JP4790176B2 - コンクリート推進管およびそれを用いる推進工事方法 - Google Patents

コンクリート推進管およびそれを用いる推進工事方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4790176B2
JP4790176B2 JP2001300875A JP2001300875A JP4790176B2 JP 4790176 B2 JP4790176 B2 JP 4790176B2 JP 2001300875 A JP2001300875 A JP 2001300875A JP 2001300875 A JP2001300875 A JP 2001300875A JP 4790176 B2 JP4790176 B2 JP 4790176B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mpa
cell structure
concrete
stress
propulsion pipe
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2001300875A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003106482A (ja
Inventor
恵光 服部
英夫 市川
眞夫 居林
隆一 杉本
Original Assignee
中川ヒューム管工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 中川ヒューム管工業株式会社 filed Critical 中川ヒューム管工業株式会社
Priority to JP2001300875A priority Critical patent/JP4790176B2/ja
Publication of JP2003106482A publication Critical patent/JP2003106482A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4790176B2 publication Critical patent/JP4790176B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)
  • Rigid Pipes And Flexible Pipes (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンクリート管を用いる推進工事に有用な、継手部を有するコンクリート製の推進管に関する。さらに詳しくは特定の性状、構造を有するクッション材を、コンクリート管に挟まれた継手部に用いることを特徴とするコンクリート推進管に関する。
【0002】
【従来の技術】
下水管や電力管の敷設には、管に、その背後からジャッキ等で推進力をかけて土中を推進させて行く推進工法が行われている。この管(推進管)としては、鋼製管や鉄とコンクリートとの合成管も用いられるが、これらはコストが高いので、一般的にはコンクリート製の推進管(コンクリート推進管)が用いられている。しかし、このコンクリート製の推進管を用いる推進工法においては、推進力を、コンクリート管の端面に均一にかけないと部分的に応力が集中し、コンクリート管の破損を引き起こす。そのため、コンクリート管の間にクッション材を配して、推進管の接触面にかかる応力を分散させている。従来はこのクッション材として、発泡ポリスチレンを材質としたポリスチレン発泡体からなるものが好ましく用いられてきた。例えば、特公昭61−8320号公報には、コンクリート推進管用のクッション材として特定の比重を有する発泡ポリスチレン製のクッション材を用いることが記載されている。
【0003】
ところが、近年下水の内容物が変わり油分を多く含むものが多くなり、又電力管内でのオイルの使用などが多くなってきている。発泡ポリスチレンはこれらの油分により溶解しやすいので、下水管や電力管の敷設に発泡ポリスチレン製のクッション材を有するコンクリート推進管を使用すると、クッション材が油分により溶解し、管の止水性が低下するとの問題があった。
耐油性の良好な樹脂としてポリエチレンやポリプロピレンが知られており、これらの発泡体も公知である。しかしながら、上記特公昭61−8320号公報に記載されているように、これらの発泡体は限界圧縮応力が加えられた後に歪の一部が徐々に弾性回復して復元する性質があるため、推進工法による施工完了後にコンクリート管に対してストレスを残す欠点があり、好ましくないとされている。
【0004】
又、下水管や電力管を敷設するにあたっての施工線形は、直線とは限らない。実際には、これらの施工が行われる場所として住宅などの密集地が多くなり、曲がりくねった公道に沿って施工するなど、曲線施工が多くなってきた。
止水性能を保つうえで推進管接合部の開口長を一定の長さ以内に保つ必要があるため、曲線推進で使用されている推進管の管長は、曲率半径が小さくなるほど短くしなければならず、従ってコンクリート管の接合回数が増加する。又曲率半径が小さくなるほど、推進管接合部の曲がりの内側に推進力が集中しやすく、従来のコンクリート推進管では管が破壊されてしまう。そこで、従来このような場合は、強度が高い鋼製管や鉄とコンクリートとの合成管からなる推進管が用いられてきたが、これらはコストが高く、又これらの推進管を使用する場合でも接合回数の増加による施工性の低下や継ぎ手部の止水性が低下するなどの問題があり、工事コストを引き上げる原因となっている。
そこで、従来のポリスチレン発泡体よりも高性能のクッション材が開発できれば、推進管接合部の曲がりの内側への推進力の集中を緩和することにより、安価なコンクリート管をそのまま用いることができるようになり、施工精度の向上と止水性能の向上並びにコストの削減が可能となるので、このような高性能のクッション材の開発が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、推進管接合部の曲がりの内側への推進力の集中を緩和することにより、安価なコンクリート管をそのまま用いることができるようにし、施工精度の向上と止水性能の向上並びにコストの削減が可能となるような高性能のクッション材を開発するために、鋭意、検討をした。その結果、特定の性状、構造のクッション材を用いることにより、上記の課題が達成できることを見出して、本発明を完成させた。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、継手部を有し、
当該継手部に、コンクリート管の接合面の周方向にあわせて配置されたセル構造体A、及びセル構造体Bを有し、
セル構造体Aが、圧縮率50%における応力度が6MPa〜60MPaであるクッション材からなり、かつ、セル構造体Bが、圧縮率50%における応力度が0.01MPa〜5MPaであるクッション材、若しくは圧縮率50%における応力度が0.01MPa〜5MPaであるクッション材と6MPa〜60MPaであるクッション材との組合せからなる、
又は、セル構造体Aが、圧縮率50%における応力度が0.01MPa〜5MPaであるクッション材、若しくは圧縮率50%における応力度が0.01MPa〜5MPaであるクッション材と6MPa〜60MPaであるクッション材との組合せからなり、かつセル構造体Bが、圧縮率50%における応力度が0.01MPa〜5MPaであるクッション材からなることを特徴とするコンクリート推進管を提供するものである。
本発明は、又、上記のコンクリート推進管において、セル構造体A部分の平均厚さT1、圧縮率50%における応力度の平均値FSとセル構造体Bの平均厚さT2、圧縮率50%における応力度の平均値FPの関係が式(1)を満たしていることを特徴とするコンクリート推進管も提供する。
(T1×FS)/(T2×FP)≧1 式(1)
本発明は、又、上記のコンクリート推進管において、セル構造体Aを形成するクッション材、及びセル構造体Bを形成するクッション材が熱可塑性樹脂からなることを特徴とするコンクリート推進管も提供する。
本発明は、さらに、上記のコンクリート推進管において、性質の異なる又は同じである複数のセル構造体A、及び、性質の異なる又は同じである複数のセル構造体Bを、コンクリート管進行方向に直交する断面の中心点を通り当該断面に垂直であるN回対称軸(ここでNは2以上の整数を表す)と、当該N回対称軸を含み当該断面に垂直である対称面を1又は2以上有する形になるように並べてなることを特徴とするコンクリート推進管も提供する。
さらに、本発明は、これらのコンクリート推進管を用いることを特徴とする推進工法を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明につき詳細に説明する。
本発明のコンクリート推進管は、継手部を有する。図1は、本発明のコンクリート推進管の斜視図であり、図中の1はコンクリート管の部分であり、図中の2は継手部である。曲率半径が小さい曲線推進では、継手部の数を多くすることにより、すなわち2個所以上とすることにより、推進管接合部の曲がりの内側への推進力の集中を、効果的に緩和することができる。
図2は、継手部を拡大した断面図であり、図3は、継手部を拡大した斜視図である。ただし、継手部の構造はこれらの図の例に限定されない。継手部は、例えば可とうゴム等からなるが、本発明のコンクリート推進管では、この継手部にさらにクッション材3を有する。継手部の周りは、それを保護するために、鋼製カラー4等で保護されてもよい。
【0008】
本発明のコンクリート推進管において、上記のクッション材は、当該継手部に、コンクリート管の接合面の周方向にあわせて配置されたセル構造体A、及びセル構造体Bを有する。
ここで、セル構造体Aは、圧縮率50%における応力度が6MPa〜60MPaであるクッション材からなり、かつ
セル構造体Bは、圧縮率50%における応力度が0.01MPa〜5MPaであるクッション材、若しくは圧縮率50%における応力度が0.01MPa〜5MPaであるクッション材と6MPa〜60MPaであるクッション材との組合せからなる、
又は、セル構造体Aは、圧縮率50%における応力度が0.01MPa〜5MPaであるクッション材、若しくは圧縮率50%における応力度が0.01MPa〜5MPaであるクッション材と6MPa〜60MPaであるクッション材との組合せからなり、かつ
セル構造体Bは、圧縮率50%における応力度が0.01MPa〜5MPaであるクッション材からなる。
【0009】
又、セル構造体A部分の平均厚さT1、圧縮率50%における応力度の平均値FSとセル構造体Bの平均厚さT2、圧縮率50%における応力度の平均値FPの関係が式(1)を満たしていることが好ましい。
(T1×FS)/(T2×FP)≧1 式(1)
この関係が満たされない場合には応力分散性能の向上効果が小さくなり、施工精度も向上する効果が小さくなる。
より好ましくは、(T1×FS)/(T2×FP)は1.2以上である。
【0010】
セル構造体A及びセル構造体Bとしては、圧縮率50%における応力度が上記の特定の範囲のクッション材を用いる。
すなわちセル構造体Aでは、圧縮率50%における応力度が6MPa〜60MPa、好ましくは8MPa〜50MPa、より好ましくは10MPa〜40MPaであるクッション材を用いる。
又はセル構造体Aでは、圧縮率50%における応力度が0.01MPa〜5MPa、好ましくは0.05MPa〜2MPa、より好ましくは0.1MPa〜1MPaであるクッション材を用いる。
又はセル構造体Aでは、圧縮率50%における応力度が0.01MPa〜5MPa、好ましくは0.05MPa〜2MPa、より好ましくは0.1MPa〜1MPaであるクッション材と、圧縮率50%における応力度が6MPa〜60MPa、好ましくは8MPa〜50MPa、より好ましくは10MPa〜40MPaであるクッション材との組合せを用いる。
【0011】
セル構造体Aが圧縮率50%における応力度が6MPa〜60MPaであるクッション材である場合、セル構造体Bでは、
圧縮率50%における応力度が0.01MPa〜5MPa、好ましくは0.05MPa〜2MPa、より好ましくは0.1MPa〜1MPaであるクッション材、又は
圧縮率50%における応力度が0.01MPa〜5MPa、好ましくは0.05MPa〜2MPa、より好ましくは0.1MPa〜1MPaであるクッション材と圧縮率50%における応力度が6MPa〜60MPa、好ましくは8MPa〜50MPa、より好ましくは10MPa〜40MPaであるクッション材との組合せを用いる。
一方、セル構造体Aが、圧縮率50%における応力度が0.01MPa〜5MPaであるクッション材である場合、又は圧縮率50%における応力度が0.01MPa〜5MPaであるクッション材と応力度が6MPa〜60MPaであるクッション材の組合せである場合、
セル構造体Bでは、圧縮率50%における応力度が0.01MPa〜5MPa、好ましくは0.05MPa〜2MPa、より好ましくは0.1MPa〜1MPaであるクッション材が用いられる。
【0012】
セル構造体Aを形成するクッション材としては、熱可塑性樹脂からなるものが好ましく用いられ、同様に、セル構造体Bを形成するクッション材が熱可塑性樹脂からなるものが好ましく用いられる。
さらに、この熱可塑性樹脂としては、熱可塑性樹脂を発泡させた板状発泡体が好ましく用いられ、特にこの板状発泡体を組み合わせて使用することが好ましい。
応力度が、上記範囲を外れると柔らかすぎてクッション材としての効果がなくなったり、硬くなりすぎて弾性体としての効果がなくなってしまうため好ましくない。
又、2種類の板状発泡体を組み合わせて使用することにより、クッション材として剛性と弾性のバランスが優れ、押しつぶされても回復性に優れることから、コンクリート推進管を屈曲部に使用しても施工性および施工後の防水性の優れたものとなる。
【0013】
これらの板状発泡体の製造方法は特に限定せず、発泡体としての性質が上記の応力度を満たせれば、一般的な製造方法で製造すれば良い。たとえば製造方法としては、熱分解または化学反応によって気体を発生する有機または無機の化合物を用いる常圧発泡法、押出し発泡法、プレス発泡法、射出発泡法など、さらに水、炭酸ガスまたは低沸点有機溶剤の気化膨張により発泡する型内発泡法、2液混合発泡法、さらに溶出法、燒結法などが挙げられる。
【0014】
発泡倍率の好ましい範囲は熱可塑性樹脂の性質により異なり、発泡体として上記の応力度を満たせれば、特に限定されない。しかしながら、取り扱い、成形加工のしやすさということから、圧縮率50%における応力度が6MPa〜60MPaである熱可塑性樹脂の場合、例えばスチレン系樹脂の場合、発泡倍率は好ましくは1.1倍〜20倍、より好ましくは1.5倍〜10倍、特に好ましくは2倍〜8倍である。
一方、圧縮率50%における応力度が0.01MPa〜5MPaである熱可塑性樹脂の場合、例えばオレフィン系樹脂の場合、発泡倍率は、好ましくは1.1倍〜50倍、より好ましくは2倍〜40倍、特に好ましくは3倍〜30倍である。
発泡倍率がこれよりも小さいと、曲げ弾性率が高くなり、クッションとしての効果が小さくなり、又、ここに挙げられた数字よりも大きい場合は取り扱い性、加工性が悪くなる場合がある。
【0015】
上記のように、セル構造体A、セル構造体Bを形成するクッション材としては、熱可塑性樹脂からなるものが好ましく用いられるが、この熱可塑性樹脂としては、耐油性を有する熱可塑性樹脂であれば特に限定されない。なかでも圧縮率50%における応力度が6MPa〜60MPaである熱可塑性樹脂としてスチレン系樹脂が、圧縮率50%における応力度が0.01MPa〜5MPaである熱可塑性樹脂としてオレフィン系樹脂が好ましく、これらからなるからなる板状発泡体が好ましく用いられる。
【0016】
スチレン系樹脂からなる板状発泡体は、ゴム状重合体に芳香族ビニルモノマーとシアン化ビニルモノマー及び(メタ)アクリルエステルモノマーから選ばれる一種以上のモノマーをグラフトしたグラフトゴム並びに芳香族ビニルモノマーとシアン化ビニルモノマー及び(メタ)アクリルエステルモノマーから選ばれる一種以上のモノマーを(共)重合して得られる重合体からなるスチレン系樹脂であり、好ましくはこれを1.1倍乃至20倍に発泡させて得られる板状発泡体である。
ここで、スチレン系樹脂を構成する芳香族ビニルモノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、O-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、ジメチルスチレン、tert-ブチルスチレン及びブロモスチレン等が挙げられ、単独あるいは混合して使用することができる。
シアン化ビニルモノマーとしては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられ、単独あるいは混合して使用することができる。
【0017】
又、本発明においては、必要に応じてこれら芳香族アルケニルモノマー及び/又はシアン化ビニルモノマーと共に、これらと共重合可能な他のビニルモノマーを使用することも可能である。このような共重合可能な他のビニル単量体としては、N-メチルマレイミド、N−フェニルマレイミド等のマレイミド系単量体、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸単量体、無水マレイン酸、無水イタコン酸等の不飽和カルボン酸無水物系単量体、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル等の不飽和エポキシ系単量体、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート等の水酸基含有不飽和単量体等が例示され、それぞれ1種または2種以上混合して使用することができる。
【0018】
又、ポリオレフィン系樹脂からなる板状発泡体は、エチレン、プロピレン、ブテン、ヘキセン、オクテン、ジエンモノマーから選ばれる一種以上のモノマーを(共)重合して得られる重合体からなるオレフィン系樹脂であり、好ましくはこれ1.1倍乃至50倍に発泡させて得られる板状発泡体である。
【0019】
本発明のクッション材は、コンクリート管の接合面の周方向にあわせて配置されたセル構造体A、及びセル構造体Bを有するものであるが、そのセル構造体A及びセル構造体Bの形状として、コンクリート管の接合面を覆うことができる大きさのリングを分割してなる扇状であることが好ましい。このクッション材は、コンクリート管の接合面を覆うことができる大きさのリングを分割してなる扇状の板状発泡体を組合わせて造ることができる。
【0020】
すなわち前記発泡成形方法のうち適当な方法を用いて板状発泡体を成形する。中でも比較的小型のものであれば射出発泡成形法が好ましく、大きなものであれば押出し発泡法、プレス発泡法が板状発泡体を成形する方法として好ましい。
リングを分割した扇状の形状は直接発泡させながら射出成形などの方法で成形すれば良く、押出し成形した板状発泡体から切り出す方法も好ましい。切り出し法では切断、打ち抜き、切削、溶断など適時、目的に合わせて切断方法を選択すれば良い。
【0021】
本発明ではリングを分割した扇状の成形材をそのままでセル構造体として使用しても良いが、この成形材を2枚以上張り合わせたものをセル構造体として用いることがより好ましい。2枚以上張り合わせたセル構造体を用いることにより、クッション材の厚さの調整が容易になるばかりでなく、施工精度が向上するといった予想もできないような効果が得られる。
特に、セル構造体Aとして、圧縮率50%における応力度が6MPa〜60MPaのスチレン系樹脂からなる板状発泡体を少なくとも2枚以上張り合わせて形成したものを用い、セル構造体Bとして、圧縮率50%における応力度が0.01MPa〜5MPaであるオレフィン系樹脂からなる板状発泡体を少なくとも1枚以上及び6MPa〜60MPaのスチレン系樹脂からなる板状発泡体を少なくとも1枚以上張り合わせて形成したものを用いることが好ましい。
【0022】
本発明のコンクリート推進管においては、性質の異なる又は同じである複数のセル構造体A、及び、性質の異なる又は同じである複数のセル構造体Bを、コンクリート管進行方向に直交する断面の中心点を通り当該断面に垂直であるN回対称軸(ここでNは2以上の整数を表す)と、当該N回対称軸を含み当該断面に垂直である対称面を1又は2以上有する形になるように並べることが好ましい。特に、スチレン系樹脂発泡体やオレフィン系樹脂発泡体を用いた場合、スチレン系樹脂発泡体はオレフィン系樹脂発泡体よりも弾性率が高く、限界圧縮応力以上の力が加えられると塑性変形し、一方、オレフィン系樹脂発泡体は限界圧縮応力が加えられても歪の一部が徐々に弾性回復して復元する性質を有しているが、上記の構造とすることにより、これらの性質を組み合わせて曲線部の施工で、曲率半径の小さな所でも、クッション材の応力分散性能が高まり、推力が広範囲に分散することを可能とし、施工精度も向上するとの効果が見られるようになる。
【0023】
ここで、Nが2の場合であっても、2方向に曲げられたときの応力分散性能が良好となり、それだけでも施工性が向上するが、さらに、Nが3以上になるように複数の性質の異なるあるいは同じセル構造体A及び複数の性質の異なるあるいは同じセル構造体Bをコンクリート管の接合面にあわせて配置されたクッション材を用いることにより、一方向だけでなくいろいろな方向に曲げられても応力分散性能が良好となり、施工性が向上するだけでなく施工精度も高くなるという効果が現れる。
【0024】
本発明ではさらに上記構造からなる継手部とヒューム管を複数くみ合わせて継手部を2個所以上設けることでさらに本発明の効果を最大限に発揮することが可能となる。すなわち応力分散性能がさらに良好となって推力が広い範囲に一様に伝達され、施工性が向上するだけでなく、ひび割れが発生しにくくなるため耐力も高くなるという効果が現れる。
【0025】
上記のように、セル構造体A又はセル構造体Bとして、性質の異なる又は同じである複数のものを用いてもよいが、セル構造体A全体セル構造体B全体との比(面積比)は、好ましくは2:8〜8:2、より好ましくは3.5:6.5〜6.5:3.5である。本発明のコンクリート推進管に用いられるクッション材は、セル構造体A又はセル構造体Bに該当しない部分を、本発明の目的とする効果が損なわれない範囲で、有していてもよい。
【0026】
以下本発明をさらに具体的に説明するために以下に実施例及び比較例を挙げて説明する。しかし、これらによって本発明は何ら制限されるものではない。
【0027】
【実施例】
以下の例においては、発泡樹脂の応力度の測定は、SUTROGRAPH−R−2(東洋精機製作所製)を使用し、ロードセル200kgfで5mm/minの圧縮速度で荷重−変形曲線を測定し、荷重−変形曲線から初期の直線部分の延長線と荷重変形曲線との交点より圧縮応力を求めた。用いた測定試料は厚さ50mmで縦10mmx横10mmの試験片を作成して用いた。
【0028】
実施例1
(熱可塑性樹脂からなるセル構造体A)の作成
Tダイを取り付けた押出し機(55φ:中谷機械(株)製)を用いてABS樹脂(日本エイアンドエル(株)製ET-70)と発泡剤を加熱筒で溶融し、Tダイより板状に発泡押出しした後、冷却して平滑な厚さ8mmの板状発泡体を成形した。この板状発泡体は約3倍に発泡しており、圧縮率50%における応力度は18MPaであった。この板状発泡体からヒューム管の断面に応じてリングを中心角45°となるように分割した扇状に切り出した成形材を、3枚を接着剤で張り合わせてセル構造体Aとした。
【0029】
(熱可塑性樹脂からなるセル構造体B)の作成
サーキュラダイを取り付けた押出し機(55φ:中谷機械(株)製)を用いてABS樹脂(日本エイアンドエル(株)製GT-10)と発泡剤を発泡押出しした後切り開いて厚さ10mmの板状発泡体を成形した。この板状発泡体は約3倍に発泡しており、圧縮率50%における応力度は15MPaであった。さらに厚さ8mmのポリプロピレン樹脂板状発泡体(パロニア:三井化学プラテック(株)製、3倍発泡したこのシートの圧縮率50%における応力度は3MPaであった。)を用いた。ABS板状発泡体2枚でポリプロピレン樹脂板状発泡体を挟んでアクリル系接着剤で張り合わせた成形材を、これらの板状発泡体から、ヒューム管の断面に応じてリングを中心角135°となるように分割した扇状に切り出し、セル構造体Bとした。
【0030】
(コンクリート推進管の製造)
セル構造体Aとセル構造体Bを組み合わせて、図4のようにコンクリート管の接合面に並べて張り合わせたクッション材部を有するコンクリート推進管を作成した。
このコンクリート推進管のクッション材部はコンクリート管の進行方向の断面を見たときに、中心を対称軸とする2回対称軸とコンクリート管進行方向の断面の中心を通る2つの対称面を有する形になるようにセル構造体Aとセル構造体Bを配置した。この場合セル構造体A部分の平均厚さT1、圧縮率50%における応力度の平均値FSとセル構造体Bの平均厚さT2、圧縮率50%における応力度の平均値FPの関係は
(T1×FS)/(T2×FP)=1.33であった。
このコンクリート推進管は、曲線施工時の推進応力度が管端面に均等に分散して作用し、推進力に対する管の耐力が上がるため、直線部はもちろん、水平方向の曲線部にも充分対応可能であった。
【0031】
実施例2
(熱可塑性樹脂からなるセル構造体A)の作成
実施例1と同様にして成形した厚さ8mmの板状発泡体を成形した。この板状発泡体は約3倍に発泡しており、圧縮率50%における応力度は18MPaであった。この板状発泡体からヒューム管の断面に応じてリングを中心角90°となるように分割した扇状に切り出した成形材を3枚を接着剤で張り合わせてセル構造体Aとした。
【0032】
(熱可塑性樹脂からなるセル構造体B)の作成
Tダイを取り付けた押出し機(55φ:中谷機械(株)製)を用いてポリエチレン樹脂(三井化学(株)製と発泡剤を加熱筒で溶融し、Tダイより板状に発泡押出しした後、冷却して平滑な厚さ8mmの板状発泡体を成形した。この板状発泡体は約8倍に発泡しており、圧縮率50%における応力度は0.8MPaであった。この板状発泡体からヒューム管の断面に応じてリングを中心角90°となるように分割した扇状に切り出した成形材の3枚を、接着剤で張り合わせてセル構造体Bとした。
【0033】
(コンクリート推進管の製造)
セル構造体Aとセル構造体Bを組み合わせて、図5のように、コンクリート管の接合面に並べて張り合わせたクッション材部を有する、コンクリート推進管を作成した。
このコンクリート推進管のクッション材部はコンクリート管の進行方向の断面を見たときに、中心を対称軸とする4回対称軸とコンクリート管進行方向の断面の中心を通る8つの対称面を有する形になるようにセル構造体Aとセル構造体Bを配置した。この場合セル構造体A部分の平均厚さT1、圧縮率50%における応力度の平均値FSとセル構造体Bの平均厚さT2、圧縮率50%における応力度の平均値FPの関係は
(T1×FS)/(T2×FP)=1.97であった。
このコンクリート推進管は、曲線施工時の推進応力度が管端面に均等に分散して作用し、推進力に対する管の耐力が上がるため、直線部はもちろん、水平方向の曲線部にも充分対応可能であった。
【0034】
実施例3
(熱可塑性樹脂からなるセル構造体A)の作成
実施例1と同様のセル構造体Aを作成した。
(熱可塑性樹脂からなるセル構造体B)の作成
Tダイを取り付けた押出し機(55φ:中谷機械(株)製)を用いてABS樹脂(日本エイアンドエル(株)製ET-70と発泡剤を加熱筒で溶融し、Tダイより板状に発泡押出しした後、冷却して平滑な厚さ10mmの板状発泡体を成形した。この板状発泡体は約3.5倍に発泡しており、圧縮率50%における応力度は10MPaであった。同様にしてTダイを取り付けた押出し機(55φ:中谷機械(株)製)を用いてポリエチレン樹脂(三井化学(株)製と発泡剤を加熱筒で溶融し、Tダイより板状に発泡押出しした後、冷却して平滑な厚さ8mmの板状発泡体を成形した。この板状発泡体は約8倍に発泡しており、圧縮率50%における応力度は0.5MPaであった。ABS板状発泡体2枚でポリエチレン樹脂板状発泡体を挟んでアクリル系接着剤で張り合わせた成形材を、これらの板状発泡体から、ヒューム管の断面に応じてリングを中心角45°となるように分割した扇状に切り出し、セル構造体Bとした。
【0035】
(コンクリート推進管の製造)
セル構造体Aとセル構造体Bを組み合わせて、図6のように、コンクリート管の接合面に並べて張り合わせたクッション材部を有するコンクリート推進管を作成した。
このコンクリート推進管のクッション材部はコンクリート管の進行方向の断面を見たときに、中心を対称軸とする4回対称軸とコンクリート管進行方向の断面の中心を通る8つの対称面を有する形になるようにセル構造体Aとセル構造体Bを配置した。この場合セル構造体A部分の平均厚さT1、圧縮率50%における応力度の平均値FSとセル構造体Bの平均厚さT2、圧縮率50%における応力度の平均値FPの関係は
(T1×FS)/(T2×FP)=2.15であった。
このコンクリート推進管は、曲線施工時の推進応力度が管端面に均等に分散して作用し、推進力に対する管の耐力が上がるため、直線部はもちろん、水平方向の曲線部にも充分対応可能であった。
【0036】
実施例4
(熱可塑性樹脂からなるセル構造体A)の作成
実施例1で用いたABS樹脂製の板状発泡体からそれぞれヒューム管の断面に応じてリングを中心角45°になるように分割した扇状に切り出した成形材の2枚をアクリル系接着剤で張り合わせてセル構造体Aとした。
【0037】
(熱可塑性樹脂からなるセル構造体B)の作成
また実施例3で用いた厚さ8mmのポリエチレン樹脂板状発泡体からヒューム管の断面に応じてリングを中心角45°になるように分割した扇状に切り出した成形材を、3枚を接着剤で張り合わせてセル構造体B1とした。
実施例3で用いたABS発泡体2枚でポリエチレン発泡体を挟んで接着剤で張り合わせた成形材からそれぞれヒューム管の断面に応じてリングを中心角45°となるように分割した扇状に切り出した成形材をセル構造体B2とした。B1とB2を組み合わせてセル構造体Bとした。
【0038】
(コンクリート推進管の製造)
セル構造体Aとセル構造体B(B1、B2)を組み合わせて、図7のように、コンクリート管の接合面に並べて張り合わせたクッション材部を有するコンクリート推進管を作成した。
このコンクリート推進管のクッション材部はコンクリート管の進行方向の断面を見たときに、中心を対称軸とする4回対称軸とコンクリート管進行方向の断面の中心を通る4つの対称面を有する形になるようにセル構造体Aとセル構造体Bを配置した。この場合セル構造体A部分の平均厚さT1、圧縮率50%における応力度の平均値FSとセル構造体Bの平均厚さT2、圧縮率50%における応力度の平均値FPの関係は
(T1×FS)/(T2×FP)=1.47であった。
このコンクリート推進管は、曲線施工時の推進応力度が管端面に均等に分散して作用し、推進力に対する管の耐力が上がるため、直線部はもちろん、水平方向の曲線部にも充分対応可能であった。
【0039】
実施例5
(熱可塑性樹脂からなるセル構造体A)の作成
実施例1でセル構造体Bとして用いたABS発泡体2枚でポリプロピレン発泡体を挟んで接着剤で張り合わせた成形材から、ヒューム管の断面に応じてリングを中心角45°になるように分割した扇状に切り出した成形材をセル構造体Aとした。
【0040】
(熱可塑性樹脂からなるセル構造体B)の作成
実施例1で用いたポリプロピレン樹脂製の板状発泡体(応力度は3MPa)からそれぞれヒューム管の断面に応じてリングを中心角45°になるように分割した扇状に切り出した成形材の2枚を接着剤で張り合わせてセル構造体B1とした。実施例2で用いた厚さ8mmのポリエチレン樹脂板状発泡体(応力度は0.8MPa)からヒューム管の断面に応じてリングを中心角45°になるように分割した扇状に切り出した成形材を、3枚を接着剤で張り合わせてセル構造体B2とした。B1とB2を組み合わせてセル構造体Bとした。
【0041】
(コンクリート推進管の製造)
セル構造体Aとセル構造体B(B1とB2)を組み合わせて、図8のように、コンクリート管の接合面に並べて張り合わせたクッション材部を有するコンクリート推進管を作成した。
このコンクリート推進管のクッション材部はコンクリート管の進行方向の断面を見たときに、中心を対称軸とする4回対称軸とコンクリート管進行方向の断面の中心を通る4つの対称面を有する形になるようにセル構造体Aとセル構造体Bを配置した。この場合セル構造体A部分の平均厚さT1、圧縮率50%における応力度の平均値FSとセル構造体Bの平均厚さT2、圧縮率50%における応力度の平均値FPの関係は
(T1×FS)/(T2×FP)=4.82であった。
このコンクリート推進管は、曲線施工時の推進応力度が管端面に均等に分散して作用し、推進力に対する管の耐力が上がるため、直線部はもちろん、水平方向の曲線部にも充分対応可能であった。
【0042】
実施例6
(熱可塑性樹脂からなるセル構造体A)の作成
実施例3で用いたABS樹脂製の板状発泡体からそれぞれヒューム管の断面に応じてリングを中心角45°になるように分割した扇状に切り出した成形材の2枚を接着剤で張り合わせてセル構造体Aとした。
【0043】
(熱可塑性樹脂からなるセル構造体B)の作成
実施例3で用いたABS発泡体2枚でポリエチレン発泡体を挟んで接着剤で張り合わせた成形材から、それぞれヒューム管の断面に応じてリングを中心角25°になるように分割した扇状に切り出しセル構造体B1とした。実施例3で用いた厚さ8mmのポリエチレン樹脂板状発泡体(応力度は0.5MPa)からヒューム管の断面に応じて中心角10°になるようにリングを分割した扇状に切り出した成形材を3枚、アクリル系接着剤で張り合わせてセル構造体B2とした。B1とB2を組み合わせてセル構造体Bとした。
【0044】
(コンクリート推進管の製造)
セル構造体B(B1、B2)とセル構造体Aを組み合わせて図9のようにコンクリート管の接合面に並べて張り合わせたクッション材部を有するコンクリート推進管を作成した。
このコンクリート推進管のクッション材部はコンクリート管の進行方向の断面を見たときに、中心を対称軸とする4回対称軸とコンクリート管進行方向の断面の中心を通る4つの対称面を有する形になるようにセル構造体Aとセル構造体Bを配置した。この場合セル構造体A部分の平均厚さT1、圧縮率50%における応力度の平均値FSとセル構造体Bの平均厚さT2、圧縮率50%における応力度の平均値FPの関係は
(T1×FS)/(T2×FP)=1.08であった。
このコンクリート推進管は、曲線施工時の推進応力度が管端面に均等に分散して作用し、推進力に対する管の耐力が上がるため、直線部はもちろん、水平方向の曲線部にも充分対応可能であった。
【0045】
【発明の効果】
上記のとおり、本発明のコンクリート推進管は、コンクリート管の接合面にあわせて特定の構造体を使用して特定の形に配置されたクッション材を用いることにより一方向だけでなくいろいろな方向に曲げられても応力分散性能が良好となり、力が広い範囲に一様に伝達され、施工性が向上するだけでなく施工精度も高くなるという効果が現れる。その結果ひび割れが発生しにくくなるため、止水性能の向上ならびに耐力も高くなるという効果が現れる。さらに安価なコンクリート管をそのまま用いることができるのでのコストの削減が可能となり、工業的に非常に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンクリート推進管の斜視図
【図2】コンクリート推進管の継手部の断面図
【図3】コンクリート推進管の継手部の斜視図
【図4】実施例1のクッション材の平面図
【図5】実施例2のクッション材の平面図
【図6】実施例3のクッション材の平面図
【図7】実施例4のクッション材の平面図
【図8】実施例5のクッション材の平面図
【図9】実施例6のクッション材の平面図
【符号の説明】
1・・・・・・・・コンクリート管
2・・・・・・・・継手部
3・・・・・・・・クッション材
4・・・・・・・・鋼製カラー
5・・・・・・・・セル構造体A
6・・・・・・・・セル構造体B
7・・・・・・・・セル構造体A
8・・・・・・・・セル構造体B
9・・・・・・・・セル構造体A
10・・・・・・・セル構造体B
11・・・・・・・セル構造体A
12・・・・・・・セル構造体B1
13・・・・・・・セル構造体B2
14・・・・・・・セル構造体A
15・・・・・・・セル構造体B1
16・・・・・・・セル構造体B2
17・・・・・・・セル構造体B1
18・・・・・・・セル構造体B2
19・・・・・・・セル構造体A

Claims (12)

  1. 継手部を有し、当該継手部に、コンクリート管の接合面の周方向にあわせて配置されたセル構造体A、及びセル構造体Bを有し、セル構造体Aが、圧縮率50%における応力度が6MPa〜60MPaであるクッション材からなり、かつ、セル構造体Bが、圧縮率50%における応力度が0.01MPa〜5MPaであるクッション材、若しくは圧縮率50%における応力度が0.01MPa〜5MPaであるクッション材と6MPa〜60MPaであるクッション材との組合せからなる、又は、セル構造体Aが、圧縮率50%における応力度が0.01MPa〜5MPaであるクッション材、若しくは圧縮率50%における応力度が0.01MPa〜5MPaであるクッション材と6MPa〜60MPaであるクッション材との組合せからなり、かつセル構造体Bが、圧縮率50%における応力度が0.01MPa〜5MPaであるクッション材からなることを特徴とするコンクリート推進管。
  2. セル構造体A部分の平均厚さT1、圧縮率50%における応力度の平均値FSとセル構造体Bの平均厚さT2、圧縮率50%における応力度の平均値FPの関係が式(1)を満たしていることを特徴とする請求項1記載のコンクリート推進管。
    (T1×FS)/(T2×FP)≧1 式(1)
  3. セル構造体Aを形成するクッション材及びセル構造体Bを形成するクッション材が熱可塑性樹脂からなることを特徴とする請求項1又は2記載のコンクリート推進管。
  4. 性質の異なる又は同じである複数のセル構造体A、及び、性質の異なる又は同じである複数のセル構造体Bを、コンクリート管進行方向に直交する断面の中心点を通り当該断面に垂直であるN回対称軸(ここでNは2以上の整数を表す)と、当該N回対称軸を含み当該断面に垂直である対称面を少なくとも1以上有する形になるように並べてなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のコンクリート推進管。
  5. Nが2である請求項4記載のコンクリート推進管。
  6. セル構造体A及びセル構造体Bが、コンクリート管の接合面を覆うことができる大きさのリングを分割してなる扇状の形状を有し、板状発泡体を組合せたものであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のコンクリート推進管。
  7. セル構造体A又はセル構造体Bを形成する圧縮率50%における応力度が6MPa〜60MPaである熱可塑性樹脂からなるクッション材が、スチレン系樹脂からなる板状発泡体であり、セル構造体A又はセル構造体Bを形成する圧縮率50%における応力度が0.01MPa〜5MPaである熱可塑性樹脂からなるクッション材が、オレフィン系樹脂からなる板状発泡体であることを特徴とする請求項3乃至6のいずれか1項に記載のコンクリート推進管。
  8. セル構造体Aが、圧縮率50%における応力度が6MPa〜60MPaのスチレン系樹脂からなる板状発泡体を少なくとも2枚以上張り合わせて形成したものであり、セル構造体Bが、圧縮率50%における応力度が0.01MPa〜5MPaであるオレフィン系樹脂からなる板状発泡体を少なくとも1枚以上及び6MPa〜60MPaのスチレン系樹脂からなる板状発泡体を少なくとも1枚以上張り合わせて形成したものであることを特徴とする請求項7記載のコンクリート推進管。
  9. スチレン系樹脂からなる板状発泡体が、ゴム状重合体に芳香族ビニルモノマー、シアン化ビニルモノマー及び(メタ)アクリルエステルモノマーから選ばれる1種以上のモノマーをグラフトしたグラフトゴム、並びに芳香族ビニルモノマー、シアン化ビニルモノマー及び(メタ)アクリルエステルモノマーから選ばれる1種以上のモノマーを(共)重合して得られる重合体からなり、これらを1.1倍乃至20倍に発泡させて得られるものであることを特徴とする請求項7又は8に記載のコンクリート推進管。
  10. オレフィン系樹脂からなる板状発泡体が、エチレン、プロピレン、ブテン、ヘキセン、オクテン及びジエンモノマーから選ばれる1種以上のモノマーを(共)重合して得られる重合体を、1.1倍乃至50倍に発泡させて得られるものであることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載のコンクリート推進管
  11. 継手部を2個所以上有することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載のコンクリート推進管。
  12. 請求項1乃至11のいずれか1項に記載のコンクリート推進管を用いることを特徴とする推進工事方法。
JP2001300875A 2001-09-28 2001-09-28 コンクリート推進管およびそれを用いる推進工事方法 Expired - Lifetime JP4790176B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001300875A JP4790176B2 (ja) 2001-09-28 2001-09-28 コンクリート推進管およびそれを用いる推進工事方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001300875A JP4790176B2 (ja) 2001-09-28 2001-09-28 コンクリート推進管およびそれを用いる推進工事方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003106482A JP2003106482A (ja) 2003-04-09
JP4790176B2 true JP4790176B2 (ja) 2011-10-12

Family

ID=19121373

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001300875A Expired - Lifetime JP4790176B2 (ja) 2001-09-28 2001-09-28 コンクリート推進管およびそれを用いる推進工事方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4790176B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6532246B2 (ja) * 2015-02-27 2019-06-19 キヤノン株式会社 現像剤容器、現像装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置および画像形成装置の装置本体
CN110821532A (zh) * 2019-12-11 2020-02-21 中铁建工集团有限公司 一种顶管接口的缓冲防水结构

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003106482A (ja) 2003-04-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0138557B1 (en) Vibration-damping material
JP4790176B2 (ja) コンクリート推進管およびそれを用いる推進工事方法
WO2005063479A1 (ja) 耐候性合成木材
KR20010110732A (ko) 폴리올레핀계 수지 복합 적층체
JP2007517128A5 (ja)
JP2010241632A (ja) 繊維強化セメントモルタル
WO2013122057A1 (ja) 熱可塑性多層樹脂シート及び成形容器
JP4890380B2 (ja) 多層型鋼板補強材
JP6313579B2 (ja) 外板用樹脂積層板
JPH05147096A (ja) 熱可塑性樹脂多層構造体
KR101834508B1 (ko) 보강 구조를 갖는 거푸집용 폼
KR200411789Y1 (ko) 삼중벽관
JP2003035035A (ja) コンクリート型枠の製造方法
JPH08276934A (ja) 発泡体製パレット
EP0892878A1 (en) Reusable concrete form panel sheeting
JP6017007B2 (ja) 複合成形体
WO2019208825A1 (ja) コンポジットプリプレグ、及び、積層体
JPH07127245A (ja) コンクリート型枠形成用板体
TWI430877B (zh) 推力傳達構材及具有該推力傳達構材之推進管,以及推力傳達構材用之發泡成型模具
CN115151600B (zh) 薄膜状的纤维增强树脂、以及树脂成型体及其制造方法
CN215850141U (zh) 玻纤增强pvc透明膜
WO2021241732A1 (ja) アロイ樹脂及び成形品
JPH06254825A (ja) 透水性コンクリート型枠
JPH081146Y2 (ja) 自動車バンパーの芯材
US20240157688A1 (en) Plank with anti-slip function and preparation method thereof

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20080122

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080820

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080908

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20080908

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20080926

RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20080929

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20080926

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081114

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20081114

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110325

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110608

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110610

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110705

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110720

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140729

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4790176

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250