JP4791161B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
A.システム構成:
B.制御用ハードウェア構成:
C.制御処理:
D.変形例:
図1は実施例としての遊技システムの構成を示す説明図である。遊技システムは、複数の遊技機30[1]〜30[4]と、これらを管理する管理用コンピュータとしてのホールコンピュータ10を有している。遊技機30[1]〜30[4]の台数は図示した数に限らず、これらよりも多くてもよいし、少なくてもよい。本実施例では、これらの遊技機としてパチンコ機を用いるものとした。パチンコ機は、遊技者が操作ハンドル32を操作して遊技球を発射し、遊技盤面に設けられた種々の入賞口に遊技球を入賞させる遊技を行うための装置である。入賞時には、規定数の遊技球が賞球として遊技者に払い出される。また、入賞口の中には始動入賞口と呼ばれるものもあり、ここに遊技球が入賞した場合には抽選が行われる。抽選の結果、大当たりとなると、役物または可変入賞装置と呼ばれる入賞を促進させるための装置が、連続的に開閉する。遊技機は、いわゆる第2種と呼ばれるものなどのように機械的に遊技球の転がり方を当落に振り分ける振分機構を用いて抽選を行う可変入賞装置を備えるものとしてもよい。遊技機30[1]〜30[4]は、パチンコ機に限らず回胴式遊技機を用いることもできる。
図2は遊技機30の制御用ハードウェア構成を示すブロック図である。遊技機30は、主制御基板300、払出制御基板310、サブ制御基板350、表示制御基板373などの各制御基板の分散処理によって制御される。主制御基板300、払出制御基板310、サブ制御基板350は、それぞれ内部にCPU、RAM、ROMなどを備えたワンチップマイクロコンピュータとして構成されており、ROMに記録されたプログラムに従って種々の制御処理を実現する。但し、CPUの処理能力は、サブ制御基板350および表示制御基板373の方が主制御基板300よりも高くなっている。こうすることにより、サブ制御基板350および表示制御基板373の処理能力が十分に確保されるため、主制御基板300の処理を比較的シンプルな判断処理およびコマンド出力などの負荷の軽い処理に制限することができる。表示制御基板373には、表示制御用のCPU、RAM、ROMおよび液晶ディスプレイ(LCD)374に表示する図柄を生成し、LCD374の各セルを駆動制御するVDP(Video Display Processor)が備えられている。
(1)報知レベル0には、RAMクリアを対応づける。RAMクリアとは、主制御基板のRAMの記憶内容をリセットする処理である。遊技機は、電源を切断する際に、従前の記憶内容のバックアップをとり、電源を再投入した時に、バックアップされた記憶内容を呼び出すことで、電源切断前の状態から遊技が再開できるように構成されている。ただし、主制御基板に設けられたRAMクリアスイッチを操作しながら電源を投入すると、バックアップの読み出しを行わずに遊技機の再起動を行うことができる。この操作は、遊技機の扉を開放し、遊技機背面にホール係員が回って行うことになる。従って、RAMクリアが完了したことをホール係員に知らせることが望ましい。かかる観点から、RAMクリアが行われた時には、報知レベル0の報知を行うこととした。
a)下皿満タン、賞球不足は、賞球の支払いに関する異常である。下皿満タンは、賞球が払い出される下皿が満タンとなっている状態であり、下皿満タンのスイッチ入力を検出すると、払出制御基板は賞球の払出を一時的に停止する。ただし、下皿の遊技球が取り除かれ、下皿満タンスイッチの入力が検出されなくなると、払出制御基板は賞球の払出を自動的に再開するようになっている。賞球不足は、払出用の賞球がタンクに残存していない状態であり、島設備から遊技機への遊技球の供給が滞った時に、球切れスイッチ314によって検出される。払出制御基板は、球切れスイッチ314のスイッチを入力すると、賞球の払出を一時的に停止する。ただし、島設備からの遊技球の供給が再開され、遊技球の不足が解消されると、払出制御基板は賞球の払出を自動的に再開する。これらの異常は、遊技機自体の異常である可能性もあるが、不正行為が行われている可能性も否定できないため、ホール係員への注意を喚起するという意味で報知レベル1に対応づけた。
a)異物挿入による不正行為としては、セルゴト等と呼ばれる行為、即ち樹脂板などの異物を挿入し、大入賞口を解放させる不正行為や、機械的に遊技球の転がり方を当落に振り分ける振分機構を用いて抽選を行う遊技機において、この振分機構の動作を強制的に停止させ大当たりが発生しやすくする不正行為などがあげられる。大入賞口の解放に対しては、主制御基板が大入賞口を解放させるソレノイドを駆動していないにも関わらず、大入賞口の入賞センサが遊技球を検出した場合に、不正行為が行われたと判断することができる。振分機構の強制的な停止に対しては、振分機構の回転等を検出するインデックスセンサが一定期間、回転を検出していない場合に、不正行為が行われたと判断することができる。これらの行為は、不正行為である可能性が高いため、報知レベル3に設定した。
回胴式遊技機に対しては、報知レベル0、報知レベル2を省略した設定を例示する。もちろん、報知レベル0〜3の全てを用いた設定も可能である。
(1)報知レベル1には、a)ホッパエンプティ、ホッパジャム、セレクタ異常、b)扉開放または不完全閉じを対応づける。
a)「ホッパエンプティ、ホッパジャム、セレクタ異常」:
「ホッパエンプティ」は、回胴式遊技機で当たり時に払い出すべきメダルの不足である。メダルを払い出すためのホッパモータを回しているにもかかわらず、メダルの払い出しが一定時間検出されていない場合に、ホッパエンプティが生じていると判断される。「ホッパジャム」は、払出機構でメダルが詰まって、払出しが行われなくなるという異常である。払出機構は、メダルを払い出す度にオン/オフするスイッチでメダル個数を検出信号として出力しているため、この検出信号がオンとなったまま一定時間オフとならない場合に、ホッパジャムが生じていると判断できる。セレクタ異常とは、遊技時に入れられたメダルを検出するメダルセレクタと呼ばれる検出器で、異常が検出された場合を言う。例えば、メダルセレクタに設けられた2つの通過センサのタイミングの異常などが含まれる。これらの異常は、何らかの不正行為が行われている可能性も否定できないが、遊技機自体の故障等が原因となっている可能性もあるため、報知レベル1に設定してある。
この異常は、回胴式遊技機の扉が解放している状態、または完全に閉じていない状態を言う。遊技機の扉部分に開閉を検出するためのスイッチを設けておき、このスイッチの検出信号によって、扉解放等が生じているか否かを判断することができる。遊技機の扉は、ホール係員が、異常を解消するために開けることもあり、不正とは言い切れないことがある。また、扉開放等が生じているだけでは、直接的には不正行為とまでは言い切れない。従って、この異常については、報知レベル1に設定してある。
a)設定変更:
回胴式遊技機は、当たりが出る確率の設定を変更可能となっているが、通常、ホールの営業中は、この設定変更は行われない。従って、設定変更が検出された場合には、不正行為と判断することができるため、報知レベル3に設定した。
回胴式遊技機では、いわゆるクレマンゴトと呼ばれる不正行為、即ち異物を挿入して、メダル検出装置を誤動作させる不正行為が行われることがある。この不正行為が行われた時には、メダルを投入していないにも関わらず、クレジットが加算されてしまう。この不正行為を検出するため、回胴式遊技機で、メダルセレクタからホッパにメダルが落下する経路上に、メダルを検出するセンサを設け、この検出結果をサブ制御基板に入力する。不正行為が行われている場合には、メダルが落下してこないので、サブ制御基板はメダルを検出しない。一方、回胴式遊技機では、メダルセレクタがメダルを検出すると、メダル投入の効果音を発生させるためのコマンドが主制御基板からサブ制御基板に送信される。従って、このコマンドで指示されたメダル数と、サブ制御基板が実際に検出したメダル数とが不整合の場合には、不正行為が行われたと判断することができる。ここで説明した不整合は、遊技機の異常によって生じることは稀であり、不正行為が行われている確率が極めて高いため、報知レベル3に設定した。
図4は遊技機30を制御する主制御処理のフローチャートである。電源投入後、主制御基板300が実行する処理を示した。電源が投入されると、主制御基板300は、まず電源投入時処理を実行する(ステップS100)。この処理は、遊技機の制御に使用されるメモリ等の初期化を行ったり、電源切断時の遊技機の動作状態のバックアップデータを読み込んだりして、遊技機30を起動する処理である。
D1.第1変形例:
図6は第1変形例における異常情報の通信方法を示す説明図である。変形例では、一本の通信線20を分岐基板11で3つに分岐し、ホールコンピュータ10の3つの入力端子Ca,Cb,Ccに並列に入力する。分岐基板11は、ホールコンピュータ10に内蔵してもよい。3つの入力端子Ca,Cb,Ccは、それぞれ入力された電圧をオンと認識するための判定時間を3段階に変化させることが可能である。本実施例では、1秒、2.5秒、5秒の3段階を採用した。判定時間の長さおよび段階数は、ホールコンピュータ10の入力端子の仕様に応じて任意に設定可能である。このような設定ができないホールコンピュータ10の場合には、所定時間オンが継続した時にハイを出力する外付けの回路を用意してもよい。
図7は第2変形例における異常情報の通信方法を示す説明図である。第2変形例では、図7(a)に示すように、異常情報の送信に2本の通信線20[1]、20[2]を組み合わせて用いる。それぞれの通信線20[1]、20[2]は、それぞれ3つに分けてホールコンピュータ10に入力されるため、第1変形例と同様、オフの状態を含めて、4値を送信可能である。
図8は第3変形例としての遊技機の構造を示す説明図である。遊技機30の背面視を斜視図で示した。図2で説明した通り、遊技機30には、主制御基板300およびサブ制御基板350が備えられている。主制御基板300、サブ制御基板350の陰に隠れている制御基板も存在する。もっとも、主制御基板300、サブ制御基板350の配置は、図示の例に限定されるものではない。制御基板に対する不正行為の発見を容易にするため、これらの制御基板は、透明のケース内に入れられ封印されている。
11…分岐基板
20、21…通信線
30…遊技機
32…操作ハンドル
40…データカウンタ
41…ケーブル
42…フォトセンサ
300…主制御基板
305…対応関係テーブル
310…払出制御基板
312…発射制御基板
313…発射モータ
314…球切れスイッチ
315…払出しモータ
321…ソレノイドセンサ
322…扉開放スイッチ
323…磁気センサ
324…振動センサ
325…始動口スイッチ
326…入賞球計数スイッチ
350…サブ制御基板
351…スピーカ
370…ランプ駆動基板
372…パネル装飾ランプ
373…表示制御基板
374…LCD
375…ランプ中継基板
376…枠装飾ランプ
Claims (5)
- 管理用コンピュータと通信線で接続された遊技機であって、
前記管理用コンピュータは、
前記通信線からの信号を入力する複数の入力端子を有し、
各入力端子は、前記信号が所定の判定時間、入力されたされた場合に該信号のハイ・ロウを判断するともに、前記判定時間の設定が入力端子ごとに可変であり、
一本の前記通信線からの信号は、前記判定時間の設定が異なるn個(nは2以上の自然数)の前記入力端子に並列に入力可能となっており、
前記遊技機は、
該異常遊技機の異常を検出するために設けられた複数のセンサと、
前記複数のセンサによる検出信号を入力する検出信号入力部と、
前記検出信号に応じて、ハイとなる時間をn段階に変化させた信号を、前記通信線を介して出力する出力制御部とを備える遊技機。 - 請求項1記載の遊技機であって、
前記異常異常の検出結果を送信するための通信線を複数本備え、
前記複数のセンサからの検出信号を(n+1)進数でコード化するコード生成部を有し、
前記出力制御部は、前記コード化に従って各通信線の出力を行う遊技機。 - 請求項1または2記載の遊技機であって、
前記異常について予め設定された複数種類の異常態様と、前記複数のセンサからの出力との間の予め設定された対応関係に基づいて、前記検出信号に応じた異常態様を特定する異常態様特定部を備え、
前記出力制御部は、前記異常態様に応じた信号を出力する遊技機。 - 請求項1〜3いずれか記載の遊技機であって、
前記異常が行われていることを報知するために音声および光の少なくとも一方を出力する報知部と、
前記通信線を介して出力される信号に応じた状態で前記報知部を稼働させる報知制御部とを備える遊技機。 - 請求項1〜4いずれか記載の遊技機であって、
前記異常が行われていることを報知するために音声および光の少なくとも一方を出力する報知部と、
所定の条件下で、前記通信線を介した信号の送信の有無に関わらず、前記報知部による報知を禁止させる報知禁止部とを備える遊技機。
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