盤2の表面には、上記した構成以外にも、ランプを内蔵した風車、アウト口等が設けられている。また、パチンコ遊技機1には、点灯又は点滅する遊技効果ランプ9や効果音を発生するスピーカ8L,8Rが設けられている。
パチンコ遊技機1には、図2に示すような主基板11と、表示制御基板12とが搭載されている。主基板11と表示制御基板12は、パチンコ遊技機1の背面にて適所に配置され、両基板の間に、例えば表示制御信号CD0〜CD7の8本の信号線が配線されている。また、主基板11と表示制御基板12の間には、ストローブ信号を送受信するための表示制御INT信号の信号線も配線されている。この他、パチンコ遊技機1の背面には、電源基板や音声制御基板、ランプ制御基板、払出制御基板、情報端子基板などといった、各種の制御基板が配置されている。なお、表示制御基板12は、音声制御基板やランプ制御基板等とともに1つの基板を構成してもよいし、これらの基板とは独立して設けられてもよい。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、表示制御基板12や払出制御基板などからなるサブ側の制御基板に対して、それぞれに指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。主基板11から表示制御基板12に対して送信される制御コマンドは、例えば表示制御信号CD0〜CD7の信号線を用いて電気信号として伝送される表示制御コマンドである。
図3は、この実施の形態で用いられる主基板11から表示制御基板12に対して送出される表示制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。表示制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビットは必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図3に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、1つの制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、1つの制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図3に示す例において、コマンドA0XX(h)は、第3の可変表示装置43による飾り図柄の可変表示の開始を指令する可変表示開始コマンドであり、コマンドA1XX(h)は、第4の可変表示装置44による飾り図柄の可変表示の開始を指令する可変表示開始コマンドである。なお、以下では、XX(h)が不特定の16進数であることを示し、表示制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であるものとする。表示制御基板12の側では、可変表示開始コマンドに含まれるMODEデータに対応して、飾り図柄の可変表示を行う可変表示装置を特定することができ、また、EXTデータに対応して、飾り図柄の総可変表示時間、可変表示の表示結果が特定表示結果になるか否かの判定結果やリーチとするか否かの判定結果などを特定することができる。
コマンドB0XX(h),B1XX(h)及びB2XX(h)は、第3の可変表示装置43にて可変表示される飾り図柄の左・中・右確定図柄を指定する図柄指定コマンドであり、コマンドC0XX(h),C1XX(h)及びC2XX(h)は、第4の可変表示装置44にて可変表示される飾り図柄の左・中・右確定図柄を指定する図柄指定コマンドである。各図柄指定コマンドでは、XX(h)に第1及び第2の飾り図柄の図柄番号が設定される。また、コマンドD000(h)は、第1の飾り図柄の可変表示の停止を指示する飾り図柄確定コマンドであり、コマンドD100(h)は、第2の飾り図柄の可変表示の停止を指示する飾り図柄確定コマンドである。また、コマンドD000(h)は、大当り遊技状態の終了を指示する大当り終了コマンドである。
その他、表示制御コマンドとしては、大当り遊技状態が開始される旨を示す大当り開始コマンド、大当り遊技状態が終了するときに確変制御が開始されることを示す確変開始コマンド、大当り遊技状態が終了するときに時短制御が開始されることを示す時短開始コマンド、確変制御が終了されることを示す確変終了コマンドや時短制御が終了されることを示す時短終了コマンドなどが用意されていてもよい。
主基板11には、図2に示すように、始動入賞口である第1及び第2の普通可変入賞球装置61及び62、大入賞口である第1及び第2の特別可変入賞球装置71及び72やその他の入賞口への遊技球の入賞等を検出するための各入賞口スイッチ70からの配線も接続されている。さらに、主基板11には、第1及び第2の普通可変入賞球装置61及び62における可動翼片の可動制御や第1及び第2の特別可変入賞球装置71及び72における開成・閉成制御を行うためのソレノイド21,22,23及び24への配線が接続されている。
主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路107、ソレノイド回路108などを搭載して構成される。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップマイクロコンピュータであり、ゲーム制御用のプログラムを記憶するROM(Read Only Memory)101と、ワークメモリとして使用されるRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用プログラム110に従って制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、I/O(Input/Output)ポート104と、を含んでいる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、図4に示すように、第1の特図保留メモリ111と、第2の特図保留メモリ112と、ランダムカウンタ113と、大当り判定用テーブルメモリ114と、図柄決定用テーブルメモリ115と、可変表示パターン決定用テーブルメモリ116と、確変カウンタ117と、フラグメモリ118と、可変表示時間タイマ119と、を備えている。
第1の特図保留メモリ111は、遊技球が第1の普通可変入賞球装置61に入賞して特別図柄の可変表示(特図ゲーム)を実行するための条件(始動条件)が成立したが、従前の可変表示を実行中である等の理由のために可変表示を実際に開始するための条件(開始条件)が成立していない保留状態を記憶するためのメモリである。第2の特図保留メモリ112は、遊技球が第2の普通可変入賞球装置62に入賞して始動条件が成立したが、開始条件が成立していない保留状態を記憶するためのメモリである。
第1の特図保留メモリ111と第2の特図保留メモリ112とには、それぞれ4つのエントリと読出領域とが設けられている。第1の特図保留メモリ111の各エントリには、第1の普通可変入賞球装置61への入賞順に保留番号とその入賞により抽出された乱数値(後述するランダムR1の値)が、第2の特図保留メモリ112の各エントリには、第2の普通可変入賞球装置62への入賞順に保留番号とその入賞により抽出された乱数値が、それぞれ対応付けて格納される。特別図柄及び飾り図柄の可変表示の可変表示が1回終了したり、大当り遊技状態が終了したりするごとに、最上位の情報に基づいた可変表示の開始条件が成立し、最上位の情報に基づいた可変表示が実行される。このとき、第2位以下の登録情報が1位ずつ繰り上がる。また、特別図柄及び飾り図柄の可変表示中等に遊技球が第1の普通可変入賞球装置61や第2の普通可変入賞球装置62に新たに入賞した場合には、その入賞による乱数値が最上位の空エントリに登録される。
遊技制御用マイクロコンピュータ100は、図5に示すような、遊技制御に用いられる判定用や表示用の乱数であるランダムR1〜R5を発生する。
このうち、ランダムR1は、図4に示すランダムカウンタ113により発生されるもので、大当りを発生させてパチンコ遊技機1を特定遊技状態とするか否かを決定する大当り判定用の乱数であり、「0」〜「65535」の範囲の値をとる。なお、ランダムカウンタ113の構成と動作については、図11〜図13を参照して後述する。
また、ランダムR2〜R5は、CPU103が、乱数ソフトを実行することにより生成されるものである。ランダムR2は、ハズレ時にリーチとするか否かを決定するリーチ判定用の乱数であり、「0」〜「1530」の範囲の値をとる。ランダムR3は、特別図柄の可変表示に用いる可変表示パターンを決定するための表示用の乱数であり、「0」〜「149」の範囲の値をとる。
ランダムR4−1は、大当り時における特別図柄の確定図柄と、ハズレ時に左図柄における確定図柄と、を決定する乱数であり、「0」〜「106」の範囲の値をとる。ランダムR4−2は、ハズレ時に中図柄における確定図柄を決定する乱数であり、「0」〜「162」の範囲の値をとる。ランダムR4−3は、リーチとしない通常ハズレ時に右図柄における確定図柄を決定する乱数であり、「0」〜「72」の範囲の値をとる。ランダムR5は、パチンコ遊技機1を大当り遊技状態とした後に確率向上状態へと移行する確率変動制御(確変制御)を行うか否かを決定するための乱数であり、「0」〜「9」の範囲の値をとる。
この実施の形態において、ランダムR1〜R5は、第1の可変表示装置41による特図ゲームにも、第2の可変表示装置42による特図ゲームにも、共通して用いられる。なお、第1の可変表示装置41による特図ゲームと第2の可変表示装置42による特図ゲームとにそれぞれ別個の乱数を用いることも考えられるが、このようにすると、乱数を発生するための回路構成が増加すると共にランダムカウンタ113がカウントする乱数の数が増え、乱数の更新や初期値へのシフトなど乱数の管理によるCPU103の処理負担が増大してしまうため、適切ではない。
図4に示す大当り判定用テーブルメモリ114は、CPU103が特図ゲームにおける表示結果を大当りとするか否かを判定するために設定される複数の大当り判定用テーブルを記憶する。具体的には、大当り判定用テーブルメモリ114は、図6(A)に示す通常時大当り判定用テーブル120と、図6(B)に示す確変時大当り判定用テーブル121と、を格納する。
図6(A)に示す通常時大当り判定用テーブル120と、図6(B)に示す確変時大当り判定用テーブル121と、は、第1の可変表示装置41や第2の可変表示装置42による特図ゲームの表示結果を大当りとするか否かを判定するためのテーブルである。各大当り判定用テーブル120及び121には、ランダムR1の値と特図ゲームの表示結果を示す設定データとが対応付けて格納されている。そして、確変時大当り判定用テーブル121では、通常時大当り判定用テーブル120に比べてより多くのランダムR1の値が、「大当り」の表示結果と対応付けられている。すなわち、確変時大当り判定用テーブル121を用いて特図ゲームの表示結果を決定することで、通常遊技状態のときよりも大当り遊技状態となる確率が高い確率向上状態とすることができる。
図4に示す図柄決定用テーブルメモリ115は、第1の可変表示装置41や第2の可変表示装置42にて可変表示される特別図柄の確定図柄を決定するために用いられる複数種類の図柄決定用テーブルを記憶する。具体的には、図柄決定用テーブルメモリ115は、図7(A)に示す第1の通常大当り図柄決定用テーブル130と、図7(B)に示す第1の確変大当り図柄決定用テーブル131と、図7(C)に示す第1の左図柄決定用テーブル132と、図7(D)に示す第1の中図柄決定用テーブル133と、図7(E)に示す第1の右図柄決定用テーブル134と、を格納する。また、図柄決定用テーブルメモリ115は、図8(A)に示す第2の通常大当り図柄決定用テーブル140と、図8(B)に示す第2の確変大当り図柄決定用テーブル141と、図8(C)に示す第2の左図柄決定用テーブル142と、図8(D)に示す第2の中図柄決定用テーブル143と、図8(E)に示す第2の右図柄決定用テーブル144と、を格納する。
図7(A)に示す第1の通常大当り図柄決定用テーブル130は、第1の可変表示装置41による特図ゲームの表示結果として左・中・右で同一の通常大当り図柄を導出表示するときに、各々の特別図柄の確定図柄(第1の通常大当り図柄)を決定するためのテーブルである。例えば、第1の通常大当り図柄決定用テーブル130には、確定図柄として選択決定される通常大当り図柄としての特別図柄の図柄番号と、ランダムR4−1の値と、が対応付けて格納されている。
図7(B)に示す第1の確変大当り図柄決定用テーブル131は、第1の可変表示装置41による特図ゲームの表示結果として左・中・右で同一の確変大当り図柄を導出表示するときに、各々の特別図柄の確定図柄(第1の確変大当り図柄)を決定するためのテーブルである。例えば、第1の確変大当り図柄決定用テーブル131には、確定図柄として選択決定される第1の確変大当り図柄としての特別図柄の図柄番号と、ランダムR4−1の値と、が対応付けて格納されている。
図7(C)に示す第1の左図柄決定用テーブル132は、第1の可変表示装置41による特図ゲームにて大当りとすることなくハズレの表示結果を導出表示するときに、第1の左可変表示部における確定図柄(第1の左確定図柄)を決定するためのテーブルである。例えば、第1の左図柄決定用テーブル132には、第1の左可変表示部における確定図柄となる特別図柄の図柄番号と、ランダムR4−1の値と、が対応付けて格納されている。
図7(D)に示す第1の中図柄決定用テーブル133は、第1の可変表示装置41による特図ゲームにてハズレの表示結果を導出表示するときに、第1の中可変表示部における確定図柄(第1の中確定図柄)を決定するためのテーブルである。例えば、第1の中図柄決定用テーブル133には、第1の左確定図柄の図柄番号に対する加算値と、ランダムR4−2の値と、が対応付けて格納されている。すなわち、大当りとしないハズレときには、ランダムカウンタ113から抽出されるランダムR4−2の値に基づき第1の中図柄決定用テーブル133を用いて決定した加算値を、第1の左図柄決定用テーブル132を用いて決定した第1の左確定図柄の図柄番号に加算することで、第1の中確定図柄を決めることができる。なお、リーチとした後に大当りとすることなくハズレの表示結果を導出表示するときに、第1の中図柄決定用テーブル133を用いて決定された加算値が「0」である場合には、導出される表示結果をハズレとするために、第1の中確定図柄の図柄番号を1加算するなどしてもよい。
図7(E)に示す第1の右図柄決定用テーブル134は、第1の可変表示装置41による特図ゲームにてハズレの表示結果を導出表示するときに、第1の右可変表示部における確定図柄(第1の右確定図柄)を決定するためのテーブルである。例えば、第1の右図柄決定用テーブル134には、左確定図柄の図柄番号に対する加算値と、ランダムR4−3の値と、が対応付けて格納されている。
図8(A)に示す第2の通常大当り図柄決定用テーブル140は、第2の可変表示装置42による特図ゲームの表示結果として左・中・右で同一の通常大当り図柄を導出表示するときに、各々の特別図柄の確定図柄(第2の通常大当り図柄)を決定するためのテーブルである。例えば、第2の通常大当り図柄決定用テーブル140には、確定図柄として選択決定される通常大当り図柄としての特別図柄の図柄番号と、ランダムR4−1の値と、が対応付けて格納されている。
図8(B)に示す第2の確変大当り図柄決定用テーブル141は、第2の可変表示装置42による特図ゲームの表示結果として左・中・右で同一の確変大当り図柄を導出表示するときに、各々の特別図柄の確定図柄(第2の確変大当り図柄)を決定するためのテーブルである。例えば、第2の確変大当り図柄決定用テーブル141には、確定図柄として選択決定される確変大当り図柄としての特別図柄の図柄番号と、ランダムR4−1の値と、が対応付けて格納されている。
図8(C)に示す第2の左図柄決定用テーブル142は、第2の可変表示装置42による特図ゲームにて大当りとすることなくハズレの表示結果を導出表示するときに、第2の左可変表示部における確定図柄(第2の左確定図柄)を決定するためのテーブルである。例えば、第2の左図柄決定用テーブル142には、第2の左可変表示部における確定図柄となる特別図柄の図柄番号と、ランダムR4−1の値と、が対応付けて格納されている。
図8(D)に示す第2の中図柄決定用テーブル143は、第2の可変表示装置42による特図ゲームにてハズレの表示結果を導出表示するときに、第2の中可変表示部における確定図柄(第2の中確定図柄)を決定するためのテーブルである。例えば、第2の中図柄決定用テーブル143には、左確定図柄の図柄番号に対する加算値と、ランダムR4−2の値と、が対応付けて格納されている。すなわち、大当りとしないハズレのときには、ランダムカウンタ113から抽出されるランダムR4−2の値に基づき第2の中図柄決定用テーブル143を用いて決定した加算値を、第2の左図柄決定用テーブル142を用いて決定した第2の左確定図柄の図柄番号に加算することで、第2の中確定図柄を決めることができる。なお、リーチとした後に大当りとすることなくハズレの表示結果を導出表示するときに、第2の中図柄決定用テーブル143を用いて決定された加算値が「0」である場合には、導出される表示結果をハズレとするために、第2の中確定図柄の図柄番号を1加算するなどしてもよい。
図8(E)に示す第2の右図柄決定用テーブル144は、第2の可変表示装置42による特図ゲームにてハズレの表示結果を導出表示するときに、第2の右可変表示部における確定図柄(第2の右確定図柄)を決定するためのテーブルである。例えば、第2の右図柄決定用テーブル144には、左確定図柄の図柄番号に対する加算値と、ランダムR4−3の値と、が対応付けて格納されている。
図4に示す可変表示パターン決定用テーブルメモリ116は、特図ゲームで使用される複数の可変表示パターンを記憶する。具体的には、可変表示パターン決定用テーブルメモリ116は、図9(A)に示す第1の通常ハズレ時可変表示パターン決定用テーブル150、図9(B)に示す第1のリーチハズレ時可変表示パターン決定用テーブル151と、図9(C)に示す第1の大当り時可変表示パターン決定用テーブル152と、を格納する。また、可変表示パターン決定用テーブルメモリ116は、図10(A)に示す第2の通常ハズレ時可変表示パターン決定用テーブル160、図10(B)に示す第2のリーチハズレ時可変表示パターン決定用テーブル161と、図10(C)に示す第2の大当り時可変表示パターン決定用テーブル162と、を格納する。
図9(A)に示す第1の通常ハズレ時可変表示パターン決定用テーブル150は、第1の可変表示装置41による特図ゲームにてリーチとすることなくハズレの確定図柄を導出表示する可変表示パターンを選択するためのテーブルである。図9(B)に示す第1のリーチハズレ時可変表示パターン決定用テーブル151は、第1の可変表示装置41による特図ゲームにてリーチとした後に当りとすることなくハズレの確定図柄を導出表示する可変表示パターンを選択するためのテーブルである。
図9(C)に示す第1の大当り時可変表示パターン決定用テーブル152は、第1の可変表示装置41による特図ゲームにて特別図柄の可変表示における表示結果を大当りとする可変表示パターンを選択するためのテーブルである。
図10(A)に示す第2の通常ハズレ時可変表示パターン決定用テーブル160は、第2の可変表示装置42による特図ゲームにてリーチとすることなくハズレの確定図柄を導出表示する可変表示パターンを選択するためのテーブルである。図10(B)に示す第2のリーチハズレ時可変表示パターン決定用テーブル161は、第2の可変表示装置42による特図ゲームにてリーチとした後に当りとすることなくハズレの確定図柄を導出表示する可変表示パターンを選択するためのテーブルである。
図10(C)に示す第2の大当り時可変表示パターン決定用テーブル162は、第2の可変表示装置42による特図ゲームにて特別図柄の可変表示における表示結果を通常大当りとする可変表示パターンを選択するためのテーブルである。
各可変表示パターン決定用テーブル150〜152及び160〜162には、例えば、複数の可変表示パターンと、ランダムR3の値と、可変表示時間タイマ119が計測する特別図柄の総可変表示時間と、可変表示開始コマンドのEXTデータとして設定される制御コードと、が対応付けて格納されている。ランダムR3の値に基づいて、各可変表示パターン決定用テーブル150〜152及び160〜162のうちからは、特図ゲームにて特別図柄を可変表示させる際に実行する可変表示パターンが選択決定される。
主基板11から表示制御基板12に対して送出される可変表示開始コマンドは、特別図柄の可変表示における可変表示パターンを、EXTデータにより指定する。また、表示結果をハズレとするか、大当りとするか、に応じて、異なる可変表示パターンが用いられる。このため、表示制御基板12の側では、主基板11から送信された可変表示開始コマンドにより、第1の可変表示装置41や第2の可変表示装置42にて可変表示される特別図柄に対応する飾り図柄を第3の可変表示装置43や第4の可変表示装置44にて可変表示させることが可能となると共に、この飾り図柄の可変表示における表示結果を特定表示結果とするか否かを特定することができる。
また、第1の可変表示装置41にて特別図柄の可変表示を行うか、第2の可変表示装置42にて特別図柄の可変表示を行うか、に応じて、異なる可変表示パターン決定用テーブルが設定される。このため、表示制御基板12の側では、主基板11から送信された可変表示開始コマンドにより、特図ゲームを行う可変表示装置を特定することができる。
第1及び第2の通常ハズレ時可変表示パターン決定用テーブル150及び160を用いて選択される通常A,通常Bの可変表示パターンは、リーチ態様を伴わない可変表示パターンである。第1及び第2のリーチハズレ時可変表示パターン決定用テーブル151及び161を用いて選択されるリーチA(ハズレ)の可変表示パターンは、リーチ態様を伴うが可変表示結果(確定図柄)が大当りを生じさせるものとならない可変表示パターンである。第1及び第2の大当り時可変表示パターン決定用テーブル152及び162を用いて選択されるリーチA(大当り)の可変表示パターンは、リーチ態様を伴い、可変表示結果が大当りを生じさせる可変表示パターンである。
リーチBの可変表示パターンは、リーチAとは異なるリーチ態様を持つ可変表示パターンである。ここで、リーチ態様が異なるとは、リーチとなった後に異なる可変表示態様(特別図柄の可変表示速度や回転方向等)やキャラクタ等が現れることをいう。例えば、リーチAでは、単に1種類の可変表示態様によってリーチ態様が実現されるのに対して、リーチBでは、特別図柄の可変表示速度や回転方向が異なる複数の可変表示態様を含むリーチ態様が実現される。
また、リーチCの可変表示パターンは、リーチA及びリーチBとは異なるリーチ態様を持つ可変表示パターンである。そして、リーチDの可変表示パターンは、リーチA〜リーチCとは異なり、動画像によるリーチ演出表示が行われる可変表示パターンである。なお、リーチA〜リーチDでは、大当りとなる場合と大当りにならない場合とがある。
さらに、リーチハズレ時可変表示パターン決定用テーブル151及び161と、大当り時可変表示パターン決定用テーブル152及び162と、を比べると、各可変表示パターン(リーチの種類)に対するランダムR3の値の割当が異なっている。すなわち、特図ゲームにおける表示結果が大当りとなるか否かに応じて、選択されるリーチ種類の割合が異なるものとなっている。これにより、特図ゲーム中に出現するリーチの種類に応じて、表示結果が大当りとなる確率は異なるものとなる。
例えば、図9に示す例、すなわち、第1の可変表示装置41での特図ゲームでは、表示結果がハズレとなる場合にリーチAの可変表示パターンが用いられる割合は、リーチDの可変表示パターンが用いられる割合よりも高くなっている。一方で、表示結果が大当りとなる場合にリーチAの可変表示パターンが用いられる割合は、リーチDの可変表示パターンが用いられる割合よりも低くなっている。このため、特図ゲーム中にリーチDの可変表示パターンによるリーチが出現した場合には、リーチAの可変表示パターンによるリーチが出現した場合よりも、表示結果が大当りとなる確率が高くなる。図10に示す例、すなわち、第2の可変表示装置42での特図ゲームでは、逆の割合になっている。こうした可変表示装置やリーチの種類ごとに決められる表示結果が大当りとなる確率は、リーチの大当り信頼度、あるいは単に、リーチの信頼度と称される。
図4に示す確変カウンタ117は、確変制御が行われる確率向上状態にて実行可能な特図ゲームの残り回数をカウントするためのものである。確変カウンタ117には、第1の可変表示装置41による特図ゲームや第2の可変表示装置42による特図ゲームの表示結果が確変大当りとなるときに、確率向上状態にて実行可能として予め定められた特図ゲームの回数である「100」を示すデータが初期値として設定される。そして、確率向上状態にて表示結果が大当りとなることなく特図ゲームにおける特別図柄の可変表示が終了するごとに、確変カウンタ117のカウント値が1減算される。
フラグメモリ118は、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる複数種類のフラグを設定するためのものである。例えば、フラグメモリ118には、第1及び第2の特別図柄プロセスフラグ、第1及び第2の普通図柄プロセスフラグ、第1及び第2の大当り状態フラグ、第1及び第2の確変確定フラグ、確変中フラグ、確変終了フラグ、第1及び第2の可変表示時間タイマ停止フラグ、入力状態フラグ、エラーフラグ及びタイマ割込フラグなどが設けられている。
第1の特別図柄プロセスフラグは、後述する第1の特別図柄プロセス処理(図21)において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。第2の特別図柄プロセスフラグは、後述する第2の特別図柄プロセス処理(図29)において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。第1の普通図柄プロセスフラグは、第1の普通図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。第2の普通図柄プロセスフラグは、第2の普通図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。
第1の大当り状態フラグは、第1の可変表示装置41による特図ゲームの表示結果が大当りとなるとき(大当り状態が成立した時点)にオン状態にセットされ、大当り遊技状態が終了するとき(大当り状態が終了した時点)にクリアされてオフ状態となる。第2の大当り状態フラグは、第2の可変表示装置42による特図ゲームの表示結果が大当りとなるとき(大当り状態が成立した時点)にオン状態にセットされ、大当り遊技状態が終了するとき(大当り状態が終了した時点)にクリアされてオフ状態となる。
第1の確変確定フラグは、第1の可変表示装置41による特図ゲームを開始するときに、その特図ゲームにおける可変表示結果が確変大当りとなる旨の判定がなされると、オン状態にセットされ、大当り遊技状態が終了するときにクリアされてオフ状態になる。第2の確変確定フラグは、第2の可変表示装置42による特図ゲームを開始するときに、その特図ゲームにおける可変表示結果が確変大当りとなる旨の判定がなされると、オン状態にセットされ、大当り遊技状態が終了するときにクリアされてオフ状態になる。
確変中フラグは、大当り遊技状態が終了する場合に第1及び第2確変確定フラグのいずれかがオンとなっているときに、オン状態にセットされ、確変カウンタ117のカウント値が「0」となったときや、通常大当りとなったことに基づく大当り遊技状態となるとき等にクリアされてオフ状態となる。確変終了フラグは、後述する第1及び第2の入賞処理(図22、図31)にて確率向上状態を終了させる旨の判定がなされたとき、オン状態にセットされ、確率向上状態が終了するときにクリアされてオフされる。
入力状態フラグは、I/Oポート104に入力される各種信号の状態や各入賞口スイッチ70から入力される検出信号の状態等に応じて各々セットあるいはクリアさせる複数ビットからなるフラグである。エラーフラグは、パチンコ遊技機1において各種のエラーが発生したときに、発生したエラーの種類に対応するビットがセットされる複数ビットからなるフラグである。タイマ割込フラグは、所定時間が経過してタイマ割込みが発生するごとにオン状態にセットされる。
第1の可変表示時間タイマ停止フラグは、第1の可変表示装置41による特図ゲームの実行中に、第2の可変表示装置42にて大当り図柄が導出表示されたとき(大当り状態が成立した時点)に、オン状態にセットされ、大当り遊技状態が終了したとき(大当り状態が終了した時点)にクリアされてオフ状態となる。第2の可変表示時間タイマ停止フラグは、第2の可変表示装置42による特図ゲームの実行中に、第1の可変表示装置41にて大当り図柄が導出表示されたとき(大当り状態が成立した時点)に、オン状態にセットされ、大当り遊技状態が終了したとき(大当り状態が終了した時点)にクリアされてオフ状態となる。
図4に示す可変表示時間タイマ119は、第1の可変表示時間タイマと、第2の可変表示時間タイマと、を含んでいる。第1の可変表示時間タイマは、第1の可変表示装置41による特図ゲームの実行時間である可変表示時間をメイン側で計測するためのダウンカウンタであり、第2の可変表示時間タイマは、第2の可変表示装置42による特図ゲームの実行時間である可変表示時間をメイン側で計測するためのダウンカウンタである。第1及び第2の可変表示時間タイマは、主基板11から表示制御基板12に対して可変表示開始コマンドが送出されるに際して、可変表示パターンで指定される総可変表示時間に対応するカウント値が初期値として設定される。
図2に示すスイッチ回路107は、各入賞口スイッチ70からの検出信号を取り込んで、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝達する。ソレノイド回路108は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からの指令に従って各ソレノイド21,22,23及び24を駆動する。ソレノイド21は、リンク機構を介して第1の普通可変入賞球装置61の可動翼片に連結されている。ソレノイド22は、リンク機構を介して第2の普通可変入賞球装置62の可動翼片に連結されている。ソレノイド23は、リンク機構を介して第1の特別可変入賞球装置71の開閉板に連結されている。ソレノイド24は、リンク機構を介して第2の特別可変入賞球装置72の開閉板に連結されている。
次に、図11を参照して、ランダムカウンタ113の詳細を説明する。
図11に示すように、ランダムカウンタ113は、基準クロック信号生成回路1201と、カウントクロック信号生成回路1202と、カウンタ1203と、乱数取込制御信号生成回路1204とを備える。
基準クロック信号生成回路1201は、水晶振動子などを備え、例えば、100MHzの動作クロックf0を供給する。
さらに、基準クロック信号生成回路1201は、その動作クロックf0を内部の分周回路で分周して、所定周波数、例えば、1kHzの基準クロック信号S0を出力する。
カウントクロック信号生成回路1202は、D型フリップフロップから構成され、基準クロック信号S0がクロック端子Clkに供給され、図12(B)に示す正相出力Qをカウンタ1203にカウントクロック信号S1として出力し、逆相出力(Qバー)信号S2をD入力端子にフィードバックする。
カウントクロック信号生成回路1202は、このような構成により、基準クロック信号S0を1/2分周して、正相出力Qをカウンタ1203にカウントクロック信号S1として出力し、逆相出力(Qバー)信号S2をCPU103に割込信号SIとして供給する。
カウントクロック信号S1と割込信号SIとは、同一周波数(500Hz)で、逆位相の信号となる。
カウンタ1203は、アップカウンタから構成され、カウントクロック信号S1の立ち上がりエッヂに応答して、即ち、2m(1/500)秒毎に、カウント値Cを「0」から「65535」まで1ずつカウントアップして行く。そして、カウンタ1203は、カウント値Cを「65535」までカウントアップすると、「0」に戻して、再び「65535」までカウントアップして行く。
乱数取込制御信号生成回路1204は、D型フリップフロップから構成され、カウントクロック信号S2がクロック端子Clkに供給され、逆相出力(Qバー)信号S3をD入力端子にフィードバックし、1/2分周回路として機能する。さらに、乱数取込制御信号生成回路1204は、逆相出力(Qバー)信号S3を乱数取込制御信号S3としてCPU103に供給する。乱数取り込み制御信号S3は、逆相出力信号カウンタ1203のカウント値の更新に同期して、信号レベルが反転する信号である。
図12は、ランダムカウンタ113の動作を説明するためのタイミングチャートである。
図12(A)に示すように、基準クロック信号生成回路1201は、周波数が1kHzで、タイミングT11,T12,…においてローレベルからハイレベルに立ち上がり、1周期の中点においてハイレベルからローレベルに立ち下がる基準クロック信号S0をカウントクロック信号生成回路1202に出力する。
カウントクロック信号生成回路1202は、基準クロック信号S0を実質的に1/2分周して、図12(B)と(C)に示すような500Hzのカウントクロック信号S1とその反転信号であるカウントクロック信号S2に変換して正相出力端子(Q)と逆相出力端子(Qバー)から出力する。
カウンタ1203は、図12(D)に示すように、カウントクロック信号S1の立ち上がりエッヂに応答して、カウント値(カウント値データ)Cを更新して出力する。
割込信号SIに応答して、CPU103は、図20を参照して後述する遊技制御割込処理を2m秒間隔の割込処理で実行するが、第1の可変表示装置41を用いた第1の特図ゲーム用の入賞判定処理(ステップS102)と第2の可変表示装置42を用いた第2の特図ゲーム用の入賞判定処理(ステップS122)と、を図12(E)に示す乱数取込制御信号S3のレベルに応じて、図12(F)と(G)に示すように、交互に行う。
図12(F)に示す乱数取込制御信号S3がハイレベルのタイミングで実行される(ステップS101,Yes)第1の可変表示装置41を用いた第1の特図ゲーム用の入賞判定処理(ステップS102)においては、CPU103は、第1の普通可変入賞球装置61に配置された第1の入賞口スイッチ(始動入賞検出器)70Aからの第1の始動入賞信号SSAの有無を判別し、第1の始動入賞信号SSAがあれば、カウンタ1203の値を乱数値として取り込んで、処理を行う。
一方、図12(G)に示す乱数取込制御信号S3がローレベルのタイミングで実行される(ステップS121,Yes)第2の可変表示装置42を用いた第2の特図ゲーム用の第2の特別図柄プロセス処理においては、CPU103は、第2の普通可変入賞球装置62に配置された第2の入賞口スイッチ(始動入賞検出器)70Bからの第2の始動入賞信号SSBの有無を判別し、第2の始動入賞信号SSBがあれば、カウンタ1203の値を乱数値として取り込んで、処理を行う。
図12(F)、(G)に示すように、第1の特別図柄プロセス処理と第2の特別図柄プロセス処理とは、カウンタ1203が異なる値をカウントしているタイミングで実行される。従って、仮に、第1と第2の普通可変入賞球装置61と62にほぼ同時に遊技球が入賞して、図12(H)、(J)に示すように、第1及び第2の始動入賞信号SSA、SSBが出力されても、CPU103の入力ポートに配置されている第1と第2のラッチ回路103A、103Bがカウンタ1203から乱数値を取り込むタイミングは、図12(I)、(K)に示すように、異なったタイミングとなり、結果として、異なった値をラッチすることになる。
図12は、ランダムカウンタ113の動作を説明するためのタイミングチャートである。
図12(A)に示すように、基準クロック信号生成回路1201は、周波数が1kHzで、タイミングT11,T12,…においてローレベルからハイレベルに立ち上がり、1周期の中点においてハイレベルからローレベルに立ち下がる基準クロック信号S0をカウントクロック信号生成回路1202に出力する。
カウントクロック信号生成回路1202は、基準クロック信号S0を実質的に1/2分周して、図12(B)と(C)に示すような500Hzのカウントクロック信号S1とその反転信号であるカウントクロック信号S2に変換して正相出力端子(Q)と逆相出力端子(Qバー)から出力する。
カウンタ1203は、図12(D)に示すように、カウントクロック信号S1の立ち上がりエッヂに応答して、カウント値(カウント値データ)Cを更新して出力する。
カウントクロック信号S1と逆位相の信号S2が割込信号SIとしてCPU103に供給される。CPU103は、割込信号SIに応答して、図19を参照して後述する遊技制御割込処理を2m秒間隔の割込処理で実行するが、この遊技制御割込処理中で、第1の可変表示装置41を用いた第1の特図ゲーム用の入賞判定処理(ステップS102)と、第2の可変表示装置42を用いた第2の特図ゲーム用の入賞判定処理(ステップS122)とを、乱数取込制御信号S3の信号レベルに応じて、を図12(F)と(G)に示すように、交互に行う。
図12(F)に示すタイミングで実行される第1の可変表示装置41を用いた第1の特図ゲーム用の入賞判定処理(ステップS102)においては、CPU103は、第1の普通可変入賞球装置61に配置された第1の入賞口スイッチ70Aからの第1の始動入賞信号SSAの有無を判別する。そして、第1の始動入賞信号SSAがあれば、入賞処理(図21)を実行して、カウンタ1203の値を乱数値として取り込んで、処理を行う。
一方、図12(G)に示すタイミングで実行される第2の可変表示装置42を用いた第2の特図ゲーム用の入賞判定処理(ステップS122)においては、CPU103は、第2の普通可変入賞球装置62に配置された第2の入賞口スイッチ70Bからの第2の始動入賞信号SSBの有無を判別する。そして、第2の始動入賞信号SSBがあれば、入賞処理(図30)を実行して、カウンタ1203の値を乱数値として取り込んで、処理を行う。
図12(D)、(F)、(G)に示すように、第1の特別図柄プロセス処理と第2の特別図柄プロセス処理とは、カウンタ1203が異なる値をカウントしているタイミングで実行される。従って、仮に、第1と第2の普通可変入賞球装置61,62にほぼ同時に遊技球が入賞して、図12(H)、(J)に示すように、第1と第2の始動入賞信号SSA、SSBが出力されても、CPU103の入力ポートに配置されている第1,第2のラッチ回路103A、103Bにカウンタ1203から乱数値を取り込むタイミングは、図12(I)、(K)に示すように、異なったタイミングとなり、結果として、異なった値をラッチすることになる。
従って、1つのカウンタ1203を用いているが、第1の可変表示装置41用の乱数値と第2の可変表示装置42用の乱数値とが同期する事態が防止される。
図2に示す表示制御基板12は、主基板11とは独立して可変表示ゲームにおける画像処理のための表示制御を行うものである。表示制御基板12は、主基板11から出力される表示制御コマンドに基づいて、可変表示ゲームに用いられる画像を第3の可変表示装置43や第4の可変表示装置44上に表示させる。すなわち、表示制御基板12は、主基板11からの制御コマンドに基づいて第3の可変表示装置43や第4の可変表示装置44の表示動作を制御することによって、遊技の進行に関わる画像表示による演出を制御する。
図13は、表示制御基板12のハードウェア構成例を示すブロック図である。表示制御基板12は、発振回路200と、リセット回路201と、表示制御用のCPU202と、ROM203と、RAM204と、GCL(Graphic Control LSI)205と、CGROM206と、VRAM(Video RAM)207と、を備えている。
発振回路200は、CPU202及びGCL205に基準クロック信号を出力するものであり、リセット回路201は、CPU202及びGCL205をリセットするためのリセット信号を出力するものである。CPU202は、主基板11から表示制御コマンドを受信するとRAM204を作業領域として用いながらROM203から表示制御を行うための制御データを読み出す。また、CPU202は、読み出した制御データに基づいてGCL205に描画命令を送る。ROM203は、CPU202によって利用される各種制御プログラム等を格納する半導体メモリであり、RAM204は、CPU202によって作業領域として利用される半導体メモリである。
GCL205は、画像表示を行うための表示装置制御機能及び高速描画機能を有し、CPU202からの描画命令に従って動作する。また、CPU202とは独立した二次元のアドレス空間を持ち、そこにVRAM207をマッピングしている。CGROM206は、第3の可変表示装置43や第4の可変表示装置44にて画像表示を行うための各種画像データを記憶しておくためのものである。例えば、CGROM206には、第3の可変表示装置43や第4の可変表示装置44に表示される画像の中で使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、動物、又は、文字、図形もしくは記号等が予め記憶されている。VRAM207は、GCL205によって生成された画像データを展開するためのフレームバッファメモリである。
また、表示制御基板12は、図14に示すように、ランダムカウンタ211と、表示制御パターンテーブルメモリ212と、フラグメモリ214と、各種タイマ215と、を備えている。
ランダムカウンタ211は、第3の可変表示装置43や第4の可変表示装置44における表示による演出内容を決定するために用いられる乱数であるランダムR10のカウントを行う。図15に示すように、ランダムR10は、表示制御パターンテーブルメモリ212に格納された複数種類の表示制御パターンのうちから今回の飾り図ゲームで使用するものを決定するための乱数であり、「0」〜「9」の範囲の値をとる。
図14に示す表示制御パターンテーブルメモリ212は、主基板11から受けた表示制御コマンドに基づいて選択される複数の表示制御パターンテーブルを記憶する。具体的には、表示制御パターンテーブルメモリ212は、図16に示すように、図柄表示制御パターンテーブル220等を含んで構成される。
図16に示す図柄表示制御パターンテーブル220は、複数種類の図柄表示制御パターンを格納する。各図柄表示制御パターンは、図17に示すように、図柄表示制御プロセスタイマ設定値、図柄表示制御データなど、飾り図柄の表示状態を制御するためのデータからなり、時系列的に飾り図柄の可変表示速度や表示する図柄の大きさ、その表示状態での表示期間、キャラクタの切替タイミング等が設定されている。
フラグメモリ214は、第3及び第4の可変表示装置43及び44における表示状態や主基板11からのコマンド受信に応じて各々セットあるいはクリアされる複数種類のフラグを設定するためのものである。例えば、フラグメモリ214には、第1及び第2の表示制御プロセスフラグ、第1及び第2の報知演出開始フラグ、第1及び第2の可変表示開始フラグ、第1及び第2の有効フラグ、第3及び第4の可変表示時間タイマ停止グラグ及びタイマ割込フラグなどが設けられている。
第1の表示制御プロセスフラグは、後述する第1の飾り図柄表示制御プロセス処理(図41)において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。第2の表示制御プロセスフラグは、後述する第2の飾り図柄表示制御プロセス処理(図46)において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。
第1の報知演出開始フラグは、主基板11から第1の報知演出開始コマンド8000(h)を受信したときにオン状態にセットされ、第2の報知演出開始フラグは、主基板11から第2の報知演出開始コマンド8100(h)を受信したときにオン状態にセットされる。第1の報知演出終了フラグは、主基板11から第1の報知演出終了コマンド9000(h)を受信したときにオン状態にセットされ、第2の報知演出終了フラグは、主基板11から第2の報知演出終了コマンド9100(h)を受信したときにオン状態にセットされる。
第1の可変表示開始フラグは、主基板11から第1の可変表示開始コマンドA0XX(h)を受信したときにオン状態にセットされ、第2の可変表示開始フラグは、第2の可変表示開始コマンドA1XX(h)を受信したときにオン状態にセットされる。第1の有効フラグは、主基板11から第1の左・中・右図柄指定コマンドB0XX(h),B1XX(h)及びB2XX(h)を受信したときにオン状態にセットされ、第2の有効フラグは、主基板11から第2の左・中・右図柄指定コマンドC0XX(h),C1XX(h)及びC2XX(h)を受信したときにオン状態にセットされる。
第3の可変表示時間タイマ停止フラグは、第3の可変表示装置43による特図ゲームの実行中に、第4の可変表示装置44にて大当り図柄が導出表示されたときに、オン状態にセットされ、大当り遊技状態が終了したときにクリアされてオフ状態となる。第4の可変表示時間停止フラグは、第4の可変表示装置44による特図ゲームの実行中に、第3の可変表示装置43にて大当り図柄が導出表示されたときに、オン状態にセットされ、大当り遊技状態が終了したときにクリアされてオフ状態となる。タイマ割込フラグは、所定時間が経過してタイマ割込みが発生するごとにオン状態にセットされる。
図14に示す各種タイマ215は、第3の可変表示装置43や第4の可変表示装置44の表示制御に用いられる複数種類のタイマを含んで構成される。例えば、各種タイマ215は、第1及び第2の図柄表示制御プロセスタイマ、第3及び第4の可変表示時間タイマや第1及び第2の監視タイマを含んでいる。第1の図柄表示制御プロセスタイマは、図柄表示プロセステーブルに設定されているプロセスタイマ値をカウントダウンすることにより、第3の可変表示装置43にて飾り図柄を表示制御パターンに従った態様で可変表示させる可変表示期間を計測し、第2の図柄表示制御プロセスタイマは、第4の可変表示装置44にて飾り図柄を表示制御パターンに従った態様で可変表示させる可変表示期間を計測する。
各種タイマ215に含まれる第3の可変表示時間タイマは、第3の可変表示装置43による飾り図ゲームの実行時間である可変表示時間をサブ側で計測するためのダウンカウンタであり、第4の可変表示時間タイマは、第4の可変表示装置44による飾り図ゲームの実行時間である可変表示時間をサブ側で計測するためのダウンカウンタである。第1の監視タイマは、第3の可変表示時間タイマがタイムアウトしてからの経過時間を計測するためのものであり、第2の監視タイマは、第4の可変表示時間タイマがタイムアウトしてからの経過時間を計測するためのものである。第1及び第2の監視タイマは、主基板11から表示制御コマンドを所定時間以上受信しなかったときにタイムアウトする。
また、遊技機1は、主基板11から送信される制御コマンドに基づいて、音声出力制御、ランプ出力制御を、それぞれ主基板11とは独立して実行するサブ側の音声制御基板とランプ制御基板を備える。音声制御基板は、主基板11からの制御コマンドに基づいてスピーカ8L,8Rによる音声出力動作を制御することによって、遊技の進行に関わる音声による演出を制御する。また、ランプ制御基板は、主基板11からの制御コマンドに基づいて遊技効果ランプ9の点灯/消灯動作を制御することによって、遊技の進行に関わるランプの点灯、点滅あるいは消灯による演出を制御する。払出制御基板15は、遊技球の貸出や賞球等の払出制御を行うものである。また、遊技機1は、各種の遊技関連情報を外部に出力するための情報端子を備える。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。図18は、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。主基板11では、電源基板10からの電源電圧が供給されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103は、まず、図18のフローチャートに示す遊技制御メイン処理を実行する。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込禁止に設定した後(ステップS1)、必要な初期設定を行う(ステップS2)。この初期設定では、例えば、RAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行うことにより、種々の定期的なタイマ割込を発生させる(ステップS2)。また、割込レベルに応じたマスクの解除を行って割込を許可し、2ミリ秒毎に発生する割込信号SIに応じた遊技制御割込処理(図19)を可能とする(ステップS3)。その後、ループ処理に入る。
割込が許可された後、2ミリ秒毎にランダムカウンタ113から発生する割込信号SIにより、タイマ割込が発生すると、CPU103は、図19のフローチャートに示す遊技制御割込処理を実行する。
図19のフローチャートに示す遊技制御割込処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路107を介して各入賞口スイッチ70から入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のエラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、ランダムカウンタ113によりカウントされる判定用乱数であるランダムR1を抽出する処理と、ソフトウエア処理により発生される乱数であるランダムR2及びR5を更新する判定用乱数更新処理と(ステップS13)、ソフトウエア処理により発生される表示用乱数であるランダムR3やR4を更新する表示用乱数更新処理と、を順次実行する(ステップS14)。
次に、CPU103は、第1の特別図柄プロセス処理(ステップS15)と第2の特別図柄プロセス処理(ステップS16)とを順次実行する。第1の特別図柄プロセス処理と第2の特別図柄プロセス処理とでは、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するために、フラグメモリ118に設けられた第1の特別図柄プロセスフラグや第2の特別図柄プロセスフラグに従って、それぞれ該当する処理が選択されて実行される。続いて、CPU103は、第1の普通図柄プロセス処理(ステップS17)と第2の普通図柄プロセス処理(ステップS18)とを順次実行する。第1の普通図柄プロセス処理と第2の普通図柄プロセス処理とでは、第1の普通図柄表示器51や第2の普通図柄表示器52を所定の順序で制御するために、第1の普通図柄プロセスフラグや第2の普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選択されて実行される。
さらに、CPU103は、所定のコマンド制御処理を実行することにより、主基板11から表示制御基板12等のサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送出し、遊技状態に合わせた動作制御を指示する(ステップS19)。このコマンド制御処理により主基板11から送出された表示制御コマンドを表示制御基板12のCPU202が受け取り、その表示制御コマンドに従って第3及び第4の可変表示装置43及び44の表示制御などが行われる。
また、CPU103は、所定の情報出力処理を実行することにより、各種出力データの格納領域の内容をI/Oポート104に含まれる各出力ポートに出力する(ステップS20)。この情報出力処理では、主基板11から情報端子基板16に、大当り情報、始動情報、確率変動情報などをホール管理用コンピュータに対して出力する指令の送出も行われる。
続いて、CPU103は、所定のソレノイド出力処理を実行することにより、所定の条件が成立したときに第1及び第2の普通可変入賞球装置61及び62における可動翼片の可動制御や第1及び第2の特別可変入賞球装置71及び72における開閉板の開閉駆動を行う(ステップS21)。この後、所定の賞球処理を実行することにより、各入賞口スイッチ70から入力された検出信号に基づく賞球数の設定などを行い、払出制御基板15に対して払出制御コマンドを出力可能とする(ステップS22)。
図20は、ステップS15にて実行される第1の特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。第1の特別図柄プロセス処理を開始すると、CPU103は、まず、乱数取込制御信号生成回路1204から供給される乱数取込制御信号S3がハイレベルか否かを判別する(ステップS101)。乱数取込制御信号S3が、ローレベルの場合には(ステップS101;No)、始動入賞の有無を判別するタイミングでは無いため、ステップS102とS103をスキップする。
一方、乱数取込制御信号S3が、ハイレベルの場合には(ステップS101;Yes)、始動入賞の有無を判別するタイミングであるため、乱数を遊技球が第1の普通可変入賞球装置61に入賞したか否かを、各入賞口スイッチ70に含まれる第1の入賞口スイッチ70Aから入力される検出信号をチェックすることにより、判別する(ステップS102)。遊技球が入賞して第1の入賞口スイッチ70Aからの検出信号がオン状態となった場合(ステップS102;Yes)、第1の入賞処理を実行する(ステップS103)。一方、遊技球が入賞していない場合(ステップS102;No)には、第1の入賞処理(ステップS103)をスキップする。
図21は、ステップS102の第1の入賞処理を示すフローチャートである。この第1の入賞処理において、CPU103は、まず、第1の特図保留メモリ111が記憶している始動入賞記憶数が最大値の4であるか否かを判別する(ステップS201)。
始動入賞記憶数が4であるときには(ステップS201;Yes)、今回の入賞による始動検出は無効として、そのまま第1の入賞処理が終了する。一方、始動入賞記憶数が4未満であるときには(ステップS201;No)、第1の特図保留メモリ111の始動入賞記憶数を1加算し(ステップS202)、ランダムカウンタ113よりランダムR1の値を読み出す(ステップS203)。すなわち、CPU103は、内部信号としてラッチ信号SLAを内部の第1のラッチ回路103Aに出力し、第1のラッチ回路103Aは、ラッチ信号SLAに応答して、ランダムR1を抽出する、すなわち、カウンタ1203から出力されているカウント値Cをラッチする(ステップS203)。
CPU103は、第1のラッチ回路103Aに格納されている乱数値、すなわち、ランダムR1を読み出して、第1の特図保留メモリ111の空エントリの先頭にセットする(ステップS204)。このとき、第1の始動入賞記憶表示器45にて消灯されているLEDのうちの1つ(一例として、消灯されているLEDのうち左端のLED)を点灯させるなど、第1の始動入賞記憶表示器45の点灯制御を行う。
この後、CPU103は、フラグメモリ118に設けられている第1の特別図柄プロセスフラグの値に基づいて、図20に示すステップS110〜S118の9個の処理のいずれかを選択する。以下に、ステップS110〜S118の各処理について説明する。
ステップS110の第1の特別図柄通常処理は、第1の特別図柄プロセスフラグの値が初期値「0」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、第1の特図保留メモリ111が記憶している保留記憶数が「0」であるか否かを判別する。ここで、第1の特図保留メモリ111において、保留番号「1」に対応した乱数値等の各種データが記憶されていない場合には、保留記憶数が「0」であると判別される。保留記憶数が「0」であれば、表示制御基板12を介して第3の可変表示装置43上にデモンストレーション画面を表示するなどして、特別図柄通常処理を終了する。一方、保留記憶数が「0」ではないと判別すると、第1の特別図柄プロセスフラグの値を第1の大当り判定処理に対応した値である「1」に更新する。
ステップS111の第1の大当り判定処理は、第1の特別図柄プロセスフラグの値が「1」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、図22に示すように、まず、第1の特図保留メモリ111から保留番号「1」に対応して格納されているランダムR1の値を読み出す(ステップS221)。この際、保留記憶数を1減算し、かつ、第1の特図保留メモリ111の第2〜第4エントリ(保留番号「2」〜「4」)に格納されたランダムR1の値を1エントリずつ上位にシフトする(ステップS222)。
続いて、CPU103は、確率向上状態(確変中)であるか否かを判別し(ステップS223)、確変中でなければ(ステップS223;No)、通常遊技状態であると判断し、第1の可変表示装置41による特図ゲームの表示結果を大当りとするか否かを判定するためのテーブルとして、図6(A)に示すような通常時大当り判定用テーブル120を設定する(ステップS224)。これに対して、確変中であれば(ステップS223;Yes)、図6(B)に示すような確変時大当り判定用テーブル121を設定する(ステップS225)。
CPU103は、ステップS221の処理にて読み出したランダムR1の値に基づき、ステップS224又はS225の処理にて設定した大当り判定用テーブル120又は121を用いて、第1の可変表示装置41による特図ゲームの表示結果を大当りとするか否かを判定する(ステップS226)。そして、大当りとすることに決定した場合には(ステップS226;Yes)、フラグメモリ118に設けられた第1の大当り状態フラグをオン状態にセットし(ステップS227)、ハズレとすることに決定した場合には(ステップS226;No)、第1の大当り状態フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS228)。この後、第1の特別図柄プロセスフラグの値を第1の確定図柄決定処理に対応した値である「2」に更新する(ステップS229)。
図20に示すステップS112の第1の確定図柄決定処理は、第1の特別図柄プロセスフラグの値が「2」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、図23と図24に示す処理を実行し、まず、フラグメモリ118に設けられた第1の大当り状態フラグがオンとなっているか否かを判別する(ステップS231)。第1の大当り状態フラグがオフであるときには(ステップS231;No)、乱数プログラムを実行して、ランダムR2を発生し、その値を抽出し(ステップS232)、リーチとするか否かを決定する(ステップS233)。例えば、ステップS232の処理にて抽出したランダムR2の値が「105」〜「1530」のいずれかであるときには、リーチとしないことを決定し、「0」〜「104」のいずれかであるときには、リーチとすることを決定する。
ステップS233の処理にてリーチとしないことを決定したとき(ステップS233;No)、CPU103は、フラグメモリ118に設けられた第1のリーチ状態フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS234)。そして、乱数プログラムを実行してランダムR4−1を発生し、この値に基づき、図7(C)に示す第1の左図柄決定用テーブル132を用いて第1の左確定図柄を決定する(ステップS235)。また、乱数プログラムを実行してランダムR4−2を発生し、この値に基づき、図7(D)に示す第1の中図柄決定用テーブル133を用いて第1の中確定図柄を決定すると共に(ステップS236)、乱数プログラムによりランダムR4−3を発生させて、この値に基づき、図7(C)に示す第1の右図柄決定用テーブル134を用いて第1の右確定図柄を決定する(ステップS237)。この後、ステップS251の処理に進む。
また、ステップS233の処理にてリーチとすることを決定したとき(ステップS233;Yes)、CPU103は、第1のリーチ状態フラグをオン状態にセットし(ステップS238)、ランダムカウンタ113より抽出したランダムR4−1の値に基づき、第1の左図柄決定用テーブル132を用いて第1の左確定図柄を決定する(ステップS239)。また、第1の左確定図柄と同一の図柄番号である特別図柄を第1の右確定図柄とすることを決定し(ステップS240)、第1の左・右確定図柄とは異なる任意の特別図柄を第1の中確定図柄とすることを決定する(ステップS241)。この後、ステップS251に進む。
上述したステップS231の処理にて大当り状態フラグがオンであると判別したとき(ステップS231;Yes)、CPU103は、乱数プログラムを実行してランダムR5を発生し(ステップS242)、この値に基づいて、大当り遊技状態が終了した後に確率向上状態へと移行する確率変動制御を行うか否かを決定する(ステップS243)。例えば、ランダムR5の値が奇数であるときには確率変動制御を行うことを決定し、偶数であるときには確率変動制御を行わないことを決定する。
ステップS243の処理にて確率変動制御を行わないことを決定したとき(ステップS243;No)、CPU103は、フラグメモリ113に設けられた第1の確変確定フラグをクリアしてオフ状態とし(ステップS244)、大当りの可変表示結果となる特別図柄の確定図柄を決定するためのテーブルとして、図7(A)に示す第1の通常大当り図柄決定用テーブル130を設定する(ステップS245)。また、ステップS243の処理にて確率変動制御を行うことを決定したときには(ステップS243;Yes)、第1の確変フラグをオン状態にセットすると共に(ステップS246)、特別図柄の確定図柄を決定するためのテーブルとして、図7(B)に示す第1の確変大当り図柄決定用テーブル131を設定する(ステップS247)。
ステップS245又はS247の処理を実行した後、CPU103は、ランダムR4−1を発生し(ステップS248)、ランダムR4−1の値に基づき、ステップS245又はS247の処理にて設定した図柄決定用テーブル130又は131を用いて左・中・右で同一となる大当り用の確定図柄を決定する(ステップS249)。
そして、ステップS249の処理にて決定した特別図柄の確定図柄に対応する制御データを所定のコマンド送信テーブルに設定するなどして、第1の左・中・右図柄指定コマンドB0XX(h),B1XX(h)及びB2XX(h)を表示制御基板12に対して送出可能に設定する(ステップS250)。この後、CPU103は、第1の特別図柄プロセスフラグの値を第1の可変表示パターン設定処理に対応した値である「3」に更新して、第1の確定図柄決定処理を終了する(ステップS251)。
図20に示すステップS113の第1の可変表示パターン設定処理は、第1の特別図柄プロセスフラグの値が「3」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、図25に示す処理を実行し、まず、フラグメモリ118に設けられた第1の大当り状態フラグがオンとなっているか否かを判別する(ステップS261)。第1の大当り状態フラグがオフであるときには(ステップS261;No)、上記ステップS112の第1の確定図柄決定処理にてリーチとすることが決定されたか否かを判別する(ステップS262)。
リーチとしない場合には(ステップS262;No)、可変表示パターンを選択するためのテーブルとして、図9(A)に示す第1の通常ハズレ時可変表示パターン決定用テーブル150を設定し(ステップS263)、一方、リーチとする場合には(ステップS262;Yes)、可変表示パターンを選択するためのテーブルとして、図9(B)に示す第1のリーチハズレ時可変表示パターン決定用テーブル151を設定する(ステップS264)。
また、ステップS261の処理にて第1の大当り状態フラグがオンであるときには(ステップS261;Yes)、可変表示パターンを選択するためのテーブルとして、図9(C)に示す第1の大当り時可変表示パターン決定用テーブル152を設定する(ステップS265)。
CPU103は、ランダムカウンタ113よりランダムR3の値を抽出し(ステップS266)、抽出したランダムR3の値に基づいて、ステップS263,S264,又はS265の処理にて設定した可変表示パターン決定用テーブルのうちから、今回の特図ゲームで使用する可変表示パターンを決定する(ステップS265)。
この後、CPU103は、ステップS267の処理にて決定した可変表示パターンに対応する制御データを、所定のコマンド送信テーブルに設定するなどして、第1の可変表示開始コマンドA0XX(h)を表示制御基板12に対して送出可能に設定する(ステップS268)。そして、第1の可変表示装置41による特別図柄の可変表示を開始させると共に(ステップS269)、この可変表示パターンに対応する総可変表示時間を可変表示時間タイマ119に設けられた第1の可変表示時間タイマに設定する(ステップS270)。この後、CPU103は、第1の特別図柄プロセスフラグの値を第1の可変表示制御処理に対応した値である「4」に更新する(ステップS271)。
図20に示すステップS114の第1の可変表示制御処理は、第1の特別図柄プロセスフラグの値が「4」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、図27に示すように、まず、フラグメモリ118に設けられた第1の可変表示時間タイマ停止フラグがオンになっているか否かを判別する(ステップS291)。第1の可変表示時間タイマ停止フラグがオフになっているときには(ステップS291;No)、第1の可変表示時間タイマのタイマ値を1減算してタイマ値の更新を行う(ステップS292)。
そして、更新された第1の可変表示時間タイマのタイマ値が「0」となっているか否かを判定する(ステップS293)。第1の可変表示時間タイマのタイマ値が「0」となった場合には(ステップS293;Yes)、第1の特別図柄プロセスフラグの値を可変表示停止時処理に対応した値である「5」に更新する(ステップS294)。一方、ステップS293の処理にて第1の可変表示時間タイマのタイマ値が「0」以外であると判定されたときには(ステップS293;No)、第1の特別図柄プロセスフラグを更新することなく第1の可変表示制御処理を終了する。
また、ステップS291の処理にて第1の可変表示時間タイマ停止フラグがオンになっているときには(ステップS291;Yes)、ステップS292〜S294の処理をスキップして、そのまま第1の可変表示制御処理を終了する。これにより、第1の可変表示時間タイマ停止フラグがオンされてから再びオフされるまで、第1の可変表示時間タイマのタイマ値のカウントダウンを停止することができ、この結果、第1の可変表示装置41による特別図柄の可変表示を継続したまま、特別図柄の可変表示時間を延長することができる。
図20のステップS115の第1の可変表示停止時処理は、第1の特別図柄プロセスフラグの値が「5」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、図27に示すように、第1の可変表示装置41にて特別図柄の確定図柄を導出表示させて、第1の可変表示装置41による特別図柄の可変表示を終了すると共に(ステップS301)、主基板11から表示制御基板12に対して第1の飾り図柄確定コマンドD000(h)を送出するための設定を行う(ステップS302)。具体的には、第1の飾り図柄確定コマンドD00(h)に対応する制御データを、所定のコマンド送信テーブルに設定するなどして、第1の飾り図柄確定コマンドD000(h)を表示制御基板12に対して送出可能に設定する。CPU103は、コマンド送信テーブに設定された1又は複数のコマンドを後続するコマンド制御処理(ステップS19)で表示制御基板12に送信する。
続いて、CPU103は、フラグメモリ118に設けられた第1の大当り状態フラグがオンとなっているか否かを判別する(ステップS303)。第1の大当り状態フラグがオフであるときには(ステップS303;No)、続いて、フラグメモリ118に設けられた確変中フラグがオンとなっているか否かを判別する(ステップS304)。確変中フラグがオフであるときには(ステップS304;No)、ステップS310の処理へと進む。
一方、確変中フラグがオンであるときには(ステップS304;Yes)、確変終了フラグがオンか否かを判別する(ステップS305)。確変終了フラグがオンであれば(ステップS305;Yes)、確変中フラグと確変終了フラグと確変カウンタとをクリアし(ステップS306)、ステップS310に進む。
また、ステップS305で、確変終了フラグがオフであれば(ステップS305;No)、確変カウンタ117のカウント値を1減算し(ステップS307)、確変カウンタ117のカウント値が「0」となっているか否かを判別する(ステップS308)。確変カウンタ117のカウント値が「0」となっていないときには(ステップS308;No)、ステップS310の処理へと進む。
一方、確変カウンタ117のカウント値が「0」となっているときには(ステップS308;Yes)、確変中フラグをクリアする(ステップS309)。この後、CPU103は、第1の特別図柄プロセスフラグの値を「0」に更新する(ステップS310)。
また、ステップS303の処理にて第1の大当り状態フラグがオンであるときには(ステップS303;Yes)、フラグメモリ118に設けられている第2の可変表示時間タイマ停止フラグをオン状態にセットし(ステップS311)、その後、第1の特別図柄プロセスフラグの値を第1の大入賞口開放前処理に対応する値である「6」に更新する(ステップS312)。
図20のステップS116の第1の大入賞口開放前処理は、第1の特別図柄プロセスフラグの値が「6」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、大入賞口としての第1の特別可変入賞球装置71を開放する制御を開始するための設定を行う。そして、第1の特別可変入賞球装置71を開放する制御を開始するとともに、第1の特別図柄プロセスフラグの値を第1の大入賞口開放中処理に対応した値である「7」に更新する。
また、ステップS117の第1の大入賞口開放中処理は、第1の特別図柄プロセスフラグの値が「7」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、開成された第1の特別可変入賞球装置71への遊技球の入賞検出、賞球の払出指令、開成時間の計測及び開成サイクルのラウンド数表示のための表示制御コマンド設定等を行う。そして、例えば、1回の大当りについて、第1の特別可変入賞球装置71の開成回数をカウントし、開成回数が例えば16回に達していれば、特定遊技状態(大当り遊技状態)を終了する条件が終了したとして第1の特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理に対応した値である「8」に更新する。一方、開成回数が16回に達していなければ、第1の特別可変入賞球装置71を一旦閉成した後、所定時間が経過するのを待って再度開成する。
ステップS118の第1の大当り終了処理は、第1の特別図柄プロセスフラグの値が「8」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、図28に示すように、まず、表示制御基板12に対して大当り終了コマンドE000(h)を送出するための設定を行うなどして、大当り遊技状態を終了させると共に(ステップS321)、フラグメモリ118に設けられた第1の大当り状態フラグ及び第2の可変表示時間タイマ停止フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS322)。これにより、フラグメモリ118に設けられた第2の可変表示時間タイマのタイマ値のカウントダウンが再開される。
このように、第2の可変表示時間タイマ停止フラグは、ステップS115の第1の可変表示停止時処理からステップS118の第1の大当り終了処理までの間、オン状態となるため、第2の可変表示装置42は、第1の可変表示装置41にて大当り図柄が導出表示されて大当り遊技状態となった後、この大当り遊技状態が終了するまで、表示結果の導出表示が規制される。この結果、第1の可変表示装置41にて大当り図柄が導出表示されたことに基づく大当り遊技状態の継続中に、第2の可変表示装置42にも大当り図柄が導出表示されて、2つの大当り遊技状態が同時期に発生することを防止することができる。
続いて、CPU103は、第1の確変確定フラグがオンとなっているか否かを判定し(ステップS323)、オンとなっているときには(ステップS323;Yes)、第1の確変確定フラグをクリアしてオフ状態にする共に、確変中フラグをオン状態にセットする(ステップS324)。さらに、確変カウンタ117に確変中可変表示回数初期値となるカウント初期値をセットする(ステップS325)。ここで、確変中可変表示回数初期値は、高確率状態にて実行可能な特図ゲームの残回数初期値(例えば「100」)である。
一方、ステップS323の処理にて第1の確変確定フラグがオフであるときには(ステップS323;No)、確変中フラグをクリアしてオフ状態にすると共に、確変カウンタ117をクリアしてカウント値を「0」に初期化する(ステップS326)。すなわち、通常大当りに基づく大当り遊技状態となるときには、高確率状態が終了して通常遊技状態に戻る。そして、第1の特別図柄プロセスフラグの値を「0」に更新する(ステップS327)。
ここで、この実施の形態において、大当りが確率変動を伴わないものであったときには、大当り終了時に確変中フラグをクリアするようにしたが、大当りが開始されたときに、必ず確変中フラグを一旦クリアして、大当り終了時に、大当りが確率変動を伴うものであるか否かを判定して、判定結果が伴うものであったときには、再度確変中フラグをセットするようにしてもよい。
図29は、ステップS16にて実行される第2の特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。第2の特別図柄プロセス処理を開始すると、CPU103は、まず、乱数取込制御信号生成回路1204から供給される乱数取込制御信号S3がローレベルか否かを判別する(ステップS121)。乱数取込制御信号S3が、ハイレベルの場合には(ステップS121;No)、始動入賞の有無を判別するタイミングでは無いため、ステップS122とS123をスキップする。
一方、乱数取込制御信号S3が、ローレベルの場合には(ステップS121;Yes)、始動入賞の有無を判別するタイミングであるため、乱数を遊技球が第2の普通可変入賞球装置62に入賞したか否かを、各入賞口スイッチ70に含まれる第2の入賞口スイッチ70Bから入力される検出信号をチェックすることにより、判別する(ステップS122)。遊技球が入賞して第2の入賞口スイッチ70Bからの検出信号がオン状態となった場合(ステップS122;Yes)、第2の入賞処理を実行する(ステップS123)。一方、遊技球が入賞していない場合(ステップS122;No)には、第2の入賞処理(ステップS123)をスキップする。
図30は、ステップS122の第2の入賞処理を示すフローチャートである。この第2の入賞処理において、CPU103は、まず、第2の特図保留メモリ112が記憶している始動入賞記憶数が最大値の4であるか否かを判別する(ステップS401)。
始動入賞記憶数が4であるときには(ステップS401;Yes)、今回の入賞による始動検出は無効として、そのまま第2の入賞処理が終了する。一方、始動入賞記憶数が4未満であるときには(ステップS401;No)、第2の特図保留メモリ112の始動入賞記憶数を1加算し(ステップS402)、ランダムカウンタ113よりランダムR1の値を読み出す(ステップS403)。すなわち、CPU103は、内部信号としてラッチ信号SLBを内部の第2のラッチ回路103Bに出力し、第2のラッチ回路103Bは、ラッチ信号SLBに応答して、ランダムR1を抽出する、すなわち、カウンタ1203から出力されているカウント値Cをラッチする(ステップS403)。
CPU103は、第2のラッチ回路103Bに格納されている乱数値、すなわち、ランダムR1を読み出して、第2の特図保留メモリ112の空エントリの先頭にセットする(ステップS404)。このとき、第2の始動入賞記憶表示器46にて消灯されているLEDのうちの1つ(一例として、消灯されているLEDのうち左端のLED)を点灯させるなど、第2の始動入賞記憶表示器46の点灯制御を行う。
この後、CPU103は、フラグメモリ118に設けられている第2の特別図柄プロセスフラグの値に基づいて、図29に示すステップS130〜S138の9個の処理のいずれかを選択する。以下に、ステップS130〜S138の各処理について説明する。
ステップS130の第2の特別図柄通常処理は、第1の特別図柄プロセスフラグの値が初期値「0」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、第2の特図保留メモリ112が記憶している保留記憶数が「0」であるか否かを判別する。ここで、第2の特図保留メモリ112において、保留番号「1」に対応した乱数値等の各種データが記憶されていない場合には、保留記憶数が「0」であると判別される。保留記憶数が「0」であれば、表示制御基板12を介して第4の可変表示装置44上にデモンストレーション画面を表示するなどして、特別図柄通常処理を終了する。一方、保留記憶数が「0」ではないと判別すると、第2の特別図柄プロセスフラグの値を第2の大当り判定処理に対応した値である「1」に更新する。
ステップS131の第2の大当り判定処理は、第2の特別図柄プロセスフラグの値が「1」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、図31に示すように、まず、第2の特図保留メモリ112から保留番号「1」に対応して格納されているランダムR1の値を読み出す(ステップS421)。この際、保留記憶数を1減算し、かつ、第2の特図保留メモリ112の第2〜第4エントリ(保留番号「2」〜「4」)に格納されたランダムR1の値を1エントリずつ上位にシフトする(ステップS422)。
続いて、CPU103は、確率向上状態(確変中)であるか否かを判別し(ステップS423)、確変中ではなければ(ステップS423;No)、通常遊技状態であると判断し、第2の可変表示装置42による特図ゲームの表示結果を大当りとするか否かを判定するためのテーブルとして、図6(A)に示すような通常時大当り判定用テーブル120を設定する(ステップS424)。これに対して、確変中であれば(ステップS423;Yes)、図6(B)に示すような確変時大当り判定用テーブル121を設定する(ステップS425)。
CPU103は、ステップS421の処理にて読み出したランダムR1の値に基づき、ステップS424又はS425の処理にて設定した大当り判定用テーブル120又は121を用いて、第2の可変表示装置42による特図ゲームの表示結果を大当りとするか否かを判定する(ステップS426)。そして、大当りとすることに決定した場合には(ステップS426;Yes)、フラグメモリ118に設けられた第2の大当り状態フラグをオン状態にセットし(ステップS427)、ハズレとすることに決定した場合には(ステップS426;No)、第2の大当り状態フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS428)。この後、第2の特別図柄プロセスフラグの値を第2の確定図柄決定処理に対応した値である「2」に更新する(ステップS429)。
図29に示すステップS132の第2の確定図柄決定処理は、第2の特別図柄プロセスフラグの値が「2」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、図32及び図33に示すように、まず、フラグメモリ118に設けられた第2の大当り状態フラグがオンとなっているか否かを判別する(ステップS431)。第2の大当り状態フラグがオフであるときには(ステップS431;No)、ランダムカウンタ113よりランダムR2の値を抽出し(ステップS432)、リーチとするか否かを決定する(ステップS433)。例えば、ステップS432の処理にて抽出したランダムR2の値が「105」〜「1530」のいずれかであるときには、リーチとしないことを決定し、「0」〜「104」のいずれかであるときには、リーチとすることを決定する。また、フラグメモリ118に設けられた確変中フラグがオンとなっているか否かに応じてリーチとするランダムR2の値が異なるテーブルを用意しておき、確変中フラグの状態に応じて選択したテーブルを用いてリーチとするか否かを決定してもよい。
ステップS433の処理にてリーチとしないことを決定したとき(ステップS433;No)、CPU103は、フラグメモリ118に設けられた第2のリーチ状態フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS434)。そして、ランダムカウンタ113より抽出したランダムR4−1の値に基づき、図8(C)に示す第2の左図柄決定用テーブル142を用いて第2の左確定図柄を決定する(ステップS435)。また、ランダムカウンタ113より抽出したランダムR4−2の値に基づき、図8(D)に示す第2の中図柄決定用テーブル143を用いて第2の中確定図柄を決定すると共に(ステップS436)、ランダムカウンタ113より抽出したランダムR4−3の値に基づき、図8(E)に示す第2の右図柄決定用テーブル144を用いて第2の右確定図柄を決定する(ステップS437)。この後、ステップS451の処理に進む。
また、ステップS433の処理にてリーチとすることを決定したとき(ステップS433;Yes)、CPU103は、第2のリーチ状態フラグをオン状態にセットし(ステップS438)、ランダムカウンタ113より抽出したランダムR4−1の値に基づき、第2の左図柄決定用テーブル142を用いて第2の左確定図柄を決定する(ステップS439)。また、第1の左確定図柄と同一の図柄番号である特別図柄を第2の右確定図柄とすることを決定し(ステップS440)、第2の左・右確定図柄とは異なる任意の特別図柄を第1の中確定図柄とすることを決定する(ステップS441)。この後、ステップS451に進む。
上述したステップS431の処理にて大当り状態フラグがオンであると判別したとき(ステップS431;Yes)、CPU103は、ランダムカウンタ113よりランダムR5の値を抽出し(ステップS442)、大当り遊技状態が終了した後に確率向上状態へと移行する確率変動制御を行うか否かを決定する(ステップS443)。例えば、ランダムカウンタ113より抽出したランダムR5の値が奇数であるときには確率変動制御を行うことを決定し、偶数であるときには確率変動制御を行わないことを決定する。
ステップS443の処理にて確率変動制御を行わないことを決定したとき(ステップS443;No)、CPU103は、フラグメモリ113に設けられた第2の確変確定フラグをクリアしてオフ状態とし(ステップS444)、大当りの可変表示結果となる特別図柄の確定図柄を決定するためのテーブルとして、図8(A)に示す第2の通常大当り図柄決定用テーブル140を設定する(ステップS445)。また、ステップS443の処理にて確率変動制御を行うことを決定したときには(ステップS443;Yes)、第2の確変フラグをオン状態にセットすると共に(ステップS446)、特別図柄の確定図柄を決定するためのテーブルとして、図8(B)に示す第2の確変大当り図柄決定用テーブル141を設定する(ステップS447)。
ステップS445又はS447の処理を実行した後、CPU103は、ランダムカウンタ113よりランダムR4−1の値を抽出し(ステップS448)、抽出したランダムR4−1の値に基づき、ステップS445又はS447の処理にて設定した図柄決定用テーブル140又は141を用いて左・中・右で同一となる大当り用の確定図柄を決定する(ステップS449)。
そして、ステップS449の処理にて決定した特別図柄の確定図柄に対応する制御データを所定のコマンド送信テーブルに設定するなどして、第2の左・中・右図柄指定コマンドC0XX(h),C1XX(h)及びC2XX(h)を表示制御基板12に対して送出可能に設定する(ステップS450)。この後、CPU103は、第2の特別図柄プロセスフラグの値を第2の可変表示パターン設定処理に対応した値である「3」に更新して、第2の確定図柄決定処理を終了する(ステップS451)。
図29に示すステップS133の第2の可変表示パターン設定処理は、第2の特別図柄プロセスフラグの値が「3」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、図34に示すように、まず、フラグメモリ118に設けられた第2の大当り状態フラグがオンとなっているか否かを判別する(ステップS461)。第2の大当り状態フラグがオフであるときには(ステップS461;No)、上記ステップS132の第2の確定図柄決定処理にてリーチとすることが決定されたか否かを判別する(ステップS462)。
リーチとしない場合には(ステップS462;No)、可変表示パターンを選択するためのテーブルとして、図10(A)に示す第2の通常ハズレ時可変表示パターン決定用テーブル160を設定し(ステップS463)、一方、リーチとする場合には(ステップS462;Yes)、可変表示パターンを選択するためのテーブルとして、図10(B)に示す第2のリーチハズレ時可変表示パターン決定用テーブル161を設定する(ステップS464)。
また、ステップS461の処理にて第2の大当り状態フラグがオンであるときには(ステップS461;Yes)、可変表示パターンを選択するためのテーブルとして、図10(C)に示す第2の大当り時可変表示パターン決定用テーブル162を設定する(ステップS465)。
続いて、CPU103は、ランダムR3の値を抽出し(ステップS465)、抽出したランダムR3の値に基づいて、ステップS463,S464,又はS465の処理にて設定した可変表示パターン決定用テーブルのうちから、今回の特図ゲームで使用する可変表示パターンを決定する(ステップS467)。
この後、CPU103は、ステップS467にて決定した可変表示パターンに対応する制御データを、所定のコマンド送信テーブルに設定するなどして、第2の可変表示開始コマンドA1XX(h)を表示制御基板12に対して送出可能に設定する(ステップS468)。そして、第2の可変表示装置42による特別図柄の可変表示を開始させると共に(ステップS469)、この可変表示パターンに対応する総可変表示時間を可変表示時間タイマ119に設けられた第2の可変表示時間タイマに設定する(ステップS470)。この後、CPU103は、第2の特別図柄プロセスフラグの値を第2の可変表示制御処理に対応した値である「4」に更新する(ステップS471)。
図29に示すステップS134の第2の可変表示制御処理は、第2の特別図柄プロセスフラグの値が「4」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、図35に示すように、まず、フラグメモリ118に設けられた第2の可変表示時間タイマ停止フラグがオンになっているか否かを判別する(ステップS491)。第2の可変表示時間タイマ停止フラグがオフになっているときには(ステップS491;No)、第2の可変表示時間タイマのタイマ値を1減算してタイマ値の更新を行う(ステップS492)。
そして、更新された第2の可変表示時間タイマのタイマ値が「0」となっているか否かを判定する(ステップS493)。第2の可変表示時間タイマのタイマ値が「0」となった場合には(ステップS493;Yes)、第2の特別図柄プロセスフラグの値を可変表示停止時処理に対応した値である「5」に更新する(ステップS494)。一方、ステップS493の処理にて第2の可変表示時間タイマのタイマ値が「0」以外であると判定されたときには(ステップS493;No)、第2の特別図柄プロセスフラグを更新することなく第1の可変表示制御処理を終了する。
また、ステップS491の処理にて第2の可変表示時間タイマ停止フラグがオンになっているときには(ステップS491;Yes)、ステップS492〜S494の処理をスキップして、そのまま第2の可変表示制御処理を終了する。これにより、第2の可変表示時間タイマ停止フラグがオンされてから再びオフされるまで、第2の可変表示時間タイマのタイマ値のカウントダウンを停止することができ、この結果、第2の可変表示装置42による特別図柄の可変表示を継続したまま、特別図柄の可変表示時間を延長することができる。
図29に示すステップS135の第2の可変表示停止時処理は、第2の特別図柄プロセスフラグの値が「5」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、図36に示すように、まず、第2の可変表示装置42にて特別図柄の確定図柄を導出表示させて、第2の可変表示装置42による特別図柄の可変表示を終了すると共に(ステップS501)、主基板11から表示制御基板12に対して第2の飾り図柄確定コマンドD100(h)を送出するための設定を行う(ステップS502)。具体的には、第2の飾り図柄確定コマンドD100(h)に対応する制御データを、所定のコマンド送信テーブルに設定するなどして、第2の飾り図柄確定コマンドD100(h)を表示制御基板12に対して送出可能に設定する。CPU103は、コマンド送信テーブに設定された1又は複数のコマンドを後続するコマンド制御処理(ステップS19)で表示制御基板12に送信する。
続いて、CPU103は、フラグメモリ118に設けられた第2の大当り状態フラグがオンとなっているか否かを判別する(ステップS503)。第2の大当り状態フラグがオフであるときには(ステップS503;No)、続いて、フラグメモリ118に設けられた確変中フラグがオンとなっているか否かを判別する(ステップS504)。確変中フラグがオフであるときには(ステップS504;No)、ステップS510の処理へと進む。
一方、確変中フラグがオンであるときには(ステップS504;Yes)、さらに、フラグメモリ118に設けられた確変終了フラグがオンとなっているか否かを判別する(ステップS505)。確変終了フラグがオンであるときには(ステップS505;Yes)、確変中フラグ及び確変終了フラグをクリアしてオフ状態にする共に、確変カウンタ117をクリアしてカウント値を「0」に初期化した後(ステップS506)、ステップS510の処理へと進む。
一方、確変終了フラグがオフであるときには(ステップS505;No)、確変カウンタ117のカウント値を1減算し(ステップS507)、確変カウンタ117のカウント値が「0」となっているか否かを判別する(ステップS508)。確変カウンタ117のカウント値が「0」となっていないときには(ステップS508;No)、ステップS510の処理へと進む。
一方、確変カウンタ117のカウント値が「0」となっているときには(ステップS508;Yes)、確変中フラグをクリアする(ステップS509)。この後、CPU103は、第2の特別図柄プロセスフラグの値を「0」に更新する(ステップS510)。
また、ステップS503の処理にて第2の大当り状態フラグがオンであるときには(ステップS503;Yes)、フラグメモリ118に設けられている第1の可変表示時間タイマ停止フラグをオン状態にセットし(ステップS511)、その後、第2の特別図柄プロセスフラグの値を第2の大入賞口開放前処理に対応する値である「6」に更新する(ステップS512)。
図29に示すステップS136の第2の大入賞口開放前処理は、第2の特別図柄プロセスフラグの値が「6」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、大入賞口としての第2の特別可変入賞球装置72を開放する制御を開始するための設定を行う。そして、第2の特別可変入賞球装置72を開放する制御を開始するとともに、第2の特別図柄プロセスフラグの値を第2の大入賞口開放中処理に対応した値である「7」に更新する。
ステップS137の第2の大入賞口開放中処理は、第2の特別図柄プロセスフラグの値が「7」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、開成された第2の特別可変入賞球装置72への遊技球の入賞検出、賞球の払出指令、開成時間の計測及び開成サイクルのラウンド数表示のための表示制御コマンド設定等を行う。そして、例えば、1回の大当りについて、第2の特別可変入賞球装置72の開成回数をカウントし、開成回数が例えば16回に達していれば、特定遊技状態(大当り遊技状態)を終了する条件が終了したとして第2の特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理に対応した値である「8」に更新する。一方、開成回数が16回に達していなければ、第2の特別可変入賞球装置72を一旦閉成した後、所定時間が経過するのを待って再度開成する。
ステップS138の第2の大当り終了処理は、第2の特別図柄プロセスフラグの値が「8」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、図37に示すように、まず、表示制御基板12に対して大当り終了コマンドE000(h)を送出するための設定を行うなどして、大当り遊技状態を終了させると共に(ステップS521)、フラグメモリ118に設けられた第2の大当り状態フラグ及び第1の可変表示時間タイマ停止フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS522)。これにより、フラグメモリ118に設けられた第1の可変表示時間タイマのタイマ値のカウントダウンが再開される。
このように、第1の可変表示時間タイマ停止フラグは、ステップS135の第2の可変表示停止時処理からステップS138の第2の大当り終了処理までの間、オン状態となるため、第1の可変表示装置41は、第2の可変表示装置42にて大当り図柄が導出表示されて大当り遊技状態となった後、この大当り遊技状態が終了するまで、表示結果の導出表示が規制される。この結果、第2の可変表示装置42にて大当り図柄が導出表示されたことに基づく大当り遊技状態の継続中に、第1の可変表示装置41にも大当り図柄が導出表示されて、2つの大当り遊技状態が同時期に発生することを防止することができる。
続いて、CPU103は、第2の確変確定フラグがオンとなっているか否かを判定し(ステップS523)、オンとなっているときには(ステップS523;Yes)、第2の確変確定フラグをクリアしてオフ状態にする共に、確変中フラグをオン状態にセットする(ステップS524)。さらに、確変カウンタ117に確変中可変表示回数初期値となるカウント初期値をセットする(ステップS525)。ここで、確変中可変表示回数初期値は、高確率状態にて実行可能な特図ゲームの残回数初期値(例えば「100」)である。
一方、ステップS523の処理にて第2の確変確定フラグがオフであるときには(ステップS523;No)、確変中フラグをクリアしてオフ状態にすると共に、確変カウンタ117をクリアしてカウント値を「0」に初期化する(ステップS526)。すなわち、通常大当りに基づく大当り遊技状態となるときには、高確率状態が終了して通常遊技状態に戻る。そして、第2の特別図柄プロセスフラグの値を「0」に更新する(ステップS527)。
次に、表示制御基板12における動作を説明する。図38は、表示制御基板12に搭載された表示制御用のCPU202が実行する表示制御メイン処理を示すフローチャートである。表示制御メイン処理を開始すると、まず、所定の初期化処理を実行することにより、RAM204のクリアや各種初期値の設定、また表示制御の起動間隔を決めるための33ミリ秒タイマの初期設定等を行う(ステップS31)。
その後、CPU202は、フラグメモリ214に設けられたタイマ割込フラグを監視し、タイマ割込フラグがセットされるまでループ処理を実行する(ステップS32;No)。この実施の形態では、CPU202にて33ミリ秒ごとにタイマ割込みが発生し、このタイマ割込みが発生すると、所定のタイマ割込処理を実行することにより、フラグメモリ214に設けられたタイマ割込フラグがセットされる。
CPU202では、33ミリ秒ごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの表示制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、主基板11からの表示制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。表示制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、CPU202は、自動的に割込禁止状態に設定するが、自動的に割込禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込禁止命令(DI命令)を発行することが好ましい。
主基板11からの表示制御INT信号がオン状態となることによりCPU202において割込みが発生することで、CPU202は、表示制御コマンドデータの入力に割り当てられている入力ポートから、データを読み込む。そして、2バイト構成である表示制御コマンドのMODEデータ、EXTデータを順次に受信し、受信したコマンドを所定の受信コマンドバッファに格納する。こうして受信コマンドバッファに主基板11から送信された表示制御コマンドが格納される一方で、図38に示すステップS32にてタイマ割込みの発生が確認される。このタイマ割込みの発生が確認されると(ステップS32;Yes)、CPU202は、フラグメモリ214に設けられたタイマ割込フラグをクリアしてオフ状態とした後に、コマンド解析処理を実行することにより、受信した表示制御コマンドを解析する(ステップS33)。
コマンド解析処理が終了すると、CPU202は、ランダムカウンタ211がカウントするランダムR10を更新するためのカウンタ更新処理を実行した後(ステップS34)、第1の飾り図柄表示制御プロセス処理(ステップS35)と第2の飾り図柄表示制御プロセス処理(ステップS36)とを順次実行する。第1の飾り図柄表示制御プロセス処理では、表示状態に応じて第1の可変表示装置41における表示動作を所定の順序で制御するために、フラグメモリ214に設けられた第1の表示制御プロセスフラグの値に従って該当する処理が選択されて実行される。また、第2の飾り図柄制御プロセス処理では、表示状態に応じて第2の可変表示装置42における表示動作を所定の順序で制御するために、第2の表示制御プロセスフラグの値に従って該当する処理が選択されて実行される。第1及び第2の飾り図柄表示制御プロセス処理が終了すると、ステップS32の処理にリターンする。
図39と図40は、ステップS33のコマンド解析処理を示すフローチャートである。このコマンド解析処理を開始すると、CPU202は、まず、主基板11から受信した表示制御コマンドがあるか否かを確認する(ステップS601)。例えば、受信コマンドバッファに受信コマンドが格納されているなどして、受信コマンドがあることを確認したときには(ステップS601;Yes)、受信コマンドを読み出し(ステップS602)、そのコマンドが第1の左・中・右図柄指定コマンドB0XX(h),B1XX(h)及びB2XX(h)であるか否かを判別する(ステップS603)。
ステップS602の処理にて読み出した受信コマンドが第1の左・中・右図柄指定コマンドB0XX(h),B1XX(h)及びB2XX(h)であれば(ステップS603;Yes)、そのコマンドのEXTデータをRAM204に確保された飾り図柄用の第1の左・中・右図柄格納エリアに格納するとともに(ステップS604)、フラグメモリ214に設けられた第1の有効フラグをオン状態にセットする(ステップS605)。第1の左・中・右図柄指定コマンドB0XX(h),B1XX(h)及びB2XX(h)のEXTデータは、飾り図柄の図柄番号を示すデータとなっている。これに対して、ステップS602の処理にて読み出した受信コマンドが第1の左・中・右図柄指定コマンドB0XX(h),B1XX(h)及びB2XX(h)ではないときには(ステップS603;No)、そのコマンドが第2の左・中・右図柄指定コマンドC0XX(h),C1XX(h)及びC2XX(h)であるか否かを判別する(ステップS606)。
ステップS602の処理にて読み出した受信コマンドが第2の左・中・右図柄指定C0XX(h),C1XX(h)及びC2XX(h)であれば(ステップS606;Yes)、そのコマンドのEXTデータをRAM204に確保された飾り図柄用の第2の左・中・右図柄格納エリアに格納するとともに(ステップS607)、フラグメモリ214に設けられた第2の有効フラグをオン状態にセットする(ステップS608)。第2の左・中・右図柄指定コマンドC0XX(h),C1XX(h)及びC2XX(h)のEXTデータは、飾り図柄の図柄番号を示すデータとなっている。これに対して、ステップS602にて読み出した受信コマンドが第2の左・中・右図柄指定C0XX(h),C1XX(h)及びC2XX(h)ではないときには(ステップS606;No)、そのコマンドがそのコマンドが第1の可変表示開始コマンド90XX(h)であるか否かを判別する(ステップS609)。
ステップS602の処理にて読み出した受信コマンドが第1の可変表示開始コマンド90XX(h)であれば(ステップS609;Yes)、そのコマンドのEXTデータをRAM204に確保された第1の可変表示パターン格納エリアに格納してセーブするとともに(ステップS610)、フラグメモリ214に設けられた第1の可変表示開始受信フラグをオン状態にセットする(ステップS611)。これに対して、ステップS602にて読み出した受信コマンドが第1の可変表示開始コマンド90XX(h)ではないときには(ステップS609;No)、そのコマンドが第2の可変表示開始コマンド91XX(h)であるか否かを判別する(ステップS612)。
ステップS602の処理にて読み出した受信コマンドが第2の可変表示開始コマンド82XX(h)であれば(ステップS612;Yes)、そのコマンドのEXTデータをRAM204に確保された第2の可変表示パターン格納エリアに格納してセーブするとともに(ステップS613)、フラグメモリ214に設けられた第2の可変表示開始受信フラグをオン状態にセットする(ステップS614)。また、読み出した受信コマンドがその他の表示制御コマンド(例えば第1及び第2の飾り図柄確定コマンド)であるときには((ステップS612;No)、フラグメモリ214にて受信した表示制御コマンドに対応するコマンド受信フラグをセットし(ステップS615)、ステップS601の処理にリターンする。こうして全ての受信コマンドが読み出されると(ステップS601;No)、コマンド解析処理が終了する。
図41は、ステップS35の第1の飾り図柄表示制御プロセス処理を示すフローチャートである。この第1の飾り図柄表示制御プロセス処理において、CPU202は、フラグメモリ214に設けられている第1の表示制御プロセスフラグの値に基づいて、図41に示すステップS620〜S626の7個の処理のいずれかを選択する。以下に、ステップS620〜S626の各処理について説明する。
ステップS620の第1の可変表示開始コマンド受信待ち処理は、第1の表示制御プロセスフラグの値が初期値「0」のときに実行される処理である。この処理において、CPU202は、図42に示すように、まず、フラグメモリ214に設けられた第1の可変表示開始フラグがセットされているか否かを判別する(ステップS701)。上述したコマンド解析処理において、可変表示時間を特定可能な第1の可変表示開始コマンドA0XX(h)が受信コマンドバッファから読み出されたときには、第1の可変表示開始フラグがセットされる。
第1の可変表示開始フラグがセットされていないときには(ステップS701;No)そのまま第1の可変表示制御開始コマンド受信待ち処理を終了する。
また、ステップS701の処理にて第1の可変表示開始フラグがセットされているときには(ステップS701;Yes)、第1の表示制御プロセスフラグの値を表示制御設定処理に対応した値である「1」に更新する(ステップS702)。
ステップS621の第1の表示制御設定処理は、第1の表示制御プロセスフラグの値が「1」のときに実行される処理である。この処理において、CPU202は、RAM204の可変表示パターン記憶エリアにセーブされた可変表示パターンに応じた図柄表示制御パターンを選択決定し、図柄表示制御パターンテーブル220から読み出す。そして、第1の表示制御プロセスフラグの値を第1の可変表示開始前処理に対応した値である「2」に更新する。
ステップS622の第1の可変表示開始前処理は、第1の表示制御プロセスフラグの値が「2」のときに実行される処理である。この処理において、CPU202は、GCL205に指令を送り、第3の可変表示装置43の可変表示部にて飾り図柄を徐々に加速する態様で表示させて、飾り図柄の可変表示を開始させる。また、可変表示パターンに対応した総可変表示時間に相当するカウント初期値を、各種タイマ215に含まれる第3の可変表示時間タイマにセットしてカウントダウン動作を開始させることにより、可変表示時間の計測を開始させる。そして、第1の表示制御プロセスフラグの値を第1の可変表示中処理に対応する値である「3」に更新する。
ステップS623の第1の可変表示中処理は、第1の表示制御プロセスフラグの値が「3」のときに実行される処理である。この処理において、CPU202は、まず、図43に示すように、まず、フラグメモリ214に設けられた第3の可変表示時間タイマ停止フラグがオンになっているか否かを判別する(ステップS711)。第3の可変表示時間タイマ停止フラグがオフになっているときには(ステップS711;No)、第3の可変表示時間タイマのタイマ値を1減算してタイマ値の更新を行う(ステップS712)。
そして、更新された第3の可変表示時間タイマのタイマ値が「0」となっているか否かを判定する(ステップS713)。第3の可変表示時間タイマのタイマ値が「0」となった場合には(ステップS713;Yes)、各種タイマ215に含まれる第1の監視タイマに対して予め定められたカウント初期値を設定し(ステップS714)、その第1の監視タイマのカウントダウンをスタートさせると共に、第1の表示制御プロセスフラグの値を第1の飾り図柄停止待ち処理に対応する値である「4」に更新する(ステップS715)。一方、ステップS713の処理にて第3の可変表示時間タイマのタイマ値が「0」以外であると判定されたときには(ステップS713;No)、第1の表示制御プロセスフラグを更新することなく第1の可変表示中処理を終了する。
また、ステップS711の処理にて第3の可変表示時間タイマ停止フラグがオンになっているときには(ステップS711;Yes)、ステップS712〜S715の処理をスキップして、そのまま第1の可変表示中処理を終了する。これにより、第3の可変表示時間タイマ停止フラグがオンされてから再びオフされるまで、第3の可変表示時間タイマのタイマ値のカウントダウンを停止することができ、この結果、第3の可変表示装置43による飾り図柄の可変表示時間を、第1の可変表示装置41による特別図柄の可変表示時間と同様に、延長することができる。なお、第3の可変表示時間タイマのカウントが停止しているときに(ステップS711;Yes)、その旨を報知するためのメッセージを飾り図柄の可変表示に合成して表示するステップを配置してもよい。
図41に示すステップS624の第1の飾り図柄停止待ち処理は、第1の表示制御プロセスフラグの値が「4」のときに実行される処理である。この処理において、CPU202は、図44に示すように、まず、主基板11から送信された第1の飾り図柄確定コマンドD000(h)を表示制御コマンドとして受信したか否かを判別する(ステップS721)。なお、この第1の飾り図柄確定コマンドD000(h)は、前述のステップS302で送信の準備が行われ、その後、ステップS19で送信されるコマンドである。第1の飾り図柄確定コマンドD000(h)を受信していないときには(ステップS721;No)、第1の監視タイマがタイムアウトしたか否かを判別し(ステップS722)、タイムアウトしていなければ(ステップS722;No)、そのまま第1の飾り図柄停止待ち処理が終了する。
一方、第1の監視タイマがタイムアウトしたとき(ステップS722;Yes)、CPU202は、何らかの異常が発生したと判断して、第3の可変表示装置43上に所定のエラー画面を表示する制御を行う(ステップS723)。この後、ステップS727の処理へと進む。
また、ステップS721の処理にて第1の飾り図柄確定コマンドを受信したと判別したとき(ステップS721;Yes)、CPU202は、第3の可変表示装置43にて実行中である飾り図柄の可変表示を終了させ、各図柄における確定図柄を停止表示する制御を行い(ステップS724)、各図柄の表示結果が特定表示結果である大当りとなったか否かを判別する(ステップS725)。大当りではないときには(ステップS725;No)、ステップS727の処理に進み、大当りであるときには(ステップS725;Yes)、フラグメモリ214に設けられている第4の可変表示時間タイマ停止フラグをオン状態にセットする(ステップS726)。その後、CPU202は、ステップS728の処理へと進む。
ステップS727の処理において、CPU202は、第1の表示制御プロセスフラグの値を「0」に更新して、第1の飾り図柄停止待ち処理を終了する。また、ステップS728においては、第1の表示制御プロセスフラグの値を第1の大当り表示処理に対応する値である「5」に更新して、第1の飾り図柄停止待ち処理が終了する。
図41のステップS625の第1の大当り表示処理は、第1の表示制御プロセスフラグの値が「5」のときに実行される処理である。この処理において、CPU202は、第3の可変表示装置43を制御することにより、大当り遊技状態に応じた画像を表示する制御を行う。例えば、主基板11から送出された所定の大当りラウンド数指示コマンドに対応したラウンド数を、第3の可変表示装置43上に表示させることにより、遊技者に対して報知可能とする。そして、大当り遊技状態において実行されるラウンド遊技が最終ラウンド(例えば、16回目)になると、第1の表示制御プロセスフラグの値を第1の大当り終了表示処理に対応した値である「6」に更新する。
ステップS626の第1の大当り終了表示処理は、第1の表示制御プロセスフラグの値が「6」のときに実行される処理である。この処理において、CPU202は、図45に示すように、まず、主基板11から大当り終了コマンドE000(h)を受信したことに応答して、第3の可変表示装置43にて大当り遊技状態が終了したことを報知する演出表示の制御を行う(ステップS731)。また、CPU202は、フラグメモリ214に設けられている第4の可変表示時間タイマ停止フラグをクリアしてオフ状態にする(ステップS732)。これにより、フラグメモリ214に設けられた第4の可変表示時間タイマのタイマ値のカウントダウンが再開される。そして、大当り遊技状態が終了したことを報知する演出表示が終了すると、第1の表示制御プロセスフラグの値を「0」に更新する(ステップS733)。
図46は、ステップS36の第2の飾り図柄表示制御プロセス処理を示すフローチャートである。この第2の飾り図柄表示制御プロセス処理において、CPU202は、フラグメモリ214に設けられている第1の表示制御プロセスフラグの値に基づいて、ステップS630〜S636の7個の処理のいずれかを選択する。以下に、ステップS630〜S636の各処理について説明する。
ステップS630の第2の可変表示開始コマンド受信待ち処理は、第2の表示制御プロセスフラグの値が初期値「0」のときに実行される処理である。この処理において、CPU202は、図47に示すように、まず、フラグメモリ214に設けられた第2の可変表示開始フラグがセットされているか否かを判別する(ステップS801)。上述したコマンド解析処理において、可変表示時間を特定可能な第2の可変表示開始コマンドA1XX(h)が受信コマンドバッファから読み出されたときには、第2の可変表示開始フラグがセットされる。
第2の可変表示開始フラグがセットされていないときには(ステップS801;No)、そのまま第1の可変表示制御開始コマンド受信待ち処理を終了する。
また、ステップS801の処理にて第2の可変表示開始フラグがセットされているときには(ステップS801;Yes)、第2の表示制御プロセスフラグの値を表示制御設定処理に対応した値である「1」に更新する(ステップS802)。
図46のステップS631の第2の表示制御設定処理は、第2の表示制御プロセスフラグの値が「1」のときに実行される処理である。この処理において、CPU202は、RAM204の可変表示パターン記憶エリアにセーブされた可変表示パターンに応じた図柄表示制御パターンを選択決定し、図柄表示制御パターンテーブル220から読み出す。そして、第2の表示制御プロセスフラグの値を第2の可変表示開始前処理に対応した値である「2」に更新する。
図46のステップS632の第2の可変表示開始前処理は、第2の表示制御プロセスフラグの値が「2」のときに実行される処理である。この処理において、CPU202は、GCL205に指令を送り、第4の可変表示装置44の可変表示部にて飾り図柄を徐々に加速する態様で表示させて、飾り図柄の可変表示を開始させる。また、可変表示パターンに対応した総可変表示時間に相当するカウント初期値を、各種タイマ215に含まれる第4の可変表示時間タイマにセットしてカウントダウン動作を開始させることにより、可変表示時間の計測を開始させる。そして、第2の表示制御プロセスフラグの値を第2の可変表示中処理に対応する値である「3」に更新する。
図46のステップS633の第2の可変表示中処理は、第2の表示制御プロセスフラグの値が「3」のときに実行される処理である。この処理において、CPU202は、まず、図48に示すように、まず、フラグメモリ214に設けられた第4の可変表示時間タイマ停止フラグがオンになっているか否かを判別する(ステップS811)。第4の可変表示時間タイマ停止フラグがオフになっているときには(ステップS811;No)、第4の可変表示時間タイマのタイマ値を1減算してタイマ値の更新を行う(ステップS812)。
そして、更新された第4の可変表示時間タイマのタイマ値が「0」となっているか否かを判定する(ステップS813)。第4の可変表示時間タイマのタイマ値が「0」となった場合には(ステップS813;Yes)、各種タイマ215に含まれる第2の監視タイマに対して予め定められたカウント初期値を設定し(ステップS814)、その第2の監視タイマのカウントダウンをスタートさせると共に、第2の表示制御プロセスフラグの値を第2の飾り図柄停止待ち処理に対応する値である「4」に更新する(ステップS815)。一方、ステップS813の処理にて第4の可変表示時間タイマのタイマ値が「0」以外であると判定されたときには(ステップS813;No)、第2の表示制御プロセスフラグを更新することなく第2の可変表示中処理を終了する。
また、ステップS811の処理にて第4の可変表示時間タイマ停止フラグがオンになっているときには(ステップS811;Yes)、ステップS812〜S815の処理をスキップして、そのまま第2の可変表示中処理を終了する。これにより、第4の可変表示時間タイマ停止フラグがオンされてから再びオフされるまで、第4の可変表示時間タイマのタイマ値のカウントダウンを停止することができ、この結果、第4の可変表示装置44による飾り図柄の可変表示時間を、第2の可変表示装置42による特別図柄の可変表示時間と同様に、延長することができる。なお、第4の可変表示時間タイマのカウントが停止しているときに(ステップ8711;Yes)、その旨を報知するためのメッセージを飾り図柄の可変表示に合成して表示するステップを配置してもよい。
図46のステップS634の第2の飾り図柄停止待ち処理は、第2の表示制御プロセスフラグの値が「4」のときに実行される処理である。この処理において、CPU202は、図49に示すように、まず、主基板11から送信された第2の飾り図柄確定コマンドD100(h)を表示制御コマンドとして受信したか否かを判別する(ステップS821)。なお、この第2の飾り図柄確定コマンドD000(h)は、前述のステップS502で送信の準備が行われ、その後、ステップS19で送信されるコマンドである。第2の飾り図柄確定コマンドD100(h)を受信していないときには(ステップS821;No)、第2の監視タイマがタイムアウトしたか否かを判別し(ステップS822)、タイムアウトしていなければ(ステップS822;No)、そのまま第2の飾り図柄停止待ち処理が終了する。
一方、第2の監視タイマがタイムアウトしたとき(ステップS822;Yes)、CPU202は、何らかの異常が発生したと判断して、第4の可変表示装置44上に所定のエラー画面を表示する制御を行う(ステップS823)。この後、ステップS827の処理へと進む。
また、ステップS821の処理にて第2の飾り図柄確定コマンドを受信したと判別したとき(ステップS821;Yes)、CPU202は、第4の可変表示装置44にて実行中である飾り図柄の可変表示を終了させ、各図柄における確定図柄を停止表示する制御を行い(ステップS824)、各図柄の表示結果が特定表示結果である大当りとなったか否かを判別する(ステップS825)。大当りではないときには(ステップS825;No)、ステップS827の処理に進み、大当りであるときには(ステップS825;Yes)、フラグメモリ214に設けられている第3の可変表示時間タイマ停止フラグをオン状態にセットする(ステップS826)。その後、CPU202は、ステップS828の処理へと進む。
ステップS827の処理において、CPU202は、第2の表示制御プロセスフラグの値を「0」に更新して、第2の飾り図柄停止待ち処理を終了する。また、ステップS828においては、第2の表示制御プロセスフラグの値を第2の大当り表示処理に対応する値である「5」に更新して、第2の飾り図柄停止待ち処理が終了する。
図46のステップS635の第2の大当り表示処理は、第2の表示制御プロセスフラグの値が「5」のときに実行される処理である。この処理において、CPU202は、第4の可変表示装置44を制御することにより、大当り遊技状態に応じた画像を表示する制御を行う。例えば、主基板11から送出された所定の大当りラウンド数指示コマンドに対応したラウンド数を、第4の可変表示装置44上に表示させることにより、遊技者に対して報知可能とする。そして、大当り遊技状態において実行されるラウンド遊技が最終ラウンド(例えば、16回目)になると、第2の表示制御プロセスフラグの値を第2の大当り終了表示処理に対応した値である「6」に更新する。
図46のステップS636の第2の大当り終了表示処理は、第2の表示制御プロセスフラグの値が「6」のときに実行される処理である。この処理において、CPU202は、図50に示すように、まず、主基板11から大当り終了コマンドE000(h)を受信したことに応答して、第4の可変表示装置44にて大当り遊技状態が終了したことを報知する演出表示の制御を行う(ステップS831)。また、CPU202は、フラグメモリ214に設けられている第3の可変表示時間タイマ停止フラグをクリアしてオフ状態にする(ステップS832)。これにより、フラグメモリ214に設けられた第3の可変表示時間タイマのタイマ値のカウントダウンが再開される。そして、大当り遊技状態が終了したことを報知する演出表示が終了すると、第2の表示制御プロセスフラグの値を「0」に更新する(ステップS833)。
続いて、各可変表示装置41〜44における表示動作を制御する表示制御例について説明する。
ここでは、第1の可変表示装置41にて表示結果を通常大当りとする特図ゲームが開始された後、第2の可変表示装置42にて表示結果を確変大当りとする特図ゲームが開始された場合の表示制御例を説明する。
図51は、この場合の各可変表示装置41〜44における表示動作例を示すタイミングチャートであり、図52は、各可変表示装置41〜44における特別図柄及び飾り図柄の可変表示態様を示す図である。
この表示制御例では、第1の可変表示装置41による特図ゲームにて使用される可変表示パターンとして、可変表示パターン#21(リーチA通常大当り)が選択決定されている。主基板11のCPU103は、第1の可変表示装置41による特別図柄の可変表示を開始させると共に、第1の可変表示開始コマンドA0XX(h)を表示制御基板12に対して送出する(ステップS281)。このとき、CPU103は、選択決定した可変表示パターン#21に従って、第1の可変表示装置41の左、中、右可変表示部に表示されている特別図柄に対して、プロセスaによる加速表示を開始させる。そして、プロセスaにより全図柄が所定速度まで加速した時点で、プロセスbによる一定速表示が行われる。
そして、表示制御基板12のCPU202は、主基板11から送出された第1の可変表示開始コマンドA0XX(h)を受信したことに応答して(図43、ステップS701;Yes)、GCL205に対して所定の描画命令を送出する等して、第3の可変表示装置43において、飾り図柄の可変表示を開始させる(ステップS622)。このとき、GCL205は、CPU202からの描画命令に従った画像処理を実行し、第3の可変表示装置43の左、中、右可変表示部に表示されている飾り図柄に対して、プロセスaによる加速表示を開始させる。そして、プロセスaにより全図柄が所定速度まで加速した時点で、プロセスbによる一定速表示が行われる。
これにより、第1の可変表示装置41では、図52(A)、(B)に示すように、タイミングt10において、停止表示されていた特別図柄の可変表示が開始されると共に、第3の可変表示装置43では、停止表示されていた飾り図柄の可変表示が開始される。
その後、第1の可変表示装置41による特別図柄の可変表示中に、第2の可変入賞球装置62に遊技球が入賞して、第2の特別図柄保留メモリ112の始動入賞記憶数が最大値である4に達すると、表示制御基板12に対して第2の報知演出終了コマンド9100(h)が送出される。
そして、ステップS131及びS132の処理にて第2の可変表示装置42による特図ゲームの表示結果を確変大当りとする旨の決定がなされ(ステップS426;Yes、ステップS443;Yes)、第2の可変表示装置42による特図ゲームにて使用される可変表示パターンとして、可変表示パターン#21(リーチA大当り)が選択決定される。
主基板11のCPU103は、この選択決定した可変表示パターン#21に従って、第2の可変表示装置42による特別図柄の可変表示を開始させると共に、第2の可変表示開始コマンドA1XX(h)を表示制御基板12に対して送出する。このとき、CPU103は、選択決定した可変表示パターンに従って、第1の可変表示装置41の左、中、右可変表示部に表示されている特別図柄に対して、プロセスaによる加速表示を開始させる。そして、プロセスaにより全図柄が所定速度まで加速した時点で、プロセスbによる一定速表示が行われる。
表示制御基板12のCPU202は、主基板11から送出された第2の可変表示開始コマンドA1XX(h)を受信したことに応答して、GCL205に対して所定の描画命令を送出する等して、第4の可変表示装置44において、GCL205に対して所定の描画命令を送出する等して、第4の可変表示装置44において、飾り図柄の可変表示を開始させる(ステップS632)。このとき、GCL205は、CPU202からの描画命令に従った画像処理を実行し、第4の可変表示装置44の左、中、右可変表示部に表示されている飾り図柄に対して、プロセスaによる加速表示を開始させる。そして、プロセスaにより全図柄が所定速度まで加速した時点で、プロセスbによる一定速表示が行われる。
これにより、第2の可変表示装置42では、図52(C)に示すように、タイミングt11において、特別図柄の可変表示が開始され、第4の可変表示装置44では、飾り図柄の可変表示が開始される。その後、第1の可変表示装置41と第3の可変表示装置43とでは、図52(D)及び(E)に示すように、左図柄、右図柄の順で仮停止表示がなされる。
そして、タイミングt10から総可変表示時間T20後のタイミングt12において、主基板11のCPU103は、第1の可変表示装置41による特別図柄の可変表示を終了させ、通常大当り図柄を導出表示すると共に(ステップS301)、第2の飾り図柄確定コマンドD1XX(h)を表示制御基板12に対して送出する(ステップS302)。また、CPU103は、第2の可変表示時間タイマ停止フラグをオンにセットし、第2の可変表示装置42による特別図柄の可変表示時間の計測を停止する。
一方、表示制御基板12のCPU202は、タイミングt12において、第3の可変表示装置43にて通常大当り図柄を導出表示させ、主基板11から第2の飾り図柄確定コマンドD1XXを受信したことに応答して、プロセスcによる完全に停止した状態で表示する(ステップS724)。また、CPU103は、第4の可変表示時間タイマ停止フラグをオンにセットして(ステップS726)、第4の可変表示装置44による飾り図柄の可変表示時間の計測を停止する。
これにより、第1の可変表示装置41と第3の可変表示装置43とでは、図52(F)に示すように、通常大当り図柄が確定表示され、パチンコ遊技機1は、図52(G)に示すように、大当り遊技状態へと移行する。この間、第2の可変表示装置42と第4の可変表示装置44とでは、第2の可変表示時間タイマのタイマ値と第4の可変表示時間タイマのタイマ値とのカウントダウンが停止されて、プロセスbによる一定速表示が実行され続ける。また、図52(G)に示すように、第3の可変表示装置44には、変動時間の計測を停止している旨の表示(図では、「一時停止中」)が適宜表示される。
そして、大当り遊技状態が終了するタイミングt13において、主基板11のCPU103は、大当り終了コマンドE000(h)を表示制御基板12に対して送出する(ステップS321)。また、CPU103は、第2の可変表示時間タイマ停止フラグをクリアしてオフし(ステップS322)、第2の可変表示装置42による特別図柄の可変表示時間の計測を再開する。
一方、表示制御基板12のCPU202は、第4の可変表示時間タイマ停止フラグをクリアしてオフし(ステップS732)、第4の可変表示装置44による特別図柄の可変表示時間の計測を再開する。
その後、第2の可変表示装置42と第4の可変表示装置44とでは、図52(I)及び(J)に示すように、左図柄、右図柄の順で仮停止表示がなされる。そして、タイミングt14において、主基板11のCPU103は、第2の可変表示装置42による特別図柄の可変表示を終了させ、確変大当り図柄を導出表示させると共に(ステップS501)、第2の飾り図柄確定コマンドD1XX(h)を表示制御基板12に対して送出する(ステップS502)。
また、表示制御基板12のCPU202は、タイミングt14において、第4の可変表示装置44にて確変大当り図柄を導出表示させ、主基板11から第2の飾り図柄確定コマンドD0XXを受信したことに応答して、プロセスcによる完全に停止した状態で表示する(ステップS824)。
これにより、第2の可変表示装置42と第4の可変表示装置44とでは、図52(K)に示すように、確変大当り図柄が確定表示され、パチンコ遊技機1は、大当り遊技状態へと移行し、終了後、確率向上状態へと移行する。
以上説明したように、この実施の形態によれば、第1の可変表示装置41での特図ゲームでの大当り判定に使用するランダムR1と、第2の可変表示装置42における特図ゲームでの大当り判定に使用するランダムR1とを、図11に示す構成のランダムカウンタ113で取得するようにした。この構成のランダムカウンタ113によれば、第1第2の普通可変入賞球装置61と62からの第1と第2の始動入賞信号SSAとSSBに関して、カウンタ1203の出力データをラッチするタイミングが必ず異なるように、第1のラッチ信号SLAと第2のラッチ信号SLBの出力タイミングを調整している。従って、両特図ゲームで、同一の乱数値を取り込んだり、乱数が同期する等の問題が発生せず、適切なランダム性を有して大当り状態が成立し、遊技の興趣を高めることができる。
第1の可変表示装置41による特別図柄の可変表示の実行中に、第2の可変表示装置42にて大当り図柄が導出表示されたとき、CPU103は、第1の可変表示時間タイマのタイマ値のカウントダウンを停止し、この大当り図柄が導出表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了すると、タイマ値のカウントダウンを再開する。このようにして、CPU103は、第2の可変表示装置42にて大当り図柄が導出表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了するまで、第1の可変表示装置41による特別図柄の可変表示を継続したまま、可変表示時間を延長する。これにより、第1の可変表示装置41にて大当り図柄が導出表示されたことに基づく大当り遊技状態と、第2の可変表示装置42にて大当り図柄が導出表示されたことに基づく大当り遊技状態と、が同時期に発生することを防止することができる。このため、遊技者に強烈なインパクトを与えて著しい射幸心を煽ることを防止することができる。
また、第2の可変表示装置42による特別図柄の可変表示が大当り状態になるまでは、第1の可変表示装置41による特別図柄の可変表示が通常に実行されるため、第2の示装置42での可変表示が大当りとなることが遊技者に悟られづらく、興趣を高めることができる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。
例えば、上記実施の形態においては、第1のラッチクロック信号S2Aと第2のラッチクロック信号S2Bとを同一の周期で位相が180°異なる信号としたが、第1と第2のラッチクロック信号S2AとS2Bとの周期やデューティは、カウンタ1203がカウント値データを更新してから次に更新するまでの各期間中に、ラッチクロック信号SLA、SLBの立ち上がり(ラッチタイミング信号)が1回のみ発生するならば、任意である。
また、図11の構成では、カウンタ1203のカウント値をCPU103のI/Oポートに直接取り込む例を示したが、図53に示すように、CPU103の外部にラッチ回路を配置し、ラッチ回路に一旦格納した乱数値をCPU103に取り込むようにしてもよい。
この例では、CPU103は、図21の第1の入賞処理のステップS203で、ラッチ信号SLAを出力して、カウンタ1203の出力している数値データを第1のラッチ回路1205にラッチさせ、続いて、第1のラッチ回路1205の記憶データをランダムR1として、取り込み、第1の特図保留メモリ111に格納する(ステップS204)。また、CPU103は、図30の第2の入賞処理のステップS403で、ラッチ信号SLBを出力して、カウンタ1203の出力している数値データを第2のラッチ回路1206にラッチさせ、続いて、第2のラッチ回路1206の記憶データをランダムR1として、取り込み、第2の特図保留メモリ112に格納する(ステップ404)。
また、CPU103は、図20のステップS102で、第1の入賞口スイッチ70Aがオンである(第1の始動入賞信号SSAがオンである)と判別したときに、ラッチ信号SLAを出力して、カウンタ1203の出力している数値データを第1のラッチ回路1205にラッチさせ、続いて、第1の入賞処理で、保留数が4未満であるとの条件を満足したとき(ステップS201;No)に、第1のラッチ回路1205の記憶データをランダムR1として取り込み(ステップS203)、第1の特図保留メモリ111に格納する(ステップS204)、ようにしてもよい。同様に、CPU103は、図29のステップS122で、第2の入賞口スイッチ70Bがオンである(第2の始動入賞信号SSBがオンである)と判別したときに、ラッチ信号SLBを出力して、カウンタ1203の出力している数値データを第2のラッチ回路1206にラッチさせ、続いて、第2の入賞処理で、保留数が4未満であるとの条件を満足したとき(ステップS401;No)に、第1のラッチ回路1205の記憶データをランダムR1として取り込み(ステップS403)、第2の特図保留メモリ111に格納する(ステップ404)、ように構成してもよい。
第1と第2のラッチ回路1205、1206としては、例えば、図55に示すような構成を採用することができる。 図示するように、第1と第2のラッチ回路1205、1206は、それぞれ、2個のAND回路1301,1303と、2個のNOT回路1302,1304と、16個のフリップフロップ回路1311〜1326と、16個のOR回路1331〜1346と、から構成されている。
AND回路1301の入力端子は、CPU103の出力ポートとNOT回路1304の出力端子とに接続され、その出力端子は、NOT回路1302の入力端子とフリップフロップ回路1311〜1326のクロック端子Clk1〜Clk16とに接続されている。NOT回路1302の入力端子は、AND回路1301の出力端子に接続され、出力端子は、AND回路1303の一方の入力端子に接続されている。
AND回路1303の入力端子は、NOT回路1302の出力端子とCPU103の出力ポートとに接続され、出力端子は、NOT回路1304の入力端子に接続されている。NOT回路1304の入力端子は、AND回路1303の出力端子に接続され、出力端子は、AND回路1301の一方の入力端子とOR回路1331〜1338の各々の一方の入力端子とに接続されている。
フリップフロップ回路1311〜1326は、Dフリップフロップから構成され、各入力端子D1〜D16は、カウンタ1203の出力端子に接続され、カウント値Cを構成する16ビットのいずれかのビットデータが供給されている。フリップフロップ回路1311〜1326のクロック端子Clk1〜Clk16は、AND回路1301の出力端子に接続され、出力端子Q1〜Q16は、OR回路1331〜1346の各々の他方の入力端子に接続されている。
OR回路1331〜1346の入力端子は、NOT回路1304の出力端子とフリップフロップ回路1311〜1326のうちの対応するものの出力端子とに接続され、出力端子は、CPU103の入力ポートに接続されている。
この構成において、初期状態では、ラッチ信号SLA(又はSLB)と読出制御信号SRCA(又はSRCB)は共にローレベルである。ANDゲート1301の出力はローレベル、NOT回路1302の出力はハイレベル、ANDゲート1303の出力はローレベル、NOT回路1304の出力はハイレベルとなり、ORゲート1331〜1346は全てハイレベルの信号を出力する。この状態で、始動入賞が発生して、第1の始動入賞信号SSAがハイレベルになり、CPU103がラッチ信号SLA(又はSLB)をハイレベルにすると、ANDゲート1301の出力もハイレベルになり、各フリップフロップ1311〜1326は、カウント値(乱数値)の対応するビットC1〜C16をラッチする。一方、NOT回路1302の出力は、ローレベルとなる。従って、第1のラッチ信号SLA(又はSLB)がハイベルの間は、CPU103からの読出制御信号SRCA(又はSRCB)は受け付けられない。従って、Dフリップフロップ1311〜1326がカウント値を更新している間に、CPU103が、更新中の不安定(不完全)な乱数値を読み出すことはない。
一方、初期状態(第1の始動入賞信号SSAと読出制御信号SRCAは共にローレベル)において、CPU103が乱数値を読み出すために、読出制御信号SRCA(又はSRCB)をハイレベルにすると、NOT回路1304の出力がローベルとなって、ORゲート1331〜1346は、フリップフロップ1311〜1326の出力データ(記憶値)をそのままCPU103のI/Oポートに出力する。また、ANDゲート1301の一方の入力がローレベルとなるため、ANDゲート1301は、始動入賞信号SLA(又はSLB)を受け付けなくなる。従って、CPU103が読出制御信号SRCA(又はSRCB)をハイベルにして乱数値を読み出している間に、乱数値が更新されるという事態が起こらず、乱数値を安定して読み出すことができる。
なお、第1の特図ゲーム用と第2の特図ゲーム用とで、ラッチ回路を別々に配置する必要はない。例えば、図54に示すように、1つのラッチ回路1207を配置し、ラッチ信号SLAとSLBの論理和をOR回路1208で取って、ラッチ信号としてラッチ回路1207に供給するようにしてもよい。
この例でも、CPU103は、図21の第1の入賞処理のステップS203で、ラッチ信号SLAを出力して、カウンタ1203の出力をラッチ回路1207にラッチさせ、続いて、その記憶データをランダムR1として、取り込み、第1の特図保留メモリ111に格納する(ステップS204)。また、CPU103は、図30の第2の入賞処理のステップS403で、ラッチ信号SLBを出力して、カウンタ1203の出力をラッチ回路1207にラッチさせ、続いて、この記憶データをランダムR1として、取り込み、第2の特図保留メモリ112に格納する(ステップS404)。また、CPU103は、図20のステップS102で、第1の入賞口スイッチ70Aがオンであると判別したときに、ラッチ信号SLAを出力して、カウンタ1203の出力をラッチ回路1207にラッチさせ、続いて、第1の入賞処理で、保留数が4未満であるとの条件を満足したとき(ステップS201;No)に、ラッチ回路1207の記憶データをランダムR1として取り込み(ステップS203)、第1の特図保留メモリ111に格納する(ステップS204)、ようにしてもよい。同様に、図29のステップS122で、第2の入賞口スイッチ70Bがオンである(第2の始動入賞信号SSBがオンである)と判別したときに、ラッチ信号SLBを出力して、カウンタ1203の出力をラッチ回路1207にラッチさせ、続いて、第2の入賞処理で、保留数が4未満であるとの条件を満足したとき(ステップS401;No)に、ラッチ回路1207の記憶データをランダムR1として取り込み(ステップS403)、第2の特図保留メモリ111に格納する(ステップ404)。
上記実施の形態では、CPU103に割込信号SIが1回出力される度に、図6に示す遊技制御割込処理を実行したが、例えば、割込信号SIの入力数をCPU103の内部カウンタでカウントし、一定数(n)をカウントする度に、内部割込を発生させて、図19に示す遊技制御割込処理を実行するようにしてもよい。このような構成とすれば、例えば、クロック信号S0を高周波数として、カウンタ1203のカウント値を高速に更新しつつ、所定時間(カウンタの更新周期のn倍、例えば、2msec)を計測する毎に、図19の遊技制御割込処理を実行するように構成することができ、より好適な乱数を生成することができる。
このような処理を実行するためには、例えば、以下のように構成すればよい。
RAM102上に、割込回数カウンタを配置する。また、図56のフローチャートに示すように、割込信号SIが供給される度に、割込回数カウンタのカウント値を+1し(アップカウンタの場合、ダウンカウンタの場合、例えば、−1)(ステップS1100)、続いて、カウント値が所定値に達しているか否か、すなわち、前回の割込遊技制御処理(図19)の実行から所定時間(割込処理周期;例えば、2ms)が経過しているか否かを判別する(ステップS1101)。割込回数カウンタのカウント値が所定値に達していれば、割込回数カウンタのカウント値を初期値に設定した後(ステップS1102)、割込制御処理を起動し、メイン処理にリターンする。なお、ステップS1102で、カウント値が所定値に達していないと判断された場合には、そのまま、今回の処理を終了し、メイン処理にリターンする。
また、例えば、CPU103とカウントクロック信号生成回路1202とに、例えば、20MHz程度の周波数の動作クロック信号f0を供給し、カウンタ1203のカウント値(数値データ)を高速に更新しつつ、CPU103でクロック信号f0を所定パルス数カウントして一定期間が経過する度に図19の遊技制御割込処理を実行するようにしてもよい。
また、カウンタ1203の更新用の発振回路と、CPU103用の発振回路とを別個の回路で構成することも可能である。なお、この場合でも、CPU103が、ラッチ信号SLA、SLBを生成するタイミングは、カウンタ1203の出力データが安定しているタイミングが望ましい。
図11,図53,図54の回路構成では、第1と第2の入賞口スイッチ70A、70Bの出力する第1と第2の始動入賞信号SSAとSSBを直接CPU103に供給している。このような構成では、大当りとするか否かを決定する契機(トリガ)となる始動入賞信号に手を加えていないので、遊技者に不信感を与えることがない。ただし、このような構成では、ノイズなどにより第1の始動入賞信号SSAや第2の始動入賞信号SSBが一瞬アクティブレベルになった場合(ひげが生じた場合)に、誤って「入賞」と判断する虞がある。このような問題を防止するためには、例えば、図57に示すように、タイマ回路1177を配置し、第1又は第2の始動入賞信号SSA又はSSBが一定期間継続した場合のみ、CPU103に第1又は第2の始動入賞信号SSA又はSSBを供給するようにしてもよい。
具体的には、図57に示すタイマ回路1177は、第1と第2の入賞口スイッチ70A又は70Bから第1又は第2の始動入賞信号SSA又はSSBが入力されている時間を、基準クロック信号生成回路1201からの任意のクロック信号を用いて計測し、計測した時間が所定の時間(例えば3ms)になったとき、第1又は第2の始動入賞信号SSA又はSSBをCPU103に出力する。
タイマ回路1177は、例えばアップカウンタ又はダウンカウンタによって構成され、ハイレベルの信号が入力されたことに応答して起動する。タイマ回路1177は、入力がハイレベルとなっている間、基準クロック信号生成回路1201から順次入力される、例えば、基準クロック信号S0をアップカウント又はダウンカウントする。そして、アップカウント又はダウンカウントしたカウント値が、例えば、3msに対応する値となったとき、タイマ回路1177は、第1又は第2の始動入賞信号SSA又はSSBをCPU103に出力する。
また、例えば、図58、図59に示す手法により一定時間第1又は第2の始動入賞信号SSA又はSSBが継続した場合に、入賞があったと判断するようにしてもよい。まず、図58(A)に示すように、RAM102内に、第1の始動入賞信号SSAの継続時間をカウントするための第1の始動入賞カウンタ1113Aと、第2の始動入賞信号SSBの継続時間をカウントするための第2の始動入賞カウンタ1113Bとを配置する。
続いて、図19に示す遊技制御割込処理(タイマ割込処理)のスイッチ処理(ステップS11)において、第1の始動入賞信号SSAがハイレベル(アクティブレベル)であれば、第1の始動入賞カウンタ1113Aのカウント値を+1し(ステップS1001)、第1の始動入賞信号SSAがローレベル(インアクティブレベル)であれば、第1の始動入賞カウンタ1113Aのカウント値をリセットする(ステップS1002)。
さらに、第2の始動入賞信号SSBがハイレベル(アクティブレベル)であれば、第2の始動入賞カウンタ1113Bのカウント値を+1し(ステップS1003)、第2の始動入賞信号SSBがローレベル(インアクティブレベル)であれば、第2の始動入賞カウンタ1113Bのカウント値をリセットする(ステップS1004)。
そして、図59(A)に示すように、図20に示す第1の特別図柄プロセス処理で、ステップS101に代えて、第1の始動入賞カウンタ1113Aのカウント値が、例えば、2以上であるか否か、すなわち、第1の始動入賞信号SSAが割り込み処理2回分の期間(2ms)継続したか否かを判別し(ステップS101A)、2以上であると判別した場合にのみ(ステップS101A;Yes)、ステップS102の第1の入賞処理を実行し、2未満の場合(ステップS101A;No)、入賞処理をスキップするようにすればよい。
同様に、図59(B)に示すように、図29に示す第2の特別図柄プロセス処理で、ステップS121に代えて、第2の始動入賞カウンタ1113Bのカウント値が、例えば、2以上であるか否か、すなわち、第1の始動入賞信号SSAが割り込み処理2回分の期間(2ms)継続したか否かを判別し(ステップS121A)、2以上であると判別した場合にのみ(ステップS121A;Yes)、ステップS102の第1の入賞処理を実行し、2未満の場合(ステップS121A;No)、入賞処理をスキップするようにすればよい。
なお、ステップS101A、ステップS121Aで比較の対象とする数値は、始動入賞信号SSA,SSBの継続時間等に基づいて、1回の始動入賞で繰り返してカウンタ1203のカウント値を乱数値として取り込むことの無い程度の継続時間に設定される。また、入賞処理S102,S122のなかで、第1と第2の始動入賞カウンタ111Aと1113Bのカウント値を適宜クリアする処理を行う。
さらに、上記実施の形態において、第1及び第2の可変表示装置41及び42のうち、一方の可変表示装置にて大当り図柄が導出表示されて大当り遊技状態が開始した後、この大当り遊技状態が終了するまでの間、他方の可変表示装置では、特別図柄及び飾り図柄が、一定速可変表示されていた。しかしながら、本発明は、これに限定されず、この間、他方の可変表示装置にハズレ図柄を一時停止表示しておいてもよい。
この変形例において、遊技制御用マイクロコンピュータ100のフラグメモリ118には、第1及び第2の可変表示時間タイマ停止フラグに代えて、第1及び第2の可変表示一時停止フラグ、第1及び第2の一時停止表示中フラグ、及び第1及び第2の可変表示再開フラグが設けられている。
第1の可変表示一時停止フラグは、第1の可変表示装置41による特図ゲームの実行中に、第2の可変表示装置42にて大当り図柄が導出表示されたときに、オン状態にセットされ、第1の可変表示装置41による特別図柄の可変表示が一時停止されて、ハズレ図柄の停止表示が開始されたときに、クリアされてオフ状態となる。第2の可変表示一時停止フラグは、第2の可変表示装置42による特図ゲームの実行中に、第1の可変表示装置41にて大当り図柄が導出表示されたときに、オン状態にセットされ、第2の可変表示装置42による特別図柄の可変表示が一時停止されて、ハズレ図柄の停止表示が開始されたときに、クリアされてオフ状態となる。
第1の一時停止表示中フラグは、第1の可変表示装置41による特別図柄の可変表示が一時停止されて、ハズレ図柄の停止表示が開始されたときに、オン状態にセットされ、第1の可変表示装置41による特別図柄の可変表示が再開されたときに、クリアされてオフ状態となる。第2の一時停止表示中フラグは、第2の可変表示装置42による特別図柄の可変表示が一時停止されて、ハズレ図柄の停止表示が開始されたときに、オン状態にセットされ、第2の可変表示装置42による特別図柄の可変表示が再開されたときに、クリアされてオフ状態となる。
第1の可変表示再開フラグは、第2の可変表示装置42に大当り図柄が導出表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了したときに、オン状態にセットされ、第1の可変表示装置41による特別図柄の可変表示が再開されたときに、クリアされてオフ状態となる。第2の可変表示再開フラグは、第1の可変表示装置41に大当り図柄が導出表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了したときに、オン状態にセットされ、第2の可変表示装置42による特別図柄の可変表示が再開されたときに、クリアされてオフ状態となる。
また、表示制御基板12のフラグメモリ214には、第3及び第4の可変表示時間タイマ停止フラグに代えて、第3及び第4の可変表示一時停止フラグ、第3及び第4の一時停止表示中フラグ、及び第3及び第4の可変表示再開フラグが設けられている。
第3の可変表示一時停止フラグは、第3の可変表示装置43による特図ゲームの実行中に、第4の可変表示装置44にて大当り図柄が導出表示されたときに、オン状態にセットされ、第3の可変表示装置43による飾り図柄の可変表示が一時停止されて、ハズレ図柄の停止表示が開始されたときに、クリアされてオフ状態となる。第4の可変表示一時停止フラグは、第4の可変表示装置44による特図ゲームの実行中に、第3の可変表示装置43にて大当り図柄が導出表示されたときに、オン状態にセットされ、第4の可変表示装置44による飾り図柄の可変表示が一時停止されて、ハズレ図柄の停止表示が開始されたときに、クリアされてオフ状態となる。
第3の一時停止表示中フラグは、第3の可変表示装置43による飾り図柄の可変表示が一時停止されて、ハズレ図柄の停止表示が開始されたときに、オン状態にセットされ、第3の可変表示装置43による飾り図柄の可変表示が再開されたときに、クリアされてオフ状態となる。第4の一時停止表示中フラグは、第4の可変表示装置44による飾り図柄の可変表示が一時停止されて、ハズレ図柄の停止表示が開始されたときに、オン状態にセットされ、第4の可変表示装置44による飾り図柄の可変表示が再開されたときに、クリアされてオフ状態となる。
第3の可変表示再開フラグは、第4の可変表示装置44に大当り図柄が導出表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了したときに、オン状態にセットされ、第3の可変表示装置43による飾り図柄の可変表示が再開されたときに、クリアされてオフ状態となる。第4の可変表示再開フラグは、第3の可変表示装置43に大当り図柄が導出表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了したときに、オン状態にセットされ、第4の可変表示装置44による飾り図柄の可変表示が再開されたときに、クリアされてオフ状態となる。
図60は、この場合における第1の可変表示制御処理を示すフローチャートである。この第1の可変表示制御処理において、CPU103は、まず、フラグメモリ118に設けられた第1の一時停止表示中フラグがオンになっているか否かを判別する(ステップS1291)。
第1の一時停止表示中フラグがオフになっているときには(ステップS1291;No)、続いて、フラグメモリ118に設けられた第1の可変表示一時停止フラグがオンとなっているか否かを判別する(ステップS1292)。第1の可変表示一時停止フラグがオフとなっているときには(ステップS1292;No)、ステップS1298の処理へと進む。一方、第1の可変表示一時停止フラグがオンとなっているときには(ステップS1292;Yes)、第1の可変表示装置41による特別図柄の可変表示を停止して、ハズレ図柄の一時停止表示を開始する(ステップS1293)。その後、CPU103は、第1の可変表示一時停止フラグをクリアしてオフすると共に、第1の一時停止表示中フラグをオンにセットする(ステップS1294)。
また、ステップS1291の処理にて、第1の一時停止表示中フラグがオンになっているときには(ステップS1291;Yes)、続いて、フラグメモリ118に設けられた第1の可変表示再開フラグがオンとなっているか否かを判別する(ステップS1295)。一方、第1の可変表示再開フラグがオンとなっているときには(ステップS1295;Yes)、第1の可変表示装置41による特別図柄の可変表示を再開すると共に(ステップS1296)、第1の可変表示再開フラグと第1の一時停止表示中フラグとをクリアしてオフする(ステップS1297)。
その後、CPU103は、第1の可変表示時間タイマのタイマ値を1減算してタイマ値の更新を行う(ステップS1298)。そして、更新された第1の可変表示時間タイマのタイマ値が「0」となっているか否かを判定する(ステップS1299)。第1の可変表示時間タイマのタイマ値が「0」となった場合には(ステップS1299;Yes)、第1の特別図柄プロセスフラグの値を可変表示停止時処理に対応した値である「5」に更新する(ステップS1300)。一方、ステップS1299の処理にて第1の可変表示時間タイマのタイマ値が「0」以外であると判定されたときには(ステップS1299;No)、第1の特別図柄プロセスフラグを更新することなく第1の可変表示制御処理を終了する。
また、ステップS1295の処理にて第1の可変表示再開フラグがオフとなっているときには(ステップS1295;No)、ステップS1296〜S1300の処理をスキップして、そのまま第1の可変表示制御処理を終了する。これにより、第1の一時停止表示中フラグがオンされてから再びオフされるまで、第1の可変表示時間タイマのタイマ値のカウントダウンを停止することができると共に、この間、第1の可変表示装置41にてハズレ図柄の一時停止表示を行うことができる。
図61は、この場合における第1の可変表示停止時処理を示すフローチャートであり、図62は、第1の大当り終了処理を示すフローチャートである。この第1の可変表示停止時処理において、CPU103は、ステップS303の処理にて第1の大当り状態フラグがオンとなっているとき(ステップS303;Yes)、第2の可変表示時間タイマ停止フラグに代えて、第2の可変表示一時停止フラグをオンにセットする(ステップS1311)。また、第1の大当り終了処理において、CPU103は、に示すように、第2の可変表示時間タイマ停止フラグをクリアしてオフする代わりに、第2の可変表示再開フラグをオンにセットする(ステップS1322)。
図63は、この場合における第2の可変表示制御処理を示すフローチャートである。この第2の可変表示制御処理において、CPU103は、フラグメモリ118に設けられた第2の一時停止表示中フラグがオンになっているか否かを判別する(ステップS1491)。
第2の一時停止表示中フラグがオフになっているときには(ステップS1491;No)、続いて、フラグメモリ118に設けられた第2の可変表示一時停止フラグがオンとなっているか否かを判別する(ステップS1492)。第2の可変表示一時停止フラグがオフとなっているときには(ステップS1492;No)、ステップS1498の処理へと進む。一方、第2の可変表示一時停止フラグがオンとなっているときには(ステップS1492;Yes)、第2の可変表示装置42による特別図柄の可変表示を停止して、ハズレ図柄の一時停止表示を開始する(ステップS1493)。その後、CPU103は、第2の可変表示一時停止フラグをクリアしてオフすると共に、第2の一時停止表示中フラグをオンにセットする(ステップS1494)。
また、ステップS1491の処理にて、第2の一時停止表示中フラグがオンになっているときには(ステップS1491;Yes)、続いて、フラグメモリ118に設けられた第2の可変表示再開フラグがオンとなっているか否かを判別する(ステップS1495)。一方、第2の可変表示再開フラグがオンとなっているときには(ステップS1495;Yes)、第2の可変表示装置42による特別図柄の可変表示を再開すると共に(ステップS1496)、第2の可変表示再開フラグと第2の一時停止表示中フラグとをクリアしてオフする(ステップS1497)。
その後、CPU103は、第2の可変表示時間タイマのタイマ値を1減算してタイマ値の更新を行う(ステップS1498)。そして、更新された第2の可変表示時間タイマのタイマ値が「0」となっているか否かを判定する(ステップS1499)。第2の可変表示時間タイマのタイマ値が「0」となった場合には(ステップS1499;Yes)、第2の特別図柄プロセスフラグの値を可変表示停止時処理に対応した値である「5」に更新する(ステップS1500)。一方、ステップS1499の処理にて第2の可変表示時間タイマのタイマ値が「0」以外であると判定されたときには(ステップS1499;No)、第2の特別図柄プロセスフラグを更新することなく第2の可変表示制御処理を終了する。
また、ステップS1495の処理にて第2の可変表示再開フラグがオフとなっているときには(ステップS1495;No)、ステップS1496〜S1500の処理をスキップして、そのまま第2の可変表示制御処理を終了する。これにより、第2の一時停止表示中フラグがオンされてから再びオフされるまで、第2の可変表示時間タイマのタイマ値のカウントダウンを停止することができると共に、この間、第2の可変表示装置42にてハズレ図柄の一時停止表示を行うことができる。
図64は、この場合における第2の可変表示停止時処理を示すフローチャートであり、図65は、第2の大当り終了処理を示すフローチャートである。この第2の可変表示停止時処理において、CPU103は、ステップS503の処理にて第2の大当り状態フラグがオンとなっているとき(ステップS503;Yes)、第1の可変表示時間タイマ停止フラグに代えて、第1の可変表示一時停止フラグをオンにセットする(ステップS1511)。また、第2の大当り終了処理において、CPU103は、第1の可変表示時間タイマ停止フラグをクリアしてオフする代わりに、第1の可変表示再開フラグをオンにセットする(ステップS1522)。
図66は、この場合における第1の可変表示中処理を示すフローチャートである。この第3の可変表示中処理において、CPU202は、まず、フラグメモリ214に設けられた第3の一時停止表示中フラグがオンになっているか否かを判別する(ステップS1711)。
第3の一時停止表示中フラグがオフになっているときには(ステップS1711;No)、続いて、フラグメモリ214に設けられた第3の可変表示一時停止フラグがオンとなっているか否かを判別する(ステップS1712)。第3の可変表示一時停止フラグがオフとなっているときには(ステップS1712;No)、ステップS1718の処理へと進む。一方、第3の可変表示一時停止フラグがオンとなっているときには(ステップS1712;Yes)、第3の可変表示装置43による飾り図柄の可変表示を停止して、ハズレ図柄の一時停止表示を開始する(ステップS1713)。また、必要に応じて、カウントが中断している旨を報知するためのメッセージの合成表示を開始する。
その後、CPU202は、第3の可変表示一時停止フラグをクリアしてオフすると共に、第3の一時停止表示中フラグをオンにセットする(ステップS1714)。
また、ステップS1711の処理にて、第3の一時停止表示中フラグがオンになっているときには(ステップS1711;Yes)、続いて、フラグメモリ214に設けられた第3の可変表示再開フラグがオンとなっているか否かを判別する(ステップS1715)。一方、第3の可変表示再開フラグがオンとなっているときには(ステップS1715;Yes)、第3の可変表示装置43による飾り図柄の可変表示を再開すると共に(ステップS1716)、第3の可変表示再開フラグと第3の一時停止表示中フラグとをクリアしてオフする(ステップS1717)。
その後、CPU202は、第3の可変表示時間タイマのタイマ値を1減算してタイマ値の更新を行う(ステップS1718)。そして、更新された第3の可変表示時間タイマのタイマ値が「0」となっているか否かを判定する(ステップS1719)。第3の可変表示時間タイマのタイマ値が「0」となった場合には(ステップS1719;Yes)、各種タイマ215に含まれる第1の監視タイマに対して予め定められたカウント初期値を設定し(ステップS1720)、その第1の監視タイマのカウントダウンをスタートさせると共に、第1の表示制御プロセスフラグの値を第1の飾り図柄停止待ち処理に対応する値である「4」に更新する(ステップS1721)。一方、ステップS1719の処理にて第3の可変表示時間タイマのタイマ値が「0」以外であると判定されたときには(ステップS1719;No)、第1の表示制御プロセスフラグを更新することなく第1の可変表示中処理を終了する。
また、ステップS1715の処理にて第3の可変表示再開フラグがオフとなっているときには(ステップS1715;No)、ステップS1716〜S1721の処理をスキップして、そのまま第1の可変表示中処理を終了する。これにより、第3の一時停止表示中フラグがオンされてから再びオフされるまで、第3の可変表示時間タイマのタイマ値のカウントダウンを停止することができると共に、この間、第3の可変表示装置43にてハズレ図柄の一時停止表示を行うことができる。
図67は、この場合における第1の飾り図柄停止待ち処理を示すフローチャートであり、図68は、第1の大当り終了表示処理を示すフローチャートである。なお、図67の処理ステップは基本的に図44に示す第1の飾り図柄停止待ち処理と同様であり、また、図68の処理ステップは基本的に図45に示す第1の大当り終了表示処理と同様である。ただし、CPU202は、図67のステップS725の処理にて大当りであるときには(ステップS725;Yes)、第4の可変表示時間タイマ停止フラグに代えて、第4の可変表示一時停止フラグをオンにセットする(ステップS1726)。また、図68の第1の大当り終了表示処理において、CPU202は、第4の可変表示時間タイマ停止フラグをクリアしてオフする代わりに、第4の可変表示再開フラグをオンにセットする(ステップS1732)。
図69は、第2の可変表示中処理を示すフローチャートである。
まず、第4の一時停止表示中フラグがオフになっているときには(ステップS1811;No)、続いて、フラグメモリ214に設けられた第4の可変表示一時停止フラグがオンとなっているか否かを判別する(ステップS1812)。第4の可変表示一時停止フラグがオフとなっているときには(ステップS1812;No)、ステップS1818の処理へと進む。一方、第4の可変表示一時停止フラグがオンとなっているときには(ステップS1812;Yes)、第4の可変表示装置44による飾り図柄の可変表示を停止して、ハズレ図柄の一時停止表示(及び/又は、計時を中断している旨のメッセージの表示)を開始する(ステップS1813)。その後、CPU202は、第4の可変表示一時停止フラグをクリアしてオフすると共に、第4の一時停止表示中フラグをオンにセットする(ステップS1814)。
また、ステップS1811の処理にて、第4の一時停止表示中フラグがオンになっていると判断したときには(ステップS1811;Yes)、続いて、フラグメモリ214に設けられた第4の可変表示再開フラグがオンとなっているか否かを判別する(ステップS1815)。第4の可変表示再開フラグがオンとなっているときには(ステップS1815;Yes)、第4の可変表示装置44による飾り図柄の可変表示を再開すると共に(ステップS1816)、第4の可変表示再開フラグと第4の一時停止表示中フラグとをクリアしてオフする(ステップS1817)。
その後、CPU202は、第4の可変表示時間タイマのタイマ値を1減算してタイマ値の更新を行う(ステップS1818)。そして、更新された第4の可変表示時間タイマのタイマ値が「0」となっているか否かを判定する(ステップS1819)。第4の可変表示時間タイマのタイマ値が「0」となった場合には(ステップS1819;Yes)、各種タイマ215に含まれる第2の監視タイマに対して予め定められたカウント初期値を設定し(ステップS1820)、その第2の監視タイマのカウントダウンをスタートさせると共に、第2の表示制御プロセスフラグの値を第2の飾り図柄停止待ち処理に対応する値である「5」に更新する(ステップS1821)。一方、ステップS1819の処理にて第4の可変表示時間タイマのタイマ値が「0」以外であると判定されたときには(ステップS1819;No)、第2の表示制御プロセスフラグを更新することなく第2の可変表示中処理を終了する。
また、ステップS1815の処理にて第4の可変表示再開フラグがオフとなっているときには(ステップS1815;No)、ステップS1816〜S1821の処理をスキップして、そのまま第2の可変表示中処理を終了する。これにより、第4の一時停止表示中フラグがオンされてから再びオフされるまで、第4の可変表示時間タイマのタイマ値のカウントダウンを停止することができると共に、この間、第4の可変表示装置44にてハズレ図柄の一時停止表示(及び/又はタイマのカウントダウンを中断している旨の表示)を行うことができる。
図70は、この場合における第2の飾り図柄停止待ち処理を示すフローチャートであり、図71は、第1の大当り終了表示処理を示すフローチャートである。なお、図70の処理ステップは基本的に図49に示す第2の飾り図柄停止待ち処理と同様であり、また、図71の処理ステップは基本的に図50に示す第2の大当り終了表示処理と同様である。ただし、図70の第2の飾り図柄停止待ち処理において、CPU202は、ステップS825の処理にて大当りであるときには(ステップS825;Yes)、第3の可変表示時間タイマ停止フラグに代えて、第3の可変表示一時停止フラグをオンにセットする(ステップS1826)。また、図70の第2の大当り終了表示処理において、CPU202は、第3の可変表示時間タイマ停止フラグをクリアしてオフする代わりに、第3の可変表示再開フラグをオンにセットする(ステップS1832)。
続いて、この場合における各可変表示装置41〜44における表示動作を制御する表示制御例について説明する。まず、第1の可変表示装置41にて表示結果を確変大当りとする特図ゲームが開始された後、第2の可変表示装置42にて表示結果を通常大当りとする特図ゲームが開始された場合の表示制御例を説明する。
図72は、この場合における各可変表示装置41〜44における表示動作例を示すタイミングチャートであり、図73は、各可変表示装置41〜44における特別図柄及び飾り図柄の可変表示態様を示す図である。なお、図中、プロセスeは、ハズレ図柄の一時停止表示を行う表示制御プロセスである。
この表示制御例では、タイミングt2において、主基板11のCPU103は、第2の可変表示装置42による特別図柄の可変表示を終了させ、通常大当り図柄を導出表示すると共に(図64、ステップS501)、第2の飾り図柄確定コマンドD1XX(h)を表示制御基板12に対して送出する(ステップS502)。また、CPU103は、第1の可変表示一時停止フラグをオンにセットして(図64、ステップS1511)、第1の可変表示装置41による特別図柄の可変表示を停止し、第1の可変表示装置41の左、中、右可変表示部に表示されている特別図柄に対して、プロセスeによるハズレ図柄の一時停止表示が開始させる。
一方、表示制御基板12のCPU202は、タイミングt2において、第4の可変表示装置44にて通常大当り図柄を導出表示させ、主基板11から第2の飾り図柄確定コマンドD1XXを受信したことに応答して、プロセスcによる完全に停止した状態で表示する(図70,ステップS824)。また、CPU103は、第3の可変表示装置43による飾り図柄の可変表示を停止し、第3の可変表示装置43の左、中、右可変表示部に表示されている飾り図柄に対して、プロセスeによるハズレ図柄の一時停止表示が開始させる(図70,ステップS1826)。
これにより、第2の可変表示装置42と第4の可変表示装置44とでは、図73(F)に示すように、通常大当り図柄が確定表示され、パチンコ遊技機1は、図73(G)に示すように、大当り遊技状態へと移行する。この間、第1の可変表示装置41と第3の可変表示装置43とでは、プロセスcによるハズレ図柄の一時停止表示と可変表示時間の継続を中断している旨の表示がされる。
そして、大当り遊技状態が終了するタイミングT4において、主基板11のCPU103は、大当り終了コマンドE000(h)を表示制御基板12に対して送出する(図65、ステップS521)。また、CPU103は、第1の可変表示再開フラグをオンにセットし(図65、ステップS1522)、第1の可変表示装置41による特別図柄の可変表示を再開する。
一方、表示制御基板12のCPU202は、主基板11より送出された大当り終了コマンドE000(h)を受信したことに応答して、図73(H)に示すように、大当り終了報知演出表示を行う(図71、ステップS831)。また、CPU103は、第3の可変表示再開フラグをオンし(図71、ステップS1832)、第3の可変表示装置43による飾り図柄の可変表示を再開する。
次に、第1の可変表示装置41にて表示結果を通常大当りとする特図ゲームが開始された後、第2の可変表示装置42にて表示結果を確変大当りとする特図ゲームが開始された場合の表示制御例を説明する。
図74は、この場合の各可変表示装置41〜44における表示動作例を示すタイミングチャートであり、図75は、各可変表示装置41〜44における特別図柄及び飾り図柄の可変表示態様を示す図である。
この表示制御例では、タイミングt12において、主基板11のCPU103は、第1の可変表示装置41による特別図柄の可変表示を終了させ、通常大当り図柄を導出表示すると共に(図61、ステップS301)、第1の飾り図柄確定コマンドD1XX(h)を表示制御基板12に対して送出する(ステップS302)。また、CPU103は、第2の可変表示一時停止フラグをオンにセットして(ステップS1311)、第1の可変表示装置41による特別図柄の可変表示を停止し、第1の可変表示装置41の左、中、右可変表示部に表示されている特別図柄に対して、プロセスeによるハズレ図柄の一時停止表示が開始させる。
一方、表示制御基板12のCPU202は、タイミングt12において、第3の可変表示装置43にて通常大当り図柄を導出表示させ、主基板11から第2の飾り図柄確定コマンドD1XXを受信したことに応答して、プロセスcによる完全に停止した状態で表示する(図67,ステップS724)。また、CPU103は、第4の可変表示装置44による飾り図柄の可変表示を停止し、第4の可変表示装置44の左、中、右可変表示部に表示されている飾り図柄に対して、プロセスeによるハズレ図柄の一時停止表示が開始させる(ステップS1726)。
これにより、第1の可変表示装置41と第3の可変表示装置43とでは、図75(F)に示すように、通常大当り図柄が確定表示され、パチンコ遊技機1は、図75(G)に示すように、大当り遊技状態へと移行する。この間、第1の可変表示装置41と第3の可変表示装置43とでは、プロセスcによるハズレ図柄の一時停止表示と可変表示の表示時間を停止した旨の表示がされる。
そして、大当り遊技状態が終了するタイミングt13において、主基板11のCPU103は、大当り終了コマンドE000(h)を表示制御基板12に対して送出する(図62,ステップS321)。第2の可変表示再開フラグをオンにセットし(図62,ステップS1322)、第2の可変表示装置42による特別図柄の可変表示を再開する。
一方、表示制御基板12のCPU202は、主基板11より送出された大当り終了コマンドE000(h)を受信したことに応答して、図75(H)に示すように、大当り終了報知演出表示を行う(図68、ステップS731)。また、CPU103は、第4の可変表示再開フラグをオンし(図68,ステップS1732)、第4の可変表示装置44による飾り図柄の可変表示を再開する。
このようにしても、上記実施の形態と同様に、第1の可変表示装置41にて大当り図柄が導出表示されたことに基づく大当り遊技状態と、第2の可変表示装置42にて大当り図柄が導出表示されたことに基づく大当り遊技状態と、が同時期に発生することを防止することができるため、遊技者に強烈なインパクトを与えて著しい射幸心を煽るといった弊害を防止することができる。
上記実施の形態では、図19に示すように、1回の遊技制御割込処理で、第1の特別図柄プロセス処理(ステップS15)と第2の特別図柄プロセス処理(ステップS16)とを実行するように説明したが、例えば、図76に示すように、1回の遊技制御割込処理で、第1の特別図柄プロセス処理と第2の特別図柄プロセス処理との一方の(第iの)プロセス処理(ステップS1017)のみを行うようにしてもよい。すなわち、遊技制御割込処理が実行される毎に、ポインタiを1と2の間で更新し(ステップS1015)、第iの特別図柄プロセス処理を行うようにする(ステップS1016)。このとき、第iの普通図柄プロセス(ステップS1017)のみをおこなうようにしてもよい。このような処理フローとする場合には、図76に示すように、例えば、図20,図29の特別図柄プロセス処理に配置されている、乱数取込制御信号S3の信号レベルをチェックする工程(ステップS101,S121)が不要となり、図78に示すように、例えば、図11に示すランダムカウンタ113の回路ブロックから、乱数取込制御信号生成回路1204を除去し、回路構成と制御処理とを簡略化することができる。
また、第1,第2,第3及び第4の可変表示装置41〜44の配置は、上記実施の形態の配置に限定されるものではなく、パチンコ遊技機1の構成や仕様などに応じて任意に変更可能である。さらに、第1,第2,第3及び第4の可変表示装置41〜44は、独立した表示装置として構成される必要はなく、例えば1つの表示装置が有する4つの表示領域において、上述の第1,第2,第3及び第4の可変表示装置41〜44と実質的に同一の表示が行われるものであってもよい。
また、2つの表示装置のそれぞれが、上述した第1及び第2の可変表示装置41、42のいずれかとして、入れ替わり可能に動作するものであってもよい。例えば、パチンコ遊技機1が電力の供給を受けて動作している期間を第1の期間と第2の期間とに分割し、第1の期間では、2つの表示装置の一方が第1の可変表示装置41として動作するとともに他方が第2の可変表示装置42として動作する。これに対して、第2の期間では、2つの表示装置の一方が第2の可変表示装置42として動作するとともに他方が第1の可変表示装置41として動作する。また、この場合、第3及び第4の可変表示装置43、44を、第1及び第2の可変表示装置41、42に対応して、入れ替わり動作させてもよい。
あるいは、2つの表示装置のうちで先に特図ゲームを開始する条件が成立して特別図柄の可変表示が開始されたものが、上述した第1の可変表示装置41として動作してもよい。そして、その特図ゲームの実行中に特別図柄が停止表示されている他方の表示装置による特図ゲームを開始する条件が成立したときに、当該他方の表示装置を、上述した第2の可変表示装置42として動作させるものであってもよい。
また、第1及び第2の可変表示装置41、42が第3及び第4の可変表示装置43,44としての機能を備え、第1及び第2可変表示装置41、42にて上述の第3及び第4の可変表示装置43,44と同様の演出表示が行われるようにしてもよい。
上記実施の形態では、ステップS15の第1の特別図柄プロセス処理とステップS16の第2の特別図柄プロセス処理とが、別個の処理として実行されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、第1及び第2の特別図柄プロセス処理として、第1及び第2の可変表示装置41、42のそれぞれに共通した処理が実行されるものであってもよい。また、遊技制御割込処理が実行されるごとに第1及び第2の特別図柄プロセス処理がいずれも1回ずつ実行されるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、遊技制御割込処理が実行されるごとに、第1及び第2の特別図柄プロセス処理のいずれか一方のみが交互に1回ずつ実行されるものであってもよい。
上記実施の形態では、始動入賞口として第1及び第2の普通可変入賞球装置61、62が設けられるものとして説明した。すなわち、始動入賞口が、2つの可変表示装置に対応して2つずつ設けられるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば第1及び第2の可変表示装置41、42の双方に対応する始動入賞口が1つ設けられたものであってもよい。
この場合、1つの始動入賞口に入賞した遊技球が始動入賞口スイッチによって検出されたときには、例えばランダムカウンタ113などによって更新される大当り判定用乱数であるランダムR1の値を抽出し、第1及び第2の可変表示装置41、42のそれぞれに対応して設けられた第1及び第2の特図保留メモリ111,112のいずれかにおける空エントリの先頭に記憶させる。このときには、例えば第1の特図保留メモリ111に空エントリがある場合には、抽出したランダムR1の値を、第1の特図保留メモリ111に対して優先的に記憶させるようにしてもよい。そして、第1の特図保留メモリ111における保留記憶数が上限値となって空エントリがない場合にのみ、抽出したランダムR1を、第2の特図保留記憶部121Bに記憶させるようにしてもよい。
あるいは、ランダムR1の値を抽出するごとに、第1及び第2の特図保留メモリ111、112のいずれかに対して交互に記憶させるようにしてもよい。また、ランダムR1の値を抽出するときに、所定の振分け判定用乱数を抽出し、その振分け判定用乱数の値に応じて、抽出したランダムR1の値を、第1及び第2の特図保留メモリ111、112のいずれかに記憶させるようにしてもよい。また、この振分けは、パチンコ遊技機1の遊技状態に応じて、その率が変動するものであってもよい。例えば、通常遊技状態においては、第1の特図保留メモリ111に対して、優先的に振り分けるようにしておき、確率向上状態においては、第1及び第2の特図保留メモリ111、特図保留メモリ112に均等に振り分けるようにしてもよい。
さらに、ランダムカウンタ113より抽出したランダムR1の値に基づいて、第1及び第2の特図保留メモリ111,112のいずれに記憶させるのかを決定するようにしてもよい。例えば、ランダムR1の値が「0」〜「65535」の範囲の値をとるものとする。この場合に、始動入賞口への遊技球の入賞に応じて抽出したランダムR1の値が「0」〜「32767」の範囲内であるときには、そのランダムR1の値を、第1の特図保留メモリ111に記憶させる。他方、抽出したランダムR1の値が「32768」〜「65535」の範囲内であるときには、そのランダムR1の値を、第2の特図保留メモリ112に記憶させる。この場合には、例えばランダムR1の値が「3」であるときに、第1の可変表示装置41による特図ゲームにおける可変表示の表示結果を大当り組合せとする旨の判定を行い、ランダムR1の値が「40303」であるときに、第2の可変表示装置42による特図ゲームにおける可変表示の表示結果を大当り組合せとする旨の判定を行うようにしてもよい。
また、第1及び第2の可変表示装置41、42のそれぞれに対応して第1及び第2の普通可変入賞球装置61、62が設けられている場合において、第1及び第2の普通可変入賞球装置61、62のいずれかに遊技球が入賞したときには、例えばランダムカウンタ113などによって1種類の大当り判定用乱数として更新されているランダムR1の値を抽出し、第1及び第2の普通可変入賞球装置61、62のいずれに遊技球が入賞したかに対応して、抽出したランダムR1の値を第1及び第2の特図保留メモリ111,112のいずれかに記憶させるものであってもよい。
このように、第1及び第2の可変表示装置41,42の双方に対応する始動入賞口が1つ設けられている場合には、その1つの始動入賞口に入賞した遊技球が始動入賞口スイッチによって検出されたときに、第1及第2の可変表示装置41、42のいずれによる特図ゲームの始動条件が成立したかを特定可能とする外部信号を出力するようにしてもよい。例えば、主基板11に搭載されたCPU103が、所定の信号出力処理プログラムを実行するなどして、ランダムカウンタ113などから抽出されたランダムR1の値を、第1及び第2の特図保留メモリ111、112のいずれに記憶させたかに応じて、異なる種類の外部信号を生成して出力するようにしてもよい。
上記実施の形態では、大入賞口として第1及び第2の特別可変入賞球装置71、72が設けられるものとして説明した。すなわち、大入賞口が、2つの可変表示装置に対応して2つずつ設けられるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば第1及び第2の可変表示装置41、42の双方に対応する大入賞口が1つ設けられたものであってもよい。
また、大入賞口としての第1及び第2の特別可変入賞球装置71、72を、それぞれ第1及び第2の可変表示装置41、42に対応させて設けていたが、これに限定されるものではなく、大当り遊技状態において、ラウンド毎に第1及び第2の特別可変入賞球装置71、72を交互に開成する態様であってもよい。例えば奇数ラウンドでは、第1の特別可変入賞球装置71を開成すると共に第2の特別可変入賞球装置72を閉成し、偶数ラウンドでは、第1の特別可変入賞球装置71を閉成すると共に第2の特別可変入賞球装置72を開成してもよい。
上記実施の形態では、第1及び第2の始動入賞記憶表示器45、46の点灯/消灯制御を主基板11の側で行うものとして説明した。これに対して、第1及び第2の始動入賞記憶表示器45,46の点灯/消灯制御を、表示制御基板12の側で行うようにしてもよい。この場合、主基板11に搭載されたCPU103は、第1及び第2の特図保留メモリ111,112の保留記憶数が1加算あるいは1減算されるなどして変更されたときに、第1及び第2の特図保留メモリ111,112のそれぞれに対応した保留記憶数を示す表示制御コマンドを表示制御基板12に対して送信するための設定を行う。そして、表示制御基板12に搭載されたCPU202が、主基板11からの表示制御コマンドで示された保留記憶数に従って、第1及び第2の始動入賞記憶表示器45、46の点灯/消灯制御を行うようにしてもよい。
また、第1及び第2の始動入賞記憶表示器45、46が第1及び第2の可変表示装置41、42の上部に設けられるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、例えば第1及び第2の始動入賞記憶表示器45、46と同様に第1及び第2の普通可変入賞球装置61,62のそれぞれに対する始動入賞記憶数を特定可能にする表示を、第3及び第4の可変表示装置43,44に設けた所定の表示領域において行うようにしてもよい。さらには、第1及び第2の始動入賞記憶表示器45,46における始動入賞記憶数の表示と、第3及び第4の可変表示装置43,44における始動入賞記憶数の表示を、両方とも行うようにしてもよい。
さらに、上記実施の形態では、各可変表示装置41〜44にて導出表示する特別図柄によって、遊技者に大当り遊技状態終了後、確率向上状態へと移行することや、この確率向上状態が終了することを報知していた。しかしながら、本発明は、これに限定されるものではなく、特別図柄の可変表示に付随して行われる別の演出によって、確率向上状態の発生や終了を報知してもよい。また、この確率向上状態の発生や終了を報知する演出は、特別図柄の可変表示の実行中に行われるものであってもよいし、或いは、確定図柄の導出表示後に行われてもよい。さらに、確率向上状態の発生を報知する演出については、大当り遊技状態に行ってもよい。
また、上記実施の形態では、第1と第2の可変表示装置41と42用にそれぞれ各種テーブル(例えば、図7と図8の図柄決定用テーブル、図9と図10の可変表示パターン決定用テーブル)を配置したが、第1と第2の可変表示装置用のテーブルの内容を同一として、それぞれについて1つのテーブル(例えば、1つの図柄決定用テーブル、1つの可変表示パターン決定用テーブル)を共用するように構成することも可能である。
また、この発明において、2以上のN個の可変表示装置を配置してもよい。その場合には、それぞれ、1つのカウンタのカウント値を異なったタイミングでラッチする回路を配置すればよい。
また、上記実施の形態では、ランダムカウンタ113の出力をランダムR1(大当り乱数)として使用する例を示したが、他のランダムとして使用することも可能である。この場合、CPU103は、他の任意の事象を契機をとして、カウンタ1203のカウント値を直接取り込み(あるいはラッチさせてからこれを取り込み)、必要な場面で使用すればよい。
また、本発明の遊技機は、パチンコ遊技機等の弾球遊技機であってもよく、画像表示装置を有するものであれば、例えば、一般電役機、又はパチコンと呼ばれる確率設定機能付き弾球遊技機等であっても構わない。さらには、プリペイドカードによって球貸しを行うCR式パチンコ遊技機だけではなく、現金によって球貸しを行うパチンコ遊技機にも適用可能である。すなわち、LCD等からなる画像表示装置を有し、識別情報としての図柄を可変表示することが可能な遊技機であれば、どのような形態のものであっても構わない。
また、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などにも本発明を適用することができる。本発明を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等にいったん格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
また、本発明は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。