JP4790905B2 - 化学ルミネセンス化合物及び方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
発明の分野
本発明は、化学ルミネセンスを生成するためにペルオキシダーゼと過酸化物とに反応する化学ルミネセント組成物に関する。特に、本発明は、ペルオキシダーゼと、励起状態のカルボニル化合物を生じるための過酸化物とを反応させる新規の電子富化アルケンを含む組成物に関する。本発明はさらに、ペルオキシダーゼを検出するための測定方法及び免疫アッセイ、核酸プローブアッセイなどにおいてペルオキシダーゼ−標識化特異的結合パートナーを検出するための測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】
発明の背景
ホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)のようなペルオキシダーゼ酵素は、生物学的な分子及び他の興味ある分析物、例えば医薬、ホルモン、ステロイド及び癌のマーカーのための酵素結合アッセイにおけるマーカー又はラベルとして頻繁に使用される。これら酵素の化学ルミネセント検出は、試料中の酵素の量又は酵素−標識化分析物又は分析物用の標識化特異的結合パートナーの量の定量的な測定を提供するための安全で、利便的且つ高感度の手段を提供する。他の化学ルミネセント反応スキームが、特有のペルオキシダーゼ酵素のレベルを定量するために開発されている。
【0003】
a.化学ルミネセントペルオキシダーゼ基質
周知のルミノールとイソルミノールのようなアミノ置換環式アシルヒドラジドは、光の放射によって塩基性条件下でH2O2とペルオキシダーゼ触媒(ホースラディッシュペルオキシダーゼ,HRPのような)と反応する。この反応は、H2O2とペルオキシダーゼの検出のための分析方法のための基本として用いられている。(8−アミノ−5−クロロ−7−フェニルピリド[3,4−d−ピリダジン−1,4(2H,3H)ジオン(M.Iiら,Biochem. Biophys. Res. Comm., 193(2), 540-5(1993));ピリダジノキノキサリノン(米国特許第5,324,835号)及び1,3−二置換ピラゾロ[4',3':5',6']ピリド-[2,3-d]−ピラジンジオン(Y. Tominagaら,Tetrahedron Lett.,36, 8641-4(1995))のようなルミノールの複素環類似物が、化学ルミネセンスを生成するためにペルオキシダーゼと過酸化物と反応することが知られる。ペルオキシダーゼと過酸化物によって酸化される場合に化学ルミネセントがある他のヒドラジド化合物は、ヒドロキシ置換フタルヒドラジド(米国特許第5,552,298号)がある。
【0004】
本出願人の米国特許第5,491,072号、5,523,212号及び5,593,845号は、ペルオキシダーゼの検出及びアッセイにおいて使用するための過酸化物とペルオキシダーゼとの反応によって光を生じる化学ルミネセントN−アルキルアクリダン−カルボン酸エステル、チオエステル及びスルホンイミドを開示する。PCT出願(WO 94/02486)は、過酸化水素とスピロアクリダン化合物の化学ルミネセント反応を記載する。該反応は、ホースラディッシュペルオキシダーゼの添加によって増大される。
【0005】
生物学的起源の、ルシフェリンと総括して称される各種の化合物は、ペルオキシダーゼによって酸化される(L.J. KrickaとG.H.G. Thorpe,Luminescence Immunoassay and Molecular Applications, K. Van Dyke and R. Van Dyke, eds., CRC Press, Boca Raton, 1990, pp. 77-98に要約される)。幾つかの場合において、過酸化水素は、酵素がオキシダーゼとして機能化するケースでは利用できない。
【0006】
ある種のフェノール化合物は、ペルオキシダーゼによる酸化で化学ルミネセンスを生じる。実例として、ピロガロールB−1とプルプロガリンB−2は、クマリン型化合物のクマリン、ウンベリフェロン及びエスクリン(D. Slawinska, J. Slowinski, J. Biolumin. Chemilumin., 4, 226-30 (1989));Phloroglucinol B−3(M. Halmannら,Photochem. Photobiol., 30, 165-7(1979));及びアセトアミノフェンB−4(K. Schmitt, G. Cilento, Photochem. Photobiol., 51, 719-23 (1990))と同じく、KrickaとThorpe、同号中に引用される。
【化32】
【化33】
【化34】
【化35】
【0007】
酸素又は過酸化物とペルオキシダーゼの存在中で弱い化学ルミネセンスを生じることが報告された他の種々の化合物は、以下の構造B−5−B−8を有する、合成シッフベース含有ポリマー((R. Zoulikら,Coll. Czech. Chem. Commun., 60, 95-103 (1995));過酸化水素を含む又は無しのキサンテン染料の存在中でのインドール−3−酢酸(S. Krylov, A. Chebotareva, FEBS, 324(1), 6-8 (1993);チロシン、トリプトファンとクロルプロマジン(M. Nakano, J. Biolumin. Chemilumin. 4, 231-40 (1989))及びMCLA B-8 M.(Mitaniら,J. Biolumin. Chemilumin. 9, 355-61 (1994))である。
【化36】
【化37】
【化38】
【化39】
【0008】
ペルオキシダーゼによって現在開示される化合物の化学ルミネセント酸化を開示する先行の参考文献は無い。
【0009】
b.エノールとHRPの反応。一連の文献が、エノール化可能なアルデヒドのペルオキシダーゼ触媒化空気酸化を記載する(H. Gallardoら,Biochim. Biophys. Acta, 789, 57-62 (1984);W.J. Baaderら,Biochem. Ed., 14(4), 190-2 (1986);I. Nantesら,Photochem. Photobiol., 63(6), 702-8(1996))。その反応基質は、アルデヒドとの平衡において少量のエノール型となるものと思われる。そのアルデヒドの反応は、リン酸エノールによって触媒されるが、そのリン酸エノールそれ自身は消費される。その文献は、リン酸エノールが化学ルミネセンスを生じるためにペルオキシダーゼと反応しないことを教示する。蛍光エネルギーアクセプターに対するエネルギー転移は、光放射を増加した(M.T. Grijalbaら,Photochem. Photobiol., 63(6), 697-701 (1996))。エノールシリルエーテル(Baader,同号)又は酢酸エノールとしてマスクしたアルデヒドは、化学ルミネセンスを生成するためにペルオキシダーゼと実質上その場で反応したエノールを生成するための第1工程でエノールがマスクされない結合アッセイにおいて使用された(A. Campaら,Photochem. Photobiol., 63(6), 742-5(1996)。
【0010】
c.ペルオキシダーゼエンハンサー。多くのエンハンサーが、上述したルミノールとアクリダンカルボン酸誘導体を含む周知の化学ルミネセント基質とペルオキシダーゼとの反応から化学ルミネセンスの量と持続時間を増加するために利用されている。これらは、D−ルシフェリンのようなベンゾチアゾール誘導体、p−ヨードフェノール、p−フェニルフェノールのような各種のフェノール化合物、G. Thorpe, L. Kricka, Bioluminescence and Chemiluminescence, New Perspectives, J. Scholmerichら,Eds., pp.199-208 (1987)中に挙げられたようなナフトールと芳香族アミンを含む。ペルオキシダーゼによってアミノ置換環式アシルヒドラジドの化学ルミネセント酸化のエンハンサーとして機能する他の化合物は4−(4−ヒドロキシフェニル)−チアゾール(M. Ii,同号)、米国特許第5,171,668号中に開示された化合物の群、2−ヒドロキシ−9−フルオレノン、及び米国特許第5,206,149号中に開示されたようなヒドロキシ−置換ベンゾオキサゾール誘導体及び米国特許第5,629,168号中に記載されたようなある種のフェニルホウ酸化合物を含む。ペルオキシダーゼ単独によって又はエンハンサーの使用を伴う本化合物の化学ルミネセント酸化を開示する先行の参考文献はない。
【0011】
d.界面活性剤による化学ルミネセントペルオキシダーゼの増加。ポリマーとモノマーの界面活性剤を用いてペルオキシダーゼ触媒化反応において生成した化学ルミネセンスの増加は、従来技術で周知である。増加は、例えば出射光の蛍光光量収率を増加することによって、励起状態にある生成した生成分子のパーセンテージを増加することによって、競合する副反応の抑制を通して化学ルミネセント反応を受けている分子の分画を増加することによって又は酵素触媒の活性を促進することによって、1以上の工程の所産に影響を及ぼすことによって生起できる。化学ルミネセント反応におけるポリマーとモノマーの界面活性剤の作用に関して存在する明確な又は一致するパターンはない。界面活性剤がもしあったとしても、特有のプロセスから化学ルミネセンスを増加し得る且つ実質上実験法によってのみ測定することかできる剤を予想することは不可能である。
【0012】
カチオン性ポリマーの界面活性剤臭化ポリ−N−エチル−4−ビニル−ピリジニウムは、陰性に荷電したインスリン−ペルオキシダーゼ接合体とルミノールとの化学ルミネセント反応を完全に抑制し及び自然の酵素を用いた場合により劣る範囲まで化学ルミネセンスを減じる(S.B. Vlasenkoら,J. Biolumin. Chemilumin., 4, 164-176 (1989))。
【0013】
日本特許出願公開JP 06,242,111及び文献(R. Iwataら,Anal. Biochem., 231, 170-4 (1995))は、より低いバックグラウンド放射又は増加した信号/ノイズとなるようにルミノールの化学ルミネセント過酸化において非イオン性界面活性剤とスキムミルクの使用を開示する。
【0014】
界面活性剤によるペルオキシダーゼ又は化学ルミネセンス増加によって本化合物の化学ルミネセント酸化を開示する先行の参考文献はない。
【0015】
d.HRPを用いたアッセイ。酵素ホースラディッシュペルオキシダーゼは、基質としてルミノール又はイソルミノールを用いた化学ルミネセント検出による酵素免疫アッセイとDNAハイブリダイゼーションアッセイにおいて広範囲に及ぶ使用が見出されている。HRP接合体及び増加したルミノール化学ルミネセント検出を用いた商業上利用可能なキットが利用できる。化学ルミネセントペルオキシダーゼアッセイはまた、上述した米国特許第5,491,072号、5,523,212号及び5,593,845号中にも開示される。基質として本化合物を用いた化学ルミネセントペルオキシダーゼを開示する参考文献はない。
【0016】
【課題を解決するための手段】
発明の開示
化学ルミネセンスを提供するためにペルオキシダーゼと過酸化物と反応する化合物を含む組成物を提供することが本発明の目的である。
【0017】
ペルオキシダーゼの検出用の化学ルミネセンスを提供するためにペルオキシダーゼと過酸化物と反応する化合物を含む組成物を提供することが本発明の別な目的である。
【0018】
また、それぞれが別な基X又はR1に接合した酸素又はイオウから選択される2つの原子で二重結合の一端が置換され、且つ励起状態生成物A1A2C=O★がペルオキシダーゼと過酸化物とIの反応で生じるように選択した1つの基A1とA2によって二重結合の他端で置換された、炭素−炭素二重結合を含む式Iの化合物を含む組成物を提供することが本発明の目的である。
【化40】
【0019】
それがヘテロサイクリック又はカルボサイクリック環型に結合されるようにA1とA2の炭素原子が合同した式Iの化合物を含む組成物を提供することが本発明の更なる目的である。特にその環は、窒素、イオウ又は酸素含有複素環基とすることができる。
【0020】
Z2がOである場合、酸素原子に結合した基は、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、リン酸モノ−、ジ−又はトリエステル基、カルボキシエステル基、硫酸基、糖基又はシリルエステル基の一部であり、Z2がSである場合、そのイオウ原子に結合した基は当量のチオ基の一部である、式Iの化合物を含む組成物を提供することが本発明の更なる目的である。
【0021】
本組成物を用いてペルオキシダーゼと過酸化物との反応において化学ルミネセンスを生成するための方法を提供することが本発明の更なる目的である。
【0022】
さらにまた、本発明の化合物とペルオキシダーゼとの反応で生じた化学ルミネセンスを増加するための方法と組成物を提供することが本発明の目的である。
【0023】
免疫アッセイ、核酸プローブアッセイ、ウェスタンブロットアッセイ、サザンブロットアッセイ及び分析物の検出用の酵素標識を用いる一般に周知の方法による他のアッセイで、ペルオキシダーゼと接合体の検出において使用するための化学ルミネセント化合物と方法を提供することが本発明の更に別の目的である。該アッセイは、ペルオキシダーゼ又は接合体を検出することによるそのようなアッセイ及び分析物の存在又は量とそれによって生じた化学ルミネセンスを関係付けることにおいて分析物を検出するために有用である。
【0024】
【発明の実施の形態】
好ましい実施態様の説明
定義:
アルキル− 1−20炭素を含む分枝、直鎖又は環式炭化水素基。ここで用いたような低級アルキルは、8炭素までを含むアルキル基に関する。
【0025】
アルケニル− 少なくとも1のC−C二重結合と2−20炭素を含む分枝、直鎖又は環式炭化水素基。ここで用いたような低級アルケニルは、8炭素までを含むアルケニル基に関する。
【0026】
アルキニル− 少なくとも1のC−C三重結合と2−20炭素を含む分枝、直鎖又は環式炭化水素基。ここで用いたような低級アルキニルは、8炭素までを含むアルキニル基に関する。
【0027】
分析物− 測定によって試料中でその存在又は量を測定すべきものである物質。分析物は、特異的結合親和性を有する特異的結合パートナーが存在するような有機及び生物学的分子を含む。分析物の例は、制限なしに、一本鎖又は二本鎖DNA、RNA、DNA−RNA複合体、オリゴヌクレオチド、抗体、抗体フラグメント、抗体DNAキメラ、抗原、ハプテン、タンパク質、レクチン、アビジン、ストレプタビジンとビオチンを含む。他の分析物の例は、加水分解酵素、加水分解酵素のインヒビター及びジヒドロキシ芳香族化合物をも含む。
【0028】
アリール− H以外の一以上の置換体で置換することができる1から5までのカルボサイクリック芳香環を含む芳香環。
【0029】
生物医学的分析− 興味ある分析物についての生物学的起源の使用の分析。その分析は、免疫アッセイ、ウェスタンブロット、ノーザンブロット、サザンブロッド、DNAハイブリダイゼーションアッセイ、DNA配列分析、コロニーハイブリダイゼーション、遺伝子発現分析、高スループット医薬スクリーニング、感染作用物質又は病原体の検出などとすることができる。
【0030】
グリコシル− ヘキソースとペントースを含む及び1以上の糖単位を含む炭水化物群の残基。実例は、フルクトース、ガラクトース、グルコース、グルクロン酸、マンノース、リボース、N−アセチルグルコサミンなどを含む。
【0031】
ハロゲン− フッ素、塩素、臭素又はヨウ素原子。
【0032】
ヘテロアリール− その環の炭素原子の少なくとも1が窒素、酸素又はイオウ原子で置換され且つH以外の1以上の置換体で置換することができる1から5までのカルボサイクリック芳香環を含む芳香環含有基。
【0033】
ルミネセント− 電子励起状態に励起した時に光を照射することができる。その光は、一重項励起状態から減衰する場合に蛍光として、又は多重項励起状態から減衰する場合にリン光としてのいずれかで放射することができる。
【0034】
過酸化物− O−O結合を含む化合物、好ましくは過酸化水素又は尿素過酸化物のような過酸化水素の複合体、ペルオキソホウ酸塩又はペルオキソ炭酸塩。アルキル
【0035】
試料− 分析すべき1以上の分析物を含む又は含むことが疑われる流体。化学ルミネセント反応法によって分析される典型的な試料は、血液、血漿、血清、尿、精液、唾液、細胞溶解液、組織抽出液などのような、体液を含む生物学的試料である。試料の他のタイプは、食品試料と、土壌又は水のような環境試料を含む。
【0036】
特異的結合パートナー− 相互結合親和性を示す2つの物質。実例は、抗原−抗体、ハプテン−抗体又は抗体−抗体対、相補的なオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチド、アビジン−ビオチン、ストレプタビジン−ビオチン、ホルモン−レセプター、レクチン−炭水化物、IgG−プロテインA、核酸−核酸結合タンパク質及び核酸−抗核酸抗体を含む。
【0037】
置換した− 非水素基による基上の少なくとも1の水素原子の置換に関する。置換の多重点が他に明確に示されない限り存在することができることが意図されるその置換基に関して注意すべきである。
【0038】
以下の式Iの化合物が化学ルミネセンスを生成するために過酸化物及びペルオキシダーゼと反応することが予期せずに発見されている。ペルオキシダーゼの存在中で化学ルミネセンスを生成する本発明の化合物は、酸素とイオウ原子から選択される2の原子で二重結合の一端で置換した炭素−炭素2重結合を含み、且つ式I:
【化41】
[式中Z1とZ2は、OとS原子から独立して選択され、R1は1から約50までの非水素原子を含む有機基であり、Xは1から約50までの非水素原子を含む基であり、且つA1とA2は、以下の反応に従ってペルオキシダーゼとIの反応で電子励起状態生成物A1A2C=O★が生じるように選択される基である]
を有する。
【化42】
【0039】
基A1,A2,Z1,Z2,X及びR1は、得られる化合物Iが電子富化C−C二重結合を有するであろうように選択される。一般に、OとS原子から選択されるZ1とZ2を有する一般式Iの大部分の化合物は、十分に電子富化のC−C二重結合を有する。A1及び/又はA2が強い電子吸引基である化合物は、機能的でなく且つ好適でない。
【0040】
基R1は、光の生成を与えるC,N,O,S,P,Si及びハロゲンから選択される1から約50までの非水素原子を含む何れかの有機基とすることができる。後者によって、式Iの化合物がペルオキシダーゼ及び過酸化物と反応する際に、光が生じ、1以上の化学ルミネセント中間体の生成を含むことができる。R1基として機能することができる基は、制限することなしに、アルキル、置換アルキルアリール、置換アリール、アラルキル及び置換アラルキル基を含む。イオン性基又は極性基のような、H原子以外の置換基は、各種の数で且つその化合物の特性を変更するため又は合成の利便性を提供するために、R1の炭素鎖又は環上の選択した位置に取り込むことができる。そのような特性は、例えば、化学ルミネセンス光量収率、酵素との反応速度、光放射の最大強度、光放射の持続性、光放射の波長、反応媒体中の溶解性を含む。特異的結合パートナーのような別の分子に共有結合することを許す1以上の基もまた、R1上の置換基として含めることができる。特異的な置換基及びその作用の例示は、以下の特有の実施例中で説明されるが、しかしながら、本発明の範囲を制限するものではない。
【0041】
基Xは、1−20炭素原子を有する置換した又は未置換のアルキル、置換した又は未置換のアリール、置換した又は未置換のアラルキル基、1−20炭素原子を有する置換した又は未置換のアルキル又はアリールカルボニル基、トリ(C1−C8アルキル)シリル基、SO3 -基、グリコシル基及び式PO(OR′)(OR”)のホスホリル基(式中R′とR”は、1−20炭素原子の置換した又は未置換のアルキル、置換した又は未置換のアリール及び置換した又は未置換のアラルキル基、トリアルキルシリル基、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類カチオン、アンモニウムとホスホニウムカチオンから独立して選択される)から選択される。置換したアルキル基は、イオン性基又は極性基のような少なくとも1の水素原子以外の基を含むであろうし、その化合物の特性を変更するため又は合成の利便性を提供するために、R′又はR”の炭素鎖又は環上の選択した位置に取り込むことができる。置換したアルキル基の実例は、シアノエチル基又はトリメチルシリルエチル基を含む。
【0042】
基A1とA2は、制限されることなしに、少なくとも1つが水素でないという条件で、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アラルキル及び置換アラルキル基、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アリールオキシ、アルキルアミノ、アリールアミノ、アルキルチオ及びアリールチオ基を含む、化合物Iとペルオキシダーゼ及び過酸化物の反応において電子励起状態生成物A1A2C=O★を形成する水素または有機基から独立して選択される。基A1とA2は、A1とA2を分離する炭素原子を含むヘテロサイクリック又はカルボサイクリック環を形成するように一緒に接合することができる。一般に基A1とA2は、C,N,O,S,P及びハロゲンから選択される1−50の非水素原子、より通常は1−20非水素原子を含むであろう。
【0043】
式Iの好適な化合物の第1の群において、A1とA2の一方は、置換した又は未置換のアリール基であり、且つ他方は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アラルキル及び置換アラルキル基、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アリールオキシ、アルキルアミノ、アリールアミノ、アルキルチオ及びアリールチオ基から選択される。好ましくは少なくとも1のアリール基が、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ及びOY′(ここでY′は水素原子又はアルカリ金属イオンである)から選択される少なくとも1の基で置換される。アリール基は、1−4の融合したカルボサイクリック又はヘテロサイクリック5又は6員環を含む。その環の1以上がヘテロサイクリック環である場合、その環中のヘテロ原子はN,O及びS原子から選択される。好ましくはアリール基は、何れかが非水素置換基で置換することができる、フェニル、ナフチル、アントリル及びピレニル基である。より好ましくは、フェニルとナフチル基である。
【0044】
化学ルミネセンスを生成するために本発明の方法に従い反応される式Iの化合物の特有の実施態様は、実例として構造:
【化43】
【化44】
【化45】
【化46】
【化47】
[式中、Yは、水素、アルカリ金属イオン又は置換した又は未置換のアルキル、置換した又は未置換のアリール、置換した又は未置換のアラルキル又はトリアルキルシリル基であり、Y′はアルカリ金属イオン、アルキルカルボキシエステル、アリールカルボキシエステル、置換した又は未置換のアルキル、置換した又は未置換のアリール、置換した又は未置換のアラルキル基又はトリアルキルシリル基であり且つY”は水素又はハロゲン、特に塩素原子]を有する化合物を含む。二重結合異性体の一方のみがこれらの構造で表されるとしても、異性体又はその2つの混合物の何れかが本発明に使用できることが示される。上述した制限に従属する他の構造は、本発明の方法に有用であるとして当業者に想到されるであろう。
【0045】
好適な化合物の第2の群は、式IIを有し、ここでA1とA2はHetと表したヘテロサイクリック環を形成するため一緒に接合される。該ヘテロサイクリック環系は、N,O及びS原子から選択される少なくとも1のヘテロ原子を含む少なくとも1の5又は6員環を含む。基Z1,Z2,XとR1は、上記定義した通りである。
【化48】
【0046】
該ヘテロサイクリック環系は、エキソサイクリック二重結合を生じるよう環炭素と結合される、N,O及びS原子から選択される少なくとも1のヘテロ原子を含む。好適なヘテロサイクリック化合物は、式IIIとIVの化合物、同じくその二重結合異性体又は該異性体の混合物を含み、式中Qは、NR6,OとSから選択され、ZとR1は上記定義した通りであり、且つR2−R6は以下に定義される。
【化49】
【化50】
【0047】
式IIについて、基Hetを含むことができる典型的な環構造は、以下の構造を含み、星印はエキソサイクリック二重結合の位置を表す。全ての可能性のある置換パターンを明白に示すことなしに、そのような典型的な環構造において、それぞれの環の位置が水素以外の置換基を含むことができることが理解されるであろう。ここに記載した方法の実践において有用な他のヘテロサイクリック環化合物は、以下の特に挙げてはいないが、しかしなお式IIの範囲内に収まることが熟練した技術者に明らかになるであろう。
【化51】
【化52】
【化53】
【化54】
【化55】
【化56】
【化57】
【化58】
【化59】
【化60】
【化61】
【化62】
【化63】
【化64】
【化65】
【化66】
【化67】
【化68】
【化69】
【化70】
【化71】
【化72】
【0048】
式IIIとIVの上記化合物の全てにおいて、それぞれの基R2−R5は、H又は生じるべき光を与える置換基から選択され且つ普通はC,N,O,S,P及びハロゲン原子から選択される1から50原子までを含む。存在させることができる代表的な置換基は、制限されることなしに、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アリールオキシ、ハロゲン、アミノ、置換アミノ、カルボキシル、カルボアルコキシ、カルボキシアミド、シアノ、及びスルホン酸基を含む。隣接基の何れか一方又は両方の対、即ちR2−R3又はR4−R5は、エキソサイクリック二重結合を生じるその環に融合される少なくとも1の5又は6員環を含むカルボサイクリック又はヘテロサイクリック環系を形成するために一緒に接合することができる。そのような融合ヘテロサイクリック環はN,O又はS原子を含むことができ、且つ上述したそれらのようなH以外の環置換基を含むことができる。
【0049】
上記化合物の全てにおいて、基R6は、その基におけるその原子の原子価を満たすために要求されるH原子の必要な数に加えて、C,N,O,S,P及びハロゲン原子から選択される1から50原子までの非水素原子を含む有機基である。より好ましいR6は、1から20までの非水素原子を含む。該有機基は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリールとアラルキル基からなる群から好ましくは選択される。R6としてより好ましい基は、置換した又は未置換のC1−C4アルキル基、置換した又は非サブ-置換ベンジル基、アルコキシアルキルとカルボキシアルキル基を含む。
【0050】
置換基は、化合物の特性を変更するために又は最終のリン酸化合物の合成の利便性のために各種の量で且つヘテロサイクリック環において選択した環又は鎖位置で取り込むことができる。そのような特性は、例えば、化学ルミネセンス光量収率、酵素との反応速度、最大光強度、光放射の持続性、光放射の波長及び反応媒体中の溶解性を含む。特異的な置換基及びその作用は、以下の特有の実施例中で説明されるが、しかしながら、何れにおいても本発明の範囲を制限することを意図するものではない。
【0051】
化合物の好適なクラスは、以下の式Vを有し、式中、R1は、少なくとも1のカルボサイクリック又はヘテロサイクリック芳香環を含むアリール環基及び更に置換した又は置換した又は未置換のアルキル基とすることができる、であり、Z1はOとS原子から選択され且つXとR6は上記定義した通りである。
【化73】
【0052】
同じか又は異なるものとすることができる、基R7からR14のそれぞれは、生じるべき光を与えるC,H,N,O,S,Pとハロゲン原子から選択される1から50までの原子を含むことができ且つ、制限されることなしに、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アリールオキシ、ハロゲン、アミノ、置換アミノ基、カルボキシル、カルボアルコキシ、カルボキシアミド、シアノ、及びスルホン酸基を含む。R7からR14は、水素、ハロゲン及びメトキシ、エトキシ、t−ブチルなどのようなアルコキシ基から選択されることが好ましい。化合物の好適な群は、塩素としてR8,R9,R12又はR13の一つを有し、R7からR14の他が水素原子である。より好適には、式VIを有する化合物であり、ここでZとR1は上記定義した通りであり、Xはホスホリル基−PO(OR′)(OR”)(ここで1−20炭素原子の置換した又は未置換のアルキル、置換した又は未置換のアリール及び置換した又は未置換のアラルキル基、トリアルキルシリル基、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類カチオン、アンモニウムとホスホニウムカチオンから独立して選択される)である。
【化74】
【0053】
好ましくは、R′とR”の少なくとも1つは、アルカリ金属カチオンであり、より好ましくは両方である。アルカリ金属の中では、リチウム、ナトリウム及びカリウムが好ましい。
【0054】
式Iの化合物は、各種の方法によって作製することができる。好ましい方法において、Z2基はOであり、Z1はO又はSであり、化合物Iは、エステル又はチオエステルのエノラート(enolate)と、式X−LG(ここでLGは以下のスキームに従う脱離基を表す)との反応によって作製することができる。
【化75】
【0055】
典型的な脱離基は、ハロゲン、例えば塩素、臭素及びヨウ素のような、スルホン酸、例えばメタンスルホン酸とp−トルエンスルホン酸のような、カルボン酸、例えば酢酸及び安息香酸のような特にXがアシル基である場合にX−LGは酸無水物となるであろう、メトスルファートのようなスルファート、及び他の基、例えばイミダゾール、トリアゾールとテトラゾール、マレイミド、スクシンイミドキシ基を含む。
【0056】
両方のZ基がS原子である場合の式Iの化合物を作製するための方法は、以下の2つのスキームに従う適当なカルボニル化合物へのリチオシラン化合物又はリンイリドの求核性の添加を含む(F.A. Carey, A.S. Court, J. Org. Chem., 37, 1926-29,(1972))。
【化76】
【0057】
別の方法において、エステルは、E.J. CoreyとA.P. Kozikowski, Tetrahedron Lett., 925-8 (1975)中に記載されたようなビス(ジアルキルアルミニウム)−ジチオール試薬との反応によって、以下に示すように、ケテンジチオアセタールに変換される。
【化77】
【0058】
更に別の方法において、活性メチレン基のアニオンは、CS2と反応し、該ジチオカルボキシラートは、ジチオエステルを形成するようにR1基を含む試薬R1−LGと反応させる。後者の方法論の実例は、I. ShahakとY. Sasson, Tetrahedron Lett., 4207-10 (1973)中に開示される。該ジチオエステルは、エノラートに変換され、且つ式X−LGの試薬と反応させる。
【0059】
本発明の別の態様は、ペルオキシダーゼとの反応によって化学ルミネセンスを生成するための方法において、式I−VIの何れかの化合物の使用である。緩衝水溶液中での式I−VIの化合物とペルオキシダーゼ及び過酸化物の反応は容易に検出される化学ルミネセンスを生じる。光強度は、その反応がアルカリ性pHで誘導される場合、室温で瞬時のうちに最大レベルに達する。該反応は任意にエンハンサーの存在中で誘導される。
【化78】
【0060】
我々はこの時点でこの発見のための特別の機構的な説明を公表することを望むものでない一方、その光がVIIの電子的に励起した状態から放射されるものと確信する。光の生成のために必要な条件は、その反応がVIIの励起状態を形成するために十分なエネルギーを生成することである。もしVII★がルミネセントであるならば、化学ルミネセンスはVIIの励起状態からの放射を経ての反応から生じる。もし組成物VII★が有意のルミネセントでないならば、化学ルミネセンスはルミネセントエネルギー受容体の包含によって生じることができる。
【0061】
化学ルミネセンスの好適な方法において、化合物Iは、酵素と化合物Iの反応が開始される連続した化学ルミネセンス信号を生じるため約8と10の間のpHを持ったアルカリ性緩衝液中、ペルオキシダーゼ、過酸化物及びエンハンサーと反応させる。分析的な感度は、以下のより詳細に記載されるであろうように、非イオン性界面活性剤の混入によって増加することができる。
【化79】
【0062】
化合物Vとペルオキシダーゼの反応から光を生成するための好適な方法において、その反応は7と10.5の間、好ましくは8.5から10の間のpHの緩衝水溶液中で、5℃と50℃の間の、好ましくは20℃と40℃の間の温度で実行される。化合物Vは、1μMと20mMの間、好ましくは10μMと1mMの間の濃度で用いられる。酵素は、遊離ペルオキシダーゼ又はペルオキシダーゼ接合体とすることができる。光は、VIIIの励起状態から放射される。
【0063】
本発明の化合物は、典型的に、近紫外から電磁スペクトルの可視領域における波長で最大強度を示す、放射の100−200nm幅帯にわたる光を生じる。典型的には300−500nmの範囲内の最大強度λmaxの波長である。それは、共有結合した蛍光団を産生する式Iの化合物が、蛍光団の励起状態からより長い波長の放射に帰結する分子内エネルギー転移を受けることができることが意図される。
【0064】
1以上の式Iの化合物は、ペルオキシダーゼの作用によって光を生成する方法において共同して用いることができる。それは、2以上の式Iの化合物とペルオキシダーゼが同時に反応する何れかの場合において有効とすることができる。2以上の化合物が異なるルミネセント又は物理的特性を有している場合、その2つの組合せは、何れか1の化合物の使用を通して容易に達し得ない特性によって光放射反応を生成するために望ましいであろう。化合物I間で異なることができるルミネセント及び物理的特性の実例は、放射スペクトル、光放射の持続性、酵素ターンオーバー、最大値までの放射の上昇の速度、疎水性/親水性および溶解性を含む。
【0065】
過酸化物成分は、ペルオキシダーゼと反応することができる何れかの過酸化物又はアルキルヒドロ過酸化物である。好ましい過酸化物は、過酸化水素、尿素過酸化物、及びペルオキソホウ酸塩を含む。
【0066】
化学ルミネセント反応を経ることができるペルオキシダーゼは、ラクトペルオキシダーゼ、ミクロペルオキシダーゼ、ミエロペルオキシダーゼ、ハロペルオキシダーゼ例えばバナジウムブロモペルオキシダーゼ、ホースラディッシュペルオキシダーゼ、リグニンペルオキシダーゼ及びArthromyces ramosusからのペルオキシダーゼ及びホワイトロットカビ中で生産されるMn依存ペルオキシダーゼのような真菌ペルオキシダーゼ、及びダイズペルオキシダーゼを含む。鉄錯体とMn-TPPS4(Y. -X. Ciら,Mikrochem. J., 52, 257-62 (1995))を含む、酵素ではないがペルオキシダーゼ様の活性を所有する他のペルオキシダーゼ模擬化合物は、ここで使用されるペルオキシダーゼの意味の範囲内として明らかに意図されるルミノールの化学ルミネセント酸化を触媒することが知られる。ペルオキシダーゼの接合体又は複合体と生物学的分子もまた、その接合体がペルオキシダーゼ活性を示すという唯一の条件で、化学ルミネセンスを生成するための方法において使用することもできる。ペルオキシダーゼの1以上の分子に接合することができる生物学的分子は、DNA、RNA、オリゴヌクレオチド、抗体、抗体フラグメント、抗体−DNAキメラ、抗原、ハプテン、タンパク質、レクチン、アビジン、ストレプトアビジン及びビオチンを含む。リポソーム、ミセル、ベシクル及び生物学的分子への付着のために官能化したポリマーのようなペルオキシダーゼを包含する又は取り込む複合体もまた、本発明の方法において使用することができる。
【0067】
反応混合物へのある種のエンハンサー化合物の混入は、その酵素の反応性を促進する。含まれるこれらの化合物の中には、参考によりここに取り込まれる、G. Thorpe, L. Kricka, Bioluminescence and Chemiluminescence, New Perspectives,J. Scholmerichら,Eds., pp.199-208 (1987),M. Ii, H. Yoshida, Y. Aramaki, H. Masuya, T. Hada, M. Terada, M. Hatanaka, Y. Ichimori, Biochem. Biophys. Res. Comm., 193(2), 540-5 (1993)の中に、及び米国特許第5,171,668号と5,206,149号中に記載されたような他のペルオキシダーゼ反応を増すことが知られるフェノール化合物と芳香族アミンである。米国特許第5,512,451号中に記載され且つ参考によりここに組み込まれる置換した又は未置換のアリールホウ酸化合物とそのエステル及び無水物誘導体もまた、本発明において有用なエンハンサーの範囲内とすることが意図される。好ましいエンハンサーは、制限されることなしに:p−フェニルフェノール、p−ヨードフェノール、p−ブロモフェノール、p−ヒドロキシケイ皮酸、p−イミダゾリルフェノール、アセトアミノフェン、2,4−ジクロロフェノール、2−ナフトールと6−ブロモ−2−ナフトールを含む。上述したクラスのそれらからの1以上のエンハンサーの混合物もまた、利用できる。
【0068】
本化学ルミネセント反応における添加剤としての非イオン界面活性剤の使用は、有効である。ペルオキシダーゼの使用によって化学ルミネセンスを生成するための反応への非イオン性界面活性剤の混入は、化学ルミネセンスの持続性を延長することによってペルオキシダーゼに関しての分析感度における改善に至る。本発明の実践において有用な非イオン性界面活性剤は、例えばポリオキシエチレン化アルキルフェノール、ポリオキシエチレン化アルコール、ポリオキシエチレン化エーテル及びポリオキシエチレン化ソルビトールエステルを含む。
【0069】
CTABのような第四級アンモニウム塩化合物を含むカチオン性界面活性剤は、本発明のある種の化合物をペルオキシダーゼ及び過酸化物と反応させる場合に、放射される化学ルミネセンスのレベルの増加における使用のために有効である。例えば、本発明に従う後述する化合物43又は46の反応からの光強度は、CTABがその反応混合物中に含まれた場合に10倍以上増加した。
【0070】
本発明の反応は、ビーズ、チューブ、ペルオキシダーゼでコートした膜又はミクロウェルプレートのような固体支持層の表面と接触させ得る緩衝水溶液のような溶液中で実行される。適当な緩衝液は、約6から約9の範囲内にpHを維持することができる通常使用される緩衝液の何れか、例えばリン酸塩、ホウ酸塩、炭酸塩、トリス(ヒドロキシメチル−アミノ)メタン、グリシン、トリシン、2−アミノ−2−メチル−1−プロ−パノール、ジエタノールアミンなどを含む。この関係で本発明を実施する好適な方法は、特に意図した使用の要求によって決定される。
【0071】
本発明によって放射される光は、ルミノメーター、X線フィルム、高速度写真フィルム、CCDカメラ、シンチレーションカウンター、化学アクチノメーター又は視覚的のような何れかの適切な周知の手段によって検出することができるそれぞれの検出方法は、異なる分光感度を有する。ヒトの目は、緑色光に光学的に感受性であり、CCDカメラは赤色光に最大の感受性を示し、UVから青色又は緑色光の何れかに最大応答を持つX線フィルムが利用可能である。検出用装置の選択は、コスト、利便性、及び永久的な記録の創製が要求されるかどうかの適用と考慮によって決定されるであろう。
【0072】
更なる実施態様において、ルミネセントエネルギー受容体が、最大の放射をより長い波長にシフトするため(赤方シフト化)及び/又は放射されるルミネセント量の増大のために利用することができる。赤方シフト化放射のための各種の技術が、化学ルミネセント反応とアッセイの技術分野において周知である。上述したような共有結合した蛍光団は、一つの実例である。フルオレッサー(Fluorescers)は、分離種として反応溶液に代替的に添加することができる。フルオレッサーは、ポリマーに結合することができ又は化合物へのフルオレッサーの密接をもたらすためにミセル又はポリマーと結合される。蛍光エネルギー転移剤は、供与体励起化反応生成物A1A2C=O★の固有の蛍光効率が低い場合又はその励起した反応生成物が三重項励起状態である場合に有効に利用することができる。第1のケースにおいて、エネルギー転移は、一重項−一重項タイプであり、後者のケースにおいてそれは三重項−一重項タイプであろう。適切なエネルギー転移剤は、励起エネルギーの転移を与えるために励起反応生成物A1A2C=O★のそれと重複するエネルギーレベルでの励起状態、及び供与体のそれに重複する励起状態と同じにできる又はできない平衡励起状態を有する。一重項−一重項エネルギー転移をもたらすために有用なエネルギー転移剤は、当該分野で周知である。三重項−一重項エネルギー転移をもたらすために有用なエネルギー転移剤もまた、当該分野で周知であり、且つ普通は少なくとも1の金属原子又は臭素又はヨウ素原子のような他の重い原子を所有する。典型例は、9,10−ジブロモアントラセン(DBA)、DBAのスルホン化誘導体及びRu(bpy)3 2+である。蛍光エネルギー転移剤は、該試薬の存在及び不在中でのペルオキシダーゼ、過酸化物及び式Iの化合物の反応で生成される化学ルミネセンスの強度と波長を比較することによって経験的に評価される。
【0073】
本化学ルミネセント方法の重要な使用は、化学ルミネセント反応によってアッセイ法における分析物の存在又は量を検出するためである。該方法は、分析物の含有が予想される試料を本発明の化学ルミネセント化合物及びペルオキシダーゼと接触させること、定性的な方法において生じた光を検出すること、もし定量分析が望まれるなら、分析物の量に生じた光の量を関係付けること、の工程を含む。光強度と分析物の量との間の相関関係は、既知の量の分析物によって検量線を構築することによって認識することができる。該化学ルミネセント化合物は、約10-5Mから約10-2M、好ましくは10-4Mと10-3Mの間で典型的に用いられる。ペルオキシダーゼは、溶液中で測定される場合、約10-9Mより低いことが好ましい。化学ルミネセント反応方法によって分析される典型的なサンプルは、血液、血漿、血清、尿、精液、唾液、CSFなどのような体液である。
【0074】
本方法によって分析することができる分析物は、ペルオキシダーゼ、そのケースでは付加のペルオキシダーゼを添加することが不要とされるであろう、ペルオキシダーゼのインヒビター、及びペルオキシダーゼで標識することができる又は酵素標識化特異的結合パートナーを経て特異的に検出することができる各種クラスの有機及び生物学的分子を含む。該酵素は、分析物結合化合物上の標識として直接取り込むことができる。代替的に該分析物結合化合物は、分析物結合化合物のための少なくとも1の酵素標識化特異的結合物質に結合することができる。代替的に該分析物結合化合物は、第2の特異的結合物質のための酵素標識化結合パートナーに結合される、少なくとも1の第2の特異的結合物質で標識することができる。
【0075】
本発明はまた、式Iの化合物及びペルオキシダーゼ酵素との化学ルミネセント反応によってアッセイ法において過酸化水素を検出するためのこの方法の使用に関し、ここで生じた光の量は存在する過酸化物の量に関係付けられる。本方法がオキシダーゼ酵素とデヒドロゲナーゼ酵素を検出するために使用することができることは、化学ルミネセントアッセイの分野における当業者には明らかとなるであろう。これらの酵素は、酸素の還元とそれら固有基質の酸化を通して過酸化水素を生成する。それによって生成される過酸化水素は、それが生成されるように共同して、或いは光を生成するため本発明の化合物Iとペルオキシダーゼと共に続行する工程においてのいずれかで更に反応させることができる。生じた光の特性は、そのオキシダーゼ又はデヒドロゲナーゼ酵素の量に関係付けられる。さらにそのオキシダーゼ又はデヒドロゲナーゼ酵素は、分析物のためのアッセイにおいて特異的結合パートナーの生物学的分子又はメンバーへの接合体として存在させ得る。
【0076】
化学ルミネセンスを生成するための式Iの化合物とペルオキシダーゼとの反応は、ペルオキシダーゼの存在又は量を検出するための迅速且つ高感度の方法を構成する。本方法の使用は、従って、その試料と式Iの化合物との反応によって生じる光の量又は強度を測定することによって試料中のペルオキシダーゼの存在又は量を測定する目的のために行うことができる。そのような測定は、例えば、法医学試験での証拠のような哺乳動物血液のペルオキシダーゼ活性の検出においての使用を見出すことができる。
【0077】
ペルオキシダーゼ活性の化学ルミネセント測定のための適用の第2の分野は、酵素インヒビターの検出と測定においてである。インヒビターは、本発明の化合物のような第2の基質との競合において基質として作用することによって可逆的に作用することができる。自殺抑制として知られる抑制の別な形態は、その酵素を不活性化することによって不可逆的に作用する。例えば、ペルオキシダーゼインヒビターは、シアニド、スルフィド及び高濃度の過酸化水素を含む。更にそれは、何らかの物質が一定の濃度でのみの阻害であり且つ特別な阻害のみが可能であることを認識させる。
【0078】
抑制定数Ki、又は抑制の半減期、t1/2のような抑制の量又は特徴の測定は、検出可能な生成物を生じる基質の存在とそのインヒビターの量における当該の酵素を含む資料の酵素活性を測定することによって行われる。本発明に従い酵素インヒビターを検出する方法において、式Iの化合物は検出可能な生成物として光を生成する。その酵素と化学ルミネセント化合物の反応は、インヒビター物質の存在及び不在において行われ、且つその結果は、インヒビターの存在又は量を測定するために比較される。そのインヒビターの作用は、光強度の減少、光強度上昇の緩速化または光放射開始前の期間の遅延、の3つの作用の何れか1つ以上を有することができる。
【0079】
酵素アッセイを実行するための技術は周知である。ここに教示したような実施例により提供したガイダンスに関し、試料の調製、試薬の適切な量と比率の決定、反応時間、検量線の構築などの変動を、ルーチンの実験の事項として工夫することは、当業者の能力の範囲内であろう。
【0080】
その反応がペルオキシダーゼによって触媒されることから、非常に少量が光の検出可能な量の酵素は、光を生成するために十分である。1アトモル(1x10-18モル)以下の感度が達成されている。そのような少量のペルオキシダーゼを検出するための能力は、酵素結合アッセイを用いた分析物の多くのタイプの分析のために好適な本化学ルミネセント技術を作る。そのような分析とアッセイは、分析すべき試料中の分析物の低い量のため又は試料の量が制限されるため少量のペルオキシダーゼを検出できる能力が要求される。このタイプのアッセイにおいて、ペルオキシダーゼは特異的結合パートナーの一員に接合される。試料は、酵素結合免疫吸着アッセイ又はELISAと称されるような、化学ルミネセント酵素結合免疫アッセイである。そのようなアッセイは、マニュアルフォーマット中で、同じく自動化多重試験免疫アッセイ系において普通に使用される。典型的な免疫アッセイにおいてその分析物ハプテン、抗原又は抗体は、分析物の酵素標識した特異的結合パートナー又は分析物の酵素標識類似体の存在又は量を測定することによって測定される。免疫化学工程を実行するための各種のアッセイフォーマットとプロトコルは、当該分野で周知である。これらのアッセイは2つのカテゴリーに広く分けられる。競合アッセイは、特異的抗体と分析物及び分析物類似体、例えば検出可能に標識した分析物分子、の免疫学的結合を特徴付ける。サンドウィッチアッセイは、2の抗体、一方が検出可能に標識される、と分析物の連続的な又は同時結合によって生じる。そのように形成した検出可能に標識した結合パートナーは、本発明の化合物と方法によって測定することができる。検出可能な標識がペルオキシダーゼ酵素である場合、それは直接検出される。検出可能な標識が別な特異的結合パートナーのメンバー、例えばハプテンである場合、ペルオキシダーゼとその結合パートナーの接合体が、最初に反応され、次いでそのペルオキシダーゼが本方法に従い検出される。測定は、ビーズ、チューブ、ミクロウェル、磁性粒子、試験ストリップ、当該分野で普通に使用されるような膜とフィルターを含む、固体表面又は支持体に付着した酵素標識種により実行することができる。検出可能な酵素標識種はまた、溶液中の存在をなしとして又は溶解剤がリポソームを溶解するために利用されるケースにおけるリポソーム及び検出可能な酵素なしのように構成した構築物の中に内包させることもできる。
【0081】
別の典型的な使用は、ウェスタンブロット法の技術によるタンパク質の検出である。分析物のような興味あるタンパク質を含む資料は、電気泳動分離を受けさせる。分離されたタンパク質は、毛管作用によって又は電場によってニトロセルロース膜又はPVDF膜のようなブロッティング膜に転移させる。そのように転移したタンパク質は、特異的な第1の抗体と、該第1の抗体を認識し且つ結合する酵素標識した第2の抗体によって典型的に検出される。標識酵素活性の視覚化は、分析物タンパク質の存在を映し出す。ウェスタンブロット法に本発明の方法を適合させるために、HRP接合第2抗体が用いられ、ペルオキシダーゼ活性は化学ルミネセント試薬として本発明の化合物を用いた化学ルミネセンスによって測定される。用いたビオチン化抗体とアビジン−HRPのようなこの技術における変更は、本発明方法を用いて実行可能なアッセイの範囲内であると考慮される。
【0082】
上述した抗原−抗体、ハプテン−抗体又は抗体−抗体対、特異的結合対に加えて、競合オリゴヌクレオチド、又はポリヌクレオチド、アビジン−ビオチン、ストレプタビジン−ビオチン、ホルモン−レセプター、レクチン−炭水化物、IgG−プロテインA、核酸−核酸結合タンパク質及び核酸−抗−核酸抗体もまた含むことができる。
【0083】
本検出方法の特に有用な適用は、酵素標識核酸プローブの使用による核酸の検出である。酵素標識を用いた核酸の分析及び化学ルミネセント検出のための方法は、例えば、溶液ハイブリダイゼーションアッセイ、サザンブロット法におけるDNA検出、ノーザンブロット法によるRNA、DNA配列決定、DNAフィンガープリンティング、コロニーハイブリダイゼーション及びプラークリフトは、全て十分に確立された技術である。その酵素標識(例えばHRP)は、プローブオリゴヌクレオチド又は捕捉オリゴヌクレオチドへの直接接合体として存在させることができ、又は当該分野で周知の方法を用いて間接結合手段を経て取り込むことができる。間接結合手段の実例は、ハプテン−標識化オリゴヌクレオチドと抗−ハプテン−HRP接合体又はビオチン化オリゴヌクレオチドとアビジン−HRP接合体を用いることを含む。そのような核酸アッセイは、ビーズ、チューブ、ミクロウェル、磁性粒子又は当該分野で周知とされるような試験ストリップを含む固相表面に付着したオリゴヌクレオチドを用いて、ブロッティング膜上又は溶液中で実行することができる。
【0084】
別な態様において、本発明は、約7と約10.5の間のpHを持つ緩衝水溶液、0.01−10mMの濃度で式Iの化合物、及び0.01−10mMの濃度で過酸化物を含む、ペルオキシダーゼとの反応によって化学ルミネセンスを生成するための試薬組成物に関する。任意に、該組成物は化学ルミネセンスを増大するための有効量の、好ましくは0.001と10mg/mLの間で、少なくとも1のエンハンサーと、0.01と10mg/mLの濃度で非イオン性界面活性剤とを更に含み得る。
【0085】
ペルオキシダーゼとの反応によって化学ルミネセンスを生成するための好ましい試薬組成物は、約7.5と約9の間のpHを持った緩衝水溶液0.01−10mMの濃度での式V又はVIのリン酸アクリダン、0.01−10mMの濃度での過酸化物、0.001と10mg/mLの濃度でのエンハンサー及び化学ルミネセンスを増加するための有効量、好ましくは0.001と10mg/mLの間の非イオン性界面活性剤を含む。該調合物は、0.01−10mMの濃度でEDTAのようなキレート剤を更に含むことができる。
【0086】
本発明の各種の態様をより完全に記載するため、何れの手法において本発明の範囲を制限することなく、以下の実施例が提供される。
【0087】
【実施例】
1.リン酸アクリダンの合成。以下の化合物は、本出願人のPCT出願公開WO97/26245号に記載の通り作製した。
【化80】
【表1】
【0088】
R7−R14は、他に指定のない限りはHである。化合物3,4及び6は、二重結合異性体の混合物として得られた。これら化合物のそれぞれは、化学ルミネセンスを生成するために本発明の反応中で作用する。
【0089】
2.ビス(シアノエチル)リン酸アクリダン化合物。化合物1−13のそれぞれは、式:
【化81】
を有する、相当するビス(シアノエチル)−保護化リン酸トリエステル化合物1a−13aの脱保護によって作製した。該ビス(シアノエチル)リン酸誘導体もまた、化学ルミネセンスを生じるように過酸化物及びペルオキシダーゼと反応した。
【0090】
3.付加のリン酸アクリダン塩とビス(シアノエチル)リン酸アクリダン化合物の合成。本出願人のPCT出願公開WO97/26245中に記載の通り作製した更なるリン酸アクリダン塩14−23とビス(シアノエチル)エステル14a−23aは、式
【化82】
化合物 V
14 −C(CH3)3
15 CH3
16 OCH3
17 F
18 Cl
19 Br
20 I
21 COCH3
22 CN
23 NO2
を有し、同じく化合物24(Y=Na)と24a(Y=CH2CH2CN)は式:
【化83】
を有し、且つ化合物25−36(Y=Na)と25a−36a(Y=CH2CH2CN)は式:
【化84】
[式中Uはp−I(25)、p−CH3(26)、m−OCH3(27)、o−Cl(28)、m−Cl(29)、o−Br(30)、m−Br(31)、p−Br(32)とp−NO2(33)であり、同じくこの式の化合物は3,4−ジクロロ−(34)、2,5−ジクロロ−(35)及び2,6−ジクロロフェニル(36)基を有する]を有する。
【0091】
以下の典型的な化合物を作製し、本発明に従い化学ルミネセンスを生じることを見出した。
【0092】
7.アクリダン誘導体37の合成。
【化85】
THF中のフェニル10−メチルアクリダン−9−カルボキシラート(250mg、0.79mmol)の溶液を、−78℃でLDAにより脱プロトン化した。同時に、(EtO)2POCl(205mg,1.2mmol)とピリジン(94mg,1.2mmol)をシリンジを通して加え、撹拌を15分間継続した。ドライアイス浴に移し、撹拌を2時間継続した。揮発分を留去し、その生成物を2工程でのクロマトグラフィーで残分から分離した。30%酢酸エチル/ヘキサンを用いたカラムクロマトグラフィー精製は、蛍光性不純物を含む生成物の分離を与えた。最終精製は調整的に達成した。10%酢酸エチル/CH2Cl2を用いたTLC;1H NMR(アセトン−d6)δ1.08(t,6H),3.46(s,3H),3.76−3.97(m,4H),6.79−7.91(m,13H)。
【0093】
8.アクリダン誘導体38の合成。
【化86】
THF中のフェニル10−メチルアクリダン−9−チオカルボキシラート(1.0g,3mmol)の溶液を、−78℃でLDAにより脱プロトン化した。同時に、(EtO)2POCl(958mg,5mmol)とピリジン(2.5mL,3mmol)をシリンジを通して加え、撹拌を15分間継続した。ドライアイス浴に移し、撹拌を2時間継続した。揮発分を留去し、その生成物を2工程でのクロマトグラフィーで残分から分離した。30−100%酢酸エチル/ヘキサンを用いたカラムクロマトグラフィー精製は、青と緑色の蛍光性不純物を含む生成物の分離を与えた。最終精製は調整的に達成した。12%酢酸エチル/CH2Cl2を用いたTLC;1H NMR(アセトン−d6)δ1.01(t,6H),3.49(s,3H),3.74−3.96(m,4H),6.91−7.45(m,11H),7.78(d,1H),7.99(d,1H)。
【0094】
9.アクリダン誘導体39の合成。
【化87】
THF中のフェニル10−メチルアクリダン−9−カルボキシラート(311mg,1mmol)の溶液を、−78℃でLDAの溶液に滴下して加えた。−78℃で30分後、無水酢酸(161.3mg,1.6mmol)をシリンジを経て加え、ドライアイス浴に移した。1時間後、揮発分を留去し、その生成物をクロマトグラフィーで残分から分離した。5%酢酸エチル/ヘキサンを用いたカラムクロマトグラフィー精製は、白色固体として90mg精製分画と、幾らかの出発材料を含む第2分画(250mg)を提供した;1H NMR(CDCl3)δ2.04(s,3H),3.44(s,3H),6.82−7.65(m,13H)。
【0095】
10.アクリダン誘導体40の合成。
【化88】
THF中のフェニル10−メチルアクリダン−9−チオカルボキシラート(1.05g)の溶液を、−78℃でLDAによって脱プロトン化した。THF10mL中の無水酢酸(0.45ml)を滴下して加え、ドライアイス浴に移し、一晩撹拌を継続した。揮発分を留去し、その生成物をクロマトグラフィーで残分から分離した。5−20%酢酸エチル/ヘキサンを用いたカラムクロマトグラフィー精製は、オフホワイト固体として化合物40の1.15gを提供した;1H NMR(CDCl3)δ1.89(s,3H),3.48(s,3H),6.95−7.06(m,4H),7.20−7.34(m,5H),7.40−7.44(m,2H),7.62(d,1H),7.79(d,1H)。
【0096】
11.アクリダン誘導体41の合成。
【化89】
THF中のフェニル10−メチルアクリダン−9−カルボキシラート(333.4mg、1.06mmol)の溶液を、−78℃、30分間LDAで脱プロトン化した。その濃橙色溶液を乾燥THF10mL中の塩化t−ブチルジメチルシリル(253.4mg,1.68mmol)で処理した。ドライアイス浴に移し、2時間撹拌を継続した。揮発分を留去し、5%酢酸エチル/ヘキサンを用いたクロマトグラフィーで残分から油状(212mg)として生成物を単離した;1H NMR(CDCl3)δ−0.12(s,6H),0.77(s,9H),3.37(s,3H),6.75−7.38(m,12H),7.79(dd,1H)。
【0097】
12.アクリダン誘導体42の合成。
【化90】
THF中のフェニル10−メチルアクリダン−9−チオカルボキシラート(322.3mg,0.97mmol)の溶液を、−78℃でLDAによって脱プロトン化した。乾燥THF5mL中の塩化t−ブチルジメチルシリル(270mg,1.8mmol)を迅速に加え、ドライアイス浴に移し、90分間撹拌を継続した。揮発分を留去し、5%酢酸エチル/ヘキサンを用いたクロマトグラフィーで、放置により固体化した油状として残分から生成物を単離した;1H NMR(CDCl3)δ−0.09(s,6H),0.73(s,9H),3.43(s,3H),6.84−7.01(m,4H),7.16−7.47(m,7H),7.73−7.76(m,1H),7.90−7.93(m,1H)。
【0098】
13.化合物43の合成。
【化91】
E異性体を説明のためここに表した。実質上一つの異性体を形成したとしても、それはどの異性体か確実に知られていない。
【0099】
(a)乾燥THFの100mL中の2−(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)−プロパン酸(1.00g)とベンゼンチオール(0.635g)の混合物を、DCCの1.2gと一晩撹拌することにより処理した。その混合物は乾固するまで濃縮し、その残分をヘキサンで洗浄し濾過した。その残分をCH2Cl2と水の間で分配し、その有機相を乾燥、濃縮した。粗チオエステル、フェニル2−(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)−プロパン−チオアートを30%酢酸エチル/ヘキサンを用いたカラムクロマトグラフィーで精製した;1H NMR(CDCl3)δ1.66(d,3H),4.14(q,1H),5.30(s,1H),7.09−7.74(m,11H);13C NMR(CDCl3)δ18.63,54.09,103.02,109.42,118.35,126.54,126.97,127.06,127.88,128.88,129.18,129.39,129.82,134.04,134.52,153.86,199.78。
【0100】
(b)フェニル基を、トリエチルアミンの3mL中の塩化ピバロイルの1.1mLと最初の工程の生成物(2.5g)との反応によりピバラートエステルとして保護した。該反応の完了時に、その混合物を乾固するまで濃縮し、その残分をCH2Cl2と水の間で分配した。その有機相を水、続いて飽和食塩水で洗浄し、乾燥、濃縮した。粗チオエステル、フェニル2−(6−ピバロイルオキシ−2−ナフチル)−プロパンチオアートを0−5%酢酸エチル/ヘキサンを用いたカラムクロマトグラフィーで精製した;1H NMR(CDCl3)δ1.41(s,9H),1.66(d,3H),4.17(q,1H),7.19−7.87(m,11H)。
【0101】
(c)工程(b)からのチオエステルのエノールビス(シアノエチル)ホスファートへの変換は、−78℃で乾燥THF中LDAの1.5当量による該チオエステルの2.0gの脱プロトン化、及びPOCl3の0.71mLとピリジンの0.62mL、続いてピリジンの1.2mL中3−ヒドロキシプロピオニトリルの1.04mLの添加による該エノラートの反応によって行った。その生成物は、60%酢酸エチル/ヘキサンを用いたカラムクロマトグラフィーで残分から単離し、残りの3−ヒドロキシプロピオニトリルを除去するために、水で更に洗浄した。その生成物は、実質上一つの異性体(43a)であることが明らかになった;1H NMR(CDCl3)δ1.39(s,9H),2.38(s,3H),2.67(m,4H),4.25(m,4H),7.2−7.8(m,11H);31P NMR(CDCl3)δ−7.43。
【0102】
(d)化合物43aは、1mLの水に溶かしたNaOHの0.198gを含むアセトンの35mL中で0.72gを反応させることによって脱保護化した。沈殿した塩は、アセトンで洗浄し、エタノール中に溶かし、43が生成するようにアセトンで沈殿した;1H NMR(CD3OD)δ2.34(s,3H),6.80−7.44(m,11H);13C NMR(CD3OD)δ21.26,111.32,124.15,125.10,125.08,127.38,127.90,128.62,129.35,129.44,135.79,136.06,136.14,136.51,139.31,139.43,140.07,164.99;31P NMR(CD3OD)δ6.24。
【0103】
14.化合物44の合成。
【化92】
(a)乾燥THF中、2−(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)−プロパン酸(7.00g)と4−クロロベンゼンチオール(6.22g)の混合物を、DCCの8.85gと一晩撹拌することにより処理した。その混合物を濾過し、その濾液を乾固するまで濃縮した。その残分をCH2Cl2と水の間で分配し、その有機相を水及び飽和食塩水で連続して洗浄した。乾燥し、溶媒を留去し、20%酢酸エチル/ヘキサンを用いたカラムクロマトグラフィーで精製したそのチオエステル、フェニル2−(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)−プロパンチオアートを生成した;1H NMR(CDCl3)δ1.65(d,3H),4.08−4.18(m,1H),7.11−7.75(m,10H)。
【0104】
(b)フェニル基をピバラートエステルとして保護した。最初の工程からのチオエステル(6.14g)を塩化ピバロイル(2.89g)とトリエチルアミンの5mLと反応させた。その混合物を乾固するまで濃縮した後、その残分を水と飽和食塩水で洗浄し、Na2SO4を通して乾燥した。更なる精製を5%酢酸エチル/ヘキサンを用いたクロマトグラフィーで実行した;1H NMR(CDCl3)δ1.41(s,9H),1.65−1.68(d,3H),4.12−4.19(q,1H),7.20−7.87(m,10H);13C NMR(CDCl3)δ18.57,27.22,39.18,54.21,103.02,118.35,121.78,126.57,126.99,128.33,129.39,131.43,133.25,136.74,149.06,177.32,198.59。
【0105】
(c)保護化チオエステルのエノールビス(シアノエチル)ホスファートへの変換は、−78℃で乾燥THF中LDAの1.5当量による該チオエステルの2.2gの脱プロトン化、及びPOCl3の1.5当量とピリジンの1.5当量と該エノラートとの反応、続いてピリジンの1.2mL中3−ヒドロキシプロピオニトリルの1.04mLの添加によって行った。その反応溶液を濃縮し、その残分をCH2Cl2と水の間で分配した。その有機相を水及び飽和食塩水で連続して洗浄し、乾燥、濃縮した。該生成物は65%酢酸エチル/ヘキサンを用いたクロマトグラフィーで残分から、異性体混合物として単離した(44a,E/Z);1H NMR(CDCl3)δ1.40(s,9H),2.36&2.36(2s,3H),2.72−2.76(m,4H),4.24−4.35(m,4H),7.17−7.81(m,10H);31P NMR(CDCl3)δ−7.07。
【0106】
(d)化合物44aは、1mLの水に溶かしたNaOHの0.26gを含むアセトンの60mL中で0.80gを反応させることによって脱保護化した。沈殿した塩は、アセトンで洗浄、乾燥し、異性体の混合物(44E/Z)として化合物44を生成した;1H NMR(D2O)δ2.19(s,3H),6.79−7.54(m,11H);31P NMR(D2O)δ2.90。
【0107】
15.化合物45の合成。
【化93】
(a)ジフェニル酢酸(3.12g)をSOCl2の50mL中で2.5時間還流することによって酸塩化物に変換し、次いでEt3Nの約2mLを含むCH2Cl2の50mL中フェノールの1.52gと一晩エステル化した。揮発分を真空中で除去し、残分をヘキサンと水の間で分配した。その有機相を乾燥し、そのエステルを更に精製することなしに用いた;1H NMR(CDCl3)δ5.27(s,1H),7.05−7.44(m,15H);13C NMR(CDCl3)δ57.09,121.44,125.99,127.54,128.70,128.82,129.42,138.26,150.79,171.04。
【0108】
(b)そのエステルを、−78℃で乾燥THF中LDAの1.1当量による3.0gの脱プロトン化、及びPOCl3の1.15当量とピリジンの1.15当量との室温まで暖めての反応によってエノールビス(シアノエチル)ホスファートに変換した。ピリジン4.8mL中の3−ヒドロキシプロピオニトリル(2.05mL)を加え、その反応液を一晩撹拌した。その反応溶液を濃縮し、その残分をCH2Cl2と水の間で分配した。その有機相を水及び飽和食塩水で連続して洗浄し、乾燥、濃縮した。該生成物は70%酢酸エチル/ヘキサンを用いたクロマトグラフィーで残分から単離した(45a);1H NMR(CDCl3)δ2.30−2.45(m,4H),3.69−3.84(m,4H),7.08−7.45(m,15H)。
【0109】
(c)化合物45aは、1mLの水に溶かしたNaOHの0.18gを含むアセトンの30mL中で1.04gを反応させることによって脱保護化した。沈殿した塩は、アセトンで洗浄、乾燥し、化合物45(0.5g)を生成した;1H NMR(D2O)δ7.00−7.56(m,15H);13C NMR(D2O)δ110.51,110.60,116.21,122.29,126.60,126.72,128.26,129.54,129.87,129.96,139.01,146.75,146.87,156.55,201.63;31P NMR(D2O)δ2.15。
【0110】
15.化合物46の合成。
【化94】
(a)ジフェニル酢酸(6.0g)をSOCl2の30mL中で還流することによって酸塩化物に変換し、次いでEt3Nの約10mLを含むCH2Cl2の50mL中チオフェノールの3.5gと一晩エステル化した。その溶液を水、飽和NaHCO3と塩水とで連続的に抽出した。Na2SO4を通して乾燥後、揮発分を真空中で除去し、そのチオエステルを更に精製することなしに用いた;1H NMR(CDCl3)δ5.31(s,1H),7.2−7.6(m,15H);
【0111】
(b)そのチオエステルを、−78℃で30分間、乾燥THF中LDAの1.1当量による3.0gの脱プロトン化、及びそのエノラートと、POCl3の1.15当量とピリジンの1.15当量との室温まで暖めての3.5時間の反応によってエノールビス(シアノエチル)ホスファートに変換した。ピリジン4.8mL中の3−ヒドロキシプロピオニトリル(2.05mL)を加え、その反応液を一晩撹拌した。その反応溶液を濃縮し、その残分をCH2Cl2と水の間で分配した。その有機相を水及び飽和食塩水で連続して洗浄し、乾燥、濃縮した。該生成物は65%酢酸エチル/ヘキサンを用いたクロマトグラフィーで残分から単離した(46a);1H NMR(CDCl3)δ2.3−2.5(m,4H),3.62−3.82(m,4H),7.2−7.45(m,15H)。
【0112】
(c)化合物45aは、2mLの水に溶かしたNaOHの0.3gを含むアセトンの50mL中で1.79gを反応させることによって脱保護化した。沈殿した塩は、アセトンで洗浄、乾燥し、化合物46(1.5g)を生成した;1H NMR(D2O)δ7.08−7.44(m,15H);13C NMR(D2O)δ125.78,127.23,127.41,127.60,128.11,128.17,129.11,129.93,129.54,135.58,135.67,139.86,140.74,140.86,141.62;31P NMR(D2O)δ2.30。
【0113】
16.化合物47の合成。
【化95】
(a)乾燥THFの100mL中、1−ピレン酢酸(3.00g)とベンゼンチオール(1.27g)の混合物をDCCの2.38gで一晩撹拌することによって処理した。その混合物を濾過し、濾液を乾固するまで濃縮した。その残分をCH2Cl2と水の間で分配し、その有機相をNaHCO3飽和水溶液、水及び飽和食塩水で連続して洗浄した。乾燥し溶媒を留去し、15%酢酸エチル/ヘキサンを用いたクロマトグラフィーで精製し、チオエステル、フェニル2−ピレンチオアセタートを生成した;1H NMR(CDCl3)δ4.66(s,2H),7.35(s,5H),8.02−8.30(m,9H);13C NMR(D2O)δ109.23,124.96,125.51,127.45,127.66,128.33,129.15,129.39,134.49,170.01。
【0114】
(b)そのチオエステルのエノールビス(シアノエチル)ホスファートへの変換は、−78℃で乾燥THF中LDAの1.2当量による該チオエステルの0.5gの脱プロトン化、及びそのエノラートと、POCl3の1.2当量とピリジンの1.2当量との反応、続いてピリジン0.30mL中3−ヒドロキシプロピオニトリルの0.255mLの添加によって達成した。その反応溶液を濃縮し、その残分をCH2Cl2と水の間で分配した。その有機相を水及び飽和食塩水で連続して洗浄し、乾燥、濃縮した。該生成物は60%酢酸エチル/ヘキサンを用いたクロマトグラフィーで残分から、異性体の5:2混合物として単離した(47aE/Z);1H NMR(CDCl3)δ2.15−2.24(m),2.63−2.67(m),3.62−3.78(m),4.14−4.22(m),7.24−8.26(m);31P NMR(CDCl3)δ27.39,28.16;13C NMR(CDCl3)δ19.06,19.15,19.54,19.64,62.40,62.46,62.98,63.04,116.16,116.49,123.51,123.75,124.39,124.54,124.71,124.81,125.57,125.63,125.72,125.87,126.18,126.39,127.09,127.15,127.32,127.46,127.88,128.06,128.17,128.27,128.30,128.76,129.33,129.42,129.76,129.82,130.67,130.85,131.03,131.22,131.31,131.40,132.91,141.32,142.96,143.11。
【0115】
(c)化合物47aは、0.1mLの水に溶かしたNaOHの0.04gを含むアセトンの6mL中で0.247gを反応させることによって脱保護化した。沈殿した塩は、アセトンで洗浄、乾燥し、異性体の混合物(47E/Z)として化合物47を生成した;1H NMR(D2O)δ6.22(s),6.74−8.1(m),8.47(d);31P NMR(D2O)δ0.12,0.69,0.70。
【0116】
17.化合物48の合成。
【化96】
(a)ベンゼンの60mL中チオキサントン(10g)の溶液を、LAHの5.0gと15分間撹拌することにより処理した。その混合物を加熱し、エーテル100mLを慎重に加えた。還流を90分間継続した。冷やした混合物を水によって中和化した。その固体を濾別し、濾液を乾固するまで濃縮した。純粋なチオキサンテン(9.1g,98%)を20%酢酸エチル/ヘキサンを用いたクロマトグラフィーによって単離した;1H NMR(CDCl3)δ3.82(s,3H),7.21(m,4H),7.33(m,2H),7.46(m,2H)。
【0117】
(b)チオキサンテン、9.1gを乾燥THFの100mL中に溶解した。その溶液は、氷浴中で冷やし、n−BuLi(2.5M溶液の24mL)を滴下により加えた。その赤色溶液を室温で1時間撹拌した。粉末CO2を(約150g)白色沈殿の生成をもたらすように加えた。付加の時間撹拌した後、その混合物を濃縮し、その残分を水に溶かした。その水溶液をCH2Cl2で抽出し、HClで中性化した。沈殿した生成物をエーテル中で溶かし、乾燥し、濃縮し、白色固体(8.8g)としてチオキサンテン−9−カルボン酸を生成した;1H NMR(DMSO−d6)δ5.25(s,1H),7.30(m,4H),7.49(m,4H),12.60(s,1H)。
【0118】
(c)チオキサンテン−9−カルボン酸(5.8g)と塩化チオニル(30mL)とを室温で1時間撹拌した。塩化チオニルを留去し、残分をCH2Cl2の100mLに溶かした。ピリジン(4mL)とチオフェノール(4g)を加え、その反応混合物を室温で5時間撹拌した。その混合物を濃縮し、残分を水で、次いでエーテルで洗浄した。そのチオエステルを20%酢酸エチル/ヘキサンを用いたクロマトグラフィーによって精製し、純粋なフェニルチオキサンテン−9−チオカルボキシラート6.3gを得た;1H NMR(CDCl3)δ5.16(s,1H),7.32(m,9H),7.50(m,4H);13C NMR(CDCl3)δ63.0,126.9,127.3,128.1,128.4,129.2,129.4,130.9,132.4,133.7,134.5,196.5。
【0119】
(d)該チオエステル(4.6g)を−78℃で30分間、乾燥THFの40mL中LDA1.5当量によって脱プロトン化した。乾燥THFの10mL中、POCl3(3.2g)とピリジン(1.66g)の溶液を、室温まで暖めつつ滴下して加えた。室温で45分間撹拌した後、シアノエタノール(5.68g)とピリジン(6.3g)の溶液を加え、一晩撹拌を続けた。その混合物を濾過し、その濾液を濃厚な残分となるまで濃縮し、70%酢酸エチル/ヘキサンを用いてクロマトグラフィーした。エノールビス(シアノエチル)ホスファート(48a)が泡状として得られた;1H NMR(CDCl3)δ2.52(m,4H),3.94(m,4H),7.20−7.48(m,10H),7.55(dd,1H),7.74(dd,1H),7.85(dd,1H);13C NMR(CDCl3)δ19.5,62.5,116.6,126.2,126.3,126.7,127.0,127.1,128.0,128.1,128.2,129.1,129.5,129.7,132.5,133.0,133.3,134.2,134.3,134.6,137.7,137.8;31P NMR(CDCl3)δ−10.35(p)。
【0120】
(e)化合物48aは、水5.6mLに溶かしたNaOHの0.28gを含むアルゴン−パージしたアセトンの40mL中で1.8gを一晩反応することによって脱保護化した。沈殿した塩を10%アセトン水溶液で洗浄し、乾燥して白色固体として化合物48(1.57g)を生成した;1H NMR(D2O)δ6.94−7.25(m,9H),7.38(m,2H),7.76(d,1H),8.08(d,1H);31P NMR(D2O)δ0.73(s)。
【0121】
18.化合物49の合成。
【化97】
化合物49は、工程(c)でのチオフェノールをフェノールに代えることで先の実施例で記載した反応の連続によって調製した。
【0122】
(a)フェニルチオキサンテン−9−チオカルボキシラート:1H NMR(CDCl3)δ5.26(s,1H),6.94(d,2H),7.15(t,1H),7.24−7.34(m,6H),7.51(m,4H)。
【0123】
(b)9−(フェノキシホスホリルオキシメチリデン)チオキサンテン、ビス(シアノエチル)エステル(49a);1H NMR(CDCl3)δ2.50(m,4H),3.84(m,2H),4.02(m,2H),7.16(m,5H),7.29−7.54(m,7H),7.82(d,1H);13C NMR(CDCl3)δ19.5,63.0,124.1,126.4,126.5,126.8,127.5,127.8,128.0,129.2,130.1,131.2,131.4,133.4,134.4,142.7,142.9,155.0;31P NMR(CDCl3)δ−10.92(p)
【0124】
(c)9−(フェノキシホスホリルオキシメチリデン)チオキサンテン、二ナトリウム塩(49);1H NMR(D2O)δ6.92(t,1H),7.04(t,2H),7.07−7.34(m,6H),7.38(t,1H),7.45(d,1H),7.71(d,1H),8.05(d,1H);31P NMR(D2O)δ0.22(s)。
【0125】
19.化合物50の合成。
【化98】
フェニル10−メチルアクリダン−9−チオカルボキシラート、1.0gを、−78℃で乾燥THFの60mL中LDAによってエノラートに変換した。−70℃で一時間その温度を維持した後、メチルトリフラート0.76gを加え、その反応混合物を室温まで暖めた。その混合物を四日間放置した。CH2Cl2(150mL)を加え、溶液を水で抽出し、Na2SO4を通して乾燥した。粗生成物は調整TLCで70/30ヘキサン:CH2Cl2 溶離液で精製した。1H NMR(CDCl3)δ3.53(s,3H),3.56(s,3H),6.93−7.45(m,11H),7.71(d,1H),7.93(d,1H)。
【0126】
20.リン酸アクリダン5によるHRPの化学ルミネセント検出。0.055Mトリス緩衝液,pH8.6、0.25mM尿素過酸化物、0.05mMのp−フェニルフェノール、0.5mMのEDTA、0.0125%のTween20及び3.3x10-4Mのアクリダン5を含む試薬組成物を、酵素の1.4x10-15と1.4x10-19モルの間を含むHRP水溶液の10μLと、三つ組の100μLアリコートで反応することによって化学ルミネセンスの生成について試験した。光生成はミキシングで開始し、5,10及び15分で測定した。15分での化学ルミネセンス強度と酵素の量との間の相関関係を図1に示した。
【0127】
21.リン酸アクリダン13によるHRPの化学ルミネセント検出。0.055Mトリス緩衝液,pH8.6、0.25mM尿素過酸化物、0.05mMのp−フェニルフェノール、0.5mMのEDTA、0.0125%のTween20及び3.3x10-4Mのアクリダン13を含む試薬組成物を、酵素の1.4x10-15と1.4x10-19モルの間を含むHRP水溶液の10μLと、三つ組の100μLアリコートで反応することによって化学ルミネセンスの生成について試験した。光生成はミキシングで開始し、5,10及び15分で測定した。15分での化学ルミネセンス強度と酵素の量との間の相関関係を図2に示した。
【0128】
22.リン酸アクリダン1−4及び6−12及び14による化学ルミネセント検出。実施例21の方法において、化合物1−4及び6−12及び14をそれぞれ含む組成物を、25℃でHRPと反応させた。それぞれがHRPの不在において測定したバックグラウンドを上回る明瞭に識別でき容易に測定可能な化学ルミネセンスを生じた。
【0129】
23.化学ルミネセンス強度の動態プロフィール。HRPと反応したリン酸アクリダンの化学ルミネセンスプロフィールを図3に示した。25℃でHRPの1.4x10-15と実施例20の試薬組成物の100μLとの反応は、約5分で最大放射強度に達した光放射における瞬時の上昇をもたらす。
【0130】
24.ジエチルリン酸アクリダン37によるHRPの化学ルミネセント検出。0.01Mトリス緩衝液,pH8.0、0.5mM尿素過酸化物、0.1mMのp−フェニルフェノール、1mMのEDTA、0.025%のTween20及び5x10-5Mのアクリダン37を含む試薬組成物を、酵素の1.4x10-14と1.4x10-19モルの間を含むHRP水溶液10μLと、三つ組の100μLアリコートで反応することによって化学ルミネセンスの生成について試験した。光生成はミキシングで開始し、2分で測定した。化学ルミネセンス強度と酵素の量との間の相関関係を図4に示した。
【0131】
25.ジエチルリン酸アクリダン38によるHRPの化学ルミネセント検出。0.01Mトリス緩衝液,pH8.0、0.5mM尿素過酸化物、0.1mMのp−フェニルフェノール、1mMのEDTA、0.025%のTween20及び5x10-5Mのアクリダン38を含む試薬組成物(40μL)を、HRPの1.4x10-15モルを含む溶液の1μLと反応させた。光生成はミキシングで開始され、1分のうちに最大強度に達した。化学ルミネセンス時間プロフィールを図5に示した。
【0132】
26.酢酸アクリダン39によるHRPの化学ルミネセント検出。0.01Mトリス緩衝液,pH8.0、0.5mM尿素過酸化物、0.1mMのp−フェニルフェノール、1mMのEDTA、0.025%のTween20及び5x10-5Mのアクリダン39を含む試薬組成物を、酵素の1.4x10-15と1.4x10-20モルの間を含むHRP水溶液の10μLと、三つ組の100μLアリコートで反応することによって化学ルミネセンスの生成について試験した。光生成はミキシングで開始し、30分のうちに最大強度に達した。化学ルミネセンス強度と酵素の量との間の相関関係を図6に示した。
【0133】
27.酢酸アクリダン40によるHRPの化学ルミネセント検出。0.01Mトリス緩衝液,pH8.0、0.5mM尿素過酸化物、0.1mMのp−フェニルフェノール、1mMのEDTA、0.025%のTween20及び5x10-5Mのアクリダン40を含む試薬組成物(100μL)を、HRPの1.4x10-15モルを含む溶液の10μLと反応させた。光生成はミキシングで開始し、7分のうちに最大強度に達した。
【0134】
28.アクリダン50によるHRPの化学ルミネセント検出。0.01Mトリス緩衝液,pH8.0、0.5mM尿素過酸化物、0.1mMのp−フェニルフェノール、1mMのEDTA、0.025%のTween20及び5x10-5Mのアクリダン50を含む試薬組成物(100μL)を、HRPの3.5x10-16モルを含む溶液の2.5μLと反応させた。光生成はミキシングで開始し、7分のうちに最大強度に達した。化学ルミネセンス時間プロフィールを図7に示した。
【0135】
29.化合物43によるHRPの化学ルミネセント検出。0.055Mトリス緩衝液,pH8.6、0.25mM尿素過酸化物、0.05mMのp−フェニルフェノール、0.5mMのEDTA、0.0125%のTween20、1mMのCTAB及び6.6x10-4Mのアクリダン43を含む試薬組成物を、酵素の1.4x10-15と1.4x10-19モルの間を含むHRPの溶液の10μLと、三つ組の100μLアリコートで反応することによって化学ルミネセンスの生成について試験した。15分での化学ルミネセンス強度と酵素の量との間の相関関係を図8に示した。
【0136】
30.化合物46によるHRPの化学ルミネセント検出とエネルギー転移剤による化学ルミネセンスの増加。0.055Mトリス緩衝液,pH8.6、0.25mM尿素過酸化物、0.05mMのp−フェニルフェノール、0.5mMのEDTA、0.0125%のTween20、1mMのCTAB及び6.6x10-4Mのアクリダン46を含む試薬組成物単独又は50μMのDBAの添加したものを、HRPの3.5x10-15モルと100μLアリコートを反応することによって化学ルミネセンスの生成について試験した。相対的な化学ルミネセント時間プロフィールを図9に示し且つ三重項エネルギーアクセプターDBAによる化学ルミネセンスの増加を示す。
【0137】
31.化合物48によるHRPの化学ルミネセント検出。0.055Mトリス緩衝液,pH8.6、0.25mM尿素過酸化物、0.05mMのp−フェニルフェノール、0.5mMのEDTA、0.0125%のTween20及び3.3x10-4Mの化合物48を含む試薬組成物を、HRPの3.5x10-15と100μLアリコートで反応することによって化学ルミネセンスの生成について試験した。化学ルミネセンス時間プロフィールを図10に示した。
【0138】
32.化合物49によるHRPの化学ルミネセント検出。0.055Mトリス緩衝液,pH8.6、0.25mM尿素過酸化物、0.05mMのp−フェニルフェノール、0.5mMのEDTA、0.0125%のTween20及び3.3x10-4Mの化合物49を含む試薬組成物を、HRPの3.3x10-15と100μLアリコートで反応することによって化学ルミネセンスの生成について試験した。化学ルミネセンス時間プロフィールを図11に示した。
【0139】
33.PVDF膜を用いたウェスタンブロットアッセイ。本発明の組成物を、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)膜上のHRP標識化抗体によるウェスタンブロットにおいて、タンパク質、β−ガラクトシダーゼ(β−gal)を検出し且つ定量するために用いた。それぞれタンパク質の5000,1000,180,30及び5pgを含むβ−galの希釈物を、電気泳動し、PVDF膜(Millipore,Bedford,MA)に転移した。その膜は、T−TBS(TBS中の0.05%Tween20;TBSは50mmol/Lのトリス塩酸、pH7.4,0.15mol/LのNaCl)中の1%脱脂乳によってブロック化し、次いでマウス抗−β−gal(Boehringer-Mannheim,Indianapolis)の1:1500希釈液とヒツジ抗−マウス−HRP接合体(Boehringer-Mannheim)の1:600希釈液と連続的に反応させた。その膜はT−TBS中で洗浄し、0.66mMのリン酸アクリダン5、0.05mMのp−フェニルフェノール、0.25mM尿素過酸化物、0.5mMのEDTA、0.0125%のTween20を含む0.055Mトリス緩衝液,pH8.6を含む試薬に3分間浸漬した。その膜は、透明プラスチックシート間に配し、X線フィルムに露光させた。図12は、30秒露光と共に14分後のβ−galの検出を示す。生じた光は、数時間の間、画像化できる放射強度に至る。
【0140】
34.ニトロセルロース膜を用いたウェスタンブロット。先の実施例の方法に従うウェスタンブロットアッセイを、固相としてニトロセルロース膜(Schleicher & Schuell, Keene, NH)を用いて実行した。5000−5pgの範囲内のβ−Gal標準品を用いた。先の実施例の検出試薬は、数時間にわたり実行すべき検出を与えた。図13は、5分間露光による10分後のβ−galの検出を示す。
【0141】
35.本発明の他の化学ルミネセント試薬を用いたウェスタンブロット。化合物5に代えて化合物1,12と13をそれぞれ含む検出試薬を用いてPVDFとニトロセルロース膜上でのβ−ガラクトシダーゼの類似のウェスタンブロットアッセイは定性的に同じ結果であった。
【0142】
35.本発明の化学ルミネセント試薬を用いたサザンブロット。サザンブロットアッセイは、本出願人の米国特許第5,593,845号に記載された方法に従って、そこに記載された検出試薬に代えて、本発明の実施例20又は33に従う試薬組成物によって実行することができる。
【0143】
上述の説明と実施例は単に説明のためのものであり制限として考慮されるものでない。特に記載していない特有の化合物と方法の変更が本発明の精神と範囲から逸脱することなしに行うことができる。本発明の範囲は、添えられた特許請求の範囲によってのみ制限される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、室温で誘発したリン酸アクリダン5を含む実施例20に記載した試薬の100μLによって放射した15分での化学ルミネセンス強度に対するHRPの量を関係付けるグラフである。化学ルミネセンス放射は、黒色ミクロプレートのウェル中で、0.055Mのトリス緩衝液,pH8.6、0.25mMの尿素過酸化物、0.05mMのp−フェニルフェノール、0.5mMのEDTA、0.0125%のTween 20及び3.3x10-4Mのアクリダン5を含む試薬の100μLに、酵素の1.4x10-15と1.4x10-19モルの間で含むHRPの溶液の10μLの添加によって開始した。用語S−Bは、HRPの不在中のバックグラウンド化学ルミネセンス(B)で補正したHRPの存在中の相対光単位(RLU)における化学ルミネセンス信号(S)に関する。
【図2】 図2は、室温で誘発したリン酸アクリダン13を含む実施例21に記載した試薬の100μLによって放射した15分での化学ルミネセンス強度に対するHRPの量を関係付けるグラフである。化学ルミネセンス放射は、黒色ミクロプレートのウェル中で、0.055Mのトリス緩衝液,pH8.6、0.25mMの尿素過酸化物、0.05mMのp−フェニルフェノール、0.5mMのEDTA、0.0125%のTween 20及び3.3x10-4Mのアクリダン13を含む試薬の100μLに、酵素の1.4x10-15と1.4x10-19モルの間で含むHRPの溶液の10μLの添加によって開始した。
【図3】 図3は、実施例20に記載したアクリダン5を含む試薬の100μLと25℃でHRPの1.4x10-15モルの反応で生じた化学ルミネセンスの時間プロフィールを示すグラフである。
【図4】 図4は、室温で誘発したリン酸アクリダン37を含む試薬の100μLによって放射した2分での最大化学ルミネセンス強度に対するHRPの量を関係付けるグラフである。化学ルミネセンス放射は、0.01Mのトリス緩衝液、pH8.0、0.5mMの尿素過酸化物、0.1mMのp−フェニルフェノール、1mMのEDTA、0.025%のTween 20及び5x10-5Mのアクリダン37を含む試薬組成物の100μLに、1.4x10-15と1.4x10-19モルの間で含むHRPの溶液の10μLの添加によって開始した。
【図5】 図5は、0.01Mのトリス緩衝液,pH8.0、0.5mMの尿素過酸化物、0.1mMのp−フェニルフェノール、1mMのEDTA、0.025%のTween 20及び5x10-5Mのアクリダン38を含む試薬組成物の40μLと25℃でHRPの1.4x10-15モルの反応で生じた化学ルミネセンスの時間プロフィールを示すグラフである。光生成は混合に続発し、1分間で最大強度に到達した。
【図6】 図6は、室温で誘発したアクリダン39を含む試薬の100μLによって放射した30分での最大化学ルミネセンス強度に対するHRPの量を関係付けるグラフである。化学ルミネセンス放射は、0.01Mのトリス緩衝液,pH8.0、0.5mMの尿素過酸化物、0.1mMのp−フェニルフェノール、1mMのEDTA、0.025%のTween 20及び5x10-5Mのアクリダン39を含む試薬組成物の100μLに、1.4x10-15と1.4x10-20モルの間で含むHRPの溶液の10μLの添加によって開始した。
【図7】 図7は、0.01Mのトリス緩衝液,pH8.0、0.5mMの尿素過酸化物、0.1mMのp−フェニルフェノール、1mMのEDTA、0.025%のTween 20及び5x10-5Mのアクリダン50を含む試薬組成物の100μLと25℃でHRPの3.5x10-16モルの反応で生じた化学ルミネセンスの時間プロフィールを示すグラフである。光生成は混合に続発し、7分間で最大強度に到達した。
【図8】 図8は、室温で誘発したアクリダン43を含む試薬の100μLによって放射した15分での最大化学ルミネセンス強度に対するHRPの量を関係付けるグラフである。化学ルミネセンス放射は、0.055Mのトリス緩衝液,pH8.6、0.25mMの尿素過酸化物、0.05mMのp−フェニルフェノール、0.5mMのEDTA、0.0125%のTween 20、1mMのCTAB及び6.6x10-4Mのアクリダン43を含む試薬組成物の100μLに、1.4x10-15と1.4x10-19モルの間で含むHRPの溶液の10μLの添加によって開始した。
【図9】 図9は、蛍光エネルギー転移剤の使用による化学ルミネセンスの増加を示すグラフである。0.055Mのトリス緩衝液,pH8.6、0.25mMの尿素過酸化物、0.05mMのp−フェニルフェノール、0.5mMのEDTA、0.0125%のTween 20、1mMのCTAB及び3.3x10-4Mの化合物46を単独で又は50μMのDBAと共に含む試薬組成物と、HRPの3.5x10-15と100μLアリコートとを反応することによって化学ルミネセンスの生成を試験した。
【図10】 図10は、0.055Mのトリス緩衝液,pH8.6、0.25mMの尿素過酸化物、0.05mMのp−フェニルフェノール、0.5mMのEDTA、0.0125%のTween 20及び3.3x10-4Mの化合物48を含む試薬の100μLと25℃でHRPの3.5x10-15モルの反応で生じた化学ルミネセンスの時間プロフィールを示すグラフである。
【図11】 図11は、0.055Mのトリス緩衝液,pH8.6、0.25mMの尿素過酸化物、0.05mMのp−フェニルフェノール、0.5mMのEDTA、0.0125%のTween 20及び3.3x10-4Mの化合物49を含む試薬の100μLと25℃でHRPの3.5x10-15モルの反応で生じた化学ルミネセンスの時間プロフィールを示すグラフである。
【図12】 図12は、化学ルミネセント試薬組成物によるPVDF膜上でのHRP標識化抗体を経てのβ−ガラクトシダーゼのウェスタンブロットアッセイからのX線フィルムの像である。タンパク質の、それぞれ5000,1000,180,30及び5pgを含むβ−ガラクトシダーゼの希釈液は、14分間のインキュベーション後に30秒間、X線フィルムにその膜を感光することによって、0.66mMのリン酸アクリダン5、0.05mMのp−フェニルフェノール、0.25mMの尿素過酸化物、0.5mMのEDTA、0.0125%のTween 20を含む0.055Mのトリス緩衝液pH8.6を含む試薬で検出した。
【図13】 図13は、ニトロセルロース膜を用いた同様のウェスタンブロット実験からのX線フィルムの像である。その像は、インキュベーション時間10分の後で5分間X線フィルムに膜を感光することによって得られた。
Claims (34)
- ペルオキシダーゼ酵素と、過酸化物及び、式Vで表される少なくとも1の化合物とを反応させることを含む、化学ルミネセンス生成方法。
R7からR14は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基およびt−ブチル基からなる群から選択され、
Z 1 は、OおよびS原子から選択され、
Xは、1−20炭素原子の置換した又は未置換のアルキル基、置換した又は未置換のアリール基、置換した又は未置換のアラルキル基、1−20炭素原子を有する置換した又は未置換のアルキル基又はアリールカルボキシル基、トリ(C 1 −C 8 アルキル)シリル基、SO 3 − 基、グリコシル基及び式−PO(OR′)(OR”)(式中R′とR”は、1−20炭素原子の置換した又は未置換のアルキル基、置換した又は未置換のアリール基及び置換した又は未置換のアラルキル基、トリアルキルシリル基及びアルカリ金属カチオンから独立して選択される)のホスホリル基から選択され、
R 1 は、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、アラルキル基および置換アラルキル基からなる群から選ばれ、化学ルミネセンスを生じるためのC,N,O,S,P,Si及びハロゲン原子から選択される1から50までの非水素原子を有する有機基である]。 - R7からR14の少なくとも1つがハロゲン原子、メトキシ基またはエトキシ基であり、R7からR14の残りが水素である請求項1記載の方法。
- R′とR”がアルカリ金属カチオンである請求項3記載の方法。
- ペルオキシダーゼ酵素と、過酸化物及び、下記式で表される少なくとも1の化合物とを反応させることを含む、化学ルミネセンス生成方法。
R 6 は、置換した又は未置換のC 1 −C 4 アルキル基、置換した又は未置換のベンジル基、アルコキシアルキル基及びカルボキシアルキル基から選択され、
R7からR14は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基およびt−ブチル基からなる群から選択され、
Z 1 は、OおよびS原子から選択され、
R 1 は、1から50までの非水素原子を有する、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、アラルキル基および置換アラルキル基からなる群から選ばれ、化学ルミネセンスを生じるためのC,N,O,S,P,Si及びハロゲン原子から選択される1から50までの非水素原子を有する有機基である]。 - R7からR14のそれぞれが水素原子である請求項6記載の方法。
- ペルオキシダーゼ酵素と、過酸化物及び式Iで表される少なくとも1の化合物とを反応させることを含む、化学ルミネセンス生成方法。
Z1とZ2は、OとS原子から独立して選択され、
A1とA2は、水素原子、アルキル基、置換したアルキル基、アリール基、及び置換したアリール基から独立して選択され、A1とA2の少なくとも1つが、カルボサイクリック5又は6員環が1〜4個縮合した環を含むアリール基であり、
R1は、1から50までの非水素原子を有する、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、アラルキル基および置換アラルキル基からなる群から選ばれ、化学ルミネセンス及び式A1A2C=O★を有する電子励起状態化合物を生じるためのC,N,O,S,P,Si及びハロゲン原子から選択される1から50までの非水素原子を有する有機基である] - 前記A 1 およびA 2 がとりうるアリール基が、非水素置換体によって置換できるフェニル基、ナフチル基、アントリル基及びピレニル基から選択される請求項9記載の方法。
- 前記置換が、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基及びOY1(ここでY1は水素原子又はアルカリ金属イオンである)から選択される置換基による置換である請求項10記載の方法。
- Yが水素原子又はアルカリ金属イオンである請求項12記載の方法。
- Y”が塩素原子である請求項12または13記載の方法。
- ペルオキシダーゼ酵素が、ラクトペルオキシダーゼ、ミクロペルオキシダーゼ、ミエロペルオキシダーゼ、ハロペルオキシダーゼ、バナジウムブロモペルオキシダーゼ、ホースラディッシュペルオキシダーゼ、真菌ペルオキシダーゼ、ダイズペルオキシダーゼ、鉄錯体とMn−TPPS4及びペルオキシダーゼ接合体から選択される請求項1から14のいずれかに記載の方法。
- ペルオキシダーゼ酵素がホースラディッシュペルオキシダーゼである請求項15の方法。
- ペルオキシダーゼ接合体が、ハプテン、抗体、タンパク質、核酸及びオリゴヌクレオチドからなる群から選択される生物学的分子に結合したペルオキシダーゼを含む請求項15記載の方法。
- 過酸化物が、過酸化水素、尿素過酸化物、ペルオキソホウ酸塩及びアルキルヒドロペルオキシドから選択される請求項1から17のいずれかに記載の方法。
- 化学ルミネセンスを増大する有効量で少なくとも1のエンハンサー化合物を更に含み、エンハンサー化合物が、好ましくは、フェノール化合物、芳香族アミン及びアリールホウ酸化合物から選択される請求項1から18のいずれかに記載の方法。
- 非イオン性又はカチオン性界面活性剤を更に含む請求項1から19のいずれかに記載の方法。
- ルミネセントエネルギー受容体を更に含む請求項1から20のいずれかに記載の方法。
- (a)過酸化物及びペルオキシダーゼ酵素と、少なくとも1つの請求項1から14のいずれかに記載の化合物とを反応させること;及び
(b)過酸化物又はペルオキシダーゼのいずれか一方である分析物の存在又は量に、生成した化学ルミネセンスの量を関係付けること、
を含む、請求項1から14のいずれかに記載の化学ルミネセンス反応による測定方法中の分析物の存在又は量の検出方法。 - 分析物が過酸化物またはペルオキシダーゼ酵素である請求項22記載の方法。
- (a)過酸化物及び特異的結合パートナーに結合したペルオキシダーゼ酵素を含むペルオキシダーゼ接合体と、少なくとも1つの請求項1から14のいずれかに記載の化合物とを反応させること;及び
(b)過酸化物又はペルオキシダーゼのいずれか一方である分析物の存在又は量に、生成した化学ルミネセンスの量を関係付けること、
を含む、請求項1から14のいずれかに記載の化学ルミネセンス反応による測定方法中の分析物の存在又は量の検出方法。 - 特異的結合パートナーが、ハプテン、抗原、抗体、核酸及びオリゴヌクレオチドからなる群から選択される請求項24記載の方法。
- 免疫アッセイ、核酸ハイブリダイゼーションアッセイ、ウェスタンブロットアッセイ、サザンブロットアッセイおよびノーザンブロットアッセイからなる群から選ばれるアッセイにおいて使用される請求項24記載の方法。
- 前記免疫アッセイがサンドイッチアッセイ又は競合アッセイである、請求項26記載の方法。
- (a)オキシダーゼ酵素とそれによって過酸化水素を生成するための基質とを反応させること;
(b)該過酸化水素と、ペルオキシダーゼ酵素及び請求項1から14のいずれかに記載の化合物とを反応させること;及び
(c)分析物の存在又は量に生成した化学ルミネセンスの量を関係付けること、
を含む、請求項1から14のいずれかに記載の化学ルミネセント反応による測定法におけるオキシダーゼ酵素又は該オキシダーゼ酵素の基質から選択される分析物の測定方法。 - 水溶液中に:
a)請求項1から14のいずれかに記載の化合物、及び
b)過酸化物、
を含む、ペルオキシダーゼ酵素の存在中で請求項1から14のいずれかに記載の化学ルミネセンスを生じる試薬組成物。 - フェノール化合物、芳香族アミン及びアリールホウ酸化合物から選択される少なくとも1のエンハンサーを、化学ルミネセンスを増大するための有効量で更に含む請求項29記載の組成物。
- 少なくとも1のエンハンサーが、p−フェニルフェノール、p−ヨードフェノール、p−ブロモフェノール、p−ヒドロキシケイ皮酸、p−イミダゾリルフェノール、アセトアミノフェン、2,4−ジクロロフェノール、2−ナフトール及び6−ブロモ−2−ナフトールから選択される請求項30記載の組成物。
- ポリオキシエチレン化アルキルフェノール、ポリオキシエチレン化アルコール、ポリオキシエチレン化エーテル及びポリオキシエチレン化ソルビトールエステルから選択される少なくとも1の非イオン性界面活性剤を更に含む請求項30記載の組成物。
- カチオン性界面活性剤を更に含む請求項30から32のいずれかに記載の組成物。
- ルミネセンスエネルギー受容体を更に含む請求項30から33のいずれかに記載の組成物。
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